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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】タンク製造装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/32 20060101AFI20250226BHJP
   B29C 70/54 20060101ALI20250226BHJP
   B29L 22/00 20060101ALN20250226BHJP
【FI】
B29C70/32
B29C70/54
B29L22:00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021011297
(22)【出願日】2021-01-27
(65)【公開番号】P2022114843
(43)【公開日】2022-08-08
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 展英
(72)【発明者】
【氏名】吉川 桂介
(72)【発明者】
【氏名】近藤 拓也
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-039951(JP,A)
【文献】特開昭61-068234(JP,A)
【文献】特開平05-338043(JP,A)
【文献】国際公開第2018/173927(WO,A1)
【文献】特開2020-070171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 41/00-41/36
B29C 41/46-41/52
B29C 70/00-70/88
B29L 22/00
B65H 67/00-67/08
F16J 12/00-13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維の巻き付け前の未完了燃料タンクライナに前記繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置と、
前記未完了燃料タンクライナ、及び、前記フィラメントワインディング装置によって前記繊維の巻き付け後の完了燃料タンクライナを受け渡すステーションと、
前記フィラメントワインディング装置と前記ステーションとの間を移動して前記未完了燃料タンクライナ及び前記完了燃料タンクライナを搬送すると共に、前記フィラメントワインディング装置に前記未完了燃料タンクライナを供給し、又は、前記フィラメントワインディング装置から前記完了燃料タンクライナを回収するタンク交換装置と、
を備え、
前記タンク交換装置は、
前記フィラメントワインディング装置と前記ステーションとの間を移動する台車と、
前記台車に連結されて、前記フィラメントワインディング装置に前記未完了燃料タンクライナを供給すると共に前記フィラメントワインディング装置から前記完了燃料タンクライナを回収する受渡装置と、を備える、
タンク製造装置。
【請求項2】
前記受渡装置は、
前記台車に立設されて伸縮可能な支柱と、
前記支柱に支持されており、前記フィラメントワインディング装置に対して接近又は離間することによって未完了燃料タンクライナを供給すると共に完了燃料タンクライナを回収するアームと、を有する、請求項に記載のタンク製造装置。
【請求項3】
前記アームは、
前記完了燃料タンクライナを載置する第一アームと、
前記支柱に対して前記第一アームと異なる位置に配置されて前記未完了燃料タンクライナを載置する第二アームと、を有する、請求項に記載のタンク製造装置。
【請求項4】
前記フィラメントワインディング装置は、前記フィラメントワインディング装置に装着された対象物の所定位置に取り付けられると共に、前記繊維の巻き始め端を把持する作業要素を有する治具ユニットを備え、
前記タンク交換装置は、前記治具ユニットの把持と解放を行う把持機構、及び、前記把持機構を移動することにより前記治具ユニットを前記対象物の前記所定位置に搬送する搬送機構、を有する搬送ユニットを備え、
前記対象物は、前記未完了燃料タンクライナ又は前記未完了燃料タンクライナに接続されたエクステンション部材であり、
前記フィラメントワインディング装置は、前記治具ユニットを前記対象物に取り付けていないときに、前記治具ユニットを置いておく場所である待機台を備え、
前記搬送ユニットは、前記搬送機構が動作することにより、前記把持機構に把持された前記治具ユニットを、前記待機台と前記対象物の前記所定位置との間で搬送する、
請求項1-3の何れか一項に記載のタンク製造装置。
【請求項5】
繊維の巻き付け前の未完了燃料タンクライナに前記繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置と、
前記未完了燃料タンクライナ、及び、前記フィラメントワインディング装置によって前記繊維の巻き付け後の完了燃料タンクライナを受け渡すステーションと、
前記フィラメントワインディング装置と前記ステーションとの間を移動して前記未完了燃料タンクライナ及び前記完了燃料タンクライナを搬送すると共に、前記フィラメントワインディング装置に前記未完了燃料タンクライナを供給し、又は、前記フィラメントワインディング装置から前記完了燃料タンクライナを回収するタンク交換装置と、
を備え、
前記フィラメントワインディング装置は、前記フィラメントワインディング装置に装着された対象物の所定位置に取り付けられると共に、前記繊維の巻き始め端を把持する作業要素を有する治具ユニットを備え、
前記タンク交換装置は、前記治具ユニットの把持と解放を行う把持機構、及び、前記把持機構を移動することにより前記治具ユニットを前記対象物の前記所定位置に搬送する搬送機構、を有する搬送ユニットを備え、
前記対象物は、前記未完了燃料タンクライナ又は前記未完了燃料タンクライナに接続されたエクステンション部材であり、
前記フィラメントワインディング装置は、前記治具ユニットを前記対象物に取り付けていないときに、前記治具ユニットを置いておく場所である待機台を備え、
前記搬送ユニットは、前記搬送機構が動作することにより、前記把持機構に把持された前記治具ユニットを、前記待機台と前記対象物の前記所定位置との間で搬送する、
タンク製造装置。
【請求項6】
前記ステーションにおいて、
無人搬送装置によって搬送された前記未完了燃料タンクライナが前記タンク交換装置に受け渡され、前記タンク交換装置によって回収された前記完了燃料タンクライナが前記無人搬送装置に受け渡される、請求項1-5の何れか一項に記載のタンク製造装置。
【請求項7】
繊維の巻き付け前の未完了燃料タンクライナに前記繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置と、
前記未完了燃料タンクライナ、及び、前記フィラメントワインディング装置によって前記繊維の巻き付け後の完了燃料タンクライナを受け渡すステーションと、
前記フィラメントワインディング装置と前記ステーションとの間を移動して前記未完了燃料タンクライナ及び前記完了燃料タンクライナを搬送すると共に、前記フィラメントワインディング装置に前記未完了燃料タンクライナを供給し、又は、前記フィラメントワインディング装置から前記完了燃料タンクライナを回収するタンク交換装置と、
を備え、
前記ステーションにおいて、
無人搬送装置によって搬送された前記未完了燃料タンクライナが前記タンク交換装置に受け渡され、前記タンク交換装置によって回収された前記完了燃料タンクライナが前記無人搬送装置に受け渡される、
タンク製造装置。
【請求項8】
前記フィラメントワインディング装置は、複数台設置されており、
前記タンク交換装置は、各々の前記フィラメントワインディング装置と前記ステーションとの間を移動する、請求項1-7の何れか一項に記載のタンク製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンク製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池用の燃料タンクライナに繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置によるタンク製造に関する技術が、特許文献1-5に開示されている。特許文献1には、繊維の巻き付け終了後、受渡装置が繊維を保持し、切断装置が繊維を巻き付け後のマンドレルから切断して分断し、排出装置が巻き付け後のマンドレルを排出し、設置装置が巻き付け前のマンドレルを設置し、巻き付け装置が受渡装置で保持した繊維を巻き付け前のマンドレルに巻き付けを開始することが開示されている。特許文献2には、ヘリカル巻を行う間、マンドレル及びボビンが同一方向で回転及び旋回するように回転機構及び旋回機構を制御することが開示されている。
【0003】
特許文献3には、第一繊維ボビンから第二繊維ボビンへの切り替えを円滑に行うことが開示されている。特許文献4には、マンドレルに巻き付けられた繊維を切断する際に、マンドレルに巻き付けられている既設部と繊維巻装置との間において繊維を固定し、既設部と固定部との間において繊維を切断することが開示されている。更に、特許文献5には、ボビンの交換に伴い、新しいボビンの径を算出することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-39951号公報
【文献】特開2010-692号公報
【文献】特開2014-231145号公報
【文献】特開2015-3405号公報
【文献】特許第6404018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、フィラメントワインディング装置によって燃料タンクライナに繊維を巻き付ける場合、フィラメントワインディング装置において、繊維を巻き付ける前の未完了燃料タンクライナと、繊維を巻き付けた後の完了燃料タンクライナとを交換する必要がある。通常、フィラメントワインディング装置に設けられたタンク交換装置に対して未完了燃料タンクライナを搬送し、タンク交換装置によって交換された完了燃料タンクライナを搬出することが行われる。
【0006】
このタンク交換作業に要する時間は、未完了燃料タンクライナに繊維を巻き付けるフィラメントワインディングに要する時間に比べて極めて短い。このため、タンク交換装置は、フィラメントワインディング中において、稼働を停止している時間が長くなる。従って、タンク交換装置の稼働率を向上させることが望まれている。
【0007】
本発明は、フィラメントワインディング装置において燃料タンクライナを交換するタンク交換装置の稼働率の向上を容易に実現できるタンク製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様のタンク製造装置は、繊維の巻き付け前の未完了燃料タンクライナに繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置と、未完了燃料タンクライナ、及び、フィラメントワインディング装置によって繊維の巻き付け後の完了燃料タンクライナを受け渡すステーションと、フィラメントワインディング装置とステーションとの間を移動して未完了燃料タンクライナ及び完了燃料タンクライナを搬送すると共に、フィラメントワインディング装置に未完了燃料タンクライナを供給し、又は、フィラメントワインディング装置から完了燃料タンクライナを回収するタンク交換装置と、を備え、タンク交換装置は、フィラメントワインディング装置とステーションとの間を移動する台車と、台車に連結されて、フィラメントワインディング装置に未完了燃料タンクライナを供給すると共にフィラメントワインディング装置から完了燃料タンクライナを回収する受渡装置と、を備える
本発明の第2の態様のタンク製造装置は、繊維の巻き付け前の未完了燃料タンクライナに繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置と、未完了燃料タンクライナ、及び、フィラメントワインディング装置によって繊維の巻き付け後の完了燃料タンクライナを受け渡すステーションと、フィラメントワインディング装置とステーションとの間を移動して未完了燃料タンクライナ及び完了燃料タンクライナを搬送すると共に、フィラメントワインディング装置に未完了燃料タンクライナを供給し、又は、フィラメントワインディング装置から完了燃料タンクライナを回収するタンク交換装置と、を備え、フィラメントワインディング装置は、フィラメントワインディング装置に装着された対象物の所定位置に取り付けられると共に、繊維の巻き始め端を把持する作業要素を有する治具ユニットを備え、タンク交換装置は、治具ユニットの把持と解放を行う把持機構、及び、把持機構を移動することにより治具ユニットを対象物の所定位置に搬送する搬送機構、を有する搬送ユニットを備え、対象物は、未完了燃料タンクライナ又は未完了燃料タンクライナに接続されたエクステンション部材であり、フィラメントワインディング装置は、治具ユニットを対象物に取り付けていないときに、前記治具ユニットを置いておく場所である待機台を備え、搬送ユニットは、搬送機構が動作することにより、把持機構に把持された治具ユニットを、待機台と対象物の所定位置との間で搬送する。
本発明の第3の態様のタンク製造装置は、繊維の巻き付け前の未完了燃料タンクライナに繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置と、未完了燃料タンクライナ、及び、フィラメントワインディング装置によって繊維の巻き付け後の完了燃料タンクライナを受け渡すステーションと、フィラメントワインディング装置とステーションとの間を移動して未完了燃料タンクライナ及び完了燃料タンクライナを搬送すると共に、フィラメントワインディング装置に未完了燃料タンクライナを供給し、又は、フィラメントワインディング装置から完了燃料タンクライナを回収するタンク交換装置と、を備え、ステーションにおいて、無人搬送装置によって搬送された未完了燃料タンクライナがタンク交換装置に受け渡され、タンク交換装置によって回収された完了燃料タンクライナが無人搬送装置に受け渡される。
【0009】
これによれば、タンク製造装置のタンク交換装置は、ステーションとフィラメントワインディング装置との間を移動することができる。又、タンク交換装置は、フィラメントワインディング装置まで移動して、未完了燃料タンクライナを供給し、又は、完了燃料タンクライナを回収することができる。これにより、フィラメントワインディング装置にタンク交換装置を常設しておく必要がなく、タンク交換装置の稼働率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】タンク製造装置の構成を説明するための図である。
図2】タンク製造装置のフィラメントワインディング装置の平面図である。
図3】治具ユニットを示す斜視図である。
図4】解除ボタンを押圧した状態の治具ユニットを示す図(図3の前側から見た図)である。
図5】揺動レバーの後端を押圧した状態の治具ユニットを示す図(図3の右側から見た図)である。
図6】燃料タンクライナおよびエクステンション部材を示す部分斜視図である。
図7】所定位置(取付部)に、治具ユニットを取り付けた状態を示す部分断面図である。
図8】タンク製造装置のタンク交換装置の平面図である。
図9】タンク交換装置の受渡装置の構成を説明するための図である。
図10図9の受渡装置の駆動を説明するための図である。
図11】搬送ユニットの先端部分を示し、搬送機構、治具用ツール及びカッタツールを示す部分斜視図である。
図12】タンク製造装置の動作を示すフローチャートである。
図13】タンク交換装置の動作を示し、完了燃料タンクライナを回収する動作を説明するための斜視図である。
図14】タンク交換装置の動作を示し、未完了燃料タンクライナを供給する動作を説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1.タンク製造装置の概要)
タンク製造装置は、燃料タンクライナに繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置を複数備える。又、タンク製造装置は、燃料タンクライナに繊維が巻き付けられていない未完了燃料タンクライナをフィラメントワインディング装置に搬送して供給すると共に、繊維が巻き付けられた完了燃料タンクライナをフィラメントワインディング装置から受け取って搬出するタンク交換装置を備える。
【0012】
タンク交換装置は、複数のフィラメントワインディング装置に対して1台設けられており、完了燃料タンクライナの排出及び未完了燃料タンクライナの供給を待つフィラメントワインディング装置と、未完了燃料タンクライナを受け取ると共に完了燃料タンクライナを受け渡すステーションとの間を移動する。このため、タンク交換装置は、台車を備えており、台車に固定された受渡装置を備える。受渡装置は、台車に立設された支柱と、支柱に固定されてフィラメントワインディング装置から完了燃料タンクライナを排出すると共に完了燃料タンクライナを支持する第一アームと、支柱に固定されて未完了燃料タンクライナを支持すると共に未完了燃料タンクライナをフィラメントワインディング装置に供給する第二アームと、を備える。
【0013】
台車は、例えば、複数のフィラメントワインディング装置の配置方向に対して平行となるように敷設されたレール上を移動する。支柱、第一アーム及び第二アームは、例えば、鉛直方向及びフィラメントワインディング装置に向けて、未完了燃料タンクライナ又は完了燃料タンクライナを支持するアームを伸縮させる伸縮機構を備える。
【0014】
そして、第一アームは、台車によってフィラメントワインディング装置に対向する位置まで移動した後に、伸縮機構によってフィラメントワインディング装置に向けて伸張し、完了燃料タンクライナを支持してフィラメントワインディング装置から回収する。一方、第二アームは、台車によってフィラメントワインディング装置に対向する位置まで移動した後に、伸縮機構によってフィラメントワインディング装置に向けて伸張し、未完了燃料タンクライナをフィラメントワインディング装置に供給する。
【0015】
ここで、ステーションにおいて、無人タンク交換装置(AGV)により、タンク製造工程において繊維を巻き付ける工程の前工程を経た未完了燃料タンクライナが搬送されると共に、繊維を巻き付ける工程の後工程に対して完了燃料タンクライナが搬送される。つまり、タンク交換装置は、未完了燃料タンクライナをステーションからフィラメントワインディング装置に搬送し、完了燃料タンクライナをフィラメントワインディング装置からステーションに搬送する。この場合、第一アームは、ステーションにて、完了燃料タンクライナを無人タンク交換装置(AGV)に渡す。又、第二アームは、ステーションにて、無人タンク交換装置(AGV)から未完了燃料タンクライナを受け取る。
【0016】
本例のタンク交換装置には、搬送ユニットが設けられる。搬送ユニットは、フィラメントワインディング装置に設けられた治具ユニットを搬送する機能を有する。治具ユニットは巻き始め端を把持可能であり、搬送ユニットは巻き始め端を把持した治具ユニットを未完了燃料タンクライナの所定位置に搬送する。
【0017】
尚、治具ユニットは、受動的に巻き始め端を把持するため、能動的アクチュエータを備えない。つまり、治具ユニットは、他の装置から操作をされなければ、巻き始め端を把持する動作を行うことができず、巻き始め端を把持していない状態と巻き始め端を把持した状態との何れか一方を維持するだけである。
【0018】
(2.タンク製造装置Pの全体構成)
タンク製造装置Pの全体構成について、図1を参照して説明する。タンク製造装置Pは、複数のフィラメントワインディング装置10(以下、「FW装置10」と称する)と、1つのタンク交換装置100とを備える。ここで、本例のタンク製造装置Pにおいては、5つのFW装置10が一列に並んで配置されており、1つのタンク交換装置100がFW装置10の配置方向に平行に敷設されたレールR上をステーションStから任意のFW装置10までの間で移動する場合を例示する。
【0019】
タンク製造装置Pにおいては、未完了燃料タンクライナTbが無人搬送装置(AGV)によってステーションStに搬入される。ステーションStにおいて、タンク交換装置100は、未完了燃料タンクライナTbを無人搬送装置(AGV)から受け取って載置し、未完了燃料タンクライナTbの供給を要求しているFW装置10まで移動して未完了燃料タンクライナTbを渡す。
【0020】
そして、タンク製造装置Pにおいては、FW装置10がタンク交換装置100によって搬送された未完了燃料タンクライナTbを受け取って繊維を巻き付ける。更に、タンク製造装置Pにおいては、タンク交換装置100がFW装置10によって繊維の巻き付けが完了した完了燃料タンクライナTaを受け取り、ステーションStにて無人搬送装置(AGV)に完了燃料タンクライナTaを渡す。
【0021】
(3.FW装置10の構成)
FW装置10は、図2に示すように、未だ繊維Fが巻き付けられていない燃料電池用の未完了燃料タンクライナTbに繊維Fを巻き付け、繊維Fの巻き付けが完了した完了燃料タンクライナTaを製造する装置である。尚、以下の説明において、未完了燃料タンクライナTb及び完了燃料タンクライナTaを区別しない場合には、未完了燃料タンクライナTb及び完了燃料タンクライナTaを単に「燃料タンクライナT」を称する。
【0022】
燃料タンクライナTは、タンク本体T1と、タンク本体T1の両端に口金T2及び口金T3とを備える。又、燃料タンクライナT(未完了燃料タンクライナTb)に繊維Fを巻き付け易くするために、エクステンション部材Eが口金T2を一体回転可能に口金T2に接続されている。エクステンション部材Eは、軸状に形成されており、口金T2の延長線上に位置する。主として、繊維Fは、タンク本体T1の外周面に巻き付けられる。
【0023】
FW装置10は、ベース11上に、燃料タンクライナT及びエクステンション部材Eを回転可能に支持すると共に回転駆動する回転装置12及び回転装置13を備える。回転装置12,13は、例えば、燃料タンクライナTの一方の口金T3及びエクステンション部材Eを支持する。そして、回転装置12,13は、燃料タンクライナTの中心軸回りに回転駆動する。
【0024】
又、FW装置10は、ベース11上に燃料タンクライナTの中心軸方向に平行に延びるレール14を備え、レール14に沿ってスライド可能なスライダ15を備える。スライダ15は、繊維Fを保持する。これにより、燃料タンクライナTが回転し、且つ、スライダ15がスライドすると、燃料タンクライナTに繊維Fを巻き付けることができる。
【0025】
FW装置10は、待機台16を備える。待機台16は、後述する治具ユニット20を、対象物である燃料タンクライナT又はエクステンション部材Eに取り付けていないときに、置いておく場所である。待機台16は、治具ユニット20の作業要素(後述する)を操作するための作業機構16aを備える。ここで、治具ユニット20の作業要素は、能動的アクチュエータを備えておらず、受動的に所定作業を行う要素である。つまり、作業機構16aは、治具ユニット20とは異なる位置に設けられており、待機台16に置かれた状態の治具ユニット20の作業要素に対して、作業要素に所定作業を行われるための駆動装置である。作業機構16aは、能動的なアクチュエータであって、例えば、シリンダ装置等である。
【0026】
治具ユニット20は、能動的なアクチュエータを備えず、受動的な所定作業を行うことができる。本例では、治具ユニット20は、受動的に行う所定作業として、繊維Fの先端を把持する作業を行う。尚、治具ユニット20は、後述するように、タンク交換装置100に設けられる搬送ユニット150の治具用ツール152により把持される。
【0027】
治具ユニット20は、待機台16に設置されており、待機台16の作業機構16aの駆動により、繊維Fの先端を把持することができる。又、治具ユニット20は、待機台16の作業機構16aの駆動により、把持している繊維Fを解放することができる。更に、治具ユニット20は、対象物としての燃料タンクライナT又はエクステンション部材Eの所定位置に着脱可能な構造を有している。そして、治具ユニット20は、タンク交換装置100の搬送ユニット150により、待機台16と対象物(T,E)の所定位置との間で搬送される。
【0028】
(4.治具ユニット20の構成)
治具ユニット20の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、治具ユニット20は、解除ボタン付きボールロックピン21と、作業要素22と、把持部23とを備える。
【0029】
ボールロックピン21は、係止凹所に対して係脱可能である。係止凹所は、後述するが、対象物(T,E)の所定位置に形成されている。又、係止凹所は、図示しないが、待機台16にも形成されている。
【0030】
ボールロックピン21は、公知の構造を有する。ボールロックピン21は、支持部211、筒状本体212、ナット213、突起214、解除ボタン215を備える。支持部211は、例えば、板状部材により形成される。本例では、支持部211は、L字状板である。但し、支持部211は、板状部材以外としても良い。又、本例では、支持部211には、円形の貫通孔(図示省略)が形成されている。
【0031】
筒状本体212は、外形の大部分を構成し、支持部211の貫通孔に挿通される。筒状本体212は、先端側に、円筒外周面を有する挿入軸部212aを有する。筒状本体212の挿入軸部212aは、対象物(T,E)の所定位置に形成された係止凹所に挿入可能である。又、筒状本体212の挿入軸部212aは、待機台16に形成された係止凹所に挿入可能である。
【0032】
ナット213が筒状本体212に螺合されることにより、筒状本体212及びナット213が、支持部211に固定される。突起214は、筒状本体212の挿入軸部212aに、挿入軸部212aの外周面から径方向外方に突出した状態と、挿入軸部212aの内部に収容された状態とで、動作可能に設けられている。突起214は、例えば、バネ等の弾性力により、突出した状態を基準状態とされている。
【0033】
解除ボタン215は、筒状本体212の基端、即ち、挿入軸部212aとは反対側の端に設けられている。解除ボタン215が押圧されていない状態では、突起214は、挿入軸部212aの外周面から径方向外方に突出した状態となる。解除ボタン215が押圧されると、突起214の全部又は大部分が、挿入軸部212aの内部に収容された状態となる。
【0034】
作業要素22は、ボールロックピン21の支持部211に固定されている。作業要素22は、本例では、繊維Fを把持する作業を受動的に行う。図3においては、作業要素22は、支持座221、第一把持爪222、第二把持爪223、揺動支軸224、揺動レバー225、付勢部材226を備える。但し、作業要素22は、図3に示す構成以外も採用することができる。
【0035】
支持座221は、対象物(T,E)の所定位置に形成された位置決め要素(後述する)に対して位置決め可能な被位置決め要素として機能する。支持座221は、ボールロックピン21の支持部211に固定されている。支持座221は、直方体状の部分を有しており、ボールロックピン21の筒状本体212の挿入軸部212aの中心軸に直交する平面状の取付座面221a(図3の下面、第一当接面)、取付座面221aに直交する一対の側面221b及び側面221c(図3の左右面、第二当接面)を備える。一対の側面221b,221cは、相互に背向する面であって、平行な面である。一方の側面221bが、ボールロックピン21側に位置し、他方の側面221cが、ボールロックピン21とは反対側に位置する。
【0036】
第一把持爪222は、支持座221の取付座面221aと背向する位置(図3の上面)に固定されている。第一把持爪222は、例えば、直方体状に形成されているが、任意の形状とすることができる。第二把持爪223は、第一把持爪222において支持座221とは反対側の面(図3の上面)に接触可能に配置されている。第二把持爪223は、第一把持爪222と近似する直方体状の部分と、揺動支持部分とを備える。第二把持爪223の直方体状の部分は、第一把持爪222と面接触することが可能となる。
【0037】
更に、第二把持爪223は、第一把持爪222に対して、離れる方向(図3の上方向)に移動可能である。つまり、図3において、繊維Fは、第一把持爪222の上面と第二把持爪223の下面との間に把持される。
【0038】
揺動支軸224は、支持座221及び第一把持爪222に固定されている。揺動レバー225は、揺動支軸224に揺動可能に支持されている。揺動レバー225は、図2の左右方向軸回りに揺動可能である。更に、揺動レバー225の一端(図3の前側)は、第二把持爪223を揺動可能に支持する。従って、揺動レバー225が揺動支軸224回りに揺動することにより、第二把持爪223が、第一把持爪222に接近したり、離間したりする。
【0039】
付勢部材226は、支持座221に支持されている。付勢部材226は、図3の上下方向に中心軸を有する軸状に形成されており、図3の上方向に付勢力を発揮する。付勢部材226の図3の上端は、揺動レバー225の後端に接触している。
【0040】
把持部23は、ボールロックピン21の支持部211と同様に、L字状板である。但し、把持部23は、板状部材以外としても良い。把持部23は、支持座221のうち、ボールロックピン21の支持部211とは反対側の側面221cに固定されている。把持部23は、搬送ユニット150の治具用ツール152に把持される。
【0041】
(5.治具ユニット20の動作)
次に、治具ユニット20の動作について説明する。治具ユニット20に外力が作用していない場合には、治具ユニット20は、図3に示すように、ボールロックピン21の突起214が筒状本体212の挿入軸部212aの外周面から径方向外方に突出した状態である。
【0042】
又、この場合、付勢部材226が揺動レバー225の後端を上方向に付勢することによって、揺動レバー225の前端が下方向に移動しようとし、第二把持爪223が第一把持爪222を押圧する状態となる。仮に、第一把持爪222と第二把持爪223との間に繊維Fが介在している場合には、第一把持爪222と第二把持爪223とによって、繊維Fが把持された状態となる。
【0043】
そして、図4に示すように、治具ユニット20以外の部材からの外力によってボールロックピン21の解除ボタン215が押圧されると、突起214の全部又は大部分が、筒状本体212の挿入軸部212aの内部に収容される。つまり、突起214が、筒状本体212の挿入軸部212aの外周面から径方向外方に突出していない状態、又は、突出量が非常に僅かな状態となる。
【0044】
更に、図5に示すように、治具ユニット20以外の部材からの外力によって揺動レバー225の後端が下方向に押圧されると、揺動レバー225は、揺動支軸224回りに揺動しながら付勢部材226を押圧する。つまり、揺動レバー225は、後端が下方向に移動し、前端が上方向に移動する。揺動レバー225の前端には、第二把持爪223が支持されているため、第二把持爪223が、第一把持爪222から離間する。従って、第一把持爪222と第二把持爪223との間に繊維Fが介在している場合には、繊維Fが、第一把持爪222と第二把持爪223とから離れた状態になる。
【0045】
(6.対象物T,Eの所定位置の構成)
治具ユニット20を取り付け可能な対象物の所定位置について、図6及び図7を参照して説明する。上述したように、燃料タンクライナTの口金T2には、軸状のエクステンション部材Eが一体的に接続されている。本例では、治具ユニット20を取り付けることができる対象物として、燃料タンクライナTの口金T2又はエクステンション部材Eとし、当該対象物における所定位置として、エクステンション部材Eに形成された取付部30を例に挙げる。但し、対象物の取付部30を、口金T2に設けても良い。
【0046】
図6及び図7に示すように、取付部30は、平面状の第一座面31を有する。第一座面31は、治具ユニット20のボールロックピン21の支持部211及びナット213に対応する面である。第一座面31には、第一座面31に直交する方向に延びる係止凹所32が形成されている。係止凹所32は、図6に示すように、開口径が底径よりも小さい。係止凹所32は、1つの部材を加工することにより形成しても良いし、複数の部材を組み付けることにより形成しても良い。
【0047】
係止凹所32には、図7に示すように、治具ユニット20のボールロックピン21の挿入軸部212aが挿入される。但し、ボールロックピン21の突起214の全部又は大部分が挿入軸部212aに収容されている状態でなければ、挿入軸部212aを係止凹所32に挿入することはできない。係止凹所32にボールロックピン21の挿入軸部212aが挿入された状態において、突起214が係止凹所32に係止することにより、ボールロックピン21が係止凹所32に固定される。このように、ボールロックピン21が、係止凹所32に対して係脱可能となる。
【0048】
所定位置としての取付部30は、治具ユニット20を位置決めするための位置決め要素33を備える。具体的には、取付部30の位置決め要素33は、治具ユニット20の被位置決め要素としての支持座221に係合することにより、治具ユニット20を取付部30に位置決めすることができる。
【0049】
特に、取付部30の位置決め要素33、及び、治具ユニット20の被位置決め要素としての支持座221は、治具ユニット20のボールロックピン21が係止凹所32に係止された状態において、治具ユニット20がボールロックピン21の中心軸回りに回転することを規制する。つまり、ボールロックピン21が取付部30の係止凹所32に係止されると共に、被位置決め要素としての支持座221が取付部30の位置決め要素33に位置決めされることにより、治具ユニット20が、取付部30に固定される。
【0050】
本例では、取付部30の位置決め要素33は、第二座面331、2つの肩面332及び肩面333を備える。第二座面331は、第一座面31に平行な面であり、係止凹所32の軸方向に直交する面である。第二座面331は、第一座面31に隣接して形成されている。2つの肩面332,333は、第二座面331を挟むように、第二座面331に連続して形成され、第二座面331に対して角度を有する面を有する。
【0051】
治具ユニット20の作業要素22の支持座221の取付座面221aが、対象物(T,E)における取付部30の第二座面331に当接する。支持座221の一方の側面221bが、取付部30の一方の肩面332に当接し、支持座221の他方の側面221cが、他方の肩面333に当接する。このようにして、作業要素22の支持座221と取付部30の位置決め要素33とによって、治具ユニット20の回転が規制される。
【0052】
尚、作業要素22と取付部30との位置決め構成については、上述した、支持座221と位置決め要素33との構成に限られるものではない。例えば、作業要素22が、第二座面331及び肩面332,333に相当する面を有するようにし、取付部30が、支持座221に相当する部材を有するようにしても良い。
【0053】
又、回転規制の構成であれば、以下のような構成を採用することもできる。例えば、ボールロックピン21と係止凹所32との係止とは別の位置に、ピンと凹所との係止を可能な構成としても良い。即ち、ボールロックピン21が係止凹所32に係止された状態において、治具ユニット20の被位置決め要素(221)がボールロックピン21の中心軸に平行な中心軸を有する第二ピン(図示省略)とし、対象物(T,E)の取付部30に位置決め要素33が、第二ピンに挿入される第二凹所とする。又は、治具ユニット20の被位置決め要素(221)が、第二凹所とし、対象物(T,E)の取付部30の位置決め要素33が、第二ピンとしても良い。
【0054】
(7.タンク交換装置100の構成)
タンク交換装置100は、図8に示すように、台車110、支柱120、第一アーム130、第二アーム140、搬送ユニット150を備える。ここで、支柱120、第一アーム130及び第二アーム140が「受渡装置」を形成する。
【0055】
台車110は、図9に示すように、床面に設置された床台Dおいて、複数のFW装置10の配列方向に平行となるように敷設されたレールR上を移動する。台車110は、駆動装置111を備える。駆動装置111は、例えば、モータ等である。
【0056】
支柱120は、台車110の上面に立設される。支柱120は、基端側が台車110の上面に固定される第一支柱部121と、第一支柱部121に対して摺動可能に連結されて鉛直方向にて相対移動する第二支柱部122とを備える。更に、支柱120には、第二支柱部122を鉛直方向に移動させる、即ち、支柱120を伸縮させる伸縮機構123を備える。伸縮機構123は、例えば、シリンダ装置等である。
【0057】
第一アーム130及び第二アーム140は、支柱120、より具体的には、第二支柱部122に連結されている。第一アーム130は、第二アーム140よりも、鉛直方向にて下方となるように、第二支柱部122に連結される。
【0058】
第一アーム130は、第二支柱部122に対して固定された一対の支持部材131と、支持部材131に対して水平方向にて相対移動し且つ完了燃料タンクライナTaを載置する載置部材132とを備える。載置部材132の先端側(図9にて右側)には、完了燃料タンクライナTaに連結されたエクステンション部材Eを転がることなく保持するための保持部材133が固定されている。保持部材133は、例えば、Vヤゲン(Vブロック)等である。更に、第一アーム130は、載置部材132を水平方向に移動させる、即ち、載置部材132をFW装置10に向けて伸縮させる伸縮機構134を備える。
【0059】
伸縮機構134は、図10に示すように、チェーンに一端が連結された1つのシリンダ装置134a(図10にて右側に配置される)と、一対の載置部材132の各々に配置された4個のスプロケット及び4個のスプロケットに掛け渡されたチェーンを有する動力伝達装置134bと、各々の動力伝達装置134bを連結するために左右のスプロケットを回転連結するシャフト134cとを主に備える。これにより、1つのシリンダ装置134aの伸縮がチェーンを介して一方(図10にて左側)の載置部材132の動力伝達装置134bに伝達されると共にシャフト134cを介して他方(図10にて右側)の載置部材132の動力伝達装置134bにも伝達される。そして、動力伝達装置134bのチェーンに連結された一対の載置部材132が同期して、水平方向に伸縮する。
【0060】
第二アーム140は、第二支柱部122に対して固定された一対の支持部材141と、支持部材141に対して水平方向にて相対移動し且つ未完了燃料タンクライナTbを載置する載置部材142とを備える。載置部材142の先端側(図9にて右側)には、未完了燃料タンクライナTbに連結されたエクステンション部材Eを転がることなく保持するための保持部材143が固定されている。保持部材143は、例えば、Vヤゲン(Vブロック)等である。更に、第二アーム140は、載置部材142を水平方向に移動させる、即ち、載置部材142をFW装置10に向けて伸縮させる伸縮機構144を備える。
【0061】
伸縮機構144は、図10に示すように、チェーンに一端が連結された1つのシリンダ装置144a(図10にて左側に配置される)と、一対の載置部材142の各々に配置された4個のスプロケット及び4個のスプロケットに掛け渡されたチェーンを有する動力伝達装置144bと、各々の動力伝達装置144bを連結するために左右のスプロケットを回転連結するシャフト144cとを主に備える。これにより、1つのシリンダ装置144aの伸縮がチェーンを介して一方(図10にて右側)の載置部材142の動力伝達装置144bに伝達されると共にシャフト144cを介して他方(図10にて左側)の載置部材142の動力伝達装置144bにも伝達される。そして、動力伝達装置144bのチェーンに連結された一対の載置部材142が同期して、水平方向に伸縮する。
【0062】
搬送ユニット150について、図11を参照して説明する。図11には、搬送ユニット150のエンドエフェクタの部分を示すと共に、把持された状態の治具ユニット20を示す。従って、図11に示される搬送ユニット150は、搬送機構151の先端部分、治具用ツール152、及び、カッタツール153である。
【0063】
本例における搬送機構151の先端部分は、略二等辺三角形を呈しており、二等辺三角形の底辺が、搬送機構151の基端側に位置する。搬送機構151の先端部分における二等辺三角形の他の二辺の一方(図11の右側部分)に、治具用ツール152が固定され、他の二辺の他方(図11の左側部分)に、カッタツール153が固定される。
【0064】
治具用ツール152は、把持機構160及び押圧機構170を備える。把持機構160は、治具ユニット20の把持と解放とを行う。詳細には、把持機構160は、能動的アクチュエータとしての駆動装置161と、一対の把持爪162及び把持爪163とを備える。駆動装置161は、例えば、シリンダ装置等である。一対の把持爪162,163は、治具ユニット20の把持部23を把持可能である。一対の把持爪162,163は、駆動装置161の駆動によって、相互に接近と離間との動作を行う。つまり、駆動装置161の駆動によって、一対の把持爪162,163は、治具ユニット20を把持する状態と、解放した状態とで切り替えられる。
【0065】
押圧機構170は、把持機構160に把持された治具ユニット20におけるボールロックピン21の解除ボタン215を押圧可能である。押圧機構170は、能動的なアクチュエータとしての駆動装置171と、押圧部材172とを備える。駆動装置171は、例えば、シリンダ装置等である。
【0066】
押圧部材172は、駆動装置171の駆動によって、突出量を大きくする方向へ移動し、又、突出量を小さくする方向へ移動する。ここで、治具ユニット20の把持部23が把持機構160の一対の把持爪162,163により把持された状態において、押圧部材172は、治具ユニット20のボールロックピン21の解除ボタン215に対向する位置に位置する。
【0067】
従って、押圧部材172は、駆動装置171の駆動によって、突出量を大きくする方向へ移動することにより、解除ボタン215を押圧することができる。又、押圧部材172は、駆動装置171の駆動によって、突出量を小さくする方向へ移動することにより、解除ボタン215から離間することができる。つまり、押圧部材172が解除ボタン215を押圧することにより、ボールロックピン21の突起214を筒状本体212に収容した状態にできる。一方、押圧部材172が解除ボタン215から離間することにより、ボールロックピン21の突起214を筒状本体212の径方向外方に突出した状態にできる。
【0068】
カッタツール153は、繊維Fを把持した状態で、切断することができる。カッタツール153は、能動的アクチュエータとしての切断駆動装置181と、カッタ182と、能動的アクチュエータとしての把持駆動装置183と、一対の把持爪184及び把持爪185とを備える。切断駆動装置181は、例えば、シリンダ装置等である。カッタ182は、切断駆動装置181によって駆動可能であって、繊維Fを切断する。
【0069】
把持駆動装置183は、例えば、シリンダ装置等である。一対の把持爪184,185は、カッタ182の近傍に位置し、把持駆動装置183の駆動によって、相互に接近と離間の動作を行う。つまり、把持駆動装置183の駆動によって、一対の把持爪184,185は、繊維Fを把持する状態と、解放した状態とで切り替えられる。
【0070】
従って、搬送ユニット150は、搬送機構151が動作することにより、把持機構160に把持された治具ユニット20を、待機台16と対象物(T,E)の取付部30との間で搬送することができる。更に、搬送ユニット150は、搬送機構151が動作することにより、カッタツール153を、任意の位置に移動させることができる。
【0071】
(8.タンク製造装置Pの動作)
上述したタンク製造装置Pの動作(フィラメントワインディング方法)について、図12を参照し、適宜、図1図11を参照して説明する。タンク製造装置Pにおいては、先ず、タンク交換装置100が、未完了燃料タンクライナTbをFW装置10に搬送すると共に、FW10から完了燃料タンクライナTaを搬出するタンク交換工程S1を行う。
【0072】
具体的に、タンク交換装置100は、初期位置としてステーションStに待機しており、前工程における加工が終了して無人搬送装置(AGV)によって搬送された未完了燃料タンクライナTbをステーションStにて受け取る。このとき、タンク交換装置100は、支柱120を伸縮機構123を駆動させて降下させる。
【0073】
タンク交換装置100は、無人搬送装置(AGV)に載置されている未完了燃料タンクライナTbのエクステンション部材Eを第二アーム140の保持部材143によって支持するように、第二アーム140を伸縮機構144によって伸長させる。そして、タンク交換装置100は、降下させた支柱120を上昇させることにより、未完了燃料タンクライナTbのエクステンション部材Eを第二アーム140の保持部材143によって支持する状態にする(図9を参照)。
【0074】
続いて、タンク交換装置100は、複数のFW装置10のうち、未完了燃料タンクライナTbの供給を要求しているFW装置10に対して、第二アーム140において支持している未完了燃料タンクライナTbを供給する。具体的に、タンク交換装置100は、台車110の駆動装置111を駆動させることにより、台車110を該当するFW装置10に向けて移動させる。
【0075】
タンク交換装置100は、該当するFW装置10と対向する位置まで移動すると、第二アーム140によって支持している未完了燃料タンクライナTbをFW装置10に供給する。このとき、タンク交換装置100は、FW装置10において完了燃料タンクライナTaが存在する場合には、先ず、完了燃料タンクライナTaを回収した後に、未完了燃料タンクライナTbを供給することによって交換を行う。
【0076】
具体的に、タンク交換装置100は、先ず、支柱120を、例えば、第一アーム130の保持部材133の床面からの高さが完了燃料タンクライナTaのエクステンション部材Eの高さよりも低くなるように、降下させる。タンク交換装置100は、FW装置10の回転装置12,13によって支持されている完了燃料タンクライナTaのエクステンション部材Eを保持部材133によって支持するように、第一アーム130を伸縮機構134によりFW装置10に向けて伸長させる。
【0077】
そして、図9にて二点鎖線により示すように、保持部材133が完了燃料タンクライナTaのエクステンション部材Eに当接した状態で、支柱120を上昇させる。これにより、図13に示すように、完了燃料タンクライナTa(即ち、エクステンション部材E)がFW装置10の回転装置12,13から脱され、保持部材133によって支持される。更に、タンク交換装置100は、完了燃料タンクライナTa(エクステンション部材E)が保持部材133によって支持された状態で、伸長した第一アーム130を伸縮機構134により支柱120に向けて移動させる(縮短させる)。これにより、図14に示すように、FW装置10から完了燃料タンクライナTaの回収が完了する。
【0078】
続いて、タンク交換装置100は、図14に示すように、伸縮機構144により、未完了燃料タンクライナTbを支持している第二アーム140をFW装置10に向けて伸張させる。そして、タンク交換装置100は、支柱120を降下させることにより、未完了燃料タンクライナTbのエクステンション部材EをFW装置10の回転装置12,13に装着する。これにより、タンク交換装置100からFW装置10に対する未完了燃料タンクライナTbの供給、即ち、タンク交換工程S1が完了する。
【0079】
上述したように、タンク交換装置100によるタンク交換工程S1が完了した状態、即ち、FW装置10の初期状態においては、回転装置12,13が、完了燃料タンクライナTaのエクステンション部材Eを支持している。更に、治具ユニット20は、待機台16に位置している。又、後述するように、繊維Fの先端が、搬送ユニット150のカッタツール153の一対の把持爪184,185に把持されている。
【0080】
続いて、タンク製造装置Pにおいて、FW装置10及びタンク交換装置100が協働して図12に示す以下の事前作業工程S2を行う。先ず、待機台16において、待機台16の作業機構16aを駆動することによって、治具ユニット20の作業要素22の第一把持爪222と第二把持爪223とを離間した状態とする。具体的には、図5に示すように、作業機構16aが、治具ユニット20の揺動レバー225の後端を下方向に押圧した状態とする。
【0081】
更に、タンク交換装置100の搬送ユニット150の搬送機構151を駆動することにより、カッタツール153を、待機台16に搬送する。ここで、カッタツール153は、繊維Fの先端を把持している。そして、待機台16に位置する治具ユニット20の第一把持爪222と第二把持爪223との間に、カッタツール153が把持している繊維Fを位置させる。続いて、待機台16の作業機構16aを駆動することによって、第一把持爪222と第二把持爪223とを接近させ、第一把持爪222と第二把持爪223とによって繊維Fを把持させる。そして、カッタツール153は、第一把持爪222と第二把持爪223とによって繊維Fが把持された状態で、繊維Fの把持を解放する。
【0082】
続いて、タンク製造装置Pにおいては、FW装置10及びタンク交換装置100が協働して以下の治具ユニット取付工程S3を行う。搬送ユニット150の把持機構160の駆動装置161を駆動することにより、一対の把持爪162,163を離間させる方向に移動させる。搬送機構151を駆動することにより、把持機構160の一対の把持爪162,163を、待機台16に位置する治具ユニット20の把持部23に近づける。そして、把持機構160の駆動装置161を駆動することにより、一対の把持爪162,163を接近させる方向に移動させて、一対の把持爪162,163に治具ユニット20の把持部23を把持させる。
【0083】
搬送機構151を駆動することにより、治具ユニット20を、待機台16からエクステンション部材Eの取付部30に搬送する。このとき、ボールロックピン21が、係止凹所32の開口に対向すると共に、作業要素22の支持座221の取付座面221aが、取付部30の第二座面331に対向する。
【0084】
ここで、図4に示すように、押圧機構170の駆動装置171を駆動することにより、押圧部材172の突出量を大きくする方向にどうして、ボールロックピン21の解除ボタン215を押圧する。つまり、ボールロックピン21の突起214が、筒状本体212の挿入軸部212aに収容された状態となる。尚、押圧機構170の動作は、治具ユニット20が待機台16に位置するとき、又は、搬送途中に行うようにしても良い。
【0085】
更に、図7に示すように、搬送機構151を駆動することにより、ボールロックピン21の挿入軸部212aを係止凹所32に挿入する。支持座221の取付座面221aを、取付部30の第二座面331に当接させる。このとき、支持座221の側面221b,221cは、肩面332,333に当接する。従って、治具ユニット20は、取付部30に対して、ボールロックピン21の中心軸回りに回転規制がされる。
【0086】
更に、押圧機構170の駆動装置171を駆動することにより、押圧部材172の突出量を小さくする方向へ移動して、ボールロックピン21の解除ボタン215から押圧部材172を離間させる。これにより、図7に示すように、突起214が係止凹所32に係止する。従って、治具ユニット20は、エクステンション部材Eの取付部30から抜けることが規制される。
【0087】
そして、把持機構160の駆動装置161を駆動することにより、一対の把持爪162,163を離間させる方向に移動させて、一対の把持爪162,163に、治具ユニット20の把持を解放させる。つまり、治具ユニット取付工程S3の完了状態では、繊維Fの先端を治具ユニット20の作業要素22が把持しており、且つ、治具ユニット20がエクステンション部材Eの取付部30に取り付けられている。
【0088】
続いて、タンク製造装置Pにおいては、FW装置10が図12に示す以下の初期巻き付け工程S4を行う。回転装置12,13を駆動すると共に、スライダ15を駆動することにより、未完了燃料タンクライナTb及びエクステンション部材Eを回転させながら、繊維Fを未完了燃料タンクライナTbの外周に巻き付ける。ここで、初期巻き付け工程S4では、治具ユニット20の作業要素22が把持している繊維Fの巻き始め端側を切断したとしても、未完了燃料タンクライナTbに巻き付けた繊維Fが解けない状態とする工程である。
【0089】
続いて、タンク製造装置Pにおいては、FW装置10及びタンク交換装置100が協働して以下の治具ユニット取り外し工程S5を行う。搬送機構151を駆動することにより、カッタツール153を、取付部30に取り付けられている治具ユニット20と未完了燃料タンクライナTbとの間に移動させる。カッタツール153の切断駆動装置181を駆動することにより、カッタ182により繊維Fを切断する。繊維Fを切断したとしても、初期巻き付け工程S4にて、繊維Fが解けない状態となっているため、未完了燃料タンクライナTbにおいては繊維Fが巻き付けられた状態を維持する。
【0090】
続いて、搬送機構151を駆動することにより、治具用ツール152を、取付部30に取り付けられている治具ユニット20の近傍に移動させる。そして、把持機構160の駆動装置161を駆動することにより、把持機構160の一対の把持爪162,163に、治具ユニット20の把持部23を把持させる。
【0091】
更に、押圧機構170の駆動装置171を駆動することにより、押圧部材172によりボールロックピン21の解除ボタン215を押圧する。つまり、ボールロックピン21の突起214による係止凹所32に対する係止が解除される。そして、搬送機構151を駆動することにより、治具ユニット20をエクステンション部材Eの取付部30から取り外す。
【0092】
そして、搬送機構151を駆動することにより、治具ユニット20を待機台16に戻す。待機台16において、作業機構16aを駆動することによって、第一把持爪222と第二把持爪223とを離間させ、繊維Fの切れ端を第一把持爪222及び第二把持爪223から離脱させた後に廃棄する。
【0093】
続いて、タンク製造装置Pにおいては、FW装置10が以下の本巻工程S6を行う。回転装置12,13を駆動すると共に、スライダ15を駆動することにより、未完了燃料タンクライナTb及びエクステンション部材Eを回転させながら、繊維Fを未完了燃料タンクライナTbの外周に巻き付ける。巻き付けの最後には、繊維Fが解けない状態とする。
【0094】
続いて、タンク製造装置Pにおいては、FW装置10及びタンク交換装置100が協働して以下の繊維切断工程S7を行う。搬送機構151を駆動することにより、カッタツール153を、本巻工程S6を経た完了燃料タンクライナTaとスライダ15との間に移動させる。カッタツール153の把持駆動装置183を駆動することにより、カッタツール153の一対の把持爪184,185により繊維Fを把持させる。
【0095】
このとき、繊維Fは、カッタツール153のカッタ182に挟まれた位置に位置する。そこで、カッタツール153の切断駆動装置181を駆動することにより、カッタ182により繊維Fを切断する。このとき、カッタツール153の一対の把持爪184,185は、切断された繊維Fの先端を把持した状態となる。又、繊維Fを切断したとしても、本巻工程S6にて、繊維Fは完了燃料タンクライナTaから解けない状態となっているため、完了燃料タンクライナTaには繊維Fが巻き付けられた状態を維持する。
【0096】
このようにして、一連の工程は終了し、再び、タンク交換工程S1から繰り返す。つまり、タンク交換装置100が、繊維切断工程S7まで完了したFW装置10、即ち、完了燃料タンクライナTaを保持しているFW装置10に対して未完了燃料タンクライナTbを搬送すると共にFW装置10から完了燃料タンクライナTaを回収する。そして、FW装置10が、タンク交換装置100から供給された、即ち、交換された未完了燃料タンクライナTbに対して、繊維Fを巻き付ける。
【0097】
このとき、タンク交換装置100は、搬送機構151を駆動することにより、カッタツール153により繊維Fの先端を把持した状態で、カッタツール153をFW装置10の待機台16に位置する治具ユニット20の近傍に移動する。そして、治具ユニット20の第一把持爪222と第二把持爪223とにより、繊維Fの先端を把持させる。即ち、タンク交換装置100が未完了燃料タンクライナTbに対する繊維Fの巻き始め処理を行った後に、FW装置10が繊維Fを未完了燃料タンクライナTbに巻き付ける。
【0098】
以上の説明からも理解できるように、タンク製造装置Pのタンク交換装置100は、ステーションStと複数のFW装置10の各々との間を移動することができる。又、タンク交換装置100は、FW装置10まで移動して、未完了燃料タンクライナTbを供給し、又は、完了燃料タンクライナTaを回収することができる。これにより、各々のFW装置10にタンク交換装置100を常設しておく必要がなく、タンク交換装置100の稼働率を向上させることができる。
【0099】
又、タンク製造装置Pを構成するFW装置10によれば、燃料タンクライナTの口金T2に一体回転可能に接続されたエクステンション部材Eに対して、繊維Fの巻き始め端を固定した状態にするために、治具ユニット20を利用することができる。FW装置10によればタンク交換装置100搬送ユニット150によって、治具ユニット20をエクステンション部材Eの取付部30に搬送することができると共に、治具ユニット20を取付部30に係脱可能とすることができる。
【0100】
又、治具ユニット20は、解除ボタン215付きのボールロックピン21を有しており、ボールロックピン21によってエクステンション部材Eに対する係脱が容易となる。更に、治具ユニット20は、作業要素22を有しており、作業要素22は、受動的に繊維Fの把持を行うことができる。従って、治具ユニット20の作業要素22は、能動的アクチュエータを有しておらず、治具ユニット20は、小型な構成とすることができる。
【0101】
そして、対象物としてのエクステンション部材Eにおいて、繊維Fを把持した状態とするために、上述したFW装置10によれば、治具ユニット20の作業要素22に待機台16において予め繊維Fを把持させていれば、搬送ユニット150により治具ユニット20をエクステンション部材Eの取付部30に搬送することのみで足りる。
【0102】
つまり、エクステンション部材Eの取付部30の付近において、治具ユニット20が繊維Fを把持するための動作を行う必要がなく、エクステンション部材Eから離れた待機台16において、治具ユニット20が繊維Fを把持するための動作を行うことが可能となる。従って、エクステンション部材Eの取付部30付近において、繊維Fを把持するための動作を行う必要がないため、エクステンション部材Eの取付部30の付近にスペースを大きく確保する必要がない。即ち、FW装置10の小型化が可能となる。又、ボールロックピン21を採用することにより、治具ユニット20をエクステンション部材Eの取付部30に固定するために要する時間も短くなる。
【符号の説明】
【0103】
10…フィラメントワインディング装置、11…ベース、12…回転装置、13…回転装置、14…レール、15…スライダ、16…待機台、16a…作業機構、20…治具ユニット、21…ボールロックピン、211…支持部、212…筒状本体、212a…挿入軸部、213…ナット、214…突起、215…解除ボタン、22…作業要素、221…支持座、221a…取付座面、221b…側面、221c…側面、222…第一把持爪、223…第二把持爪、224…揺動支軸、225…揺動レバー、226…付勢部材、23…把持部、30…取付部、31…第一座面、32…係止凹所、33…要素、100…タンク交換装置、110…台車、111…駆動装置、120…支柱、121…第一支柱部、122…第二支柱部、123…伸縮機構、130…第一アーム、131…支持部材、132…載置部材、133…保持部材、134…伸縮機構、134a…シリンダ装置、134b…動力伝達装置、134c…シャフト、140…第二アーム、141…支持部材、142…載置部材、143…保持部材、144…伸縮機構、144a…シリンダ装置、144b…動力伝達装置、144c…シャフト、150…搬送ユニット、151…搬送機構、152…治具用ツール、153…カッタツール、160…把持機構、161…駆動装置、162…把持爪、163…把持爪、170…押圧機構、171…駆動装置、172…押圧部材、181…切断駆動装置、182…カッタ、183…把持駆動装置、184…把持爪、185…把持爪、331…第二座面、332…肩面、333…肩面、B…ボビン、E…エクステンション部材、F…繊維、P…タンク製造装置、D…床台、R…レール、St…ステーション、T…燃料タンクライナ、T1…タンク本体、T2…口金、T3…口金、Ta…完了燃料タンクライナ、Tb…未完了燃料タンクライナ
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