(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20250226BHJP
【FI】
G03G15/08 330
(21)【出願番号】P 2021017003
(22)【出願日】2021-02-05
【審査請求日】2024-01-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】山岸 鈴
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-112263(JP,U)
【文献】特開2018-054997(JP,A)
【文献】特開2006-243071(JP,A)
【文献】特開2015-197537(JP,A)
【文献】特開2007-047314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/00
G03G 13/08
G03G 13/095
G03G 15/00
G03G 15/08
G03G 15/095
G03G 21/16 -21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に現像剤を収容可能な容器と、
前記容器を着脱可能に支持する装置本体と、
前記装置本体に設けられ、前記容器の装着状態を検出するための検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記容器が未使用であるか否かを判定する制御部と、
前記装置本体に設けられ、駆動力を発生する駆動源と、を備え、
前記容器は、
前記装着状態で前記駆動力が入力される入力部と、
前記検出手段によって検出されない初期位置と前記検出手段によって検出される検出位置との間で変位可能な変位部材と、を有し、
前記変位部材は、前記容器が前記装置本体に装着された後に前記入力部に入力された前記駆動力を受けることによって前記初期位置から前記検出位置に変位され、
前記制御部は、
前記容器が前記装置本体に装着直後の初期装着状態で前記検出手段によって前記変位部材が検出されなかった場合に前記容器を未使用と判定し、前記初期装着状態で前記検出手段によって前記変位部材が検出された場合に前記容器を使用済みと判定し、
前記変位部材は、前記検出手段によって検出される被検出部を有し、前記初期位置から前記検出位置まで回転可能なように前記容器に支持されており、
前記初期位置は、前記被検出部が前記検出手段によって検出されない回転位置であり、
前記検出位置は、前記被検出部が前記検出手段によって検出される回転位置である、画像形成装置。
【請求項2】
内部に現像剤を収容可能な容器と、
前記容器を着脱可能に支持する装置本体と、
前記装置本体に設けられ、前記容器の装着状態を検出するための検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記容器が未使用であるか否かを判定する制御部と、を備え、
前記容器は、
前記検出手段によって検出されない初期位置と前記検出手段によって検出される検出位置との間で変位可能な変位部材を有し、
前記制御部は、
前記容器が前記装置本体に装着直後の初期装着状態で前記検出手段によって前記変位部材が検出されず、その後に前記変位部材が前記初期位置から前記検出位置に変位したことにより前記検出手段によって前記変位部材が検出された場合に、前記容器を未使用と判定し、前記初期装着状態で前記検出手段によって前記変位部材が検出された場合に前記容器を使用済みと判定し、
前記変位部材は、前記検出手段によって検出される被検出部を有し、前記初期位置から前記検出位置まで回転可能なように前記容器に支持されており、
前記初期位置は、前記被検出部が前記検出手段によって検出されない回転位置であり、
前記検出位置は、前記被検出部が前記検出手段によって検出される回転位置である、画像形成装置。
【請求項3】
前記被検出部に当接して、前記初期位置から前記検出位置へ向かう第1回転方向へ前記変位部材が回転することを規制する第1規制部を更に備える、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記変位部材が前記検出位置に到達した後に、前記第1回転方向とは反対の第2回転方向へ前記変位部材が回転することを規制する第2規制部を更に備える、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記変位部材は、前記初期位置から前記検出位置までの区間のみ前記駆動力を受けるギヤ部を有する、請求項
1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記容器は、前記装置本体に対して着脱可能な現像装置である、請求項1から5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記容器は、前記装置本体に対して着脱可能なトナー容器である、請求項1から5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー機や複合機などの画像形成装置に関する。
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、感光体ドラム上の静電潜像をトナーで現像する現像装置を備えている。現像装置は、その筐体内に回転可能に支持された現像ローラーを有しており、筐体内に収容されたトナーを現像ローラーから感光体ドラムに供給することにより現像を行う。
【0003】
また、画像形成装置には、現像装置に補給されるトナーを収容するトナー容器が設けられている。トナー容器内のトナーが全て消費されると、トナーが充填された新しいトナー容器に交換される。
【0004】
現像装置の現像ローラーは、経年劣化すると現像不良を生じるため、一定期間が経過した現像装置は、画像品質を保持するために新しい現像装置に交換される。また、トナー収容部が一体に構成された現像装置は、トナー収容部内のトナーが無くなると現像を行うことができなくなるので、トナーが充填された未使用の新しい現像装置に交換される。このため、従来の画像形成装置は、現像装置を交換可能なように、現像装置を着脱可能に支持する構成を有する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、使用済みの現像装置が交換される場合、通常は、現像装置が画像形成装置から取り外された後に、未使用の新しい現像装置が画像形成装置に装着される。しかしながら、使用済みの現像装置が誤って画像形成装置に装着される場合がある。また、経年劣化により耐用年数が過ぎた現像装置にトナーが再充填されて、その現像装置が画像形成装置に装着される場合もある。また、使用済みのトナー容器が交換される場合、交換時に、使用済みのトナー容器が誤って画像形成装置に装着される場合がある。また、使用済みのトナー容器に劣化したトナーが再充填されて、そのトナー容器が画像形成装置に装着される場合がある。
【0007】
本発明の目的は、装置本体に装着される容器が一度も使用されていない未使用のものであるか否かを容易に且つ確実に判定することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、内部に現像剤を収容可能な容器と、前記容器を着脱可能に支持する装置本体と、前記装置本体に設けられ、前記容器の装着状態を検出するための検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて前記容器が未使用であるか否かを判定する制御部と、を備える。前記容器は、前記検出手段によって検出されない初期位置と前記検出手段によって検出される検出位置との間で変位可能な変位部材を有する。前記制御部は、前記容器が前記装置本体に装着直後の初期装着状態で前記検出手段によって前記変位部材が検出されなかった場合に前記容器を未使用と判定し、前記初期装着状態で前記検出手段によって前記変位部材が検出された場合に前記容器を使用済みと判定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成装置の装置本体に装着される容器が一度も使用されていない未使用のものであるか否かを容易に且つ確実に判定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のトップカバーを開けた状態を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置が備える画像形成ユニットを示す斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す斜視図であり、装置本体から画像形成ユニットが取り外された状態を示す。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る画像形成装置が備えるドラムユニットを示す斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る画像形成装置が備えるドラムユニットの断面構造を示す図であり、
図6の切断面VII-VIIの断面図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図であり、ドラムユニットが装置本体に装着された状態を示す。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る現像装置を左側前方から見た斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る現像装置を右側後方から見た斜視図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る現像装置の平面図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係る現像装置の内部構造を示す図であり、
図9の切断面XII-XIIの断面図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施形態に係る現像装置の左側部を拡大した部分拡大図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施形態に係る現像装置の左側面図であり、サイドカバーが取り外された状態を示す。
【
図15】
図15は、本発明の実施形態に係る現像装置の右側部を拡大した斜視図である。
【
図16】
図16は、本発明の実施形態に係る現像装置の右側部から軸カバーが取り外された状態を示す斜視図である。
【
図17】
図17は、本発明の実施形態に係る現像装置の左側部を拡大した部分拡大図であり、サイドカバーが取り外された状態を示す。
【
図18】
図18は、現像装置の左側部に設けられた回転部材を示す斜視図である。
【
図19】
図19は、現像装置の左側部に設けられた回転部材を示す斜視図である。
【
図20】
図20は、本発明の実施形態に係る現像装置の左側面図であり、サイドカバーが取り外された状態を示す。
【
図21】
図21は、現像装置の左側部において回転部材の被検出部を通る切断面の断面図である。
【
図22】
図22は、本発明の実施形態に係る画像形成装置に設けられた検出スイッチを示す図である。
【
図23】
図23は、現像装置が画像形成装置に装着された状態における回転部材の付近の断面図である。
【
図24】
図24は、制御部とモーター及び検出スイッチとの接続関係を示すブロック図である。
【
図25A】
図25Aは、未使用の現像装置が装置本体に装着された場合のモーターの駆動タイミングと検出スイッチの検出タイミングを示すタイミングチャートである。
【
図25B】
図25Bは、使用済みの現像装置が装置本体に装着された場合のモーターの駆動タイミングと検出スイッチの検出タイミングを示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、以下において、説明の便宜上、各図に示される上下方向7、前後方向8、左右方向9を用いて説明する。なお、
図1乃至
図5では、画像形成装置10が使用可能な設置状態(
図1に示す状態)で鉛直方向を上下方向7と定義し、前記設置状態において前後方向8及び左右方向9(幅方向9)を定義する。
【0012】
[第1]
図1乃至
図3に本発明の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、少なくとも印刷機能を備える装置であり、例えば、単一色の画像を電子写真方式にしたがって印刷用紙などのシート上に形成するプリンターである。画像形成装置10は、不図示の通信部を介して外部から入力された画像データに基づいて、印刷用紙に画像を印刷する。なお、画像形成装置10は、単一色のプリンターに限られず、カラー画像を形成するカラープリンターであってもよい。また、画像形成装置10は、印刷機能の他に、ファクシミリや複写機などの各機能を有する複合機であってもよい。
【0013】
図1及び
図2は、画像形成装置10の外観を示す斜視図であり、
図1にはトップカバー12及びフロントカバー13が閉じられた状態が示されており、
図2にはトップカバー12及びフロントカバー13が開けられた状態が示されている。また、
図3は、装置本体11の内部構造を示す断面図である。なお、
図3では、トップカバー12の図示が省略されている。
【0014】
図1及び
図2に示すように、画像形成装置10は、幅方向9に長い概ね直方体形状に形成されており、画像形成処理を行う各部が装着された装置本体11と、装置本体11の上部に設けられたトップカバー12と、装置本体11の前面に設けられたフロントカバー13と、を備える。
【0015】
図2に示すように、装置本体11の上部には、内部に通じる開口21が形成されており、この開口21を開閉可能なようにトップカバー12が設けられている。トップカバー12は、装置本体11の上部の後端部に設けられたヒンジ24を中心に、開口21を開放する開姿勢(
図2に示す姿勢)と、開口21を閉塞する閉姿勢(
図1に示す姿勢)との間で開閉可能に支持される。トップカバー12が上方(開方向)へ回動されて開口21が開放されると、装置本体11の内部に装着された後述の画像形成ユニット50などが露出される。この状態で、ユーザーは、画像形成ユニット50に支持された現像装置70を装置本体11の内部から取り出すことが可能となる。
【0016】
また、装置本体11の前面の下部には、内部に通じる開口22が形成されており、この開口22を開閉可能なようにフロントカバー13が設けられている。フロントカバー13は、装置本体11の前側の下端部に設けられたヒンジ25を中心に、開口22を開放する開姿勢(
図2に示す姿勢)と、開口22を閉塞する閉姿勢(
図1に示す姿勢)との間で開閉可能に支持される。フロントカバー13が前方(開方向)へ回動されて開口22が開放されると、開口22を通じて装置本体11の内部に印刷用紙をセットすることが可能となる。
【0017】
図3に示すように、画像形成装置10は、主として、画像形成ユニット50と、定着部31と、給紙トレイ32と、給送ユニット33と、LSU(Laser Scanner Unit)34と、排紙トレイ35(
図1参照)と、搬送路36に設けられた複数の搬送ローラー37と、搬送路36の終端に設けられた排出ローラー38と、を備える。これらは、画像形成装置10の外枠のカバーや内部フレームを含む装置本体11の内部に取り付けられている。なお、
図3において、給送ユニット33から上方へ延びる破線で示す経路が搬送路36である。
【0018】
図4は、画像形成ユニット50を示す斜視図である。画像形成ユニット50は、電子写真方式にしたがって画像を形成するものであり、ドラムユニット60と、現像装置70と、を備える。本実施形態では、画像形成ユニット50は、交換可能なように、装置本体11に着脱可能に支持されている。
【0019】
また、現像装置70は、収容された現像剤が空になった場合に、現像剤が充填された別の現像装置70に交換される必要がある。そのため、本実施形態では、現像装置70は、装置本体11に対して着脱可能なように装置本体11に支持されている。具体的には、現像装置70は、装置本体11に装着されたドラムユニット60(装着部材の一例)に対して着脱可能に装着される。なお、現像装置70は、画像形成装置10の内部をメンテナンスする場合にも必要に応じて取り外される。
図2及び
図3には、装置本体11に画像形成ユニット50が装着された状態が示されている。また、
図5には、装置本体11から画像形成ユニット50が取り外された状態が示されている。
【0020】
図6は、ドラムユニット60を示す斜視図である。また、
図7は、
図6における切断面VII-VIIの断面図であり、ドラムユニット60の断面構造を示す。
【0021】
図6及び
図7に示すように、ドラムユニット60は、感光体ドラム61と、帯電部62と、転写ローラー63と、ハウジング64と、を備えている。ハウジング64に、感光体ドラム61、帯電部62、及び転写ローラー63が支持されている。また、ハウジング64に一体に設けられた現像支持部65に現像装置70が着脱可能に支持される。
【0022】
ハウジング64は、例えば、合成樹脂で形成された成形品であり、左右方向9に延びる第1ベースフレーム641と、第1ベースフレーム641の左右方向9の両端部それぞれに立設された一対の支持フレーム642と、を有する。各支持フレーム642は、例えば板状に形成されている。各支持フレーム642は、電気を通さない絶縁部材で形成されている。各支持フレーム642は、前後方向8に延在しており、各支持フレーム642の後方部分に感光体ドラム61及び転写ローラー63が互いに圧接された状態で回転可能に支持される。また、各支持フレーム642の後方部分の上部に帯電部62が取り付けられている。帯電部62は、感光体ドラム61の外周面に対向するよう配置されており、各支持フレーム642を渡すように取り付けられている。
【0023】
図6及び
図7に示すように、ハウジング64の前方側に現像支持部65が一体に形成されている。現像支持部65は、第1ベースフレーム641から前方へ通紙口66(
図7参照)を隔てて形成された第2ベースフレーム651と、各支持フレーム642それぞれの前方部分を構成する前プレート652と、を有する。現像支持部65に現像装置70が装着されると、現像装置70の下面716(
図12参照)が第2ベースフレーム651に支持される。この場合、下面716は、ドラムユニット60によって支持される被支持面である。
【0024】
通紙口66は、第1ベースフレーム641と第2ベースフレーム651との間に形成された貫通開口であり、給紙トレイ32から給送された印刷用紙を挿通して、感光体ドラム61と転写ローラー63との間の転写位置へ向けて印刷用紙を案内する。
【0025】
画像形成ユニット50が装置本体11に装着された状態で、画像形成動作が開始されると、帯電部62によって感光体ドラム61の表面の感光層が一様の電位に帯電される。また、LSU34から感光体ドラム61に対して画像データに応じたレーザー光が走査される。これにより、感光体ドラム61の表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム61と現像装置70の現像ローラー74(
図10参照)とには、それぞれ、バイアス電圧が印加されており、感光体ドラム61と現像ローラー74との間には、現像ローラー74から感光体ドラム61にトナーを飛び移させることが可能な所定の電位差の電界が形成されている。前記電位差によって、現像ローラー74から前記静電潜像にトナーが付着されて、感光体ドラム61にトナー像が形成される。感光体ドラム61と転写ローラー63との間にも所定の電位差の電界が形成されている。この電位差によって、給紙トレイ32から給送された印刷用紙に感光体ドラム61上のトナー像が転写される。トナー像が転写された印刷用紙は、定着部31に搬送される。
【0026】
定着部31は、画像形成ユニット50よりも印刷用紙の搬送方向の下流側に設けられている。定着部31は、印刷用紙に転写されたトナー像を熱によってその印刷用紙に定着させる。定着部31は、加熱ローラーと加圧ローラーとを備える。前記加熱ローラーは、定着動作時にIHヒーターなどの加熱手段によって加熱される。前記加圧ローラーは、弾性部材によって前記加熱ローラーへ付勢されている。印刷用紙が定着部31を通過する際に定着部31によって印刷用紙が押圧されつつ、トナーが加熱溶融されて印刷用紙に付着する。これにより、トナー像が印刷用紙に定着して、印刷用紙に画像が形成される。
【0027】
定着部31よりも搬送方向の下流側に排出ローラー38が設けられている。排出ローラー38は、定着部31によって画像が定着された画像形成後の印刷用紙を排紙トレイ35(
図1参照)に排出する。
【0028】
ドラムユニット60の感光体ドラム61は、その表面の前記感光層が画像形成を重ねるごとに劣化したり摩耗する。前記感光層が劣化すると帯電性が悪くなり、摩耗すると所定の電位に帯電しなくなり、画質低下を招来する。したがって、感光体ドラム61は、予め定められた交換タイミングで交換される必要がある。そのため、本実施形態では、ドラムユニット60は、感光体ドラム61を交換可能なように、装置本体11に対して着脱可能なように装置本体11に支持されている。また、ドラムユニット60は、画像形成装置10の内部をメンテナンスする場合にも必要に応じて取り外される。ここで、
図8は、画像形成ユニット50のうちドラムユニット60だけが装置本体11に装着された状態を示す断面図である。したがって、
図8には、現像装置70は示されていない。
【0029】
図8に示すように、装置本体11の左右方向9の両側それぞれの内面15には、ドラムユニット60が開口21から装置本体11の内部に装着される際にドラムユニット60を案内するためのガイド溝111が形成されている。ガイド溝111は、ドラムユニット60が装置本体11から取り外される場合にも、ドラムユニット60を開口21側へ案内して、取り出しを容易にする役割を担う。ガイド溝111は、内面15の上端縁部に形成された断面視で漏斗形状の挿入口113から下向き斜め後方へ延出している。なお、
図8には、右側の内面15Aに形成されたガイド溝111が示されているが、反対側の左側の内面15B(
図5参照)にも同様の形状のガイド溝111が形成されている。
【0030】
ガイド溝111は、ドラムユニット60の装着位置(
図8に示す位置、以下、ユニット装着位置という。)へ向けて徐々に傾斜度合が緩やかになるように形成されている。具体的には、ガイド溝111は、挿入口113から第1屈曲点P1まで略真っすぐに形成された第1溝111Aと、前記第1屈曲点P1から第2屈曲点P2まで第1溝111Aよりも緩やかに傾斜する第2溝111Bと、前記第2屈曲点P2から前記ユニット装着位置まで第2溝111Bよりも緩やかに傾斜する第3溝111Cと、を有する。
【0031】
図6に示すように、ドラムユニット60には、装置本体11への装着時、及び装置本体11からの取り外し時にガイド溝111に挿入されるガイド部材644が設けられている。ガイド部材644は、ハウジング64を構成する一対の支持フレーム642それぞれの外面に立設している。ガイド部材644は、支持フレーム642の外面に垂直に立設されたボス形状又はピン形状の部材である。
【0032】
支持フレーム642の外面において、ガイド部材644は後方側に設けられている。ガイド部材644がガイド溝111の終端に配置されるまでドラムユニット60が挿入される。
【0033】
図8に示すように、ガイド溝111から分岐した別のガイド溝112が内面15Aに形成されている。
図8には、右側の内面15Aに形成されたガイド溝112が示されているが、同様の形成のガイド溝112が反対側の左側の内面15Bにも形成されている。ガイド溝112は、ガイド溝111と同じように、ドラムユニット60が開口21から装置本体11の内部に装着されるときに、ドラムユニット60を前記ユニット装着位置に案内し、ドラムユニット60が装置本体11から取り外されるときに、ドラムユニット60を開口21側へ案内する役割を担う。
【0034】
ガイド溝112は、ガイド溝111における前記第1屈曲点P1から下向き斜め後方へ延出している。ガイド溝112は、ガイド溝111との連結部分である上端開口114から斜め後方へ向けて徐々に幅広となるように形成されている。換言すると、ガイド溝112は、上端開口114から斜め後方へ向けて略末広がり形状に形成されている。
【0035】
ガイド溝112の上側の溝壁面は、現像装置70が装置本体11に装着される場合に、現像装置70が備える後述の軸受部77(
図13、
図15参照)をドラムユニット60上に定められた取付位置P11へ向けて案内するためのガイド面112Aである。ガイド面112Aは、ガイド溝111の第2溝111Bと概ね平行である。
【0036】
また、ガイド溝112の下側の溝壁面は、ドラムユニット60が装置本体11に装着される場合に、ドラムユニット60が備える後述のガイド部材645(
図6参照)を下方へ案内するためのガイド面112Bである。また、このガイド面112Bは、現像装置70が装置本体11に装着される場合は、現像装置70が備える後述のガイド部78,791(
図13、
図15参照)を下方へ案内する。
【0037】
図6に示すように、ドラムユニット60には、装置本体11への装着時、及び装置本体11からの取り外し時に、ガイド溝112に挿入されるガイド部材645が設けられている。ガイド部材645は、ハウジング64を構成する一対の支持フレーム642それぞれの外面に立設している。ガイド部材645は、支持フレーム642の外面に垂直に立設されたボス形状又はピン形状の部材である。
【0038】
支持フレーム642の外面において、ガイド部材645はガイド部材644よりも前方側に設けられている。ドラムユニット60の装置本体11への装着時に、最初に、ガイド部材644が挿入口113からガイド溝111に挿入され、その次に、ガイド部材645がガイド溝111に挿入される。ドラムユニット60の装着過程において、ガイド部材644は第1溝111Aから第2溝111Bを経て第3溝111Cに沿って前記ユニット装着位置(
図8に示す位置)へ向けて案内される。一方、ガイド部材645は、ドラムユニット60の装着過程において、ガイド溝111の前記第1屈曲点P1に到達すると、上端開口114からガイド溝112に進入し、ガイド溝112のガイド面112Bに沿って概ね下方へ案内される。
【0039】
そして、
図8に示す前記ユニット装着位置までドラムユニット60が挿入されると、不図示のロック機構によって前記ユニット装着位置にドラムユニット60がロックされる。つまり、ドラムユニット60が前記ユニット装着位置に位置決めされる。なお、装置本体11に設けられたロック解除部材(不図示)が操作されると、前記ロック機構によるロックが解除される。これにより、ドラムユニット60は、前記ユニット装着位置から上方へ取り外すことが可能となり、開口21から外部に取り出すことが可能となる。
【0040】
また、
図7に示すように、支持フレーム642には、現像装置70の軸受部77(
図13、
図15参照)を前記取付位置P11まで案内するためのガイド溝646と、ガイド溝646の終端に設けられたストッパー647とが形成されている。ガイド溝646は、支持フレーム642を、後方側の部分と、前方側の前プレート652とに分け隔てるように、支持フレーム642に形成されている。ストッパー647は、軸受部77が前記取付位置P11まで案内された場合に、その位置P11で軸受部77を位置決めする。現像装置70が装置本体11に装着されると、ストッパー647と軸受部77とが当接して、軸受部77の挿入方向への移動がストッパー647によって規制される。これにより、ドラムユニット60上において現像装置70が位置決めされる。また、ドラムユニット60に設けられた不図示のロック機構によって現像装置70がドラムユニット60にロックされる。なお、ドラムユニット60に設けられたロック解除レバー67が操作されると、前記ロック機構によるロックが解除される。これにより、現像装置70は、装置本体11から上方へ取り外すことが可能となり、開口21から外部に取り出すことが可能となる。
【0041】
図9は、現像装置70を左側前方から見た斜視図であり、
図10は、現像装置70を右側後方から見た斜視図であり、
図11は、現像装置70の平面図である。また、
図12は、
図11の切断面XII-XIIの断面図であり、現像装置70の中央部分の断面構造が示されている。
【0042】
現像装置70は、感光体ドラム61上の静電潜像にトナーを付着させて、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像としてのトナー像を感光体ドラム61の表面に形成する。
図12に示すように、現像装置70は、ハウジング71(筐体の一例)と、撹拌部材72と、供給ローラー73(回転部材の一例)と、現像ローラー74(回転部材の一例)と、を備えている。ハウジング71に、撹拌部材72、供給ローラー73、及び現像ローラー74が回転可能に支持されている。
【0043】
ハウジング71は、例えば、合成樹脂で形成された成形品である。
図9乃至
図11に示すように、ハウジング71は、左右方向9(長手方向)に長い形状に形成されている。ハウジング71の内部に、トナーを含む現像剤が収容されている。つまり、ハウジング71は、現像ローラー74等を支持する筐体としての役割のみならず、現像剤を収容する現像剤容器(トナー容器ともいう。)としての役割も担う。
【0044】
図12に示すように、撹拌部材72は、ハウジング71の内部において、前方側に配置されている。撹拌部材72は、ハウジング71の左右方向9(軸方向)の両側それぞれに設けられた一対の支持フレーム711(
図9乃至
図11参照)に回転可能に支持されている。なお、一対の支持フレーム711(一対の支持部材の一例)は、ハウジング71の左右方向9の両側の各側面を構成する。
【0045】
撹拌部材72の軸部材721の幅方向の両端部には、支持フレーム711に回転可能に支持される支軸722(
図14参照)が設けられている。撹拌部材72の左側の支軸722Lは、左側の支持フレーム711Lに形成された軸受孔(不図示)に回転可能に支持されている。
図14に示すように、支軸722Lは、前記軸受孔を貫通して、支持フレーム711Lの外側に突出している。支軸722Lに後述の伝達ギヤ82が装着されている。
【0046】
図12に示すように、撹拌部材72の軸部材721には、軸部材721に垂直なフィルム状のパドル部723が設けられている。外部から回転駆動力が撹拌部材72に入力されると、撹拌部材72が回転し、ハウジング71に収容されている現像剤がパドル部723によって撹拌される。撹拌部材72によって現像剤が撹拌されることにより、現像剤に含まれるトナーに電荷が付与される。
【0047】
図9に示すように、ハウジング71の左側の支持フレーム711Lに、サイドカバー75が取り付けられている。
【0048】
図13は、現像装置70の左側部を拡大した部分拡大図である。
図14は、現像装置70の左側面図であり、サイドカバー75が取り外された状態を示す。
【0049】
図13に示すように、サイドカバー75は、支持フレーム711Lの左側面を覆うように支持フレーム711Lに取り付けられている。
図14に示すように、サイドカバー75の内側、つまり、サイドカバー75と支持フレーム711Lとの間には、複数のギヤ81~85からなる伝達機構80が設けられている。伝達機構80を構成する各ギヤ81~85は、支持フレーム711Lに回転可能に支持されている。
【0050】
図14に示すように、伝達機構80は、外部からの駆動力が入力される入力部76を有する。つまり、入力部76は、支持フレーム711Lに設けられている。入力部76は、例えば、軸継手(カップリング)である。サイドカバー75には、入力部76を貫通して外部に露出させる円筒形状の筒部751(
図13参照)が形成されている。
図13に示すように、サイドカバー75が支持フレーム711Lに取り付けられた状態で、入力部76は筒部751を通じて外部に露出される。
【0051】
現像装置70が装置本体11に装着されると、装置本体11に設けられた駆動出力部(不図示)が入力部76に連結される。これにより、前記駆動出力部を介して、モーターなどの駆動源の回転駆動力が入力部76に入力される。入力部76は、入力部76と同軸上に設けられた入力ギヤ81(
図14参照)を有する。つまり、伝達機構80は、入力ギヤ81を有する。入力部76に前記回転駆動力が入力されると、入力ギヤ81から、伝達機構80を構成する他の伝達ギヤ82~85に前記回転駆動力が伝達する。
【0052】
図14に示すように、伝達機構80は、複数の伝達ギヤ82~85を有する。各伝達ギヤ82~85は、支持フレーム711Lの外面に配置されている。伝達ギヤ82は、撹拌部材72の支軸722Lに装着されており、撹拌部材72に回転駆動力を伝達する。伝達ギヤ83は、供給ローラー73の回転軸732(第2支軸の一例)の端部に装着されており、供給ローラー73に回転駆動力を伝達する。伝達ギヤ84は、現像ローラー74の回転軸742(
図12参照)の端部に装着されており、現像ローラー74に回転駆動力を伝達する。また、伝達ギヤ85は、伝達ギヤ82と噛合した状態で、支持フレーム711Lに回転可能に支持されている。伝達ギヤ85は、支持フレーム711Lに設けられた回転部材90に回転駆動力を伝達する。
【0053】
前記回転駆動力が入力部76に入力され、入力ギヤ81から伝達機構80を構成する他の伝達ギヤ82~85に前記回転駆動力が伝達すると、その回転駆動力が、撹拌部材72、供給ローラー73、現像ローラー74、及び回転部材90に伝達されて、撹拌部材72、供給ローラー73、現像ローラー74、及び回転部材90が回転する。
【0054】
図12に示すように、供給ローラー73は、現像ローラー74の前方側(現像装置70の挿入方向とは反対の方向)に配置されており、撹拌部材72の後方側に配置されている。供給ローラー73は、現像剤に含まれるトナーを外周面に担持しつつ回転されるローラー部材である。供給ローラー73は、一対の支持フレーム711に回転可能に支持されている。供給ローラー73は、回転されることにより、ハウジング71に収容された現像剤を外周面に担持して、当該現像剤を現像ローラー74との対向位置まで運ぶ。
【0055】
供給ローラー73は、導電性を有する弾性部材からなる円柱状のローラー体731と、ローラー体731の中心に配置された導電性を有する回転軸732と、を有する。ローラー体731は、例えば、カーボンが適度に散在されたウレタンなどの弾性部材で形成されている。また、回転軸732は、導電性を有する金属シャフトである。回転軸732の両端部が一対の支持フレーム711に設けられた軸受孔(不図示)に回転可能に支持されている。供給ローラー73には、電荷を有するトナーを外周面に担持するため、また、供給ローラー73から現像ローラー74にトナーを移動させるために、所定のバイアス(以下、供給バイアスという)が印加される。
【0056】
本実施形態では、現像装置70が装置本体11に装着された状態で、装置本体11に設けられた供給端子117(
図8参照)から供給ローラー73の回転軸732に前記供給バイアスが印加される。具体的には、供給端子117は、現像装置70の装着状態において後述のガイド部791(
図15、
図16参照)に接触する位置に設けられており、現像装置70が装置本体11に装着されると、ガイド部791が供給端子117と接触して、供給端子117からガイド部791、ガイド部材79、連結部792を介して、回転軸732に前記供給バイアスが印加される。
【0057】
現像ローラー74は、ハウジング71の内部において、後方側に配置されている。現像ローラー74は、現像剤に含まれるトナーを外周面に担持しつつ回転されるローラー部材である。現像ローラー74は、一対の支持フレーム711に回転可能に支持されている。ハウジング71の後方側の側面には現像ローラー74を外部に露出させる開口713が形成されている。現像装置70が装置本体11に装着された状態で、現像ローラー74は、感光体ドラム61との間に所定のギャップを隔てた状態で対向する。
【0058】
現像ローラー74は、導電性を有する弾性部材からなる円柱状のローラー体741と、ローラー体741の中心に配置された導電性を有する回転軸742(第1支軸の一例)と、を有する。ローラー体741は、例えば、カーボンが適度に散在されたウレタンなどの弾性部材で形成されている。また、回転軸742は、導電性を有する金属シャフトである。回転軸742の両端部が一対の支持フレーム711に設けられた軸受部77(77L,77R)に回転可能に支持されている(
図11参照)。現像ローラー74には、供給ローラー73から現像ローラー74にトナーを移動させるために、所定のバイアス(以下、現像バイアスという)が印加される。前記現像バイアスと前記供給バイアスとの電位差によって、電荷を有するトナーが供給ローラー73から現像ローラー74に供給される。
【0059】
本実施形態では、現像装置70が装置本体11に装着された状態で、装置本体11に設けられた供給端子116(
図8参照)から現像ローラー74の回転軸742に前記現像バイアスが印加される。具体的には、供給端子116は、現像装置70の装着状態において後述の軸受部77R(
図15参照)に接触する位置に設けられており、現像装置70が装置本体11に装着されると、軸受部77Rのガイド部77R2(
図15参照)が供給端子116と接触して、供給端子116からガイド部77R2を介して、回転軸742に前記現像バイアスが印加される。
【0060】
図14に示すように、支持フレーム711Lに軸受部77L(第1軸受部の一例)が設けられている。軸受部77Lは、支持フレーム711Lに一体に形成されたものであり、支持フレーム711Lの外側の側面から外側へ突出する円柱状のガイド部77L1(第1ガイド部の一例)を有する。軸受部77Lの内部に形成された軸受孔に回転軸742の左側の軸端部が挿入されており、これにより、前記軸端部が回転可能に支持される。本実施形態では、軸受部77Lのガイド部77L1は、現像装置70が装置本体11に装着される過程で、後述の軸受部77Rのガイド部77R2とともに、ドラムユニット60上に定められた前記取付位置P11に現像装置70を案内するためのガイド部材を兼ねる。
【0061】
また、
図13に示すように、サイドカバー75には、サイドカバー75に一体に形成されたガイド部78が設けられている。ガイド部78は、軸受部77L(のガイド部77L1)よりも前方側(現像装置70の挿入方向とは反対の方向)へ所定間隔を隔てた位置に設けられている。ガイド部78は、サイドカバー75の外側の側面から外側へ突出する円柱状の部材である。本実施形態では、ガイド部78は、現像装置70が装置本体11に装着される過程で、後述するガイド部材79のガイド部791とともに、現像装置70の前端側の部分を下方へ案内する。
【0062】
図15は、現像装置70の右側部を拡大した斜視図である。
【0063】
図15に示すように、支持フレーム711Rに軸受部77R(第1軸受部の一例)が設けられている。軸受部77Rは、第1ガイド部の一例である。軸受部77Rは、支持フレーム711Rに一体に形成された円筒部77R1と、現像装置70が装置本体11に装着される過程でガイドされるガイド部77R2(第1ガイド部の一例)とを有する。円筒部77R1は、支持フレーム711Rの外側の側面から外側へ突出している。円筒部77R1の内孔に回転軸742の右側の軸端部742Rが挿入されており、これにより、軸端部742Rが回転可能に支持される。
【0064】
回転軸742が円筒部77R1に挿通された状態で、軸端部742Rは円筒部77R1を貫通して、外側へ露出している。この露出部分に筒状のガイド部77R2が装着されている。ガイド部77R2は、例えば、導電性部材で形成されている。本実施形態では、ガイド部77R2は、現像装置70が装置本体11に装着される過程で、ドラムユニット60上に定められた前記取付位置P11に現像装置70を案内するためのガイド部である。
【0065】
また、
図15に示すように、支持フレーム711Rにはガイド部791が設けられている。具体的には、支持フレーム711Rに、導電性部材で形成されたガイド部材79が固定されており、このガイド部材79にガイド部791が一体に形成されている。なお、ガイド部791は、第2ガイド部の一例である。
【0066】
図16は、現像装置70の右側部から軸カバー712(
図15参照)が取り外された状態を示す斜視図である。
図16に示すように、支持フレーム711Rには、供給ローラー73の回転軸732の右側の軸端部732Rを支持する軸受孔が形成されており、この軸受孔に軸端部732Rが挿通されている。支持フレーム711Rの外面には、軸端部732Rを覆うように軸カバー712(
図15参照)が取り付けられている。なお、
図15において、太実線で囲まれた部材が軸カバー712である。
【0067】
図16に示すように、ガイド部材79は、支持フレーム711Rの外面に取り付けられている。
図16において、太実線で囲まれた部材がガイド部材79である。ガイド部材79は、導電性を有する部材で形成されており、ガイド部791と、連結部792とを有する。連結部792は、支持フレーム711Rを外側へ突出した軸端部732Rと連結しており、これにより、導電性を有する回転軸732と導電性を有するガイド部材79とが電気的にも接続される。
【0068】
ガイド部791は、軸受部77Rよりも前方側へ所定間隔を隔てた位置に設けられている。ガイド部791は、支持フレーム711Rの外側の側面から外側へ突出する円柱状の部材である。本実施形態では、ガイド部791は、現像装置70が装置本体11に装着される過程で、現像装置70の前端側の部分を下方へ案内する。
【0069】
また、
図15及び
図16に示すように、支持フレーム711Rには、支持フレーム711Rに形成されたトナー充填口を塞ぐキャップ部材(蓋部材)714が設けられている。前記トナー充填口は、ハウジング71の内部に連通しており、前記トナー充填口から内部にトナーが充填される。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の現像装置70は、一対の支持フレーム711に設けられた軸受部77(77L,77R)を有する。そのため、装置本体11にドラムユニット60が装着された状態で、現像装置70が装置本体11に挿入されると、現像装置70が備える軸受部77Lのガイド部77L1、及び軸受部77Rのガイド部77R2が装置本体11のガイド面112Aに沿って前記取付位置P11(
図8参照)へ向けて案内される。
【0071】
具体的には、挿入口113からガイド溝111に挿入されたガイド部77L1及びガイド部77R2がガイド溝111の前記第1屈曲点P1に到達すると、ガイド部77L1及びガイド部77R2は、上端開口114からガイド溝112に進入する。その後、ガイド溝112のガイド面112Aに沿って前記取付位置P11へ向けて案内される。ガイド面112Aによる案内が終了して、ガイド部77L1及びガイド部77R2がガイド溝646に進入すると、ガイド溝646によって前記取付位置P11まで案内される。そして、ガイド部77L1及びガイド部77R2が前記取付位置P11まで案内されると、その位置P11においてストッパー647によってガイド部77L1及びガイド部77R2が規制される。
【0072】
また、現像装置70が装置本体11に装着される過程で、ガイド部78,791がガイド溝112に進入すると、ガイド溝112のガイド面112Bに沿って概ね下方へ案内される。
【0073】
これにより、ドラムユニット60において現像装置70が位置決めされ、不図示のロック機構によって現像装置70がドラムユニット60にロックされる。
【0074】
また、本実施形態の現像装置70においては、軸受部77Lに設けられたガイド部77L1、及び軸端部742Rに設けられたガイド部77R2が、現像装置70の装着時にガイドされる部材として用いられる。言い換えると、軸受部77L,77Rが、装置本体11に対する着脱時における現像装置70のガイド部材を兼用する。このため、現像装置70の側面部に設けられる部材を省減することができ、その結果、現像装置70のハウジング71のコンパクト化を実現することができる。
【0075】
また、本実施形態では、現像装置70の装着状態において、ガイド部791が供給端子117と接触して、供給端子117からガイド部791、ガイド部材79、連結部792を介して、回転軸732に前記供給バイアスが印加される。また、軸受部77Rのガイド部77R2が供給端子116と接触して、供給端子116からガイド部77R2を介して、回転軸742に前記現像バイアスが印加される。つまり、ガイド部材79が供給バイアスの受電端子(受電部)を兼ね、軸受部77Rが現像バイアスの受電端子(受電部)を兼ねる。このため、現像装置70の側面部に各受電端子を設ける必要がなくなり、前記側面部に設けられる部材を更に省減することができる。その結果、現像装置70のハウジング71の更なるコンパクト化を実現することができる。
【0076】
[第2]
図17は、回転部材90付近の詳細を示す拡大斜視図である。
図17に示すように、現像装置70のハウジング71に回転部材90(変位部材の一例)が設けられている。具体的には、回転部材90は、上述したように、支持フレーム711Lの外面に支持されている。回転部材90は、後述する検出スイッチ120(
図23参照)によって検出されない初期位置(
図14、
図17に示す位置)と、検出スイッチ120によって検出される検出位置(
図20に示す位置)との間で変位可能な変位部材である。
【0077】
本実施形態では、支持フレーム711Lに立設された支軸718(
図21参照)に回転部材90が回転可能に支持されている。このため、回転部材90は、
図17に示す回転方向D11(第1回転方向の一例)に沿って、前記初期位置から前記検出位置まで回転可能である。ここで、前記回転方向D11は、前記初期位置から前記検出位置へ向かう回転方向である。
【0078】
図18及び
図19は、回転部材90の斜視図である。
図18及び
図19に示すように、回転部材90は、支持フレーム711Lに回転可能に支持される回転本体91と、回転本体91の表面91Aから垂直に突出する突出部92と、突出部92に設けられた被検出部93と、回転本体91に設けられた弾性部94と、回転本体91の裏面に設けられた支持部95と、回転本体91の裏面に設けられたギヤ部96(
図19参照)と、を有する。回転部材90は、これらの各部が一体に形成された部材であり、合成樹脂で形成された成形品である。
【0079】
支持部95の裏面側には、支軸718(
図19参照)が挿通される軸孔が形成されている。当該軸孔に支軸718が挿入されることにより、回転部材90が支軸718によって回転可能に支持される。
【0080】
回転本体91は、支持フレーム711Lに設けられた支軸718の軸中心を同心とする板状の扇形部911を有する。扇形部911の中心角はおよそ120度に定められている。扇形部911の中心部に柱状の突出部92が設けられている。
【0081】
扇形部911における周方向の一方端から円弧形状の弾性部94が延出している。具体的には、扇形部911における戻り方向D12側の端部912から前記戻り方向D12へ向けて湾曲棒状の弾性部94が突出している。ここで、前記戻り方向D12は、前記回転方向D11とは反対の方向である。弾性部94は、突出部92との間に所定の空間を隔てて配置されている。そのため、弾性部94は、回転部材90の径方向外側から中心方向へ向けて外力が加えられると、弾性部94は、突出部92側へ弾性的に撓まされる。なお、前記外力が失われると、弾性部94は元の姿勢に戻る。
【0082】
被検出部93は、突出部92に設けられている。被検出部93は、検出スイッチ120(
図23参照)によって検出される部分である。被検出部93は、扇形部911とは反対側であって、弾性部94よりも前記戻り方向D12へ約4分の1周分隔てられた位置に配置されている。また、被検出部93は、弾性部94よりも表面91Aから外側へ離間した位置に配置されている。また、被検出部93は、扇形部911の外周縁及び弾性部94よりも径方向外側へ突出している。
【0083】
回転部材90が前記初期位置に位置している場合、被検出部93は検出スイッチ120と対向していない。本実施形態では、回転部材90が回転方向D11へ回転されて、回転部材90が前記検出位置まで回転した場合に、被検出部93が検出スイッチ120と対向し、このとき、被検出部93が検出スイッチ120の押圧部121に当接して、押圧部121を押し込む。これにより、検出スイッチ120が作動して、後述の制御部100(
図24参照)に検出信号が入力される。
【0084】
被検出部93は、検出スイッチ120の押圧部121(
図22参照)を押し込んで検出スイッチ120を作動させるカム部材を兼ねている。そのため、被検出部93には、押圧部121を押し込み方向へ移動させる円弧形状のカム部931を有する。
【0085】
図19に示すように、扇形部911の裏面に円弧形状のギヤ部96が設けられている。ギヤ部96は、扇形部911の外周縁に沿って円弧部に対応して設けられている。ギヤ部96は、伝達機構80を構成する伝達ギヤ83に噛合可能である。本実施形態では、回転部材90が前記初期位置に配置された状態でギヤ部96は伝達ギヤ83と噛合している。また、回転部材90が前記回転方向D11に沿って前記検出位置まで到達するまでの間、伝達ギヤ83とギヤ部96は噛合しており、回転部材90が前記検出位置に到達するか、或いは前記検出位置を通り過ぎると、ギヤ部96は、伝達ギヤ83から離れて、ギヤ部96と伝達ギヤ83との噛合が解除される。
【0086】
図20は、回転部材90が前記初期位置から回転方向D11に沿って回転して前記検出位置に到達した状態が示されている。モーターなどの駆動源の回転駆動力が入力部76に入力され、入力ギヤ81から伝達ギヤ82及び伝達ギヤ85を介してギヤ部96に伝達されると、回転部材90が前記回転方向D11へ回転し、前記初期位置から前記検出位置へ向けて変位する。そして、回転部材90が前記検出位置に到達すると、伝達ギヤ85から回転駆動力が伝達されなくなり、回転部材90が前記検出位置で停止する。
【0087】
図21は、ハウジング71の左側の支持フレーム711Lにサイドカバー75が取り付けられた状態で、被検出部93を通る切断面で切断した断面図である。
図21は、回転部材90が前記検出位置に配置された状態を示す。
【0088】
図21に示すように、現像装置70は、第1規制部753と、第2規制部754とを備える。具体的には、第1規制部753及び第2規制部754は、サイドカバー75の内面に一体に形成されている。第1規制部753及び第2規制部754は、いずれも、回転部材90が前記検出位置に配置された状態で、回転部材90の回転を規制する。
【0089】
第1規制部753は、支持フレーム711Lにサイドカバー75が取り付けられた状態で、被検出部93に当接して、前記検出位置から前記回転方向D11へ回転部材90が回転することを規制する。したがって、サイドカバー75が取り付けられた状態では、装置本体11から現像装置70が取り外された状態で、回転部材90を手動で前記回転方向D11へ回転させることができない。
【0090】
第2規制部754は、支持フレーム711Lにサイドカバー75が取り付けられた状態で、弾性部94の先端部941に当接して、前記検出位置から前記戻り方向D12(第2回転方向の一例)へ回転部材90が回転することを規制する。
【0091】
回転部材90は、前記初期位置から前記検出位置に回転する過程で、弾性部94が第1規制部753に接触する。そして、更に回転部材90に前記回転方向D11の回転駆動力が付与されると、弾性部94が第1規制部753によって回転部材90の中心側へ押し付けられる。この場合、弾性部94が前記中心側へ撓まされつつ、回転部材90が回転し、これにより、弾性部94は第1規制部753を乗り越えて、
図21に示す前記検出位置まで到達することができる。弾性部94が第1規制部753を乗り越えて通り過ぎると、第1規制部753による押し付けが解除されて、弾性部94は元の状態に復帰する。
【0092】
この状態で、回転部材90が前記戻り方向D12へ回転部材90が回転されても、弾性部94の先端部941が第2規制部754に当接するため、回転部材90は前記検出位置から前記戻り方向D12へ回転することができなくなる。したがって、サイドカバー75が取り付けられた状態では、装置本体11から現像装置70が取り外された状態で、回転部材90を手動で前記戻り方向D12へ回転させることができない。
【0093】
図22は、画像形成装置10に設けられた検出スイッチ120の押圧部121を示す図である。
図23は、現像装置70が画像形成装置10の装置本体11に装着された状態における回転部材90の付近の断面図である。
図23では、回転部材90の被検出部93が検出スイッチ120の押圧部121を押し込んでいる状態が示されている。
【0094】
図23に示すように、装置本体11に検出スイッチ120(検出手段の一例)が設けられている。検出スイッチ120は、画像形成装置10に対する現像装置70の装着状態を検出するものである。検出スイッチ120は、例えば、リミットスイッチであり、内蔵されている接点を作動させる押圧部121を有する。押圧部121は、スイッチ本体122に対して可動する可動部である。スイッチ本体122内に設けられたバネなどの弾性部材の弾性力に抗してスイッチ本体122内部へ押圧部121が押し込まれることにより、前記接点を導通させて、検出信号を出力する。前記検出信号は、後述の制御部100に入力される。なお、検出スイッチ120は、検出手段の単なる一例であり、検出スイッチ120に替えて、透過型の光学センサー及びアクチュエーターからなる検出手段なども適用可能である。
【0095】
図22は、現像装置70が装着されておらず、ドラムユニット60が装置本体11に装着された状態を示している。
図22に示すように、ドラムユニット60のハウジング64に開口653が形成されている。具体的には、ハウジング64の現像支持部65における第2ベースフレーム651に矩形状の開口653が形成されている。ドラムユニット60が装置本体11に装着された状態で、検出スイッチ120の押圧部121が開口653に挿通されて、第2ベースフレーム651よりも上側へ突出する。このため、ドラムユニット60に現像装置70が装着されると、回転部材90の被検出部93が押圧部121を押圧可能となる。
【0096】
本実施形態では、現像装置70が装置本体11におけるドラムユニット60に装着された場合であっても、回転部材90が前記初期位置に配置している場合は、検出スイッチ120は作動しない。一方、回転部材90が前記検出位置に配置している場合は、被検出部93によって検出スイッチ120が作動する。
【0097】
図24に示すように、画像形成装置10は、制御部100及びモーター110を更に備える。ここで、
図24は、制御部100、モーター110、及び検出スイッチ120との接続関係を示すブロック図である。
【0098】
制御部100は、画像形成装置10が備える画像形成ユニット50などの各部の動作を制御する。制御部100は、CPU、ROM、RAMなどの制御機器を含む。前記CPUは各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは前記CPUの各種の演算処理を実行させるための制御プログラムが記憶された不揮発性の記憶媒体である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶媒体である。制御部100は、例えば、ASICなどのICによって実現されてもよい。
【0099】
モーター110は、現像装置70の入力部76に入力する前記回転駆動力を供給する駆動源である。制御部100は、モーター110に接続されており、モーター110に駆動信号を出力することによりモーター110を駆動制御する。モーター110は、例えば、現像装置70による現像動作が行われる場合に駆動される。
【0100】
ところで、使用済みの現像装置70が交換される場合、通常は、現像装置70が画像形成装置10から取り外された後に、未使用の新しい現像装置70が画像形成装置10の装置本体11に装着される。しかしながら、使用済みの現像装置70が誤って装置本体11に装着される場合がある。また、経年劣化により耐用年数が過ぎた現像装置70にトナーが再充填されて、その現像装置70が画像形成装置に装着される場合もある。
【0101】
本実施形態の画像形成装置10では、装着される現像装置70が未使用の新しい現像装置70であるか、一度装着された使用済みの現像装置70であるかを判定することが可能である。具体的には、制御部100は、検出スイッチ120からの検出信号(検出結果)に基づいて、装置本体11に装着される現像装置70が未使用の新しい現像装置70であるか、一度装着された使用済みの現像装置70であるかを判定する処理(以下、新旧判定処理という。)を行う。
【0102】
制御部100による前記新旧判定処理を可能とするために、未使用の新しい現像装置70においては、回転部材90が前記初期位置に配置されている。
【0103】
以下、
図25A及び
図25Bのタイミングチャートを用いて、制御部100による前記新旧判定処理について説明する。ここで、
図25Aは、未使用の現像装置70が装置本体11に装着された場合のタイミングチャートである。また、
図25Bは、一度装着された使用済みの現像装置70が装置本体11に装着された場合のタイミングチャートである。
【0104】
図25Aに示すように、例えば、時点T10において未使用の現像装置70が装置本体11内のドラムユニット60に装着された場合、現像装置70の回転部材90は前記初期位置に配置されているため、回転部材90の被検出部93は検出スイッチ120を押圧しない。そのため、検出スイッチ120は作動せず、OFF状態を維持する。その後、制御部100は、時点T11においてモーター110を所定の回転方向に回転させるように駆動させる。この場合、制御部100は、少なくとも回転部材90が前記検出位置まで到達するまでモーター110を駆動させる。モーター110が始動してからΔtが経過すると、回転部材90が前記初期位置から前記検出位置まで回転する。回転部材90が前記検出位置に到達すると、時点T12において、検出スイッチ120の押圧部121が被検出部93によって押圧されて、検出スイッチ120が作動する。これにより、検出スイッチ120が、OFF状態からON状態に変化する。このとき、検出信号が検出スイッチ120から制御部100に入力される。
【0105】
本実施形態では、
図25Aに示すタイミングチャートにおいて、現像装置70が装置本体11に装着された直後の初期装着時点T10において、検出スイッチ120によって回転部材90の被検出部93が検出されなかった場合、つまり、前記検出信号が制御部100に入力されなかった場合に、制御部100は、装着された現像装置70を未使用の新しいものと判定する。この判定結果は、例えば、制御部100によって、画像形成装置10が備える表示部(不図示)に表示される。
【0106】
なお、前記初期装着時点T10において検出スイッチ120によって被検出部93が検出されず、且つ、その後にモーター110が駆動されて回転部材90が前記初期位置から前記検出位置に変位したことにより、Δt経過後の時点T11において検出スイッチ120によって被検出部93が検出された場合に、制御部100は、装着された現像装置70を未使用の新しいものと判定してもよい。
【0107】
なお、現像装置70が装置本体11に装着された後に、モーター110の始動によって回転部材90が前記検出位置まで回転されると、上述したように、回転部材90は前記検出位置に維持される。そのため、一度装置本体11に装着されて、モーター110が駆動されると、回転部材90は初期位置に戻ることはない。
【0108】
したがって、
図25Bに示すように、例えば、時点T10において使用済みの現像装置70が装置本体11内のドラムユニット60に装着された場合は、回転部材90は前記検出位置に配置されているため、被検出部93は検出スイッチ120を押圧して作動させる。つまり、時点T10において、検出スイッチ120の押圧部121が被検出部93によって押圧されて、検出スイッチ120が作動する。これにより、検出スイッチ120が、OFF状態からON状態に変化する。このとき、検出信号が検出スイッチ120から制御部100に入力される。
【0109】
本実施形態では、
図25Bに示すタイミングチャートにおいて、現像装置70が装置本体11に装着された直後の初期装着時点T10において、検出スイッチ120によって回転部材90の被検出部93が検出された場合、つまり、前記検出信号が制御部100に入力された場合に、制御部100は、装着された現像装置70を使用済みのものと判定する。この判定結果は、例えば、制御部100によって、画像形成装置10が備える表示部(不図示)に表示される。
【0110】
以上より、本実施形態の画像形成装置10によれば、装置本体11に装着される現像装置70が未使用の新しい現像装置70であるか、一度装着された使用済みの現像装置70であるかを容器に判定することができ、また、確実に判定することができる。また、制御部100による前記新旧判定処理の判定結果が画像形成装置10の表示部に表示されるので、ユーザーは、装着された現像装置が新品であるか、或いは一度使用されたものであるかを容易に把握することができる。
【0111】
なお、上述した実施形態では、画像形成装置10に装着されたドラムユニット60に現像装置70が装着される例について説明したが、ドラムユニット60のハウジング64が画像形成装置10の装置本体11と一体に形成されている場合にも、本発明は適用可能である。
【0112】
また、上述の実施形態では、画像形成装置10に着脱可能な現像装置70について例示したが、本発明は、画像形成装置10に着脱可能なトナー容器にも適用可能である。この場合、前記トナー容器の容器本体が、現像装置70のハウジング71と同様の構成を有する。
【符号の説明】
【0113】
10 :画像形成装置
11 :装置本体
15 :内面
50 :画像形成ユニット
60 :ドラムユニット
61 :感光体ドラム
64 :ハウジング
65 :現像支持部
70 :現像装置
71 :ハウジング
72 :撹拌部材
73 :供給ローラー
74 :現像ローラー
75 :サイドカバー
76 :入力部
77 :軸受部
77L1,77R2:ガイド部
78 :ガイド部
79 :ガイド部材
80 :伝達機構
90 :回転部材
93 :被検出部
100 :制御部
110 :モーター
111 :ガイド溝
112 :ガイド溝
113 :挿入口
116 :供給端子
117 :供給端子
711 :支持フレーム
712 :軸カバー
732 :回転軸
732R :軸端部
742 :回転軸
742R :軸端部
753 :第1規制部
754 :第2規制部
791 :ガイド部
792 :連結部