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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20250226BHJP
【FI】
G06F3/0482
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021052799
(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2022150267
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2024-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】大石 訓子
(72)【発明者】
【氏名】谷崎 光祐
(72)【発明者】
【氏名】桐川 翔太
(72)【発明者】
【氏名】小林 計英
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10782852(US,B1)
【文献】特開2007-047324(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0084688(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0280180(US,A1)
【文献】国際公開第2016/059677(WO,A1)
【文献】特開2013-077312(JP,A)
【文献】特開2005-309645(JP,A)
【文献】"PDF文書を快適に閲覧するカスタマイズ方法",ASCII.jp[online],2018年07月10日,[2024年9月24日検索], <https://ascii.jp/elem/000/001/705/1705925/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0482
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ユーザによる操作を受け付けるための操作画面にて文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像を表示し、
前記指示画像に対するユーザの指示により前記文書に関する文書画像を表示し、
前記操作画面における前記指示画像の表示位置により定められた位置に、前記文書画像に対するユーザの操作を受け付けるメニュー画像を表示し、
前記操作画面の大きさに基づいて、前記メニュー画像の表示を変え、
前記操作画面が予め定めた値より小さく前記メニュー画像の一部の領域を表示する場合、当該メニュー画像の表示する領域を遷移させ
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記指示画像上にカーソルが位置する場合、前記文書画像の表示を開始する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記文書画像を表示する領域に、前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記文書画像を表示する領域の中央部に当該文書画像を表示するとともに、当該文書画像を表示する領域の端の領域に前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して上側である場合には当該文書画像を表示する領域の上寄りに前記メニュー画像を表示し、
前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して下側である場合には当該文書画像を表示する領域の下寄りに前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して左側である場合には当該文書画像を表示する領域の左寄りに前記メニュー画像を表示し、
前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して右側である場合には当該文書画像を表示する領域の右寄りに前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記指示画像に対して距離が近い位置に、前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3~6の何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
ユーザが操作したカーソルの位置に基づいて、前記メニュー画像の表示を変えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記文書画像を表示する領域に、前記メニュー画像を表示するとともに、
前記カーソルの位置が前記文書画像を表示する領域にない場合、前記メニュー画像を表示しないことを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記文書画像を表示する領域に、前記メニュー画像を表示するとともに、
前記カーソルの位置が前記メニュー画像上にあるか否かに基づいて、当該メニュー画像の透過度を変えることを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記カーソルの位置が前記メニュー画像上にない場合、当該メニュー画像を透過させて表示することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記カーソルの位置が前記メニュー画像上にある場合、当該カーソルの位置が当該メニュー画像上にない場合の当該メニュー画像の透過度よりも透過度を下げて当該メニュー画像を表示することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記操作画面が予め定めた値より小さい場合、前記メニュー画像の形状を変えて表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記文書が複数のページを有する場合、前記文書画像にて表示するページを変更しても前記メニュー画像の表示位置を変更しないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、
前記メニュー画像の領域に表示される画像であって前記文書画像における表示するページを変更する操作をユーザから受け付ける変更ボタン画像を表示する請求項14記載の情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータに、
ユーザによる操作を受け付けるための操作画面にて文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像を表示する機能と、
前記指示画像に対するユーザの指示により前記文書に関する文書画像を表示する機能と、
前記操作画面における前記指示画像の表示位置により定められた位置に、前記文書画像に対するユーザの指示を受け付けるメニュー画像を表示し、前記操作画面の大きさに基づいて、前記メニュー画像の表示を変え、前記操作画面が予め定めた値より小さく前記メニュー画像の一部の領域を表示する場合、当該メニュー画像の表示する領域を遷移させる機能と
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、文書データに基づく画像とサムネイル画像とを表示する画面に対するユーザのサムネイル画像上での操作情報に基づいて、画像を拡大表示する際の表示倍率を決定し、決定された表示倍率に従って拡大表示された画像の上部にメニューを設ける構成について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第4821529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画面上の文書の指示画像が選択された場合に、選択された文書に関する文書画像が表示される態様がある。この態様にて、文書に対する操作や編集を受け付けるメニュー画像は、例えば、文書画像の領域の上部の一辺などに固定して表示される。しかしながら、文書の指示画像の表示位置が画面の下部の領域内であると、この下部の領域にある文書の指示画像から上部の領域にあるメニュー画像までの距離が長くなり、ユーザの操作性が低下してしまう。
本発明の目的は、文書に対する操作や編集を受け付けるメニュー画像を表示させる際に画面に表示された文書の指示画像の表示位置を考慮しない場合に比べて、ユーザの操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ユーザによる操作を受け付けるための操作画面にて文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像を表示し、前記指示画像に対するユーザの指示により前記文書に関する文書画像を表示し、前記操作画面における前記指示画像の表示位置により定められた位置に、前記文書画像に対するユーザの操作を受け付けるメニュー画像を表示し、前記操作画面の大きさに基づいて、前記メニュー画像の表示を変え、前記操作画面が予め定めた値より小さく前記メニュー画像の一部の領域を表示する場合、当該メニュー画像の表示する領域を遷移させることを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、前記指示画像上にカーソルが位置する場合、前記文書画像の表示を開始する請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、前記文書画像を表示する領域に、前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、前記文書画像を表示する領域の中央部に当該文書画像を表示するとともに、当該文書画像を表示する領域の端の領域に前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して上側である場合には当該文書画像を表示する領域の上寄りに前記メニュー画像を表示し、前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して下側である場合には当該文書画像を表示する領域の下寄りに前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して左側である場合には当該文書画像を表示する領域の左寄りに前記メニュー画像を表示し、前記指示画像の表示位置が前記文書画像を表示する領域に対して右側である場合には当該文書画像を表示する領域の右寄りに前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、前記指示画像に対して距離が近い位置に、前記メニュー画像を表示することを特徴とする請求項3~6の何れか1項記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記プロセッサは、ユーザが操作したカーソルの位置に基づいて、前記メニュー画像の表示を変えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記プロセッサは、前記文書画像を表示する領域に、前記メニュー画像を表示するとともに、前記カーソルの位置が前記文書画像を表示する領域にない場合、前記メニュー画像を表示しないことを特徴とする請求項8記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記プロセッサは、前記文書画像を表示する領域に、前記メニュー画像を表示するとともに、前記カーソルの位置が前記メニュー画像上にあるか否かに基づいて、当該メニュー画像の透過度を変えることを特徴とする請求項8記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記プロセッサは、前記カーソルの位置が前記メニュー画像上にない場合、当該メニュー画像を透過させて表示することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、前記プロセッサは、前記カーソルの位置が前記メニュー画像上にある場合、当該カーソルの位置が当該メニュー画像上にない場合の当該メニュー画像の透過度よりも透過度を下げて当該メニュー画像を表示することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置である。
請求項13に記載の発明は、前記プロセッサは、前記操作画面が予め定めた値より小さい場合、前記メニュー画像の形状を変えて表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置である。
請求項14に記載の発明は、前記プロセッサは、前記文書が複数のページを有する場合、前記文書画像にて表示するページを変更しても前記メニュー画像の表示位置を変更しないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、前記プロセッサは、前記メニュー画像の領域に表示される画像であって前記文書画像における表示するページを変更する操作をユーザから受け付ける変更ボタン画像を表示する請求項14記載の情報処理装置である。
請求項16に記載の発明は、コンピュータに、ユーザによる操作を受け付けるための操作画面にて文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像を表示する機能と、前記指示画像に対するユーザの指示により前記文書に関する文書画像を表示する機能と、前記操作画面における前記指示画像の表示位置により定められた位置に、前記文書画像に対するユーザの指示を受け付けるメニュー画像を表示し、前記操作画面の大きさに基づいて、前記メニュー画像の表示を変え、前記操作画面が予め定めた値より小さく前記メニュー画像の一部の領域を表示する場合、当該メニュー画像の表示する領域を遷移させる機能とを実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1および請求項16の発明によれば、文書に対する操作や編集を受け付けるメニュー画像を表示させる際に画面に表示された文書の指示画像の表示位置を考慮しない場合に比べて、ユーザの操作性を向上させることができる。また、操作画面の大きさを考慮せずに一律の表示態様とする場合に比べて、ユーザの操作性を向上させることができる。また、メニュー画像の表示する領域を遷移させない場合に比べて、ユーザがメニュー画像を操作しやすくできる。
請求項2の発明によれば、指示画像上にカーソルが位置しても文書画像が表示されない場合に比べて、ユーザの操作性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、文書の画像を表示する領域とは異なる領域にメニュー画像を表示する場合に比べて、操作画面上のスぺースを削減することができる。
請求項4の発明によれば、画像とメニュー画像とが重なる領域を低減することができる。
請求項5および請求項6の発明によれば、カーソルの移動距離を少なくできる。
請求項7の発明によれば、メニュー画像を表示させる際に画面に表示された文書の指示画像の表示位置との距離を考慮しない場合に比べて、カーソルの移動距離を少なくできる。
請求項8の発明によれば、ユーザの意図を考慮せずに一律の表示態様とする場合に比べて、ユーザの操作性を向上させることができる。
請求項9の発明によれば、ユーザが必要としていないと予測される画像を表示する場合に比べて、ユーザの操作性を向上することができる。
請求項10の発明によれば、メニュー画像とメニュー画像に重なる文書画像とを視認することができる。
請求項11の発明によれば、メニュー画像に重なる領域に表示されている情報を得ることができる。
請求項12の発明によれば、ユーザがメニュー画像を操作しやすくできる。
請求項13の発明によれば、操作画面が小さいにもかかわらず一律の形状で表示する場合に比べて、メニュー画像を表示する領域を確保しやすくできる。
請求項14の発明によれば、ページの変更に伴ってメニュー画像の表示位置が変更される場合に比べて、ユーザがメニュー画像を探す手間を軽減することができる。
請求項15の発明によれば、ページの変更に伴ってメニュー画像の表示位置が変更される場合に比べて、ページ変更の際のユーザの操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施の形態に係る画像表示装置のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
図2】操作画面の表示の一例を示す図である。
図3】画像表示装置の機能構成の一例を示したブロック図である。
図4】拡大サムネイル画像に関するメニュー画像を表示する処理手順を示したフローチャートである。
図5】操作画面の表示の一例を示す図であり、(A)は文書アイコン410aが指定される前の状態、(B)は拡大サムネイル画像420aが表示された状態を示す図である。
図6】操作画面の表示の一例を示す図であり、(A)は拡大サムネイル画像420aが指定されてメニュー画像430が透過して表示された状態、(B)はメニュー画像430が指定されてメニュー画像430が表示された状態を示す図である。
図7】操作画面における表示位置の一例を示す図であり、(A)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して上側にある状態、(B)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して下側にある状態を示す図である。
図8】操作画面における表示位置の一例を示す図であり、(A)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して左側にある状態、(B)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して右側にある状態を示す図である。
図9】(A),(B)は、操作画面における表示位置の一例を示す図である。
図10】(A),(B)は、メニュー画像の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<画像表示装置1のハードウェア構成>
図1は、本実施の形態に係る画像表示装置1のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る画像表示装置1は、情報処理装置の一例として機能し、画面表示に際して予め定められた処理プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部10と、ユーザからの入力操作を受け付ける入力部20と、HDD(Hard Disk Drive)にて実現される2次記憶部30と、ユーザに対して画像やテキスト情報等を表示する液晶ディスプレイパネルや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイパネル等からなる表示部40と、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部50と、を備える。
【0009】
演算処理部10は、プロセッサの一例として装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)11、CPU11の作業用メモリ等として用いられるRAM(Random Access Memory)12、CPU11により実行される画像表示処理プログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)13、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる、電池によりバックアップされたSRAM(Static RAM)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ14、演算処理部10に接続される入力部20等の各部を制御するインターフェース部15を備えている。不揮発性メモリ14には、表示部40にて表示されるサムネイル画像(後述)等の画像情報が記憶されている。
また、2次記憶部30には、画像データ等が記憶される他、演算処理部10により実行される画像表示処理プログラムが記憶されており、演算処理部10がこの画像表示処理プログラムを読み込むことによって、本実施の形態の画像表示装置1の各処理が実行される。
【0010】
ここで、プロセッサの一例としてのCPU11によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、演算処理部10へ提供される。また、CPU11によって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて画像表示装置1にダウンロードしてもよい。
なお、本実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0011】
入力部20は、ユーザが操作の入力を行うポインティングデバイス等の装置である。
例えば入力部20がマウス等の場合、ユーザがカーソルの移動操作やクリック操作を行うことにより、表示部40の画面上の位置や表示された画像等を指定することができる。
また、入力部20がタッチパネル等の場合、ユーザは、指等をタッチパネルに接触させる操作や、この指等が接触した状態を予め定められた時間より長く維持する操作を行うことにより、画面上の位置や表示された画像を指定することができる。なお、この場合、入力部20は、表示部40と一体となって設けられる。
上記したポインティングデバイス等の装置の他に、キー入力操作を行うキーボード等を入力部20として備えてもよい。
【0012】
図2は、本実施の形態が適用される操作画面の一例を示す図である。
表示部40は、図2に示すような、ユーザによる操作を受け付けるための画面である操作画面400を表示する。換言すると操作画面400は、文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像等が配置される領域である。なお文書は、文字のほかに画像を含んでいてもよく、文字を含まず画像のみからなっていてもよい。
【0013】
操作画面400には、文書アイコン410の他に、拡大指示画像411、拡大サムネイル画像420、メニュー画像430、ツールバー440等が表示される。文書アイコン410は、文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像の一例である。また、拡大指示画像411は、拡大サムネイル画像420の表示に係る指示をするための画像である。拡大サムネイル画像420は、文書アイコン410に対するユーザの指示により表示される文書に関する文書画像である。メニュー画像430は、文書に関する文書画像に対するユーザの操作を受け付ける画像である。ツールバー440は、ユーザによる電子文書に対する操作を簡易化するために用意された指示部の集合体である。この電子文書に対する操作としては、電子文書を保存、印刷、回転、検索、暗号化する操作、2以上の電子文書を束ねる操作等が挙げられる。
【0014】
文書アイコン410は、プログラム機能等の各種機能を絵記号で表したものであって、文書に対するユーザの指示を受け付ける指示画像である。文書アイコン410は、文書の内容の少なくとも一部を確認するためのサムネイル画像であってもよい。このサムネイル画像は、例えば、対応するファイルが画像データの場合、単に元の画像を縮小した画像として表示される。また、対応するファイルが複数ページの文書データの場合、第1ページ等代表的なページを縮小した画像として表示される。サムネイル画像として表示された文書アイコン410は、対応するファイルを開くためのアイコンとして機能する。
また、サムネイル画像として表示された文書が複数のページからなる場合、ユーザによる表示ページの変更を受け付ける画像(図示せず)を文書アイコン410に関連付けがなされた状態で表示してもよい。
なお、本実施の形態において、「ページ」とは、操作画面400にて一枚の面として一度に表示されるデータのまとまりである。
文書アイコン410としては、ユーザによる第三者との電子文書の受け渡しに用いられるトレイ、電子文書の格納に用いられるフォルダ、電子文書等を絵記号で表したものでもよい。
【0015】
拡大指示画像411は、ユーザの操作を受け付け、拡大サムネイル画像420の表示に係る指示をするための画像であり、文書アイコン410に関連付けがなされた状態で表示される。図2にて例示した拡大指示画像411に代えて、指示の内容に対応した維持指示画像412(図6にて後述)が表示される態様もある。
本実施の形態では、拡大指示画像411や維持指示画像412は、文書アイコン410の右上の角部に重ねて表示される。この場合、拡大指示画像411や維持指示画像412は文書アイコン410の視認性を低下させないように表示されることが好ましい。例えば、拡大指示画像411は、文書アイコン410よりも小さく表示される。また、拡大指示画像411を半透明にして文書アイコン410の重なった部分が透けて見えるように表示される。
【0016】
拡大サムネイル画像420は、文書に関する文書画像の一例として、ユーザにより拡大が指示された文書アイコン410に関するサムネイル画像を拡大した画像であり、新たにプログラムを起動させずに表示される。ここで、拡大サムネイル画像420は、ユーザが文書アイコン410に対応する文書の内容を理解できる程度の大きさに拡大して表示されているものとする。拡大サムネイル画像420は、一般には、対応する文書アイコン410よりも大きく表示される。また、拡大サムネイル画像420の解像度は、文書アイコン410として表示されるサムネイル画像の解像度に比べて高くする態様がある。
【0017】
メニュー画像430は、文書または文書に関する文書画像に対するユーザの操作を受け付ける画像であり、操作画面400におけるユーザが指示した文書アイコン410の表示位置により定められた位置に表示される。この定められた位置とは、拡大サムネイル画像420等の文書画像の表示を妨げない位置である。メニュー画像430は、例えば、拡大サムネイル画像420を表示する領域の端の領域であってユーザが指示した文書アイコン410に対して距離が近い位置に表示される。ユーザが指示した文書アイコン410の表示位置が操作画面400の上方である場合、拡大サムネイル画像420を表示する領域の下方の端の領域よりも上方の端の領域が、ユーザが指示した文書アイコン410の表示位置に対して距離が近い。さらに、ユーザが指示した文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像420を表示する領域に対して左側である場合、拡大サムネイル画像420を表示する領域の右側の端の領域よりも左側の端の領域が、ユーザが指示した文書アイコン410の表示位置に対して距離が近い。
【0018】
また、メニュー画像430は、文書のページ数の他に、各種のメニューに関するボタン画像431が表示される。ボタン画像431としては、例えば、表示ページの変更を受け付けるボタン画像である変更ボタン画像431a、文書の編集の実行を受け付けるボタン画像である編集ボタン画像431bがある。文書の編集としては、テキストの入力、付箋画像やスタンプ画像の追加等が挙げられる。また例えば、文書に対する編集の履歴の表示を受け付けるボタン画像である履歴ボタン画像431c、各種ボタン画像としての表示が省略された処理に関する画面の表示を受け付けるボタン画像である省略ボタン画像431dがある。これらの他に、図示しないその他の操作を受け付けるためのボタンを表示するようにしてもよい。その他の操作の例としては、文書を他のユーザ等に送信することが挙げられる。
【0019】
その他、操作画面400には、図示するように、文書アイコン410に対応するファイルや機能の名前等のテキスト450を、それぞれの画像に関連付けて表示してもよい。また、拡大サムネイル画像420に関連付けてテキスト450を表示してもよい。
【0020】
<画像表示装置1の機能構成>
次に、画像表示装置1の機能構成について説明する。
図3は、画像表示装置1の機能構成の一例を示したブロック図である。図示するように、画像表示装置1は、演算処理部10(図1参照)にて実現される、操作判定部101と、表示制御部102と、指示画像出力部103と、拡大画像出力部104と、メニュー画像出力部105と、サムネイル画像生成部106と、サムネイル画像記憶部107とを有する。
【0021】
操作判定部101は、操作画面400(図2参照)に対し、入力部20を介したユーザ操作が行われたか否かを判定する。このユーザ操作とは、例えば、操作画面400上の画像や各種アイコン、位置等を指定する操作や、スクロール操作、キー入力操作等である。
【0022】
表示制御部102は、操作判定部101が判定した内容に基づいて、文書アイコン410、拡大サムネイル画像420、メニュー画像430、ツールバー440(図2参照)等の表示の態様や位置を制御する。また、後述するサムネイル画像記憶部107からサムネイル画像を取り込み、対応するファイルを開くための文書アイコン410として表示するように制御する。
【0023】
指示画像出力部103は、ユーザからの拡大指示や、拡大を維持する指示などに際し、ユーザの操作を補助するための拡大指示画像411などの指示画像を、表示部40に出力する。この指示画像は、文書アイコン410に関連付けがなされた状態で表示される。
【0024】
拡大画像出力部104は、拡大指示画像411が指定されたという操作判定部101の判定に基づいて、サムネイル画像記憶部107からサムネイル画像を取り出す。拡大画像出力部104は、新たにプログラムを起動させずに、ユーザが指示した文書アイコン410に対応するサムネイル画像を拡大した拡大サムネイル画像420を表示部40に出力する。
【0025】
メニュー画像出力部105は、拡大サムネイル画像420が指定されたという操作判定部101の判定に基づいて、メニュー画像430を表示部40に出力する。メニュー画像430は、ユーザにより指示された文書アイコン410の表示位置により定められた位置に表示される。好ましくは、拡大サムネイル画像420を表示する領域を確保するために、メニュー画像430は拡大サムネイル画像420を表示する領域内に表示される。より好ましくは、拡大サムネイル画像420を表示する領域内であって、ユーザにより指示された文書アイコン410に対して距離が近い位置に、メニュー画像430は表示される。拡大サムネイル画像420を表示する領域内であって、ユーザにより指示された文書アイコン410に対して距離が近い位置とは、拡大サムネイル画像420を表示する領域の中心と文書アイコン410の距離よりも、文書アイコン410との距離が近い位置である。
【0026】
サムネイル画像生成部106は、2次記憶部30が記憶している画像データ等のファイルに基づいて、操作画面400にて表示されるサムネイル画像を生成する。
サムネイル画像記憶部107は、サムネイル画像生成部106が生成したサムネイル画像を取得して記憶する。このサムネイル画像記憶部107は、不揮発性メモリ14にて実現される。
【0027】
<マウス操作によるメニュー画像の表示>
次に、メニュー画像430が表示される際のユーザ操作および表示処理について、図3図8を用いて説明する。ここでは、ユーザがマウス等の入力部20を使用する場合を例としている。
図4は、メニュー画像430を表示する処理手順を示したフローチャートである。
図5図6は、操作画面400の表示の一例を示す図である。図5(A)は文書アイコン410aが指定される前の状態、図5(B)は拡大サムネイル画像420aが表示された状態を示している。図6(A)は拡大サムネイル画像420aが指定されてメニュー画像430が透過して表示された状態、図6(B)はメニュー画像430が指定されてメニュー画像430が表示された状態を示している。
図7図8は、操作画面400における表示位置の一例を示す図である。図7(A)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して上側にある状態、図7(B)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して下側にある状態を示している。図8(A)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して左側にある状態、図7(B)は文書アイコン410の表示位置が拡大サムネイル画像の表示領域421に対して右側にある状態を示している。
【0028】
図5図6に示すように、本実施の形態における表示部40は、操作画面400上に、画面上の位置や画像等を指し示すカーソル200を表示している。カーソル200は、入力部20を介して入力されるユーザの操作により移動し、ユーザが指定する画面上の位置や画像等を指し示すように表示される。
操作画面400には、文書アイコン410(410a,410b,410c)と、ツールバー440とが表示されている。
【0029】
図5(B)に示す拡大指示画像411aは、拡大サムネイル画像420aを表示するユーザの指示を受け付けるための画像である。
図6(A),(B)に示す維持指示画像412aは、拡大サムネイル画像420aの表示を維持するユーザの指示を受け付けるための画像である。この維持指示画像412aは、拡大指示画像411aが指定されて拡大サムネイル画像420aが表示されている場合に、例えば拡大指示画像411aの表示されていた位置に表示される。
図6(A),(B)に示すメニュー画像430は、ユーザが操作したカーソル200の位置により、メニュー画像430の表示が変化する。
【0030】
図7図8に示すように、操作画面400上にて、ユーザが指定した文書アイコン410の表示位置により定められた位置に、メニュー画像430が表示される。
図8(A),(B)に示す表示領域421(421a,421b)は、拡大サムネイル画像420を表示する領域であり、拡大サムネイル画像420等の文書画像の向きによって区別される。例えば、表示領域421aは上下方向の長さが左右方向の長さよりも長い、縦長の拡大サムネイル画像420を表示し、表示領域421bは左右方向の長さが上下方向の長さよりも長い、横長の拡大サムネイル画像420を表示する。表示領域421は、操作画面400の領域であって、指定された文書アイコン410の少なくとも一部とは重ならない領域に設けられる。
【0031】
次に、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、図3に示した操作判定部101は、入力部20を介した操作に基づいて、いずれかの文書アイコン410が指定されているか否かを判定する(ステップ501)。本実施の形態では、操作判定部101は、いずれかの文書アイコン410を指し示すようにカーソル200を移動する操作を文書アイコン410への指定として判定する。例えば、文書アイコン410上にカーソル200を位置させるマウスオーバー操作等を文書アイコン410への指定として判定する。図5(A)の例では、いずれの文書アイコン410上にも、カーソル200が位置していないため、文書アイコン410が指定されていないと判定する。
【0032】
このステップ501にて、文書アイコン410が指定されていない場合には(ステップ501でNO)、文書アイコンが指定されるまで待機する。文書アイコン410が指定されている場合には(ステップ501でYES)、指示画像出力部103は拡大指示画像411の出力および表示を行う(ステップ502)。例えば、図5(A)に示す文書アイコン410a上にカーソル200を位置させるマウスオーバー操作があった場合には、図5(B)に示すように拡大指示画像411aを表示する。
【0033】
次に、操作判定部101は、入力部20を介した操作に基づいて、拡大指示画像411が指定されているか否かを判定する(ステップ503)。本実施の形態における操作判定部101は、例えば、拡大指示画像411へのマウスオーバー操作を拡大指示画像411への指定として判定する。
このステップ503にて、拡大指示画像411aが指定されていない場合には(ステップ503でNO)、拡大指示画像411aが指定されるまで待機する。拡大指示画像411が指定されている場合には(ステップ503でYES)、拡大画像出力部104は、サムネイル画像記憶部107からサムネイル画像を取り出し、指定されている文書アイコン410に対応するサムネイル画像を拡大した拡大サムネイル画像420を表示部40に出力して表示させる(ステップ504)。図5(B)の例では、文書アイコン410a上の拡大指示画像411aがカーソル200のマウスオーバー操作により指定されており、文書アイコン410aに対応するサムネイル画像を拡大した拡大サムネイル画像420aを表示している。
【0034】
指示画像出力部103は、維持指示画像412を表示部40に出力して表示する(ステップ505)。この維持指示画像412は、拡大サムネイル画像420の表示を維持することを受け付ける。例えば、図5(B)に示す拡大指示画像411aが指定されて拡大サムネイル画像420aが表示されている場合に、拡大指示画像411aを図6(A)に示す維持指示画像412aに変更して表示する。
【0035】
続いて、操作判定部101は、維持指示画像412が指定されているか否かを判定する(ステップ506)。本実施の形態では、操作判定部101は、例えば、維持指示画像412へのクリック操作を維持指示画像412への指定として判定する。図6(A)に示す例では、維持指示画像412aがクリック操作により指定された後、拡大サムネイル画像420aの表示が維持されている。
このステップ506にて、維持指示画像412が指定されていない場合には(ステップ506でNO)、維持指示画像412が指定されるまで待機する。維持指示画像412が指定されている場合には(ステップ506でYES)、操作判定部101は、表示が維持されている拡大サムネイル画像420上にカーソル200があるか否かを判定する(ステップ507)。
【0036】
ステップ507にて、拡大サムネイル画像420上にカーソル200がない場合には(ステップ507でNO)、拡大サムネイル画像420にカーソル200が移動するまで待機し、メニュー画像430は非表示とする。拡大サムネイル画像420上にカーソル200が存在しない場合、ユーザがメニュー画像430を必要としていないと予測される。
ステップ507にて、拡大サムネイル画像420上にカーソル200がある場合には(ステップ507でYES)、表示制御部102は、指定されている文書アイコン410の表示位置により、メニュー画像430の表示位置を定める(ステップ508)。メニュー画像430の表示位置は、指定された文書アイコン410に対して距離が近い位置に定められている。この距離として、指定された文書アイコン410の中心点とメニュー画像430の中心点との距離、指定された文書アイコン410の予め定められた点とメニュー画像430の予め定められた点との距離、指定された文書アイコン410とメニュー画像430とで最も近い点の距離等を用いてよい。
【0037】
ここで、文書アイコン410の表示位置により定められるメニュー画像430の表示位置の具体例を挙げる。
図7(A)の例では、文書アイコン410の表示位置が操作画面400の上方であり、拡大サムネイル画像420を表示する表示領域421に対して上側であるため、メニュー画像430の表示位置は表示領域421内の上寄りとなる。図7(B)の例では、文書アイコン410の表示位置が表示領域421に対して下側であるため、メニュー画像430の表示位置は表示領域421内の下寄りとなる。
図8(A)の例では、文書アイコン410の表示位置が操作画面400の上方、かつ表示領域421a,421bに対して左側であるため、メニュー画像430の表示位置は表示領域421a,421b内の上寄りかつ左寄りとなる。図8(B)の例では、文書アイコン410の表示位置が操作画面400の下方、かつ表示領域421a,421bに対して右側であるため、メニュー画像430の表示位置は表示領域421a,421b内の下寄りかつ右寄りとなる。
【0038】
次に、メニュー画像出力部105は、指定されている文書アイコン410の表示位置により定められた位置に、メニュー画像430を表示部40に出力して透過させて表示させる(ステップ509)。図6(A)の例では、カーソル200が、拡大サムネイル画像420a上ではあるがメニュー画像430を表示する領域の位置には存在しない。そのため、メニュー画像430の透過度を高くして半透明にし、拡大サムネイル画像420aの重なった部分が透けて見えるように表示される。
【0039】
操作判定部101は、メニュー画像430上にカーソル200があるか否かを判定する(ステップ510)。メニュー画像430上にカーソル200がない場合には(ステップ510でNO)、メニュー画像430上にカーソル200が移動するまで待機する。メニュー画像430上にカーソル200がある場合には(ステップ510でYES)、メニュー画像出力部105は、メニュー画像430を表示部40に出力して、メニュー画像430上にカーソル200がない場合と比べて透過度を下げて表示させる(ステップ511)。メニュー画像は透過させずに表示してもよい。図6(B)の例では、メニュー画像430上にカーソル200があるため、メニュー画像430の透過度を下げて、メニューに関するボタン画像431がより明瞭に見えるように表示される。
【0040】
操作判定部101は、メニュー画像430が有するメニューに関するボタン画像431のうち、一のメニューに関するボタン画像431が選択されたか否かを判定する(ステップ512)。一のメニューに関するボタン画像431が選択されていない場合には(ステップ512でNO)、一のメニューに関するボタン画像431が選択されるまで待機する。一のメニューに関するボタン画像431が選択された場合には(ステップ512でYES)、表示制御部102は、選択されたボタン画像431に対応するメニューの処理を文書に反映させた拡大サムネイル画像420を表示させるように制御する(ステップ513)。ここで、選択されたメニューの処理を反映させて表示するページを変更しても、メニュー画像430の表示位置やサイズは変更されない。
【0041】
次に、操作判定部101は、拡大サムネイル画像420の表示の維持を解除する操作が行われたか否かを判定する(ステップ514)。本実施の形態における操作判定部101は、例えば、表示領域421以外の位置でのクリック操作や、維持指示画像412への再度のクリック操作を行うことを、拡大サムネイル画像420の表示の維持を解除する操作として判定する。このステップ514にて、解除する操作が行われていない場合には(ステップ514でNO)、拡大サムネイル画像420の表示の維持を継続する。解除する操作が行われた場合には(ステップ514でYES)、表示制御部102は、拡大サムネイル画像420の表示の維持を解除する(ステップ515)。解除する操作が行われる場合には、図5(B)に示すように拡大サムネイル画像420を表示する表示領域421以外の位置にカーソル200があるため、メニュー画像430は非表示となる。
以上の処理手順により、メニュー画像430を表示する処理は終了する。
【0042】
上記した例では、拡大サムネイル画像420を表示した後に、メニュー画像430の表示位置を定めているが、この限りではない。いずれかの文書アイコン410が指定された場合、拡大サムネイル画像420の表示を待たずに、指定された文書アイコン410との距離によりメニュー画像430の表示位置を定めてもよい。
【0043】
また、拡大指示画像411や維持指示画像412を指定する操作により、拡大サムネイル画像420を表示、拡大サムネイル画像420の表示を維持するように構成したが、拡大指示画像411や維持指示画像412を表示せずに文書アイコン410上にカーソル200が位置するような予め定められた操作により行われてもよい。さらに、拡大サムネイル画像420を表示、拡大サムネイル画像420の表示を維持するための操作は、例えばキー操作等の予め定められた操作により行われてもよい。
拡大サムネイル画像420の表示が維持された際に、維持指示画像412を非表示にする、または拡大指示画像411と維持指示画像412とを、それぞれ異なる位置に独立して表示するように構成してもよい。本実施の形態のように、拡大指示画像411を維持指示画像412に変更して表示することにより、拡大サムネイル画像420を表示してから拡大サムネイル画像420の表示を維持するまでのユーザの操作について、カーソルを移動させる必要が無くなる。
【0044】
さらに、ユーザのマウス等の入力部20の操作に基づいて、文書アイコン410上にカーソル200が位置する状態で拡大サムネイル画像420やメニュー画像430が表示されているが、この限りではない。入力部20はタッチパネル等の場合、表示部40と一体となって設けられる。この態様にて、ユーザは、タッチパネルである表示部40上の文書アイコン410等の表示位置に、指等を接触させる操作や、この指等が接触した状態を予め定められた時間より長く維持する操作を行うことで、拡大サムネイル画像420やメニュー画像430を表示させてもよい。
【0045】
<拡大サムネイル画像とメニュー画像の表示位置>
上記した例では、拡大サムネイル画像420は、表示領域421の全ての領域を使用して表示されているが、この限りではない。拡大サムネイル画像420が表示領域421の全ての領域を使用して表示されないようにしてもよい。
その一例として、メニュー画像430の少なくとも一部の領域が拡大サムネイル画像420と重ならない表示について、図9を用いて説明する。
図9(A),(B)は、操作画面における表示位置の一例を示す図である。
【0046】
図9(A),(B)に示す文書アイコン410は、便宜上、サムネイル画像を表示する領域を実線、表示されているサムネイル画像の形状を点線で表す。
図9(A)に示すように、拡大サムネイル画像420の左右方向の幅が、表示領域421の左右方向の幅よりも狭い場合、拡大サムネイル画像420は表示領域421内で左右方向の中央部に拡大サムネイル画像420を表示するとともに、表示領域421の端の領域にメニュー画像430を表示する。
図9(B)に示すように、拡大サムネイル画像420の上下方向の幅が、表示領域421の上下方向の幅よりも狭い場合、拡大サムネイル画像420は表示領域421内で上下方向の中央部に拡大サムネイル画像420を表示するとともに、表示領域421の端の領域にメニュー画像430を表示する。
さらに、文書アイコン410に対応する文書が複数のページを有する場合、拡大サムネイル画像420にて表示するページの変更に伴って拡大サムネイル画像420のサイズや向きが変化しても、メニュー画像430の表示位置やサイズは変更されない。
【0047】
上述した例では、表示領域421内で左右方向または上下方向の中央部に拡大サムネイル画像420を表示するようにしたが、表示領域421の中央部に拡大サムネイル画像420を表示するとともに、表示領域421の端の領域にメニュー画像430を表示してもよい。これにより、様々な形状の拡大サムネイル画像420に対応しつつ、拡大サムネイル画像420とメニュー画像430とが重なる領域の低減が図られる。
【0048】
<操作画面の大きさに基づいたメニュー画像の表示>
さらに、上述した例では、ユーザ操作に基づいて一律の形状にてメニュー画像430が表示されるようにしたが、メニュー画像430の表示態様が操作画面400の大きさに基づくようにしてもよい。
その一例として、操作画面400の大きさが予め定めた値より小さい場合について、図2および図10を用いて説明する。
図10(A),(B)は、メニュー画像430の表示の一例を示す図である。
【0049】
図2に示すように、操作画面400の大きさが予め定めた値以上である場合、メニュー画像430はメニューに関するボタン画像431が一段で表示される。そのメニュー画像430の全ての領域が、操作画面400にて一度に表示されている。メニューに関するボタン画像431の大きさは、ユーザが操作しやすい大きさとなっている。ここで、予め定められた値とは、ユーザが操作しやすい大きさのメニューに関するボタン画像431を有するメニュー画像430の全ての領域を一度に表示する操作画面400の大きさの最小値である。さらに、メニュー画像430が、操作画面400の大きさに伴って大きさが変化する表示領域421内の拡大サムネイル画像420等の文書画像の表示を妨げることがない操作画面400の大きさの最小値としてもよい。
【0050】
一方で、操作画面400の大きさが予め定めた値よりも小さい場合は、図10(A)の例では、メニューに関するボタン画像431の大きさは変更せずに、メニュー画像430は二段の表示態様で表示領域421内に表示される。メニューに関するボタン画像431が二段にて表示されているが、段の数はこれに限らない。ただし、三段以上の表示態様とする場合、メニュー画像430を指定している際に拡大サムネイル画像420を視認できる領域は小さくなる可能性があり、ここでは二段のメニュー画像430を採用している。
【0051】
また、図10(B)の例では、操作画面400の大きさが予め定めた値よりも小さい場合、メニュー画像430の形状は変更せずに、表示領域421内にメニュー画像430の一部の領域が表示される。この態様にて、メニュー画像430の表示する領域を遷移させる操作をユーザから受け付けるスクロール画像432を表示するが、この構成に限らない。スクロール画像432を表示せずに、メニュー画像430の表示する領域を遷移させる操作をユーザから受け付けてもよい。メニュー画像430の表示する領域を遷移させる操作は、例えば、マウス等の入力部20を介したスクロール操作や、タッチパネル等の表示部40に指等を接触させたままスライドさせる操作が挙げられる。また、メニュー画像430のどの領域が表示されているかを示す補助画像として、スクロール画像432を一時的に表示してもよい。
【0052】
上述した例では、操作画面400の大きさが予め定めた値よりも小さい場合、表示されるメニューに関するボタン画像431の数を変更していないが、表示されるボタン画像431の数を削減してもよい。ボタン画像431としての表示が省略された処理は、省略ボタン画像431dに対応する画面に表示される。
また、メニューに関するボタン画像431の大きさを縮小して一段にて表示してもよい。縮小後のメニューに関するボタン画像431の大きさは、ユーザがボタン画像431のそれぞれを視認して選択することのできる程度の大きさとする。
さらに、メニューに関するボタン画像431を左右方向に並べているが、上下方向に並べてメニュー画像430を表示してもよい。図9(A)に示すような拡大サムネイル画像420を表示する場合には、メニューに関するボタン画像431を上下方向に並べると、左右方向に並べた多段よりも、拡大サムネイル画像420とメニュー画像430とが重なる領域の低減が図られる。
【0053】
上述した例では、操作画面400の大きさが予め定めた値よりも小さい場合にメニュー画像430の表示を変えているが、操作画面400の大きさが予め定めた値以上の場合にもメニュー画像430の表示を変えてもよい。図2に示すように、表示領域421の大きさに対するメニュー画像430の大きさが予め定めた値よりも小さい場合、例えば、省略ボタン画像431dに対応する画面に表示される処理について、ボタン画像431として追加して表示する。これにより、省略ボタン画像431dを選択してから、画面にて再度処理を選択する操作を省略する。
【0054】
本実施の形態における画像表示装置1が行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。このプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0055】
1…画像表示装置、10…演算処理部、11…CPU、20…入力部、30…2次記憶部、40…表示部、50…通信部、101…操作判定部、102…表示制御部、104…拡大画像出力部、105…メニュー画像出力部、400…操作画面、410…文書アイコン、420…拡大サムネイル画像、430…メニュー画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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