(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20250226BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20250226BHJP
G08G 1/005 20060101ALI20250226BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20250226BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20250226BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G01C21/34
G08G1/005
G06Q50/10
G09B29/10 A
(21)【出願番号】P 2021053129
(22)【出願日】2021-03-26
【審査請求日】2024-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】500168811
【氏名又は名称】株式会社ナビタイムジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】森 雄大
【審査官】西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-107942(JP,A)
【文献】特開2015-200510(JP,A)
【文献】特表2020-524342(JP,A)
【文献】特開2013-235520(JP,A)
【文献】特開2019-070951(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G06Q 50/10
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路探索条件を取得する探索条件取得手段と、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索する経路探索手段と、
探索結果の経路を出力する経路出力制御手段と、を備え、
前記経路探索手段は、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を取得し、当該配車予測時間を考慮した時刻をオンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、前記経路の探索を行う、情報処理システム。
【請求項2】
経路探索条件を取得する探索条件取得手段と、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索する経路探索手段と、
探索結果の経路を出力する経路出力制御手段と、備え、
前記経路出力制御手段は、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を表示する際に、出発地の表示
に対して目的地の表示とは反対側の領域に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間および配車要求ボタンを少なくとも含む配車前情報を表示し、当該オンデマンドモビリティの配車後は前記配車前情報の表示を配車後情報の表示に変更する、情報処理システム。
【請求項3】
前記経路探索手段は、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、前記配車予測時間以外にオンデマンドモビリティ乗車位置でのオンデマンドモビリティの乗車可能時刻を取得する場合には、当該乗車可能時刻を当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、前記経路の探索を行う、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記探索結果の経路は、出発地からオンデマンドモビリティ乗車位置までの移動経路を含む、請求項1~3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記経路探索手段は、前記経路出力制御手段により探索結果の経路が出力された後に、出力中の経路に含まれるオンデマンドモビリティへの配車が不可となるか否かを判定し、不可となると判定された場合には、別のオンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を自動で再探索し、
前記経路出力制御手段は、出力中の経路の表示を、再探索結果の経路の表示に変更する、請求項1~4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記経路出力制御手段は、配車前情報に含まれる配車要求ボタンを、配車後情報では配車キャンセルまたは変更ボタンに変更する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記配車後情報は、迎車中であることを示す強調表示を含む、請求項2または6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記経路出力制御手段により探索結果の経路が出力されたことを、出力された経路に含まれるオンデマンドモビリティ側に通知する通知手段を更に備えた、請求項1~7のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
コンピュータを、
経路探索条件を取得する探索条件取得手段、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索する経路探索手段であって、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を考慮した時刻を、当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、前記経路の探索を行う経路探索手段、および、
探索結果の経路を出力する経路出力制御手段、として機能させる情報処理プログラム。
【請求項10】
コンピュータを、
経路探索条件を取得する探索条件取得手段、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索する経路探索手段、および、
探索結果の経路を出力する経路出力制御手段であって、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を表示する際に、出発地の表示
に対して目的地の表示とは反対側の領域に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間および配車要求ボタンを少なくとも含む配車前情報を表示し、当該オンデマンドモビリティの配車後は前記配車前情報の表示を配車後情報の表示に変更する経路探索手段、として機能させる情報処理プログラム。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
経路探索条件を取得するステップと、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索するステップであって、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を考慮した時刻を、当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、前記経路の探索を行うステップと、
探索結果の経路を出力するステップと、を含む情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
経路探索条件を取得するステップと、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索するステップと、
探索結果の経路を出力するステップであって、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を表示する際に、出発地の表示
に対して目的地の表示とは反対側の領域に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間および配車要求ボタンを少なくとも含む配車前情報を表示し、当該オンデマンドモビリティの配車後は前記配車前情報の表示を配車後情報の表示に変更するステップと、を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、MaaS(Mobility as a Service)において、時刻表に基づかずユーザの利用要求に基づいて運行する、オンデマンドモビリティ(オンデマンド交通ともいう)が注目されている。たとえば、いくつかの地方自治体などにおいては、より効率的なバス事業運営のため、オンデマンドバス交通の実証実験が行われている。
【0003】
そのような状況を背景として、経路探索にオンデマンドモビリティを組み込んでほしいという要望がある。しかしながら、従来の経路探索では、オンデマンドモビリティ(たとえばタクシー)を手配して乗車するまでの時間が考慮しきれておらず、現在時刻(またはユーザによる指定時刻)とほぼ同じ時刻にオンデマンドモビリティで出発する経路が探索されて表示されることになる。そのため、オンデマンドモビリティから公共交通へと乗り継ぐ場合、探索結果の経路に表示されている公共交通の便に乗ることができず、オンデマンドモビリティに乗車した後(またはオンデマンドモビリティを降りた後)での再検索が必要になる。ユーザとしてはひと手間多くかかるという不都合がある。
【0004】
特許文献1では、タクシー単体で出発地から目的地まで移動する経路情報を表示する際に、出発地から目的地までの所要時間とともに、タクシー各社の出発地までの予想到着時間を表示する技術が開示されている。しかしながら、タクシー単体での経路であり、タクシーから公共交通への乗り換えについては何らの開示も示唆もない。
【0005】
特許文献2では、電車からタクシーへ乗り換える経路を探索する際に、目的地周辺の下車駅でのタクシーの待ち時間(駅で降りてからタクシー乗り場でどれくらい待つか)を考慮して目的地までの経路を探索する技術が開示されている。しかしながら、電車からタクシーへの乗り換えであり、タクシーから公共交通への乗り換えについては何らの開示も示唆もない。また、考慮されるのは(ユーザによる手配なしでタクシーに乗車できる)タクシー乗り場での待ち時間であり、ユーザがタクシーを手配して乗車するまでの時間ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-211582号公報
【文献】特開2017-90212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものである。本発明の目的は、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路が探索されて表示される際に、ユーザにとっての利便性を向上できる情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理システムは、
経路探索条件を取得する探索条件取得手段と、
前記経路探索条件に基づいて経路を探索する経路探索手段と、
探索結果の経路を出力する経路出力制御手段と、を備え、
前記経路探索手段は、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を考慮した時刻を、当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、前記経路の探索を行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路が探索されて表示される際に、ユーザにとっての利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、一実施の形態に係る情報処理システムの概略的な構成を示す図である。
【
図2】
図2は、情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
【0012】
以下に説明する実施の形態では、「オンデマンドモビリティ」としてタクシーを例に挙げて説明することがあるが、「オンデマンドモビリティ」は、時刻表に基づかずユーザの利用要求に基づいて運行する輸送サービスであれば、タクシーに限られるものではなく、相乗りタクシー、乗り合いバス、デマンドバス、ユーザが希望する場所へ移動手段を配車可能なサービス(宅配レンタカー)など、各種のオンデマンドサービスを含む表現である。「オンデマンドモビリティ」は、自動運転車両であってもよい。
【0013】
(情報処理システムの構成)
図1は、一実施の形態に係る情報処理システム1の概略的な構成を示す図である。なお、同図において、各機能を行う機能部は、それぞれ各機能を行う手段ということができる。
【0014】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置2と、サーバ3とを備えている。端末装置2とサーバ3とは、インターネット等のネットワーク4を介して互いに通信可能に接続されている。ネットワーク4は、有線回線と無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。なお、端末装置2とサーバ3の少なくとも一部は、コンピュータにより実現される。
【0015】
端末装置2は、ユーザが使用するものであり、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末、ノートブックコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの電子機器である。
【0016】
図1に示すように、端末装置2は、端末通信部21と、端末制御部22と、端末記憶部23と、端末入力部24と、端末出力部25と、端末測位部26とを有している。各部は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0017】
端末通信部21は、端末装置2とネットワーク4との間の通信インターフェースである。端末通信部21は、ネットワーク4を介して端末装置2とサーバ3との間で情報を送受信する。
【0018】
端末制御部22は、端末装置2の各種処理を行う制御手段である。端末制御部22は、端末装置2内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0019】
端末記憶部23は、たとえば内蔵メモリや外部メモリ(SDメモリカード等)などのデータストレージである。端末記憶部23には、端末制御部22が取り扱う各種データが記憶される。端末記憶部23は、必ずしも端末装置2内に設けられていなくてもよく、端末記憶部23の一部または全部は、ネットワーク4を介して端末装置2と通信可能に接続された別の装置内に設けられていてもよい。
【0020】
端末入力部24は、ユーザが端末装置2に情報を入力するためのインターフェースであり、たとえばモバイル端末におけるタッチパネルやマイクロフォン、ノートブックコンピュータにおけるタッチパッド、キーボードまたはマウスなどである。
【0021】
端末出力部25は、端末装置2からユーザに対して各種情報を出力するインターフェースであり、たとえば液晶ディスプレイ等の映像表示手段やスピーカ等の音声出力手段である。具体的には、たとえば、端末出力部25は、ユーザからの操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示してもよい。
【0022】
端末測位部26は、端末装置2の現在位置を測定する測位手段である。端末測位部26は、たとえば、GPSや準天頂衛星システム(QZSS)などの電波航法手段による測位情報に基づいて現在位置を測定する。端末測位部26は、加速度センサや地磁気センサなどの自律航法手段による測位情報を測位に用いてもよい。端末装置2は、ユーザとともに移動するものであるから、端末測位部26により測定された位置情報は、ユーザの現在位置を示すものである。
【0023】
次に、サーバ3について説明する。
図1に示すように、サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ制御部32と、サーバ記憶部33とを有している。各部は、バスやネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0024】
このうちサーバ通信部31は、サーバ3とネットワーク4との間の通信インターフェースである。サーバ通信部31は、ネットワーク4を介してサーバ3と端末装置2との間で情報を送受信する。
【0025】
サーバ記憶部33は、たとえばハードディスク等の固定型データストレージである。サーバ記憶部33には、サーバ制御部32が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、サーバ記憶部33は、交通ネットワーク情報を含む経路ネットワーク情報データベース33aと、地図情報を含む地図情報データベース33bと、配車可能領域データベース33cとを含んでいる。
【0026】
交通ネットワーク情報は、鉄道やバス等の交通網や道路網を規定する情報である。交通網の情報としては、交通機関の路線情報、時刻表情報、料金情報等を含む。道路網の情報は、例えば交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのデータと、ノード間の道路区間であるリンクのデータとの組み合わせによって表現される。
【0027】
地図情報は、全国および各地方の道路地図などの地図データと、地図データに対応付けられた地図オブジェクト情報を含む。地図オブジェクト情報とは、地図上に表示される施設の形状についての形状情報、地図上に表示される注記についての注記情報、地図上に表示される記号についての記号情報などである。また、地図情報は公共交通機関の路線図に関する路線図情報を含んでいてもよい。
【0028】
上記の交通ネットワーク情報および地図情報は、所定のタイミングでアップデートされてもよい。
【0029】
配車可能領域データベース33cには、配車可能な領域(または配車不可能な領域)の情報が記憶されている。配車不可能な領域とは、たとえば、道幅が狭い領域、交通量が多い領域、タクシー乗り場の近くなどの禁止区域、Uターンが必要な領域などである。乗り合いタクシーなどの場合、配車不可能な領域は、迎えに行くことで遠回りまたは非効率になる領域、たとえば、既に乗車している相乗りユーザにとって料金や時間が所定値以上増加する領域であってもよい。
【0030】
配車可能な領域(または配車不可能な領域)の情報は、車両の現在または将来の走行状況に基づいて、リアルタイムでアップデートされてもよい。
【0031】
なお、サーバ記憶部33は、必ずしもサーバ3内に設けられていなくてもよく、サーバ記憶部33の一部または全部は、ネットワーク4を介してサーバ3と通信可能に接続された別の装置内に設けられていてもよい。
【0032】
図1に示すように、サーバ制御部32は、探索条件取得部32aと、経路探索部32bと、経路出力制御部32cと、通知部32dとを有している。これらの各部は、サーバ3内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0033】
探索条件取得部32aは、ユーザの端末装置2から経路探索条件を取得する。経路探索条件は、出発地と目的地と出発時刻(または到着時刻)の情報を含んでいる。出発地は、端末測位部26により測定された端末装置2の現在位置であってもよいし、端末入力部24を介してユーザが入力(指定)した特定の位置であってもよい。出発時刻は、現在時刻であってもよいし、端末入力部24を介してユーザが入力(指定)した特定の時刻であってもよい。
【0034】
経路探索部32bは、探索条件取得部32aにより取得された経路探索条件に基づいて、当該経路探索条件を満たすような経路の情報を、経路ネットワーク情報データベース33aと地図情報データベース33bとを参照して探索する。
【0035】
経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ(たとえばタクシー)から公共交通(たとえば電車)への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を取得する。ここで、オンデマンドモビリティ乗車位置は、経路探索条件に含まれる出発地であってもよい。あるいは、経路探索部32bは、配車可能領域データベース33cを参照し、経路探索条件に含まれる出発地が配車可能な領域であるか否かを判定し、配車可能な領域であると判定された場合には、当該出発地をオンデマンドモビリティ乗車位置として、オンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を取得してもよい。他方、経路探索条件に含まれる出発地が配車不可能な領域であると判定された場合には、経路探索部32bは、当該出発地の近くにある配車可能な領域を特定し、当該配車可能な領域をオンデマンドモビリティ乗車位置として、オンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を取得してもよい。
【0036】
配車予測時間の取得方法の第1例として、経路探索部32bは、経路ネットワーク情報データベース33aと地図情報データベース33bとを参照し、オンデマンドモビリティの現在位置からオンデマンドモビリティ乗車位置までの経路を探索し、探索結果の経路情報に基づいて配車予測時間を算出してもよい。この場合、経路探索部32bは、探索結果の経路上の渋滞情報を考慮のうえ、配車予測時間を算出してもよい。
【0037】
配車予測時間の取得方法の第2例として、経路探索部32bは、対象とするエリアおよび時刻(または時間帯)における普段の運行実績から、空間的および時間的統計を用いて、おおよその配車予測時間を予測してもよい。具体的には、たとえば、経路探索部32bは、各エリアおよび時刻(または時間帯)における過去の配車時間の実績データを基に構築された統計モデル(時空間統計モデル)を用いて、経路探索条件として入力される出発地が位置する領域(出発地が位置する市区町村などの行政区域、出発地を中心とした所定距離を半径とした領域内など)の空間における経路探索時の日時情報(平日、休日、曜日、時間帯など)でのユーザのオンデマンドモビリティ配車における平均迎車時間を、配車予測時間として予測してもよい。
【0038】
配車予測時間の取得方法の第3例として、経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ側(車両の通信機器または事業者のサーバ)へオンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間の問い合わせを行い、問い合わせに対する回答として、オンデマンドモビリティ側からオンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を受信してもよい。
【0039】
経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を取得したのち、当該配車予測時間を考慮した時刻をオンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行う。たとえば、後述する
図3を参照し、経路探索部32bは、「11:04」という現在時刻40に対し、「6分」という配車予測時間43を加えた「11:10」を、オンデマンドモビリティ乗車位置(ここでは出発地45)からの出発時刻46として、経路の探索を行う。あるいは、たとえば、経路探索部32bは、取得した配車予測時間43(6分)に、例えば1分のバッファを加算して、「11:04」という現在時刻40に対し、「6+1分」を加えた「11:11」を出発時刻46としてもよい。また、たとえば、経路探索部32bは、取得した配車予測時間43(6分)に、配車手配にかかるユーザの操作時間(たとえば2分)を含めて、「11:04」という現在時刻40に対し、「6+2分」を加えた「11:12」を出発時刻46としてもよい。オンデマンドモビリティ乗車位置47が出発地45とは異なる場合(たとえば出発地45が配車不可能な領域にあった場合)には、経路探索部32bは、取得した配車予測時間と出発地45からオンデマンド乗車位置47までユーザが移動する移動時間とを比較してもよい。そして、取得した配車予測時間がオンデマンド乗車位置47までユーザが移動する移動時間より大きい場合には、経路探索部32bは、当該配車予測時間を考慮した時刻(たとえば、現在時刻に当該配車予測時間を加算した時刻)をオンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行ってもよい。他方、オンデマンド乗車位置47までユーザが移動する移動時間が取得した配車予測時間より大きい場合には、当該移動時間を考慮した時刻(たとえば、現在時刻に当該移動時間を加算した時刻)をオンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行ってもよい。
【0040】
経路探索部32bは、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ側から、上記配車予測時間以外にオンデマンドモビリティ乗車位置でのオンデマンドモビリティの乗車可能時刻を取得する場合には、当該乗車可能時刻を当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行ってもよい。
【0041】
経路探索部32bは、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、公共交通の遅延情報を加味して、経路の探索を行ってもよい。
【0042】
経路出力制御部32cは、経路探索部32による探索結果の経路を出力するための出力制御信号を端末装置2へと送信し、端末出力部25を介して探索結果の経路の出力を行う。経路出力制御部32cは、経路探索部32による経路探索後そのまま探索結果の1つの経路を
図3に示すように端末出力部25を介して出力させてもよいし、探索結果の複数の経路候補を一覧で端末出力部25を介して出力し、その中から選択された1つの経路を
図3に示すように端末出力部25を介して出力させてもよい。
【0043】
図3に示すように、経路出力制御部32cは、オンデマンドモビリティ(図示された例ではタクシー)から公共交通(図示された例では電車)への乗り換えを含む経路を表示する際に、出発地45の表示より手前側に、オンデマンドモビリティ乗車位置(ここでは出発地45)までのオンデマンドモビリティの配車予測時間43および配車要求ボタン42を少なくとも含む配車前情報41を表示する。
図3に示す例では、縦スクロールの表示であり、「東京都港区南青山3丁目8」という出発地45の表示より手前側(上側)に、「6分」という配車予測時間43と配車要求ボタン42とを含む配車前情報41が表示されている。
図3に示すように、配車予測時間43は、「いまタクシーを配車すると**分でお迎えにあがります」などのメッセージで表示されてもよい。また、配車前情報41は、オンデマンドモビリティの種別を示すアイコン44を含んでいてもよい。
図3に示す例では、「11:04」という現在時刻40に対し、「6分」という配車予測時間43を加えた「11:10」を、オンデマンドモビリティ乗車位置(ここでは出発地45)からの出発時刻46とする経路が、探索結果の経路として表示されている。
【0044】
図4に示すように、オンデマンドモビリティ乗車位置47が出発地45とは異なる場合(たとえば出発地45が配車不可能な領域にあった場合)には、経路出力制御部32cは、探索結果の経路として、出発地45からオンデマンドモビリティ乗車位置47までの移動経路を含む経路を表示してもよい。
図4に示す例では、「東京都港区南青山3丁目8」という出発地45から「〇×公園前」というオンデマンドモビリティ乗車位置47まで徒歩で移動する経路が表示されている。
図4に示す例においては、オンデマンド乗車位置47までユーザが移動する移動時間が2分であって、配車予測時間43(6分)の方が大きい場合であり、「11:04」という現在時刻40に対し、「6分」という配車予測時間43を加えた「11:10」を、オンデマンドモビリティ乗車位置47からの出発時刻46とする経路が、探索結果の経路として表示されている。図示は省略するが、オンデマンド乗車位置47までユーザが移動する移動時間がたとえば10分であり、配車予測時間43(6分)より大きい場合には、「11:04」という現在時刻40に対し、「10分」という移動時間を加えた「11:14」を、オンデマンドモビリティ乗車位置47からの出発時刻46とする経路が、探索結果の経路として表示されてもよい。
【0045】
図3に戻って、経路探索部32bは、経路出力制御部32cにより探索結果の経路が出力された後に、出力中の経路に含まれるオンデマンドモビリティへの配車が不可となるか否かを判定し、不可となると判定された場合(たとえば他者が先にそのオンデマンドモビリティを停めて乗ってしまった場合など)には、別のオンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を自動で再探索し、経路出力制御部32cは、出力中の経路の表示を、再探索結果の経路の表示に変更してもよい。
【0046】
また、経路出力制御部32cにより探索結果の経路が出力された後に、出力中の経路に含まれるオンデマンドモビリティを配車するかをユーザが検討中に時間が過ぎてしまった場合(たとえば現在時刻40が「11:09」になり、配車予測時間43である「6分」後の「11:15」にタクシーで出発地45を出発して、その5分後の「11:20」に乗り換えの駅である「原宿」に到着しても、表示されている「11:20」発の電車には間に合わない場合)には、経路探索部32bは、後続経路(たとえば「11:20」発の電車の1本後の電車を利用する経路、または、「11:20」より後に出発する別の路線の電車を利用する経路)を自動的に再探索し、経路出力制御部32cは、出力中の経路の表示を、再探索結果の経路の表示に変更してもよい。
【0047】
通知部32dは、経路出力制御部32cにより探索結果の経路が出力されたことを、出力された経路に含まれるオンデマンドモビリティ側に通知する。
【0048】
図3を参照し、配車要求ボタン42は、ユーザにより端末入力部24を介して押下されると、オンデマンドモビリティ側に対して配車要求を行うための配車フローへと画面遷移するボタンである。画面遷移先の配車フローでは、配車先としてオンデマンドモビリティ乗車位置(
図3に示す例では出発地45)が自動的に設定されてもよい。
【0049】
表示中のオンデマンドモビリティの配車後(たとえば配車要求ボタン42の押下による配車フローを介した配車要求実行後)、
図5に示すように、経路出力制御部32cは、配車前情報41の表示を配車後情報51の表示に変更する。
図5に示す例では、配車前情報41に含まれる配車要求ボタン42が、配車後情報51では配車をキャンセルするための配車キャンセルボタン52に変更されている。図示は省略するが、配車前情報41に含まれる配車要求ボタン42は、配車後情報51では配車条件を変更するための配車変更ボタンに変更されてもよい。また、
図5に示す例では、配車後情報51は、迎車までの時間53の表示を含んでいる。
図5に示すように、迎車までの時間43は、「あと**分でお迎えにあがります」などのメッセージで表示されてもよい。配車後情報51は、迎車中であることを示す強調表示を含んでいてもよい。たとえば、迎車までの時間43の表示は、刻一刻と変化する値であることを明示するために、点滅してもよい。また、配車後情報51では、オンデマンドモビリティの種別を示すアイコン54が、いま迎車に向かっていることが直感的にわかるように、点滅してもよい。
【0050】
(動作の一例)
次に、
図2を参照して、一実施の形態に係る情報処理システム1の動作の一例について説明する。
図2は、情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0051】
図2に示すように、まず、端末装置2のユーザが端末入力部24を介して経路探索条件を入力すると、端末装置2からサーバ3へと経路探索条件が送信され、サーバ3の探索条件取得部32aが経路探索条件を取得する(ステップS10)。
【0052】
次に、経路探索部32bが、探索条件取得部32aにより取得された経路探索条件に基づいて、当該経路探索条件を満たすような経路の情報を、経路ネットワーク情報データベース33aと地図情報データベース33bとを参照して探索する(ステップS11)。
【0053】
オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する場合には(ステップS12:YES)、経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を取得する(ステップS12)。ステップS12において、経路探索部32bは、経路ネットワーク情報データベース33aと地図情報データベース33bとを参照し、車両の現在位置からオンデマンドモビリティ乗車位置までの経路を探索し、探索結果の経路情報に基づいて配車予測時間を算出してもよい。この場合、経路探索部32bは、探索結果の経路上の渋滞情報を考慮のうえ、配車予測時間を算出してもよい。あるいは、経路探索部32bは、対象とするエリアおよび時刻(または時間帯)における普段の運行実績から、空間的および時間的統計を用いて、おおよその配車予測時間を予測してもよい。あるいは、経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ側(車両の通信機器または事業者のサーバ)へオンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間の問い合わせを行い、問い合わせに対する回答として、オンデマンドモビリティ側からオンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を受信してもよい。
【0054】
ステップS13において、経路探索部32bは、配車可能領域データベース33cを参照し、経路探索条件に含まれる出発地が配車可能な領域であるか否かを判定し、配車可能な領域であると判定された場合には、当該出発地をオンデマンドモビリティ乗車位置として、オンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を取得し、配車不可能な領域であると判定された場合には、経路探索部32bは、当該出発地の近くにある配車可能な領域を特定し、当該配車可能な領域をオンデマンドモビリティ乗車位置として、オンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を取得してもよい。
【0055】
次いで、経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ乗車位置までの配車予測時間を考慮した時刻をオンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行う(ステップS14)。たとえば、
図3を参照し、「11:04」という現在時刻40に対し、「6分」という配車予測時間43を加えた「11:10」を、オンデマンドモビリティ乗車位置(ここでは出発地45)からの出発時刻46として、経路の探索を行う。
【0056】
また、経路探索部32bは、オンデマンドモビリティ側から、上記配車予測時間以外にオンデマンドモビリティ乗車位置でのオンデマンドモビリティの乗車可能時刻を取得する場合には、当該乗車可能時刻を当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行う(ステップS15)。
【0057】
そして、経路出力制御部32cは、経路探索部32による探索結果の経路を出力するための出力制御信号を端末装置2へと送信し、端末出力部25を介して探索結果の経路の出力を行う(ステップS16)。
【0058】
オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を表示する場合には(ステップS17:YES)、経路出力制御部32cは、
図3に示すように、出発地45の表示より手前側に、オンデマンドモビリティ乗車位置(ここでは出発地45)までのオンデマンドモビリティの配車予測時間43および配車要求ボタン42を少なくとも含む配車前情報41を表示する(ステップS18)。通知部32dは、経路出力制御部32cにより探索結果の経路が表示されたことを、表示された経路に含まれるオンデマンドモビリティ側に通知する。
【0059】
ステップS18において、
図4に示すように、オンデマンドモビリティ乗車位置47が出発地45とは異なる場合(たとえば出発地45が配車不可能な領域にあった場合)には、経路出力制御部32cは、探索結果の経路として、出発地45からオンデマンドモビリティ乗車位置47までの移動経路(図示された例では徒歩で移動する経路)を含む経路を表示してもよい。経路出力制御部32cは、出発地45からオンデマンドモビリティ乗車位置47までの移動経路(図示された例では徒歩で移動する経路)とともに、当該移動経路の経路案内を行うためのマーク49(ボタン)を表示してもよい。
【0060】
経路出力制御部32cにより探索結果の経路が出力された後(ステップS18の後)に、経路探索部32bは、表示された経路に含まれるオンデマンドモビリティへの配車が不可となるか否かを所定の時間間隔で判定する(ステップS19)。
【0061】
表示されている経路に含まれるオンデマンドモビリティへの配車が不可となると判定された場合(たとえば他者が先にそのオンデマンドモビリティを停めて乗ってしまった場合など)には(ステップS19:YES)、経路探索部32bは、別のオンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を自動で再探索する(ステップS20)。そして、経路出力制御部32cは、出力中の経路の表示を、再探索結果の経路の表示に変更する(ステップS21)。
【0062】
図3を参照し、表示前情報41に含まれる配車要求ボタン42が、ユーザにより端末入力部24を介して押下されると、オンデマンドモビリティ側に対して配車要求を行うための配車フローへと画面遷移される。画面遷移先の配車フローでは、配車先としてオンデマンドモビリティ乗車位置(
図3に示す例では出発地45)が自動的に設定されてもよい。画面遷移先の配車フローでは、地図上でオンデマンドモビリティの乗降位置、およびルートが地図上に表示されてもよい。配車要求を行う際、オンデマンドモビリティの運賃を事前に決済することができてもよい(すなわち事前確定運賃でオンデマンドモビリティを利用できてもよい)。
【0063】
表示された経路に含まれるオンデマンドモビリティの配車後(たとえば配車要求ボタン42の押下による配車フローを介した配車要求の実行後)、経路出力制御部32cは、
図5に示すように、配車前情報41の表示を配車後情報51の表示に変更する(ステップS22)。配車後情報51は、配車をキャンセルするための配車キャンセルボタン52(または配車条件を変更するための配車変更ボタン)を含んでいてもよい。また、
図5に示すように、配車後情報51は、迎車中であることを示す強調表示を含んでいてもよい。たとえば、配車後情報51では、迎車までの時間43の表示は、刻一刻と変化する値であることを明示するために、点滅してもよい。また、配車後情報51では、オンデマンドモビリティの種別を示すアイコン54が、いま迎車に向かっていることが直感的にわかるように、点滅してもよい。
【0064】
ところで、背景技術の欄でも言及したように、従来の経路探索では、オンデマンドモビリティを手配して乗車するまでの時間が考慮しきれておらず、現在時刻(またはユーザによる指定時刻)にオンデマンドモビリティで出発する経路が探索されて表示されることになる。そのため、オンデマンドモビリティから公共交通へと乗り継ぐ場合、探索結果の経路に表示されている公共交通の便に乗ることができず、オンデマンドモビリティに乗車した後(またはオンデマンドモビリティを降りた後)での再検索が必要になる。ユーザとしてはひと手間多くかかるという不都合があった。
【0065】
これに対し、本実施の形態によれば、経路探索部32bが、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を探索する際に、オンデマンドモビリティ乗車位置までのオンデマンドモビリティの配車予測時間を考慮した時刻を、当該オンデマンドモビリティ乗車位置からの出発時刻として、経路の探索を行うため、ユーザは、探索結果の経路に表示されているオンデマンドモビリティに乗車すれば、乗り換えの公共交通の便にも十分に間に合って乗ることができる。したがって、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路が探索されて表示される際に、ユーザは、探索結果の経路に表示されているオンデマンドモビリティに乗車した後(またはオンデマンドモビリティを降りた後)での再検索を行う必要がなくなり、ユーザにとっての利便性が大幅に向上される。
【0066】
また、本実施の形態によれば、経路出力制御部32cが、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路を表示する際に、
図3に示すように、出発地45の表示より手前側に、オンデマンドモビリティ乗車位置(ここでは出発地45)までのオンデマンドモビリティの配車予測時間43および配車要求ボタン42を少なくとも含む配車前情報を表示するため、ユーザは、配車予測時間43を参照しながら、配車要求ボタン42の押下げにより、オンデマンドモビリティ側に対して配車要求を行うための配車フローへと容易に遷移することができる。また、経路出力制御部32cは、オンデマンドモビリティの配車後は、
図5に示すように、配車前情報41の表示を配車後情報51の表示に変更するため、ユーザは、表示中の経路に含まれるオンデマンドモビリティが迎車に向かっていることを直感的に把握することできる。したがって、オンデマンドモビリティから公共交通への乗り換えを含む経路が探索されて表示される際に、ユーザにとっての利便性が大幅に向上される。
【0067】
なお、上述した実施形態で説明した情報処理システム1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ハードウェアで構成する場合には、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0068】
また、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0069】
さらに、一つまたは複数の情報処理装置によって情報処理システム1を機能させてもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システム1の少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
【0070】
また、方法の発明においては、全ての工程(ステップ)をコンピュータによって自動制御で実現するようにしてもよい。また、各工程をコンピュータに実施させながら、工程間の進行制御を人の手によって実施するようにしてもよい。また、さらには、全工程のうちの少なくとも一部を人の手によって実施するようにしてもよい。
【0071】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や様々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 情報処理システム
2 端末装置
21 端末通信部
22 端末制御部
23 端末記憶部
24 端末入力部
25 端末出力部
26 端末測位部
3 サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ制御部
32a 探索条件取得部
32b 経路探索部
32c 経路出力制御部
32d 通知部
33 サーバ記憶部
33a 経路ネットワーク情報データベース
33b 地図情報データベース
33c 配車可能領域データベース
4 ネットワーク