(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】問診支援システム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/20 20180101AFI20250226BHJP
【FI】
G16H10/20
(21)【出願番号】P 2024033886
(22)【出願日】2024-03-06
【審査請求日】2024-03-11
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】523479341
【氏名又は名称】AI-DataScience株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001793
【氏名又は名称】弁理士法人パテントボックス
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 一成
【審査官】原 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-003436(JP,A)
【文献】特開2020-087173(JP,A)
【文献】窪田 寛之,はじめての業務分析,初版,ソフトバンククリエイティブ株式会社,2013年02月04日,p. 67-71
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
問診支援装置と、患者アプリケーションプログラムが読み込まれた患者端末と、診察医アプリケーションプログラムが読み込まれた診察医端末とを含む問診支援システムであって、
前記患者アプリケーションプログラムは、
前記患者端末を、
患者により入力された問診情報と、言語モデルにより生成された前記問診情報に応じた診断情報とを含む問診データを作成する問診データ作成手段と、
作成した前記問診データを、前記問診支援装置に送信する問診データ送信手段と、
作成した前記問診データの識別子を含むコード画像を表示するコード表示手段として機能させ、
前記診察医アプリケーションプログラムは、
前記診察医端末を、
前記患者端末に表示された前記コード画像を読み取るコード読取手段と、
前記コード画像に含まれる前記問診データの識別子と、前記診察医端末を使用する医療施設又は前記医療施設の診察医の識別子とを対応付けて、前記問診支援装置に送信する問診データ対応付手段と、
前記診察医端末を使用する前記医療施設又は前記医療施設の診察医の前記識別子に対応付けられた問診データを、前記問診支援装置から取得する問診データ取得手段と、
取得した前記問診データを表示画面に表示する問診データ表示手段と、
して機能させることを特徴とする問診支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、問診支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療スタッフ不足や患者数の増加により、医療機関によっては、患者の診察待ち時間は必ずしも少なくない。従来より医療機関においては診察時間の短縮等を図るため、問診票が用いられている。医師の診察前に患者は問診票シートに自覚症状等を可能な限り詳しく記入しておく。医師は診察に際し、記入済みの問診票を確認しながら診察を行うことができる。これにより患者の主訴を一から聴取する場合に比べ、医師の診察効率向上及び診察時間短縮、ひいては患者の診察待ち時間の短縮や混雑緩和なども期待できる。
【0003】
これに関する技術として、例えば特許文献1には、問診システムが記載されている。サーバ装置11は、患者が使用する端末装置12から患者により選択された症候を示す症候データを受信し、当該症候に応じた複数の質問と当該質問に応じた複数の回答の選択肢を示すデータを端末装置12に送信する。端末装置12は、サーバ装置11から受信したデータが示す質問と回答の選択肢を表示する。サーバ装置11は、端末装置12から患者により選択された回答を示す回答データを受信すると、受信した回答データが示す回答に基づき未回答の質問の要否を判定し、必要と判定した質問と回答の選択肢を示すデータを端末装置12に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の問診システムは、患者の事前問診データを病院に送信するに際し、検索画面(
図13等)などで病院や医師を検索する必要があり、患者にとってその操作性に改良の余地がある。特に高齢者等の利用も多い病院システムにおいては、システムによっては患者が使い難かったり使用説明に時間を要すため、患者にとって直感的で容易な操作性が望まれる。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、患者の事前問診にかかる利便性を高めつつ、医師の診察効率向上及び診察時間短縮を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る問診支援システムは、問診支援装置と、患者アプリケーションプログラムが読み込まれた患者端末と、診察医アプリケーションプログラムが読み込まれた診察医端末とを含む問診支援システムであって、前記患者アプリケーションプログラムは、前記患者端末を、患者により入力された問診情報と、言語モデルにより生成された前記問診情報に応じた診断情報とを含む問診データを作成する問診データ作成手段と、作成した前記問診データを、前記問診支援装置に送信する問診データ送信手段と、作成した前記問診データの識別子を含むコード画像を表示するコード表示手段として機能させ、前記診察医アプリケーションプログラムは、前記診察医端末を、前記患者端末に表示された前記コード画像を読み取るコード読取手段と、前記コード画像に含まれる前記問診データの識別子と、前記診察医端末を使用する医療施設又は前記医療施設の診察医の識別子とを対応付けて、前記問診支援装置に送信する問診データ対応付手段と、前記診察医端末を使用する前記医療施設又は前記医療施設の診察医の前記識別子に対応付けられた問診データを、前記問診支援装置から取得する問診データ取得手段と、取得した前記問診データを表示画面に表示する問診データ表示手段と、して機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によれば、患者の事前問診にかかる利便性を高めつつ、医師の診察効率向上及び診察時間短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る問診支援システムのネットワーク構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る問診支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る問診支援システムのソフトウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るDBのデータ構成例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る患者端末の患者画面例1を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る患者端末の患者画面例2を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る患者端末の患者画面例3を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る患者端末の患者画面例4を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る患者端末の患者画面例5を示す図である。
【
図10】本実施形態に係るQRコード(登録商標)の設置態様例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る患者端末の患者画面例6を示す図である。
【
図12】本実施形態に係る医師端末の医師画面例1を示す図である。
【
図13】本実施形態に係る医師端末の医師画面例2を示す図である。
【
図14】本変形例に係る患者端末の患者画面例1を示す図である。
【
図15】本変形例に係る患者端末の患者画面例2を示す図である。
【
図16】本変形例に係る患者端末の患者画面例3を示す図である。
【
図17】本変形例に係る医師端末のスキャン操作例を示す図である。
【
図18】本変形例に係る医師端末の医師画面例1を示す図である。
【
図19】本変形例に係る患者端末の患者画面例4を示す図である。
【
図20】本変形例に係る患者端末の患者画面例5を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
<システム構成>
(ネットワーク構成)
図1は、本実施形態に係る問診支援システムのネットワーク構成例を示す図である。
図1の問診支援システム100は、問診支援サーバ10、大規模言語モデル20、患者端末30、医師端末40、及び、QRコード(登録商標)50を含み、ネットワーク60を介して接続されている。
【0013】
問診支援サーバ10は、医師の診察前に患者により作成された問診情報を予め受け付けるとともに、問診データと診察担当医とを紐付けることで、医師が診察に際し患者により事前に作成された問診データを閲覧可能とするサーバ装置である。
【0014】
大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)20は、大量のテキストデータを用いて文法や単語の意味等を教師なし事前学習させた汎用自然言語処理モデル(LLM:Large Language Models)に対し、さらに特定ドメイン(医療ドメイン)の知識を教師あり学習させた言語モデルである。汎用自然言語処理モデルに適切な「質問」と望ましい「回答」のセットを学習(ファインチューニング)させることで、医療分野に求められるより専門性の高い回答文章を生成可能とした。なお、汎用自然言語処理モデルは、例えば、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、GPT(Generative Pre-trained Transformer)-3.5、GPT-4等をベースとした医療用の言語モデル(生成AI)を用いることができる。
【0015】
患者端末30は、例えばスマートフォン、タブレット端末などであり、問診支援システム100を利用する患者の端末装置である。患者は患者端末30を用いて問診支援サーバ10にアクセス・ログインし、例えば対話形式により自覚症状等の問診情報を事前に入力することができる。また本実施形態に係る患者端末30は、カメラ及び画像コード読み取りソフトウェアを有しており、事前に作成された問診データと診察担当医とを紐付けるため、患者が医師の診察前に病院側で用意されているQRコード(登録商標)50を読み取る操作を行う。
【0016】
医師端末40は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPC(Personal Computer)などであり、問診支援システム100を利用する医師(診察医)の端末装置である。医師は医師端末40を用いて問診支援サーバ10にアクセス・ログインし、患者の診察に際し、事前に作成された患者の問診データを閲覧可能である。
【0017】
QRコード(登録商標)50は、病院等の医療施設に設置されるQRコード(登録商標)である。例えば病院の受付等に設置されたり、診察室扉や案内板に掲示されたり、問診票用紙に印刷される形で設置される。本実施形態に係るQRコード(登録商標)の設置態様の具体例については後述する(
図10)。
【0018】
ネットワーク60は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク60は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などを含む。
【0019】
なお、患者端末30及び医師端末40には、問診支援サーバ10にアクセスするために、予め所定のアプリケーションプログラム(汎用ウェブブラウザ、専用アプリ等)がインストールされる。
【0020】
(ハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る問診支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。問診支援サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、及び通信装置15を有する。
【0021】
CPU11は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM12は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM13は、CPU11での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD14は、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置15は、ネットワーク60を介して他装置との通信を行う。
【0022】
(ソフトウェア構成)
図3は、本実施形態に係る問診支援システムのソフトウェア構成例を示す図である。
・問診支援サーバ10は、主な機能部として、問診情報受信部101、問診情報送信部102、診断情報受信部103、診断情報送信部104、問診データ対応付部105、問診データ送信部106、及び記憶部109を有する。
【0023】
問診情報受信部101は、患者端末30から患者に入力された問診情報を受信する機能を有している。問診情報送信部102は、大規模言語モデル20に、患者端末30から受信した問診情報を送信する機能を有している(
図7等)。
【0024】
診断情報受信部103は、大規模言語モデル20から、患者端末30から受信した問診情報に応じた診断情報を受信する機能を有している。診断情報送信部104は、患者端末30に大規模言語モデル20から受信した診断情報を送信する機能を有している(
図8等)。
【0025】
問診データ対応付部105は、問診データDB上、患者により作成された問診データを、患者端末30から受信した医療施設又は医療施設の診察医の識別子と対応付けて問診データDBに記憶する機能を有している(
図11等)。
【0026】
問診データ送信部106は、医師端末40からの取得要求に応じて、医師端末40を使用する医療施設又は医療施設の診察医の識別子に対応付けられた問診データを送信する機能を有している(
図12等)。記憶部109は、患者DB、医師DB、及び問診データDBを記憶する(
図4等)。
【0027】
・患者端末30は、主な機能部として、問診データ作成部301、コード読取部302、及び問診データ対応付部303を有する。
問診データ作成部301は、患者により入力された問診情報と、大規模言語モデル20により生成された問診情報に応じた診断情報とを含む問診データを作成する機能を有している(
図6-9等)。
【0028】
コード読取部302は、医療施設に設置されたコード画像媒体のコード画像を読み取る機能を有している(
図11等)。
【0029】
問診データ対応付部303は、作成された問診データと、医療施設に設置されたコード画像媒体から読み取られたコード画像に含まれる医療施設又は医療施設の診察医の識別子とを対応付ける機能を有している(
図4の問診データDBの「病院ID」及び「医師ID」、11等)。
【0030】
・医師端末40は、主な機能部として、問診データ取得部401、及び問診データ表示
問診データ取得部401は、医師端末40を使用する医療施設又は医療施設の診察医の識別子(ログインした病院ID及び医師ID)に対応付けられた問診データを取得する機能を有している。問診データ表示部402は、取得した問診データを表示画面に表示する機能を有している(
図12、13等)。
【0031】
なお、各機能部は、問診支援サーバ10、患者端末30、及び医師端末40を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部109の各DBは、ネットワーク60上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0032】
(データベース)
図4は、本実施形態に係るDBのデータ構成例を示す図である。患者DBは、患者情報(ユーザ情報)が予め登録されたDBである。本実施形態に係る患者DBは、例えば「患者ID」、「パスワード」、「メールアドレス」、「患者名」、「性別」、「年齢」、「生年月日」などのデータ項目を有する。
【0033】
「患者ID」は、患者(ユーザ)毎に付番される固有の識別子である。「患者ID」及び「パスワード」は、ユーザが問診支援サーバ10にアクセス・ログインするためのID及びパスワードである。「メールアドレス」、「患者名」、「性別」、「年齢」、「生年月日」は、それぞれ患者のメールアドレス、患者名、性別、年齢、生年月日である。これらデータ項目は、ユーザ登録時、即ち患者が問診支援サーバ10に初回アクセスした際に登録される。
【0034】
病院DBは、病院情報(ユーザ情報)が予め登録されたDBである。本実施形態に係る病院DBは、例えば「病院ID」、「医師ID」、「パスワード」、「メールアドレス」、「病院名」、「所属」、「医師名」などのデータ項目を有する。
【0035】
「病院ID」は、病院(医療施設)毎に付番される固有の識別子である。「医師ID」は、当該病院に所属する医師(ユーザ)毎に付番される固有の識別子である。「病院ID」、「医師ID」及び「パスワード」は、医師が問診支援サーバ10にアクセス・ログインするためのID及びパスワードである。「メールアドレス」、「病院名」、「所属」、「医師名」は、それぞれ医師のメールアドレス、病院名、所属、医師名である。これらデータ項目は、ユーザ登録時、即ち医師又は病院担当者が問診支援サーバ10に初回アクセスした際に登録される。他に病院(医療施設)の「所在地」が登録されてもよい。
【0036】
問診データDBは、患者により作成された問診情報及びAIにより生成(回答)された診断情報を含む問診データが予め登録されたDBである。本実施形態に係る問診データDBは、例えば「問診データID」、「作成日時」、「患者ID」、「タイトル」、「内容」、「受信日時」、「病院ID」、「医師ID」などのデータ項目を有する。
【0037】
「問診データID」は、問診データ毎に付番される固有の識別子である。本実施形態においては例えば「患者ID+作成日時」の形式とした。「作成日時」は、問診支援サーバ10上において、患者により問診データが作成された作成日時である。「患者ID」は、当該問診データを作成した患者の患者IDである。「タイトル」は、問診タイトルである。問診支援サーバ10又は患者により作成されうる。「内容」は、患者により対話形式により入力された問診情報と、大規模言語モデル20(生成AI)により生成(回答)された診断情報とを含む。この点具体例を示しつつ再度後述する。
【0038】
「受信日時」は、患者からの問診データを診察担当の医師が受信した日時、より具体的には患者が病院側で用意されているQRコード(登録商標)50を読み取り送信を行った日時である。「病院ID」及び「医師ID」は、患者により問診データが送信された先の病院の病院ID及び医師の医師IDである。
【0039】
<利用例>
(患者側画面)
図5は、本実施形態に係る患者端末の患者画面例1を示す図である。患者は、患者端末30から問診支援システム100にアクセス・ログインし、
図5に示す画面300を、患者端末30の表示画面上に表示する。患者は医師の診察に先立って自覚症状等の問診情報を事前に入力する。入力場所は、例えば自宅、移動中、病院待合室などであり、医師の診察前であればよい。具体的に、患者は、問診データを作成する場合、まず画面上の「新規作成」301を押下操作する。
【0040】
図6は、本実施形態に係る患者端末の患者画面例2を示す図である。次に患者は、画面上の入力欄311に自覚症状等の問診情報を質問形式で入力し、入力後に「送信」312を押下操作する。このとき入力欄311に入力された問診情報は、患者端末30から問診支援サーバ10に送信される。
【0041】
図7は、本実施形態に係る患者端末の患者画面例3を示す図である。患者端末30が入力欄311に入力した問診情報を送信すると、問診支援サーバ10がこれを受信し、患者の吹き出し313に当該問診情報が表示される。
【0042】
吹き出し313には、例えば、
「昨日から激しい頭痛があって薬を飲んでも治らずずっと続いています。何か大きな病気ではないでしょうか。」
と表示されている。
【0043】
図8は、本実施形態に係る患者端末の患者画面例4を示す図である。大規模言語モデル20から患者の問診情報に対する回答が出力されると、問診支援サーバ10がこれを受信し、AIの吹き出し314に診断情報が表示される。
【0044】
吹き出し314には、例えば、
「頭痛は辛い症状ですね。ただ、私は医師ではないので正確な診断はできませんが、一般的に頭痛の原因として考えられるものを教えて差し上げます。
相談内容から考えられる病態や病名と簡単な説明を以下に示します:
緊張性頭痛: ストレスや筋肉の緊張により引き起こされる頭痛。通常は軽度から中程度の痛みです。
片頭痛 (偏頭痛): 特定の一方の側に鋭い痛みを伴う頭痛。光や音に敏感になることがあります。
群発頭痛: 突然の鋭い痛みが一時的に集中的に現れ、一般的に一側に発生します。
高血圧: 頭痛の原因として高血圧が考えられます。他の症状も伴うことがあります。
副鼻腔炎: 鼻の副鼻腔の炎症により、頭痛が生じることがあります。
必ずしも重大な病気とは限りませんが、症状が続く場合や他の症状がある場合、医師の診察を受けることをお勧めします。」
と表示されている。
【0045】
患者は、AIによる吹き出し314が表示された後、さらに対話形式の入力を続けたい場合には、再び入力欄311に問診情報を入力し、入力後に「送信」312を押下操作することができる。この場合、上記と同様、AIの吹き出し314に大規模言語モデル20から、入力に応じた診断が表示される(非図示)。患者は入力を終了する場合、画面上の「保存」315を押下操作する。
【0046】
問診支援サーバ10は、「保存」315が押下操作されると、問診データDB上、「作成日時」にデータ作成された日時、「患者ID」に当該患者の患者ID、「タイトル」に「内容」から自動解析取得された問診タイトル、「内容」に患者による問診情報及びAIによる診断情報をセットした問診データを新規追加する。なおこの問診データが作成された時点においては、「受信日時」、「病院ID」、「医師ID」は空欄である。
【0047】
本実施形態に係る問診データDBにおける「内容」は、患者から医師に伝達したい自覚症状等(例えば、頭痛)の問診情報と、患者からの自覚症状等の問診情報に応じた診断情報(例えば、病名・病態の候補、原因、説明)を含む。なおAIにより生成された診断情報は、いうまでもなく医師のものには及ぶものではなく法的にも診断を下すのは医師である必要があるが、一定以上程度の診断の参考なるため、医師による診断の一助になるものである。
【0048】
以下の点についても言及する。
・問診支援サーバ10は、患者端末30が入力欄311に入力した問診情報を受信したとき、患者DB(
図4)を参照し、当該患者の患者情報を取得しこれをプロンプト内に埋め込んで、大規模言語モデル20に問い合わせとして入力することも可能である。患者の問診情報に加えて、患者情報(年齢・性別・既往歴・問診など)を加味することでAIによる診断情報がより正確になる。
【0049】
・患者端末30から問診支援サーバ10に送信される問診情報は、患者が文章で入力したものに限られず、例えば選択形式(又はアンケート形式)によって患者が選択入力してもよい(
図6-8)。例えば「どうされましたか?次に該当する自覚症状はありますか。1:頭痛、2:腹痛、3:喉痛、4:いずれにも該当しない。」という回答選択肢の中から、患者は該当する選択肢を選択入力する。選択回答は、問診支援サーバ10が患者端末30から一回一回これを受信し、選択回答に基づいて大規模言語モデル20が又は問診支援サーバ10を介して次の回答選択肢を生成し表示させる。複数回の回答選択を経て、最終的な診断情報(吹き出し314に相当)の元となる患者の問診情報(吹き出し313に相当)が完成しうる。
【0050】
・患者は、問診情報を患者端末30(例えばスマートフォン)におけるタイピング入力の他、患者端末30のマイクから集音された患者発話に基づく音声入力によっても入力可能である。問診情報として音声入力は、テキスト変換され、患者の吹き出し313に当該問診情報が表示される(
図7)。
【0051】
図9は、本実施形態に係る患者端末の患者画面例5を示す図である。
図9に示す画面300は、
図5と比べると、「作成済みの問診データ一覧」316に、患者により新たに作成された問診データが新規追加されている。このように、患者は医師の診察に先立って自身の問診情報等を含む問診データを事前に作成することができる。
【0052】
次いで、患者が病院に到着し、例えば病院受付、病院待合室などに備えられたQRコード(登録商標)の読み取りを行うことで、事前に作成した問診データを診察担当の医師に送信することができる。具体的に、患者は診察担当医に送信したい問診データを選択し、対応する「スキャン」317を押下操作する。
【0053】
図10は、本実施形態に係るQRコード(登録商標)の設置態様例を示す図である。
図10(a)は、例えば病院の受付等に設置される置き型のRコード(登録商標)の設置態様例を示す。
図10(b)は、例えば病院の診察室扉や案内板に掲示される掲示型のQRコード(登録商標)の設置態様例を示す。
図10(c)は、例えば患者に配布される配布紙印刷型のQRコード(登録商標)の設置態様例を示す。
【0054】
本実施形態に係るQRコード(登録商標)は、当該病院の病院ID、病院名、医師ID、所属、医師名といった病院情報を含み、これら病院情報がコード化された画像である。患者は患者端末30のカメラからQRコード(登録商標)をスキャンするだけで、容易に当該病院の病院情報を読み取ることができる。
【0055】
なお、個人病院など医師が1名のみ所属する病院の場合、患者を診察する医師は必然的に当該医師になるため、そのような病院のQRコード(登録商標)に含まれる病院情報は、医師ID、所属、医師名を省略してもよく、例えば当該病院の病院ID及び病院名のみであってもよい。
【0056】
一方、総合病院など医師が複数名在籍する病院の場合、患者は当該患者の診察担当となる医師のQRコード(登録商標)をスキャンする。診察担当となる医師の医師端末40に問診データを直接送信可能とするためである。従って、病院側は医師毎のQRコード(登録商標)を設置(例えば
図10(b)、
図10(c))しておき、患者は当該患者の診察担当となる医師のQRコード(登録商標)をスキャンする。具体的に、患者は当該患者の診察医の診察室扉に掲示された印刷されたQRコード(登録商標)をスキャンしたり、診察担当となる医師用の問診票用紙に示されたQRコード(登録商標)をスキャンすることができる。なお、医師用の問診票用紙に示されたQRコード(登録商標)をスキャンした患者は、問診票への記入は省略可能である。
【0057】
図11は、本実施形態に係る患者端末の患者画面例6を示す図である。患者は患者端末30から病院に設置されたQRコード(登録商標)をスキャンすることで、コード化された病院情報の読み取りを行い、デコードされた病院情報(診察担当医情報ともいえる)を取得する。取得した病院情報318は、例えば、
「ABC病院(H001)
内科
鈴木 一郎(001) 医師」
である。
【0058】
患者は、病院情報318を確認の上、画面上の「送信」319を押下操作する。患者端末30は、問診支援サーバ10に、患者が選択した問診データの「問診データID」(
図9)と、QRコード(登録商標)から読み取った病院情報とを送信する。問診支援サーバ10は、「問診データID」と、病院情報とを受信すると、問診データDB(
図4)の当該「問診データID」のレコードにおいて、その「受信日時」とともに、病院情報に含まれる「病院ID」、「医師ID」を、「病院ID」、「医師ID」に更新することにより、患者の当該問診データと、診察担当医とを紐付ける。
【0059】
(病院側画面)
図12は、本実施形態に係る医師端末の医師画面例1を示す図である。医師は、医師端末40から問診支援システム100にアクセス・ログインし、
図12に示す画面400を、医師端末40の表示画面上に表示する。画面上の例えば「本日受信済みの問診データ一覧」401には、医師端末40からログインした当該「病院ID」、「医師ID」に紐付けられた問診データDB(
図4)の問診データが表示されている。医師は患者の診察に際し当該患者の問診データを確認することが可能である。この場合、医師は、画面上の「本日受信済みの問診データ一覧」401から患者の問診データを選択操作する。
【0060】
図13は、本実施形態に係る医師端末の医師画面例2を示す図である。医師端末40の表示画面410に、選択操作された問診データが問診データDB(
図4)から取得表示される。
図13に表示された問診データは、「受信日時」、「患者ID」、「患者名」、「作成日時」、「タイトル」、「内容」を含む。
【0061】
特に、「内容」は、患者から医師に事前伝達したい自覚症状等(例えば、頭痛)の問診情報を含む。従来の対面による問診は、患者に会話による伝達に時間がかかったり、体調不良の際も会話が難しかったりする場合があるところ、本実施形態によれば、医師は診察に際し、「内容」の問診情報を参照することにより、患者の主訴を一から聴取する場合に比べ、患者の自覚症状等を迅速に確認し診察を行うことができる。
【0062】
更に「内容」は、患者からの自覚症状等の問診情報に応じた診断情報(例えば、病名・病態の候補、原因、説明)を含む。本実施形態によれば、医師は診察に際し、「内容」の診断情報を参照することにより、患者の症状を一から診断する場合に比べ、患者を迅速に診断することができる。なおAIにより生成された診断情報は、いうまでもなく医師のものには及ぶおのではなく法的にも診断を下すのは医師である必要があるが、一定以上程度の診断の参考なるため、医師による診断の一助になる。
【0063】
<変形例1>
図14は、本変形例に係る患者端末の患者画面例1を示す図である。大規模言語モデル20から患者の問診情報に対する回答が出力されると、問診支援サーバ10がこれを受信し、AIの吹き出し314に診断情報が表示される。
【0064】
また本変形例において、AIの吹き出し314-2には、大規模言語モデル20又は問診支援サーバ10から、診断情報により詳しく回答するための質問が表示される。吹き出し314-2の質問は、吹き出し314の診断情報に基づいて大規模言語モデル20が又は問診支援サーバ10を介して生成する。患者が入力欄311に質問に応じた問診情報を入力し送信すると、問診支援サーバ10がこれを受信する。
【0065】
吹き出し314-2の質問は、吹き出し314の診断情報により詳しく回答したり、患者に不足する情報を補足させるための質問であるから、例えば、
「以前に頭痛の経験はありますか。」
「他にどんな症状がありますか?」
「食欲や睡眠に変化はありますか?」
といったものである。
【0066】
なお、吹き出し314-2の質問が行われるか否かは、患者により入力された吹き出し313の問診情報について、大規模言語モデル20又は問診支援サーバ10が、患者に最低限問診しておくべき問診情報(問診項目)が含まれているか否かを判定する。最低限問診されるべき問診情報は、汎用の問診項目や、患者により初めに入力された問診情報から特定される症状に応じて定まる問診項目がある。このようにして大規模言語モデル20又は問診支援サーバ10は、患者により入力された吹き出し313の問診情報に、最低限問診されるべき所定の問診情報が含まれていない場合、当該所定の問診情報の入力(補充)を促す質問を行うことができる。
【0067】
患者は入力を終了する場合、画面上の「送信」312を押下操作する。なお、吹き出し314-2の質問は、患者からの問診情報に応じて繰り返し複数回表示されてもよい。
【0068】
このように、本変形例においては、患者の訴える自覚症状に応じた診断情報により詳しく回答するため、患者が入力した自覚症状等の問診情報に不足がある場合や質の高い診断情報を回答できない場合に、AIによる吹き出し314-2の質問を表示し、患者に更なる問診情報の入力を促す。これにより医師はより質も高い問診情報及び診断情報を得ることが可能である。
【0069】
<変形例2>
上述の実施形態においては、患者が患者端末30のカメラから病院に設置されたQRコード(登録商標)をスキャンすることで当該病院の病院情報を読み取って、AIにより作成された当該問診データが問診データDB(
図4)の「病院ID」、「医師ID」に紐付けられた(医師が当該患者の問診データを共有可能となった)。以下、患者の問診データを病院側・医師側が共有可能とするための他の共有方法例について示す。
【0070】
図15は、本変形例に係る患者端末の患者画面例2を示す図である。
図15に示す画面300-2は、
図9と比べると「スキャン」317が、「QR表示」317-2となっている。患者が病院に到着し作成した問診データを診察担当の医師に送信する場合、患者は診察担当医に送信したい問診データを選択し、対応する「QR表示」317-2を押下操作する。
【0071】
図16は、本変形例に係る患者端末の患者画面例3を示す図である。患者が問診データを選択し対応する「QR表示」317-2を押下操作すると、問診データの識別情報332(例えば患者名、患者ID、作成日時、問診データID、タイトル)がコード化されたQRコード(登録商標)331が表示される。患者は「病院にQRコードを提示し、読み取ってもらって下さい。」との表示に従い、病院又は医師側に患者端末30上に表示されたQRコード(登録商標)331を提示する。
【0072】
図17は、本変形例に係る医師端末のスキャン操作例を示す図である。
図18は、本変形例に係る医師端末の医師画面例1を示す図である。患者側が患者端末30上にQRコード(登録商標)を表示し、病院・医師側の医師端末40でQRコード(登録商標)331をスキャンすることで、コード化された識別情報332の読み取りを行い、デコードされた識別情報332を取得する。
【0073】
医師は、問診データの識別情報332(例えば患者名、患者ID、作成日時、問診データID、タイトル)を確認の上、画面上の「受信」431を押下操作する。医師端末40は、問診支援サーバ10に、QRコード(登録商標)から読み取った問診データの識別情報332を送信する。問診支援サーバ10は、問診データの識別情報332を受信すると、問診データDB(
図4)の識別情報332に含まれる「問診データID」のレコードにおいて、その「受信日時」とともに、当該医師の「病院ID」(例えばH001)、「医師ID」(例えば001)に更新することにより、患者の当該問診データと、診察担当医とを紐付ける。
【0074】
医師は、
図12に示す画面400を、医師端末40の表示画面上に表示する。画面上の例えば「本日受信済みの問診データ一覧」401には、医師端末40からログインした当該「病院ID」、「医師ID」に紐付けられた問診データDB(
図4)の問診データが表示されている。医師は患者の診察に際し、このうち受信した当該患者の問診データを確認することが可能である。
【0075】
図19は、本変形例に係る患者端末の患者画面例4を示す図である。
図19に示す画面300-3は、
図15と比べると「QR表示」317-2が、「病院検索」317-3となっている。患者が病院に到着し作成した問診データを診察担当の医師に送信する場合、患者は診察担当医に送信したい問診データを選択し、対応する「病院検索」317-3を押下操作する。
【0076】
図20は、本変形例に係る患者端末の患者画面例5を示す図である。
図20に示される患者画面には、患者が問診データを送信する病院(医師)を検索するための検索方法として、「住所検索」341、「GPS検索」342、「病院ID検索」343といった検索方法が選択可能に表示されている。
【0077】
「住所検索」341は、病院の所在地から病院を検索する方法である。患者が「住所検索」341を押下操作すると、所在地検索画面に遷移する(非図示)。所在地検索画面においては、患者が、所在地(都道府県、市町村等)を選択又は入力することで、病院DBに登録された病院のうち該当地域に所在する病院一覧(又は医師一覧)が検索表示される。患者はその病院一覧の中から、診てもらいたい病院(又は医師)を選択する。
【0078】
「GPS検索」342は、患者端末30の現在位置から近隣の病院を検索する方法である。患者が「GPS検索」342を押下操作すると、病院DBに登録された病院のうち患者端末30の現在位置から所定距離内に所在する病院一覧(又は医師一覧)が検索表示される。病院一覧はリスト形式で表示されてもよいし、地図上に表示されてもよい。患者はその病院一覧の中から、診てもらいたい病院(又は医師)を選択する。
【0079】
「病院ID検索」342は、病院IDや病院名(又は医師IDや医師名)から病院を検索する方法である。患者が「病院ID検索」342を押下操作すると、病院ID検索画面に遷移する(非図示)。病院ID検索画面においては、患者が、病院IDや病院名を入力することで、病院DBに登録された病院のうち入力された病院IDや病院名(又は医師IDや医師名)に完全一致又は部分一致する病院一覧(又は医師一覧)が検索表示される。患者はその病院一覧の中から、診てもらいたい病院(又は医師)を選択する。なお、患者は病院又は診察医により案内・掲示された病院ID又は医師IDを入力することができる。
【0080】
上記検索方法により検索された病院(又は医師)が患者により選択されると、患者端末30は、問診支援サーバ10に、患者が選択した問診データの「問診データID」(
図19)と、病院情報(病院IDないし医師ID)とを送信する。問診支援サーバ10は、「問診データID」と、病院情報とを受信すると、問診データDB(
図4)の当該「問診データID」のレコードにおいて、その「受信日時」とともに、病院情報に含まれる「病院ID」、「医師ID」を、「病院ID」、「医師ID」に更新することにより、患者の当該問診データと、診察担当医とを紐付ける。
【0081】
医師は、
図12に示す画面400を、医師端末40の表示画面上に表示する。画面上の例えば「本日受信済みの問診データ一覧」401には、医師端末40からログインした当該「病院ID」、「医師ID」に紐付けられた問診データDB(
図4)の問診データが表示されている。医師は患者の診察に際し、このうち受信した当該患者の問診データを確認することが可能である。
【0082】
<総括>
本実施形態に係る問診支援システム100によれば、患者の問診データを病院に送信するに際し、患者は患者端末30を用いて事前に(どこでも)問診データを作成可能である。患者は前もって問診情報を整理・記録することができ、また家にいる時間や移動時間、診察を待っている時間でも問診データを作成できる。病院側が患者に合わせて問診表を作成する手間も削減できる。
【0083】
患者は、病院に設置されたQRコード(登録商標)を読み込む操作により、医師に作成済みの問診データを直感的で簡便に紐付けて送信することが可能である。また、患者が作成した問診情報は、病院側のシステムに特有のものではなく、あくまで患者側が有するものであるため、患者はひとつの症状に対して複数の医師や病院を紐付けることができる。ある医師にある症状(問診情報)を紐づけて診断をもらい、次に、セカンドオピニオンや引っ越しなどで他の病院に行かなくてはならなくなった場合、以前に作成した同症状(問診情報)を他の医師に共有し、再度診断してもらうことが可能である。
【0084】
また、本実施形態に係る問診データは、患者から医師に事前伝達したい自覚症状等の問診情報、及び、患者からの自覚症状等の問診情報に応じた診断情報を含むため、患者の自覚症状等を迅速に確認し且つ迅速に診察を行うことができる。従って、患者の事前問診にかかる利便性を高めつつ、医師の診察効率向上及び診察時間短縮を図ることが可能である。
【0085】
なお、以下の実施形態についても言及する。
本実施形態に係る問診支援システム100において、医師が問診データを受信した回数及び料金を管理するためのシステム(非図示)を設けることで、病院毎に利用料金を課金し、問診支援システム100の運営主体にとって収益化を図ることができる。
【0086】
また、患者ユーザが増えると、蓄積された問診情報は自覚症状等のビッグデータとなるので、症状を集計することで現在どのような症状が多いのか統計を取ることができる。また患者の症状に応じて、患者端末30の画面上に患者にとって有益な広告や情報を出すことも可能となる。症状の内容によって保険の査定への活用も考えられる。
【0087】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0088】
10 問診支援サーバ
20 大規模言語モデル
30 患者端末
40 医師端末
60 ネットワーク
100 問診支援システム
101 問診情報受信部
102 問診情報送信部
103 診断情報受信部
104 診断情報送信部
105 問診データ対応付部
106 問診データ送信部
109 記憶部
301 問診データ作成部
302 コード読取部
303 問診データ対応付部
401 問診データ取得部
402 問診データ表示部
【要約】
【課題】患者の事前問診にかかる利便性を高めつつ、医師の診察効率向上及び診察時間短縮を図る。
【解決手段】本発明に係る問診支援システムは、患者アプリケーションプログラムは、患者端末を、患者により入力された問診情報と、言語モデルにより生成された問診情報に応じた診断情報とを含む問診データを作成する問診データ作成手段と、患者に医療施設又は医療施設の診察医の識別子を入力させる入力手段と、作成した問診データと、入力又は選択された医療施設又は医療施設の診察医の識別子とを対応付けて、問診支援装置に送信する問診データ対応付手段として機能させ、診察医アプリケーションプログラムは、診察医端末を、診察医端末を使用する医療施設又は医療施設の診察医の前記識別子に対応付けられた問診データを、前記問診支援装置から取得する問診データ取得手段と、取得した問診データを表示画面に表示する問診データ表示手段と、して機能させる。
【選択図】
図11