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特許7640150認証コードによる無人短期間貸出倉庫管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】認証コードによる無人短期間貸出倉庫管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250226BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20250226BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0645
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024081359
(22)【出願日】2024-05-18
【審査請求日】2024-07-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519342965
【氏名又は名称】株式会社ホリケン
(74)【代理人】
【識別番号】100141173
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 啓一
(72)【発明者】
【氏名】堀 峰也
【審査官】三吉 翔子
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-118914(JP,A)
【文献】特開2021-092137(JP,A)
【文献】特開2023-100141(JP,A)
【文献】特開2003-056226(JP,A)
【文献】特開2014-148875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人短期間貸出倉庫設備と、
無人短期間貸出倉庫契約に用いられる無人短期間貸出倉庫契約情報を蓄積するシステムサーバと、
倉庫会社管理者と倉庫利用者がそれぞれ有する端末機器と、
を有してなり、
インターネット回線により前記システムサーバと前記端末機器が接続された無人短期間貸出倉庫管理システムであって、
前記無人短期間貸出倉庫設備は、
前記無人短期間貸出倉庫設備の中央部に運搬用車両と重機とを運行することができる区画と、
前記中央部の両側面に配置されて、前記運搬用車両または前記重機を格納する重機室と、
前記中央部の前記両側面に配置される貸出倉庫と、
前記重機室と前記貸出倉庫それぞれのシャッターおよび扉の開閉装置と、
前記開閉装置開閉の要否を判定するための認証コード読み取り機器と、
を備え、
前記倉庫利用者の前記端末機器は、
前記システムサーバにアクセスし、
ユーザー登録・オンライン決済情報登録・資格証のアップロード機能と、
認証コードの発行を要求する機能と、
を備え、
前記システムサーバは、
前記倉庫利用者の会員登録の可否を判定する会員登録判定手段と、
蓄積された前記無人短期間貸出倉庫契約情報のうち、前記倉庫会社管理者の前記端末機器からの要求に応じた前記無人短期間貸出倉庫契約情報を、前記倉庫会社管理者の前記端末機器に送信する送信手段と、
前記無人短期間貸出倉庫契約情報を前記システムサーバに自動で書き込む手段と、
認証コードを発行する手段と、
を備え、
前記倉庫会社管理者の前記端末機器は、
前記無人短期間貸出倉庫契約情報を、前記システムサーバから受信する受信手段と、
前記無人短期間貸出倉庫契約情報を、表示する表示手段と
備え、
前記無人短期間貸出倉庫契約情報は、
前記貸出倉庫利用するための前認証コード・契約に関する情報、
を含み、
前記開閉装置は、前記認証コード読み取り機器により読み取られた前記認証コードが前記重機の操作資格証を有するユーザーの前記認証コードであるときのみ、前記開閉装置を開錠し、前記貸出倉庫と前記重機室とを利用可能にする
ことを特徴とする無人短期間貸出倉庫管理システム。
【請求項2】
前記認証コードは、QRコード(登録商標)、バーコード(登録商標)、呪文、文字列、数列を使用する、
請求項1記載の無人短期間貸出倉庫管理システム。
【請求項3】
前記認証コードを、前記認証コード読み取り機器に読み込ませたことにより、ワンタイムパスワードを、前記倉庫利用者の前記端末機器へSNSの通信により発行し、前記倉庫利用者が前記認証コード読み取り機に前記ワンタイムパスワードを入力することにより、前記貸出倉庫の前記シャッターおよび前記扉の前記開閉装置を開錠する二重認証方式を備える、
請求項1記載の無人短期間貸出倉庫管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証コードを用いたシャッター・扉等の開閉方法による無人短期間貸出倉庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
日本の人口減少予測は、総務省の推計によると、2050年には日本の人口は9,515万人まで減少すると予測されている。これは、2020年の人口1億2571万人から約3,056万人(約24.4%)減少することを意味する。
【0003】
建築業界に於けるこの人口減少は、当然のことながら新築住宅の需要が今後減少していくことが予測されている。また、晩婚化や未婚化の進展により、2人暮らし世帯や高齢者1人暮らし世帯など、少人数世帯が増加しており、少人数世帯は、広い住宅を必要としないため、新築住宅需要の低下の原因となることが予測される。
【0004】
新築住宅の需要が減少する一方で、リフォーム市場は2030年には7.5兆円(2022年比約6.1%増)に拡大していくと予測されている。よって、建築会社や住宅メーカーは、リフォーム事業にも積極的に参入していく必要がある。また、日本の住宅ストックは、2023年には約6,200万戸に達すると予測されています。住宅ストックの増加は、リフォーム需要の増加につながる。さらに、近年、住宅の性能が向上しており、住宅の長寿命化はリフォーム需要の増加につながる。
【0005】
リフォーム市場の拡大に伴い、住宅をリフォームする際の家財等を一時保管する倉庫やレンタルスペースは不足している。リフォーム工事の際は、工事スペースの確保のため、家具や家電などの物品を一時的に移動保管する必要がある。しかし、これらの家財等の適切な保管場所の確保が難しく、リフォーム作業の効率化や顧客の満足度低下につながっている。レンタルスペース市場規模の予測は2020年度のレンタルスペース市場規模約1,400億円から2025年には4,000億円(2020年度比約2.6倍)と大幅に増加する需要増加が予測されている。また、企業のための資材の一時保管としての倉庫等のレンタルスペースの需要拡大も予測されている。
【0006】
住宅をリフォームする際の家財等を一時保管することを検討する場合、賃貸住宅をリフォームが完成するまでの数か月間賃貸する場合が多いが、賃貸住宅は契約期間が1年から2年と長い場合が多く、途中解約の場合は違約金が発生し一時保管の費用としては高額となる場合が多い。また、一時保管場所としてレンタルスペースを検討した場合、小さなレンタルスペースが多く、家族分の家財を保管できるレンタルスペースは少ないのが現状である。
企業の資材の一時保管場所としては倉庫が多いが、倉庫の場合は大きなスペースの賃貸が多く、契約期間が長く、費用対効果が低いため使いにくいのが現状である。
この家財や資材の一時保管としてのレンタルスペースや倉庫等の需要拡大に対応した合理的な方法は開発されていない。
【0007】
上記技術分野において、特許文献1と特許文献2には、建築物内に具備される複数のトイレの出入り口扉の開閉制御装置をQRコード(登録商標)により開閉する技術が開示されている。また、特許文献3には、携帯電話からQRコード(登録商標)を発行し鍵の開放と施錠を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特表2023-540316号公報
【文献】特表2023-542624号公報
【文献】特開2007-070999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
人口減少に伴うリフォーム市場の拡大による家財や資材の一時保管としてのレンタルスペースや倉庫等の需要拡大に対応した、一時保管スペースの短期間契約を実現し、簡易な方法で家財や資材を24時間入出可能とする合理的な方法を実現することが求められている。
【0010】
本発明の目的は、上述の課題を解決する新たなレンタルスペースや倉庫機能を提供し、WEBサーバー、クラウドサーバー、24時間監視カメラ、各種端末によるユーザー登録・認証、賃貸オンライン契約、オンライン決済、認証コード(QRコード(登録商標)、バーコード(登録商標)、呪文、文字列、数列等)(以下、認証コードという)の発行、認証コードによるシャッター、扉等の自動開閉、施設の24時間利用と無人化などの統合システムの技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の本発明を解決するため、10~50坪の十分な広さにより仕切られ、シャッターおよび扉等の開閉装置を有し、シャッターおよび扉等の開閉に認証コードを用いる安全で24時間常時利用できる無人短期間貸出が可能となる新たな倉庫を設計・建築する。
倉庫利用の認証・契約に関する情報はWEBサーバー、クラウドサーバー、各種端末を統合したシステムによって運用する。
各種端末は携帯される情報端末であって、倉庫会社と利用者が操作する。倉庫利用の認証・契約に関する情報等の機密情報はクラウドサーバーに保存し運用される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、1週間から1か月程度の短期なレンタル期間を設定でき、オンラインの予約・決済システムにより、スムーズで効率の良い24時間365日対応可能な無人短期間貸出倉庫を実現できる。また、24時間監視カメラや厳格な入退出管理により保管物品の安全管理を実現することができるため、リフォーム工事の家具保管や商品の保管・配送拠点として、在庫の適正化や物流コストの削減に寄与するシステムおよびその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のネットワーク図
図2】本発明の登録・契約・認証コード発行のシステム図
図3】倉庫利用者の登録・契約・認証コード発行、倉庫利用のフローチャート
図4】重機室利用の際の認証コードによる開錠のフローチャート
図5】倉庫全体の平面図の例
図6】倉庫全体の俯瞰図の例
図7】倉庫のパース図の例
図8】賃貸スペース内のパース図の例
図9】資格証(表)の例
図10】資格証(裏)の例
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る無人短期間貸出倉庫管理システムについて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る無人短期間貸出倉庫管理システムの全体ネットワーク構成図である。
図1に示すように、無人短期間貸出倉庫管理システムは、例えば、倉庫利用者端末10、倉庫会社管理者端末20、WEBサーバー30およびクラウドサーバーDB40、倉庫設備・認証コード読み取り機器50を有する。
倉庫利用者端末10は、倉庫の賃貸契約を締結し倉庫を利用するユーザー端末である。
倉庫会社管理者端末20は、倉庫会社管理者が利用する端末である。
WEBサーバー30は、ユーザー登録・資格証登録・オンライン契約・オンライン決済・認証コード発行等のサービスプログラムが搭載されたサーバーである。
クラウドサーバーDB40は、ユーザー登録情報・契約情報等の機密情報を蓄積するためのデータベースを搭載するサーバーである。
倉庫設備・認証コード読み取り機器50は、倉庫の出入口・各賃貸スペースのシャッター等の開閉装置・フォークリフト等の重機室のシャッター等の開閉装置に配備された装置であり、ユーザーの認証コードを読み取ことにより各開閉装置の開錠および開閉を行う機器である。ユーザーは、ユーザー端末に表示された認証コードを倉庫設備・認証コード読み取り機器50にかざすことによりシャッター等の扉を開けレンタルスペースを利用する。
【0015】
図2に、本発明の登録・契約・認証コード発行のシステム図を示す。
倉庫利用者端末10により、ユーザー登録、オンライン決済情報登録および資格証登録を行う。ユーザー登録・契約が完了し、希望の倉庫と区画記号を選択し、その区画使用のための認証コードの発行を要請し、発行された認証コード倉庫を利用者端末10に格納する。その認証コードを倉庫設備・認証コード読み取り機器50にかざすことにより倉庫を利用する。
図3には、倉庫利用者の登録・契約・認証コード発行、倉庫利用のフローチャートを示す。
図4には、重機室利用の際の認証コードによる開錠のフローチャートを示す。
【0016】
認証コードは、代表的な例として、QRコード(登録商標)、バーコード(登録商標)、呪文、文字列、数列等が使用されるが、これに限定されない。
また、一般的に認証コードとしてQRコード(登録商標)が使用されることが考えられるが、QRコード(登録商標)と二重認証を組み合わせセキュリティ機能の強化を図ることも出来る。たとえば、QRコード(登録商標)をかざしたら、ワンタイムパスワードを発行し、そのワンタイムパスワードを入力することで開錠する方式を装備することも出来る。
【0017】
倉庫利用者端末10および倉庫会社管理者端末20は、スマートフォン等であってもよい。
WEBサーバーおよびクラウドサーバーDB40は、無人短期間貸出倉庫管理システムの運営者が運用するサーバーによって実現される。
【0018】
WEBサーバー30は、倉庫利用者端末10および倉庫会社管理者端末20からネットワークを介してアクセスされる。
【0019】
WEBサーバー30は、クラウドサーバーDB40にアクセスを行い、倉庫利用者端末10および倉庫会社管理者端末20からの表示要求に応じた情報をクラウドサーバーDB40から取得する。
【0020】
クラウドサーバーDB40への無人短期間貸出倉庫契約情報の書き込みは自動で行われ、データの管理は倉庫会社管理者が行う。
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る無人短期間貸出倉庫の構造について説明する。
【0022】
本発明の実施形態に係る倉庫は、新たに設計される。基本形として1区画10坪~50坪の空間を1週間から1か月を単位として賃貸する。賃貸に関する契約はオンラインの無人短期間貸出倉庫管理システムにて行う。
倉庫構造物は安全性から平屋建てが望ましいが、1棟の平屋建て倉庫を複数並べて建築し巨大な倉庫群を構成することも可能である。また、企業向けに複数階の立体構造物として建築することにより、巨大で空間効率の良い建築とすることも出来る。
【0023】
図5は、本発明の実施形態に係る倉庫全体の平面図である。
倉庫の両側面に均等割りした区画がレンタルスペースとして配置され、中央部分はトラック等の大型車両が乗り入れられる空間として確保され、荷物の積み下ろしの利便性を高めた構造となっている。
1区画にフォークリフト等の荷物運搬用重機を格納し、操作資格を持つユーザーに貸し出すことも出来る。資格証を登録していないユーザーの認証コードでは、重機室のシャッターおよび扉等の開閉装置を開くことや重機を操作することは出来ない。
【0024】
図6図7図8は倉庫構造のイメージパース図である。
それぞれの区画には、シャッター等の開閉装置があり、開閉装置の近くに認証コード読み取り機器が設置されている。
【0025】
以下は一般化された用語例にもとづいて説明する。
端末は携帯端末であることが望ましく、スマートフォン・PCの他任意である。端末は無人短期間貸出倉庫契約情報(以下各種データを含む。)を送受信する手段(機能)を備える。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、リフォーム時の家財の保管や企業の在庫管理を目的に設計されているが、倉庫の短期間利用契約や24時間265日無人による運営などの高い利便性があるため、建築用重機などの貸し出しや幅広いレンタル商品の格納倉庫としての用途に適用できる。
【符号の説明】
【0027】
10 倉庫会社管理者端末
20 倉庫利用者端末
30 WEBサーバー
40 クラウドサーバーDB
50 倉庫設備・認証コード読み取り機器

【要約】      (修正有)
【課題】リフォーム工事の家具保管や商品の保管・配送拠点として、在庫の適正化や物流コストの削減に寄与する、認証コードを用いたシャッター・扉等の開錠方法による無人短期間貸出倉庫管理システムをを提供する。
【解決手段】無人短期間貸出倉庫管理システムにおいて、WEBサーバは、アップロードされた無人短期間貸出倉庫契約情報を、倉庫会社管理者の端末に送信し、認証コードを発行する。倉庫会社管理者の端末は、無人短期間貸出倉庫契約情報を、WEBサーバから受信して表示し、倉庫利用者が無人短期間貸出倉庫契約を締結したこと確認する。無人短期間貸出倉庫契約情報は、倉庫利用のための認証コード・契約に関する情報を含む。倉庫設備・認証コード読み取り機器は、認証コードを読み取ることにより、倉庫の出入口・各賃貸スペースのシャッター等の各開閉装置の開錠および開閉を行う。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10