(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】近さを基にした車両のタグ付け
(51)【国際特許分類】
G08G 1/017 20060101AFI20250226BHJP
G08G 1/04 20060101ALI20250226BHJP
【FI】
G08G1/017
G08G1/04 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019213464
(22)【出願日】2019-11-26
【審査請求日】2022-09-30
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ジャーヤ バーラト アール.グローグリ
【審査官】池田 匡利
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-342883(JP,A)
【文献】特開2003-178156(JP,A)
【文献】特開2015-200942(JP,A)
【文献】特開2015-153208(JP,A)
【文献】特開2003-288680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両をタグ付けするシステムであって、
標的車両識別データ及び標的車両状態情報を含むデータセットを含む開始通信を受信するよう構成されているユーザ入力処理モジュールを備える車両識別モジュールを備える車両であって、前記標的車両状態情報が少なくとも標的車両の
作動上の欠陥を含む、車両と、
複数の潜在的標的車両の識別情報を含む車両位置データベースと、
サーバであって、
前記車両識別モジュールの送信機から前記データセットを受信し、
前記車両位置データベースへ前記複数の潜在的標的車両の前記識別情報について照会を行い、
前記車両位置データベース内の前記複数の潜在的標的車両のうちの前記標的車両を前記標的車両識別データに基づいて特定する、
ように構成されているサーバ検証モジュールと、
前記標的車両状態情報を分析して少なくとも1つの標的情報受領者を決定し、
通知信号を前記少なくとも1つの標的情報受領者へ送信する、
ように構成されている受領者決定モジュールと、
を備えるサーバと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記車両位置データベース内の前記複数の潜在的標的車両の前記識別情報は、
前記複数の潜在的標的車両のうちの少なくとも1つの車両の場所と、
前記複数の潜在的標的車両のうちの少なくとも1つの潜在的標的車両の前記識別情報が前記車両位置データベースによって受信された時刻を示すタイムスタンプと、
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記標的車両識別データは、前記標的車両の色、前記標的車両の製造者、前記標的車両の型式、前記標的車両の種類、前記標的車両のナンバープレート番号、前記標的車両のバンパーステッカー、又は前記標的車両のデカールのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記車両は、
前記車両に配置された少なくとも1つのカメラであって、前記車両の周囲の外部環境の少なくとも1つの画像を撮影するよう構成されている少なくとも1つのカメラを含む車両センサ、
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記車両識別モジュールは、
前記外部環境の前記少なくとも1つの画像を分析するよう構成されている画像プロセッサを備えるセンサ処理モジュール、
をさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記サーバ検証モジュールは、
車両センサによって撮影された前記標的車両の識別情報を含む過去の識別情報を記憶するよう構成されているメモリ、
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
自身の識別情報を、少なくとも1つの潜在的標的車両の識別情報として記憶するために前記車両位置データベースへ送信するよう構成されている第2車両、
をさらに備え、
前記複数の潜在的標的車両は前記第2車両を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2車両の前記識別情報は前記標的車両の場所を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記サーバ検証モジュールはさらに、
前記データセット内の受信した前記標的車両識別データと前記第2車両との間で一致があるかを判定するために、前記データセットの前記標的車両識別データを前記車両位置データベースから受信した前記複数の潜在的標的車両の前記識別情報と比較することで、前記データセットを検証する、
ように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記サーバ検証モジュールは過去の識別情報を記憶するよう構成されているメモリをさらに備え、
前記データセットを検証することは、前記過去の識別情報をパースして前記データセット内の受信した前記標的車両識別データと前記第2車両との間の前記一致を確認することを含む、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
車両をタグ付けするシステムであって、
標的車両識別データ及び標的車両状態情報を含む第1データセットを含む開始通信を受信するよう構成されているユーザ入力処理モジュールを備える車両であって、前記標的車両状態情報が少なくとも標的車両の
作動上の欠陥を含む車両と、
複数の潜在的標的車両の識別情報を含む車両位置データベースと、
サーバであって、
前記車両位置データベース内の前記複数の潜在的標的車両の前記識別情報を受信し、
前記複数の潜在的標的車両のうちの前記第1データセットと関連する前記標的車両を特定し、
前記第1データセット内の受信した前記標的車両識別データを前記車両位置データベースから受信した前記標的車両の識別情報と比較することで、前記第1データセットを検証する、
ように構成されているサーバ検証モジュールと、
前記第1データセットを分析して少なくとも1つの標的情報受領者を決定し、
通知信号を前記少なくとも1つの標的情報受領者へ送信する、
ように構成されている受領者決定モジュールと、
を備えるサーバと、
を備える、システム。
【請求項12】
第2車両であって、
前記標的車両の識別情報を含む第2データセットを含む第2開始通信を受信するよう構成されている第2ユーザ入力処理モジュール、
を備える第2車両、
をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記サーバ検証モジュールはさらに、
一致があるかを判定するために、前記第1データセット内の受信した前記標的車両
の前記識別情報を前記第2データセット内の受信した
前記標的車両
の前記識別情報と比較することで、前記第1データセットを検証する
ように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記車両位置データベース内の前記複数の潜在的標的車両の前記識別情報は、
前記複数の潜在的標的車両のうちの少なくとも1つの車両の場所と、
前記複数の潜在的標的車両のうちの少なくとも1つの車両の前記識別情報が前記車両位置データベースによって受信された時刻を示すタイムスタンプと、
を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記標的車両識別データは、前記標的車両の色、前記標的車両の製造者、前記標的車両の型式、前記標的車両の種類、前記標的車両のナンバープレート番号、前記標的車両のバンパーステッカー、又は前記標的車両のデカールのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記車両は、
前記車両の周囲の外部環境の少なくとも1つの画像を撮影するよう構成されている少なくとも1つのカメラを備える車両センサ、
をさらに備え、
前記サーバ検証モジュールは、
前記車両センサによって撮影された前記標的車両の識別情報を含む過去の識別情報を記憶するよう構成されているメモリ、
をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
車両をタグ付けする方法であって、
車両のユーザインタフェースで、標的車両識別データと少なくとも標的車両の
作動上の欠陥を含む標的車両状態情報との両方を含む第1データセットを含む開始通信を受信することと、
前記第1データセットをサーバのサーバ検証モジュールへ送信することと、
前記サーバ検証モジュールによって複数の潜在的標的車両の識別情報を含む車両位置データベースへ照会を行うことと、
前記複数の潜在的標的車両のうちの前記第1データセットと関連する前記標的車両を前記サーバ検証モジュールによって特定することと、
前記第1データセットに基づいて、複数の標的情報受領者のうち、前記標的車両状態情報に基づいた情報を送信する対象である、少なくとも1つの標的情報受領者を決定することと、
受領者決定モジュールによって通知信号を前記少なくとも1つの標的情報受領者へ送信することと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記複数の潜在的標的車両の前記識別情報は、
前記複数の潜在的標的車両のうちの少なくとも1つの車両の場所と、
前記複数の潜在的標的車両のうちの少なくとも1つの車両の前記識別情報が前記車両位置データベースによって受信された時刻を示すタイムスタンプと、
を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記車両の車両センサによって、前記車両の周囲の外部環境の少なくとも1つの画像を撮影することと、
前記サーバ検証モジュールのメモリによって、車両センサによって撮影された前記標的車両の識別情報を含む過去の識別情報を記憶することと、
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
一致があるかを判定するために、前記サーバ検証モジュールによって、前記第1データセット内の受信した前記標的車両の識別情報を前記車両位置データベースから受信した前記標的車両の前記識別情報と比較することで、前記第1データセットを検証すること、
をさらに含み、
前記第1データセットを検証することは、
前記過去の識別情報をパースして前記第1データセット内の受信した前記標的車両の前記識別情報と前記車両位置データベースから受信した前記標的車両の前記識別情報との間の前記一致を確認すること、
を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して車両・サーバ間通信に関し、より詳細には、他の車両を特定して見つけるための車両・サーバ間通信に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の運転者がリアルタイムで適切な機関へ臨時メッセージを伝えて別の車両をタグ付けする/特定する(tag/identify)能力は限られている。より早く、より安全で、より信頼性の高い通信方法が、何らかの理由で監視する必要があるかもしれない車両をタグ付けするのに必要とされている。例えば、故障車両、危険運転者、又は丁寧な運転者の存在を当局へ通報する能力は、応答が必要とされる場合に、適切な機関がより短い時間で応答することを可能とする。多くの既存のシステムでは、通信中の運転者がメッセージを伝える際に運転から注意を逸らす必要があり、これは危険な道路状況及び車両事故の増加につながりうる。加えて、多くの既存のシステムは、通信中の車両の場所に基づいてタグ付けされた車両を容易に見つける能力を欠いている。これは遅れた応答時間につながりかねず、緊急時に車両乗員の被害を増やしかねない。それゆえ、車両の運転者がリアルタイムで当局及び道路上の他の車両の運転者と通信して、何らかの理由で監視の必要があるかもしれない、及び/又は、支援の必要があるかもしれない車両をタグ付け/特定できるようにすることが望ましい。それゆえ、必要とされるのは、前述の問題の1つ又は複数、及び/又は、1つ又は複数の他の問題に対処する装置、システム、及び/又は、方法である。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、無謀運転の車両、危険運転の車両、又は故障車両を特定して、そのような車両について適切な機関へ通報するために、車両とクラウドとの間で情報を交換するシステム及び方法を提供する。車両のタグ付けのための汎用システムは、車両識別モジュールを備える車両を含む。車両識別モジュールは、データセットを含む開始通信(initiation communication)を受信するよう構成されているユーザ入力処理モジュールを含む。データセットは、標的車両識別データ及び標的車両状態情報の両方を含む。車両識別モジュールは、データセットを送信するよう構成されている送信機をさらに含む。システムは、複数の潜在的標的車両の識別情報を含む車両位置データベースをさらに含む。システムは、サーバ検証モジュールを備えるサーバをさらに含む。サーバ検証モジュールは、車両識別モジュールの送信機からデータセットを受信するよう構成されている。サーバ検証モジュールはさらに、複数の潜在的標的車両の識別情報について車両位置データベースへ照会するよう構成されている。サーバ検証モジュールはさらに、車両位置データベース内の複数の潜在的標的車両のうちの標的車両を標的車両識別データに基づいて特定するよう構成されている。サーバは受領者決定モジュールをさらに含む。受領者決定モジュールは、標的車両状態情報を分析して少なくとも1つの標的情報受領者を決定するよう構成されている。受領者決定モジュールはさらに、通知信号を少なくとも1つの標的情報受領者へ送信するよう構成されている。
【0004】
車両のタグ付けのための更なる汎用システムは、第1データセットを含む開始通信を受信するよう構成されているユーザ入力処理モジュールを備える車両を含む。第1データセットは標的車両識別データを含む。システムは、複数の潜在的標的車両の識別情報を含む車両位置データベースをさらに含む。システムは、サーバ検証モジュールを備えるサーバをさらに含む。サーバ検証モジュールは、車両位置データベース内の複数の潜在的標的車両の識別情報を受信するよう構成されている。サーバ検証モジュールはさらに、複数の潜在的標的車両のうちの標的車両を特定するよう構成されている。この標的車両は第1データセットと関連している。サーバ検証モジュールはさらに、第1データセット内の受信した標的車両識別データを車両位置データベースから受信した標的車両の識別情報と比較することで、第1データセットを検証するよう構成されている。サーバは受領者決定モジュールをさらに含む。受領者決定モジュールは、第1データセットを分析して少なくとも1つの標的情報受領者を決定するよう構成されている。受領者決定モジュールはさらに、通知信号を少なくとも1つの標的情報受領者へ送信するよう構成されている。
【0005】
車両のタグ付けのための汎用の方法は、車両のユーザインタフェースで第1データセットを含む開始通信を受信することを含む。第1データセットは、標的車両識別データ及び標的車両状態情報の両方を含む。方法は、第1データセットをサーバのサーバ検証モジュールへ送信することをさらに含む。方法は、サーバ検証モジュールによって複数の潜在的標的車両の識別情報を含む車両位置データベースへ照会を行うことをさらに含む。方法は、複数の潜在的標的車両のうちの標的車両をサーバ検証モジュールによって特定することをさらに含む。この標的車両は第1データセットと関連している。方法は、第1データセットに基づいて、複数の標的情報受領者のうち、標的車両状態情報に基づいた情報を送信する対象である少なくとも1つの標的情報受領者を決定することをさらに含む。方法は、受領者決定モジュールによって通知信号を少なくとも1つの標的情報受領者へ送信することをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係るタグ付けシステムの概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る装置の概略図を示す。
【
図3】
図3は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る、稼働中のシステムの概略図を示す。
【
図4】
図4は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る装置の概略図を示す。
【
図5】
図5は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る、
図1~4のシステムの作動方法のフローチャート図である。
【
図6】
図6は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る装置の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の原理の理解を促進する目的で、図面に示される特定の実装例又は実施例への参照がなされ、特定の用語が特定の実装例又は実施例を説明するのに使用される。それでもなお、それにより本発明の範囲を制限する意図はないことが理解されるであろう。説明される実装例における任意の変更及び更なる改良、並びに本明細書で説明される本発明の原理の任意の更なる適用は、本発明が関連する技術分野の当業者であれば通常想到すると考えられる。
【0008】
本開示は、他の車両をタグ付けするための通信システムについて記述する。このシステムでは、道路上の車両の運転者が、この運転者の近くにある道路上の別の車両をタグ付けする。他の車両をタグ付けする場合、運転者は他の車両を特定し、この他の車両についての情報(例えば識別データ及び状態情報)を、情報の受領対象者と共有する。例えば、運転者は、(1)車両が道路脇で故障していることを消防車へ知らせる、(2)フリート車両(fleet vehicle)の運転者が上手に丁寧な運転をしていることをフリート車両指令センターへ知らせる、又は(3)運転者が不安定で危険な運転をしていることを警察車へ知らせる、ことができる。運転者がタグ付けされた車両についての情報を受領対象者と共有する場合、共有される情報にはタグ付けされた車両の場所も含まれる。
【0009】
図1は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係るタグ付けシステムの概略図である。少なくとも1つのそのような実施形態では、
図1に示されるように、システムは概して参照番号100で参照され、車両110、車両120、クラウドサーバ150、車両位置データベース160、及び外部受領者170(情報受領者でありうる)を含む。いくつかの例では、車両位置データベース160は1つ又は複数の潜在的標的車両(potential target vehicle)を含み、これについては以下でより詳細に論じられる。タグ付けシステム100は、
図1に示されるように、車両130や車両140などの追加の車両を随意で含む。加えて、タグ付けシステム100は、追加の車両位置データベースを随意で含む。
図1の実施形態では、車両110、120、130、140のそれぞれは自動車である。
図1において車両110、120、130、140は乗用車として描かれているが、車両110、120、130、140は任意の他の適切な種類の自動車(例えば、ピックアップトラック、セミトラック、フリート車両など)であってもよいと理解されたい。車両110は(ユーザインタフェースでありうる)ヒューマンマシンインタフェース(HMI)112、車両識別モジュール114、及び車両センサ116を含む。HMI112は車両識別モジュール114に操作可能に(operably)結合され、車両識別モジュール114と通信を行うよう構成されている。また、車両センサ116も車両識別モジュール114に操作可能に結合され、車両識別モジュール114と通信を行うよう構成されている。車両識別モジュール114はクラウドサーバ150に操作可能に結合され、クラウドサーバ150と通信を行うよう構成されている。加えて、車両120は車両位置データベース160に操作可能に結合され、車両位置データベース160と通信を行うよう構成されており、車両位置データベース160自体は、クラウドサーバ150に操作可能に結合され、クラウドサーバ150と通信を行うよう構成されている。クラウドサーバ150は少なくとも1つの標的情報受領者170に操作可能に結合され、少なくとも1つの標的情報受領者170と通信を行うよう構成されている。標的情報受領者170は、以下でより詳細に説明されるように、各種の情報受領者であってよく、各種の情報受領者を含んでもよく、又は各種の情報受領者の一部であってもよい。したがって、本明細書で使用される場合、参照番号170(添え字a、b、c、d、又はeを含まず)は情報受領者170a~eのうちの1つ、又は組み合わせを参照することがある。例えば、標的情報受領者170は、救急車170a、消防車170b、警察車170c、フリート車両管理施設170d、及び自動車販売特約店170eを含みうる。クラウドサーバ150は、以下でより詳細に説明されるように、信号を情報受領者170の1つ又は複数へ送信するよう構成されている。一部の実装例では無線による信号伝送が採用され、他の実装例では有線による信号伝送が利用される。救急車170aは、クラウドサーバ150及び/又は別の車両(例えば車両110、120、130、140のいずれか)に操作可能に結合されてクラウドサーバ150及び/又は別の車両から信号を受信するよう構成されている受信機172aを含む。消防車170bは、クラウドサーバ150及び/又は別の車両(例えば車両110、120、130、140のいずれか)に操作可能に結合されてクラウドサーバ150及び/又は別の車両から信号を受信するよう構成されている受信機172bを含む。警察車170cは、クラウドサーバ150及び/又は別の車両(例えば車両110、120、130、140のいずれか)に操作可能に結合されてクラウドサーバ150及び/又は別の車両から信号を受信するよう構成されている受信機172cを含む。
【0010】
車両110のように、車両120はヒューマンマシンインタフェース(HMI)122、車両識別モジュール124、及び車両センサ126を含む。HMI122は車両識別モジュール124に操作可能に結合され、車両識別モジュール124と通信を行うよう構成されている。また、車両センサ126も車両識別モジュール124に操作可能に結合され、車両識別モジュール124と通信を行うよう構成されている。車両識別モジュール124はクラウドサーバ150に操作可能に結合され、クラウドサーバ150と通信を行うよう構成されている。車両130はヒューマンマシンインタフェース(HMI)132、車両識別モジュール134、及び車両センサ136を含む。HMI132は車両識別モジュール134に操作可能に結合され、車両識別モジュール134と通信を行うよう構成されている。また、車両センサ136も車両識別モジュール134に操作可能に結合され、車両識別モジュール134と通信を行うよう構成されている。車両識別モジュール134はクラウドサーバ150に操作可能に結合され、クラウドサーバ150と通信を行うよう構成されている。車両140はヒューマンマシンインタフェース(HMI)142、車両識別モジュール144、及び車両センサ146を含む。HMI142は車両識別モジュール144に操作可能に結合され、車両識別モジュール144と通信を行うよう構成されている。また、車両センサ146も車両識別モジュール144に操作可能に結合され、車両識別モジュール144と通信を行うよう構成されている。車両識別モジュール144はクラウドサーバ150に操作可能に結合され、クラウドサーバ150と通信を行うよう構成されている。
【0011】
各車両識別モジュール114、124、134、144は、他の車両識別モジュールのそれぞれの1つ又は複数と、車両間(V2V)通信を介して通信を行うよう構成されている。例えば、車両識別モジュール124は、以下でより詳細に説明されるように、車両識別モジュール114へ信号を送信し、車両識別モジュール114から信号を受信することができる。加えて、
図1では車両識別モジュール124が車両位置データベース160と通信を行っていることだけが示されているが、他の車両識別モジュール114、134、144の1つ又は複数もまた車両位置データベース160と通信することがあることを理解されたい。
【0012】
図2は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る装置の概略図を示す。少なくとも1つのそのような実施形態では、
図2に示されるように、装置は概して参照番号200で参照され、車両110の構成要素を含み、これらの構成要素には同一の参照番号が与えられる。
図2に示される実施形態では、車両110はGPS受信機210、時計220、及びマイク230を含む。他の実施形態では、マイク230はHMI112の構成要素として含まれることがある。追加の実施形態では、車両110及び/又はHMI112は多数のマイク230を含むことがある。同様に、他の実施形態では、GPS受信機210はHMI112の構成要素として含まれることがある。
図2に示される実施形態では、車両識別モジュール114は受信機113、センサ処理モジュール115、ユーザ入力処理モジュール117、及び送信機119を含む。いくつかの実施形態では、送信機119と受信機113は、無線信号の送信及び受信の両方が可能な送受信機へ統合される。受信機113は、車両センサ116、センサ処理モジュール115、ユーザ入力処理モジュール117、送信機119、GPS受信機210、時計220、マイク230、及びHMI112のうちの1つ又は複数に操作可能に結合され、これらのうちの1つ又は複数と通信を行うよう構成されている。
【0013】
車両識別モジュール114に操作可能に結合され、車両識別モジュール114と通信を行うよう構成されているHMI112は、ディスプレイ装置240、入力/出力(I/O)装置242、及びブルートゥース(登録商標)通信装置244を含む。I/O装置242は、通信用ポート(例えばUSBポート)、タッチパネルディスプレイ装置、ダッシュボードに関連付けられたソフトウェアキー、ハンドル、及び/又は、車両110の他の類似の構成要素の形態であってもよい。ディスプレイ装置240は、ユーザへ視覚的出力を示すよう構成されている複数のディスプレイ装置であってもよく、そのような複数のディスプレイ装置を含んでもよく、又はそのような複数のディスプレイ装置の一部であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ディスプレイ装置240は、車両110のダッシュボードに関連付けられた中央ディスプレイ装置、車両110の計器群に関連付けられた計器群ディスプレイ装置、及び車両110のダッシュボード及びフロントガラスに関連付けられたヘッドアップディスプレイ装置、のうちの1つ、又は任意の組み合わせを含んでもよい。したがって、本明細書で使用される場合、参照番号240は前記ディスプレイ装置のうちの1つ、又は組み合わせを参照することがある。
【0014】
車両識別モジュール114に結合されて車両識別モジュール114と通信を行うよう構成されている車両センサ116は、例えば複数の車両カメラであってもよく、複数の車両カメラを含んでもよく、又は複数の車両カメラの一部であってもよい。いくつかの実施形態では、車両センサ116は、車両110の前方部分(例えばフロントバンパー110a)に関連付けられたフロントカメラ、車両110の後方部分(例えばリアバンパー110b)に関連付けられたリアカメラ、車両110の右側方部分110cに関連付けられた側面カメラ、車両110の左側方部分110dに関連付けられた側面カメラ、及び車両110に配置された任意の他のカメラ、のうちの1つ、又は任意の組み合わせを含んでもよい。したがって、本明細書で使用される場合、参照番号116は前記車両カメラのうちの1つ、又は組み合わせを参照することがある。いくつかの実施形態では、車両センサ116は別の車両を特定する、及び/又は、別の車両と通信を行うことができる任意の他のセンサ(例えば、RFDセンサ、ブルートゥース(登録商標)センサなど)を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、車両センサ116はデータを車両識別モジュール114の受信機113へ送信するよう構成されている。いくつかの実施形態では、車両センサ116はデータを受信機113へ設定された循環時間周期で送信する。例えば、車両センサ116はデータを受信機113へ1秒に10回から10秒ごとに1回までの幅でありうる伝送頻度で送信してもよい。一部の例では、伝送頻度はおよそ1秒に10回、およそ1秒に5回、およそ1秒に1回、およそ5秒ごとに1回、又は任意の他の適切な時間間隔であってもよい。本明細書で与えられる伝送頻度は例示目的に過ぎず、他の実施形態ではより多い頻度又はより少ない頻度での伝送を含んでもよい。例えば、一部の実装例では、伝送頻度は1秒に10回より早くてもよく、又は5秒ごとに1回より遅くてもよい。一部の実施形態では、例えば、車両センサ116が1つ又は複数の車両カメラを含む場合、車両センサ116から受信機113へ送信されるデータは車両センサ116の1つ又は複数の車両カメラのそれぞれによって撮影された画像を含む。そのような例では、車両センサ116は、車両110が道路に沿って進む際に車両110の周囲の外部環境の画像を撮影することができる。
【0016】
一部の実施形態では、車両センサ116によって送信されたデータ(例えば画像データ)がセンサ処理モジュール115によって受信される。データは車両センサ116から直接センサ処理モジュール115によって受信されてもよく、又はデータは車両センサ116から受信機113を介して間接的にセンサ処理モジュール115によって受信されてもよい。一部の例では、センサ処理モジュール115は画像プロセッサ及び/又は画像処理モジュールを含む。いくつかの実施形態では、センサ処理モジュール115は車両センサ116から受信したデータを読み込み、データを分析し、データを処理して、処理済みデータを送信機119へ出力するよう構成されている。いくつかの実施形態では、送信機119はその後、データをクラウドサーバ150へ送信するが、これについては以下でより詳細に説明される。
【0017】
いくつかの実施形態では、GPS受信機210は車両識別モジュール114の受信機113に操作可能に結合され、車両識別モジュール114の受信機113と通信を行うよう構成されている。GPS受信機210は車両位置データを記録し、車両位置データを受信機113へ送信するよう構成されている。受信機113は送信機119と通信を行うよう構成されている。例えば、受信機113は車両位置データを送信機119へ出力する。いくつかの実施形態では、送信機119はその後、車両位置データをクラウドサーバ150へ送信するが、これについては以下でより詳細に説明される。一部の実施形態では、車両110、120、130、140のそれぞれは、上述のように、車両間(V2V)通信を介して車両110、120、130、140の1つ又は複数と通信を行うよう構成されている。そのような実施形態では、車両120は、例えば車両120のGPS位置を車両110へ伝えるよう構成されている。その後、車両識別モジュール114の送信機119は車両120のGPS位置をサーバ150へ送信してもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、時計220は車両識別モジュール114の受信機113に操作可能に結合され、車両識別モジュール114の受信機113と通信を行うよう構成されている。いくつかの実施形態では、時計220は車両センサ116によって各画像が撮影される時刻を記録する。他の実施形態では、時計220は各画像が車両センサ116から受信機113へ、又はセンサ処理モジュール115へ送信される時刻を記録する。記録された時刻はタイムスタンプとして各データ伝送に添付されることがある。いくつかの実施形態では、時計220はタイムスタンプ情報を受信機113へ送信するよう構成されている。受信機113はタイムスタンプ情報を送信機119へ出力するよう構成されている。いくつかの実施形態では、送信機119はその後、タイムスタンプ情報をクラウドサーバ150へ送信するが、これについては以下でより詳細に説明される。
【0019】
一部の実施形態では、マイク230は車両識別モジュール114の受信機113に操作可能に結合され、車両識別モジュール114の受信機113と通信を行うよう構成されている。いくつかの実施形態では、マイク230は車両110の室内の至る所に配置された複数のマイクであってもよく、そのような複数のマイクを含んでもよく、又はそのような複数のマイクの一部であってもよい。マイク230は車両110の1人又は複数の乗員(例えば運転者、及び/又は、1人若しくは複数の乗客)からの入力を受信するよう構成されている。いくつかの実施形態では、マイク230によって受信した車両の乗員からの入力は音声入力であり、これについては以下でより詳細に説明される。音声入力は開始通信を含んでもよい。例えば、車両110の運転者はコマンド及び/又は情報をマイク230に向かって話してもよい。一部の実施形態では、マイク230はヒューマンマシンインタフェース(HMI)112の構成要素として含まれることがある。いくつかの実施形態では、開始通信は標的車両識別データ及び標的車両状態情報を含むデータセットを含み、これについては以下でより詳細に説明される。一部の実施形態では、標的車両識別データは、色、製造者、型式、種類(例えば、トラック、セダン、SUVなど)、ナンバープレート番号、バンパーステッカー、デカール、広告、又は任意の他の類似の識別特徴のうちの1つ又は複数を含むことがあり、以下でより詳細に論じられる。一部の例では、標的車両状態情報は、車両の状態に関する情報(例えば、故障している、燃えている、立ち往生している、など)、標的車両の運転者の運転能力に関する情報(例えば、不安定な運転、危険な運転、丁寧な運転、安全運転など)、又は標的車両についての任意の他の類似の情報を含み、以下でより詳細に論じられる。
【0020】
図3は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る、稼働中のシステムの概略図を示す。少なくとも1つのそのような実施形態では、
図3に示されるように、システムは概して参照番号300で参照され、タグ付けシステム100の構成要素を含み、これらの構成要素には同一の参照番号が与えられる。
図3に示される実施形態では、タグ付けシステム100の特定の構成要素を有するシステムに加え、システム300のクラウドサーバ150はサーバ検証モジュール(server validation module)310及び受領者決定モジュール320を含む。
図3に示される実施形態では、サーバ検証モジュール310は受信機312、送信機314、メモリ316、及びプロセッサ318を含む。いくつかの実施形態では、送信機314と受信機312は、無線信号又は有線信号の送信及び受信の両方が可能な送受信機へ統合される。受信機312は、HMI112(
図2参照)、センサ処理モジュール115(
図2参照)、ユーザ入力処理モジュール117(
図2参照)、送信機314、及び車両位置データベース160のうちの1つ又は複数に操作可能に結合され、これらのうちの1つ又は複数と通信を行うよう構成されている。
図3に示される実施形態では、受領者決定モジュール320は受信機322、プロセッサ324、受領者データベース326、及び送信機328を含む。いくつかの実施形態では、送信機328と受信機322は、無線信号又は有線信号の送信及び受信の両方が可能な送受信機へ統合される。受信機322は、HMI112、送信機119、及びサーバ検証モジュール310の送信機314のうちの1つ又は複数に操作可能に結合され、これらのうちの1つ又は複数と通信を行うよう構成されている。
【0021】
いくつかの実施形態では、メモリ316は受信機312に操作可能に結合され、受信機312と通信を行うよう構成されている。いくつかの実施形態では、受信機312は車両110で運ばれる車両識別モジュール114の送信機119からの1つ又は複数のデータ伝送を受信するよう構成されている。いくつかの他の実施形態では、受信機312は、送信機119から受信したデータ伝送に加えて、又はその代わりに、車両位置データベース160からのデータ伝送を受信するよう構成されており、これについては以下でより詳細に論じられる。受信機312は1つ又は複数のデータ伝送のそれぞれをメモリ316へ出力するよう構成されており、メモリ316は1つ又は複数のデータ伝送のそれぞれを、破棄するまでの間、設定された時間にわたって記憶する。いくつかの実施形態では、データ伝送は過去レコード317に記憶される。一部の例では、メモリ316がデータ伝送を記憶する設定時間には、1分、2分、5分、10分、又は、1分未満若しくは10分超であってもよい任意の他の適切な時間が含まれる。それゆえ、一部の実施形態では、メモリ316は受信機312によって送信機119から受信したすべてのデータ伝送の過去レコード317を維持する。過去レコードは短くてもよく、一部の実施形態では、約30分以下であってよい。いくつかの実施形態では、メモリ316の過去レコード317に記憶された過去のデータは、プロセッサ318がセンサ処理モジュール115及び/又はユーザ入力処理モジュール117によって処理されたデータを検証するのに使われ、これについては以下でより詳細に論じられる。
【0022】
いくつかの実施形態では、プロセッサ324は受信機322、受領者データベース326、及び送信機328に操作可能に結合され、これらと通信を行うよう構成されている。一部の実施形態では、プロセッサ324は受信機322から受信した1つ又は複数のデータ伝送を読み込んで分析するよう構成されている。プロセッサ324はさらに、受領者データベース326を分析して、受信したデータ伝送のそれぞれに対して、受領者データベース326内のどの1つ又は複数の受領者がデータ伝送を受信すべきかを判断するよう構成されている。このプロセスは以下でより詳細に説明される。プロセッサ324がデータ伝送を受信すべき適切な受領者を決定した後、送信機328はデータ伝送を適切な受領者へ送信する。単に例示目的であり、制限することを意図しない
図3に示される実施形態では、プロセッサ324は適切な受領者がフリート車両管理施設170d(
図1参照)であると決定した。この例では、そのような決定がなされた後に、受領者決定モジュール320の送信機328が通知信号でありうる信号をフリート車両管理施設170dへ送信する。いくつかの実施形態では、通知信号はタグ付けされた/特定された車両(例えば標的車両)の位置情報、及びタグ付けされた/特定された車両の状態に関する情報(例えば、車両が故障している、車両のテールランプが消えている、車両の運転者が優良運転者である、など)を含み、以下でより詳細に論じられる。
【0023】
図4は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る装置の概略図を示す。少なくとも1つのそのような実施形態では、
図4に示されるように、装置は概して参照番号400で参照され、システム300の構成要素を含み、これらの構成要素には同一の参照番号が与えられる。
図4に示される実施形態では、システム300の特定の構成要素を有する装置400に加え、装置400の受領者データベース326はいくつかの潜在的受領者を含む。受領者データベース326内の受領者は、それぞれ送信機328から信号を受信するよう構成されている。一部の例では、受領者データベース326内の潜在的受領者には、(救急車176aと類似の)救急車326a、(消防車176bと類似の)消防車326b、(警察車176cと類似の)警察車326c、(フリート車両管理施設176dと類似の)フリート車両管理施設326d、(自動車販売特約店176eと類似の)自動車販売特約店326e、病院326f、車両110の運転者の緊急連絡先326g、保険会社326h、及び自動車管理局(Department of Motor Vehicles、DMV)326iが含まれる。上述のように、また以下でより詳細に論じられるように、プロセッサ324は、受領者データベース326を分析して、受信したデータ伝送のそれぞれに対して、受領者データベース326内のどの1つ又は複数の受領者が通知信号を受信すべきかを受信したデータ伝送のそれぞれに基づいて判断するよう構成されている。いくつかの実施形態では、受信したデータ伝送のそれぞれはタグ付けされた/特定された車両に関係し、これについては以下でより詳細に論じられる。プロセッサ324が通知信号を受信すべき適切な受領者を決定した後、送信機328は通知信号を適切な受領者へ送信する。一部の例では、送信機328は通知信号を1つ又は複数の受領者へ送信することがある。例えば、送信機328は通知信号を救急車326a、消防車326b、警察車326c、及び病院326fへ送信することがある。他の例では、送信機328は通知信号を警察車326cのみへ送信することがある。
【0024】
図5は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る、
図1~4のタグ付けシステム100の作動方法のフローチャート図である。この方法は、車両識別モジュール114が(1)車両110の1人又は複数の乗員(例えば運転者、及び/又は、1人若しくは複数の乗客)、又は(2)車両センサ116、のうちの少なくとも1つから入力を受信するのに応答して実行される。
【0025】
いくつかの実施形態では、上述のように、車両(例えば車両110)の運転者が車両110の近くにある道路上の別の車両(例えば車両120)をタグ付けする。他の車両をタグ付けする際、車両110は車両110の運転者から情報を受信し、この情報には他の車両の識別データ及び状態情報が含まれる。車両110はこの識別データ及び状態情報をサーバへ送信する。サーバは情報を受信し、情報を分析して、状態情報が送信されるべき(標的情報受領者でありうる)標的受領者を決定する。状態情報を標的受領者へ送信する前に受信した情報を検証するのがサーバの目的である。これは、潜在的な標的受領者へ送信される間違った報告の数を減少させるのを助ける。この目的を達成するため、サーバは車両110から受信した情報を数台の他の車両の情報のデータベースと比較し、一致するものがあるかを判定する。一致するものがある場合、サーバは他の車両(例えば車両120)の状態情報を、決定した標的受領者へ送信する。また、サーバは他の車両の場所を、決定した標的受領者へ送信し、必要な場合に標的受領者が適切な行動を取れるようにする。
【0026】
そのような一実施形態では、
図5に示されるように、方法は概して参照番号500で参照され、標的車両識別データ及び標的車両状態情報の両方を含む第1データセットを含む開始通信を受信するステップ510を含む。一部の実施形態では、開始通信は車両識別モジュール114の受信機113によって受信される。その後、受信機113は、更なる分析及び処理のために開始通信をセンサ処理モジュール115及び/又はユーザ入力処理モジュール117へ出力してもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、開始通信は、音声入力、タッチ入力(例えば、運転者がHMI112のタッチパネルでオプションを選んでもよく、運転者が車両110のダッシュボードのボタンを押してもよく、運転者が車両110のハンドルのボタンを押してもよい、など)、視覚的入力(例えば、運転者がHMI112のスクリーン上のどこを注視しているかをHMI112が判定してもよい)、又は任意の他の類似の入力、のうちの1つ又は複数を含む。一部の実施形態では、開始通信は上記の入力の1つ又は複数の組み合わせを含む。例えば、車両110の運転者はハンドルのボタンを押してマイク230をアクティブにしてもよく、その後に運転者は別の車両(例えば標的車両でありうる車両120(
図1参照))の識別特徴などの識別情報を話してもよい。いくつかの実施形態では、第1データセットは、例えば車両120の識別情報を含む。そのような実施形態では、上述のように、開始通信及び/又は識別情報は車両120の(標的車両識別データでありうる)識別データ及び車両120の(標的車両状態情報でありうる)状態情報を含む。一部の実施形態では、第1データセット内の識別情報は、車両110の運転者、及び/又は、車両110の1人又は複数の乗客によって特定された情報である。標的車両識別データは、色、製造者、型式、種類(例えば、トラック、セダン、SUVなど)、ナンバープレート番号、バンパーステッカー、デカール、広告、又は任意の他の類似の識別特徴のうちの1つ又は複数を含むことがある。いくつかの実施形態では、各車両は独特な識別情報のセットと関連する。例えば、車両110、120、130、140のそれぞれは、それぞれの識別情報のセットと関連する。
【0028】
車両110の運転者がHMI112のタッチパネルと対話する実施形態では、タッチパネルは車両110の近くに現在いるすべての車両を表示することがある。車両110の近くには、車両110の周囲の外部環境を含む。いくつかの実施形態では、車両110の近くの車両には、車両110のすぐ周囲の1つ又は複数の車両、車両110から500フィート(約152メートル)以内の1つ又は複数の車両、又は車両110から500フィート(約152メートル)より大きな距離であってもよい、車両110から任意の他の適切な距離以内の1つ又は複数の車両が含まれることがある。タッチパネルは、周囲の車両(例えば車両120、130、140)を、各車両を種類及び色で特定する別々のアイコンで表示してもよい。また、一部の実施形態では、アイコンには製造者、型式、及び/又は、各車両の任意の他の識別特徴を含めてもよい。他の例では、タッチパネルは画像アイコンを含まないリストで周囲の車両を表示してもよい。周囲の車両のリストでは、各車両を色、種類、製造者、型式、又は任意の他の識別特徴のうちの1つ又は複数によって特定してもよい。例えば、車両のうちの1つを「青色のトヨタRAV4(登録商標)」としてリストに載せてもよい。
【0029】
一部の実施形態では、車両110の運転者は画像アイコン又はリスト内の語句を押して、周囲の車両のうちの1つ又は複数を標的車両として特定してもよい。他の実施形態では、車両110の運転者はアイコン又はリスト内の語句のうちの1つ又は複数を注視して、周囲の車両のうちの1つ又は複数を標的車両として特定してもよい。いくつかの実施形態では、車両110は自律モードで操作可能である。そのような実施形態では、上述のように、車両110の運転者がタッチ入力及び/又は視覚的入力を使って標的車両を特定するのがより容易となることがある。更なる実施形態では、上述のように、車両110の運転者は車両110の周囲の車両のうちの1つ又は複数を、標的車両の識別情報を話すことで特定してもよい。車両110のマイク230(
図2参照)は、運転者が話している際の運転者の声を識別して記録する。
【0030】
いくつかの実施形態では、上述のように、車両センサ116は車両110の近くにある、車両(例えば車両120)などの物体の画像を撮影するよう構成されている。一部の実施形態では、車両センサ116は各撮影画像を車両識別モジュール114のセンサ処理モジュール115へ送信する。いくつかの例では、車両110のGPS位置及びタイムスタンプが各撮影画像と共に送信される。一部の実施形態では、GPS位置情報は各画像が撮影された瞬間の車両110の場所を示す。一部の例では、タイムスタンプ情報は各画像が撮影された時刻を示す。いくつかの実施形態では、センサ処理モジュール115は各画像を分析して、各撮影画像に含まれる各車両(例えば車両120)の識別情報(例えば標的車両識別データ)を特定するよう構成されている。標的車両識別データは、色、製造者、型式、種類(例えば、トラック、セダン、SUVなど)、ナンバープレート番号、バンパーステッカー、デカール、広告、又は任意の他の類似の識別特徴のうちの1つ又は複数を含むことがある。一部の実施形態では、センサ処理モジュール115が受信した各画像を処理した後に、車両識別モジュール114が処理済みの各画像、並びに処理済みの各画像に対応するGPS位置情報及びタイムスタンプをサーバ検証モジュール310へ送信する。処理済みの画像並びに対応するGPS位置情報及びタイムスタンプは、サーバ検証モジュール310のメモリ316の過去レコード317に記憶されてもよい。それゆえ、いくつかの実施形態では、メモリ316が車両識別モジュール114から受信したすべてのデータ伝送の過去レコード317を維持する。いくつかの例では、データ伝送には処理済みの画像、処理済みの各画像に対応するGPS位置及びタイムスタンプ、標的車両識別データ、並びに標的車両の状態情報が含まれ、以下でより詳細に説明される。
【0031】
ステップ520で開始通信を受信中又は受信後に、第1データセットがサーバ150のサーバ検証モジュール310へ送信される。いくつかの実施形態では、開始通信は車両識別モジュール114の送信機119によって送信される。ステップ530で、第1データセットがサーバ検証モジュール310によって受信される。いくつかの実施形態では、開始通信はサーバ検証モジュール310の受信機312によって受信される。
【0032】
ステップ540で開始通信の受信前、受信中、又は受信後に、サーバ検証モジュール310は車両位置データベース160へ照会を行う。いくつかの実施形態では、車両位置データベース160は、例えば車両120などの少なくとも1つの車両(標的車両及び/又は潜在的標的車両でありうる)の識別情報を含む。いくつかの実施形態では、車両位置データベース160は、サーバ150へ接続される各車両を含みうる複数の潜在的標的車両の識別情報を含む。また、潜在的標的車両のそれぞれは、潜在的標的車両のそれぞれに対応するGPS位置を車両位置データベース160へ送信してもよい。一部の実施形態では、例えば車両120などの潜在的標的車両のそれぞれは、GPS位置を30秒ごとに、1分ごとに、2分ごとに、5分ごとに、又は、30秒ごとより早く、若しくは5分ごとより長くてもよい任意の他の適切な時間間隔で車両位置データベース160へ送信する。それゆえ、いくつかの実施形態では、車両位置データベース160は、タグ付けシステム100(
図1参照)内の潜在的標的車両のそれぞれの現在の場所、又はほぼ現在の場所を含む。
【0033】
一部の実施形態では、上述のように、タグ付けシステム100は2つ以上の車両位置データベース160を含むことがある。例えば、タグ付けシステム100は1つ又は複数のプロバイダ(例えば、インターネットサービスプロバイダ、無線通信システムプロバイダなど)に対応する、1つの車両位置データベース160を含むことがある。そのような実施形態では、サーバ検証モジュール310は各車両位置データベース160へ照会を行うことがある。
【0034】
いくつかの実施形態では、識別情報はサーバ検証モジュール310の受信機312によって受信される。いくつかの例では、サーバ検証モジュール310のプロセッサ318は、車両位置データベース160内の各車両の識別情報を受信する。プロセッサ318は車両位置データベース160から受信した識別情報をパースする。さらに、プロセッサ318はパースされた識別情報を車両110の車両識別モジュール114から受信した識別情報(例えば第1データセット内の受信した識別情報)と比較する。
【0035】
いくつかの実施形態では、サーバ検証モジュール310は、車両位置データベース160から受信した識別情報をパースする前に、パースする識別情報の量を削減する。そのような実施形態では、サーバ検証モジュール310のプロセッサ318は、車両識別モジュール114によって受信した開始通信のタイムスタンプで示された時刻に車両110の近くにどの車両がいたかを判断するために車両位置データベース160へ照会を行う。プロセッサ318は、開始通信における車両110のGPS位置を使って、車両位置データベース160に対するクエリを作る。一部の実施形態では、クエリは車両位置データベース160に存在する識別情報の総量のサブセットである識別情報のサブセットを返す。プロセッサ318は識別情報のサブセットをパースしてもよく、パースされた識別情報を車両110の車両識別モジュール114から受信した識別情報(例えば第1データセット内の受信した識別情報)と比較してもよい。
【0036】
ステップ550で車両位置データベース160への照会中、又は照会後に、複数の潜在的標的車両のうちの標的車両(例えば車両120)がサーバ検証モジュール310によって特定され、この標的車両は第1データセットと関連している。いくつかの実施形態では、サーバ検証モジュール310は、車両位置データベース160内の車両のどの識別情報が車両110の車両識別モジュール114から受信した識別情報と一致するかを判定する。一部の実施形態では、一致するものがある場合、サーバ検証モジュール310は車両位置データベース160内の識別情報のパースを中止する。様々な例では、サーバ検証モジュール310は、例えば、車両120に対するGPS位置データを含む、車両120と関連する識別情報に基づいて、車両120の場所を判定する。
【0037】
いくつかの実施形態では、サーバ検証モジュール310が一致するものがあると判定した後に、サーバ検証モジュール310は車両120の位置情報を増強する(augment)。これにより、サーバ検証モジュール310が車両120の場所を確認することができて、サーバ検証モジュール310が車両110の運転者及び/又は乗客による間違った報告の発生を削減するのを助ける(例えば、間違った開始通信、間違った第1データセット、間違った通知信号などの発生を削減するのを助ける)。一部の実施形態では、サーバ検証モジュール310は、車両識別モジュール114から受信した識別情報をメモリ316の過去レコード317に記憶された過去の識別情報と比較することで、車両120の位置情報を増強する。したがって、サーバ検証モジュール310は車両センサ116によって撮影された識別情報を補充することで車両位置データベース160から受信した位置情報を増強する。そのような例では、サーバ検証モジュール310は、車両位置データベース160内の1つ又は複数の車両の識別情報が車両センサ116によって取得された識別情報と一致するかどうかを判定する。一部の例では、サーバ検証モジュール310が一致するものがあると判定した場合は、サーバ検証モジュール310は車両センサ116によって取得された識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプが車両位置データベース160から受信した識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプと一致するかどうかを判定する。いくつかの例では、位置情報がサーバ検証モジュール310によって検証された後に、車両識別モジュール114から受信した識別情報が受領者決定モジュール320へ送信される。
【0038】
一部の実施形態では、サーバ検証モジュール310は、車両識別モジュール114から受信した識別情報を1つ又は複数の車両(例えば車両130、140)から受信した識別情報と比較することで、車両120の位置情報を増強する。したがって、サーバ検証モジュール310は、車両130及び140から受信した位置情報を補充することで車両110から受信した位置情報を増強する。そのような例では、サーバ検証モジュール310は、車両110から受信した識別情報が車両130及び140の一方又は両方から受信した識別情報と一致するかどうかを判定する。一部の例では、サーバ検証モジュール310が一致するものがあると判定した場合は、サーバ検証モジュール310は車両110から受信した識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプが車両130及び140の一方又は両方から受信した識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプと一致するかどうかを判定する。いくつかの例では、位置情報がサーバ検証モジュール310によって検証された後に、車両識別モジュール114から受信した識別情報が受領者決定モジュール320へ送信される。
【0039】
ステップ560で第1データセットと関連する標的車両を特定中、又は特定後に、複数の標的情報受領者のうちの標的情報受領者が特定される。いくつかの実施形態では、標的情報受領者は受領者決定モジュール320によって特定される。一部の実施形態では、識別情報は、例えば標的車両(例えば車両120)についての通知を含むメッセージでありうる、標的車両状態情報を含む。上述のように、一部の例では、標的車両状態情報は、車両の状態に関する情報(例えば、故障している、燃えている、立ち往生している、など)、標的車両の運転者の運転能力に関する情報(例えば、不安定な運転、危険な運転、丁寧な運転、安全運転など)、又は標的車両についての任意の他の類似の情報を含む。いくつかの実施形態では、受領者決定モジュール320のプロセッサ324は車両110の車両識別モジュール114によって受信した標的車両状態情報を分析して、車両110の運転者及び/又は乗客が車両120についてどのようなメッセージを含めたのかについて判定する。いくつかの非限定の例では、上述のように、車両120が道路脇で故障していることの通知、車両120のテールランプが消えていることの通知、車両120の運転者が上手に運転していることの通知、車両120の運転者が無謀運転をしていることの通知、又は任意の他の類似の通知をメッセージが含むことがある。いくつかの例では、受領者決定モジュール320のプロセッサ324は標的車両状態情報を分析し、ルールベースのアルゴリズムを使って、どの1つ又は複数の標的情報受領者170(
図1参照)が標的車両状態情報を受信すべきかを判断する。それゆえ、いくつかの例では、プロセッサ324は標的情報受領者170を決定/特定する。
【0040】
いくつかの実施形態では、プロセッサ324は言語ベースの解釈アルゴリズムを使ってメッセージの内容を判定する。別の実施形態では、言語ベースの解釈アルゴリズムは車両識別モジュール114のユーザ入力処理モジュール117に含まれることがある。そのような実施形態では、車両識別モジュール114は処理済みのメッセージをサーバ150へ送信することがある。他の実施形態では、プロセッサ324及びユーザ入力処理モジュール117の両方が、それぞれ言語ベースの解釈アルゴリズムを使ってメッセージの内容を判定することがある。更なる実施形態では、プロセッサ324はルールベースのアルゴリズムと言語ベースの解釈アルゴリズムを組み合わせて使ってメッセージの内容を判定することがある。
【0041】
ステップ570で第1データセットの分析中、又は分析後に、通知信号が標的情報受領者へ送信される。いくつかの実施形態では、通知信号は受領者決定モジュール320の送信機328によって送信される。いくつかの実施形態では、標的車両状態情報の内容に基づいて、プロセッサ324が通知信号を受領者データベース326内の少なくとも1つの受領者へ送信する。様々な例では、通知信号は車両識別モジュール114から受信した標的車両状態情報の内容を含むことがある。他の例では、通知信号は例えば単に車両120の場所を含み、また受領者へ車両120の場所へ行くように指示する通知を含むことがある。
【0042】
制限することを意図しない一例では、車両識別モジュール114から受信した標的車両状態情報は、車両120が道路脇で燃えているという車両110の運転者からの発言を含む。この例では、受領者決定モジュール320のプロセッサ324は、通知信号が救急車(例えば救急車326a)、消防車(例えば消防車326b)、警察車(例えば警察車326c)、病院(例えば病院326f)、及び車両120の運転者の緊急連絡先(例えば緊急連絡先326g)へ送信されるべきであると判断することがある。
【0043】
制限することを意図しない別の例では、車両識別モジュール114から受信した標的車両状態情報は、車両120の運転者が上手に安全に運転しているという車両110の運転者からの発言を含む。車両120がフリート車両である場合の例では、受領者決定モジュール320のプロセッサ324は、通知信号がフリート車両管理施設(例えばフリート車両管理施設326d)へ送信されるべきであると判断することがある。
【0044】
図6は、本開示の1つ又は複数の実施形態に係る装置の概略図を示す。
図6では、装置は概して参照番号600で参照され、車両110の構成要素及び装置200の構成要素を含み、これらの構成要素には同一の参照番号が与えられる。すなわち、装置600は
図2に示されるすべてを含み、さらにいくつかの追加の構成要素を含む。
図6に示される実施形態では、装置200の特定の構成要素を有する装置600に加え、装置600の車両110は車両検証モジュール610及び受領者決定モジュール620を含む。
図6に示される実施形態では、車両検証モジュール610は受信機612、送信機614、メモリ616、及びプロセッサ618を含む。いくつかの実施形態では、送信機614と受信機612は、無線信号の送信及び受信の両方が可能な送受信機へ統合される。受信機612は、HMI112、センサ処理モジュール115、ユーザ入力処理モジュール117、送信機119、送信機614、及び車両位置データベース160のうちの1つ又は複数に操作可能に結合され、これらのうちの1つ又は複数と通信を行うよう構成されている。
図6に示される実施形態では、受領者決定モジュール620は受信機622、プロセッサ624、受領者データベース626、及び送信機628を含む。いくつかの実施形態では、送信機628と受信機622は、無線信号の送信及び受信の両方が可能な送受信機へ統合される。受信機622は、HMI112、送信機119、送信機614、及び送信機628のうちの1つ又は複数に操作可能に結合され、これらのうちの1つ又は複数と通信を行うよう構成されている。
【0045】
いくつかの実施形態では、メモリ616は受信機612に操作可能に結合され、受信機612と通信を行うよう構成されている。いくつかの実施形態では、受信機612は車両識別モジュール114の送信機119からの1つ又は複数のデータ伝送を受信するよう構成されている。いくつかの他の実施形態では、受信機612は、送信機119から受信したデータ伝送に加えて、又はその代わりに、車両位置データベース160からのデータ伝送を受信するよう構成されており、これについては以下でより詳細に論じられる。受信機612は1つ又は複数のデータ伝送のそれぞれをメモリ616へ出力するよう構成されており、メモリ616は1つ又は複数のデータ伝送のそれぞれを、破棄するまでの間、設定された時間にわたって記憶する。いくつかの実施形態では、データ伝送は過去レコード617に記憶される。一部の例では、メモリ616がデータ伝送を記憶する設定時間には、1分、2分、5分、10分、又は、1分未満若しくは10分超であってもよい任意の他の適切な時間が含まれる。過去レコードは短くてもよく、一部の実施形態では、約30分以下であってよい。それゆえ、一部の実施形態では、メモリ616は受信機612によって送信機119から受信したすべてのデータ伝送の過去レコード617を維持する。いくつかの実施形態では、メモリ616の過去レコード617に記憶された過去のデータは、プロセッサ618がセンサ処理モジュール115及び/又はユーザ入力処理モジュール117によって処理されたデータを検証するのに使われ、これについては以下でより詳細に論じられる。
【0046】
いくつかの実施形態では、プロセッサ624は受信機622、受領者データベース626、及び送信機628に操作可能に結合され、これらと通信を行うよう構成されている。一部の実施形態では、プロセッサ624は受信機622から受信した1つ又は複数のデータ伝送を読み込んで分析するよう構成されている。プロセッサ624はさらに、受領者データベース626を分析して、受信したデータ伝送のそれぞれに対して、受領者データベース626内のどの1つ又は複数の受領者が、例えば通知信号でありうるデータ伝送を受信すべきかを判断するよう構成されている。このプロセスは以下でより詳細に説明される。プロセッサ624がデータ伝送を受信すべき適切な受領者を決定した後、送信機628はデータ伝送を適切な受領者へ送信する。
【0047】
図5のステップ510に関して上述したように、いくつかの別の実施形態では、センサ処理モジュール115が受信した各画像を処理した後に、車両識別モジュール114が処理済みの各画像、並びに処理済みの各画像に対応するGPS位置情報及びタイムスタンプを車両検証モジュール610へ送信する。処理済みの画像並びに対応するGPS位置情報及びタイムスタンプは、車両検証モジュール610のメモリ616の過去レコード617に記憶してもよい。それゆえ、いくつかの実施形態では、メモリ616が車両識別モジュール114から受信したすべてのデータ伝送の過去レコード617を維持する。いくつかの例では、データ伝送は処理済みの画像並びに処理済みの各画像に対応するGPS位置情報及びタイムスタンプを含む。
【0048】
図5のステップ520及び530に関して上述したように、いくつかの別の実施形態では、開始通信は車両検証モジュール610によって受信される。いくつかの実施形態では、開始通信は車両検証モジュール610の受信機612によって受信される。
【0049】
図5のステップ540に関して上述したように、いくつかの別の実施形態では、ステップ540で開始通信の受信前、受信中、又は受信後に、車両検証モジュール610が車両位置データベース160へ照会を行う。いくつかの実施形態では、車両位置データベース160は、例えば車両120などの少なくとも1つの車両(標的車両及び/又は潜在的標的車両でありうる)の識別情報を含む。いくつかの実施形態では、車両位置データベース160は、サーバ150へ接続される各車両を含みうる複数の潜在的標的車両の識別情報を含む。また、潜在的標的車両のそれぞれは、潜在的標的車両のそれぞれに対応するGPS位置を車両位置データベース160へ送信することがある。一部の実施形態では、例えば車両120などの潜在的標的車両のそれぞれは、GPS位置を30秒ごとに、1分ごとに、2分ごとに、5分ごとに、又は、30秒ごとより早い、若しくは5分ごとより長くてもよい任意の他の適切な時間間隔で車両位置データベース160へ送信する。それゆえ、いくつかの実施形態では、車両位置データベース160は、タグ付けシステム100(
図1参照)内の潜在的標的車両のそれぞれの現在の場所、又はほぼ現在の場所を含む。
【0050】
一部の実施形態では、上述のように、タグ付けシステム100は2つ以上の車両位置データベース160を含むことがある。例えば、タグ付けシステム100は1つ又は複数のプロバイダ(例えば、インターネットサービスプロバイダ、無線通信システムプロバイダなど)に対応する、1つの車両位置データベース160を含むことがある。そのような実施形態では、車両検証モジュール610は各車両位置データベース160へ照会を行うことがある。
【0051】
いくつかの実施形態では、識別情報は車両検証モジュール610の受信機612によって受信される。いくつかの例では、車両検証モジュール610のプロセッサ618は、車両位置データベース160内の各車両の識別情報を受信する。プロセッサ618は車両位置データベース160から受信した識別情報をパースする。さらに、プロセッサ618はパースされた識別情報を車両110の車両識別モジュール114から受信した識別情報(例えば第1データセット内の受信した識別情報)と比較する。
【0052】
いくつかの実施形態では、車両検証モジュール610は、車両位置データベース160から受信した識別情報をパースする前にパースする識別情報の量を削減する。そのような実施形態では、車両検証モジュール610のプロセッサ618は、車両識別モジュール114によって受信した開始通信のタイムスタンプで示された時刻に車両110の近くにどの車両がいたかを判断するために車両位置データベース160へ照会を行う。プロセッサ618は、開始通信における車両110のGPS位置を使って、車両位置データベース160に対するクエリを作る。一部の実施形態では、クエリは車両位置データベース160に存在する識別情報の総量のサブセットである識別情報のサブセットを返す。プロセッサ618は識別情報のサブセットをパースしてもよく、パースされた識別情報を車両110の車両識別モジュール114から受信した識別情報(例えば第1データセット内の受信した識別情報)と比較してもよい。
【0053】
図5のステップ550に関して上述したように、いくつかの別の実施形態では、ステップ550で車両位置データベース160への照会中、又は照会後に、複数の潜在的標的車両のうちの標的車両(例えば車両120)が車両検証モジュール610によって特定され、この標的車両は第1データセットと関連している。いくつかの実施形態では、車両検証モジュール610は、車両位置データベース160内の車両のどの識別情報が車両110の車両識別モジュール114から受信した識別情報と一致するかを判定する。一部の実施形態では、一致するものがある場合、車両検証モジュール610は車両位置データベース160内の識別情報のパースを中止する。様々な例では、車両検証モジュール610は、例えば、車両120に対するGPS位置データを含む、車両120と関連する識別情報に基づいて、車両120の場所を判定する。
【0054】
いくつかの実施形態では、車両検証モジュール610が一致するものがあると判定した後に、車両検証モジュール610は車両120の位置情報を増強する。これにより、車両検証モジュール610が車両120の場所を確認することができて、車両検証モジュール610が車両110の運転者及び/又は乗客による間違った報告の発生を削減するのを助ける(例えば、間違った開始通信、間違った第1データセット、間違った通知信号などの発生を削減するのを助ける)。一部の実施形態では、車両検証モジュール610は、車両識別モジュール114から受信した識別情報をメモリ616の過去レコード617に記憶された過去の識別情報と比較することで、車両120の位置情報を増強する。したがって、車両検証モジュール610は車両センサ116によって撮影された識別情報を補充することで車両位置データベース160から受信した位置情報を増強する。そのような例では、車両検証モジュール610は、車両位置データベース160内の1つ又は複数の車両の識別情報が車両センサ116によって撮影された識別情報と一致するかどうかを判定する。一部の例では、車両検証モジュール610が一致するものがあると判定した場合は、車両検証モジュール610は車両センサ116によって撮影された識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプが車両位置データベース160から受信した識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプと一致するかどうかを判定する。いくつかの例では、位置情報が車両検証モジュール610によって検証された後に、車両識別モジュール114から受信した識別情報が受領者決定モジュール620へ送信される。
【0055】
一部の実施形態では、車両検証モジュール610は、車両識別モジュール114から受信した識別情報を1つ又は複数の車両(例えば車両130、140)から受信した識別情報と比較することで、車両120の位置情報を増強する。したがって、車両検証モジュール610は、車両130及び140から受信した位置情報を補充することで車両110から受信した位置情報を増強する。そのような例では、車両検証モジュール610は、車両110から受信した識別情報が車両130及び140の一方又は両方から受信した識別情報と一致するかどうかを判定する。一部の例では、車両検証モジュール610が一致するものがあると判定した場合は、車両検証モジュール610は車両110から受信した識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプが車両130及び140の一方又は両方から受信した識別情報に対応するGPS位置及びタイムスタンプと一致するかどうかを判定する。いくつかの例では、位置情報が車両検証モジュール610によって検証された後に、車両識別モジュール114から受信した識別情報が受領者決定モジュール620へ送信される。
【0056】
図5のステップ560に関して上述したように、いくつかの別の実施形態では、ステップ560で第1データセットと関連する標的車両を特定中、又は特定後に、複数の標的情報受領者のうちの標的情報受領者が特定される。いくつかの実施形態では、標的情報受領者は受領者決定モジュール620によって特定される。一部の実施形態では、識別情報は、例えば標的車両(例えば車両120)についての通知を含むメッセージでありうる、標的車両状態情報を含む。上述のように、一部の例では、標的車両状態情報は、車両の状態に関する情報(例えば、故障している、燃えている、立ち往生している、など)、標的車両の運転者の運転能力に関する情報(例えば、不安定な運転、危険な運転、丁寧な運転、安全運転など)、又は標的車両についての任意の他の類似の情報を含む。いくつかの実施形態では、受領者決定モジュール620のプロセッサ624は車両110の車両識別モジュール114によって受信した標的車両状態情報を分析して、車両110の運転者及び/又は乗客が車両120についてどのようなメッセージを含めたのかについて判定する。いくつかの非限定の例では、上述のように、車両120が道路脇で故障していることの通知、車両120のテールランプが消えていることの通知、車両120の運転者が上手に運転していることの通知、車両120の運転者が無謀運転をしていることの通知、又は任意の他の類似の通知をメッセージが含むことがある。いくつかの例では、受領者決定モジュール620のプロセッサ624は標的車両状態情報を分析し、ルールベースのアルゴリズムを使って、どの1つ又は複数の標的情報受領者170(
図1参照)が標的車両状態情報を受信すべきかを判断する。それゆえ、いくつかの例では、プロセッサ624は標的情報受領者170を決定/特定する。
【0057】
いくつかの実施形態では、プロセッサ624は言語ベースの解釈アルゴリズムを使ってメッセージの内容を判定する。別の実施形態では、言語ベースの解釈アルゴリズムは車両識別モジュール114のユーザ入力処理モジュール117に含まれることがある。そのような実施形態では、車両識別モジュール114は処理済みのメッセージをサーバ150へ送信することがある。他の実施形態では、プロセッサ624及びユーザ入力処理モジュール117の両方が、それぞれ言語ベースの解釈アルゴリズムを使ってメッセージの内容を判定することがある。更なる実施形態では、プロセッサ624はルールベースのアルゴリズムと言語ベースの解釈アルゴリズムを組み合わせて使ってメッセージの内容を判定することがある。
【0058】
図5のステップ570に関して上述したように、いくつかの別の実施形態では、ステップ570で第1データセット分析中、又は分析後に、通知信号が標的情報受領者へ送信される。いくつかの実施形態では、通知信号は受領者決定モジュール620の送信機628によって送信される。いくつかの実施形態では、標的車両状態情報の内容に基づいて、プロセッサ624が通知信号を受領者データベース626内の少なくとも1つの受領者へ送信する。様々な例では、通知信号は車両識別モジュール114から受信した標的車両状態情報の内容を含むことがある。他の例では、通知信号は例えば単に車両120の場所を含み、また受領者へ車両120の場所へ行くように指示する通知を含むことがある。
【0059】
制限することを意図しない一例では、車両識別モジュール114から受信した標的車両状態情報は、車両120が道路脇で燃えているという車両110の運転者からの発言を含む。この例では、受領者決定モジュール620のプロセッサ624は、通知信号が救急車(例えば救急車326a)、消防車(例えば消防車326b)、警察車(例えば警察車326c)、病院(例えば病院326f)、及び車両120の運転者の緊急連絡先(例えば緊急連絡先326g)へ送信されるべきであると判断することがある。
【0060】
制限することを意図しない別の例では、車両識別モジュール114から受信した標的車両状態情報は、車両120の運転者が上手に安全に運転しているという車両110の運転者からの発言を含む。車両120がフリート車両である場合の例では、受領者決定モジュール620のプロセッサ624は、通知信号がフリート車両管理施設(例えばフリート車両管理施設326d)へ送信されるべきであると判断することがある。
【0061】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは典型的には機械可読の命令を実行可能なハードウェア及び所望の結果を生む行為(典型的には機械可読の命令)を実行するソフトウェアを少なくとも備える。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムはハードウェアとソフトウェアの混合物及びコンピュータサブシステムを含むことがある。
【0062】
いくつかの実施形態では、概してハードウェアには、(パーソナルコンピュータ又はサーバとしても知られる)クライアント用機械などのプロセッサ対応のプラットフォーム、及び手持ち式の処理装置(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピューティングデバイス(PCD)など)が少なくとも含まれる。いくつかの実施形態では、ハードウェアには機械可読の命令を記憶することができる、メモリや他のデータ記憶装置などの任意の物理的装置が含まれることがある。いくつかの実施形態では、他のハードウェア形態には、例えばモデム、モデムカード、ポート、ポートカードなどの転送装置を含むハードウェアサブシステムが含まれる。
【0063】
いくつかの実施形態では、ソフトウェアにはRAMやROMなどの任意のメモリ媒体に記憶された任意の機械語、及び他の装置(例えば、フロッピーディスク(登録商標)、フラッシュメモリ、又はCD-ROMなど)に記憶された機械語が含まれる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアにはソースコード又はオブジェクトコードが含まれることがある。いくつかの実施形態では、ソフトウェアは、例えばクライアント用機械又はサーバなどのノード上で実行可能な任意の命令のセットを包含する。
【0064】
いくつかの実施形態では、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせが本開示の特定の実施形態に対して強化された機能性及び性能を与えるために使用されることもある。一実施形態では、ソフトウェア機能が直接シリコンチップに組み込まれることがある。したがって、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせはコンピュータシステムの定義の範囲内にも含まれること、また、取り得る等価の構造及び等価の方法として本開示で想定されていることを理解されたい。
【0065】
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体には、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのパッシブ型データ記憶装置、及びコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)などの半永久的データ記憶装置が含まれる。本開示の1つ又は複数の実施形態はコンピュータのRAM内で具現化されて、標準的コンピュータを新しい特定計算装置へと変えることができる。いくつかの実施形態では、データ構造は、本開示の一実施形態を可能にしうる、定義されたデータ編成である。一実施形態では、データ構造はデータの編成、又は実行可能コードの編成でありうる。
【0066】
いくつかの実施形態では、任意のネットワーク、及び/又は、その1つ又は複数の部分は、任意の特定のアーキテクチャで機能するように設計されることがある。一実施形態では、任意のネットワークの1つ又は複数の部分は、単一のコンピュータ、ローカルエリアネットワーク、クライアントサーバネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、並びに、手持ち式の無線装置及び無線ネットワーク並びに他の携帯用の無線装置及び無線ネットワークの上で実行されることがある。
【0067】
いくつかの実施形態では、データベースは任意の標準の、又は独占所有のデータベースソフトウェアであってもよく、例えばオラクル(登録商標)、マイクロソフト・アクセス(登録商標)、サイベース(SyBase)(登録商標)、又はDBase IIなどであってもよい。いくつかの実施形態では、データベースはフィールド、レコード、データ、及び、データベース特化型ソフトウェアを介して関連付けが可能な他のデータベース要素を有していてもよい。いくつかの実施形態では、データはマップされることがある。いくつかの実施形態では、マッピングは、1つのデータエントリを他のデータエントリに関連付けるプロセスである。一実施形態では、文字ファイルの場所に含まれるデータは、第2テーブル内のフィールドへマップすることができる。いくつかの実施形態では、データベースの物理的な場所は制限されず、データベースは分散されていてもよい。一実施形態では、データベースはサーバから遠隔に存在していてもよく、別のプラットフォーム上で動作していてもよい。一実施形態では、データベースはインターネットを介してアクセス可能であってもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上のデータベースが実装されてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体上に記憶された複数の命令が1つ又は複数のプロセッサによって実行されて、1つ又は複数のプロセッサに上記のシステム、方法、及び/又は、上記のシステムと方法の任意の組み合わせのそれぞれの上述した動作の全体又は一部を実行又は実現させることができる。いくつかの実施形態では、そのようなプロセッサは上記のシステム、及び/又は、上記のシステムの任意の組み合わせの構成要素の一部である1つ又は複数の任意のプロセッサを含んでもよく、そのようなコンピュータ可読媒体は上記のシステムの1つ又は複数の構成要素の間で分散されていてもよい。いくつかの実施形態では、そのようなプロセッサは、仮想的なコンピュータシステムと接続して複数の命令を実行してもよい。いくつかの実施形態では、そのような複数の命令は、1つ又は複数のプロセッサと直接通信してもよく、及び/又は、1つ又は複数のオペレーティングシステム、ミドルウェア、ファームウェア、他のアプリケーション、及び/又は、これらの任意の組み合わせとやり取りを行って、1つ又は複数のプロセッサに命令を実行させてもよい。
【0069】
本開示の範囲から逸脱することなく、前述の内容に変更を行うことができることが理解される。
【0070】
一部の実施形態では、様々な実施形態の要素及び教示を、一部の実施形態、又はすべての実施形態において、全体的に、又は部分的に組み合わせてもよい。加えて、様々な実施形態の要素及び教示の1つ又は複数を少なくとも部分的に省略してもよく、及び/又は、様々な実施形態の他の要素及び教示の1つ又は複数と少なくとも部分的に組み合わせてもよい。
【0071】
任意の空間的な言及、例えば、「上方の(upper)」、「下方の(lower)」、「上に(above)」、「下に(below)」、「間の(between)」、「底部(bottom)」、「垂直な(vertical)」、「水平な(horizontal)」、「角度の(angular)」、「上方へ(upwards)」、「下方へ(downwards)」、「左右に(side-to-side)」、「左から右に(left-to-right)」、「右から左に(right-to-left)」、「上から下に(top-to-bottom)」、「下から上に(bottom-to-top)」、「上端(top)」、「底部(bottom)」、「ボトムアップで」、「トップダウンで」、などは例証目的に過ぎず、特定の向き又は上述の構造の場所を制限しない。
【0072】
一部の実施形態では、異なるステップ、プロセス、及び手順が明確な行為として見えるように説明されたが、ステップの1つ又は複数、プロセスの1つ又は複数、及び/又は、手順の1つ又は複数が異なる順番で実行されてもよく、同時に実行されてもよく、及び/又は、順次実行されてもよい。一部の実施形態では、ステップ、プロセス、及び/又は、手順は1つ又は複数のステップ、プロセス、及び/又は、手順へまとめられてもよい。
【0073】
一部の実施形態では、各実施形態の作動ステップの1つ又は複数が省略されてもよい。さらに、場合によっては、本開示の特徴の一部は、他の特徴が対応する使用法をされていなくとも、用いられていてよい。さらに、上記の実施形態及び/又は変形の1つ又は複数を、上記の他の実施形態及び/又は変形の1つ又は複数と全体的に組み合わせてもよく、また部分的に組み合わせてもよい。
【0074】
一部の実施形態がこれまで詳細に説明されたが、説明された実施形態は単に例示であって、制限するものではなく、当業者であれば、本開示の新しい教示及び利点から実質的に逸脱することなく、実施形態において多くの他の改良、変更、及び/又は、置換が可能であることを理解するであろう。したがって、すべてのそのような改良、変更、及び/又は、置換が以下の請求項によって規定される本開示の範囲内に含まれることが意図されている。請求項において、任意のミーンズ・プラス・ファンクション節は、記載された機能を実行する本明細書に記載の構造を含むことが意図されており、構造的均等物だけでなく均等な構造も含むことが意図されている。さらに、借り手の明確な意図は、本明細書の請求項のいずれかにおける制限に対して、「手段(means)」という言葉を関連する機能とともに明示的に使用している請求項に対する制限を除き、米国特許法第112条第6段落を行使しないことである。