(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】アレイ基板及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20250226BHJP
H10D 30/67 20250101ALI20250226BHJP
H10D 86/40 20250101ALI20250226BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
H10D30/67 101S
H10D86/40 101Z
(21)【出願番号】P 2023167881
(22)【出願日】2023-09-28
【審査請求日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】202310828547.X
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】チュアンバオ・ルオ
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-338919(JP,A)
【文献】特開2007-251100(JP,A)
【文献】特開2000-228527(JP,A)
【文献】特表2021-513666(JP,A)
【文献】特開2019-128601(JP,A)
【文献】特開2013-225620(JP,A)
【文献】特開2009-135350(JP,A)
【文献】特表2021-510426(JP,A)
【文献】特開2013-089752(JP,A)
【文献】特開2020-205388(JP,A)
【文献】特開2018-200483(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0101418(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H10D 30/67
H10D 86/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ基板であって、基板と、前記基板に配置された第1トランジスタとを含み、
前記第1トランジスタは、
前記基板に位置し、第1チャネル部と、第1ドーピング部と、第2ドーピング部とを含み、前記第1ドーピング部と前記第2ドーピング部は、それぞれ前記第1チャネル部の対向する両端に接続され、前記第1ドーピング部は、第1ドーピングサブ部と第2ドーピングサブ部とを含み、前記第2ドーピングサブ部は、前記第1チャネル部と前記第1ドーピングサブ部との間に接続され、前記第2ドーピングサブ部のイオンドーピング濃度は、前記第1ドーピングサブ部のイオンドーピング濃度よりも低く、前記第1ドーピングサブ部のイオンドーピング濃度は、前記第2ドーピング部のイオンドーピング濃度と同じである第1活性層と、
前記第1活性層の一側に位置し、前記第1チャネル部と重なる第1ゲートと、
前記第2ドーピング部と接続されるソースと、前記第1ドーピング部の前記第1ドーピングサブ部と接続されるドレインと、を含み、
前記アレイ基板は、第2トランジスタをさらに含み、前記第2トランジスタは第2活性層を含み、
前記第2活性層は第2チャネル部を含み、前記第2チャネル部の長さが前記第1チャネル部の長さよりも大きく
、
前記第1ゲートは、前記第1活性層の前記基板から遠い側に位置し、
前記第2活性層の少なくとも一部は、前記第1ゲートの前記基板から遠い側に位置し、前記第2活性層は、第3ドーピング部と第4ドーピング部とをさらに含み、前記第3ドーピング部と前記第4ドーピング部は、それぞれ前記第2チャネル部の対向する両端に接続され、前記第2チャネル部は、前記第1チャネル部及び前記第2ドーピングサブ部と重なり、前記第3ドーピング部は前記第2ドーピング部と重なり、前記第4ドーピング部は前記第1ドーピングサブ部と重なり、
前記第2トランジスタは第2ゲートをさらに含み、前記第2ゲートは前記第2活性層の前記基板から遠い側に位置し、前記第2チャネル部と重なる、
アレイ基板。
【請求項2】
前記第1トランジスタは、前記第2トランジスタと並列に接続される、
請求項
1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記アレイ基板は、前記第1ゲートと前記第2活性層との間に配置された第1絶縁層をさらに含み、前記第3ドーピング部は前記第1絶縁層を貫通した第1ビアを介して前記第2ドーピング部と接続される、
請求項
1に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記アレイ基板は、前記第2活性層と前記第2ゲートとの間に配置された第2絶縁層と、前記第2ゲートを覆う第3絶縁層とをさらに含み、前記ソースは前記第3絶縁層に位置し、前記ソースは、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層を貫通した第2ビアを介して前記第3ドーピング部と接続される、
請求項
3に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記ドレインは前記第3絶縁層に位置し、前記ドレインは、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層を貫通した第3ビアを介して前記第1ドーピングサブ部と接続される、
請求項
4に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記第4ドーピング部は、前記第1絶縁層を貫通した第4ビアを介して前記第1ドーピングサブ部と接続される、
請求項
5に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記アレイ基板は、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層を貫通した第5ビアをさらに含み、前記ドレインは前記第5ビアを介して前記第4ドーピング部と接続される、
請求項
5に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記第2活性層の厚さは、前記第1活性層の厚さよりも小さい、
請求項
1に記載のアレイ基板。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれか1項に記載のアレイ基板を含む、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特にアレイ基板及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、表示パネルの動作性能を向上させるために高移動度トランジスタを開発することは、表示技術分野における研究の焦点となっている。しかしながら、高移動度トランジスタは、動作時の安定性が低いという問題がある。
【0003】
従って、高移動度トランジスタの低安定性を如何に改善するかという課題は、解決すべき技術的課題である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、トランジスタの安定性不良の問題を改善するためのアレイ基板及び表示パネルを提供することを目的とする。
【0005】
第1方面では、本願はアレイ基板を提供し、前記アレイ基板は、
基板と、
前記基板に配置された第1トランジスタと、を含み、前記第1トランジスタは、
前記基板に位置し、第1チャネル部と、第1ドーピング部と、第2ドーピング部とを含み、前記第1ドーピング部と前記第2ドーピング部は、それぞれ前記第1チャネル部の対向する両端に接続され、前記第1ドーピング部は、第1ドーピングサブ部と第2ドーピングサブ部とを含み、前記第2ドーピングサブ部は、前記第1チャネル部と前記第1ドーピングサブ部との間に接続され、前記第2ドーピングサブ部のイオンドーピング濃度は、前記第1ドーピングサブ部のイオンドーピング濃度よりも低く、前記第1ドーピングサブ部のイオンドーピング濃度は、前記第2ドーピング部のイオンドーピング濃度と同じである第1活性層と、
前記第1活性層の一側に位置し、前記第1チャネル部と重なる第1ゲートと、
前記第2ドーピング部と接続されるソースと、前記第1ドーピング部の前記第1ドーピングサブ部と接続されるドレインと、を含む。
【0006】
第2方面では、本願は表示パネルを提供し、前記表示パネルは上記の実施例におけるいずれかのアレイ基板を含む。
【0007】
第2ドーピング部のイオンドーピング濃度は、第1ドーピング部のイオンドーピング濃度よりも低く、第1ドーピング部のイオンドーピング濃度は、第2ドーピング部のイオンドーピング濃度と同じであるため、第2ドーピングサブ部の抵抗を第1ドーピングサブ部の抵抗より大きくさせ、ドレインと接続される第1ドーピング部の電圧降下を低減し、第1トランジスタの自己発熱による安定性不良の問題を改善した。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1B】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1C】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1D】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1E】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1F】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1G】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図1H】本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。
【
図2】本願の他の一部の実施例に係るアレイ基板を示す構造模式図である。
【
図3】本願の他の一部の実施例に係るアレイ基板を示す構造模式図である。
【
図4】本願の一部の実施例に係る表示パネルを示す断面模式図である。
【
図5】本願の他の一部の実施例に係る表示パネルを示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の実施例における添付の図面と合わせて、本願の実施例における技術案を、明確かつ全面に説明する。本願に記載された実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。当業者が本願における実施例に基づいて、発明的な努力を伴わずに得られた他の全ての実施例は、本願の保護の範囲内に属する。
【0010】
図1A~
図1Hは、本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを示す構造模式図である。以下、
図1A~
図1Hと合わせて、本願の一部の実施例に係るアレイ基板の製造プロセスを説明する。
【0011】
図1Aを参照すると、まず、基板101に第1半導体層103aを形成する。
【0012】
一部の実施例では、
図1Aに示すように、基板101に第1半導体層103aを形成する前に、アレイ基板の製造プロセスは、基板101にバッファ層102を形成することをさらに含む。
【0013】
一例として、基板101はガラス基板を含むが、これに限らず、基板101は可撓性基板であってもよく、可撓性基板はポリマー層を含む。
【0014】
一例として、バッファ層102は、酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸窒化シリコン層、又は窒化シリコン層と酸化シリコン層との積層を含むが、これらに限らない。
【0015】
一部の実施例では、基板101に第1半導体層103aを形成することは、バッファ層102の基板101から遠い表面に第1半導体層103aを形成することを含む。
【0016】
一部の実施例では、第1半導体層103aは、単層の半導体層である。第1半導体層103aの材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン、又は金属酸化物を含む。
【0017】
ここで、ポリシリコンは、アモルファスシリコンレーザーアニール結晶化又は他の結晶化の方法によって得ることができる。金属酸化物は、インジウム元素、亜鉛元素、タングステン元素、スズ元素、ガリウム元素及びアルミニウム元素の少なくとも1つを含む。例示的には、金属酸化物の材料は、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide,IGZO)、インジウムガリウム錫酸化物(Indium Gallium Tin Oxide,IGTO)、インジウムガリウム酸化物(Indium Gallium Oxide,IGO)、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide,IZO)、アルミニウムインジウム亜鉛酸化物(Aluminum Indium Zinc Oxide,AIZO)、アルミニウム錫亜鉛酸化物(Aluminum Tin Zinc Oxide,ATZO)などの低漏れ電流金属酸化物を含むが、これらに限らない。
【0018】
次に、
図1Bに示すように、第1半導体層103aの基板101から遠い側に、第1半導体層103aと重なる第1ゲート105を形成する。
【0019】
一部の実施例では、
図1Bに示すように、第1半導体層103aの基板101から遠い側に、第1半導体層103aと重なる第1ゲート105を形成する前に、アレイ基板の製造プロセスは、第1半導体層103aに第4絶縁層1041を形成し、第4絶縁層1041は第1半導体層103aの一部と重なることをさらに含む。
【0020】
ここで、第4絶縁層1041は、第1ゲート絶縁層である。一部の実施例では、第4絶縁層1041の材料は、酸化ケイ素、三酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素のうち少なくとも1つを含むが、これらに限らない。例示的には、第4絶縁層1041は、酸化シリコン層、又は三酸化アルミニウム層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層の積層、又は酸化シリコン層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層の積層を含む。
【0021】
一部の実施例では、第1半導体層103aの基板101から遠い側に、第1半導体層103aと重なる第1ゲート105を形成することは、第4絶縁層1041の基板101から遠い側に第1ゲート105を形成することを含む。
【0022】
一部の実施例では、第1ゲート105の材料は、モリブデン、アルミニウム、銅、チタン、インジウム亜鉛酸化物、及びインジウムスズ酸化物のうち少なくとも1つを含むが、これらに限らない。例示的には、第1ゲート105は、モリブデン層(Mo)、又はモリブデン層とアルミニウム層との積層(Mo/Al)、又はモリブデン層と銅層との積層(Mo/Cu)、又はモリブデンチタン合金層と銅層との積層(MoTi/Cu)、又は順次に積層されたモリブデンチタン合金層、銅層及びモリブデンチタン合金層(MoTi/Cu/MoTi)、又は順次に積層されたチタン層、アルミニウム層及びチタン層(Ti/Al/Ti)、又は順次に積層されたチタン層、銅層及びチタン層(Ti/Cu/Ti)、又は順次に積層されたモリブデン層、銅層及びインジウム亜鉛酸化物層(Mo/Cu/IZO)、又は順次に積層されたインジウム亜鉛酸化物層、銅層及びインジウム亜鉛酸化物層(IZO/Cu/IZO)。
【0023】
次に、
図1Cに示すように、1回目ドーピング処理された第1半導体層103aに第1初期ドーピング部1032a、第2初期ドーピング部1033a及び第1チャネル部1031を形成するように、第1ゲート105をマスクとして第1半導体層103aに対し1回目ドーピングを行い、第1初期ドーピング部1032a及び第2初期ドーピング部1033aは、それぞれ第1チャネル部1031の対向する両端に接続される。
【0024】
本願の一部の実施例では、第1ゲート105をマスクとして第1半導体層103aに対し1回目ドーピングを行った後、第1半導体層103aにおけるドーピングされた部分は、それぞれ第1初期ドーピング部1032a及び第2初期ドーピング部1033aを形成され、第1半導体層103aにおけるドーピングされていない部分は、第1チャネル部1031を形成される。第1初期ドーピング部1032aと第2初期ドーピング部1033aのイオンドーピング濃度は同一であり、第1初期ドーピング部1032aと第2初期ドーピング部1033aは導電性を有する。第1チャネル部1031の基板101における正投影は、第1ゲート105の基板101における正投影と完全に重なっており、換言すれば、第1チャネル部1031の基板101における正投影は、第1ゲート105の基板101における正投影と略同一の正投影である。
【0025】
一部の実施例では、第1初期ドーピング1032aの長さは、第2初期ドーピング1033aの長さよりも長く、第1初期ドーピング1032aの長さは十分に長いため、その後の第1初期ドーピング1032aの異なる領域の抵抗に対し異なる設計を行うことが容易になる。一方、基板101の厚さに対する垂直方向では、第1ゲート105と第1初期ドーピング部1032aの第1チャネル部1031から遠い周縁との間隔は、第1ゲート105と第2初期ドーピング部1033aの第1チャネル部1031から遠い周縁との間隔よりも大きい。
【0026】
他の一部の実施例では、第1初期ドーピング1032aの長さは、第2初期ドーピング1033aの長さ以下であってもよい。
【0027】
本願の一部の実施例では、第1初期ドーピング部1032aは、第1領域1032a1と第2領域1032a2を有し、第2領域1032a2は第1領域1032a1と第1チャネル部1031との間に位置する。第1領域1032a1の第1初期ドーピング部1032aに対し、さらにイオンドーピング処理を行う必要がある。第2領域1032a2の第1初期ドーピング部1032aに対し、さらにイオンドーピング処理を行う必要はない。
【0028】
一部の実施例では、1回目ドーピングは、N型高濃度ドーピング又はP型高濃度ドーピングである。N型高濃度ドーピングイオンはリンイオンを含むが、これに限らず、P型高濃度ドーピングはホウ素イオンを含むが、これに限らない。
【0029】
一部の実施例では、1回目ドーピングのドーピング濃度は、1×1014/cm2~9×1014/cm2である。例示的には、1回目ドーピングのドーピング濃度は、4×1014/cm2である。
【0030】
次に、
図1Eに示すように、第1ゲート105の基板101から遠い側に、第2半導体層106aを形成し、第2半導体層106aは、第1チャネル部1031、第1初期ドーピング部1032aの第2領域1032a2、第1領域1032a1の一部及び第2初期ドーピング部1033aと重なる。
【0031】
一部の実施例では、
図1Dに示すように、第1ゲート105の基板101から遠い側に第2半導体層106aを形成する前に、アレイ基板の製造方法は、第1ゲート105、第1初期ドーピング部1032a、第2初期ドーピング部1033a、及びバッファ層102の第1絶縁層1042を形成し、第1絶縁層1042に第2初期ドーピング部1033aと重なる第1ビア10aを形成することをさらに含む。
【0032】
一部の実施例では、第1絶縁層1042の材料は、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素のうち少なくとも1つを含むが、これらに限らない。例示的には、第1絶縁層1042は、酸化シリコン層、窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層及び窒化シリコン層と、窒化シリコン層との積層のうちいずれか1つを含む。
【0033】
一部の実施例では、
図1Eに示すように、第1ゲート105の基板101から遠い側に第2半導体層106aを形成することは、第1絶縁層1042の基板101から遠い側の表面及び第1ビア10aのうちに第2半導体層106aを形成することを含む。
【0034】
例示的には、第2半導体層106aは、単層の半導体層である。第2半導体層106aの材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン、又は金属酸化物を含むが、これらに限らない。ポリシリコン及び金属酸化物の選択は、上記の通りであり、ここではこれ以上説明しない。
【0035】
一部の実施例では、第2半導体層106aの材料は、第1半導体層103aの材料と同じであるが、これに限らない。例示的には、第2半導体層106a及び第1半導体層103aは、いずれも金属酸化物半導体層である。
【0036】
他の一部の実施例では、第2半導体層106aの材料は、第1半導体層103aの材料と異なってもよい。例示的には、第1半導体層103aは金属酸化物半導体層であり、第2半導体層106aはポリシリコン半導体層である。
【0037】
次に、
図1F及び
図1Gに示すように、第2半導体層106aの基板101から遠い側に第2ゲート107を形成し、第2ゲート107をマスクとして、第2半導体層106a、第1領域1032a1の第1初期ドーピング部1032a及び第2初期ドーピング部1033aに対し2回目ドーピングを行い、それにより、ドーピングされた第2半導体層106aは第2活性層106を形成され、ドーピングされた第1領域1032a1の第1初期ドーピング部1032aと第2初期ドーピング部1033aはそれぞれ第1ドーピング部10321と第2ドーピング部1033を形成される。
【0038】
本願の一部の実施例では、第2半導体層106aの基板101から遠い側に第2ゲート107を形成する前に、アレイ基板の製造方法は、第2半導体層106a及び第1絶縁層1042を覆う第2絶縁層1043を形成することをさらに含む。
【0039】
第2絶縁層1043は、第2ゲート絶縁層である。一部の実施例では、第2絶縁層1043の材料は、酸化ケイ素、三酸化アルミニウム、及び窒化ケイ素のうち少なくとも1つを含むが、これらに限らない。例示的には、第2絶縁層1043は、酸化シリコン層、又は酸化アルミニウム層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層の積層、又は酸化シリコン層、窒化シリコン層及び酸化シリコン層の積層を含む。
【0040】
本願の一部の実施例では、第2ゲート107をマスクとして、第2半導体層106a、第1領域1032a1の第1初期ドーピング部1032a及び第2初期ドーピング部1033aに対し2回目ドーピングを行った後、第2半導体層106aにおけるドーピングされた部分は、それぞれ第3ドーピング部1062と第4ドーピング部1063を形成され、第2半導体層106aにおけるドーピングされていない部分は、第2チャネル部1061を形成され、第3ドーピング部1062と第4ドーピング部1063は、それぞれ第2チャネル部1061の対向する両側に接続され、第2チャネル部1061、第3ドーピング部1062及び第4ドーピング部1063は、第2活性層106を構成する。
【0041】
そして、第1領域1032a1の第1初期ドーピング部1032aは、2回目ドーピングされた後、第1ドーピングサブ部10321を形成され、2回目ドーピングされた第2初期ドーピング部1033aは、第2ドーピング部1033を形成され、一方、第2領域1032a2の第1初期ドーピング部1032aは2回目ドーピングで第2ドーピングサブ部10322を形成されず、第1ドーピングサブ部10321及び第2ドーピングサブ部10322は、第1ドーピング部1032を構成し、第1ドーピング部1032、第2ドーピング部1033及び第1チャネル部1031は、第1活性層103を構成する。
【0042】
本願の一部の実施例では、第2チャネル部1061の基板101における正投影は、第2ゲート107の基板101における正投影と完全に重なり、換言すれば、第2チャネル部1061の基板101における正投影は、第2ゲート107の基板101における正投影と略同一である。
【0043】
本願の一部の実施例では、第2チャネル部1061は第1チャネル部1031及び第2ドーピングサブ部10322と重なり、第3ドーピング部1062は第2ドーピング部1033と重なり、それにより、第2チャネル部1061が第1チャネル部1031と重なり、第2チャネル部1061の長さが第1チャネル部1031の長さよりも大きいことで、第2ゲート107をマスクとして、自己整合プロセスを用いてイオンドーピングを組み合わせ、同時に第2活性層106及び第1活性層103を形成することを容易にし、ひいてはアレイ基板を製造することに必要なフォトマスクの数を減少する。
【0044】
本願の一部の実施例では、第3ドーピング部1062及び第4ドーピング部1063は、第2ゲート107をマスクとして、同じ1回のドーピング工程を経て形成され、第3ドーピング部1062及び第4ドーピング部1063のイオンドーピング濃度は同じであり、第3ドーピング部1062及び第4ドーピング部1063は、ドーピングされたイオンを含むため、導電性を有する。また、第3ドーピング部1062は第1ビア10aを介して第2ドーピング部1033と接続され、それにより、第3ドーピング部1062と第2ドーピング部1033とを接続する配線を減少し、ひいては配線の製造に必要なフォトマスクの数をさらに減少する。
【0045】
本願の一部の実施例では、第1ドーピングサブ部10321及び第2ドーピング部1033は、いずれも1回目ドーピング及び2回目ドーピングを経て形成され、一方、第2ドーピングサブ部10322は、1回目ドーピングを経て形成され、第1ドーピングサブ部10321及び第2ドーピング部1033のイオンドーピング濃度は同じであり、第2ドーピングサブ部10322のイオンドーピング濃度は、第1ドーピングサブ部10321のイオンドーピング濃度よりも低く、第2ドーピングサブ部10322の抵抗は、第1ドーピングサブ部10321の抵抗よりも大きくなり、ドレインと接続される必要がある第1ドーピング部1032の電圧降下を低減させる。
【0046】
本願の一部の実施例では、第2ドーピングサブ部10322の抵抗を増加するとともに、第1ドーピングサブ部10321の抵抗を低減し、ドレインと接続される必要がある第1ドーピング部1032の電圧降下を低減するとともに、第1ドーピングサブ部10321がドレインと接続される時の両方間の接続抵抗を低減するように、第2ドーピングサブ部10322のイオンドーピング濃度と第1ドーピングサブ部10321のイオンドーピング濃度との比の値は、0.02以上且つ0.1以下である。
【0047】
一部の実施例では、1回目ドーピング及び2回目ドーピングは、いずれもN型高濃度ドーピングであり、又は、1回目ドーピング及び2回目ドーピングは、いずれもP型高濃度ドーピングである。
【0048】
一部の実施例では、1回目ドーピングのドーピングイオンは、2回目ドーピングのドーピングイオンと同じであるが、これに限らず、1回目ドーピングのドーピングイオンは、2回目ドーピングのドーピングイオンと異なってもよい。
【0049】
例示的には、第2ドーピングは、N型高濃度ドーピング又はP型高濃度ドーピングである。N型高濃度ドーピングのイオンはリンイオンを含むが、これに限らず、P型高濃度ドーピングのイオンはホウ素イオンを含むが、これに限らない。2回目ドーピングのドーピング濃度は、1×1014/cm2~9×1014/cm2である。
【0050】
一部の実施例では、第2活性層106の厚さは、第1活性層103の厚さよりも小さいため、第1活性層103が、熱アニールプロセスにおいて結晶相をより容易に形成されることに有利である。
【0051】
一部の実施例では、第1活性層103及び第2活性層106を形成した後、アレイ基板の製造方法は、第1活性層103の性能安定性を向上させ、第2活性層106の半導体特性を維持するように、第1活性層103がアニール工程に経て結晶相を形成され、第2活性層106に非晶質相を含めることをさらに含む。
【0052】
一部の実施例では、第2半導体層106a、第1領域1032a1の第1初期ドーピング部1032a及び第2初期ドーピング部1033aに対し2回目ドーピングを行った後、アレイ基板の製造方法は、第2ゲート107及び第2絶縁層1043を覆う第3絶縁層1044を形成することをさらに含む。
【0053】
一部の実施例では、
図1Gに示すように、第2ゲート107及び第2絶縁層1043を覆う第3絶縁層1044を形成した後、第3ビア10b、第5ビア10c及び第2ビア10dを形成し、第3ビア10bは、第1ドーピングサブ部10321と重なり、第3絶縁層1044、第2絶縁層1043及び第1絶縁層1042を貫通し、第5ビア10cは、第4ドーピング部1063と重なり、第3絶縁層1044及び第2絶縁層1043を貫通し、第2ビア10dは、第3ドーピング部1062と重なり、第3絶縁層1044及び第2絶縁層1043を貫通する。
【0054】
一部の実施例では、第3ビア10b、第5ビア10c及び第2ビア10dは、アレイ基板の製造に必要なフォトマスクの数を減少するように、1つのフォトマスクを用いてエッチング工程と組み合わせて形成される。
【0055】
一部の実施例では、
図1Hに示すように、ソース1081及びドレイン1082を形成し、ドレイン1082は、第3ビア10bのうち、第5ビア10cのうち、及び第3絶縁層1044の基板101から遠い表面に形成され、ソース1081は、第2ビア10dのうち、及び第3絶縁層1044の基板101から遠い表面に形成され、それにより、ドレイン1082は第4ドーピング部1063と第1ドーピングサブ部10321と接続され、ソース1081は第3ドーピング部1062と第2ドーピング部1033と接続される。
【0056】
一部の実施例では、ソース1081及びドレイン1082の材料は、モリブデン、アルミニウム、銅、チタン、インジウム亜鉛酸化物、及びインジウムスズ酸化物のうち少なくとも1つを含むが、これらに限らない。例示的には、ソース1081及びドレイン1082は、モリブデン層(Mo)、又はモリブデン層とアルミニウム層との積層(Mo/Al)、又はモリブデン層と銅層との積層(Mo/Cu)、又はモリブデンチタン合金層と銅層との積層(MoTi/Cu)、又は順次に積層されたモリブデンチタン合金層、銅層及びモリブデンチタン合金層(MoTi/Cu/MoTi)、又は順次に積層されたチタン層、アルミニウム層及びチタン層(Ti/Al/Ti)、又は順次に積層されたチタン層、銅層及びチタン層(Ti/Cu/Ti)、又は順次に積層されたモリブデン層、銅層及びインジウム亜鉛酸化物層(Mo/Cu/IZO)、又は順次に積層されたインジウム亜鉛酸化物層、銅層及びインジウム亜鉛酸化物層(IZO/Cu/IZO)を含む。
【0057】
本願の一部の実施例では、上記の方法によってトランジスタを形成し、トランジスタの移動度を増加させるように、トランジスタは並列に接続される第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とを含む。トランジスタの移動度をさらに増加させるように、第1トランジスタT1は、狭チャネルトランジスタである。第1トランジスタT1は、ソース1081、ドレイン1082、第1活性層103、及び第1ゲート105を含む。第2トランジスタT2は、第2活性層106、第2ゲート107、ソース1081、及びドレイン1082を含む。第1トランジスタT1は第2トランジスタT2と第3ドーピング部1062によって接続され、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2はソース1081とドレイン1082を共有し、それにより、アレイ基板を製造することに必要なフォトマスクの数を減少した。また、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との膜層は積層して配置されることにより、トランジスタが占有する水平空間を低減する前提で、トランジスタの高移動度を実現し、トランジスタの自己発熱問題を改善し、トランジスタの性能安定性を向上させた。
【0058】
図1Hは、本願の一部の実施例に係るアレイ基板を示す断面模式図である。アレイ基板10は、基板101と第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とを含み、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2は、いずれも基板101に配置される。
【0059】
一部の実施例では、アレイ基板10は、バッファ層102をさらに含み、バッファ層102は、第1トランジスタT1と基板101との間に位置する。
【0060】
第1トランジスタT1は、第1活性層103と第1ゲート105とソース1081とドレイン1082とを含み、第1活性層103は基板101に配置され、第1ゲート105は第1活性層103の一側に位置する。
【0061】
具体的には、第1ゲート105をマスクとし、イオンドーピングを用いて第1活性層103を形成し、アレイ基板10の製造に必要なフォトマスクの数を減少するように、第1ゲート105は第1活性層103の基板101から遠い側に位置し、即ち、第1薄膜トランジスタT1はトップゲート薄膜トランジスタである。
【0062】
他の一部の実施例では、第1ゲート105は、第1活性層103と基板101との間に位置してもよく、換言すれば、第1トランジスタT1は、ボトムゲート薄膜トランジスタであってもよい。
【0063】
一部の実施例では、第1トランジスタT1の性能安定性を向上させるように、第1活性層103は結晶相を含む。
【0064】
一部の実施例では、第1活性層103は、第1チャネル部1031と第1ドーピング部1032と第2ドーピング部1033とを含み、第1ドーピング部1032と第2ドーピング部1033は、それぞれ第1チャネル部1031の対向する両端に接続される。第1ゲート105は、第1チャネル部1031と重なる。第1ドーピング部1032は、第1ドーピングサブ部10321と第2ドーピングサブ部10322とを含み、第2ドーピングサブ部10322は、第1チャネル部1031と第1ドーピングサブ部10321との間に接続され、第2ドーピングサブ部10322のイオンドーピング濃度は、第1ドーピングサブ部10321のイオンドーピング濃度より低く、第1ドーピングサブ部10321のイオンドーピング濃度は、第2ドーピング部1033のイオンドーピング濃度と同じである。ソース1081は第2ドーピング部1033と接続され、ドレイン1082は第1ドーピング部1032の第1ドーピングサブ部10321と接続される。このような設計により、第2ドーピングサブ部10322の抵抗は、第1ドーピングサブ部10321の抵抗よりも大きくなり、ドレイン1082と接続される第1ドーピング部1032の電圧降下を低減させ、ひいてはホットキャリアによる第1トランジスタの発熱に起因した安定性不良の問題を改善するとともに、ドレイン1082と第1ドーピングサブ部10321との間の接続抵抗を低減させた。
【0065】
一部の実施例では、イオンドーピングを用いることにより第1ドーピング部1032に対し異なる領域で異なる抵抗設計を行うことを実現するように、第1活性層103が第1ドーピング部1032から第2ドーピング部1033まで延びる方向に沿って、第1ドーピング部1032の長さは、第2ドーピング部1033の長さよりも長いが、これに限らない。第1ドーピング部1032の長さは、第2ドーピング部1033の長さ以下であってもよい。
【0066】
一部の実施例では、第1活性層103が第1ドーピング部1032から第2ドーピング部1033まで延びる方向に沿って、第1ドーピングサブ部10321の長さは、第2ドーピングサブ部10322の長さよりも長く、それにより、第1ドーピング部1032の電圧降下を低減させて、自己発熱による第1トランジスタの安定性低下の問題を改善するとともに、第1ドーピング部1032の全体抵抗を小さくする。
【0067】
一部の実施例では、アレイ基板10は、第4絶縁層1041をさらに含み、第4絶縁層1041は第1ゲート絶縁層である。第4絶縁層1041は、第1ゲート105と第1活性層103との間に配置される。
【0068】
一部の実施例では、アレイ基板10は、第1絶縁層1042をさらに含み、第1絶縁層1042は層間絶縁層である。第1絶縁層1042は、第1ゲート105、第1活性層103及びバッファ層102を覆う。
【0069】
第2トランジスタT2は、第2活性層106及び第2ゲート107を含む。第2活性層106の少なくとも一部は、第1ゲート105の基板101から遠い側に位置する。具体的には、第2活性層106の一部は、第1絶縁層1042の基板101から遠い表面に位置する。
【0070】
第2ゲート107をマスクとして、イオンドーピングを用いて第2活性層106を形成し、アレイ基板10の製造に必要なフォトマスクの数を減少するように、第2ゲート107は、第2活性層106の基板101から遠い側に位置し、第2チャネル部1061と重なる。
【0071】
第2活性層106は、第2チャネル部1061と第3ドーピング部1062と第4ドーピング部1063とを含み、第3ドーピング部1062と第4ドーピング部1063は、それぞれ第2チャネル部1061の対向する両端に接続される。
【0072】
第3ドーピング部1062は第2ドーピング部1033と、第1絶縁層1042を貫通した第1ビア10aを介して接続され、それにより、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との接続を実現し、第3ドーピング部1062と第2ドーピング部1033とを接続するために必要な追加の配線を減少し、ひいてはアレイ基板101の製造に必要なフォトマスクの数をさらに減少した。
【0073】
第2チャネル部1061は、第1チャネル部1031及び第2ドーピングサブ部10322と重なり、言い換えれば、第2チャネル部1061の長さは、第1チャネル部1031の長さよりも長い。第3ドーピング部1062は第2ドーピング部1033と重なり、第4ドーピング部1063は第1ドーピングサブ部10321と重なる。このような設計により、第2ゲート107をマスクとして、イオンドーピングを用いて第2活性層106を形成するとともに、第2ゲート107をマスクとして、第1ドーピングサブ部10321及び第2ドーピング部1033を形成することが容易になり、第1活性層103の製造に必要なフォトマスクの数を減少し、ひいてはアレイ基板10を製造することに必要なフォトマスクの数を減少した。
【0074】
一部の実施例では、第2活性層106は、第2トランジスタT2のスイッチング性能を保証するために非晶質相を含む。
【0075】
一部の実施例では、第2活性層106の厚さは、第1活性層103の厚さよりも小さいため、熱アニールプロセスにおいて結晶相を含む第1活性層103をより容易に形成することに有利である。
【0076】
一部の実施例では、アレイ基板10は、第2絶縁層1043と第3絶縁層1044とをさらに含む。第2絶縁層1043は、第2活性層106と第2ゲート107との間に位置する。第3絶縁層1044は、第2ゲート107及び第2絶縁層1043を覆う。
【0077】
一部の実施例では、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2が構成するトランジスタの移動度を増加させるように、第1トランジスタT1は第2トランジスタT2と並列に接続される。
【0078】
ソース1081及びドレイン1082は、第2ゲート107の基板101から遠い側に位置し、ソース1081及びドレイン1082は、いずれも第3絶縁層1044の基板101から遠い表面に位置する。
【0079】
一部の実施例では、ドレイン1082は、第3絶縁層1044及び第2絶縁層1043を貫通する第5ビア10cを介して第4ドーピング部1063と接続され、且つドレイン1082は、第3絶縁層1044、第2絶縁層1043及び第1絶縁層1042を貫通する第3ビア10bを介して第1ドーピング部1032の第1ドーピングサブ部10321と接続されることで、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との間の並列接続を実現する。
【0080】
一部の実施例では、ソース1081は第2ビア10dを介して第3ドーピング部1062と接続され、且つ第3ドーピング部1062は第1ビア10aを介して第2ドーピング部1033と接続されることで、ソース1081は第3ドーピング部1062によって第2ドーピング部1033と接続されるようになり、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とを接続する配線をさらに減少し、配線の製造に必要なフォトマスクを減少し、アレイ基板を製造するコストを低減した。
【0081】
図2は、本願の他の一部の実施例に係るアレイ基板を示す断面模式図である。
図2に示すアレイ基板は、
図1Hに示すアレイ基板と基本的に類似しており、同じ部分についてこれ以上説明しない。相違点は以下の通りである。第3ドーピング部1062は、第1ビア10aを介して第2ドーピング部1033と接続され、第4ドーピング部1063は第4ビア10eを介して第1ドーピング部10321と接続され、即ち、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とが、第2活性層106の第3ドーピング部1062及び第4ドーピング部1063によって並列に接続されることを実現し、それにより、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2との並列接続に必要な配線を減少し、アレイ基板の製造に必要なフォトマスクをさらに減少した。ここで、第4ビアホール10eは、第1絶縁層1042を貫通する。
【0082】
図3は、本願の他の一部の実施例に係るアレイ基板を示す断面模式図である。
図3に示すアレイ基板は、
図1Hに示すアレイ基板と基本的に類似しており、同じ部分についてこれ以上説明しない。相違点は以下の通りである。ドレイン1082は第6ビア10fを介して第4ドーピング部1063と接続され、且つ第4ドーピング部1063は第4ビア10eを介して第1ドーピングサブ部10321と接続される。ここで、第6ビア10fは第4ドーピング部1063と重なり、第3絶縁層1044及び第2絶縁層1043を貫通し、第4ビア10eは第1ドーピングサブ部10321と重なり、第1絶縁層1042を貫通する。
【0083】
なお、上記第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とは、直列に接続されてもよい。
【0084】
図4及び
図5に示すように、本願は表示パネル30をさらに提供し、表示パネル30は上記いずれかの実施例に係るアレイ基板10を含む。
【0085】
図4に示すように、表示パネル30は、アレイ基板10と発光素子層201とを含み、発光素子層201は発光素子2011を含み、発光素子2011は第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2のうち少なくとも一方と接続される。ここで、発光素子2011は、有機発光ダイオード、量子ドット発光ダイオード、マイクロ発光ダイオード、及びサブミリメートル発光ダイオードのうち少なくとも一方を含むが、これらに限らない。
【0086】
図5に示すように、表示パネル30は、アレイ基板10と、対向基板202と、液晶層203とを含み、液晶層203は、アレイ基板10と対向基板202との間に配置される。
【0087】
以上の実施例に対する説明は、本願の技術案及びその核心思想の理解を助けるためのものである。当業者であれば、上記の実施例に記載された技術案を変形したり、又はその一部の技術的特徴を等価に置き換えたりすることができ、これらの変形又は置換は、対応する技術案の本質を本願の各実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではないことを理解されるべきである。
【符号の説明】
【0088】
30 表示パネル
10 アレイ基板
201 発光素子層
2011 発光素子
202 対向基板
203 液晶層
101 基板
102 バッファ層
103a 第1半導体層
103 第1活性層
1031 第1チャネル部
1032a 第1初期ドーピング部
1032a1 第1領域
1032a2 第2領域
1032 第1ドーピング部
10321 第1ドーピングサブ部
10322 第2ドーピングサブ部
1033a 第2初期ドーピング部
1033 第2ドーピング部
1041 第4絶縁層
1042 第1絶縁層
1043 第2絶縁層
1044 第3絶縁層
105 第1ゲート
106a 第2半導体層
106 第2活性層
1061 第2チャネル部
1062 第3ドーピング部
1063 第4ドーピング部
107 第2ゲート
10a 第1ビア
10d 第2ビア
10b 第3ビア
10e 第4ビア
10c 第5ビア
10f 第6ビア
1081 ソース
1082 ドレイン
T1 第1トランジスタ
T2 第2トランジスタ