(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】ランダムアクセス方法、装置、配置指示方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20250226BHJP
H04W 74/0833 20240101ALI20250226BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20250226BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20250226BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W74/0833
H04W72/232
H04W84/06
(21)【出願番号】P 2023500032
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2020106376
(87)【国際公開番号】W WO2022021405
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-01-19
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,シャウウェイ
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】OPPO,Left issues on random access procedure in NTN[online],3GPP TSG RAN WG2 #107bis R2-1913335,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_107bis/Docs/R2-1913335.zip>,2019年
【文献】THALES,3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Solutions for NR to support non-terrestrial networks (NTN) (Release 16)[online],Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/TSG_RAN/TSGR_86/Docs/RP-192504.zip>,2019年
【文献】ZTE Corporation, Sanechips, China Southern Power Grid Co., Ltd,TP on RACH capacity evaluation and procedures[online],3GPP TSG RAN WG2 #107bis R2-1914069,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_107bis/Docs/R2-1914069.zip>,2019年
【文献】CATT,Discussion on Random Access Procedure for NTN[online],3GPP TSG RAN WG2 #107bis R2-1912159,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_107bis/Docs/R2-1912159.zip>,2019年
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されるランダムアクセス方法であって、
前記端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、前記端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なり、
前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の時間窓の第1の受信時刻に対する第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の時間窓の第2の受信時刻に対する第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる、
ことを特徴とするランダムアクセス方法。
【請求項2】
前記第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第1の受信時刻が前記第1のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイムでは、基地局から送信されたランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第1の時間窓を継続するステップを含み、
及び/又は前記第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第2の受信時刻が前記第2のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイムでは、基地局から送信されたランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第2の時間窓を継続するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の受信時刻と前記第2の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg1又はMsgAの送信が完了した時刻である、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のオフセットが前記第2のオフセットよりも大きく、及び/又は前記第1の長さが前記第2の長さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第2のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中に位置するネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上に位置する基地局までの距離であり、cは光速である、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の受信タイム情報は、第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は前記第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は前記第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含み、
前記第3のオフセットと前記第4のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1のタイミングの時間長と前記第2のタイミングの時間長とは異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第3の受信時刻が前記第3のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号において、前記第1の競合解決タイマを起動するステップを含み、
及び/又は前記第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第4の受信時刻が前記第4のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号において、前記第2の競合解決タイマを起動するステップを含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第3の受信時刻と前記第4の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg3の送信が完了した時刻である、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第3のオフセットが前記第4のオフセットよりも大きく、及び/又は前記第1のタイミングの時間長が前記第2のタイミングの時間長よりも小さい、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第3のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第4のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中に位置するネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上に位置する基地局までの距離であり、cは光速である、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記基地局から送信された指示情報を受信するステップであって、前記指示情報には前記第1の受信タイム情報及び/又は前記第2の受信タイム情報が含まれるステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
基地局に適用される配置指示方法であって、
第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報を含む指示情報を端末に送信するステップであって、前記指示情報は、前記端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、前記第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、前記第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することを指示するステップを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なり、
前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の時間窓の第1の受信時刻に対する第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の時間窓の第2の受信時刻に対する第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる、
ことを特徴とする配置指示方法。
【請求項13】
前記第1の受信時刻と前記第2の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg1又はMsgAの送信が完了した時刻である、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のオフセットが前記第2のオフセットよりも大きく、及び/又は前記第1の長さが前記第2の長さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第2のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中に位置するネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上に位置する基地局までの距離であり、cは光速である、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の受信タイム情報は、第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は前記第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、
及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は前記第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含み、
前記第3のオフセットと前記第4のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1のタイミングの時間長と前記第2のタイミングの時間長とは異なる、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第3のオフセットが前記第4のオフセットよりも大きく、及び/又は前記第1のタイミングの時間長が前記第2のタイミングの時間長よりも小さい、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第3のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第4のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/c
等しく、
d1は空中に位置するネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上に位置する基地局までの距離であり、cは光速である、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
端末に適用されるランダムアクセス装置であって、
前記端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、前記端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するように構成されるフィードバック受信モジュールを含み
、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なり、
前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の時間窓の第1の受信時刻に対する第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の時間窓の第2の受信時刻に対する第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる、
ことを特徴とするランダムアクセス装置。
【請求項20】
基地局に適用される配置指示装置であって、
第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報を含む指示情報を端末に送信するように構成される指示送信モジュールであって、前記指示情報は、前記端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、前記第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、前記第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することを指示する指示送信モジュールを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なり、
前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の時間窓の第1の受信時刻に対する第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の時間窓の第2の受信時刻に対する第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる、
ことを特徴とする配置指示装置。
【請求項21】
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項1~11のいずれかに記載のランダムアクセス方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項22】
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項12~18のいずれかに記載の配置指示方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項23】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~11のいずれかに記載のランダムアクセス方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項24】
コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項12~18のいずれかに記載の配置指示方法のステップが実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術の分野に関し、具体的には、ランダムアクセス方法、配置指示方法、ランダムアクセス装置、配置指示装置、電子機器、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の発展に伴い、基地局と地上の任意の位置にある端末が通信できることを満たす必要があるが、現在、ネットワーク中の基地局は地上にあり、基地局の設置には多くの制限があり、地上基地局によって地上を全面的にカバーすることは困難であるため、衛星と結合してカバーすることが考慮する。
【0003】
地上ネットワークでは、基地局は、端末にタイミングアドバンス(Timing Advance、TAと略称する)を送信することで、端末によって送信される上り信号フレームと基地局から送信される下り信号フレームとを対応させることができる。
【0004】
しかし、非地上ネットワーク(Non-Terrestrial Network、NTNと略称する)で衛星と結合して通信を行う場合、衛星が空中にあり、かつ高速に移動しているため、基地局が衛星を介して端末と通信する際には遅延が大きく、タイミングアドバンスは遅延に応じて設定されるため、タイミングアドバンスも大きくなり、いくつかの問題を引き起こす。
【発明の概要】
【0005】
これに対して、本開示の実施例は、関連技術における技術課題を解決するために、ランダムアクセス方法、配置指示方法、ランダムアクセス装置、配置指示装置、電子機器およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0006】
本開示の実施例による第1の態様は、端末に適用されるランダムアクセス方法を提供し、前記方法は、
前記端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、又は、前記端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0007】
本開示の実施例による第2の態様は、基地局に適用される配置指示方法を提供し、前記方法は、
第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報を含む指示情報を端末に送信するステップであって、前記指示情報は、前記端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、前記第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、前記第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するように指示するステップを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0008】
本開示の実施例による第3の態様は、端末に適用されるランダムアクセス装置を提供し、前記装置は、
前記端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、前記端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するフィードバック受信モジュールを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0009】
本開示の実施例による第4の態様は、基地局に適用される配置指示装置を提供し、前記装置は、
第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報を含む指示情報を端末に送信する指示送信モジュールであって、前記指示情報は、前記端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、前記第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、前記第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するように指示する指示送信モジュールを含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0010】
本開示の実施例による第5の態様は、電子機器を提供し、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、上記のいずれかに記載のランダムアクセス方法及び/又は上記のいずれかに記載の配置指示方法を実現するように配置される。
【0011】
本開示の実施例による第6の態様は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記のいずれかに記載のランダムアクセス方法、または、上記のいずれかに記載の配置指示方法が実現される。
【0012】
本開示の実施例によれば、基地局は、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定する場合と、非自律的にタイミングアドバンスを決定する場合とで、それぞれ異なる受信タイム情報を指示することで、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することができ、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することができ、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報とは異なる。
【0013】
即ち、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、および、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合に、ランダムアクセスプロセスにおいて、異なる受信タイム情報に基づいて基地局のフィードバック情報を受信することができる。
【0014】
タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局のフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に判断することができ、これにより、比較的多くのオフセットを遅延させて、フィードバック情報の受信を開始することができ、フィードバック情報を受信する時間窓の長さを短くしてランダムアクセスプロセスの時間を短縮することができる。
【0015】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ないオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、フィードバック情報を受信する時間窓の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の実施例における技術案をよる明確に説明するために、以下では、実施例の説明に用いる図面を簡単に説明するが、以下の説明における図面は本開示のいくつかの実施例に過ぎず、創造的な労力を払うことなく、当業者にとってはこれらの図面に基づいて他の図面を得ることも可能であることは明らかである。
【
図1】本開示の実施例によるランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
【
図2】本開示の実施例による別のランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
【
図3】本開示の実施例によるさらに別のランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
【
図4】本開示の実施例によるさらに別のランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
【
図5】本開示の実施例による配置指示方法の概略フローチャートである。
【
図6】本開示の実施例によるランダムアクセス装置の概略ブロック図である。
【
図7】本開示の実施例による別のランダムアクセス装置の概略ブロック図である。
【
図8】本開示の実施例による配置指示装置の概略ブロック図である。
【
図9】本開示の実施例による用于配置指示の装置の概略ブロック図である。
【
図10】本開示の実施例によるランダムアクセスのための装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本開示の実施例における技術案について、本開示の実施例における図面を参照して明確かつ完全に説明するが、説明する実施例は、本開示の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではないことは明らかである。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わずに得た他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0018】
図1は、本開示の実施例によるランダムアクセス方法の概略フローチャートである。本実施例に示す方法は、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、モノのインターネットデバイスなどの電子機器を含むが、これらに限定されるもためはない非地上ネットワークにおける端末に適用することができる。前記端末は、ユーザデバイスとして基地局と通信することができ、この場合、前記基地局は、非地上ネットワーク内の地上にある基地局であってもよいし、非地上ネットワーク内の空中にある衛星、空中プラットフォームなどのネットワークデバイスであってもよい。以下、主に、前記ネットワークデバイスが衛星である場合の例示的な説明を行う。
【0019】
図1に示すように、前記ランダムアクセス方法は、以下のステップを含む。
【0020】
ステップS101では、前記端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、前記端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0021】
なお、本開示のすべての実施例における第1の受信タイム情報及び/又は第2の受信タイム情報は、基地局によって端末に配置されてもよいし、端末自身が決定していてもよく、具体的には必要に応じて設定することができ、本開示は制限しない。
【0022】
非地上ネットワークでは、端末と地上に位置する基地局との間で通信しても、基地局とずる衛星と通信しても、通信信号を衛星に送信する必要がある。衛星が空中にあるため、通信信号を衛星に伝送するには長い時間がかかり、端末と基地局の通信遅延が大きく、最大で541.46msに達することができる。
【0023】
非地上ネットワークにおける通信遅延を補償するため、端末は通信プロセスでは、タイミングアドバンスに基づいて補償することができ、ここでの補償方法は主に2つを含む。
【0024】
第1の方法は、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することで、端末が自分の位置を決定できる場合に適している。端末は端末から衛星までの距離に基づいて補償すべき遅延を計算することができ、これは衛星再生モード、すなわち衛星を基地局とする場合に適し、あるいは、端末から衛星までの距離と、衛星から基地局までの距離または遅延とに基づいて補償すべき遅延を計算し、これは、基地局が地上にある場合に適用される。
【0025】
端末によって決定された補償を必要とする遅延は、ランダムアクセス中のMsg 3またはMsgAに搬送されるなど、ランダムアクセス中に基地局に報告されることができるタイミングアドバンスとすることができる。端末が基地局と通信する際には、すべてのタイミングアドバンスを補償してもよいし、ネットワークによって放送される共通タイミングアドバンス(common TAと称してもよい)を受信してから、すべてのタイミングアドバンスと共通タイミングアドバンスの差分を補償するなど、部分補償を行ってもよい。
【0026】
第2の方法は、端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定し、端末が自分の位置を決定できない場合に適している。端末がネットワークによって放送される共通タイミングアドバンスを受信することができ、その後、基地局と通信するとき、この共通タイミングアドバンスを補償するか、端末はタイミングアドバンスを補償するためはなく、ネットワークが共通タイミングアドバンスを補償する。例えば、衛星が共通タイミングアドバンスを補償する。
【0027】
例えば、衛星から地上の基準点(衛星が地上に投影された位置を指すことができる)までの距離をd0、衛星と端末との距離をd1、衛星から基地局までの距離をd0_F、光速をcとする。そのため、衛星再生モードでは、共通タイミングアドバンスは衛星から地上の基準点までの双方向の遅れ、具体的には2*d0/cに等しく、端末が地上にある基地局と通信するとき、共通タイミングアドバンスは衛星から地上の基準点までの双方向の遅延と衛星から地上の基地局までの双方向の遅延を合わせたもためあり、具体的には2*(d0+d0_F)/cに等しい。
【0028】
端末が上記2つの方法に基づいて補償する遅延は異なることが分かる。
【0029】
タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、端末の位置は確定できるため、これに基づいて決定されるタイミングアドバンスは相対的に正確であり、さらに補償の遅延も相対的に正確であり、一般的には実際に存在する遅延と補償の遅延誤差は1ms以内であることが保証される。
【0030】
一方、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、端末の位置に基づいてタイミングアドバンスを決定するのではなく、補償は共通タイミングアドバンスに基づいて行われ、かつ、共通タイミングアドバンスには衛星から端末までの距離d1が含まれず、衛星から地上の基準点までの距離d0のみが含まれるため、実際の遅延と補償の遅延誤差は大きく、この誤差はd1とd0の差と正の相関があり、カバー半径3500kmのセルでは、この誤差は、さらに、20.6msにも達する。
【0031】
端末がランダムアクセス中に遅延を補償するためには、上記の自律的にタイミングアドバンスを決定する方法または非自律的にアドバンスを決定する方法で補償する必要がある。すなわち、ランダムアクセス中に、基地局に情報(例えばMsg1、Msg3、MsgAなど)を送信する際には、自律的にタイミングアドバンスを決定するする方法で、全てのタイミングアドバンスを早めるか、全てのタイミングアドバンスと共通タイミングアドバンスとの差分を早める必要があり、または自律的にタイミングアドバンスを決定する方法で、共通タイミングアドバンスを早めたり、ネットワークによって、共通タイミングアドバンスを補償したりする。
【0032】
また、端末がランダムアクセス中に基地局からのフィードバック情報を受信するには、上記の遅延に基づいて受信する必要もある。例えば、基地局から送信されるランダムアクセス応答に対して、端末はMsg1を送信した後に受信することができるが、上記遅延の存在により、フィードバック情報は端末がMsg1を送信した後に上記遅延を経てから端末に送信されるため、端末はMsg1を送信した後、少なくとも上記遅延を待ってから基地局から送信されるフィードバック情報を受信する必要がある。
【0033】
以上のことから、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定する場合と、端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定する場合とでは、補償すべき遅延が異なり、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定する場合には、補償すべき遅延は端末と衛星との距離d1に基づいて決定され、端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定する場合には、補償すべき遅延は衛星または基地局によって端末に指示され、具体的には衛星から地上の基準点までの距離d0に基づいて決定される。
【0034】
一般に、d1とd0は等しくなく、かつ、d1は端末と衛星の真の距離であるため、d1に基づいて補正すべき遅延を決定するのは比較的正確であり、d0に基づいて補正すべき遅延を決定するのは誤差が大きい。受信タイム情報のみに基づいて前記フィードバック情報を受信する場合、上記2つの補償方法に対応するためには、遅延誤差が大きい場合と遅延誤差が比較的正確な場合とを満たす必要があるため、補償すべき遅延としてd0を採用してフィードバック情報の受信を決定すると、端末はフィードバック情報を受信するために多くの時間を要するとともに、遅延誤差が大きい場合でもフィードバック情報を受信できるようにするために受信時間も比較的長くなる。
【0035】
本開示の実施例によれば、基地局は、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定する場合と、非自律的にタイミングアドバンスを決定する場合とで、それぞれ異なる受信タイム情報を指示することで、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することができ、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することができ、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報とは異なる。
【0036】
即ち、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、および、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合に、ランダムアクセスプロセスにおいて、異なる受信タイム情報に基づいて基地局のフィードバック情報、例えばMsg2、Msg4などを受信することができる。
【0037】
例えば、上記受信タイミング情報は、オフセットと時間窓の長さの2つの情報を含む。自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に判断することができ、これにより、比較的多くのオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始し、フィードバック情報を受信する時間窓の長さを短くすることができ、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することができる。
【0038】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ないオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、フィードバック情報を受信する時間窓の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0039】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の受信時刻に対する第1の時間窓の第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の受信時刻に対する第2の時間窓の第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる。
【0040】
一実施例では、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報は、オフセット及び/又は時間窓の長さの2つの部分を含むことができる。
【0041】
具体的には、第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の受信時刻に対する第1の時間窓の第1のオフセット、及び/又は第1の時間窓の第1の長さを含み、第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の受信時刻に対する第2の時間窓の第2のオフセット、及び/又は第2の時間窓の第2の長さを含む。また、第1のオフセットと第2のオフセットとは異なり、及び/又は第1の長さと第2の長さとは異なる。
【0042】
第1の受信タイム情報は、第1のオフセットのみを含み、又は、第1の時間窓の第1の長さのみを含み、又は、第1のオフセット及び第1の時間窓の第1の長さを含み、第2の受信タイム情報は、第2のオフセットのみを含み、又は、第2の時間窓の第2の長さのみを含み、又は、第2のオフセット及び第2の時間窓の第2の長さを含む。
【0043】
例えば、第1の受信タイム情報は、第1のオフセット及び第1の時間窓の第1の長さを含み、第2の受信タイム情報は、第2のオフセット及び第2の時間窓の第2の長さを含む。
【0044】
タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局のフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に決定することができ、これにより、比較的多くの第1のオフセットを遅延させて、フィードバック情報の受信を開始することができ、第1のフィードバック情報を受信する時間窓の第1の長さを短くしてランダムアクセスプロセスの時間を短縮することができる。
【0045】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ない第2のオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、フィードバック情報を受信する第2の時間窓の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0046】
図2は、本開示の実施例による別のランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
図2に示すように、前記第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第1の受信時刻が前記第1のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイム(PDCCH occasion)では、基地局から送信されるランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第1の時間窓を継続する、
及び/又は前記第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第2の受信時刻が前記第2のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイムでは、基地局から送信されるランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第2の時間窓を継続するステップを含むステップS1011を含む。
【0047】
一実施例では、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、基地局によって送信されたランダムアクセス応答情報を受信するために、第1の受信時刻から、第1のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイミング中に前記第1の時間窓を継続してもよい。
【0048】
一実施例では、端末がタイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、基地局によって送信されたランダムアクセス応答情報を受信するために、第2の受信時刻から、第2のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイミング中に前記第2の時間窓を継続してもよい。
【0049】
選択的に、前記第1の受信時刻と前記第2の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg1又はMsgAの送信が完了した時刻である。
【0050】
一実施例では、端末は、4ステップのランダムアクセス中に、Msg1の送信が完了した時刻から、第1のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイミングにおいて、基地局によって送信されたランダムアクセス応答情報を受信するために前記第1の時間窓を継続してもよい。
【0051】
一実施例では、端末は、2ステップのランダムアクセス中に、MsgAの送信が完了した時刻から、第2のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイミングでは、基地局から送信されるランダムアクセス応答情報を受信するために前記第2の時間窓を継続してもよい。
【0052】
選択的に、前記第1のオフセットが前記第2のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1の長さが前記第2の長さよりも小さい。
【0053】
一実施例では、第1のオフセットは第2のオフセットより大きくてもよく、第1の長さは第2の長さより小さくてもよい。したがって、端末は、自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、比較的多くの第1のオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始し、及び/又はフィードバック情報の受信の第1の時間窓の第1の長さを短くしてもよく、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することを容易にする。タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、基地局からのフィードバック情報を受信できるようにするために、比較的少ない第2のオフセットだけ遅延してフィードバック情報の受信を開始することができ、及び/又はフィードバック情報を受信する第2の時間窓の第2の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0054】
選択的に、前記第1のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第2のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上にある基地局までの距離であり、cは光速である。
【0055】
一実施例では、自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、端末と基地局との通信方法が衛星再生方式であり、衛星は基地局と理解できるため、第1のオフセットは衛星から端末までの距離d1から計算することができ、第1のオフセットは2*d1/cに等しく、端末と基地局との通信方法が衛星透過方法であり、基地局が地上基地局であり、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第1のオフセットは衛星から端末までの距離d1と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算でき、第1のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しい。
【0056】
一実施例では、非自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、端末は衛星または基地局にって配置されるタイミングアドバンスを受信する必要があり、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第2のオフセットは衛星から地上の基準点までの距離d0から計算することができ、第2のオフセットは2*d0/cに等しく、さらに第2のオフセットを端末に送信することができ、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第2のオフセットは衛星から地上の基準点までの距離d0と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第2のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しく、さらに第2のオフセットを端末に送信することができる。
【0057】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は前記第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は前記第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含み、
前記第3のオフセットと前記第4のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1のタイミングの時間長と前記第2のタイミングの時間長とは異なる。
【0058】
一実施例では、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報は、オフセット及び/又は競合解決タイマの第2のタイミングの時間長の2つの部分を含むことができる。
【0059】
具体的には、第1の受信タイム情報は、受信競合解決情報をタイミングする第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含んでもよく、第2の受信タイム情報は、受信競合解決情報をタイミングする第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は、第2の競合解決タイマの第2のタイミング時間を含んでもよい。また、第3のオフセットと第4のオフセットは異なっていてもよく、及び/又は、第1のタイミングの時間長と第2のタイミングの時間長は異なっていてもよい。
【0060】
第1の受信タイム情報は、第3のオフセットのみを含んでいてもよいし、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長のみを含んでいてもよいし、第3のオフセットおよび第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含むいてもよく、第2の受信タイム情報は、第4のオフセットのみを含んでもよいし、第2の競合解決タイマーの第2のタイミング時間のみを含んでもよいし、第4のオフセットと第2の競合解決タイマーの第2のタイミングの時間長とを含んでもよい。
【0061】
例えば、第1の受信タイム情報は、第3のオフセット及び第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、第2の受信タイム情報は、第4のオフセット及び第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含む。
【0062】
タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に決定することができ、これにより、比較的多くの第3のオフセットを遅延させて競合解決情報の受信を開始し、受信競合解決情報をタイミングする第1の競合解決タイマーの第1のタイミングの時間長を短くすることで、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することを容易にする。
【0063】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ない第4のオフセットを遅延させて競合解決情報の受信を開始することができ、競合解決情報をタイミングする第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を長くすることができ、基地局からの競合解決情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる(競合解決の成功と競合解決の失敗の両方を含む)。
【0064】
図3は、本開示の実施例によるさらに別のランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
図3に示すように、前記第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第3の受信時刻が前記第3のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号において、前記第1の競合解決タイマを起動するステップを含み、
及び/又は前記第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するステップは、
前記第4の受信時刻が前記第4のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号において、前記第2の競合解決タイマを起動するステップを含むステップS1012を含む。
【0065】
上記の記号は、直交周波数分割多重OFDM記号であってもよい。
【0066】
一実施例では、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、第3の受信時刻から、第3のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号に、第1の競合解決タイマをオンにして、基地局から送信される競合解決情報を受信することができる。
【0067】
一実施例では、端末タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、第2の受信時刻から、第2のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号に、第2の競合解決タイマをオンにして、基地局から送信される競合解決情報を受信することができる。
【0068】
選択的に、前記第3の受信時刻と前記第4の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg3の送信が完了した時刻である。
【0069】
一実施例では、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、ランダムアクセスのMsg3の送信が完了した第3の受信時刻から、第3のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号に、第1の競合解決タイマをオンにして、基地局から送信される競合解決情報を受信することができる。
【0070】
一実施例では、端末がタイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、ランダムアクセスのMsg3の送信が完了した受信時刻から、第2のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号に、第2の競合解決タイマをオンにして、基地局から送信される競合解決情報を受信することができる。
【0071】
選択的に、前記第3のオフセットが前記第4のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1のタイミングの時間長が前記第2のタイミング長よりも小さい。
【0072】
一実施例では、第3のオフセットは第4のオフセットより大きくてもよく、第1のタイミングの時間長は第2のタイミング長より小さくてもよい。したがって、端末は、自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、比較的多くの第3のオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、及び/又は、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することを容易にするために、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を短くすることができる。非自律的にタイミングの進み量を決定する場合、比較的少ない第4のオフセットだけ遅延してフィードバック情報の受信を開始し、及び/又は、第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を延長することで、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0073】
選択的に、前記第3のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第4のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上にある基地局までの距離であり、cは光速である。
【0074】
一実施例では、タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第3のオフセットは衛星から端末までの距離d1から計算することができ、第3のオフセットは2*d1/cに等しく、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第3のオフセットは衛星から端末までの距離d1と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第3のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しい。
【0075】
一実施例では、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、端末は衛星または基地局にって配置されるタイミングアドバンスを受信する必要があり、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第3のオフセットは衛星から端末までの距離d1から計算することができ、第3のオフセットは2*d1/cに等しく、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第3のオフセットは衛星から端末までの距離d1と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第3のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しい。
【0076】
図4は、本開示の実施例によるさらに別のランダムアクセス方法の概略フローチャートである。
図4に示すように、前記方法は、
前記基地局から送信される指示情報を受信するステップS102であって、前記指示情報には前記第1の受信タイム情報及び/又は前記第2の受信タイム情報が含まれるステップS102を含む。
【0077】
一実施例では、基地局は、指示情報を端末に送信することができ、これによって、上記の第1の受信タイム情報を端末に指示し、また、上記第2の受信タイム情報を指示してもよく、指示情報は、端末の第1の受信信タイム情報と第2の受信タイム情報の役割を指示するためにさらに用いられ、具体的には、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定し、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信する。
【0078】
なお、ステップS102は、端末がランダムアクセスを開始する前に実行することができる。
【0079】
図5は、本開示の実施例による配置指示方法の概略フローチャートである。本実施例で示す方法は、非地上ネットワーク内の基地局に適用することができ、その基地局は非地上ネットワーク内の地上にある基地局であってもよいし、非地上ネットワーク内の空中にあるネットワークデバイス、例えば衛星や空中プラットフォームなどであってもよい。基地局は、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、モノのインターネットデバイスなどの電子機器を含むが、これらに限定されないユーザデバイスである端末と通信することができる。以下、主に、前記ネットワークデバイスが衛星である場合の例示的な説明を行う。
【0080】
図5に示すように、前記配置指示方法は、
第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報を含む指示情報を端末に送信するステップS201であって、前記指示情報は、前記端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、前記第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、前記第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するように指示するステップS201を含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0081】
本開示の実施例によれば、基地局は、端末が自律的にタイミングアドバンスを決定する場合と、非自律的にタイミングアドバンスを決定する場合とで、それぞれ異なる受信タイム情報を指示することで、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することができ、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信することができ、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報とは異なる。
【0082】
即ち、端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、および、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合に、ランダムアクセスプロセスにおいて、異なる受信タイム情報に基づいて基地局のフィードバック情報、例えばMsg2、Msg4などを受信することができる。
【0083】
例えば、上記受信タイミング情報は、オフセットと時間窓の長さの2つの情報を含む。自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に判断することができ、これにより、比較的多くのオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始し、フィードバック情報を受信する時間窓の長さを短くすることで、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することを容易にする。
【0084】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ないオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、フィードバック情報を受信する時間窓の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0085】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の受信時刻に対する第1の時間窓の第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の受信時刻に対する第2の時間窓の第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる。
【0086】
一実施例では、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報は、オフセット及び/又は時間窓の長さの2つの部分を含むことができる。
【0087】
具体的には、第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の受信時刻に対する第1の時間窓の第1のオフセット、及び/又は第1の時間窓の第1の長さを含み、第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の受信時刻に対する第2の時間窓の第2のオフセット、及び/又は第2の時間窓の第2の長さを含む。また、第1のオフセットと第2のオフセットとは異なり、及び/又は第1の長さと第2の長さとは異なる。
【0088】
第1の受信タイム情報は、第1のオフセットのみを含み、又は、第1の時間窓の第1の長さのみを含み、又は、第1のオフセット及び第1の時間窓の第1の長さを含み、第2の受信タイム情報は、第2のオフセットのみを含み、又は、第2の時間窓の第2の長さのみを含み、又は、第2のオフセット及び第2の時間窓の第2の長さを含む。
【0089】
例えば、第1の受信タイム情報は、第1のオフセット及び第1の時間窓の第1の長さを含み、第2の受信タイム情報は、第2のオフセット及び第2の時間窓の第2の長さを含む。
【0090】
タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局のフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に決定することができ、これにより、比較的多くの第1のオフセットを遅延させて、フィードバック情報の受信を開始することができ、第1のフィードバック情報を受信する時間窓の第1の長さを短くしてランダムアクセスプロセスの時間を短縮することができる。
【0091】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ない第2のオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、フィードバック情報を受信する第2の時間窓の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0092】
選択的に、前記第1の受信時刻と前記第2の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg1又はMsgAの送信が完了した時刻である。
【0093】
一実施例では、端末は、4ステップランダムアクセス中に、Msg1の送信が完了した時刻から、第1のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイミングでは、基地局によって送信されたランダムアクセス応答情報を受信するために前記第1の時間窓を継続する。
【0094】
一実施例では、端末は、2ステップのランダムアクセス中に、MsgAの送信が完了した受信時刻から、第2のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイムでは、基地局から送信されるランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第2の時間窓を継続する。
【0095】
選択的に、前記第1のオフセットが前記第2のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1の長さが前記第2の長さよりも小さい。
【0096】
一実施例では、第1のオフセットは第2のオフセットより大きくてもよく、第1の長さは第2の長さより小さくてもよい。したがって、端末は、自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、比較的多くの第1のオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始し、及び/又はフィードバック情報の受信の第1の時間窓の第1の長さを短くしてもよく、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することを容易にする。タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、基地局からのフィードバック情報を受信できるようにするために、比較的少ない第2のオフセットだけ遅延してフィードバック情報の受信を開始することができ、及び/又はフィードバック情報を受信する第2の時間窓の第2の長さを長くすることができ、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0097】
選択的に、前記第1のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第2のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記基地局から記端末への距離、cは光速である。
【0098】
一実施例では、タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第1のオフセットは衛星から端末までの距離d1から計算することができ、第1のオフセットは2*d1/cに等しく、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第1のオフセットは衛星から端末までの距離d1と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第1のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しい。
【0099】
一実施例では、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、端末は衛星または基地局にって配置されるタイミングアドバンスを受信する必要があり、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第2のオフセットは衛星から端末までの距離d0から計算することができ、第2のオフセットは2*d0/cに等しく、第2のオフセットを端末に送信することができ、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第2のオフセットは衛星から地上の基準点までの距離d0と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第2のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しく、第2のオフセットを端末に送信することができる。
【0100】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は前記第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は前記第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含む。
【0101】
一実施例では、第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報は、オフセット及び/又は競合解決タイマの第2のタイミングの時間長の2つの部分を含むことができる。
【0102】
具体的には、第1の受信タイム情報は、受信競合解決情報をタイミングする第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含んでもよく、第2の受信タイム情報は、受信競合解決情報をタイミングする第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は、第2の競合解決タイマの第2のタイミング時間を含んでもよい。また、第3のオフセットと第4のオフセットは異なっていてもよく、及び/又は、第1のタイミングの時間長と第2のタイミングの時間長は異なっていてもよい。
【0103】
第1の受信タイム情報は、第3のオフセットのみを含んでいてもよいし、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長のみを含んでいてもよいし、第3のオフセットおよび第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含むいてもよく、第2の受信タイム情報は、第4のオフセットのみを含んでもよいし、第2の競合解決タイマーの第2のタイミング時間のみを含んでもよいし、第4のオフセットと第2の競合解決タイマーの第2のタイミングの時間長とを含んでもよい。
【0104】
例えば、第1の受信タイム情報は、第3のオフセット及び第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、第2の受信タイム情報は、第4のオフセット及び第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含む。
【0105】
タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が小さいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを比較的正確に決定することができ、これにより、比較的多くの第3のオフセットを遅延させて競合解決情報の受信を開始し、受信競合解決情報をタイミングする第1の競合解決タイマーの第1のタイミングの時間長を短くすることで、ランダムアクセスプロセスの時間を短縮することを容易にする。
【0106】
タイミングアドバンスを非自主的に決定する場合、補償すべき遅延誤差が大きいため、端末は基地局からのフィードバック情報がいつ到着するかを正確に判断することが困難であり、これにより、比較的少ない第4のオフセットを遅延させて競合解決情報の受信を開始することができ、競合解決情報をタイミングする第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を長くすることができ、基地局からの競合解決情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる(競合解決の成功と競合解決の失敗の両方を含む)。
【0107】
選択的に、前記第3のオフセットが前記第4のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1のタイミングの時間長が前記第2のタイミング長よりも小さい。
【0108】
一実施例では、第3のオフセットは第4のオフセットより大きくてもよく、第1のタイミングの時間長は第2のタイミング長より小さくてもよい。したがって、端末は、自律的にタイミングアドバンスを決定する場合、比較的多くの第3のオフセットを遅延させてフィードバック情報の受信を開始することができ、及び/又は、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長短縮を容易にするために、第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を短くすることができる。非自律的にタイミングの進み量を決定する場合、比較的少ない第4のオフセットだけ遅延してフィードバック情報の受信を開始し、及び/又は、第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を延長することで、基地局からのフィードバック情報を受信することを確保することができ、ランダムアクセスプロセスを順調に完了することができる。
【0109】
選択的に、前記第3のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第4のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上にある基地局までの距離であり、cは光速である。
【0110】
一実施例では、タイミングアドバンスを自律的に決定する場合、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第3のオフセットは衛星から端末までの距離d1から計算することができ、第3のオフセットは2*d1/cに等しく、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第3のオフセットは衛星から端末までの距離d1と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第3のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しい。
【0111】
一実施例では、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、端末は衛星または基地局にって配置されるタイミングアドバンスを受信する必要があり、端末と基地局との通信方法が衛星再生方法である場合、衛星は基地局と理解できるため、第4のオフセットは衛星から地上の基準点までの距離d0から計算することができ、第4のオフセットは2*d0/cに等しく、第4のオフセットを端末に送信することができ、端末と基地局との通信方法が衛星透過方式で、基地局が地上の基地局で、端末と基地局との通信に衛星透過が必要である場合、第4のオフセットは衛星から地上の基準点までの距離d0と衛星から基地局までの距離d0_Fから計算することができ、第4のオフセットは2*(d0+d0_F)/cに等しく、第4のオフセットを端末に送信することができる。
【0112】
前述のランダムアクセス方法と配置指示方法の実施例と対応して、本開示はまた、ランダムアクセス装置と配置指示装置の実施例を提供する。
【0113】
図6は、本開示の実施例によるランダムアクセス装置の概略ブロック図である。本実施例に示す装置は、非地上ネットワーク内の端末に適用することができ、前記端末は、携帯電話、タブレット、センサ、モノのインターネットデバイスなどの電子機器を含むが、これらに限定されない。前記端末は、ユーザデバイスとして基地局と通信することができ、この場合、前記基地局は、非地上ネットワーク内の地上にある基地局であってもよいし、非地上ネットワーク内の空中にある衛星、空中プラットフォームなどのネットワークデバイスであってもよい。以下、主に、前記ネットワークデバイスが衛星である場合の例示的な説明を行う。
【0114】
図6に示すように、前記ランダムアクセス装置は、
前記端末が自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第1の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、前記端末が非自律的にタイミングアドバンスを決定することに応答して、第2の受信タイム情報に基づいて、ランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するフィードバック受信モジュール101を含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0115】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の受信時刻に対する第1の時間窓の第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の受信時刻に対する第2の時間窓の第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる。
【0116】
選択的に、前記フィードバック受信モジュールは、前記第1の受信時刻が前記第1のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイムでは、基地局から送信されるランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第1の時間窓を継続する、及び/又は、
前記第2の受信時刻が前記第2のオフセットを待ってから最も近い物理下り制御チャネルタイムでは、基地局から送信されるランダムアクセス応答情報を受信するために、前記第2の時間窓を継続する。
【0117】
選択的に、前記第1の受信時刻と前記第2の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg1又はMsgAの送信が完了した時刻である。
【0118】
選択的に、前記第1のオフセットが前記第2のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1の長さが前記第2の長さよりも小さい。
【0119】
選択的に、前記第1のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第2のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上にある基地局までの距離であり、cは光速である。
【0120】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は前記第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は前記第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含み、
前記第3のオフセットと前記第4のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1のタイミングの時間長と前記第2のタイミングの時間長とは異なる。
【0121】
選択的に、前記フィードバック受信モジュールは、前記第3の受信時刻が前記第3のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号において、前記第1の競合解決タイマを起動する、及び/又は、前記第4の受信時刻が前記第4のオフセットを待ってから最も近い時間ドメイン記号において、前記第2の競合解決タイマを起動する。
【0122】
選択的に、前記第3の受信時刻と前記第4の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg3の送信が完了した時刻である。
【0123】
選択的に、前記第3のオフセットが前記第4のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1のタイミングの時間長が前記第2のタイミング長よりも小さい。
【0124】
選択的に、前記第3のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第4のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上にある基地局までの距離であり、cは光速である。
【0125】
図7は、本開示の実施例による別のランダムアクセス装置の概略ブロック図である。
図7に示すように、前記装置は、
前記基地局から送信される指示情報を受信する指示受信モジュール102であって、前記指示情報には前記第1の受信タイム情報及び/又は前記第2の受信タイム情報が含まれる指示受信モジュール102をさらに含む。
【0126】
図8は、本開示の実施例による配置指示装置の概略ブロック図である。本実施例に示す装置は、非地上ネットワーク内の基地局に適用することができ、前記基地局は、非地上ネットワーク内の地上にある基地局であってもよいし、非地上ネットワーク内の空中にある衛星、空中プラットフォームなどのネットワークデバイスであってもよい。前記基地局は、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、モノのインターネットデバイスなどの電子機器を含むが、これらに限定されないユーザデバイスである端末と通信することができる。以下、主に、ネットワークデバイスが衛星である場合の例示的な説明を行う
【0127】
図8に示すように、前記配置指示装置は、
第1の受信タイム情報と第2の受信タイム情報を含む指示情報を端末に送信する指示送信モジュール201であって、前記指示情報は、前記端末がタイミングアドバンスを自律的に決定する場合、前記第1の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信し、タイミングアドバンスを非自律的に決定する場合、前記第2の受信タイム情報に基づいてランダムアクセス中に基地局のフィードバック情報を受信するように指示する指示送信モジュール201を含み、
前記第1の受信タイム情報と前記第2の受信タイム情報とは異なる。
【0128】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第1の受信時刻に対する第1の時間窓の第1のオフセット、及び/又は前記第1の時間窓の第1の長さを含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、ランダムアクセス応答を受信する第2の受信時刻に対する第2の時間窓の第2のオフセット、及び/又は前記第2の時間窓の第2の長さを含み、
前記第1のオフセットと前記第2のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1の長さと前記第2の長さとは異なる。
【0129】
選択的に、前記第1の受信時刻と前記第2の受信時刻は、ランダムアクセスのMsg1又はMsgAの送信が完了した時刻である。
【0130】
選択的に、前記第1のオフセットが前記第2のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1の長さが前記第2の長さよりも小さい。
【0131】
選択的に、前記第1のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第2のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記基地局から記端末への距離、cは光速である。
【0132】
選択的に、前記第1の受信タイム情報は、第3の受信時刻に対する第1の競合解決タイマの第3のオフセット、及び/又は前記第1の競合解決タイマの第1のタイミングの時間長を含み、及び/又は、
前記第2の受信タイム情報は、第4の受信時刻に対する第2の競合解決タイマの第4のオフセット、及び/又は前記第2の競合解決タイマの第2のタイミングの時間長を含み、
前記第3のオフセットと前記第4のオフセットとは異なり、及び/又は前記第1のタイミングの時間長と前記第2のタイミングの時間長とは異なる。
【0133】
選択的に、前記第3のオフセットが前記第4のオフセットよりも大きい、及び/又は前記第1のタイミングの時間長が前記第2のタイミング長よりも小さい。
【0134】
選択的に、前記第3のオフセットは、2*d1/cに等しく、又は2*(d1+d0_F)/cに等しく、
前記第4のオフセットは、2*d0/cに等しく、又は2*(d0+d0_F)/cに等しく、
d1は空中にあるネットワークデバイスから前記端末までの距離であり、d0は前記ネットワークデバイスから地上の基準点までの距離であり、d0_Fは前記ネットワークデバイスから地上にある基地局までの距離であり、cは光速である。
【0135】
上記実施例における装置について、それぞれのモジュールが動作を実行する具体的な方法は、関連する方法の実施例において詳細に説明されているので、ここでは詳細には説明しない。
【0136】
装置実施例については、それらは基本的に方法実施例に対応するので、関連する点については方法実施例の部分的な説明を参照すればよい。上記の装置の実施例は単に例示であり、その中で、別個の要素として説明されているモジュールは、物理的に分離されていなくてもよく、モジュールとして表示されている要素は、物理的なモジュールであってもいなくてもよく、すなわち、1つの場所に配置されていてもよく、あるいは複数のネットワークモジュールに分散されていてもよい。本実施例に繋る目的は、実際の必要に応じてその一部又は全部のモジュールを選択して実現することができる。当業者は創造的な労働をせずに理解して実施することができる。
【0137】
本開示の実施例は、電子機器をさらに提供し、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、上記のいずれかの実施例に記載のランダムアクセス方法及び/又は上記のいずれかの実施例に記載の配置指示方法を実現するように配置される。
【0138】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記のいずれかの実施例に記載のランダムアクセス方法、または、上記のいずれかの実施例に記載の配置指示方法が実現される。
【0139】
図9に示すように、
図9は、本開示の実施例による指示を配置するための装置900の概略ブロック図である。装置900は基地局として提供できる。
図9を参照すると、装置900は、処理コンポーネント922と、無線送信/受信コンポーネント924と、アンテナコンポーネント926と、無線インターフェースに特有の信号処理部とを含み、処理コンポーネント922はさらに1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。処理コンポーネント922のうちの1つは、上述のいずれかの実施例に記載の前記ランダムアクセス方法を実現するように配置できる。
【0140】
図10は、本開示の実施例によるランダムアクセスのための装置1000の概略ブロック図である。例えば、装置1000は、携帯電話、コンピュータ、デジタルブロードキャスト端末、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレット、医療デバイス、フィットネスデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0141】
図10を参照すると、装置1000は、以下の1つ又は複数のコンポーネント、すなわち、処理コンポーネント1002、メモリ1004、電源コンポーネント1006、マルチメディアコンポーネント1008、オーディオコンポーネント1010、入力/出力(I/O)インタフェース1012、センサコンポーネント1014及び通信コンポーネント1016を含んでいてもよい。
【0142】
処理コンポーネント1002は、通常、装置1000の全体的な操作、例えば、表示、電話呼出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関する操作などを制御する。処理コンポーネント1002は、上述のランダムアクセス方法におけるステップの全部又は一部を実施するための命令を実行する1つ又は複数のプロセッサ1020を含んでいてもよい。さらに、処理コンポーネント1002は、処理コンポーネント1002と他のコンポーネントとの間の対話を容易にする1つ又は複数のモジュールを含んでいてもよい。例えば、処理コンポーネント1002は、マルチメディアコンポーネント1008と処理コンポーネント1002との間の対話を容易にするマルチメディアモジュールを含んでいてもよい。
【0143】
メモリ1004は、装置1000の操作をサポートするための種々のタイプのデータを保存するように配置されている。このようなデータの例には、装置1000上において操作される任意のプログラム又は方法のための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、ビデオ等が含まれる。メモリ1004は、任意のタイプの揮発性若しくは不揮発性メモリデバイス、又はそれらの組み合わせを用いて実装されていてもよく、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクを用いて実装されていてもよい。
【0144】
電源コンポーネント1006は、装置1000の種々のコンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント1006は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び、装置1000において電力を生成、管理及び分配することに関する任意の他のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0145】
マルチメディアコンポーネント1008は、装置1000とユーザとの間に出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施形態では、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含んでいてもよい。スクリーンがタッチパネルを含んでいる場合には、スクリーンはユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実装されていてもよい。タッチパネルは、タッチ、スワイプ及びタッチパネル上における他のジェスチャを感知するための1つ又は複数のタッチセンサを含む。上記タッチセンサは、タッチ又はスワイプ動作の境界を感知してもよく、それだけでなくタッチ又はスワイプ動作に関する持続時間及び圧力を感知してもよい。いくつかの実施形態では、マルチメディアコンポーネント1008は、前面カメラ及び/又は背面カメラを含む。装置1000が撮影モード又はビデオモードのような動作モードにある際には、前面カメラ及び背面カメラは、外部マルチメディアデータを受信してもよい。前面カメラ及び背面カメラはそれぞれ、固定式光学レンズシステムであってもよく、フォーカス機能及び光学ズーム機能を有していてもよい。
【0146】
オーディオコンポーネント1010は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように配置されている。例えば、オーディオコンポーネント1010はマイク(MIC)を含んでおり、該マイクは、装置1000が呼出しモード、記録モード及び音声認識モードのような動作モードにある際に、外部オーディオ信号を受信するように配置されている。受信されたオーディオ信号は、さらに、メモリ1004内に保存されてもよく、通信コンポーネント1016を経由して送信されてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオコンポーネント1010は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含んでいてもよい。
【0147】
I/Oインタフェース1012は、処理コンポーネント1002と、キーボード、クリックホイール、ボタン等の周辺インタフェースモジュールとの間に、インタフェースを提供する。該ボタンは、限定されないが、ホームボタン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含んでいてもよい。
【0148】
センサコンポーネント1014は、装置1000における種々の様相の状態評価を提供するための1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント1014は、装置1000のオープン/クローズ状態及びコンポーネントの相対位置を検出してもよく、例えば、該コンポーネントは、装置1000のディスプレイ及びキーパッドであってもよい。センサコンポーネント1014はまた、装置1000又は装置1000のコンポーネントの位置の変化、装置1000とコンタクトを取っているユーザの存在又は不存在、装置1000の向き又は加速/減速、及び装置1000の温度変化を検出してもよい。センサコンポーネント1014は、物理的接触のない状態で近くの物体の存在を検出するように配置された近接センサを含んでいてもよい。センサコンポーネント1414はまた、撮影アプリケーションにおいて使用するための、CMOS又はCCDイメージセンサのような光センサを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、センサコンポーネント1014はまた、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを含んでいてもよい。
【0149】
通信コンポーネント1016は、装置1000と他の装置との間の有線又は無線の通信を容易にするように配置されている。装置1000は、WiFi、2G若しくは3G、又はそれらの組み合わせのような通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント1016は、ブロードキャストチャンネルを経由して、外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な一実施例では、通信コンポーネント1016は、短距離通信を促進するための近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFアイデンティティ)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術及び他の技術に基づいて実装されていてもよい。
【0150】
例示的な実施例では、装置1000は、上述のランダムアクセス方法を実行するための1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子部品により実装されていてもよい。
【0151】
例示的な実施例では、命令を含んだメモリ1004のような、命令を含んだ非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体もまた提供され、上記命令は、上述のランダムアクセス方法を実施するために、装置1000のプロセッサ1020によって実行可能である。例えば、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体は、ROM,RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光学データ記憶デバイス等であってもよい。
【0152】
当業者は、明細書及び本明細書に開示された本発明の実施を考慮して、本発明の他の実施形態に容易に想到するであろう。本出願は、本発明の任意の変形、使用又は翻案に及ぶことを意図しており、これらの変形、使用又は翻案は、本発明の一般的な原理に従うものであると共に、当該技術分野における公知技術又は慣用技術の範囲内における本開示からの逸脱を含む。明細書及び実施例は単なる例示とみなされ、本発明の真の範囲及び趣旨は以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【0153】
本発明は、上述の及び添付の図面に図示された厳密な配置に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がなされ得ることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0154】
なお、第1および第2などの関係用語は、あるエンティティまたは動作を別のエンティティまたは動作と区別するためにのみ使用され、これらのエンティティまたは動作の間にこのような実際的な関係または順序が存在することを必ずしも要求したり暗示したりしない。「含み」、「含む」、またはこれらのいずれかの他のバリエーションは、排他的ではない包含を意味する。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、またはデバイスには、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはそのようなプロセス、方法、物品、またはデバイスに固有の要素も含まれる。それ以上の制限がない場合、「…を一つ含む」という文言で限定された要素は、その要素を含む過程、方法、物品または設備に他の同様の要素が存在することを排除するものではない。
【0155】
以上、本開示の実施例によって提供される方法及び装置について詳細に説明したが、本開示の原理及び実施形態については、本明細書で具体的な実施例を適用する説明し、以上の実施例の説明は、本開示の方法及びその核心的思想の理解を助けるためのものであり、また、当業者にとっては、本開示の思想に基づいて、具体的な実施形態および適用範囲に変更点があり、以上のように、本明細書の内容は本開示に対する制限と理解されるべきではない。