IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京小米移動軟件有限公司の特許一覧

特許7640733電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス
<>
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図1
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図2
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図3
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図4
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図5
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図6
  • 特許-電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/30 20090101AFI20250226BHJP
   H04W 52/14 20090101ALI20250226BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20250226BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20250226BHJP
【FI】
H04W52/30
H04W52/14
H04W72/1268
H04W16/28
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2023558901
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 CN2021084699
(87)【国際公開番号】W WO2022205190
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ヤン
【審査官】中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0045070(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0281562(US,A1)
【文献】国際公開第2020/218900(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/199956(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)に適用される電力残量の報告方法であって、
複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)を取得するステップと、
前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択するステップと、
前記少なくとも1つの報告ターゲットTRPのPUSCHの少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得するステップと、
前記少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告するステップと、を含み、
前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択するステップは、
前記複数のTRPのサウンディングリファレンス信号リソースセット識別子(SRS resource set ID)を取得するステップと、
前記複数のTRPのSRS resource set IDに基づいて前記複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択するステップと、を含む、
ことを特徴とする電力残量の報告方法。
【請求項2】
前記SRS resource set IDは、ソート情報を識別するために使用され、事前に定義された方式又はネットワーク側デバイスシグナリングによって設定される方式で、SRS resource set IDが最大又は最小のTRPを前記報告ターゲットTRPとして選択する、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項3】
前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択するステップは、
前記複数のTRPに対応する複数のSRSリソース指示(SRI)を取得するステップと、
前記複数のSRSリソース指示(SRI)のソートに基づいて、前記複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力残量の報告方法。
【請求項4】
最前又は最後にソートされたSRIに対応するTRPは前記報告ターゲットTRPである、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項5】
前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択するステップは、
前記複数のTRPを全て複数の報告ターゲットTRPとするステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力残量の報告方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告するステップは、
前記複数の報告ターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項7】
前記複数の報告ターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告するステップは、
前記複数のPHRの中に負の値がある場合、前記負の値に対応する少なくとも1つのPHRを前記ターゲットPHRとして報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項8】
前記複数の報告ターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告するステップは、
前記複数のPHRがすべて負の値である場合、絶対値が最大のPHRを前記ターゲットPHRとして報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項9】
前記複数の報告ターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告するステップは、
前記複数のPHRがすべて正の値である場合、絶対値が最小のPHRを前記ターゲットPHRとして報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項10】
前記ターゲットPHRに対応するTRPのSRIソート値又はSRS set IDを報告するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の電力残量の報告方法。
【請求項11】
前記PHRは、
TRPの実際の送信電力を取得するステップ、
最大発射電力Pcmaxを取得するステップ、および
前記実際の送信電力と前記最大発射電力Pcmaxとに基づいて前記PHRを計算するステップによって計算して取得される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力残量の報告方法。
【請求項12】
前記複数のTRPの実測値を取得するステップと、
前記複数のTRPの実測値を報告するステップとをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力残量の報告方法。
【請求項13】
前記複数のTRPの実測値を報告するステップは、
予め設定された順序又はSRS set IDの順序で、前記複数のTRPの実測値を報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力残量の報告方法。
【請求項14】
前記複数のTRPの実測値を報告するステップは、
前記複数のTRPのうちの一部のTRPの実測値を報告し、前記複数のTRPのうちの他の部分のTRPの実測値の差分を報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力残量の報告方法。
【請求項15】
電力残量の報告装置であって、
複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)を取得する第1の取得モジュールと、
前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する選択モジュールと、
前記少なくとも1つの報告ターゲットTRPのPUSCHの少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得する第2の取得モジュールと、
前記少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告する報告モジュールと、を含み、
前記選択モジュールは、さらに、前記複数のTRPのサウンディングリファレンス信号リソースセット識別子(SRS resource set ID)を取得し、前記複数のTRPのSRS resource set IDに基づいて前記複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択するために使用される
ことを特徴とする電力残量の報告装置。
【請求項16】
通信デバイスであって、
送受信機と、メモリと、前記送受信機及び前記メモリにそれぞれ接続されるプロセッサと、を含み、前記メモリ上のコンピュータ実行可能な命令を実行することによって、前記送受信機の無線信号の送受信を制御して、請求項1~1のいずれかに記載の電力残量の報告方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする通信デバイス。
【請求項17】
コンピュータ記憶媒体であって、
前記コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ実行可能な命令が記憶され、前記コンピュータ実行可能な命令がプロセッサによって実行される場合、請求項1~1のいずれかに記載の電力残量の報告方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信技術の分野に関し、特に電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
マルチ送受信ポイント(Transmission and Reception Point,TRP)/PANELの応用は主にセルエッジのカバーを改善し、サービスエリア内でよりバランスのとれたサービス品質を提供するために、異なる方式で複数のTRP/PANEL間で協力してデータを伝送する。ネットワーク形態の観点から考えると、大量の分散アクセスポイントとベースバンド集中処理方式でネットワーク配置を行うことは、バランスのとれたユーザエクスペリエンス速度を提供する上でより有利であり、ハンドオーバによる遅延とシグナリングオーバーヘッドを著しく低減する。複数のTRPまたはパネル間の協力を利用して、複数の角度からの複数ビームによるチャネルの伝送/受信は、さまざまな遮蔽/遮蔽効果をよりよく克服し、リンク接続のロバスト性を確保し、高信頼かつ低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communications、URLLC)サービスに適して伝送品質と信頼性を向上させる。
【0003】
電力残量レポート(Power Headroom Reporting、PHR)は端末の使用可能な電力、すなわち電力残量を反応させ、ネットワークデバイスが取得したPHRに基づいて電力制御を行うことができるようにするため、アップリンク伝送の制御において、クライアントデバイスがどのように正確なPHRを報告するかは早急に解決すべき技術的問題である。
【発明の概要】
【0004】
本開示によって提供される電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイスは、異なる伝送モードでPHR報告を正確に行う問題を解決して、端末に対する正確な電力制御を実現し、ネットワークリソースの効率的な配分を実現するために使用される。
【0005】
本開示の一態様の実施例によって提供される電力残量の報告方法は、ユーザ機器(UE)に適用され、前記方法は、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)を取得するステップと、前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択するステップと、前記少なくとも1つの報告ターゲットTRPのPUSCHの少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得するステップと、前記少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告するステップと、を含む。
【0006】
本開示の別の態様の実施例によって提供される電力残量の報告装置は、ユーザ機器(UE)に適用され、前記装置は、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)を取得する第1の取得モジュールと、前記複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する選択モジュールと、前記少なくとも1つの報告ターゲットTRPのPUSCHの少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得する第2の取得モジュールと、前記少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告する報告モジュールとを含む。
【0007】
本開示の別の態様の実施例によって提供される通信デバイスは、送受信機と、メモリと、前記送受信機及び前記メモリにそれぞれ接続されるプロセッサと、を含み、前記メモリ上のコンピュータ実行可能な命令を実行することによって、前記送受信機の無線信号の送受信を制御して、第1の態様に記載の電力残量の報告方法を実現することができるように構成される。
【0008】
本開示の別の態様の実施例によって提供されるコンピュータ記憶媒体は、前記コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ実行可能な命令が記憶され、前記コンピュータ実行可能な命令がプロセッサによって実行される場合、第1の態様に記載の電力残量の報告方法を実現することができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果を有し、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信されたPUSCHに関する設定(configuration)情報を取得して、異なるTRPに向けた複数のPUSCH送信の中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択し、少なくとも1つの報告ターゲットTRPの物理上り共有チャネル(PUSCH)の少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得して、少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告し、本開示では、Multi-TRP方向のPUSCH送信に基づいて、ターゲットTRPに向けたPUSCH送信を選択して、対応する強化された電力残量レポートを決定し、電力残量レポートの決定の正確性を高め、正確な電力制御を実現することができる。
【0010】
本開示の追加の態様及び利点は、以下の説明において一部が述べられ、一部が以下の説明においてさらに明瞭になり、又は本発明の実践を介して把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の上記および/または追加的な態様および利点は、添付図面と関連した以下の実施例の説明から明らかになり、理解しやすく、
図1】本開示の実施例によって提供される電力残量の報告方法の概略フローチャートである。
図2】本開示の実施例によって提供される別の電力残量の報告方法の概略フローチャートである。
図3】本開示の実施例によって提供される別の電力残量の報告方法の概略フローチャートである。
図4】本開示の実施例によって提供される別の電力残量の報告方法の概略フローチャートである。
図5】本開示の実施例によって提供される別の電力残量の報告方法の概略フローチャートである。
図6】本開示の実施例によって提供される別の電力残量の報告装置の概略構成図である。
図7】本開示の実施例によって提供されるUE800のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで例示的な実施例について詳細に説明する。その一例を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、特に示されない限り、異なる図面中の同じ数字は同じ要素または類似する要素を表す。以下の実施例で説明する実施例は、本開示の実施例と一致するすべての実施例を意味するものではない。むしろ、これらは、添付の特許請求の範囲に詳細に記載された、本開示の実施形態のいくつかの態様と一致する装置および方法の例にすぎない。
【0013】
本開示の実施例で使用する用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本開示の実施例を制限することを意図するものではない。本開示の実施例および添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「1つの」および「この」も、文脈が明確に他の意味を示さない限り、多数の形を含むことを意図している。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、1つまたは複数の関連付けられたリストアイテムの任意のまたはすべての可能な組み合わせを意味し、含まれることも理解されるべきである。
【0014】
なお、本開示の実施例では、様々な情報について、第1、第2、第3の用語を用いる説明することができるが、これらの情報はこれらの用語に限定されるものではない。これらの用語は、同じタイプの情報を区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の実施例の範囲を逸脱することなく、第1の情報を第2の情報と呼ぶことができ、同様に、第2の情報を第1の情報と呼ぶこともできる。文脈によっては、ここで使われているような「もし」や「すれば」は、「…の時に」や「…の場合に」や「決定に応答して」と解釈できる。
【0015】
以下に本開示の実施例を詳細に説明し、その実施例の例を図面に示す。最初から最後まで同一または類似の符号は同一または類似の要素を示す。以下に添付の図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのものであり、本開示を制限するものと理解することはできない。
【0016】
以下、図面を参照して、本開示によって提供される電力残量の報告方法、電力残量の報告装置及び通信デバイスを詳細に説明する。
【0017】
図1は、本開示の実施例によって提供されるユーザ機器(UE)に適用される電力残量の報告方法の概略フローチャートである。
【0018】
図1に示すように、以下のステップ101~104を含む。
【0019】
ステップ101、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)を取得する。
【0020】
送受信ポイント(TRP)は、ユーザ機器のサービングセルまたは近隣セルに対応する。
【0021】
本実施例では、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)では、各TRPがPUSCHを送信する電力は個別に制御され、各測定された電力をネットワークデバイス側に報告する必要があるため、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネルPUSCHを取得する必要がある。
【0022】
ステップ102、複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する。
【0023】
複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する方法については、後の実施例で詳しく説明する。
【0024】
ステップ103、少なくとも1つの報告ターゲットTRPのPUSCHの少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得する。
【0025】
電力残量レポート(PHR)を決定するには、可能な実現方法として、各報告ターゲットTRPに対して、報告ターゲットTRPに対応する実際の送信電力、及び最大発射電力Pcmaxを取得し、最大発射電力Pcmaxから実際の送信電力を差し引いて、相応の電力残量レポート(PHR)を取得する。
【0026】
ステップ104、少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告する。
【0027】
本開示の実施例の電力残量の報告方法では、複数の異なるTRP方向に向けた物理下り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH))送信の電力制御プロセスは互いに独立しており、つまり異なるTRP方向のPUSCH送信の電力は異なっていてもよいため、取得した複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する必要があり、さらに、ターゲットTRPが送信したPUSCHの電力に基づいて、対応する電力残量レポート(PHR)を決定し、これによって、複数の異なるTRP方向のPUSCH送信のシナリオでは、強化されたPHRの測定と決定を行い、当該電力残量レポートをネットワークデバイスに報告して、ネットワークデバイスが、報告されたPHRに基づいて正確な電力制御を実現し、ネットワークリソースの合理的な配分を実現することができる。
【0028】
上記の実施例に基づいて、複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択し、異なるの伝送シナリオでは、複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から選択される少なくとも1つの報告ターゲットTRPの方法も異なり、以下、異なるの実施例を用いて具体的に説明する。
【0029】
上記の実施例に基づいて、本実施例は、実現態様を提供し、図2に示すように、上記のステップ102は、以下のステップ201~202を含む。
【0030】
ステップ201、複数のTRPのプローブリファレンス信号リソースセット識別子(SRS resource set ID)を取得する。
【0031】
ステップ202、複数のTRPのSRS resource set IDに基づいて複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択する。
【0032】
本実施例では、SRS resource set IDは、複数のTRPのソート情報を識別するために使用され、事前に定義された方式又はネットワーク側デバイスシグナリングによって設定される方式で、SRS resource set IDが最大又は最小のTRPを報告ターゲットTRPとして選択する。
【0033】
1つのシナリオでは、複数のTRPについて、複数のTRPに対応するSRS resource set IDを、例えばSRS resource set IDが小さい順又はSRS resource set IDが大きい順など、予め設定されたソート方式でソートして、事前に定義されたの選択方式によって、SRS resource set IDのソートから、SRS resource set IDが最大又は最小のTRPを報告ターゲットTRPとして選択する。
【0034】
別のシナリオでは、複数のTRPについて、複数のTRPに対応するSRS resource set IDを、例えばSRS resource set IDが小さい順又はSRS resource set IDが大きい順など、予め設定されたソート方式でソートして、ネットワーク側デバイスのシグナリング設定の方式、例えば、RRCシグナリング設定の選択方式によって、SRS resource set IDのソートから、SRS resource set IDが最大のTRPを報告ターゲットTRPとして選択し、又は、SRS resource set IDが最小のTRPを報告ターゲットTRPとして選択する。
【0035】
本開示の実施例の電力残量の報告方法では、複数のTRPのプローブリファレンス信号リソースセット識別子(SRS resource set ID)のソートに基づいて、事前に定義された方式又はネットワーク側デバイスシグナリングによって設定される方式で、SRS resource set IDが最大又は最小のTRPを報告ターゲットTRPとして選択することによって、複数のTRPの中から1つのターゲットTRPを選択することを実現し、さらに、このターゲットTRPのPUSCHの伝送に基づいて電力測定を行い、対応するPHRを取得し、このPHRをネットワークデバイスに報告することで、multi-TRPに基づくPUSCHの異なる伝送モードでのPHR測定報告を実現し、強化されたPHRを取得して、ネットワークデバイスが、報告された強化されたPHRに基づいて正確な電力制御を実現し、ネットワークリソースの合理的な配分を実現することができる。
【0036】
上記の実施例に基づいて、本実施例は、別の実現態様を提供し、図3に示すように、上記のステップ102以下のステップ301~302を含む。
【0037】
ステップ301、複数のTRPに対応する複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)を取得する。
【0038】
ステップ302、複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)のソートに基づいて、複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択する。
【0039】
1つのシナリオでは、複数のTRPについて、複数のTRPに対応する複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)を、例えばSRI指示ドメインのインデックス値が小さい順、又はSRI指示ドメインのインデックス値が大きい順など、予め設定されたソート方式でソートし、さらに、最前にソートされたSRIに対応するTRPを報告ターゲットTRPとする。例えば、TRP1、TRP2に対応するSPIがSPI1、SPI2にソートされている場合、最前にソートされたSPI1に対応するTRP1を報告ターゲットTRPとして選択する。
【0040】
別のシナリオでは、複数のTRPについて、複数のTRPに対応する複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)を、例えばSRIの指示ドメインのインデックス値が小さい順、又はSRIの指示ドメインのインデックス値が大きい順など、予め設定されたソート方式でソートし、さらに、最後にソートされたSRIに対応するTRPを報告ターゲットTRPとする。例えば、TRP1、TRP2に対応するSPIがSPI1、SPI2にソートされている場合、最後にソートされたSPI2に対応するTRP2を報告ターゲットTRPとして選択する。
【0041】
さらに、TRP2のPUSCH送信の電力に基づいて、電力残量レポート(PHR)を生成して、このPHRをネットワークデバイスに報告する。
【0042】
本開示の実施例の電力残量報告方法では、複数のTRPに対応する複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)を取得し、複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)のソートに基づいて、複数のTRPの中から最前又は最後にソートされたSRIに対応するTRPを前記報告ターゲットTRPとして選択することによって、multi-TRPに基づくPUSCHの異なる伝送モードでのPHR測定報告を実現し、強化されたPHRを取得して、ネットワークデバイスが、報告された強化されたPHRに基づいて正確な電力制御を実現し、ネットワークリソースの合理的な配分を実現することができる。
【0043】
上記の実施例に基づいて、本実施例は、別の実現態様を提供し、図4に示すように、この方法以下のステップ401~403を含む。
【0044】
ステップ401、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信された物理上り共有チャネル(PUSCH)を取得する。
【0045】
ステップ402、複数のTRPを全て報告ターゲットTRPとする。
【0046】
ステップ403、複数の報告ターゲットTRPのPUSCHの複数の電力残量レポート(PHR)を取得する。
【0047】
本実施例では、取得した複数のTRPをいずれも報告ターゲットTRPとして、さらに、複数の報告ターゲットTRPのPUSCHの複数の電力残量レポート(PHR)を取得する。
【0048】
電力残量レポート(PHR)を決定するには、可能な実現方法として、各報告ターゲットTRPに対して、対応する報告ターゲットTRPの実際の送信電力、及び最大発射電力Pcmaxを取得し、最大発射電力Pcmaxから実際の送信電力を差し引いて、相応の報告ターゲットTRPのPUSCHの電力残量レポート(PHR)を取得する。
【0049】
ステップ404、複数のターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告する。
【0050】
本実施例の1つの実現形態では、複数のPHRの中に負の値がある場合、PHRが負の値である報告ターゲットTRPに対応するPUSCHの発射電力はこれ以上に上げることができず、ユーザ機器の発射電力の限界値に達していることを示し、この場合、負の値に対応する少なくとも1つのPHRをターゲットPHRとして報告することで、ネットワークデバイスがこの報告ターゲットTRPのPUSCHの発射電力にタイムリーに注目して、ネットワークデバイスの電力管理と制御を容易にすることができる。
【0051】
本実施例の第2の実現形態では、複数のPHRがすべて負の値である場合、複数の報告ターゲットTRPのPUSCHの発射電力はいずれもこれ以上に上げることができず、ユーザ機器の発射電力の限界値に達していることを示し、この場合、絶対値が最大のPHRをターゲットPHRとして報告することで、ネットワークデバイスがこの報告ターゲットTRPのPUSCHの発射電力にタイムリーに注目して、ネットワークデバイスの電力管理と制御を容易にすることができる。
【0052】
本実施例の第3の実現形態では、複数のPHRがすべて正の値である場合、絶対値が最小のPHRをターゲットPHRとして報告する。
【0053】
上記の3つの実現形態によって、複数のターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告すると同時に、一つの実現方法として、ターゲットPHRに対応するTRPのSRIソート値又はSRS set IDをネットワークデバイスに報告して、ネットワークデバイスは、取得した報告ターゲットPHRに対応するTRPのSRIソート値又はSRS set IDに基づいて、優先的に処理するユーザ機器の識別子を決定することができる。
【0054】
本開示の実施例では、multi-TRPに基づくPUSCHの異なる伝送モードでのPHR測定報告を実現し、強化されたPHRを取得して、ネットワークデバイスが、報告された強化されたPHRに基づいて正確な電力制御を実現し、ネットワークリソースの合理的な配分を実現することができる。
【0055】
上記の実施例では、アップロードされたPHRが実際の電力残量の推定値であることを説明したが、上記の実施例に基づいて、本実施例が実現態様を提供し、TPRがPUSCHを送信する際の実測値も報告することができることを具体的に説明し、図5に示すように、この方法以下のステップ501~502を含む。
【0056】
ステップ501、複数のTRPの実測値を取得する。
【0057】
TRPの実測値とは、対応するTRPがPUSCHを送信した時に測定された実際の電力残量である。
【0058】
ステップ502、複数のTRPの実測値を報告する。
【0059】
本開示の実施例の1つの実現態様では、予め設定された順序又はSRS set IDの順序で、複数のTRPの実測値、即ち実際の電力残量の測定値を報告する。
【0060】
なお、予め設定された順序は、当業者がニーズに応じて予め設定する複数のTRPの実測値の報告順序であってもよく、本実施例では限定しない。
【0061】
本開示の実施例の別の実現形態では、複数のTRPのうちの一部のTRPの実測値、即ち測定によって得られた実際の電力残量をネットワークデバイスに報告して、複数のTRPのうちの他の部分のTRPの実測値の差分を報告する。
【0062】
例えば、複数のTRPはTRP1、TRP2、およびTRP3であり、対応する電力残量の実測値はそれぞれPHR1、PHR2、およびPHR3であり、TRP1は、実測で得られた電力残量PHR1をネットワークデバイスに報告し、TRP2は、実測で得された電力残量PHR2とPHR1の差分をネットワークデバイスに報告し、TRP3は、実測で得された電力残量PHR3とPHR2の差分をネットワークデバイスに報告し、又は、実測で得された電力残量PHR3とPHR2とPHRの差分をネットワークデバイスに報告することで、差分報告を実現し、報告の多様性を高め、異なるシナリオの報告ニーズを満たす。
【0063】
本実施例の1つの実現形態では、少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告し、即ちTPRの実際の電力残量の推定値をアップロードする際には、TRPの実際の電力残量の実測値も同期にアップロードすることができ、2種類の電力残量値の報告によって、電力残量報告の正確性を向上させ、さらに、ネットワークデバイスは、取得した電力残量の実測値と推定値とに基づいて、電力残量報告の方式を調整して、報告の信頼性を高めることができるとともに、ネットワークデバイスはまた、取得した電力残量の実測値と推定値とに基づいて加重平均を行い、最終的な電力残量を決定することができ、これによって、電力残量に応じて相応の電力制御を行い、ネットワークリソースのより効率的な配分を実現する。
【0064】
本開示の実施例の電力残量の報告方法では、複数のTRPの実測値を取得して、複数のTRPの実測値を報告することによって、報告の方式が豊富になり、異なるシナリオの報告ニーズを満たす。
【0065】
上記の実施例に基づいて、本実施例では、異なるmulti-TRPに基づくPUSCH伝送方式に対して、決定したターゲットPHRを報告する場合、1つのシナリオでは、1つの下り物理制御信道(Downlink Control Information、DCI)制御に基づくPUSCH伝送の場合、上記のいずれかの方法実施例の方法でターゲットPHRを決定してネットワークデバイスにアップロードし、別のシナリオでは、複数のDCI制御に基づくPUSCH伝送の場合、上記の図5の対応する方法実施例の方法でターゲットPHRを決定して、ネットワークデバイスにアップロードし、異なるシナリオでの電力残量の測定と報告ニーズを満たして、異なる伝送方式の動的スケジューリングをよりよくサポートして、正確な電力制御を実現して、ネットワークリソースのより効率的な配分を実現する。
【0066】
上記実施例を実現するために、本実施例は、ユーザ機器(UE)に適用される電力残量の報告装置を提供する。
【0067】
図6は、本開示の実施例によって提供される電力残量の報告装置の概略構成図であり、図6に示すように、この装置は、以下のモジュールを含む。
【0068】
第1の取得モジュール61は、複数の送受信ポイント(TRP)に向けて送信されたPUSCHを取得する。
【0069】
選択モジュール62は、前記異なるTRPに向けた複数のPUSCH送信の中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する。
【0070】
第2の取得モジュール63は、さらに、前記少なくとも1つの報告ターゲットTRPの物理上り共有チャネル(PUSCH)の少なくとも1つの電力残量レポート(PHR)を取得する。
【0071】
報告モジュール64は、前記少なくとも1つのPHRの中から少なくとも1つのターゲットPHRを選択して報告する。
【0072】
さらに、本開示の実施例の1つの実現形態では、選択モジュール62は、さらに、
前記複数のTRPのプローブリファレンス信号リソースセット識別子(SRS resource set ID)を取得し、
前記複数のTRPのSRS resource set IDに基づいて前記複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択する。
【0073】
本開示の実施例の1つの実現形態では、前記SRS resource set IDは、ソート情報を識別するために使用され、事前に定義された方式又はネットワーク側デバイスシグナリングによって設定される方式で、SRS resource set IDが最大又は最小のTRPを前記報告ターゲットTRPとして選択する。
【0074】
本開示の実施例の1つの実現形態では、選択モジュール62は、さらに、
前記複数のTRPに対応する複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)を取得し、
前記複数のSRSリファレンス信号リソース指示(SRI)のソートに基づいて、前記複数のTRPの中から1つの報告ターゲットTRPを選択する。
【0075】
本開示の実施例の1つの実現形態では、最前又は最後にソートされたSRIに対応するTRPは前記報告ターゲットTRPである。
【0076】
本開示の実施例の1つの実現形態では、選択モジュール62は、さらに、前記複数のTRPを全て複数の報告ターゲットTRPとする。
【0077】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、前記複数の報告ターゲットTRPに対応する複数のPHRの中から1つのターゲットPHRを選択して報告する。
【0078】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、前記複数のPHRの中に負の値がある場合、前記負の値に対応する少なくとも1つのPHRを前記ターゲットPHRとして報告する。
【0079】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、前記複数のPHRがすべて負の値である場合、絶対値が最大のPHRを前記ターゲットPHRとして報告する。
【0080】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、前記複数のPHRがすべて正の値である場合、絶対値が最小のPHRを前記ターゲットPHRとして報告する。
【0081】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、前記ターゲットPHRに対応するTRPのSRIソート値又はSRS set IDを報告する。
【0082】
本開示の実施例の1つの実現形態では、前記装置は計算モジュールをさらに含み、計算モジュールは、TRPの実際の送信電力を取得し、最大発射電力Pcmaxを取得し、前記実際の送信電力と前記最大発射電力Pcmaxとに基づいて前記PHRを計算する。
【0083】
本開示の実施例の1つの実現形態では、第2の取得モジュール63は、前記複数のTRPの実測値を取得する。
【0084】
報告モジュール64は、さらに、前記複数のTRPの実測値を報告する。
【0085】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、
予め設定された順序又はSRS set IDの順序で、前記複数のTRPの実測値を報告する。
【0086】
本開示の実施例の1つの実現形態では、報告モジュール64は、さらに、前記複数のTRPのうちの一部のTRPの実測値を報告し、前記複数のTRPのうちの他の部分のTRPの実測値の差分を報告する。
【0087】
なお、前述方法の実施例の説明は、本実施例の装置にも適用され、原理は同じであるので、本実施例では説明を省略する。
【0088】
本開示の実施例の電力残量の報告装置では、複数の異なるTRP方向に向けた物理下り共有チャネルPUSCH)送信の電力制御プロセスは互いに独立しており、つまり異なるTRP方向のPUSCH送信の電力は異なっていてもよいため、取得した複数のTRPに向けて送信されたPUSCHの中から少なくとも1つの報告ターゲットTRPを選択する必要があり、さらに、ターゲットTRPが送信したPUSCHの電力に基づいて、対応する電力残量レポート(PHR)を決定し、これによって、複数の異なるTRP方向のPUSCH送信のシナリオでは、強化されたPHRの測定と決定を行い、当該電力残量レポートをネットワークデバイスに報告して、ネットワークデバイスが、報告されたPHRに基づいて正確な電力制御を実現し、ネットワークリソースの合理的な配分を実現することができる。
【0089】
上記実施例を実現するために、本開示は通信デバイスをさらに提供する。
【0090】
本開示の実施例によって提供される通信デバイスは、プロセッサと、送受信機と、メモリと、メモリに記憶され、プロセッサで実行される実行可能なプログラムとを含み、プロセッサが実行可能なプログラムを実行すると、上記の方法の実施例で説明した方法が実行される。
【0091】
この通信デバイスは前述したユーザ機器であってもよい。
【0092】
プロセッサは様々なタイプの記憶媒体を含むことができ、この記憶媒体は非一時的なコンピュータ記憶媒体であり、通信デバイスの電源が落ちた後も、記憶された情報を記憶し続けることができる。
【0093】
前記プロセッサは、バスなどを介してメモリに接続することができ、メモリに記憶された実行可能なプログラム、例えば、図1図5の少なくとも一つを読み出すために使用される。
【0094】
上記実施例を実現するために、本開示は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。
【0095】
本開示の実施例によって提供されるコンピュータ記憶媒体は、実行可能なプログラムを記憶し、前記実行可能なプログラムがプロセッサによって実行された後、上記の方法、例えば図1図5の少なくとも一つを実現することができる。
【0096】
図7は、例示的な一実施例によって示されるUE800のブロック図である。例えば、UE800は、携帯電話、コンピュータ、デジタルブロードキャストデバイス、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療デバイス、フィットネスデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0097】
図7を参照して、UE800は、処理コンポーネント802、メモリ804、電源コンポーネント806、マルチメディアコンポーネント808、オーディオコンポーネント810、入力/出力(I/O)のインターフェース812、センサコンポーネント814、及び通信コンポーネント816のうちの1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
【0098】
処理コンポーネント802は、通常、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作に関連する操作のようなUE800の全体の操作を制御する。処理コンポーネント802は、上記方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つまたは複数のプロセッサ820を含むことができる。また、処理コンポーネント802は、他のコンポーネントとのインタラクションを容易にするために、1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント802は、マルチメディアコンポーネント808と処理コンポーネント802とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0099】
メモリ804は、UE800上の操作をサポートするように、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、UE800で操作するためのあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ804は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、あらゆるタイプの揮発性または不揮発性の記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0100】
電源コンポーネント806は、UE800の様々なコンポーネントに電力を提供する。電源コンポーネント806は、電源管理システム、1つまたは複数の電源、およびUE800の生成、管理及び分配に関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0101】
マルチメディアコンポーネント808は、前記UE800とユーザとの間に1つの出力インターフェースを提供するスクリーンに含まれる。いくつかの実施例では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)とを含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現されることができる。タッチパネルには、タッチ、スライド、タッチパネルのジェスチャーを感知するように、1つまたは複数のタッチセンサが含まれる。タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチまたはスライド操作に関連する継続時間及び圧力を検出することができる。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント808は、1つのフロントカメラおよび/またはバックカメラを含む。UE800が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、1つの固定的な光学レンズ系であってもよく、または焦点距離および光学ズーム能力を備えてもよい。
【0102】
オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント810は、UE800が呼び出しモード、記録モード、及び音声認識モードのような操作モードにある場合、外部オーディオ信号を受信するように構成されるマイクロフォン(MIC)を含む。受信されたオーディオ信号は、メモリ804にさらに記憶されてもよく、または通信コンポーネント816を介して送信されてもよい。いくつかの実施例において、オーディオコンポーネント810は、オーディオ信号を出力するためのスピーカーをさらに含む。
【0103】
I/Oインターフェース812は、処理コンポーネント802と周辺インターフェースモジュールとの間のインターフェースを提供し、上記の周辺インターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0104】
センサコンポーネント814は、UE800に様々な態様の状態評価を提供するように、1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント814は、UE800のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、コンポーネントはUE800のディスプレイ及びキーパッドであり、センサコンポーネント814は、さらに、UE800またはその1つのコンポーネントの位置変化、ユーザとUE800との接触の有無、UE800の方位または加速/減速及びUE800の温度変化を検出することができる。センサコンポーネント814は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント814は、イメージングアプリケーションに使用されるCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント814は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサをさらに含むことができる。
【0105】
通信コンポーネント816は、UE800と他の装置との間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。UE800は、WiFi、2Gまたは3G、またはこれらの組み合わせなどの通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント816は、ブロードキャストチャンネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な一実施例では、通信コンポーネント816は、近距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールでは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0106】
例示的な実施例では、UE800は、上記方法を実行するために、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品、1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0107】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令を含むメモリ804をさらに提供し、上記命令は、上記方法を完成するように、UE800のプロセッサ820によって実行されてもよい。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、及び光データ記憶機器であっても良い。
【0108】
当業者であれば、明細書を考慮してここで開示される技術案を実践した後、本開示の他の実施形態を容易に想到し得る。本開示は、本発明の任意の変形、用途または適応的変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途または適応的変化は、本発明の一般原理に従い、本開示で開示されていない当分野における周知技術または慣用されている技術手段を含む。明細書および実施例は、例示的なものとしてのみ見なされ、本開示の真の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0109】
なお、本開示は、上記説明され、図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更が可能であることを理解すべきである。本開示の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7