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特許7640739マルチ接続における通信方法及び通信装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】マルチ接続における通信方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20250226BHJP
   H04W 48/08 20090101ALI20250226BHJP
   H04W 84/12 20090101ALN20250226BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W48/08
H04W84/12
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023560182
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 CN2021084976
(87)【国際公開番号】W WO2022205324
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ドン,シャンドン
【審査官】永田 義仁
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/011476(WO,A1)
【文献】Namyeong Kim (LG Electronics),MLO: Information Exchange for Link Switching, IEEE 802.11-20/0411r4 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0411-04-00be-mlo-information-exchange-for-link-switching.pptx>,2020年08月05日
【文献】IEEE Standard for Information technology- Telecommunications and information exchange between systems Local and metropolitan area networks- Specific requirements Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications Amendment 1: Fast Initial Link Setup,IEEE Std 802.11ai(TM)-2016 (Amendment to IEEE Std 802.11(TM)-2016),IEEE Computer Society,2016年12月30日,p.65-66,86-89,インターネット<URL:https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=7792308>,[検索日 2024.09.04]
【文献】laurent cariou (Intel),Resolutions for CC34 CIDs for MLO Discovery procedures RNR, IEEE 802.11-21/0281r0 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0281-00-00be-resolutions-for-cc34-cids-for-mlo-discovery-procedures-rnr.docx>,2021年03月01日,p.37-40
【文献】Gaurang Naik (Qualcomm),CC34 resolution for Misc CIDs related to Clause 9 & 11, IEEE 802.11-21/0252r1 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0252-01-00be-cc34-resolution-for-misc-cids-related-to-clause-9-11.docx>,2021年02月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチ接続における通信方法であって、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントに適用され、前記通信方法は、
第1のメッセージフレームを決定するステップであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するために使用される縮小近隣レポート要素(RNRE)を含むステップと、
第1のメッセージフレームを送信するステップと、を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントのアドレスを識別するためのマルチ接続デバイス識別子を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続をそれぞれ識別するための複数の接続識別子をさらに含む、
ことを特徴とするマルチ接続における通信方法。
【請求項2】
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、複数のオフセット時間識別子をさらに含み、
各前記オフセット時間識別子は、アクセスポイントによって対応する接続を用いて送信されるターゲットビーコンフレーム伝送時間(TBTT)ビーコンフレームフレームの時間オフセットを識別するために使用される、
ことを特徴とする請求項に記載のマルチ接続における通信方法。
【請求項3】
前記情報は、FILS発見情報フィールドをさらに含み、
前記FILS発見情報フィールドは、アクセスポイントがマルチ接続通信をサポートできることを指示するための識別ビットを含む、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ接続における通信方法。
【請求項4】
マルチ接続における通信方法であって、マルチ接続をサポートするサイトに適用され、前記通信方法は、
第1のメッセージフレームを受信するステップであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素(RNRE)を含むステップと、
前記第1のメッセージフレームに基づいて通信操作を実行するステップと、を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントのアドレスを識別するためのマルチ接続デバイス識別子を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続をそれぞれ識別するための複数の接続識別子をさらに含む、
ことを特徴とするマルチ接続における通信方法。
【請求項5】
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、複数のオフセット時間識別子をさらに含み、
各前記オフセット時間識別子は、アクセスポイントによって対応する接続を用いて送信されるターゲットビーコンフレーム伝送時間(TBTT)ビーコンフレームフレームの時間オフセットを識別するために使用される、
ことを特徴とする請求項に記載のマルチ接続における通信方法。
【請求項6】
前記情報は、FILS発見情報フィールドをさらに含み、
前記FILS発見情報フィールドは、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントを指示するための識別ビットを含む、
ことを特徴とする請求項4または5に記載のマルチ接続における通信方法。
【請求項7】
マルチ接続における通信装置であって、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントに適用され、前記通信装置は、
第1のメッセージフレームを決定するように構成される処理モジュールであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素(RNRE)を含む処理モジュールと、
第1のメッセージフレームを送信するように構成される送受信モジュールと、を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントのアドレスを識別するためのマルチ接続デバイス識別子を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続をそれぞれ識別するための複数の接続識別子をさらに含む、
ことを特徴とするマルチ接続における通信装置。
【請求項8】
マルチ接続における通信装置であって、マルチ接続をサポートするサイトに適用され、前記通信装置は、
第1のメッセージフレームを受信するように構成される送受信モジュールであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素(RNRE)を含む送受信モジュールと、
第1のメッセージフレームに基づいて通信動作を実行するように構成される処理モジュールと、を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントのアドレスを識別するためのマルチ接続デバイス識別子を含み、
前記縮小近隣レポート要素(RNRE)は、前記マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続をそれぞれ識別するための複数の接続識別子をさらに含む、
ことを特徴とするマルチ接続における通信装置。
【請求項9】
電子装置であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とする電子装置。
【請求項10】
電子装置であって、
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する場合、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とする電子装置。
【請求項11】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【請求項12】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項4~6のいずれか一項に記載の方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は無線通信の分野に関し、より具体的には、マルチ接続における通信方法及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のWi-Fi技術の研究範囲は、320MHzの帯域幅伝送、複数の周波数帯のアグリゲーション及び連携などであり、従来の規格に対して少なくとも4倍の速度及びスループットを向上させることが期待され、その主な応用シナリオはビデオ伝送、AR(Augmented Reality、拡張現実)、VR(Virtual Reality、仮想現実)などである。
【0003】
複数の周波数帯域のアグリゲーション及び連携とは、デバイス間で2.4GHz、5GHz及び6GHzの周波数帯域で同時に通信することを指し、デバイス間で同時に複数の周波数帯域で通信することに対して、新しいMAC(Media Access Control、メディアアクセス制御)メカニズムを定義して管理する必要がある。また、マルチ周波数帯域のアグリゲーション及び連携は、低遅延伝送をサポートすることが期待される。
【0004】
現在のマルチ周波数帯域アグリゲーション及びシステム技術では、サポートされる最大帯域幅は320MHz(160MHz+160MHz)であり、さらに240MHz(160MHz+80MHz)と他の帯域幅もサポートされる可能性がある。
【0005】
従来技術では、端末などのサイト(STA)がアクセスポイント(AP)との初期接続を迅速に確立することを可能にするために、FILS(迅速初期接続確立、Fast Initial Link-setup)メカニズムを採用することができる。このメカニズムでは、APはFD(FILSディスカバリー:FILS Discovery)フレームをブロードキャストして、迅速な初期接続確立を行うことができる。
【0006】
また、現在の技術では、サイト(STA:Station)とアクセスポイント(AP:Access Point)はマルチリンクデバイス(MLD:multi-link device)であってもよく、すなわち、同一時刻にマルチ接続で同時に送信および/または受信できる機能がサポートされる。このように、現在の技術では、STAとAPとの間に複数の接続が存在することができ、この2つのデバイスのマルチ接続における通信に対して研究が進められている。
【0007】
しかしながら、従来の技術におけるFILSメカニズムは、サイトとアクセスポイントとの間の単一接続通信にのみ適用され、現在技術におけるマルチ接続通信には適用されないため、拡張が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の様々な態様は、少なくとも上記の問題および/または欠点を解決するである。本開示の様々な実施例は、以下の技術案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の例示的な実施例によれば、マルチ接続における通信方法を提供する。前記通信方法は、マルチ続通信をサポートするアクセスポイントに適用することができ、第1のメッセージフレームを決定するステップであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含むステップと、第1のメッセージフレームを送信するステップと、を含むことができる。
【0010】
本開示の例示的な実施例によれば、マルチ接続における通信方法を提供する。前記通信方法は、マルチ接続通信をサポートするサイトに適用されることができ、第1のメッセージフレームを受信するステップであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含むステップと、前記第1のメッセージフレームに基づいて通信動作を実行するステップと、を含むことができる。
【0011】
本開示の例示的な実施例によれば、マルチ接続における通信装置を提供する。前記通信装置は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントに適用されることができ、第1のメッセージフレームを決定するように構成される処理モジュールであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含む処理モジュールと、第1のメッセージフレームを送信するように構成される送受信モジュールと、を含むことができる。
【0012】
本開示の例示的な実施例によれば、マルチ接続における通信装置を提供する。前記通信装置は、マルチ接続通信をサポートするサイトに適用されることができ、第1のメッセージフレームを受信するように構成される送受信モジュールであって、前記第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、前記情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含む送受信モジュールと、第1のメッセージフレームに基づいて通信動作を実行するように構成される処理モジュールと、を含むことができる。
【0013】
本開示の例示的な実施例によれば、電子装置を提供する。前記電子装置は、メモリ、プロセッサ、及び前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含む。前記プロセッサが前記コンピュータプログラムによって実行される場合、上記に記載の方法を実現する。
【0014】
本開示の例示的な実施例によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶される。このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、上記に記載の方法を実現する。
【0015】
本開示の例示的な実施例によって提供される技術案は、サイトとアクセスポイントとの間で迅速にマルチ接続通信を確立し、スペクトル利用率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図面を参照しながら、本開示の例示的な実施例を詳細に説明することにより、本開示の実施例の上記およびその他の特徴はより明らかになる。
図1】マルチ接続における通信シナリオの例を示す図である。
図2】実施例に係るマルチ接続における通信方法を示すフローチャートである。
図3】実施例に係る別のマルチ接続における通信方法を示すフローチャートである。
図4】本開示の実施例に係る通信装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付の請求項およびその均等物によって定義される本開示の様々な実施例の完全な理解を支援するために、添付図面を参照して以下の説明が提供される。本開示の様々な実施例は様々な具体的な詳細を含むが、これらの具体的な詳細は例示的なものにすぎないと考えられる。また、明確かつ簡潔に説明するように、公知の技術、機能、構造の説明を省略することができる。
【0018】
本開示で使用される用語と言葉は、書面の意味に限定されるものではなく、発明者のみによって使用されて、本開示を明確かつ一貫して理解することができる。したがって、当業者にとっては、本開示の様々な実施例の説明は、説明の目的でのみ提供され、制限の目的ではない。文脈が特に明確に示されない限り、ここで使用される単数形「一」、「1つ」、「前記」及び「当該」では、複数形を含むこともできると理解されたい。
【0019】
文脈が特に明確に示されない限り、ここで使用される単数形“一”、“1つ”、“前記”と“当該”では、複数形を含むこともできると理解されたい。本開示で使用される「含む」という用語とは、前記に記載の特徴、整数、ステップ、動作、要素および/またはコンポーネントが存在することを指すが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことがさらに理解されたい。
【0020】
本明細書では、「第1」、「第2」などという用語が様々な要素を説明するために使用されてもよいが、これらの要素はこれらの用語によって制限されるべきではないことが理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素と区別するためにのみ使用されることが理解されたい。したがって、例示的な実施例の教示から逸脱することなく、以下で説明する第1の要素を第2の要素と呼ぶことができる。
【0021】
なお、素子が別の素子に「接続」または「結合」されると呼ばれる場合、他の素子に直接接続または結合することができ、または中間素子が存在することもできる。また、本明細書で使用される「接続」または「結合」は、無線接続または無線結合を含むことができる。本明細書で使用される用語「および/または」、または「…のうちの少なくとも1つ/少なくとも1つ」は、関連してリストされた1つまたは複数の項目の任意およびすべての組み合わせを含む。
【0022】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語はおよび科学用語を含む)は、本開示の技術分野の技術者が一般に理解するものと同じ意味である。
【0023】
図1はマルチ接続における通信シナリオの例を示す図である。
【0024】
無線LANでは、基本サービスセット(BSS)は、APと、APと通信する1つまたは複数のサイト(STA)とから構成されてもよい。1つの基本サービスセットは、そのAPを介して割り当てシステムDS(Distribution System)に接続し、さらに別の基本サービスセットにアクセスして、拡張サービスセットESS(Extended Service Set)を構成することができる。
【0025】
APは無線ネットワーク用の無線スイッチであり、ネットワークのコアでもある。AP機器は、主に無線ネットワークと有線ネットワークとを接続するためのブリッジとして使用することができる。このタイプのアクセスポイントAPを使用することにより、有線と無線ネットワークを統合することができる。
【0026】
APは、無線ネットワーク内の他のタイプのノードがAPを介して無線ネットワークの外部および内部と通信することを可能にするためのソフトウェアアプリケーションおよび/または回路を含むことができる。いくつかの実施例では、例えば、APは、Wi-Fi(Wireless Fidelity、ワイヤレス忠実度)チップを搭載した端末装置またはネットワーク装置であってもよい。
【0027】
一例として、サイト(STA)は、携帯電話、スマート電話、ウェアラブルデバイス、コンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナル情報マネージャ(PIM)、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、グローバルポジショニングシステム、マルチメディアデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイスなどを含むことができるが、これらに限定されない。
【0028】
本開示の例示的な実施例では、APとSTAはマルチ接続のデバイスをサポートすることができ、例えば、それぞれAP MLD及びnon-AP STA MLDとして表すことができる。説明を容易にするために、以下では、主に、1つのAPと1つのSTAがマルチ接続で通信する例を説明するが、本開示の例示的な実施例はこれに限定されない。
【0029】
図1では、単に例示として、AP MLDはマルチ接続通信機能をサポートするアクセスポイントを表すことができ、non-AP STA MLDはマルチ接続通信機能をサポートするサイトを表すことができる。図1を参照すると、AP MLDは、図1に示すように、AP1、AP2、及びAP3の3つの接続で動作することができ、non-AP STA MLDは、図1に示すように、STA1、STA2、及びSTA3の3つの接続で動作することもできる。図1の例示では、AP1とSTA1は、対応する第1の接続Link1を介して通信すると仮定すると、同様に、AP2とAP3は、それぞれ第2の接続Link2と第3の接続Link3を介してSTA2とSTA3と通信する。また、Link1~Link3は、異なる周波数における複数の接続であり、例えば、2.4GHz、5GHz、6GHz周波数帯域における接続など、または2.4GHzにおけるいくつかの同じまたは異なる帯域幅の接続であってもよい。また、各接続で複数のチャネルが存在することができる。しかしながら、図1に示す通信シナリオは単なる例示的であり、本発明の考えはこれに限定されず、例えば、AP MLDは複数のnon-AP STA MLDに接続することができ、または各接続で、APは複数の他のタイプのサイトと通信することができることが理解されたい。
【0030】
本開示の実施例によって提供される通信方法と通信装置は、図1に示すマルチ接続通信環境に適用されることができる。
【0031】
図2は、実施例に係るマルチ接続における通信方法を示すフローチャートである。図2に示す通信方法はマルチ接続通信をサポートするアクセスポイントに適用されることができ、図1に示すAP MLDである。
【0032】
図2を参照すると、ステップ210において、第1のメッセージフレームを決定することができる。実施例によれば、第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)が行われることを指示する情報を含むことができる。本開示の実施例では、マルチ接続は、図1に示す第1の接続Link1~第3の接続Link3のように、AP MLDとnon-AP STA MLDとの間の通信に利用可能な複数の接続を表すことができる。
【0033】
また、本開示の実施例では、第1のメッセージフレームを決定する方式は様々であってもよく、例えば、ネットワーク状況、負荷状況、送信/受信デバイスのハードウェア能力、サービスタイプ、関連するプロトコル規定、のうちの少なくとも1に基づいて第1のメッセージフレームを生成することができ、本開示の実施例は具体的に限定されない。本開示の実施例では、外部デバイスから第1のメッセージフレームを取得することもでき、これに対して、本開示の実施例は具体的に限定されない。後で表1~表6を参照して第1のメッセージフレームを詳細に説明する。
【0034】
ステップ220において、第1のメッセージフレームを送信することができる。例えば、マルチ接続のうちのいずれかの接続で第1のメッセージフレームを送信することができる。実施例によれば、第1のメッセージフレームに運ばれる情報を介して、1つの接続で他の接続を迅速に活性化し、これによってマルチ接続での迅速な初期接続確立を実現することができる。
【0035】
説明的な実施例のみとして、第1のメッセージフレームはFILS発見フレーム、すなわち、FDフレームであってもよい。アクセスポイントがビーコンフレーム(beacon)フレームを送信した後、所定の時間間隔(例えば、20msまたは10ms)で1のメッセージフレーム(FDフレーム)をブロードキャストすることができる。ブロードキャストされた第1のメッセージフレーム(FDフレーム)をサイトが受信すると、そこに含まれるFILSを指示する情報に基づいてアクセスポイントと1つまたは複数の接続を確立することができる。しかしながら、本開示はこれに限定されるものではなく、他の任意のタイプのフレームも本開示の範囲内に含まれる。以下では、説明を容易にするために、FDフレームを例として、第1のメッセージフレーム及びそれに含まれる情報を説明する。例えば、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)は、以下の表1に示すフォーマットを有することができる。
【0036】
【表1】
【0037】
表1に示すように、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)は、タイプ(Category)、パブリックアクション(Public Action)、FILS発見情報フィールド(FILS Discovery information field)、縮小近隣レポート要素(Reduced Neighbor Report element)、FILS指示情報要素(FILS Indication element)、ローミングコンソーシアム情報元素(Roaming Consortium element)などのコンテンツを含むことができるが、理解されるように、表1に示すコンテンツは、本開示の制限ではなく、説明的な例にすぎない。例えば、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)は、表1に示される部分的なコンテンツを省略してもよく、または、より多くの他のコンテンツを含んでもよい。また、表1の各コンテンツは独立して存在し、これらのコンテンツは同じ表に例示的にリストされているが、表のすべてのコンテンツがコンテンツに示されるように同時に存在すべきであることを表すものではないことが理解されたい。各コンテンツの値は、表1の任意の他のコンテンツ値に依存しない値である。したがって、当業者は、この表1の各コンテンツの値が独立した実施例であり、また、表1のこれらのコンテンツを自由に組み合わせて一実施例を形成することもできることが理解できる。
【0038】
以下では、説明を容易にするために、表1のマルチ接続でのFILSメカニズムを実現するためのFILS発見情報フィールド(FILS Discovery information field)と縮小近隣レポート要素(RNRE,Reduced Neighbor Report element)についてまとめて説明する。
【0039】
本開示の実施例によれば、第1のメッセージフレームに含まれる、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報は、FILS発見情報フィールドを含むことができる。FILS発見情報フィールドは、FILSメカニズムに関する情報を運ぶことができ、例えば、選択的に、FILS発見フレーム制御サブフィールド(FILS Discovery Frame Control)と、タイムスタンプ(Timestamp)と、ビーコンフレーム間隔(Beacon Interval)と、FD能力情報(FD Capability)と、操作タイプ(Operation Class)と、プライマリチャネル(Primary Channel)などを含むことができる。
【0040】
マルチ接続での迅速な初期接続確立を実現するために、本開示の実施例に係るFILS発見情報フィールドは、アクセスポイントがマルチ接続通信をサポートできることを指示するための識別ビットを含むことができる。例えば、この識別ビットは、FILS発見情報フィールドのFD能力情報(FD Capability)サブフィールドに含まれることができる。説明的な実施例として、FD能力情報(FD Capability)サブフィールドは、以下の表2に示すフォーマットを有することができる。
【0041】
【表2】
【0042】
表2を参照すると、ビットB8の識別ビットを使用して、アクセスポイントがマルチ接続通信をサポートできることを指示することができる。この識別ビットが第1のメッセージフレーム(FDフレーム)のFILS発見情報フィールドに運ばれるとき、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)を受信したサイトは、当該識別ビットを解析することによってアクセスポイントがマルチ接続通信をサポートできることを知ることができ、これによって第1のメッセージフレーム(FDフレーム)の他のコンテンツをさらに解析して、複数の接続に対応する複数のアクセスポイントの情報を取得し、これによって複数の接続の迅速な初期接続確立を実現することができる。表2に示すコンテンツは、本開示の制限ではなく、説明的な例にすぎないことが理解されたい。例えば、表2に示すコンテンツの一部を省略するか、または他のコンテンツをもっと含むことができる。
【0043】
アクセスポイントが第1のメッセージフレーム(FDフレーム)をブロードキャストするのは、サイトがそれと初期接続を迅速に確立することができるためでありる。現在の技術では、マルチ接続で通信することができ、FDフレームは、選択的に縮小近隣レポート要素(RNRE)を含むことができるため、アクセスポイントはRNREでサポートされている接続をブロードキャストすることができる。本開示の実施例によれば、第1のメッセージフレームに含まれるマルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報は、縮小近隣レポート要素を含むことができる。この縮小近隣レポート要素は、マルチ接続の通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされている複数の接続に関連する情報を識別するために使用されることができる。すなわち、縮小近隣レポート要素には、同じAP MLDに属する複数のアクセスポイント(例えば、図1に示すAP1、AP2、及びAP3)の情報が含まれるか、または異なるAP MLDに属する複数のアクセスポイントの情報が含まれることができる。
【0044】
説明的な実施例のみとして、縮小近隣レポート要素(RNRE)は、以下の表3に示されるフォーマットを有することができる。
【0045】
【表3】
【0046】
表3を参照すると、要素識別子(Element ID)は、縮小近隣レポート要素(RNRE)を識別するために使用されることができ、長さ(Length)は、縮小近隣レポート要素(RNRE)の長さを指示すために使用されることができ、近隣AP情報フィールド(Neighbor AP Information fields)は、一組の近隣APに関連するTBTT(ターゲットビーコン伝送時間、target beacon transmission time)情報とその他の情報とを識別することができる。
【0047】
一例として、TBTT情報は、以下の表4に示すフォーマットを有することができる。
【0048】
【表4】
【0049】
縮小近隣レポート要素(RNRE)には1つまたは複数のTBTT情報フィールドが含まれることができる。本開示のいくつかの実施例では、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)に含まれる複数の接続が同じAP MLDの各付属APに対応する場合、1つのTBTT情報フィールドのみを含むことができ、各付属APの情報はMLDパラメータ(MLD Parameters)サブフィールドに含まれることができる。本開示のいくつかの別の実施例では、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)に含まれる複数の接続が異なるAP MLDの各付属APに対応する場合、複数のTBTT情報フィールドを含むことができ、各TBTT情報フィールドのMLDパラメータ(MLD Parameters)サブフィールドは、対応するAP MLDに属する各付属APの情報を含むことができる。
【0050】
表4に示すコンテンツは、本開示の制限ではなく、説明的な例にすぎないことが理解されたい。例えば、表4に示される一部のコンテンツを省略するか、またはその他のコンテンツを含むことができる。また、表4の各コンテンツは独立して存在し、これらのコンテンツは同じ表に例示的にリストされているが、表に示されるすべてのコンテンツが表に示されるように同時に存在すべきものではないことが理解できる。そのうちの各コンテンツの値は、表4の任意の他のコンテンツ値に依存しない値である。したがって、当業者は、この表4の各コンテンツの値が独立した実施例であり、また、表4のこれらのコンテンツを自由に組み合わせて一実施例を形成することもできることが理解できる。
【0051】
表4では、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイント(AP MLD)の複数のアクセスポイントの情報は、MLDパラメータ(MLD Parameters)サブフィールドに運ばれることができる。説明的な実施例として、MLDパラメータ(MLD Parameters)サブフィールドは、以下の表5に示されるフォーマットを有することができる。
【0052】
【表5】
【0053】
表5を参照すると、MLDパラメータ(MLD Parameters)サブフィールドは、マルチ接続デバイス識別子(MLD ID)と、少なくとも1つの接続識別子(Link ID 1~Link ID 3)とを含むことができる。
【0054】
言い換えれば、本開示の実施例によれば、縮小近隣レポート要素は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイント(AP MLD)のアドレスを識別するために使用できるマルチ接続デバイス識別子(MLD ID)を含むことができる。マルチ接続デバイス識別子(MLD ID)は、AP MLDの唯一の識別子、例えば、MLD MACアドレスである。また、縮小近隣レポート要素は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイント(AP MLD)によってサポートされている複数の接続を識別するためにそれぞれ使用できる複数の接続識別子をさらに含むことができる。例えば、表5の接続識別子Link ID 1~Link ID 3は、AP MLDがサポートできる通信接続を識別し、AP MLDにとっては唯一の存在である。
【0055】
表5では、1つのマルチ接続デバイス識別子(MLD ID)とそれに対応する接続識別子(Link ID 1~Link ID 3)のみが示されているが、本開示はこれに限されず、他のマルチ接続デバイス識別子(MLD ID2で表すことができる)とそれに対応する接続識別子(例えば、Link ID 21、Link ID 22で表すことができる)とを含むことができる。また、表5に示される3つの接続識別子Link ID 1~Link ID3は例示的なものであり、本開示はこれに限定されず、より多くまたはより少ない接続識別子を含むことができる。
【0056】
また、縮小近隣レポート要素におけるMLDパラメータサブフィールドは複数のオフセット時間識別子をさらに含むことができる。各オフセット時間識別子は、アクセスポイントによって対応する接続を用いて送信されるターゲットビーコンフレーム伝送時間(TBTT)ビーコンフレームフレームの時間オフセット(TBTT offset)を識別するために使用されることができる。この場合、表5に示されるMLDパラメータサブフィールドは、以下の表6に示すようなフォーマットに変更されることができる。
【0057】
【表6】
【0058】
サイトは1つの接続で縮小近隣レポート要素(RNRE)を受信することができ、AP MLDは複数のAPを含むことができ、各APがビーコンフレームを送信する時点は同じである可能性がり、異なる可能性もあるので、各接続でビーコンフレームを送信するオフセット時間を指示すためにオフセット時間識別子(TBTT offset)を追加する必要がある。表6に示される3つのオフセット時間識別子(TBTT offset 1~TBTT offset 3)は例示的なものであり、本開示はこれに限定されず、より多くまたはより少ないオフセット時間識別子を含むことができることが理解されたい。
【0059】
また、縮小近隣レポート要素におけるMLDパラメータサブフィールドは変更シーケンス(change sequence)などの表5と6以外のコンテンツをさらに含むことができる。この変更シーケンス(change sequence)は複数の接続によって共通に使用されることができ、例えば、任意の接続でのアクセスポイントのビーコンフレームフレームにキー更新が発生した場合、その値が変更され。または、複数の接続(例えばLink ID 1~Link ID 3)にそれぞれ対応する複数の変更シーケンス(change sequence)が存在することができ、例えば、対応する接続でのアクセスポイントのビーコンフレームフレームにキー更新が発生した場合、対応する変更シーケンス(change sequence)の値が変更される。
【0060】
本開示の実施例に係る通信方法は、第1のメッセージフレーム(FDフレーム)のFILS発見情報フィールド及び縮小近隣レポート要素(RNRE)がマルチ接続に関連する情報を含むように定義することにより、AP MLDとnon-AP STA MLDが初期アクセスとマルチ接続確立を迅速に確立できるようにする。
【0061】
図3は実施例に係る別のマルチ接続における通信方法を示すフローチャートである。図3に示される通信方法はマルチ接続をサポートするサイト(図1に示すようにnon-AP STA MLD)に適用されることができる。
【0062】
図3を参照すると、ステップ310において、第1のメッセージフレームを受信することができ、ここで、第1のメッセージフレームは、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含むことができ、この情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含むことができる。例えば、non-AP STA MLDによってサポートされている複数の接続のうちのいずれかの接続で第1のメッセージフレームを受信することができる。
【0063】
本開示の実施例によれば、縮小近隣レポート要素は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントのアドレスを識別するためのマルチ接続デバイス識別子を含むことができる。
【0064】
本開示の実施例によれば、縮小近隣レポート要素は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続をそれぞれ識別するための複数の接続識別子をさらに含むことができる。
【0065】
本開示の実施例によれば、縮小近隣レポート要素は複数のオフセット時間識別子をさらに含むことができる。各オフセット時間識別子は、アクセスポイントによって対応する接続を用いて送信れるターゲットビーコンフレーム伝送時間(TBTT)ビーコンフレームフレームの時間オフセットを識別する。
【0066】
本開示の実施例によれば、第1のメッセージフレームにおけるマルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報はFILS発見情報フィールドをさらに含むことができる。このFILS発見情報フィールドにはマルチ接続通信をサポートするアクセスポイントを指示するための識別ビットが含まれることができる。
【0067】
ステップ310に係る第1のメッセージフレームと、縮小近隣レポート要素と、FILS発見情報フィールドは、表1~表6を参照して説明される実施例と同様であるため、説明を容易にするために、重複する説明はここでは省略する。
【0068】
ステップ320において、第1のメッセージフレームに基づいて通信動作を実行する。例えば、サイトは、メッセージフレーム(例えば、FDフレーム)を受信した後、マルチ接続のうちの少なくとも1つの接続でAP MLDとの迅速初期接続確立を実現するために、FDフレーム中に運ばれる少なくとも1つのアクセスポイントの情報に基づいて迅速に対応する接続を活性化することができる。
【0069】
図4は本開示の実施例に係る通信装置を示すブロック図である。
【0070】
図4を参照すると、通信装置400は処理モジュール410と送受信モジュール420とを含むことができる。図4に示される通信装置はマルチ接続通信をサポートするアクセスポイント(AP MLD)またはマルチ接続通信をサポートするサイト(non-AP STA MLD)に適用されることができる。
【0071】
図4に示される通信装置がAP MLDに適用される場合、処理モジュール410は、第1のメッセージフレームを決定するように構成されることができ、ここで、第1のメッセージフレームは、ルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、この情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含み、送受信モジュール420は第1のメッセージフレームを送信するように構成されることができる。この場合、通信装置400は図2を参照して説明した通信方法を実行することができ、説明を容易にするために、重複する説明はここでは省略する。表1~6を参照して説明した第1のメッセージフレームと、縮小近隣レポート要素と、FILS発見情報フィールドはここで適用されることができ、説明を容易にするために、重複する説明はここでは省略する。
【0072】
図4に示される通信装置がnon-AP STA MLDに適用される場合、送受信モジュール420は、第1のメッセージフレームを受信するように構成されることができ、ここで、第1のメッセージフレームは、ルチ接続のうちの少なくとも1つの接続で迅速初期接続確立(FILS)を行うことを指示する情報を含み、この情報は、マルチ接続通信をサポートするアクセスポイントによってサポートされる複数の接続の関連情報を識別するための縮小近隣レポート要素を含み、処理モジュール410は第1のメッセージフレームに基づいて通信動作を実行するように構成されることができる。この場合、通信装置400は図3を参照して説明した通信方法を実行することができ、説明を容易にするために、重複する説明はここでは省略する。表1~6を参照して説明した第1のメッセージフレームと、縮小近隣レポート要素と、FILS発見情報フィールドはここで適用されることができ、説明を容易にするために、重複する説明はここでは省略する。
【0073】
また、図4に示される通信装置400は単なる例示的なものであり、本開示の実施例はこれに限定されず、例えば、通信装置400は、メモリモジュールなどの他のモジュールを含むことができる。また、通信装置400内の各モジュールは、より複雑なモジュールに組み合わされてもよいし、より個別のモジュールに分割されてもよい。
【0074】
本開示の実施例の通信方法と通信装置は、サイトとアクセスポイントとが迅速にマルチ接続通信を確立することを容易にし、スペクトル利用率を向上させる。
【0075】
本開示の実施例は、本開示の実施例にって提供される方法と同じ原理に基づいて、プロセッサとメモリとを含む電子装置をさらに提供し、ここで、メモリには機械読み取り可能な命令(「コンピュータプログラム」とも呼ばれる)が記憶されており、プロセッサは、図2図3を参照して説明した方法を実現するために機械読み取り可能な命令を実行する。
【0076】
本開示の実施例はさらに、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、図2図3を参照して説明した方法を実現する。
【0077】
例示的な実施例では、プロセッサは、本開示の内容と併せて説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路を実現または実行するためのものであってもよく、例えば、プロセッサ2001は、CPU(Central Processing Unit、中央処理ユニット)、汎用プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor、データ信号プロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、専用集積回路)、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア部品、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。プロセッサは、1つまたは複数のマイクロプロセッサを含む組み合わせ、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせなど、計算機能を実現する組み合わせであってもよい。
【0078】
例示的な実施例では、メモリは、ROM(Read Only Memory、読み取り専用メモリ)、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory、読み取り専用光ディスク)または他の光ディスク記憶、光ディスク記憶(圧縮光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル汎用光ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体または他の磁気記憶デバイス、または命令またはデータ構造の形態を有するプログラムコードを運び、または記憶するために使用可能であり、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であってもよいが、これに限定されない。
【0079】
図面のフローチャートの各ステップは矢印の指示に従って順次表示されるが、必ずしも矢印の指示に従って順次実行されるわけではないことを理解されたい。本明細書で明示的に説明されていない限り、これらのステップの実行には厳密な順序制限はなく、他の順序で実行することができる。また、図面のフローチャートにおけるステップの少なくとも一部は、複数のサブステップまたは複数のフェーズを含むことができ、これらのサブステップまたはフェーズは、必ずしも同じ時刻に実行されるのではなく、異なる時刻に実行されることができ、その実行順序も必ずしも順次に行うのではなく、他のステップまたは他のステップのサブステップまたはフェーズの少なくとも一部と交代または交互に実行することができる。
【0080】
本開示のいくつかの実施例を参照して本開示を図示と説明したが、本開示の範囲を逸脱することなく、形式および詳細に様々な変更を行うことができることが当業者は理解できる。したがって、本開示の範囲は、実施例に限定されるものではなく、添付の請求項の範囲と均等物によって限定されるべきである。
図1
図2
図3
図4