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特許7640794複合材料板と金属フレームからなるボックスフレーム構造とその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-25
(45)【発行日】2025-03-05
(54)【発明の名称】複合材料板と金属フレームからなるボックスフレーム構造とその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B23Q 1/01 20060101AFI20250226BHJP
【FI】
B23Q1/01 F
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024124855
(22)【出願日】2024-07-31
【審査請求日】2024-08-22
(31)【優先権主張番号】202410739838.6
(32)【優先日】2024-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524288470
【氏名又は名称】シャンハイ トップ ニューメリカル コントロール テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI TOP NUMERICAL CONTROL TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ユハン ワン
(72)【発明者】
【氏名】イェフイ フ
【審査官】亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-507629(JP,A)
【文献】特開平08-284309(JP,A)
【文献】特開昭60-114431(JP,A)
【文献】特開平11-210159(JP,A)
【文献】特開2015-072041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 1/01
E04C 3/00 - 3/46
F16S 1/00 - 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料構造パネルと金属フレームとからなるボックスフレーム構造であって、前記ボックスフレーム構造の表面構造は前記複合材料構造パネルで構成され、前記ボックスフレーム構造の稜線構造は前記金属フレームで構成され、前記ボックスフレーム構造の中に補強リブ構造が設けられており、前記補強リブ構造は前記複合材料構造パネルから構成されており、
前記金属フレームは、2つの隣接する前記複合材料構造パネルを接続するために使用され、前記金属フレームの側面に設けられた複数の取付溝があり、前記複数の取付溝はそれぞれ前記複合材料構造パネルの両側をクランプし、
前記金属フレーム前記複合材料構造パネルとの接合部には接着剤貯蔵タンクと接着剤注入孔とが設けられ、前記接着剤注入孔を通じて構造用接着剤が前記接着剤貯蔵タンクに注入され、均一な接着剤層が形成されていることを特徴とするボックスフレーム構造。
【請求項2】
前記補強リブ構造は、複数の縦補強リブと複数の斜め補強リブとを含み、
前記複数の縦補強リブは、隣接する一対の縦補強リブの間の第1の所定の間隔で前記ボックスフレーム構造の長軸方向に沿って前記ボックスフレーム構造内に設けられ、それぞれ対応する位置の表面構造パネルに垂直に接続されて固定され、
前記複数の斜め補強リブは、前記隣接する一対の前記縦補強リブの間に配置され、前記複数の斜め補強リブは、それぞれ前記縦補強リブの端部に対角線状に接続されて固定され、かつ対応する位置の前記表面構造パネルに垂直に接続されて固定され、
隣接する一対の前記斜め補強リブの対角線は、異なる方向に設置される、請求項1に記載のボックスフレーム構造。
【請求項3】
前記複合材料構造パネルは、第1のパネル、中間層、および第2のパネルを含み、前記第1のパネルおよび前記第2のパネルは繊維材料であり、前記中間層はハニカム材料であり、
前記中間層の所定の位置に金属埋設部品が設けられ、
前記第1のパネル、前記第2のパネル、および前記中間層は、前記構造用接着剤で一体化される、請求項1に記載のボックスフレーム構造。
【請求項4】
前記繊維材料は炭素繊維-樹脂の複合材料であり、
前記炭素繊維-樹脂の複合材料は、複数層の炭素繊維クロスと、前記炭素繊維クロスの間に接着された樹脂材料とを含み、
前記複数層の前記炭素繊維クロスの負の熱膨張係数は前記樹脂材料の熱膨張係数と同じである、請求項3に記載のボックスフレーム構造。
【請求項5】
前記ハニカム材料は金属材料であり、前記ハニカム材料のハニカム孔は前記第1のパネルおよび前記第2のパネルに対して垂直に配置され、
前記第1のパネルと前記第2のパネルとは負の熱膨張を有し、前記複合材料構造パネルは厚さ方向での熱膨張率がゼロである、請求項3に記載のボックスフレーム構造。
【請求項6】
前記所定の位置は、前記複合材料構造パネルが外部荷重を受ける位置であり、
前記第1のパネルおよび前記第2のパネルは、前記所定の位置に対応する領域に取付孔が設けられ、外部構造の位置決め装置は前記取付孔を通じて、前記第1のパネルおよび前記第2のパネルを通って前記金属埋設部品に接続されて固定され、
前記外部構造は、前記金属フレームと設備ガイドレールとを含む、請求項3に記載のボックスフレーム構造。
【請求項7】
前記金属フレームの断面はL字型で、前記複数の取付溝は第1の取付溝と第2の取付溝とを含み、
前記第1の取付溝と前記第2の取付溝とは垂直に設置される、請求項1に記載のボックスフレーム構造。
【請求項8】
前記金属フレームは、
長い立方体状で、第1の側面と第2の側面とにはそれぞれ第1の取付溝と第2の取付溝が設置されているメインフレームと、
前記メインフレームの側面に外部構造が接続される、請求項1に記載のボックスフレーム構造。
【請求項9】
前記金属フレームは隣接する2つの前記複合材料構造パネルによって形成されている外角に設置され、
または、前記金属フレームは隣接する2つの前記複合材料構造パネルによって形成されている内角に設置され、
または、前記複合材料構造パネルはT字型で、重ね合わせられた場合、前記金属フレームはそれぞれ前記複合材料構造パネルの両側の隅角に設置される、請求項1に記載のボックスフレーム構造。
【請求項10】
請求項1に記載のボックスフレーム構造を製造するためのボックスフレーム構造の製造方法であって、前記製造方法は、
前記複合材料構造パネルと前記金属フレームとの接合部に前記構造用接着剤を均一に塗布し、前記金属フレームの所定の取付位置に挿入して、組み立てにより所定のボックスフレーム構造を得て、
前記構造用接着剤が前記接着剤貯蔵タンク中に均一な前記接着剤層を形成することを確保するために、前記構造用接着剤が前記接着剤注入孔から溢れるまで、前記金属フレームの前記接着剤注入孔にそれぞれ前記構造用接着剤を注入することを特徴とするボックスフレーム構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械構造部品の技術分野に属し、特に複合材板と金属フレームとからなるボックスフレーム構造およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、工作機械の精度、安定性、加工効率に対する要求はますます高まっている。従来の工作機械の構造部品は、鋼鉄やアルミニウムなどの金属部材を溶接や鋳造の方法で製造する傾向がある。しかし、金属材料の高い熱膨張係数と重さは、工作機械装置の精度、安定性、加工効率の向上を制限している。金属素材を複合素材に置き換えて機械工具構造部材を製造することは、技術的な解決策として考えられる。従来の金属製機械工具構造部材に比べて、複合素材構造は同じ強度と剛性要求を満たす場合でも、明らかに軽量化されている。成分によって異なるが、複合素材を金属に置き換えることで、重量が10%から60%軽くなる。また、複合素材の優れた化学安定性と非常に低い熱膨張係数は、構造部材の精度と安定性の向上にもつながる。
【0003】
ただし、複合材料は通常異方性があり、特定の方向でのみ良好な機械的特性を持つ。単一の複合材料で構造部材を製造することは、コストが高く、製造プロセスが複雑であり、構造部材がすべての方向において良い機械的特性を持つことを保証することはできない。したがって、一般的に複合材料と金属素材を組み合わせて構造部材を製造し、金属材料を使用して複合材料の特定の方向での弱い機械的特性を補う。しかし、複合材料と金属材料の熱膨張係数は大きく異なり、周囲温度が変化すると、複合材料と金属材料の不均一な変形により接続構造に大きな応力が発生し、接続構造がねじれたり変形したりすることがあり、結果として全体の構造部材の精度が変化する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術に存在する上記の問題を解決するために、複合材料板と金属フレームとからなるボックスフレーム構造体を提供し、また、そのボックスフレーム構造体を製造するための製造方法も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
具体的な技術案は以下の通りである。
複合材料構造パネルと金属フレームとからなるボックスフレーム構造であって、ボックスフレーム構造の表面構造は複合材料構造パネルで構成され、ボックスフレーム構造の稜線構造は金属フレームで構成され、ボックスフレーム構造の中に補強リブ構造が設けられており、その補強リブ構造は複合材料構造パネルから構成されており、
上記の金属フレームは、2つの隣接する複合材料構造パネルを接続するために使用され、上記の金属フレームの側面から突き出た取付溝があり、これらの取付溝はそれぞれ複合材料構造パネルの両側をクランプし、
上記の金属フレームと複合材料構造パネルとの接合部には接着剤貯蔵タンクと接着剤注入孔とが設けられ、接着剤注入孔を通じて構造用接着剤が接着剤貯蔵タンクに注入され、均一な接着剤層が形成される。
【0006】
他方、上記の補強リブ構造は、縦補強リブと斜め補強リブとを含み、
上記の縦補強リブは、第1の所定の間隔で長軸方向に沿ってボックスフレーム構造内に設けられ、それぞれ対応する位置の表面構造パネルに垂直に接続されて固定され、
上記の斜め補強リブは、隣接する一対の上記の縦補強リブの間に配置され、これらの斜め補強リブは、それぞれ上記の縦補強リブの端部に対角線状に接続されて固定され、かつ対応する位置の上記の表面構造パネルに垂直に接続されて固定され、
隣接する一対の上記の斜め補強リブの対角線は、異なる方向に設置される。
【0007】
他方、上記の複合材料構造パネルは、第1のパネル、中間層、および第2のパネルを含み、上記の第1のパネルおよび上記の第2のパネルは繊維材料であり、中間層はハニカム材料であり、
中間層の所定の位置に金属埋設部品(金属予埋部品)が設けられ、
上記の第1のパネル、上記の第2のパネル、および上記の中間層は、構造用接着剤で一体化される。
【0008】
他方、上記の繊維材料は炭素繊維-樹脂の複合材料であり、
上記の炭素繊維-樹脂の複合材料は、複数層の炭素繊維クロスと、上記の炭素繊維クロス間に接着された樹脂材料とを含み、
上記の複数層の炭素繊維クロスの逆熱膨張係数は上記の樹脂材料の熱膨張係数と同じである。
【0009】
他方、上記のハニカム材料は金属材料であり、上記のハニカム材料のハニカム孔は上記の第1のパネル及び上記の第2のパネルに対して垂直に配置され、
上記の第1のパネルと上記の第2のパネルとは負の熱膨張を有し、上記の複合材料構造パネルは厚さ方向での熱膨張率がゼロである。
【0010】
他方、上記の所定の位置は、上記の複合材料構造パネルは外部荷重を受ける位置であり、
上記の第1のパネルおよび上記の第2のパネルは、上記の所定の位置に対応する領域に取付孔が設けられ、外部構造の位置決め装置は上記の取付孔を通じて、第1のパネルと第2のパネルを通って上記の金属埋設部品に接続されて固定され、
上記の外部構造には、上記の金属フレームと設備ガイドレールとが含まれる。
【0011】
他方、上記の金属フレームの断面はL字型で、上記の取付溝は第1の取付溝と第2の取付溝とを含み、
上記の第1の取付溝と上記の第2の取付溝とは垂直に設置される。
【0012】
他方、上記の金属フレームは、
長い立方体状で、第1の側面と第2の側面とにはそれぞれ第1の取付溝と第2の取付溝とが設置されているメインフレームと、
上記のメインフレームの側面に外部構造が接続される。
【0013】
他方、上記の金属フレームは隣接する2つの上記の複合材料構造パネルによって形成されている外角に設置され、
または、上記の金属フレームは隣接する2つの上記の複合材料構造パネルによって形成されている内角に設置され、
または、上記の複合材料構造パネルはT字型で、重ね合わせられた場合、上記の金属フレームはそれぞれ上記の複合材料構造パネルの両側の隅角に設置される。
【0014】
上記のボックスフレーム構造を製造するためのボックスフレーム構造の製造方法であり、その製造方法は、
複合材料構造パネルと金属フレームとの接合部に構造用接着剤を均一に塗布し、金属フレームの所定の取付位置に挿入して、組み立てにより所定のボックスフレーム構造を得て、
構造用接着剤が接着剤貯蔵タンク中に均一な接着剤層を形成することを確保するために、構造用接着剤が接着剤注入孔から溢れるまで、金属フレームの接着剤注入孔にそれぞれ構造用接着剤を注入する。
【発明の効果】
【0015】
上記の技術的解決策は、以下の有益な効果がある。
ボックス構造を採用し、ボックス本体の表面構造は複合材料高オズパネルで作られ、複合材料構造パネルの優れた面内剛性および面内強度を最大限に発揮すると同時に、複合材料の熱変形は非常に小さいため、表面構造の熱安定性が確保される。ボックス本体の稜線構造は金属フレームを採用しており、金属フレームは主にボックス本体の長さ方向に沿って熱膨張して変形するが、他の二つの方向への変形は非常に小さいため、ボックス構造の全体の予期しないねじれ変形を起こさず、全体の精度の安定性を向上させる。
【0016】
複合材料構造パネルと金属フレームの間の接続は両面接着剤を使用した接着方法を採用することにより、接続部の剛性および強度を強化するだけでなく、金属の熱膨張が複合材料構造パネルに対して対称的にするため、複合材料構造パネルの幾何学的な位置に影響を与えず、複合材料構造パネルの熱変形を引き起こさないため、全体のボックス構造の精度の安定性が確保される。
【0017】
複合材料構造パネルは、樹脂トランスファー成形(RTM)技術や成形方法を使用してバッチで製造することができ、金属フレーム構造も、押し出し、溶接などの方法で容易に入手でき、単一の複合材料を使用する場合と比較して、より製造しやすい構造となっている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。また、添付図面は例示および説明のみを目的としており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
図1図1は、本発明の一実施形態に係る全体の概略図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る部分の概略図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る複合材料構造パネルの概略図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係る補強リブ構造の模式図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る接続部の概略図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係るメインフレームの概略図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る製造方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しつつ実施形態における技術的解決策を明確にかつ完全に説明する。明らかに、後述する実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、一部にすぎない。本発明の実施形態に基づいて、当業者が創作的な作業を行うことなく得た他のすべての実施形態は、本発明の保護の範囲内に含まれる。
【0020】
本発明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの用語が示す向きや位置関係は、図面に示す向きや位置関係に基づくものであり、本発明の説明を簡略化のためのものであり、記載の装置や部品が特定の向きを有し、特定の向きで構成され、操作されなければならないことを示唆するものではなく、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0021】
本発明において、特に明示的に規定や制限しない限り、「設置」、「取り付け」、「接続」、「連結」、「固定」などの用語は広義に理解されるべきである。例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよい。機械的な接続であってもよいし、直接接続であっても、中間媒体を介して間接的に接続するものであってもよい。当業者は、本発明における上記の用語の具体的な意味を、特定の状況に基づいて理解することができる。
【0022】
矛盾しない限り、本発明の実施形態および実施形態における特徴は互いに組み合わせることができることに留意されたい。
本発明は、添付図面および特定の実施形態と合わせて以下でさらに説明するが、本発明の限定とするものではない。
【0023】
本発明において、図1および2に示すように、ボックスフレーム構造であって、ボックスフレーム構造の表面構造は複合材料構造パネル1で構成され、ボックスフレーム構造の稜線構造は金属フレーム3で構成され、ボックスフレーム構造の中に補強リブ構造2が設けられており、その補強リブ構造は複合材料構造パネル1または複合材料強化パネルから構成されており、
金属フレーム3は、2つの隣接する複合材料構造パネル1を接続するために使用され、金属フレーム3の側面から突き出た取付溝があり、これらの取付溝はそれぞれ複合材料構造パネル1の両側をクランプしている。
【0024】
金属フレーム3と複合材料構造パネル1を組み合わせる際に、接着剤注入孔5を通じて構造用接着剤4を接着剤貯蔵タンク6に注入し、接着剤貯蔵タンク6が構造用接着剤4を通じて金属フレーム3と複合材料構造パネル1の接合部に均一に分布し、硬化する。
【0025】
具体的には、既存の技術における複合材料と金属部品との熱膨張係数が不一致であることにより、類似の構造部品が温度の影響を受け、接続構造の歪みや変形が生じ、結果として構造の精度の安定性が低下する問題がある。これに対して、本解決策では、複合材料構造パネルが金属フレームと接続する際には両面に接触しており、複合材料構造パネルの厚さ方向から見ると対称的な構造となる。そのため、材料の温度が変化しても、構造用接着剤と金属フレームとの膨張は複合材料構造パネルの厚さ方向に沿って対称であるため、金属フレームに対する複合材料構造パネルの位置は変化せず、ボックスフレーム全体の表面構造は温度変化の影響を受けず、フレーム全体の構造の精度の安定性が大幅に向上する。
【0026】
具体的には、図1に示すように、本解決策における複合材料構造パネル1は、複合材料構造パネル1-a、複合材料構造パネル1-b、複合材料構造パネル1-c、および複合材料構造パネル1-dを含み、長い中空の角筒状の構造を形成し、その後のフレーム構造の製造において柱、ロッドなどの構造的な負荷を受けるものとして使用される。
【0027】
隣接する複合材料構造パネル1の折り曲げ隅部、例えば複合材料構造パネル1-bと1-cの折り曲げ隅部には、金属フレーム3-cが設けられ、この金属フレーム3-cは、複合材料構造パネル1-bと複合材料構造パネル1-cで形成されるコーナーを包み込んで接続するために使用される。
【0028】
同様に、複合材料構造パネル1-aと複合材料構造パネル1-dとの間には金属フレーム3-aが設置され、複合材料構造パネル1-bと複合材料構造パネル1-aとの間には金属フレーム3-bが設置され、複合材料構造パネル1-cと複合材料構造パネル1-dとの間に金属フレーム3-dが設置されている。
【0029】
従来の機械的な接続方式では、接続部で穴を開けることが必要であるが、その穴が開いた箇所にストレスが集中し、強度に影響を及ぼす問題がある。本実施形態において、接着剤を用いて金属フレーム3と複合材料構造パネル1とを接着固定する方法を採用し、穴を開けることによるストレス損傷の問題を避けた。
【0030】
ただし、接着工程において、構造用接着剤をワークピースの表面に塗布して、ワークピースを合わせる伝統的な方法では、構造用接着剤が流れやすく、分布が不均一になる問題があり、その結果として接着強度が低下する原因となる。この問題に対処するために、本実施形態では金属フレーム3に複数の接着剤注入孔5を配設し、複合材料構造パネル1に近い側に接着剤貯蔵タンク6を設計し、構造用接着剤4が接着剤貯蔵タンク6を通じて金属フレーム3と複合材料構造パネル1との接合部に均一に分布され、その後固化して均一な接着剤層が形成される。
【0031】
ここで、接着剤貯蔵タンク6は、金属フレーム3と複合材料構造パネル1との間に形成される隙間を埋めるために使用される。構造用接着剤4は、接着剤注入孔5を通って接着剤貯蔵タンク6に流入し、接着剤貯蔵タンク6内で分布することで接着剤層を形成した。接着剤貯蔵タンク6の深さ、構造用接着剤4の種類、および接着剤射出圧力を制御することにより、接着剤貯蔵タンク6内に比較的均一な接着剤層を形成して、強力な接合を達成することができる。
【0032】
また、接着剤貯留タンク6は、金属フレーム3の表面を加工して形成された特定の分布を有する形状であってもよい。例えば、一実施形態では、接着剤注入孔5は、金属フレーム3の長軸方向に沿って特定の間隔で均等に配置され、樹状の接着剤貯蔵タンク6が接着剤注入孔5と連通するように背面に設計される。構造用接着剤4が接着剤貯蔵タンク6に注入された後、構造用接着剤4は圧力の作用により樹状の分布に沿って界面に均一に広がり、均一に分布した接着剤層を形成し、それによってより良好な接着効果を達成する。実施形態に応じて、接着剤貯蔵タンク6は、マトリクス状、雪片状、メッシュ状などに配置されてもよい。
【0033】
構造用接着剤4は、金属フレーム3と複合材料構造パネル1を固定するために使用される液体または半液体の接着剤である。実施形態に応じて、それは構造用接着剤、エポキシ樹脂接着剤、または他の同等の接着剤であり得る。室温で自然に硬化し、または焼成後に硬化することができる。
【0034】
金属フレーム3は、複合材料構造パネル1を固定し、応力を強化することができる角を有する金属構造体であり、その断面は、C字形、L字形、またはその他の角度を有する。説明が必要とされるのは、金属フレーム3は図に示された複合材料構造パネル1-aと複合材料構造パネル1-dの外側の角に取り付けられることもあり、複合材料構造パネル1-aと複合材料構造パネル1-dの内側の角に接着されることもでき、接合部によって、接着剤貯蔵タンク6は異なる面に調整され、複合材料構造板1に向かって位置づけられる。接合部に応じて、接着剤貯蔵タンク6は、複合材料構造パネル1に面する異なる表面に調整されうる。
【0035】
一実施形態において、ボックスフレーム構造の中にさらに複数の補強リブ構造2を含み、
補強リブ構造2は、縦補強リブ2-aと斜め補強リブ2-bとを含み、
縦補強リブ2-aは、第1の予め設定された間隔でボックスフレーム構造の長軸方向に沿って分布し、それぞれ表面構造パネルとしての複合材料構造パネル1に垂直に接続されて固定され、
斜め補強リブは、隣接する一対の縦補強リブの間に配置され、縦補強リブの端部に対角線状に固定接続され、
隣接する一対の斜め補強リブ2-bは、異なる方向を有し、縦補強リブ2-aと斜め補強リブ2-bは、金属フレーム3を介して複合材料構造パネル1に固定されている。
【0036】
斜め補強リブ2-bは、それぞれ縦補強リブ2-aの端部に対角線状に固定され、対応する位置にある表面構造パネルとしての複合材料構造パネル1に垂直に接続されて固定されており、
具体的には、より良い構造強度を実現するために、本実施形態ではボックスフレーム構造の中に縦補強リブ2-aと斜め補強リブ2-bを含む複数の補強リブ構造2をさらに設けて、内部構造強度を補強している。
【0037】
その中では、縦補強リブ2-aは、第1の予め設定された間隔でボックスフレーム構造の長軸方向に沿って分布し、その端部がそれぞれに複合材料構造パネル1と垂直に設定されている。次に、縦補強リブ2-aの端部と複合材料構造パネル1との接合部に対応する金属フレーム3を設置し、上記の工程に従って接着剤を注入し硬化させて、これにより、より良好な機械的伝導構造が実現され、短軸方向の応力がより良く分散され、構造全体の耐屈曲性が向上している。
【0038】
具体的には、図1に示すフレーム構造において、縦補強リブ2-aを固定する金属フレーム3は、金属フレーム3-eと金属フレーム3-fとを含んでいる。
そして、本実施形態では、筒状構造体の耐圧縮性をより向上させるために、隣接する一対の縦補強リブ2-aと対角線方向にも斜め補強リブ2-bを設けている。これにより、斜め補強リブ2-aを通じて力の伝達を行い、フレーム構造の圧縮耐性を高めることができる。その中に、斜め補強リブ2-bの上下両端は縦補強リブ2-aに接続され、側面の両端は複合材料構造パネル1にそれぞれ接続されている。同様に、端部は金属フレーム3-hと金属フレーム3-gを含む金属フレーム3で包み込み、接着剤を注入して固定されている。
【0039】
一実施形態において、補強リブ構造2は炭素繊維パネルである。
一実施形態において、複合材料構造パネル1と補強リブ構造2とは同一の複合材料構造パネル1である。
【0040】
その3層構造パネルは、上部と下部の両面にある第1のパネルと第2のパネルとを含み、第1のパネルと第2のパネルとの間には少なくとも1層の中間層が設定されている。
第一パネル、第二パネル、および中間層は接着剤を使用して固定可能である。
【0041】
具体的には、従来の金属材料のより良い代替を達成するために、本実施形態では、複合材料構造パネル1に改良が加えられている。図3に示すように、その複合材料構造パネル1は、上から下に順に、第1のパネル、第の2パネル、中間層を備えている。一実施形態では、第1のパネルおよび第2のパネルは繊維材料で作られ、中間層はアルミニウムハニカムパネルであるため、複合材料構造パネル1は、炭素繊維パネル101、挟み層とするアルミニウムハニカムパネル103、および炭素繊維パネル104から構成される。
【0042】
各層は接着剤を塗布することで一体に連結され、接着方法には、構造用接着剤を塗布して自然乾燥させる方法、または加熱して硬化させる方法が含まれる。
さらに、より良好な補強効果を達成するために、その後の組み立て時に複合材料構造パネル1の角に近い部分に一対の埋設部品(予埋部品)102、104が埋め込まれ、それによってパネルの局所的な強度が向上する。
【0043】
他の実施形態では、埋設部品の位置も変更される。例えば、ガイドレールがボックスフレーム構造の片側の複合材料構造パネル1に設けられる場合、複合材料構造パネル1上のガイドレールに対応する領域にのみ1つ以上の埋設部品を設けることができ、埋設部品の方向はガイドレールと平行または交差する方向とすることができる。
【0044】
それに、複合構造パネル1が外部ガイドレールに固定的に接続されるとき、所定の位置はガイドレール接続位置に設定され、
外部ガイドレールのガイドレール取付部を埋設部品に差し込んで固定している。
【0045】
このような実施形態では、複合材料構造パネル1自体が複合材料であるため、複合材料構造パネル1とガイドレールとの接続位置をボルト等で固定すると、そこに大きなせん断力が発生しやすく、それにより繊維材料の構造が破壊される。これに対して、外部ガイドレールを取り付ける予定の位置で、事前に中間層に埋設部品を挿入し、取付孔を開けることができる。次に、外部ガイドレールを取り付ける際、外部ガイドレールのガイドレール取付部が埋設部品に貫通して固定されるため、パネルの繊維維材対する損傷を避ける。
【0046】
同様に、図4に示すように、より良好な構造強化を達成するために、順番に接着された炭素繊維パネル201、中間層としてのアルミニウムハニカムパネル202、および炭素繊維パネル203を補強リブ構造2に設けることもできる。
【0047】
一実施形態では、繊維材料は炭素繊維-樹脂複合材料であり、
炭素繊維-樹脂複合材料は、多層の炭素繊維クロスと、炭素繊維クロスとの間に接着された樹脂材料を含む。
【0048】
多層の炭素繊維クロスの負の熱膨張率は樹脂材料の熱膨張率と同じである。
具体的に、複合材料構造パネル1の熱膨張率をコントロールするために、本実施形態におけて、炭素繊維クロスとこれに含浸させる樹脂材料とを所定の層数に設定するように繊維材料に調整をしている。炭素繊維クロス自身が負の熱膨張率を有するため、多層の炭素繊維クロスの負の熱膨張率が樹脂材料の熱膨張率と同じになり、それによって全体の繊維材料の熱膨張率が0になるように、炭素繊維クロスの層数と向きとを選択し、樹脂材料が繊維パネルに占める割合を調整することで、構造の熱安定性を向上させている。
【0049】
一実施形態において、ハニカム材料は金属材料であり、ハニカム材料のハニカム穴は、第1のパネルおよび第2のパネルに対して垂直に配置され、
第1のパネルと第2のパネルとが負の熱膨張率を持つ複合材料構造パネルは、厚さ方向における熱膨張率は0である。
【0050】
具体的に、全体の複合材料のより良好な熱安定性を達成するために、本実施形態では、ハニカム孔が第1のパネルと第2のパネルとに対して垂直に配置すると同時に、第1のパネルおよび第2のパネル自身が負の熱膨張率を有するように樹脂材料の割合をコントロールして、繊維パネルの張力を利用してハニカム材料の高さ方向の膨張を相殺させることにより、フレームの熱安定性を実現している。
【0051】
一実施形態において、金属フレーム3は、外側に配置され、それぞれ複合材料構造パネル1に接着される第1の平面と第2の平面とを含み、第1の平面と第2の平面にはそれぞれ一列の第1の取付孔7が開けられており、
接着剤注入孔7は、第1の取付孔7よりも金属構造部材の角に近く、
複合材料構造パネル1には、第1の取付孔に対応する位置に第2の取付孔が設けられており、
複合材料構造パネル1が金属フレーム3に組み合わされると、第1の取付孔と第2の取付孔とが接続される。
【0052】
具体的には、より良好な取り付け効果を達成するために、本実施形態では、金属フレーム3の第1の平面および第2の平面には、それぞれ一列の第1の取付孔7が開けられており、また、複合材料構造パネル1における第1の取付孔に対応する位置に第2の取付孔が開けられている。
【0053】
複合材料構造パネル1と金属フレーム3とを組み立てる必要がある場合は、第1の取付孔7と第2の取付孔とを事前に合わせてから、複合材料構造パネル1と金属フレーム3を接続し、その後接着剤を注入し、硬化処理を行う。
【0054】
以上の構成により、複合材料構造パネル1と金属フレーム3とを正確に位置合わせることができ、位置合わせ装置を用いて両者に予備圧力を加えることにより、接着剤層の均一な形成が促進される。
【0055】
上記のプロセスでは、第1の取付孔7が接着剤注入穴7よりも金属フレーム3の外側に近いため、取り付け後に位置合わせ装置がエッジの外側に一定の圧力を加えることができ、接着剤貯蔵タンク内の構造用接着剤が複合材料構造パネル1と金属フレーム3とを接着するのを容易にする。
【0056】
同様に、補強リブ構造2を金属フレーム3と組み合わせるとき、第1の取付孔および第2の取付孔も位置合わせ装置を介して接続され、接着剤で固定される。
【0057】
具体的には、取り付ける際に、上記の設計に基づいて、金属構造部品には以下のような設置方法があり、
金属フレーム3は、2つの隣接する複合材料構造パネル1によって形成される外角に配置されており、
あるいは、金属フレーム3は、2つの隣接する複合材料構造パネル1によって形成される内角に配置されており、
あるいは、複合材料構造パネル1をT字型に重ねた場合には、複合材料構造パネル1の両側の角度に金属フレーム3をそれぞれ配置している。
上記の設定により、より良い取付結果が得られる。
【0058】
一実施形態において、図5に示すように、2つの隣接する複合材料構造パネル1が角を形成するとき、L字型の金属フレーム3は、それぞれ複合材料構造パネル1の内側の内角と外側の外角とに挟まれ、第1の取付溝および第2の取付溝を通して各々の複合材料構造パネル1の両面を挟持する。
【0059】
また、金属フレーム3の中央には、隣接する複合構造パネル1の隙間を通って内側および外側の両側の金属フレーム3を接続する連結部31が設けられている。
具体的には、より優れた構造強度を実現するために、本実施形態では、複合材料構造パネル1が角を形成するときに、複合材料構造パネル1の角の内側と外側に両側の固定接続を実現するようにそれぞれ金属フレーム3を設置している。本実施形態では、構造強度をさらに向上させるために、隣接する複合材料構造パネル1の隙間の間に、内外両側の金属フレーム3を連結する連結部31を設けることができる。
【0060】
一実施形態において、金属フレーム3は、第1および第2の取付溝を、注入、アルミニウム押出などのプロセスによって一度に形成することができる。
【0061】
一実施形態では、図6に示すように、金属フレーム3は、
直方体状であるメインフレーム32と、
メインフレームの側面に配置され、U字型で、複合材料構造パネルを固定する第1の取付溝と第2の取付溝とを含む少なくとも一つある取付溝33と、
を含み、
図に示されているのは、2つの取付溝33の実施形態であり、必要に応じて複数の側面に設けることもできる。
【0062】
取付溝には、位置合わせ装置にアクセスして接着剤注入により固定するための第1の取付孔、接着剤貯蔵タンク、接着剤注入孔が対応する位置に設けられている。
具体的に、より良好な接続強度を得るために、本実施形態では、金属フレーム3にも金属製で直方体状のメインフレーム32を設け、その両側にU字型の取付溝33を設けている。取り付ける際に、複合材料構造パネル1が取付溝33に挿入され、接着剤注入孔を通じて接着剤が注入されて、固定して、位置合わせ装置を介して埋設部品に通して固定する。
この基礎をもとに、メインフレーム32は外部のガイドレールにも接続することができる。
【0063】
上記のボックスフレーム構造を製造するために使用されるボックスフレーム構造の製造方法は、図7に示すように、
複合材料構造パネルと金属フレームとの接合位置に構造用接着剤を均一に塗布し、次に金属フレーム内の所定の取付位置に挿入し、それによって所定のボックスフレームを得て、
構造用接着剤が接着剤貯蔵タンク内に均一な接着剤層を形成することを保証するために、構造用接着剤が接着剤注入孔から溢れるまで、金属フレームの接着剤注入孔にそれぞれ構造用接着剤を注入する。
【0064】
具体的には、より良い生産効率を実現するために、本実施形態では、上述した製造方法を設計して、当該のボックスフレーム構造を製造するために用いられる。
具体的には、主に長さ×幅の規格寸法を含む事前に設計されたボックスフレーム構造のパラメータに従って、対応する長さの複合材料構造パネルと金属構造部品を選択でき、必要に応じて補強リブ構造を設置する場合にも、対応する補強リブ構造の寸法を容易に設計できる。
【0065】
寸法データに基づいて複合材料構造パネル、金属構造部品、および補強リブ構造をカットし、次に複合材料構造パネルを金属構造部品の所定の取付位置に挿入して、設計要求に合う接着前のフレームを組み立てる。
【0066】
続いて、構造用接着剤が金属構造部品の接着剤注入孔に、必要に応じて、注入プロセス中に特定の圧力を維持することもでき、金属構造部品の接着剤貯蔵タンクに充填されるまで、構造用接着剤がそれぞれ注入され。必要に応じて、真空環境で接着剤貯蔵タンク内の空気を排除し、それによって構造用接着剤が接着剤貯蔵タンク内に均一に分散され、接着剤層内の気泡が減少できる。
【0067】
最後に、構造用接着剤を硬化させてボックスフレーム構造を形成する。硬化方法は、常温で硬化することもできるが、焼成による硬化することもできる。これは構造接着剤の種類により調整される。
【0068】
一実施形態では、製造方法は、複合材料構造パネルが所定の取付位置に挿入された後、位置決め装置を使用して複合材料構造パネルを固定することをさらに含む。
同様に、より良い取り付け精度を達成するために、この実施形態では、複合材料構造パネルが所定の取付位置に挿入された後、複合材料構造パネルの第2の取付ネジ孔と金属構造部材の第1の取付ネジ孔を合わせて、次に位置決め装置を使用して固定を行い、その後、接着剤を注入し、硬化させることで固定を行うことによって、より良い固定効果を実現した。
【0069】
具体的には、既存の工作機械やマシニングセンタ等では、ワークを加工するために、通常、加工テーブルの上方に主軸やフライス等の加工装置が設置されている。同時に、より大きな面積のワークピースを処理するために、処理中の処理装置の移動を容易にするために、処理装置をガントリーの形で吊り上げることができる。
【0070】
一般に、軽量化と高負荷を達成するために、ガントリー構造は複数の棒状部品を組み合わせることで対応するフレーム構造を形成する。例えば、クレーンや工場でよく見られるトラス構造は、機能に応じて縦梁、横梁、斜梁に分けられる。その中で、棒状部品を上述のボックスフレーム構造に置き換えることができ、上述のボックスフレーム構造に置き換えることにより、全体の軽量化を図ることができる。
【0071】
このうち、棒状部品を前述のボックスフレーム構造に置き換えることが可能で、既設の金属製クロスバーを代えることにより、全体の軽量化を図ることができる。
上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明の実施および保護範囲を限定することを意図したものではなく、当業者であれば、説明および付図を用いて均等の置き換えおよび明らかな変化によって得られる方案が、本発明の保護範囲に含まれるべきであることを認識すべきである。
【要約】      (修正有)
【課題】予期しないねじれ変形を抑制し、ボックス本体全体の精度の安定性を向上させる、割合型の複合材料構造パネルをベースしたボックスフレーム構造及びその製造方法を提供する。
【解決手段】表面構造は複合材料構造パネルで構成され、稜線構造は金属フレームで構成され、中に複合材料構造パネルで構成された補強リブ構造が設けられる。金属フレームは、2つの隣接する複合材料構造パネルを接続するために使用され、金属フレームの側面から突き出た取付溝があり、取付溝はそれぞれ複合材料構造パネルの両側をクランプする。金属フレームと複合材料構造パネルとの接合部には接着剤貯蔵タンクと接着剤注入孔が設けられ、接着剤注入孔を通じて構造用接着剤が接着剤貯蔵タンクに注入され、均一な接着剤層を形成する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7