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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-26
(45)【発行日】2025-03-06
(54)【発明の名称】誘導通風ファン軸方向推力制御システム
(51)【国際特許分類】
   F04D 27/00 20060101AFI20250227BHJP
【FI】
F04D27/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023139931
(22)【出願日】2023-08-30
(65)【公開番号】P2025003922
(43)【公開日】2025-01-14
【審査請求日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】202310752137.1
(32)【優先日】2023-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522299160
【氏名又は名称】華能(浙江)能源開発有限公司玉環分公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】武雲鵬
(72)【発明者】
【氏名】李法衆
(72)【発明者】
【氏名】鄭衛東
(72)【発明者】
【氏名】張文博
(72)【発明者】
【氏名】趙智慧
(72)【発明者】
【氏名】曲国兵
(72)【発明者】
【氏名】張健
(72)【発明者】
【氏名】武楚▲いぇん▼
(72)【発明者】
【氏名】陳建江
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-014933(JP,A)
【文献】特表2019-525064(JP,A)
【文献】特開平05-223090(JP,A)
【文献】特開平07-083193(JP,A)
【文献】特開2014-231826(JP,A)
【文献】中国実用新案第201554682(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第114876854(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104196749(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘導通風ファン軸方向推力制御システムであって、
導通風ファン伝達軸が配置されたキャビティの温度を調整するために使用され、冷却モ
ジュール(201)および加熱モジュール(202)を含む温度調整ユニット(200)
と、
前記冷却モジュール(201)および前記加熱モジュール(202)を切り替えるために
使用される切替ユニット(100)と、
前記誘導通風ファン伝達軸の軸方向変位である目標変位を測定し、前記目標変位を送信す
るために使用される変位測定ユニット(300)と、
前記目標変位を受信し、前記目標変位に応じて、前記切替ユニット(100)の切替操作
を指示するための切替指令を生成するために使用されるコントローラー(400)と、を
え、
前記コントローラー(400)は、
前記目標変位を受信するための受信モジュール(401)と、
前記目標変位に応じて軸方向膨張量を決定するための算出モジュール(402)と、
前記軸方向膨張量と予め設定された閾値を比較するための比較モジュール(403)と、
比較結果に応じて前記切替指令を生成するための命令モジュール(404)と、を含み、
前記命令モジュール(404)によって生成された前記切替指令は、前記切替ユニット(
100)の切替操作を制御するために使用され、
前記比較結果は、前記軸方向膨張量が前記予め設定された閾値よりも大きい場合、前記切
替指令は冷却モジュール(201)を起動することであり、前記冷却モジュール(201
)が起動すると、前記軸方向膨張量が徐々に減少し、前記軸方向膨張量が前記予め設定さ
れた閾値と等しいと、前記切替指令は前記冷却モジュール(201)を停止することであ
り、
前記比較結果は、前記軸方向膨張量が前記予め設定された閾値よりも小さい場合、前記切
替指令は加熱モジュール(202)を起動することであり、前記加熱モジュール(202
)が起動すると、前記軸方向膨張量が徐々に増加し、前記軸方向膨張量が前記予め設定さ
れた閾値と等しいと、前記切替指令は前記加熱モジュール(202)を停止することであ
り、
前記予め設定された閾値はゼロである、
ことを特徴とする誘導通風ファン軸方向推力制御システム。
【請求項2】
前記軸方向膨張量のゼロ位置は、誘導通風ファン推力軸受が冷間状態であるときの正方向
および負方向ともに0の力を受ける領域の中心点であり、前記正方向は前記誘導通風ファ
ン伝達軸の膨張が増加する方向であり、前記負方向は前記誘導通風ファン伝達軸の膨張が
減少する方向である、ことを特徴とする請求項1に記載の誘導通風ファン軸方向推力制御
システム。
【請求項3】
前記コントローラー(400)は、手動制御可能な送信モジュール(405)をさらに備
え、前記送信モジュール(405)は、前記切替指令を予め設定された端末装置に送信し
、操作者に前記切替操作を実行させるために使用される、ことを特徴とする請求項1に
載の誘導通風ファン軸方向推力制御システム。
【請求項4】
温度監視ユニット(500)をさらに備え、前記温度監視ユニット(500)は、前記誘
導通風ファン伝達軸が配置されたキャビティの温度データを収集し、前記温度データを記
憶するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の誘導通風ファン軸方向推力
制御システム。
【請求項5】
前記冷却モジュール(201)は冷気部品(201a)を含み、
前記加熱モジュール(202)は加熱部品(202a)を含む、ことを特徴とする請求
1に記載の誘導通風ファン軸方向推力制御システム。
【請求項6】
前記切替ユニット(100)は、フレーム部品(101)、前記フレーム部品(101)
の上面に設けられた電源部品(102)、前記フレーム部品(101)に接続された駆動
部品(103)、および前記駆動部品(103)に接続された昇降部品(104)を含み

前記フレーム部品(101)は、底板(101a)、前記底板(101a)に対称に設け
られた2組の第1摺動溝(101b)、前記底板(101a)に固定接続された側板(1
01c)、および前記底板(101a)に固定接続された固定ラック(101d)を含み

前記電源部品(102)は、対称に設けられた2つの電源(102a)、前記電源(10
2a)に接触して接続された保護シェル(102b)、前記保護シェル(102b)に固
定接続された第1バネ(102c)、前記側板(101c)に固定接続された固定板(1
02d)、および前記固定板(102d)を貫通して固定された通電ポスト(102e)
を含み、
前記電源は第1電源(102a-1)および第2電源(102a-2)を含み、
前記駆動部品(103)は、前記底板(101a)に固定接続された第1ネジ付きポスト
(103a)、前記第1ネジ付きポスト(103a)にねじ込まれた第1回転部材(10
3b)、前記第1回転部材(103b)に固定接続されたハンドル(103c)、前記第
1回転部材(103b)にねじ込まれた第1固定柱(103d)、前記固定ラック(10
1d)に回転可能に接続された切替部材(103e)、および前記切替部材(103e)
に係合可能に接続されたロック部材(103f)を含み、
前記第1回転部材(103b)は第1回転柱(103b-1)、および前記第1回転柱(
103b-1)の底端に固定接続された第1駆動輪(103b-2)を含み、
前記切替部材(103e)は、第2回転柱(103e-1)、前記第2回転柱(103e-
1)に固定接続された回転ディスク(103e-2)、および前記第2回転柱(103e-
1)に固定接続された回転棒(103e-3)を含み、
前記ロック部材(103f)は、偏心リング(103f-1)、前記偏心リング(103
f-1)の一端に接続された押圧部材(103f-2)、一端が前記押圧部材(103f-
2)に固定接続された第2バネ(103f-3)、前記固定ラック(101d)に固定的
に対称に設けられた2つのクランクプレート(103f-4)、および2つの前記クラン
クプレート(103f-4)に同時に接続された回転軸(103f-5)を含み、
前記押圧部材(103f-2)は、押圧部(103f-21)、前記押圧部(103f-2
1)に固定接続された接続部(103f-22)、および前記接続部(103f-22)に
固定接続された係合部(103f-23)を含み、
前記昇降部品(104)は、駆動チェーン(104a)、前記駆動チェーン(104a)
に伝達可能に接続された第2駆動輪(104b)、前記第2駆動輪(104b)に固定接
続された第3回転柱(104e)、前記第2駆動輪(104b)にねじ込まれた第2ネジ
付きポスト(104c)、前記第2駆動輪(104b)の上面に接触する昇降部材(10
4d)を含み、
前記昇降部材(104d)は、前記底板(101a)の上面に対称に設けられた2つの第
2固定柱(104d-1)、2つの前記第2固定柱(104d-1)を同時に貫通する昇降
板(104d-2)、前記昇降板(104d-2)の上面に対称的に固定された第3固定柱
(104d-3)、前記第3固定柱(104d-3)に固定接続された絶縁ブロック(10
4d-4)、および前記絶縁ブロック(104d-4)を貫通して固定された導電柱(10
4d-5)を含む、ことを特徴とする請求項5に記載の誘導通風ファン軸方向推力制御シ
ステム。
【請求項7】
前記切替ユニット(100)は、保護移動部品(105)をさらに備え、
前記保護移動部品(105)は、保護部材(105a)、および前記保護部材(105a
)に可動に接続された移動部材(105b)を含み、
前記保護部材(105a)は、保護ケース(105a-1)、前記保護ケース(105a-
1)に対称に設けられた第2摺動溝(105a-2)および第3摺動溝(105a-3)、
前記第2摺動溝(105a-2)に摺動可能に設けられた第1摺動板(105a-4)を含
み、
前記フレーム部品(101)、前記電源部品(102)、前記駆動部品(103)および
前記昇降部品(104)はいずれも前記保護部材(105a)の内部に設けられ、
前記移動部材(105b)は、前記第3摺動溝(105a-3)に摺動可能に設けられた
第2摺動板(105b-1)、前記第2摺動板(105b-1)の下面に固定的に設けられ
た移動輪(105b-2)、および前記保護ケース(105a-1)の側壁に固定的に設け
られた伸縮ドローバー(105b-3)を含む、ことを特徴とする請求項6に記載の誘導
通風ファン軸方向推力制御システム。
【請求項8】
前記第1電源(102a-1)は冷却モジュール(201)への電力供給に使用され、前
記第2電源(102a-2)は加熱モジュール(202)への電力供給に使用される、こ
とを特徴とする請求項7に記載の誘導通風ファン軸方向推力制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導通風ファンの技術分野に関し、特に、誘導通風ファン軸方向推力制御シス
テムに関する。
【背景技術】
【0002】
ボイラの誘導通風ファン軸受は、支持軸受と推力軸受の2つの部分から構成され、支持軸
受は誘導通風ファン羽根車の径方向重量を負担し、推力軸受は誘導通風ファン羽根車の軸
方向推力を負担し、支持軸受が負担する荷重は一定であり、運転寿命が長いが、推力軸受
は軸方向推力が過大であるため破損することが多く、耐用年数が短い。その原因は、軸方
向推力が過大であるため誘導通風ファンの推力軸受の動・静接触面が応力疲労孔が発生し
、軸受が破損する同時に、誘導通風ファンの軸方向推力の過大は長すぎる誘導通風ファン
の伝達軸に関連し、ボイラ静止ブレードが調整可能な誘導通風ファンは、その静止ブレー
ド調整可能装置が誘導通風ファン羽根車の前方に配置されるため、誘導通風ファン羽根車
と駆動装置の距離が遠くなり、伝達軸の長さが長くなる。軸が長いほど、熱伸縮の軸方向
膨張が大きくなり、軸方向の膨張により推力軸が大きな応力を受けて疲労孔が発生し、軸
受の破損につながる。
現在の技術的手段は、ファン伝達軸の取付とき、伝達軸と軸受間に、誘導通風ファン運転
中の長い軸の熱膨張量を解消するための予約クリアランスがあるが、誘導通風ファン運転
中の軸膨張量は環境温度によって変化しているため、予約クリアランスが運転中の膨張量
を完全に相殺することができなく、場合によって、伝達軸の低温収縮による負方向推力が
、ファン羽根車の負荷によって生成された通常の動作推力とともに、誘導通風ファン軸受
の破損を悪化させる。
【発明の概要】
【0003】
この部分の目的は、本発明の実施例のいくつかの態様を概説し、いくつかの好ましい実施
例を簡単に説明する。この部分および本出願の明細書の要約および発明名称は、明細書の
要約および発明名称の目的の曖昧を回避するために、一部が簡略化または省略されるが、
そのような簡略化または省略は本発明の範囲を限定するものではない。
上記または先行技術における問題を鑑み、本発明を提案する。
したがって、本発明の目的は、伝達軸の温度による膨張量を制御して誘導通風ファン軸方
向推力を制御し、誘導通風ファン軸受の耐用年数を向上させ、誘導通風ファンの耐用年数
をさらに延長するための、誘導通風ファン軸方向推力制御システムを提供することである

上記の技術的問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決策を提供する。誘導通風
ファン軸方向推力制御システムは、誘導通風ファン伝達軸が配置されたキャビティの温度
を調整するために使用され、冷却モジュールおよび加熱モジュールを含む温度調整ユニッ
トと、
冷却モジュールおよび加熱モジュールを切り替えるために使用される切替ユニットと、
誘導通風ファン伝達軸の軸方向変位である目標変位を測定し、目標変位を送信するために
使用される変位測定ユニットと、
目標変位を受信し、目標変位に応じて、切替ユニットの切替操作を指示するための切替指
令を生成するために使用されるコントローラーと、を備える。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、コントローラー
は、
目標変位を受信するための受信モジュールと、
目標変位に応じて軸方向膨張量を決定するための算出モジュールと、
軸方向膨張量と予め設定された閾値を比較するための比較モジュールと、
比較結果に応じて切替指令を生成するための命令モジュールと、を含み、
命令モジュールによって生成された切替指令は、切替ユニットの切替操作を制御するため
に使用される。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、比較結果は、軸
方向膨張量が予め設定された閾値よりも大きい場合、切替指令は冷却モジュールを起動す
ることであり、冷却モジュールが起動すると、軸方向膨張量が徐々に減少し、軸方向膨張
量が予め設定された閾値と等しいと、切替指令は冷却モジュールを停止することであり、
比較結果は、軸方向膨張量が予め設定された閾値よりも小さい場合、切替指令は加熱モジ
ュールを起動することであり、加熱モジュールが起動すると、軸方向膨張量が徐々に増加
し、軸方向膨張量が予め設定された閾値と等しいと、切替指令は加熱モジュールを停止す
ることであり、
予め設定された閾値はゼロである。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、軸方向膨張量の
ゼロ位置は、誘導通風ファン推力軸受が冷間状態であるときの正方向および負方向ともに
0の力を受ける領域の中心点であり、正方向は誘導通風ファン伝達軸の膨張が増加する方
向であり、負方向は誘導通風ファン伝達軸の膨張が減少する方向である。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、コントローラー
は、手動制御可能な送信モジュールをさらに備え、送信モジュールは、切替指令を予め設
定された端末装置に送信し、操作者に切替操作を実行させるために使用される。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、温度監視ユニッ
トをさらに備え、温度監視ユニットは、誘導通風ファン伝達軸が配置されたキャビティの
温度データを収集し、温度データを記憶するために使用される。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、冷却モジュール
は冷気部品を含み、
加熱モジュールは加熱部品を含む。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、切替ユニットは
、フレーム部品、フレーム部品の上面に設けられた電源部品、フレーム部品に接続された
駆動部品、および駆動部品に接続された昇降部品を含み、
フレーム部品は、底板、底板に対称に設けられた2組の第1摺動溝、底板に固定接続され
た側板、および底板に固定接続された固定ラックを含み、
電源部品は、対称に設けられた2つの電源、電源に接触して接続された保護シェル、保護
シェルに固定接続された第1バネ、側板に固定接続された固定板、および固定板を貫通し
て固定された通電ポストを含み、
電源は第1電源および第2電源を含み、
駆動部品は、底板に固定接続された第1ネジ付きポスト、第1ネジ付きポストにねじ込ま
れた第1回転部材、第1回転部材に固定接続されたハンドル、第1回転部材にねじ込まれ
た第1固定柱、固定ラックに回転可能に接続された切替部材、および切替部材に係合可能
に接続されたロック部材を含み、
第1回転部材は第1回転柱、および第1回転柱の底端に固定接続された第1駆動輪を含み

切替部材は、第2回転柱、第2回転柱に固定接続された回転ディスク、および第2回転柱
に固定接続された回転棒を含み、
ロック部材は、偏心リング、偏心リングの一端に接続された押圧部材、一端が押圧部材に
固定接続された第2バネ、固定ラックに固定的に対称に設けられた2つのクランクプレー
ト、および2つのクランクプレートに同時に接続された回転軸を含み、
押圧部材は、押圧部、押圧部に固定接続された接続部、および接続部に固定接続された係
合部を含み、
昇降部品は、駆動チェーン、駆動チェーンに伝達可能に接続された第2駆動輪、第2駆動
輪に固定接続された第3回転柱、第2駆動輪にねじ込まれた第2ネジ付きポスト、第2駆
動輪の上面に接触する昇降部材を含み、
昇降部材は、底板の上面に対称に設けられた2つの第2固定柱、2つの第2固定柱を同時
に貫通する昇降板、昇降板の上面に対称的に固定された第3固定柱、第3固定柱に固定接
続された絶縁ブロック、および絶縁ブロックを貫通して固定された導電柱を含む。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、切替ユニットは
、保護移動部品をさらに備え、
保護移動部品は、保護部材、および保護部材に可動に接続された移動部材を含み、
保護部材は、保護ケース、保護ケースに対称に設けられた第2摺動溝および第3摺動溝、
第2摺動溝に摺動可能に設けられた第1摺動板を含み、
フレーム部品、電源部品、駆動部品および昇降部品はいずれも保護部材の内部に設けられ

移動部材は、第3摺動溝に摺動可能に設けられた第2摺動板、第2摺動板の下面に固定的
に設けられた移動輪、および保護ケースの側壁に固定的に設けられた伸縮ドローバーを含
む。
本発明の誘導通風ファン軸方向推力制御システムの好ましい態様として、第1電源は冷却
モジュールへの電力供給に使用され、第2電源は加熱モジュールへの電力供給に使用され
る。
【発明の効果】
【0004】
本発明は以下の有益な効果を有する。本発明は、コントローラーにより、収集した目標変
位に応じて軸方向膨張量を決定し、軸方向膨張量と予め設定された閾値を比較し、命令モ
ジュールによって生成された切替指令を介して、切替ユニットの切替操作を直接制御でき
、送信モジュールにより切替指令を操作者に送信して切替操作を実行させ、誘導通風ファ
ン伝達軸が配置されたキャビティの冷却または加熱の調整を実現し、冷却または加熱によ
り誘導通風ファン伝達軸の膨張量を制御し、さらに膨張による軸方向推力を低減し、誘導
通風ファン軸受の耐用年数を向上させ、誘導通風ファンの耐用年数をさらに延長すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施例の説明におい
て使用される必要のある添付図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される添付
図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることな
く、これらの図面に基づいて他の添付図面を得ることができる。
図1】誘導通風ファン軸方向推力制御システムの構造を示すフレーム図である。
図2】誘導通風ファン軸方向推力制御システムの構造を示すフローチャートである。
図3】温度調整ユニットの構造を示すフレーム図である。
図4】切替ユニットの全体構造を示す概略図である。
図5】切替ユニットの内部構造を示す平面図である。
図6】保護ケースの内部構造の全体概略図である。
図7】A部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の上記目的、特徴および利点をより明白かつ理解しやすくするために、以下、明細
書の添付図面と併せて本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。
以下の説明において、本発明を十分に理解するために多くの具体的な詳細を記載するが、
本発明はここでの実施形態と異なる形態で実施することができ、当業者は、本発明の精神
から逸脱することなく同様の促進を図ることができるので、本発明は以下に開示する具体
的な実施例によって限定されるものではない。
さらに、ここでの「一実施例」または「実施例」とは、本発明の少なくとも1つの実施形
態に含まれ得る特定特徴、構造または特性を指す。本明細書中の様々な箇所における「一
実施例では」という表現は、常に同一実施例を指すものではなく、他の実施例とは別個の
、または選択的に相互に排他的な実施例を指すものでもない。
実施例1
図1図3を参照すると、本発明の第1実施例は、誘導通風ファン軸方向推力制御システ
ムを提供し、伝達軸の温度による膨張量を制御して誘導通風ファン軸方向推力を制御し、
誘導通風ファン軸受の耐用年数を向上させ、誘導通風ファンの耐用年数をさらに延長する
ことができる。
具体的に、誘導通風ファン軸方向推力制御システムは、誘導通風ファン伝達軸が配置され
たキャビティの温度を調整するために使用され、冷却モジュール201および加熱モジュ
ール202を含む温度調整ユニット200と、
冷却モジュール201および加熱モジュール202を切り替えるために使用される切替ユ
ニット100と、
誘導通風ファン伝達軸の軸方向変位である目標変位を測定し、目標変位を送信するために
使用される変位測定ユニット300と、
目標変位を受信し、目標変位に応じて、切替ユニット100の切替操作を指示するための
切替指令を生成するために使用されるコントローラー400と、を備える。
なお、変位測定ユニット300は、伝達軸の軸受に近い端部に取り付けられた軸方向変位
測定装置を含む。
さらに、コントローラー400は、
目標変位を受信するための受信モジュール401と、
目標変位に応じて軸方向膨張量を決定するための算出モジュール402と、
軸方向膨張量と予め設定された閾値を比較するための比較モジュール403と、
比較結果に応じて切替指令を生成するための命令モジュール404と、を含み、
命令モジュール404によって生成された切替指令は、切替ユニット100の切替操作を
制御するために使用される。
なお、コントローラー400の動作流れは、受信モジュール401-算出モジュール40
2-比較モジュール403-命令モジュール404である。
さらに、比較結果は、軸方向膨張量が予め設定された閾値よりも大きい場合、切替指令は
冷却モジュール201を起動することであり、冷却モジュール201が起動すると、軸方
向膨張量が徐々に減少し、軸方向膨張量が予め設定された閾値と等しいと、切替指令は冷
却モジュール201を停止することであり、
比較結果は、軸方向膨張量が予め設定された閾値よりも小さい場合、切替指令は加熱モジ
ュール202を起動することであり、加熱モジュール202が起動すると、軸方向膨張量
が徐々に増加し、軸方向膨張量が予め設定された閾値と等しいと、切替指令は加熱モジュ
ール202を停止することであり、
予め設定された閾値はゼロである。
なお、軸方向膨張量が0よりも大きい場合、冷却モジュール201を起動し、軸方向膨張
量が0に等しい場合、冷却モジュール201を停止し、軸方向膨張量が0よりも小さい場
合、加熱モジュール202を起動し、軸方向膨張量が0に等しい場合、加熱モジュール2
02を停止する。
さらに、軸方向膨張量のゼロ位置は、誘導通風ファン推力軸受が冷間状態であるときの正
方向および負方向ともに0の力を受ける領域の中心点であり、正方向は誘導通風ファン伝
達軸の膨張が増加する方向であり、負方向は誘導通風ファン伝達軸の膨張が減少する方向
である。
さらに、コントローラー400は、送信モジュール405をさらに備え、送信モジュール
405は、切替指令を予め設定された端末装置に送信し、操作者に切替操作を実行させる
ために使用される。
さらに、温度監視ユニット500をさらに備え、温度監視ユニット500は、誘導通風フ
ァン伝達軸が配置されたキャビティの温度データを収集し、温度データを記憶するために
使用される。
さらに、冷却モジュール201は冷気部品201aを含み、
加熱モジュール202は加熱部品202aを含む。
なお、冷気部品201aと加熱部品202aはいずれも誘導通風ファン伝達軸が配置され
たキャビティの温度を調整するために使用され、すなわち、伝達軸の膨張量を調整および
制御することにより、推力軸受の耐用年数をさらに延長する同時に、冷気部品201aと
加熱部品202aはいずれも既存の技術によって実現されるため、ここでは詳述しない。
使用するとき、変位測定ユニット300は目標変位を測定および収集し、目標変位をコン
トローラー400に送信し、コントローラー400の受信モジュール401は目標変位を
受信し、算出モジュール402は目標変位に応じて軸方向膨張量を算出・決定し、比較モ
ジュール403は軸方向膨張量と予め設定された閾値を比較する。
比較結果は軸方向膨張量が予め設定された閾値よりも大きい場合、命令モジュール404
は切替指令を生成し、このとき、切替指令は冷却モジュール201を起動することであり
、切替モジュール100の切替操作を直接制御するか、または送信モジュール405によ
りこの指令を予め設定された端末に送信して操作者の切替操作の実行を通知し、さらに、
冷気部品201aは誘導通風ファン伝達軸が配置されたキャビティを冷却し、冷却により
、軸方向膨張量が徐々に減少し、軸方向膨張量が予め設定された閾値と等しいとき、切替
指令は冷却モジュール201を停止することであり、比較結果は、軸方向膨張量が予め設
定された閾値よりも小さい場合、命令モジュール404は切替指令を生成し、このとき、
切替指令は加熱モジュール202を起動することであり、切替モジュール100の切替操
作を直接制御するか、または送信モジュール405によりこの指令を予め設定された端末
に送信して操作者に切替操作の実行を通知し、さらに、加熱部品202aは誘導通風ファ
ン伝達軸が配置されたキャビティを加熱し、加熱により、軸方向膨張量が徐々に増加し、
軸方向膨張量が予め設定された閾値と等しいとき、切替指令は加熱モジュール202を停
止することである。軸方向の変位は常に合理的な間隔に維持され、誘導通風ファン軸受の
耐用年数を向上させ、同時に、温度監視ユニット500は伝達軸が配置されたキャビティ
の温度データを常時に監視し、データを記憶して、操作者は誘導通風ファンの使用状態を
把握し、問題が発生する前に予防することができる。
要約すると、誘導通風ファン軸方向推力制御システムは以下の有益な効果を有し、コント
ローラー400により収集した目標変位に応じて軸方向膨張量を決定し、軸方向膨張量と
予め設定された閾値を比較することにより、切替ユニット100の切替操作を制御するか
、または送信モジュール405により切替指令を操作者に送信して切替操作を実行させ、
誘導通風ファン伝達軸が配置されたキャビティの冷却または加熱調整を実現し、冷却また
は加熱により誘導通風ファン伝達軸の膨張量を制御し、膨張による軸方向推力をさらに低
減し、誘導通風ファン軸受の耐用年数を向上させ、誘導通風ファンの耐用年数をさらに延
長することができる。
【0007】
実施例2
図4図7を参照すると、本発明の第2実施例は、切替ユニット100の具体的な構造を
提供し、他の部分は実施例1と同じであり、切替ユニット100による冷却モジュール2
01と加熱モジュール202の切り替えを構造的に実現することができる。
具体的に、切替ユニットは、フレーム部品101、フレーム部品101の上面に設けられ
た電源部品102、フレーム部品101に接続された駆動部品103、および与駆動部品
103に接続された昇降部品104を含み、
フレーム部品101は、底板101a、底板101aに対称に設けられた2組の第1摺動
溝101b、底板101aに固定接続された側板101c、および底板101aに固定接
続された固定ラック101dを含み、固定ラック101dは平行に設置された2つの水平
板を含み、水平板は第1水平板101d-1および第2水平板101d-2を含み、第1水
平板101d-1は第2水平板101d-2の真上に設けられ、第1水平板101d-1と
第2水平板101d-2は接続ブロック101d-3を介して固定接続され、第2水平板1
01d-2は接続柱101d-4を介して底板101aに固定接続され、
電源部品102は、対称に設けられた2つの電源102a、電源102aに接触して接続
された保護シェル102b、保護シェル102bに固定接続された第1バネ102c、側
板101cに固定接続された固定板102d、および固定板102dを貫通して固定され
た通電ポスト102eを含み、第1バネ102cは同一の水平線に沿って対称かつ均一に
分布して設けられた複数のバネであり得、
電源102aは第1電源102a-1および第2電源102a-2を含み、
なお、電源102aと保護シェル102bの寸法は、摺動溝101bの寸法に適合され、
電源102aと保護シェル102bは摺動溝101bの長さ方向に沿って水平移動でき、
第1バネ102cの一端は保護シェル102bに固定接続され、他端は側板101cに固
定接続され、
駆動部品103は、底板101aに固定接続された第1ネジ付きポスト103a、第1ネ
ジ付きポスト103aにねじ込まれた第1回転部材103b、第1回転部材103bに固
定接続されたハンドル103c、第1回転部材103bにねじ込まれた第1固定柱103
d、固定ラック101dに回転可能に接続された切替部材103e、および切替部材10
3eに係合可能に接続されたロック部材103fを含み、第1固定柱103dに貫通開口
103f-231が設けられ雌ネジが形成され、第1回転部材103bは第1固定柱10
3dの雌ネジにねじ込まれ、第1回転部材103bは第1固定柱103dに沿って垂直方
向に移動可能である同時に、第1回転部材103bはそれぞれ第1ネジ付きポスト103
aと第1固定柱103dに同様にねじ込まれ、ハンドル103cを回転させると、第1回
転部材103bは第1ネジ付きポスト103aと第1固定柱103dに沿って等間隔で垂
直方向に移動することができ、
第1回転部材103bは第1回転柱103b-1、および第1回転柱103b-1の底端に
固定接続された第1駆動輪103b-2を含み、第1駆動輪103b-2に雌ネジが設けら
れ、第1駆動輪103b-2上の雌ネジは第1ネジ付きポスト103aに適合され、ハン
ドル103cを回転させると、第1回転柱103b-1と第1駆動輪103b-2はともに
第1ネジ付きポスト103aに沿って垂直方向に移動することができ、
なお、元の状態では、第1回転柱103b-1は第1水平板101d-1および第2水平板
101d-2を同時に貫通し、第1回転柱103b-1は第1ネジ付きポスト103aと第
1固定柱103dに同時にねじ込まれ、第1駆動輪103b-2は第2水平板101d-2
の下方に位置する。
切替部材103eは、第2回転柱103e-1、第2回転柱103e-1に固定接続された
回転ディスク103e-2、および第2回転柱103e-1に固定接続された回転棒103
e-3を含み、第2回転柱103e-1は第1水平板101d-1を貫通し、先行技術を用
いて、垂直方向の変位がなく、第2回転柱103e-1を貫通口に沿ってのみ水平回転さ
せ、
なお、回転ディスク103e-2は第1水平板101d-1の上方に設けられ、回転棒10
3e-3は第1水平板101d-1と第2水平板101d-2間に設けられ、回転棒103
e-3が第2回転柱103e-1を中心として円運動を行うとき、回転棒103e-3が接
続ブロック101d-3を超えて回転する事態がなく、回転棒103e-3は、2つの電源
102aの保護シェル102bとの接触および脱離状態に維持され得る同時に、回転ディ
スク103e-2の円周に同じ切欠が均一に分布し、ロック部材103fは切欠を介して
回転ディスク103e-2の水平回転をロックする。
好ましくは、回転棒103e-3の保護シェル102bに接触する一端に水平段と対称に
設けられた円弧段が設けられ(保護シェル102bによりよく安定して接触し、第1バネ
102cを徐々に押圧でき、力が安定して均一になる)、水平段が保護シェル102bに
接触して第1バネ102cを押圧すると、押圧力が均一に第1バネ102cに伝達される
同時に、電源102aと保護シェル102bは、第1バネ102cの圧縮により電源10
2aの電源端がちょうど通電ポスト102eに接続され、さらに、外力により回転棒10
3e-3の回転方向を調整すれば、異なる電源102aの冷却モジュール201または加
熱モジュール202への電力供給という機能を達成することができる。
ロック部材103fは、偏心リング103f-1、偏心リング103f-1の一端に接続さ
れた押圧部材103f-2、一端が押圧部材103f-2に固定接続された第2バネ103
f-3、固定ラック101dに固定的に対称に設けられた2つのクランクプレート103
f-4、および2つのクランクプレート103f-4に同時に接続された回転軸103f-
5を含み、偏心リング103f-1の重心は押圧部材103f-2の一側に近く、押圧部材
103f-2に近い側のリング径はハンドル103cよりも小さいが、押圧部材103f-
2の一端のリング径はハンドル103cの寸法よりも大きく、ハンドル103cを回転さ
せるとハンドル103cは第1回転柱103b-1とともに垂直下方に移動すると、偏心
リング103f-1の一側が押圧され、偏心リング103f-1は傾斜した下方に移動し、
第2バネ103f-3を圧縮し、
押圧部材103f-2は、押圧部103f-21、押圧部103f-21に固定接続された
接続部103f-22、および接続部103f-22に固定接続された係合部103f-2
3を含み、第2バネ103f-3の一端は接続部103f-22に固定接続され、他端は第
1水平板101d-1の上面に固定接続され、係合部103f-23に開口が設けられ、回
転軸103f-5は開口を貫通し、
なお、係合部103f-23の2つの対向する側壁はそれぞれ2つのクランクプレート1
03f-4の対向する2つの内側壁に接触し、同時に、回転軸103f-5はそれらを接続
し、第2バネ103f-3が圧縮されると、係合部103f-23は円弧状に回転し、係合
部103f-23は最終的に切欠から外れ、ロック部材103fの回転ディスク103e-
2に対する回転アンロックを実現する。
好ましくは、偏心リング103f-1により、手動でハンドル103cを回転させる回転
時間を短縮でき、ロック部材103fを容易にアンロックし、さらに、第1回転柱103
b-1のネジを介してハンドル103cの回転を停止すると、ロック部材103fは自動
ロックの機能を実現でき、外力により押圧部103f-21を押圧し続けてアンロックを
達成するという機能を必要とせず、時間の節約とコスト削減を実現することができる。
昇降部品104は、駆動チェーン104a、駆動チェーン104aに伝達可能に接続され
た第2駆動輪104b、第2駆動輪104bに固定接続された第3回転柱104e、第2
駆動輪104bにねじ込まれた第2ネジ付きポスト104c、第2駆動輪104bの上面
に接触する昇降部材104dを含み、第3回転柱104e内のネジは第2駆動輪104b
とともに第2螺紋杆104cに沿って昇降可能であり、
なお、第2駆動輪104bが第2ネジ付きポスト104cにねじ込まれたネジは、第1駆
動輪103b-2が第1ネジ付きポスト103aにねじ込まれたネジと同様であり、第1
駆動輪103b-2のネジ昇降とき、駆動チェーン104aにより同期して第2駆動輪1
04bを第2ネジ付きポスト104cに沿って垂直方向に昇降して移動させ、さらに昇降
部材104dを昇降させる。
昇降部材104dは、底板101aの上面に対称に設けられた2つの第2固定柱104d
-1、2つの第2固定柱104d-1を同時に貫通して設けられた昇降板104d-2、昇
降板104d-2の上面に対称的に固定された第3固定柱104d-3、第3固定柱104
d-3に固定接続された絶縁ブロック104d-4、および絶縁ブロック104d-4を貫
通して固定された導電柱104d-5を含み、昇降板104d-2の下面は第2駆動輪10
4bの上面に接触し、第2駆動輪104bの垂直昇降とき、昇降板104d-2を昇降さ
せ、第2固定柱104d-1の昇降板104d-2の昇降に対する制限により、昇降板10
4d-2は垂直昇降しかできず、導電柱104d-5の両端が通電ポスト102に同時に接
触するだけで、電源102aにちょうど接触する通電ポスト102の電力を対応の通電ポ
スト102に伝達し、温度調整ユニット200に電力を供給する機能を実現することがで
きる。
なお、元状態では、昇降板104d-2は最も高い場所に位置し、導電ブロックの両端は
それぞれ通電ポスト102eに接触しているが、回転棒103e-3は回転せず、第1バ
ネ102cは圧縮されず、すなわち、電源102aは通電ポスト102eに連通しておら
ず、温度調整ユニット200への電力供給状態は実現されていない。
好ましくは、温度調整ユニット200への電力供給状態を実現するために、第1バネ10
2cが圧縮され、電源102aと通電ポスト102eが連通する同時に、昇降板104d
-2が最も高い場所まで上昇し、導電ブロックの両端がそれぞれ通電ポスト102eと連
通するという2つの条件を満たす必要がある。一方の条件のみ満たすと電力供給が実現さ
れず、すなわち、本装置は、電源に誤って触ることによる事故を低減することができる。
さらに、切替ユニット100は保護移動部品105をさらに備え、
保護移動部品105は、保護部材105a、および保護部材105aに可動に接続された
移動部材105bを含み、
保護部材105aは、保護ケース105a-1、保護ケース105a-1に対称に設けられ
た第2摺動溝105a-2および第3摺動溝105a-3、第2摺動溝105a-2に摺動
可能に設けられた第1摺動板105a-4を含み、第2摺動溝105a-2は第3摺動溝1
05a-3の上方に位置し、保護ケース105a-1に2つの開口が設けられ、温度調整ユ
ニット200と連通する通電ポスト102eは開口を貫通して固定され、
なお、第1摺動板105a-4は第2摺動溝105a-2を摺動し、第2摺動溝105a-
2内に一定の摩擦材料が設けられているため、第1摺動板105a-4は外力によって駆
動された場合にのみ摺動する。
フレーム部品101、電源部品102、駆動部品103および昇降部品104はいずれも
保護部材105aの内部に設けられ、底板101aは保護ケース105a-1の内底板に
固定接続され、側板101cは保護ケース105a-1の内側壁に固定接続され、第1摺
動板105a-4は元状態では摺動せず、保護ケース105a-1の内部構造を遮蔽および
保護し、誤って触ることによる事故をさらに低減し、
移動部材105bは、第3摺動溝105a-3に摺動可能に設けられた第2摺動板105
b-1、第2摺動板105b-1の下面に固定的に設けられた移動輪105b-2、および
保護ケース105a-1の側壁に固定的に設けられた伸縮ドローバー105b-3を含み、
第2摺動板105b-1は第3摺動溝105a-3を摺動し、第3摺動溝105a-3内に
一定の摩擦材料が設けられ、第2摺動板105b-1は外力によって駆動された場合にの
み摺動し、
なお、装置を移動させる必要がある場合、移動輪105b-2を有する第2摺動板105
b-1を第3摺動溝105a-3の内部に挿入して摺動させ、伸縮ドローバー105b-3
を使用することにより、装置全体を移動させることが容易であることに留意されたい。
さらに、第1電源102a-1は、冷却モジュール201への電力供給に使用され、第2
電源102a-2は加熱モジュール202への電力供給に使用され、操作者が切替操作の
実行指令を受け取った場合、第1摺動板105a-4を移動して摺動させ、ハンドル10
3cを回転させて切替部材103eをアンロックし、第2回転柱103e-1を回転させ
ることにより電源102aと通電ポスト102eを接触し、ハンドル103cを逆方向に
回転させて切替部材103eを再びロックし、装置全体が安定した電力供給能力を有する
ようになる。
なお、冷却モジュール201から加熱モジュール202に切り替える必要がある場合、第
1摺動板105a-4を移動して摺動させ、ハンドル103cを回転させて切替部材10
3eをアンロックし、回転棒103e-3を回転させ、第1電源102a-1との接触から
第2電源102a-2との接触に切り替え、このとき第1電源102a-1をリセットし、
第1電源102a-1は対応の通電ポスト102eから脱離し、冷気部品の通電を切れ、
同時に回転柱は第2電源102a-2に対応して接続された第1バネ102cを圧縮し、
第2電源102a-2は対応の通電ポスト102eに接触して通電し、ハンドル103c
を逆方向に回転させて切替部材103eを再びロックし、同時に、導電柱104d-5を
再びリセットし、導電柱104d-5の両端は通電ポスト102eに再び接触し、第2電
源102a-2の加熱部品202b-1への電力供給を実現し、すなわち、冷却モジュール
201から加熱モジュール202に切り替える作用を果たす。
使用するとき、本装置は以下の使用状態を有する(添付図面は、冷却モジュール201と
加熱モジュール202に接続された通電ポスト102eの位置のみを示し、この通電ポス
ト102eは対応の冷却モジュール201と加熱モジュール202の連通は先行技術によ
って実現され得るため、ここで繰り返さない)。
第1使用状態(元状態):ロック部材103fは切替部材103eをロックし、電源10
2aは通電ポスト102eと連通しておらず、導電ブロックの両端はそれぞれ通電ポスト
102eと連通し、すなわち、温度調整ユニット200への電力供給状態が実現されてい
ない。ハンドル103cが最も高い箇所にある場合、第1駆動輪103b-2はそれぞれ
第1ネジ付きポスト103aと第1固定柱103dにねじ込まれて静止しており、同時に
第2駆動輪104bも第2ネジ付きポスト104cにねじ込まれて静止しており、このと
き昇降板104d-2も最も高い箇所にあり、回転棒103e-3は保護シェル102bに
接触せず、導電ブロックの両端はそれぞれ通電ポスト102eと連通しているが、電源1
02aは通電ポスト102eに接触せず、温度調整ユニット200への電力供給が実現さ
れていない。
第2使用状態:ロック部材103fは切替部材103eに対するロック作用を解除し、電
源102aは通電ポスト102eに連通しておらず、このとき、導電ブロックが下降し、
導電ブロックの両端は通電ポスト102eから脱離し、すなわち、温度調整ユニット20
0への電力供給状態が実現されていない。外力によってハンドル103cを回転させると
、ハンドル103cは第1回転柱103b-1とともに第1固定柱103dと第1ネジ付
きポスト103aに沿って垂直下方に移動し、下方移動の過程中、偏心リング103f-
1が押圧され、偏心リング103f-1が傾斜した下方に移動し、同時に偏心リング10
3f-1は押圧部103f-21を下方に移動させ、第2バネ103f-3をさらに圧縮さ
せ、係合部103f-23は回転軸103f-5を中心点として円弧状に移動し、係合部1
03f-23は切欠から脱離し(自動ロック状態を実現し)、すなわち、回転ディスク1
03e-2の回転をアンロックし、同時に、第1回転柱103b-1の下方移動過程中、駆
動チェーン104aにより、第1駆動輪103b-2の下方回転に同期して、第2駆動輪
104bを第2ネジに沿って下方に移動させ、昇降板104d-2をさらに下降させ、導
電ブロックの両端はそれぞれ通電ポスト102eから脱離し、温度調整ユニット200へ
の電力供給が実現されていない。
第3使用状態:電源102aは通電ポスト102eと連通し、導電ブロックの両端は通電
ポスト102eから脱離し、すなわち、温度調整ユニット200への電力供給状態が実現
されていない。ロック部材103fは切替部材103eのロックを解除すると、外力によ
って第2回転柱103e-1を回転させる同時に、回転ディスク103e-2と回転棒10
3e-3をそれぞれ回転させ、回転棒103e-3は徐々に一方の保護シェル102bに接
触するまで回転するが、回転棒103e-3の水平段は保護シェル102bに完全に接触
し、第1バネ102cは最大限圧縮されると、回転を停止し、このとき、電源102aは
側板101cに最も近い距離まで移動し、同時に電源102aは通電ポスト102eに接
触して電源102aの通電を実現するが、導電ブロックの両端はいぜんとして通電ポスト
102eから脱離しているため、温度調整ユニット200への電力供給状態が不可能であ
り、また、電源102aが一旦投入されると完全に通電されることによる事故も低減され
、誤って触されることによる通電事故もさらに低減される。
第4使用状態(電力供給状態):電源102aは通電ポスト102eに接続され、同時に
導電ブロックの両端はそれぞれ通電ポスト102eと連通し、すなわち、温度調整ユニッ
ト200への電力供給状態が実現される。第1バネ102cが最大限に圧縮されると、電
源102aは通電ポスト102eに接触して連通し、このときハンドル103cを逆方向
に回転させると、第1回転柱103b-1が垂直に上昇し、偏心リング103f-1をリセ
ットし、リセット過程中、第2バネ103f-3も同期してリセットされ、係合部103
f-23は切欠に再び係合されてロックされ、回転棒103e-3をさらにロックすること
により、回転棒103e-3の一端が保護シェル102bに安定して接触するのを確保で
き、すなわち、電源102aと通電ポスト102eは安定して接続され、ハンドル103
cを回転させて第1回転柱103b-1を安定して上昇させると、第1駆動輪103b-2
は第1ネジ付きポスト103aに沿って垂直上方に移動し、同時に駆動チェーン104a
により第2駆動輪104bを第2ネジ付きポスト104cに沿って同期して垂直上方に移
動させ、昇降板104d-2も2つの第2固定柱104d-1に沿って垂直上方に移動させ
、さらに、絶縁ブロック104d-4と導電柱104d-5を上昇させ、ハンドル103c
を回転させてリセットが完了すると、導電ブロックの両端はそれぞれ通電ポスト102e
と連通し、温度調整ユニット200への電力供給状態が実現される。
装置全体を移動・運搬する必要がある場合、移動輪を有する第2摺動板を第3摺動溝内に
挿入し、伸縮プッシュバーを用いて装置全体を移動することができる。
要約すると、本発明は、ロック部材103fを設けることで切替部材103eのロックま
たはアンロック機能を達成でき、同時にセルフロック機能により時間の節約と省エネの両
方を達成でき、切替部材103eを設けることで電源102aを通電ポスト102eと連
通するまで移動して電力供給機能を達成することができるだけでなく、切替部材103e
の異なる方向回転により第1電源102aから冷却モジュール201に電力を供給するか
、または第2電源102bから加熱モジュール202に電力を供給するか、上記2つの電
力供給状態を切り替えることができ、操作しやすくて便利であり、駆動チェーン104a
により第1回転柱103b-1の昇降を昇降部品104に関連して同期昇降機能を達成し
、導電ブロックの両端と通電ポスト102eの接続をさらに実現することができる。最終
的に、電源102aと通電ポスト102eの連通、導電ブロックの両端と通電ポスト10
2eの連通という2つの条件を同時に満たす場合にのみ、電源102aの温度調整ユニッ
ト200への電力供給機能が達成され、一方の条件を満たす場合の誤触りまたは不適切な
操作による通電事故をさらに低減し、電力供給または電源102aの切り替え過程中の操
作者の安全性を向上させ、保護保護部品105により、内部装置を保護する同時に装置全
体を移動・運搬することを容易にし、手作業による運搬労力を減らすことができる。
多数の異なる例示的な実施形態で示された本出願の構造や配置は例示的なものに過ぎるこ
とは重要である。ここで、本開示ではいくつかの実施形態を記載したが、開示内容を参照
する人は、本出願に記載の主題の新規な教示および利点から実質的に逸脱しない限り、多
くの修正は可能である(例えば、様々な要素の寸法、スケール、構造、形状および比率、
パラメータ値(温度、圧力など)、取付および配置、材料の使用、色、向きの変化など)
。例えば、成形されたすべての要素は複数の部分または要素から構成される場合があり、
要素の位置は反転されるか、または他の方法で変更する場合もあり、独立した要素の特性
、数や位置は変更される場合もある。したがって、そのような変更はすべて本発明の範囲
に含まれる。代替の実施形態に従って変更するか、または任意の過程または方法ステップ
の順序を変更または並べ替えることが可能である。特許請求の範囲において、「装置+機
能」という条項は、本文で説明された前記機能を実行する構造は、構造的に同等であるだ
けでなく、同等の構造でもあることが意図される。本発明の範囲から逸脱しないかぎり、
例示的な実施形態の設計、運転状況および配置に対して他の置換、修正、変更および省略
を行うことが可能である。したがって、本発明は特定の実施形態に限定されず、添付の特
許請求の範囲から逸脱することなくなされた様々な修正も含む。
さらに、例示的な実施形態の説明を簡略化するために、実際の実施形態のすべての特徴を
説明しないこともかのである(すなわち、本発明を実施する最適な態様に関連しない特徴
、または本発明の実現に関連しない特徴を省略する)。
なお、任意のエンジニアリングや設計プロジェクトなどの実際の実施形態の開発過程中、
多数の具体的な実施形態が決定され得る。このような開発努力は複雑で時間がかかるかも
しれないが、本開示の利益を有する当業者にとっては、多くの実験を行うことなく、当該
開発努力は、設計、製造および生産という通常の動作となっている。
なお、以上の実施例は本発明の技術的解決策を説明するものに過ぎず、限定するものでは
なく、好ましい実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、本発明の技術的
解決策の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決策に加えられた修正
または同等置換は、すべて本発明の特許請求の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7