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特許7641091可変ゲージを有する複合構造、及び可変ゲージを有する複合構造を形成するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-26
(45)【発行日】2025-03-06
(54)【発明の名称】可変ゲージを有する複合構造、及び可変ゲージを有する複合構造を形成するための方法
(51)【国際特許分類】
   B32B 3/26 20060101AFI20250227BHJP
   B32B 5/28 20060101ALI20250227BHJP
【FI】
B32B3/26 Z
B32B5/28 A
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020083324
(22)【出願日】2020-05-11
(65)【公開番号】P2020203477
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-05-02
(31)【優先権主張番号】16/408,408
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ジアンティエン
【審査官】山下 航永
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-108859(JP,A)
【文献】特開2012-176614(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0187441(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0145615(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00 - 43/00
B29C 41/00 - 41/36
B29C 41/46 - 41/52
B29C 70/00 - 70/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変ゲージを有する複合構造(200,300,400)であって、
第1のゲージ(212A,312A,412A)を有する第1の端部(210A,310A,410A)と、
前記第1のゲージ(212A,312A,412A)より小さい第2のゲージ(212B,312B,412B)を有する第2の端部(210B,310B,410B)と、
前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで各々が延びる、複数の連続プライ(218A,318A,418A)と、
複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)であって、テーパー形状及び鈍端形状のうちの少なくとも1つを有する先端(220,320,420)を各々が含み、前記第1の端部(210A,310A,410A)から、前記第1の端部(210A,310A,410A)と前記第2の端部(210B,310B,410B)との間の前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)のそれぞれの位置まで各々が延びる、複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)と、
前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで延びる第1の外面(214,314,414)と、
前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで延びる第2の外面(216,316,416)と
を含み、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)が、前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)のうちの少なくとも1つによって互いに分離され、
前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)及び前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)が、前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間に積み重ねて配置され、
前記第1のゲージ(212A,312A,412A)及び前記第2のゲージ(212B,312B,412B)がそれぞれ、前記第1の端部(210A,310A,410A)及び前記第2の端部(210B,310B,410B)それぞれにおいて、前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間の厚さであり、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の第1のサブセットが、前記第1の外面(214,314,414)と中央部分(224,324)との間にあり、前記中央部分(224,324)が、(i)前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間にあり、かつ(ii)前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで延び、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の第2のサブセットが、前記中央部分(224,324)と前記第2の外面(216,316,416)との間にあり、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットの前記先端(220,320,420)が、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットの前記先端(220,320,420)のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置され、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)のそれぞれの位置が、前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)までずらして配置され
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットが、前記中央部分(224,324)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)から、前記第1の外面(214,314,414)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)への順に配置され、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットの前記先端(220,320,420)の前記パターンは、各連続するドロップオフプライ(218B,318B,418B)が前記順に配置された状態で、前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)と前記第2の端部(210B,310B,410B)との間の相対距離が減少することを含み、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットが、前記中央部分(224,324)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)から、前記第2の外面(216,316,416)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)への順に配置され、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットの前記先端(220,320,420)の前記パターンは、各連続するドロップオフプライ(218B,318B,418B)が前記順に配置された状態で、前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)と前記第2の端部(210B,310B,410B)との間の相対距離が減少することを含み、
前記中央部分(224,324)が、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの単一のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を含む、複合構造(200,300,400)。
【請求項2】
ドロップオフプライ(218B,318B,418B)毎に、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)と隣接するドロップオフプライの前記先端(220,320,420)との間の距離(228,328)が、前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の厚さ(226,326)より少なくとも10倍大きく、
ドロップオフプライが互いに隣接するとは、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの2つのドロップオフプライが、前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間を延びる次元において、前記複数のドロップオフプライのうち他のドロップオフプライが存在しない場合を指す、請求項1に記載の複合構造(200,300,400)。
【請求項3】
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの隣接しないドロップオフプライの間の距離(230,330)が、各ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の厚さ(226,326)より少なくとも3倍大きい、請求項1又は2に記載の複合構造(200,300,400)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を含む、航空機。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を含む、宇宙船。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を含む、回転翼航空機。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を含む、船舶。
【請求項8】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を含む、自動車。
【請求項9】
請求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を含む、輸送体。
【請求項10】
求項1から3のいずれか一項に記載の複合構造(200,300,400)を少なくとも1つ含む、複合ストリンガ。
【請求項11】
航空機であって、
前記航空機の1つ又は複数の外板パネルに連結された、請求項10に記載の複合ストリンガを少なくとも1つ含む、航空機。
【請求項12】
可変ゲージを有する複合構造(200,300,400)を形成する方法であって、
複数の連続プライ(218A,318A,418A)を形成することと、
複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を形成することであって、ドロップオフプライ(218B,318B,418B)毎に、テーパー形状を有する前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の先端(220,320,420)を形成することを含む、複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を形成することと、
前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)及び前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を、第1の端部(210A,310A,410A)及び第2の端部(210B,310B,410B)を有するスタック状に位置付けることと
を含み、
前記第1の端部(210A,310A,410A)が、第1のゲージ(212A,312A,412A)を有し、
前記第2の端部(210B,310B,410B)が、前記第1のゲージ(212A,312A,412A)より小さい第2のゲージ(212B,312B,412B)を有し、
前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)及び前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることが、
各連続プライが前記第1の端部(210A,310A,410A)から第2の端部(210B,310B,410B)まで延びるように、前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)を位置付けることと、
(i)各ドロップオフプライ(218B,318B,418B)が、前記第1の端部(210A,310A,410A)から、前記第1の端部(210A,310A,410A)と前記第2の端部(210B,310B,410B)との間の前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)のそれぞれの位置まで延びるように、(ii)前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)が、前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)のうちの少なくとも1つによって互いに分離されるように、かつ(iii)前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)の前記それぞれの位置が、前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)までずらして配置されるように、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることと、
前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで延びる第1の外面(214,314,414)を形成することと、
前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで延びる第2の外面(216,316,416)を形成することと、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の第1のサブセットを、前記第1の外面(214,314,414)と中央部分(224,324)との間に位置付けることであって、前記中央部分(224,324)が、(i)前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間にあり、かつ(ii)前記第1の端部(210A,310A,410A)から前記第2の端部(210B,310B,410B)まで延びる、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の第1のサブセットを、前記第1の外面(214,314,414)と中央部分(224,324)との間に位置付けることと、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の第2のサブセットを、前記中央部分(224,324)と前記第2の外面(216,316,416)との間に位置付けることと
を含み、
前記第1のゲージ(212A,312A,412A)及び前記第2のゲージ(212B,312B,412B)がそれぞれ、前記第1の端部(210A,310A,410A)及び前記第2の端部(210B,310B,410B)それぞれにおいて、前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間の厚さであり、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットを位置付けることと、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットを位置付けることとが、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットの前記先端(220,320,420)が、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットの前記先端(220,320,420)のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置されるように、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることを含み、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットを位置付けることが、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットを、前記中央部分(224,324)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)から、前記第1の外面(214,314,414)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)への順で位置付けることと、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットの前記先端(220,320,420)の前記パターンが、各連続するドロップオフプライ(218B,318B,418B)が前記順に配置された状態で、前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)と前記第2の端部(210B,310B,410B)との間の相対距離が減少することを含むように、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第1のサブセットを位置付けることと
をさらに含み、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットを位置付けることが、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットを、前記中央部分(224,324)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)から、前記第2の外面(216,316,416)に最も接近したドロップオフプライ(218B,318B,418B)への順に位置付けることと、
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットの前記先端(220,320,420)の前記パターンが、各連続するドロップオフプライ(218B,318B,418B)が前記順に配置された状態で、前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)と前記第2の端部(210B,310B,410B)との間の相対距離が減少することを含むように、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記第2のサブセットを位置付けることと
を含み、
前記中央部分(224,324)が、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの単一のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を含む、
方法。
【請求項13】
前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)及び前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を前記スタック状に位置付けた後に、前記複数の連続プライ(218A,318A,418A)及び前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を硬化させることを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることが、ドロップオフプライ(218B,318B,418B)毎に、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の前記先端(220,320,420)と隣接するドロップオフプライの前記先端(220,320,420)との間の距離(228,328)が、前記ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の厚さ(226,326)より少なくとも10倍大きくなるように、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることを含み、
ドロップオフプライが互いに隣接するとは、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの2つのドロップオフプライが、前記第1の外面(214,314,414)と前記第2の外面(216,316,416)との間を延びる次元において、前記複数のドロップオフプライのうち他のドロップオフプライが存在しない場合を指す、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることが、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)のうちの隣接しないドロップオフプライの間の距離(230,330)が、各ドロップオフプライ(218B,318B,418B)の厚さ(226,326)より少なくとも3倍大きくなるように、前記複数のドロップオフプライ(218B,318B,418B)を位置付けることを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、複合構造に関し、より具体的には、複合構造、及び可変ゲージを有する複合構造を形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複合構造は、その高い強度対重量比、耐食性、及び他の好ましい特性のため、航空機、宇宙船、回転翼航空機、船舶、自動車、トラック、並びに他の輸送体及び構造の製造を含む、広範な用途で使用される。概して、複合構造とは、組み合わせると、個々の構成要素の材料特性とは異なる特性を有する複合材料を生成する、異なる物理的及び/又は化学的特性を有する2つ以上の構成要素材料から形成される構造である。
【0003】
例として、複合材料の1つのタイプは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)である。CFRPは、概して、まとめて積層され、シート、積層板又はレイアップを形成する、1つ又は複数の複合層又はプライを含む。複合層又はプライの各々は、強化材料及びマトリクス材料を含みうる。マトリクス材料は、強化材料を囲み、結合させ、支持する。強化材料は、マトリクス材料及びCFRPに構造的強度を提供する。マトリクス材料は、概して、エポキシ樹脂などの非導電性ポリマーである。強化材料は、概して、導電性の炭素繊維のストランドからなる。
【発明の概要】
【0004】
実施例において、可変ゲージを有する複合構造が記載される。複合構造は、第1のゲージを有する第1の端部と、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2の端部と、複数の連続プライと、複数のドロップオフプライとを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、テーパー形状又は鈍端形状(blunt-end shape)を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライは、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離される。
【0005】
別の例では、可変ゲージを有する複合構造を形成する方法が記載される。方法は、複数の連続プライを形成することと、複数のドロップオフプライを形成することとを含む。複数のドロップオフプライを形成することは、ドロップオフプライ毎に、テーパー形状又は鈍端形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含む。方法はまた、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを、第1の端部及び第2の端部を有するスタック状に位置付けることを含む。第1の端部は、第1のゲージを有し、第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、(a)各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることと、(b)(i)各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びるように、かつ(ii)複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって互いに分離されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることとを含む。
【0006】
別の例では、可変ゲージを有する複合構造が記載される。複合構造は、第1のゲージを有する第1のセグメントと、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2のセグメントと、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の移行セグメントとを含む。移行セグメントは、第1のゲージを有する、第1のセグメントにおける第1の端部と、第2のゲージを有する、第2のセグメントにおける第2の端部,と、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面とを含む。移行セグメントはまた、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライを含む。
【0007】
複数のプライは、(a)第1の端部から第2の端部まで各々が延びる、複数の連続プライと、(b)少なくとも1つのドロップオフプライとを含む。各ドロップオフプライは、テーパー形状又は鈍端形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。各ドロップオフプライは、複数の連続プライのうちのそれぞれ2つの連続プライの間に挟まれ、かつそれぞれ2つの連続プライに当接する。
【0008】
前述の特徴、機能、及び利点は、様々な例において個別に実現可能であるか、又は更に別の例に組み込まれてもよく、かかる更に別の例の更なる詳細事項は、以下の説明及び図面を参照することで理解することができよう。
【0009】
図示の実施例の特徴と考えられる新規の特性は、添付の特許請求の範囲に明記される。しかし、実施例のみならず、好ましい使用モードと、それらの更なる目的及び説明は、添付図面と併せて、本開示の実施例についての以下の詳細説明を読むことによって、最もよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例による複合構造を示す。
図2】別の実施例による複合構造を示す。
図3】別の実施例による複合構造を示す。
図4】別の実施例による、複合構造の簡略化したブロック図を示す。
図5A】別の実施例による、図1の複合構造を含む複合ストリンガの側面図を示す。
図5B】別の実施例による、図3の複合構造を含む複合ストリンガの側面図を示す。
図6】実施例による、可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図7図6に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図8図6に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図9図8に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図10図9に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図11図9に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図12図11に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図13図6に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図14図6に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図15】実施例による、可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図16図15に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図17図16に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図18図16に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図19図16に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図20図16に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
図21図16に示すプロセスで使用することができる可変ゲージを有する複合構造を形成するための例示的プロセスのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
これより、添付図面を参照しつつ開示されている実施例についてより網羅的に説明するが、添付図面に示すのは開示されている例の一部であって、全てではない。実際には、いくつかの異なる例について説明することがあるが、これらの例は、本明細書に明記されている例に限定されると解釈すべきではない。むしろ、この開示が網羅的で包括的なものになるよう、かつ、本開示の範囲が当業者に十分に伝わるように、かかる例について説明している。
【0012】
本明細書に記載の、分量又は測定値に関連する「約(about)」又は「実質的に(substantially)」という語は、記載されている特性、パラメータ、又は値が厳密に実現される必要はなく、例えば、特徴によってもたらされるはずの効果を不可能にはしない大きさの、許容誤差、測定エラー、測定精度限界、及び当業者にとって既知である他の要因を含む偏差又は変動が発生しうることを、意味する。
【0013】
本明細書で使用される際に、「~より大きい」及び「~より小さい」という用語は、一般的な意味を有するよう意図される。よって、第1のバルブが第2のバルブより少しでも大きければ、第1のバルブは、第2のバルブより大きい。同様に、第1のバルブが第2のバルブより少しでも小さければ、第1のバルブは、第2のバルブより小さい。
【0014】
本明細書で使用される際に、「複合構造」という用語は、全体的又は部分的に、1つ又は複数の複合材料から製作、製造又は組み立てられる構造を意味する。
【0015】
上記のように、複合構造は、航空機、宇宙船、回転翼航空機、船舶、飛行タクシー、列車、自動車、トラック、及びその他の輸送体(例えば、旅客カプセル又は貨物コンテナ)の製造を含む、様々な用途で使用することができ、これは、それらの高い強度対重量比、耐食性、及びその他の好ましい特性によるものである。追加的に又は代替的に、複合構造は、建物、橋、スイミングプール、貯蔵タンク、ロボットフレーム構造、エネルギー構造(例えば、風力ブレード、タービンブレード、推進力ブレード、及び/又はソーラーパネル)、スポーツ用品(例えば、自転車のフレーム、スキー、スノーボード、サーフィンボード、パドルなど)、住宅、オフィスビル、及び/又は医療ボードフレームで使用することができる。
【0016】
いくつかの実施態様において、複合構造の異なる部分は、異なるゲージを有することがある。本明細書で使用される際に、「ゲージ」という用語は、複合構造の2つの相反する側の間の厚さを意味する。様々な理由から、複合構造の1つの部分から複合構造の別の部分に対して、ゲージを変更することが望ましいことがある。例えば、複合構造の剛性及び/又は強度は、複合構造のゲージに関係することがある。いくつかの例では、複合構造の第1の部分から複合構造の第2の部分まで複合構造の剛性及び/又は強度を変更することが望ましいこともある。例えば、複合構造の第1の部分は、複合構造の第2の部分よりも比較的大きな量の負荷及び/又は加えられた力を受けることが期待されることがある。よって、複合構造の第1の部分が、複合構造の第2の部分のゲージより大きいゲージを有することが望ましいことがある。
【0017】
他の例では、追加的に又は代替的には、例えば、美観、重量配分、スペース制約、負荷変動、及び/又は損傷保護などの他の設計基準に基づいて、複合構造のゲージを変更することが望ましい場合がある。
【0018】
あるゲージから別のゲージに移行する1つの手法は、複数の連続プライ及び1つ又は複数のドロップオフプライを含む複合材料の複数のプライから複合構造を形成することを含む。概して、各連続プライは、複合構造の第1の端部から第2の端部まで延びる。対照的に、各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。この配置では、第2の端部には第1の端部より少ないプライが配置される。したがって、ドロップオフプライの先端を第1の端部と第2の端部との間に位置付けることによって、ゲージは、あるゲージから別のゲージに移行するために、第1の端部から第2の端部まで低減する。
【0019】
あるゲージから別のゲージに移行するための既存の手法には、いくつかの欠点がある。例えば、可変ゲージを有する既存の複合構造において、ドロップオフプライの先端は、鈍端形状を有しており、クラスタ状に互いにすぐ隣接して配置される。これにより、ドロップオフプライの先端の領域又はその付近に、比較的大きな樹脂ポケットがもたらされる。いくつかの例では、比較的大きな樹脂ポケットが、熱的及び/又は機械的負荷がかかる領域で層剥離を引き起こすことがある。加えて、例えば、ドロップオフプライの先端をクラスタ状に配置すると、プライのよじれ及び/又はしわのリスクが高まり、積層板の強度が低下することもある。
【0020】
例として、図1は、実施例による、可変ゲージを有する例示的複合構造100を示す。図1に示すように、複合構造100は、第1のゲージ112Aを有する第1の端部110Aと、第1の端部110Aの第1のゲージ112Aより小さい第2のゲージ112Bを有する第2の端部110Bとを含む。複合構造100はまた、第1の端部110Aから第2の端部110Bまで延びる第1の外面114と、第1の端部110Aから第2の端部110Bまで延びる第2の外面116とを含む。
【0021】
また図1に示すように、複合構造100は、第2の外面116と第1の外面114との間に積み重ねて配置された、複合材料の複数のプライ118i=1~118i=n(以下、集合的に「プライ118」と称される)を含み、nは、2以上の整数値である。図1では、複合構造100が、合計18のプライ118(即ち、n=18)を含む。しかしながら、他の例では、複合構造100は、プライ118より少量又は多量のプライを含むことができる。
【0022】
この構成では、第1の端部110Aの第1のゲージ112A及び第2の端部110Bの第2のゲージ112Bはそれぞれ、第1の端部110A及び第2の端部110Bそれぞれにおいて、第1の外面114と第2の外面116との間の厚さである。更に、第1のゲージ112Aは、第1の端部110Aにおけるプライ118の量に関係し、第2のゲージ112Bは、第2の端部110Bにおけるプライ118の量に関係する。例えば、図1では、第1の端部110Aにおけるプライ118の量は、第1のゲージ112Aが第2のゲージ112Bより大きくなるように、第2の端部110Bにおけるプライ118の量より大きい。
【0023】
特に、第1の端部110Aと第2の端部110Bとの間でプライ118の量を変更するために、複合材料のプライ118は、複数の連続プライ118A及び複数のドロップオフプライ118Bを含む。図1では、各連続プライ118Aは、第1の端部110Aから第2の端部110Bまで延びる。一方で、各ドロップオフプライ118Bは、先端120を含み、各ドロップオフプライ118Bは、第1の端部110Aから第1の端部110Aと第2の端部110Bとの間のドロップオフプライ118Bの先端120のそれぞれの位置まで延びる。
【0024】
したがって、連続プライ118Aが第1の端部110A及び第2の端部110Bに存在し、その一方で、ドロップオフプライ118Bは、第1の端部110Aには存在し、第2の端部110Bには存在しない。このように、ドロップオフプライ118Bは、第1の端部110Aにおいて第1のゲージ112Aに寄与することができるが、ドロップオフプライ118Bは、ドロップオフプライ118Bが第2の端部110Bより前で終端する(即ち、先端120が、第1の端部110Aと第2の端部110Bとの間のそれぞれの位置にある)ため、第2の端部110Bにおいて第2のゲージ112Bに寄与することはない。
【0025】
図を明確にするために、図1では、連続プライ118Aの代表的サブセットには、参照番号118Aが付され、ドロップオフプライ118Bの代表的サブセットには、参照番号118Bが付されている。しかしながら、第1の端部110Aから第2の端部110Bまで完全に延びるプライ118の各々は、連続プライ118Aの1つであり、第1の端部110Aと第2の端部110Bとの間で終端するプライ118の各々は、ドロップオフプライ118Bの1つである。特に、図1では、プライ118i=1-3,9-18は、連続プライ118Aであり、プライ118i=4-8は、ドロップオフプライ118Bである。
【0026】
図1で示されるように、各ドロップオフプライ118Bの先端120は、鈍端形状を有しており、ドロップオフプライ118Bは、積み重ねて(例えば、クラスタ状に)互いにすぐ隣に配置される。概して、あるゲージから別のゲージに移行するこの手法は、効果的でありうる。しかしながら、複合構造100の性能は、図2-3を参照して以下で詳細に記載される技術のうちの1つ又は複数を使用して改善できることが分かった。
【0027】
例えば、鈍端形状の先端120を有するドロップオフプライ118Bを使用し、及び/又はドロップオフプライ118Bをクラスタ状に配置すると、ドロップオフプライ118Bの先端120及びその付近の領域122に比較的大きな樹脂ポケットが生じることがある。いくつかの例では、領域122内の比較的大きな樹脂ポケットが、熱的及び/又は機械的負荷がかかる領域122で層剥離を引き起こすことがある。加えて、例えば、ドロップオフプライ118Bの先端120をクラスタ状に配置すると、プライのよじれ及び/又はしわのリスクが高まり、積層板の強度が低下することもある。更に、いくつかの例では、ドロップオフプライの先端120を中心から外れた位置に配置する(例えば、第2の外面116よりも第1の外面114に接近して)ことによっても、プライのよじれ及び/又はしわのリスクが高まる可能性があり、よって、静的強度が低下し、及び/又は熱的及び/又は機械的負荷下での潜在的な歪みにより疲労強度が低下する可能性がある。
【0028】
例には、可変ゲージを有する複合構造が記載されており、これにより、1つ又は複数の点で複合構造100を改善することができる。例えば、いくつかの例では、ドロップオフプライ118Bの先端120は、テーパー形状を有することができ、及び/又はプライ118は、とりわけ、複合構造の耐負荷特性を向上させ、再硬化を低下させ、複合構造を形成するための工具要件を簡素化し、材料取り扱いのコストを削減し、及び/又は複合構造の重量を低減することができる、1つ又は複数のパターンに従って配置することができる。
【0029】
ここで図2を参照すると、可変ゲージを有する複合構造200が、実施例にしたがって示される。図2に示すように、複合構造200は、第1のゲージ212Aを有する第1の端部210Aと、第1の端部210Aの第1のゲージ212Aより小さい第2のゲージ212Bを有する第2の端部210Bとを含む。加えて、図2に示すように、複合構造200は、第1の端部210Aから第2の端部210Bまで延びる第1の外面214と、第1の端部210Aから第2の端部210Bまで延びる第2の外面216とを含む。
【0030】
また図2に示すように、複合構造200は、第2の外面216と第1の外面214との間に積み重ねて配置された、複合材料の複数のプライ218i=1~218i=n(以下、集合的に「プライ218」と称される)を含み、nは、2以上の整数値である。図2では、複合構造200が、合計28のプライ218(即ち、n=28)を含む。しかしながら、他の例では、複合構造200は、プライ218より少量又は多量のプライを含むことができる。
【0031】
この構成では、第1の端部210Aの第1のゲージ212A及び第2の端部210Bの第2のゲージ212Bはそれぞれ、第1の端部210A及び第2の端部210Bそれぞれにおいて、第1の外面214と第2の外面216との間の厚さである。更に、上記のように、第1のゲージ212Aは、第1の端部210Aにおけるプライ218の量に関係し、第2のゲージ212Bは、第2の端部210Bにおけるプライ218の量に関係する。例えば、図2では、第1の端部210Aにおけるプライ218の量は、第1のゲージ212Aが第2のゲージ212Bより大きくなるように、第2の端部210Bにおけるプライ218の量より大きい。
【0032】
上記のように、複合構造200の可変ゲージは、第2の外面216と第1の外面214との間に積み重ねて配置された複数の連続プライ218A及び複数のドロップオフプライ218Bを含む複合材料のプライ218からもたらされる。図2では、各連続プライ218Aは、第1の端部210Aから第2の端部210Bまで延びる。一方で、各ドロップオフプライ218Bは、第1の端部210Aから、第1の端部210Aと第2の端部210Bとの間のドロップオフプライ218Bの先端220のそれぞれの位置まで延びる。したがって、第1のゲージ212Aは、連続プライ218Aの量及びドロップオフプライ218Bの量に基づいており、第2のゲージ212Bは、連続プライ218Aの量に基づいている(かつ、ドロップオフプライ218Bの量には基づいていない)。
【0033】
図を明確にするために、図2では、連続プライ218Aの代表的サブセットには、参照番号218Aが付され、ドロップオフプライ218Bの代表的サブセットには、参照番号218Bが付されている。しかしながら、第1の端部210Aから第2の端部210Bまで完全に延びるプライ218の各々は、連続プライ218Aの1つであり、第1の端部210Aと第2の端部210Bとの間で終端するプライ218の各々は、ドロップオフプライ218Bの1つである。特に、図2において、プライ218i=1-6,8,10,12,14,15,17,19,21,23,25-28は、連続プライ218Aであり、プライ218i=7,9,11,13,16,18,20,22,24は、ドロップオフプライ218Bである。
【0034】
図2に示すように、各ドロップオフプライ218Bの先端220は、テーパー形状を有する。より具体的には、例えば、各ドロップオフプライ218Bの先端220の厚さは、第1の端部210Aから第2の端部210Bに向かって先端220に沿った方向に、段階的に低減することができる。先端220がテーパー形状を有しているので、先端220は、プライ218の隣接するプライにより接近して(例えば、比較的急激に終端する、図1の鈍端形状の先端120と比較して)当接することができる。よって、テーパー形状を有する先端220は、ドロップオフプライ218Bの先端220で樹脂ポケットを低減させることができ(又は最小にすることができ)、複合構造200の層間強度を改善する(又は最大化する)のを助けることができる。したがって、ドロップオフプライ218Bの先端220のテーパー形状は、第1のゲージ212Aを有するセクションから第2のゲージ212Bを有するセクションまでの移行のために可変ゲージを有する複合構造200の耐負荷性能の改善を助けることができる。
【0035】
実施例の範囲内で、ドロップオフプライ218Bの先端220のテーパー形状は、ドロップオフプライ218Bの長手方向軸に対しておよそ85度小さい角度で各ドロップオフプライ218Bを切断することによって、形成することができる。対照的に、図1に示すドロップオフプライ118Bの先端120の鈍端形状は、例えば、ドロップオフプライ118Bの長手方向軸に対しておよそ90度の角度で各ドロップオフプライ118Bを切断することによって、形成することができる。
【0036】
上記のように、複合構造200の耐負荷性能は、追加的又は代替的には、プライ218が複合構造200内に配置されるパターンに基づいて、高めることができる。例えば、図2では、ドロップオフプライ218Bは、連続プライ218Aのうちの少なくとも1つによって、互いに分離される。より具体的には、図2では、各ドロップオフプライ218Bは、複数の連続プライ218Aのうちのそれぞれ2つの連続プライ218Aの間に挟まれ、かつそれぞれ2つの連続プライ218Aに当接する。ドロップオフプライ218Bを互いに分離すること、及び/又は連続プライ218Aの間でドロップオフプライ218Bを挟むことによって、ドロップオフプライ218Bは、第2の外面216と第1の外面214との間により均一に(図1に示すドロップオフプライ118Bのクラスタ状の配置と比較して)分散させることができる。このことは、プライのよじれ及び/又はしわの低減、樹脂ポケットの低減、及び/又は複合構造200の層間強度の低減を助けることができる(又は防止することができる)。
【0037】
上記のように、図2では、プライ218i=1-6,8,10,12,14,15,17,19,21,23,25-28は、連続プライ218Aであり、プライ218i=7,9,11,13,16,18,20,22,24は、ドロップオフプライ218Bである。したがって、図2において、プライ218i=7,9,11,13,16,18,20,22,24の各々が、プライ218i=1-6,8,10,12,14,15,17,19,21,23,25-28のうちの少なくとも1つによって、互いに分離され、プライ218i=7,9,11,13,16,18,20,22,24の各々が、プライ218i=1-6,8,10,12,14,15,17,19,21,23,25-28のそれぞれ2つのプライの間に挟まれ、かつそれらに当接する。例えば、図2において、プライ218i=7は、プライ218i=8によって、プライ218i=9から分離し、プライ218i=7は、プライ218i=6とプライ218i=8との間に挟まれる。加えて、例えば、プライ218i=9は、プライ218i=10によってプライ218i=11から分離され、プライ218i=8によってプライ218i=9から分離され、プライ218i=8とプライ218i=10との間に挟まれる。更に、例えば、プライ218i=16は、プライ218i=14,15によってプライ218i=13から分離され、プライ218i=17によってプライ218i=18から分離され、プライ218i=15とプライ218i=17との間に挟まれる。類似の関係が、図2のドロップオフプライ218Bの残り(即ち、プライ218i=11,13,18,20,22,24)にも存在する。上記のように、(例えば、図2に示されるように)連続プライ218Aと交互に配置されたドロップオフプライ218Bの特性を有するパターンでプライ218を配置することは、プライのよじれ及び/又はしわの低減を助けることができ(又は防止することができ)、樹脂ポケットの低減を助けることができ(又は防止することができ)、及び/又は複合構造200の層間強度の増加を助けることができる(又は最大にすることができる)。
【0038】
実施例の範囲内で、ドロップオフプライ218Bの先端220のパターンは、追加的に又は代替的には、以下の特性のうちの1つ又は複数を含む。(i)複合構造200の前半の先端220の、複合構造200の後半の先端220のパターンを実質的に鏡映する又は鏡映するパターンでの配置、(ii)互いに対する先端220のずらし配置、及び/又は(iii)少なくとも1つの閾値距離(例えば、プライ218のうちの1つ又は複数のそれぞれの位置及び/又はそれぞれの厚さに関する少なくとも1つの距離)による、先端220の互いに対する間隔維持。これらの特性の各々は、単独で又は組み合わせて、プライのよじれ及び/又はしわを低減することができ(又は防止することができ)、樹脂ポケットを低減することができ(又は防止することができ)、及び/又は層間強度を増加することができる(又は最大にすることができる)パターンで、ドロップオフプライ218Bを配置することに寄与することができる。
【0039】
図2は、1つの例による、複合構造200の中央部分224に対する実質的鏡映パターン又は鏡映パターンで配置された先端220を示す。中央部分224は、中央部分224の両側のドロップオフプライ218Bの先端220のパターンを特徴付けるための基準のフレームを提供する1つ又は複数のプライ218を含むことができる。概して、中央部分224は、(i)第2の外面216と第1の外面214との間にあり、(ii)第1の端部210Aから第2の端部210Bまで延びる。
【0040】
図2において、中央部分224は、プライ218i=15,16を含むことができる。したがって、図2において、中央部分224は、単一のドロップオフプライ218B(即ち、プライ218i=16)と、単一の連続プライ218A(即ち、プライ218i=15)とを含むことができる。しかしながら、別の例では、中央部分224は、2つのドロップオフプライ218Bと、少なくとも1つの連続プライ218Aとを含むことができる。更に別の例では、中央部分224は、単一のドロップオフプライ218Bのみからなりうる。別の例では、中央部分224は、1つ又は複数の連続プライ218Aを含み、ドロップオフプライ218Bを含むことができる。より具体的には、中央部分224は、連続プライ218Aのうちの1つ又は複数、及び/又はドロップオフプライ218Bのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0041】
上記のように、ドロップオフプライ218Bの先端220は、中央部分224に対する実質的鏡映パターン又は鏡映パターンで配置することができる。例えば、ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットは、第1の外面214と中央部分224との間にあり、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットは、中央部分224と第2の外面216との間にありうる。この配置では、ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットの先端220は、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットの先端220のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置される。要するに、中央部分224に関して、ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットの先端220のそれぞれの位置は、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットの先端220のそれぞれの位置と比較して、(i)逆向きに、(ii)類似して(又は等しく)、配置される。例えば、図2において、中央部分224は、プライ218i=15,16を含むことができ、ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットは、プライ218i=7,9,11,13を含むことができ、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットは、プライ218i=18,20,22,24を含むことができる。図2に示すように、ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットの先端220のパターンは、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットの先端220のパターンを実質的に鏡映する。例えば、中央部分224に関して、第1のサブセットの先端220のそれぞれの位置は、第2のサブセットの先端220のそれぞれの位置と比較して、逆向きにかつ類似して配置される。
【0042】
加えて、図2に示すように、ドロップオフプライ218Bの先端220のパターンは、単調に外側に向かうパターンでありうる。例えば、図2において、ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットは、中央部分224に最も接近したドロップオフプライ218B(例えば、プライ218i=13)から、第1の外面214に最も接近したドロップオフプライ218B(即ち、プライ218i=7)への順とすることができる。ドロップオフプライ218Bの第1のサブセットの先端220のパターンは、各連続するドロップオフプライ218Bが順に配置された状態で、ドロップオフプライ218Bの先端220と第2の端部210Bとの間の相対距離が減少することを含みうる。したがって、図2において、(i)プライ218i=13の先端220は、第2の端部210Bから第1の距離にあり、(ii)プライ218i=11の先端220は、第2の端部210Bから、第1の距離より小さい第2の距離にあり、(iii)プライ218i=9の先端220は、第2の端部210Bから、第2の距離より小さい第3の距離にあり、(iv)プライ218i=7の先端220は、第2の端部210Bから、第3の距離より小さい第4の距離にある。
【0043】
同様に、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットは、中央部分224に最も接近したドロップオフプライ218B(例えば、プライ218i=18)から、第2の外面216に最も接近したドロップオフプライ218B(例えば、プライ218i=24)への順とすることができる。ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットの先端220のパターンは、各連続するドロップオフプライ218Bが順に配置された状態で、ドロップオフプライ218Bの先端220と第2の端部210Bとの間の相対距離が減少することを含む。したがって、図2において、(v)プライ218i=18の先は、第2の端部210Bから第5の距離にあり、(vi)プライ218i=20の先端220は、第2の端部210Bから、第5の距離より小さい第6の距離にあり、(vii)プライ218i=22の先端220は、第2の端部210Bから、第6の距離より小さい第7の距離にあり、(viii)プライ218i=24の先端220は、第2の端部210Bから、第7の距離より小さい第8の距離にある。
【0044】
したがって、図2に示す先端220の単調に外側に向かうパターンでは、ドロップオフプライ218Bの先端220は、概して、第1の端部210Aから第2の端部210Bへの方向に、中央部分224から外側に向かって広がるように見える。先端220の単調に外側に向かうパターンは、第1の端部210Aにおける第1のゲージ212Aから第2の端部210Bにおける第2のゲージ212Bまでのより段階的及び/又は滑らかな移行を助けることができる。加えて、例えば、先端220の単調に外側に向かうパターンは、例えば、図1の先端120の配置(第1の外面114付近で、クラスタ状である)に関する、比較的大きな対称性の実現を助けることができる。
【0045】
図2に示す単調に外側に向かうパターンの追加的又は代替的態様によれば、ドロップオフプライ218Bは、ドロップオフプライ218Bが第1の端部210Aから第2の端部210Bに向かう方向に下がる順(即ち、第1の端部210Aから第2の端部210Bに向かう方向における、先端220のそれぞれの位置の順)を定義する、複数の対のドロップオフプライ218B内に配置することができる。特に、各対のドロップオフプライ218Bは、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ218Bと、第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ218Bとを含むことができる。
【0046】
例えば、図2において、第1の対は、プライ218i=13,18を含み、第2の対は、プライ218i=11,20を含み、第3の対は、プライ218i=9,22を含み、第4の対は、プライ218i=7,24を含む。図2に示されるように、第1の端部210Aから第2の端部210Bへの方向に、ドロップオフプライ218Bが、第1の対から第4の対への順に下がる(drop off)。要するに、ドロップオフプライ218Bの第1の対の先端220は、第1の端部210Aに最も接近しており、ドロップオフプライ218Bの第2の対の先端220は、第1の端部210Aに2番目に接近しており、ドロップオフプライ218Bの第3の対の先端220は、第1の端部210Aに3番目に接近しており、ドロップオフプライ218Bの第4の対の先端220は、第1の端部210Aから最も離れている。
【0047】
加えて、例えば、各対のドロップオフプライ218B毎に、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ218B、及び第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ218Bは、第1の外面214と第2の外面216との間の次元において、中央部分224から実質的に等距離である。例えば、図2に示すように、ドロップオフプライ218Bの第1の対は各々、単一のプライ218のプライの厚さ226に等しい距離だけ中央部分224から離れて配置され、ドロップオフプライ218Bの第2の対は各々、プライの厚さ226の3倍に等しい距離だけ中央部分224から離れて配置され、ドロップオフプライ218Bの第3の対は各々、プライの厚さ226の5倍に等しい距離だけ中央部分224から離れて配置され、ドロップオフプライ218Bの第4の対は各々、プライの厚さ226の7倍に等しい距離だけ中央部分224から離れて配置される。(i)第1の端部210Aから第2の端部210Bの順に、ペアバイペアで(pair-by-pair)下がり、及び/又は(ii)中央部分224に対して等距離である、対でドロップオフプライ218Bを配置することは、第1の端部210Aにおける第1のゲージ212Aから第2の端部210Bにおける第2のゲージ212Bまでのより段階的及び/又は滑らかな移行を助け、及び/又は、例えば、図1の先端120の配置(第1の外面114付近で、クラスタ状である)に関して、比較的大きな対称性の実現を助けることができる。
【0048】
実施例の範囲内で、各ドロップオフプライ218Bは、複合構造200(例えば、長手方向軸348)の長手方向軸に対して、およそ-30度と+30度との間であるプライ角度を有することができる。このことは、比較的わずかな(又は最小の)量のプライ218による所望の剛性の実現、ひいては、複合構造200の重量及び/又は複合構造200製造のコストの低下(又は最小化)の助けとなりうる。ある例では、対毎に、プライ角度は、対のドロップオフプライ218Bでほぼ同じである。このことは、複合構造200の対称性の向上(又は最大化)を助けることができる。
【0049】
図2に示す単調に外側に向かうパターンの追加的又は代替的態様によれば、単調に外側に向かうパターンは、第1の端部210Aから第2の端部210Bへの方向に沿って、ドロップオフプライ218Bの第2のサブセットの先端220と交互にドロップオフプライ218Bの第1のサブセットの先端220を含むことができる。例えば、図2において、ドロップオフプライ218Bの先端220は、第1の端部210Aから第2の端部210Bまで以下の順である。(i)第2のサブセットからプライ218i=18の先端220、(ii)第1のサブセットからプライ218i=13の先端220、(iii)第2のサブセットからプライ218i=20の先端220、(iv)第1のサブセットからプライ218i=11の先端220、(v)第2のサブセットからプライ218i=22の先端220、(vi)第1のサブセットからプライ218i=9の先端220、(vii)第2のサブセットからプライ218i=24の先端220、及び(viii)第1のサブセットからプライ218i=7の先端220。ドロップオフプライ218Bの先端220のそれぞれの位置を交互にすることは、追加的に又は代替的には、第1の端部210Aにおける第1のゲージ212Aから第2の端部210Bにおける第2のゲージ212Bまでのより段階的及び/又は滑らかな移行を助けることができる。
【0050】
上記のように、ドロップオフプライ218Bの先端220が互いにずらして配置されるようにドロップオフプライ218Bを配置することは、追加的に又は代替的には、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。例として、図2において、ドロップオフプライ218Bの先端220のそれぞれの位置は、第1の端部210Aから第2の端部210Bまでずらして配置することができる。「ずらして配置される(staggered)」ことによって、ドロップオフプライ218Bの先端220は各々、第2の端部210Bからそれぞれの距離にあり、先端220と第2の端部210Bとの間のそれぞれの距離は、互いに全く異なる(即ち、2つのドロップオフプライの先端は、第2の端部210Bから等距離にない)ことが意味される。ドロップオフプライ218Bの先端220をずらして配置することは、上記ドロップオフプライのクラスタ状の配置に関連する課題の一部又は全部を軽減するのに役立ちうる。
【0051】
また、上記のように、少なくとも1つの閾値距離によって、先端220を互いに間隔を空けて配置することは、追加的に又は代替的には、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。例えば、ドロップオフプライ218B毎に、ドロップオフプライ218Bの先端220と、ドロップオフプライ218Bのうちの隣接するプライの先端220との間の距離228は、ドロップオフプライ218Bのプライの厚さ226より少なくとも10倍大きくなりうる。この例において、ドロップオフプライ218B毎に、ドロップオフプライ218Bのうちの隣接するプライは、第1の外面214と第2の外面216との間を延びる次元において、ドロップオフプライ218Bに隣接する。即ち、第1の外面214と第2の外面216との間を延びる次元において、ドロップオフプライ218Bのうちの2つの間にドロップオフプライ218Bのうちの別の1つが存在しない場合にのみ、ドロップオフプライ218Bのうちの2つが互いに隣接することになる。したがって、例えば、プライ218i=18は、プライ218i=16及びプライ218i=20に隣接し、他のドロップオフプライ218B(即ち、プライ218i=7,9,11,13,22,24)には隣接しない。
【0052】
距離228のうちの代表的な1つが、図2において、互いに隣接するプライ218i=18の先端220とプライ218i=16の先端220との間に示される。図2に示されるように、プライ218i=18の先端220とプライ218i=16の先端との間の距離228は、プライ218i=18のプライの厚さ226より少なくとも10倍大きい。同様に、図2において、ドロップオフプライ218Bのうちの他の隣接するプライの先端220は、プライの厚さ226より少なくとも10倍大きいそれぞれの距離228によって分離される。上記のように、ドロップオフプライ218Bのうちの隣接するプライの先端220がプライの厚さ226の少なくとも10倍の距離228だけ分離するように、ドロップオフプライ218Bを配置することは、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。
【0053】
追加的又は代替的には、例えば、ドロップオフプライ218Bのうちの隣接しないプライの間の距離230は、各ドロップオフプライ218Bのプライの厚さ226より少なくとも3倍大きくなりうる。距離230の代表的なものが、図2において、互いに隣接していない(例えば、プライ218i=16がプライ218i=18とプライ218i=13との間にあるために)、プライ218i=18の先端220とプライ218i=13の先端220との間に示される。図2に示されるように、プライ218i=18の先端220とプライ218i=13の先端との間の距離230は、プライ218i=18のプライの厚さ226より少なくとも3倍大きい。同様に、ドロップオフプライ218Bのうちの他の隣接しないプライの先端220は、プライの厚さ226より少なくとも3倍大きいそれぞれの距離230によって分離される。上記のように、ドロップオフプライ218Bのうちの隣接しないプライの先端220がプライの厚さ226の少なくとも3倍の距離228だけ分離するように、ドロップオフプライ218Bを配置することは、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。
【0054】
図2では、プライの厚さ226は、プライ218のすべてについて同一である。しかしながら、別の例では、プライ218のうちの1つ又は複数は、プライ218の別の1つと異なるプライの厚さを有することができる。いくつかの実施態様において、プライ218を異なるプライの厚さで提供することは、製造品質の目標を達成するための比較的大きなフレキシビリティの提供に役立つ可能性がある。
【0055】
加えて、図2では、ドロップオフプライ218Bの先端220すべてがテーパー形状を有している。しかしながら、別の例では、ドロップオフプライ218Bの先端220のうちの1つ又は複数は、図1に示す鈍端形状を有することができる。テーパー形状は少なくとも上記理由から有益でありうるが、図2に関して上述した特性のうちの1つ又は複数を有するパターンで、鈍端形状の先端120を有するドロップオフプライ218Bを含む複合構造は、図1に示す複合構造100に対して改良点を提供しうる。同様に、図1に示すパターンで配置されたドロップオフプライ118Bを含む複合構造であるが、テーパー形状を有する先端220により、図1に示す複合構造100を超える改善を提供することができる。したがって、実施例の範囲内で、ドロップオフプライ118B、218Bは、テーパー形状の先端220及び/又は鈍端形状のチップ120とすることができ、ドロップオフプライ118B、218Bは、クラスタ状のパターンで(図1に示す)、及び/又は図2に関して上述した特性のうちの1つ又は複数を有するパターンで、配置することができる。
【0056】
記載されたように、ドロップオフプライ218Bの先端220を、上記の特性のうちの1つ又は複数を有するパターンで配置することは、例えば、図1の先端120の配置と比較して、複合構造200(例えば、中央部分224周囲)に対する比較的大きな対称性を実現するのに役立ちうる。本明細書で使用される際に、「対称性(symmetry)」という用語は、相対的な用語であることが意図されており、正確に対称であることを意味するものではない。例えば、図2に示されるように、複合構造200は、中央部分224と第1の外面214との間に14のプライ218を含み、中央部分224と第2の外面216との間に12のプライ218を含む。しかしながら、本開示の文脈では、図2に示す複合構造200は、図1に示す複合構造100より大きな対称性を有している。
【0057】
実施例の範囲内で、比較的大きな対称性を有する複合構造200を中央部分224周囲に設けることは、層間強度の増加に役立ちうる(又は層間強度を最大化しうる)。追加的又は代替的には、比較的大きな対称性を有する複合構造200を中央部分224周囲に設けることは、再硬化、工具、材料の取り扱いコスト、及び/又は重量を低減するのに役立ちうる(又は最小化しうる)。
【0058】
上記のように、図2は、性能向上、再硬化の低減、工具の減少、材料取り扱いコスト削減、及び/又は複合構造200の重量低下に役立ちうる1つ又は複数の特性を有する例示的パターンで配置されたドロップオフプライ218Bを有する複合構造200を示す。1つ又は複数の特性を有する他の例示的パターンも可能である。
【0059】
例えば、図3は、別の実施例による可変ゲージを有する複合構造300を示す。図3に示すように、複合構造300は、第1のゲージ312Aを有する第1の端部310Aと、第1の端部310Aの第1のゲージ312Aより小さい第2のゲージ312Bを有する第2の端部310Bとを含む。加えて、図3に示すように、複合構造300は、第1の端部310Aから第2の端部310Bまで延びる第1の外面314と、第1の端部310Aから第2の端部310Bまで延びる第2の外面316とを含む。
【0060】
また図3に示すように、複合構造300は、第2の外面316と第1の外面314との間に積み重ねて配置された、複合材料の複数のプライ318i=1~318i=n(以下、集合的に「プライ318」と称される)を含み、nは、2以上の整数値である。図3では、複合構造300が、合計28のプライ318(即ち、n=28)を含む。しかしながら、他の例では、複合構造300は、プライ318より少量又は多量のプライを含むことができる。
【0061】
この構成では、第1の端部310Aの第1のゲージ312A及び第2の端部310Bの第2のゲージ312Bはそれぞれ、第1の端部310A及び第2の端部310Bそれぞれにおいて、第2の外面316と第1の外面314との間の厚さである。更に、第1のゲージ312Aは、第1の端部310Aにおけるプライ318の量に関係し、第2のゲージ312Bは、第2の端部310Bにおけるプライ318の量に関係する。例えば、図3では、第1の端部310Aにおけるプライ318の量は、第1のゲージ312Aが第2のゲージ312Bより大きくなるように、第2の端部310Bにおけるプライ318の量より大きい。
【0062】
上記のように、複合構造300の可変ゲージは、第2の外面316と第1の外面314との間に積み重ねて配置された複数の連続プライ318A及び複数のドロップオフプライ318Bを含む複合材料のプライ318からもたらされる。図3では、各連続プライ318Aは、第1の端部310Aから第2の端部310Bまで延びる。一方で、各ドロップオフプライ318Bは、先端320を含み、各ドロップオフプライ318Bは、第1の端部310Aから第1の端部310Aと第2の端部310Bとの間のドロップオフプライ318Bの先端320のそれぞれの位置まで延びる。
【0063】
図を明確にするために、図3では、連続プライ318Aの代表的サブセットには、参照番号318Aが付され、ドロップオフプライ318Bの代表的サブセットには、参照番号318Bが付されている。しかしながら、第1の端部310Aから第2の端部310Bまで完全に延びるプライ318の各々は、連続プライ318Aの1つであり、第1の端部310Aと第2の端部310Bとの間で終端するプライ318の各々は、ドロップオフプライ318Bの1つである。特に、図3において、プライ318i=1-4,6,8,,10,12,14,15,17,19,21,23,25-28は、連続プライ318Aであり、プライ318i=5,7,9,11,13,16,18,20,22,24は、ドロップオフプライ318Bである。
【0064】
図3に示されるように、各ドロップオフプライ318Bの先端320は、図2に示す先端220に関して上記したテーパー形状を有している。よって、テーパー形状を有する先端320は、ドロップオフプライ318Bの先端320で樹脂ポケットを低減させることができ(又は最小にすることができ)、複合構造300の層間強度を改善する(又は最大化する)のを助けることができる。しかしながら、他の例では、ドロップオフプライ318Bのうちの1つ又は複数は、図1に示す鈍端形状を有することができる。
【0065】
上記のように、複合構造300の耐負荷性能は、追加的又は代替的には、プライ318が複合構造300内に配置されるパターンに基づいて、高めることができる。例えば、図3では、ドロップオフプライ218Bを、連続プライ318Aのうちの少なくとも1つによって、互いに分離させることができる。例えば、各ドロップオフプライ318Bは、複数の連続プライ318Aのうちのそれぞれ2つの連続プライ318Aの間に挟まれ、かつそれぞれ2つの連続プライ318Aに当接する。ドロップオフプライ318Bを互いに分離すること、及び/又は連続プライ318Aの間でドロップオフプライ318Bを挟むことによって、ドロップオフプライ318Bは、第2の外面316と第1の外面314との間により均一に(図1に示すドロップオフプライ118Bのクラスタ状の配置と比較して)分散させることができる。このことは、プライのよじれ及び/又はしわの低減、樹脂ポケットの低減、及び/又は複合構造300の層間強度の低減を助けることができる(又は防止することができる)。
【0066】
実施例の範囲内で、ドロップオフプライ218Bの先端320のパターンは、追加的に又は代替的には、以下の特性のうちの1つ又は複数を含む。(i)複合構造300の前半の先端320の、複合構造300の後半の先端320のパターンを鏡映するパターンでの配置、(ii)互いに対する先端320のずらし配置、及び/又は(iii)少なくとも1つの閾値距離による、先端320の互いに対する間隔維持。上述のように、これらの特性の各々は、単独で又は組み合わせて、プライのよじれ及び/又はしわを低減することができ(又は防止することができ)、樹脂ポケットを低減することができ(又は防止することができ)、及び/又は層間強度を増加することができる(又は最大にすることができる)パターンで、ドロップオフプライ318Bを配置することに寄与することができる。
【0067】
図3は、別の例による、複合構造300の中央部分324に対する鏡映パターンで配置された先端320を示す。中央部分324は、中央部分324の両側のドロップオフプライ318Bの先端320のパターンを特徴付けるための基準のフレームを提供する1つ又は複数のプライ318を含むことができる。上記のように、概して、中央部分324は、(i)第2の外面316と第1の外面314との間にあり、(ii)第1の端部310Aから第2の端部310Bまで延びる。
【0068】
図3において、中央部分324は、プライ318i=14,15を含むことができる。したがって、図3では、中央部分324は、2つの連続プライ318Aを含むことができる。しかしながら、別の例では、中央部分324は、2つのドロップオフプライ318Bと、少なくとも1つの連続プライ318Aとを含むことができる。更に別の例では、中央部分324は、単一のドロップオフプライ318Bのみからなりうる。別の例では、中央部分324は、少なくとも1つの連続プライ318Aからなり、ドロップオフプライ318Bを省略することができる。より具体的には、中央部分324は、連続プライ318Aのうちの1つ又は複数、及び/又はドロップオフプライ318Bのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0069】
また、図3に示されるように、ドロップオフプライ318Bの先端320は、中央部分324に対する実質的鏡映パターン又は鏡映パターンで配置することができる。例えば、ドロップオフプライ318Bの第1のサブセットは、第1の外面314と中央部分324との間にあり、ドロップオフプライ318Bの第2のサブセットは、中央部分324と第2の外面316との間にありうる。この配置では、ドロップオフプライ318Bの第1のサブセットの先端320は、ドロップオフプライ318Bの第2のサブセットの先端320のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置される。要するに、中央部分324に関して、ドロップオフプライ318Bの第1のサブセットの先端320のそれぞれの位置は、ドロップオフプライ318Bの第2のサブセットの先端320のそれぞれの位置と比較して、(i)逆向きに、(ii)類似して(又は等しく)、配置される。
【0070】
例えば、図3において、中央部分324は、プライ318i=14,15を含むことができ、ドロップオフプライ318Bの第1のサブセットは、プライ318i=5,7,9,11,13を含むことができ、ドロップオフプライ318Bの第2のサブセットは、プライ318i=16,18,20,22,24を含むことができる。図3に示すように、ドロップオフプライ318Bの第1のサブセットの先端320のパターンは、ドロップオフプライ318Bの第2のサブセットの先端320のパターンを実質的に鏡映する。例えば、中央部分324に関して、第1のサブセットの先端320のそれぞれの位置は、第2のサブセットの先端320のそれぞれの位置と比較して、逆向きにかつ類似して配置される。
【0071】
上記のように、図2は、ドロップオフプライ218Bの先端220のパターンを、単調に外側に向かうパターンとして示す。図3は、実施例による、単調に内側に向かうパターンで配置されたドロップオフプライ318Bの先端320を示す。第1の外面314から中央部分324に向かうドロップオフプライ318Bの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライ318Bが第1の順にあると、ドロップオフプライ318Bの先端320と第2の端部310Bとの間の相対距離が減少する。また、第2の外面316から中央部分324に向かうドロップオフプライ318Bの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライ318Bが第2の順にあると、ドロップオフプライ318Bの先端320と第2の端部310Bとの間の相対距離が減少する。
【0072】
したがって、図3において、(i)プライ218i=5の先端320は、第2の端部310Bから第1の距離にあり、(ii)プライ318i=7の先端320は、第2の端部310Bから、第1の距離より小さい第2の距離にあり、(iii)プライ318i=9の先端320は、第2の端部310Bから、第2の距離より小さい第3の距離にあり、(iv)プライ318i=11の先端320は、第2の端部310Bから、第3の距離より小さい第4の距離にあり、(v)プライ318i=13の先端320は、第2の端部310Bから、第4の距離より小さい第5の距離にある。また、図3において、(vi)プライ318i=24の先端320は、第2の端部310Bから第6の距離にあり、(vii)プライ318i=22の先端320は、第2の端部310Bから、第6の距離より小さい第7の距離にあり、(viii)プライ318i=20の先端320は、第2の端部310Bから、第7の距離より小さい第8の距離にあり、(ix)プライ318i=18の先端320は、第2の端部310Bから、第8の距離より小さい第9の距離にあり、(x)プライ318i=16の先端320は、第2の端部310Bから、第9の距離より小さい第10の距離にある。
【0073】
したがって、図3に示す先端320の単調に内側に向かうパターンでは、ドロップオフプライ318Bの先端320は、概して、第1の端部310Aから第2の端部310Bへの方向に、第1の外面314及び第2の外面316から中央部分324に内側に向かって収束するように見える。先端320の単調に内側に向かうパターンは、第1の端部310Aにおける第1のゲージ312Aから第2の端部310Bにおける第2のゲージ312Bまでのより段階的及び/又は滑らかな移行を助けることができる。加えて、例えば、先端320の単調に内側に向かうパターンは、例えば、図1の先端120の配置(第1の外面114付近で、クラスタ状である)に関する、比較的大きな対称性の実現を助けることができる。
【0074】
図3に示す単調に内側に向かうパターンの追加的又は代替的態様によれば、ドロップオフプライ318Bは、ドロップオフプライ318Bが第1の端部310Aから第2の端部310Bに向かう方向に下がる順(即ち、第1の端部310Aから第2の端部310Bに向かう方向における、先端320のそれぞれの位置の順)を定義する、複数の対のドロップオフプライ318B内に配置することができる。特に、各対のドロップオフプライ318Bは、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ318Bと、第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ318Bとを含むことができる。
【0075】
例えば、図3において、第1の対はプライ318i=5,24を含み、第2の対はプライ318i=7,22を含み、第3の対はプライ318i=9,20を含み、第4の対はプライ318i=11,18を含み、第5の対はプライ318i=13,16を含む。図3に示されるように、第1の端部310Aから第2の端部310Bへの方向に、ドロップオフプライ318Bが、第1の対から第5の対への順に下がる。要するに、ドロップオフプライ318Bの第1の対の先端320は、第1の端部310Aに最も接近しており、ドロップオフプライ318Bの第2の対の先端320は、第1の端部310Aに2番目に接近しており、ドロップオフプライ318Bの第3の対の先端320は、第1の端部310Aに3番目に接近しており、ドロップオフプライ318Bの第4の対の先端320は、第1の端部310Aから2番目に離れており、ドロップオフプライ318Bの第5の対の先端320は、第1の端部310Aから最も離れている。
【0076】
加えて、例えば、各対のドロップオフプライ318B毎に、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ318B、及び第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ318Bは、第1の外面314と第2の外面316との間の次元において、中央部分324から等距離である。例えば、図3に示すように、ドロップオフプライ318Bの第1の対は各々、単一のプライ318のプライの厚さ326の8倍に等しい距離だけ中央部分324から離れて配置され、ドロップオフプライ318Bの第2の対は各々、プライの厚さ326の6倍に等しい距離だけ中央部分324から離れて配置され、ドロップオフプライ318Bの第3の対は各々、プライの厚さ326の4倍に等しい距離だけ中央部分324から離れて配置され、ドロップオフプライ318Bの第4の対は各々、プライの厚さ326の2倍に等しい距離だけ中央部分324から離れて配置され、ドロップオフプライ318Bの第5の対は各々、中央部分324にすぐ隣接し、かつ中央部分324に当接している。(i)第1の端部310Aから第2の端部310Bの順に、ペアバイペアで(pair-by-pair)下がり、及び/又は(ii)中央部分324に対して等距離である、対でドロップオフプライ318Bを配置することは、第1の端部310Aにおける第1のゲージ312Aから第2の端部310Bにおける第2のゲージ312Bまでのより段階的及び/又は滑らかな移行を助け、及び/又は例えば、図1の先端120の配置(第1の外面114付近で、クラスタ状である)に関して、比較的大きな対称性の実現を助けることができる。
【0077】
図3に示す単調に内側に向かうパターンの追加的又は代替的態様によれば、単調に内側に向かうパターンは、第1の端部310Aから第2の端部310Bへの方向に沿って、ドロップオフプライ318Bの第2のサブセットの先端320と交互にドロップオフプライ318Bの第1のサブセットの先端320を含むことができる。例えば、図3において、ドロップオフプライ318Bの先端320は、第1の端部310Aから第2の端部310Bまで以下の順である。(i)第1のサブセットからプライ318i=5の先端320、(ii)第2のサブセットからプライ318i=24の先端320,(iii)第1のサブセットからプライ318i=7の先端320、(iv)第2のサブセットからプライ318i=22の先端320、(v)第1のサブセットからプライ318i=9の先端320、(vi)第2のサブセットからプライ318i=20の先端320、(vii)第1のサブセットからプライ318i=11の先端320、(viii)第2のサブセットからプライ318i=18の先端320、(ix)第1のサブセットからプライ318i=13の先端320、及び(x)第2のサブセットからプライ318i=16の先端320。ドロップオフプライ318Bの先端320のそれぞれの位置を交互にすることは、追加的に又は代替的には、第1の端部310Aにおける第1のゲージ312Aから第2の端部310Bにおける第2のゲージ312Bまでのより段階的及び/又は滑らかな移行を助けることができる。
【0078】
上記のように、ドロップオフプライ318Bの先端320が互いにずらして配置されるようにドロップオフプライ318Bを配置することは、追加的に又は代替的には、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。例として、図3において、ドロップオフプライ318Bの先端320のそれぞれの位置は、第1の端部310Aから第2の端部310Bまでずらして配置することができる。「ずらして配置される(staggered)」ことによって、ドロップオフプライ318Bの先端320は各々、第2の端部310Bからそれぞれの距離にあり、先端320と第2の端部310Bとの間のそれぞれの距離は、互いに全く異なる(即ち、2つのドロップオフプライの先端は、第2の端部310Bから等距離にない)ことが意味される。ドロップオフプライ318Bの先端320をずらして配置することは、上記ドロップオフプライのクラスタ状の配置に関連する課題の一部又は全部を軽減するのに役立ちうる。
【0079】
また、上記のように、少なくとも1つの閾値距離によって、先端320を互いに間隔を空けて配置することは、追加的に又は代替的には、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。例えば、ドロップオフプライ318B毎に、ドロップオフプライ318Bの先端320と、ドロップオフプライ318Bのうちの隣接するプライの先端320との間の距離328は、ドロップオフプライ318Bのプライの厚さ326より少なくとも10倍大きくなりうる。この例において、ドロップオフプライ318B毎に、ドロップオフプライ318Bのうちの隣接するプライは、第1の外面314と第2の外面316との間を延びる次元において、ドロップオフプライ318Bに隣接する。例えば、上記のように、第1の外面314と第2の外面316との間を延びる次元において、ドロップオフプライ318Bのうちの2つの間にドロップオフプライ318Bのうちの別の1つが存在しない場合にのみ、ドロップオフプライ318Bのうちの2つが互いに隣接することになる。したがって、例えば、プライ318i=7は、プライ318i=5及びプライ318i=9に隣接し、他のドロップオフプライ318B(即ち、プライ218i=11,13,16,18,20,22,24)には隣接しない。
【0080】
距離328のうちの代表的な1つが、図3において、互いに隣接するプライ318i=7の先端320とプライ318i=5の先端320との間に示される。図3に示されるように、プライ318i=7の先端320とプライ318i=5の先端との間の距離328は、プライ318i=7のプライの厚さ326より少なくとも10倍大きい。同様に、図3において、ドロップオフプライ318Bのうちの他の隣接するプライの先端320は、プライの厚さ326より少なくとも10倍大きいそれぞれの距離328によって分離される。上記のように、ドロップオフプライ318Bのうちの隣接するプライの先端320がプライの厚さ326の少なくとも10倍の距離328だけ分離するように、ドロップオフプライ318Bを配置することは、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。
【0081】
追加的又は代替的には、例えば、ドロップオフプライ318Bのうちの隣接しないプライの間の距離330は、各ドロップオフプライ318Bのプライの厚さ326より少なくとも3倍大きくなりうる。距離330の代表的なものが、図3において、互いに隣接していない(例えば、プライ318i=9,11,13,16,18,20がプライ318i=7とプライ318i=22との間にあるために)、プライ318i=7の先端320とプライ318i=22の先端320との間に示される。図3に示されるように、プライ318i=7の先端320とプライ318i=22の先端との間の距離330は、プライ318i=7のプライの厚さ326より少なくとも3倍大きい。同様に、ドロップオフプライ318Bのうちの他の隣接しないプライの先端320は、プライの厚さ326より少なくとも3倍大きいそれぞれの距離330によって分離される。上記のように、ドロップオフプライ318Bのうちの隣接しないプライの先端320がプライの厚さ326の少なくとも3倍の距離328だけ分離するように、ドロップオフプライ318Bを配置することは、プライのよじれ及び/又はしわの低減(又は防止)、樹脂ポケットの低減(又は防止)、及び/又は層間強度の増加(又は最大化)に役立ちうる。
【0082】
図3では、プライの厚さ326は、プライ318のすべてについて同一である。しかしながら、別の例では、プライ318のうちの1つ又は複数は、プライ318の別の1つと異なるプライの厚さを有することができる。いくつかの実施態様において、プライ318を異なるプライの厚さで提供することは、製造品質の目標を達成するための比較的大きなフレキシビリティの提供に役立つ可能性がある。
【0083】
加えて、図3では、ドロップオフプライ318Bの先端320すべてがテーパー形状を有している。しかしながら、別の例では、ドロップオフプライ318Bの先端320のうちの1つ又は複数は、図1に示す先端120の鈍端形状を有することができる。テーパー形状は少なくとも上記理由から有益でありうるが、図3に関して上述した特性のうちの1つ又は複数を有するパターンで、鈍端形状の先端120を有するドロップオフプライ318Bを含む複合構造は、図1に示す複合構造100に対して改良点を提供しうる。
【0084】
図1-3では、第1の端部110A,210A,310Aと第2の端部110B,210B,310Bとの間で湾曲する形状を有する複合構造100,200,300が示される。しかしながら、他の例では、複合構造100,200,300は、例えば、平面形状、スカラップ形状、波形形状、均一形状、不均一形状、多角形形状、及び/又は非多角形形状といった、異なる形状を有することができる。
【0085】
いくつかの例では、第1の端部110A,210A,310A及び/又は第2の端部110B,210B,310Bは、複合構造100,200,300の外面を形成することができる。しかしながら、他の例では、第1の端部110A,210A,310A及び/又は第2の端部110B,210B,310Bは、より大きな複合構造の他のセグメントとのそれぞれの境界面とすることができる。例えば、図1-3に示す複合構造100,200,300は、複合構造内の1つのゲージから別のゲージへの移行のための、複合構造の移行セグメントを提供することができる。
【0086】
図4を参照すると、別の実施例による、可変ゲージを有する複合構造400の簡略化したブロック図が示される。図4に示すように、複合構造400は、第1のセグメント440、第2のセグメント442、及び第1のセグメント440と第2のセグメント442との間の移行セグメント444を含む。第1のセグメント440は、第1のゲージ412Aを有し、第2のセグメント442は、第1のゲージ412Aより小さい第2のゲージ412Bを有する。図4は3つのセグメント(即ち、第1のセグメント440,移行セグメント444、及び第2のセグメント442)を有する複合構造400を示しているが、複合構造400は、他の例では、より少ない量又はより多い量のセグメントを有することができる。
【0087】
移行セグメント444は、第1のゲージ412Aと第2のゲージ412Bとの間から移行するための可変ゲージを有することができる。例えば、移行セグメント444は、1つ又は複数の連続プライ、及び1つ又は複数のドロップオフプライを含むことができ、それらは、図1-3に示された複合構造100,200,300について上述したように、第1のゲージ412Aと第2のゲージ412Bとの間を移行するように構成される。
【0088】
例えば、図4に示すように、移行セグメント444は、第1のゲージ412Aを有する、第1のセグメント440における第1の端部410Aと、第2のゲージ412Bを有する、第2のセグメント442における第2の端部410Bと、第1の端部410Aから第2の端部410Bまで延びる第1の外面414と、第1の端部410Aから第2の端部410Bまで延びる第2の外面416とを含む。したがって、第1の端部410Aは、第1のセグメント440と移行セグメント444との間に境界面を提供し、第2の端部410Bは、第2のセグメント442と移行セグメント444との間に境界面を提供することができる。
【0089】
移行セグメント444はまた、(i)第1の端部410Aと第2の端部410Bとの間を延び、かつ(ii)第1の外面414と第2の外面416との間に積み重ねて配置された、複数のプライ418を含む。図4に示すように、プライ418は、複数の連続プライ418Aと、少なくとも1つのドロップオフプライ418Bとを含む。上記のように、各連続プライ418Aは、第1の端部410Aから第2の端部410Bまで延び、各ドロップオフプライ418Bは、第1の端部410Aから第1の端部410Aと第2の端部410Bとの間のドロップオフプライ418Bの先端420のそれぞれの位置まで延びる。実施例の範囲内で、ドロップオフプライ418Bの先端420は、テーパー形状(例えば、図2-3に示す)及び/又は鈍端形状(例えば、図1に示す)を有することができる。
【0090】
いくつかの例では、各ドロップオフプライ418Bは、複数の連続プライ418Aのうちのそれぞれ2つの連続プライ418Aの間に挟まれ、かつそれぞれ2つの連続プライ418Aに当接する。追加的又は代替的には、ドロップオフプライ418Bの先端420は、上記の、単調に外側に向かうパターン(例えば、図2に示す)、単調に内側に向かうパターン(例えば、図3に示す)、ずらして配置されるパターン(例えば、図2-3に示す)、及び/又は実質的に鏡映されたパターン(例えば、図2-3に示す)で配置することができる。
【0091】
例えば、単調に内側に向かうパターンで配置される実装態様では、(i)ドロップオフプライ418Bの第1のサブセットは、第1の外面414とスタックの中央部分との間にあり、ドロップオフプライ418Bの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面416との間にあり、(ii)第1の外面414から中央部分に向かうドロップオフプライ418Bの第1のサブセットの第1の順において、各連続的ドロップオフプライ418Bが第1の順にあると、ドロップオフプライ418Bの先端420と第2の端部410Bとの間の相対距離が減少し、かつ(iii)第2の外面416から中央部分に向かうロップオフプライ418Bの第2のサブセットの第2の順において、各連続的ドロップオフプライ418Bが第2の順にあると、ドロップオフプライ418Bの先端420と第2の端部410Bとの間の相対距離が減少する。
【0092】
加えて、例えば、先端420が単調に外側に向かうパターンで配置される実装態様では、(i)ドロップオフプライ418Bの第1のサブセットは、第1の外面414とスタックの中央部分との間にあり、ドロップオフプライ418Bの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面416との間にあり、(ii)中央部分から第1の外面414に向かうドロップオフプライ418Bの第1のサブセットの第1の順において、各連続的ドロップオフプライ418Bが第1の順にあると、ドロップオフプライ418Bの先端420と第2の端部410Bとの間の相対距離が減少し、かつ(iii)中央部分から第2の外面416に向かうドロップオフプライ418Bの第2のサブセットの第2の順において、各連続的ドロップオフプライ418Bが第2の順にあると、ドロップオフプライ418Bの先端420と第2の端部410Bとの間の相対距離が減少する。
【0093】
追加的又は代替的には、ドロップオフプライ418B毎に、ドロップオフプライ418Bの先端420とドロップオフプライ418Bの隣接するプライの先端420との間の距離は、ドロップオフプライ418Bの厚さより少なくとも10倍より大きくなりうる。追加的又は代替的には、ドロップオフプライ418Bのうちの隣接しないプライの間の距離は、各ドロップオフプライ418Bの厚さより少なくとも3倍大きくなりうる。
【0094】
実施例の範囲内で、図1-4に関する上記の複合構造100,200,300,400は、様々な構造を形成するために使用することができる。例として、航空機、宇宙船、回転翼航空機、船舶、自動車、トラック、及びその他の種類の輸送体(例えば、旅客カプセル又は貨物コンテナ)は、上記の複合構造100,200,300,400を含むことができる。加えて、例えば、建物、橋、スイミングプール、貯蔵タンク、ロボットフレーム構造、エネルギー構造(例えば、風力ブレード、タービンブレード、推進力ブレード、及び/又はソーラーパネル)、スポーツ用品(例えば、自転車のフレーム、スキー、スノーボード、サーフィンボード、パドルなど)、住宅、オフィスビル、及び/又は医療ボードフレームは、上記の複合構造100,200,300,400を含むことができる。
【0095】
1つの例として、図5A-5Bは、図1-4に関する上記の複合構造100,200,300,400のうちの1つ又は複数を含むことができる複合ストリンガ550を示す。概して、複合ストリンガ550は各々、外板パネルから航空機の別の構造(例えば、航空機のフレーム、リブ、及び/又はスパー)への負荷の運搬及び/又は移送に役立つように、1つ又は複数の外板パネルに連結することができる細長い部材である。このように、複合ストリンガ550は、外板パネルの圧縮負荷又はシヤ負荷による座屈の防止、及び/又は外板パネルの屈曲の緩和に役立ちうる。これらの理由及びその他の理由から、航空機は、通常、航空機の胴体、翼アセンブリ、及び/又は尾翼に1つ又は複数の複合ストリンガ550を含む。
【0096】
概して、複合ストリンガ550は、1つ又は複数のフランジ552A-552C、及び1つ又は複数のウェブ554A-554Bを含む。より具体的には、図5A-5Bにおいて、複合ストリンガ550は、支持構造556(例えば、航空機の外板パネル)に連結されるように構成された外板フランジ552A、頂部フランジ552B、及び外板フランジ552Aと頂部フランジ552Bとの間を延びるウェブ554Aを含む。図5では、複合ストリンガ550は、ハット型(hat-shaped)ストリンガの形態である。したがって、ウェブ554Aは、頂部フランジ550Bの第1の側から延びることができ、複合ストリンガ550は、支持構造556及び外板フランジ552Cと頂部フランジ552Bの第2の側との間を延びる第2のウェブ554Bに連結されるように構成された第2の外板フランジ552Cを更に含むことができる。
【0097】
実施例の範囲内で、複合ストリンガ550は、1つ又は複数のコーナー部分を含むことができ、その各々が、複合ストリンガ550の2つの他のセグメントの間に(即ち、外板フランジ552A、ウェブ554A、頂部フランジ552B、第2のウェブ554B、及び第2の外板フランジ552Cのうちの2つの間に)移行セグメントを提供する。例えば、図5では、複合ストリンガ550のコーナー部分は、(i)外板フランジ552Aからウェブ554Aまで延びる第1のコーナー部分558A、(ii)ウェブ554Aから頂部フランジ552Bまで延びる第2のコーナー部分558B、(iii)第2の外板フランジ552Cから第2のウェブ554Bまで延びる第3のコーナー部分558C、及び/又は(iv)第2のウェブ554Bから頂部フランジ552Bまで延びる第4のコーナー部分558Dを含むことができる。
【0098】
また、図5では、頂部フランジ552Bは、第1のゲージ512Aを有している。外板フランジ552A、第2の外板フランジ552C、ウェブ554A、及び第2のウェブ554Bのすべてが、第2のゲージ512Bを有している。この例において、第1のゲージ512Aは、第2のゲージ512Bより大きい。
【0099】
この配置において、第2のコーナー部分558B及び第4のコーナー部分558Dは、可変ゲージを有する複合構造とすることができる。例えば、頂部フランジ552Bは、第1のセグメント(例えば、第1のセグメント440)とすることができ、ウェブ554Aは、第2のセグメント(例えば、図4の第2のセグメント442)とすることができ、第2のコーナー部分558Bは、頂部フランジ552Bとウェブ554Aとの間の移行セグメント(例えば、図4の移行セグメント444)とすることができる。同様に、例えば、頂部フランジ552Bは、第1のセグメント(例えば、第1のセグメント440)とすることができ、第2のウェブ554Bは、第2のセグメント(例えば、図4の第2のセグメント442)とすることができ、第4のコーナー部分558Dは、頂部フランジ552Bと第2のウェブ554Bとの間の移行セグメント(例えば、図4の移行セグメント444)とすることができる。
【0100】
特に、図5Aにおいて、第2のコーナー部分558B及び第4のコーナー部分558Dは各々、図1に示す複合構造100を含む。一方で、図5Bにおいて、第2のコーナー部分558B及び第4のコーナー部分558Dは各々、図3に示す複合構造300を含む。図5A-5Bに示すように、単調に内側に向かうパターンで配置されたテーパー形状の先端320を有するドロップオフプライ318Bを含む、図3の複合構造300は、第1の外面114又はその付近でクラスタ状に配置された鈍端形状の先端120を有するドロップオフプライ118Bを含む、図1の複合構造100よりも、第1のゲージ512Aから第2のゲージ512Bまで、より滑らかで比較的対称な移行をもたらす。
【0101】
上記のように、図5A-5Bは、本書に記載の複合構造100,200,300,400を含むことができる構造の1つの例を示す。しかしながら、上記のように、複合構造100,200,300,400は、図5A-5Bに示す複合ストリンガ550以外の構造に組み込むことができる。
【0102】
ここで図6を参照すると、可変ゲージを有する複合構造を形成するプロセス600のフローチャートが、実施例に従って記載される。図6に示すように、ブロック610において、プロセス600は、複数の連続プライを形成することを含む。ブロック612において、プロセス600は、複数のドロップオフプライを形成することを含む。ブロック612において複数のドロップオフプライを形成することは、ブロック614において、ドロップオフプライ毎に、テーパー形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含みうる。
【0103】
ブロック616において、プロセス600は、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを、第1の端部及び第2の端部を有するスタック状に位置付けることを含む。第1の端部は、第1のゲージを有する。第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。図6に示すように、ブロック616において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック618において、各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることを含みうる。ブロック616において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることはまた、ブロック620において、(i)各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びるように、かつ(ii)複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって互いに分離されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0104】
図7-14は、更なる実施例によるプロセス600の追加的態様を示す。図7に示すように、プロセス600は、ブロック616において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けた後に、ブロック622において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを硬化させることを更に含みうる。
【0105】
図8に示すように、ブロック616において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることは、ブロック624において、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面を形成することと、626において、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面を形成することとを更に含みうる。第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さとすることができる。
【0106】
図9に示すように、ブロック616において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることは、ブロック628において、第1の外面と中央部分との間に複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることを更に含むことができる。中央部分は、(i)第1の外面と第2の外面との間にあり、かつ(ii)第1の端部から第2の端部まで延びる。また、図9では、ブロック616において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることは、ブロック630において、中央部分と第2の外面との間に複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることを含みうる。
【0107】
図10に示すように、ブロック628において、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることと、ブロック630において、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることとは、ブロック632において、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端が複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0108】
図11に示すように、ブロック620において、複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック634において、複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が第1の端部から第2の端部までずらして配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0109】
図12に示すように、ブロック628において、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることは、(i)ブロック636において、中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第1の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることと、(ii)ブロック638において、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端のパターンが、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含むように、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることとを含みうる。
【0110】
また、図12に示すように、ブロック630において、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることは、(i)複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることが、ブロック640において、中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第2の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることと、(ii)ブロック642において、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンが、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含むように、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることとを含みうる。
【0111】
図13に示すように、ブロック620において、複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック644において、ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
【0112】
図14に示すように、ブロック620において、複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック646において、複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0113】
ここで図15を参照すると、可変ゲージを有する複合構造を形成するプロセス1500のフローチャートが、実施例に従って記載される。図15に示すように、ブロック1510において、プロセス1500は、複数の連続プライを形成することを含む。ブロック1512において、プロセス1500は、複数のドロップオフプライを形成することを含む。ブロック1512において、複数のドロップオフプライを形成することは、ブロック1514において、ドロップオフプライ毎に、テーパー形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含みうる。
【0114】
ブロック1516において、プロセス1500は、(i)第1の端部、(ii)第2の端部、(iii)第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面、及び(iv)第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面を有するスタック状に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。第1の端部は、第1のゲージを有する。第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。
【0115】
図15では、ブロック1516において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック1518において、各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることを含みうる。加えて、ブロック1516において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることはまた、ブロック1520において、各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。
【0116】
図16-21は、更なる実施例によるプロセス1500の追加的態様を示す。図16に示すように、ブロック1516において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることは、ブロック1522において、(i)第1の外面から中央部分に向かう複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(ii)第2の外面から中央部分に向かう複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することとを含む、複数のドロップオフプライを単調に内側に向かうパターンで配置することを更に含みうる。
【0117】
図17に示すように、ブロック1516において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けた後に、プロセス1500は、ブロック1524において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを硬化させることを更に含みうる。
【0118】
図18に示すように、ブロック1516において、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック1526において、複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離されるように、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0119】
図19に示すように、ブロック1520において、複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック1528において、複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が第1の端部から第2の端部までずらして配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0120】
図20に示すように、ブロック1520において、複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック1530において、ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
【0121】
図21に示すように、ブロック1520において、複数のドロップオフプライを位置付けることは、ブロック1532において、複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含みうる。
【0122】
図6-21に示すブロックのうちの1つ又は複数は、プロセスにおける特定の論理機能またはステップを実装するためにプロセッサによって実行可能な1つ又は複数の命令を含む、プログラムコードのモジュール、セグメント、又は一部分を表わすことがある。プログラムコードは、例えば、ディスクドライブ又はハードドライブを含む記憶デバイスなどの、任意の種類のコンピュータ可読媒体又はデータ記憶装置に記憶されうる。更に、プログラムコードは、コンピュータ可読記憶媒体で機械可読形式に符号化されうるか、又は、他の非一過性の媒体又は製品で符号化されうる。このコンピュータ可読媒体は、非一過性のコンピュータ可読媒体又はメモリ(例えば、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、及びランダムアクセスメモリ(RAM)のような、データを短期間記憶するコンピュータ可読媒体など)を含みうる。コンピュータ可読媒体は、非一過性の媒体(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、光学ディスク若しくは磁気ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)のような、二次的又は永続的な長期記憶装置など)も含みうる。コンピュータ可読媒体は、他の任意の揮発性又は非揮発性の記憶システムであってもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、有形のコンピュータ可読記憶媒体と考えられうる。
【0123】
ある例では、本明細書に記載の装置及び/又はシステムの構成要素が、機能を実行するように構成されていて、それによって、構成要素が、そうした実行を可能にするように(ハードウェア及び/又はソフトウェア付きで)実際に構成及び構築されていてよい。次に、例示の構成は、システムにこれらの機能を実施させる命令を実行する1つ又は複数のプロセッサを含んでいる。同様に、装置及び/又はシステムの構成要素は、例えば、特定の態様で操作された時にこの機能を実施するように適合しているか、こうした実施が可能であるか、又はこうした実施に適しているように、構成されていてよい。
【0124】
更に、本開示は以下の条項による例を含む。
条項1. 第1のゲージを有する第1の端部と、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2の端部とを含複合構造。複合構造はまた、複数の連続プライと、複数のドロップオフプライとを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、テーパー形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライは、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離される。
条項2. 第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面とを更に含む、条項1に記載の複合構造。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライは、第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置される。第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さである。
条項3. 複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面と中央部分との間にある、条項2に記載の複合構造。中央部分は、(i)第1の外面と第2の外面との間にあり、かつ(ii)第1の端部から第2の端部まで延びる。複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端は、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置される。
条項4. 中央部分は、複数のドロップオフプライの単一のドロップオフプライを含む、条項3に記載の複合構造。
条項5. 中央部分は、複数のドロップオフプライのうちの2つのドロップオフプライと、2つのドロップオフプライの間の複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライとを含む、条項3に記載の複合構造。
条項6. 複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置は、第1の端部から第2の端部までずらして配置される、条項1から5のいずれか一項に記載の複合構造。
条項7. 複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第1の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に配置される、条項6に記載の複合構造。複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端のパターンは、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含む。複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第2の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に配置される。複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンは、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含む。
条項8. ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きい、条項2から7のいずれか一項に記載の複合構造。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項9. 複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きい、条項1から8のいずれか一項に記載の複合構造。
条項10. 可変ゲージを有する複合構造を形成する方法は、複数の連続プライを形成することと、複数のドロップオフプライを形成することとを含む。複数のドロップオフプライを形成することは、ドロップオフプライ毎に、テーパー形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含む。方法はまた、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを、第1の端部及び第2の端部を有するスタック状に位置付けることを含む。第1の端部は、第1のゲージを有する。第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、(a)各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることと、(b)(i)各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの前記先端のそれぞれの位置まで延びるように、かつ(ii)複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって互いに分離されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることとを含む。
条項11. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けた後に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを硬化させることを更に含む、条項10に記載の方法。
条項12. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることが、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面を形成することと、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面を形成することとを更に含む、条項10又は11に記載の方法。第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さである。
条項13. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることが、第1の外面と中央部分との間に複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることを含み、中央部分が、(i)第1の外面と第2の外面との間にあり、かつ(ii)第1の端部から第2の端部まで延びる、条項12に記載の方法。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることはまた、中央部分と第2の外面との間に複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることを含む。複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることと、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることとは、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端が複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む。
条項14. 中央部分は、複数のドロップオフプライの単一のドロップオフプライを含む、条項13に記載の方法。
条項15. 中央部分は、複数のドロップオフプライのうちの2つのドロップオフプライと、2つのドロップオフプライの間の複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライとを含む、条項13に記載の方法。
条項16. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が第1の端部から第2の端部までずらして配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項10から15のいずれか一項に記載の方法。
条項17. 複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることが、(i)中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第1の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることと、(ii)複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端のパターンが、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含むように、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることとを含む、条項16に記載の方法。複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることは、(a)中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第2の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることと、(b)複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンが、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含むように、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることとを含む。
条項18. 複数のドロップオフプライを位置付けることが、ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項10から17のいずれか一項に記載の方法。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項19. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項10から18のいずれか一項に記載の方法。
条項20. 可変ゲージを有する複合構造。複合構造は、第1のゲージを有する第1のセグメントと、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2のセグメントとを含む。複合構造はまた、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の移行セグメントを含む。移行セグメントは、第1のゲージを有する、第1のセグメントにおける第1の端部と、第2のゲージを有する、第2のセグメントにおける第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面と、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライとを含む。複数のプライは、(a)第1の端部から第2の端部まで各々が延びる、複数の連続プライと、(b)テーパー形状を有する先端を各々が含み、かつ第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで各々が延びる、少なくとも1つのドロップオフプライとを含む。各ドロップオフプライは、複数の連続プライのうちのそれぞれ2つの連続プライの間に挟まれ、かつそれぞれ2つの連続プライに当接する。
条項21. 第1のゲージを有する第1の端部と、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2の端部とを含複合構造。複合構造はまた、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面と、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライとを含む。複数のプライは、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、テーパー形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数のドロップオフプライの先端は、下記を含む、単調に内側に向かうパターンで配置される。(i)第1の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(ii)第2の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少すること。
条項22. 複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離される、条項21に記載の複合構造。
条項23. 第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さである、条項21又は22に記載の複合構造。
条項24. 中央部分が、複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライからなる、条項21から23のいずれか一項に記載の複合構造。
条項25. 複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が、第1の端部から第2の端部までずらして配置される、条項21から24のいずれか一項に記載の複合構造。
条項26. 単調に内側に向かうパターンが、第1の端部から第2の端部への方向に沿って、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端と交互に複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端を更に含む、条項21から25のいずれか一項に記載の複合構造。
条項27. 複数のドロップオフプライが、複数の対のドロップオフプライ内に配置される、条項21から26のいずれか一項に記載の複合構造。各対のドロップオフプライが、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライと、第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライとを含む。対のドロップオフプライ毎に、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ及び第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライは、第1の外面と第2の外面との間の次元において、中央部分から実質的に等距離である。
条項28. 各ドロップオフプライは、複合構造の長手方向軸に対して、およそ-30度と+30度との間であるプライ角度を有する、条項21から27のいずれか一項に記載の複合構造。
条項29. 対毎に、プライ角度が、その対の複数のドロップオフプライでほぼ同じである、条項28に記載の複合構造。
条項30. ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きい、条項21から29のいずれか一項に記載の複合構造。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項31. 複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きい、条項21から30のいずれか一項に記載の複合構造。
条項32. 可変ゲージを有する複合構造を形成する方法は、複数の連続プライを形成することと、複数のドロップオフプライを形成することとを含む。複数のドロップオフプライを形成することは、ドロップオフプライ毎に、テーパー形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含む。方法はまた、(i)第1の端部、(ii)第2の端部、(iii)第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面、及び(iv)第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面を有するスタック状に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることを含む。第1の端部は、第1のゲージを有し、第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることと、各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びるように、複数のドロップオフプライを位置付けることとを含む。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることは、下記を含む、単調に内側に向かうパターンで、複数のドロップオフプライを配置することを更に含む。(a)第1の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(b)第2の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少すること。
条項33. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けた後に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを硬化させることを更に含む、条項32に記載の方法。
条項34. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離されるように、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項32又は33に記載の方法。
条項35. 中央部分が、複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライからなる、条項32から34のいずれか一項に記載の方法。
条項36. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が第1の端部から第2の端部までずらして配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項32から35のいずれか一項に記載の方法。
条項37. 複数のドロップオフプライを位置付けることが、ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項32から36のいずれか一項に記載の方法。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項38. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項32から37のいずれか一項に記載の方法。
条項39. 可変ゲージを有する複合構造。複合構造は、第1のゲージを有する第1のセグメントと、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2のセグメントとを含む。複合構造はまた、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の移行セグメントを含む。移行セグメントは、第1のゲージを有する、第1のセグメントにおける第1の端部と、第2のゲージを有する、第2のセグメントにおける第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面と、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライとを含む。複数のプライは、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、テーパー形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数のドロップオフプライの先端は、下記を含む、単調に内側に向かうパターンで配置される。(a)第1の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(b)第2の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少すること。
条項40. 第1のセグメントは、複合ストリンガのフランジであり、第2のセグメントは、複合ストリンガのウェブである、条項39に記載の複合構造。
条項41. 第1のゲージを有する第1の端部と、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2の端部とを含複合構造。複合構造はまた、複数の連続プライと、複数のドロップオフプライとを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、鈍端形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライは、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離される。
条項42. 第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面とを更に含む、条項41に記載の複合構造。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライは、第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置される。第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さである。
条項43. 複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面と中央部分との間にある、条項42に記載の複合構造。中央部分は、(i)第1の外面と第2の外面との間にあり、かつ(ii)第1の端部から第2の端部まで延びる。複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端は、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置される。
条項44. 中央部分は、複数のドロップオフプライの単一のドロップオフプライを含む、条項43に記載の複合構造。
条項45. 中央部分は、複数のドロップオフプライのうちの2つのドロップオフプライと、2つのドロップオフプライの間の複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライとを含む、条項43に記載の複合構造。
条項46. 複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置は、第1の端部から第2の端部までずらして配置される、条項41から45のいずれか一項に記載の複合構造。
条項47. 複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第1の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に配置される、条項46に記載の複合構造。複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端のパターンは、各連続するドロップオフプライが順に、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含む。複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第2の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に配置される。複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンは、各連続するドロップオフプライが順に、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含む。
条項48. ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きい、条項42から47のいずれか一項に記載の複合構造。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項49. 複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きい、条項41から48のいずれか一項に記載の複合構造。
条項50. 可変ゲージを有する複合構造を形成する方法は、複数の連続プライを形成することと、複数のドロップオフプライを形成することとを含む。複数のドロップオフプライを形成することは、ドロップオフプライ毎に、鈍端形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含む。方法はまた、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを、第1の端部及び第2の端部を有するスタック状に位置付けることを含む。第1の端部は、第1のゲージを有する。第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、(a)各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることと、(b)(i)各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの前記先端のそれぞれの位置まで延びるように、かつ(ii)複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって互いに分離されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることとを含む。
条項51. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けた後に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを硬化させることを更に含む、条項50に記載の方法。
条項52. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることが、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面を形成することと、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面を形成することとを更に含む、条項50又は51に記載の方法。第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さである。
条項53. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることが、第1の外面と中央部分との間に複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることを含み、中央部分が、(i)第1の外面と第2の外面との間にあり、かつ(ii)第1の端部から第2の端部まで延びる、条項52に記載の方法。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることはまた、中央部分と第2の外面との間に複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることを含む。複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることと、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることとは、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端が複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンを実質的に鏡映するパターンで配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む。
条項54. 中央部分は、複数のドロップオフプライの単一のドロップオフプライを含む、条項53に記載の方法。
条項55. 中央部分は、複数のドロップオフプライのうちの2つのドロッププライと、2つのドロッププライの間の複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライとを含む、条項53に記載の方法。
条項56. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が第1の端部から第2の端部までずらして配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項50から55のいずれか一項に記載の方法。
条項57. 複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることが、(i)中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第1の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることと、(ii)複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端のパターンが、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含むように、複数のドロップオフプライの第1のサブセットを位置付けることとを含む、条項56に記載の方法。複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることは、(a)中央部分に最も接近したドロップオフプライから、第2の外面に最も接近したドロップオフプライへの順に、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることと、(b)複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端のパターンが、各連続するドロップオフプライが順に配置された状態で、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することを含むように、複数のドロップオフプライの第2のサブセットを位置付けることとを含む。
条項58. 複数のドロップオフプライを位置付けることが、ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項50から57のいずれか一項に記載の方法。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項59. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項50から58のいずれか一項に記載の方法。
条項60. 可変ゲージを有する複合構造。複合構造は、第1のゲージを有する第1のセグメントと、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2のセグメントとを含む。複合構造はまた、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の移行セグメントを含む。移行セグメントは、第1のゲージを有する、第1のセグメントにおける第1の端部と、第2のゲージを有する、第2のセグメントにおける第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面と、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライとを含む。複数のプライは、(a)第1の端部から第2の端部まで各々が延びる、複数の連続プライと、(b)鈍端形状を有する先端を各々が含み、かつ第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで各々が延びる、少なくとも1つのドロップオフプライとを含む。各ドロップオフプライは、複数の連続プライのうちのそれぞれ2つの連続プライの間に挟まれ、かつそれぞれ2つの連続プライに当接する。
条項61. 第1のゲージを有する第1の端部と、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2の端部とを含複合構造。複合構造はまた、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面と、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライとを含む。複数のプライは、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、鈍端形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数のドロップオフプライの先端は、下記を含む、単調に内側に向かうパターンで配置される。(i)第1の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(ii)第2の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少すること。
条項62. 複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離される、条項61に記載の複合構造。
条項63. 第1のゲージ及び第2のゲージはそれぞれ、第1の端部及び第2の端部それぞれにおいて、第1の外面と第2の外面との間の厚さである、条項61又は62に記載の複合構造。
条項64. 中央部分が、複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライからなる、条項61から63のいずれか一項に記載の複合構造。
条項65. 複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が、第1の端部から第2の端部までずらして配置される、条項61から64のいずれか一項に記載の複合構造。
条項66. 単調に内側に向かうパターンが、第1の端部から第2の端部への方向に沿って、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの先端と交互に複数のドロップオフプライの第1のサブセットの先端を更に含む、条項61から65のいずれか一項に記載の複合構造。
条項67. 複数のドロップオフプライが、複数の対のドロップオフプライ内に配置される、条項61から66のいずれか一項に記載の複合構造。各対のドロップオフプライが、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライと、第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライとを含む。対のドロップオフプライ毎に、第1のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライ及び第2のサブセットのそれぞれ1つのドロップオフプライは、第1の外面と第2の外面との間の次元において、中央部分から実質的に等距離である。
条項68. 各ドロップオフプライは、複合構造の長手方向軸に対して、およそ-30度と+30度との間であるプライ角度を有する、条項61から67のいずれか一項に記載の複合構造。
条項69. 対毎に、プライ角度が、その対の複数のドロップオフプライでほぼ同じである、条項68に記載の複合構造。
条項70. ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きい、条項61から69のいずれか一項に記載の複合構造。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項71. 複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きい、条項61から70のいずれか一項に記載の複合構造。
条項72. 可変ゲージを有する複合構造を形成する方法は、複数の連続プライを形成することと、複数のドロップオフプライを形成することとを含む。複数のドロップオフプライを形成することは、ドロップオフプライ毎に、鈍端形状を有するドロップオフプライの先端を形成することを含む。方法はまた、(i)第1の端部、(ii)第2の端部、(iii)第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面、及び(iv)第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面を有するスタック状に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることを含む。第1の端部は、第1のゲージを有し、第2の端部は、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、各連続プライが第1の端部から第2の端部まで延びるように、複数の連続プライを位置付けることと、各ドロップオフプライが、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びるように、複数のドロップオフプライを位置付けることとを含む。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けることは、下記を含む、単調に内側に向かうパターンで、複数のドロップオフプライを配置することを更に含む。(a)第1の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(b)第2の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少すること。
条項73. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを積み重ねて位置付けた後に、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを硬化させることを更に含む、条項72に記載の方法。
条項74. 複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライが、複数の連続プライのうちの少なくとも1つによって、互いに分離されるように、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項72又は73に記載の方法。
条項75. 中央部分が、複数の連続プライのうちの少なくとも1つの連続プライからなる、条項72から74のいずれか一項に記載の方法。
条項76. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置が第1の端部から第2の端部までずらして配置されるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項72から75のいずれか一項に記載の方法。
条項77. 複数のドロップオフプライを位置付けることが、ドロップオフプライ毎に、ドロップオフプライの先端と複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライの先端との間の距離が、ドロップオフプライの厚さより少なくとも10倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項72から76のいずれか一項に記載の方法。ドロップオフプライ毎に、複数のドロップオフプライのうちの隣接するプライが、第1の外面と第2の外面との間を延びる次元において、ドロップオフプライに隣接する。
条項78. 複数のドロップオフプライを位置付けることは、複数のドロップオフプライのうちの隣接しないプライの間の距離が、各ドロップオフプライの厚さより少なくとも3倍大きくなるように、複数のドロップオフプライを位置付けることを含む、条項72から77のいずれか一項に記載の方法。
条項79. 可変ゲージを有する複合構造。複合構造は、第1のゲージを有する第1のセグメントと、第1のゲージより小さい第2のゲージを有する第2のセグメントとを含む。複合構造はまた、第1のセグメントと第2のセグメントとの間の移行セグメントを含む。移行セグメントは、第1のゲージを有する、第1のセグメントにおける第1の端部と、第2のゲージを有する、第2のセグメントにおける第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びる第1の外面と、第1の端部から第2の端部まで延びる第2の外面と、(i)第1の端部と第2の端部との間を延び、かつ(ii)第1の外面と第2の外面との間に積み重ねて配置された、複数のプライとを含む。複数のプライは、複数の連続プライ及び複数のドロップオフプライを含む。各連続プライは、第1の端部から第2の端部まで延びる。各ドロップオフプライは、鈍端形状を有する先端を含む。各ドロップオフプライは、第1の端部から、第1の端部と第2の端部との間のドロップオフプライの先端のそれぞれの位置まで延びる。複数のドロップオフプライの第1のサブセットは、第1の外面とスタックの中央部分との間にあり、複数のドロップオフプライの第2のサブセットは、中央部分と第2の外面との間にある。複数のドロップオフプライの先端は、下記を含む、単調に内側に向かうパターンで配置される。(a)第1の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第1のサブセットの第1の順において、各連続したドロップオフプライが第1の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少することと、(b)第2の外面から中央部分に向かう、複数のドロップオフプライの第2のサブセットの第2の順において、各連続したドロップオフプライが第2の順にあると、ドロップオフプライの先端と第2の端部との間の相対距離が減少すること。
条項80. 第1のセグメントは、複合ストリンガのフランジであり、第2のセグメントは、複合ストリンガのウェブである、条項79に記載の複合構造。
【0125】
種々の有利な構成についての説明は、例示及び説明を目的として提示されており、網羅的であること、又は例を開示されている形態の例に限定することを意図するものではない。当業者には、多くの修正例及び変形例が自明となろう。更に、種々の有利な例は、他の有利な実施例と比べて異なる利点を説明しうる。選択された1つ又は複数の実施例は、かかる実施例の原理と実際の用途を説明し、かつ、想定される特定の用途に適した様々な修正例を伴う様々な実施例の開示内容について他の当業者が理解できるように、選択され、説明されている。
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