(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-26
(45)【発行日】2025-03-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/08 20120101AFI20250227BHJP
【FI】
G06Q30/08
(21)【出願番号】P 2021118867
(22)【出願日】2021-07-19
【審査請求日】2024-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/029852(WO,A1)
【文献】特開2020-047058(JP,A)
【文献】特開2013-050905(JP,A)
【文献】特開2012-234339(JP,A)
【文献】国際公開第2013/015341(WO,A1)
【文献】特開2019-148962(JP,A)
【文献】特開2018-128872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、当該商品ワードおよび当該共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数と当該商品ワードおよび当該共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する生成部と、
前記関係性情報に基づいて、前記共起ワードの中から前記第1商品に関する商品キーワードを特定する特定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、
前記共起ワードごとに、前記商品数に対する前記第2商品を購入した購入者の人数の割合を示す第1購買割合または前記検索者数に対する当該購入者の人数の割合を示す第2購買割合を算出し、
前記特定部は、
前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記第1購買割合または前記第2購買割合が高い共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記商品数が少ない共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記検索者数が多い共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記商品ワードと組みわせるのに有用な前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記検索者数が多い共起ワードであって、かつ、当該他の共起ワードと比べて前記商品数が少ない共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、
前記商品ワードと組みわせるのに有用でない前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、当該他の共起ワードと比べて前記商品数が多い共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定部は、
前記商品ワードと組みわせるのに適切な前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記検索者数が多い共起ワードであって、かつ、当該他の共起ワードと比べて前記商品数が多い共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記特定部は、
前記商品ワードと組みわせて広告すべき前記商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて前記検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、当該他の共起ワードと比べて前記商品数が少ない共起ワードを特定する、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記生成部は、
前記共起ワードごとに、前記商品数と前記検索者数とに基づいて、当該共起ワードが前記商品ワードと組みわせるのに適切な前記商品キーワードであるか否かを示すスコアを算出する、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記商品ワードごとに、前記生成部が共起ワードごとに生成した前記関係性情報を提供する提供部
をさらに備えることを特徴とする請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、当該商品ワードおよび当該共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数と当該商品ワードおよび当該共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する生成工程と、
前記関係性情報に基づいて、前記共起ワードの中から前記第1商品に関する商品キーワードを特定する特定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
第1商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、当該商品ワードおよび当該共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数と当該商品ワードおよび当該共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する生成手順と、
前記関係性情報に基づいて、前記共起ワードの中から前記第1商品に関する商品キーワードを特定する特定手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの飛躍的な普及に伴い、例えば、インターネット上の種々の情報を用いた分析に関する技術が提供されている。例えば、ネットオークションサイトから過去のオークションに関する情報を所定の検索条件のもとで抽出し、複数の分析要素に基づき分析した結果を各種グラフ及び数表で視覚化してユーザに提供するネットオークション履歴データの視覚化プリゼンテーションシステムに関する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、有用な情報を得ることができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、ネットオークションの履歴に関する情報を提供しているに過ぎないので、所定の事業者が提供する対象に対する潜在的なニーズに関する情報を視覚的に適切に提示できるとは言えない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、有用な情報を提供することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、第1商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、当該商品ワードおよび当該共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数と当該商品ワードおよび当該共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する生成部と、前記関係性情報に基づいて、前記共起ワードの中から前記第1商品に関する商品キーワードを特定する特定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、有用な情報を提供することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、ユーザ情報データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、キーワード情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、商品情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
また、以下の実施形態における「ユーザU」とは、特定の商品を示す商品ワードと、商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードとの関係性を示す関係性情報を提供する情報提供サービスDS1を利用するユーザ(情報提供サービスDS1のユーザともいう)であるとともに、不特定多数のユーザでもあるユーザのことを指す。
【0011】
〔1.情報処理方法の概要〕
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
図1に示す情報処理は、情報処理システム1によって実現される。
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。端末装置10と情報提供装置100とは、それぞれネットワークN(
図2参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。
【0012】
図1では、端末装置10が、情報の送信要求を情報提供装置100に対して送信する(ステップS1)。例えば、情報提供サービスDS1のユーザUは、分析を希望する特定の商品(例えば、大豆ミート)を示す商品ワード(例えば、「大豆ミート」)を基準ワードとして指定する。端末装置10は、ユーザUの操作に従って、基準ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の数である商品数と基準ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報の送信要求を基準ワードとともに送信する。
【0013】
ここで、本願発明に係る商品の名称とは、商品の製造元によって命名された商品の正式な名称(例えば、「大豆ミート」)に限られない。例えば、本願発明に係る商品の名称は、商品の正式な名称に加えて、商品の販売元によって付加された商品の特徴や魅力を表すキャッチコピー、フレーズまたはキーワード(例えば、「おいしい」、「低糖質」など)を含むものであってよい。
【0014】
情報提供装置100は、基準ワードとともに情報の送信要求を端末装置10から受信すると、基準ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードを取得する(ステップS2)。
【0015】
続いて、情報提供装置100は、共起ワードを取得すると、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品に関する商品情報を取得する。続いて、情報提供装置100は、商品情報に基づいて、共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の数である商品数を算出する。また、情報提供装置100は、共起ワードを取得すると、基準ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者に関する検索情報を取得する。続いて、情報提供装置100は、検索情報に基づいて、共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数を算出する。続いて、情報提供装置100は、商品数および検索者数を算出すると、共起ワードごとに、商品数と検索者数とを乗算したスコアを算出する。なお、情報提供装置100は、商品数と検索者数とを乗算したスコアを算出する代わりに、共起ワードごとに、商品数の最大値を1として商品数を正規化した値と検索者数の最大値を1として検索者数を正規化した値とを乗算したスコアを算出してもよい。また、情報提供装置100は、共起ワードごとに、商品数の平均値で商品数を除した値と検索者数の平均値で検索者数を除した値とを乗算したスコアを算出してもよい。
【0016】
続いて、情報提供装置100は、スコアを算出すると、共起ワードごとに、商品数と検索者数との関係性を示すグラフGH1を生成する(ステップS3)。より具体的には、情報提供装置100は、商品数(
図1に示すグラフGH1の横軸に相当)と検索者数(
図1に示すグラフGH1の縦軸に相当)との関係性を共起ワードごとに示すグラフGH1を生成する。また、情報提供装置100は、各共起ワードを示す円の大きさが、商品数と検索者数とを乗算したスコアの大きさを示すグラフGH1を生成する。
【0017】
図1に示すグラフGH1の例では、共起ワード#11を示す円の大きさが、共起ワード#11に関するスコアの大きさである「20」を示す。また、共起ワード#12を示す円の大きさが、共起ワード#12に関するスコアの大きさである「150」を示す。また、共起ワード#21を示す円の大きさが、共起ワード#21に関するスコアの大きさである「200」を示す。また、共起ワード#22を示す円の大きさが、共起ワード#22に関するスコアの大きさである「50」を示す。また、共起ワード#31を示す円の大きさが、共起ワード#31に関するスコアの大きさである「100」を示す。また、共起ワード#41を示す円の大きさが、共起ワード#41に関するスコアの大きさである「70」を示す。また、共起ワード#42を示す円の大きさが、共起ワード#42に関するスコアの大きさである「40」を示す。
【0018】
続いて、情報提供装置100は、グラフGH1を生成すると、特定の商品(例えば、大豆ミート)に関する商品キーワードを特定する(ステップS4)。
【0019】
ここで、
図1に示すグラフGH1の縦軸は、検索者数を示すので、グラフGH1の下方よりも上方に位置する共起ワードほど、基準ワードとともに共起ワードを検索した検索者数が多いことを意味する。また、検索者数が多いことは、共起ワードと対応する対象に対する興味関心を抱いているユーザの人数が多いことを意味する。すなわち、検索者数が多いことは、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高いことを意味すると捉えることができる。つまり、検索者数が多いことは、基準ワードおよび共起ワードを組み合わせた名称を商品に付与した場合に、その商品がより売れる余地があることを意味する。あるいは、検索者数が多いことは、基準ワードを示す対象および共起ワードを示す対象を組み合わせた商品を新たに開発すると、その商品がより売れる余地があることを意味する。
【0020】
また、
図1に示すグラフGH1の横軸は、商品数を示すので、グラフGH1の左側よりも右側に位置する共起ワードほど、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品数が多いことを意味する。また、商品数が多いことは、共起ワードと対応する対象に関する商品がすでに多く開発されていることを意味する。すなわち、商品数が多いことは、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が多いことを意味すると捉えることができる。つまり、商品数が多いことは、基準ワードおよび共起ワードを組み合わせた名称が付与された商品が市場に多く存在することを意味する。あるいは、商品数が多いことは、基準ワードを示す対象および共起ワードを示す対象を組み合わせた商品がすでに多く開発されていることを意味する。
【0021】
上記を踏まえると、検索者数が多く、かつ、商品数が少ない共起ワードは、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が少ないため、基準ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードであると考えられる。そこで、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。
図1に示す例では、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードとして、グラフGH1を上下左右に4分割した場合に、検索者数が多く、かつ、商品数が少ないグラフGH1の左上の領域AR#2に含まれる共起ワード#21および共起ワード#22を特定する。
【0022】
なお、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードを特定した場合に、特定した商品キーワードを基準ワードと組みわせた商品名の使用を推奨する情報(例えば、メッセージ)を提供してよい。あるいは、情報提供装置100は、特定した商品キーワードを基準ワードと組みわせた商品名に相当する商品の開発を推奨する情報を提供してよい。
【0023】
また、検索者数が少なく、かつ、商品数が多い共起ワードは、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が低く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が多いため、基準ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードであると考えられる。そこで、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。
図1に示す例では、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードとして、グラフGH1を上下左右に4分割した場合に、検索者数が少なく、かつ、商品数が多いグラフGH1の右下の領域AR#4に含まれる共起ワード#41および共起ワード#42を特定する。
【0024】
なお、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードを特定した場合には、特定した商品キーワードを基準ワードと組みわせた商品名を使用しないよう(あるいは、変更するよう)促す情報を提供してよい。
【0025】
また、検索者数が多く、かつ、商品数が多い共起ワードは、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が多いため、基準ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードであると考えられる。そこで、情報提供装置100は、商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。
図1に示す例では、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードとして、グラフGH1を上下左右に4分割した場合に、検索者数が多く、かつ、商品数が多いグラフGH1の右上の領域AR#3に含まれる共起ワード#31を特定する。
【0026】
なお、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードを特定した場合には、特定した商品キーワードを基準ワードと組みわせた商品名の使用が適切であることを示す情報を提供してよい。
【0027】
また、検索者数が少なく、かつ、商品数が少ない共起ワードは、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が低く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が少ないため、基準ワードと組みわせて広くユーザに認知させる(つまり、広告を打つ)必要がある商品キーワードであると考えられる。そこで、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。
図1に示す例では、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードとして、グラフGH1を上下左右に4分割した場合に、検索者数が少なく、かつ、商品数が少ないグラフGH1の左下の領域AR#1に含まれる共起ワード#11および共起ワード#12を特定する。
【0028】
なお、情報提供装置100は、基準ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードを特定した場合には、特定した商品キーワードを基準ワードと組みわせて広くユーザに認知させる(つまり、広告を打つ)必要があることを示す情報を提供してよい。
【0029】
情報提供装置100は、商品キーワードを特定すると、商品キーワードおよびグラフGH1に関する情報を端末装置10に提供する(ステップS5)。例えば、情報提供装置100は、特定した商品キーワードを、特定された商品キーワードの種類に応じて視覚的に区別して把握しやすい状態で表示したグラフGH1を端末装置10に送信する。
図1に示す例では、情報提供装置100は、有用な商品キーワードとして特定した共起ワード#21および共起ワード#22を示す円の内側を塗りつぶす色と、有用でない商品キーワードとして特定した共起ワード#41および共起ワード#42を示す円の内側を塗りつぶす色と、適切な商品キーワードとして特定した共起ワード#31を示す円の内側を塗りつぶす色と、広告すべき商品キーワードとして特定した共起ワード#11および共起ワード#12を示す円の内側を塗りつぶす色とをそれぞれ異ならせて表示したグラフGH1を端末装置10に送信する。
【0030】
これにより、情報提供装置100は、基準ワードと共起ワードとの関係性を示す関係性情報を視覚的に把握しやすい状態で提供することができる。
【0031】
〔2.情報処理システムの構成例〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0032】
また、
図2に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、
図2では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0033】
端末装置10は、ユーザUによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0034】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報提供装置100と通信することができる。
【0035】
情報提供装置100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、情報提供装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0036】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、
図3を用いて、端末装置10の構成について説明する。
図3は、端末装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0037】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(
図2参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0038】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0039】
また、表示部12は、表示制御部34の制御に従って、情報提供装置100から受信したグラフを表示する。
【0040】
(入力部13)
入力部13は、ユーザUから各種操作を受け付ける入力デバイスである。また、入力部13は、例えば、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。なお、入力部13は、ユーザUから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0041】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0042】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0043】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0044】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0045】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0046】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0047】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0048】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。
図3に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0049】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0050】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0051】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0052】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、ユーザUの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、ユーザUの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0053】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0054】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0055】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33と、表示制御部34とを備える。
【0056】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いてユーザUにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介して情報提供装置100へ送信することができる。
【0057】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100から提供される各種情報や、情報提供装置100からの各種情報の要求を受信することができる。例えば、受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100からグラフに関する情報を受信する。
【0058】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信された情報提供装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。例えば、処理部33は、受信部32によって受信されたグラフに関する情報を表示部12へ出力して表示させる。
【0059】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0060】
〔4.情報提供装置の構成例〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る情報提供装置100の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報提供装置100の構成例を示す図である。
図4に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0061】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(
図2参照)と有線又は無線で接続される。
【0062】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図4に示すように、記憶部120は、ユーザ情報データベース121と、履歴情報データベース122と、キーワード情報データベース123と、商品情報データベース124とを有する。
【0063】
(ユーザ情報データベース121)
ユーザ情報データベース121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報データベース121は、ユーザの属性等の種々の情報を記憶する。
図5は、ユーザ情報データベース121の一例を示す図である。
図5に示した例では、ユーザ情報データベース121は、「ユーザID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味・関心」といった項目を有する。
【0064】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
【0065】
また、「自宅」は、ユーザIDにより識別されるユーザの自宅の位置情報を示す。なお、
図5に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0066】
また、「勤務地」は、ユーザIDにより識別されるユーザの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、
図5に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0067】
また、「興味・関心」は、ユーザIDにより識別されるユーザの興味または関心を示す。すなわち、「興味・関心」は、ユーザIDにより識別されるユーザが興味または関心の高い対象を示す。例えば、「興味・関心」は、ユーザの興味関心トピックに対応する対象を示す。なお、
図5に示す例では、「興味・関心」は、各ユーザに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0068】
例えば、
図5に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、「ヴィーガン・思想」に興味があることを示す。
【0069】
ここで、
図5に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0070】
なお、ユーザ情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報データベース121は、ユーザの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、ユーザ情報データベース121は、ユーザのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0071】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、ユーザの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。
図6は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。
図6に示した例では、履歴情報データベース122は、「ユーザID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「アクセス履歴」、「購買履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0072】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、ユーザの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、ユーザが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「アクセス履歴」は、ユーザがアクセスしたコンテンツの履歴であるアクセス履歴を示す。また、「購買履歴」は、ユーザによる購買の履歴である購買履歴を示す。また、「投稿履歴」は、ユーザによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、ユーザの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0073】
例えば、
図6に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「アクセス履歴#1」の通りにコンテンツにアクセスし、「購買履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴#1」の通りに投稿したことを示す。
【0074】
ここで、
図6に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「アクセス履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「アクセス履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0075】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、ユーザの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、ユーザの情報提供サービスDS1における利用履歴を記憶する。
【0076】
また、履歴情報データベース122は、ユーザの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、ユーザの電子決済での決済履歴等を記憶してもよい。
【0077】
(キーワード情報データベース123)
キーワード情報データベース123は、不特定多数の利用者に検索されたキーワードに関する各種情報を記憶する。
図7は、キーワード情報データベース123の一例を示す図である。
図7に示した例では、キーワード情報データベース123は、「キーワード」、「共起キーワード」、「カテゴリ」、「検索ボリューム」、「共起度」といった項目を有する。
【0078】
「キーワード」は、不特定多数の利用者により検索エンジン等で検索が行われたキーワードを示す。また、「共起キーワード」は、当該キーワードの共起キーワードを示す。例えば、共起キーワードは、当該キーワードと同時に又は近い時間に検索されたキーワードである。また、共起キーワードが存在しない場合(単一のキーワードのみで検索が行われた場合等)には、当該共起キーワードの欄は空白となる。また、「カテゴリ」は、当該キーワードが属するカテゴリを示す。なお、カテゴリは、当該キーワードと共起キーワードとの組により分類されてもよい。また、「検索ボリューム」は、当該キーワードの検索ボリューム(検索数)を示す。なお、検索ボリュームは、当該キーワードと共起キーワードとの組ごとに測定されてもよい。この場合、当該キーワードと共起キーワードとの組ごとに測定された検索ボリュームの合計値が、キーワード自体の検索ボリュームとなる。また、「共起度」は、当該キーワードと共起キーワードとの共起度を示す。なお、共起度は、当該キーワードの検索ボリュームに基づいて算出されてもよい。また、共起キーワードが存在しない場合(単一のキーワードのみで検索が行われた場合等)には、当該共起度の欄は空白となる。
【0079】
例えば、
図7に示す例において、「キーワード#1」は、「共起キーワード#11」とともに検索され、「カテゴリ#11」に分類され、「検索ボリューム#11」であり、共起キーワードとの共起度は「共起度#11」であることを示す。
【0080】
ここで、
図7に示す例では、「キーワード#1」、「共起キーワード#11」、「カテゴリ#11」、「検索ボリューム#11」及び「共起度#11」といった抽象的な値を用いて図示するが、「キーワード#1」、「共起キーワード#11」、「カテゴリ#11」、「検索ボリューム#11」及び「共起度#11」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0081】
なお、キーワード情報データベース123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、キーワード情報データベース123は、当該キーワードと共起キーワードとの組ごとに測定された検索ボリュームの合計値(キーワード自体の検索ボリューム)に関する情報を記憶してもよい。また、キーワード情報データベース123は、当該キーワードのカテゴリとともに、共起キーワードのカテゴリに関する情報を記憶してもよい。また、キーワード情報データベース123は、当該キーワードの検索結果として選ばれたWebサイトのPV(Page View)数やCTR(Click Through Rate)、CVR(Conversion Rate)等に関する情報を記憶してもよい。
【0082】
(商品情報データベース124)
商品情報データベース124は、商品に関する各種情報を記憶する。
図8は、商品情報データベース124の一例を示す図である。
図8に示した例では、商品情報データベース124は、「商品ID」、「商品名」といった項目を有する。
【0083】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「商品名」は、商品の名称を示す。例えば、「商品名」は、商品の製造元によって命名された商品の名称(例えば、「大豆ミート」)を含む。また、「商品名」は、商品の名称に加えて、商品の販売元によって付加された商品のキャッチコピーやフレーズ、キーワード(例えば、「おいしい」、「低糖質」など)を含んでよい。
【0084】
(制御部130)
図4に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報提供装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。
図4に示す例では、制御部130は、取得部131と、生成部132と、特定部133と、提供部134とを有する。
【0085】
(取得部131)
取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、ユーザが検索エンジン等での検索に用いたキーワードに関する情報を取得する。
【0086】
このとき、取得部131は、通信部110を介して、端末装置10や各種サーバ等から、ユーザに関する各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザを示す情報(利用者ID等)や、ユーザの位置情報、ユーザの属性情報等を取得する。そして、取得部131は、記憶部120のユーザ情報データベース121に登録する。
【0087】
また、取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、ユーザの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。そして、取得部131は、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
【0088】
なお、上記のユーザが検索エンジン等での検索に用いたキーワードは、各種の履歴情報に含まれるキーワード(履歴情報に登場するキーワード)であってもよい。
【0089】
また、取得部131は、不特定多数のユーザにより検索エンジン等で検索が行われたキーワードごとに、共起キーワードを推定する。例えば、取得部131は、同時に又は近い時間に検索されたキーワード同士を共起キーワードと推定する。そして、取得部131は、記憶部120のキーワード情報データベース123に登録する。
【0090】
また、取得部131は、不特定多数のユーザにより検索エンジン等で検索が行われたキーワードごとに、該当するカテゴリを推定する。そして、取得部131は、記憶部120のキーワード情報データベース123に登録する。例えば、取得部131は、取得したキーワードと、事前にカテゴリを分類したキーワードとを比較照合し、取得したキーワードを、該当するキーワードのカテゴリに分類する。このとき、取得部131は、事前に、機械学習により、キーワードを入力すると適当なカテゴリに分類して出力する学習済みモデルを作成してもよい。
【0091】
例えば、取得部131は、RNN(Recurrent Neural Network)やLSTM(Long short-term memory)等を用いた機械学習により、キーワードのカテゴリを分類する学習済みモデルを作成する。なお、モデルは、任意の種別及び任意の形式のモデルが採用可能である。例えば、取得部131は、SVM(Support Vector Machine)やDNN(Deep Neural Network)をモデルとして採用してもよい。ここで、DNNは、CNN(Convolutional Neural Network)やRNNであってもよい。また、モデルは、例えば、CNNとRNNとを組み合わせたモデル等、複数のモデルを組み合わせることで実現されるモデルであってもよい。
【0092】
なお、RNNやLSTMは、アテンション(Attention)の仕組みに基づくニューラルネットワークであってもよい。また、取得部131は、同様の自然言語処理モデルを用いてもよい。また、データマイニングやその他の機械学習アルゴリズムを利用してもよい。取得部131は、上述した各種の学習手法により、モデルの学習を行うことができる。
【0093】
なお、実際には、取得部131は、キーワード単体ではなく、キーワードと共起キーワードとの組み合わせに基づいて、キーワードのカテゴリを推定してもよい。
【0094】
また、取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、商品に関する商品情報を取得する。例えば、取得部131は、電子商取引サービスを提供するサーバから、電子商取引サービスに出品された商品の商品名を含む商品情報を取得する。そして、取得部131は、取得した商品情報を記憶部120の商品情報データベース124に登録する。
【0095】
また、取得部131は、通信部110を介して、端末装置10から、基準ワードとともに情報の送信要求を受信する。取得部131は、基準ワードとともに情報の送信要求を受信した場合、キーワード情報データベース123を参照して、基準ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードを取得する。
【0096】
また、取得部131は、共起ワードを取得すると、商品情報データベース124を参照して、共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品に関する商品情報を取得する。
【0097】
また、取得部131は、共起ワードを取得すると、履歴情報データベース122を参照して、共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者に関する検索情報を取得する。
【0098】
(生成部132)
生成部132は、特定の商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数を算出する。具体的には、生成部132は、取得部131が取得した商品情報に基づいて、共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の数である商品数を算出する。
【0099】
また、生成部132は、特定の商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数を算出する。具体的には、生成部132は、取得部131が取得した検索情報に基づいて、共起ワードごとに、基準ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数を算出する。
【0100】
また、生成部132は、共起ワードごとに、商品数と検索者数とに基づいて、共起ワードが商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードであるか否かを示すスコアを算出する。具体的には、生成部132は、共起ワードごとに、算出した商品数と検索者数とに基づくスコアを算出する。例えば、生成部132は、共起ワードごとに、算出した商品数と検索者数とを乗算したスコアを算出する。なお、生成部132は、商品数と検索者数とを乗算したスコアを算出する代わりに、共起ワードごとに、商品数の最大値を1として商品数を正規化した値と検索者数の最大値を1として検索者数を正規化した値とを乗算したスコアを算出してもよい。また、生成部132は、共起ワードごとに、商品数の平均値で商品数を除した値と検索者数の平均値で検索者数を除した値とを乗算したスコアを算出してもよい。
【0101】
続いて、生成部132は、共起ワードごとに、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数と商品ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する。例えば、生成部132は、関係性情報の一例として、共起ワードごとに、商品数と検索者数との関係性を示すグラフを生成する。より具体的には、生成部132は、商品数と検索者数との関係性を共起ワードごとに示す2次元のグラフを生成する。また、生成部132は、各共起ワードを示す円の大きさが、商品数と検索者数とを乗算したスコアの大きさを示すグラフを生成する。
【0102】
(特定部133)
特定部133は、生成部132が生成した関係性情報に基づいて、共起ワードの中から特定の商品に関する商品キーワードを特定する。具体的には、特定部133は、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。また、特定部133は、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードを特定する。
【0103】
より具体的には、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。例えば、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードとして、生成部132が生成したグラフの表示領域を上下左右に4分割した場合に、検索者数が多く、かつ、商品数が少ない左上の領域に含まれる共起ワードを特定する。
【0104】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。例えば、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードとして、生成部132が生成したグラフの表示領域を上下左右に4分割した場合に、検索者数が少なく、かつ、商品数が多い右下の領域に含まれる共起ワードを特定する。
【0105】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。例えば、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードとして、生成部132が生成したグラフの表示領域を上下左右に4分割した場合に、検索者数が多く、かつ、商品数が多い右上の領域に含まれる共起ワードを特定する。
【0106】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。例えば、特定部133は、商品ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードとして、生成部132が生成したグラフの表示領域を上下左右に4分割した場合に、検索者数が少なく、かつ、商品数が少ない左下の領域に含まれる共起ワードを特定する。
【0107】
(提供部134)
提供部134は、商品ワードごとに、生成部132が共起ワードごとに生成した関係性情報を提供する。具体的には、提供部134は、関係性情報の一例として、生成部132が生成したグラフをユーザの端末装置10に送信する。例えば、提供部134は、特定部133が特定した商品キーワードを、特定された商品キーワードの種類に応じて視覚的に区別して把握しやすい状態で表示したグラフを端末装置10に送信する。
【0108】
また、提供部134は、特定部133が特定した商品キーワードに関する情報を提供する。例えば、提供部134は、商品ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードを特定した場合に、特定した商品キーワードを商品ワードと組みわせた商品名の使用を推奨する情報(例えば、メッセージ)を端末装置10に送信する。あるいは、提供部134は、特定した商品キーワードを商品ワードと組みわせた商品名に相当する商品の開発を推奨する情報を端末装置10に送信する。
【0109】
なお、提供部134は、商品ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードを特定した場合には、特定した商品キーワードを商品ワードと組みわせた商品名を使用しないよう(あるいは、変更するよう)促す情報を端末装置10に送信する。
【0110】
なお、提供部134は、商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードを特定した場合には、特定した商品キーワードを商品ワードと組みわせた商品名の使用が適切であることを示す情報を端末装置10に送信する。
【0111】
なお、提供部134は、商品ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードを特定した場合には、特定した商品キーワードを商品ワードと組みわせて広くユーザに認知させる(つまり、広告を打つ)必要があることを示す情報を端末装置10に送信する。
【0112】
〔5.処理手順〕
次に、
図9を用いて実施形態に係る端末装置10及び情報提供装置100による処理手順について説明する。
図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、端末装置10の制御部30及び情報提供装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0113】
図9に示すように、情報提供装置100の取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、特定の商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードを取得する(ステップS101)。
【0114】
また、情報提供装置100の生成部132は、取得部131が取得した共起ワードごとに、商品数と検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する(ステップS102)。例えば、生成部132は、関係性情報の一例として、共起ワードごとに、商品数と検索者数との関係性を示すグラフを生成する。
【0115】
また、情報提供装置100の特定部133は、関係性情報に基づいて、商品キーワードを特定する(ステップS103)。例えば、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。
【0116】
また、情報提供装置100の提供部134は、生成部132が生成した関係性情報および特定部133が特定した商品キーワードに関する情報を提供する(ステップS104)。例えば、提供部135は、生成部132が生成したグラフにおいて、特定部133が特定した商品キーワードを、特定された商品キーワードの種類に応じて視覚的に区別して把握しやすい状態で表示したグラフを端末装置10に送信する。
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及び情報提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0117】
〔6‐1.購買割合〕
上記の実施形態では、特定部133が、関係性情報に基づいて、共起ワードの中から商品キーワードを特定する場合について説明したが、特定部133は、関係性情報以外の情報に基づいて、商品キーワードを特定してもよい。具体的には、特定部133は、共起ワードごとに、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品(以下、第2商品ともいう)を購入した購入者の人数の割合に基づいて、商品キーワードを特定してもよい。
【0118】
例えば、生成部132は、共起ワードごとに、商品数に対する第2商品を購入した購入者の人数の割合を示す第1購買割合を算出する。特定部133は、生成部132が算出した第1購買割合に基づいて、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて第1購買割合が高い共起ワードを特定する。
【0119】
また、生成部132は、共起ワードごとに、検索者数に対する第2商品を購入した購入者の人数の割合を示す第2購買割合を算出する。特定部133は、生成部132が算出した第2購買割合に基づいて、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて第2購買割合が高い共起ワードを特定する。
【0120】
〔6‐2.グラフ同士の比較に基づく差分の抽出〕
また、上記の実施形態では、特定部133が、生成部132が生成した商品ワードに関する一つのグラフに基づいて、共起ワードの中から商品キーワードを特定する場合について説明したが、特定部133は、複数のグラフ同士の比較結果に基づいて、商品キーワードを特定してもよい。
【0121】
例えば、取得部131は、基準ワード(以下、第1基準ワードともいう)とともに情報の送信要求を受信した場合、キーワード情報データベース123を参照して、第1基準ワードと関連するワードを特定する。例えば、取得部131は、第1基準ワードとカテゴリが共通するワードを特定する。続いて、取得部131は、履歴情報データベース122を参照して、特定したワードのうち、検索者数が多いワードを第2の基準ワード(以下、第2基準ワードともいう)として特定する。情報提供装置100は、第2基準ワードについて、第1基準ワードと同様の処理を行う。
【0122】
生成部132は、第1基準ワードに関する共起ワードごとに、商品数と検索者数との関係性を示すグラフGH1を生成する。また、生成部132は、第2基準ワードに関する共起ワードごとに、商品数と検索者数との関係性を示すグラフGH2を生成する。
【0123】
特定部133は、生成部132が生成したグラフGH1とグラフGH2とを比較して、2つのグラフの類似度が所定の閾値を超えるグラフの組合せを特定する。続いて、特定部133は、類似度が所定の閾値を超えるグラフGH1とグラフGH2とを比較して、2つのグラフの差分を抽出する。例えば、特定部133は、第1基準ワードに関する商品キーワードとして、グラフGH2に存在するがグラフGH1に存在しない共起キーワードを特定する。例えば、特定部133は、グラフGH2に存在するがグラフGH1に存在しない共起キーワードのうち、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。
【0124】
提供部134は、特定した商品キーワードに関する情報を提供する。例えば、第1基準ワードに関する商品キーワードとして、第2基準ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードを特定し、第1基準ワードと組み合わせることを推奨する情報を端末装置10に送信する。
【0125】
これにより、情報提供装置100は、第1基準ワード(例えば、「大豆ミート」)と関連する第2基準ワード(例えば、「豆腐」)と組みわせるのに有用な商品キーワードを特定して、第1基準ワード(例えば、「大豆ミート」)と組み合わせることを推奨する情報を提供することができる。
【0126】
上記の実施形態において、情報提供装置100が実行している処理は、実際には、端末装置10が実行してもよい。すなわち、スタンドアロン(Standalone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態における情報提供装置100の機能が備わっているものとする。
【0127】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(実施形態では情報提供装置100)は、生成部132と特定部133を備える。生成部132は、第1商品を示す商品ワードとともに検索クエリとして入力された共起ワードごとに、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む第2商品の数である商品数と商品ワードおよび共起ワードを含む検索クエリを検索した検索者の人数である検索者数との関係性を示す関係性情報を生成する。特定部133は、関係性情報に基づいて、共起ワードの中から第1商品に関する商品キーワードを特定する。
【0128】
これにより、情報処理装置は、複数の共起ワードの中から、検索者数に基づいて、例えば、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高い(または低い)と推定される共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。また、情報処理装置は、複数の共起ワードの中から、商品数に基づいて、例えば、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が多い(または少ない)と推定される共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。したがって、情報処理装置は、有用な情報を提供することができる。
【0129】
また、生成部132は、共起ワードごとに、商品数に対する第2商品を購入した購入者の人数の割合を示す第1購買割合または検索者数に対する購入者の人数の割合を示す第2購買割合を算出する。特定部133は、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて第1購買割合または第2購買割合が高い共起ワードを特定する。
【0130】
これにより、情報処理装置は、複数の共起ワードの中から、購買割合に基づいて、例えば、購入者数が多く、人気の高い商品の商品名に含まれる共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0131】
また、特定部133は、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。
【0132】
これにより、情報処理装置は、例えば、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が少ない共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。つまり、情報処理装置は、基準ワードおよび共起ワードを組み合わせた名称が付与された商品が市場に少なく、基準ワードを示す対象および共起ワードを示す対象を組み合わせた商品を新たに開発する余地がある共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0133】
また、特定部133は、商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードを特定する。
【0134】
これにより、情報処理装置は、例えば、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高い共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。つまり、情報処理装置は、基準ワードおよび共起ワードを組み合わせた名称を商品に付与した場合に、その商品がより売れる余地がある共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。あるいは、情報処理装置は、基準ワードを示す対象および共起ワードを示す対象を組み合わせた商品を新たに開発すると、その商品がより売れる余地がある共起ワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0135】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。
【0136】
これにより、情報処理装置は、例えば、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が少ないため、基準ワードと組みわせるのに有用な商品キーワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0137】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。
【0138】
これにより、情報処理装置は、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が低く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が多いため、基準ワードと組みわせるのに有用でない商品キーワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0139】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が多い共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が多い共起ワードを特定する。
【0140】
これにより、情報処理装置は、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が高く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が多いため、基準ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0141】
また、特定部133は、商品ワードと組みわせて広告すべき商品キーワードとして、他の共起ワードと比べて検索者数が少ない共起ワードであって、かつ、他の共起ワードと比べて商品数が少ない共起ワードを特定する。
【0142】
これにより、情報処理装置は、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要が低く、かつ、基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給が少ないため、基準ワードと組みわせて広くユーザに認知させる(つまり、広告を打つ)必要がある商品キーワードに関する情報を提供可能とすることができる。
【0143】
また、生成部132は、共起ワードごとに、商品数と検索者数とに基づいて、共起ワードが商品ワードと組みわせるのに適切な商品キーワードであるか否かを示すスコアを算出する。
【0144】
これにより、情報処理装置は、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要の高さ(または低さ)および基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給の多さ(または少なさ)を視覚的に把握しやすい状態で提供可能とすることができる。
【0145】
また、情報処理装置は、提供部134をさらに備える。提供部134は、商品ワードごとに、生成部132が共起ワードごとに生成した関係性情報を提供する。
【0146】
これにより、情報処理装置は、商品ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の需要の高さ(または低さ)または基準ワードおよび共起ワードを商品名に含む商品の供給の多さ(または少なさ)を視覚的に把握しやすい状態で提供可能とすることができる。
【0147】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や情報提供装置100は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置100を例に挙げて説明する。
図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0148】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0149】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USBメモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0150】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、例えば、USB等により実現される。
【0151】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0152】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0153】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0154】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0155】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0156】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0157】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0158】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0159】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0160】
例えば、上述した情報提供装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0161】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0162】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0163】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報提供装置
121 ユーザ情報データベース
122 履歴情報データベース
123 キーワード情報データベース
124 商品情報データベース
131 取得部
132 生成部
133 特定部
134 提供部