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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-26
(45)【発行日】2025-03-06
(54)【発明の名称】端末、基地局及び無線通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20250227BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20250227BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20250227BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20250227BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W72/21
H04W52/02
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022577847
(86)(22)【出願日】2021-01-26
(86)【国際出願番号】 JP2021002695
(87)【国際公開番号】W WO2022162750
(87)【国際公開日】2022-08-04
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100169797
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】岡野 真由子
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】岡村 真哉
(72)【発明者】
【氏名】小原 知也
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-041993(JP,A)
【文献】OPPO,Update on V2X UE capability,3GPP TSG RAN WG2 #112-e R2-2010943,2020年11月13日,pp.42-47,121-127
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理レイヤにおける受信品質に関する測定とは異なる目的で用いられる参照信号を送信する送信部と、
前記参照信号を用いて、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定が実行されると想定する制御部と、を備え
前記制御部は、特定条件が満たされた場合に、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定で用いる周期的な参照信号の送信の少なくとも一部を省略する、端末。
【請求項2】
前記特定条件は、特定周期内において、前記参照信号を用いた前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定が実行される条件を含む、請求項に記載の端末。
【請求項3】
物理レイヤにおける受信品質に関する測定とは異なる目的で用いられる参照信号を受信する受信部と、
前記参照信号を用いて、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定を実行する制御部と、を備え
前記制御部は、特定条件が満たされた場合に、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定で用いる周期的な参照信号の受信を想定しない、基地局。
【請求項4】
物理レイヤにおける受信品質に関する測定とは異なる目的で用いられる参照信号を送信するステップと、
前記参照信号を用いて、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定が実行されると想定するステップと、を備え
特定条件が満たされた場合に、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定で用いる周期的な参照信号の送信の少なくとも一部を省略する、端末の無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信を実行する端末、基地局及び無線通信方法、特に、参照信号に関する通信を実行する端末、基地局及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3rd Generation Partnership Project(3GPP)は、5th generation mobile communication system(5G、New Radio(NR)またはNext Generation(NG)とも呼ばれる)を仕様化し、さらに、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる次世代の仕様化も進めている。
【0003】
ここで、gNB(セル)は、gNBのカバレッジエリアを網羅する参照信号を送信する。参照信号としては、SSB(Synchronization Signal/PBCH Block)、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)、PRS(Positioning Reference Signal)などが考えられる(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS38.211 V16.4.0 "3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Physical channels and modulation (Release 16), 2020年12月
【発明の概要】
【0005】
近年では、gNBを基準とするセル構成ではなく、UE(User Equipment)を基準とするセル構成(User centric no cell)が提案されている。このようなUser centric no cellでは、UEから送信されるUL信号の到達範囲がUEの仮想的なセルとして取り扱われる。このような構成において、UEは、仮想的なセルのカバレッジエリアを網羅するために、1以上のビームを用いて時分割で各種のUL信号(参照信号)を送信することが想定される。このような想定下において、UEが送信するビームの数が増大すると、UEのオーバヘッドや消費電力が増大する。gNBが存在しない方向にビーム(参照信号)を送信してしまう可能性も増大する。
【0006】
そこで、このような状況に鑑みてなされたものであり、カバレッジエリアを網羅しつつも、参照信号の送信に伴うオーバヘッド及び消費電力を削減し得る端末、基地局及び無線通信方法の提供を目的とする。
【0007】
本開示は、端末であって、物理レイヤにおける受信品質に関する測定とは異なる目的で用いられる参照信号を送信する送信部と、前記参照信号を用いて、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定が実行されると想定する制御部と、を備える、ことを要旨とする。
【0008】
本開示は、基地局であって、物理レイヤにおける受信品質に関する測定とは異なる目的で用いられる参照信号を受信する受信部と、前記参照信号を用いて、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定を実行する制御部と、を備える、ことを要旨とする。
【0009】
本開示は、無線通信方法であって、物理レイヤにおける受信品質に関する測定とは異なる目的で用いられる参照信号を送信するステップと、前記参照信号を用いて、前記物理レイヤにおける受信品質に関する測定が実行されると想定するステップと、を備える、ことを要旨とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、無線通信システム10の全体概略構成図である。
図2図2は、無線通信システム10において用いられる周波数レンジを示す図である。
図3図3は、無線通信システム10において用いられる無線フレーム、サブフレーム及びスロットの構成例を示す図である。
図4図4は、UE200の機能ブロック構成図である。
図5図5は、gNB100の機能ブロック構成図である。
図6図6は、背景を説明するための図である。
図7図7は、動作例1を説明するための図である。
図8図8は、動作例2を説明するための図である。
図9図9は、gNB100及びUE200のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0012】
[実施形態]
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。無線通信システム10は、5G New Radio(NR)に従った無線通信システムであり、Next Generation-Radio Access Network 20(以下、NG-RAN20、及び端末200(以下、UE200)を含む。
【0013】
なお、無線通信システム10は、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる方式に従った無線通信システムでもよい。
【0014】
NG-RAN20は、無線基地局100A(以下、gNB100A)及び無線基地局100B(以下、gNB100B)を含む。なお、gNB及びUEの数を含む無線通信システム10の具体的な構成は、図1に示した例に限定されない。
【0015】
NG-RAN20は、実際には複数のNG-RAN Node、具体的には、gNB(またはng-eNB)を含み、5G又は6Gに従ったコアネットワーク(5GC、不図示)と接続される。なお、NG-RAN20及び5GCは、単に「ネットワーク」と表現されてもよい。
【0016】
gNB100A及びgNB100Bは、5G又は6Gに従った無線基地局であり、UE200と5G又は6Gに従った無線通信を実行する。gNB100A、gNB100B及びUE200は、複数のアンテナ素子から送信される無線信号を制御することによって、より指向性の高いビームBMを生成するMassive MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)、複数のコンポーネントキャリア(CC)を束ねて用いるキャリアアグリゲーション(CA)、及びUEと2つのNG-RAN Nodeそれぞれとの間において同時2以上のトランスポートブロックに通信を行うデュアルコネクティビティ(DC)などに対応することができる。
【0017】
また、無線通信システム10は、複数の周波数レンジ(FR)に対応する。図2は、無線通信システム10において用いられる周波数レンジを示す。
【0018】
図2に示すように、無線通信システム10は、FR1及びFR2に対応する。各FRの周波数帯は、次のとおりである。
【0019】
・FR1:410 MHz~7.125 GHz
・FR2:24.25 GHz~52.6 GHz
FR1では、15, 30または60kHzのSub-Carrier Spacing(SCS)が用いられ、5~100MHzの帯域幅(BW)が用いられてもよい。FR2は、FR1よりも高周波数であり、60,または120kHz(240kHzが含まれてもよい)のSCSが用いられ、50~400MHzの帯域幅(BW)が用いられてもよい。
【0020】
なお、SCSは、numerologyと解釈されてもよい。numerologyは、3GPP TS38.300において定義されており、周波数ドメインにおける一つのサブキャリア間隔と対応する。
【0021】
さらに、無線通信システム10は、FR2の周波数帯よりも高周波数帯にも対応する。具体的には、無線通信システム10は、52.6GHzを超え、114.25GHzまでの周波数帯に対応する。このような高周波数帯は、便宜上「FR2x」と呼ばれてもよい。
【0022】
このような問題を解決するため、52.6GHzを超える帯域を用いる場合、より大きなSub-Carrier Spacing(SCS)を有するCyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing(CP-OFDM)/Discrete Fourier Transform - Spread(DFT-S-OFDM)を適用してもよい。
【0023】
図3は、無線通信システム10において用いられる無線フレーム、サブフレーム及びスロットの構成例を示す。
【0024】
図3に示すように、1スロットは、14シンボルで構成され、SCSが大きく(広く)なる程、シンボル期間(及びスロット期間)は短くなる。SCSは、図3に示す間隔(周波数)に限定されない。例えば、480kHz、960kHzなどが用いられてもよい。
【0025】
また、1スロットを構成するシンボル数は、必ずしも14シンボルでなくてもよい(例えば、28、56シンボル)。さらに、サブフレーム当たりのスロット数は、SCSによって異なっていてよい。
【0026】
なお、図3に示す時間方向(t)は、時間領域、シンボル期間またはシンボル時間などと呼ばれてもよい。また、周波数方向は、周波数領域、リソースブロック、サブキャリア、バンド幅部分(BWP: Bandwidth part)などと呼ばれてもよい。
【0027】
(2)無線通信システムの機能ブロック構成
次に、無線通信システム10の機能ブロック構成について説明する。
【0028】
第1に、UE200の機能ブロック構成について説明する。
【0029】
図4は、UE200の機能ブロック構成図である。図4に示すように、UE200は、無線信号送受信部210、アンプ部220、変復調部230、制御信号・参照信号処理部240、符号化/復号部250、データ送受信部260及び制御部270を備える。
【0030】
無線信号送受信部210は、NR又は6Gに従った無線信号を送受信する。無線信号送受信部210は、Massive MIMO、複数のCCを束ねて用いるCA、及びUEと2つのNG-RAN Nodeそれぞれとの間において同時に通信を行うDCなどに対応する。
【0031】
アンプ部220は、PA (Power Amplifier)/LNA (Low Noise Amplifier)などによって構成される。アンプ部220は、変復調部230から出力された信号を所定の電力レベルに増幅する。また、アンプ部220は、無線信号送受信部210から出力されたRF信号を増幅する。
【0032】
変復調部230は、所定の通信先(gNB100または他のgNB)毎に、データ変調/復調、送信電力設定及びリソースブロック割当などを実行する。変復調部230では、Cyclic Prefix-Orthogonal Frequency Division Multiplexing(CP-OFDM)/Discrete Fourier Transform - Spread(DFT-S-OFDM)が適用されてもよい。また、DFT-S-OFDMは、上りリンク(UL)だけでなく、下りリンク(DL)にも用いられてもよい。
【0033】
制御信号・参照信号処理部240は、UE200が送受信する各種の制御信号に関する処理及びUE200が送受信する各種の参照信号に関する処理を実行する。
【0034】
第1に、制御信号・参照信号処理部240は、gNB100から送信される各種の制御信号を受信する。例えば、各種の制御信号は、RRCの制御信号を含んでもよく、DCI(Downlink Control Information)を含んでもよく、MAC CEの制御信号を含んでもよい。制御信号・参照信号処理部240は、gNB100に向けて、制御チャネルを介して各種の制御信号を送信する。例えば、各種の制御信号は、RRCの制御信号を含んでもよく、UCI(Uplink Control Information)を含んでもよく、MAC CEの制御信号を含んでもよい。
DCIは、既存のフィールドとして、DCI Formats、Carrier indicator(CI)、BWP indicator、FDRA(Frequency Domain Resource Allocation)、TDRA(Time Domain Resource Allocation)、MCS(Modulation and Coding Scheme)、HPN(HARQ Process Number)、NDI(New Data Indicator)、RV(Redundancy Version)などを格納するフィールドを含んでもよい。
【0035】
DCI Formatフィールドに格納される値は、DCIのフォーマットを指定する情報要素である。CIフィールドに格納される値は、DCIが適用されるCCを指定する情報要素である。BWP indicatorフィールドに格納される値は、DCIが適用されるBWPを指定する情報要素である。BWP indicatorによって指定され得るBWPは、RRCメッセージに含まれる情報要素(BandwidthPart-Config)によって設定される。FDRAフィールドに格納される値は、DCIが適用される周波数ドメインリソースを指定する情報要素である。周波数ドメインリソースは、FDRAフィールドに格納される値及びRRCメッセージに含まれる情報要素(RA Type)によって特定される。TDRAフィールドに格納される値は、DCIが適用される時間ドメインリソースを指定する情報要素である。時間ドメインリソースは、TDRAフィールドに格納される値及びRRCメッセージに含まれる情報要素(pdsch-TimeDomainAllocationList、pusch-TimeDomainAllocationList)によって特定される。時間ドメインリソースは、TDRAフィールドに格納される値及びデフォルトテーブルによって特定されてもよい。MCSフィールドに格納される値は、DCIが適用されるMCSを指定する情報要素である。MCSは、MCSに格納される値及びMCSテーブルによって特定される。MCSテーブルは、RRCメッセージによって指定されてもよく、RNTIスクランブリングによって特定されてもよい。HPNフィールドに格納される値は、DCIが適用されるHARQ Processを指定する情報要素である。NDIに格納される値は、DCIが適用されるデータが初送データであるか否かを特定するための情報要素である。RVフィールドに格納される値は、DCIが適用されるデータの冗長性を指定する情報要素である。
【0036】
第2に、制御信号・参照信号処理部240は、gNB100から送信される各種の参照信号を受信する。例えば、各種の参照信号は、DL用のDMRS(Demodulation Reference Signal)、CSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)、PRS(Positioning Reference Signal)、DL用のPTRS(Phase Tracking Reference Signal)を含んでもよい。SSB(Synchronization Signal/PBCH Block)は参照信号の一種であると考えてもよい。制御信号・参照信号処理部240は、gNB100に向けて各種の参照信号を送信する。例えば、各種の参照信号は、UL用のDMRS、UL用のPTRS、SRS(Sounding Reference Signal)などを含んでもよい。
【0037】
DL用のDMRSは、データの復調に用いられるUE200個別の既知の系列である。例えば、DL用のDMRSは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)の復号に用いられる。
【0038】
CSI-RSは、チャネル状態の推定に用いられるUE200個別の既知の系列である。CSI-RSは、周期的に送信されるPeriodic CSI-RSを含んでもよく、準持続的に送信されるSemi-persistent CSI-RSを含んでもよく、動的に送信されるAperiodic CSI-RSを含んでもよい。
【0039】
PRSは、端末の位置測定に用いられるUE200個別の既知の系列である。端末の位置測定では、PRS RSRP(Reference Signal Reception Power)、RSTD(Reference Signal Time Difference)、Rx-Tx Time Differenceなどが規定されている。PRSは、周期的に送信される参照信号である。
【0040】
DL用のPTRSは、高い周波数帯で課題となる位相雑音の推定に用いられるUE200個別の既知の系列である。例えば、DL用のPTRSは、PDSCHの位相雑音の推定に用いられる。
【0041】
UL用のDMRSは、データの復調に用いられるUE200個別の既知の系列である。例えば、UL用のDMRSは、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の復号に用いられる。
【0042】
UL用のPTRSは、高い周波数帯で課題となる位相雑音の推定に用いられるUE200個別の既知の系列である。例えば、UL用のPTRSは、PUSCHの位相雑音の推定に用いられる。
【0043】
SRSは、チャネル状態の推定に用いられるUE200個別の既知の系列である。SRSは、スケジューリング、massive MIMO、ビーム管理などに用いられる。SRSは、端末の位置測定に用いられてもよい。
【0044】
チャネルは、制御チャネルとデータチャネルとを含む。制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、RACH(Random Access Channel)及びPhysical Broadcast Channel(PBCH)などを含む。データチャネルは、PDSCH及びPUSCHなどを含む。データとは、データチャネルを介して送信されるデータを意味する。データチャネルは、共有チャネルと読み替えられてもよい。
【0045】
実施形態では、制御信号・参照信号処理部240は、第1目的とは異なる第2目的で用いられる参照信号(第2RS)を送信する送信部を構成してもよい。
【0046】
実施形態では、制御信号・参照信号処理部240は、特定目的で用いる参照信号として動的に送信される動的参照信号(動的RS)の送信を指示する通知を受信する受信部を構成してもよい。制御信号・参照信号処理部240は、動的RSの送信を指示する通知に基づいて、動的RSを送信する送信部を構成してもよい。
【0047】
符号化/復号部250は、所定の通信先(gNB100または他のgNB)毎に、データの分割/連結及びチャネルコーディング/復号などを実行する。
【0048】
具体的には、符号化/復号部250は、データ送受信部260から出力されたデータを所定のサイズに分割し、分割されたデータに対してチャネルコーディングを実行する。また、符号化/復号部250は、変復調部230から出力されたデータを復号し、復号したデータを連結する。
【0049】
データ送受信部260は、Protocol Data Unit (PDU)ならびにService Data Unit (SDU)の送受信を実行する。具体的には、データ送受信部260は、複数のレイヤ(媒体アクセス制御レイヤ(MAC)、無線リンク制御レイヤ(RLC)、及びパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル・レイヤ(PDCP)など)におけるPDU/SDUの組み立て/分解などを実行する。また、データ送受信部260は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に基づいて、データの誤り訂正及び再送制御を実行する。
【0050】
制御部270は、UE200を構成する各機能ブロックを制御する。実施形態では、制御部270は、第1目的とは異なる第2目的で用いられるために送信される第2RSを用いて、第1目的に関する測定が実行されると想定する制御部を構成してもよい。
【0051】
第2に、gNB100の機能ブロック構成について説明する。
【0052】
図5は、gNB100の機能ブロック構成図である。図5に示すように、gNB100は、受信部110、送信部120及び制御部130を有する。
【0053】
受信部110は、UE200から各種信号を受信する。受信部110は、PUCCH又はPUSCHなどのULチャネルを介してUL信号を受信してもよい。
【0054】
実施形態では、受信部120は、第1目的とは異なる第2目的で用いられるために送信される第2参照信号(第2RS)を受信する受信部を構成してもよい。実施形態では、受信部120は、動的RSを受信する受信部を構成してもよい。
【0055】
送信部120は、UE200に各種信号を送信する。送信部120は、PDCCH又はPDSCHなどのDLチャネルを介してDL信号を送信してもよい。
【0056】
実施形態では、送信部120は、特定目的で用いる参照信号として動的に送信される動的参照信号(動的RS)の送信を指示する通知を送信する送信部を構成してもよい。
【0057】
制御部130は、gNB100を制御する。実施形態では、制御部130は、第1目的とは異なる第2目的で用いられるために送信される第2RSを用いて、第1目的に関する測定を実行する制御部を構成してもよい。実施形態では、制御部130は、動的RSを用いて、特定目的に関する測定を実行する制御部を構成してもよい。
【0058】
(3)背景
以下において、実施形態の背景について説明する。ここでは、UE200を基準としたセル構成(User centric no cell)について着目する。User centric no cellでは、UE200から送信されるUL信号の到達範囲がUEの仮想的なセルとして取り扱われる。ここでは、UL信号が特定目的のために周期的に送信される参照信号(以下、周期的RS)であるケースを例に挙げて説明する。
【0059】
特定目的は、無線リソース管理(以下、RRM)に関する測定(以下、RRM Measurement)であってもよく、物理レイヤにおける受信品質に関する測定(L1-RSRP_SINR Measurement)であってもよく、UE200の位置に関する測定(以下、Positioning Measurement)であってもよい。周期的RSは、上述した特定目的のために新たに導入される参照信号であると考えてもよい。
【0060】
図6に示すように、周期的RSは、例えば、20msecの周期で送信されるように構成されてもよい。このようなケースにおいて、周期的RSは、仮想的なセルのカバレッジエリアを網羅するために、各ビーム(BM#1~BM#4)を用いて時分割で送信される。例えば、UE200は、SFN#0、SFN#2、SFN#4…において、BM#1~BM#4を用いて周期的RSを時分割で送信する。
【0061】
例えば、gNB100#1は、BM#1を用いて送信される周期的RSを受信し、周期的RSの測定を実行する。gNB100#2は、BM#3を用いて送信される周期的RSを受信し、周期的RSの測定を実行する。gNB100#3は、BM#4を用いて送信される周期的RSを受信し、周期的RSの測定を実行する。
【0062】
このような背景下において、UE200が送信するビームの数が増大すると、UE200のオーバヘッド及び消費電力が増大する。さらに、gNB100が存在しない方向にビームを送信してしまう可能性も増大する。
【0063】
そこで、実施形態では、UE200のオーバヘッド及び消費電力を軽減するために、以下に示す仕組みを新たに導入する。
【0064】
(4)動作例1
以下において、実施形態の動作例1について説明する。動作例1では、UE200は、第1目的で用いる参照信号(以下、第1RS)に基づいて第1目的に関する測定が実行されると想定するとともに、第1目的とは異なる第2目的で用いる参照信号(以下、第2RS)に基づいて、第1目的に関する測定が実行されると想定する。言い換えると、gNB100は、第1RSに基づいて第1目的に関する測定を実行するとともに、第2RSに基づいて第1目的に関する測定を実行する。
【0065】
このようなケースにおいて、UE200は、第2RSに基づいて第1目的に関する測定が実行されると想定される場合に、第1RSの送信の少なくとも一部を省略してもよい。
【0066】
例えば、図7に示すように、SFN#1において、gNB100#3に対して第2RSが送信され、SFN#3において、gNB100#2に対して第2RSが送信されるケースについて説明する。
【0067】
このようなケースにおいて、SFN#1において、BM#4の到来方向に位置するgNB100#3は、gNB100#3に対して送信される第2RSに基づいて第1目的に関する測定を実行する。UE200は、SFN#2において、BM#4を用いた第1RSの送信を省略する。
【0068】
同様に、SFN#3において、BM#3の到来方向に位置するgNB100#2は、gNB100#2に対して送信される第2RSに基づいて第1目的に関する測定を実行する。UE200は、SFN#4において、BM#3を用いた第1RSの送信を省略する。
【0069】
以下においては、特定目的(第1目的)の種類毎に、上述した動作の詳細について説明する。
【0070】
(4.1)RRM Measurement
以下において、第1目的がRRM Measurementであるケースについて説明する。第1RSは、RRM Measurementのために新たに導入される参照信号であってもよい。
【0071】
ここでは、第2RSを用いてRRM Measurementに関する測定が実行されるケースについて主として説明する。RRM Measurementに関する測定は、周期的に送信される第1RSを用いて実行されてもよい。RRM Measurementに関する測定は、DL参照信号(例えば、SSB、Periodic CSI-RS、CRS(Cell-specific Reference Signal))を用いて実行されてもよい。
【0072】
第2RSとしては、DMRSを用いてもよい。DMRSは、PUCCH用のDMRSを含んでもよく、PUSCH用のDMRSを含んでもよい。第2RSとしては、SRSが用いられてもよい。第2RSとしては、PRACH(RA Preamble)を用いてもよい。これらのRSに基づいた受信品質(RSRP、RSRQ、SINRなど)がRRM Measurement用に定義されてもよい。
【0073】
このようなケースにおいて、gNB100は、第2RSに適用された送信電力を把握してもよい。送信電力の把握は、以下に示すオプションによって実行されてもよい。オプション1では、UE200は、gNB100によって指定された送信電力で第2RSを送信する。オプション2では、UE200は、第2RSに適用された送信電力をgNB100に報告する。オプション3では、UE200は、無線通信システム10で予め定義された送信電力で第2RSを送信する。
【0074】
UE200は、第2RSで用いるビームとは異なるビームを用いて、RRM Measurementで用いる第1RSを送信してもよい。例えば、UE200は、BM#1を用いて第2RSを送信するとともに、BM#2を用いて第1RSを送信してもよい。ビームはパネルと読み替えられてもよい。
【0075】
このようなケースにおいて、第2RSの送信に用いるパラメータは、gNB100によって指定されてもよく、UE200自らが決定してもよい。パラメータは、ビーム、Precoding、TCI(Transmission Configuration Indicator) state、QCL(Quasi-co-location) sourceの中から選択された1以上のパラメータであってもよい。第2RSの送信に用いるパラメータの一部がgNB100によって指定され、第2RSの送信に用いるパラメータの残りがUE200自らによって決定されてもよい。
【0076】
ここで、UE200は、特定条件が満たされた場合に、周期的に送信される第1RSの送信の少なくとも一部を省略してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、周期的に送信される第1RSの少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信される第1RSの送信を実行してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信される第1RSの受信を想定してもよい。
【0077】
特定条件は、特定周期内において、第2RSを用いたRRM Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、第1RSの送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、第1RSの送信キャンセルがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。第1RSの送信キャンセルは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0078】
さらに、UE200は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の送信の少なくとも一部を省略してもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、DL参照信号の受信を想定してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、DL参照信号の送信を実行してもよい。
【0079】
特定条件は、特定周期内において、第2RSを用いたRRM Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、DL参照信号が送信されないことがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。DL参照信号が送信されないことは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0080】
UE200は、gNB100に対して、DL参照信号の送信を動的に要求してもよい。例えば、UE200は、特定周期内において、第2RSを用いたRRM Measurement用のRS送信を実行できなかった場合に、DL参照信号の送信を動的に要求してもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。UE200は、DL参照信号を送信するタイミングよりも所定時間前において、DL参照信号の送信を動的に要求する特定UL送信を実行してもよい。特定UL送信は、PUCCHを介した特定UCIの送信であってもよく、PUSCHを介した特定UCIの送信であってもよい。特定UL送信は、PRACHを介した特定RA Preambleの送信であってもよく、特定リソースを用いたRA Preambleの送信であってもよい。特定UL送信は、特定系列を用いたSRSの送信であってもよく、特定リソースを用いたSRSの送信であってもよい。
【0081】
さらに、RRM Measurementで用いるDL参照信号として、gNB100から動的に送信される参照信号(以下、動的DL参照信号)が導入されてもよい。動的DL参照信号は、DMRS for PDCCHを含んでもよく、DMRS for PDSCHを含んでもよい。動的DL参照信号は、上述した第1RSと併用されてもよく、上述した第2RSと併用されてもよい。
【0082】
(4.2)L1-RSRP_SINR Measurement
以下において、第1目的がL1-RSRP_SINR Measurementであるケースについて説明する。第1RSは、L1-RSRP_SINR Measurementで用いる参照信号である。このようなRSは、SRSに基づいたBeam managementが設定されているケースにおけるSRSであると考えてもよい。
【0083】
ここでは、第2RSを用いてL1-RSRP_SINR Measurementに関する測定が実行されるケースについて主として説明する。L1-RSRP_SINR Measurementに関する測定は、周期的に送信される第1RSを用いて実行されてもよい。L1-RSRP_SINR Measurementに関する測定は、DL参照信号(例えば、SSB、Periodic CSI-RS、Semi-persistent CSI-RS、Aperiodic CSI-RS)を用いて実行されてもよい。
【0084】
第2RSとしては、DMRSを用いてもよい。DMRSは、PUCCH用のDMRSを含んでもよく、PUSCH用のDMRSを含んでもよい。第2RSとしては、SRS for Positioningが用いられてもよい。第2RSとしては、PRACH(RA Preamble)を用いてもよい。これらのRSに基づいた受信品質(RSRP、RSRQ、SINRなど)がL1-RSRP_SINR Measurement用に定義されてもよい。
【0085】
このようなケースにおいて、gNB100は、第2RSに適用された送信電力を把握してもよい。送信電力の把握は、以下に示すオプションによって実行されてもよい。オプション1では、UE200は、gNB100によって指定された送信電力で第2RSを送信する。オプション2では、UE200は、第2RSに適用された送信電力をgNB100に報告する。オプション3では、UE200は、無線通信システム10で予め定義された送信電力で第2RSを送信する。
【0086】
UE200は、第2RSで用いるビームとは異なるビームを用いて、L1-RSRP_SINR Measurementで用いる第1RSを送信してもよい。例えば、UE200は、BM#1を用いて第2RSを送信するとともに、BM#2を用いて第1RSを送信してもよい。ビームはパネルと読み替えられてもよい。
【0087】
このようなケースにおいて、第2RSの送信に用いるパラメータは、gNB100によって指定されてもよく、UE200自らが決定してもよい。パラメータは、ビーム、Precoding、TCI(Transmission Configuration Indicator) state、QCL(Quasi-co-location) sourceの中から選択された1以上のパラメータであってもよい。第2RSの送信に用いるパラメータの一部がgNB100によって指定され、第2RSの送信に用いるパラメータの残りがUE200自らによって決定されてもよい。
【0088】
ここで、UE200は、特定条件が満たされた場合に、周期的に送信される第1RS(例えば、Beam managementで用いるSRS)の送信の少なくとも一部を省略してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、周期的に送信される第1RSの少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信される第1RSの送信を実行してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信される第1RSの受信を想定してもよい。
【0089】
特定条件は、特定周期内において、第2RSを用いたL1-RSRP_SINR Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、第1RSの送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、第1RSの送信キャンセルがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。第1RSの送信キャンセルは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0090】
さらに、UE200は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の送信の少なくとも一部を省略してもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信されるDL参照信号の受信を想定してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信されるDL参照信号の送信を実行してもよい。
【0091】
特定条件は、特定周期内において、第2RSを用いたL1-RSRP_SINR Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、DL参照信号が送信されないことがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。DL参照信号が送信されないことは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0092】
UE200は、gNB100に対して、DL参照信号の送信を動的に要求してもよい。例えば、UE200は、特定周期内において、第2RSを用いたL1-RSRP_SINR Measurement用のRS送信を実行できなかった場合に、DL参照信号の送信を動的に要求してもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。UE200は、DL参照信号を送信するタイミングよりも所定時間前において、DL参照信号の送信を動的に要求する特定UL送信を実行してもよい。特定UL送信は、PUCCHを介した特定UCIの送信であってもよく、PUSCHを介した特定UCIの送信であってもよい。特定UL送信は、PRACHを介した特定RA Preambleの送信であってもよく、特定リソースを用いたRA Preambleの送信であってもよい。特定UL送信は、特定系列を用いたSRSの送信であってもよく、特定リソースを用いたSRSの送信であってもよい。
【0093】
(4.3)Positioning Measurement
以下において、第1目的がPositioning Measurementであるケースについて説明する。第1RSは、Positioning Measurementで用いる参照信号(例えば、SRS for Positioning)であってもよい。
【0094】
ここでは、第2RSを用いてPositioning Measurementに関する測定が実行されるケースについて主として説明する。Positioning Measurementに関する測定は、周期的に送信される第1RSを用いて実行されてもよい。Positioning Measurementに関する測定は、DL参照信号(例えば、PRS)を用いて実行されてもよい。
【0095】
第2RSとしては、DMRSを用いてもよい。DMRSは、PUCCH用のDMRSを含んでもよく、PUSCH用のDMRSを含んでもよい。第2RSとしては、SRS for Positioning以外のSRSが用いられてもよい。第2RSとしては、PRACH(RA Preamble)を用いてもよい。これらのRSに基づいた測定メトリック(RSRP、RSTD、Rx-Tx Time Differenceなど)がPositioning Measurement用に定義されてもよい。
【0096】
このようなケースにおいて、gNB100は、第2RSに適用された送信電力を把握してもよい。送信電力の把握は、以下に示すオプションによって実行されてもよい。オプション1では、UE200は、gNB100によって指定された送信電力で第2RSを送信する。オプション2では、UE200は、第2RSに適用された送信電力をgNB100に報告する。オプション3では、UE200は、無線通信システム10で予め定義された送信電力で第2RSを送信する。
【0097】
UE200は、第2RSで用いるビームとは異なるビームを用いて、Positioning Measurementで用いる第1RSを送信してもよい。例えば、UE200は、BM#1を用いて第2RSを送信するとともに、BM#2を用いて第1RSを送信してもよい。ビームはパネルと読み替えられてもよい。
【0098】
このようなケースにおいて、第2RSの送信に用いるパラメータは、gNB100によって指定されてもよく、UE200自らが決定してもよい。パラメータは、ビーム、Precoding、TCI(Transmission Configuration Indicator) state、QCL(Quasi-co-location) sourceの中から選択された1以上のパラメータであってもよい。第2RSの送信に用いるパラメータの一部がgNB100によって指定され、第2RSの送信に用いるパラメータの残りがUE200自らによって決定されてもよい。
【0099】
ここで、UE200は、特定条件が満たされた場合に、周期的に送信される第1RSの送信の少なくとも一部を省略してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、周期的に送信される第1RSの受信の少なくとも一部を想定しなくてもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信される第1RSの送信を実行してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、周期的に送信される第1RSの受信を想定してもよい。
【0100】
特定条件は、特定周期内において、第2RSを用いたPositioning Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、第1RSの送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、第1RSの送信キャンセルがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。第1RSの送信キャンセルは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0101】
さらに、UE200は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の送信の少なくとも一部を省略してもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、DL参照信号の受信を想定してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、DL参照信号の送信を実行してもよい。
【0102】
特定条件は、特定周期内において、第2RSを用いたPositioning Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、DL参照信号が送信されないことがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。DL参照信号が送信されないことは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0103】
UE200は、gNB100に対して、DL参照信号の送信を動的に要求してもよい。例えば、UE200は、特定周期内において、第2RSを用いたPositioning Measurement用のRS送信を実行できなかった場合に、DL参照信号の送信を動的に要求してもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。UE200は、DL参照信号を送信するタイミングよりも所定時間前において、DL参照信号の送信を動的に要求する特定UL送信を実行してもよい。特定UL送信は、PUCCHを介した特定UCIの送信であってもよく、PUSCHを介した特定UCIの送信であってもよい。特定UL送信は、PRACHを介した特定RA Preambleの送信であってもよく、特定リソースを用いたRA Preambleの送信であってもよい。特定UL送信は、特定系列を用いたSRSの送信であってもよく、特定リソースを用いたSRSの送信であってもよい。
【0104】
さらに、Positioning Measurementで用いるDL参照信号として、gNB100から動的に送信される参照信号(以下、動的DL参照信号)が導入されてもよい。動的DL参照信号は、DMRS for PDCCHを含んでもよく、DMRS for PDSCHを含んでもよい。動的DL参照信号は、上述した第1RSと併用されてもよく、上述した第2RSと併用されてもよい。
【0105】
(5)動作例2
以下において、実施形態の動作例2について説明する。動作例2では、UE200は、特定目的のために動的に送信される参照信号(動的RS)を送信する。言い換えると、gNB100は、動的RSに基づいて特定目的に関する測定を実行する。
【0106】
このようなケースにおいて、UE200は、図6で説明したように、特定目的のために周期的RSを送信してもよい。gNB100は、周期的RSに基づいて特定目的に関する測定を実行してもよい。UE200は、動的RSに基づいて特定目的に関する測定が実行されると想定される場合に、周期的RSの送信の少なくとも一部を省略してもよい。
【0107】
例えば、図8に示すように、ステップS11において、NG-RAN20(gNB100)は、動的RSの送信を指示するDCI(Dynamic)をUE200に送信する。
【0108】
ステップS12において、UE200は、DCI(Dynamic)に基づいて、特定目的のための動的RSを送信する。
【0109】
ステップS13において、NG-RAN20(gNB100)は、動的RSに基づいて特定目的に関する測定(Dynamic)を実行する。
【0110】
ここで、DCI(Dynamic)として、以下に示すオプションのDCIが用いられてもよい。オプション1では、DCI(Dynamic)は、UE200個別のScheduling DCIであってもよい。オプション2では、DCI(Dynamic)は、UE200個別のNon-scheduling DCIであってもよい。オプション3では、DCI(Dynamic)は、2以上のUE200に共通のGroup-common DCIであってもよい。オプション4では、DCI(Dynamic)は、セルに固有のDCIであってもよく、ビームに固有のDCIであってもよい。オプション1~オプション4の中から選択された2以上のオプションが適用されてもよい。どのオプションを適用すべきかについては、gNB100によってUE200に設定されてもよい。どのオプションを適用すべきかについては、RRCメッセージによって設定されてもよく、MAC CEによって設定されてもよい。
【0111】
上述したDCI(Dynamic)は、MAC CEメッセージと読み替えてもよい。MAC CEメッセージは、動的RSを用いた測定の活性化を要求する情報要素(Activation)を含んでもよい。MAC CEメッセージは、動的RSを用いた測定の非活性化を要求する情報要素(Deactivation)を含んでもよい。
【0112】
(5.1)RRM Measurement
以下において、特定目的がRRM Measurementであるケースについて説明する。UE200は、RRM Measurementで用いる動的RSを送信する。動的RSは、RRM Measurementのために新たに導入される参照信号であると考えてもよい。
【0113】
このようなケースにおいて、動的RSの送信を指示する通知(DCI又はMAC CEメッセージ)を受信するタイミングとRRM Measurementに関する測定を実行するタイミングとの最小差異(例えば、Minimum delay)が定められていてもよい。RRM Measurementに関する測定を実行するタイミングは、RRM Measurementに関する測定を開始するSymbolであってよく、RRM Measurementに関する測定を開始するSlotの先頭であってもよい。Minimum delayは、Symbol数によって表現されてもよく、絶対的な時間によって表現されてもよい。
【0114】
Minimum delayは、UE200の能力情報としてNG RAN20に報告されてもよい。Minimum delayは、無線通信システム10で予め定義されてもよい。例えば、Minimum delayは、特定目的の種類(ここでは、RRM Measurement)に応じて定義されてもよく、周波数レンジ(FR)毎によって定義されてもよく、周波数帯(Band)毎によって定義されてもよく、SCS毎によって定義されてよい。Minimum delayは、測定対象の周期的RSの数毎に定義されてもよい。Minimum delayは、特定目的の種類、周波数レンジ(FR)、周波数帯(Band)、SCS及び周期的RSの数の中から選択された2以上のパラメータによって定義されてもよい。
【0115】
動的RSを用いた測定を指示する通知(DCI又はMAC CEメッセージ)は、以下に示すオプションの情報要素を含んでもよい。オプション1では、通知は、動的RSの送信を指示するか否かを示す情報要素を含んでもよい。オプション2では、通知は、動的RSの時間リソース情報(例えば、Slotオフセット、シンボル位置)を示す情報要素を含んでもよい。オプション3では、通知は、動的RSの送信が実行される期間(送信期間)を示す情報要素を含んでもよい。オプション4では、通知は、動的RSの周波数リソース情報(例えば、RBオフセット、RB数、RB位置)を示す情報要素を含んでもよい。オプション5では、通知は、動的RSの系列(例えば、系列インデックス、スクランブリングID)を示す情報要素を含んでもよい。オプション6では、通知は、動的RSの送信電力情報を示す情報要素を含んでもよい。通知は、オプション1~オプション6の中から選択された2以上のオプションの情報要素を含んでもよい。
【0116】
さらに、通信ノードは、通信ノード間の通信によって、動的RSを用いた測定を指示する通知に関する内容を他の通信ノードに送信してもよい。通信ノードは、通信ノード間の通信によって、動的RSを用いた測定を指示する通知に関する内容を他の通信ノードから受信してもよい。通信ノード間は、gNB間、IAB(Integrated Access and Backhaul)ノード間、gNB-IABノード間、TRP(Transmission Reception Point)間、gNB-UE間、UE間などを含んでもよい。動的RSを用いた測定を指示する通知に関する内容は、上述したオプション1~オプション6の中から選択された1以上のオプションの情報要素を含んでもよい。
【0117】
周期的RSは、動的RSと併用されてもよい。このようなケースにおいて、UE200は、特定条件が満たされた場合に、周期的RSの送信の少なくとも一部を省略してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、周期的RSの少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、周期的RSの送信を実行してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、周期的RSの受信を想定してもよい。
【0118】
特定条件は、特定周期内において、動的RSを用いたRRM Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、周期的RSの送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、周期的RSが送信されないことがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。
【0119】
さらに、UE200は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の少なくとも一部の受信を想定しなくてもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされた場合に、DL参照信号の送信の少なくとも一部を省略してもよい。逆に言うと、UE200は、特定条件が満たされない場合に、DL参照信号の受信を想定してもよい。言い換えると、gNB100は、特定条件が満たされない場合に、DL参照信号の送信を実行してもよい。
【0120】
特定条件は、特定周期内において、動的RSを用いたRRM Measurementに関する測定が実行される条件を含んでもよい。特定周期は、DL参照信号の送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。特定条件は、DL参照信号が送信されないことがgNB100からUE200に通知される条件を含んでもよい。DL参照信号が送信されないことは、DCIなどによって動的に通知されてもよい。
【0121】
動的RSは、周期的RSと異なる構成を有していてもよい。このようなケースにおいて、動的RSを用いた測定結果は、周期的RSを用いた測定結果と合わせて単一の測定メトリックの導出に用いられてもよい。
【0122】
UE200は、gNB100に対して、周期的RSの送信を動的に要求してもよい。例えば、UE200は、特定周期内において、動的RSを用いたRRM Measurementを実行できなかった場合に、周期的RSの送信を動的に要求してもよい。特定周期は、周期的RSの送信周期であってもよく、RRCメッセージ又はMAC CEメッセージによって設定される周期であってもよく、無線通信システム10で予め定義された周期であってもよい。UE200は、周期的RSを送信するタイミングよりも所定時間前において、周期的RSの送信を動的に要求する特定UL送信を実行してもよい。特定UL送信は、PUCCHを介した特定UCIの送信であってもよく、PUSCHを介した特定UCIの送信であってもよい。特定UL送信は、PRACHを介した特定RA Preambleの送信であってもよく、特定リソースを用いたRA Preambleの送信であってもよい。特定UL送信は、特定系列を用いたSRSの送信であってもよく、特定リソースを用いたSRSの送信であってもよい。
【0123】
(6)作用及び効果
実施形態では、UE200は、第1目的とは異なる第2目的で送信される第2RSを用いて第1目的に関する測定が実行されると想定してもよい(動作例1)。このような構成によれば、例えば、第1目的で用いる第1RSの送信頻度を減少することができる可能性がある。従って、仮想的なセルのカバレッジエリアを網羅しつつ、第1RSの送信に伴うUE200のオーバヘッド及び消費電力を軽減することができる。
【0124】
上述したように、動作例1は、RRM Measurement、L1-RSRP_SINR Measurement及びPositioning Measurementの中から選択された1以上の第1目的に適用されてもよい。
【0125】
第1目的がRRM Measurementである場合には、User centric no cellによってモビリティ性能の向上を図りながらも、第2RS(DMRS、SRS、PRACHなど)をRRM Measurementに流用することによって、周期的な第1RSの送信頻度を減少しながらも、RRC Measurementを適切に実行することができ、ハンドオーバの失敗による接続断及びSCellの追加/削除で生じる遅延を抑制することができる。
【0126】
第1目的がL1-RSRP_SINR Measurementである場合には、第2RS(DMRS、SRS for Positioningなど)をL1-RSRP_SINR Measurementに流用することによって、第1RSの送信頻度を減少しながらも、ビーム管理を適切に実行することができ、スループットの低下を抑制することができる。
【0127】
第1目的がPositioning Measurementである場合には、第2RS(DMRS、SRS for Positioning以外のSRSなど)をPositioning Measurementに流用することによって、第1RS(SRS for Positioningなど)の送信頻度を減少しながらも、UE200が移動するようなケースを想定しても、UE200の位置を適切に更新することができ、UE200の位置の更新遅延を抑制することができる。
【0128】
実施形態では、UE200は、特定目的で動的に動的RSを送信してもよい(動作例2)。このような構成によれば、動的RSのOn-demand化によって、仮想的なセルのカバレッジエリアを網羅しつつ、RSの送信に伴うUE200のオーバヘッド及び消費電力を軽減することができる。
【0129】
さらに、動的RSが周期的RSと併用されるケースにおいては、周期的RSの送信頻度を減少することができる可能性がある。従って、仮想的なセルのカバレッジエリアを網羅しつつ、周期的RSの送信に伴うUE200のオーバヘッド及び消費電力を軽減することができる。
【0130】
上述したように、動作例2は、RRM Measurementなどの特定目的に適用されてもよい。
【0131】
特定目的がRRM Measurementである場合には、動的RSの導入によってRRM Measurementで用いる参照信号をOn-demand化することができ、周期的RSの送信頻度を減少しながらも、セル端に位置するUE200及びセルに近づくUE200に対しても適切なRRC Measurementを実行することができ、ハンドオーバの失敗による接続断及びSCellの追加/削除で生じる遅延を抑制することができる。
【0132】
(7)その他の実施形態
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
【0133】
上述した実施形態において、UE200は、第1目的とは異なる第2目的で用いる第2RSの送信に対応しているか否かを示す情報要素を含む能力情報をNG RAN20(gNB100)に送信してもよい。UE200は、特定目的の種類、周波数レンジ(FR)、周波数帯(Band)及びSCS毎に能力情報を送信してもよい。
【0134】
上述した実施形態において、gNB100は、第1目的とは異なる第2目的で用いる第2RSの送信に対応していないUE200の接続を制御してもよい。例えば、gNB100は、第1目的とは異なる第2目的で用いる第2RSの送信に対応しているUE200の接続を許可する旨を示す報知情報を送信してもよい。報知情報は、MIB(Master Information Block)を含んでもよく、SIB(System Information Block)を含んでもよい。
【0135】
上述した実施形態において、UE200は、動的RSの送信に対応しているか否かを示す情報要素を含む能力情報をNG RAN20(gNB100)に送信してもよい。UE200は、特定目的の種類、周波数レンジ(FR)、周波数帯(Band)及びSCS毎に能力情報を送信してもよい。
【0136】
上述した実施形態において、gNB100は、動的RSの送信に対応していないUE200の接続を制御してもよい。例えば、gNB100は、動的RSの送信に対応しているUE200の接続を許可する旨を示す報知情報を送信してもよい。報知情報は、MIBを含んでもよく、SIBを含んでもよい。
【0137】
上述した開示では特に触れていないが、動作例1及び動作例2は組み合わされてもよい。このようなケースでは、動作例1及び動作例2が適用されないケースと比べて、周期的RSの送信周期が長周期化されてもよい。
【0138】
上述した実施形態の説明に用いたブロック構成図(図4及び図5)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0139】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼ばれる。何れも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0140】
さらに、上述したgNB100及びUE200(当該装置)は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図9は、当該装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図9に示すように、当該装置は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0141】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。当該装置のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0142】
当該装置の各機能ブロック(図4参照)は、当該コンピュータ装置の何れかのハードウェア要素、又は当該ハードウェア要素の組み合わせによって実現される。
【0143】
また、当該装置における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0144】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)によって構成されてもよい。
【0145】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。さらに、上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいし、2つ以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0146】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る方法を実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0147】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Compact Disc ROM(CD-ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0148】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0149】
通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)及び時分割複信(Time Division Duplex:TDD)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
【0150】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0151】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0152】
さらに、当該装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor: DSP)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0153】
また、情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、Downlink Control Information(DCI)、Uplink Control Information(UCI)、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、Medium Access Control(MAC)シグナリング、報知情報(Master Information Block(MIB)、System Information Block(SIB))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0154】
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New Radio(NR)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
【0155】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0156】
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0157】
情報、信号(情報等)は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0158】
入出力された情報は、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報は削除されてもよい。入力された情報は他の装置へ送信されてもよい。
【0159】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0160】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0161】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0162】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line:DSL)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0163】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術の何れかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0164】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0165】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0166】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0167】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるため、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0168】
本開示においては、「基地局(Base Station:BS)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0169】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head:RRH)によって通信サービスを提供することもできる。
【0170】
「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0171】
本開示においては、「移動局(Mobile Station:MS)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment:UE)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0172】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0173】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
【0174】
また、本開示における基地局は、移動局(ユーザ端末、以下同)として読み替えてもよい。例えば、基地局及び移動局間の通信を、複数の移動局間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能を移動局が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0175】
同様に、本開示における移動局は、基地局として読み替えてもよい。この場合、移動局が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
【0176】
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。
【0177】
サブフレームはさらに時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0178】
ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing:SCS)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0179】
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
【0180】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0181】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、何れも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0182】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0183】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0184】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0185】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0186】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0187】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0188】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
【0189】
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0190】
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB:PRB)、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group:SCG)、リソースエレメントグループ(Resource Element Group:REG)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0191】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(Resource Element:RE)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0192】
帯域幅部分(Bandwidth Part:BWP)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0193】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0194】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0195】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0196】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0197】
参照信号は、Reference Signal(RS)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0198】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0199】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0200】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0201】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0202】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0203】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0204】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0205】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0206】
10 無線通信システム
20 NG-RAN
100 gNB
110 受信部
120 送信部
130 制御部
200 UE
210 無線信号送受信部
220 アンプ部
230 変復調部
240 制御信号・参照信号処理部
250 符号化/復号部
260 データ送受信部
270 制御部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
1007 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9