(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-26
(45)【発行日】2025-03-06
(54)【発明の名称】超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20250227BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20250227BHJP
F25D 23/12 20060101ALI20250227BHJP
【FI】
F25D23/00 302Z
F25D11/00 101B
F25D23/12 Z
(21)【出願番号】P 2024505196
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(86)【国際出願番号】 CN2022101563
(87)【国際公開番号】W WO2023005550
(87)【国際公開日】2023-02-02
【審査請求日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】202110866345.5
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】青島海爾電氷箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No. 1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101, China
(73)【特許権者】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】海爾智家股分有限公司
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong 266101, China
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】趙 斌堂
(72)【発明者】
【氏名】張 鵬
(72)【発明者】
【氏名】王 晶
(72)【発明者】
【氏名】王 麗燕
(72)【発明者】
【氏名】姫 立勝
(72)【発明者】
【氏名】費 斌
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-178082(JP,A)
【文献】特開2011-002206(JP,A)
【文献】特表2014-517246(JP,A)
【文献】特開2007-195493(JP,A)
【文献】特開2001-079013(JP,A)
【文献】特開2007-255830(JP,A)
【文献】特開2010-038441(JP,A)
【文献】特開平08-145545(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0199369(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107328165(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/00
F25D 11/00
B01J 19/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波補助処理装置の載置状態を検出し、前記載置状態に対応する第1検出信号を出力するように構成された第1信号検出装置と、
冷蔵庫の扉本体開閉状態を検出し、前記扉本体開閉状態に対応する第2検出信号を出力するように構成された第2信号検出装置と、
前記超音波補助処理装置の機能選択状態を検出し、前記機能選択状態に対応する第3検出信号を出力するように構成された第3信号検出装置と、
前記第1検出信号、前記第2検出信号および前記第3検出信号の検出結果を取得し、前記超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ
前記超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたと決定された後に、電源から前記超音波補助処理装置への電力供給を制御するように構成された超音波制御装置と、を備え
ており、
前記超音波制御装置は主制御基板およびリレーを含み、前記主制御基板は前記リレーを介して前記超音波補助処理装置に接続され、前記超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ前記超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたと決定された後に、前記リレーを閉じる制御をするように構成されており、
前記超音波補助処理装置は超音波発生器および超音波振動子を含み、前記超音波発生器の一端は前記リレーに接続され、他端は前記超音波振動子に接続され、前記リレーが閉じられた後、制御されて前記超音波振動子に駆動信号を送信し、
前記超音波発生器内に制御ピンが備えられており、前記制御ピンと前記主制御基板との間に第1配線が接続され、前記第1配線は、前記主制御基板から送信されたオンオフ信号を前記制御ピンに送信し、前記超音波発生器が前記オンオフ信号に従って前記超音波振動子に駆動信号を選択的に送信するように構成されている、超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項2】
前記制御ピンと前記主制御基板との間に第2配線がさらに接続され、前記第2配線は、前記超音波発生器によって発生した故障信号を前記主制御基板に送信し、前記主制御基板が前記リレーの切断を制御するように構成されている、請求項
1に記載の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項3】
前記超音波補助処理装置は処理容器をさらに含み、前記超音波振動子は前記処理容器の底部に固定され、前記処理容器の筐体上にアース線が接続されている、請求項
1に記載の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項4】
超音波補助処理装置の載置状態を検出し、前記載置状態に対応する第1検出信号を出力するように構成された第1信号検出装置と、
冷蔵庫の扉本体開閉状態を検出し、前記扉本体開閉状態に対応する第2検出信号を出力するように構成された第2信号検出装置と、
前記超音波補助処理装置の機能選択状態を検出し、前記機能選択状態に対応する第3検出信号を出力するように構成された第3信号検出装置と、
前記第1検出信号、前記第2検出信号および前記第3検出信号の検出結果を取得し、前記超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ前記超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたと決定された後に、電源から前記超音波補助処理装置への電力供給を制御するように構成された超音波制御装置と、を備えており、
前記超音波制御装置は主制御基板およびリレーを含み、前記主制御基板は前記リレーを介して前記超音波補助処理装置に接続され、前記超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ前記超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたと決定された後に、前記リレーを閉じる制御をするように構成されており、
前記超音波補助処理装置は超音波発生器および超音波振動子を含み、前記超音波発生器の一端は前記リレーに接続され、他端は前記超音波振動子に接続され、前記リレーが閉じられた後、制御されて前記超音波振動子に駆動信号を送信し、
前記超音波補助処理装置は処理容器をさらに含み、前記超音波振動子は前記処理容器の底部に固定され、前記処理容器の筐体上にアース線が接続されている、超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項5】
前記主制御基板上に信号処理モジュールが集積され、前記信号処理モジュールの入力端は、前記第1信号検出装置の送信端、前記第2信号検出装置の送信端および前記第3信号検出装置の送信端にそれぞれ接続され、前記信号処理モジュールの出力端は前記リレーに接続されている、請求項
1~4のいずれか1項に記載の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項6】
前記超音波制御装置はオプトカプラアイソレータをさらに含み、前記オプトカプラアイソレータの入力端は前記主制御基板に接続され、出力端は前記超音波発生器に接続されている、請求項
1~4のいずれか1項に記載の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項7】
前記オプトカプラアイソレータは前記主制御基板上に集積されるか、または前記超音波発生器上に集積されるか、または前記主制御基板と前記超音波発生器との間に配置されている、請求項
6に記載の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【請求項8】
前記超音波発生器と前記超音波振動子との間に絶縁トランスが配置され、前記超音波発生器によって発生した駆動信号を前記絶縁トランスを介して出力する、請求項
1~4のいずれか1項に記載の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫の技術分野に関し、特に、超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、冷蔵庫の貯蔵性能に対する評価は、単に貯蔵時間の延長だけではなくなり、ある補助機能(例えば漬け込み補助、洗浄補助など)を求める要求は一部のユーザから出てきている。
【0003】
ユーザのニーズに応えるために、先行技術では、冷蔵庫の貯蔵室内に超音波処理装置を追加するなどの多くの改良方法が提案されるが、このような方法では、超音波処理装置中の超音波振動子は振動子中心の交流信号を利用して駆動する必要があり、該交流信号の電圧が高く、ユーザが誤って触れたり、短絡が発生したりすると危険であるため、十分に保護する必要がある。
【0004】
また、超音波処理装置の動作過程中の温度が高くなり過ぎると、超音波処理装置を頻繁にオンオフする必要がある。現在の方法では、電源のオンオフを制御するためにリレーを使用しているが、リレーの耐用年数は要件を満たすことができず、装置が損傷しやすく、まだ改良の余地がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の1つの目的は、超音波補助処理装置の感電防止の安全上問題を解決することである。
【0006】
本発明のもう1つの目的は、リレーの頻繁な閉合および切断を回避し、リレーの耐用年数を確保することである。
【0007】
特に、本発明は超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫を提供する。この冷蔵庫は、
超音波補助処理装置の載置状態を検出し、載置状態に対応する第1検出信号を出力するように構成された第1信号検出装置と、
冷蔵庫の扉本体開閉状態を検出し、扉本体開閉状態に対応する第2検出信号を出力するように構成された第2信号検出装置と、
超音波補助処理装置の機能選択状態を検出し、機能選択状態に対応する第3検出信号を出力するように構成された第3信号検出装置と、
第1検出信号、第2検出信号および第3検出信号の検出結果を取得し、超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたと決定された後に、電源から超音波補助処理装置への電力供給を制御するように構成された超音波制御装置と、を備える。
【0008】
選択的に、超音波制御装置は主制御基板およびリレーを含み、主制御基板はリレーを介して超音波補助処理装置に接続され、超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたと決定された後に、リレーを閉じる制御をするように構成される。
【0009】
選択的に、主制御基板上に信号処理モジュールが集積され、信号処理モジュールの入力端は、第1信号検出装置の送信端、第2信号検出装置の送信端および第3信号検出装置の送信端にそれぞれ接続され、信号処理モジュールの出力端はリレーに接続される。
【0010】
選択的に、超音波補助処理装置は超音波発生器および超音波振動子を含み、超音波発生器の一端はリレーに接続され、他端は超音波振動子に接続され、リレーが閉じられた後に、制御されて超音波振動子に駆動信号が送信される。
【0011】
選択的に、超音波発生器内に制御ピンが備えられており、制御ピンと主制御基板との間に第1配線が接続され、第1配線は、主制御基板から送信されたオンオフ信号を制御ピンに送信し、超音波発生器がオンオフ信号に従って超音波振動子に駆動信号を選択的に送信するように構成される。
【0012】
選択的に、制御ピンと主制御基板との間に第2配線がさらに接続され、第2配線は、超音波発生器によって発生した故障信号を主制御基板に送信し、主制御基板がリレーの切断を制御するように構成される。
【0013】
選択的に、超音波制御装置はオプトカプラアイソレータをさらに含み、オプトカプラアイソレータの入力端は主制御基板に接続され、出力端は超音波発生器に接続される。
【0014】
選択的に、オプトカプラアイソレータは主制御基板上に集積されるか、または超音波発生器上に集積されるか、または主制御基板と超音波発生器との間に配置される。
【0015】
選択的に、超音波発生器と超音波振動子との間に絶縁トランスが配置され、超音波発生器によって発生した駆動信号を絶縁トランスを介して出力する。
【0016】
選択的に、超音波補助処理装置は処理容器をさらに含み、超音波振動子は処理容器の底部に固定され、処理容器の筐体上にアース線が接続される。
【0017】
本発明の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫は、ユーザの使用シナリオと併せて、それぞれ第1信号検出装置、第2信号検出装置および第3信号検出装置によって超音波補助処理装置の載置状態、冷蔵庫の扉本体開閉状態および超音波補助処理装置の機能選択状態を検出し、超音波補助処理装置が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置の機能選択がトリガされたという3つの条件を同時に満たす場合にのみ、超音波制御装置は電源から超音波補助処理装置への電力供給を制御し、多層電源制御を実現し、ユーザの使用安全を効果的に確保することができる。
【0018】
さらに、本発明の超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫では、超音波補助処理装置内に制御ピンを備えることで、リレーが閉じられた場合、主制御基板を介して制御ピンに起動信号を送信し、超音波発生器がオンオフ信号に従って超音波振動子に駆動信号を選択的に送信し、リレーの頻繁な閉合および切断を回避し、リレーの耐用年数を確保することができる。
【0019】
以下の添付図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明することにより、本発明の上記およびその他の目的、利点および特徴は、当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読めば、様々な他の利点および利益は当業者にとって明らかになるであろう。添付図面は好ましい実施形態の目的を例示する目的でのみ使用され、本発明を限定するものではない。添付図面全体を通じて、同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0021】
【
図1】本発明の一実施例による冷蔵庫の概略構造図である。
【
図2】本発明の一実施例による超音波補助処理装置の概略構造図である。
【
図3】本発明の別の実施例による超音波補助処理装置の概略構造図である。
【
図4】本発明の一実施例による超音波補助処理装置を備えた冷蔵庫の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本開示の例示的な実施例をより詳細に説明する。添付図面に本開示の例示的な実施例が示されているが、本開示は、ここでの実施例によって限定されることなく、様々な形態で実施され得ることを理解されたい。むしろ、これらの実施例は、本開示をより徹底的に理解し、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
【0023】
図1は、本発明の一実施例による冷蔵庫10の概略構造図である。該冷蔵庫10は一般に庫体100を備え、庫体100内に1つまたは複数の貯蔵室110が形成され、貯蔵室110は、冷凍温度に応じて冷蔵貯蔵室、冷凍貯蔵室、温度可変貯蔵室などを形成するように構成され得る。具体的に、貯蔵室110の数、機能、レイアウト方式は必要に応じて設定すればよい。
【0024】
貯蔵室110内に超音波補助処理装置200が配置されている。本実施形態では、超音波補助処理装置200は冷蔵庫10の冷蔵貯蔵室内に配置される。もちろん、ある場合に、超音波補助処理装置200は冷凍貯蔵室内または温度可変貯蔵室内に配置されてもよい。超音波補助処理装置200の機能は漬け込み補助、凍結補助などを含むが、これらに限定されない。超音波補助処理装置200は引き出しのように冷蔵貯蔵室内に配置されてもよく、または冷蔵貯蔵室内に直接配置されてもよい。
【0025】
図2は本発明の一実施例による超音波補助処理装置200の概略構造図であり、該超音波補助処理装置200は少なくとも処理容器210、超音波発生器220、超音波振動子230および超音波ベース240(
図2には図示せず)を含む。ここで、超音波ベース240は冷蔵貯蔵室内に配置され、処理容器210は超音波ベース240上に載置されて被処理食材を受け取るために使用される。超音波振動子230は処理容器210の底部に配置され、超音波発生器220は冷蔵庫10の背面側に配置される。超音波発生器220は超音波振動子230に電気的に接続されており、超音波振動子230に駆動信号を提供することにより超音波振動子230が振動する。超音波補助処理装置200の動作原理は当業者に周知であるため、本明細書では繰り返さない。
【0026】
図3は本発明の別の実施例による超音波補助処理装置200の概略構造図である。
図4は本発明の一実施例による超音波補助処理装置200の冷蔵庫10の概略ブロック図である。
図3および
図4を参照すると、本実施例の冷蔵庫10は第1信号検出装置310、第2信号検出装置320、第3信号検出装置330、および超音波制御装置をさらに備えてもよく、第1信号検出装置310は、超音波補助処理装置200の載置状態を検出し、載置状態に対応する第1検出信号を出力するように構成される。第2信号検出装置320は、冷蔵庫10の扉本体開閉状態を検出し、扉本体開閉状態に対応する第2検出信号を出力するように構成される。第3信号検出装置330は、超音波補助処理装置200の機能選択状態を検出し、機能選択状態に対応する第3検出信号を出力するように構成される。超音波制御装置は、第1検出信号、第2検出信号および第3検出信号の検出結果を取得し、超音波補助処理装置200が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置200の機能選択がトリガされたと決定された後に、電源から超音波補助処理装置200への電力供給を制御するように構成される。
【0027】
本発明の超音波補助処理装置200を備えた冷蔵庫10では、ユーザの使用シナリオと併せて、それぞれ第1信号検出装置310、第2信号検出装置320および第3信号検出装置330によって超音波補助処理装置200の載置状態、冷蔵庫10の扉本体開閉状態および超音波補助処理装置200の機能選択状態を検出し、超音波補助処理装置200が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置200の機能選択がトリガされたという3つの条件を同時に満たす場合にのみ、超音波制御装置は電源から超音波補助処理装置200への電力供給を制御し、多層電源制御を実現し、ユーザの使用安全を効果的に確保することができる。
【0028】
選択可能な実施例では、超音波制御装置は主制御基板410およびリレー420を含み、主制御基板410はリレー420を介して超音波補助処理装置200に接続され、超音波補助処理装置200が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置200の機能選択がトリガされたと決定された後に、リレー420を閉じるように制御する。すなわち、ユーザが超音波補助処理装置200を所定位置に載置し、冷蔵庫10の扉本体を閉じ、超音波補助処理装置200の機能選択をトリガした後にのみ、主制御基板410はリレー420を閉じるように制御し、いずれかの条件が満たされない場合に、主制御基板410は電力を供給しない。このように、ユーザの正常使用過程中に感電危険を生じさせないようにすることができる。
【0029】
1つの好ましい実施例では、主制御基板410上に信号処理モジュール430が集積されている。信号処理モジュール430は主制御基板410上に集積されたANDゲートチップであり、その入力端が第1信号検出装置310の送信端、第2信号検出装置320の送信端および第3信号検出装置330の送信端にそれぞれ接続され、出力端がリレー420に接続されている。信号処理モジュール430により超音波補助処理装置200の載置状態、扉本体の開閉状態、および超音波補助処理装置200の機能選択状態を比較的正確に識別することができ、超音波補助処理装置200が載置されていない、または扉本体が閉じられない、または超音波補助処理装置200の機能選択がトリガされていない場合に、超音波補助処理装置200に電力を供給することを回避することができる。
【0030】
第1信号検出装置310、第2信号検出装置320および第3信号検出装置330は、いずれもホールスイッチ、機械スイッチ、リードスイッチなどによって実現されてよい。例えば、第1信号検出装置310は冷蔵庫10の貯蔵室110内、具体的には、超音波補助処理装置200の超音波ベース240上に配置されてもよい。第2信号検出装置320は扉本体または扉本体に対応するトリム上に配置されてもよい。第3信号検出装置330は冷蔵庫10の表示パネル上に配置されてもよく、超音波補助処理装置200の機能選択のトリガは、表示パネル上の該機能が選択されることであってもよい。
【0031】
超音波補助処理装置200が冷蔵庫10で動作することを考慮すると、超音波補助処理装置200の過熱による損傷を回避するために、超音波補助処理装置200を頻繁にオンオフ、すなわちリレー420を頻繁に閉合および切断する必要がある。例えば、超音波補助処理装置200は、稼働10秒、停止20秒という起動比率で周期的に動作する。このようにリレー420が高周波数で開閉され、リレー420の耐用年数が著しく短縮し、使用要求を満たすことが困難である。したがって、この問題を解決するために、本実施形態では、超音波発生器220の一端がリレー420に接続され、他端が超音波振動子230に接続されている。リレー420の閉合(閉成)は単に超音波発生器220への連続的な電力供給を保証するだけであり、超音波発生器220は、さらに制御されて超音波振動子230に駆動信号を送信するように構成されてもよい。
【0032】
1つの好ましい実施例では、超音波発生器220内に制御ピン221が備えられ、制御ピン221と主制御基板410との間に第1配線222が接続され、第1配線222は、主制御基板410から送信されたオンオフ信号を制御ピン221に送信し、超音波発生器220がオンオフ信号に従って超音波振動子230に駆動信号を選択的に送信するように構成される。
【0033】
さらに、制御ピン221と主制御基板410との間に第2配線223がさらに接続され、第2配線223は、超音波発生器220によって発生した故障信号を主制御基板410に送信し、主制御基板410がリレー420の切断を制御するように構成される。例えば、超音波発生器220の電流が大きすぎ、または温度が高すぎると、超音波発生器220は故障信号を生成し、故障信号を主制御基板410にフィードバックした後、主制御基板410はリレー420を適時に切断し、超音波発生器220への電力供給を停止し、超音波発生器220の損傷を回避するように制御する。
【0034】
超音波制御装置はオプトカプラアイソレータ440をさらに含む。オプトカプラアイソレータ440は主制御基板410上に集積されるか、または超音波発生器220上に集積されるか、または主制御基板410と超音波発生器220との間に配置されてもよく、その入力端が主制御基板410に接続され、出力端が超音波発生器220に接続され、主制御基板410と超音波発生器220との間の電圧の相互干渉を防止し、超音波発生器220の正常動作を保証するように構成される。
【0035】
さらに、超音波発生器220と超音波振動子230との間に絶縁トランス450が配置されている。超音波発生器220によって発生した駆動信号を絶縁トランス450を介して出力し、絶縁トランス450を介して超音波発生器220の入力電圧と出力電圧を絶縁し、ユーザが誤って出力電圧に触れても感電回路が形成されず、ユーザの使用安全を確保することができる。
【0036】
最後に、処理容器210の筐体上にアース線(図には図示せず)を接続してもよい。これによって、処理容器210の筐体も完全に無電流化され、感電リスクを低減することができる。また、漏電が発生した場合でも、アース線の存在により、人体が大地に対して等電位となり、感電することがなく、ユーザの安全を一層確保することができる。
【0037】
上記のいずれか1つの選択可能な実施例または複数の選択可能な実施例を組み合わせて、本発明の実施例は以下の有益な効果を有し得る。
【0038】
本発明の超音波補助処理装置200を備えた冷蔵庫10では、ユーザの使用シナリオと併せて、それぞれ第1信号検出装置310、第2信号検出装置320および第3信号検出装置330によって、超音波補助処理装置200の載置状態、冷蔵庫10の扉本体開閉状態および超音波補助処理装置200の機能選択状態を検出し、超音波補助処理装置200が所定位置に載置されて扉本体が閉じられ超音波補助処理装置200の機能選択がトリガされたという3つの条件を同時に満たす場合にのみ、超音波制御装置は電源から超音波補助処理装置200への電力供給を制御し、多層電源制御を実現し、ユーザの使用安全を効果的に確保する。
【0039】
さらに、本発明の超音波補助処理装置200を備えた冷蔵庫10では、超音波補助処理装置200内に制御ピン221を備えることで、リレー420が閉じられた場合、主制御基板410は制御ピン221に起動信号を送信し、超音波発生器220はオンオフ信号に従って超音波振動子230に駆動信号を選択的に送信し、リレー420の頻繁な閉合および切断を回避し、リレー420の耐用年数を確保することができる。
【0040】
ここまで、本明細書で本発明の複数の例示的な実施例を網羅的かつ詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の開示内容に基づいて、本発明の原理に適合する他の多くの変形または修正を直接に決定または推論することができることが、当業者にとって明らかであろう。したがって、本発明の範囲はそれらのすべての変形または修正をカバーすることを意図していることが理解されるべきである。