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特許7641580情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20250228BHJP
【FI】
G06Q10/083
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021212591
(22)【出願日】2021-12-27
(65)【公開番号】P2023096676
(43)【公開日】2023-07-07
【審査請求日】2024-12-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512139135
【氏名又は名称】セイノーラストワンマイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100209956
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 周
(73)【特許権者】
【識別番号】517331376
【氏名又は名称】株式会社エアロネクスト
(72)【発明者】
【氏名】河合 秀治
(72)【発明者】
【氏名】樋口 忠成
(72)【発明者】
【氏名】田路 圭輔
(72)【発明者】
【氏名】堀 拓也
(72)【発明者】
【氏名】近藤 建斗
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112216034(CN,A)
【文献】特開2020-077305(JP,A)
【文献】特開2020-065731(JP,A)
【文献】特開2016-172622(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出する追加格納物抽出部と、を備え、
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記追加格納物抽出部は、さらに前記ユーザの購買履歴情報を参照する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記追加格納物抽出部は、さらに前記ユーザの購買希望情報を参照する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記追加格納物抽出部は、さらに前記ユーザに関連付けられる他ユーザの購買履歴情報及び購買希望情報の少なくともいずれかを参照する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出する追加格納物抽出部と、を備え、
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項6】
残余空間算出部及び追加格納物抽出部を備えるコンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記残余空間算出部により、ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
前記追加格納物抽出部により、前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出するステップと、を含み、
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する手段および、
前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出する手段
として機能させるプログラムであって、
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、個宅や集合住宅(共同住宅)に宅配ボックスを設置し、荷受者が不在の場合に宅配ボックスに荷物を格納することで配達完了とし、荷受者の端末に配達完了通知を行う情報処理システムが知られている。特許文献1には、宅配ボックスに既に荷物が格納されていると配達できず、再配達になってしまうことに対応するために、配達できない場合に代理保管スペースに保管可能な宅配システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-109558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の開示技術では、例えば個宅の宅配ボックスに既に荷物が格納されている場合には代理保管スペースへ格納されることとなるが、既に格納済みの荷物が文具や日用品などの小さな荷物の場合に、次に配達された荷物が宅配ボックスの残余空間(いわゆる空きスペース)に収納可能な大きさだったとしても、代理保管スペースに格納されてしまうため、ユーザは複数個所から荷物をピックアップする必要が多発してしまう。また、そのようなことが各戸で発生した場合、集合住宅の共用部に配置される代理保管スペースが埋まり、結局再配達が必要となってしまう。そのほか、宅配ボックスに限らず、所定の格納空間に配送物を格納する場合には、格納空間内の空き状況が把握できず配送において考慮されていない。
【0005】
一方、事前に宅配ボックス内の荷物及び配達荷物のサイズを把握できたとしても、実際には荷物ごとに形状にバラツキがある。そのため、宅配ボックスに格納したとしてもデッドスペースが生まれ、効率よく格納することが難しい。その結果、代理保管スペースの過度な利用を十分に抑えられるとはいえない。
【0006】
また、近年、ドローン(Drone)・無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの飛行体や無人地上車両(UGV:Unmanned Ground Vehicle)などの走行体などの自律制御可能な移動体が産業に利用され始めている。こうした中で、EC(Electronic Commerce:電子商取引)サイトなどで注文した物品等の荷物を移動体により配送する荷物配達システムの実験的な運用が開始されている。このような荷物配達システムにおいては、複数の移動体が配達制御対象となることが想定されているものの、実験的な運用ということもあり、1台の移動体に積み込み可能な範囲で仮想的な配達荷物(例えば、日用品や食料など)を設定している。しかしながら、現実的にはユーザが移動体1台の積載量を意識しながら注文することはなく、欲しいタイミングで欲しい物を欲しい量注文することが通常であるので、移動体1台に収まるかどうか予見性がない。
【0007】
一方で、配送効率が高いと配送コスト(ひいては配送料)が下がるため、移動体1台に多くの荷物を積みこむことがサービス提供者にとってもユーザにとっても望ましいが、上記同様に荷物サイズのばらつきを考えると、移動体搭載部の残余空間がどのくらいか判断することは難しく、積み込み効率の高い運用が望まれる。
【0008】
そこで、本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、格納容器種別識別情報を用いて格納物(例えば配送物など)を定型化して管理することで、格納物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的な格納を可能とする情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムを提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、ユーザに紐づく格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出する追加格納物抽出部と、を備える情報処理システム等である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、格納容器種別識別情報を用いて格納物(例えば配送物など)を定型化して管理することで、格納物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的な格納を可能とする情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態にかかる情報処理システムの構成を示す図である。
図2図1の管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図1のユーザ端末、作業者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図1の管理サーバの機能を示すブロック図である。
図5図2のストレージの構造を示すブロック図である。
図6】本発明の実施の形態にかかる残余空間の算出を説明する一例である。
図7図5の配送情報記憶部の構造を示すブロック図である。
図8】本発明の実施の形態にかかる格納空間の一例である。
図9】本明の実施の形態にかかる情報処理方法のフローチャートである。
図10】本発明の実施の形態にかかる表示画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による情報処理システム等は、以下のような構成を備える。
[項目1]
ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出する追加格納物抽出部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
前記格納容器種別情報は、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準の格納空間容積を所定の数で除した容積に基づき互いに識別可能にしたものである、
ことを特徴とする項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記追加格納物情報は、広告物品情報を含む、
ことを特徴とする項目1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目4]
前記追加格納物抽出部は、さらに前記ユーザの購買履歴情報を参照する、
ことを特徴とする項目1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目5]
前記追加格納物抽出部は、さらに前記ユーザの購買希望情報を参照する、
ことを特徴とする項目1ないし4のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目6]
前記追加格納物抽出部は、さらに前記ユーザに関連付けられる他ユーザの購買履歴情報及び購買希望情報の少なくともいずれかを参照する、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目7]
前記追加格納物情報は、前記ユーザまたは前記ユーザに関連付けられる他ユーザの定期購買商品情報を含む、
ことを特徴とする項目1ないし6のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目8]
前記追加格納物情報は、他ユーザから提供される物品を示す提供希望物品情報を含む、
ことを特徴とする項目1ないし7のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目9]
前記追加格納物情報は、前記ユーザまたは前記ユーザに関連付けられる他ユーザの配送物情報を含む、
ことを特徴とする項目1ないし8のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目10]
ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出部と、
前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出する追加格納物抽出部と、を備える、
ことを特徴とするサーバ。
[項目11]
残余空間算出部により、ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
追加格納物抽出部により、前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出するステップと、を含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
[項目12]
残余空間算出部により、ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出するステップと、
追加格納物抽出部により、前記格納空間内の残余空間情報に格納可能な追加格納物を抽出するステップと、をコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【0013】
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1による情報システム等についての実施の形態を説明する。添付図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、各実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。また、本実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
【0014】
<構成>
図1に示されるように、本実施の形態における情報処理システムは、管理サーバ1と、一以上のユーザ端末2と、一以上のユーザ端末2と、を有している。管理サーバ1と、ユーザ端末2と、作業者端末3は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。なお、図示された構成は一例であり、これに限らない。
【0015】
<管理サーバ1>
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0016】
図示されるように、管理サーバ1は、一以上のユーザ端末2と一以上の作業者端末3と接続され本システムの一部を構成する。管理サーバ1は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0017】
管理サーバ1は、少なくとも、制御部10、メモリ11、ストレージ12、送受信部13、入出力部14等を備え、これらはバス15を通じて相互に電気的に接続される。
【0018】
制御部10は、管理サーバ1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部10はCPU(Central Processing Unit)および/またはGPU(Graphics Processing Unit)であり、ストレージ12に格納されメモリ11に展開された本システムのためのプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0019】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、プロセッサ10のワークエリア等として使用され、また、管理サーバ1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input / Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0020】
ストレージ12は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ12に構築されていてもよい。
【0021】
送受信部13は、管理サーバ1をネットワークおよびブロックチェーンネットワークに接続する。なお、送受信部13は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0022】
入出力部14は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0023】
バス15は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0024】
<ユーザ端末2、作業者端末3>
図3に示されるユーザ端末2は、ユーザが所持する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA等の情報処理装置であり、ユーザ端末2もまた、制御部20、メモリ21、ストレージ22、送受信部23、入出力部24等を備え、これらはバス25を通じて相互に電気的に接続される。各要素の主な機能は、上述した管理サーバ1と同様に構成することが可能であることから、各要素の詳細な説明は省略する。また、作業者端末3は、集荷場等で配送物の管理を行う作業者が所持する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA等の情報処理装置であり、各要素の主な機能は、上述したユーザ端末2と同様に構成することが可能であることから、各要素の詳細な説明は省略する。
【0025】
<管理サーバの機能>
図4は、管理サーバ1の制御部10に実装される機能を例示したブロック図であり、図5は、ストレージ12に記憶される情報を例示したブロック図である。本実施の形態においては、管理サーバ1の制御部10は、情報送受信部100、データ管理部120、格納管理部150、を機能部として備えている。格納管理部150は、残余空間算出部151、追加格納物抽出部152を含む。また、ストレージ12は、ユーザ情報記憶部121、格納空間情報記憶部122、追加格納物情報記憶部123、の各種データベースを含む。
【0026】
ユーザ情報記憶部121に記憶されるユーザ情報については、例えば、ユーザの基本情報(ユーザの氏名、ユーザ名、メールアドレス、住所、電話番号等)、ユーザ識別情報、外部アプリケーションアカウント情報などであり得るが、これらに限定されるものではない。例えば、本情報処理システム上、あるいは、本情報処理システムと関連情報を送信または受信を行って相互に連携する外部システム上などで電子商取引を行う場合には、ユーザ情報には、支払情報(クレジットカード情報等)、購入履歴情報、購入希望商品情報(いわゆる、お気に入り登録商品情報やウィッシュリスト内商品情報など)、定期購買商品情報(後述)などを含むようにしてもよい。
【0027】
格納空間情報記憶部122に記憶される格納空間情報については、例えば、格納空間識別情報、ユーザ識別情報、格納物情報、格納状態情報、耐荷重情報、管理可能温度帯情報、追加格納物情報などが含まれ得て、格納物情報として、格納容器種別情報、重量情報、管理温度帯情報などが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
【0028】
追加格納物情報記憶部123に記憶される追加格納物情報については、登録される追加格納物に応じて異なってもよいが、例えば、追加格納物識別情報、格納容器種別情報、サイズ情報(奥行、幅、高さ)、重量情報、管理温度帯情報、上下積載可否情報(上積可否情報または下積可否情報)、などが含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
【0029】
情報送受信部100は、少なくともネットワークを介して管理サーバ1に直接または間接的に接続される外部装置(例えば、ユーザ端末2、作業者端末3等)に対して種々の情報(要求を含む)を送信したり、外部装置から種々の情報(要求を含む)を受信したりする。
【0030】
画面情報生成部110は、ユーザ端末2や作業者端末3のユーザインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。画面情報は、例えば、ストレージ12に格納された画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストを配置することで生成されるユーザインターフェース画面情報であり得る。なお、画面情報生成部110は、各ユーザ端末2等に格納されたアプリケーション(Webブラウザ含む)により制御部20にて実行される機能部であってもよい。すなわち、管理サーバ1から画像データ等のユーザインターフェース画面を生成するために必要な情報を送信し、ユーザ端末2等のアプリケーションによって所定のレイアウト規則に基づいて当該必要な情報に基づきユーザインターフェース画面を生成してユーザ端末2に表示させることもできる。画面情報生成部110に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0031】
データ管理部120は、情報送受信部100により受信した種々の情報を各種機能部に送信したり、各種機能部から種々の情報を取得したりなどのデータ管理を実行する。データ管理部120における所定の処理は、例えば、ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、前記格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、前記格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出する残余空間算出処理と、前記格納空間内の残余空間に格納可能な追加格納物を抽出する追加格納物抽出処理、格納空間情報に含まれる格納物情報、追加格納物情報を更新する格納空間情報更新処理など、様々な処理を含むが、これらに限定されない。
【0032】
格納容器の形状は、例えば幾何学的な形状の立体容器であって、格納空間への格納や積み重ねなどを考慮すると直方体(立方体を含む)であることが望ましい。格納容器の材質は、どのような素材であってもよいが、紙、プラスチック、金属等であってもよく、特に紙製の段ボール、または、プラスチック製の段ボールであることが生産容易性や重量の観点から望ましい。ここで本発明では、配送物等の格納物に対して格納容器の種別を識別可能に格納容器種別情報が設定されている。格納容器種別は、例えば、所定の格納空間容積を基準の格納空間容積として、当該基準格納空間容積を所定の数(例えば整数)で除した容積に基づき互いに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば、当該基準格納空間容積を所定の数(例えば整数)で除して当該所定の数以下の数で乗じた格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば1/3、2/3、1や、1/4、1/2、3/4、1など)を含んでいたり、所定の数(例えば、整数であってもよく、特に2のn乗(nは整数であり、0も含んでもよい)であってもよい)で除した格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば、1/2、1/4、1/8・・・など)を含んでいてもよく、これらに限定されるものでもない)であってもよい。また、格納容器の容積については、より具体的には、例えば、基準格納空間容積を4で除する場合(すなわち1/4とする場合)に、格納空間の奥行、幅、高さのいずれかを4で除した容積の格納容器であってもよいし、格納空間の奥行、幅、高さのうち2つを2で除した容積の格納容器であってもよい。
【0033】
なお、基準格納空間容積は、所定の格納空間容積と同一の容積でなくとも、実質的に同一(略同一)な容積であってもよく、特に格納空間への容器の格納作業を鑑みて必要な余剰空間(例えば、数ミリ、数センチ程度)分を減じた容積であってもよいし、格納容器内に仕切りを設ける場合には仕切り(例えば、数ミリ、数センチ程度)分を減じた容積であってもよい(または、格納空間が基準格納空間容積と実質的に同一な容積であって、仕切り分大きくなっていてもよい)。
【0034】
ユーザの格納物を格納する格納空間及び/または基準格納空間容積の対象となる格納空間は、所定の容積を有する空間であればどのような空間を基準としてもよいが、格納物受取用の格納空間であると好ましく、より具体的には、例えばユーザが利用する設置物であって、ユーザ用の収納空間や、個宅に設置されたスマートロック付きの宅配ボックスまたは共同住宅用に共用部に配置される宅配ボックスの格納スペース(予めユーザに関連する情報が紐づいてスペースの位置が決められていてもよいし、配送員によりユーザに関連する情報を紐づけて荷物が格納された位置であってもよい)、電気的な施解錠制御を伴わない棚やロッカー、私書箱、保冷ボックスなどの格納スペースであってもよい。また、配送用の格納空間を基準としてもよく、荷物を配送するための移動体(UAVやUGVなどの移動体であって、特に自律制御される移動体など)の配送物格納部や、配送員が配送に用いる荷台(例えば、トラック荷台やバイクのリアボックス、ボックス台車、かご台車など)、配送用のバッグなどの可動物であってもよい。さらに、所定の容積を有する空間は、上述のように奥行方向、幅方向、高さ方向の長さが定まっている空間であってもよいが、パレットのように奥行方向、幅方向の長さが定まっている領域に対して、仮想的に高さ方向の長さを設定した容積を有する空間であってもよく、すなわち、奥行方向、幅方向、高さ方向の一部の長さが仮想的に設定されている容積を有する空間であってもよい。なお、これらに限定されるものでもない。また、格納対象となる格納空間と基準格納空間は同一であってもよいし、格納対象となる格納空間が基準格納空間に所定の数(特に整数)を乗じた大きさであってもよい。
【0035】
格納管理部150は、例えば読取機(例えば、作業者が操作する読取機や設置型の読取機、作業ロボット(特に自律制御作業ロボット)に備えられた読取機など)による配送物等の格納物に付された識別コードの読み取り(例えば二次元バーコードやRFIDタグ、NFCなどの読み取り)や作業員等により格納物に関する格納物情報の入力操作などの格納物受け入れ処理などに応じて、格納物情報記憶部123における格納物識別情報及び格納空間情報記憶部124における格納空間識別情報の追加やユーザ識別情報の関連付け等の情報登録を実行する。
【0036】
残余空間算出部151は、ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも当該格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、当該格納空間内の残余空間(いわゆる空きスペース)を示す残余空間情報を算出する。残余空間の算出方法は、所定の容積の空間に対して所定の物体を格納するための既知の箱詰め計算アルゴリズムにより、残余空間を算出する。ここで、残余空間の算出結果は、特に格納容器が上述のように所定の法則にしたがって基準格納空間容積に対して所定の容積ごとに格納容器種別が規定されている場合においては、残余空間も格納容器種別に換算しやすい容積値となり、残余空間を格納容器種別に換算した残余換算格納容器種別情報を求めるやすくなり得る。特に、格納空間の奥行、幅、高さのいずれかを、上述のとおり、所定の数で除して当該所定の数より少ない数で乗じた格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別を含む場合や、所定の数で除した格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別を含む場合には、より格納空間内の残余空間の算出が容易になる。また、格納空間内が間仕切り等によって格納容器種別のいずれかに対応するように区切られている場合には、格納空間情報記憶部124において、格納空間識別情報に紐づけて、対象となる格納空間内で間仕切り等によって分割された領域ごとに識別可能に付される分割領域識別情報及び当該分割領域識別情報に対応する対応格納容器種別情報が記憶されており、残余空間算出部151は、格納可能な分割領域識別情報を残余空間情報としてもよい。
【0037】
ここで、格納容器が基準格納空間容積に対して所定の容積ごとに格納容器種別が規定されている場合における残余空間算出例について、図6を用いて簡略化して説明する。当該格納容器は、基準格納空間容積に対して高さを3で除して当該3以下の数で乗じた格納容器容積ごとに識別可能に設定された複数の格納容器容積の種別(例えば1/3、2/3、1)について例示する。
【0038】
まず、格納空間識別情報「0001」においては、ユーザ情報「U0001」が紐づけされている。ここに、基準格納空間容積の3分の1の容器(格納容器種別「S033」)に格納された格納物(格納物情報「N0001」)が格納される場合、格納物が未格納の格納空間に格納するため、残余空間情報は1から1/3を差し引き「2/3」と更新し、残余換算格納容器種別情報は「S033」が2つ、および、または「S066(基準格納空間容積の3分の2の容器を示す格納容器種別)」が1つを示す情報として更新される。
【0039】
同様に、基準格納空間容積の3分の1の容器(格納容器種別「S033」)に格納された格納物(格納物情報「N0010」)がさらに格納される場合、すでに格納物(N0001)が格納された格納空間にさらに格納するため、残余空間情報は2/3から1/3を差し引き「1/3」と更新し、残余換算格納容器種別情報は「S033」が1つを示す情報として更新される。
【0040】
このようにして残余空間の算出を行い、特に例示したように、格納空間の奥行、幅、高さのいずれかを所定数で除した場合には、より簡便に実行可能となる。なお、上述のとおり既知の箱詰め計算アルゴリズムにより、より高度な残余空間の算出が可能であり、その場合は格納済みの格納物の格納位置も再編成をするようにしてもよい。
【0041】
また、上記例のように格納空間内の共通領域に対する格納ではなく、格納空間内が間仕切り等によって格納容器種別のいずれかに対応するように分割領域が区切られている場合には、残余空間情報は格納物の関連付けがない分割領域識別情報であって、残余換算格納容器種別情報は格納物の関連付けがない分割領域識別情報に対応する対応格納容器種別情報であってもよい。なお、間仕切りの位置が移動可能であって、対応格納容器種別情報を変更可能(例えば、「S033」が2つから「S066」に変更する、または、その逆など)であってもよいし、各分割領域識別情報に対応する対応格納容器種別情報が1つ(例えば、「S066」)だけでなく、これに代えて、もしくは、加えて、複数の対応格納容器種別情報(「S033」が2つ)が対応付けられていてもよい。
【0042】
次に、図7及び図8を用いて、格納空間情報記憶部122に記憶される情報(特に残余空間情報)と格納空間(例として、個人ごとに割り振られた棚などの格納空間群)の例を示す。まず、格納空間識別情報「0001」においては、紐づけされているユーザ情報が「U0001」、格納物情報が「N0001」であり、格納物に対応する格納容器種別情報として、基準格納空間容積の4分の1の容器種別を示す「S025」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「3/4」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の4分の3の容器種別を示す「S075」)と算出されている。
【0043】
次に、格納空間識別情報「0002」においては、紐づけされているユーザ情報が「U0011」、格納物情報が「N0002」であり、格納物に対応する格納容器種別情報として、基準格納空間容積の2分の1の容器種別を示す「S050」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「1/2」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の2分の1の容器種別を示す「S050」)と算出されている。
【0044】
次に、格納空間識別情報「0003」においては、紐づけされているユーザ情報が「U0005」、格納物情報が「N0003」であり、格納物に対応する格納容器種別情報として、基準格納空間容積と略同一の容器種別を示す「S100」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「0」(すなわち、空きが無し)と算出されている。
【0045】
次に、格納空間識別情報「0004」においては、紐づけされているユーザ情報が「U0003」、格納物情報が「N0004」、「N0005」であり、格納物に対応する格納容器種別情報として、上述の「S025」が1つ(例えば上下積載可否情報が上積厳禁を示す)、「S050」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「1/4」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の4分の1の容器種別を示す「S025」)と算出されている。
【0046】
最後に、格納空間識別情報「0005」、「0006」においては、紐づけされているユーザ情報が「U0009」(すなわち、2つの格納空間を利用している)、格納物情報が「N0006」及び「N0007」、であり、格納物に対応する格納容器種別情報として、上述の「S100」が1つ、「S050」が1つ格納されていることが示されているため、残余空間情報が「0」と「1/2」と算出されている。この場合、ユーザ情報「U0009」のユーザにおける格納空間の実質的な残余空間は「1/2」(残余換算格納容器種別情報が基準格納空間容積の2分の1の容器種別を示す「S050」)といえる。
【0047】
このように、残余空間算出部151は、ユーザに紐づく格納空間への格納物に対応する格納容器種別情報と、少なくとも当該格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、当該格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出することが可能となる。特に、格納容器種別情報として、所定の格納空間容積を基準格納空間容積として、所定の数で除した格納容器容積ごとに識別可能に識別情報が設定されることで、パズルのごとく格納空間に格納物を効率的に収納することが可能となり、残余空間容積が残余換算格納容器種別情報として明確化することが可能となる。これを利用して、残余空間に追加する追加格納物を抽出することが可能となる。以下において詳述する。
【0048】
追加格納物抽出部152は、対象となる格納空間の残余空間に格納可能な追加格納物を示す追加格納物情報を抽出する。より具体的には、追加格納物抽出部152は、例えば、対象となる格納空間の残余空間に対応する残余空間情報(特に、残余換算格納容器種別情報)に基づき、格納可能な追加格納物を示す追加格納物情報を抽出する。すなわち、残余空間に対応する格納容器種別と比較して、当該格納容器種別が示す容積以下の格納容器種別に対応する追加格納物情報が抽出される。残余空間に対応する格納容器種別は、複数選択可能であってもよく、例えば残余空間算出部151により、残余空間に対応する格納容器種別の組み合わせ情報を算出し、当該組み合わせ情報に対応する格納容器種別の追加格納物情報を抽出してもよい(例えば、残余空間1/2に対して、格納容器種別1/4の追加格納物を2つ格納可能とする組み合わせや、格納容器種別1/4の追加格納物1つと格納容器種別1/8の追加格納物2つ格納可能とする組み合わせ、格納容器種別1/8の追加格納物4つ格納可能とする組み合わせなど)。追加格納物情報は、例えばユーザ端末2上のアプリケーションを介して追加格納物情報(特に、一覧情報)を提示してもよいし、作業者端末3上のアプリケーションを介して追加格納物情報(特に、一覧情報)を提示してもよい。作業者が追加格納物情報を選択する場合には、選択した追加格納物情報をデータ管理部120からユーザ端末2へ送信し、ユーザのアプリケーション上で追加格納物情報の許可確認処理を実行し、データ管理部120が許可を示す情報を受け付けた場合に配送追加格納物情報として確定するようにしてもよい。さらに、例えば組み合わせ情報を利用して二以上の追加格納物を選択可能とする場合、選択された商品の格納容器種別に応じて、格納不可能となった格納容器種別が判定された場合(例えば、残余空間1/2に対して、格納容器種別1/8の追加格納物を3つ選んだために格納容器種別1/8より大きい容積は選択不可になったり、格納容器種別1/3の追加格納物を選んだために格納容器種別1/6より大きい容積は選択不可になるなど)、格納不可能となった格納容器種別に対応する追加格納物情報を選択不可とする処理(例えば、グレーアウトして選択操作を制限したり、一覧情報に表示しないようにするなど)を実行してもよい。追加格納物は、種々の格納物であり得るので、以下に例示する。
【0049】
<追加格納物の例1>
追加格納物情報は、ユーザ(「他ユーザ」と区別する場合に「自ユーザ」とも呼ぶ。)または他ユーザに対して提供する広告物品を示す、自ユーザ識別情報または他ユーザ識別情報に紐づく広告物品情報を含み得る。すなわち、追加格納物抽出部152は、広告物品情報に対応する換算格納容器種別情報と、残余空間情報(特に残余換算格納容器種別情報)に基づき、残余空間に格納可能な広告物品を示す広告物品情報を追加格納物情報として抽出する。広告物品情報は、例えば広告物品識別情報、広告物品サイズ情報(奥行、幅、高さ)、重量情報、管理温度帯情報、上下積載可否情報、広告種別(試供品、紙広告(チラシ、リーフレット等)など)、広告物品カテゴリ情報(食品、飲料、酒類、お菓子、生活雑貨、化粧品など)、換算格納容器種別情報(予め記憶されていても、追加格納物情報を抽出する際に広告物品サイズ情報から換算されて記憶されてもよい)、広告主情報などを含んでいてもよい。
【0050】
ここで、他ユーザとは、自ユーザ識別情報に関連付けられる他ユーザ識別情報に対応するユーザである。他ユーザ識別情報は、例えば、家族またはパートナー等として設定された同居ユーザ識別情報や、ユーザが代理受け取りユーザとして設定している代理ユーザ識別情報などであってもよい。本例では、当該関連付けのために、例えば、自ユーザ側のアプリケーション上で他ユーザの識別情報の登録処理を実行したり、および/または、他ユーザ側のアプリケーション上でユーザの識別情報との関連付けに対する許可の可否を選択する処理を実行したり、などしてもよい。
【0051】
本例の場合、追加格納物抽出部152は、例えば、残余空間に格納可能な換算格納容器種別情報を含む広告物品情報から無作為に追加格納物とする広告物品情報を追加格納物情報として抽出してもよいし、ユーザまたは作業者がアプリケーション上で抽出対象となる広告物品カテゴリ情報や広告主情報を選択して設定するようにしてもよい。また、自ユーザ情報または他ユーザ情報に紐づく購入履歴情報が参照可能である場合には、当該購入履歴情報を参照して過去に購入した商品の商品カテゴリ情報や製造者情報、販売者情報の少なくともいずれかを参照し、対応する広告物品カテゴリ情報や広告主情報を含む広告物品情報を追加格納物として一つまたは複数抽出するようにしてもよい。
【0052】
また、追加格納物抽出部152は、購入履歴情報に代えて、自ユーザまたは他ユーザのユーザ情報に紐づく購入希望商品情報が参照可能である場合には、当該購入希望商品情報の商品カテゴリ情報や製造者情報、販売者情報の少なくともいずれかを参照してもよい。
【0053】
このように、ユーザの格納空間において余った残余空間も考慮して、広告物品情報を抽出することで、適切な広告物品の選択を行うことが可能となる。また、自ユーザまたは他ユーザの購入履歴情報等を参照することで、より精度の高い広告効果を得ることが可能となる。
【0054】
<追加格納物の例2>
追加格納物情報は、自ユーザまたは他ユーザが各識別情報に紐づけて予め登録している定期購買商品を示す、自ユーザ識別情報または他ユーザ識別情報に紐づく定期購買商品情報を含み得る。すなわち、追加格納物抽出部152は、自ユーザ識別情報または他ユーザ識別情報に紐づく定期購買商品情報に対応する換算格納容器種別情報と、残余空間情報(特に残余換算格納容器種別情報)に基づき、残余空間に格納可能な定期購買商品を示す定期購買商品情報を追加格納物情報として抽出する。定期購買商品情報は、例えば商品識別情報、商品サイズ(奥行、幅、高さ)、重量情報、管理温度帯情報、上下積載可否情報、換算格納容器種別情報(予め記憶されていても、追加格納物情報を抽出する際に商品サイズから換算されて記憶されてもよい)、定期配送配送予定日情報(例えば、毎月何日ごろ定期配送など)などを含んでいてもよい。
【0055】
本例では、追加格納物抽出部152は、例えば定期配送予定日情報を参照し、当該定期配送予定日が抽出要求を実行した日に対して所定期間以内(例えば、抽出要求を実行した日の1週間以内に直近の格納空間に到着するなど)である定期購買商品を追加格納物情報として抽出する。ユーザまたは作業者は、アプリケーション上に提示された定期購買商品情報一覧の中から、追加格納する定期購買商品を残余空間も考慮して一以上選択する。
【0056】
このように、格納空間において余った残余空間も考慮して、定期購買商品情報を抽出することで、適切に定期購買商品を格納することが可能となる。
【0057】
<追加格納物の例3>
追加格納物情報は、他ユーザが指定ユーザまたは希望ユーザへの提供希望物品を示す、他ユーザ識別情報に紐づく提供希望物品情報を含み得る。すなわち、追加格納物抽出部152は、他ユーザ識別情報に紐づく提供希望物品情報に対応する換算格納容器種別情報と、残余空間情報(特に残余換算格納容器種別情報)に基づき、残余空間に格納可能な提供希望物品を示す提供希望物品情報を追加格納物情報として抽出する。提供希望物品情報は、例えば提供物品識別情報、提供物品サイズ、重量情報、管理温度帯情報、上下積載可否情報、換算格納容器種別情報(予め記憶されていても、追加格納物情報を抽出する際に提供物品サイズから換算されて記憶されてもよい)、提供物品登録日情報などを含んでいてもよく、他ユーザにより追加格納物情報として登録されてもよい。提供希望物品は、例えば相手を指定したギフト(プレゼント)であってもよいし、相手を指定しない寄付物品やおすそ分け物品であってもよい。
【0058】
本例では、追加格納物抽出部152は、残余空間に格納可能な換算格納容器種別情報を示す提供希望物品情報(ユーザ識別情報に関連付けられたもの、および/または、特定の識別情報が関連付けられていないオープンなもの)をユーザ端末または作業者端末に一覧情報などで提示する。ユーザまたは作業者は、アプリケーション上に提示された提供希望物品情報一覧の中から、追加格納する提供希望物品情報を残余空間も考慮して一以上選択する。
【0059】
このように、格納空間において余った残余空間も考慮して、他ユーザからの提供希望物品情報を抽出することで、適切に他ユーザからの提供希望物品を格納することが可能となる。
【0060】
<追加格納物の例4>
追加格納物情報は、自ユーザ識別情報または他ユーザ識別情報に紐づく配送物を示す配送物情報を含み得る。すなわち、追加格納物抽出部152は、自ユーザ識別情報または他ユーザ識別情報に紐づく配送物情報に対応する換算格納容器種別情報と、残余空間情報(特に残余換算格納容器種別情報)に基づき、残余空間に格納可能な配送物を示す配送物情報を追加格納物情報として抽出する。配送物情報は、例えば配送物識別情報、配送物サイズ(奥行、幅、高さ)、重量情報、管理温度帯情報、上下積載可否情報、換算格納容器種別情報(予め記憶されていても、追加格納物情報を抽出する際に商品サイズから換算されて記憶されてもよい)、配送物配送予定日情報(例えば、毎月何日ごろ配送など)などを含んでいてもよい。
【0061】
本例では、追加格納物抽出部152は、例えば配送物配送予定日情報を参照し、当該配送物配送予定日が抽出要求を実行した日に対して所定期間以内(例えば、抽出要求を実行した日の1週間以内に直近の格納空間に到着するなど)である配送物を追加格納物情報として抽出する。ユーザまたは作業者は、アプリケーション上に提示された配送物商品情報一覧の中から、追加格納する配送物を残余空間も考慮して一以上選択する。
【0062】
このように、格納空間において余った残余空間も考慮して、配送物情報を抽出することで、適切に配送物を格納することが可能となる。
【0063】
なお、追加格納物抽出部152は、例えば上記例の少なくとも何れかの追加格納物を抽出すればよいが、例えばシステム上で追加格納可能な対象物の種類が予め設定されていてもよいが、ユーザが追加格納を希望する対象物を表示選択可能であってもよく、ユーザが予めユーザ情報として追加格納希望対象物情報を設定しており当該設定に基づいて自動抽出されてもよいし、図8に例示されるように、追加格納物一覧情報を閲覧する際に、ソートまたは並び替えをして閲覧対象物を選択するようにしてもよい。
【0064】
<処理の流れ>
図9を参照しながら、本発明の情報処理システムが実行する情報処理方法の処理の流れについて説明する。図9は、図1の情報処理システムの処理の例を示すフローチャートである。
【0065】
ここで、本情報処理システムにより提供される、ユーザまたは作業者は、アプリケーション(ウェブブラウザを含む)等を利用して管理サーバ1にアクセスし、初めてサービスを利用する場合は、利用登録処理を行ってログインしてもよく、既にアカウントを取得済の場合は、例えばIDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスが利用可能としてもよい。なお、アカウントに代えて、ユーザ端末2または作業者端末3にダウンロードされたアプリケーションに関連する固有のアプリケーションIDをユーザ識別情報(ID)として当該サービスを利用可能としてもよい。このログイン認証後、アプリケーション(ウェブブラウザ含む)等を介してサービス利用が開始される。
【0066】
まず、本例では、管理サーバ1のデータ管理部120(特に格納管理部150)は、例えば読取機による格納物等に付された識別コードの読み取りなどの格納物受け入れ処理等に応じて、新たに格納物識別情報や格納空間識別情報を生成して、格納物情報や格納空間情報をユーザに紐づけて登録を実行する(S101)。ここで、格納空間がすでにユーザに紐づいている場合には、格納物情報だけ登録してもよい。
【0067】
次に、残余空間算出部151は、ユーザに紐づく格納空間への格納物を格納する格納容器の容積ごとの種類を示す格納容器種別情報と、少なくとも当該格納空間の容積を示す格納空間容積情報と、に基づき、当該格納空間内の残余空間を示す残余空間情報を算出し、対応する格納空間情報の更新を実行する(S102)。特に残余空間情報は、残余空間を格納容器種別に換算した残余換算格納容器種別情報であると後述の比較が容易となる。
【0068】
そして、ステップS102において、残余空間が十分でない(例えば一番小さい格納容器種別(特に、ステップS104において追加格納物として抽出され得る対象物に対して最小の換算格納容器種別)の格納容器が入る残余空間がないなど)と判定された場合には、そのまま本フローを終了する。その後、格納物は、既に本システムに対応する格納容器に格納済みである場合にはそのまま格納空間に格納され、まだ格納済みでない場合には、格納物のサイズ情報などに基づきデータ管理部120により算出される格納容器種別の格納容器に格納された後に格納空間に格納される。
【0069】
一方、ステップS102において、残余空間が十分にある(例えば少なくとも一番小さい格納容器種別の格納容器が入る残余空間はあるなど)と判定された場合には、追加格納物抽出部152が、対象となる格納空間の残余空間に格納可能な追加格納物を示す追加格納物情報を抽出する(S104)。より具体的には、例えば図10に例示されるように、ユーザまたは作業者のアプリケーション上で追加格納物情報の追加格納物表示領域1010、1011等が一覧となって表示されており、追加格納物一覧情報の追加格納物表示領域1010等を介した追加格納物選択操作に応じて追加格納物情報を決定し、管理サーバ1へ決定した追加格納物情報を送信し、データ管理部120(特に格納管理部150)により格納空間情報に含まれる追加格納物情報を更新(追加を含む)する。または、追加格納物一覧情報として提示する形式ではなく、ユーザの購入履歴情報等のユーザ情報を参照して、もしくは、ユーザが事前に設定した追加希望格納物情報を参照して、追加格納物抽出部152により抽出された所定数の追加格納物をユーザまたは作業者のアプリケーション上で選択肢として提示してユーザまたは作業者に選択操作をさせて追加格納物を決定したり、追加格納物抽出部152により抽出された所定数の追加格納物をユーザまたは作業者のアプリケーション上に追加確認通知として提示してユーザまたは作業者に追加の可否を選択操作をさせて追加格納物を決定したり、追加格納物抽出部152により抽出された格納可能な追加格納物の中から追加する追加格納物をユーザ操作及び作業者の操作を介さずにシステムとして決定してもよく、当該決定に応じて、上記同様、管理サーバ1へ決定した追加格納物情報を送信し、データ管理部120(特に格納管理部150)により格納空間情報に含まれる追加格納物情報を更新(追加を含む)する。なお、作業者のアプリケーション上で追加格納物情報を選択した場合にも、追加確認通知を提示してユーザに追加の可否を選択操作をさせて追加格納物を決定してもよい。また、ユーザのアプリケーション上または本システム上で追加格納物が決定された場合には、当該追加格納物情報を作業者端末3に表示をして作業者が格納作業時に確認可能としてもよい。さらに、追加格納物情報に基づき、格納物を格納するための格納作業用機器(格納作業用ロボット、格納作業用アーム、格納作業用可動台等)が自律制御により追加格納物を追加格納物管理空間(例えば棚など)から取り出して格納空間に格納するようにしてもよい。
【0070】
さらに、追加格納物の商品一覧表示は、例えば何れの種類の追加格納物を表示するかを選択する表示対象指定部1040(例えばチェックボックスやプルダウン形式など)や何れの種類の追加格納物を優先して表示するかを選択する表示順指定部1050などの追加格納物表示情報設定部により追加格納物の表示に関する情報をユーザが適宜設定可能にしてもよい。ここでいう「優先して表示する」とは、例えば、表示順が早く設定されていることであり、より具体的には、縦スクロールの場合は、表示領域の上側に表示されたり、スワイプ等で順番に表示する追加格納物情報を進める場合には最初の方に表示されるなどであってもよい。また、追加格納物一覧情報の追加格納物表示領域1010等への選択操作を追加格納物選択操作としてもよいし、追加格納物表示領域1010等を選択した後に表示される追加格納物詳細情報画面内で追加格納物選択操作を可能としてもよいし、これらに限定されるものでもない。
【0071】
その後、格納物は、既に本システムに対応する格納容器に格納済みである場合にはそのまま格納空間に格納され、まだ格納済みでない場合には、格納物のサイズ情報などに基づきデータ管理部120により算出される格納容器種別の格納容器に格納された後に格納空間に格納され、さらに、格納空間の残余空間に選択された追加格納物を格納し、ユーザの元へ配送される。
【0072】
以上のように、格納容器種別識別情報を用いて格納物(例えば配送物など)を定型化して管理することで、格納物の総合的な物量の把握を容易にし、様々な格納空間への効率的な格納を可能とする情報処理システム及びサーバ、情報処理方法、プログラムを提供することができる。
【0073】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0074】
1 管理サーバ
2 ユーザ端末


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10