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特許7641604企業業務プロセスをプロセスメニューとして視覚化する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】企業業務プロセスをプロセスメニューとして視覚化する方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/067 20230101AFI20250228BHJP
【FI】
G06Q10/067
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024137510
(22)【出願日】2024-08-19
【審査請求日】2024-08-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0196103
(32)【優先日】2023-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】524309867
【氏名又は名称】ヨウンリムオン ソフトラブ カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】Younglimwon Softlab Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】23F/A Woolim Blue 9 Business Center, 583 Yangcheon-ro, Gangseo-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100147072
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 裕通
(72)【発明者】
【氏名】キュンセウン パク
(72)【発明者】
【氏名】シンジャエ カン
(72)【発明者】
【氏名】キソウク クオン
(72)【発明者】
【氏名】ジャエシェル リ
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-8629(JP,A)
【文献】米国特許第7774720(US,B1)
【文献】戸田 保一,ビジネスプロセスモデリング 初版,第1版,株式会社日科技連出版社,2000年10月12日,第187-202頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法であって:
ユーザ端末が前記コンピュータシステムにアクセスし、大分類メニュから順序性業務が予め登録されているプロセスモジュールを選択するステップと、
前記プロセスモジュールに対応するプロセスユーザインタフェースにおいて、照会ウィンドウまたは入力ウィンドウを呼び出すハイパーリンク機能を有するメニュアイコンが、プロセスメニュとして、業務の手順を示す矢印ノードで連結されて図式化されたプロセスで表示されると共に、他のプロセスモジュールに移動するプロセスメニュが前記図式化されたプロセスの一部として表示されるステップと、
ユーザ端末が前記プロセスメニュをクリックしたら、前記コンピュータシステムは照会イベント、入力イベント、及び他のプロセスモジュールを連結するイベントのうちいずれか一つのイベントを実行し、そのイベントに対応するユーザインタフェースが前記コンピュータシステムの画面に表示されるステップと、を含むことを特徴とする、企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法。
【請求項2】
前記プロセスメニュのうちユーザ端末が行うべきイベントが実行されていなければ、その未実行イベントの個数を未進行件数として数字で該当プロセスメニュの上に、或いは該当プロセスメニュに隣接して表示するステップを更に含む、請求項1に記載の企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法。
【請求項3】
前記プロセスユーザインタフェースとは独立した画面領域としてプロセスメニュエディタが前記プロセスユーザインタフェースと同時に表示され、
ユーザ端末が前記プロセスユーザインタフェースのプロセスメニュの配置を修正するステップを更に含む、請求項1に記載の企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は企業業務に関し、特にERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)ソフトウェアのユーザインタフェース方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業資源計画(ERP)とは、企業組織が財務、会計、物流、プロジェクト管理、人事、リスク管理と規定遵守など、日常的なビジネス活動をするのに使用するソフトウェア類型を意味する。このようなソフトウェアを企業のコンピュータネットワークシステムに設置して構築したERPシステムは、様々なビジネスプロセスを一つに束ねて各プロセス間のデータの流れを可能にする。最近、ERPシステムは全ての企業内の数多くのビジネス管理に重要な役割をしており、ERPはまるで明かりを灯してくれる電気のように企業活動に必須的な要素と評価されている。
【0003】
ところが、企業で行われる多様な業務がERPシステムに統合されているため、オフラインで行われる企業活動はERPシステムの多様な機能で構成される。つまり、ERPシステムに構築されたプロセスは数多くのビジネスから構成されるしかなく、他の応用プログラムに比べ非常に複雑である。このような複雑さを単純化しようとする従来のERPシステムは、企業業務プロセスを垂直的に体系化している。例えば、ユーザインタフェースの観点から見ると、特定のボタンをクリックすると下位メニューが開くドロップダウン方式のメニュ方式、或いはフォルダメニュの形態で企業業務をERPシステムで構築している。そのため、ERPシステムを使用するユーザはメニュで具現されているプロセスを一目で把握することができなかった。
【0004】
ERPソリューションは企業業務を統合するシステムであって、企業はERPソリューションを構築することで自社のプロセスを把握し、構築されたプロセスを一目で捉えようとする。これはERPソリューションの殆どのユーザの本質的なニーズである。もちろん、ドロップダウン方式或いはフォルダ方式のメニュを使用しても、長年熟練されたユーザであれば不便なくERPソリューションの設計された機能を使用し得るかもしれない。しかし、担当者が変更されたら業務を把握することが非常に難しいという短所、そして業務に慣れて把握するまで時間が多くかかるという問題点があった。
【0005】
本発明の発明者らはこのような問題点を解決するために長年研究開発した結果、本発明を完成するに至った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ERPソリューションのメニュ自体をプロセス化してユーザインタフェースを構成することで、会社の業務をERPソリューションの画面によって一目で把握し得るようにすることにある。本発明者らはこれを非常に重要な事項とみなしている。なぜなら、ERPソリューションのユーザインタフェース自体がユーザに業務を容易に理解し得るようにさせる環境を提供し得るのであれば、業務担当者が変更されても新規の担当者がより迅速で正確に新しい業務を把握し、自らの能力を発揮し得るためである。
【0007】
ユーザインタフェースを改善する作業はもしかしたら大したことではないかもしれない。開発者が設計をし、その設計に基づいてコーディングすればよいためである。しかし、業務担当者が直接コーディングするわけではないため、結局開発者とユーザとの間で関心とニーズが異なるしかない。結果的に、ユーザは開発者の意図が把握できなければソリューションに具現された業務を理解できないという限界が生じる。本発明の他の目的は、開発者のコーディングの意図ではないユーザの意図をユーザインタフェースに積極的に反映しようとすることである。つまり、ERPソリューションのメニュ自体をプロセス化するに当たって、本発明はユーザがそのプロセスを直接作成するか調整して自らの意図を反映し得る手段を提供しようとする。
【0008】
本発明は、ユーザに業務の全体の流れを直観的に把握し得るようにさせ、自らがしている業務の進行過程(つまり、業務の前後関係)を動的に分かるようにすると共に、プロセスを自由に編集し得るようにする。一方、本発明の明示されていない他の目的は、下記詳細な説明及びその効果から容易に推論し得る範囲内で追加的に考慮されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような課題を達成するための本発明は、企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法であって:
ユーザ端末が前記コンピュータシステムにアクセスし、大分類メニュから順序性業務が予め登録されているプロセスモジュールを選択するステップと、
前記プロセスモジュールに対応するプロセスユーザインタフェースにおいて、照会ウィンドウまたは入力ウィンドウを呼び出すハイパーリンク機能を有するメニュアイコンが、プロセスメニュとして、業務の手順を示す矢印ノードで連結されて図式化されたプロセスで表示されると共に、他のプロセスモジュールに移動するプロセスメニュが前記図式化されたプロセスの一部として表示されるステップと、ユーザ端末が前記プロセスメニュをクリックしたら、前記コンピュータシステムは照会イベント、入力イベント、及び他のプロセスモジュールを連結するイベントのうちいずれか一つのイベントを実行し、そのイベントに対応するユーザインタフェースが前記コンピュータシステムの画面に表示されるステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の好ましいある実施例による企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法において、前記プロセスメニュのうちユーザ端末が行うべきイベントが実行されていなければ、その未実行イベントの個数を未進行件数として数字で該当プロセスメニュの上に、或いは該当プロセスメニュに隣接して表示するステップを更に含むことが好ましい。
【0011】
また、前記プロセスユーザインタフェースとは独立した画面領域としてプロセスメニュエディタが前記プロセスユーザインタフェースと同時に表示され、ユーザ端末が前記プロセスユーザインタフェースのプロセスメニュの配置を修正するステップを更に含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のERPシステムのユーザインタフェース方法によると、ユーザに慣れたパワーポイントによって自由に「プロセスメニュ」を構成し得るようになる。よって、プロセスメニュエディタに関する深い理解度を求めないということからユーザの接近が容易である。もちろん、パワーポイントによる編集ではなく、他のプログラムやツールで本明細書で開示するプロセスメニュを具現し得ることは言うまでもないため、本発明の特徴と長所は単にパワーポイント(登録商標)を使用することに限らない。一方、ここで明示的に言及されていない効果であっても、本発明の技術的特徴によって期待される以下の明細書に記載された効果及びその暫定的な効果は、本発明の明細書に記載されているように取り扱われることを付言する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の好ましいある実施例によるコンピュータシステムを概略的に示す図である。
図2】本発明のERPシステム100によって提供される企業業務の上位カテゴリ101を例示する図である。
図3】本発明の好ましいある実施例によるERPシステムの業務画面100において、プロセスメニュ121、123、127がいかに視覚化されて提供されるのかを概念的に示す図である。
図4】本発明の好ましいある実施例による受注/出荷業務に関するプロセスユーザインタフェース120のシナリオを例示する図である。
図5】本発明の好ましいある実施例によるプロセスメニュを視覚的に区別するメニュアイコンの例を示す図である。
図6】本発明の好ましいある実施例において、ウェブエディタとしてのプロセスメニュエディタ150の構成例を示す図である。
図7】本発明の好ましいある実施例において、プロセスユーザインタフェース120に表示されるプロセスメニュ123の一例を示す図である。
図8】本発明の好ましいある実施例による方法の全体のプロセスを概略的に示す図である。以上、添付した図面は本発明の技術思想に関する理解のために参照として例示されたものであることを明らかにし、本発明の権利範囲はそれによって制限されない。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明には「プロセスメニュ」という用語が登場する。これはプロセス化されると共にメニュ機能を有するアイコンである。例えば、本発明によると、ERPソリューションの大メニュから選択された業務カテゴリに対応するユーザインタフェースにおいて、照会ウィンドウまたは入力ウィンドウを呼び出すハイパーリンク機能を有するメニュアイコンが業務の手順を示す矢印ノードで連結される。それによって一連のプロセスが図式化される。言い換えれば、予め決められた或いはユーザがアップロードしたプロセスをプロセスメニュが動的に示し得るのである。
【0015】
本発明は伝統的な方式のドロップダウンメニュやフィルタメニュ形態から逸脱して、会社の実際の業務手順書と同じ流れでERPシステムの画面を構成する。好ましくは、パワーポイント(登録商標)(プラグイン)によってPPTファイルで、専門の開発者ではないERPシステムのユーザが、直接業務画面を作成を管理し得る。作成されたPPTファイルをシステムにアップロードした後、ウェブエディタによってアイコン領域などを指定するだけで、手軽く使用し得る本発明のプロセスメニュが完成される。
【0016】
以下、本発明の構成を例示的に示す図面を参照して、本発明の具体的な内容を説明する。本発明を説明するに当たって、関連する公知機能について、この分野の技術者に自明な事項であって本発明の要旨を不明確にする恐れがあると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。
【0017】
図1は、本発明の好ましいある実施例によるコンピュータシステムを概略的に示す図である。
【0018】
一つ以上のハードウェア及びソフトウェア装備を含むコンピュータシステムサーバ10はERPシステム100を構築する。コンピュータシステムサーバ10はDBMS、MSSQLを含む一つ以上のサーバで構成され、バックアップサーバ11を含む。通信網を介して図示されていないネットワークに存在す外部サーバとデータを交換し得ることはもちろんである。
【0019】
ユーザ端末1、1はネットワークを介してERPシステム100にアクセスする。そのような端末としてはパソコン、タブレットPC、スマートフォンなど多様なディバイスが利用され得る。
【0020】
本発明のERPシステム100は以下で説明するユーザインタフェース方法でユーザに直観的で動的なERPシステムを提供する。そのような直観的で動的なユーザインタフェースはプロセスメニュエディタ150を使用して構成され得る。プロセスメニュエディタ150としてはマイクロソフト社製のパワーポイント(登録商標)が好適に使用され得る。他のプレゼンテーションプログラムを使用してもよいが、汎用性の観点から市場で広く使用されているパワーポイント(登録商標)が有用である。
【0021】
本発明のコンピュータシステムには複数のデータベース15が含まれ、ERPシステム100によって提供されるサービスを可能にする各種リソースとデータを保管する。
【0022】
図2は、本発明のERPシステム100によって提供される企業業務の上位カテゴリ101を例示する図である。このようなカテゴリ101に含まれる企業業務は予め決められた規則によってERPシステム100の画面を介して表示される。例えば、以下のようである。
HR(Human Resources):組織、一般行政、福利厚生など。
LM(Labor Management):勤怠管理、労務管理など。
PM(Pay Management):給与、社会保険、精算、遡及、退職など。
Evaluation:力量評価、業績評価、多面評価、総合評価など。
Finance:財務、伝票、帳簿、決算、資産など。
Budget:予算編成、締め切り、予算統制、繰り越しなど。
Tax:電子税金計算書、付加価値税など。
Activities:営業活動、見込み客管理、外勤報告、営業結果など。
Sales:販売計画、単価管理、内需営業、販売実績など。
Exports:輸出管理、ローカル転換、輸出実績など。
Services:顧客登録、アフターサービス受付処理、有償・無償処理など。
Distribution:在庫、その他の入庫・出庫、委託・受託など。
Production:生産計画、CAPA、MRP、設備、実績など。
Outsourcing:外注契約、外注発注、納品、実績など。
Purchase:購入単価、購入要請、購入発注、納品、返品など。
Import:輸入管理、ローカル転換、輸入実績など。
Materials:資材要請、出庫、資材返品など。
Quality:品質基準情報、購入、収入、工程、外注、出荷検査など。
SCM:協力者受注、購入外注社、納品管理など。
Project:契約、WBS、資源予算、進行率売上など。
【0023】
前記のように上位カテゴリ101に分類された企業業務のうち順序性業務が、本発明のプロセッサモジュールであり、以下で説明するプロセスユーザインタフェース及びプロセスメニュで具現される。
【0024】
図3は、本発明の好ましいある実施例によるERPシステムの業務画面100において、プロセスメニュ121、123、127がいかに視覚化されて提供されるのかを概念的に示す図である。
【0025】
ユーザ画面の左側コラム105にはプロセスモジュールを含む大メニュが表示されている。もしプロセスモジュールのうちからユーザ端末が受注/出荷(order/shipment)を選択したとする。すると、業務画面110の右側に該当プロセッサモジュールに対応するプロセスユーザインタフェース120が表示される。つまり、左側はリストに、右側はプロセスユーザインタフェース120になる。全ての大メニュにプロセスユーザインタフェース120が設定されるのではない。順序性業務にのみプロセスユーザインタフェース120が予め設定される。
【0026】
プロセスユーザインタフェース120は、互いに異なるアイコンで表示されるプロセスメニュ121、123、127が業務の手順を示す矢印ノード130を含む。つまり、プロセスメニュ121、123、127が矢印ノード130で連結されて図式化されることで、プロセスユーザインタフェース120はメニュと業務プロセスを統合する。ユーザはプロセスメニュ121、123、127をクリックすることで、該当メニュに予め決められている業務を照会するか移動するか記録し得る。プロセスユーザインタフェース120で使用されるアイコン及び識別子については図5を更に説明する。
【0027】
また、プロセスモジュールに対応するプロセスユーザインタフェース120とは独立した画面領域として、プロセスメニュエディタ150がプロセスユーザインタフェース120と同時に表示される。ユーザ端末はパワーポイントフォーマットでプロセスメニュ、業務の手順などを定義してPPTファイルを製作し得るが、このPPTファイルをコンピュータシステムに連結しアップロードしてプロセスユーザインタフェースを生成、変更し得る。そのように製作されたプロセスユーザインタフェースは、画面上でプロセスメニュの配置など微細調整が必要である。ユーザ端末はプロセスメニュエディタ150を利用してそのような作業をし得るが、それについては図6で更に説明する。
【0028】
図4は、本発明の好ましいある実施例による受注/出荷業務に関するプロセスユーザインタフェース120のシナリオを例示する図である。
プロセスメニュ121、123、127、128が矢印ノードで連結されて業務プロセスを視覚化している。
【0029】
プロセスメニュは第1プロセスメニュと第2プロセスメニュに分類し得る。第1プロセスメニュは矢印ノードで連結されているメニュアイコンであり、121、123、127、128で示されている。第2プロセスメニュは矢印ノードで連結されていないが、決められた機能を直ちに実行するメニュアイコンであって、図面の左側上部の121、125である。
【0030】
ユーザはこの画面を介して受注/出荷業務を一目で直観的に把握し得る。そして、プロセスメニュをクリックすることで所望の業務画面を直ちに呼び出すか移動し得る。
【0031】
また、プロセスメニュは後続するイベントの類型によって分類され得る。後続するイベントとしては照会イベント、入力イベント、他のプロセスモジュールを連結するイベントなどがある。
【0032】
プロセスメニュについて、好ましくはメニュアイコンの下端にプロセスメニュの名前を表示することが好ましい。しかし、図面に全てのテキストを表示することは難しく、図面では便宜上記号で示している。実際のシナリオでは記号の代わりにテキストで表示されることが好ましい。記号で代わりに表示した実際のプロセスメニュ名は以下のようである。括弧の中はプロセスメニュに与えられた機能に関する簡単な説明である。
(1):見積入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(2):見積照会(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで照会イベントが実行される)
(3):受注入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(4):受注品目照会(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで照会イベントが実行される)
(5):受注照会(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで照会イベントが実行される)
(6):受注変更登録(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(7):出荷依頼入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(8):出荷依頼照会(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで照会イベントが実行される)
(9):取引明細書入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(10):取引明細書入力(単価遡及)(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(11):生産依頼入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(12):購入要請入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(13):委託出庫要請入力(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで入力イベントが実行される)
(14):協力会社受注(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで同じ大分類メニュの他のプロセスモジュールに連結するイベントが実行される)
(15):検査管理(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで異なる大分類メニュのプロセスモジュールに連結するイベントが実行される)
(16):委託管理(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで異なる大分類メニュのプロセスモジュールに連結するイベントが実行される)
(17):購入管理(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで異なる大分類メニュのプロセスモジュールに連結するイベントが実行される)
(18):生産管理(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで異なる大分類メニュのプロセスモジュールに連結するイベントが実行される)
(19):出庫/売上(ユーザ端末のメニュアイコンをクリックすることで同じ大分類メニュの他のプロセスモジュールに連結するイベントが実行される)
【0033】
ユーザ端末はプロセスメニュエディタを利用して矢印ノードでプロセスメニュを連結するようになるが、この際、テキスト135を追加し得る。検査管理プロセスメニュ127に関するテキスト、プリントアイコン133に関するテキストもそのような目的で追加し得る。
【0034】
図5は、本発明の好ましいある実施例によるプロセスメニュを視覚的に区別するメニュアイコンの例を示す図である。
【0035】
プロセスメニュ121は、ユーザ端末が該当メニュアイコンをクリックしたら直接情報を入力し得る機能が与えられたメニュアイコンである。
【0036】
プロセスメニュ122はプロセスメニュ121とは異なって、ジャンプした後で入力イベントを実行し得るメニュアイコンである。つまり、先行する画面で特性ボタンによってジャンプし入力し得る機能が与えられたメニュアイコンである。よって、プロセスメニュ121とは異なって入力画面を直接開くことはできない。
【0037】
プロセスメニュ123は、プロセスの流れ上、次の画面に進むべき対象を照会するイベントを実行する画面を開くメニュアイコンである。
【0038】
プロセスメニュ124は対象を照会するプロセスメニュ123とは異なって、グラフィックを照会するメニュアイコンである。一般的なデータを照会する画面ではなく、チャートやグラフなど分析可能な形態で照会し得る画面を呼び出す。
【0039】
プロセスメニュ125はプロセスメニュ123と類似した照会画面を呼び出す。しかし、矢印ノードで他のプロセスメニュとは連結されない、つまり、プロセスの流れとは関係ない画面を呼び出すメニュアイコンであって、入力された情報を照会するイベントを実行し得る。
【0040】
プロセスメニュ126は一括処理で配置する機能が与えられたメニュアイコンである。プロセスユーザインタフェースで直接画面を開き得る。プロセスメニュ126を介してエクセル様式をアップロードして一括入力されるように処理するか、コピー/ペーストを一括にし得るようにして、一括処理を容易にし得るように開発された画面を呼び出す。
【0041】
プロセスメニュ127は他の大分類メニュのプロセスモジュールに連結する、つまり、他の大分類のプロセスユーザインタフェースに移動する機能が与えられたメニュアイコンである。それに対し、プロセスメニュ128は同じ大分類メニュの他のプロセスモジュールに連結する機能が与えられたメニュアイコンである。例えば、「受注/出荷」は営業プロセスと分類されている。ところが、「出庫/売上」プロセスも営業プロセスと予め規定されている。ならばプロセスメニュ128で連結される。ところが、「生産管理」、「購入管理」などは他の大分類に属するプロセスモジュールとして事前に登録されている。ならばプロセスメニュ127で連結される。
【0042】
実線の矢印ノード130は必ず処理すべきプロセスの流れを意味し、点線の矢印ノード129は選択的に処理してもよい流れを意味する。
【0043】
好ましくは、本発明のプロセスユーザインタフェースを生成するようにパワーポイントプラグイン機能が予め設定されているパワーポイントを実行した後、パワーポイント画面でプロセスメニュを作り(修正、追加、削除を含む)、矢印ノードで連結してPPTファイルを製作し得る。そして、ERPシステムに連結してプロセスユーザインタフェースを生成し得る。この実施例において、ERPシステムにアップロードされるPPTファイルを作るパワーポイントが本発明のプロセスメニュエディタとなる。ところが、ウェブエディタの場合はアイコン領域の配置を調整する機能を提供する。図6は、本発明の好ましいある実施例において、ウェブエディタとしてのプロセスメニュエディタ150の構成例を示す図である。図6のウェブエディタとしてのプロセスメニュエディタ150の主な構成は以下のようである。
【0044】
アップロード151はプロセスユーザインタフェースの背景になるPPT画像をアップロードする。
【0045】
リセット152は背景になる画像以外にメニュアイコンをクリックし得る領域を指定し得る。また、メニュアイコン領域指定を再配置し得る。
【0046】
リフレッシュ153はアップロード、メニュアイコン領域再配置など、変更された背景を確認するために画面を更新する機能である。
【0047】
。保存154はメニュアイコン領域指定を再配置した後、該当内容を保存するための機能である。
【0048】
テンプレート155は、パワーポイントでプロセスユーザインタフェース製作する方法をガイドするPPTファイルをダウンロードする機能を提供する。
【0049】
PPTダウンロード156は、受注/出荷に関する業務プロセスロジックについて予め登録されているプロセスメニュと業務の手順を記録したPPTファイルをユーザ端末に提供する。
【0050】
一方、本発明は、プロセスユーザインタフェース120は選択されたプロセスモジュールに関する業務の全体の流れをユーザが直観的に理解し把握し得るように助けるが、「やるべき業務」まで表示し得る。つまり、ユーザ端末が行うべきイベントが実行されていなければ、その未実行イベントの個数を表示し得る。
【0051】
図7は、本発明の好ましいある実施例において、プロセスユーザインタフェース120に表示されるプロセスメニュ123の一例を示す図である。受注照会イベントをし得るプロセスメニュ123に、未実行イベントの個数を未進行件数163として数字で該当プロセスメニュ123に隣接して、或いはプロセスメニュ123の上に表示し得る。図7の場合、ユーザは3件の受注照会イベントを行うべきである。言い換えれば、3件の受注を照会していない。ユーザが照会イベントを実行したら未進行件数163の数字は変更されるか消える。
【0052】
受注照会イベントだけでなく、見積照会、受注品目照会、出荷依頼照会などのプロセスメニュでも上記のような未進行件数を数字で表示し得る。
【0053】
図8は、本発明の好ましいある実施例による企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおいて、企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法の全体のプロセスを簡略に示している。
【0054】
まず、ユーザ端末が本発明のERPシステムにアクセスし、大分類メニュから順序性業務が予め登録されているプロセスモジュールを選択するS110。例えば、受注/出荷モジュールを選択し得る。
【0055】
。すると、ERPシステムのサーバは選択されたプロセスモジュールに対応するプロセスユーザインタフェースを表示するS120。上述したように、このプロセスユーザインタフェースにはプロセスメニュと、プロセスメニュの業務の手順を定義する矢印ノードが含まれている。プロセスメニュは照会ウィンドウ、入力ウィンドウ、他のプロセスモジュールを呼び出すハイパーリンク機能を有するメニュアイコンである。そして、矢印ノードはプロセスメニュを連結して業務の手順を示す。このようなプロセスメニュと矢印ノードで図式化されたプロセスユーザインタフェースによって、ユーザは業務の流れを直観的に把握し得得る。
【0056】
次に、ユーザ端末の入力手段が特定プロセスメニュを選択してから、そのプロセスメニュに与えられた機能のイベントを実行するS130。つまり、ユーザ端末が特定のプロセスメニュをクリックしたら、ERPコンピュータシステムは照会イベント、入力イベント、及び他のプロセスモジュールを連結するイベントのうちいずれか一つのイベントを実行する画面を示す。ユーザはその画面で該当イベントを実行する。
【0057】
ちなみに、本発明の一実施例による企業資源計画を支援するコンピュータシステムにおいて、企業業務プロセスをプロセスメニュとして視覚化するユーザインタフェース方法は、多様なコンピュータ手段によって行われ得るプログラム命令の形態で具現されてコンピュータで読取可能な媒体に記録され得る。また、前記のようなステップがプログラム命令の形態で具現されているコンピュータで読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独にまたは組み合わせて含み得る。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別設計され構成されたものであるか、コンピュータソフトウェアの当業者に公知されて使用し得るものであってもよい。
【0058】
コンピュータで読取可能な媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存し行うように特別構成されたハードウェア装置が含まれ得る。プログラム命令の例としては、コンパイラによって作られるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され得るが、その逆も同じである。
【0059】
一方、本発明の保護範囲は、これまで明示的に説明した実施例の記載と表現に限らない。本発明の保護範囲内で多様な置換と変更が可能である。更に、本発明の属する技術分野で行われる自明な変更や置換によって本発明の保護範囲が制限されないことを付言する。
【0060】
本発明の方法をERPシステムに具現することで、プロセスメニュ画面を開発者ではないERP業務を担当するユーザがパワーポイント(プラグイン)によって直接手軽く作成及び修正し得る。そして、作成/修正されたプロセスメニュをウェブ画面に直ちに適用し得る。
【0061】
本発明のプロセスメニュは、照会や入力などのイベントをユーザインタフェースで直ちに実行してもよい。また、ユーザにプロセス業務の流れを直観的に示すだけでなく、処理すべき業務の件数を提示することで、ERPソリューションの有用性をより向上させ得る。ユーザは点も容易で自由なプロセス編集を行い得るため、業務を行う際に従来の静的な文書形態の管理ではなく、業務のノウハウをより動的にERP画面に反映し得るようになる。
【要約】      (修正有)
【課題】ユーザにプロセス業務の流れを直観的に示すだけでなく、処理すべき業務の件数を提示することで、ERPソリューションの有用性をより向上させる、企業業務プロセスをプロセスメニューとして視覚化するユーザインタフェース方法を提供する。
【解決手段】企業資源計画(ERP)を支援するコンピュータシステムにおける企業業務プロセスを、プロセスメニュ121、122、123、127、128として視覚化するユーザインタフェース120であって、プロセスメニュの画面をERPシステムに具現することで、開発者ではないERP業務を担当するユーザが、業務プロセスをソリューションに直接手軽く作成及び修正でき、ユーザは、プロセスメニュをクリックして照会や入力などのイベントを簡単に実行する。
【選択図】図4
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