(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステム
(51)【国際特許分類】
G05D 1/223 20240101AFI20250228BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20250228BHJP
G05D 1/00 20240101ALI20250228BHJP
【FI】
G05D1/223
G05D1/43
G05D1/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021006616
(22)【出願日】2021-01-19
【審査請求日】2023-10-27
(32)【優先日】2020-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508108578
【氏名又は名称】リープヘル マイニング イクイップメント ニューポート ニューズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィットフィールド ジェイムズ ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ハーパー ブライアン
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0136507(US,A1)
【文献】特開2018-164440(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/223
G05D 1/43
G05D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する前記複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された第1の通信インタフェースを有する集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線で通信するように構成された対応する第1の通信インタフェース、及び、
所定の任務に応じて自律型車両自身を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記複数の自律型車両のそれぞれが有する第2の通信インタフェースと無線で通信するように構成された第2の通信インタフェースを有する少なくとも1つの携帯端末とを備え
、
前記複数の自律型車両は、それぞれの位置を決定するための位置特定システムを備え、
前記複数の自律型車両は、それぞれが有する第2の通信インタフェースを介して、自律型車両自身の位置を前記携帯端末に通信するように構成され、
前記携帯端末は、位置特定システム及びユーザインタフェースを更に備え、
前記携帯端末の位置特定システムは、前記携帯端末の位置を決定するように構成され、
前記ユーザインタフェースは、前記第2の通信インタフェースを介して通信された位置に基づいて、前記複数の自律型車両のうちの少なくとも自律型車両の部分集合を識別する情報を表示するように構成され、
前記自律型車両の部分集合は、前記携帯端末の位置に対する距離に基づいて決定される、システム。
【請求項2】
前記自律型車両の前記部分集合は、前記携帯端末の所定の距離内に存在する前記複数の自律型車両のうちの全ての自律型車両を選択することによって決定され、
前記所定の距離が変更可能である、
請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する前記複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された第1の通信インタフェースを有する集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線で通信するように構成された対応する第1の通信インタフェース、及び、
所定の任務に応じて自律型車両自身を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記複数の自律型車両のそれぞれが有する第2の通信インタフェースと無線で通信するように構成された第2の通信インタフェースを有する少なくとも1つの携帯端末とを備え、
前記携帯端末は、前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの動作を禁止すること及び停止することのうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するように構成されたユーザインタフェースを備え、
前記禁止コマンドは、前記第2の通信インタフェースを介して前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つに通信され、
前記ユーザインタフェースは、前記携帯端末の位置に対する前記自律型車両の距離に基づいて、前記ユーザインタフェースによって識別された自律型車両の部分集合から、禁止されている前記少なくとも1つの自律型車両を具体的に選択するように構成される
、システム。
【請求項4】
前記携帯端末の位置、前記採掘現場内の前記複数の自律型車両の位置、及び前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの状態、のうちの少なくとも1つが、前記第1の通信インタフェースを介して前記集中型プラットフォームに通信される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する前記複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された第1の通信インタフェースを有する集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線で通信するように構成された対応する第1の通信インタフェース、及び、
所定の任務に応じて自律型車両自身を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記複数の自律型車両のそれぞれが有する第2の通信インタフェースと無線で通信するように構成された第2の通信インタフェースを有する少なくとも1つの携帯端末とを備え、
前記第2の通信インタフェースは、前記複数の自律型車両のうちの少なくとも2つの間で、位置及び方位のうちの少なくとも1つに関するデータを直接交換するように構成され、各自律型車両の対応する第1の通信インタフェース及び対応する第2の通信インタフェースは、通信のために異なるハードウェアを使用する
、システム。
【請求項6】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線通信するように構成された第1の送信機、及び、
所定の任務に応じて自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記集中型プラットフォーム及び前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つと無線通信するように構成された第2の送信機、及び、
前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの自律型車両を選択し、選択された車両の動作を禁止及び停止するうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するためのユーザインタフェースを備える携帯端末と、
を備え
、
前記ユーザインタフェースは、選択された前記複数の自律型車両のうちの自律型車両の少なくとも部分集合を識別する情報を表示するように構成され、
前記自律型車両の部分集合は、前記携帯端末に対する距離に基づいて決定される、システム。
【請求項7】
前記ユーザインタフェースは、
前記自律型車両の部分集合の各自律型車両から前記携帯端末までの距離に依存する命令で、前記自律型車両の部分集合を表示するように、及び/又は、
前記携帯端末に対する前記自律型車両の部分集合の各自律型車両の位置をグラフィカルに示すように構成される、
請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ユーザインタフェースは、前記禁止コマンドを解除するための解除コマンドを入力するように構成され、
前記複数の自律型車両は、それぞれ、前記携帯端末からの禁止コマンドを受信した後に、その自律型車両の推進を非作動化することによって、前記自律型車両を禁止状態にする車両コントローラを備え、
前記車両コントローラが作動禁止状態でスイッチオフされ、再びスイッチオンされる場合、前記自律型車両は、前記禁止コマンドが前記携帯端末によって解除されるまで、作動禁止状態を保持する、
請求項
6に記載のシステム。
【請求項9】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線通信するように構成された第1の送信機、及び、
所定の任務に応じて自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記集中型プラットフォーム及び前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つと無線通信するように構成された第2の送信機、及び、
前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの自律型車両を選択し、選択された車両の動作を禁止及び停止するうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するためのユーザインタフェースを備える携帯端末と、
を備え、
前記ユーザインタフェースは、前記禁止コマンドを解除するための解除コマンドを入力するように構成され、
前記システムは、複数の携帯端末を含み、
前記複数の自律型車両のうちの1つの車両が、前記複数の携帯端末のうちの少なくとも2つから受信される禁止コマンドによって禁止される場合、前記車両は、全ての禁止コマンドが解除された後にのみ解除される
、システム。
【請求項10】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線通信するように構成された第1の送信機、及び、
所定の任務に応じて自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記集中型プラットフォーム及び前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つと無線通信するように構成された第2の送信機、及び、
前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの自律型車両を選択し、選択された車両の動作を禁止及び停止するうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するためのユーザインタフェースを備える携帯端末と、
を備え、
前記携帯端末が、
携帯端末及び携帯端末を携帯している人員の非作動化を決定するための慣性測定ユニットと、
携帯端末を携帯している人員によって落とされた携帯端末及び携帯端末をシステムにペアリング及びアンペアリングするためのペアリング機能とを含み、
携帯端末の非作動化は、ペアリングされていない状態でのみ可能であり、
集中型プラットフォームは、システムにペアリングされた全ての携帯端末への接続を監視し、接続が所定の時間失われた場合にグローバル緊急停止を開始する、のうちの少なくとも1つを備える
、システム。
【請求項11】
前記禁止コマンドは、前記携帯端末から前記自律型車両の少なくとも1つに直接送られ、
各第1送信機は第1の通信インタフェースの一部であり、
各自律型車両は更に、前記禁止コマンドを受信するために、前記携帯端末の前記第2の送信機と通信する第2の通信インタフェースを備える、
請求項
6に記載のシステム。
【請求項12】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線通信するように構成された第1の送信機、及び、
所定の任務に応じて自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記集中型プラットフォーム及び前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つと無線通信するように構成された第2の送信機、及び、
前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの自律型車両を選択し、選択された車両の動作を禁止及び停止するうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するためのユーザインタフェースを備える携帯端末と、
を備え、
前記携帯端末は、前記携帯端末から所定の距離内に存在する前記複数の自律型車両のうちの全ての自律型車両の動きを阻止するローカル緊急停止を更に含み、
前記ローカル緊急停止は、前記携帯端末に対するユーザ入力によって起動される
、システム。
【請求項13】
前記携帯端末は、前記複数の自律型車両の中の全ての自律型車両の動きを抑制するためのグローバル緊急停止を更に含み、
前記グローバル緊急停止の起動は、前記ローカル緊急停止の起動後にのみ可能である、
請求項
12に記載のシステム。
【請求項14】
採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムであって、
採掘現場を移動する複数の自律型車両の在庫リストを記憶するように構成され、前記複数の自律型車両に任務を伝達するように構成された集中型プラットフォームと、
所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線通信するように構成された第1の送信機、及び、
所定の任務に応じて自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、
前記集中型プラットフォーム及び前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つと無線通信するように構成された第2の送信機、及び、
前記複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの自律型車両を選択し、選択された車両の動作を禁止及び停止するうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するためのユーザインタフェースを備える携帯端末と、
を備え、
人員位置タグから所定の距離内に存在する前記複数の自律型車両からの全ての自律型車両の動きを絶えず抑制するように構成され、及び/又は、
前記人員位置タグの位置を前記集中型プラットフォームに見えるようにするように構成された、人員位置タグを更に備える
、システム。
【請求項15】
採掘現場内の複数の自律型車両と通信するように構成された携帯端末のための方法であって、
前記方法は、携帯端末上にユーザインタフェースを表示するステップを含み、
前記ユーザインタフェースは、携帯端末から所定の距離内にある複数の自律型車両のうちの1つ又は複数の自律型車両の指示を含み、ユーザインタフェース上に示される1つ又は複数の自律型車両のうちの自律型車両を選択するユーザ入力に応答して、前記携帯端末から選択された自律型車両に禁止コマンドを送信し、
前記禁止コマンドは、前記選択された自律型車両の動きを禁止及び/又は停止するように構成される、方法。
【請求項16】
前記選択された自律型車両は、集中型プラットフォームから受け取った任務に従って、前記選択された自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを含み、
前記禁止コマンドは、前記任務によって指示された前記選択された自律型車両の動作を禁止及び/又は停止するように構成される、
請求項1
5に記載の方法。
【請求項17】
前記禁止コマンドは、前記選択された自律型車両における前記携帯端末の間の通信インタフェースを介して、前記携帯端末から前記選択された自律型車両に直接送信される、
請求項1
6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、採掘現場で複数の自律型車両を制御するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自律的に制御されたダンプトラックのような採掘現場で使用される自律的に制御された車両は、開始位置から終了位置へ移動するために、予め定義された軌道からなる集中化されたプラットフォームから任務(ミッション)を受け取ることができる。自律型車両の軌道制御システムは、自律型車両の現在位置を識別し、予め定義された軌道に沿って自律型車両を制御することができる。
【0003】
特許文献1は、採掘現場の自律型車両の近くの物体の位置を追跡するための方法及びシステムを開示する。
【0004】
特許文献2は、人員、プラント、装置のためのコンピュータ化された安全追跡と近接警告の方法とシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願第2003/0102974号明細書
【文献】米国特許出願第2017/0270761号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
作業員が採掘現場にいる場合があるので、特に自律型車両の誤動作又は意図しない動作の場合に、作業員が自律動作領域にいるときに自律型車両から作業員を保護するための手段が必要とされる場合がある。
【0007】
更に、人員が自律型車両に安全に接近することができる必要性があり得る。特に、自律型車両への安全なアクセス及び自律型車両からの安全な退出を保証するための手段が必要とされ得る。例えば、自律型車両が、軌道制御システムが自律的に車両を制御する自律モードと、車両が運転者によって制御される手動モードとを有する場合、運転者は、自律モードから手動モードへ移行するために、車両に近づいて乗車する必要があるかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の態様では、自律型車両の誤動作又は意図しない動作の場合に、自律型車両を無線で停止させる機構が配備されてもよい。
【0009】
本開示の態様では、全ての車両及び/又は選択された車両を停止させる能力を含む自律走行機を無線で停止させるための携帯端末が提供される。
【0010】
本開示は、所定の半径内の自律型車両を識別することができる無線遠隔装置の概念を含む。
【0011】
本開示は、ユーザが自律型車両を選択的に禁止する(自律型車両のグローバルな禁止ではない)ことを可能にするユーザインタフェースを有する無線遠隔装置の概念を含む。これは、安全な、特定の自律型車両へのアクセス/特定の自律型車両からの退出の使用例をサポートすることができる。
【0012】
本開示は、ユーザが、グローバル停止である第2の戻り止め位置に到達する前に、ローカル緊急停止を押し通すように構成された、無線端末上の2段戻り止めボタンの概念を含む。
【0013】
本開示は、押下されたときに使用者の周りに変更可能な半径の安全バブルを有するローカル緊急停止の概念を含む。
【0014】
本開示は、使用者の周りに変更可能な半径の常に存在する安全バブルの概念を含む。
【0015】
本開示は、動作を中断することなく携帯端末を追加及び除去するための概念を含む。
【0016】
第1の実施形態では、採掘現場内の複数の自律型車両を制御するためのシステムが提供され、このシステムは、採掘現場内を移動する車両の在庫リストを格納するように構成され、車両に任務を通信するように構成された第1の通信インタフェースを備える集中型プラットフォームと、所定の任務を受信するために集中型プラットフォームと無線で通信するように構成された第1の通信インタフェース及び所定の任務にしたがって自律型車両を自律制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、採掘現場から複数の車両の第2の通信インタフェースと無線で通信するように構成された第2の通信インタフェースとを備える少なくとも1つの携帯端末とを備える。
【0017】
第2の実施形態では、採掘現場内の複数の自律型車両を制御するためのシステムが提供され、このシステムは、採掘現場内を移動する車両の在庫リストを記憶し、任務を車両に通信するように構成された集中型プラットフォームと、所定の任務を受信するために前記集中型プラットフォームと無線通信するように構成された送信機及び前記所定の任務にしたがって前記自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムを有する複数の自律型車両と、前記集中型プラットフォーム及び前記複数の車両のうちの少なくとも1つと前記採掘現場から無線通信するように構成された送信機及び前記複数の自律型車両の中から少なくとも1つの車両を選択し、選択された車両の動作の禁止及び停止のうちの少なくとも1つに対する禁止コマンドを入力するためのユーザインタフェースとを有する少なくとも1つの携帯端末とを備える。
【0018】
第3の実施形態では、採掘現場内の複数の自律型車両を制御するための方法が提供され、この方法は、集中型プラットフォーム内で採掘現場内を移動する車両の在庫リストを記憶し、集中型プラットフォームの第1の通信インタフェースを使用して集中型プラットフォームから車両へ任務を通信し、前記集中型プラットフォームと前記自律型車両の第1の通信インタフェースを使用して、前記第1の通信インタフェースを介して前記集中型プラットフォームから任務を受信し、前記所定の任務にしたがって前記自律型車両を自律制御するように複数の自律型車両を操作する。この方法は、少なくとも1つの携帯端末を動作させることを更に含み、この動作は、採掘現場からの複数の車両の第2の通信インタフェースと通信すること、及び/又は、ハンドヘルドデバイスのユーザインタフェース上で複数の自律型車両のうちの少なくとも1つの車両を選択し、選択された車両の動作を禁止及び停止することのうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力することを含む。
【0019】
携帯端末は、ハンドヘルドデバイスであってもよい。
【0020】
一実施形態では、システムは、人員識別タグから所定の距離内に存在する複数の自律型車両からの全ての自律型車両の動きを絶えず阻止するように構成され、及び/又はその位置を集中型プラットフォームに見えるように構成された人員位置タグを更に備えることができる。
【0021】
このようにして、採掘現場内の複数の自律型車両を制御するシステムの運転安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】自律型ダンプトラックの一実施形態の側面図であり、ダンプトラックは、本開示の自律型車両の一例である。
【
図2】本開示の採掘現場で複数の自律型車両を制御するためのシステムの一実施形態の機能部分を示す概略図である。
【
図3】本開示の自律型車両の一実施形態の機能部分を示す概略図である。
【
図6】本開示の一実施形態における、携帯端末、集中型プラットフォーム、及び自律型車両間の通信を示す概略図である。
【
図7】一実施形態による、携帯端末を用いて1つ又は複数の自律型車両の動作を禁止するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、採掘現場で複数の自律型車両を制御するためのシステムの実施形態、及び採掘現場で使用される自律型車両の実施形態が、図面を参照して説明される。
【0024】
図1は、採掘現場で使用される自律型車両の例を示す。実施形態において、この車両は、採掘現場での輸送目的のためのダンプトラックである。ダンプトラックは、100トン以上の有効搭載量を有することができる。
【0025】
ダンプトラック30は、車輪1上で移動可能なシャーシ2を備える。車輪1は、少なくとも1つのエンジンを備える駆動ユニット6によって駆動される。エンジンは、内燃機関、例えばディーゼルエンジンであってもよい。一実施形態によると、駆動ユニット6は、ディーゼル電気駆動ユニットであってもよい。車輪は、発電機によって動力を供給される電気モータによって駆動されてもよく、一方、発電機は、ディーゼルエンジンによって駆動される。
【0026】
図1に示すダンプトラックは、シャーシ2に取り付けられたダンプ本体3を備える。ダンプ本体は、水平ピボット軸を備えてシャーシに取り付けられ、ダンプ本体内に収容された材料をダンプ本体からダンプトラックの後側に滑り出させるために、ホイストシリンダ4によって上昇回動させることができる。
【0027】
ダンプトラックは、ダンプトラックの手動操作を可能にするために、運転者のための運転室5を更に備える。特に、ダンプトラックは、トラックに搭載された軌道制御システムがトラックを自律的に制御する自律モードと、運転者が車両を制御する手動モードとを有することができる。
【0028】
実施形態において、運転室5は、熱交換器9の上方に配置され、階段7を介してアクセス可能なプラットフォーム8上に設けられている。他の実施形態では、運転室を設けなくてもよい。
【0029】
ダンプトラックは、車両を自律的に制御するための車両コントローラを更に備える。車両コントローラは、特に、事前定義された任務においてトラックを自律的に制御するための軌道制御システムを備えることができる。
【0030】
図2は、採掘現場70内で、ダンプトラック30のような複数の自律型車両を制御するシステムの一実施形態の機能部分を示しており、このシステムは、フリート/交通管理システムのような集中型プラットフォーム10と、複数の自律型車両30と、少なくとも1つの携帯端末40又は50とを備えている。携帯端末は、ハンドヘルドデバイス40又は人員位置タグ50であってもよい。
図2は、2つの携帯端末40及び50のみを示しているが、システムは、複数の携帯端末40及び/又は複数の携帯端末50を含んでもよい。
【0031】
集中型プラットフォーム10は、非一時的メモリ上に記憶された少なくとも1つのマイクロプロセッサ及びソフトウェアと、本明細書に記載する集中型プラットフォーム10の機能性及びサブシステムを実現するためにマイクロプロセッサ上で実行されるソフトウェアとを備えることができる。集中型プラットフォーム10の種々のサブシステムは、集中型プラットフォーム10のソフトウェア及び/又はハードウェア構成要素によって実現することができる。集中型プラットフォーム10は、更に、人員による集中型プラットフォーム10の監視及び/又は制御を可能にする入力及び/又は出力装置を備えることができる。
【0032】
集中型プラットフォーム10は、任務を決定し、自律型車両30に伝達するように構成された任務(ミッション)コントローラ14を備えることができる。特に、集中型プラットフォーム10は、自律型車両30に所定の軌道を提供するように構成することができる。
【0033】
一実施形態では、集中型プラットフォーム10は、採掘現場70内を移動する自律型車両30の在庫リスト13を格納するように構成された電子記憶装置を備える。更に、電子記憶装置は、採掘現場の現場地
図12を記憶するように構成されてもよい。
【0034】
集中型プラットフォームと自律型車両30、携帯端末40及び人員位置タグ50との間の通信のために、集中型プラットフォーム10には第1の通信インタフェース11が設けられている。集中型プラットフォームの第1の通信インタフェース11は、自律型車両30に任務を伝達するために使用されてもよい。任務は、特に、自律型車両30が任務を遂行するための軌道を含むことができる。第1の通信インタフェース11は、更に、自律型車両30及び/又は携帯端末40,50から位置又はステータス情報を受信するために使用され得る。
【0035】
集中型プラットフォームは、図示されていない第2の通信インタフェースを更に備えることができる。第2の通信インタフェースは、第1の通信インタフェースの代わりに、又はそれに加えて、自律型車両30及び/又は携帯端末40,50から位置情報又はステータス情報を受信するために使用されてもよい。
【0036】
集中型プラットフォームの第1の通信インタフェース11及び第2の通信インタフェースは、別個の通信コントローラ、増幅器、及び/又はアンテナなどの別個のハードウェアを備えることができる。一実施態様では、集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース11のみを備えることができる。
【0037】
集中型プラットフォーム10は、第1及び/又は第2の通信インタフェースを介して受信された情報によって更新された、車両及び携帯端末の完全なリストを備えることができる。
【0038】
自律型車両30は、それぞれ、集中型プラットフォーム10の第1の通信インタフェース11との通信を確立するための第1の通信インタフェース31を備えることができる。自律型車両の第1の通信インタフェース31は、集中型プラットフォーム10の第1の通信インタフェース11から所定の任務を受信するために使用されてもよい。
【0039】
各自律型車両は、軌道制御システム21を更に備えることができる。軌道制御システム21は、集中型プラットフォーム10から受信した所定の任務に応じて自律型車両30を自律制御するように構成してもよい。
【0040】
各自律型車両は、第2の通信インタフェース31’を更に備えることができる。第1の通信インタフェース31及び第2の通信インタフェース31’は、別個の通信コントローラ、増幅器、及び/又はアンテナなどの別個のハードウェアを備えることができる。一実施形態では、第2の通信インタフェース31’を使用して、第1の自律型車両と第2の自律型車両(V2V)との間で直接通信することができる。一実施形態では、第2の通信インタフェース31’を使用して、自律型車両間で位置及び/又は機首方位情報を交換することができる。
【0041】
システムは、少なくとも1つの携帯端末40,50を更に備えることができる。携帯端末40,50は、集中型プラットフォーム10の第2の通信インタフェース及び複数の車両30の第2の通信インタフェース31’のうちの少なくとも1つと、採掘現場内の位置から無線で通信するように構成された第2の通信インタフェース41’,51’を備えることができる。
【0042】
携帯端末40,50は、非一時的メモリ上に記憶された少なくとも1つのマイクロプロセッサ及びソフトウェアと、携帯端末40,50の機能及びサブシステム(以下でより詳細に説明する方法700など)を実施するためにマイクロプロセッサ上で実行されるソフトウェアと、本明細書で説明するシステムの制御に参加するための特徴とを備えることができる。携帯端末40,50の様々なサブシステムは、ソフトウェア及び/又はハードウェア構成要素によって実装され得る。携帯端末40は、入力及び/又は出力デバイスを更に備えることができる。
【0043】
一実施形態では、携帯端末40,50は、採掘現場70内の携帯端末40,50の位置及び/又は姿勢を検出するように構成された位置特定システム46,56を備えることができる。例えば、位置特定システム46,56は、GPSなどの衛星ベースのナビゲーションシステムから、又は採掘現場ナビゲーションシステムから信号を受信するように構成された受信機を備えることができる。位置特定システム46,56は、ジャイロスコープ及び/又は加速度センサを更に備えることができる。
【0044】
一実施形態では、携帯端末40は、ユーザインタフェース42及び緊急押しボタン43のうちの少なくとも1つを備えることができる。一実施形態では、携帯端末40は、少なくとも1つのセンサ44を更に備えることができる。
【0045】
一実施形態では、携帯端末40は、集中型プラットフォームの第1の通信インタフェース11と通信するように構成された第1の通信インタフェース41を備えることができる。第1の通信インタフェース41及び第2の通信インタフェース41’は、別個の通信コントローラ、増幅器、及び/又はアンテナなどの別個のハードウェアを備えることができる。一実施形態では、携帯端末40,50は、その位置及び/又は方向などの位置情報を、第1の通信インタフェース41を介して集中型プラットフォームの第1の通信インタフェース11に通信するように構成され得る。一実施形態では、携帯端末40,50は、第2の通信インタフェース41’,51’を介して、自律型車両の第2の通信インタフェース31’に、その位置及び/又は機首方位などの位置情報を通信するように構成されてもよい。一実施態様では、携帯端末40又は50は、第2の通信インタフェースのみを備えることができる。
【0046】
一実施形態では、第1の通信インタフェース11,31,41及び51は、特に無線インタフェースにおいて無線通信インタフェースによって提供されてもよい。一実施形態では、集中型プラットフォーム10、自律型車両30、及び携帯端末40,50の間に第1の通信インタフェースを提供するために、採掘現場に、携帯電話システムなどの無線通信システムを設けることができる。実施形態において、無線通信システムは、採掘現場の全ての通過可能領域、例えば、自律型車両30が移動することが許される全ての領域をカバーすることができる。一実施形態では、第2の通信インタフェース11’,31’,41’及び51’は、無線通信インタフェース、特に無線インタフェースによって提供されてもよい。一実施形態では、第1の通信インタフェースは、第2の通信インタフェースよりも大きなデータ帯域幅を有してもよい。
【0047】
一実施形態では、第2の通信インタフェースは、第2の通信インタフェースよりも良好な信頼性を有することができる。例えば、第2の通信インタフェースは冗長性を提供してもよいが、第1の通信インタフェースは冗長性を提供しなくてもよい。一実施形態では、第2の通信インタフェースは、短距離通信インタフェースとすることができる。
【0048】
特に、自律型車両30、携帯端末40、及び人員位置タグ50は、互いに直接通信するための第2の通信インタフェースを提供するために、V2V送信機を備えることができる。一実施形態では、V2V送信機は、無線(wireless)インタフェース、特にラジオ(radio)インタフェースである。V2V通信インタフェースは、2つの車両又は車両と携帯端末40,50との間の通信を、それらが互いに接近すると、第2の通信インタフェースを介して可能にする短距離インタフェースであってもよい。特に、V2V通信は、集中型プラットフォーム10との通信に使用される第1の通信インタフェースを提供するために使用される中央無線ネットワークから独立していてもよい。
【0049】
自律型車両30の車両コントローラ20の実施形態のさらなる機能部分、及び自律型車両の他の構成要素は、
図3に関して更に説明される。
図3は、システムの複数の自律型車両の各々に使用される車両コントローラの一例を記載したものに過ぎず、他の構成も同様に可能である。
【0050】
自律型車両は、推進システム34と、ブレーキシステム33と、ステアリングシステム32とを備えることができる。推進システム34は、特に、車両の車輪を駆動するための1つ又は複数のモータを備えることができる。車両は、推進システム34、ブレーキシステム33及びステアリングシステム32のうちの少なくとも1つを制御する車両コントローラを更に備えることができる。
【0051】
車両コントローラ20は、少なくとも1つのマイクロプロセッサと、非一時的メモリに記憶されたソフトウェアとを備えてもよく、ソフトウェアは、本明細書に記載される車両コントローラの機能及びサブシステムを実施するためにマイクロプロセッサ上で実行される。車両コントローラの様々なサブシステムは、車両コントローラのソフトウェア及び/又はハードウェア構成要素によって実装されてもよい。
【0052】
車両コントローラは、禁止コマンドが集中型プラットフォーム10、携帯端末40、又は人員位置タグ50から受け取られたときに、車両の推進を禁止するように構成された推進禁止システム29を備えることができる。特に、推進禁止システム29は、車両の推進システム34への電源を遮断することができる。推進禁止システム29は、解除コマンドを受信すると、推進システム34に電源を再接続するように構成されてもよい。自律型車両は、特に、2019年5月14日に出願された同時係属中の米国特許出願第16/412,128号に記載されている推進を阻止するための機能を含むことができ、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0053】
一実施形態では、車両コントローラは、採掘現場70内の自律型車両30の位置及び/又は姿勢を検出するように構成された位置特定システム26を備えることができる。例えば、位置特定システムは、GPSのような衛星ベースのナビゲーションシステムから、又は採掘現場のナビゲーションシステムから信号を受信するように構成された受信機を含んでもよい。位置特定システムは、ジャイロスコープ及び/又は加速度センサを更に含んでもよい。
【0054】
自律型車両の車両コントローラ20は、上述した軌道制御システム21を更に備えることができる。軌道制御システム21は、第1の通信インタフェース11及び31を介して集中型プラットフォーム10から受信した所定の任務にしたがって自律型車両30を自律的に制御するように構成されてもよい。一実施形態によると、車両コントローラ20は、自律型車両のステアリングシステム32を制御するように構成されたステアリング制御システム22と、車両の推進システム34を制御するように構成された推進制御システム24と、自律型車両のブレーキシステム33を制御するように構成されたブレーキ制御システム23とを備えることができる。
【0055】
一実施形態によると、軌道制御システム21は、ステアリング制御システム22、推進制御システム24及びブレーキ制御システム23を介して自律型車両30を自律的に制御して、任務によって規定された軌道に追従するように構成されてもよい。特に、任務の一部として、集中型プラットフォーム10は、自律型車両30に所定の軌道を通信することができ、軌道制御システム21は、所定の軌道に沿って、ステアリング制御システム22及びブレーキ制御システム23を介して自律型車両30を自律制御するように構成することができる。
【0056】
一実施形態では、自律型車両は、第1の通信インタフェース31を介して集中型プラットフォームの第1の通信インタフェース11に、自律型車両の位置及び/又は方位などの位置情報を伝達するように構成することができる。一実施形態では、自律型車両は、第2の通信インタフェース31’を介して、他の自律型車両の第2の通信インタフェース31’及び/又は携帯端末40,50の第2の通信インタフェース41’又は51’に、その位置及び/又は機首方位などの位置情報を通信するように構成され得る。
【0057】
車両コントローラ20は、検出システム25を更に備えることができる。検出システム25は、自律型車両上に配置されたセンサ35の信号を評価するように構成することができる。検出システム25は、自律型車両の少なくとも1つのセンサ35から受信したセンサ情報を評価することによって、他の車両又は人員などの障害物を検出するように構成することができる。センサは、光学的及び/又はRFセンサを含んでもよい。検出システム25は、第2の通信インタフェース31’を介して他の車両及び/又は携帯端末から受信されたデータによって増強されてもよい。
【0058】
更に、車両コントローラ20は、検出システム25によって検出された他の車両のような障害物との衝突を予測するように構成された衝突予測システム28を備えていてもよい。更に、一実施形態では、車両コントローラは、衝突回避システム27を備えることができる。衝突予測システム28が衝突を予測した場合、その衝突を回避する再計画軌道を提供するために、衝突回避システムは、車両に搭載された所定の軌道を自律的に再計画するように構成されてもよい。
【0059】
車両コントローラ20は、センサ35に接続することができる。少なくとも1つのセンサ35が検出システム25に接続され、検出システム25が他の車両のような障害物を検出することを可能にする。
【0060】
車両コントローラ20は、アクチュエータ36に更に接続されていてもよい。このようなアクチュエータは、ステアリング制御システム22に接続され、ステアリング制御システムが車両を操舵することを可能にするステアリングアクチュエータと、ブレーキ制御システム23に接続され、ブレーキ制御システムが車両をブレーキすることを可能にするブレーキアクチュエータとを含む。
【0061】
車両は、入力装置37を更に備えることができる。一実施形態によると、入力装置は、推進システム34、ブレーキシステム33、及びステアリングシステム32を制御することによって、運転者が自律型車両を手動操作モードで駆動することを可能にする。例えば、入力装置は、ステアリングホイール、ブレーキペダル及び/又は推進ペダルを備えることができる。入力装置は、車両コントローラ20に接続することができる。車両コントローラは、ワイヤ機能による駆動を提供することができる。一実施形態によると、入力装置は、運転者が自律型車両を自律走行モードから手動動作モード及び/又はバックに切り替えることを可能にしてもよい。
【0062】
自律型車両は、特に、自律型車両を自律動作モードから手動動作モードに切り替える機能、及び/又は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年5月14日に出願された同時係属中の米国特許出願第16/412,128号に記載されている機能を備えることができる。
【0063】
上述のような自律型車両又は他のタイプの自律型車両の実施形態を使用するシステムの様々な実施形態を、
図2及び
図4~
図6に関して以下に説明する。
【0064】
一実施形態では、携帯端末40のユーザインタフェース42は、複数の自律型車両30のうちの少なくとも1つの車両の部分集合を識別する情報を表示するように構成されてもよく、車両の部分集合は、携帯端末40に対する距離に基づいて決定される。
【0065】
一実施形態によると、車両の部分集合は、携帯端末40の所定の距離60内に存在する複数の自律型車両の中から全ての車両を選択することによって決定されてもよい。一実施形態では、所定の距離60は、変更可能であってもよい。特に、所定の距離60は、集中型プラットフォーム10から変更可能であってもよい。
【0066】
一実施形態によると、複数の自律型車両はそれぞれ、自律型車両及び携帯端末40の位置を決定する位置特定システム26を備え、複数の自律型車両30は、複数の自律型車両30の位置を第2の通信インタフェース31’,41’を介して携帯端末40に通信するように構成される。
【0067】
一実施形態では、携帯端末40は、位置特定システム46及びユーザインタフェース42を備え、位置特定システム46は、携帯端末40の位置を決定するように構成され、ユーザインタフェース42は、第2の通信インタフェース41’を介して通信される位置に基づいて、複数の自律型車両30のうちの少なくとも1つの車両の部分集合を識別する情報を表示するように構成される。特に、車両の部分集合は、携帯端末40の位置に関する距離に基づいて決定されてもよい。
【0068】
一実施形態では、携帯端末40は、複数の自律型車両30のうちの少なくとも1つの動作を禁止すること及び停止することのうちの少なくとも1つのための禁止コマンドを入力するように構成されたユーザインタフェース42を備えることができる。一実施形態では、ユーザインタフェース42は、ユーザインタフェース42によって識別された車両の部分集合の中から禁止されている少なくとも1つの車両を具体的に選択するように構成することができる。
【0069】
一実施形態では、システムは、第1の通信インタフェース11を介して、携帯端末40,50の位置、採掘現場内の複数の自律型車両30の位置、及び複数の自律型車両30のうちの少なくとも1つの状態のうちの少なくとも1つを集中型プラットフォーム10に通信するように構成される。
【0070】
一実施形態では、第2の通信インタフェース31’は、複数の自律型車両30のうちの少なくとも2つの間で、位置及び方向のうちの少なくとも1つに関するデータを直接交換するように構成されてもよい。
【0071】
一実施形態によると、携帯端末のユーザインタフェースは、複数の自律型車両の中から少なくとも1台の車両を選択し、選択された車両の動作を禁止するための禁止コマンドを入力するように構成されてもよい。一実施形態では、ユーザインタフェースは、選択のために複数の自律型車両のうちの少なくとも車両の部分集合を識別する情報を表示するように構成されてもよい。一実施形態によると、車両の部分集合は、携帯端末40に対する距離60に基づいて決定される。一実施形態によると、車両の部分集合は、携帯端末40の所定の距離60内に存在する複数の自律型車両の中から全ての車両を選択することによって決定されてもよい。一実施形態では、所定の距離60は、変更可能であってもよい。具体的には、所定の距離60は、集中型プラットフォーム10から、又は携帯端末40のユーザインタフェースから変更可能であってもよい。
【0072】
本開示のさらなる任意選択の特徴及び使用シナリオを以下に記載する。
【0073】
図4に示すように、携帯端末は、複数の自律型車両AV1~AV5が存在する採掘現場70内で使用することができる。採掘現場にいる人員80は、車両AV2に接近することを望んでいる。例えば、車両AV1及びAV3~AV5は、道路71に沿って移動することができ、一方、車両AV2は、サービスされるべき駐車区域72上に駐車することができ、又は自律動作から手動操作に切り替えることができる。
【0074】
ローカル緊急停止(例えば、携帯端末への所定の距離60内に存在する全ての車両の推進を禁止する緊急停止)が、要員によって開始されるであろう場合、これは、車両AV2だけでなく、車両AV1及びAV3も禁止し、したがって、道路71上の交通を停止することになる。しかしながら、道路上を走行する車両は安全な距離で駐車区域72を通過するので、これは人員80の安全性を保証するために必要とされない。
【0075】
したがって、携帯端末は、携帯端末40までの所定の距離60内に存在する全ての車両を表示し、使用者(例えば、人員80)が、選択された車両のみの推進を禁止するために、表示された車両のうちの1つ又はいくつかを選択することを可能にする。この目的のために、携帯端末は、第2の通信インタフェース31’及び41’を介して車両の位置特定システム26によって決定された位置情報を受信し、それらの位置を、その位置特定システム46によって決定された携帯端末の位置と比較することによって、携帯端末から車両の位置までの距離を決定することができる。
【0076】
図5は、ディスプレイ91、選択キー92及び93、並びに禁止コマンドキー94を有する携帯端末90の実施態様を示す。
図5に示す実施形態は、
図2に示す実施形態に関して既に上述した特徴を更に有することができる。この実施形態では、ユーザインタフェースは、携帯端末40までの車両の距離に応じた命令で車両の部分集合を表示するように構成される。特に、ディスプレイには、一定の距離60内に存在する全ての車両AV1~AV3の一覧が表示され、車両は、距離が増加する順に上から下に示される。
【0077】
この実施形態では、上昇キー92及び下降キー93は、禁止される車両を選択するために、選択バー96をリスト中に移動させるために使用されてもよい。禁止キー94を押すことにより、選択された車両の推進は禁止される。図示の実施形態では、車両の禁止は、例えば、該当する要求97の後に禁止キー94を再び押すことによって確認されなければならない。禁止コマンドは、第2の通信インタフェース41’及び31’を介して、携帯端末40から対応する自律型車両に送信されてもよい。
【0078】
集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース41及び11を介して携帯端末40によって禁止コマンドを通知され得る。これに代えて又はこれに加えて、集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース31及び11を介して自律型車両30によって禁止状態を通知されてもよい。
【0079】
携帯端末のインタフェース42は、禁止コマンドを解除するための解除コマンドを入力するように更に構成されてもよい。
図5に示す実施形態では、これは解除キー95によって提供される。解除する車両は、選択キー92,93によって再び選択することができる。解除キー95を押すことにより、選択された車両の推進禁止が解除される。図示の実施形態では、車両の解除は、例えば、該当する要求97の後に解除キー95を再び押すことによって確認されなければならない。解除コマンドは、第2の通信インタフェース41’及び31’を介して、携帯端末40から対応する自律型車両に送信されてもよい。集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース41及び11を介して、携帯端末40によって解除コマンドを通知されてもよい。これに代えて、又はこれに加えて、集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース31及び11を介して自律型車両30によって解除状態を通知されてもよい。
【0080】
携帯端末への車両の距離に応じた命令で車両を示す代わりに、ディスプレイは、携帯端末40に対する車両の位置をグラフィカルに示すように構成することもできる。例えば、ディスプレイは、周囲の地形及びこの地形に存在する車両の地図を示すことができる。ディスプレイはまた、タッチスクリーン型で設けることができ、タッチスクリーンの関連する領域をタップすることによって、携帯端末の制御を可能にする。例えば、ディスプレイ上に表示された車両は、車両が表示されている場所をタップすることによって選択されてもよい。ディスプレイの特定の構成にかかわらず、ディスプレイは、車両の識別情報及び/又はステータス情報、及び/又は携帯端末までの車両の距離を表示するように構成されてもよい。
【0081】
本開示の実施形態では、携帯端末は、携帯端末から所定の距離内に存在する複数の自律型車両のうちの全ての車両の動作に対するローカル緊急停止抑止機能を備えてもよい。一実施形態では、ローカル緊急停止は、携帯端末上のユーザ入力によって起動されてもよい。例えば、緊急停止を作動させるために押しボタンを設けることができる。一実施形態によると、携帯端末は、採掘現場に存在する複数の自律型車両のうち、全ての車両の動きを禁止するためのグローバル緊急停止を更に備えることができる。一実施形態では、グローバル緊急停止の起動は、ローカル緊急停止の起動後にのみ可能である。
【0082】
例えば、ローカル緊急停止は、携帯端末の押しボタンを押すことによって起動され、グローバル緊急停止は、同じ押しボタンを押すことによって起動されてもよく、この押しボタンは、第1及び第2の段階を有し、その場合、ローカル緊急停止は、押しボタンを第1の段階に押すことによって起動され、グローバル緊急停止は、押しボタンを第1の段階を経て第2の段階に押すことによって起動される。
【0083】
一実施形態によると、携帯端末は、携帯端末から所定の距離内に存在する複数の自律型車両のうちの全ての車両の動きを常に抑制するように構成されてもよい。例えば、この実施形態では、携帯端末は、採掘現場の全ての人員によって着用される人員位置タグ50として構成されてもよい。
【0084】
実施形態では、携帯端末は、携帯端末からの第1の距離内に存在する複数の自律型車両のうちの全ての車両の動作を禁止する、携帯端末からのユーザ入力によって起動することができる第1のローカル緊急停止と、携帯端末からの第2の距離内に存在する複数の自律型車両のうちの全ての車両の動作を常に禁止するように構成される第2のローカル緊急停止とを有することができる。特に、第2の距離は、第1の距離よりも小さくてもよい。一実施形態では、所定の距離、又は第1及び第2の距離は、変更可能であってもよい。変更は、例えば、携帯端末及び/又は集中型プラットフォームを介して可能である。実施形態において、ローカル緊急停止が作動した後に携帯端末まで所定の距離内に進入する車両は、禁止状態にされる。
【0085】
ローカル及び/又はグローバル緊急停止のためのコマンドは、第2の通信インタフェース41’,51’及び31’を介して、携帯端末40,50から自律型車両に送信されてもよい。集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース41及び11を介して携帯端末40によってローカル及び/又はグローバル緊急停止コマンドを通知され得る。これに代えて、又はこれに加えて、集中型プラットフォームは、第1の通信インタフェース31及び11を介して、対応する自律型車両30によって緊急停止状態を通知されてもよい。一実施形態では、ローカル及び/又はグローバル緊急停止のためのコマンドは、第1及び/又は第2の通信インタフェースを使用して、集中型プラットフォームを介して携帯端末40,50から自律型車両に送信されてもよい。
【0086】
また、上述した実施形態を組み合わせてもよい。例えば、
図5の実施形態は、ローカル緊急停止ボタン43も備える。ボタンは、機械的押しボタンであってもよい。
【0087】
以下に、上述した実施形態のいずれかのさらなる任意の特徴及びそれらの組合せを説明する。
【0088】
一実施形態では、複数の自律型車両は、それぞれ、禁止命令を受信した後、特に、第2の通信インタフェースを介して携帯端末から禁止命令を受信した後に、車両の推進を停止することによって、車両を禁止状態にするための車両コントローラを備える。
【0089】
一実施形態では、携帯端末が車両との禁止接続を有し、この接続が失われた場合(例えば、バッテリが切れたため)、車両コントローラは、第1の通信インタフェースを介して、携帯端末がネットワークに関連付けられなくなったことを集中型プラットフォームに通信することができる。一実施形態では、車両コントローラが作動禁止状態でオフに切り替えられ、再びオンに切り替えられる場合、車両は、携帯端末によって解除されるまで作動禁止状態を保持する。実施形態において、集中型プラットフォームは、再びスイッチオンされた後、携帯端末によって解除されるまで作動禁止状態で始動するために、車両コントローラを制御してもよい。車両コントローラが遮断されている間に禁止状態が解除された場合、集中型プラットフォームは、車両に通常の動作で直ちに始動するように指令することができる。
【0090】
代替の実施形態では、車両コントローラは、作動禁止状態を局所的に記憶し、再びスイッチオンされた後、携帯端末によって解除されるまで、記憶された値に基づいて作動禁止状態で始動することができる。車両コントローラが遮断されている間に禁止状態が解除された場合、集中型プラットフォームは、禁止状態を解除するように、及び/又は格納された値を更新するように車両に命令することができる。
【0091】
システムは、複数の携帯端末と共に動作するように構成されてもよい。携帯端末の全てが、上述の特定の機能を有する必要はない。
【0092】
一実施形態では、複数の携帯端末の各々は、車両の推進を抑制するように構成されてもよい。したがって、単一の車両が、複数の携帯端末から受信された複数の禁止コマンドを受ける可能性がある。一実施形態では、複数の携帯端末のうちの少なくとも2つから受信される禁止コマンドによって複数の自律型車両のうちの1つの車両が禁止される場合、全ての禁止コマンドが解除された後にのみ、その車両を解除することができる。特に、自律型車両は、禁止コマンドの解除が、禁止コマンドを起動した特定の装置からでなければならない「ロックアウト」機能を有することができる。例えば、別のハンドヘルド装置は、前記禁止コマンドを起動した装置から禁止コマンドを解除することができない。解除は、前記禁止コマンドを起動した装置に特有のものである。
【0093】
一実施形態では、携帯端末は、携帯端末をシステムにペアリング及びアンペアリングするためのペアリング機能を有することができる。一実施形態では、携帯端末の非作動化は、ペアになっていない状態でのみ可能であり得る。一実施形態では、集中型プラットフォームは、システムとペアになっている全ての携帯端末への接続を監視し、接続が所定の時間だけ失われた場合にグローバル緊急停止を開始することができる。この目的のために、集中型プラットフォームは、それらの機能を監視するために、携帯端末の第2の通信インタフェースと通信するための第2の通信インタフェースを備えてもよい。
【0094】
一実施形態によると、携帯端末は、携帯端末を携帯している人員と、携帯端末を携帯していた人員が落下した携帯端末との不作動のうちの少なくとも1つを判定するための慣性測定ユニット44を備えることができる。
【0095】
一実施形態によると、集中型プラットフォーム10は、採掘現場70内の携帯端末40及び複数の自律型車両30の位置を決定するように構成されていてもよい。この目的のために、携帯端末及び車両は、それらの現在位置に関する位置情報を集中型プラットフォームに送信することができる。集中型プラットフォームの在庫リストは、採掘現場に存在する自律型車両に加えて、全てのペアになった携帯端末の在庫からなる。
【0096】
一実施形態によると、集中型プラットフォーム10は、携帯端末までの所定の距離内に存在する複数の車両の部分集合を決定するように構成されてもよい。第1及び第2の実施形態では、集中型プラットフォームは、車両に関する識別情報を部分集合から携帯端末に送信することができる。
【0097】
一実施形態では、集中型プラットフォームは、携帯端末からローカル緊急停止コマンドを受領した後に部分集合からの全ての車両を禁止状態に変えるように、又は部分集合からの任意の車両を常に制御して禁止状態に変えるように、部分集合からの全ての車両を制御することができる。
【0098】
システムは、禁止制御も集中型プラットフォームを介して実行されるように構成されてもよい。
【0099】
システムはまた、車両と携帯端末との間の直接通信を使用して動作するように構成されることができ、その結果、禁止制御は、集中型プラットフォームを介して、及び直接通信によっての両方で実行され得る。
【0100】
図6は、集中型プラットフォーム10との第1の通信インタフェースを介した通信90と、第2の通信インタフェースを介した携帯端末と自律型車両30との間の直接通信100との両方が存在する実施形態を示す。
【0101】
自律型車両30は、直接通信によって識別情報及び/又は位置情報を送出するように構成されてもよい。これは、2019年7月2日に出願された同時係属中の米国特許出願第16/460,693号に記載されているようなV2V通信の一部であってもよく、その内容は、参照によりその全体が含まれる。具体的には、自律型車両30は、定期的な間隔での直接通信によって識別情報及び/又は位置情報を送出するように構成されてもよい。特に、位置及び方位に関する自律型車両から自律型車両への直接の通信は、携帯端末と通信するためにも使用される第2の通信インタフェースを使用して、衝突回避のために使用されてもよい。同じ概念は、車両に搭載され、自律型車両に向かって移動する携帯型又は固定型装置にも使用され得る。これにより、衝突回避/V2V機能を無線安全システムRFインフラストラクチャ内に統合することができる。
【0102】
例えば、第2の通信インタフェースは、例えば、速度、機首方位、経路等の、携帯端末を装備した他の自律型車両又は車両又は人員との差し迫った衝突を決定するための特性を送信することができる。自律型車両の車両コントローラは、他の全ての周囲システムを監視し、衝突の可能性を計算することができる。自律型車両の車両コントローラは、最も近い安全システムの位置、速度、及び方位を詳述するデータを第2の通信インタフェースを介して送信することができる。
【0103】
安全システム内の衝突回避モジュールは、以下を独立して報告することに関して、以下の責任を有することができる。
【0104】
(前方の車両、同一経路上)
車両2はそのパラメータを送信することができる。車両1は、車両2が、車両1の通る近似経路をたどっていると認識することができる。車両1は、車両2が車両1の前方にあると認識してもよい。車両1は、車両2が停止した場合、それが同じ経路にあり、潜在的な衝突を提示すると計算することができる。車両1は、この情報を送信することができる。
【0105】
(前方車両、対向車線)
車両3は、そのパラメータを送信することができる。車両1は、車両3が車両1に接近していることを認識してもよい。車両1は、車両3が、車両1とは反対側の車線にある、異なる経路に沿って走行していることを認識してもよい。車両1は、車両3が衝突することなく安全に通過すると結論付けることができる。車両1は、この情報を送信することができる。
【0106】
(車両追従、同一レーン内)
車両1は、そのパラメータを送信することができる。車両2は、車両1が、車両2の後方にあると認識することができる。車両2は、車両1が車両2と同じレーンである経路に沿って走行していることを認識することができる。車両2は、車両1が後方にあるので、追従距離にかかわらず、車両1が衝突の脅威を提起しないと計算することができる。車両2は、この情報を送信することができる。
【0107】
ハンドヘルドデバイスは、周囲の車両から識別情報及び/又は位置情報を受信するように構成されてもよい。ハンドヘルドデバイスは、受信された情報に基づいて、その位置と車両の位置との間の距離を決定するように構成され得る。ハンドヘルド装置は、所定の距離内の車両の部分集合を決定するように構成されてもよい。ハンドヘルドデバイスは、直接通信を介して特定の車両に禁止コマンドを送出するように構成されてもよい。
【0108】
ハンドヘルド装置は、その位置に関する情報を含むローカル禁止コマンドを、直接通信を介して到達範囲内の全ての車両に送出するように構成することができ、車両は、ハンドヘルド装置までの距離を決定し、この距離に基づいて、禁止コマンドに従うべきかどうかを決定するように構成することができる。
【0109】
ハードウェアユニット
システムは、全て特定の機能を提供する複数のハードウェアユニットから構成されてもよい。システムは、自律動作領域と、自律型車両に取り付けられた、ハンドヘルドである又は人員に取り付けられた装置のホストとの適切なカバレッジを保証するために使用され得る固定インフラストラクチャを含み得る。システムに統合するために、車両コントローラをトラックに搭載することができる。ハンドヘルド送信機及び人員位置タグは、後述する機能を実行するために人員によって使用される。それらは、携帯端末の実施形態として構成されてもよい。外部ボタンは、運搬トラックに搭載されて、それらの特定の機能を実行するために使用される。固定インフラストラクチャを使用して、地理的制約に基づいて無線信号を拡張し、自律動作領域の完全なカバーを保証することができる。車両コントローラは、複数のハンドヘルドユニットとペアにすることができ、システムインフラストラクチャへの有線又は無線接続を介して変更可能であってもよい。
【0110】
機能
システムは、次の機能のうちの1つ又は複数を提供することができる。
【0111】
ローカル電子停止は、無線送信機の赤い電子停止ボタン又は有線ボタンを押すことで作動するシステムである。これにより、変更可能な半径内の全ての資産の安全定格電子停止が開始される。
【0112】
全体停止は、ローカル電子停止の延長システムである。これは、ローカル電子停止が作動されることと、追加の動作とを必要とする。
【0113】
禁止システムは、ユーザが禁止すべき特定の資産を選択するか、又は一時停止状態にすることができる方法である。禁止システムのための使用例は、車両からの安全な出入り及び/又は資産のサービスへの開始である。
【0114】
システムは、グローバル電子停止、ローカル電子停止、又は送信機、車両コントローラ、又は外部ボタンの適切なボタンを押すことで禁止できる。ハンドヘルド送信機上のユーザインタフェースを使用して、所望の資産に対する禁止を達成することができる。
【0115】
システムは、任意の送信機と車両コントローラとの間で無線通信が失われたかどうかを判定するための時間を構成する能力を有することができる。設定時間に達した場合、システムはグローバル電子停止モードに入ることができる。
【0116】
システムは、全ての接続され、ペアになった装置がもはや電子停止モード又は位置になくなると、電子停止モードを終える能力を有することができる。
【0117】
システムには、調整可能なタイムアウトで外部ウォッチドッグを設定する能力がある場合がある。
【0118】
無線コントローラが動作から外されることを試みられる場合、システムは、無線コントローラが全てのローカル、全停止を解除し、選択されたコントローラから禁止するまで、取り外しプロセスを防止することができる。
【0119】
仕様
システムの実施形態の様々な機能及びハードウェアユニットの詳細を以下に説明する。
【0120】
(ローカル電子停止)
任意の送信機又はローカルボタンから直ちにアクティブネットワーク上の変更可能な半径内に全てのトラックを停止させることを意図したソフトウェア及びハードウェア出力である。ローカル電子停止が開始されると、車両コントローラの安全出力が安全な状態である理由に接続される可能性がある。これは、指定された半径内に全てのトラックを安全に停止させることを目的としている。複数のローカル電子停止が開始される場合、車両コントローラは、全てのローカル電子停止がクリアされるまで、安全な状態に留まることができる。その際、車両コントローラは入力電圧を安全出力に再接続することがある。トラックに搭載されている他のシステムは、再起動プロセスを処理する。ローカル電子停止は、変更可能な半径を有することができる。特に、車両コントローラがローカル電子停止要求に応答する半径は、変更可能であってもよい。ローカル電子停止は、変更可能な距離よりも作動装置により近づく車両が安全な状態に置かれるように、動的であってもよい。更に、ローカル電子停止が開始されたときに車両が変更可能な距離内にある場合、作動装置(複数可)がローカル電子停止の全てがクリアされるまで、安全状態がラッチされる。これは、ローカル電子停止の開始時に車両が作動コントローラから離れて移動している場合をカバーするためであるが、停止に至る前に半径を超えてしまう。
【0121】
(グローバル全体停止)
グローバル全体停止は、ローカル電子停止システムの拡張である。グローバル全体停止を起動するために、ローカル電子停止システムが起動され、続いて、無線送信機上の同じボタン又は別のボタンが押される。一旦作動すると、車両コントローラ上の安全出力は、安全状態であるアースに接続されてもよい。これの意図は、同じ無線安全システムの一部である全てのトラックを安全に停止することである。複数のグローバル全体停止が開始される場合、車両コントローラは、全てのグローバル全体停止がクリアされるまで、安全状態に留まることができる。その際、車両コントローラは入力電圧を安全出力に再接続することがある。資産に搭載された他のシステムは、再起動プロセスを処理する。車両コントローラへの電源が全停止で遮断される場合、システムは、無線コントローラが全停止を維持する限り、全停止状態を維持することができる。この目的は、車両への電源が再投入されても全体停止をラッチすることである。
【0122】
(ローカル禁止)
ローカル禁止機能は、ユーザが禁止すべき特定のトラックを指定することを可能にする。無線送信機上のユーザインタフェースを使用することによって、ユーザは、禁止する特定の車両を選択することができる。ユーザインタフェースは、ユーザからの距離(最初に最も近いもの)の順序で禁止することができる全ての資産を提示する。一旦選択されると、ユーザは、イエス/ノー選択によって再び禁止したいという欲求を確認することができる。無線送信機が禁止を開始すると、選択された車両の車両コントローラは、禁止の要望を伝達することができる。逆のプロセスは、車両を妨害しないために必要とされ得る。複数の無線コントローラは、単一の車両を禁止することができる。禁止が車両コントローラによって開始されると、全ての無線コントローラが選択された資産を禁止解除するまで、禁止は有効なままであり得る。無線コントローラが車両との禁止接続を有し、その接続が失われる(例えば、バッテリ切れ)場合、車両コントローラは、無線コントローラがシステムと関連付けられなくなったことを通信することができる。車両コントローラへの電源がアクティブな禁止で遮断される場合、システムは、無線コントローラが特定の車両との禁止を維持する限り、禁止条件を維持することができる。これは、電源を入れ直しても禁止をラッチすることを目的としている。
【0123】
(衝突回避)
無線安全システムは、差し迫った衝突を決定するために必要な特性、例えば、速度、機首方位、経路などを送信することができる。無線安全システムは、周囲の他の全てのシステムを監視し、衝突の可能性を計算する場合がある。無線安全システムは、最も近い安全システムの位置、速度、及び方位を詳述するデータを送信することができる。
送信されるパラメータは、
・システムID#
・車種(トラック、軽自動車、ホイールローダ、モータグレーダー、人等)
・速度
・見出し
・予測曲率
であり得る。
【0124】
(車両コントローラ)
車両コントローラは、以下の機能を持つ場合がある。車両コントローラがグローバル電子停止、ローカル電子停止、禁止モードに入ると、システムは高い側の停止出力回路を切断することがある。停止出力回路は、車両コントローラ上の2つの物理的接続であってもよく、互いに同一の機能を有してもよい。いかなる必要なアンテナも、トラックに外部から取り付けることができ、車両コントローラにハード配線することができる。車両コントローラは、様々なプロトコルを介して通信することができる。通信は無線通信であってもよい。車両コントローラは、全ての現在のシステム機能の状態をトラック及びアクティブネットワークに出力することができる。
【0125】
(V2V)
車両コントローラは、記載される機能性を達成するために、車両間通信を含んでもよい。
【0126】
(ハンドヘルド送信機)
ハンドヘルド送信機は、次の機能のうちの1つ以上を有してもよい。ハンドヘルドユニットがシステムとペアにされる場合、ハンドヘルドは、電子停止ボタンが押されるか、又は解除されるかのいずれかの場合に、システムに信号を出力してもよい。ハンドヘルドユニットは、システムとペアにされる場合に、電源を切ることができない場合がある。
【0127】
(ユーザインタフェース)
ハンドヘルドユニットのユーザインタフェースは、所望のトラック上で禁止機能を実行するために使用されてもよい。夜間の視界を確保するためにバックライトを使用してもよい。スクリーンは、直射日光条件で読み取ることができる。タッチスクリーンを使用してもよい。タッチスクリーンが使用される場合、スクリーンが意図せずに使用されないことを確実にするためのロック機能が存在し得る。ユーザによって促されると、ユーザインタフェースは、ハンドヘルドユニットからの範囲内の資産のリストを表示することができる。この範囲は、マスターコーディネータを介して設定できる。ハンドヘルドユニットの通常動作中、画面は、
・電池残量(%)
・停止/禁止状態
・手持ちID
・画面ロック状態(タッチスクリーンを使用する場合)
を表示することができる。
【0128】
禁止機能を実行するために、ユーザは、利用可能な資産のリストを要求し、所望の資産を選択し、ボタンを押して禁止を作動状態にすることができる。禁止状態を終了するために、使用者は、禁止状態にある資産を選択し、ボタンを押し、装置は、所定の資産の禁止状態を終了するための確認を使用者に促すことができる。
【0129】
(人員位置タグ)
人員タグをこのシステムの一部として使用することができる。
パーソナルロケーションタグは、一定の変更可能なルールでローカル電子停止を作動状態にする場合がある。
【0130】
(外部停止/禁止ボタン)
外部停止及び禁止ボタンは、車両コントローラにハード配線入力を提供する捩り解除ボタンであってもよい。外部ボタンは、トラックの運転室内に取り付けることを目的としている。使用者は、それらを使用して、設置されたトラックの電子停止を実行することができる。電子停止は、トラックのグローバル又はローカル停止のために変更可能であってもよい。
【0131】
(V2V:車両対車両)
安全システムは、近隣の他の車両に利害関係のある特定の情報を送信するための準備を行うことができる。この情報は、自律動作領域内の動作を増強するために使用することができる。データ受信タスクは、範囲内の任意の資産を聞き出し、データを読み取ることができる。この情報は、システムの他の安全機能を妨害しない。必要に応じて、別の無線機で送受信することができる。システムのホールトラック移植に特有のV2V無線上の送信のためのパラメータの例は、
・システムID: V2V情報を送信するシステムの鉱山ID
・特定トラックの要求搭載量
・搭載量スポットポイント(ローカルx,y座標): ローダで送信
・到達した搭載量スポットポイント: ローダによって送信された。
・準備完了: トラックが積み込み準備完了信号を送信
・現行トラック有効搭載量
・最終トラック有効搭載量
・バケット配送:バケットが配送されるたびにローダから送信される信号
・積込完了: 積み込み工具が積み込み可搬質量を送信する。
・搭載量バイアス: トラックは、LF、RF、LR、RRの搭載量%を伝達 - 合計100%
・鉱石の詳細: 例 銅 #2
である。
【0132】
図7は、採掘現場又は他の適当な場所で携帯端末を介して自律的な車両動作を制御する方法700を示すフローチャートである。方法700は、1つ又は複数の自律型車両(例えば、車両30)及び集中型プラットフォーム(例えば、集中型プラットフォーム10)と組み合わせて、
図2の携帯端末40などの携帯端末の非一時的メモリに格納された指示にしたがって実行され得る。
【0133】
702において、識別情報及び/又は位置情報が、第2の通信インタフェースを介して、携帯端末に近接する各自律型車両から携帯端末において受信される。いくつかの例では、識別及び/又は位置情報は、携帯端末の通信距離内にある動作中の(例えば、電源投入された)各自律型車両から受信される。上記で説明したように、第2の通信インタフェースは、V2V送信機を備えることができる。例えば、携帯端末は、各自律型車両上のそれぞれのV2V送信機と通信するように構成されたV2V送信機を有してもよい。自律型車両が動作可能であり(自律型車両のV2V送信機の電源がオン/送信されるように)、その自律型車両の送信機が携帯端末の範囲内にある場合、その自律型車両の識別情報及び/又は位置情報を携帯端末に送信することができる。
【0134】
704において、各自律型車両と携帯端末との間のそれぞれの距離は、受信された情報及び携帯端末の位置特定システムに基づいて決定される。携帯端末の位置特定システムは、携帯端末の位置を決定するように構成されたGPS又は他のナビゲーションシステムであってもよい。したがって、各自律型車両に対して受信した位置情報、及び位置特定システムから決定したような携帯端末の位置に基づいて、携帯端末と各自律型車両との間の距離を決定することができる。
【0135】
706では、それぞれの距離の表示が、携帯端末上に表示されたユーザインタフェース上に出力される。例えば、
図5に示すように、ユーザインタフェースは、各自律型車両(例えば、AV1、AV2など)の識別子と、携帯端末からの各自律型車両の距離とを表示することができる。識別子及び距離は、最も近い車両から最も遠い車両までのような、ランク付けされた命令で表示されてもよい。他の例では、ユーザインタフェースは、各自律型車両の位置(及び携帯端末の位置)がグラフィカルに示された地図を表示することができる。
【0136】
708において、方法700は、選択された車両の作動禁止を要求するユーザ入力を受けたかどうかを決定することを含む。ユーザ入力は、
図5に示されるようなユーザインタフェースから車両を選択するタッチ入力、又は
図4に示される地図のようなグラフィカル表示から車両を選択するタッチ入力など、それぞれの距離の表示された指示に対するタッチ入力を含むことができる。他の例では、ユーザ入力は、
図5に示す上下ボタンへの入力を介した車両の選択など、1つ又は複数の機械的又は電子的ボタンの凹部を含むことができる。車両が選択されると、追加のユーザ入力が入力されて、ユーザインタフェース上の禁止制御ボタンへのタッチ入力又は凹部など、その車両に禁止コマンドが送信されることを要求することができる。いくつかの例では、最初の選択及び禁止要求の後に、確認要求を出力することができ、禁止要求を確認するユーザ入力を受信することができる。
【0137】
選択された車両の動作を禁止及び/又は停止することを要求するユーザ入力が受信されない場合、方法700は716に進み、これについては以下でより詳細に説明する。選択された車両の動作を禁止及び/又は停止することを要求するユーザ入力が受信されると、方法700は710に進み、選択された車両に禁止コマンドを送信する。禁止コマンドは、携帯端末から選択された車両に直接(例えば、第2の通信インタフェースを介して)送信されてもよい。他の例では、禁止コマンドは、集中型プラットフォームを介してなど、間接的に送信することができる。例えば、第1の通信インタフェースを介して、携帯端末は、(選択された車両の識別子を含む)禁止コマンドを集中型プラットフォームに送信することができ、集中型プラットフォームは、(例えば、第1の通信インタフェースを介して)禁止コマンドを選択された車両に送信することができる。
【0138】
先に説明したように、禁止コマンドは、選択された自律型車両の動作を禁止(例えば、遅く)することができ、いくつかの例では、選択された自律型車両が停止する程度まで動作を禁止することができる。各動作自律型車両は、集中型プラットフォームから受信した任務にしたがって自律型車両を自律的に制御するように構成された軌道制御システムにしたがって動作してもよい。選択された自律型車両が禁止コマンドを受信すると、任務は無効にされ、その代わりに、軌道制御システムは車両を減速させる(例えば、停止する)。
【0139】
712において、方法700は、禁止コマンドを解除することを要求するユーザ入力が受信されたかどうかを判定する。ユーザ入力は、携帯端末のユーザインタフェース上の解除ボタンのタッチベースの選択又は凹部を含んでもよい。禁止コマンドの解除要求を受信していない場合、方法700は710に戻って禁止コマンドを送信し続けるか、又は禁止コマンドの解除要求を受信するまで待つ。禁止コマンドを解除する要求が受信された場合、方法700は714に進み、禁止コマンドを解除する。禁止コマンドを解除することは、禁止コマンドの送信を停止すること、及び/又は選択された車両に解除コマンドを送信することを含むことができる。禁止コマンドが解除されると、選択された車両は、任務にしたがって自律動作を再開することができる。
【0140】
716において、方法700は、ローカル緊急停止(ローカル電子停止)又はグローバル緊急停止(グローバル電子停止)を要求するユーザ入力が受信されたかどうかを決定する。先に説明したように、ローカル電子停止は、携帯端末の電子停止ボタン(例えば、
図5のローカル緊急停止ボタン43)への第1のユーザ入力を介して要求されてもよい。第1のユーザ入力は、ボタンを第1の段階まで押すことを含むことができる。グローバル電子停止は、ユーザが第1段階を介して第2段階までボタンを押すなど、電子停止ボタンへの第2ユーザ入力を介して要求されてもよい。ローカル又はグローバル電子停止を要求するユーザ入力が受信されない場合、方法700は復帰する。ローカル又はグローバル電子停止を要求するユーザ入力が受信された場合、方法700は718に進み、採掘現場の自律型車両の部分集合又は全てに禁止コマンドを送信する。ローカル電子停止が要求される場合、禁止コマンドは、携帯端末の所定の距離内の全ての自律型車両に送信されてもよい。グローバル電子停止が要求される場合、禁止コマンドは、採掘現場の全ての自律型車両(例えば、所定の距離内の全ての自律型車両、及び所定の距離外の全ての自律型車両)に送信されてもよい。先に説明したように、各禁止コマンドは、意図された/目標車両の動作を減速及び/又は停止することができ、その車両に対する禁止コマンドが解除されるまで持続することができる。716は、ローカル又はグローバル電子停止を要求するユーザ入力が受信されるときはいつでも、適切な禁止コマンドが送信されるように、方法700の実行中にいつでも実行することができることを理解されたい。次に、方法700は戻る。
【0141】
各自律型車両のそれぞれの距離を携帯端末に表示し、次いで、選択された車両のみに禁止コマンドを送る技術的効果は、安全リスクをもたらさない他の自律型車両の動作を中断することなく、車両の自律動作のユーザ無効化を無効化して安全性を高めることができるということである。
【0142】
本明細書で開示される制御方法及びルーチンは、非一時的メモリ内に実行可能命令として格納されてもよく、様々なセンサ、アクチュエータ、及び他のシステムハードウェアと組み合わせてコントローラを含む制御システムによって実行されてもよい。本明細書で説明される特定のルーチンは、イベント駆動、割り込み駆動、マルチタスキング、マルチスレッディングなどの任意の数の処理戦略のうちの1つ又は複数を表すことができる。したがって、図示された様々な動作、操作、及び/又は機能は、図示された順序で、並列に、又は場合によっては省略されて実行され得る。同様に、処理の順序は、本明細書で説明される例示的な実施形態の特徴及び利点を達成するために必ずしも必要ではなく、例示及び説明を容易にするために提供される。図示された動作、操作、及び/又は機能のうちの1つ又は複数は、使用されている特定の戦略に応じて繰り返し実行され得る。更に、記述された動作、動作及び/又は機能は、制御システム内のコンピュータ可読記憶媒体の非一時的メモリにプログラムされるコードを図形的に表すことができ、ここで、記述された動作は、電子コントローラと組み合わせて様々なエンジンハードウェア構成要素を含むシステム内の指示を実行することによって実行される。
【0143】
この明細書は、最良の形態を含む本発明を開示するために、また、任意のデバイス又はシステムを作成及び使用すること、並びに任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、当業者が本発明を実施することを可能にするために、例を使用した。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に想起される他の例を含むことができる。構成要素が特許請求の範囲に記載のものと相違ない場合、又は特許請求の範囲に記載のものとそれほど相違ない同等の構成要素を含む場合、このような他の例は特許請求の範囲内であるものとする。