(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】表示装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20250228BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20250228BHJP
H05K 3/36 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
G06F3/041 430
G06F3/041 412
G06F3/041 522
H05K1/14 A
H05K3/36 A
G06F3/041 660
(21)【出願番号】P 2022521456
(86)(22)【出願日】2021-02-20
(86)【国際出願番号】 CN2021077122
(87)【国際公開番号】W WO2021169882
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2024-02-13
(31)【優先権主張番号】202010113081.1
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010508043.6
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ション レン
(72)【発明者】
【氏名】チュー ユアンジャン
(72)【発明者】
【氏名】タン チアン
(72)【発明者】
【氏名】ソン ホイチアン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン イーチェン
(72)【発明者】
【氏名】ミン ハン
(72)【発明者】
【氏名】シャン フェイ
(72)【発明者】
【氏名】チウ ハイジュン
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110831328(CN,A)
【文献】国際公開第2018/078487(WO,A1)
【文献】特開2014-199605(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0090650(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0067798(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03 - 3/047
H05K 1/14
H05K 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、
表示パネルと、
前記表示パネルの光射出面に設けられ、複数の第1タッチリード線及び複数の第2タッチリード線を含むタッチ層と、
前記表示パネルにボンディングされ、メインフレキシブルプリント基板及びブリッジフレキシブルプリント基板を含むフレキシブルプリント基板と、を備え、
前記メインフレキシブルプリント基板は、
第1溶接領域、第2溶接領域、及びボンディング領域を有する第1基板と、ここで、前記ボンディング領域は、前記第1基板の前記表示パネルとボンディングされた領域である;
前記第1溶接領域と前記第2溶接領域に設けられる複数のパッドと;
前記第1基板上に設けられるタッチチップと、ここで、前記タッチチップと前記第1溶接領域との最小間隔は、前記タッチチップと前記第2溶接領域との最小間隔よりも小さい;
前記第1基板上に設けられる複数の第1タッチ接続線と、ここで、各々の第1タッチ接続線は、一端が前記タッチチップに電気的に接続され、他端が前記タッチ層における
前記複数の第1タッチリード線のうちの対応する1つの第1タッチリード線に電気的に接続される;
前記第1基板上に設けられる複数の第2タッチ接続線と、ここで、各々の第2タッチ接続線は、一端が前記第2溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチ層における
前記複数の第2タッチリード線のうちの対応する1つの第2タッチリード線に電気的に接続される;
前記第1基板上に設けられる複数の第3タッチ接続線と、ここで、各々の第3タッチ接続線は、一端が前記第1溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチチップに電気的に接続される;を含み、
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、
第3溶接領域と第4溶接領域とを有する第2基板と;
前記第3溶接領域と前記第4溶接領域とに設けられる複数のパッドと、ここで、前記第3溶接領域の1つのパッドと前記第1溶接領域の
対応する1つのパッドとが溶接され、前記第4溶接領域の1つのパッドと前記第2溶接領域の
対応する1つのパッドとが溶接されている;
前記第2基板上に設けられる複数のタッチ変換線と、ここで、各々のタッチ変換線は、一端が前記第3溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続される;を含み、
いずれか1つのパッドの径方向における最大サイズは、1.0mm以下である、表示装置。
【請求項2】
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、
前記第2基板上に設けられた少なくとも1つのシールド変換線をさらに含み、各々のシールド変換線は、一端が前記第3溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、複数の前記シールド変換線を含み、複数の前記シールド変換線は、少なくとも、最も外側に位置する2つのエッジシールド変換線を含み、前記2つのエッジシールド変換線の
うち、1つのエッジシールド変換線の両端ともう1つのエッジシールド変換線の両端は、順次接続されて環状を形成し、前記複数のタッチ変換線は、いずれも前記環状の内側に設けられている、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第3溶接領域と前記第4溶接領域
には、
いずれもM行のパッド
が設けられ、ここで、M≧2であり;
前記2つのエッジシールド変換線のうち、
前記1つのエッジシールド変換線の両端は、
前記第3溶接領域の第1行のパッドの最終行のパッドから離れる側
と、前記第4溶接領域の第1行のパッドの最終行のパッドから離れる側とに位置し、前記第3溶接領域の第1行のパッドと前記第4溶接領域の第1行のパッドのうち最も距離が離れる2つのパッドにそれぞれ電気的に接続され;前記もう1つのエッジシールド変換線の両端は、前記第3溶接領域の最終行のパッドの第1行のパッドから離れる側と、前記第4溶接領域の最終行のパッドの第1行のパッドから離れる側とに位置し、前記第3溶接領域の最終行のパッドと前記第4溶接領域の最終行のパッドのうち最も距離が離れる2つのパッドにそれぞれ電気的に接続さ
れ、
前記第3溶接領域の第1行のパッドのうち前記1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドと、前記第3溶接領域の最終行のパッドのうち前記もう1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドとが電気的に接続され、
前記第4溶接領域の第1行のパッドのうち前記1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドと、前記第4溶接領域の最終行のパッドのうち前記もう1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドとが電気的に接続されている請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第3溶接領域と前記第4溶接領域は、前記第2基板の対向する両端に設けられ、かつ、前記第2基板の前記メインフレキシブルプリント基板における正射影は、中心対称図形ではない、請求項1~4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第3溶接領域
及び前記第4溶接領域
には
、いずれもM行のパッド
が設けられ、ここで、M≧2であり;前記第2基板上の複数の変換線のうち、最も外側に位置する2つの変換線の間には、少なくとも2M個のパッドが分布して
おり、
前記複数の変換線は、前記複数のタッチ変換線と前記少なくとも1つのシールド変換線を含む、請求項
2~5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1溶接領域と前記第2溶接領域とは第1方向に沿って並んで設けられ;第1方向は前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略平行である、請求項
2~6のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第3溶接領域のパッドと前記第4溶接領域のパッドはいずれも複数の行に配列され、
前記第3溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、前記第1方向に沿って配列された複数のパッドを含み
、前記第4溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、前記第1方向に沿って配列された複数のパッドを含み;
前記第2基板上の複数の変換線のうちの少なくとも1つの変換線は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域の、第1行のパッドと最終行のパッドとの間の領域以外の領域を通過して、対応するパッドに電気的に接続さ
れ、前記複数の変換線は、前記複数のタッチ変換線と前記少なくとも1つのシールド変換線を含む、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
隣接する2行のパッドは、第2方向に沿って互いにずれて設けられ;前記第2方向は、前記第1方向と略垂直である、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第2基板は、移行配線領域と、前記移行配線領域の対向する両端に位置する接続セクター領域とを有し、
前記移行配線領域と前記接続セクター領域は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域との間に位置し、
前記
複数のタッチ変換線と前記少なくとも1つのシールド変換線を含む複数の変換線のうちの各々の変換線は、移行セグメントと、前記移行セグメントの対向する両端に位置する接続セグメントとを含み、前記移行セグメントは、前記第1方向に沿って延在し、かつ前記移行配線領域に設けられ、前記接続セグメントは、前記接続セクター領域に設けられ、
ここで、前記接続セクター領域の第2方向における最小幅は、前記移行配線領域の前記第2方向における幅以上であり、前記第2方向は、前記第1方向と略垂直である、請求項7~9のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記移行配線領域の前記第2方向における幅は、前記第3溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも小さく;且つ/又は、前記移行配線領域の前記第2方向における幅は、前記第4溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも小さく、
前記第3溶接領域に近い接続セクター領域の
部分は、前記第2方向における最大幅
が、前記第3溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも大きく;且つ/又は、前記第4溶接領域に近い接続セクター領域の
部分は、前記第2方向における最大幅
が、前記第4溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも大きい、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記パッドの外側輪郭は、略円形である、請求項1~11のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記パッドの直径の範囲は0.25mm~0.35mmである、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第2基板上のパッドはビアパッドであり;前記第2基板は、複数のビアを有し、各々のビアは1つのビアパッドに対応し、
前記ビアパッドは、
前記第2基板の前記メインフレキシブルプリント基板に近い表面及び前記メインフレキシブルプリント基板から離れる表面にそれぞれ設けられる2つのはんだラグと、ここで、前記ビアパッドに対応するビアは、前記ビアパッドの2つのはんだラグの間の第2基板及び前記2つのはんだラグを貫通する;
前記ビアパッドに対応する前記ビアの側壁を覆い、両端が前記2つのはんだラグにそれぞれ電気的に接続される、導電接続層と;を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項15】
前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の外側輪郭は、略円形である、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記ビアパッドの外側輪郭の直径の範囲は0.25mm~0.35mmである、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の内側輪郭は、略円形又はX字状である、請求項14~16のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項18】
前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の内側輪郭が円形である場合、前記内側輪郭の直径の範囲は0.05mm~0.15mmであり、
前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の内側輪郭がX字状である場合、前記内側輪郭に対応する外接円の直径の範囲は0.05mm~0.2mmである、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、
前記第1基板上のパッドを覆い、前記第1基板上のパッドが酸化されるのを防止するように配置された、第1金属パターンを含み、且つ/又は、
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、さらに、
前記第2基板上のパッドを覆い、前記第2基板上のパッドが酸化されるのを防止するように配置された、第2金属パターンを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項20】
前記メインフレキシブルプリント基板が第1金属パターンを含む場合、前記第1金属パターンの材料は、金及びニッケルのうちの1種又は2種の組み合わせを含み;
前記ブリッジフレキシブルプリント基板が第2金属パターンを含む場合、前記第2金属パターンの材料は、金及びニッケルのうちの1種又は2種の組み合わせを含む、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、
少なくとも前記第1基板の第1領域を覆う第1グリーンオイル層と、ここで、前記第1領域は、前記第1溶接領域と前記第2溶接領域のうちのパッドが設けられる領域以外の領域である、
前記第1基板の、前記第1溶接領域以外の領域と前記第2溶接領域以外の領域を覆う、第1樹脂層とを含み、
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、さらに、
少なくとも前記第2基板の第2領域を覆う第2グリーンオイル層と、ここで、前記第2領域は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域のうちのパッドが設けられる領域以外の領域である、
前記第2基板の、前記第3溶接領域以外の領域と前記第4溶接領域以外の領域を覆う、第2樹脂層とを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項22】
前記第1基板は、素子領域を有し、
前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、
前記第1基板の前記ブリッジフレキシブルプリント基板に近い側に設けられ、かつ前記第1基板の素子領域に位置し、前記タッチチップを有する、少なくとも1つの素子と、
前記素子領域のうちの前記少なくとも1つの素子が設けられる領域以外の領域を覆う、第3グリーンオイル層とを含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項23】
前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、
前記第1基板の前記ブリッジフレキシブルプリント基板から離れる側に設けられた支持体を含み、前記素子領域は、前記支持体の前記第1基板における正射影の範囲内にある、請求項22に記載の表示装置。
【請求項24】
前記支持体の前記第1基板における正射影の境界と前記素子領域の境界との間に間隔があり、前記間隔は0.5mm以上である、請求項23に記載の表示装置。
【請求項25】
前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、
前記ボンディング領域に設けられる複数の第1ボンディングピンと、少なくとも1つの第1ボンディングピンは、前記第1タッチ接続線を、前記表示装置のタッチ層における対応する第1タッチリード線に電気的に接続するように配置される;
前記ボンディング領域に設けられる複数の第2ボンディングピンと、少なくとも1つの第2ボンディングピンは、前記第2タッチ接続線を、前記タッチ層における対応する第2タッチリード線に電気的に接続するように配置される;を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項26】
前記メインフレキシブルプリント基板の第1方向に沿う最大サイズL
1の範囲は、55.25mm≦L
1≦55.55mmであり;前記第1方向は、前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略平行であり;
前記ボンディング領域は、帯状で、前記第1方向に沿って延在し;前記複数の第1ボンディングピン及び前記複数の第2ボンディングピンは、前記第1方向に沿って並んで設けられ;前記第1方向に沿って、前記メインフレキシブルプリント基板の最も距離が離れる第1ボンディングピンと第2ボンディングピンと
の距離
L
2
の範囲は、53.55mm≦L
2≦53.85mmであり、
前記ボンディング領域の第2方向に沿う最大サイズ
L
3
の範囲は1.2mm≦L
3≦1.6mmであり;前記第2方向は、前記第1方向と略垂直である、請求項25に記載の表示装置。
【請求項27】
前記タッチ層に含まれる第1タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第1タッチ接続線の数と同じであり;
前記タッチ層に含まれる第2タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第2タッチ接続線の数、及び第3タッチ接続線の数といずれも同じである、請求項1~26のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項28】
前記メインフレキシブルプリント基板は、前記第1基板上に設けられた複数のデータ信号制御線をさらに含み、
前記表示パネルは、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域を有し、前記表示パネルは、
複数のデータ線と;
前記周辺領域に設けられ、前記複数のデータ信号制御線及び前記複数のデータ線に電気的に接続される駆動チップと、ここで、前記駆動チップは、前記複数のデータ信号制御線上の信号を処理して前記複数のデータ線に出力するように配置される;を含む、
請求項1~27のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項29】
前記メインフレキシブルプリント基板に含まれるデータ信号制御線の数は、前記表示パネルに含まれるデータ線の数よりも少なく、かつ前記データ信号制御線の線幅は、前記データ線の線幅よりも広い、請求項28に記載の表示装置。
【請求項30】
前記メインフレキシブルプリント基板は、第1ボンディングピンと第2ボンディングピンをさらに含み、
前記表示パネルは、さらに、
複数の第1ボンディングパッドと、ここで、1つの第1ボンディングパッドは、
対応する1つの前記第1ボンディングピン及び
対応する1つの第1タッチリード線に電気的に接続される;
複数の第2ボンディングパッドと、ここで、1つの第2ボンディングパッドは、
対応する1つの前記第2ボンディングピン及び
対応する1つの第2タッチリード線に電気的に接続される;を含む、請求項1~29のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項31】
前記第1ボンディングパッドの厚さと前記第2ボンディングパッドの厚さは、いずれも、前記タッチ層の前記表示パネルに近い側の表面と前記表示パネルの前記タッチ層から離れる側の表面との間隔よりも小さい、請求項30に記載の表示装置。
【請求項32】
表示装置であって、
表示パネルと、前記表示パネルの光射出面に設けられたタッチ層と、前記表示パネルにボンディングされたフレキシブルプリント基板とを備え、前記表示パネルは、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域を有し、前記周辺領域には、複数の第1ボンディングパッドと複数の第2ボンディングパッドとを含むボンディング部が設けられ、
前記タッチ層は、複数の第1タッチリード線と複数の第2タッチリード線とを含み、1つの第1タッチリード線は、
前記複数の第1ボンディングパッドのうち対応する1つの第1ボンディングパッドに電気的に接続され、1つの第2タッチリード線は、
前記複数の第2ボンディングパッドのうち対応する1つの第2ボンディングパッドに電気的に接続され、
前記フレキシブルプリント基板は、メインフレキシブルプリント基板とブリッジフレキシブルプリント基板とを含み、
前記メインフレキシブルプリント基板は、
第1溶接領域、第2溶接領域、及びボンディング領域を有し、前記ボンディング領域に複数の第1ボンディングピン及び複数の第2ボンディングピンが設けられ、1つの第1ボンディングピンが
対応する1つの第1ボンディングパッドに電気的に接続され、1つの第2ボンディングピンが
対応する1つの第2ボンディングパッドに電気的に接続される、第1基板と;
前記第1溶接領域と前記第2溶接領域に設けられる、複数のパッドと;
前記第1基板上に設けられるタッチチップと、ここで、前記タッチチップと前記第1溶接領域との最小間隔は、前記タッチチップと前記第2溶接領域との最小間隔よりも小さい;
前記第1基板上に設けられる複数の第1タッチ接続線と、ここで、各々の第1タッチ接続線は、一端が前記タッチチップに電気的に接続され、他端が前記第1ボンディングピン、前記第1ボンディングパッドを介して
対応する第1タッチリード線に電気的に接続される;
前記第1基板上に設けられる複数の第2タッチ接続線と、ここで、各々の第2タッチ接続線は、一端が前記第2溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第2ボンディングピン、前記第2ボンディングパッドを介して
対応する第2タッチリード線に電気的に接続される;
前記第1基板上に設けられる複数の第3タッチ接続線と、ここで、各々の第3タッチ接続線は、一端が前記第1溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチチップに電気的に接続される;を含み、
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、
第3溶接領域と第4溶接領域とを有する、第2基板と;
前記第3溶接領域と前記第4溶接領域とに設けられる複数のパッドと、ここで、前記第3溶接領域の1つのパッドと前記第1溶接領域の
対応する1つのパッドとが溶接され、前記第4溶接領域の1つのパッドと前記第2溶接領域の
対応する1つのパッドとが溶接されている;
前記第2基板上に設けられる複数のタッチ変換線と、ここで、各々のタッチ変換線は、一端が前記第3溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続される;を含み、
いずれか1つのパッドの径方向における最大サイズは、1.0mm以下であり、
前記第3溶接領域
及び前記第4溶接領域
には
いずれもM行のパッド
が設けられ、ここで、M≧2であり;前記複数のタッチ変換線のうち、最も外側に位置する2つのタッチ変換線の間には、少なくとも2M個のパッドが分布しており、
前記第1溶接領域、前記第2溶接領域、前記第3溶接領域、及び前記第4溶接領域のパッドはいずれも、複数の行に配列され、
前記第3溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、複数のパッドを含み
、前記第4溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、複数のパッドを含み;隣接する2行のパッドは、
第2方向に沿って互いにずれて設けられ、
第2方向は、前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略垂直であり、
前記ブリッジフレキシブルプリント基板上のパッドはビアパッドであり;
第2基板は、複数のビアを有し、各々のビアは、1つのビアパッドに対応し;前記ビアパッドは、2つのはんだラグと導電接続層を含み、前記2つのはんだラグは、前記第2基板の前記メインフレキシブルプリント基板に近い表面及び前記メインフレキシブルプリント基板から離れる表面にそれぞれ設けられ、前記ビアパッドに対応するビアは、前記ビアパッドの2つのはんだラグの間の第2基板、及び前記2つのはんだラグを貫通し;前記導電接続層は、
前記ビアパッドに対応する前記ビアの側壁を覆い、両端が前記2つのはんだラグにそれぞれ電気的に接続される、表示装置。
【請求項33】
前記フレキシブルプリント基板は、複数のデータ信号制御線を含み、
前記表示パネルは、
複数のデータ線と;
前記周辺領域に設けられ、前記複数のデータ信号制御線及び前記複数のデータ線に電気的に接続される駆動チップと、ここで、前記駆動チップは、前記複数のデータ信号制御線上の信号を処理して前記複数のデータ線に出力するように配置される;を含み、
前記データ信号制御線の数は、前記データ線の数よりも少なく、かつ前記データ信号制御線の線幅は、前記データ線の線幅よりも広い、
請求項32に記載の表示装置。
【請求項34】
前記タッチ層に含まれる第1タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第1タッチ接続線の数と同じであり;前記タッチ層に含まれる第2タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第2タッチ接続線の数、及び第3タッチ接続線の数といずれも同じである、請求項32又は請求項33に記載の表示装置。
【請求項35】
前記メインフレキシブルプリント基板の第1方向に沿う最大サイズL
1の範囲は、55.25mm≦L
1≦55.55mmであり;前記第1方向は、前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略平行であり;
前記ボンディング領域は、帯状で、前記第1方向に沿って延在し;前記複数の第1ボンディングピン及び前記複数の第2ボンディングピンは、前記第1方向に沿って並んで設けられ;前記第1方向に沿って、前記メインフレキシブルプリント基板の最も距離が離れる第1ボンディングピンと第2ボンディングピンと
の距離
L
2
の範囲は、53.55mm≦L
2≦53.85mmであり、
前記ボンディング領域の第2方向に沿う最大サイズ
L
3
の範囲は1.2mm≦L
3≦1.6mmで
ある、請求項32~34のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項36】
表示装置の製造方法であって、
第1基板と、前記第1基板の第1溶接領域及び第2溶接領域に設けられた複数のパッドと、前記第1基板に設けられたタッチチップと、複数の第1タッチ接続線と、複数の第2タッチ接続線と、複数の第3タッチ接続線と、複数の第1ボンディングピン及び複数の第2ボンディングピンとを含むメインフレキシブルプリント基板を形成することと、ここで、各々の第1タッチ接続線は、一端が前記タッチチップに電気的に接続され、他端が
対応する1つの第1ボンディングピンに電気的に接続され、各々の第2タッチ接続線は、一端が前記第2溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が
対応する1つの前記第2ボンディングピンに電気的に接続され、各々の第3タッチ接続線は、一端が前記第1溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチチップに電気的に接続される;
第2基板と、前記第2基板の第3溶接領域及び第4溶接領域に設けられた複数のパッドと、複数のタッチ変換線と、を含むブリッジフレキシブルプリント基板を形成することと、ここで、各々のタッチ変換線は、一端が前記第3溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の
対応する1つのパッドに電気的に接続される;
前記第1溶接領域の複数のパッドと前記第3溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接し、前記第2溶接領域の複数のパッドと前記第4溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接して、フレキシブルプリント基板を得ることと;
表示パネル及びタッチ層を形成することと、ここで、前記タッチ層は、前記表示パネルの光出射面に位置し、前記表示パネルは、複数の第1ボンディングパッドと複数の第2ボンディングパッドを含み、前記タッチ層は、複数の第1タッチリード線と複数の第2タッチリード線を含み、各々の第1タッチリード線は、前記表示パネルの
対応する1つの第1ボンディングパッドに電気的に接続され、各々の第2タッチリード線は、前記表示パネルの
対応する1つの第2ボンディングパッドに電気的に接続される;
前記複数の第1ボンディングパッドと前記複数の第1ボンディングピンとを対応させて電気的に接続し、且つ前記複数の第2ボンディングパッドと前記複数の第2ボンディングピンとを対応させて電気的に接続するように、タッチ層が設けられた表示パネルと前記フレキシブルプリント基板とをボンディングすることと、を含む、表示装置の製造方法。
【請求項37】
前記した、メインフレキシブルプリント基板を形成することは、
前記第1溶接領域及び前記第2溶接領域における複数のパッドを形成するように、前記第1基板の表面に第1導電層を形成し、前記第1導電層をパターニングすることと、
前記複数のパッドの表面に、前記複数のパッドが酸化されるのを防止するように配置された第1金属パターンを形成することとを含み、
前記した、ブリッジフレキシブルプリント基板を形成することは、
前記第3溶接領域と前記第4溶接領域における
対をなす複数のはんだラグを形成するように、第2基板の対向する両側の表面に第2導電層を形成し、前記第2導電層をパターニングすることと;
前記第2基板の対向する両側の表面における複数のはんだラグの表面に、前記複数のはんだラグが酸化されるのを防止するように配置された第2金属パターンを形成することと;
各々の前記第2基板の板厚方向に沿って対向する2つのはんだラグの位置に、前記2つのはんだラグと、前記2つのはんだラグの間の第2基板とを貫通するビアを形成することと;
前記ビアの側壁に導電接続層を形成することと、ここで、前記導電接続層の両端は、前記2つのはんだラグにそれぞれ電気的に接続され、前記導電接続層は、順次積層配置された導電層と金属層とを含み、前記金属層は、前記導電層が酸化されるのを防止するように配置される;を含む、
請求項36に記載の表示装置の製造方法。
【請求項38】
前記第1基板の前記第1溶接領域、前記第2溶接領域
と素子領域、
及び前記第2基板の前記第3溶接領域、前記第4溶接領
域にグリーンオイルを塗布することと、
前記複数のパッドを露出させるように、前記第1溶接領域、前記第2溶接領域、前記第3溶接領域及び前記第4溶接領域のうちの複数のパッドが設けられる領域のグリーンオイルを除去し、且つ各々の素子を露出させるように、前記素子領域のうちの素子が設けられる領域のグリーンオイルを除去することと、
前記第1基板と前記第2基板の前記第1溶接領域、前記第2溶接領域、前記第3溶接領域、前記第4溶接領域及び前記素子領域以外の領域に樹脂材料を塗布することと、をさらに含む、請求項36又は請求項37に記載の表示装置の製造方法。
【請求項39】
前記した、前記第1溶接領域の複数のパッドと前記第3溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接し、前記第2溶接領域の複数のパッドと前記第4溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接して、フレキシブルプリント基板を得ることは、
前記第1溶接領域と前記第2溶接領域の複数のパッドにソルダペーストを塗布することと;
前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを位置合わせして貼り付け、前記第1溶接領域の複数のパッドと前記第3溶接領域の複数のパッドとを対応させて貼り付け、前記第2溶接領域の複数のパッドと前記第4溶接領域の複数のパッドとを対応して貼り付けることと;
前記ソルダペーストを溶融状態にするように、貼り付けられた前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを加熱することと;を含む、請求項36~38のいずれか一項に記載の表示装置の製造方法。
【請求項40】
前記した、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを位置合わせして貼り付けることは、
前記メインフレキシブルプリント基板の
第1位置合わせマークを含む第1画像と、前記ブリッジフレキシブルプリント基板の
第2位置合わせマークを含む第2画像とを採集することと;
前記第1画像と前記第2画像を処理して、前記メインフレキシブルプリント基板の
前記第1位置合わせマークの座標と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の
前記第2位置合わせマークの座標を得ることと;
前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを位置合わせするように、
前記第1位置合わせマークの座標と
前記第2位置合わせマークの座標によって、ロボットアームを制御して前記ブリッジフレキシブルプリント基板及び/又はメインフレキシブルプリント基板を移動させることと;
位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板の位置合わせマークを含む第3画像と、位置合わせされたブリッジフレキシブルプリント基板の位置合わせマークを含む第4画像とを採集することと;
位置合わせされた前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあるか否かを検出することと;
前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置が予め設定された誤差範囲内にある
ことを検出したことに応答して、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを接着層によって互いに貼り付け、
前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置が予め設定された誤差範囲内にないことを検出したことに応答して、引き続き
、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置を
、両者の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあるまで調
整することと;を含む、請求項39に記載の表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術分野に関し、特に、表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、タッチ技術FMLOC(Flexible Multi-Layer On Cell)構造の表示装置が市場に登場しており、FMLOC表示装置は、表示パネルと、表示パネル上に設けられるタッチ層と、フレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuit、略称:FPC)とを備える。フレキシブルプリント基板を表示パネルに電気的に接続することで、表示パネルへの表示信号の伝送、及びタッチ層へのタッチ信号の伝送を実現し、これにより、画像表示とタッチ点の位置決めを実現している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一態様では、表示装置が提供される。前記表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルの光射出面に設けられたタッチ層と、前記表示パネルにボンディングされたフレキシブルプリント基板と、を備える。前記タッチ層は、複数の第1タッチリード線と複数の第2タッチリード線とを含む。前記フレキシブルプリント基板は、メインフレキシブルプリント基板とブリッジフレキシブルプリント基板とを含む。
【0004】
前記メインフレキシブルプリント基板は、第1基板と、複数のパッドと、タッチチップと、複数の第1タッチ接続線と、複数の第2タッチ接続線と、複数の第3タッチ接続線とを含む。前記第1基板は、第1溶接領域と、第2溶接領域と、ボンディング領域とを有する。前記ボンディング領域は、前記第1基板の前記表示パネルとボンディングされた領域である。前記複数のパッドは、前記第1溶接領域と前記第2溶接領域に設けられる。前記タッチチップは、前記第1基板上に設けられ、前記タッチチップと前記第1溶接領域との最小間隔は、前記タッチチップと前記第2溶接領域との最小間隔よりも小さい。前記複数の第1タッチ接続線は、前記第1基板上に設けられ、各々の第1タッチ接続線は、一端が前記タッチチップに電気的に接続され、他端が前記タッチ層における前記複数の第1タッチリード線のうちの1つの第1タッチリード線に電気的に接続される。前記複数の第2タッチ接続線は、前記第1基板上に設けられ、各々の第2タッチ接続線は、一端が前記第2溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチ層における前記複数の第2タッチリード線のうちの1つの第2タッチリード線に電気的に接続される。前記複数の第3タッチ接続線は、前記第1基板上に設けられ、各々の第3タッチ接続線は、一端が前記第1溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチチップに電気的に接続される。
【0005】
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、第2基板と、複数のパッドと、複数のタッチ変換線とを含む。前記第2基板は、第3溶接領域と第4溶接領域とを有し、前記複数のパッドは、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域とに設けられ、前記第3溶接領域の1つのパッドと前記第1溶接領域の対応する1つのパッドとが溶接され、前記第4溶接領域の1つのパッドと前記第2溶接領域の対応する1つのパッドとが溶接されている。前記複数のタッチ変換線は、前記第2基板上に設けられ、各々のタッチ変換線は、一端が前記第3溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され;いずれか1つのパッドの径方向における最大サイズは、1.0mm以下である。
【0006】
幾つかの実施例において、前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、さらに、前記第2基板上に設けられた少なくとも1つのシールド変換線を含む。各々のシールド変換線は、一端が前記第3溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続される。
【0007】
幾つかの実施例において、前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、複数の前記シールド変換線を含む。複数の前記シールド変換線は、少なくとも最も外側に位置する2つのエッジシールド変換線を含む。前記2つのエッジシールド変換線のうち、1つのエッジシールド変換線の両端ともう1つのエッジシールド変換線の両端は、順次接続されて環状を形成する。前記複数のタッチ変換線は、いずれも前記環状の内側に設けられている。
【0008】
幾つかの実施例において、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域には、いずれもM行のパッドが設けられ、ここで、M≧2である。前記2つのエッジシールド変換線のうち、前記1つのエッジシールド変換線の両端は、前記第3溶接領域の第1行のパッドの最終行のパッドから離れる側と、前記第4溶接領域の第1行のパッドの最終行のパッドから離れる側とに位置し、前記第3溶接領域の第1行のパッドと前記第4溶接領域の第1行のパッドとのうち最も距離が離れる2つのパッドにそれぞれ電気的に接続され;前記もう1つのエッジシールド変換線の両端は、前記第3溶接領域の最終行のパッドの第1行のパッドから離れる側と、前記第4溶接領域の最終行のパッドの、第1行のパッドから離れる側とに位置し、前記第3溶接領域の最終行のパッドと前記第4溶接領域の最終行のパッドとのうち最も距離が離れる2つのパッドにそれぞれ電気的に接続される。前記第3溶接領域の第1行のパッドのうち前記1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドと、前記第3溶接領域の最終行のパッドのうち前記もう1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドとが電気的に接続され;前記第4溶接領域の第1行のパッドのうち前記1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドと、前記第4溶接領域の最終行のパッドのうち前記もう1つのエッジシールド変換線に電気的に接続されたパッドとが電気的に接続される。
【0009】
幾つかの実施例において、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域は、前記第2基板の対向する両端に設けられ、かつ、前記第2基板の前記メインフレキシブルプリント基板における正射影は、中心対称図形ではない。
【0010】
幾つかの実施例において、前記第3溶接領域及び前記第4溶接領域には、いずれもM行のパッドが設けられ、ここで、M≧2である。前記第2基板上の複数の変換線のうち、最も外側に位置する2つの変換線の間には、少なくとも2M個のパッドが分布しており、前記複数の変換線は、前記複数のタッチ変換線と前記少なくとも1つのシールド変換線を含む。
【0011】
幾つかの実施例において、前記第1溶接領域と前記第2溶接領域とは第1方向に沿って並んで設けられる。第1方向は前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略平行である。
【0012】
幾つかの実施例において、前記第3溶接領域のパッドと前記第4溶接領域のパッドはいずれも複数の行に配列され、前記第3溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、前記第1方向に沿って配列された複数のパッドを含み、前記第4溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、前記第1方向に沿って配列された複数のパッドを含む。前記第2基板上の複数の変換線のうちの少なくとも1つの変換線は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域の、第1行のパッドと最終行のパッドとの間の領域以外の領域を通過して、対応するパッドに電気的に接続される。前記複数の変換線は、前記複数のタッチ変換線と前記少なくとも1つのシールド変換線を含む。
【0013】
幾つかの実施例において、隣接する2行のパッドは、第2方向に沿って互いにずれて設けられる。前記第2方向は、前記第1方向と略垂直である。
【0014】
幾つかの実施例において、前記第2基板は、移行配線領域と、前記移行配線領域の対向する両端に位置する接続セクター領域とを有し、前記移行配線領域と前記接続セクター領域は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域との間に位置する。前記複数のタッチ変換線と前記少なくとも1つのシールド変換線を含む複数の変換線のうちの各々の変換線は、移行セグメントと、前記移行セグメントの対向する両端に位置する接続セグメントとを含み、前記移行セグメントは、前記第1方向に沿って延在し、かつ前記移行配線領域に設けられ、前記接続セグメントは、前記接続セクター領域に設けられる。ここで、前記接続セクター領域の第2方向における最小幅は、前記移行配線領域の前記第2方向における幅以上である。前記第2方向は、前記第1方向と略垂直である。
【0015】
幾つかの実施例において、前記移行配線領域の前記第2方向における幅は、前記第3溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも小さく;且つ/又は、前記移行配線領域の前記第2方向における幅は、前記第4溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも小さい。前記第3溶接領域に近い接続セクター領域の部分は、前記第2方向における最大幅が、前記第3溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも大きく;且つ/又は、前記第4溶接領域に近い接続セクター領域の部分は、前記第2方向における最大幅が、前記第4溶接領域の前記第2方向における最大幅よりも大きい。
【0016】
幾つかの実施例において、前記パッドの外側輪郭は、略円形である。
【0017】
幾つかの実施例において,前記パッドの直径の範囲は0.25mm~0.35mmである。
【0018】
幾つかの実施例において、前記第2基板上のパッドはビアパッドである。前記第2基板は、複数のビアを有し、各々のビアは1つのビアパッドに対応する。前記ビアパッドは、2つのはんだラグと、導電接続層とを含む。前記2つのはんだラグは、前記第2基板の前記メインフレキシブルプリント基板に近い表面及び前記メインフレキシブルプリント基板から離れる表面にそれぞれ設けられる。前記ビアパッドに対応するビアは、前記ビアパッドの2つのはんだラグの間の第2基板及び前記2つのはんだラグを貫通する。前記導電接続層は、前記ビアパッドに対応する前記ビアの側壁を覆い、両端が前記2つのはんだラグにそれぞれ電気的に接続されている。
【0019】
幾つかの実施例において、前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の外側輪郭は、略円形である。
【0020】
幾つかの実施例において、前記ビアパッドの外側輪郭の直径の範囲は0.25mm~0.35mmである。
【0021】
幾つかの実施例において、前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の内側輪郭は、略円形又はX字状である。
【0022】
幾つかの実施例において、前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の内側輪郭が円形である場合、前記内側輪郭の直径の範囲は0.05mm~0.15mmである。前記ビアパッドの前記第2基板における正射影の内側輪郭がX字状である場合、前記内側輪郭に対応する外接円の直径の範囲は0.05mm~0.2mmである。
【0023】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、前記第1基板上のパッドを覆う第1金属パターンを含み、前記第1金属パターンは、前記第1基板上のパッドが酸化されるのを防止するように配置されており;且つ/又は、前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、さらに、前記第2基板上のパッドを覆う第2金属パターンを含み、前記第2金属パターンは、前記第2基板上のパッドが酸化されるのを防止するように配置されている。
【0024】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板が第1金属パターンを含む場合、前記第1金属パターンの材料は、金及びニッケルのうちの1種又は2種の組み合わせを含む。前記ブリッジフレキシブルプリント基板が第2金属パターンを含む場合、前記第2金属パターンの材料は、金及びニッケルのうちの1種又は2種の組み合わせを含む。
【0025】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、第1グリーンオイル層と第1樹脂層を含む。前記第1グリーンオイル層は、少なくとも前記第1基板の第1領域を覆い、前記第1領域は、前記第1溶接領域と前記第2溶接領域のうちのパッドが設けられる領域以外の領域である。前記第1樹脂層は、前記第1基板の前記第1溶接領域と前記第2溶接領域以外の領域を覆う。前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、さらに、第2グリーンオイル層と第2樹脂層を含む。前記第2グリーンオイル層は少なくとも前記第2基板の第2領域を覆い、前記第2領域は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域のうちのパッドが設けられる領域以外の領域である。前記第2樹脂層は、前記第2基板の前記第3溶接領域と前記第4溶接領域以外の領域を覆う。
【0026】
幾つかの実施例において、前記第1基板は、素子領域を有する。前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、少なくとも1つの素子と第3グリーンオイル層を含む。前記少なくとも1つの素子は、前記第1基板の前記ブリッジフレキシブルプリント基板に近い側に設けられ、かつ前記第1基板の素子領域に位置する。前記少なくとも1つの素子は、前記タッチチップを含む。前記第3グリーンオイル層は、前記素子領域のうちの前記少なくとも1つの素子が設けられる領域以外の領域を覆う。
【0027】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、前記第1基板の前記ブリッジフレキシブルプリント基板から離れる側に設けられた支持体を含み、前記素子領域は、前記支持体の前記第1基板における正射影の範囲内にある。
【0028】
幾つかの実施例において、前記支持体の前記第1基板における正射影の境界と前記素子領域の境界との間に間隔があり、前記間隔は0.5mm以上である。
【0029】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板は、さらに、複数の第1ボンディングピンと複数の第2ボンディングピンを含む。前記複数の第1ボンディングピンは、前記ボンディング領域に設けられ、少なくとも1つの第1ボンディングピンは、前記第1タッチ接続線を、前記表示装置のタッチ層における対応する第1タッチリード線に電気的に接続するように配置される。前記複数の第2ボンディングピンは、前記ボンディング領域に設けられ、少なくとも1つの第2ボンディングピンは、前記第2タッチ接続線を、前記タッチ層における対応する第2タッチリード線に電気的に接続するように配置される。
【0030】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板の第1方向に沿う最大サイズL1の範囲は、55.25mm≦L1≦55.55mmである。前記第1方向は、前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略平行である。前記ボンディング領域は、帯状で、前記第1方向に沿って延在する。前記複数の第1ボンディングピン及び前記複数の第2ボンディングピンは、前記第1方向に沿って並んで設けられる。前記第1方向に沿って、前記メインフレキシブルプリント基板の最も距離が離れる第1ボンディングピンと第2ボンディングピンとの距離L
2
の範囲は、53.55mm≦L2≦53.85mmである。前記ボンディング領域の第2方向に沿う最大サイズL
3
の範囲は1.2mm≦L3≦1.6mmである。前記第2方向は、前記第1方向と略垂直である。
【0031】
幾つかの実施例において、前記タッチ層に含まれる第1タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第1タッチ接続線の数と同じである。前記タッチ層に含まれる第2タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第2タッチ接続線の数、及び第3タッチ接続線の数といずれも同じである。
【0032】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板は、前記第1基板上に設けられた複数のデータ信号制御線をさらに含む。前記表示パネルは、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域を有する。前記表示パネルは、複数のデータ線と駆動チップを含む。前記駆動チップは、前記周辺領域に設けられ、前記複数のデータ信号制御線及び前記複数のデータ線に電気的に接続される。前記駆動チップは、前記複数のデータ信号制御線上の信号を処理して前記複数のデータ線に出力するように配置される。
【0033】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれるデータ信号制御線の数は、前記表示パネルに含まれるデータ線の数よりも少なく、かつ前記データ信号制御線の線幅は、前記データ線の線幅よりも広い。
【0034】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板は、第1ボンディングピンと第2ボンディングピンをさらに含む。前記表示パネルは、さらに、複数の第1ボンディングパッドと複数の第2ボンディングパッドとを含む。1つの第1ボンディングパッドは、対応する1つの前記第1ボンディングピン及び対応する1つの第1タッチリード線に電気的に接続される。1つの第2ボンディングパッドは、対応する1つの前記第2ボンディングピン及び対応する1つの第2タッチリード線に電気的に接続される。
【0035】
幾つかの実施例において、前記第1ボンディングパッドの厚さと前記第2ボンディングパッドの厚さは、いずれも、前記タッチ層の前記表示パネルに近い側の表面と前記表示パネルの前記タッチ層から離れる側の表面との間隔よりも小さい。
【0036】
別の一態様では、表示装置が提供される。前記表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルの光射出面に設けられたタッチ層と、前記表示パネルにボンディングされたフレキシブルプリント基板と、を備える。前記表示パネルは、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域を有し、前記周辺領域には、複数の第1ボンディングパッドと複数の第2ボンディングパッドとを含むボンディング部が設けられる。前記タッチ層は、複数の第1タッチリード線と複数の第2タッチリード線とを含み、1つの第1タッチリード線は、前記複数の第1ボンディングパッドのうち対応する1つの第1ボンディングパッドに電気的に接続され、1つの第2タッチリード線は、前記複数の第2ボンディングパッドのうち対応する1つの第2ボンディングパッドに電気的に接続される。
【0037】
前記フレキシブルプリント基板は、メインフレキシブルプリント基板とブリッジフレキシブルプリント基板とを含む。前記メインフレキシブルプリント基板は、第1基板と、複数のパッドと、タッチチップと、複数の第1タッチ接続線と、複数の第2タッチ接続線と、複数の第3タッチ接続線とを含む。前記第1基板は、第1溶接領域と、第2溶接領域と、ボンディング領域とを有する。前記ボンディング領域には、複数の第1ボンディングピンと複数の第2ボンディングピンが設けられる。1つの第1ボンディングピンは、対応する1つの第1ボンディングパッドに電気的に接続され、1つの第2ボンディングピンは、対応する1つの第2ボンディングパッドに電気的に接続される。前記複数のパッドは、前記第1溶接領域と前記第2溶接領域に設けられる。前記タッチチップは、前記第1基板上に設けられ、前記タッチチップと前記第1溶接領域との最小間隔は、前記タッチチップと前記第2溶接領域との最小間隔よりも小さい。前記複数の第1タッチ接続線は、前記第1基板上に設けられ、各々の第1タッチ接続線は、一端が前記タッチチップに電気的に接続され、他端が前記第1ボンディングピン、前記第1ボンディングパッドを介して対応する第1タッチリード線に電気的に接続される。前記複数の第2タッチ接続線は、前記第1基板上に設けられ、各々の第2タッチ接続線は、一端が前記第2溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第2ボンディングピン、前記第2ボンディングパッドを介して対応する第2タッチリード線に電気的に接続される。前記複数の第3タッチ接続線は、前記第1基板上に設けられ、各々の第3タッチ接続線は、一端が前記第1溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチチップに電気的に接続される。
【0038】
前記ブリッジフレキシブルプリント基板は、第2基板と、複数のパッドと、複数のタッチ変換線とを含む。前記第2基板は、第3溶接領域と第4溶接領域とを有する。前記複数のパッドは、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域とに設けられ、前記第3溶接領域の1つのパッドと前記第1溶接領域の対応する1つのパッドとが溶接され、前記第4溶接領域の1つのパッドと前記第2溶接領域の対応する1つのパッドとが溶接されている。前記複数のタッチ変換線は、前記第2基板上に設けられ、各々のタッチ変換線は、一端が前記第3溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続されている。
【0039】
いずれか1つのパッドの径方向における最大サイズは、1.0mm以下である。
【0040】
前記第3溶接領域及び前記第4溶接領域にはいずれもM行のパッドが設けられ、ここで、M≧2である。前記複数のタッチ変換線のうち、最も外側に位置する2つのタッチ変換線の間には、少なくとも2M個のパッドが分布している。
【0041】
前記第1溶接領域、前記第2溶接領域、前記第3溶接領域、及び前記第4溶接領域のパッドはいずれも、複数の行に配列され、前記第3溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、複数のパッドを含み、前記第4溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドは、複数のパッドを含む。隣接する2行のパッドは、第2方向に沿って互いにずれて設けられる。第2方向は、前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略垂直である。
【0042】
前記ブリッジフレキシブルプリント基板上のパッドはビアパッドである。第2基板は、複数のビアを有し、各々のビアは、1つのビアパッドに対応する。前記ビアパッドは、2つのはんだラグと導電接続層を含む。前記2つのはんだラグは、前記第2基板の前記メインフレキシブルプリント基板に近い表面及び前記メインフレキシブルプリント基板から離れる表面にそれぞれ設けられる。前記ビアパッドに対応するビアは、前記ビアパッドの2つのはんだラグの間の第2基板、及び前記2つのはんだラグを貫通する。前記導電接続層は、前記ビアパッドに対応する前記ビアの側壁を覆い、両端が前記2つのはんだラグにそれぞれ電気的に接続される。
【0043】
幾つかの実施例において、前記フレキシブルプリント基板は、複数のデータ信号制御線を含む。前記表示パネルは、複数のデータ線と駆動チップを含む。前記駆動チップは、前記周辺領域に設けられ、前記複数のデータ信号制御線及び前記複数のデータ線に電気的に接続される。前記駆動チップは、前記複数のデータ信号制御線上の信号を処理して前記複数のデータ線に出力するように配置される。前記データ信号制御線の数は、前記データ線の数よりも少なく、かつ前記データ信号制御線の線幅は、前記データ線の線幅よりも広い。
【0044】
幾つかの実施例において、前記タッチ層に含まれる第1タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第1タッチ接続線の数と同じである。前記タッチ層に含まれる第2タッチリード線の数は、前記メインフレキシブルプリント基板に含まれる第2タッチ接続線の数、及び第3タッチ接続線の数といずれも同じである。
【0045】
幾つかの実施例において、前記メインフレキシブルプリント基板の第1方向に沿う最大サイズL1の範囲は、55.25mm≦L1≦55.55mmである。前記第1方向は、前記メインフレキシブルプリント基板の前記表示パネルに近い側辺の延在方向と略平行である。前記ボンディング領域は、帯状で、前記第1方向に沿って延在する。前記複数の第1ボンディングピン及び前記複数の第2ボンディングピンは、前記第1方向に沿って並んで設けられる。前記第1方向に沿って、前記メインフレキシブルプリント基板の最も距離が離れる第1ボンディングピンと第2ボンディングピンとの距離L
2
の範囲は、53.55mm≦L2≦53.85mmである。前記ボンディング領域の第2方向に沿う最大サイズL
3
の範囲は1.2mm≦L3≦1.6mmである。
【0046】
さらに別の態様では、表示装置の製造方法が提供される。前記表示装置の製造方法は、第1基板と、前記第1基板の第1溶接領域及び第2溶接領域に設けられた複数のパッドと、前記第1基板に設けられたタッチチップと、複数の第1タッチ接続線と、複数の第2タッチ接続線と、複数の第3タッチ接続線と、複数の第1ボンディングピン及び複数の第2ボンディングピンとを含むメインフレキシブルプリント基板を形成することと、ここで、各々の第1タッチ接続線は、一端が前記タッチチップに電気的に接続され、他端が対応する1つの第1ボンディングピンに電気的に接続され、各々の第2タッチ接続線は、一端が前記第2溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が対応する1つの前記第2ボンディングピンに電気的に接続され、各々の第3タッチ接続線は、一端が前記第1溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記タッチチップに電気的に接続される;
【0047】
第2基板と、前記第2基板の第3溶接領域及び第4溶接領域に設けられた複数のパッドと、複数のタッチ変換線と、を含むブリッジフレキシブルプリント基板を形成することと、ここで、各々のタッチ変換線は、一端が前記第3溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続され、他端が前記第4溶接領域の対応する1つのパッドに電気的に接続される;
【0048】
前記第1溶接領域の複数のパッドと前記第3溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接し、前記第2溶接領域の複数のパッドと前記第4溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接して、フレキシブルプリント基板を得ることと;
【0049】
表示パネル及びタッチ層を形成することと、ここで、前記タッチ層は、前記表示パネルの光出射面に位置し、前記表示パネルは、複数の第1ボンディングパッドと複数の第2ボンディングパッドを含み、前記タッチ層は、複数の第1タッチリード線と複数の第2タッチリード線を含み、各々の第1タッチリード線は、前記表示パネルの対応する1つの第1ボンディングパッドに電気的に接続され、各々の第2タッチリード線は、前記表示パネルの対応する1つの第2ボンディングパッドに電気的に接続される;
【0050】
前記複数の第1ボンディングパッドと前記複数の第1ボンディングピンとを対応させて電気的に接続し、且つ前記複数の第2ボンディングパッドと前記複数の第2ボンディングピンとを対応させて電気的に接続するように、タッチ層が設けられた表示パネルと前記フレキシブルプリント基板とをボンディングすることと、を含む。
【0051】
幾つかの実施例において、前記した、メインフレキシブルプリント基板を形成することは、前記第1溶接領域及び前記第2溶接領域に複数のパッドを形成するように、前記第1基板の表面に第1導電層を形成し、前記第1導電層をパターニングすることと、前記複数のパッドの表面に、前記複数のパッドが酸化されるのを防止するように配置された第1金属パターンを形成することとを含む。
【0052】
前記した、ブリッジフレキシブルプリント基板を形成することは、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域における対をなす複数のはんだラグを形成するように、第2基板の対向する両側の表面に第2導電層を形成し、前記第2導電層をパターニングすることと;前記第2基板の対向する両側の表面における複数のはんだラグの表面に、前記複数のはんだラグが酸化されるのを防止するように配置された第2金属パターンを形成することと;各々の前記第2基板の板厚方向に沿って対向する2つのはんだラグの位置に、前記2つのはんだラグと、前記2つのはんだラグの間の第2基板とを貫通するビアを形成することと;前記ビアの側壁に導電接続層を形成することと、ここで、前記導電接続層の両端は、前記2つのはんだラグにそれぞれ電気的に接続され、前記導電接続層は、順次積層配置された導電層と金属層とを含み、前記金属層は、前記導電層が酸化されるのを防止するように配置される;を含む。
【0053】
幾つかの実施例において、前記方法は、前記第1基板の前記第1溶接領域、前記第2溶接領域と素子領域、及び前記第2基板の前記第3溶接領域、前記第4溶接領域にグリーンオイルを塗布することと、前記複数のパッドを露出させるように、前記第1溶接領域、前記第2溶接領域、前記第3溶接領域及び前記第4溶接領域のうちの複数のパッドが設けられる領域のグリーンオイルを除去し、且つ各々の素子を露出させるように、前記素子領域のうちの素子が設けられる領域のグリーンオイルを除去することと、前記第1基板と前記第2基板の前記第1溶接領域、前記第2溶接領域、前記第3溶接領域、前記第4溶接領域及び前記素子領域以外の領域に樹脂材料を塗布することと、をさらに含む。
【0054】
幾つかの実施例において、前記した、第1溶接領域の複数のパッドと前記第3溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接し、前記第2溶接領域の複数のパッドと前記第4溶接領域の複数のパッドとを対応させて溶接して、フレキシブルプリント基板を得ることは、前記第1溶接領域と前記第2溶接領域の複数のパッドにソルダペーストを塗布することと;前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを位置合わせして貼り付け、前記第1溶接領域の複数のパッドと前記第3溶接領域の複数のパッドとを対応させて貼り付け、前記第2溶接領域の複数のパッドと前記第4溶接領域の複数のパッドとを対応して貼り付けることと;前記ソルダペーストを溶融状態にするように、貼り付けられた前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを加熱することと;を含む。
【0055】
幾つかの実施例において、前記した、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを位置合わせして貼り付けることは、前記メインフレキシブルプリント基板の第1位置合わせマークを含む第1画像と、前記ブリッジフレキシブルプリント基板の第2位置合わせマークを含む第2画像とを採集することと;前記第1画像と前記第2画像を処理して、前記メインフレキシブルプリント基板の前記第1位置合わせマークの座標と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の前記第2位置合わせマークの座標を得ることと;前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを位置合わせするように、前記第1位置合わせマークの座標と前記第2位置合わせマークの座標によって、ロボットアームを制御して前記ブリッジフレキシブルプリント基板及び/又はメインフレキシブルプリント基板を移動させることと;位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板の位置合わせマークを含む第3画像と、位置合わせされたブリッジフレキシブルプリント基板の位置合わせマークを含む第4画像とを採集することと;位置合わせされた前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあるか否かを検出することと;前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあることを検出したことに応答して、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板とを接着層によって互いに貼り付け、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置が予め設定された誤差範囲内にないことを検出したことに応答して、引き続き、前記メインフレキシブルプリント基板と前記ブリッジフレキシブルプリント基板の相対位置を、両者の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあるまで調整することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0056】
本開示の実施例における技術案をより明確的に説明するため、以下、本開示の幾つかの実施例に用いる必要な図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は、本開示の幾つかの実施例の図面に過ぎないし、当業者であれば、これらの図面に基づく他の図面を得られることは自明である。さらに、以下の説明における図面は、概略図と見なすことができ、本開示の実施例に係る製品の実際の寸法、方法の実際のプロセス、信号の実際のタイミングなどを限定するものではない。
【
図1】幾つかの実施例に係る表示装置の構造図である。
【
図2】幾つかの実施例に係る表示装置のタッチ表示モジュールの分解図である。
【
図3A】
図2に示された
タッチ表示モジュールの表示パネルがエレクトロルミネセンス表示パネルである場合のI-I’
方向の断面図である。
【
図3B】
図2に示された
タッチ表示モジュールの表示パネルがエレクトロルミネセンス表示パネルである場合のI-I’
方向の別の断面図である。
【
図3C】
図2に示された
タッチ表示モジュールの表示パネルが液晶表示パネルである場合のI-I’
方向の断面図である。
【
図3D】
図2に示された
タッチ表示モジュールの表示パネルが液晶表示パネルである場合のI-I’
方向の別の断面図である。
【
図4】幾つかの実施例に係るフレキシブルプリント基板と表示パネルとのボンディングの構造図である。
【
図5】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図6】幾つかの実施例に係るブリッジフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図7】幾つかの実施例に係る表示パネルのメインフレキシブルプリント基板とボンディングされる部分の拡大図である。
【
図8】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板のブリッジフレキシブルプリント基板から離れる側の構造図である。
【
図9】幾つかの実施例に係る支持体の構造図である。
【
図10】
図9における支持体のH-H’
方向に沿う断面図である。
【
図11】幾つかの実施例に係る別のブリッジフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図12】幾つかの実施例に係るさらに別のブリッジフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図13】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板又はブリッジフレキシブルプリント基板のフィルム層構造図である。
【
図14】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板又はブリッジフレキシブルプリント基板の別のフィルム層構造図である。
【
図15】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板又はブリッジフレキシブルプリント基板のさらに別のフィルム層構造図である。
【
図16】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板又はブリッジフレキシブルプリント基板のさらに別のフィルム層構造図である。
【
図17】幾つかの実施例に係るブリッジフレキシブルプリント基板のフィルム層構造図である。
【
図18】幾つかの実施例に係るブリッジフレキシブルプリント基板の別のフィルム層構造図である。
【
図19】幾つかの実施例に係るメインフレキシブルプリント基板のブリッジフレキシブルプリント基板に近い側の構造図である。
【
図20】幾つかの実施例に係
るメインフレキシブルプリント基板のブリッジフレキシブルプリント基板から離れる側の構造図である。
【
図21】
幾つかの実施例に係る
図20におけるボンディング領域の拡大図である。
【
図22】幾つかの実施例に係るパッドの形状の構造図である。
【
図23】幾つかの実施例に係る別のパッドの形状の構造図である。
【
図24】幾つかの実施例に係るさらに別のパッドの形状の構造図である。
【
図25】幾つかの実施例に係る溶接領域(第1溶接領域、第2溶接領域、第3溶接領域、又は第4溶接領域のいずれかであり得る)の拡大図である。
【
図26A】幾つかの実施例に係る、ビアパッドの内側輪郭の形状が円形である場合のブリッジフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図26B】幾つかの実施例に係る、X字状の内側輪郭を有するビアパッドの拡大図である。
【
図27】
図26AにおけるビアパッドのA-A’
方向に沿う断面図である。
【
図28】幾つかの実施例に係る、第3溶接領域及び第4溶接領域のうちのパッドが設けられる領域以外の領域にグリーンオイルを塗布する場合のブリッジフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図31】幾つかの実施例に係る表示装置の製造方法のフローチャートである。
【
図32】幾つかの実施例に係る別の表示装置の製造方法のフローチャートである。
【
図33】幾つかの実施例に係るさらに別の表示装置の製造方法のフローチャートである。
【
図34】幾つかの実施例に係るさらに別の表示装置の製造方法のフローチャートである。
【
図35】幾つかの実施例に係るさらに別の表示装置の製造方法のフローチャートである。
【
図36】幾つかの実施例に係る、第1溶接領域及び第2溶接領域のパッドにソルダペーストを塗布した場合のメインフレキシブルプリント基板の構造図である。
【
図37】幾つかの実施例に係る、メインフレキシブルプリント基板の第1溶接領域及び第2溶接領域のパッドにソルダペーストを塗布した一部のパッドの断面図である。
【
図38】幾つかの実施例に係る、メインフレキシブルプリント基板とブリッジフレキシブルプリント基板とが溶接された後の、様々な位置でのソルダペーストの厚さの構造図である。
【
図39】幾つかの実施例に係るさらに別の表示装置の製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下は図面を参照して、本開示の幾つかの実施例の技術案について、明確かつ完全に説明するが、説明された実施例は、本開示の実施例の一部に過ぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。本開示の幾つかの実施例に基づいて、当業者が得られた全ての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0058】
本明細書及び特許請求の範囲において、用語「含む(comprise)」及びその他の形式、例えば、第三人称の単数形である「含む(comprises)」及び現在分詞の形式である「含む(comprising)」は、文脈上別段の解釈を要しない限り、開放、包括的な意味、即ち「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。本明細書の説明において、用語「1つの実施例(one embodiment)」、「幾つかの実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定の例(specific example)」又は「一部の例(some examples)」などは、その実施例又は例に関連する特定の特徴、構造、材料又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを示すことが意図される。上記の用語の概略的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。さらに、説明された特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の適切な態様で、任意の1つ又は複数の実施例又は例に含まれ得る。
【0059】
以下において、「第1」、「第2」という用語は、説明の目的だけに用いられ、相対的な重要性を明示又は暗示する、或いは示される技術的特徴の数を暗黙に示すものと理解されるべきではない。したがって、「第1」、「第2」で限定される特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含み得る。本開示の実施例の説明において、特に説明がない限り、「複数」は2つ以上を意味する。
【0060】
幾つかの実施例を説明する時、「接続」及びそれに由来する表現を使用する場合がある。例えば、幾つかの実施例を説明する際に、2つ以上の構成要素が互いに直接的な物理的又は電気的接触を有することを示すように、「接続」という用語を使用する場合がある。ここに開示された実施例は、必ずしも本明細書の内容に限定されるものではない。
【0061】
「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」は、「A、B又はCのうちの少なくとも1つ」と同じ意味であり、いずれもAのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBの組合せ、A及びCの組合せ、B及びCの組合せ、並びにA、B及びCの組合せを含む。
【0062】
「A及び/又はB」は、Aのみ、Bのみ、及びAとBの組合せの3つの組合せを含む。
【0063】
本明細書において、「…に適用する」又は「…ように構成される」は、追加のタスク又はステップを実行するように適用又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意味する。
【0064】
また、「に基づいて」の使用は、1つ又は複数の前記条件又は値に「基づいて」行われるプロセス、ステップ、計算、又は他の動作が、実際には、追加の条件又は前記値を超えることに基づき得るため、開放的且つ包括的であることを意味する。
【0065】
本明細書で使用される場合、「約」、「おおよそ」、又は「近似」は、記載された値、及び特定値の許容可能な偏差範囲内の平均値を含み、ここで、前記許容可能な偏差範囲は、当業者によって検討されている測定及び特定量の測定に関連する誤差(即ち、測定システムの制限)を考慮して決定される。
【0066】
本明細書では理想化された例示的な図面である断面図及び/又は平面図を参照して例示的な実施形態を説明している。図面において、層及び領域の厚さは、明確性のために誇張されている。したがって、例えば製造技術及び/又は公差に起因する、図面に対する形状の変動が想定され得る。したがって、例示的な実施形態は、ここで例示した領域の形状に限定されるものとして解釈されるべきではなく、製造などに起因する形状の偏差を含む。例えば、矩形として示されるエッチング領域は、通常、湾曲した特徴を有する。したがって、図面に示される領域は、本質的に例示的なものであり、それらの形状は、装置の領域の実際の形状を示すことを意図しておらず、例示的な実施形態の範囲を限定することを意図していない。
【0067】
図1を参照し、表示装置100は、電子情報を可視化して表示する装置又はデバイスである。幾つかの実施例において、表示装置100は、指(スタイラス又は他の道具でもよい)でスクリーンをクリックすることによって操作及び制御されることができる表示装置100であって、少なくとも1つのタッチ表示パネル3(タッチディスプレイスクリーン、タッチパネル、タッチスクリーンなどとも称する)を含む。例示的には、表示装置100はスマートフォン、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノート型パソコン、及び他のウェアラブル電子デバイス(例えば腕時計)等のような表示機能を有する任意の製品又は部品であり得る。
【0068】
ここで、表示装置100の種類は限定されず、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、略称:LCD)であってもよいし、エレクトロルミネセンス表示装置であってもよい。表示装置100がエレクトロルミネセンス表示装置である場合、エレクトロルミネセンス表示装置は、有機エレクトロルミネセンス表示装置(Organic Light-Emitting Diode、略称:OLED)又は量子ドットエレクトロルミネセンス表示装置(Quantum Dot Light Emitting Diodes、略称:QLED)であってもよい。
【0069】
幾つかの実施例において、
図1に示すように、表示装置100は
、フレーム1、カバープレート2、タッチ表示パネル3、及びタッチ表示パネル3とボンディングされて接続されるフレキシブルプリント基板4を含む。
【0070】
ここで、
図2と
図4を合わせて、フレキシブルプリント基板4は、破線Lに沿って、タッチ表示パネル3の背面(即ち、タッチ表示パネル3の表示面から離れる側)に向かって折り曲げることができ、これによって、フレキシブルプリント基板4をタッチ表示パネル3の背面に位置させることができる。
【0071】
ここで、タッチ表示パネル3は、フレキシブルタッチ表示パネルであってもよいし、リジッドタッチ表示パネルであってもよい。タッチ表示パネル3がフレキシブルタッチ表示パネルである場合、表示装置100はフレキシブル表示装置である。
【0072】
ここで、フレーム1の縦断面はU字状である。タッチ表示パネル3、フレキシブルプリント基板4及びその他の部品はいずれもフレーム1内に設けられる。フレキシブルプリント基板4はタッチ表示パネル3の下方(タッチ表示パネル3の表示面から離れる側)に設けられる。カバープレート2はタッチ表示パネル3のフレキシブルプリント基板4から離れる側に設けられる。表示装置100が液晶表示装置である場合、表示装置100は、タッチ表示パネル3とフレキシブルプリント基板4との間に設けられるバックライトアセンブリを含む。
【0073】
図2に示すように、タッチ表示パネル3は、表示パネル31、及び表示パネル31の光射出面に設けられてもよいタッチ層32を含む。タッチ層32は、外部入力(例えば、ユーザの指によるタッチ)から座標情報を取得することができ、即ち、タッチ層32は、ユーザのタッチを感知するタッチパネルであってもよいし、ユーザの指の指紋情報を取得する指紋感知パネルであってもよい。例えば、タッチ層32は、静電容量方式によって外部入力を感知することができる。無論、タッチ層32の感知方式は、上述の実施形態を含むが、これに限定されず、他の適切な感知方式も本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【0074】
幾つかの実施例において、
図2、図3A及び図3Bに示すように、
表示装置100は、有機エレクトロルミネセンス表示装置である。この場合、表示装置100は、カバープレート2とタッチ層32との間に位置する偏光板5をさらに含む。偏光板5は、外光が表示パネル3内の金属構造によって反射された反射光を低減するために用いられる。ここで、偏光板5とカバープレート2とは、光学接着剤6によって貼り付けられている。
【0075】
図3Aおよび
図3Bに示すように、表示パネル31は、有機エレクトロルミネセンス表示パネルである。この場合、表示パネル31は、表示用基板311と、表示用基板311を封止するための封止層312とを含む。
【0076】
ここで、封止層312は、封止薄膜であってもよいし、封止基板であってもよい。
【0077】
図3Aおよび
図3Bに示すように、表示用基板311における各々のサブ画素は、いずれも第1ベースSub1上に設けられた発光素子と画素駆動回路とを含む。画素駆動回路は複数の薄膜トランジスタ3111を含む
(図3Aおよび図3Bは、発光素子に電気的に接続された1つの薄膜トランジスタのみを示す)。薄膜トランジスタ3111は、活性層、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及びゲート絶縁層を含む。ソース電極とドレイン電極とはそれぞれ活性層に接触する。発光素子は、アノード3112、発光機能層3113、及びカソード3114を含む。アノード3112は、複数の薄膜トランジスタ3111の駆動トランジスタである薄膜トランジスタ3111のソース電極又はドレイン電極に電気的に接続される。
図3Aと
図3Bは、アノード3112が薄膜トランジスタ3111のドレイン電極に電気的に接続されることを例として示す。
【0078】
表示用基板311は、複数の開口領域を有する画素定義層3115をさらに含み、1つの発光素子は1つの開口領域に設けられている。
【0079】
幾つかの実施例において、発光機能層3113は発光層のみを含む。他の幾つかの実施例において、発光機能層3113は、発光層の他に、電子輸送層(electron transporting layer、略称:ETL)、電子注入層(electron injection layer、略称:EIL)、正孔輸送層(hole transporting layer、略称:HTL)、及び正孔注入層(hole injection layer、略称:HIL)のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0080】
図3Aおよび
図3Bに示すように、表示用基板311は、薄膜トランジスタ3111とアノード3112との間に設けられた平坦化層3116をさらに含む。
【0081】
幾つかの実施例において、
図3Aに示すように、タッチ層32は、封止層312上に直接設けられてもよく、即ち、タッチ層32と封止層312との間に他のフィルム層が設けられなくてもよい。例示的には、タッチ層32は、連続プロセスで表示パネル31の封止層312上に形成されてもよく、即ち、表示パネル31の封止層312が形成された後、タッチ層32は表示パネル31の封止層312の上に直接形成されてもよく、タッチ表示パネル3の厚さは比較的薄く、表示装置の軽薄化に有利である。
【0082】
別の幾つかの実施例において、
図3Bに示すように、タッチ層32は単独のエレメントとして形成し、接着層7を介して表示パネル31の封止層312上に接着されることもできる。ここで、タッチ層32が単独のエレメント(例えば、単独のフィルム層)として形成する場合、タッチ層32は、タッチ電極
320をキャリーするためのキャリアフィルム33をさらに含み得る。
【0083】
キャリアフィルム33の材料は限定されない。例示的には、キャリアフィルム33は、樹脂フィルム、ガラス基板、及び複合フィルムのうちの少なくとも1つであり得る。
【0084】
接着層7の材料は限定されない。例示的には、接着層7は感圧接着剤(pressure sensitive adhesive、略称:PSA)、光学透明接着剤(Optically Clear Adhesive、略称:OCA)及び光学透明樹脂(Optically Clear Resin、略称:OCR)のうちの少なくとも1つであり得る。
【0085】
図3C及び
図3Dに示すように、表示パネル31は液晶表示パネルである。液晶表示パネルは、対向設けられたアレイ基板313及び対向基板314、及びアレイ基板313と対向基板314との間に設けられた液晶層315を含む。
【0086】
アレイ基板313の各々のサブ画素は、いずれも1つの第1ベースSub1上に位置する薄膜トランジスタ3111と画素電極3131とを含む。画素電極3131は、薄膜トランジスタ3111のソース電極又はドレイン電極に電気的に接続される。
図3C及び
図3Dには、画素電極3131と薄膜トランジスタ3111のドレイン電極との電気的接続が示されている。
【0087】
幾つかの実施例において、アレイ基板313は、第1ベースSub1上に設けられる共通電極3132をさらに含む。画素電極3131と共通電極3132は、同一層に設けられてもよく、その場合、画素電極3131と共通電極3132とは、いずれも複数の帯状のサブ電極を含む櫛歯構造である。画素電極3131と共通電極3132とは、異なる層に設けられてもよい。その場合、
図3Cと
図3Dに示すように、画素電極3131と共通電極3132との間に第1絶縁層3133が設けられる。共通電極3132が薄膜トランジスタ3111と画素電極3131との間に設けられる場合、
図3Cと
図3Dに示すように、共通電極3132と薄膜トランジスタ3111との間に第2絶縁層3134が設けられる。
【0088】
別の幾つかの実施例において、共通電極3132は、対向基板314に設けられる。
【0089】
対向基板314は、1つの第2ベースSub2を含む。
【0090】
図3C及び
図3Dに示すように、液晶表示パネルはカラーフィルタ層CF及びブラックマトリックスパターンBMをさらに含む。ここで、カラーフィルタ層CFは、赤色サブ画素に設けられた赤色フォトレジストユニット、緑色サブ画素に設けられた緑色フォトレジストユニット、及び青色サブ画素に設けられた青色フォトレジストユニットを少なくとも含む。ブラックマトリックスパターンBMは、異なるサブ画素から放出された光を分離するために用いられ、かつ、外部周囲光が表示パネル31の内部に入射した後に生成された反射光を低減する機能を有する。
【0091】
図3C及び
図3Dに示すように、カラーフィルタ層CF及びブラックマトリックスパターンBMは、対向基板314の第2ベースSub2上に設けられてもよく、即ち、対向基板314はカラーフィルタ層CF及びブラックマトリックスパターンBMを含む。この場合、薄膜トランジスタ3111とブラックマトリックスパターンBMとは異なるベースに設けられ、即ち、第1ベースSub1と第2ベースSub2とにそれぞれ設けられる。無論、カラーフィルタ層CFとブラックマトリックスパターンBMは、アレイ基板313に設けられてもよく、即ち、アレイ基板313はカラーフィルタ層CF及びブラックマトリックスパターンBMを含む。この場合、液晶表示パネルはカラーフィルター・オン・アレイ(Color filter on array、略称:COA)技術を採用する。
【0092】
図3C及び
図3Dに示すように、液晶表示パネルは、対向基板314の液晶層315から離れる側に設けられた上偏光板316、及びアレイ基板313の液晶層315から離れる側に設けられた下偏光板317をさらに含む。
【0093】
図3Cに示すように、タッチ層32は、
対向基板314と上偏光板316との間に設けられてもよく(即ち、オンセル(On Cell))。
図3Dに示すように、タッチ層32は、
アレイ基板313と液晶層315
との間に
設けられてもよい(即ち、インセル(In Cell))。ここで、タッチ層32の位置はこれらに限定されず、例えば、タッチ層32は、カバープレート2の表示パネル31に近い側に設けられてもよい。
【0094】
幾つかの実施例において、
図2に示すように、表示パネル31は、表示領域A1と、表示領域A1の少なくとも一側に位置する周辺領域A2とを有する。
図2は、周辺領域A2が表示領域A1を囲むことを例として示している。ここで、表示領域A1は、画像を表示する領域であり、表示領域A1は、サブ画素を収容するように配置される。周辺領域A2は、画像を表示しない領域であり、周辺領域A2は
駆動回路を収容するように配置される。例えば、ゲート電極駆動回路は周辺領域A2に設けられてもよい。
【0095】
これに基づいて、
図2に示すように、カバープレート2は、透光領域C1と遮光領域C2とを含んでもよい。透光領域C1は、表示パネル31の表示領域A1と少なくとも部分的に重なってもよい。表示パネル31から出射された光は、人間の目に見られるように、カバープレート2の透光領域C1を透過して外部に出射され得る。遮光領域C2は、透光領域C1の周辺に設けられてよく、かつ、表示パネル31の周辺領域A2と少なくとも部分的に重なってもよい。
【0096】
幾つかの実施例において、
図2に示すように、タッチ層32は、タッチ領域B1、及びタッチ領域B1の少なくとも一側に設けられた周辺領域B2とを含む。
図2は、周辺領域B2がタッチ領域B1を囲むことを例として示している。ここで、タッチ領域B1は、複数のタッチ電極を収容するように配置され、周辺領域B2は、配線を収容するように配置される。
【0097】
例示的には、タッチ層32の周辺領域B2は、タッチ領域B1を囲む。この場合、タッチ層32は、タッチ領域B1に設けられた複数のタッチ電極と;周辺領域B2に設けられた複数の第1タッチリード線321、複数の第2タッチリード線322、複数の第1貫通孔21及び複数の第2貫通孔22とを含む。複数の第1貫通孔21と複数の第2貫通孔22は、タッチ層32のフレキシブルプリント基板4に近い周辺領域B2の両端にそれぞれ集中して設けられる。
【0098】
これに対応して、表示パネル31の周辺領域A2は、表示領域A1を囲む。
図7に示すように、表示パネル31の周辺領域A2にはボンディング部が設けられる。ボンディング部は、複数の第1ボンディングパッド36(
図7参照)と複数の第2ボンディングパッド37(
図7参照)を含み、複数の第1ボンディングパッド36及び複数の第2ボンディングパッド37は、表示パネル31のフレキシブルプリント基板4に近い周辺領域A2の両端にそれぞれ集中して分布している。
【0099】
この場合、各々の第1タッチリード線321は、一端が1つのタッチ電極に電気的に接続され、他端が第1貫通孔21を介して表示パネル31における第1ボンディングパッド36に電気的に接続される。各々の第2タッチリード線322は、一端が1つのタッチ電極に電気的に接続され、他端が第2貫通孔22を介して表示パネル31における第2ボンディングパッド37に電気的に接続される。
【0100】
タッチ電極は、タッチ射出電極Tx及びタッチ収受電極Rxを含む。ここで、第1タッチリード線321は、タッチ射出電極Txのリード線及び/又はタッチ収受電極Rxのリード線であってもよく、第2タッチリード線322は、タッチ射出電極Txのリード線及び/又はタッチ収受電極Rxのリード線であってもよく、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0101】
これに基づいて、外部信号からのタッチリード線(第1タッチリード線321と第2タッチリード線322を含む)の信号に対する干渉を低減するために、
図2、
図4及び図
7を参照し、タッチ層32は、第1タッチリード線321の第2タッチリード線322から離れる側に設けられた少なくとも1つの第1シールド配線323、及び第2タッチリード線322の第1タッチリード線321から離れる側に設けられた少なくとも1つの第2シールド配線324をさらに含む。各々の第1シールド配線323は、第1貫通孔21を介して表示パネル31における第1ボンディングパッド36に電気的に接続される。各々の第2シールド配線324は、第2貫通孔22を介して表示パネル31における第2ボンディングパッド37に電気的に接続されている。
【0102】
さらに、タッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に生じる信号干渉を低減するために、第1タッチリード線321がタッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線とを含み、且つ第2タッチリード線322がタッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線とを含む場合、
図2、
図4、及び図
7を参照し、タッチ層32は、第1タッチリード線321内の隣接するタッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に設けられた第1シールド配線323、及び第2タッチリード線322内の隣接するタッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に設けられた第2シールド配線324とをさらに含む。各々の第1シールド配線323は、第1貫通孔21を介して表示パネル31における第1ボンディングパッド36に電気的に接続される。各々の第2シールド配線324は、第2貫通孔22を介して表示パネル31における第2ボンディングパッド37に電気的に接続されている。
【0103】
この場合、フレキシブルプリント基板4とタッチ表示パネル3とをボンディングして接続することにより、第1タッチリード線321、第2タッチリード線322、第1シールド配線323、及び第2シールド配線324が、いずれもタッチチップ4100に電気的に接続される。ここで、タッチ機能を実現するように、第1タッチリード線321及び第2タッチリード線322は、タッチチップ4100のタッチ端子に電気的に接続される。外部信号からのタッチリード線の信号に対する干渉を低減するとともに、タッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に生じる信号干渉を低減するように、第1シールド配線323及び第2シールド配線324は、タッチチップ4100の接地端子に電気的に接続されている。
【0104】
フレキシブルプリント基板4の面積を小さくして、フレキシブルプリント基板4の製造コストを低減するとともに、フレキシブルプリント基板4における配線の設計を容易にするために、幾つかの関連技術において、フレキシブルプリント基板4は、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44を含む。このメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とはコネクタによって接続される。コネクタは、大きい構造により、メインフレキシブルプリント基板43及びブリッジフレキシブルプリント基板44における占用面積が大きい。また、コネクタの接続に手作業の挿入接続が必要となり、非効率的であるため、フレキシブルプリント基板4を製造するための人件費及びコネクタの費用を増加させる。
【0105】
図4、
図5及び
図6に示すように、本開示の幾つかの実施例は、表示装置を提供する。この表示装置は、表示パネル31と、表示パネル31の光射出面に設けられたタッチ層32と、表示パネル31にボンディングされたフレキシブルプリント基板4とを含む。フレキシブルプリント基板4は、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44を含む。
【0106】
なお、
図2を参照し、表示パネル31の平面図における形状は、略矩形であってもよい。ここでの「矩形」とは、実質的に矩形の形状だけでなく、プロセス条件を考慮して矩形に類似する形状も含む。これに基づいて、表示パネル31は、長辺と短辺を有する。幾つかの実施例において、表示パネル31の長辺と短辺との各々の交差する位置(即ちコーナー部)が直角であり、これにより、表示パネル31の平面図における形状を矩形とする。別の幾つかの実施例において、表示パネル31のコーナー部が湾曲状であり、即ち、コーナー部が滑らかであり、これにより、表示パネル31の平面図における形状を角丸矩形とする。
【0107】
幾つかの実施例において、
図2に示すように、タッチ層32
の表示パネル31における正射影は、表示パネル31と重なってもよい。例示的には、タッチ層32のサイズは、表示パネル31のサイズとほぼ同じであってもよい。
図3A及び
図3Bに示すように、タッチ層32の辺は、表示パネル31の辺に合わせてもよいが、本開示
の実施例は、これに限定されない。
例示的には、タッチ層32
の表示パネル31における正射影は、表示パネル31と部分的にのみ重なってもよく、例えば、タッチ層32
の表示パネル31における正射影は、表示パネル31の表示領域A1と少なくとも部分的に重なってもよい。
【0108】
ここで、タッチ層32のサイズが表示パネル31のサイズとほぼ同じである場合、タッチ領域B1は表示領域A1に対応し、周辺領域B2は周辺領域A2に対応する。
【0109】
図4、図5に示すように、メインフレキシブルプリント基板43は、第1基板410、複数のパッドP、タッチチップ4100、複数の第1タッチ接続線41A、複数の第2タッチ接続線42A、及び複数の第3タッチ接続線30Aを含む。
【0110】
第1基板410は、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bとを有する。複数のパッドPは、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bに設けられる。タッチチップ4100は、第1基板410上に設けられる。タッチチップ4100と第1溶接領域410Aとの最小間隔は、タッチチップ4100と第2溶接領域410Bとの最小間隔よりも小さい。
【0111】
複数の第1タッチ接続線41Aは、第1基板410上に設けられる。各々の第1タッチ接続線41Aは、一端がタッチチップ4100に電気的に接続され、他端が表示装置100のタッチ層32における1つの第1タッチリード線321に電気的に接続される。複数の第2タッチ接続線42Aは、第1基板410上に設けられる。各々の第2タッチ接続線42Aは、一端が第2溶接領域410Bの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が表示装置100のタッチ層32における1つの第2タッチリード線322に電気的に接続される。複数の第3タッチ接続線30Aは、第1基板410上に設けられる。各々の第3タッチ接続線30Aは、一端が第1溶接領域410Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端がタッチチップ4100に電気的に接続される。
【0112】
図4、図6に示すように、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2基板420、複数のパッドP、及び複数のタッチ変換線420Cを含む。
【0113】
第2基板420は第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bを有する。複数のパッドPは第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bに設けられる。第3溶接領域420Aの1つのパッドPと第1溶接領域410Aの1つのパッドPとが溶接され、第4溶接領域420Bの1つのパッドPと第2溶接領域410Bの1つのパッドPとが溶接される。
【0114】
複数のタッチ変換線420Cは第2基板420上に設けられる。各々のタッチ変換線420Cは、一端が第3溶接領域420Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が第4溶接領域420Bの1つのパッドPに電気的に接続されている。
【0115】
なお、第1基板410と第2基板420とは、いずれもフレキシブルサブストレートである。フレキシブルサブストレートは、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスチレン、ポリカーボネート、芳香族ポリエステル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、紡績繊維のうちの1種又は複数の組み合わせであってもよく、本開示の実施例は、これらに限定されない。
【0116】
以上から分かるように、タッチ層32における第1タッチリード線321は、第1タッチ接続線41Aを介してタッチチップ4100に電気的に接続することができ;タッチ層32における第2タッチリード線322は、第2タッチ接続線42A、タッチ変換線420C、及び第3タッチ接続線30Aを介して、タッチチップ4100に電気的に接続することができ、これにより、タッチ層32のタッチ信号をタッチチップ4100に伝送して、表示装置のタッチ機能を実現することができる。
【0117】
また、本開示の実施例に係るフレキシブルプリント基板4は、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とが溶接されているため、フレキシブルプリント基板4の製造効率を向上させ、コストを低減することができる。
【0118】
幾つかの実施例において、
図4、
図5及び
図6を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2基板420上に設けられた少なくとも1つのシールド変換線420Dをさらに含む。各々のシールド変換線420Dは、一端が第3溶接領域420Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が第4溶接領域420Bの1つのパッドPに電気的に接続される。少なくとも1つのシールド変換線420Dは、接地されるように配置される。
【0119】
例示的には、
図4、
図5及び
図6に示すように、タッチ層32が第1シールド配線323及び第2シールド配線324を含む場合、メインフレキシブルプリント基板4は、少なくとも1つの第1シールド接続線41B、少なくとも1つの第2シールド接続線42B、及び少なくとも1つの第3シールド接続線30Bをさらに含む。
【0120】
少なくとも1つの第1シールド接続線41Bは第1基板410上に設けられる。各々の第1シールド接続線41Bは、一端がタッチチップ4100に電気的に接続され、他端が表示装置100のタッチ層32における1つの第1シールド配線323に電気的に接続されるように配置される。少なくとも1つの第2シールド接続線42Bは第1基板410上に設けられる。各々の第2シールド接続線42Bは、一端が第2溶接領域410Bの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が表示装置100のタッチ層32における1つの第2シールド配線324に電気的に接続されるように配置される。少なくとも1つの第3シールド接続線30Bは第1基板410上に設けられる。各々の第3シールド接続線30Bは、一端が第1溶接領域410Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端がタッチチップ4100に電気的に接続されている。
【0121】
なお、タッチ変換線420Cは、第2タッチ接続線42Aと第3タッチ接続線30Aとに対応するパッドPに対応して接続される。シールド変換線420Dは、第2シールド接続線42Bと第3シールド接続線30Bとに接続されるパッドPに対応して接続される。
【0122】
以上から分かるように、タッチ層32における第1シールド配線323は、第1シールド接続線41Bを介してタッチチップ4100に電気的に接続されることができ;タッチ層32における第2シールド配線324は、第2シールド接続線42B、シールド変換線420D、及び第3シールド接続線30Bを介して、タッチチップ4100に電気的に接続されることができる。この場合、タッチ層32における第1シールド配線323及び第2シールド配線324は、いずれも接地信号が入力されて、タッチ信号に対する干渉を低減し得る。
【0123】
このように、第1シールド配線323が第1タッチリード線321の第2タッチリード線322から離れる側に設けられ、第2シールド配線324が第2タッチリード線322の第1タッチリード線321から離れる側に設けられる場合、外部信号からのタッチリード線(第1タッチリード線321と第2タッチリード線322を含む)の信号に対する干渉を低減することができる。第1シールド配線323が、第1タッチリード線321における隣接するタッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に設けられ、第2シールド配線324が第2タッチリード線322における隣接するタッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に設けられる場合、タッチ射出電極Txのリード線とタッチ収受電極Rxのリード線との間に生じる信号干渉を低減することができる。
【0124】
これに基づいて、
図6に示すように、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、複数のシールド変換線420Dを含む。複数のシールド変換線420Dは、少なくとも最も外側に位置する2つのエッジシールド変換線を含む。
前記2つのエッジシールド変換線
のうち、1つのエッジシールド変換線の両端ともう1つのエッジシールド変換線の両端は、順次接続されて環状を形成する。複数のタッチ変換線420Cはいずれも環状の内側に設けられる。こうして、他の信号(例えば、メインフレキシブルプリント基板43上の高周波信号線の信号)からの環状の内側に位置するタッチ変換線420Cの信号に対する干渉を低減することができる。
【0125】
溶接領域(第1溶接領域410A、第2溶接領域410B、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bを含む)のサイズは限定されない。例示的には、各々の溶接領域のサイズは、(3.84±0.05)mm×(3.84±0.05)mmで、例えば、3.84mm×3.84mmである。同一の溶接領域において、最も左側のパッドPの中心と最も右側のパッドPの中心との間隔は、2.49mm~2.84mmであり、例示的には、2.49mm、2.54mm、2.59mm、2.64mm、2.69mm、2.74mm、2.79mm、2.84mmであり、例えば、2.66mmである。
【0126】
各々の溶接領域上のパッドPの数は限定されない。例示的には、各々の溶接領域上のパッドPの数の範囲は20個~50個であってもよく、例えば、各々の溶接領域上のパッドPの数の範囲は20個、25個、30個、35個、40個、45個、50個であってもよく、例えば、25個である。
【0127】
これに基づいて、第1溶接領域410AのパッドPの数と、第2溶接領域410BのパッドPの数と、第3溶接領域420AのパッドPの数と、第4溶接領域420BのパッドPの数とは、等しくてもよいし、等しくなくてもよい。例示的には、
図4及び
図25を参照し、第1溶接領域410A、第2溶接領域410B、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420BのパッドPの数はそれぞれ等しく、いずれも25個である。
【0128】
なお、隣接する2つのパッドPが互いに溶接されないことを確保するために、第3溶接領域420AのパッドPと第4溶接領域420BのパッドPとを変換線(タッチ変換線420Cのみを含んでもよいし、タッチ変換線420Cとシールド変換線420Dとを含んでもよい)で接続している。これにより、短絡の現象が発生しない。
図25に示すように、隣接する2つのパッドPの間には、一定の間隔Bがあり、間隔Bの長さは1.0mm以下である。例示的には、隣接する2つのパッドPの間隔Bは、0.1mm、0.3mm、0.8mm、1.0mmであってもよい。
【0129】
ここで、隣接する2つのパッドPの間隔Bは、隣接する2つのパッドPのエッジの間の最短距離である。
【0130】
幾つかの実施例において、上述のパッドPの径方向における最大サイズは、1.0mm以下である。例示的には、パッドPの径方向における最大サイズは、0.1mm、0.3mm、0.8mm、又は1.0mmであってもよい。この場合、パッドPのサイズは比較的小さく、フレキシブルプリント基板4のメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44における占用面積が比較的小さいため、フレキシブルプリント基板4をさらに軽薄化し、構造をさらに簡素化することができる。
【0131】
パッドPの外側輪郭の形状は限定されない。例示的には、パッドPの外側輪郭の形状は、円形、正方形、長方形、又は不規則な形状であってもよい。当業者であれば、パッドPの外側輪郭の形状が、上述した形状を含むが、これらに限定されないことは自明なものである。いかなる形状は、いずれも本開示の実施例の保護範囲内にあるべきであり、ここで各々列挙しない。
【0132】
幾つかの実施例において、
図22に示すように、パッドPの外側輪郭が正方形に近似する場合、正方形の対角線のサイズAは、パッドPの径方向における最大サイズである。別の幾つかの実施例において、
図23に示すように、パッドPの外側輪郭が長方形に近似する場合、長方形の対角線のサイズAは、パッドPの径方向における最大サイズである。
【0133】
さらに別の幾つかの実施例において、
図24に示すように、パッドPの外側輪郭の形状が不規則な形状である場合、パッドPのエッジ上の任意の2点の間の距離の最大値Aは、パッドPの径方向における最大サイズである。さらに別の幾つかの実施例において、パッドPの外側輪郭が円形に近似する場合、円形の直径はパッドPの径方向における最大サイズである。この場合、パッドPの直径範囲は0.25mm~0.35mmである。例示的には、円形のパッドPの直径は、0.25mm、0.3mm、又は0.35mmであってもよい。
【0134】
幾つかの実施例において、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bは、第2基板420の対向する両端に設けられる。第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43における正射影は、中心対称図形であってもよいし、中心対称図形でなくてもよい。
【0135】
例示的には、
図11に示すように、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bは、第2基板420の対向する両端に設けられ、かつ、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43における正射影は、中心対称図形である。
【0136】
例示的には、
図12に示すように、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bは、第2基板420の対向する両端に設けられ、かつ、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43における正射影は、中心対称図形ではない。例えば、第2基板420の第3溶接領域420Aが設けられた一端における側辺の中央部に、バンプは、第3溶接領域420Aの第4溶接領域420Bから離れる側に延設されている。即ち、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43における正射影の、第3溶接領域420Aに対応する一端における側辺は、複数の線分によって順次接続して構成される。第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43における正射影の、第4溶接領域420Bに対応する一端の側辺は、1つの線分である。この場合、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43における正射影は中心対称図形ではないため、ブリッジフレキシブルプリント基板44とメインフレキシブルプリント基板43とを位置合わせして貼り付けて溶接する時、第3溶接領域420A及び第4溶接領域420Bと、第1溶接領域410A及び第2溶接領域410Bとの位置が逆転して貼り付けられることを防止し得る。
【0137】
幾つかの実施例において、
図6を参照し、第3溶接領域420A
及び第4溶接領域420B
には
いずれもM行のパッドP
が設けられ、ここで、M≧2である。第2基板420上の複数の変換線(タッチ変換線420Cのみを含んでもよいし、タッチ変換線420Cとシールド変換線420Dとを含んでもよい)のうち、最も外側に位置する2つの変換線の間には、少なくとも2M個のパッドPが分布している。
【0138】
例示的には、M≧2であり、かつ、第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPがいずれも1つのパッドPを含む場合、最も外側に位置する2つの変換線の間には、2M個のパッドPしか存在しない。例えば、M=2であり、かつ、第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPがいずれも1つのパッドPを含む場合、最も外側に位置する2つの変換線の間には、4個のパッドPが分布している。
【0139】
例示的には、M≧2であり、かつ、第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPがいずれも2つのパッドPを含む場合、最も外側に位置する2つの変換線の間に分布しているパッドPの数は、2M個よりも多い。例えば、M=2であり、かつ、第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPがいずれも2つのパッドPを含む場合、最も外側に位置する2つの変換線の間には、8個のパッドPが分布している。
【0140】
幾つかの実施例において、
図4及び
図5を参照し、メインフレキシブルプリント基板43は、表示装置100の表示パネル31とボンディングするように配置される。第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bとは、第1方向Xに並んで設けられる。第1方向Xは、メインフレキシブルプリント基板43の表示パネル31に近い側辺の延在方向と略平行である。
【0141】
これに基づいて、
図5、
図25及び
図26Aを参照し、第3溶接領域420AのパッドPと第4溶接領域420BのパッドPは、いずれも複数の行に配列される。
前記第3溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドPは、前記第1方向Xに沿って配列された複数のパッドPを含み、前記第4溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドPは、第1方向Xに沿って配列された複数のパッドPを含む。隣接する2行のパッドPは、第2方向Yに沿って互いにずれて設けられる。第2方向Yは、第1方向Xと略垂直である。こうして、溶接領域の面積が一定である場合、隣接する2つのパッドPの間隔は比較的大きい。従って、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420BのパッドPを変換線で接続する場合、
1つのパッドPとそれに隣接するパッドPとの接触を回避して、短絡の問題が発生するのを回避し得る。
【0142】
幾つかの実施例において、
図6を参照し、第2基板420は、移行配線領域T、及び移行配線領域Tの対向する両端に位置する接続セクター領域Sを有する。
前記移行配線領域と前記接続セクター領域は、前記第3溶接領域と前記第4溶接領域との間に位置する。変換線は、移行セグメントM、及び移行セグメントの対向する両端に位置する接続セグメントNを含む。移行セグメントMは、第1方向Xに沿って延び、かつ移行配線領域Tに設けられる。接続セグメントNは、接続セクター領域Sに設けられる。接続セクター領域Sの第2方向Yにおける最小幅は、移行配線領域Tの第2方向Yにおける幅以上である。
【0143】
なお、第2方向Yに沿って、移行配線領域Tの幅は、複数の変換線のうち最も外側に位置する2つの変換線の移行セグメントMの間隔にほぼ等しい。第2方向Yに沿って、接続セクター領域Sの幅は、複数の変換線のうち最も外側に位置する2つの変換線の接続セグメントNの間隔にほぼ等しい。
【0144】
図6を参照し、第1方向Xにおいて、第4溶接領域420Bから第3溶接領域420Aに近くなるにつれて、第3溶接領域420Aに近い接続セクター領域の第2方向Yにおける幅が徐々に大きくなる。同様に、第1方向Xにおいて、第3溶接領域420Aから第4溶接領域420Bに近くなるにつれて、第4溶接領域420Bに近い接続セクター領域の第2方向Yにおける幅が徐々に大きくなる。
【0145】
幾つかの実施例において、
図6に示すように、移行配線領域の第2方向Yにおける幅は、第3溶接領域420Aの第2方向Yにおける最大幅よりも小さく;且つ/又は、移行配線領域の第2方向Yにおける幅は、第4溶接領域420Bの第2方向Yにおける最大幅よりも小さい。
【0146】
幾つかの実施例において、
図6に示すように、第3溶接領域420Aに近い接続セクター領域の
部分は、第2方向Yにおける最大幅
が、第3溶接領域420Aの第2方向Yにおける最大幅よりも大きく;且つ/又は、第4溶接領域420Bに近い接続セクター領域の
部分は、第2方向Yにおける最大幅
が、第4溶接領域420Bの第2方向Yにおける最大幅よりも大きい。
【0147】
こうして、変換線は溶接領域の複数の側から溶接領域内に入って、対応するパッドPに電気的に接続し得る。例えば、変換線は、溶接領域における第1行のパッドPと最終行のパッドPとの間の領域以外の領域から溶接領域に入って、対応するパッドPに電気的に接続し得る。これにより、配線を容易にし、タッチ信号のクロストークの発生を防止し得る。
【0148】
幾つかの実施例において、
図6に示すように、第3溶接領域420AのパッドPと第4溶接領域420BのパッドPは、いずれも複数の行に配列され、
前記第3溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドPは、第1方向Xに沿って配列された複数のパッドを含み、前記第4溶接領域の複数行のパッドのうちの少なくとも1行のパッドPは、第1方向Xに沿って配列された複数のパッドを含む。第2基板420上の複数の変換線のうちの少なくとも1つの変換線は、第3溶接領域420と第4溶接領域420Bの、第1行のパッドPと最終行のパッドPとの間の領域以外の領域を通過して、対応するパッドPに電気的に接続される。
【0149】
例示的には、第2基板420上の第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bには、いずれも2行のパッドPが設けられる。第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bの第1行のパッドPは、1つのパッドPを含み、第2行のパッドPは、2つのパッドPを含む。この場合、第2基板420上の変換線の数は3つである。選択的には、3つの変換線のうちの1つの変換線は、パッドPのうちの第2行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側の領域を通過する。又は、第2基板420上の第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bには、いずれも2行のパッドPが設けられる。第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bの第1行のパッドPは、2つのパッドPを含み、第2行のパッドPは、1つのパッドPを含む。この場合、第2基板420上の変換線の数は3つである。選択的には、3つの変換線のうちの1つの変換線は、パッドPのうちの第1行のパッドPの第2行のパッドPから離れる側の領域を通過する。
【0150】
例示的には、第2基板420上の第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bには、いずれも2行のパッドPが設けられる。第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPは、2つのパッドPを含む。この場合、第2基板420上の変換線の数は4つである。選択的には、4つの変換線のうちの2つの変換線は、1つの変換線がパッドPのうちの第1行のパッドPの第2行のパッドPから離れる側の領域を通過し、もう1つの変換線がパッドPのうちの第2行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側の領域を通過する。
【0151】
例示的には、第2基板420上の第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bには、いずれも3行のパッドPが設けられる。第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPは、3つのパッドPを含む。この場合、第2基板420上の変換線の数は9本である。選択的には、第3溶接領域420Aにおける第1行のパッドPと第4溶接領域420Bにおける第1行のパッドPとは、3つの変換線で接続され;2つの変換線はパッドPのうちの第1行のパッドPの第3行のパッドPから離れる側の領域を通過する。第3溶接領域420Aにおける第3行のパッドPと第4溶接領域420bにおける第3行のパッドPとは、3つの変換線で接続され、2つの変換線はパッドPのうちの第3行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側の領域を通過する。
【0152】
幾つかの実施例において、
図6を参照し、第2基板420上の複数の変換線のうちの最も外側に位置する2つの変換線のうち、1つの変換線の両端は、
第3溶接領域の第1行のパッドPの最終行のパッドPから離れる側
と、第4溶接領域の第1行のパッドPの最終行のパッドPから離れる側とに位置し、第3溶接領域420Aの第1行のパッドPと第4溶接領域420Bの第1行のパッドPとのうち最も距離が離れる2つのパッドPにそれぞれ電気的に接続され;もう1つの変換線の両端は、
第3溶接領域の最終行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側
と第4溶接領域の最終行のパッドPの最1行のパッドPから離れる側とに位置し、第3溶接領域420Aの最終行のパッドPと第4溶接領域420Bの最終行のパッドPとのうち最も距離が離れる2つのパッドPにそれぞれ電気的に接続される。
【0153】
例示的には、
図6を参照し、第3溶接領域420A及び第4溶接領域420B
には、
いずれもM行のパッド
が設けられ、ここで、M≧2である。ブリッジフレキシブルプリント基板44は、複数のシールド変換線420Dを含む。複数のシールド変換線420Dは、少なくとも最も外側に位置する2つのエッジシールド変換線を含む。2本のエッジシールド変換線のうち、1つのエッジシールド変換線の両端は、
第3溶接領域の第1行のパッドPの最終行のパッドPから離れる側
と第4溶接領域の第1行のパッドPの最終行のパッドPから離れる側とに位置し、第3溶接領域420Aの第1行のパッドPと第4溶接領域420Bの第1行のパッドPとのうち最も距離が離れる2つのパッドPにそれぞれ電気的に接続され;もう1つのエッジシールド変換線の両端は、
第3溶接領域の最終行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側
と第4溶接領域の最終行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側とに位置し第3溶接領域420Aの最終行のパッドPと第4溶接領域420Bの最終行のパッドPとのうち最も距離が離れる2つのパッドPにそれぞれ電気的に接続される。
【0154】
例示的には、第2基板420上の第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bには、いずれも2行のパッドPが設けられる。第3溶接領域420A又は第4溶接領域420Bにおける各行のパッドPは、2つのパッドPを含む。この場合、第2基板420上の変換線の数は4つである。選択的には、4つの変換線のうちの2つの変換線は、1つの変換線がパッドPのうちの第1行のパッドPの第2行のパッドPから離れる側の領域を通過し、第3溶接領域420Aの第1行のパッドPと第4溶接領域420Bの第1行のパッドPのうち最も距離が離れる2つのパッドPにそれぞれ電気的に接続され、もう1つの変換線がパッドPのうちの第2行のパッドPの第1行のパッドPから離れる側の領域を通過し、第3溶接領域420Aの第2行のパッドPと第4溶接領域420Bの第2行のパッドPのうち最も距離が離れる2つのパッドPに電気的に接続されている。
【0155】
なお、複数の変換線(タッチ変換線420Cのみを含んでもよいし、タッチ変換線420Cとシールド変換線420Dとを含んでもよい)は、第2基板420の同じ側に位置してもよく、第2基板420の対向する両側に位置してもよいと理解すべきである。
【0156】
幾つかの実施例において、
図27、
図30A、及び
図30Bに示すように、第2基板420上のパッドPは、ビアパッドである。第2基板420は、複数のビア421を有し、各々のビア421は1つのビアパッドに対応する。ビアパッドは、2つのはんだラグ422と、導電接続層423とを含む。2つのはんだラグ422は、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43に近い表面及びメインフレキシブルプリント基板43から離れる表面にそれぞれ設けられる。ビアパッドに対応するビア421は、ビアパッドの2つのはんだラグ422の間の第2基板420、及び2つのはんだラグ422を貫通する。導電接続層423は、ビア421の側壁を覆い、両端が2つのはんだラグ422にそれぞれ電気的に接続されている。ここで、
図27を参照し、導電接続層423は、導電フィルム11、及び導電フィルム11の第2基板420から離れる側に設けられた酸化防止金属層(第2金属パターン15とも称する)を含んでもよい。
【0157】
こうして、メインフレキシブルプリント基板43のパッドPとブリッジフレキシブルプリント基板44上のビアパッドとを溶接する場合、はんだはビア421から溢れ、これにより、メインフレキシブルプリント基板43のパッドPとブリッジフレキシブルプリント基板44のビアパッドとの電気的接続が実現される。
【0158】
ここで、フレキシブルプリント基板44の変換線は、第2基板420の、第1基板410に近い表面及び/又は第1基板410から離れる表面に設けられてもよい。例示的には、第2基板420の第1基板410に近い表面及び第1基板410から離れる表面では、いずれも変換線によって第3溶接領域420AのパッドPと第4溶接領域420BのパッドPとを接続することができる。これにより、ブリッジフレキシブルプリント基板44とメインフレキシブルプリント基板43との配線をより便利にすることができる。
【0159】
ビアパッドの第2基板420における正射影の外側輪郭の形状は限定されない。例示的には、ビアパッドの第2基板420における正射影の外側輪郭の形状は、円形、正方形、長方形、又は不規則な形状であってもよい。当業者であれば、ビアパッドの第2基板420における正射影の外側輪郭の形状が、上述した形状を含むが、これらに限定されないことは自明なものである。いかなる形状は、いずれも本開示の実施例の保護範囲内にあり、ここで各々列挙しない。
【0160】
幾つかの実施例において、
図26A及び
図26Bに示すように、ビアパッドの第2基板420における正射影の外側輪郭は、略円形である。この場合、ビアパッドの外側輪郭の直径範囲D
1は0.25mm~0.35mmである。例示的には、ビアパッドの外側輪郭の直径D
1は、0.25mm、0.3mm、又は0.35mmであってもよい。
【0161】
ここで、ビアパッドの第2基板420における正射影の内側輪郭の形状は限定されない。例示的には、ビアパッドの第2基板420における正射影の内側輪郭の形状は、円形又はX字状であってもよい。当業者であれば、ビアパッドの第2基板420における正射影の内側輪郭の形状が、上述した形状を含むが、これらに限定されないことは自明なものである。いかなる形状は、いずれも本開示の実施例の保護範囲内にあるべきであり、ここで各々列挙しない。
【0162】
ビアパッド上のビア421の直径範囲が大きすぎると、はんだがビア421を完全に充填できず、ブリッジフレキシブルプリント基板44のビアパッドとメインフレキシブルプリント基板43のパッドとの間に溶接不良の問題が発生し;ビアパッド上のビア421の直径範囲が小さすぎると、溶接時にビア421から空気を排出できず、ビア421内にはんだが十分に充填されず、はんだ漏れの問題が発生する。
【0163】
これを考慮し、幾つかの実施例において、
図26Aに示すように、ビアパッドの第2基板420における正射影の内側輪郭は、略円形であり、ビアパッドの内側輪郭の直径範囲は、0.05mm~0.15mmである。例示的には、円形パッドの直径は、0.05mm、0.1mm、又は0.15mmであってもよい。
【0164】
他の幾つかの実施例において、
図26Bに示すように、ビアパッドの第2基板420における正射影の内側輪郭は、ほぼX字状である。この場合、X字状の内側輪郭に対応する外接円の直径の範囲D
2は0.05mm~0.2mmである。例示的には、X字状の内側輪郭に対応する外接円の直径D
2は、0.05mm、0.1mm、又は0.2mmであってもよい。
【0165】
こうして、ブリッジフレキシブルプリント基板44のビアパッドとメインフレキシブルプリント基板43のパッドPとを溶接する時、ビアパッドに対応するビア421を通して空気をよく排出し得、ビア421にはんだが十分に充填される。外観検査を便利にし、これにより、はんだ漏れを防止することができる。
【0166】
幾つかの実施例において、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44が2層基板である。即ち、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44は、いずれも2層の導電層を有する。
図13に示すように、第1基板410の第2基板420に近い側及び第2基板420から離れる側には、いずれも導電フィルム11が設けられ、導電フィルム11は接着層12によって第1基板410に接続される。第2基板420の第1基板410に近い側及び第1基板410から離れる側には、いずれも導電フィルム11が設けられ、導電フィルム11は接着層12によって第2基板420に接続される
。また、
図14に示すように、導電フィルム11は、第1基板410上、及び第2基板420上に直接形成されてもよい。
【0167】
幾つかの実施例において、メインフレキシブルプリント基板43において、ブリッジフレキシブルプリント基板44に近い導電フィルム11は、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bの複数のパッドP、及び各配線を形成してもよい。ここで、
図4、
図19及び
図20を参照し、各配線は、第1タッチ接続線41A、第2タッチ接続線42A、第3タッチ接続線30A、第1シールド接続線41B、第2シールド接続線42B、第3シールド接続線30B、ELVDDライン、ELVSSライン、DVDDライン、及び高周波信号線48(略称:MIPIライン)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。メインフレキシブルプリント基板43において、ブリッジフレキシブルプリント基板44から離れる導電フィルム11は、表示パネル31とボンディングするボンディングピンを形成してもよい。
【0168】
幾つかの実施例において、
図6、
図18及び
図27を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44において、メインフレキシブルプリント基板43から離れる導電フィルム11は、第
3溶接領域4
20A及び第
4溶接領域4
20Bの複数のはんだラグ422、タッチ変換線420C及びシールド変換線420Dを形成してもよい。
図18及び
図27を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44において、メインフレキシブルプリント基板
43に近い導電フィルム11は、第
3溶接領域4
20
Aと第
4溶接領域4
20
Bの複数のはんだラグ422、及び電磁干渉層14を形成してもよい。
【0169】
幾つかの実施例において、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44が単層基板である。即ち、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44が1層の導電層のみを有する。
図15に示すように、第1基板410の第2基板420に近い側または第2基板420から離れる側には、いずれも導電フィルム11が設けられ、導電フィルム11は接着層12によって第1基板410に接続される。同様に、第2基板420の第1基板410に近い側または第1基板410から離れる側には、導電フィルム11が設けられ、導電フィルム11は接着層12によって第2基板420に接続される。また、
図16に示すように、導電フィルム11は、第1基板410上、及び第2基板420上に直接形成されてもよい。
【0170】
幾つかの実施例において、メインフレキシブルプリント基板43における導電性フイルム11は、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bの複数のパッドP、各配線、及び表示パネル31とボンディングされるボンディングピンを形成してもよい。ここで、
図4、
図19及び
図20を参照し、各配線は、第1タッチ接続線41A、第2タッチ接続線42A、第3タッチ接続線30A、第1シールド接続線41B、第2シールド接続線42B、第3シールド接続線30B、ELVDDライン、ELVSSライン、DVDDライン、及び高周波信号線48(略称:MIPIライン)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0171】
幾つかの実施例において、
図6及び
図15を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44における導電フィルム11は、第
3溶接領域4
20Aと第
4溶接領域4
20Bの複数のパッドP、タッチ変換線420C、及びシールド変換線420Dを形成してもよい。
【0172】
導電性フイルム11の材料は限定されない。例示的には、導電フィルム11の材料は、金属であり得る。例えば、導電フィルム11の材料は、銅であり得る。
【0173】
接着層12の材料は限定されない。例示的には、接着層12の材料は、感圧接着剤(pressure sensitive adhesive、PSA)、エポキシ接着剤、アクリル接着剤のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0174】
幾つかの実施例において、接着層12の第1基板410における正射影は、第1基板410と完全に重なり、又は、接着層12の第2基板420における正射影は、第2基板420と完全に重なっていることで、接着層12によって導電フィルム11を第1基板410又は第2基板420に完全に接着できることを確保できる。
【0175】
幾つかの実施例において、
図4及び
図17に示すように、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、保護層13及び電磁干渉層14をさらに含む。保護層13及び電磁干渉層14は、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43に近い側に設けられ、且つ第2基板420から離れる方向に順に設けられる。この場合、電磁干渉層14は、メインフレキシブルプリント基板43上の高周波信号線48からの、ブリッジフレキシブルプリント基板44上のタッチ変換線420Cに対する干渉をシールドすることができる。
【0176】
なお、電磁干渉層14は、第2基板420における、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420B以外の領域に設けられることで、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44との溶接に影響を与えることを回避する。
【0177】
保護層13の材料は限定されない。例示的には、保護層13の材料は、ポリイミド(Polyimide、略称:PI)であってもよい。
【0178】
電磁干渉層14の材料は限定されない。例示的には、電磁干渉層14の材料は、金属であり得、例えば電磁干渉層14の材料は、銅であり得る。
【0179】
例示的には、
図18に示すように、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2基板420、第1接着層121、第2接着層122、第1導電フィルム111、第2導電フィルム112、保護層13、及び電磁干渉層14を有する。ここで、第1接着層121と第2接着層122とは、第2基板420の対向する両側にそれぞれ設けられる。第1導電フィルム111は、第1接着層121の第2基板420から離れる側に設けられ、第2導電フィルム112は、第2接着層122の第2基板420から離れる側に設けられる。保護層13は第2導電フィルム112の第2基板420から離れる側に設けられる。電磁干渉層14は保護層13の第2基板420から離れる側に設けられる。第2接着層122、第2導電フィルム112、保護層13、及び電磁干渉層14は、第2基板420の第1基板410に近い側に位置する。
【0180】
ここで、第1基板410の厚さ及び第2基板420の厚さは25.4μm、第1導電フィルム111の厚さ及び第2導電フィルム112の厚さは14μm、第1接着層121の厚さ及び第2接着層122の厚さは15μm、保護層13の厚さは12.7μm、電磁干渉層14の厚さは12μmであり得る。
【0181】
また、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを複数のパッドPで溶接する場合、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44との接続信頼性を高めるように、ブリッジフレキシブルプリント基板44とメインフレキシブルプリント基板43の重なる他の領域は、熱硬化接着剤で接着されてもよい。ここで、熱硬化性接着剤の厚さは5μmであり得る。
【0182】
幾つかの実施例において、
図5に示すように、メインフレキシブルプリント基板43は、第1金属パターンをさらに含む。第1金属パターンは、第1基板410上のパッドPを覆い、第1基板410上のパッドPが酸化されるのを防止するように配置される。
【0183】
幾つかの実施例において、
図27を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2金属パターン15をさらに含む。第2金属パターン15は、第2基板420上のパッドPを覆い、第2基板420上のパッドPが酸化されるのを防止するように配置される。
【0184】
なお、第1金属パターンの形状及び第2金属パターン15の形状は、それぞれ対応するパッドPの形状と略同じである。こうして、第1金属パターン及び第2金属パターン15がそれぞれ対応するパッドPを完全に覆うようになり、これにより、それぞれ対応するパッドPが酸化されるのを防止する効果を奏する。また、ブリッジフレキシブルプリント基板44のパッドPがビアパッドである場合、第2金属パターン15は、ビア421内の導電層(導電フィルム11)が酸化されるのを防止するように、ビア421の側壁をさらに覆っている。
【0185】
第1金属パターン及び第2金属パターン15の材料は、それぞれ対応するパッドが酸化及び腐食されるのを防止できる限り、限定されない。例示的には、第1金属パターン及び第2金属パターンの材料は、金及びニッケルのうちの1種又は2種の組み合わせを含む。
【0186】
第1金属パターン及び第2金属パターン15の材料がニッケルの場合、第1金属パターン及び第2金属パターン15の厚さの範囲は2μm~4μmである。第1金属パターン及び第2金属パターン15の材料が金である場合、第1金属パターン及び第2金属パターン15の厚みは0.05μmである。
【0187】
幾つかの実施例において、メインフレキシブルプリント基板43は、第1グリーンオイル層及び第1樹脂層をさらに含む。第1グリーンオイル層は、少なくとも第1基板410の第1領域を覆い、第1領域は、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410BのうちのパッドPが設けられる領域以外の領域である。第1樹脂層は、第1基板410の、第1溶接領域410A以外の領域と第2溶接領域410B以外の領域を覆っている。
【0188】
幾つかの実施例において、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2グリーンオイル層及び第2樹脂層をさらに含む。
図28、
図29A及び
図29Bに示すように、第2グリーンオイル層は、少なくとも第2基板420の第2領域を覆う。第2領域は、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420BのうちのパッドPが設けられる領域以外の領域である。第2樹脂層は、第2基板420の、第3溶接領域420A以外の領域と第4溶接領域420B以外の領域を覆っている。
【0189】
なお、第1領域及び第2領域にグリーンオイルを塗布すること以外、パッドPの境界も、はんだ材がパッドPの範囲から溢れるのを回避するように、グリーンオイルを塗布してもよい。パッドPの境界にグリーンオイルを塗布する場合、グリーンオイルは、パッドP上に部分的に位置することができるが、パッドPを完全に覆うのではないと理解すべきである。
【0190】
図28、
図29A及び
図29Bに示すように、
図28は、第3溶接領域420A及び第4溶接領域420BのうちのパッドPが設けられる領域以外の領域(第2領域)にグリーンオイルを塗布した一例の概略図である。
図29Aは、
図28における第3溶接領域420Aの拡大概略図である。
図29Bは、
図28における第4溶接領域420Bの拡大概略図である。
図29A及び
図29Bから明らかなように、グリーンオイル層は、第3溶接領域420A及び第4溶接領域420Bのうちの各パッドPが設けられる領域を避ける。
【0191】
幾つかの実施例において、
図4及び
図5を参照し、第1基板410は、素子領域45をさらに有する。メインフレキシブルプリント基板43は、少なくとも1つの素子及び第3グリーンオイル層をさらに含む。少なくとも1つの素子は、第1基板410のブリッジフレキシブルプリント基板44に近い側に配置され、且つ第1基板410の素子領域45に位置する。第3グリーンオイル層は、素子領域45のうちの少なくとも1つの素子が設けられる領域以外の領域を覆う。
【0192】
素子の数については限定されない。少なくとも1つの素子とは、メインフレキシブルプリント基板43が1つの素子のみを含むことを意味するか、又は、メインフレキシブルプリント基板43が2つ以上の素子を含むことを意味する。
【0193】
ここで、素子は、抵抗、キャパシタ、トランジスタのうちの少なくとも1つであり得る。例示的には、
図4及び
図5を参照し、素子は、複数の抵抗、複数のキャパシタ、及び複数のトランジスタで構成された第1素子4300であり得る。第1素子4300は、メインフレキシブルプリント基板43上のボンディングピン及び表示パネル3上のボンディングパッドを介して表示パネル3の駆動チップ4200に電気的に接続されてもよい。例示的には、
さらに、素子は、複数の抵抗、複数のキャパシタ、及び複数のトランジスタで構成されたタッチ機能を有するタッチチップ4100であり得る。
【0194】
ここで、液体フォトソルダーレジストであるグリーンオイルは、アクリルオリゴマーである。保護層として機能することができ、第1グリーンオイル層は第1領域を覆い、第2グリーンオイル層は第2領域を覆い、これにより、隣接する2つのパッドP間の短絡の発生を防止し;第3グリーンオイル層は、素子領域45のうちの少なくとも1つの素子が設けられる領域以外の領域を覆い、これにより、隣接する2つの素子間の短絡の発生を防止する。「樹脂」は、ポリイミド(Polyimide、略称:PI)及びポリエステル(Polyethylene terephthalate、略称:PET)のうちの1種又は2種の組み合わせであり得る。
【0195】
第1溶接領域410A、第2溶接領域410B、第3溶接領域420A、第4溶接領域420B及び素子領域45のサイズが小さいため、樹脂材料を塗布して保護層を形成することに不利である。また、グリーンオイルが比較的高価であるため、第1基板410上における第1溶接領域410A以外の領域と第2溶接領域410B以外の領域、及び第2基板420上における第3溶接領域420A以外の領域と第4溶接領域420B以外の領域を覆うと、メインフレキシブルプリント基板43及びブリッジフレキシブルプリント基板44の製造コストが高くなる。
【0196】
これに基づいて、第1基板410の第1領域及び素子領域45のうちの素子が設けられる領域以外の領域をグリーンオイルで覆い、第1基板410の第1溶接領域410A及び第2溶接領域410B及び素子領域45以外の領域を樹脂で覆い、並びに、第2基板420の第2領域をグリーンオイルで覆い、第2基板420の第3溶接領域420A、第4溶接領域420B以外の領域を覆うことにより、第1基板410及び第2基板420の表面に良好な塗布効果を確保することができるだけでなく、メインフレキシブルプリント基板43及びブリッジフレキシブルプリント基板44の製造コストを低減することができる。
【0197】
これに基づいて、
図5及び
図8に示すように、メインフレキシブルプリント基板43は、支持体46をさらに含む。支持体46は、第1基板410のブリッジフレキシブルプリント基板44から離れる側に設けられる。素子領域45は、支持体46の第1基板410における正射影の範囲内に位置する。
【0198】
この場合、支持体46は、第1基板410上の素子領域45の一部が素子の重さによって変形しないように、第1基板410上の素子領域45のすべての素子を支持する効果を奏し得、これにより、素子領域45内の素子を保護する効果を奏し得る。
【0199】
幾つかの実施例において、支持体46の第1基板410における正射影の境界と素子領域45の境界との間に間隔がある。この間隔は0.5mm以上である。この場合、支持体46は、第1基板410上の素子領域45の全ての素子を支持する効果を奏し得、フレキシブルプリント基板4におけるメインフレキシブルプリント基板43のブリッジフレキシブルプリント基板44から離れる側の占用面積が比較的小さい。これにより、フレキシブルプリント基板4が軽薄で、構造が簡易である。
【0200】
幾つかの実施例において、
図9及び
図10を参照し、支持体46は、金属シート460、及び金属シート460の対向する両側に設けられた第1接着層461及び第1薄膜462を含む。第1接着層461は、金属シート460の第1基板410に近い側に位置する。これに基づいて、第1接着層461は、第1基板410の第2基板420から離れる表面と接触している。
図2と
図4を合わせて、フレキシブルプリント基板4が表示パネル31の背面に位置させるためにフレキシブルプリント基板4が破線Lに沿って表示パネル31の背面に向かって折り曲げることができる場合、上記第1薄膜462は、表示パネル31の背面と接触する。
【0201】
幾つかの実施例において、
図10を参照し、第1接着層461の第1基板410における正射影は、金属シート460の第1基板410における正射影と重なる。即ち、第1接着層461の第1基板410における正射影の面積は、金属シート460の第1基板410における正射影の面積と等しく、第1接着層461の境界は、金属シート460の境界に合わせている。このようにすれば、高い接続信頼性で、金属シート460と第1基板410とが完全に接着する。
【0202】
幾つかの実施例において、
図9及び
図10を参照し、第1薄膜462の第1基板410における正射影は、金属シート460の第1基板410における正射影内に位置する。第1薄膜462の第1基板410における正射影の面積は、金属シート460の第1基板410における正射影の面積よりも小さい。
【0203】
金属シート460の材料は限定されない。例示的には、金属シート460の材料は、鋼、及び鉄のうちの少なくとも1つ、又はそれらとシリコンとの合金である。例えば、金属シート460の材料は、シリコンと鋼との合金である。また、例えば、金属シート460の材料は、シリコンと鉄との合金である。さらに例えば、金属シート460の材料は鋼である。
【0204】
第1接着層461の材料は限定されない。例示的には、第1接着層461の材料は、熱硬化性接着剤であり得る。
【0205】
第1薄膜462の材料は、良好な放熱効果を奏することができる限り、限定されない。例示的には、第1薄膜462は、放熱グラファイトフィルムである。
【0206】
幾つかの実施例において、
図4、
図5、及び
図8を参照し、第1基板410は、ボンディング領域をさらに有する。ボンディング領域は、第1基板410の、表示装置100の表示パネル31とボンディングするように配置される領域である。メインフレキシブルプリント基板43は、複数の第1ボンディングピン4101と複数の第2ボンディングピン4102をさらに含む。複数の第1ボンディングピン4101は、ボンディング領域に設けられる。少なくとも1つの第1ボンディングピン4101は、第1タッチ接続線41Aを表示装置100のタッチ層32における対応する第1タッチリード線321に電気的に接続するように配置される。複数の第2ボンディングピン4102は、ボンディング領域に設けられ、少なくとも1つの第2ボンディングピン4102は、第2タッチ接続線42Aをタッチ層32における対応する第2タッチリード線322に電気的に接続するように配置される。
【0207】
幾つかの実施例において、
図21に示すように、ボンディング領域に左から右へ順次
配置される信号
端子は、タッチ
収受電極Rx信号
端子、ELVDD+ELVSS信号
端子、GOA信号
端子(CLK
信号端子、VGL
信号端子、VGH
信号端子)、データ信号制御線信号(Data信号)
端子、
GOA信号端子(CLK信号端子、VGL信号端子、VGH信号端子)、ELVSS+ELVDD信号
端子、タッチ
射出電極Tx信号
端子を含む。
【0208】
なお、ELVDDとELVSSの配線について、電流が大きいため、メインフレキシブルプリント基板43におけるELVDD又はELVSSに対応する幾つかのピンを短絡する。即ち、数本のELVDDの配線を互いに接続し、又は数本のELVSSの配線を互いに接続して、最終的に1つの線に統合して表示パネル3のボンディングパッドに電気的に接続される。
【0209】
メインフレキシブルプリント基板43が少なくとも1つの第1シールド接続線41B及び少なくとも1つの第2シールド接続線42Bをさらに含む場合、少なくとも1つの第1ボンディングピン4101は、第1シールド接続線41Bをタッチ層32における対応する第1シールド配線323に電気的に接続するように配置され;少なくとも1つの第2ボンディングピン4102は、第2シールド接続線42Bをタッチ層32における対応する第2シールド配線324に電気的に接続するように配置されている。
【0210】
幾つかの実施例において、
図4及び
図8を参照し、第1方向Xに沿って、メインフレキシブルプリント基板43の最大サイズL
1の範囲は、55.25mm≦L
1≦55.55mmである。第1方向Xは、メインフレキシブルプリント基板43の表示パネル31に近い側辺の延在方向と略平行である。
【0211】
幾つかの実施例において、
図4、
図8及び
図21を参照し、ボンディング領域は、帯状で、第1方向Xに沿って延在する。複数の第1ボンディングピン4101及び複数の第2ボンディングピン4102は、第1方向Xに沿って並んで設けられる。第1方向Xに沿って、メインフレキシブルプリント基板43の最も距離が離れる第1ボンディングピン4101及び第2ボンディングピン4102と
の距離L
2の範囲は、53.55mm≦L
2≦53.85mmである。ボンディング領域の第2方向Yに沿う最大サイズL
3の範囲は、1.2mm≦L
3≦1.6mmである。
【0212】
幾つかの実施例において、
図4、
図5、及び
図8を参照し、メインフレキシブルプリント基板43には、表示装置100のメインボードに電気的に接続されるように配置される接続部47がさらに設けられる。
【0213】
幾つかの実施例において、
図8に示すように、メインフレキシブルプリント基板43は、ブリッジフレキシブルプリント基板44から離れる側が銅漏れ部Aを有する。銅漏れ部Aは、接地されるように配置される。
【0214】
タッチ層32に含まれる第1タッチリード線321の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第1タッチ接続線41Aの数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。タッチ層32に含まれる第2タッチリード線322の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第2タッチ接続線42Aの数、及び第3タッチ接続線30Aの数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0215】
幾つかの実施例において、タッチ層32に含まれる第1タッチリード線321の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第1タッチ接続線41Aの数と同じである。タッチ層32に含まれる第2タッチリード線322の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第2タッチ接続線42Aの数、及び第3タッチ接続線30Aの数といずれも同じである。このように設けられることにより、タッチチップ4100は、第1タッチリード線321及び第2タッチリード線322上の複数の異なるタッチ信号を受信し得ることが確保でき、さらに、隣接する2つの第1タッチリード線321又は隣接する2つの第2タッチリード線322上のタッチ信号のクロストークの発生を防止し得る。
【0216】
他の幾つかの実施例において、表示パネル31の周辺領域A2のサイズの制限により、同じタッチ電極は、表示パネル31の周辺領域A2における異なる層に設けられた複数のタッチリード線(第1タッチリード線321又は第2タッチリード線322)に電気的に接続され、同じタッチ電極に電気的に接続された複数のタッチリード線は、同じタッチ接続線(第1タッチ接続線41A又は第2タッチ接続線42A)に電気的に接続されてもよい。このように設けられることにより、表示パネル31の周辺領域A2のサイズをより狭く設定することができる。また、タッチチップ4100は、第1タッチリード線321及び第2タッチリード線322上の複数の異なるタッチ信号を受信し得ることが確保でき、さらに、隣接する2つの第1タッチリード線321又は隣接する2つの第2タッチリード線322上のタッチ信号のクロストークの発生を防止し得る。
【0217】
タッチ層32が第1シールド配線323及び第2シールド配線324を含む場合、メインフレキシブルプリント基板43は、第1シールド接続線41B、第2シールド接続線42B及び第3シールド接続線30Bを対応して含み、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、シールド変換線を対応して含む。この場合、タッチ層32に含まれる第1シールド配線323の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第1シールド接続線41Bの数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。タッチ層32に含まれる第2シールド配線324の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第2シールド接続線42Bの数、及び第3シールド接続線30Bの数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0218】
幾つかの実施例において、タッチ層32に含まれる第1シールド配線323の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第1シールド接続線41Bの数と同じであり;タッチ層32に含まれる第2シールド配線324の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第2シールド接続線42Bの数、及び第3シールド接続線30Bの数といずれも同じである。
【0219】
他の幾つかの実施例において、タッチ層32に含まれる第1シールド配線323の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第1シールド接続線41Bの数よりも小さく;タッチ層32に含まれる第2シールド配線324の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第2シールド接続線42Bの数、及び第3シールド接続線30Bの数よりも少なく、これにより、第1シールド接続線41B、第2シールド接続線42B及び第3シールド接続線30Bのメインフレキシブルプリント基板43における占用面積を減少して、フレキシブルプリント基板の構造をより簡素化し、コストをより低くする。
【0220】
幾つかの実施例において、
図4を参照し、メインフレキシブルプリント基板43は、第1基板410に設けられた複数のデータ信号制御線をさらに含む。表示パネル31は、複数のデータ線Dataと駆動チップ4200とを含む。駆動チップ4200は、周辺領域A2に設けられ、且つ複数のデータ信号制御線及び複数のデータ線Dataに電気的に接続される。駆動チップ4200は、複数のデータ信号制御線上の信号を処理して複数のデータ線Dataに出力するように配置される。
【0221】
幾つかの実施例において、表示パネル31内の各列のサブ画素は、1つのデータ線Dataに電気的に接続する必要があり、これにより、各列のサブ画素に異なるデータ信号を提供する。フレキシブルプリント基板4における駆動チップ4200に接続された配線(データ信号制御線)は、駆動チップ4200へ駆動信号を提供すればよく、これにより、駆動チップ4200から各列のサブ画素に必要なデータ信号を出力させる。
【0222】
これに基づいて、幾つかの実施例において、メインフレキシブルプリント基板43に含まれるデータ信号制御線の数が表示パネル31に含まれるデータ線Dataの数よりも少ない。こうして、データ線Dataに対するゲーティングによって、1つのデータ信号制御線を用いて複数のデータ線Dataにデータ信号を伝送することができ、これにより、駆動チップ4200におけるデータ信号を伝送するためのチャネルの数、即ちデータ信号制御線の数を減少する。これに基づいて、データ信号制御線の線幅をデータ線の線幅よりも大きくすることができ、こうして、1つのデータ信号制御線から複数のデータ線Dataへのデータ信号の伝送効率を向上させるのに有利である。
【0223】
幾つかの実施例において、
図5及び
図7に示すように、メインフレキシブルプリント基板43は、第1ボンディングピン4101及び第2ボンディングピン4102をさらに含み;表示パネル31は、複数の第1ボンディングパッド36、及び複数の第2ボンディングパッド37をさらに含む。各々の第1ボンディングパッド36は、1つの第1ボンディングピン4101及び1つの第1タッチリード線321に電気的に接続される。各々の第2ボンディングパッド37は、1つの第2ボンディングピン4102及び1つの第2タッチリード線322に電気的に接続される。
【0224】
これに基づいて、
図2と
図4を合わせて、フレキシブルプリント基板4は、メインフレキシブルプリント基板43上の第1ボンディングピン4101及び第2ボンディングピン4102(ゴールデンフィンガーとも称する)によって、表示パネル31の周辺領域A2上の第1ボンディングパッド36及び第2ボンディングパッド37とボンディングしてもよい。
【0225】
幾つかの実施例において、第1ボンディングパッド36の厚さと第2ボンディングパッド37の厚さは、いずれも、タッチ層32の表示パネル31に近い側の表面と表示パネル31のタッチ層32から離れる側の表面との間隔よりも小さい。この場合、表示パネル31内のデータ線やゲート線等の配線を順次エッチングして形成する時、第1ボンディングパッド36及び第2ボンディングパッド37を同時にエッチングして形成し得る。即ち、第1ボンディングパッド36及び第2ボンディングパッド37は、積層された複数の金属層を含む。この積層された複数の金属層の厚さは、タッチ層32の表示パネル31に近い側の表面と表示パネル31のタッチ層32から離れる側の表面との間隔よりも小さい。ここで、タッチ層32は、表示パネル31の光出射側に直接設けられていてもよく、即ち、タッチ層32と表示パネル31とは一体構造となっていてもよい。
【0226】
本開示の幾つかの実施例は、さらに表示装置100を提供する。
図1及び
図2に示すように、この表示装置100は、表示パネル31、表示パネル31の光射出面に設けられたタッチ層32、及び表示パネル31にボンディングされたフレキシブルプリント基板4を備える。
【0227】
表示パネル31は、表示領域A1及び表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域A2を有し、周辺領域A2には、複数の第1ボンディングパッド36(
図7参照)と複数の第2ボンディングパッド37(
図7参照)とを含むボンディング部が設けられる。タッチ層32は、複数の第1タッチリード線321と複数の第2タッチリード線322とを含み、1つの第1タッチリード線321は、1つの第1ボンディングパッド36に電気的に接続され、1つの第2タッチリード線322は、1つの第2ボンディングパッド37に電気的に接続される。
【0228】
フレキシブルプリント基板4は、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを含む。メインフレキシブルプリント基板43は、第1基板410と、複数のパッドPと、タッチチップ4100と、複数の第1タッチ接続線41Aと、複数の第2タッチ接続線42Aと、複数の第3タッチ接続線30Aとを含む。第1基板410は、第1溶接領域410Aと、第2溶接領域410Bと、ボンディング領域とを有する。ボンディング領域には、複数の第1ボンディングピン4101(
図5参照)と複数の第2ボンディングピン4102(
図5参照)が設けられる。1つの第1ボンディングピン4101は1つの第1ボンディングパッド36に電気的に接続され、1つの第2ボンディングピン4102は1つの第2ボンディングパッド37に電気的に接続される。複数のパッドPは、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bに設けられる。タッチチップ4100は、第1基板410上に設けられ、タッチチップ4100と第1溶接領域410Aとの最小間隔は、タッチチップ4100と第2溶接領域410Bとの最小間隔よりも小さい。複数の第1タッチ接続線41Aは、第1基板410上に設けられ、各々の第1タッチ接続線41Aは、一端がタッチチップ4100に電気的に接続され、他端が第1ボンディングピン4101、第1ボンディングパッド36を介して第1タッチリード線321に電気的に接続される。複数の第2タッチ接続線42Aは、第1基板410上に設けられ、各々の第2タッチ接続線42Aは、一端が第2溶接領域410Bの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が第2ボンディングピン4102、第2ボンディングパッド37を介して第2タッチリード線322に電気的に接続される。複数の第3タッチ接続線30Aは、第1基板410上に設けられ、各々の第3タッチ接続線30Aは、一端が第1溶接領域410Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端がタッチチップ4100に電気的に接続される。
【0229】
図5及び
図6を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2基板420、複数のパッドP、及び複数のタッチ変換線420Cを含む。第2基板420は、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bを有する。複数のパッドPは、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bとに設けられ、第3溶接領域420Aの1つのパッドPと第1溶接領域410Aの1つのパッドPとが溶接され、第4溶接領域420Bの1つのパッドPと第2溶接領域410Bの1つのパッドPとが溶接されている。複数のタッチ変換線420Cは、第2基板420上に設けられ、各々のタッチ変換線420Cは、一端が第3溶接領域420Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が第4溶接領域420Bの1つのパッドPに電気的に接続されている。
【0230】
パッドPの径方向における最大サイズは、1.0mm以下である。
【0231】
第3溶接領域420A又は第4溶接領域420BはM行のパッドPを含み、ここで、M≧2である。複数のタッチ変換線420Cのうち、最も外側に位置する2つのタッチ変換線420Cの間には、少なくとも2M個のパッドPが分布している。
【0232】
第1溶接領域410A、第2溶接領域410B、第3溶接領域420A、及び第4溶接領域420BのパッドPはいずれも、複数の行に配列され、少なくとも1行のパッドPは、複数のパッドPを含む。隣接する2行のパッドPは、列方向に沿って互いにずれて設けられる。
【0233】
図6及び
図27を参照し、ブリッジフレキシブルプリント基板44上のパッドはビアパッドである。ビアパッドは、2つのはんだラグ422と導電接続層423とを含む。2つのはんだラグ422は、第2基板420のメインフレキシブルプリント基板43に近い表面及びメインフレキシブルプリント基板43から離れる表面にそれぞれ設けられる。ビアパッドに対応するビア421は、ビアパッドの2つのはんだラグ422の間の第2基板420及び2つのはんだラグ422を貫通する。導電接続層423は、ビア421の側壁を覆い、両端が2つのはんだラグ422にそれぞれ電気的に接続されている。
【0234】
本開示の実施例に係る表示装置は、上述した実施例に係る表示装置と同じ技術的特徴及び有益な効果を有し、上述した実施例を参照することができるため、ここではその説明を省略する。
【0235】
幾つかの実施例において、
図4を参照し、フレキシブルプリント基板4は、複数のデータ信号制御線を含む。表示パネル31は、複数のデータ線Dataと駆動チップ4200を含む。駆動チップ4200は、周辺領域A2に設けられ、複数のデータ信号制御線及び複数のデータ線Dataに電気的に接続される。駆動チップ4200は、複数のデータ信号制御線上の信号を処理して複数のデータ線Dataに出力するように配置される。データ信号制御線の数は、データ線Dataの数よりも少なく、かつデータ信号制御線の線幅は、データ線Dataの線幅よりも広い。
【0236】
幾つかの実施例において、タッチ層32に含まれる第1タッチリード線321の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第1タッチ接続線41Aの数と同じである。タッチ層32に含まれる第2タッチリード線322の数は、メインフレキシブルプリント基板43に含まれる第2タッチ接続線42Aの数、及び第3タッチ接続線30Aの数といずれも同じである。
【0237】
幾つかの実施例において、
図4及び
図8を参照し、メインフレキシブルプリント基板4の第1方向Xに沿う最大サイズL
1の範囲は、55.25mm≦L
1≦55.55mmである。第1方向Xは、メインフレキシブルプリント基板43の表示パネル31に近い側辺の延在方向と略平行である。さらに
図21を合わせて、ボンディング領域は、帯状で、第1方向Xに沿って延在する。複数の第1ボンディングピン4101及び複数の第2ボンディングピン4102は、第1方向Xに沿って並んで設けられる。第1方向Xに沿って、メインフレキシブルプリント基板43の最も距離が離れる第1ボンディングピン4101と第2ボンディングピン4102と
の距離L
2の範囲は、53.55mm≦L
2≦53.85mmである。ボンディング領域の第2方向Yに沿う最大サイズL
3の範囲は1.2mm≦L
3≦1.6mmである。第2方向Yは、第1方向Xと略垂直である。
【0238】
なお、本開示の実施例に係る表示装置の他の構造の特徴及び有益な効果は、上記実施例における例示を参照して説明することができ、ここではその説明を省略する。
【0239】
本開示の幾つかの実施例は、上述した実施例のいずれかに記載の表示装置100を製造するための表示装置100の製造方法をさらに提供する。ここで、
図31に示すように、該製造方法は、S10~S14を含む。
【0240】
S10では、メインフレキシブルプリント基板43を形成する。
【0241】
メインフレキシブルプリント基板43は、第1基板410と、第1基板410の第1溶接領域410A及び第2溶接領域410Bに設けられた複数のパッドPと、第1基板410に設けられたタッチチップ4100と、複数の第1タッチ接続線41Aと、複数の第2タッチ接続線42Aと、複数の第3タッチ接続線30Aと、複数の第1ボンディングピン4101及び複数の第2ボンディングピン4102とを含む。各々の第1タッチ接続線41Aは、一端がタッチチップ4100に電気的に接続され、他端が1つの第1ボンディングピン4101に電気的に接続される。各々の第2タッチ接続線42Aは、一端が第2溶接領域410Bの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が1つの第2ボンディングピン4102に電気的に接続される。各々の第3タッチ接続線30Aは、一端が第1溶接領域410Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端がタッチチップ4100に電気的に接続される。
【0242】
S11では、ブリッジフレキシブルプリント基板44を形成する。
【0243】
ブリッジフレキシブルプリント基板44は、第2基板420と、第2基板420の第3溶接領域420A及び第4溶接領域420Bに設けられた複数のパッドPと、複数のタッチ変換線420Cとを含む。各々のタッチ変換線420Cは、一端が第3溶接領域420Aの1つのパッドPに電気的に接続され、他端が第4溶接領域420Bの1つのパッドPに電気的に接続されている。
【0244】
S12では、第1溶接領域410Aの複数のパッドPと第3溶接領域420Aの複数のパッドPとを対応させて溶接し、第2溶接領域410Bの複数のパッドPと第4溶接領域420Bの複数のパッドPとを対応させて溶接して、フレキシブルプリント基板4を得る。
【0245】
S13では、表示パネル31及びタッチ層32を形成する。タッチ層32は、表示パネル31の光出射面の一側に位置する。表示パネル31は、複数の第1ボンディングパッド36と複数の第2ボンディングパッド37を含む。タッチ層32は、複数の第1タッチリード線321と複数の第2タッチリード線322を含む。各々の第1タッチリード線321は、表示パネル31の1つの第1ボンディングパッド36に電気的に接続される。各々の第2タッチリード線322は、表示パネル31の1つの第2ボンディングパッド37に電気的に接続される。
【0246】
ここで、タッチ層32は、表示パネル31上に連続プロセスによって形成されてもよく、即ち、表示パネル31を形成した後、タッチ層32は表示パネル31の上方に直接形成してもよく、タッチ表示パネル3の厚さが比較的小さく、表示装置の軽薄化に有利である。
【0247】
S14では、複数の第1ボンディングパッド36と複数の第1ボンディングピン4101とを対応させて電気的に接続し、且つ複数の第2ボンディングパッド37と複数の第2ボンディングピン4102とを対応させて電気的に接続するように、タッチ層32が設けられた表示パネル31とフレキシブルプリント基板4とをボンディングする。
【0248】
本開示の幾つかの実施例に係る表示装置100の製造方法の有益な効果は、上述した実施例に係る表示装置100の有益な効果と類似し、ここでは説明を省略する。
【0249】
幾つかの実施例において、
図32に示すように、上述したS10は、S100及びS101を含む。
【0250】
S100では、第1溶接領域410A及び第2溶接領域410Bにおける複数のパッドPを形成するように、第1基板410の表面に第1導電層を形成し、第1導電層をパターニングする。
【0251】
例示的には、第1基板410の表面に塗布又は化学堆積の方法で第1導電層を形成し、第1導電層をマスク露光、現像及びエッチングプロセスを行って第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bに複数のパッドPを形成する。ここで、第1導電層は銅箔であり得る。
【0252】
ここで、パターニングされた第1導電層は、複数の配線をさらに形成し得る。複数の配線は、第1タッチ接続線41A、第2タッチ接続線42A、第3タッチ接続線30A、第1シールド接続線41B、第2シールド接続線42B、第3シールド接続線30B、ELVDDライン、ELVSSライン、DVDDライン、及び高周波信号線48のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0253】
なお、第1基板410は2つの表面を含む。第1基板410の表面に第1導電層を形成するのは、第1基板410の一面にのみ第1導電層を形成することを意味してもよいし、第1基板410の対向する両側の表面に第1導電層を形成することを意味してもよい。メインフレキシブルプリント基板4が2層基板である場合、第1基板410の両面にいずれも第1導電層を形成する。メインフレキシブルプリント基板4が単層基板である場合、第1基板410の一面に第1導電層を形成する。
【0254】
S101では、複数のパッドPの表面に、複数のパッドPが酸化されるのを防止するように配置された第1金属パターンを形成する。
【0255】
ここで、第1金属パターンの形成には、ニッケルメッキ又は無電解ニッケル/浸漬金(ENIG)法が含まれる。これに基づいて、ニッケルメッキには、電解法と化学的方法、即ち、電気ニッケルメッキと化学ニッケルメッキが含まれる。電気ニッケルメッキは、ニッケル塩(主塩と称する)、導電塩、pH緩衝剤、湿潤剤からなる電解液中で、直流電流を通電して、カソード(メッキ対象)上に均一で緻密なニッケルメッキ層を堆積させるものであり、ここで、電解液には、アノードが金属ニッケルであり、カソードがメッキ対象である。光沢剤を添加したメッキ液から得られるものは光沢ニッケルであり、光沢剤を添加しない電解液から得られるものは黒ニッケルである。化学メッキは、無電解メッキ(Electroless plating)とも呼ばれ、自己触媒めっき(Autocatalytic plating)とも呼ばれている。具体的なプロセスとは、ある条件下で、水溶液中の金属イオンが還元剤によって還元され、固体基材表面に析出するプロセスである。
【0256】
ENIGは、即ち無電解金メッキであり、外部電源を必要とせず、メッキ液のみの化学還元反応により、金イオンを第1基板410表面に還元しつつ、金メッキ層を形成する。
【0257】
幾つかの実施例において、
図33に示すように、上述したS11は、S102~S105を含む。
【0258】
S102では、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bにおける対をなす複数のはんだラグ422を形成するように、第2基板420の対向する両側の表面に第2導電層を形成し、第2導電層をパターニングする。
【0259】
例示的には、第2基板420の表面に塗布又は化学堆積の方法で第2導電層を形成し、第2導電層をマスク露光、現像及びエッチングプロセスを行って第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bに複数のパッドPを形成する。ここで、第2導電層は銅箔であり得る。
【0260】
ここで、パターニングされた第2導電層は、複数の配線をさらに形成し得る。複数の配線は、タッチ変換線420C及びシールド変換線420Dのうちの1種又は2種の組み合わせを含み得る。
【0261】
S103では、第2基板420の対向する両側の表面における複数のはんだラグ422の表面に、複数のはんだラグ422が酸化されるのを防止するように配置された第2金属パターン15を形成する。
【0262】
第2金属パターン15を形成する方法は、第1金属パターンを形成する方法と同じであり、第1金属パターンを形成する方法を参照してもよく、ここではその説明を省略する。
【0263】
S104では、各々の第2基板420の板厚方向に沿って対向する2つのはんだラグ422の位置に、2つのはんだラグ422及び2つのはんだラグ422の間の第2基板420を貫通するビア421を形成する。
【0264】
ここで、ビアは、レーザードリル、パンチドリルなどの方法によって形成することができる。
【0265】
S105では、ビア421の側壁に導電接続層423を形成する。導電接続層423の両端は、2つのはんだラグ422にそれぞれ電気的に接続される。導電接続層423は、順次積層配置された導電層と金属層とを含む。金属層は、導電層が酸化されるのを防止するように配置される。
【0266】
ここで、ステップS102~ステップS105の順序は限定されない。例示的には、第2基板420にビア421を形成した後、第2基板420の対向する両側の表面に第2導電層を形成し、ビア421の側壁に導電接続層423を形成する。この場合、第3溶接領域420Aと第4溶接領域420Bは、いずれも複数のパッドPを含み、そして、パッドPの表面に第2金属パターン15を形成するとともに、ビア421の側壁に金属層を形成する。本開示の幾つかの実施例におけるステップS102~ステップS105の順序は、上述した実施例を含むが、これらに限定されず、他の任意の異なる順序は、本開示の幾つかの実施例の保護範囲内に含まれ、ここではその説明を省略する。
【0267】
導電接続層423を形成する方法は、例えば、ビア421の壁に銅箔を堆積させることであり得る。金属層を形成する方法は、例えば、ビアの壁における導電接続層423にニッケルメッキ又はENIG処理を行ってもよい。
【0268】
幾つかの実施例において、
図34に示すように、表示装置100の製造方法は、S106及びS107をさらに含む。
【0269】
S106では、第1溶接領域410A、第2溶接領域410B、第3溶接領域420A、第4溶接領域420B及び素子領域45にグリーンオイルを塗布し;複数のパッドPを露出させるように、第1溶接領域410A、第2溶接領域410B、第3溶接領域420A及び第4溶接領域420Bのうちの複数のパッドPが設けられる領域のグリーンオイルを除去し;且つ各素子を露出させるように、素子領域45のうちの素子が設けられる領域のグリーンオイルを除去する。
【0270】
S107では、第1溶接領域410A、第2溶接領域420A、第3溶接領域420A、第4溶接領域420B及び素子領域45以外の領域に樹脂材料を塗布する。
【0271】
「樹脂材料」は、ポリイミドフィルム及びポリエステル樹脂の1種又は2種の組み合わせであり得る。
【0272】
ステップS106とステップS107の順序は限定されない。ステップS106を最初に実行し、その後にステップS107を実行してもよく;ステップS107を最初に実行し、その後にステップS106を実行してもよい。
【0273】
幾つかの実施例において、
図35に示すように、上述のS12は、S110~S112を含む。
【0274】
S110では、第1溶接領域410Aと第2溶接領域410Bの複数のパッドPにソルダペーストを塗布する。
【0275】
図36を参照し、
図36は、第1溶接領域410AのパッドP上にソルダペーストを塗布した場合の構造図である。
【0276】
S111では、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを位置合わせして貼り付ける。第1溶接領域410Aの複数のパッドPと第3溶接領域420Aの複数のパッドPとを対応させて貼り付け、第2溶接領域410Bの複数のパッドPと第4溶接領域420Bの複数のパッドPとを対応して貼り付ける。
【0277】
幾つかの実施例において、「位置合わせ」は、外形の位置合わせであり得る。外形の位置合わせは、第1溶接領域410AのパッドPと第3溶接領域420AのパッドPとを1対1に対応させ;第2溶接領域410BのパッドPと第4溶接領域420BのパッドPとを1対1に対応させることである。
【0278】
他の幾つかの実施例において、「位置合わせ」は、マークの位置合わせであり得る。マークの位置合わせは、第1溶接領域410Aの対応位置と第3溶接領域420Aの対応位置にマークを設け、第2溶接領域410Bの対応位置と第4溶接領域420Bの対応位置にマークを設け、例えば「X字状」を設け、対応するマークを合わせることである。
【0279】
S112では、ソルダペーストを溶融状態にするように、貼り付けられたメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを加熱する。
【0280】
貼り付けられたメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44は、ボイラーに入れて加熱されることができる。この場合、加熱温度は、ソルダペーストの融点(183℃)であり得る。幾つかの実施例において、加熱温度は、200℃以上である。
【0281】
これに基づいて、第3溶接領域420A及び第4溶接領域420BにおけるパッドPはビアパッドであるため、ソルダペーストが溶融状態にある時、
図36のX-section(断面図)を示す図である
図37に示すように、ソルダペーストによってビアを完全に充填することができ、ビアパッドにはんだを十分に充填し、即ちはんだを100%充填する。
【0282】
図37に示すように、
図37は、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを溶接した後の6つの溶接点の拡大概略図を示している。
【0283】
一実施例として、上記6つの溶接点は、上から下へ且つ左から右へ順に、第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第3番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点、第6番目の溶接点であり得る。
【0284】
図37を合わせて分るように、第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点の上端に、いずれも、一定のはんだがオーバーフローして、且つ、この第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点の上端におけるはんだのオーバーフロー厚さは、完全に同じではない。第3番目の溶接点と第6番目の溶接点の上端におけるはんだのオーバーフロー厚さは非常に小さく、導電性薄膜(銅箔)の厚さとほぼ同じである。例示的には、第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第3番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点、第6番目の溶接点の上端におけるはんだのオーバーフロー厚さは、いずれも0.05mm以下である。
【0285】
図37を再度合わせて分るように、第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第3番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点、第6番目の溶接点の上端におけるはんだのオーバーフロー形状は異なっている。例えば、第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点の上端におけるはんだのオーバーフロー形状は円弧状であり、第3番目の溶接点、第6番目の溶接点の上端におけるはんだのオーバーフロー形状は直線状である。
【0286】
図37を再度合わせて分るように、ブリッジフレキシブルプリント基板44とメインフレキシブルプリント基板
43とを溶接した後、同じ溶接点において(例えば、第3番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点を参照)、互いに溶接された2つのパッドP
の異なる位置の間隔が異なる。例示的には、左のはんだの厚さは、右のはんだの厚さよりも大きい。
【0287】
また、第1番目の溶接点、第2番目の溶接点、第3番目の溶接点、第4番目の溶接点、第5番目の溶接点、第6番目の溶接点から明らかなように、互いに溶接された2つのパッドPの中央のはんだは、上から下に向かって幅が広く―狭く―広く変化している。例示的には、中央のはんだの左右両側に「>」、「<」のような形状が現れる。
【0288】
一実施例として
、図38は、1つの溶接点の位置の周辺にさらに他の構造や配線があることを示す。また、
図38に示す溶接点の位置で、はんだのビアパッド内における厚さA
2は123.4μmであり;右側のはんだとブリッジフレキシブルプリント基板44の下表面(メインフレキシブルプリント基板43から離れる側の表面)との間隔A
3は19.9μmであり;左側のはんだとブリッジフレキシブルプリント基板44の下表面(メインフレキシブルプリント基板43から離れる側の表面)との間隔A
1は34.3μmであり;右側のはんだとブリッジフレキシブルプリント基板44の上表面(メインフレキシブルプリント基板43に近い側の表面)との間隔A
4は53.3μmである。
【0289】
幾つかの実施例において、
図39に示すように、上述のS111は、S1110~S1115を含む。
【0290】
S1110では、メインフレキシブルプリント基板43の第1位置合わせマークを含む第1画像と、ブリッジフレキシブルプリント基板44の第2位置合わせマークを含む第2画像とを採集する。
【0291】
S1111では、第1画像と第2画像を処理して、メインフレキシブルプリント基板43の第1位置合わせマークの座標とブリッジフレキシブルプリント基板44の第2位置合わせマークの座標を得る。
【0292】
ここで、メインフレキシブルプリント基板43の第1位置合わせマークの座標とブリッジフレキシブルプリント基板44の第2位置合わせマークの座標は3次元空間座標である。即ち、座標は、(X、Y、Z)で表す。
【0293】
S1112では、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを位置合わせするように、第1位置合わせマークの座標と第2位置合わせマークの座標によって、ロボットアームを制御してブリッジフレキシブルプリント基板44及び/又はメインフレキシブルプリント基板43を移動させる。
【0294】
ロボットアームを制御してブリッジフレキシブルプリント基板44及び/又はメインフレキシブルプリント基板43を移動させることは、ロボットアームを制御してブリッジフレキシブルプリント基板44及びメインフレキシブルプリント基板43を移動させることであってもよいし、ロボットアームを制御してメインフレキシブルプリント基板43のみを移動させることであってもよいし、又は、ロボットアームを制御してブリッジフレキシブルプリント基板44のみを移動させることであってもよい。
【0295】
S1113では、位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板43の位置合わせマークを含む第3画像と、位置合わせされたブリッジフレキシブルプリント基板44の位置合わせマークを含む第4画像とを採集する。
【0296】
S1114では、位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあるか否かを検出する。
【0297】
ここで、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44の相対位置が予め設定された誤差範囲内にあれば、ステップS1115を実行する。メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44の相対位置が予め設定された誤差範囲内でなければ、位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44が予め設定された誤差範囲内に最終的にさせ、即ち完全に対応するまで、上記ステップS1110~S1114を繰り返して実行する。
【0298】
S1115では、ブリッジフレキシブルプリント基板44とメインフレキシブルプリント基板43とを接着層によって互いに貼り付ける。
【0299】
ここで、接着層は、固形接着剤であってもよいし、液体接着剤であってもよく、固形接着剤は、例えば、感圧接着剤(pressure sensitive adhesive、略称:PSA)、エポキシ接着剤、アクリル接着剤のうちの少なくとも1つであり得る。接着層が液体接着剤の場合、ブリッジフレキシブルプリント基板44とメインフレキシブルプリント基板43とは、ディスペンサの方法によって互いに貼り付けられることができる。
【0300】
なお、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを位置合わせて貼り付けた後にボイラーに入れて加熱する時、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44が移動することを防止するために、位置合わせする前に、メインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを接着層によって互いに貼り付け、これにより、位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44との位置ずれの発生を回避する。
【0301】
上述したS1110~S1113において、第1画像及び第2画像の採集及び処理の方法、第3画像及び第4画像の採集、位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とが予め設定された誤差範囲内にあるか否かの検出の方法は限定されない。例示的には、カメラを用いて第1画像、第2画像、第3画像、及び第4画像を撮像し、第1画像及び第2画像をプロセッサで処理することができ(例えば、コンピュータシミュレーションによって第1位置合わせマークの座標及び第2位置合わせマークの座標を取得することができる);且つ、第3画像及び第4画像をプロセッサで処理し、位置合わせされたメインフレキシブルプリント基板43及びブリッジフレキシブルプリント基板44が予め設定された誤差範囲内にあるか否かを検出する。
【0302】
本開示の実施例において、フレキシブルプリント基板4を製造する時、溶接の方式によってメインフレキシブルプリント基板43とブリッジフレキシブルプリント基板44とを互いに溶接し、且つフレキシブルプリント基板4を製造する過程において全自動化の方式を採用するため、製造効率を大幅に向上させることができ、形成されたフレキシブルプリント基板4の構造は、より軽薄で、より簡素である。
【0303】
上記は本開示の具体的な実施形態に過ぎないが、本開示の保護範囲はこれに限定されず、いかなる当業者であれば本開示の技術的範囲内で容易に想到できる変更又は置換は、すべて本開示の技術的範囲内に包含するものである。従って、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に記載された保護範囲を準拠するものとする。
【0304】
この出願は、2020年02月24日に出願された出願番号が202010113081.1である中国特許出願、及び2020年06月05日に出願された出願番号が202010508043.6である中国特許出願を基礎出願とする優先権を主張し、その内容の全てが参照によって本出願に取り込まれる。