(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】オプトエレクトロニクス半導体部品の転送方法
(51)【国際特許分類】
H10H 20/85 20250101AFI20250228BHJP
H10H 20/851 20250101ALI20250228BHJP
H10H 20/855 20250101ALI20250228BHJP
H10H 20/857 20250101ALI20250228BHJP
H10H 20/853 20250101ALI20250228BHJP
【FI】
H10H20/85
H10H20/851
H10H20/855
H10H20/857
H10H20/853
(21)【出願番号】P 2023557217
(86)(22)【出願日】2022-04-01
(86)【国際出願番号】 EP2022058758
(87)【国際公開番号】W WO2022207908
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-11-14
(31)【優先権主張番号】102021108397.4
(32)【優先日】2021-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォイファー アレクサンダー
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-150075(JP,A)
【文献】特開2015-103600(JP,A)
【文献】国際公開第2020/235997(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10H 20/00-20/841
H10H 20/85-20/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品(1)を第1のキャリア(10)から第2のキャリアへ転送する方法であって、
第1のキャリア(10)にオプトエレクトロニクス半導体部品(1)を提供する工程と、
前記第1のキャリア(10)に配置された前記少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品(1)にパターニング可能な材料層(20)を載せる工程と、
前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)の上面上のパターニングされた材料層の部分領域(17)が前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)に割り当てられるように、前記少なくとも1つのパターニング可能な材料層(20)をパターニングする工程と、
前記パターニングされた材料層の前記部分領域(17)の、前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)とは反対側に位置する上面に転送ユニット(12)を載置することを含む、前記転送ユニットを用いて前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を収容する工程と、
前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を前記第1のキャリア(10)から持ち上げる工程と、
第2のキャリア(11)の第1の領域(18)に前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を配置する工程であって、前記第2のキャリア(11)において前記第1の領域(18)に隣接する少なくとも1つの第2の領域(19)が前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)の前記上面を越えて突出する、工程と、
前記第2のキャリア(11)に前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を固定する工程と、を包含し、
前記第1の領域(18)に前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)が配置された後に、前記パターニングされた材料層の前記部分領域(17)の前記上面が前記少なくとも1つの第2の領域(19)を越えて突出する、方法。
【請求項2】
前記第1の領域(18)は、キャビティ(16)の底面を形成し、前記少なくとも1つの第2の領域(19)は、前記キャビティ(16)を形成する縁の表面を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を固定する前記工程は、前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を前記第2のキャリア(11)に押し付けること、および任意的に、前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を加熱することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を固定する前記工程は、実質的に硬質のプレート(14)を用いて実行され、前記プレート(14)は、任意的に、硬度が異なる複数の層から形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のキャリア(11)は、回路基板によって形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のキャリア(10)は、ウェハまたは成長基板によって形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の領域(18)はコンタクトパッド(13)を含み、前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)は前記コンタクトパッド(13)に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記パターニングされた材料層の前記部分領域(17)の少なくとも一部を除去する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記パターニング可能な材料層(20)はフォトラッカを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記パターニング可能な材料層(20)は、少なくとも部分的に
、透明材料を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記パターニング可能な材料層(20)は、光変換粒子および/または光散乱粒子を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記パターニングされた材料層の前記部分領域(17)は、周方向に見て前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)を取り囲む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記パターニング可能な材料層(20)を載せる前記工程は、スピンオンプロセス、スパッタコーティング、またはスピンコーティングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記方法を用いて、複数のオプトエレクトロニクス半導体部品(1)が同時に前記第1のキャリア(10)から前記第2のキャリア(11)へ転送される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
オプトエレクトロニクス中間生成物(21)であって、
少なくとも1つの第1の領域(18)および前記第1の領域に隣接する少なくとも1つの第2の領域(19)を有する回路基板(11)と、
前記少なくとも1つの第1の領域(18)に配置されている少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品(1)と、
前記少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品(1)の上面に配置されているパターニングされた犠牲層の部分領域(17)と、を備え、
前記少なくとも1つの第2の領域(19)が前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)の前記上面を越えて突出し、
前記パターニングされた犠牲層の前記部分領域(17)の、前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)とは反対側に位置する上面が前記少なくとも1つの第2の領域(19)を越えて突出する、オプトエレクトロニクス中間生成物。
【請求項16】
前記第1の領域(18)と前記オプトエレクトロニクス半導体部品(1)との間に配置されているコンタクトパッド(13)をさらに含む、請求項15に記載のオプトエレクトロニクス中間生成物。
【請求項17】
前記パターニングされた犠牲層はフォトラッカを有する、請求項15に記載のオプトエレクトロニクス中間生成物。
【請求項18】
前記パターニングされた犠牲層は、少なくとも部分的に
、透明材料を有する、請求項15に記載のオプトエレクトロニクス中間生成物。
【請求項19】
前記パターニングされた犠牲層は、光変換粒子および/または光散乱粒子を有する、請求項15に記載のオプトエレクトロニクス中間生成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許出願は、2021年4月1日の特許文献1の優先権を主張し、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアへ転送する方法に関する。特に、本発明は、オプトエレクトロニクス半導体部品と回路基板との間の電気的および機械的結合を作成する方法に関する。さらに、本発明は、特に、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアへ転送する方法中に生成され、続いてさらに加工されるオプトエレクトロニクス中間生成物に関する。
【背景技術】
【0003】
熱圧着接合は、例えば回路基板にオプトエレクトロニクス半導体部品を電気的および機械的に結合するための一般的な手法である。その際、例えば、大抵は硬質のプレートを用いて、オプトエレクトロニクス半導体部品の、回路基板とは反対側に位置する上面に力が加えられ、それによってオプトエレクトロニクス半導体部品が回路基板に押圧される。任意的に、それに加えてプレートを介してオプトエレクトロニクス半導体部品を加熱することができ、それにより回路基板に配置されたオプトエレクトロニクス半導体部品が回路基板と電気的および機械的に結合される。
【0004】
このような方法は、例えば特許文献2および非特許文献1から知られている。
【0005】
しかしオプトエレクトロニクス半導体部品が比較的深い空洞もしくはキャビティの中に転送されるか、またはオプトエレクトロニクス半導体部品が、垂直方向に見てオプトエレクトロニクス半導体部品を越えて突出する凸部または他の部材により取り囲まれる場合、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面に必要な圧力を加えることが難しい可能性がある。特に、大面積のプレートはオプトエレクトロニクス半導体部品を取り囲む凸部または他の部材とぶつかるだろうから、大面積のプレートを用いてオプトエレクトロニクス半導体部品の上面に必要な圧力を加えることは難しい可能性がある。したがって、それによって、回路基板とその上に配置されたオプトエレクトロニクス半導体部品との間の十分な電気的および機械的結合を作成するために必要な圧力をオプトエレクトロニクス半導体部品の上面に加えることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】独国特許出願公開第102021108397.4号明細書
【文献】米国特許第810060B2号明細書
【非特許文献】
【0007】
【文献】Myung Jin Yim, Kyung Wook Paik, ”Review of Electrically Conductive Adhesive Technologies for Electronic Packaging”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、上記の問題に対処する、かつ少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアへ転送する方法、特に、高いトポグラフィ(例えば空洞)を有する表面にもオプトエレクトロニクス半導体部品を確実、簡単、かつ安価に載せることができる、オプトエレクトロニクス半導体部品と基板との間の電気的および機械的結合を作成する方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の必要は、独立請求項1の特徴を有する方法によって、および独立請求項16の特徴を有するオプトエレクトロニクス中間生成物で考慮される。本発明の実施形態および発展形態は従属請求項に記載される。
【0010】
少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアへ転送する本発明による方法は、
-第1のキャリアに少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を提供する工程と、
-第1のキャリアに配置された少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品にパターニング可能な材料層を載せる工程と、
-オプトエレクトロニクス半導体部品の上面上のパターニングされた材料層の部分領域がオプトエレクトロニクス半導体部品に割り当てられるように、少なくとも1つのパターニング可能な材料層を、特にエッチングプロセスの形態でパターニングする工程と、
-パターニングされた材料層の部分領域の、オプトエレクトロニクス半導体部品とは反対側に位置する上面に転送ユニットを載置することを含む、転送ユニット(例えばパンチ)を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品を収容する工程と、
-オプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから持ち上げる工程と、
-第2のキャリアの第1の領域にオプトエレクトロニクス半導体部品を配置する工程であって、第2のキャリアにおいて第1の領域に隣接する少なくとも1つの第2の領域がオプトエレクトロニクス半導体部品の上面を越えて突出する、工程と、
-第2のキャリアにオプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程と、を包含する。
【0011】
本発明の本質的な態様は、第2のキャリア上の表面トポグラフィをパターニングされた材料層によって補償することができ、それにより固定する工程中にオプトエレクトロニクス半導体部品に十分な圧力を加えることができるということにある。特に、材料層と半導体部品の厚さの合計を、この合計が第2の領域の高さと同じか、これより大きくなりさえするように選択することができる。それによって、オプトエレクトロニクス半導体部品がキャビティ内に配置されているか、または他の高い凸部または部材により取り囲まれていたとしても、オプトエレクトロニクス半導体部品と第2のキャリアとの機械的および電気的結合を向上させることができる。したがって、パターニングされた材料層の上面が取り囲む構造を越えて突出することにより、パターニングされた材料層によってオプトエレクトロニクス半導体部品とオプトエレクトロニクス半導体部品を取り囲む構造との間の高低差を補償することができる。それによって、パターニングされた材料層もしくはオプトエレクトロニクス半導体部品に所望の圧力を簡単かつ確実に加えることができる。
【0012】
パターニングされた材料層によって、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面上の出射構造を平坦化または平滑化することもできる。それによって、オプトエレクトロニクス半導体部品を持ち上げる工程、配置する工程、および固定する工程中に上面の損傷または侵食が低減される。このことは、特に、パターニングされた材料層の硬さがオプトエレクトロニクス半導体部品の個々の層より低いか、またはパターニングされた材料の硬さが、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面上の少なくとも出射構造より低い場合に当てはまる。
【0013】
いくつかの実施形態において、第1の領域にオプトエレクトロニクス半導体部品が配置された後に、パターニングされた材料層の部分領域の上面が少なくとも1つの第2の領域を越えて突出する。したがって、パターニングされた材料層の上面は、オプトエレクトロニクス半導体部品を取り囲む構造を越えて突出し得る。それによって、上面に容易にアクセスでき、例えば、実質的に硬質および大面積のプレートを用いて、パターニングされた材料層の上面に力を簡単に加えることができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、第1の領域はキャビティの底面を形成し、少なくとも1つの第2の領域は、キャビティを形成する縁の表面を形成する。したがって、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を、第1の領域におけるキャビティ内に配置することができ、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品の上面はキャビティの中に配置されており、オプトエレクトロニクス半導体部品がキャビティ内に配置されている場合にこれを越えて突出しない。換言すると、キャビティもしくはオプトエレクトロニクス半導体部品は、オプトエレクトロニクス半導体部品の高さがキャビティの垂直方向の広がりより小さくなるように形成されており、かつキャビティ内に配置され得る。特に、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面が、キャビティを形成する縁の表面より下に位置することができる。例えば、オプトエレクトロニクス半導体部品の高さは、最大でもキャビティの垂直方向の広がりの1/2または最大でも3/4にしか相当し得ない。
キャビティを、例えば反射性に構成することができる。オプトエレクトロニクス半導体部品をキャビティもしくは空洞構造により取り囲むことができ、キャビティもしくは空洞構造の側壁を反射性に構成することができる。それによって、一方で、オプトエレクトロニクス半導体部品から放出される光の出力が大きい、改善された光案内が達成され、他方で、複数のオプトエレクトロニクス半導体部品間のクロストークが防がれるか、または少なくとも格段に低減される。
【0015】
しかし第2の領域が、凸部の上面によって、または回路基板に配置されている別のコンポーネントの上面によって形成されていてもよい。オプトエレクトロニクス半導体部品の上面上のパターニングされた材料層なしには、それに対応して、第2の領域あるいは凸部または別のコンポーネントの上面が、パターニングされた材料層の上面に力を加える実質的に硬質のプレートとぶつかるかもしれない。しかしこのことは、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面上のパターニングされた材料によって防がれる。
【0016】
いくつかの実施形態において、オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程は、オプトエレクトロニクス半導体部品を第2のキャリアに押し付けることを含む。オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程は、任意的に、オプトエレクトロニクス半導体部品を加熱することをさらに含む。特に、オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程を、相応に、熱圧着接合(TCB)プロセスのいくつかのステップにしたがって実行することができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程は、半導体部品および/または第2のキャリアにはんだシステムを載せること、および続いてはんだ付けすることを含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程は、実質的に硬質のプレートを用いて実行される。その際、プレートは、硬度が異なる複数の層から形成されていてもよい。特に、プレートの、オプトエレクトロニクス半導体部品の方を向いた層をプレートの他の層より軟質に設計することができる。プレートの、オプトエレクトロニクス半導体部品の方を向いた層をパターニングされた材料層の上面より軟質に形成することもできる。例えば、複数の層のうちの少なくとも1つがフォイル、特に軟質の、および任意的に一時的に載せられるフォイルによって形成されていてもよい。それによって、例えばオプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程中に、パターニングされた材料層の損傷または侵食を低減することができる。
【0019】
いくつかの実施形態において、第2のキャリアは、回路基板もしくはバックプレーンによって形成されている。特に、第2のキャリアを多層セラミック基板またはシリコンウェハによって形成されていてもよい。いくつかの実施形態において、電気接続部を載せた基板が形成されていてもよい。特に、第2のキャリアは薄膜トランジスタを含むことができる。
【0020】
第1のキャリアは、例えばウェハまたは成長基板によって形成されていてもよい。少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品は、例えば第1のキャリアに成長させられていてもよい。特に、複数のオプトエレクトロニクス半導体部品が第1のキャリアに成長させられていて、第1のキャリアに互いに2μm~3μmの間隔で配置されていてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態において、第1の領域はコンタクトパッドを含み、オプトエレクトロニクス半導体部品はコンタクトパッドに配置される。コンタクトパッドの表面に導電性または非導電性の接着剤(等方的または異方的)を施すことができる。代替的に、コンタクトパッドとオプトエレクトロニクス半導体部品との間に接着剤なしで直接結合、特に金属-金属結合を行うことができる。コンタクトパッドにはんだが載せられること、およびオプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程がはんだプロセスを含むことも考えられる。
【0022】
いくつかの実施形態において、方法は、パターニングされた材料層の部分領域の少なくとも一部を除去する形態の別の工程を包含する。したがって、パターニングされた材料層またはパターニングされた材料層の少なくとも一部を、犠牲層の形態でオプトエレクトロニクス半導体部品に載せることができ、かつオプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程の後に、少なくとも部分的に再び除去することができる。その際、パターニングされた材料の部分領域の少なくとも一部を除去する工程を、溶剤、オゾン処理された水、プラズマ処理を使って、および/または灰化プロセスを使って行うことができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのパターニング可能な材料層をパターニングする工程は、パターニング可能な材料層にフォトパターニング可能なラッカ(Lack)を載せること、および続いてオプトエレクトロニクス半導体部品の上面上のパターニングされた材料層の部分領域がオプトエレクトロニクス半導体部品に割り当てられるように、フォトパターニング可能なラッカおよびパターニング可能な材料層をパターニングすることを含む。フォトパターニング可能なラッカは、転送ユニットを用いてオプトエレクトロニクス半導体部品を収容する工程の前に再び除去することができるか、またはパターニング可能な材料層に残ることができる。
【0024】
いくつかの実施形態において、パターニング可能な材料層は犠牲層によって形成され、犠牲層は、オプトエレクトロニクス半導体部品に一時的にのみ配置されていて、オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程の後に少なくとも部分的に再び除去される。
【0025】
いくつかの実施形態において、パターニング可能な材料層自体がフォトパターニング可能なラッカ、特にフォトレジスト(Photoresist)を有する。このことは、特に、パターニング可能な材料層が、オプトエレクトロニクス半導体部品に一時的にのみ配置されており、オプトエレクトロニクス半導体部品を固定する工程の後に少なくとも部分的に再び除去される場合に当てはまり得る。
【0026】
パターニングされた材料層を、例えば、それによって、オプトエレクトロニクス半導体部品を持ち上げる工程、配置する工程、および固定する工程中にオプトエレクトロニクス半導体部品の上面の損傷または侵食を低減できるように構成することができる。このことは、特に、パターニングされた材料層の硬さが、オプトエレクトロニクス半導体部品の個々の層より低いか、またはパターニングされた材料層の硬さが、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面より低い場合に当てはまり得る。
【0027】
パターニング可能な材料層は、例えば高圧および/または高温下で第2のキャリアにオプトエレクトロニクス半導体部品を固定するときに、パターニング可能な材料層もしくはオプトエレクトロニクス半導体部品が損傷しないように、例えば良好な温度安定性および/または圧力安定性の点で特徴的であり得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、パターニング可能な材料層は、少なくとも部分的に、例えばパリレンまたはシリコーンなどの透明材料を有する。特に、パターニングされた材料層の、少なくとも部分的に透明な材料からなる少なくとも一部は、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面に永久的/恒久的に配置され得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、パターニング可能な材料層は、光変換粒子および/または光散乱粒子を有する。この粒子または他の材料を光変換または光散乱のために用いることができる。それによって、例えば、オプトエレクトロニクス半導体部品の所望の光特性および所望の発光特性を達成することができる。
【0030】
いくつかの実施形態において、パターニングされた材料層の部分領域は、周方向に見てオプトエレクトロニクス半導体部品を取り囲む。したがって、パターニングされた材料層の部分領域は、オプトエレクトロニクス半導体部品の上面に配置されており、それに加えてオプトエレクトロニクス半導体部品をオプトエレクトロニクス半導体部品の周方向に取り囲む。特に、パターニングされた材料層の、少なくともオプトエレクトロニクス半導体部品を取り囲む部分は、オプトエレクトロニクス半導体部品に永久的/恒久的に配置されていて、かつ例えば光変換粒子および/または光散乱粒子を有することができる。
【0031】
いくつかの実施形態において、パターニングされた材料層の部分領域は、永久的/恒久的にオプトエレクトロニクス半導体部品に配置されている領域と、オプトエレクトロニクス半導体部品に一時的にのみ配置されている領域とを含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、パターニング可能な材料層を載せる工程は、スピンオンプロセス、スパッタコーティング、またはスピンコーティング、もしくはそのために適した類似のプロセスを含む。
【0033】
いくつかの実施形態において、パターニング可能な材料層は良好な熱伝導率を有し、それによりパターニング可能な材料層の上面もしくはパターニングされた材料層の部分領域の上面に載せられ、かつ加熱されるプレートから少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品への良好な熱伝導が行われる。
【0034】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品は、オプトエレクトロニクス光源、特にLEDによって形成されている。オプトエレクトロニクス半導体部品もしくはオプトエレクトロニクス光源のエッジ長(Kantenlaege)は、例えば、300μm未満、特に150μm未満であり得る。これらの空間的広がりの場合、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品もしくはオプトエレクトロニクス光源を肉眼ではほとんど見ることができない。
【0035】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品はLEDである。LEDを、特にミニLEDと呼ぶことができ、そのエッジ長が、例えば200μm未満、特に40μ未満まで、特に200μm~10μmの範囲である小型のLEDである。他には150μm~40μmの範囲のものがある。
【0036】
LEDは、特に、エッジ長が70μm~10μmの範囲である場合には、マイクロLEDと呼ぶことも、μLEDと呼ぶことも、またはμLEDチップと呼ぶこともできる。いくつかの実施形態において、LEDの空間的寸法は90×150μm、または空間的寸法は75×125μmであり得る。
【0037】
ミニLEDまたはμLEDチップは、いくつかの実施形態において、パッケージ化されていない半導体チップであり得る。パッケージ化されていないとは、チップがその半導体層の周りに、例えばダイなどのハウジングを有していないことを意味し得る。いくつかの実施形態において、パッケージ化されていないとは、チップが有機材料を全く含まないことを意味し得る。したがって、パッケージ化されない部品は、共有結合に炭素を含む有機化合物を含まない。
【0038】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品は、特定の色の光を放出することができる光源によって形成されている。いくつかの実施形態において、複数のオプトエレクトロニクス半導体部品は、光を、例えば赤色、緑色、青色、および黄色などの異なった色で放出するように形成されていてもよい。しかし少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品は、センサ、特に光感知センサによって形成されていてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、上記の方法を用いて、複数のオプトエレクトロニクス半導体部品が同時に第1のキャリアから第2のキャリアへ転送される。特に、上記の方法を用いて、複数のオプトエレクトロニクス半導体部品を同時に第2のキャリアに、例えばTCBプロセスの形態で硬質のプレートを用いて固定することができる。
【0040】
本発明によるオプトエレクトロニクス中間生成物は、少なくとも1つの第1の領域および第1の領域に隣接する少なくとも1つの第2の領域を有する回路基板と、少なくとも1つの第1の領域に配置されている少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品と、を含む。パターニングされた材料層もしくは犠牲層の部分領域は、少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品の上面に配置されている。その際、少なくとも1つの第2の領域がオプトエレクトロニクス半導体部品の上面を越えて突出し、パターニングされた材料層もしくは犠牲層の部分領域の、オプトエレクトロニクス半導体部品とは反対側に位置する上面は、少なくとも1つの第2の領域を越えて突出する。
【0041】
特に、オプトエレクトロニクス中間生成物は、上記の方法の中間生成物であり得る。中間生成物は、特に少なくとも1つのオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアへ転送する方法中に生成され、続いてさらに加工され得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、オプトエレクトロニクス中間生成物は、第1の領域とオプトエレクトロニクス半導体部品との間に配置されているコンタクトパッドをさらに含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、パターニングされた材料層もしくは犠牲層はフォトラッカ(Photolack)を有する。しかしパターニングされた材料層は、別の、再び簡単に除去可能な材料によって形成されていて、したがってキャリアにオプトエレクトロニクス半導体部品を固定した後に再び簡単に除去することができる犠牲層を形成することができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、パターニングされた犠牲層は、少なくとも部分的に、例えばパリレンまたはシリコーンなどの透明な材料を有する。
【0045】
いくつかの実施形態において、パターニングされた犠牲層は、光変換粒子および/または光散乱粒子を有する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】オプトエレクトロニクス半導体部品の断面図およびオプトエレクトロニクス半導体部品の簡略化した図である。
【
図2】オプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアに転送する方法の方法工程の図である。
【
図3】オプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアに転送する別の方法の方法工程の図である。
【
図4A】提案される原理のいくつかの態様によるオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアに転送する方法の方法工程の図である。
【
図4B】提案される原理のいくつかの態様によるオプトエレクトロニクス半導体部品を第1のキャリアから第2のキャリアに転送する方法の方法工程の図である。
【
図5A】提案される原理のいくつかの態様によるオプトエレクトロニクス半導体部品の断面図である。
【
図5B】提案される原理のいくつかの態様によるオプトエレクトロニクス半導体部品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0048】
以下の実施形態および実施例は、提案される原理による異なった態様とそれらの組み合わせを示す。実施形態および実施例は必ずしも縮尺通りではない。また、個々の態様を強調するために、いくつかの部品が拡大または縮小して示されることがある。当然のことながら、本発明による原理に不利な影響を及ぼすことなく、図に示された実施形態および実施例の個々の態様と特徴を互いに組み合わせることができる。いくつかの態様は、規則的な構造または形状を有する。実際には、理想的な形状からわずかに逸脱する可能性があるが、発明概念と矛盾しないことに注意すべきである。
【0049】
さらに、個々の図、特徴、および態様は、必ずしも正確な大きさで示されていず、個々の部品間の関係は必ず正確である必要はない。いくつかの態様および特徴は、これらが拡大して示されることにより強調される。しかし、部品に関連して「上」、「上方」、「下」、「下方」、「より大きい」、「より小さい」などの用語は図に正確に示される。したがって、部品間のそのような関係を、図をもとにして導き出すことが可能である。
【0050】
図1は、オプトエレクトロニクス半導体部品1もしくはLEDチップの断面図、およびLEDチップの簡略化した図を示す。その際、LEDチップは、n型ドーピングされた半導体材料の層(n層)2とp型ドーピングされた半導体材料の層(p層)3を有する半導体積層体と理解することができる。ドーピングでは、半導体結晶が異原子で的確に「汚染」され、半導体結晶の導電性が変化する。このことがn層における電子過剰とp層における電子欠乏(正孔)につながる。半導体結晶に順方向に相応の電流が印加されると直ちに、n層2の過剰電子がp層3の方向に移動する。過剰電子はいわゆる活性ゾーン4においてp層3の正孔に衝突する。移動した電子と正孔がそこで再結合を始める。この再結合によってエネルギーが発生し、このエネルギーは閃光(フォトン)の形態で放射し、光波の形態で半導体結晶から出る。活性ゾーン4は、層として、しかしさらに量子井戸として、多重量子井戸として、量子ドット構造で、または放射再結合するように設計された別の構造で形成されていてもよい。
【0051】
p層の下方に、同時にミラーとしても機能し得る第1の電気コンタクト5が形成されており、第1の電気コンタクト5にコンタクトパッド6が形成されている。半導体積層体の上面には第2の電気接点7が形成されており、それにより2つのコンタクトを介してLEDチップに電気エネルギーを供給することができる。それに加えて、半導体積層体は、その上面に光出射構造8を有し、この光出射構造を用いてLEDチップの光出射効率を高めることができる。その際、第2の電気接点7は、光出射構造8の構造にならい、したがって、その上面にも対応する構造を有するように形成されている。それに加えて、半導体積層体は、半導体積層体(Halbleiterstapel)を包み込む誘電材料9を有する。
【0052】
このようなオプトエレクトロニクス半導体部品1の簡略化した図示が図中右に示され、この図示は他の図において使用される。
【0053】
図2は、オプトエレクトロニクス半導体部品1を第1のキャリア10から第2のキャリア11へ転送する方法の方法工程を示す。その際、第1の工程において、転送ユニット(例えばパンチ)12を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1が第1のキャリア10から持ち上げられ、続いて、第2の工程において、転送ユニットもしくはパンチ12を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1が第2のキャリア11において、そのために設けられたコンタクトバッド13に配置される。
【0054】
次いで、次の工程において、TCBプロセスを用いて、例えばシリコーン製のプレートなどのプレート14を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1の上面に所定の圧力が加えられることにより、第2のキャリア11にオプトエレクトロニクス半導体部品1が固定される。それに加えて任意的に、プレート14を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1を加熱することもでき、それにより、オプトエレクトロニクス半導体部品1と第2のキャリアとの間に十分に良好な機械的および電気的結合が作成される。最終生成物が図中下に示される。
【0055】
図3は、オプトエレクトロニクス半導体部品1を第1のキャリア10から第2のキャリア11へ転送するための別の方法の方法工程を示す。しかし
図1に示される方法とは異なり、第2のキャリア11が凸部15もしくは凸部15によって形成されるキャビティ16を有する。第2の工程において、転送ユニット12を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1が第2のキャリア11においてそれぞれ1つのキャビティ16内のそれぞれそのために設けられたコンタクトパッド13に配置される。
【0056】
しかし、オプトエレクトロニクス半導体部品1を越えて突出する凸部15により、先の図に示されるようにTCBプロセスを用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1を第2のキャリア11に固定することは可能でない。オプトエレクトロニクス半導体部品1の上面に圧力を加えようとすると、先の図に示されるプレート14は凸部15とぶつかり、それによりオプトエレクトロニクス半導体部品がコンタクトパッド13に押し付けられることも、プレート14を介して加熱されることもない。このことは、オプトエレクトロニクス半導体部品1と第2のキャリア11もしくはコンタクトパッド13との間の結合が、転送ユニット12を用いてオプトエレクトロニクス半導体部品1を配置する工程のみによって作成されるということにつながる。しかしそれによって、オプトエレクトロニクス半導体部品1と第2のキャリア11との間に十分に良好な機械的および電気的結合を達成することができない。
【0057】
図4Aおよび
図4Bは、提案される原理のいくつかの態様によるオプトエレクトロニクス半導体部品1を第1のキャリア10から第2のキャリア11へ転送する方法の方法工程を示す。その際、
図4Aによれば、第1の工程において、第1のキャリア10に互いに離間して配置される多数のオプトエレクトロニクス半導体部品1の上面にパターニング可能な材料層20が載せられる。続いて、この材料層20が、例えばフォトリソグラフィプロセスを用いてパターニングされ、それによりオプトエレクトロニクス半導体部品の上面上のパターニングされた材料層の部分領域17のみが各オプトエレクトロニクス半導体部品1に割り当てられる。
【0058】
次の工程において、転送ユニット12を用いて複数のオプトエレクトロニクス半導体部品1が収容され、第2のキャリア11へ転送される。この事例では、例示的に2つのオプトエレクトロニクス半導体部品1が収容され、第2のキャリア11へ転送される。オプトエレクトロニクス半導体部品1は、第2のキャリアでは、それぞれキャビティ16内のそれぞれそのために設けられたコンタクトパッド13に配置される。その際、オプトエレクトロニクス半導体部品1の高さはキャビティ16を形成する凸部15より小さく、それによりオプトエレクトロニクス半導体部品1の上面がそれぞれキャビティ内部に入る。凸部15の上面と比較して、オプトエレクトロニクス半導体部品1の上面は、凸部に対して、いわば下方にオフセットされている。その際、キャビティ16のそれぞれの底は、第1の領域18を形成し、凸部15の上面は、それぞれ第2の領域19を形成する。それに対応して、オプトエレクトロニクス半導体部品1もしくはコンタクトパッド13は、第1の領域18に配置され、第2の領域19は、それぞれオプトエレクトロニクス半導体部品1の上面を越えて突出する。
【0059】
パターニングされた材料層の部分領域17は、部分領域17の上面が凸部15の上面の上方、もしくは第2の領域19の上方に位置するような高さを有する。続いて、オプトエレクトロニクス半導体部品1は、TCBプロセスを用いて、パターニングされた材料層の部分領域17の上面にプレート14を用いて所定の圧力が加えられることにより第2のキャリア11に固定される。任意的に、それに加えてプレート14を用いて、パターニングされた材料層の部分領域17を介してオプトエレクトロニクス半導体部品1を加熱することができ、それによりオプトエレクトロニクス半導体部品1と第2のキャリアとの間に十分に良好な機械的および電気的結合が作成される。
【0060】
図4Bにおいて上に示されるように、生成された中間生成物21は、特に回路基板の形態の第2のキャリア11と、第2のキャリアにおいてそれぞれコンタクトパッド13もしくは第1の領域18に配置されている第2のオプトエレクトロニクス半導体部品1とを含む。第2のキャリア11にはオプトエレクトロニクス半導体部品1を越えて突出する凸部15が形成されており、それにより凸部15の上面もしくはそれぞれ1つの第2の領域19がオプトエレクトロニクス半導体部品1の上面を越えて突出する。パターニングされた材料層もしくは犠牲層の部分領域17はそれぞれオプトエレクトロニクス半導体部品1の上面に配置され、それによりパターニングされた材料層もしくは犠牲層の部分領域17の上面がそれぞれ第2の領域19を越えて突出する。
【0061】
次の工程において、
図4Bにおいて下に示されるように、パターニングされた材料層の部分領域17を除去することができるが、部分領域は、少なくとも部分的オプトエレクトロニクス半導体部品1に残ることもできる。
【0062】
このような事例は、例えば
図5Aおよび
図5Bに示される。その際、パターニングされた材料層の部分領域17は、第2のキャリア11にオプトエレクトロニクス半導体部品1を固定する工程の後に、オプトエレクトロニクス半導体部品1に残るように構成されている。したがって、パターニングされた材料層の部分領域17は、オプトエレクトロニクス半導体部品1に恒久的に残ることができる。パターニングされた材料層の部分領域17は、特に光成形または光散乱特性を有することができる。このことは、一方ではパターニングされた材料層の部分領域17の形状(ここでは例示的に台形の形状)によって、または材料層中の光散乱粒子によって達成することができる。
【0063】
図5Bに示されるように、パターニングされた材料層の部分領域17は、周方向に見てオプトエレクトロニクス半導体部品1を取り囲むように構成されてもよい。このことは、材料層が光変換粒子を有する場合に、オプトエレクトロニクス半導体部品から側方に放出される光も材料層を通過しなければならず、それにより光を変換できるため、特に有利であり得る。
【符号の説明】
【0064】
1 オプトエレクトロニクス半導体部品
2 n層
3 p層
4 活性ゾーン
5 第1の電気コンタクト
6 コンタクトパッド
7 第2の電気コンタクト
8 光出射構造
9 誘電材料
10 第1のキャリア
11 第2のキャリア
12 転送ユニット
13 コンタクトパッド
14 プレート
15 凸部
16 キャビティ
17 部分領域
18 第1の領域
19 第2の領域
20 材料層
21 オプトエレクトロニクス中間生成物