IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ノキア テクノロジーズ オサケユイチアの特許一覧

<>
  • 特許-HARQプロセスの選択 図1
  • 特許-HARQプロセスの選択 図2
  • 特許-HARQプロセスの選択 図3
  • 特許-HARQプロセスの選択 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】HARQプロセスの選択
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/56 20230101AFI20250228BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20250228BHJP
   H04W 72/115 20230101ALI20250228BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20250228BHJP
【FI】
H04W72/56
H04W28/04 110
H04W72/115
H04W16/14
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2023558668
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-19
(86)【国際出願番号】 CN2021084037
(87)【国際公開番号】W WO2022204957
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】クオ,ピン-ヘン
(72)【発明者】
【氏名】ウ,チュンリ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ゼクシーアン
(72)【発明者】
【氏名】マルドナド,ロベルト
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】vivo,Remaining Issues on PUSCH Skipping with UCI in Rel-16,3GPP TSG RAN WG2#113-e R2-2100138,フランス,3GPP,2021年01月15日
【文献】vivo,Report of [AT113-e][019][NR16 IIOT] UL Skipping (vivo),3GPP TSG RAN WG2#113-e R2-2102458,フランス,3GPP,2021年02月10日
【文献】OPPO,Discussion on HARQ configuration,3GPP TSG RAN WG2#101 R2-1801845,フランス,3GPP,2018年02月15日
【文献】OPPO,Remaining issues on NR-U configured grant,3GPP TSG RAN WG2#107bis R2-1912103,フランス,3GPP,2019年10月03日
【文献】Huawei, HiSilicon,Uplink enhancements for URLLC in UCE,3GPP TSG RAN WG2#113-e R2-2100214,フランス,3GPP,2021年01月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、
を備え、
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記デバイスに、
ハイブリッド自動再送要求プロセスを通じて、再送信のためのトランスポートブロック内にユーザデータが存在しないということを判定することと、
前記ユーザデータが前記トランスポートブロック内に存在しないという判定に応じて、設定グラントにおいて前記再送信に対する前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択の優先度を下げることと、
を行わせる、デバイス。
【請求項2】
前記トランスポートブロック内での前記ユーザデータの不存在は、以下の、
前記トランスポートブロックが、制御情報を含むためにのみ生成されること、及び
前記トランスポートブロックが、前記制御情報のためのリソースと、前記設定グラントよりも前の設定グラントとの間の重複に応答して生成されること、
のうちの少なくとも1つによって判定される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記デバイスに、さらに、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択が優先度を下げられるという判定に応じて、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスに関連付けられたバッファから前記トランスポートブロックをフラッシュすること、及び/または
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスのための少なくとも1つのタイマーを停止することであって、前記少なくとも1つのタイマーが、設定グラントタイマーと、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスにおける前記トランスポートブロックの以前の送信において開始された設定グラント再送信タイマーとのうちの少なくとも1つを含むこと
を行わせる、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記デバイスに、さらに、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択が優先度を下げられるという判定に応じて、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスのための設定グラント再送信タイマーが満了であるかどうかを判定することであって、前記設定グラント再送信タイマーが、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスにおける前記トランスポートブロックの以前の送信において開始されることと、
前記設定グラント再送信タイマーが満了であるという判定に応じて、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスに関連付けられたバッファから前記トランスポートブロックをフラッシュすることと、
を行わせる、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記デバイスに、さらに、
前記トランスポートブロックが前記設定グラントにおいて送信されることを許可されているかどうかを判定することと、
前記トランスポートブロックが前記設定グラントにおいて送信されることを許可されているという判定に応じて、前記トランスポートブロックにおいて前記ユーザデータが存在しないかどうかを判定することと、
を行わせる、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記デバイスに、さらに、前記ユーザデータが前記トランスポートブロック内に含まれているという判定に応じて、前記設定グラントにおいて前記トランスポートブロックの再送信を実行するように前記ハイブリッド自動再送要求プロセスを選択することを行わせる、請求項1~5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択は、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスを、再送信用の1つ以上の他のハイブリッド自動再送要求プロセス、及び/または、ユーザデータを含むトランスポートブロックの初回送信用の1つ以上のハイブリッド自動再送要求プロセスよりも低い優先度に割り当てること、または
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスを最も低い優先度に割り当てること
によって優先度を下げられる、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記デバイスに、さらに、再送信及び/または初回送信用のハイブリッド自動再送要求プロセスの中から、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの優先度に基づいてあるハイブリッド自動再送要求プロセスを選択することを行わせる、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記設定グラントは、アンライセンス帯域に設定される、請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記デバイスは、端末デバイスを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記制御情報は、ハイブリッド自動再送要求プロセス-確認応答(HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)、及び設定グラントアップリンク制御情報(CG-UCI)のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項12】
端末デバイスによって行われる通信方法であって、
ハイブリッド自動再送要求プロセスを通じて、再送信のためのトランスポートブロック内にユーザデータが存在しないということを判定することと、
前記ユーザデータが前記トランスポートブロック内に存在しないという判定に応じて、設定グラントにおいて前記再送信に対する前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択の優先度を下げることと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記トランスポートブロック内での前記ユーザデータの不存在は、以下の、
前記トランスポートブロックが、制御情報を含むためにのみ生成されること、及び
前記トランスポートブロックが、前記制御情報のためのリソースと、前記設定グラントよりも前の設定グラントとの間の重複に応答して生成されること、
のうちの少なくとも1つによって判定される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択が優先度を下げられるという判定に応じて、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスに関連付けられたバッファから前記トランスポートブロックをフラッシュすることと、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスのための少なくとも1つのタイマーを停止することであって、前記少なくとも1つのタイマーが、設定グラントタイマーと、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスにおける前記トランスポートブロックの以前の送信において開始された設定グラント再送信タイマーとのうちの少なくとも1つを含むことと、
をさらに含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択が優先度を下げられるという判定に応じて、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスのための設定グラント再送信タイマーが満了であるかどうかを判定することであって、前記設定グラント再送信タイマーが、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスにおける前記トランスポートブロックの以前の送信において開始されることと、
前記設定グラント再送信タイマーが満了であるという判定に応じて、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスに関連付けられたバッファから前記トランスポートブロックをフラッシュすることと、
をさらに含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、前記トランスポートブロックが前記設定グラントにおいて送信されることを許可されているかどうかを判定することをさらに含み、
前記トランスポートブロックにおいて、前記ユーザデータが存在しないかどうかを判定することが、前記トランスポートブロックが前記設定グラントにおいて送信されることを許可されているという判定に応じて、前記トランスポートブロックに前記ユーザデータが存在しないかどうかを判定することを含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記ユーザデータが前記トランスポートブロック内に含まれているという判定に応じて、前記設定グラントにおいて前記トランスポートブロックの再送信を実行するように前記ハイブリッド自動再送要求プロセスを選択すること
をさらに含む、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択は、
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスを、再送信用の1つ以上の他のハイブリッド自動再送要求プロセス、及び/または、ユーザデータを含むトランスポートブロックの初回送信用の1つ以上のハイブリッド自動再送要求プロセスよりも低い優先度に割り当てること、または
前記ハイブリッド自動再送要求プロセスを最も低い優先度に割り当てること によって優先度を下げられる、請求項12~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
再送信及び/または初回送信用のハイブリッド自動再送要求プロセスの中から、前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの優先度に基づいてあるハイブリッド自動再送要求プロセスを選択すること
をさらに含む、請求項12~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記設定グラントは、アンライセンス帯域に設定される、請求項12~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記制御情報は、ハイブリッド自動再送要求プロセス-確認応答(HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)、及び設定グラントアップリンク制御情報(CG-UCI)のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項22】
装置であって、
ハイブリッド自動再送要求プロセスを通じて、再送信のためのトランスポートブロック内にユーザデータが存在しないということを判定するための手段と、
前記ユーザデータが前記トランスポートブロック内に存在しないという判定に応じて、設定グラントにおいて前記再送信に対する前記ハイブリッド自動再送要求プロセスの選択の優先度を下げるための手段と、
を含む、装置。
【請求項23】
少なくとも請求項12~21のいずれか一項に記載の方法を装置に実行させるためのプログラム命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、電気通信の分野に関し、特に、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスの選択のためのデバイス、方法、装置、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信において、動的アップリンク(UL)グラントなしでのUL送信は、グラントフリー(GF)UL送信または設定グラント(CG)(configured grant)送信と呼ばれることがある。CG送信では、通信デバイスは、動的なULグラントなしでCGリソースを使用してトランスポートブロック(TB)を送信するように構成され得る。アンライセンス周波数域(NR-U)における5G新無線の場合、通信デバイスは、他の通信デバイスからまったくフィードバックを受信しないとき、TBが正常に受信されたことを確認するために、HARQプロセスにてTBを再送信するよう要求される場合がある。動作中、端末デバイスは、異なるTBの初回送信または再送信のために複数のHARQプロセスを使用することができる。CGが利用可能な場合、端末デバイスは、CGにおける送信のため選択すべきHARQプロセスを決定することができる。
【発明の概要】
【0003】
一般に、本開示の例示の実施形態は、CGのHARQプロセスを選択するためのソリューションを提供する。特許請求の範囲に含まれない実施形態は、もしあれば、本開示の様々な実施形態を理解するのに有用な例として解釈されるべきである。
【0004】
第1の態様では、デバイスが提供される。本デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとが、少なくとも1つのプロセッサと共に、デバイスに、ハイブリッド自動再送要求プロセスを通じて再送信されるべきトランスポートブロックにおいて、ユーザデータが存在しないかどうかを判定することと、判定に少なくとも部分的に基づいて、設定グラントにおける1つ以上の送信に対するハイブリッド自動再送要求プロセスの選択の優先度を下げることと、を行わせる。
【0005】
第2の態様では、方法が提供される。本方法は、ハイブリッド自動再送要求プロセスを通じて再送信されるべきトランスポートブロックにおいて、ユーザデータが存在しないかどうかを判定することと、判定に少なくとも部分的に基づいて、設定グラントにおける1つ以上の送信に対するハイブリッド自動再送要求プロセスの選択の優先度を下げることと、を含む。
【0006】
第3の態様では、装置が提供される。本装置は、ハイブリッド自動再送要求プロセスを通じて再送信されるべきトランスポートブロックにおいて、ユーザデータが存在しないかどうかを判定するための手段と、判定に少なくとも部分的に基づいて、設定グラントにおける1つ以上の送信に対するハイブリッド自動再送要求プロセスの選択の優先度を下げるための手段と、を含む。
【0007】
第4の態様では、コンピュータ可読媒体が提供される。本コンピュータ可読媒体は、少なくとも第1の態様による方法を装置に実行させるためのプログラム命令を含む。
【0008】
発明の概要のセクションは、本開示の実施形態の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、本開示の範囲を制限するために使用されることを意図するものでもないことを、理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解できるようになるであろう。
【0009】
次に、いくつかの例示の実施形態を、添付の図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の例示的な実施形態を実施し得る例示的な通信環境を示す。
図2】本開示のいくつかの例示的実施形態による、デバイスで実施される方法のフローチャートを示す。
図3】本開示の例示の実施形態を実施するのに好適なデバイスの簡略化されたブロック図を示す。
図4】本開示のいくつかの例示的な実施形態による、例示的なコンピュータ可読媒体のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面全体を通して、同一または同様の参照番号は、同一または同様の要素を表す。
【0012】
次に、本開示の原理を、いくつかの例示的な実施形態を参照しながら説明する。これらの実施形態は、ただ説明のために記載されたものにすぎず、当業者が本開示を理解し実施するのに役立つものであるが、本開示の範囲については、いかなる制限をも示唆するものではないことを理解されたい。本明細書に記載の実施形態は、以下に記載されている以外にも様々な方法で実施することができる。
【0013】
下記の説明及び特許請求の範囲では、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、別段の定義がない限り、本開示が属する技術分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
【0014】
本開示における「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」、及びこれらに類するものへの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含む可能性があることを示しているが、全ての実施形態がその特定の特徴、構造、または特性を含む必要はない。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性が記載されている場合、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関するそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは、当業者の知識の範囲内であると考えられる。
【0015】
本明細書では、様々な要素を説明するために、「第1」及び「第2」などの用語を使用することがあるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないと理解されるものとする。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにだけ使われる。例えば、例示の実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の要素が第2の要素と呼ばれてもよく、同様に、第2の要素が第1の要素と呼ばれてもよい。本明細書で使用するとき、用語「及び/または」は、列記された用語の1つ以上のありとあらゆる組み合わせを包含する。
【0016】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態の記述のみを目的としたものであり、例示的な実施形態を限定することを意図したものではない。本明細書で使用するとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに他を示す場合を除き、複数形も含むことを意図している。本明細書で用語「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含む(includes)」、及び/または「含んでいる(including)」が使用される場合は、それらの用語は、記載された特徴、要素、及び/または構成要素などの存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、要素、構成要素、及び/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことが理解されよう。
【0017】
本願で使用するとき、用語「回路」は、以下のうちの1つ以上または全てを意味し得る。すなわち、
(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ及び/またはデジタル回路のみにおける実装など)と、
(b)ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ、例えば(該当する場合)、
(i)アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、及び
(ii)移動電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実行させるために協働する、ソフトウェアを備えた(デジタルシグナルプロセッサ(複数可)を含む)ハードウェアプロセッサ(複数可)、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)の任意部分などと、
(c)動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするが、動作に必要でないときにはソフトウェアが存在しなくてもよい、マイクロプロセッサ(複数可)、またはマイクロプロセッサ(複数可)の一部などの、ハードウェア回路(複数可)及びまたはプロセッサ(複数可)とである。
【0018】
「回路」のこの定義は、あらゆる請求項を含む、本出願書類におけるこの用語の全ての使用に適用される。さらなる例として、回路という用語は、本出願で使用する場合、単なるハードウェア回路またはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)、あるいはハードウェア回路またはプロセッサの一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの一実施態様も包含する。回路という用語はまた、例えば、特定の請求項要素に該当する場合、モバイルデバイスのベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラネットワークデバイス、またはその他のコンピューティングデバイスもしくはネットワークデバイスの同様の集積回路を対象として含む。
【0019】
本明細書で使用するとき、用語「通信ネットワーク」は、新無線(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)など、任意の好適な通信規格に準拠したネットワークを意味する。さらに、通信ネットワーク内の端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)の通信プロトコル、及び/または現在知られているか、または今後開発される他の何らかのプロトコルを含むがこれらに限定されない、任意の好適な世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。本開示の実施形態は、様々な通信システムに適用することができる。通信における急速な発展を考えると、もちろん、本開示を具現化することができる未来型の通信技術及びシステムも存在するであろう。本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものと見なすべきではない。
【0020】
本明細書では、用語「ネットワークデバイス」は、端末デバイスが、それを介してネットワークにアクセスし、そこからサービスを受ける、通信ネットワーク内のノードを意味する。ネットワークデバイスは、適用される用語法及び技術に応じて、基地局(BS)またはアクセスポイント(AP)、例えば、ノードB(NodeBまたはNB)、発展型NodeB(eNodeBまたはeNB)、NR NB(gNBとも呼ばれる)、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、統合アクセス及びバックホール(Integrated access and backhaul)(IAB)ノード、フェムトやピコなどの低電力ノード、衛星ネットワークデバイス、低地球軌道(LEO)衛星及び静止地球軌道(GEO)衛星、航空機ネットワークデバイスなどの非陸上ネットワーク(NTN)または非地上ネットワークデバイスなどのことを意味し得る。いくつかの例示的な実施形態では、無線アクセスネットワーク(RAN)分割アーキテクチャは、IABドナーノードにおける集約ユニット(CU)及び分散ユニット(DU)を備える。IABノードは、親ノードに対してUEのように振る舞う移動端末(IAB-MT)部分を備え、IABノードのDU部分は、ネクストホップIABノードに対して基地局のように振る舞う。
【0021】
用語「端末デバイス」は、無線通信することが可能であり得る任意のエンドデバイスを意味する。限定ではなく例として、端末デバイスは、通信デバイス、ユーザ機器(UE)、加入者局(SS)、携帯加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)と呼ばれることもある。端末デバイスには、移動電話、携帯電話、スマートフォン、ボイスオーバIP(VoIP)電話、ワイヤレスローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽ストレージ及び再生器具、車載ワイヤレス端末デバイス、ワイヤレスエンドポイント、移動局、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、ワイヤレス顧客構内機器(CPE)、インターネットオブシングス(loT)デバイス、時計またはその他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療機器及びアプリケーション(例えば、リモート手術)、産業用デバイス及びアプリケーション(例えば、生産加工及び/または自動処理チェーンの文脈で動作するロボット及び/または他のワイヤレスデバイス)、家庭用電子機器、商用及び/または産業用ワイヤレスネットワーク上で動作するデバイス、ならびにこれらに類するものなどが含まれ得るが、これらに限定されない。端末デバイスは、IABノード(例えば、中継ノード)の移動終端(MT)部分に対応することもある。以下の説明では、「端末デバイス」、「通信デバイス」、「端末」、「ユーザ機器」及び「UE」という用語は、区別なく用いられ得る。
【0022】
本明細書で使用される「リソース」、「送信リソース」、「リソースブロック」、「物理リソースブロック」(PRB)、「アップリンクリソース」、または「ダウンリンクリソース」という用語は、通信、例えば、時間ドメインのリソース、周波数ドメインのリソース、空間ドメインのリソース、コードドメインのリソース、または通信を可能にする他のリソースなど、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信、を実行するための任意のリソースを指すことができる。以下では、周波数ドメインと時間ドメインの両方のリソースが、本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明するための送信リソースの例として使用される。本開示の例示的な実施形態は、他のドメイン内の他のリソースにも等しく適用可能であることに留意されたい。
【0023】
本明細書で使用される「CG」という用語は、「CGリソース」とも呼ばれ、動的ULグラントなしで送信するためにデバイス(複数可)に設定されるリソース(複数可)を指し得る。「CGリソース」及び「CG」という用語は、本明細書では同じ意味で使用される。
【0024】
上記のように、通信デバイス(例えば、端末デバイス)は、動的ULグラントなしで1つ以上のTBを送信するために、1つ以上のCGを使用するように設定され得る。CGを使用することにより、通信デバイスは、グラントベースUL送信と比較してシグナリングオーバーヘッドを削減できる可能性がある。さらに、CGに対して設定された通信デバイスは、例えば、通信デバイスに送信されるべきユーザデータがない場合、UL送信をスキップすることができる。ただし、場合によっては、通信デバイスがCGにおけるUL送信をスキップできないことも規定されている。例えば、CGの物理アップリンク共有チャネル(CG-PUSCH)がPUCCH(物理アップリンク制御チャネル)と重複する場合、通信デバイスは、PUCCHからのアップリンク制御情報(UCI)をCG-PUSCHで多重化するように規定される。この場合、ユーザデータが何もないにもかかわらず、それでも通信デバイスは、ユーザデータなしでTBを生成することがあり、このTBは、このCGで送信するためにUCIと多重化されるか、またはUCIを含むことができる。「UCI専用TB」という用語は、ユーザデータを含むのではなく、制御情報(例えば、UCI)と多重化されるか、または制御情報を含むように生成されるTBのことを指す場合がある。
【0025】
さらに、再送信は初回送信よりも先に優先されるものとすることが規定されている。しかし、場合によっては初回送信でより優先度の高いトラフィックが伝送される可能性があるため、そのようなルールを再検討する必要があることが最近提案されている。NR-Uでは、通信デバイスがHARQプロセスを使用してTBをCGで送信し、他の通信デバイスから何もフィードバックを受信しない場合、通信デバイスは後続のCGでTBを自律的に再送信することができる。このことは、後続のCGを処理するときに、通信デバイスは、他の初回送信よりもTBの再送信を優先する場合があることを意味する。換言すれば、通信デバイスは、後続のCGを処理する際に、送信のためにこのHARQプロセスを選択する場合がある。したがって、通信デバイスがHARQプロセスを使用して上記のCG-PUSCHを送信し、HARQプロセスに対するフィードバックを何も受信しない場合、通信デバイスは自律的にUCI専用TBを再送信することがある。
【0026】
しかしながら、ユーザデータのないTBの再送信のためのHARQプロセスを常に初回送信よりも優先することは、無意味かつ不必要である可能性がある。例えば、超信頼性の低遅延通信システム(URLLC)を扱うに際しては、初回の送信でいくらか優先度の高いトラフィックが伝送される場合がある。この問題に対処するために、現在、RAN2#113eでは、論理チャネル(LCH)ベースの優先度付けが設定されているので、多重化されたLCH(複数可)の優先度、または多重化すべきLCH(複数可)の優先度に基づいて、初回送信及び再送信に優先度が付けられ得ることが合意されている。ただし、このソリューションは、UCI専用TBが関係するケースには適用されない。上記のように、UCI専用TBはユーザデータを含むことができない。したがって、UCI専用TBには、LCHベースの優先度が割り当てられない可能性がある。よって、LCHベースの優先度付けを、HARQプロセス選択におけるUCI専用TBの再送信(複数可)の問題の対処に役立たせることは今もってできていない。
【0027】
上記の議論によれば、HARQプロセスを選択するための改善されたメカニズムを設計することが望ましい。
【0028】
本開示のいくつかの例示的な実施形態によれば、CGにおけるHARQプロセスを選択するための改善されたソリューションが提供される。このソリューションでは、HARQプロセスを通じてTBが再送信されるために、デバイスが、このTBにユーザデータが存在しないかどうかを判定する。少なくともその判定に従って、デバイスは、CGにおける1つ以上の送信に対するHARQプロセスの選択の優先度を下げる。このソリューションにより、ユーザデータがまったくないTBの不必要な再送信を回避し、または優先度を下げることが可能である。したがって、ユーザトラフィックの再送信、及び/または初回送信のための他のHARQプロセスは、できるだけ早く送信される可能性が高い可能性がある。
【0029】
本開示の例示の実施形態は、添付の図面を参照して以下に詳細に記載されている。
【0030】
図1は、本開示の例示的な実施形態が実施され得る例示的な通信環境100を示す。通信環境100では、デバイス110及びデバイス120を含む複数の通信デバイスが相互に通信することができる。
【0031】
図1の例では、デバイス110は、端末デバイスとして示され、デバイス120は、端末デバイスにサービスを提供するネットワークデバイスとして示されている。デバイス120のサービングエリアは、セル102と呼ばれることがある。
【0032】
図1に示されるデバイスの数、及びそれらの接続は、いかなる限定をも示唆するものではなく、例示を目的としたものにすぎないことを理解されたい。環境100は、本開示の実施形態の実施に適合した、いずれかの好適な数のデバイスを含み得る。図示されていないが、1つ以上の追加のデバイスがセル102内に位置してもよく、1つ以上の追加のセルが環境100内にデプロイされてもよいことが理解されるはずである。デバイス120は、ネットワークデバイスとして示されているが、ネットワークデバイス以外のデバイスであってもよいことに留意されたい。例えば、デバイス120は、デバイス110とサイドリンク(sidelink)通信する別の端末デバイスであってもよい。デバイス110は、端末デバイスとして示されているが、端末デバイス以外のデバイスであってもよい。
【0033】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110が端末デバイスであり、デバイス120がネットワークデバイスである場合、デバイス120からデバイス110へのリンクはダウンリンク(DL)と呼ばれ、デバイス110からデバイス120へのリンクはアップリンク(UL)と呼ばれる。DLでは、デバイス120は送信(TX)デバイス(または送信機)であり、デバイス110は受信(RX)デバイス(または受信機)である。ULでは、デバイス110はTXデバイス(または送信機)であり、デバイス120はRXデバイス(または受信機)である。
【0034】
通信環境100における通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)、及び第5世代(5G)などのセルラ通信プロトコル、電気電子学会(Institute for Electrical and Electronics Engineers(IEEE))802.11、及びこれに類するものなどの無線ローカルネットワーク通信プロトコル、及び/または現在知られているか、または今後開発されようとする他の何らかのプロトコルを含むが、これらに限定されない、いずれかの適切な通信プロトコル(複数可)に従って実施され得る。さらに、この通信は、符号分割多重アクセス(CDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、多入力多出力(MIMO)、直交周波数分割多重(OFDM)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)、及び/または現在知られているか、または今後開発されようとする他の何らかの技術を含むがこれらに限定されない、いずれかの適切な無線通信技術を利用し得る。
【0035】
動作中、デバイス110は、割り振られたリソース及び/または設定されたリソースを使用して、ユーザデータ及び/または制御情報をデバイス120に送信することができる。制御情報は、UCIを含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、制御情報は、HARQ-確認応答(HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)、及び設定グラントアップリンク制御情報(CG-UCI)などのHARQフィードバック情報を含むことができる。
【0036】
次に図2を参照すると、これは本開示のいくつかの例示の実施形態による、デバイス110で実施される例示の方法200のフローチャートを示す。考察の目的で、方法200は、図1に関してデバイス110の観点から説明される。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は端末デバイスであってもよい。
【0037】
ブロック210で、デバイス110は、HARQプロセスを通じて再送信されるべきTBにおいてユーザデータが存在しないかどうかを判定する。
【0038】
本開示の例示的実施形態によれば、任意のHARQプロセスにおいて、デバイス110は、このHARQプロセスを通じて再送信されるべきTBがユーザデータを含むか否かを判定する。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、TBが制御情報と多重化されるように生成されるか、または制御情報のみを含むように生成されるかをさらに判定することがある。本明細書では、ユーザデータを含まないTBは、UCI専用TB(UCI-only TB)と呼ばれることがあり、これは、制御情報と多重化されるか、または制御情報を含むためにのみ生成される。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110のメディアアクセス制御(MAC)は、HARQプロセス選択を実行し、結果として、TBがユーザデータを含むのではなく、TBが、デバイス110の物理(PHY)層で、制御情報と多重化されるか、または制御情報を含むためにのみ生成されるかどうかを判定することがある。
【0039】
ユーザデータを含まないTBは、様々な理由から生成され、HARQプロセスを通じて、ほぼ確実に、少なくとも1回送信される可能性がある。いくつかの例示的な実施形態では、そのようなTBは、制御情報(例えば、UCI)のためのリソースと、現在処理されているCGより前のCGとの間の重複に応答して生成され得る。制御情報のためのリソースは、PUCCHのためのリソースを含んでもよい。いくつかの仕様によれば、CG-PUSCHがPUCCHと重複する場合、デバイス110は、CG-PUSCHでPUCCHからのUCIを多重化するように規定される。重複は、1つ以上のCGと制御情報のためのリソースとの間の完全な重複、または部分的な重複であってもよい。この場合、デバイス110は、以前のCGに対して利用可能なユーザデータがなかった場合、TBを生成して伝達することがある。例えば、デバイス110のMAC層は、CG-PUSCHのためのMACプロトコルデータユニット(PDU)を生成し、そのMAC PDUをPHY層に伝達することがある。MAC PDUはTBと同等であり得ることに留意されたい。デバイス110のPHY層は、PUCCHからの制御情報をTBへ多重化するか、またはTBへ含めることができる。一例として、UCIとMAC PDUとは別々に符号化される。そのような場合には、CG-PUSCHとPUCCHとの重複のため、制御情報の多重化のみを目的としてTBが生成される。
【0040】
いくつかの例示的な実施形態では、代替または追加の条件として、LCHベースの優先度付けが設定されておらず、UL送信に対して単一のPHY優先度が存在する場合に、UCI専用TBが生成され得る。追加または代替として、UCI専用TBは、PUSCH繰り返しが適用されず、1つ以上のCG-PUSCHと重複するダイナミックグラント(DG)PUSCHがない場合に生成され得る。追加または代替として、CG-PUSCHと重複するPUSCHを介して送信されるように要求された非周期的CSIがある場合、デバイス110は、CGで送信するための制御情報と多重化すべきユーザデータを含まないTB(例えば、UCI専用TB)、またはこの制御情報を含むユーザデータを含まないTB(例えば、UCI専用TB)を生成し、伝達することができる。追加または代替として、CG-PUSCHと重複するPUCCHを介して送信されるべき周期的または半周期的なCSIがある場合、デバイス110は、CGで送信するための制御情報と多重化すべきユーザデータを含まないTB(例えば、UCI専用TB)、またはこの制御情報を含むユーザデータを含まないTB(例えば、UCI専用TB)を生成し、伝達することができる。追加または代替として、デバイス110は、cg-UCI-多重化またはcg-再送信タイマーなどのRRCパラメータの存在/値に従って、CGのTBが生成され、伝達されるべきかどうかを判定することがある。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、CG-PUSCH送信と重複するHARQ-ACK情報及び/またはCSIがあり、cg-UCI-多重化(cg-UCI-Multiplexing)またはcg-再送信タイマー(cg-retransmissionTimer)が設定されていない場合、データがないときにTBを生成しないことを判定することがある。
【0041】
ユーザデータのないTBが生成され、HARQプロセスを通じて以前のCGで送信される場合、このTBの再送信はデバイス110によって慎重に判定され得る。そのため、現在のCGを処理するとき、デバイス110は、TB内にユーザデータが存在しないことをチェックすることがある。
【0042】
いくつかの実施形態において、デバイス110は、TB内にユーザデータが存在しないかどうかを判定するために、TBがユーザデータを格納する1つ以上のセグメントを含むかどうかをチェックすることがある。TB内でユーザデータが見つからない場合、例えば、TBがMAC制御要素(CE)、共通制御チャネル(CCCH)SDU、専用制御チャネル(DCCH)、及び/または、任意の論理チャネル(LCH)のサービスデータユニット(SDU)を含まない場合、デバイス110は、ユーザデータがTB内に存在しないと判定することができる。
【0043】
追加または代替として、デバイス110は、このTBがHARQプロセスのために生成され、バッファリングされた理由を判定することにより、TB内にユーザデータが存在しないことを判定してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、TBが制御情報と多重化されるか、または制御情報を含むためにのみ生成され、結果としてユーザデータを含まないかどうかを判定することがある。例えば、デバイス110は、TBが、パディングバッファ状態レポート(BSR)を除いて、MAC CEを含まないかどうかをチェックすることができる。いくつかの例では、デバイス110は、TBが、ハイブリッド自動再送要求プロセス確認応答(HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)、及び/または設定グラントアップリンク制御情報(CG-UCI)などの制御情報と多重化されるか、または制御情報を含むためにのみ生成されると判定することがある。
【0044】
いくつかの例示的な実施形態において、デバイス110は、制御情報(例えば、PUCCHリソース)のためのリソースと、そのCGよりも前のCGとの間の重複に応答してTBが生成されるかどうかを判定することがある。上記のように、UCI専用TBは、時間領域におけるCS-PUSCHとPUCCHとの間の重複に応答して生成され得る。したがって、TBの生成履歴をチェックすることにより、デバイス110は、TBが制御情報用のリソース(例えば、PUCCHリソース)と以前のCGとの間の重複に応答して生成されたかどうかを判定することができる場合があり、したがって、ユーザデータがTBに含まれるかどうかを判定することができる。
【0045】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、CGがTBの1つ以上の送信に利用可能であるかどうかを判定することがある。いくつかの例示的な実施形態では、CGは、アンライセンス帯域に設定されてもよい。例えば、CGは、5G NR-Uに設定されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、1つ以上のCGに対して設定され得、各CGは、デバイス110で用いる1つ以上のリソースに関連付けられ得る。デバイス110は、CGの設定に基づいてCGが利用可能であることを判定することができる。CGは、CG-PUSCH用のリソースなど、送信用のリソースを含んでもよい。CGが利用可能であると判定された場合、デバイス110は、送信されるべき1つ以上のTBを伴う1つ以上の保留中のHARQプロセスが存在するという条件において、CGにおける1つ以上の送信を実行することに決めることができる。デバイス110は、どのHARQプロセスを選択することができるかを決定することがあり、選択されたHARQプロセスに関連付けられたTBを現在のCGで送信することができる。
【0046】
CG上で行われる送信を実行する際に、場合によっては、再送信されることになるTBに関連付けられたHARQプロセスが、初回送信に関連付けられた他のHARQプロセスよりも高い優先度を有することがある。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、ユーザデータがTB内に存在しないかどうかを判定する前に、再送信のためのいずれかのHARQプロセスに、すでに格納されているTBがあるかどうかを判定することがある。デバイス110は、まず、再送信されるべきTBがあるかどうかをチェックすることができる。再送信のためのいずれのHARQプロセスにも格納されたTBがない場合、デバイス110は、初回送信のためのHARQプロセスを選択することができる。再送信のためのHARQプロセスに格納されたTBがある場合、デバイス110は、そのTBにユーザデータが存在しないかどうかを判定することができる。
【0047】
さらに図2を参照すると、ブロック220で、デバイス110は、TB内にユーザデータが存在しないかどうかの判定に少なくとも部分的に基づいて、CGにおける1つ以上の送信に対して、このTBに関連付けられたHARQプロセスの選択の優先度を下げる。いくつかの例示的な実施形態では、TBがユーザデータを含まない(例えば、TBがUCI専用TBである)と判定された場合、対応するHARQプロセスの選択の優先度を下げることで、現在のCGで再送信されることになる有用なユーザデータまたは他の有意義な情報のTBを伴う他のHARQプロセスが許可されてもよい。
【0048】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、HARQプロセスを通じて再送信されるべきTBにユーザデータが存在しないかどうかを判定することに加えて、TBがCGで送信されることを許可されるか、またはHARQプロセスがCGで使用されることを許可されるかを、TBの1つ以上の特性に基づいて、及び/またはCGに関連する設定に基づいて、さらに判定することがある。いくつかの例では、デバイス110は、TBがCGで送信されることを許可されるかどうかを、TBのサイズに基づいて判定することができる。デバイス110は、CGがTBを搬送するのに十分なリソースを有する場合、TBがこのCGで送信されることを許可されると判定することができる。いくつかの例では、デバイス110は、TBのHARQプロセスが設定に従ってCGで使用されることを許可されるかどうかに基づいて、TBがCGで送信されることを許可されると判定することがある。CGにおけるTBの許可は、TBの他の特性に基づいて判定されてもよいことが理解されるであろう。他のいくつかの例では、現在処理されているCGが特定のタイプの送信用に設定されていることがあり、そのため現在のTBは、このCGで送信されることを許可されない。
【0049】
いくつかの例示的な実施形態では、TB内にユーザデータが存在しないことに加えて、このTBに関連付けられたHARQプロセスは、TBまたはHARQプロセスがCGで送信されることを許可されていない場合、送信(複数可)のために選択されない場合がある。いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110が、TBがCGで送信されることを許可されたと判定した場合、デバイス110は、TBがユーザデータを含まないかどうかを引き続き判定することができる。そうではなく、デバイス110が、TBがCGで送信されることを禁止されていると判定した場合、デバイス110は、このTBのHARQプロセスの処理を続行するのではなく、送信のために別のHARQプロセスを再選択することができる。
【0050】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、ユーザデータのないTBのHARQプロセスの選択に、再送信用の1つ以上の他のHARQプロセスよりも低い優先度、及び/または初回送信用の1つ以上のHARQプロセスよりも低い優先度を割り当てることにより、その選択の優先度を下げることがある。一例において、TBが制御情報多重化のみのために生成される場合、対応するHARQプロセスには、送信及び/または再送信されるべきTBを有する全てのHARQプロセスの中で最も低い優先度が割り当てられ得る。したがって、デバイス110は、ユーザデータを格納するTBを伴う他の保留中のHARQプロセス、または初回送信用の他のHARQプロセスがまだ存在する場合、UCI専用TBの不必要な再送信を実行することを防止することができる。
【0051】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、LCHベースの優先度付けに基づいて、HARQプロセスの選択の優先度を下げることがある。上記のように、従来のソリューションによれば、ユーザデータが不足しているため、UCI専用TBにLCHベースの優先度を設定できない場合がある。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、最も低い優先度をTB(例えば、UCI専用TB)に直接割り当てることがある。例えば、LCHベースの優先度付けが設定されている場合、ユーザデータを含むTBには、それぞれのLCHに基づいて、それぞれの優先度が割り当てられる。その一方で、デバイス110は、ユーザデータのないTBに最も低い優先度を直接割り当てることができる。いくつかの例では、デバイス110は、TBが、ユーザデータが存在しないUCI専用TBであると判定された後に、そのTBに最低の優先度を割り当てることがある。あるいは、デバイス110は、TBが生成されるときに、ユーザデータを含まないTBに、最も低い優先度を割り当ててもよい。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、HARQプロセスの選択の優先度下げに基づいて、さらなるHARQプロセス選択を実行することがある。デバイス110は、CGにおける送信を実行するために、優先度の低いHARQプロセスを含む複数のHARQプロセス、または優先度の低いHARQプロセスを除く複数のHARQプロセスから、HARQプロセスを選択することができる。ユーザデータのないTBを有するHARQプロセスに加えて、デバイス110は、再送信及び/または初回送信用のTBを有する1つ以上の他のHARQプロセスを有し得る。デバイス110は、現在利用可能なCGにおける送信のためのHARQプロセスを選択することができる。
【0053】
例示の実施形態では、デバイス110は、HARQプロセスのそれぞれの優先度に基づいて、HARQプロセスを選択することがある。ユーザデータのないTBを伴えるHARQプロセスの優先度は下げられるので、このHARQプロセスは、再送信用の1つ以上の他のHARQプロセス、及び/または初回送信用の1つ以上のHARQプロセスと比較して、選択される機会が小さくなり得る。
【0054】
あるいは、ユーザデータのないTBを伴えるHARQプロセスを、選択可能なHARQプロセスから除外してもよい。すなわち、デバイス110は、ユーザデータのないTBを伴えるHARQプロセスの選択の優先度を下げることにより、このHARQプロセスを現在のCGにおける送信のための選択から除外してもよい。したがって、デバイス110は、現在のCGに対してのHARQプロセス選択を行う際に、そのHARQプロセスを検討対象から外すことがある。デバイス110は、CGにおける再送信及び/または初回送信のために、他のHARQプロセスからHARQプロセスを選択することができる。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、HARQプロセスは、優先度が低くされているが、利用可能なデータを伴う他のHARQプロセスがない場合、または現在のCGが、送信に十分なリソースを用いて設定されている場合、現在のCGまたは後続のCGにおける送信のために選択される機会を有し得る。
【0056】
HARQプロセスの優先度の低下または除外は、ユーザデータのないTBが再送信される確率を低減させることができ、それにより、初回送信用のHARQプロセス、または格納されるTBがユーザデータを含むHARQプロセスの早期送信の確率を高めることが可能になる。一般に、ユーザデータのないTBの再送信は、多くの場合、無意味であり得る。例えば、TBは、送信のための制御情報と多重化されるか、またはその制御情報を含むためにのみ生成されたものであるため、自律再送信が行われる時点では、多重化された制御情報はすでに古くなっている可能性がある。例えば、パケット遅延バジェット(PDB)がいずれにせよ使い果たされるため、制御情報内のHARQ-ACKはもはや必要ない場合がある。別の例として、制御情報内のCSIは、デバイス110の可動性により、古くなっている可能性がある。さらに別の例として、関連するバッファ状態レポート(BSR)がすでに送信されているため、制御情報内のSRはもはや必要ない場合がある。このような場合、初回送信よりもそのTBの再送信を優先させることは、時間及びリソースの無駄になる可能性がある。本明細書で提案される優先度を下げる機構は、そのような問題を回避し、それによって、CGにおけるユーザデータ及び/または他の有用な制御情報のタイムリーな送信を可能にすることができる。
【0057】
いくつかの実施形態において、再送信されるべきTBがユーザデータを含むと判定される場合、デバイス110は、CGにおけるTBの送信を実行するために、対応するHARQプロセスを選択することがある。この場合、TBがUCI専用TBではないと判定されたなら、対応するHARQプロセスの選択の優先度は、特にこのHARQプロセスにおけるTBの再送信が実行されることになっているとすれば、下げられない可能性がある。したがって、対応するHARQプロセスは引き続き初回送信よりも高い優先度を有することができ、デバイス110が、CGを処理するとき、この対応するHARQプロセスを選択することにより、TBを再度送信できるようにする。
【0058】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110が、TBがユーザデータを含まないと判定した場合、または対応するHARQプロセスの選択の優先度が下げられた場合、デバイス110は、HARQプロセスに関連付けられたバッファからTBをフラッシュすることがある。上記のように、TBがユーザデータを含まない場合、例えば、TBがUCI専用TBとして判定される場合、HARQプロセスの選択は優先度を下げられる。この場合、HARQプロセスに関連するバッファからTBをフラッシュすることで、バッファの使用効率を向上させることが可能である。いくつかの例示的な実施形態では、ユーザデータのないTBは、最初の初回送信の後、及び/または次のCGに対するHARQプロセス選択の前に、フラッシュされてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ユーザデータのないTBは、次のCGに対するHARQプロセス選択中にフラッシュされ得る。
【0059】
いくつかの例示的な実施形態では、デバイス110は、TBをフラッシュすることに加えて、HARQプロセス用の少なくとも1つのタイマーをさらに停止することができる。例示的な実施形態では、少なくとも1つのタイマーは、CGタイマーを含むことができる。CGタイマーは、HARQプロセスにおけるTBの以前の送信時に開始され得る。より具体的には、CGタイマーは、TBが最初に送信されたときに開始されてもよい。CGタイマーが実行されていると、対応するHARQプロセスが他のTBの送信に再利用されることが防止される。TBをバッファからフラッシュし、CGタイマーを停止することによって、デバイス110は、他のTBを送信するための対応するHARQプロセスを解放することができる。
【0060】
別の例示的な実施形態では、デバイス110は、HARQプロセスのためのCG再送信(CGRT)タイマーを停止することができる。CGRTタイマーは、TBが送信されるときに開始され、CGRTタイマーが満了する前に、デバイス110がTBの送信に対するダウンリンクフィードバック情報(DFI)を受信しない場合に、TBは再送信され得る。本開示のこの例示的な実施形態では、TBがユーザデータを含まないと判定された場合、デバイス110は、バッファからTBを直接フラッシュし、CGRTタイマーを停止することができる。したがって、デバイス110は、CGRTタイマーが満了する前に、DFIが受信されたかどうかを判定する必要がなくなり得る。さらに、デバイス110は、CGRTが満了になる前にDFIが受信されなかったとしても、TBのさらなる再送信を実行する必要がなくなり得る。HARQプロセスは解放され、他のTBの送信に使用されてもよい。したがって、HARQプロセスの使用効率は向上する可能性がある。
【0061】
代替として、デバイス110は、ユーザデータを含まないTBのHARQプロセス用のCGRTタイマーが満了するかどうかを判定することがある。CGRTタイマーが満了になると、デバイス110は、HARQプロセスに関連付けられたバッファからTBをフラッシュすることができる。場合によっては、TBがユーザデータを含まないと判定され、HARQプロセスの選択の優先度が下げられた場合でも、デバイス110がHARQプロセスを選択し、そのHARQプロセスが保留中の場合には、後続のCGでTBを送信することが引き続き可能であり得る。この例示的な実施形態では、CGRTタイマーの満了時にTBをバッファからフラッシュすることによって、デバイス110は、後続のCGでTBを送信するためにそのHARQプロセスを選択する必要がなくなり得る。
【0062】
いくつかの例示的な実施形態では、方法200のいずれかを実行することができる第2の装置(例えばデバイス110)は、方法200のそれぞれの動作を実行するための手段を備え得る。この手段は、任意の好適な形で実装することができる。例えば、この手段は、回路及び/またはソフトウェアモジュールにて実装されてもよい。本装置は、デバイス110として実装されてもよいし、デバイス110に含まれてもよい。
【0063】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、HARQプロセスを通じて再送信されるべきTBにユーザデータが存在しないかどうかを判定するための手段と、判定に少なくとも部分的に基づいて、CGにおける1つ以上の送信に対するHARQプロセスの選択の優先度を下げるための手段と、を備える。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、トランスポートブロックにおいてユーザデータが存在しないことは、以下の、TBが、制御情報と多重化される、または制御情報を含むためにのみ生成される、及びTBが、制御情報のためのリソースと、CGよりも前のCGとの間の重複に応答して生成される、のうちの少なくとも1つによって判定される。
【0065】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、HARQプロセスの選択が優先度を下げられるという判定に応じて、HARQプロセスに関連付けられたバッファからTBをフラッシュする手段と、HARQプロセスの優先度が下げられるという判定に応じて、HARQプロセスのための少なくとも1つのタイマーを停止する手段とをさらに備える。いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つのタイマーが、CGタイマーと、HARQプロセスにおけるTBの以前の送信で開始されたCG再送信タイマーとのうちの少なくとも1つを備える。
【0066】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、HARQプロセスの選択が優先度を下げられるという判定に応じて、HARQプロセスのためのCG再送信タイマーが満了であるかどうかを判定する手段であって、設定グラント再送信タイマーが、HARQプロセスにおけるTBの以前の送信で開始される、手段と、設定グラント再送信タイマーが満了であるという判定に応じて、HARQプロセスに関連付けられたバッファからTBをフラッシュする手段と、をさらに備える。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、TBがCGにおける送信を許可されているかどうかを判定する手段をさらに備える。いくつかの例示的な実施形態では、TBにユーザデータが存在しないかどうかを判定するための手段は、TBがCGにおける送信を許可されているという判定に応じて、TBにユーザデータが存在しないかどうかを判定する手段を備える。
【0068】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、ユーザデータの少なくとも一部がトランスポートブロックに含まれている場合、設定グラントにおけるトランスポートブロックの再送信を実行するハイブリッド自動再送要求プロセスを選択する手段をさらに備える。
【0069】
いくつかの例示的な実施形態では、設定グラントは、アンライセンス帯域に設定される。
【0070】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、端末デバイスを備える。
【0071】
いくつかの例示的な実施形態では、制御情報は、ハイブリッド自動再送要求プロセス-確認応答(HARQ-ACK)、チャネル状態情報(CSI)、スケジューリング要求(SR)、及び設定グラントアップリンク制御情報(CG-UCI)のうちの少なくとも1つを備える。
【0072】
いくつかの例示的な実施形態では、本装置は、方法200またはデバイス110のいくつかの例示的な実施形態における他の動作を実行するための手段をさらに備える。いくつかの例示的な実施形態では、この手段は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとが、少なくとも1つのプロセッサと共に、本装置の実行を引き起こすように構成される。
【0073】
図3は、本開示の例示の実施形態を実施するのに好適なデバイス300の簡略化されたブロック図を示す。デバイス300は、例えば、図1に示すデバイス110またはデバイス120などの通信デバイスを実施するために提供され得る。図示するように、デバイス300は、1つ以上のプロセッサ310、プロセッサ310に結合された1つ以上のメモリ320、及びプロセッサ310に結合された1つ以上の通信モジュール340を含む。
【0074】
通信モジュール340は、双方向通信用のものである。通信モジュール340は、1つ以上の他のモジュールまたはデバイスとの通信を容易にするために、1つ以上の通信インタフェースを有する。通信インタフェースは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインタフェースを表してよい。いくつかの例示的な実施形態では、通信モジュール340は、少なくとも1つのアンテナを含むことができる。
【0075】
プロセッサ310は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、特殊用途のコンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含み得る。デバイス300は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的にスレーブされる特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してよい。
【0076】
メモリ320は、1つ以上の不揮発性メモリと1つ以上の揮発性メモリとを含み得る。不揮発性メモリの例は、読み出し専用メモリ(ROM)324、電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、光ディスク、レーザーディスク、及び他の磁気記憶装置及び/または光記憶装置を含むが、これらに限定されない。揮発性メモリの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)322、及び電源を落としている間には持続しない他の揮発性メモリを含むが、これらに限定されない。
【0077】
コンピュータプログラム330は、関連するプロセッサ310によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム330は、メモリ、例えばROM324に記憶されてよい。プロセッサ310は、プログラム330をRAM322にロードすることにより、任意の好適な動作及び処理を行ってよい。
【0078】
本開示の例示的な実施形態は、図2を参照して説明した本開示の任意の処理をデバイス300が実行できるように、プログラム330によって実施されてよい。本開示の例示的な実施形態はまた、ハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって実施されてもよい。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、プログラム330は、デバイス300に含まれ得るコンピュータ可読媒体(メモリ320など)に、またはデバイス300によってアクセス可能な他の記憶装置に、有形に含まれてよい。デバイス300は、実行のために、プログラム330をコンピュータ可読媒体からRAM322にロードしてよい。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、DVDなど、任意のタイプの有形の不揮発性記憶装置を含み得る。図4は、CD、DVDまたは他の光学記憶ディスクの形態であり得るコンピュータ可読媒体400の例を示す。コンピュータ可読媒体には、プログラム330が記憶されている。
【0080】
一般に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアもしくは特殊用途の回路、ソフトウェア、ロジック、またはそれらの任意の組み合わせで実施され得る。ある態様は、ハードウェアで実施されてよく、一方、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実施されてよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして、または他のいくつかの図的記述を使用して図示及び説明がなされているが、本明細書で説明されているブロック、装置、システム、技法または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊用途の回路もしくはロジック、汎用のハードウェアもしくはコントローラまたは他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの何らかの組み合わせにより実施し得ることを理解されたい。
【0081】
本開示はまた、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に有形に格納された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。本コンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行可能命令を含み、例えばこれらはプログラムモジュールに含まれ、対象の物理プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行されることで、図2を参照して前述された方法を実行する。通常、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するまたは特定の抽象データタイプを実施するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、またはデータ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において、望ましいように、プログラムモジュール間で組み合わされ、または分割され得る。プログラムモジュールの機械実行可能な命令は、ローカルデバイス内または分散型デバイス内で実行され得る。分散型デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカル及びリモートの両方の記憶媒体に配置され得る。
【0082】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得る。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、特殊用途のコンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供され得、その結果、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、それにより、フローチャート及び/またはブロック図で規定された機能/動作が実行されるようになる。プログラムコードは、完全にマシン上で実行される場合もあれば、部分的にマシン上で実行される場合もあり、スタンドアローンのソフトウェアパッケージとして実行される場合もあり、部分的にマシン上で実行されると共に部分的にリモートマシン上で実行される場合もあれば、完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行される場合もある。
【0083】
本開示の文脈において、コンピュータプログラムコードまたは関連データは、デバイス、装置、またはプロセッサが前述の様々なプロセス及び動作を実行することを可能にするために、任意の好適なキャリアにより搬送され得る。キャリアの例は、信号、コンピュータ可読媒体などを含む。
【0084】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってよい。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、または半導体のシステム、装置、またはデバイス、あるいは上記の任意好適な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、1本以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または上記の任意好適な組み合わせが挙げられる。
【0085】
さらに、動作は特定の順序で示されているが、これは望ましい結果を得るために、そのような動作が、示された特定の順序で実行されること、または順次に実行されること、または図示された全ての動作が実行されることを要求するものと理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスク処理及び並列処理が有利な場合もある。同様に、いくつかの具体的な実施態様の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限と解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有であり得る特徴の説明と解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で説明されている特定の特徴は、単一の実施形態のうちで組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴もまた、複数の実施形態で別々に、または任意の好適なサブコンビネーションで実施してもよい。
【0086】
本開示は、構造的特徴及び/または方法論的行為に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される本開示は、必ずしも前述の具体的な特徴または行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の具体的な特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施するための例示的な形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4