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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】回転電機及びそのロータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/276 20220101AFI20250228BHJP
【FI】
H02K1/276
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024096364
(22)【出願日】2024-06-14
【審査請求日】2024-06-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003568
【氏名又は名称】弁理士法人加藤国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】立木 宏紀
【審査官】池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-034011(JP,A)
【文献】国際公開第2018/012599(WO,A1)
【文献】特開2018-148632(JP,A)
【文献】特開2019-075923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/276
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスロットが設けられている円筒状のロータコア、及び
前記ロータコアの周方向に互いに間隔をおいて、前記複数のスロットにそれぞれ挿入されている複数の磁石
を備え、
前記ロータコアは、
前記複数の磁石に対して前記ロータコアの径方向内側に位置している内径側ヨーク部と、
前記ロータコアの径方向における前記複数の磁石の外側にそれぞれ位置している複数の外径側ヨーク部と、
前記内径側ヨーク部と前記複数の外径側ヨーク部とをそれぞれ連結している複数のヨーク連結部と
を有しており、
各前記ヨーク連結部は、
前記複数の外径側ヨーク部のうちの隣り合う2つの外径側ヨーク部に繋がっている一対の第1ブリッジと、
前記内径側ヨーク部から前記ロータコアの径方向に沿って突出しており、かつ前記一対の第1ブリッジと前記内径側ヨーク部とを繋いでいるブリッジ連結柱と、
前記ロータコアの径方向における前記ブリッジ連結柱の一部から、前記ロータコアの周方向両側へ突出している一対のストッパ部と
を有しており、
各前記ヨーク連結部において、
前記ブリッジ連結柱の中心線は、前記ロータコアの径方向に沿っており、
前記一対の第1ブリッジは、前記ブリッジ連結柱の中心線に対して互いに反対方向へ傾斜しており、
前記ロータコアの周方向における前記ブリッジ連結柱の両端面は、前記ブリッジ連結柱の中心線に平行であり、
各前記スロットは、磁石挿入部と、前記ロータコアの周方向における前記磁石挿入部の両側に位置している一対のフラックスバリアとを有しており、
各前記ストッパ部は、前記磁石に当たって、前記磁石の前記フラックスバリアへの侵入を阻止している回転電機のロータ。
【請求項2】
各前記ヨーク連結部において、前記一対の第1ブリッジが前記ブリッジ連結柱の中心線に対してなす角度は、それぞれ20度以上55度以下である請求項1に記載の回転電機のロータ。
【請求項3】
各前記ヨーク連結部は、前記一対の第1ブリッジ間を繋いでいる第2ブリッジをさらに有しており、
各前記ヨーク連結部において、前記一対の第1ブリッジと前記第2ブリッジとの間には、ブリッジ間孔が設けられている請求項1又は請求項に記載の回転電機のロータ。
【請求項4】
請求項1又は請求項に記載のロータ
を備えている回転電機。
【請求項5】
請求項に記載のロータ
を備えている回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転電機及びそのロータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の永久磁石埋込型モータのロータでは、ロータコアにおける隣り合う2つの磁石挿入穴の端部空隙間に、極間中心線に沿う直線状のブリッジが形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2012/026032号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来の永久磁石埋込型モータのロータでは、ロータコアにシャフトを圧入する際、ロータコアが径方向外側へ広げられる。これにより、ロータコアの径方向に沿ってブリッジが伸ばされ、ブリッジに高い引張応力が発生し、ブリッジが破断する懸念がある。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ロータコアのヨーク連結部に生じる引張応力を低減することができる回転電機及びそのロータを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る回転電機のロータは、複数のスロットが設けられている円筒状のロータコア、及びロータコアの周方向に互いに間隔をおいて、複数のスロットにそれぞれ挿入されている複数の磁石を備え、ロータコアは、複数の磁石に対してロータコアの径方向内側に位置している内径側ヨーク部と、ロータコアの径方向における複数の磁石の外側にそれぞれ位置している複数の外径側ヨーク部と、内径側ヨーク部と複数の外径側ヨーク部とをそれぞれ連結している複数のヨーク連結部とを有しており、各ヨーク連結部は、複数の外径側ヨーク部のうちの隣り合う2つの外径側ヨーク部に繋がっている一対の第1ブリッジを有しており、各ヨーク連結部における一対の第1ブリッジは、それぞれロータコアの径方向に対して傾斜している。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ロータコアのヨーク連結部に生じる引張応力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1による回転電機を示す半断面図である。
図2図1のシャフト及びロータの組立体から第1端板及び第2端板を取り除いた状態を示す斜視図である。
図3図2の要部を拡大して示す斜視図である。
図4図3のロータコアの一部をロータコアの軸心に沿って見た正面図である。
図5図4のスロットに磁石が挿入された状態を示す正面図である。
図6】実施の形態1のブリッジ連結柱の中心線に対する各第1ブリッジの角度と、ヨーク連結部に生じる応力との関係を示すグラフである。
図7】実施の形態2による回転電機のロータの要部を示す斜視図である。
図8図7のロータコアの一部をロータコアの軸心に沿って見た正面図である。
図9図8のスロットに磁石が挿入された状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による回転電機を示す半断面図である。実施の形態1の回転電機は、ハウジング10、第1ベアリング21、第2ベアリング22、シャフト23、ステータ30、及びロータ40を備えている。
【0010】
ハウジング10は、ハウジング本体11と、円板状の蓋部材12とを有している。ハウジング本体11は、円筒部11aと、円板状の底板部11bとを有している。底板部11bは、円筒部11aの軸方向の一端部に設けられている。蓋部材12は、円筒部11aの軸方向の他端部に設けられている。
【0011】
第1ベアリング21は、底板部11bの中央に保持されている。第2ベアリング22は、蓋部材12の中央に保持されている。シャフト23は、第1ベアリング21及び第2ベアリング22を介して、ハウジング10に回転可能に支持されている。
【0012】
ステータ30は、円筒部11aの内周に固定されている。また、ステータ30は、円筒状のステータコア31と、コイル32とを有している。
【0013】
ロータ40は、シャフト23に固定されている。また、ロータ40は、ハウジング10に対して、シャフト23と一体に回転する。
【0014】
また、ロータ40は、円筒状のロータコア41と、複数の平板状の磁石42と、円板状の第1端板43と、円板状の第2端板44とを有している。
【0015】
シャフト23は、ロータコア41の中心に圧入されている。これにより、ロータコア41は、シャフト23に固定されている。ロータコア41の外周面は、ステータコア31の内周面に対向している。ロータコア41は、内部に発生する渦電流を抑制するため、複数の電磁鋼板を積層することにより構成されている。
【0016】
複数の磁石42は、ロータコア41に埋め込まれている。各磁石42としては、永久磁石が用いられている。即ち、ロータ40は、永久磁石型ロータである。
【0017】
第1端板43は、ロータコア41の軸方向の一端面に固定されている。第2端板44は、ロータコア41の軸方向の他端面に固定されている。ロータコア41の軸方向は、ロータコア41の軸心C1に沿う方向であり、図1の上下方向である。また、ロータコア41の軸心C1は、シャフト23及びロータ40の回転中心と一致している。
【0018】
第1端板43及び第2端板44は、ロータコア41からの複数の磁石42の飛び出しを阻止している。第1端板43及び第2端板44は、それぞれ非磁性材料により構成されている。
【0019】
図2は、図1のシャフト23及びロータ40の組立体から第1端板43及び第2端板44を取り除いた状態を示す斜視図である。複数の磁石42は、ロータコア41の周方向に互いに間隔をおいて、かつロータコア41の周方向に等ピッチで配置されている。ロータコア41の周方向は、ロータコア41の軸心C1を中心とする円周に沿う方向である。
【0020】
図3は、図2の要部を拡大して示す斜視図である。ロータコア41には、複数のスロット41aが設けられている。複数のスロット41aは、軸心C1を中心とする同一円周上に、等ピッチで設けられている。複数の磁石42は、複数のスロット41aにそれぞれ挿入されている。
【0021】
ロータコア41は、内径側ヨーク部41bと、複数の外径側ヨーク部41cと、複数のヨーク連結部41dとを有している。
【0022】
内径側ヨーク部41bは、複数の磁石42に対して、ロータコア41の径方向内側に位置している部分である。ロータコア41の径方向は、軸心C1に直交する方向である。内径側ヨーク部41bは、隣り合う磁石42の間に磁気回路を構成している。
【0023】
複数の外径側ヨーク部41cは、ロータコア41の径方向において、複数の磁石42の外側にそれぞれ位置している部分である。複数の外径側ヨーク部41cは、複数の磁石42からの磁束をステータ30に伝える。即ち、各外径側ヨーク部41cには、磁極が形成されている。
【0024】
複数のヨーク連結部41dは、内径側ヨーク部41bと複数の外径側ヨーク部41cとをそれぞれ連結している。
【0025】
図4は、図3のロータコア41の一部をロータコア41の軸心C1に沿って見た正面図である。図5は、図4のスロット41aに磁石42が挿入された状態を示す正面図である。
【0026】
各スロット41aは、磁石挿入部41eと、一対のフラックスバリア41fとを有している。磁石挿入部41eは、磁石42が挿入されている部分である。一対のフラックスバリア41fは、ロータコア41の周方向における磁石挿入部41eの両側に位置している。一対のフラックスバリア41fは、それぞれ他の磁極への磁束の漏洩を抑制する空隙である。
【0027】
各ヨーク連結部41dは、ブリッジ連結柱41gと、一対の第1ブリッジ41hと、一対のストッパ部41iとを有している。
【0028】
ブリッジ連結柱41gは、内径側ヨーク部41bから、ロータコア41の径方向に沿って外側へ突出している。各ヨーク連結部41dにおいて、ブリッジ連結柱41gの中心線C2は、ロータコア41の径方向に沿っている。
【0029】
各ヨーク連結部41dにおいて、ロータコア41の周方向におけるブリッジ連結柱41gの両端面は、ブリッジ連結柱41gの中心線C2に平行である。
【0030】
各ヨーク連結部41dにおいて、一対の第1ブリッジ41hは、隣り合う2つの外径側ヨーク部41cと、ブリッジ連結柱41gとに繋がっている。即ち、各ヨーク連結部41dにおいて、ブリッジ連結柱41gは、一対の第1ブリッジ41hと内径側ヨーク部41bとを繋いでいる。
【0031】
各ヨーク連結部41dにおける一対の第1ブリッジ41hは、それぞれロータコア41の径方向に対して角度θだけ傾斜している。即ち、各ヨーク連結部41dにおいて、一対の第1ブリッジ41hは、ブリッジ連結柱41gの中心線C2に対して互いに反対方向へ角度θだけ傾斜している。
【0032】
角度θは、鋭角である。各ヨーク連結部41dにおいて、ブリッジ連結柱41gと一対の第1ブリッジ41hとは、Y字形をなしている。
【0033】
各ストッパ部41iは、ヨーク連結部41dからロータコア41の周方向へ突出し磁石42に当たっている。これにより、各ストッパ部41iは、磁石42のフラックスバリア41fへの侵入を阻止している。
【0034】
このようなロータ40では、シャフト23を圧入又は焼嵌めによりロータコア41に嵌合する場合、シャフト23によってロータコア41が押し広げられ、ヨーク連結部41dに伸びが集中する。
【0035】
これに対して、実施の形態1では、各ヨーク連結部41dに、一対の第1ブリッジ41hが設けられている。そして、各ヨーク連結部41dにおける一対の第1ブリッジ41hは、それぞれロータコアの径方向に対して傾斜している。
【0036】
このため、ヨーク連結部41dに生じる伸びが、一対の第1ブリッジ41hの変形により吸収され、ヨーク連結部41dに生じる引張応力を低減することができる。これにより、ヨーク連結部41dの破断を抑制し、回転電機の品質を向上させることができる。
【0037】
また、各ヨーク連結部41dにおいて、一対の第1ブリッジ41hと内径側ヨーク部41bとは、ブリッジ連結柱41gによって繋がれている。また、ブリッジ連結柱41gの中心線C2は、ロータコア41の径方向に沿っている。そして、一対の第1ブリッジ41hは、中心線C2に対して互いに反対方向へ傾斜している。
【0038】
このため、ロータコア41の周方向における磁石42の長さを長くしてトルクを稼ぎつつ、フラックスバリア41fを大きくして、他の磁極への磁束漏れを十分に抑制することができる。これにより、回転電機の出力の向上を図ることができる。
【0039】
また、各ヨーク連結部41dにおいて、ロータコア41の周方向におけるブリッジ連結柱41gの両端面は、中心線C2に平行である。このため、他の磁極への磁束漏れをより確実に抑制しつつ、遠心力等の外力による応力集中を抑制することができる。
【0040】
ここで、図6は、ブリッジ連結柱41gの中心線C2に対する各第1ブリッジ41hの角度θと、ヨーク連結部41dに生じる応力との関係を示すグラフである。
【0041】
図6に示すように、角度θが小さいほど、ヨーク連結部41dに生じる応力は小さくなる。しかし、角度θが小さ過ぎると、隣の磁極への磁束漏れが増大する。
【0042】
また、角度θが大きくなると、ヨーク連結部41dに生じる応力が大きくなる。また、角度θが50度の場合、最大応力は引っ張りによる応力であるが、角度θが60度の場合、最大応力は曲げによる応力でる。
【0043】
これらのことから、各ヨーク連結部41dにおいて、一対の第1ブリッジ41hがブリッジ連結柱41gの中心線C2に対してなす角度θは、それぞれ20度以上55度以下とすることが好ましい。これにより、各ヨーク連結部41dに生じる応力を低減しつつ、磁束漏れを効率的に抑制することができる。
【0044】
実施の形態2.
次に、図7は、実施の形態2による回転電機のロータ40の要部を示す斜視図である。図8は、図7のロータコア41の一部をロータコア41の軸心C1に沿って見た正面図である。図9は、図8のスロット41aに磁石42が挿入された状態を示す正面図である。
【0045】
実施の形態2の各ヨーク連結部41dは、ブリッジ連結柱41g、一対の第1ブリッジ41h、及び一対のストッパ部41iに加えて、第2ブリッジ41jをさらに有している。
【0046】
各ヨーク連結部41dにおいて、第2ブリッジ41jは、一対の第1ブリッジ41h間を繋いでいる。具体的には、第2ブリッジ41jは、一対の第1ブリッジ41hにおける外径側端部間を繋いでいる。各第1ブリッジ41hにおける外径側端部は、外径側ヨーク部41c側の端部、即ちブリッジ連結柱41gとは反対側の端部である。
【0047】
各ヨーク連結部41dにおいて、一対の第1ブリッジ41hと第2ブリッジ41jとの間には、ブリッジ間孔41kが設けられている。
【0048】
実施の形態2における他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0049】
このような構成によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、各ヨーク連結部41dにおいて、一対の第1ブリッジ41hが第2ブリッジ41jによって繋がれている。これにより、各ヨーク連結部41dにおける一対の第1ブリッジ41hの応力振幅を低減することができる。
【0050】
このため、回転数が高い回転電機、トルク密度の高い回転電機等においても、運転中に生じる繰り返し荷重による各ヨーク連結部41dの疲労破壊を抑制することができる。従って、より堅牢かつ高品質な回転電機を提供することができる。
【0051】
なお、実施の形態1、2において、各磁石42のロータコア41への固定方法としては、スロット41a内に樹脂を充填して固定する方法、スロット41a内に圧入する方法、第1端板43と第2端板44との間に挟み込む方法等が挙げられる。
【0052】
また、実施の形態1、2において、磁石42の数は、特に限定されない。
【0053】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0054】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0055】
(付記1)
複数のスロットが設けられている円筒状のロータコア、及び
前記ロータコアの周方向に互いに間隔をおいて、前記複数のスロットにそれぞれ挿入されている複数の磁石
を備え、
前記ロータコアは、
前記複数の磁石に対して前記ロータコアの径方向内側に位置している内径側ヨーク部と、
前記ロータコアの径方向における前記複数の磁石の外側にそれぞれ位置している複数の外径側ヨーク部と、
前記内径側ヨーク部と前記複数の外径側ヨーク部とをそれぞれ連結している複数のヨーク連結部と
を有しており、
各前記ヨーク連結部は、前記複数の外径側ヨーク部のうちの隣り合う2つの外径側ヨーク部に繋がっている一対の第1ブリッジを有しており、
各前記ヨーク連結部における前記一対の第1ブリッジは、それぞれ前記ロータコアの径方向に対して傾斜している回転電機のロータ。
(付記2)
各前記ヨーク連結部は、
前記内径側ヨーク部から前記ロータコアの径方向に沿って突出しており、かつ前記一対の第1ブリッジと前記内径側ヨーク部とを繋いでいるブリッジ連結柱
をさらに有しており、
各前記ヨーク連結部において、
前記ブリッジ連結柱の中心線は、前記ロータコアの径方向に沿っており、
前記一対の第1ブリッジは、前記ブリッジ連結柱の中心線に対して互いに反対方向へ傾斜している付記1に記載の回転電機のロータ。
(付記3)
各前記ヨーク連結部において、前記一対の第1ブリッジが前記ブリッジ連結柱の中心線に対してなす角度は、それぞれ20度以上55度以下である付記2に記載の回転電機のロータ。
(付記4)
各前記ヨーク連結部において、前記ロータコアの周方向における前記ブリッジ連結柱の両端面は、前記ブリッジ連結柱の中心線に平行である付記2又は付記3に記載の回転電機のロータ。
(付記5)
各前記ヨーク連結部は、前記一対の第1ブリッジ間を繋いでいる第2ブリッジをさらに有しており、
各前記ヨーク連結部において、前記一対の第1ブリッジと前記第2ブリッジとの間には、ブリッジ間孔が設けられている付記1から付記4までのいずれか1項に記載の回転電機のロータ。
(付記6)
付記1から付記5までのいずれか1項に記載のロータ
を備えている回転電機。
【符号の説明】
【0056】
40 ロータ、41 ロータコア、41a スロット、41b 内径側ヨーク部、41c 外径側ヨーク部、41d ヨーク連結部、41g ブリッジ連結柱、41h 第1ブリッジ、41j 第2ブリッジ、41k ブリッジ間孔、42 磁石。
【要約】
【課題】ロータコアのヨーク連結部に生じる引張応力を低減することができる回転電機及びそのロータを得ることを目的とする。
【解決手段】各ヨーク連結部41dは、ブリッジ連結柱41gと、一対の第1ブリッジ41hとを有している。ブリッジ連結柱41gは、内径側ヨーク部41bから、ロータコア41の径方向に沿って突出している。ブリッジ連結柱41gは、一対の第1ブリッジ41hと内径側ヨーク部41bとを繋いでいる。一対の第1ブリッジ41hは、それぞれロータコア41の径方向に対して角度θだけ傾斜している。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9