(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-27
(45)【発行日】2025-03-07
(54)【発明の名称】冷却装置、焼却装置、及び冷却方法
(51)【国際特許分類】
F23J 1/00 20060101AFI20250228BHJP
F23J 1/02 20060101ALI20250228BHJP
F23J 1/06 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
F23J1/00 C
F23J1/02 Z
F23J1/06
(21)【出願番号】P 2024131265
(22)【出願日】2024-08-07
【審査請求日】2024-08-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100212026
【氏名又は名称】中村 真生
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】小林 寛季
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 文平
(72)【発明者】
【氏名】内山 隆
(72)【発明者】
【氏名】横山 貴之
(72)【発明者】
【氏名】栗田 雅也
【審査官】礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開昭53-129463(JP,A)
【文献】特公昭57-028055(JP,B2)
【文献】特開昭57-006224(JP,A)
【文献】特表2010-501822(JP,A)
【文献】特開2009-243874(JP,A)
【文献】米国特許第06745705(US,B1)
【文献】特開2022-001813(JP,A)
【文献】実開昭62-024237(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23J 1/00 - 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼却炉において生成された焼却灰を冷却する装置であって、
前記焼却灰の排出口と、
前記排出口を塞ぐように前記焼却灰を貯留する貯留部と、
前記貯留部内の前記焼却灰に、前記排出口から離れた1以上の吹き込み孔から冷却ガスを吹き込む冷却ガス吹込部と、
前記貯留部内に設けられ、前記貯留部内から前記排出口に前記焼却灰を排出する排出部と、
前記貯留部内における前記焼却灰の貯留高さを検出するレベルセンサと、
前記貯留高さを、前記排出口及び前記1以上の吹き込み孔よりも上方の目標高さ以上にするように、前記レベルセンサの検出結果に基づいて前記排出部を制御する排出制御部と、
を備え
、
前記目標高さは、前記1以上の吹き込み孔が、前記排出口の上端と、前記目標高さとの間において前記排出口の上端寄りの高さとなるように定められている、冷却装置。
【請求項2】
前記排出口は、前記貯留部内の下部において側方に開口し、
前記排出部は、前記貯留部内の下部から前記排出口に向かって前記焼却灰を繰り返し押し出すように構成される、
請求項1記載の冷却装置。
【請求項3】
前記1以上の吹き込み孔として、前記排出口から離れた位置において前記貯留部の周壁に形成された複数の吹き込み孔を備え、
前記冷却ガス吹込部は、前記複数の吹き込み孔から前記貯留部内の前記焼却灰に前記冷却ガスを吹き込む、
請求項2記載の冷却装置。
【請求項4】
前記周壁は、前記排出口の開口方向に交差する側壁を含み、
前記複数の吹き込み孔は、前記側壁に沿って水平に並ぶ2以上の吹き込み孔を含む、
請求項3記載の冷却装置。
【請求項5】
前記周壁は、前記排出口の開口方向において互いに対向する一対の側壁を含み、
前記複数の吹き込み孔は、前記一対の側壁にそれぞれ形成された一対の吹き込み孔を含む、
請求項3記載の冷却装置。
【請求項6】
前記複数の吹き込み孔は、互いに異なる高さに位置する2以上の吹き込み孔を含む、
請求項3記載の冷却装置。
【請求項7】
前記貯留部内への前記冷却ガスの吹き込み量を前記貯留高さに連動させるように、前記レベルセンサに基づいて前記冷却ガス吹込部を制御する吹き込み制御
部を更に備える、
請求項1記載の冷却装置。
【請求項8】
前記貯留部内における前記焼却灰の温度を検出する温度センサと、
前記排出口から排出される前記焼却灰の温度を目標温度以下にするように、前記温度センサの検出結果に基づいて前記冷却ガス吹込部を制御する吹き込み制御部と、
を更に備える、
請求項1記載の冷却装置。
【請求項9】
前記吹き込み制御部は、前記貯留部内への前記冷却ガスの吹き込み量を所定の下限値以上に維持する、
請求項
7又は
8記載の冷却装置。
【請求項10】
前記貯留部内における前記焼却灰の温度を検出する温度センサ
を更に備え、
前記排出制御部は、前記貯留部内における前記焼却灰の貯留高さを、前記排出口から排出される前記焼却灰の温度に連動させるように、前記温度センサの検出結果に基づいて前記排出部を制御す
る、
請求項1記載の冷却装置。
【請求項11】
酸素含有ガスを前記焼却炉に供給するガス供給部を更に備え、
前記冷却ガス吹込部は、前記ガス供給部からの酸素含有ガスの5%以下を前記冷却ガスとして前記貯留部に吹き込むように構成されている、
請求項1~
8のいずれか一項記載の冷却装置。
【請求項12】
前記排出口から前記貯留部内へのガスの流入を妨げるシールダンパを更に備える、
請求項1~
8のいずれか一項記載の冷却装置。
【請求項13】
前記排出口から排出された前記焼却灰を搬送するコンベアと、
前記コンベア上の前記焼却灰を空冷する二次冷却部と、
を更に備える、
請求項1~
8のいずれか一項記載の冷却装置。
【請求項14】
請求項1~
8のいずれか一項記載の冷却装置と、
前記焼却炉と、
を備え、
前記焼却炉は、複数段の火格子に廃棄物を順次移動させながら、複数段の火格子上で廃棄物を焼却するストーカ式焼却炉である、焼却装置。
【請求項15】
焼却炉において生成された焼却灰を冷却する方法であって、
前記焼却灰の排出口を塞ぐように前記焼却灰を貯留部に貯留することと、
前記貯留部内の前記焼却灰に、前記排出口とは別の1以上の吹き込み孔から冷却ガスを吹き込むことと、
前記貯留部内から前記排出口に前記焼却灰を
排出部により排出することと、
前記貯留部内における前記焼却灰の貯留高さを検出することと、
前記貯留高さを、前記排出口及び前記1以上の吹き込み孔よりも上方の目標高さ以上にするように、前記焼却灰の貯留高さの検出結果に基づいて前記排出部を制御することと、
を含
み、
前記目標高さは、前記1以上の吹き込み孔が、前記排出口の上端と、前記目標高さとの間において前記排出口の上端寄りの高さとなるように定められている、冷却方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却装置、焼却装置、及び冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、焼却炉からの焼却灰を受け入れるシュート下部に形成された焼却灰の貯留部と、貯留部内に貯留されている焼却灰を下部から順に押し出して排出する押し出し装置と、を備える焼却灰排出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、焼却灰への加湿を行わず、焼却灰を冷却して排出できる装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る冷却装置は、焼却炉において生成された焼却灰を冷却する装置であって、焼却灰の排出口と、排出口を塞ぐように焼却灰を貯留する貯留部と、貯留部内の焼却灰に、排出口から離れた1以上の吹き込み孔から冷却ガスを吹き込む冷却ガス吹込部と、貯留部内に設けられ、貯留部内から排出口に焼却灰を排出する排出部と、を備える。
【0006】
排出口から離れた1以上の吹き込み孔に冷却ガス(例えば空気)が吹き込まれるので、排出口に到達するまでの間に焼却灰を冷却することができる。貯留部内に貯留された焼却灰によって、排出口から焼却炉内への冷却ガスの流入が抑えられるので、過剰な冷却ガスが焼却炉内における焼却に及ぼす影響は抑えられる。吹き込まれた冷却ガスは、貯留された焼却灰の抵抗によって貯留部内に広がるので、貯留部内における滞留期間中に、焼却灰が広い範囲で継続的に冷却される。このため、液体の気化によらなくても、焼却灰の冷却を排出前に大きく進行させることができる。従って、焼却灰への加湿を行わず、焼却灰を冷却して排出することができる。
【0007】
排出口は、貯留部内の下部において側方に開口し、排出部は、貯留部内の下部から排出口に向かって焼却灰を繰り返し押し出すように構成されてもよい。貯留部内における焼却灰の貯留の維持と、焼却灰の継続的な排出とを容易に両立させることができる。
【0008】
1以上の吹き込み孔として、排出口から離れた位置において貯留部の周壁に形成された複数の吹き込み孔を備え、冷却ガス吹込部は、複数の吹き込み孔から貯留部内の焼却灰に冷却ガスを吹き込んでもよい。焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0009】
周壁は、排出口の開口方向に交差する水平な延伸方向に沿った側壁を含み、複数の吹き込み孔は、延伸方向に沿って並ぶように側壁に形成された2以上の吹き込み孔を含んでもよい。焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0010】
周壁は、排出口の開口方向において互いに対向する一対の側壁を含み、複数の吹き込み孔は、一対の側壁にそれぞれ形成された一対の吹き込み孔を含んでもよい。焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0011】
複数の吹き込み孔は、互いに異なる高さに位置する2以上の吹き込み孔を含んでもよい。焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0012】
貯留部内における焼却灰の貯留高さを検出するレベルセンサと、貯留高さを、排出口及び1以上の吹き込み孔よりも上方の目標高さ以上にするように、レベルセンサの検出結果に基づいて排出部を制御する排出制御部と、を更に備えてもよい。焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0013】
貯留部内における焼却灰の貯留高さを検出するレベルセンサと、貯留部内への冷却ガスの吹き込み量を貯留高さに連動させるように、レベルセンサに基づいて冷却ガス吹込部を制御する吹き込み制御部と、を更に備えてもよい。焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0014】
貯留部内における焼却灰の温度を検出する温度センサと、排出口から排出される焼却灰の温度を目標温度以下にするように、温度センサの検出結果に基づいて冷却ガス吹込部を制御する吹き込み制御部と、を更に備えてもよい。焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0015】
吹き込み制御部は、貯留部内への冷却ガスの吹き込み量を所定の下限値以上に維持してもよい。吹き込み口への焼却灰の流れ込みを抑えることができる。
【0016】
貯留部内における焼却灰の温度を検出する温度センサと、貯留部内における焼却灰の貯留高さを、排出口から排出される焼却灰の温度に連動させるように、温度センサの検出結果に基づいて排出部を制御する排出制御部と、を更に備えてもよい。焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0017】
酸素含有ガスを焼却炉に供給するガス供給部を更に備え、冷却ガス吹込部は、ガス供給部からの酸素含有ガスの5%以下を冷却ガスとして貯留部に吹き込むように構成されていてもよい。冷却ガスが焼却炉内における焼却に及ぼす影響を更に抑えることができる。
【0018】
排出口から貯留部内へのガスの流入を妨げるシールダンパを更に備えてもよい。貯留部内に焼却灰が十分に貯留されていない初期段階において、排出口から焼却炉内へのガスの流入を抑えることができる。
【0019】
排出口から排出された焼却灰を搬送するコンベアと、コンベア上の焼却灰を空冷する二次冷却部と、を更に備えてもよい。焼却灰を更に冷却することができる。
【0020】
本開示の他の一側面に係る焼却装置は、上述した冷却装置と、焼却炉と、を備え、焼却炉は、複数段の火格子に廃棄物を順次移動させながら、複数段の火格子上で廃棄物を焼却するストーカ式焼却炉である。
【0021】
焼却の継続に適したストーカ式焼却炉と、上述の冷却装置との組み合わせによって、貯留部内における焼却灰の貯留の維持と、焼却灰の継続的な排出とを更に容易に維持することができる。
【0022】
本開示の更に他の一側面に係る冷却方法は、焼却炉において生成された焼却灰を冷却する方法であって、焼却灰の排出口を塞ぐように焼却灰を貯留部に貯留することと、貯留部内の焼却灰に、排出口とは別の1以上の吹き込み孔から冷却ガスを吹き込むことと、貯留部内から排出口に焼却灰を排出することと、を含む。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、焼却灰への加湿を行わず、焼却灰を冷却して排出できる装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】焼却システムの構成を例示する模式図である。
【
図2】複数の吹き込み孔の配置を例示する模式図である。
【
図3】複数の吹き込み孔の他の配置を例示する模式図である。
【
図5】制御装置のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【
図6】貯留高さに基づく排出制御手順を例示するフローチャートである。
【
図7】焼却灰温度に基づく吹き込み制御制御手順を例示するフローチャートである。
【
図8】焼却灰温度に基づく排出制御手順を例示するフローチャートである。
【
図9】貯留高さに基づく吹き込み制御手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0026】
図1に示す焼却システム1は、廃棄物を焼却し、焼却灰を冷却して送り出すシステムの一例である。廃棄物は、焼却対象となる可燃性廃棄物であればよく、産業廃棄物であっても一般廃棄物であってもよい。
【0027】
焼却システム1は、焼却炉2と、冷却装置3と、を備える。焼却炉2は、廃棄物を焼却して焼却灰を生成する。例えば焼却炉2は、複数段の火格子に廃棄物を順次移動させながら、複数段の火格子上で廃棄物を焼却するストーカ式焼却炉である。焼却炉2は、必ずしもストーカ式焼却炉に限定されない。例えば焼却炉2は、ロータリーキルン式焼却炉であってもよく、フルードベッド式焼却炉であってもよい。
【0028】
例えば焼却炉2は、炉体10と、搬送部20と、ガス供給部30とを有する。炉体10は、焼却対象の廃棄物を収容する。炉体10は搬送方向D1に沿って延びている。炉体10は、炉体10における両端に、炉体11と焼却灰受入部12とを有する。炉体11は、上方から処理対象物を受け入れる。焼却灰受入部12は、下方に処理対象物を送り出す。
【0029】
搬送部20は、炉体10の底部に設けられており、廃棄物を、搬送方向D1に向かって搬送する。例えば搬送部20は、複数の固定火格子21と、複数の可動火格子22と、駆動装置23とを有する。複数の固定火格子21と複数の可動火格子22とは、搬送方向D1に交互に並んでいる。
【0030】
複数の可動火格子22は、複数の固定火格子21にそれぞれ対応するように設けられている。例えば複数の可動火格子22のそれぞれは、対応する固定火格子21の上に設けられている。駆動装置23は、複数の可動火格子22のそれぞれを、搬送方向D1と、搬送方向D1の反対方向D2とに往復させる。例えば駆動装置23は、電動モータ又は油圧シリンダ等により、複数の可動火格子22のそれぞれを搬送方向D1及び反対方向D2に往復させる。駆動装置23は、複数の可動火格子22の火格子速度を個別に変更し得るように構成されていてもよい。
【0031】
火格子速度とは、可動火格子22の往復による廃棄物の搬送速度である。火格子速度を変更するために、駆動装置23は、一回の往復における可動火格子22の変位速度を変更してもよく、一回の往復における可動火格子22の変位ストロークを変更してもよく、単位時間あたりの可動火格子22の往復回数を変更してもよい。駆動装置23は、火格子速度を変更するために、変位速度、変位ストローク、及び往復回数の2項目以上を変更してもよい。
【0032】
複数の固定火格子21の高さは、搬送方向D1へ向かうにつれて階段状に低くなっていてもよい。この場合、処理対象物は、固定火格子21上から次の固定火格子21上に移る度に、固定火格子21同士の段差の分だけ下降することとなる。このように、搬送方向D1に向かって廃棄物を搬送することは、搬送方向D1に処理対象物を変位させつつ、搬送方向D1とは別の方向(例えば下方)にも処理対象物を変位させることを含む。
【0033】
ガス供給部30は、廃棄物の燃焼用の酸素含有ガス(例えば空気)を焼却炉2に供給する。例えばガス供給部30は、搬送部20の下方から、複数の固定火格子21及び可動火格子22を通して廃棄物に酸素含有ガスを送る。酸素含有ガスは常温であってもよく、予熱されていてもよい。
【0034】
ガス供給部30は、搬送部20上の複数の送風エリア35に対する送風量を個別に変更し得るように構成されていてもよい。複数の送風エリア35は、複数の固定火格子21にそれぞれ対応していてもよい。
【0035】
例えばガス供給部30は、送風源31と、送風管32と、複数のバルブ34とを有する。送風源31は、例えばブロワなどにより、酸素含有ガスを圧送する。送風管32は、送風源31により圧送された酸素含有ガスを複数のサブ送風管33に導く。例えば送風管32は、複数のサブ送風管33に分岐し、複数のサブ送風管33が複数の送風エリア35にそれぞれ接続されている。
【0036】
複数のバルブ34は、送風源31から複数の送風エリア35への酸素含有ガスの流量をそれぞれ調節する。例えば複数のバルブ34は、複数のサブ送風管33にそれぞれ設けられており、複数のサブ送風管33の開度をそれぞれ調節する。
【0037】
ガス供給部30が送る酸素含有ガスによって、搬送部20上における廃棄物の燃焼が継続する。燃焼により、廃棄物は、搬送方向D1に向かうにつれて焼却灰となる。
【0038】
冷却装置3は、焼却炉2において生成された焼却灰を冷却する。例えば冷却装置3は、焼却灰の排出口を塞ぐように焼却灰を貯留部に貯留することと、貯留部内の焼却灰に、排出口とは別の1以上の吹き込み孔から冷却ガスを吹き込むことと、貯留部内から排出口に焼却灰ASを排出することと、を含む冷却手順を実行するように構成されている。
【0039】
例えば冷却装置3は、シュート40と、冷却ガス吹込部50と、排出部60とを備える。シュート40は、炉体10から下方に突出し、焼却灰受入部12から送り出された焼却灰ASを収容する。
【0040】
例えばシュート40は、周壁41と、底部42と、排出口43とを有する。周壁41は、焼却灰受入部12を囲む筒形状を有し、炉体10から下方に突出している。底部42は、周壁41の下端を塞ぎ、焼却灰受入部12から周壁41内に送り出された焼却灰ASを支持する。排出口43は、周壁41の下端部(下端及びその近傍)において、側方に開口するように底部42に形成されており、周壁41内から焼却灰ASを排出する。
【0041】
図1において、排出口43は、搬送方向D1の反対方向D2に向かって開口しているが、排出口43の開口方向は必ずしも反対方向D2に限定されない。例えば排出口43は、搬送方向D1に向かって開口していてもよく、搬送方向D1と反対方向D2との間の方向に向かって開口していてもよい。シュート40の下部は、排出口43を塞ぐように焼却灰ASの貯留部45を構成する。例えば、周壁41内において、底部42の上に堆積した焼却灰ASによって、排出口43を塞ぐことができる。排出口43は、貯留部45内の下部において側方に開口する。
【0042】
冷却装置3は、排出管44を更に有してもよい。排出管44は、排出口43を囲む筒形状を有し、排出口43の開口方向に向かって周壁41から突出している。排出口43の下端は、シュート40の底面(底部42の上面)に接していてもよく、シュート40の底面と排出管44の底面とが面一であってもよい。
【0043】
冷却ガス吹込部50は、貯留部45内の焼却灰ASに、排出口43から離れた1以上の吹き込み孔51から冷却ガスを吹き込む。1以上の吹き込み孔51は、搬送方向D1に向かって排出口43から離れていてもよく、排出口43から上方に離れていてもよい。排出部60は、貯留部45内に設けられ、貯留部45内から排出口43に焼却灰ASを排出する。
【0044】
このように構成される冷却装置3によれば、排出口43から離れた1以上の吹き込み孔51に冷却ガス(例えば空気)が吹き込まれるので、排出口43に到達するまでの間に焼却灰ASを冷却することができる。貯留部45内に貯留された焼却灰ASによって、排出口43から焼却炉2内への冷却ガスの流入が抑えられるので、過剰な冷却ガスが焼却炉2内における焼却に及ぼす影響は抑えられる。吹き込まれた冷却ガスは、貯留された焼却灰ASの抵抗によって貯留部45内に広がるので、貯留部45内における滞留期間中に、焼却灰ASが広い範囲で継続的に冷却される。このため、液体の気化によらなくても、焼却灰ASの冷却を排出前に大きく進行させることができる。従って、焼却灰ASへの加湿を行わず、焼却灰ASを冷却して排出することができる。
【0045】
排出部60は、貯留部45内の下部から排出口43に向かって焼却灰ASを繰り返し押し出すように構成されていてもよい。貯留部45内における焼却灰ASの貯留の維持と、焼却灰ASの継続的な排出とを容易に両立させることができる。
【0046】
例えば排出部60は、プッシャー61と、駆動装置62とを有する。プッシャー61は、周壁41内において底部42の上に配置される。駆動装置62は、電動モータ又は油圧シリンダによって、プッシャー61を排出口43に向かって前進又は後退させる。プッシャー61は、排出口43に向かって前進する際に、焼却灰ASを排出口43に向かって押し出す。例えば、排出口43が反対方向D2に向かって開口する場合、駆動装置62は、プッシャー61を反対方向D2及び搬送方向D1に往復させる。
【0047】
冷却ガス吹込部50は、ガス供給部30からの酸素含有ガスの一部を冷却ガスとして貯留部45に吹き込むように構成されていてもよい。例えば冷却ガス吹込部50は、送風管32により導かれる酸素含有ガスの一部を冷却ガスとして貯留部45に吹き込むように構成されていてもよい。冷却ガス吹込部50は、ガス供給部30からの酸素含有ガスの5%以下を貯留部45に吹き込むように構成されていてもよい。冷却ガスが焼却炉2内における焼却に及ぼす影響を更に抑えることができる。
【0048】
例えば冷却ガス吹込部50は、1以上の送風管52と、1以上のバルブ53とを有する。1以上の送風管52は、送風管32から分岐して1以上の吹き込み孔51にそれぞれ接続されている。1以上のバルブ53は、送風管32から1以上の吹き込み孔51への酸素含有ガスの流量をそれぞれ調節する。例えば1以上のバルブ53は、1以上の送風管52にそれぞれ設けられており、1以上の送風管52の開度をそれぞれ調節する。
【0049】
冷却装置3は、1以上の吹き込み孔51として、排出口43から離れた位置において貯留部45の周壁41に形成された複数の吹き込み孔51を備えてもよい。冷却ガス吹込部50は、複数の吹き込み孔51から貯留部45内の焼却灰ASに冷却ガスを吹き込むように構成されていてもよい。焼却灰をより効率的に冷却することができる。複数の吹き込み孔51のそれぞれは、排出口43よりも上方に位置していてもよい。
【0050】
周壁41は、角筒形状を有してもよく、排出口43の開口方向に交差(例えば直行)する水平な延伸方向D4に沿った一対の側壁46,47を含んでもよい。側壁46は反対方向D2に面し、側壁47は搬送方向D1に面している。複数の吹き込み孔51は、延伸方向D4に沿って並ぶように側壁46又は側壁47に形成された2以上の吹き込み孔51を含んでいてもよい。
【0051】
例えば
図2に示すように、複数の吹き込み孔51は、延伸方向D4に沿って並ぶように側壁46に形成された2以上の吹き込み孔51を含んでいてもよい。焼却灰ASをより効率的に冷却することができる。
【0052】
複数の吹き込み孔51は、互いに異なる高さに位置する2以上の吹き込み孔51を含んでもよい。冷却ガスの供給により冷却された焼却灰ASに対し、更に冷却ガスを供給する多段の冷却によって、焼却灰ASをより効率的に冷却することができる。
【0053】
例えば
図3に示すように、複数の吹き込み孔51は、互いに異なる複数の高さのそれぞれに、2以上の吹き込み孔51を含んでいてもよい。一例として、
図3は、延伸方向D4に沿って千鳥状に並ぶように側壁46に形成された複数の吹き込み孔51を例示している。
【0054】
図4に示すように、複数の吹き込み孔51は、一対の側壁46,47にそれぞれ形成された一対の吹き込み孔51A,51Bを含んでいてもよい。冷却ガス吹込部50は、一対の吹き込み孔51A,51Bのそれぞれから、貯留部45内の焼却灰ASに冷却ガスを吹き込むように構成されていてもよい。例えば冷却ガス吹込部50は、一対の吹き込み孔51A,51Bのそれぞれに対して、送風管52とバルブ53とを有してもよい。焼却灰ASをより効率的に冷却することができる。
【0055】
一対の吹き込み孔51A,51Bは、互いに同じ高さに形成されていてもよく、互いに異なる高さに形成されていてもよい。複数の吹き込み孔51は、側壁46に形成された複数の吹き込み孔51Aと、側壁47に形成された複数の吹き込み孔51Bとを含んでいてもよい。複数の吹き込み孔51Aが、互いに異なる高さに位置する2以上の吹き込み孔51Aを含んでいてもよく、複数の吹き込み孔51Bが、互いに異なる高さに位置する2以上の吹き込み孔51Bを含んでいてもよい。
【0056】
冷却装置3は、制御装置100を更に備えてもよい。制御装置100は、貯留部45における焼却灰ASの貯留高さを調節するように排出部60を制御し、吹き込み孔51から貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を調節するように冷却ガス吹込部50を制御する。例えば制御装置100は、吹き込み孔51から貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を調節するように、例えば流量検出部54からのフィードバック情報に基づいて、バルブ53により送風管52の開度を調節する。冷却ガス吹込部50が、一対の吹き込み孔51A,51Bのそれぞれに対して送風管52及びバルブ53を有する場合、制御装置100は、吹き込み孔51Aに対応するバルブ53と、吹き込み孔51Bに対応するバルブ53とを個別に調節してもよい。
【0057】
例えば制御装置100は、貯留高さを、排出口43及び1以上の吹き込み孔51よりも上方の目標高さH1以上にするように、排出部60を制御してもよい。また、制御装置100は、貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を貯留高さに連動させるように、冷却ガス吹込部50を制御してもよい。例えば冷却装置3は、レベルセンサ120を更に備える。レベルセンサ120は、貯留部45における焼却灰ASの貯留高さを示す電気信号を生成する。
【0058】
例えばレベルセンサ120は、1以上のオブジェクトセンサ121を有する。1以上のオブジェクトセンサ121のそれぞれは、静電容量方式、赤外線方式等によって、焼却灰ASの有無(堆積した焼却灰ASの有無)を検出する。1以上のオブジェクトセンサ121の検出結果に基づくことで、少なくとも、貯留部45における焼却灰ASの貯留高さが、1以上のオブジェクトセンサ121の設置高さを超えているか否かを検出することができる。なお、貯留部45における焼却灰ASの貯留高さとは、貯留部45に貯留された焼却灰ASの上面の高さを意味する。
【0059】
レベルセンサ120は、1以上のオブジェクトセンサ121として、互いに異なる高さに設けられた複数のオブジェクトセンサ121を有してもよい。例えばレベルセンサ120は、上述した目標高さH1に形成されたオブジェクトセンサ121Aと、目標高さH1よりも上方の上限高さH2に形成されたオブジェクトセンサ121Bとを有してもよい。レベルセンサ120は、目標高さH1に2以上のオブジェクトセンサ121Aを有してもよく、上限高さH2に2以上のオブジェクトセンサ121Bを有してもよい。
【0060】
1以上の吹き込み孔51は、排出口43の上端と、目標高さH1との間において、排出口43の上端寄りの高さに形成されていてもよい。例えば、鉛直方向において、排出口43の上端から、1以上の吹き込み孔51のうち最も低位にある吹き込み孔51までの距離が、1以上の吹き込み孔51のうち最も高位にある吹き込み孔51から、目標高さH1までの距離よりも小さくてもよい。
【0061】
例えば、排出口43の上端は、シュート40の底面から200~1000mmの高さに位置する。1以上の吹き込み孔51は、シュート40の底面から500~1500mmの高さに形成されている。目標高さH1及び上限高さH2は、シュート40の底面から800~2700mmの範囲に設定される。
【0062】
制御装置100は、機能上の構成要素(以下、「機能ブロック」という。)として、排出制御部111と、吹き込み制御部112とを有する。排出制御部111は、貯留高さを目標高さH1以上にするように、レベルセンサ120の検出結果に基づいて排出部60を制御する。排出制御部111は、貯留高さを目標高さH1以上且つ上限高さH2以下にするように、レベルセンサ120の検出結果に基づいて排出部60を制御してもよい。
【0063】
例えば制御装置100は、貯留高さが目標高さH1を下回っている場合(オブジェクトセンサ121Aにより焼却灰ASが検出されない場合)には、排出部60による焼却灰ASの排出速度を低下させ、貯留高さが上限高さH2を上回っている場合(オブジェクトセンサ121Bにより焼却灰ASが検出される場合)には、排出部60による焼却灰ASの排出速度を上昇させる。排出速度とは、プッシャー61の往復により、単位時間あたりに排出口43から排出される焼却灰の量(例えば体積)である。排出速度を変更するために、排出制御部111は、一回の往復におけるプッシャー61の変位速度を変更してもよく、一回の往復におけるプッシャー61の変位ストロークを変更してもよく、単位時間あたりのプッシャー61の往復回数を変更してもよい。排出制御部111は、排出速度を変更するために、変位速度、変位ストローク、及び往復回数の2項目以上を変更してもよい。
【0064】
レベルセンサ120は、貯留高さに相関した(例えば比例した)値を表す電気信号を生成するように構成されていてもよい。例えばレベルセンサ120は、貯留部45内に堆積した焼却灰ASの上面までの距離(例えば鉛直方向に沿った距離)を表す電気信号を生成する測距センサを有してもよい。この場合、排出制御部111は、貯留高さと、目標高さH1との偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算を行って変更量を算出し、算出した変更量で排出速度を変更するように排出部60を制御してもよい。
【0065】
吹き込み制御部112は、貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を貯留高さに連動させるように、レベルセンサ120に基づいて冷却ガス吹込部50を制御する。例えば吹き込み制御部112は、貯留高さが高くなるにつれて吹き込み量を減らし、貯留高さが低くなるにつれて吹き込み量を増やすように冷却ガス吹込部50を制御してもよい。
【0066】
貯留高さが高くなるほど、貯留部45内における焼却灰ASの滞留時間(貯留部45に堆積された後、排出口43から排出されるまでの時間)が長くなる。滞留時間が長くなると、滞留中における焼却灰ASの温度(以下、「焼却灰温度」という。)の低下が大きくなり、冷却ガスの吹き込みの必要性が小さくなる。一方、貯留高さが低くなるほど、貯留部45内における焼却灰ASの滞留時間が短くなる。滞留時間が短くなると、滞留中における焼却灰温度の低下が小さくなり、冷却ガスの吹き込みの必要性が大きくなる。このため、貯留高さが高くなるにつれて吹き込み量を減らし、貯留高さが低くなるにつれて吹き込み量を増やすことで、冷却ガスの吹き込み量を適量に調節することができる。
【0067】
例えば吹き込み制御部112は、貯留高さが目標高さH1を下回る場合(オブジェクトセンサ121Aにより焼却灰ASが検出されない場合)には、吹き込み量を第1の量にし、貯留高さが目標高さH1を超え上限高さH2を下回る場合(オブジェクトセンサ121Aにより焼却灰ASが検出され、オブジェクトセンサ121Bにより焼却灰ASが検出されない場合)には、吹き込み量を第1の量よりも少ない第2の量にし、貯留高さが上限高さH2を上回る場合(オブジェクトセンサ121Bにより焼却灰ASが検出される場合)には、吹き込み量を第2の量よりも少ない第3の量にしてもよい。
【0068】
レベルセンサ120が、貯留高さに相関した電気信号を生成する場合、吹き込み制御部112は、貯留高さと、目標高さH1との偏差に比例演算、比例・積分演算、又は比例・積分・微分演算を行って変更量を算出し、算出した変更量でバルブ53により送風管52の開度を変更するように冷却ガス吹込部50を制御してもよい。
【0069】
制御装置100は、排出口43から排出される焼却灰温度を目標温度以下にするように、冷却ガス吹込部50を制御してもよい。また、制御装置100は、貯留高さを、排出口43から排出される焼却灰温度に連動させるように、排出部60を制御してもよい。例えば冷却装置3は、温度センサ131を更に備える。温度センサ131は、貯留部45内における焼却灰温度を検出する。
【0070】
温度センサ131の例としては、熱電対式、サーミスタ式、赤外線式等の温度センサが挙げられる。温度センサ131は、貯留部45内における焼却灰ASの流動経路において、1以上の焼却システム1吹き込み孔51よりも上流における焼却灰温度を検出するように配置されていてもよい。例えば温度センサ131は、1以上の焼却システム1吹き込み孔51よりも上方に配置されていてもよい。なお、温度センサ131は、1以上の焼却システム1吹き込み孔51よりも下流における焼却灰温度を検出するように配置されていてもよい。
【0071】
吹き込み制御部112は、排出口43から排出される焼却灰温度を目標温度以下にするように、温度センサ131の検出結果に基づいて冷却ガス吹込部50を制御してもよい。例えば吹き込み制御部112は、温度センサ131による検出結果が目標温度よりも高い場合には冷却ガスの吹き込み量を増やし、温度センサ131による検出結果が目標温度よりも低い場合には冷却ガスの吹き込み量を減らすように冷却ガス吹込部50を制御してもよい。吹き込み制御部112は、温度センサ131による検出結果と目標温度との偏差に比例演算、比例・積分演算、比例・積分・微分演算を行って変更量を算出し、算出した変更量でバルブ53により送風管52の開度を変更するように冷却ガス吹込部50を制御してもよい。
【0072】
吹き込み制御部112は、貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を所定の下限値以上に維持するように、冷却ガス吹込部50を制御してもよい。例えば吹き込み制御部112は、バルブ53による送風管52の開度を所定の下限値以上に維持するように、冷却ガス吹込部50を制御してもよい。下限値は、灰の単位重量当たりの流量で定められていてもよい。例えば吹き込み制御部112は、貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量が、灰の単位重量(例えば1kg)に対し0.3~1.8ノルマル立米となるように冷却ガス吹込部50を制御してもよい。
【0073】
排出制御部111は、貯留高さを、排出口43から排出される焼却灰温度に連動させるように、温度センサ131の検出結果に基づいて排出部60を制御してもよい。例えば排出制御部111は、貯留部45の焼却灰温度が高くなるにつれて貯留高さを高くし、貯留部45の焼却灰温度が低くなるにつれて貯留高さを低くするように排出部60を制御してもよい。貯留部45の焼却灰温度が高くなるのに応じて貯留高さが高くなることで、焼却灰ASの滞留時間(冷却時間)が長くなり、更なる温度の安定化が可能である。焼却灰温度が低くなるのに応じて貯留高さが低くなることで、貯留部45における焼却灰ASの過剰な貯留が防がれる。
【0074】
例えば排出制御部111は、温度センサ131による検出結果が目標温度よりも高い場合に、温度センサ131による検出結果が目標温度よりも低い場合よりも、貯留高さを高くするように排出部60を制御してもよい。排出制御部111は、温度センサ131による検出結果と目標温度との偏差に比例演算、比例・積分演算、比例・積分・微分演算を行って変更量を算出し、算出した変更量で貯留高さを変更するように排出部60を制御してもよい。
【0075】
例えば排出制御部111は、焼却灰温度が高くなるにつれて貯留高さを高くし、焼却灰温度が低くなるにつれて貯留高さを低くするように排出部60を制御することを、貯留高さが目標高さH1を下回らない範囲で実行してもよい。貯留高さを焼却灰温度に連動させつつも、貯留部45における焼却灰ASの堆積が過少になることを防ぐことができる。
【0076】
吹き込み制御部112は、貯留高さに基づいて冷却ガス吹込部50を制御することと、焼却灰温度に基づいて冷却ガス吹込部50を制御することとを組み合わせて実行してもよい。例えば吹き込み制御部112は、焼却灰温度が目標温度以上である場合には、焼却灰温度に基づいて冷却ガス吹込部50を制御し、焼却灰温度が目標温度を下回っている場合には、貯留高さに基づいて冷却ガス吹込部50を制御してもよい。
【0077】
冷却装置3は、複数の温度センサ131,132を備えていてもよい。吹き込み制御部112は、複数の温度センサ131,132の検出結果に基づいて冷却ガス吹込部50を制御してもよい。排出制御部111は、複数の温度センサ131,132の検出結果に基づいて排出部60を制御してもよい。
【0078】
温度センサ131が、1以上の焼却システム1吹き込み孔51よりも上流における焼却灰温度を検出するように配置され、温度センサ132が、1以上の焼却システム1吹き込み孔51よりも下流における焼却灰温度を検出するように配置されていてもよい。例えば温度センサ132は、排出口43の近傍における焼却灰温度を検出するように配置されていてもよい。
【0079】
冷却装置3は、シールダンパ71を更に備えてもよい。シールダンパ71は、排出口43から貯留部45内へのガスの流入を妨げる。例えばシールダンパ71は、排出管44の先端(周壁41から離れた端)の開口48を塞ぐように構成されている。例えばシールダンパ71は、反対方向D2に交差するように広がって、反対方向D2から排出管44の先端に接する。なお、上述したように、排出口43が移行する方向は反対方向D2に限られないので、排出口43に対応する排出管44が突出し、開口する方向も、反対方向D2に限られない。例えば排出管44は、反対方向D2に交差し且つ水平な横方向に向かって突出し、開口していてもよい。この場合、シールダンパ71は、横方向から開口48を塞ぐように構成されていてもよい。また、排出管44は、下方に向かって屈曲していてもよい。この場合、シールダンパ71は、下方から開口48を塞ぐように構成されいていてもよい。
【0080】
シールダンパ71は、排出管44の上において、延伸方向D4に沿った回転軸72まわりに回転可能である。このため、排出管44の先端からの焼却灰ASの排出は可能である。例えばシールダンパ71は、油圧シリンダ又はモータなどにより駆動され、開口48を開閉する。シールダンパ71が、排出管44の先端から離れて開口48を開放することより、シールダンパ71と排出管44の先端との間から焼却灰ASが排出される。
【0081】
冷却装置3は、排出口43から排出された焼却灰ASを搬送するコンベヤ83と、コンベヤ83上の焼却灰ASを空冷する二次冷却部84と、を更に備えてもよい。焼却灰ASを更に冷却することができる。
【0082】
例えば冷却装置3は、第2シュート81と、コンベヤケーシング82と、コンベヤ83と、二次冷却部84とを更に備える。第2シュート81は、排出管44の先端に連なり、開口48から排出された焼却灰ASを受け入れる。例えば第2シュート81は、筒形状を有し、排出管44の先端に連なる位置から下方に突出している。上述したシールダンパ71は、第2シュート81内に設けられていてもよい。冷却装置3は、排出管44の先端を開閉するシールダンパ71に加えて、第2シュート81の先端を開閉するシールダンパを更に備えてもよい。
【0083】
コンベヤケーシング82は、第2シュート81の下端に連なり、第2シュート81により下方に導かれた焼却灰ASを受け入れる。例えばコンベヤケーシング82は、筒形状を有し、水平方向に沿って伸びている。コンベヤ83は、コンベヤケーシング82内に設けられる。コンベヤ83は、例えばベルトコンベヤであり、コンベヤケーシング82内に送られた焼却灰ASをコンベヤケーシング82に沿って搬送する。
【0084】
二次冷却部84は、コンベヤケーシング82内に気流を形成することで、コンベヤ83が搬送する焼却灰ASを空冷する。例えば二次冷却部84は、コンベヤケーシング82の一端に形成された送風機85と、コンベヤケーシング82の他端に形成された取込口86とを有する。送風機85は、コンベヤケーシング82内のガスを排気する。取込口86は、コンベヤケーシング82内にガスを取り込む。これにより、取込口86から送風機85へ向かう気流がコンベヤケーシング82内に形成され、この気流によって焼却灰ASが空冷される。
【0085】
図5は、制御装置100のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図5に示すように、制御装置100は、回路190を有する。回路190は、プロセッサ191と、メモリ192と、ストレージ193と、入出力ポート194とを有する。
【0086】
ストレージ193は、例えば1以上の不揮発性記憶媒体を含む。不揮発性記憶媒体は、1以上のストレージデバイスを含む。1以上のストレージデバイスの例としては、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等が挙げられる。不揮発性記憶媒体は、光ディスク等の可搬型の記憶媒体を含んでいてもよい。ストレージ193は、上述のように冷却ガス吹込部50及び排出部60を制御することを制御装置100に実行させるプログラムを記憶している。例えばストレージ193は、排出制御部111及び吹き込み制御部112を制御装置100に構成させるためのプログラムを記憶している。
【0087】
メモリ192は、1以上の揮発性記憶媒体を含む。揮発性記憶媒体は、1以上のメモリデバイスを含む。1以上のメモリデバイスの例としては、ランダムアクセスメモリが挙げられる。メモリ192は、ストレージ193からロードされたプログラムを一時的に記憶する。プロセッサ191は、1以上の演算デバイスを含む。演算デバイスの例としては、CPU(Centreal Processing Unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)等が挙げられる。プロセッサ191は、メモリ192にロードされたプログラムを実行することで、排出制御部111及び吹き込み制御部112を制御装置100に構成させる。プロセッサ191は、演算結果を一時的にメモリ192に記憶させてもよい。
【0088】
入出力ポート194は、プロセッサ191からの要求に基づいて、レベルセンサ120、複数の温度センサ131,132、排出部60、及びバルブ53等との間で制御信号の入出力を行う。
【0089】
〔制御手順〕
排出口43を塞ぐように焼却灰ASを貯留部45に貯留することと、貯留部45内の焼却灰ASに、排出口43とは別の1以上の吹き込み孔51から冷却ガスを吹き込むことと、貯留部45内から排出口43に焼却灰ASを排出することと、を含む冷却手順を冷却装置3に実行させるために、制御装置100が実行する制御手順として、貯留高さに基づく排出制御手順と、焼却灰温度に基づく吹き込み制御手順と、貯留高さに基づく吹き込み制御手順と、焼却灰温度に基づく排出制御手順と、のそれぞれを以下に例示する。これらの手順は、個別に実行されてもよく、組み合わせて実行されてもよい。
【0090】
(貯留高さに基づく排出制御手順)
図6に示すように、制御装置100は、まずステップS01を実行する。ステップS01では、貯留高さが上限高さH2を超えているか否かを排出制御部111が確認する。ステップS01において、貯留高さが上限高さH2以下であると判定した場合、制御装置100はステップS02を実行する。ステップS02では、貯留高さが目標高さH1を下回っているか否かを排出制御部111が確認する。ステップS02において、貯留高さが目標高さH1以上であると判定した場合、制御装置100は処理をステップS01に戻す。
【0091】
ステップS01において、貯留高さが上限高さH2を超えていると判定した場合、制御装置100はステップS03を実行する。ステップS03では、排出制御部111が、排出速度を高くするように排出部60を制御する。ステップS02において、貯留高さが目標高さH1を下回っていると判定した場合、制御装置100はステップS04を実行する。ステップS04では、排出制御部111が、排出速度を低くするように排出部60を制御する。ステップS03又はステップS04を実行した後、制御装置100は処理をステップS01に戻す。制御装置100は、以上の処理を繰り返し実行する。
【0092】
(焼却灰温度に基づく吹き込み制御手順)
図7に示すように、制御装置100は、まずステップS11を実行する。ステップS11では、焼却灰温度が目標温度を超えているか否かを吹き込み制御部112が確認する。ステップS11において、焼却灰温度が目標温度以下であると判定した場合、制御装置100はステップS12を実行する。ステップS12では、焼却灰温度が目標温度を下回っているか否かを吹き込み制御部112が確認する。ステップS12において、焼却灰温度が目標温度以上であると判定した場合、制御装置100は処理をステップS11に戻す。
【0093】
ステップS11において、焼却灰温度が目標温度を超えていると判定した場合、制御装置100はステップS13を実行する。ステップS13では、排出制御部111が、1以上の吹き込み孔51からの冷却ガスの吹き込み量を増やすように冷却ガス吹込部50を制御する。ステップS12において、焼却灰温度が目標温度を下回っていると判定した場合、制御装置100はステップS14を実行する。ステップS14では、排出制御部111が、吹き込み量を減らすように冷却ガス吹込部50を制御する。ステップS13又はステップS14を実行した後、制御装置100は処理をステップS11に戻す。制御装置100は、以上の処理を繰り返し実行する。
【0094】
(貯留高さに基づく吹き込み制御手順)
図8に示すように、制御装置100は、まずステップS21を実行する。ステップS21では、貯留高さが上限高さH2を超えているか否かを吹き込み制御部112が確認する。ステップS21において、貯留高さが上限高さH2以下であると判定した場合、制御装置100はステップS22を実行する。ステップS22では、貯留高さが目標高さH1を下回っているか否かを吹き込み制御部112が確認する。ステップS22において、貯留高さが目標高さH1以上であると判定した場合、制御装置100は処理をステップS21に戻す。
【0095】
ステップS21において、貯留高さが上限高さH2を超えていると判定した場合、制御装置100はステップS23を実行する。ステップS23では、排出制御部111が、1以上の吹き込み孔51からの冷却ガスの吹き込み量を減らすように冷却ガス吹込部50を制御する。ステップS22において、貯留高さが目標高さH1を下回っていると判定した場合、制御装置100はステップS24を実行する。ステップS24では、排出制御部111が、吹き込み量を増やすように冷却ガス吹込部50を制御する。ステップS23又はステップS24を実行した後、制御装置100は処理をステップS21に戻す。制御装置100は、以上の処理を繰り返し実行する。
【0096】
(焼却灰温度に基づく排出制御手順)
図9に示すように、制御装置100は、まずステップS31を実行する。ステップS31では、焼却灰温度が目標温度を超えているか否かを排出制御部111が確認する。ステップS31において、焼却灰温度が目標温度以下であると判定した場合、制御装置100はステップS32を実行する。ステップS32では、焼却灰温度が目標温度を下回っているか否かを排出制御部111が確認する。ステップS32において、焼却灰温度が目標温度以上であると判定した場合、制御装置100は処理をステップS31に戻す。
【0097】
ステップS31において、焼却灰温度が目標温度を超えていると判定した場合、制御装置100はステップS33を実行する。ステップS33では、排出制御部111が、排出速度を低くするように排出部60を制御する。ステップS32において、焼却灰温度が目標温度を下回っていると判定した場合、制御装置100はステップS34を実行する。ステップS34では、排出制御部111が、排出速度を高くするように排出部60を制御する。ステップS33又はステップS34を実行した後、制御装置100は処理をステップS31に戻す。制御装置100は、以上の処理を繰り返し実行する。
【0098】
〔まとめ〕
以上に例示した実施形態は、以下の構成を含む。
(1) 焼却炉2において生成された焼却灰を冷却する装置であって、焼却灰の排出口43と、排出口43を塞ぐように焼却灰を貯留する貯留部45と、貯留部45内の焼却灰に、排出口43から離れた1以上の吹き込み孔51から冷却ガスを吹き込む冷却ガス吹込部50と、貯留部45内に設けられ、貯留部45内から排出口43に焼却灰を排出する排出部60と、を備える冷却装置3。
排出口43から離れた1以上の吹き込み孔51に冷却ガス(例えば空気)が吹き込まれるので、排出口43に到達するまでの間に焼却灰を冷却することができる。貯留部45内に貯留された焼却灰によって、排出口から焼却炉内への冷却ガスの流入が抑えられるので、冷却ガスが焼却炉2内における焼却に及ぼす影響は抑えられる。吹き込まれた冷却ガスは、貯留された焼却灰の抵抗によって貯留部45内に広がるので、貯留部45内における滞留期間中に、焼却灰が広い範囲で継続的に冷却される。このため、液体の気化によらなくても、焼却灰の冷却を排出前に大きく進行させることができる。従って、焼却灰への加湿を行わず、焼却灰を冷却して排出することができる。
【0099】
(2) 排出口43は、貯留部45内の下部において側方に開口し、排出部60は、貯留部45内の下部から排出口43に向かって焼却灰を繰り返し押し出すように構成される、(1)記載の冷却装置3。
貯留部45内における焼却灰の貯留の維持と、焼却灰の継続的な排出とを容易に両立させることができる。
【0100】
(3) 1以上の吹き込み孔51として、排出口43から離れた位置において貯留部45の周壁41に形成された複数の吹き込み孔51を備え、冷却ガス吹込部50は、複数の吹き込み孔51から貯留部45内の焼却灰に冷却ガスを吹き込む、(2)記載の冷却装置3。
焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0101】
(4) 周壁41は、排出口43の開口方向に交差する水平な延伸方向D4に沿った側壁46を含み、複数の吹き込み孔51は、延伸方向D4に沿って並ぶように側壁46に形成された2以上の吹き込み孔51を含む、(3)記載の冷却装置3。
焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0102】
(5) 周壁41は、排出口43の開口方向において互いに対向する一対の側壁46,47を含み、複数の吹き込み孔51は、一対の側壁46,47にそれぞれ形成された一対の吹き込み孔51A,51Bを含む、(3)又は(4)記載の冷却装置3。
焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0103】
(6) 複数の吹き込み孔51は、互いに異なる高さに位置する2以上の吹き込み孔51を含む、(3)~(5)のいずれか一項記載の冷却装置3。
焼却灰をより効率的に冷却することができる。
【0104】
(7) 貯留部45内における焼却灰の貯留高さを検出するレベルセンサ120と、貯留高さを、排出口43及び1以上の吹き込み孔51よりも上方の目標高さ以上にするように、レベルセンサ120の検出結果に基づいて排出部60を制御する排出制御部111と、を更に備える、(1)~(6)のいずれか一項記載の冷却装置3。
焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0105】
(8) 貯留部45内における焼却灰の貯留高さを検出するレベルセンサ120と、貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を貯留高さに連動させるように、レベルセンサ120に基づいて冷却ガス吹込部50を制御する吹き込み制御部112と、を更に備える、(1)~(7)のいずれか一項記載の冷却装置3。
焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0106】
(9) 貯留部45内における焼却灰の温度を検出する温度センサ131と、排出口43から排出される焼却灰の温度を目標温度以下にするように、温度センサ131の検出結果に基づいて冷却ガス吹込部50を制御する吹き込み制御部112と、を更に備える、(1)~(8)のいずれか一項記載の冷却装置3。
焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0107】
(10) 吹き込み制御部112は、貯留部45内への冷却ガスの吹き込み量を所定の下限値以上に維持する、(8)又は(9)記載の冷却装置3。
吹き込み口への焼却灰の流れ込みを抑えることができる。
【0108】
(11) 貯留部45内における焼却灰の温度を検出する温度センサ131と、貯留部45内における焼却灰の貯留高さを、排出口43から排出される焼却灰の温度に連動させるように、温度センサ131の検出結果に基づいて排出部60を制御する排出制御部111と、を更に備える、(1)~(10)のいずれか一項記載の冷却装置3。
焼却灰の温度の安定性を向上させることができる。
【0109】
(12) 酸素含有ガスを焼却炉2に供給するガス供給部30を更に備え、冷却ガス吹込部50は、ガス供給部30からの酸素含有ガスの5%以下を冷却ガスとして貯留部45に吹き込むように構成されている、(1)~(11)のいずれか一項記載の冷却装置3。
冷却ガスが焼却炉2内における焼却に及ぼす影響を更に抑えることができる。
【0110】
(13) 排出口43から貯留部45内へのガスの流入を妨げるシールダンパ71を更に備える、(1)~(12)のいずれか一項記載の冷却装置3。
貯留部45内に焼却灰が十分に貯留されていない初期段階において、排気口から焼却炉2内へのガスの流入を抑えることができる。
【0111】
(14) 排出口43から排出された焼却灰を搬送するコンベアと、コンベア上の焼却灰を空冷する二次冷却部84と、を更に備える、(1)~(13)のいずれか一項記載の冷却装置3。
焼却灰を更に冷却することができる。
【0112】
(15) (1)~(14)のいずれか一項記載の冷却装置3と、焼却炉2と、を備え、焼却炉2は、複数段の火格子に廃棄物を順次移動させながら、複数段の火格子上で廃棄物を焼却するストーカ式焼却炉である、焼却装置。
焼却の継続に適したストーカ式焼却炉と、上述の冷却装置3との組み合わせによって、貯留部45内における焼却灰の貯留の維持と、焼却灰の継続的な排出とを更に容易に維持することができる。
【0113】
(16) 焼却炉2において生成された焼却灰を冷却する方法であって、焼却灰の排出口43を塞ぐように焼却灰を貯留部45に貯留することと、貯留部45内の焼却灰に、排出口43とは別の1以上の吹き込み孔51から冷却ガスを吹き込むことと、貯留部45内から排出口43に焼却灰を排出することと、を含む冷却方法。
【0114】
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0115】
2…焼却炉、30…ガス供給部、3…冷却装置、41…周壁、43…排出口、45…貯留部、50…冷却ガス吹込部、51…吹き込み孔、60…排出部、D4…延伸方向、46…側壁、46,47…一対の側壁、51A,51B…一対の吹き込み孔、120…レベルセンサ、111…排出制御部、112…吹き込み制御部、131…温度センサ、71…シールダンパ、83…コンベヤ、84…二次冷却部。
【要約】
【課題】焼却灰への加湿を行わず、焼却灰を冷却して排出できる装置を提供する。
【解決手段】冷却装置3は、焼却炉2において生成された焼却灰を冷却する装置であって、焼却灰の排出口43と、排出口43を塞ぐように焼却灰を貯留する貯留部45と、貯留部45内の焼却灰に、排出口43から離れた1以上の吹き込み孔51から冷却ガスを吹き込む冷却ガス吹込部50と、貯留部45内に設けられ、貯留部45内から排出口43に焼却灰を排出する排出部60と、を備える。
【選択図】
図1