(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】データ編集装置及びデータ編集プログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20250303BHJP
G05B 23/02 20060101ALI20250303BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G05B23/02 301N
G05B23/02 301V
(21)【出願番号】P 2024131798
(22)【出願日】2024-08-08
【審査請求日】2024-08-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000116976
【氏名又は名称】旭精機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】中崎 恭男
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特許第7430473(JP,B1)
【文献】特開2006-139514(JP,A)
【文献】特開2022-132848(JP,A)
【文献】特開2002-091527(JP,A)
【文献】特開2012-198838(JP,A)
【文献】特開2022-076660(JP,A)
【文献】特開平04-159064(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
G05B 23/00 - 23/02
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データに、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置であって、
前記記録データに基づき、前記設備の稼働期間と停止期間とを示すタイムバーをモニタに表示させるタイムバー表示制御部と、
前記タイムバーから任意複数の停止期間を1グループとして選択操作可能にする選択操作処理部と、
前記1グループに含まれる複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能にする追加情報処理部と、
前記共通の停止に係る情報を前記記録データに追加するデータ書込部と、
を備え
、
前記記録データには、予め定められた規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で前記設備が稼働中か停止中かを特定する稼働情報と、を有するログデータが含まれ、
前記タイムバー表示制御部は、前記タイムバーを、前記規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分し、前記単位期間に含まれる時刻の複数のログデータのうち前記稼働情報が停止中を意味するログデータの数又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタに表示させるデータ編集装置。
【請求項2】
前記選択操作処理部は、マウスによるドラッグ操作にて、前記タイムバーにおける任意複数の停止期間を前記1グループとして選択操作可能にする請求項1に記載のデータ編集装置。
【請求項3】
前記追加情報処理部は、前記モニタに、予め設定された複数の前記設備の停止理由を表示し、その中から前記1グループに含まれる複数の停止期間に対応する前記停止理由を前記共通の停止に係る情報としてユーザに選択させる請求項1に記載のデータ編集装置。
【請求項4】
前記追加情報処理部は、前記1グループとして選択された複数の停止期間のそれぞれの開始時刻と終了時刻とを前記モニタに表示させる請求項1に記載のデータ編集装置。
【請求項5】
前記タイムバー表示制御部は、前記タイムバーにおいて前記停止に係る情報が追加された前記停止期間と、追加されていない前記停止期間とを区別可能にモニタに表示させる請求項1に記載のデータ編集装置。
【請求項6】
前記単位期間は、5分以上、30分以下である請求項1に記載のデータ編集装置。
【請求項7】
予め定められた所定期間に含まれる前記停止期間に対して入力された前記停止に係る情報について、同じ前記停止に係る情報が入力された前記停止期間の累計時間を算出し、前記所定期間に対する前記停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果を前記モニタに表示させる請求項1に記載のデータ編集装置。
【請求項8】
コンピュータを、設備が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データに、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置として機能させるデータ編集プログラムであって、
コンピュータを、
前記記録データに基づき、前記設備の稼働期間と停止期間とを示すタイムバーをモニタに表示させるタイムバー表示制御部と、
前記タイムバーから任意複数の停止期間を1グループとして選択操作可能にする選択操作処理部と、
前記1グループに含まれる複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能にする追加情報処理部と、
前記共通の停止に係る情報を前記記録データに追加するデータ書込部と、
として機能させ、
前記記録データには、予め定められた規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で前記設備が稼働中か停止中かを特定する稼働情報と、を有するログデータが含まれ、
前記タイムバー表示制御部は、前記タイムバーを、前記規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分し、前記単位期間に含まれる時刻の複数のログデータのうち前記稼働情報が停止中を意味するログデータの数又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間としかつ、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタに表示させるデータ編集プログラム。
【請求項9】
前記選択操作処理部は、マウスによるドラッグ操作にて、前記タイムバーにおける任意複数の停止期間を前記1グループとして選択操作可能にする請求項8に記載のデータ編集プログラム。
【請求項10】
前記追加情報処理部は、前記モニタに、予め設定された複数の前記設備の停止理由を表示し、その中から前記1グループに含まれる複数の停止期間に対応する前記停止理由を前記共通の停止に係る情報としてユーザに選択させる請求項8に記載のデータ編集プログラム。
【請求項11】
前記追加情報処理部は、前記1グループとして選択された複数の停止期間のそれぞれの開始時刻と終了時刻とを前記モニタに表示させる請求項8に記載のデータ編集プログラム。
【請求項12】
前記タイムバー表示制御部は、前記タイムバーにおいて前記停止に係る情報が追加された前記停止期間と、追加されていない前記停止期間とを区別可能にモニタに表示させる請求項8に記載のデータ編集プログラム。
【請求項13】
前記単位期間は、5分以上、30分以下である請求項8に記載のデータ編集プログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
予め定められた所定期間に含まれる前記停止期間に対して入力された前記停止に係る情報について、同じ前記停止に係る情報が入力された前記停止期間の累計時間を算出し、前記所定期間に対する前記停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果を前記モニタに表示させる請求項8に記載のデータ編集プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、設備の停止を記録した記録データに、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置及びデータ編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設備の停止を検出して、設備の稼働期間と停止期間とを特定するための記録データを自動生成するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-250382号公報(段落[0014]及び
図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数の停止期間のそれぞれが、例えば、計画的な停止か、不具合による停止か、不具合の種類は何か、停止後に修理や調整を行ったか等の停止に係る情報を記録データに追加する編集作業は、作業者によって行われる。そして、作業者の負担を軽減するために、上記編集作業を効率良く行うための技術の開発が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本開示の発明の第1の態様は、設備が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データに、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置であって、前記記録データに基づき、前記設備の稼働期間と停止期間とを示すタイムバーをモニタに表示させるタイムバー表示制御部と、前記タイムバーから任意複数の停止期間を1グループとして選択操作可能にする選択操作処理部と、前記1グループに含まれる複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能にする追加情報処理部と、前記共通の停止に係る情報を前記記録データに追加するデータ書込部と、を備えるデータ編集装置である。
【0006】
発明の第2の態様は、コンピュータを、設備が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データに、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置として機能させるデータ編集プログラムであって、コンピュータを、前記記録データに基づき、前記設備の稼働期間と停止期間とを示すタイムバーをモニタに表示させるタイムバー表示制御部と、前記タイムバーから任意複数の停止期間を1グループとして選択操作可能にする選択操作処理部と、前記1グループに含まれる複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能にする追加情報処理部と、前記共通の停止に係る情報を前記記録データに追加するデータ書込部と、として機能させるデータ編集プログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本開示のデータ編集装置及び本開示のデータ編集プログラムの実行中のコンピュータでは、記録データに基づいて、設備の稼働期間と停止期間とを示すタイムバーがモニタ上に表示される。そして、タイムバーから、任意複数の停止期間を1グループとして選択し、それら複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能であるので、同じ理由で複数回に亘って停止したり、停止する度に同じ修理・調整を行う等した場合に、記録データの編集作業を効率よく行うことができ、作業者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係る管理システムの全体構成を示す概略図
【
図2】
図2は、データ編集装置の制御的な構成を示すブロック図
【
図3】
図3は、第2停止履歴ファイルのデータ構造例
【
図5】
図5Aは、データ編集対象の候補が選択されている状態を示すタイムバーの拡大図、
図5Bは、停止に係る情報が入力された後の状態を示すタイムバーの拡大図
【
図8】
図8は、データ変換処理が実行するプログラムのフローチャート
【
図9】
図9は、停止情報追加処理が実行するプログラムのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一実施形態に係る管理システム100について、
図1~
図9を参照して説明する。
図1に示すように、管理システム100は、例えば、工場の複数の設備80のそれぞれの稼働・停止を管理するものであり、複数の停止検出端末60と、中継装置61と、データ集計装置62と、データ管理端末63とを含んでなり、中継装置61とデータ集計装置62とデータ管理端末63は、通信ネットワークを介して接続されている。
【0010】
なお、管理システム100の管理対象の設備80は、どのようなものでもよく、設備80の具体例としては、例えば、プレス機、マシニングセンタ、研磨・研削装置等の工作機械や、組付・製造ライン、搬送装置、空調装置等が挙げられる。また、本実施形態の管理システム100は、複数の設備80に対応して複数の停止検出端末60を備えているが、管理対象の設備80は1つでもよく、それに対応して停止検出端末60を1つだけ備えた構成としてもよい。
【0011】
停止検出端末60は、設備80の出力又は入力を検出する検出器を有して設備80の稼働・停止を判定する。具体的には、停止検出端末60は、検出器として、例えば、設備80の電力ラインに取り付けられるクランプメータを有し、電力ラインを通して設備80に入力される電流が予め定められた基準値を超えている場合には、設備80が稼働中であると判定する一方、基準値を超えていない場合には、設備80が停止中であると判定する。また、各停止検出端末60には、停止検出端末60同士を区別するための識別番号が設定されている。そして、停止検出端末60は、予め定められた規定周期(例えば、1分)で上記稼働・停止の判定を行い、その判定結果と識別番号とを含んだ検出データを生成して後述する中継装置61へと無線又は有線にて出力する。
【0012】
なお、停止検出端末60の検出器は、どのようなものでもよく、例えば、光センサを検出器として備え、その光センサを、設備80の運転状況に応じて点灯状態が変わるランプ(所謂、パトライト(登録商標))に取り付けてもよい。また、設備80の振動を検出する加速度センサを検出器として備えてもよいし、設備80の一部に係る負荷を検出するひずみゲージを検出器として備えてもよい。さらには、設備80のコントローラが設備80の停止と稼働とを区別する信号を無線又は有線で出力する機能を有する場合は、設備80のコントローラを停止判定端末として利用してもよい。
【0013】
中継装置61は、例えば、工場に設置され、複数の停止検出端末60からの検出データを取得する。そして、例えば、前述した規定周期(例えば、1分)毎に、複数の停止検出端末60の規定周期の1周期分の検出データを纏めてデータ集計装置62へと送信する。
【0014】
なお、停止検出端末60は、上記した規定周期で検出データを出力するものに限定されず、中継装置61からの要求に応じて検出データを出力するようにしてもよい。また、上記した中継装置61を備えず、複数の停止検出端末60がデータ集計装置62に検出データを直接送信する構成としてもよい。さらには、中継装置61、データ集計装置62、データ管理端末63は、通信ネットワークに接続されていなくてもよく、例えば、同じ工場内に設けられて互いに専用の有線又は無線で接続されていてもよい。
【0015】
データ集計装置62は、例えば、クラウドサーバーであり、取得した複数の停止検出端末60の検出データに時刻データを付加した複数のログデータを生成し、それらログデータを停止検出端末60の識別番号毎に別個の第1停止履歴ファイルにして保存する。これにより、データ集計装置62には、各停止検出端末60に対応する設備80が稼働中か停止中かを特定する稼働情報を記録したデータが蓄積されて、第1のデータベースDB1が形成される。
【0016】
具体的には、データ集計装置62は、各検出データに前述の規定周期で更新される時刻データを付加したものを停止検出端末60毎かつ日付が変わる度に1つの第1停止履歴ファイルに纏め、それら第1停止履歴ファイルのファイル名に、停止検出端末60の識別番号と年月日とを付して記憶する。これにより、1日分の1440個(=24時間×60分)のログデータを含んだ第1停止履歴ファイルが、複数の停止検出端末60の個数分だけ、日付が更新される度に、第1のデータベースDB1に追加されていく。
【0017】
なお、本実施形態では、データ集計装置62は、オンプレミスのコンピュータであってもよい。また、次述するデータ管理端末63に関しても、クラウド又はオンプレミスの何れであってもよい。
【0018】
データ管理端末63は、例えば、オンプレミスのコンピュータであって、制御装置11を主要部とする制御部11Sと、補助記憶装置12、マウス13A、キーボード13Bとを含むコンソール13、モニタ14が含まれている。そして、制御装置11のCPU11Aがメモリ11Bに記憶されているデータ編集プログラム等を実行することで、データ管理端末63のコンピュータが、
図2のブロック図の構成を有するデータ編集装置10として機能する。
【0019】
図2に示されたデータ編集装置10のデータ変換部21は、データ集計装置62から前述の第1停止履歴ファイルに含まれる複数のログデータを取得し、それらを規定複数個ずつ統合した複数のログデータを生成する。以下、データ集計装置62から取得するログデータを「生ログデータ」といい、複数の生ログデータを統合したログデータを単に「ログデータ」ということとし、以下、具体的に説明する。
【0020】
本実施形態のデータ変換部21は、10個の生ログデータを1つのログデータに統合する。ここで、ログデータ同士の時間の間隔を「単位期間」とすると、その単位期間は、生ログデータ同士の間隔である前述の規定周期の10倍となる。より具体的には、本実施形態では、前述の規定周期が例えば1分であり、単位期間は10分である。なお、単位期間は、5分以上、30分程度が好ましい。
【0021】
データ変換部21のデータ取得部21Aは、単位期間が経過する度に、前述の第1停止履歴ファイルに新たに追加された10個の生ログデータをデータ集計装置62から取得する。そして、データ変換部21の判定部21Bが、その単位期間について、「稼働期間」であるか「停止期間」であるかを判定する。具体的には、取得した各単位期間に含まれる10個の生ログデータのうち停止を意味する検出データを含んだ生ログデータが、予め定められた基準値(例えば5個)を超えているか否かを判定し、超えている場合に「停止期間」と判定する。
【0022】
また、データ変換部21のデータ統合部21Cは、10個の生ログデータを統合したログデータとして、
図3に示すように、「時刻」、「稼働・停止」、「停止関連情報」等のフィールド(属性)を有するログデータを生成する。そして、データ統合部21Cは、ログデータの「時刻」のフィールドに、単位期間の終了時刻を特定するための時刻データを格納すると共に、「稼働・停止」のフィールドに、判定部21Bによる判定結果に基づいて「停止期間」であるか否かを特定するためのデータを格納する。具体的には、データ統合部21Cは、前記判定結果が「停止期間」であった場合は、設備80が停止中であったことを意味する「0」を「稼働・停止」のフィールドに格納し、前記判定結果が「稼働期間」であった場合には、設備80が稼働中であったことを意味する「1」を「稼働・停止」のフィールドに格納する。ここで、生ログデータには、「停止関連情報」に関するデータが含まれないため、データ統合部21Cによりログデータが生成された時点では、「停止関連情報」のフィールドにはデータは格納されない。
【0023】
そして、データ書込部22が、第1停止履歴ファイルのファイル名を一部に含んだファイル名の第2停止履歴ファイルを作成して補助記憶装置12に書き込み、その第2停止履歴ファイルに前述のログデータを追加していく。
【0024】
このようにして、データ集計装置62の有する第1のデータベースDB1が加工されて、データ編集装置10(データ管理端末63)の補助記憶装置12に記憶された第2のデータベースDB2の一部として取り込まれる。また、第2のデータベースDB2には、各停止検出端末60の識別番号と、各停止検出端末60が取り付けられた設備80の名称、設備コード等の設備情報とを対応させたファイルも含まれている。
【0025】
なお、本実施形態では、上記した第1及び第2のデータベースDB1,DB2に含まれるデータが、本開示に係る「記録データ」に相当する。また、第1及び第2のデータベースDB1,DB2は、1つのデータベースに纏められていてもよい。
【0026】
補助記憶装置12には、モニタ14に表示させるための画像データや画面フレームが記憶されている。データ編集装置10の表示制御部23は、補助記憶装置12に記憶された画像データや画面フレームを、上記したログデータ、生ログデータ等を利用して加工し、設備選択画面G1、第1の履歴表示画面G2、第2の履歴表示画面G3、データ分析画面G4等(
図4~
図7参照)をモニタ14に表示させる。
【0027】
設備選択画面G1は、例えば、停止検出端末60が取り付けられた複数の設備80が、識別可能な複数のアイコンにされて、工場内における設備80の配置に対応した配置に表示されるものである。また、各アイコンには、設備80の名称、設備番号が付加されていると共に、前述のパトライトに模したインジケータが付加されている。そして、生ログデータに基づいてインジケータの色を変更することで、設備80が現在、停止中であるか稼働中であるかを視認することができるようになっている。表示制御部23は、デフォルト状態で、設備選択画面G1をモニタ14に表示させる。なお、設備選択画面G1以外の画面には、例えば、「前の画面に戻るボタン」と「初期画面に戻る」と表示された図示しないボタンが備えられていて、それらボタンをクリックすることで、各画面から前の画面に戻るか、初期画面としての設備選択画面G1に戻れるようになっている。
【0028】
表示制御部23は、設備選択画面G1において所望のアイコンがクリックにより選択されると、その選択されたアイコンに対応する設備80の第1の履歴表示画面G2をモニタ14に表示させる。以下、「・・をモニタ14に表示させる」という記載を、適宜、「・・が表示されるようにする」と記載する。
【0029】
具体的には、表示制御部23は、選択されたアイコンに対応する設備80の第2停止履歴ファイルを開き、予め定められた期間、例えば、最新の24時間分のログデータを読み込むと共に、第1の履歴表示画面G2の画面フレームのデータを補助記憶装置12から読み込む。その第1の履歴表示画面G2の画面フレームには、
図4に示すように、タイムバー29、設備情報表示窓28A、開始時刻表示窓28B、停止期間一覧ボタン28D、分析ボタン28E等が含まれている。
【0030】
タイムバー29は、例えば、全体が横長の帯状をなし、第1の履歴表示画面G2の上下方向の中央に配置されて、第1の履歴表示画面G2の横方向の略全体に亘って延び、第1の履歴表示画面G2を上下に2分割している。そして、第1の履歴表示画面G2のうちタイムバー29より上側に、設備情報表示窓28A、開始時刻表示窓28B等が配置され、タイムバー29より下側が、データを編集するための編集エリア27になっている。
【0031】
表示制御部23は、設備情報表示窓28Aに、設備選択画面G1にて選択された設備80の名称等の設備情報を表示する。後述するが、設備情報表示窓28Aにポインタが重ねられると、選択された設備80の設備情報の下方に、他の複数の設備80の設備情報も表示され、最上部に配置される選択された設備80の設備情報が他のものと区別可能に設備情報表示窓28Aに表示されるようにする。
【0032】
表示制御部23は、前述の通り読み込んだ最新の24時間分のログデータのうち最も古いログデータの「時刻」のフィールドに格納されている時刻データに基づいてそのログデータに対応する単位期間の開始時刻を演算し、そのログデータの属する第2停止履歴ファイルのファイルネームから年月日を特定し、その年月日と開始時刻とが合わされて開始時刻表示窓28Bに表示されるようにする。
【0033】
タイムバー29の全長は、例えば24時間に相当し、タイムバー29の下縁部は時間軸表示部29Bになっている。また、タイムバー29の左上には日付表示部29Cが設けられている。さらに、タイムバー29のうち時間軸表示部29Bを除く全体は、前述した単位期間の長さに相当する10分毎の幅の144個(=24×6)のブロック29Aに分割されている。
【0034】
表示制御部23のタイムバー表示制御部23Aは、読み込んだ最新の24時間分の144個のログデータを、古いものから順番に、タイムバー29の左端から右端のブロック29Aまで1つずつ対応させる。そして、各ブロック29Aを対応する各ログデータの「稼働・停止」のフィールドに格納されているデータが、稼働中を意味する「1」か、停止中を意味する「0」かに応じて色分けしてモニタ14に表示させる。
【0035】
具体的には、タイムバー表示制御部23Aは、「稼働・停止」のフィールドに「1」が格納されたログデータに対応するブロック29Aの色を、例えば青色に設定し、「稼働・停止」のフィールドに「0」が格納されかつ「停止関連情報」のフィールドにデータが格納されていないログデータに対応するブロック29Aの色を、例えば、赤色に設定し、さらに、「稼働・停止」のフィールドに「0」が格納されかつ「停止関連情報」のフィールドにデータが格納されているログデータに対するブロック29Aの色を、例えば、紫色に設定する。そして、タイムバー表示制御部23Aは、各ブロック29Aを色分けしたタイムバー29が表示されるようにする。即ち、タイムバー29は、設備80が稼働していた稼働期間と、設備80が停止していた停止期間とに色分けして表示されると共に、停止期間は、停止に係る情報が入力済みのものであるか否かが色分けして表示される。
【0036】
また、タイムバー表示制御部23Aは、日付表示部29Cに、開いた第2停止履歴ファイルのファイルネームに含まれる年月日(2つの第2停止履歴ファイルを開いた場合には、2つの年月日)が表示されるようにする。
【0037】
また、タイムバー表示制御部23Aは、ログデータから特定されるタイムバー29の時間軸に対応させて時間軸表示部29Bに時間(HOUR)が表示されるようにする。具体的には、表示制御部23は、例えば、時間軸表示部29Bのうち日付が変わるポイントと、そこから1時間の間隔で離れた複数のポイントとに縦線が表示されるようにして時間軸表示部29Bを分割して、それら分割された各部位に、それら各部位の真上のブロック29A群の時間(HOUR)に対応する「0」~「23」の何れかの数字が表示されるようにする。
【0038】
表示制御部23は、設備情報表示窓28Aにポインタが重ねられた状態でスクロール操作されると、前述したように、他の複数の設備80の名称等の設備情報も設備情報表示窓28Aに表示されるようにする。そして、例えば、現状、選択されている設備80とは別の設備80がクリックにより選択されて、設備情報表示窓28Aの横に設けられた変更確定ボタン28Cがクリックされると、別の設備80の選択が確定され、表示制御部23は、新たに選択が確定した設備80の内容に、タイムバー29等の内容を変更する。
【0039】
また、表示制御部23は、開始時刻表示窓28Bにポインタが重ねられてクリックされると、そこに表示されている年月日と時刻の表示を反転させて、キーボード13Bにより、別の年月日及び時刻を入力可能にする。そして、変更確定ボタン28Cのクリックにより開始時刻表示窓28Bに入力された年月日及び時刻が確定され、タイムバー表示制御部23Aは、タイムバー29等を、新たに開始時刻表示窓28Bに入力された年月日及び時刻からのものに変更する。
【0040】
具体的には、タイムバー表示制御部23Aは、開始時刻表示窓28Bに年月日のみが入力されて確定されたときには、その指定の年月日の0時以降のログデータに対応した内容にタイムバー29等の内容を変更し、開始時刻表示窓28Bに年月日及び時刻が入力されて確定されたときには、その指定の年月日の時刻以降のログデータに対応した内容にタイムバー29等の内容を変更する。また、タイムバー29の開始時刻が指定されたことで、その指定された時刻以降のログデータが24時間分に満たない場合には、タイムバー表示制御部23Aは、存在しないログデータに対応するブロック29Aが、上記した各色とは異なる色(例えば、白色)で表示されるようにする。
【0041】
タイムバー29の下方の編集エリア27には、選択確定ボタン27A、データ確認窓27B、選択肢窓27C、情報追加窓27D等が設けられている。そして、タイムバー表示制御部23Aに含まれる選択操作処理部23Bは、複数のブロック29Aのうち「停止期間」に相当するブロック29A(以下、適宜、「停止期間のブロック29A」という)から任意のものを選択可能に表示されるようにする。
【0042】
具体的には、選択操作処理部23Bは、任意の停止期間のブロック29Aがクリックされると、その都度、その停止期間のブロック29Aを点滅させる等して、データ編集対象の候補に選択されたことが分かる状態に表示されるようにする。このとき、複数の停止期間のブロック29Aが選択されると、それら複数の停止期間のブロック29Aをデータ編集対象の候補としてグループ化する。また、選択操作処理部23Bは、マウス13Aのドラッグ操作により所望の範囲が選択されると、その都度、選択された範囲に含まれる1つ又は複数の停止期間のブロック29Aが、上述の如くデータ編集対象の候補にされたことが分かる状態に表示されるようにする。そして、ドラッグ操作により選択された領域に稼働期間が含まれていた場合には、選択操作処理部23Bは、その選択領域に含まれる稼働期間を除外し、停止期間だけをデータ編集対象の候補としてグループ化する。
図5Aには、タイムバー29のうち
図4の点線で囲まれた部分を拡大表示した図を示しており、データ編集対象の候補として選択された領域を太枠で囲んで示している。
【0043】
また、選択確定ボタン27Aがクリックされると、表示制御部23の追加情報処理部23Cが、候補として選択された1つ又は複数の停止期間のブロック29Aを、データ編集対象として確定し、その又はそれらのデータ編集対象のブロック29Aの時刻が、データ確認窓27Bに表示されるようにする。このとき、追加情報処理部23Cは、複数のブロック29Aが連続している場合には、連続している最初のブロック29Aの停止期間の開始時刻と、最後のブロック29Aの停止期間の終了時刻とをデータ確認窓27Bに表示されるようにする。なお、離散する複数のブロック29Aが選択された場合には、離散するブロック29A毎に対応する複数のデータ確認窓27Bが表示されるようにする。
【0044】
また、追加情報処理部23Cは、選択確定ボタン27Aがクリックされると、情報追加窓27Dが、文字入力可能な状態に表示されるようにすると共に、選択肢窓27Cをプルダウンさせて、そこから複数の記入候補を選択可能な状態に表示されるようにする。それら複数の記入候補には、例えば、「計画停止」、「作業者不在」、「異常発熱」、「原材料切れ」等の設備80が停止した理由の他、「運転速度を下げる」等の停止の防止措置や、「材料追加」、「金型交換」等の停止後の対応処置等、「停止に係る情報」といえるものが含まれている。そして、選択肢窓27Cから記入候補が選択された場合には、その選択された候補が情報追加窓27Dに表示される。また、キーボード13Bを利用して、情報追加窓27Dに「停止に係る情報」をさらに追加入力することもできる。例えば、選択肢窓27Cで「材料追加」を選択した場合に、情報追加窓27Dには、「原材料S45C追加」、「原材料SUS304追加」といったように材料名等を入力することができる。
【0045】
上記の何れかの方法で、情報追加窓27Dに「停止に係る情報」が入力されてから登録ボタン27Eがクリックされると、データ書込部22が、データ編集対象であった全ての停止期間のブロック29Aに対応する全てのログデータの「停止関連情報」のフィールドに、情報追加窓27Dに入力された「停止に係る情報」を格納する。そして、タイムバー表示制御部23Aは、データ編集対象として点滅等していた停止期間のブロック29Aが、前述したとおり、「停止関連情報」のフィールドにデータが格納されていることを意味する紫色に表示されるように変更する(
図5Aから
図5Bへの変化)。
【0046】
ここで、第1の履歴表示画面G2において、停止期間一覧ボタン28Dがクリックされると、表示制御部23は、第2の履歴表示画面G3をモニタ14に表示させる。具体的には、表示制御部23は、第2停止履歴ファイルから、予め定められた期間、例えば、最新の1週間分のログデータを読み込むと共に、第2の履歴表示画面G3の画面フレームのデータを補助記憶装置12から読み込み、
図6に示すように、停止期間一覧表30が表示されるようにする。第2の履歴表示画面G3には、第1の履歴表示画面G2にも表示される設備情報表示窓28A、開始時刻表示窓28B、変更確定ボタン28C及び分析ボタン28Eも設けられている。
【0047】
停止期間一覧表30には、第2停止履歴ファイルの「稼働・停止」のフィールドに「0」が格納されたログデータに対応する単位期間(停止期間)に基づいて、「停止開始時刻」、「停止終了時刻」及び「停止に係る情報」が表示される。
【0048】
具体的には、「停止開始時刻」及び「停止終了時刻」には、「時刻」のフィールドに格納されている時刻データに基づいて各ログデータの停止開始時刻と停止終了時刻を演算し、そのログデータの属する第2停止履歴ファイルのファイルネームから年月日を特定して、その年月日と合わされて表示される。また、停止期間が連続する場合、それら複数の停止期間を一纏めにして表示される。具体的には、「停止開始時刻」には、連続する複数の停止期間の最初の停止期間の開始時刻が表示され、「停止終了時刻」には、連続する複数の停止期間の最後の停止期間の終了時刻が表示される。
【0049】
「停止に係る情報」には、「停止関連情報」のフィールドに格納されているデータに基づいて表示される。そして、「停止関連情報」のフィールドにデータが格納されていない場合には空白表示される。なお、停止期間一覧表30は、一週間のデータ全体が表示されなくてもよく、例えば、スクロール操作によって、全体が表示可能となるように構成されていてもよい。
【0050】
また、第2の履歴表示画面G3においても、設備情報表示窓28A及び開始時刻表示窓28B上にポインタが重ねられて操作されることで、現状選択されている設備80や期間とは異なる設備80や期間を指定することができ、それに対応する停止期間一覧表30が表示されるようになっている。
【0051】
また、第1と第2の履歴表示画面G2,G3の分析ボタン28Eがクリックされると、表示制御部23は、データ分析画面G4をモニタ14に表示させる。具体的には、表示制御部23は、第2停止履歴ファイルから、予め定められた期間、例えば、最新の1週間分のログデータを読み込むと共に、データ分析画面G4の画面フレームのデータを補助記憶装置12から読み込み、
図7に示すように、円グラフ31等が表示されるようにする。なお、データ分析画面G4には、第1の履歴表示画面G2にも表示される設備情報表示窓28A、開始時刻表示窓28B、変更確定ボタン28C及び停止期間一覧ボタン28Dも設けられている。
【0052】
円グラフ31には、最新の1週間分の停止に係る情報毎の停止期間の割合が示される。具体的には、表示制御部23は、1週間分のログデータの「停止関連情報」と「時刻」のフィールドに格納されているデータから、停止に係る情報毎に、各停止期間の累積時間を算出し、それらの割合を円グラフ31にする。本実施形態では、「停止関連情報」のフィールドにデータが格納されていない場合には、停止に係る情報を「未入力」として割合に含めている。また、本実施形態では、「稼働期間」の割合も含めている。円グラフ31の隣には、割合に含まれる項目が表示されている。
【0053】
また、円グラフ31の右方には、絞り込み選択肢窓32も設けられていて、円グラフ31に含める項目を絞り込むことが可能となっている。表示制御部23は、例えば、絞り込み選択肢窓32をプルダウンさせて、そこから円グラフ31に含める項目を選択可能な状態に表示されるようにする。そして、絞り込み選択肢窓32から選択された場合には、その選択された項目のみの割合を示す円グラフ31が生成されて表示されるようにする。
【0054】
以下、CPU11Aが実行するデータ編集プログラムの一部であるデータ変換処理P1と停止情報追加処理P2について、一例を
図8、
図9を参照して説明する。
【0055】
図8に示すように、データ変換処理P1は、単位期間が経過する毎に(本実施形態では、10分毎に)実行される(S10)。単位期間が経過すると(S10でYES)、まず、CPU11Aは、ステップS11により、データ集計装置62から各設備80が稼働中か停止中かを特定する稼働情報を含む複数の生ログデータを取得するデータ取得処理を行う。
【0056】
次に、CPU11Aは、ステップS12により、取得した単位期間分の生ログデータに基づいて、その単位期間が稼働期間か停止期間かを判定する稼働・停止判定処理を行う。稼働・停止判定処理では、取得した単位期間分の生ログデータのうち停止を意味する検出データを含んだ生ログデータが、予め定められた基準値(例えば5個)を超えているか否かを判定し、基準値を超える場合にその単位期間を停止期間と判定する。
【0057】
そして、ステップS13により、10個の生ログデータを統合したログデータを生成するデータ統合処理を行う。データ統合処理では、ログデータの「時刻」のフィールドに、単位期間の終了時刻を特定するための時刻データを格納し、「稼働・停止」のフィールドに、判定部21Bによる判定結果が停止期間であった場合に「0」、稼働期間であった場合に「1」を格納する。そして、生成したログデータを第2停止履歴ファイルに追加していくデータ書込処理を行う(S14)。ここで、ステップS10,S11を実行しているときのCPU11Aが前述のデータ取得部21Aに相当し、ステップS12を実行しているときのCPU11Aが前述の判定部21Bに相当し、ステップS13を実行しているときのCPU11Aが前述のデータ統合部21Cに相当し、ステップS14を実行しているときのCPU11Aが前述のデータ書込部22に相当する。
【0058】
停止情報追加処理P2は、設備選択画面G1や第2の履歴表示画面G3、データ分析画面G4等から第1の履歴表示画面G2への遷移操作があった場合に実行される。そして、第1の履歴表示画面G2への遷移操作があると、
図9に示すように、停止情報追加処理P2は、タイムバー表示処理を行って、第1の履歴表示画面G2に表示するためのタイムバー29を生成する(S20)。タイムバー表示処理では、CPU11Aは、第2停止履歴ファイルから、選択された設備80の指定された期間に対応するログデータを読み込んで、各ログデータをタイムバー29の単位期間毎に区切られた各ブロック29Aに一つずつ対応させる。これにより、タイムバー29の各ブロック29Aは、稼働期間、停止期間、停止に係る情報が入力されているか否かで区別可能に色分けしてモニタ14に表示される。タイムバー表示処理は、第1の履歴表示画面G2上で、設備80や期間の再選択操作がなされる度に行われ(S21でYES,S20)、選択された設備80の指定された期間に対応するタイムバー29を生成する。
【0059】
次に、タイムバー29上の任意の停止期間のブロック29Aが選択されると(S21でNO、S22でYES)、CPU11Aは、選択されたブロック29Aをデータ編集対象の候補としてグループ化するグループ化処理を実行する(S23)。ここで、タイムバー29上のブロック29Aを選択する操作がなされず、さらに、他の画面G1,G3,G4等への遷移操作がなされた場合には、CPU11Aは、停止情報追加処理P2から抜ける(S22でNO、S26でYES)。
【0060】
グループ化処理では、CPU11Aは、複数の停止期間がクリックされるとそれらをデータ編集対象の候補としてグループ化すると共に、選択されたことを識別可能に表示されるようにする。また、マウス13Aのドラッグ操作により所望の範囲が選択された場合には、選択された範囲に含まれる1つ又は複数の停止期間のブロック29Aだけをデータ編集対象の候補としてグループ化する。
【0061】
そして、1つ又は複数の停止期間のブロック29Aがデータ編集対象の候補に選択された状態で、第1の履歴表示画面G2上の選択確定ボタン27Aがクリックされると、CPU11Aは、その又はそれらの停止期間のブロック29Aをデータ編集対象として確定し、追加情報処理を実行する(S24)。追加情報処理では、CPU11Aは、第1の履歴表示画面G2上のデータ確認窓27Bに、データ編集対象として確定した1つ又は複数の停止期間のブロック29Aに対応する時刻が表示されるようにすると共に、第1の履歴表示画面G2上の選択肢窓27C及び情報追加窓27Dで「停止に係る情報」を入力可能にする。このとき、データ編集対象が、複数の連続したブロック29Aであった場合には、データ確認窓27Bに連続している最初のブロック29Aの停止期間の開始時刻と、最後のブロック29Aの停止期間の終了時刻とが表示されるようにする。
【0062】
そして、選択肢窓27C及び情報追加窓27Dに「停止に係る情報」が入力されて、登録ボタン27Eがクリックされると、CPU11Aは、データ書込処理を実行し、データ編集対象であった全ての停止期間のブロック29Aに対応する全てのログデータの「停止関連情報」のフィールドに、情報追加窓27Dに記入された「停止に係る情報」を格納する(S25)。
【0063】
データ書込処理の実行後(S25)、CPU11Aは、再度タイムバー表示処理を実行し(S20)、データ編集対象として点滅等していた停止期間のブロック29Aを、「停止関連情報」のフィールドにデータが格納されていることを意味する表示に変更する。
【0064】
ここで、ステップS20を実行しているときのCPU11Aが前述のタイムバー表示制御部23Aに相当し、ステップS22,S23を実行しているときのCPU11Aが前述の選択操作処理部23Bに相当し、ステップS24を実行しているときのCPU11Aが前述の追加情報処理部23Cに相当し、ステップS25を実行しているときのCPU11Aが前述のデータ書込部22に相当し、ステップS21,S26を実行しているときのCPU11Aが前述の表示制御部23に相当する。
【0065】
なお、データ編集プログラムの一部である稼働・停止判定処理(
図8のS12)、データ統合処理(
図8のS13)、タイムバー表示処理(
図9のS20)は、本開示における「タイムバー表示プログラム」に相当し、CPU11Aがタイムバー表示プログラムを実行したときのデータ管理端末63が、
図2における判定部21B、データ統合部21C、タイムバー表示制御部23Aとして機能すると共に、本開示における「タイムバー表示装置」としても機能する。即ち、本実施形態では、データ管理端末63が、
図2の判定部21B、データ統合部21C、タイムバー表示制御部23Aとを含んだタイムバー表示装置としても機能する。
【0066】
本実施形態の構成に関する説明は以上である。以下、本実施形態の構成による作用効果について説明する。
【0067】
本実施形態のデータ編集装置10では、記録データ(DB1,DB2)に基づいて、設備80の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー29がモニタ14に表示される。ここで、タイムバー29は、5分以上、30分程度(具体的には、例えば、10分)の単位期間に複数等分され、各単位期間に含まれる停止時間の長さ又は割合が基準値を超えたか否かによって、各単位期間が停止期間か稼働期間かに区別されてモニタ14に表示される。これにより、タイムバー29から、設備80の稼働・停止の状況を全体的に把握し易くなる。
【0068】
具体的には、同じ理由で設備80が停止する場合に、例えば、設備80が5分未満の短時間の停止と稼働とを繰り返すことがある。また、5分以上の停止期間後、5分未満の短時間の稼働期間を経て、再度、同じ理由の停止期間になる場合は、実質的な稼働期間は無かったものと判断することができる。これらのような場合、5分未満の短時間の停止期間と稼働期間とを全てタイムバー29に反映させると、タイムバー29が煩雑になる。
【0069】
また、設備80の停止履歴の記録データ(DB1,DB2)には、大元のデータとして、規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で設備80が稼働中か停止中かを特定する稼働情報とを有する生ログデータが含まれている。そして、生ログデータの稼働情報をそのままタイムバー29に反映させるとタイムバー29が規定周期の間隔で細分化され、このことによってもタイムバー29は煩雑になる。これに対し、本実施形態では、タイムバー29が、規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分され、各単位期間における停止中のログデータの数又は割合が基準値を超えたか否かによって、各単位期間が、停止期間か稼働期間かに区別されてモニタ14に表示される。これにより、タイムバー29が細分化されることが防がれ、タイムバー29から、設備80の稼働・停止の状況を全体的に把握し易くなる。
【0070】
そして、本実施形態のデータ編集装置10では、以下のようにして、設備80の停止期間の停止理由等を「停止に係る情報」として入力する作業を容易に行うことができる。即ち、タイムバー29から、任意複数の停止期間(具体的には、停止期間のブロック29A)を1グループとして選択し、それら複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能である。これにより、同じ理由で複数回に亘って停止したり、停止する度に同じ修理・調整を行う等した場合に、記録データ(DB1,DB2)の編集作業を効率よく行うことができ、作業者の負担を軽減することができる。
【0071】
また、タイムバー29中の停止期間が、停止に係る情報が追加されたものか否かを区別可能に表示されるので、停止に係る情報の追加漏れを無くすことができると共に、追加済みの停止期間を再度選択する無駄な操作を防ぐことができる。また、本実施形態では、予め定められた所定期間に含まれる停止期間を停止に係る情報と共に一覧にして示す停止期間一覧表30がモニタ14に表示され、停止期間一覧表30には停止に係る情報が入力されていない箇所が空白表示されるので、停止期間一覧表30を確認して空白を埋めていく作業を行うことでも停止に係る情報の追加漏れを無くすことができる。
【0072】
また、データ編集装置10では、その所定期間に含まれる複数の停止期間に対する停止に係る情報が複数種類に分かれた場合に、停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果(本実施形態では円グラフ31)をモニタ14に表示させることができるので、停止の原因の分析を容易に行うことができる。
【0073】
[他の実施形態]
前記実施形態では、データ取得部21Aが、単位期間毎にデータ集計装置62から各設備80が稼働中か停止中かを意味する複数の生ログデータを取得し、判定部21Bは、停止中を意味するログデータの数が予め定められた基準値(例えば5個)を超えているか否かに基づいてその単位期間を停止期間か否かを判定する構成であったが、1つでも停止を意味するログデータがあれば停止期間と判定し、停止を意味するログデータがない場合にのみ稼働期間と判定する構成であってもよい。
【0074】
また、データ取得部21Aは、設備80が稼働中か停止中かを意味する複数の生ログデータを取得するのではなく、設備80の実際の停止時間の長さの情報を取得し、判定部21Bは、単位期間において設備80の実際の停止時間の長さ又は割合が予め定められた基準値を超えた場合に停止期間と判定し、そうでない場合に稼働期間と判定する構成であってもよい。
【0075】
前記実施形態の選択操作処理部23Bは、クリック操作により一つずつ選択されるか、又は、マウス13Aのドラッグ操作により複数選択されるかの操作により複数の停止期間のブロック29Aをグループ化する構成であったが、連続する停止期間のブロック29Aのうちの一つのブロック29Aがクリック操作されるだけで、それら全てのブロック29Aを纏めてグループ化するように構成されていてもよい。また、どちらかを選択可能に構成されていてもよい。
【0076】
前記実施形態では、表示制御部23の選択操作処理部23Bが複数のブロック29Aをデータ編集対象の候補としてグループ化した場合、追加情報処理部23Cは、それら複数のブロック29Aが連続する場合には、一纏めにしてデータ確認窓27Bに停止期間の開始時刻と終了時刻とが表示されるようにする構成であったが、複数のブロック29Aが離散している場合にも、一纏めにしてデータ確認窓27Bに停止期間の開始時刻と終了時刻とが表示されるようにしてもよい。例えば、離散する複数のブロック29Aの最初のブロック29Aの停止期間の開始時刻と、最後のブロック29Aの停止期間の終了時刻とを一つのデータ確認窓27Bに表示されるようにすればよい。
【0077】
前記実施形態では、表示制御部23の追加情報処理部23Cは、選択肢窓27Cから停止に係る情報の候補が選択されると、情報追加窓27Dにその選択された候補が表示され、さらに、情報追加窓27Dに追加の情報を手入力することが可能な構成であったが、情報追加窓27Dを備えず、選択肢窓27Cで選択された停止に係る情報のみが、「停止関連情報」のフィールドに格納される構成であってもよい。
【0078】
また、情報追加窓27Dにおいて追加の情報が手入力可能となる停止に係る情報の候補が限定されていてもよい。例えば、「材料追加」や「金型交換」等個別の情報が必要となる停止に係る情報の候補のみ手入力可能となるように構成されてもよい。また、情報追加窓27Dの代わりに、選択肢窓27Cで停止に係る情報の候補が選択されて選択確定ボタン27Aがクリックされると、候補毎に予め定められた別の画面に遷移するように構成されてもよい。これによれば、例えば、「材料追加」であれば、「材料名」や「ロット番号」等の項目を設ける等、候補毎に必要な項目を設定しておくことで、作業者の入力作業をスムーズにすることができる。
【0079】
前記実施形態では、データ分析画面G4に、停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果として円グラフ31を表示する構成であったが、これに限定されず、例えば、帯グラフやレーダーチャート等を表示する構成であってもよい。
【0080】
<付記>
以下、上記実施形態から抽出される特徴群について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、これら特徴群は、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0081】
(第1の特徴群)
[特徴1]
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置(10)であって、前記記録データ(DB1,DB2)に基づき、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示制御部(23A)と、前記タイムバー(29)から任意複数の停止期間を1グループとして選択操作可能にする選択操作処理部(23B)と、前記1グループに含まれる複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能にする追加情報処理部(23C)と、前記共通の停止に係る情報を前記記録データ(DB1,DB2)に追加するデータ書込部(22)と、を備えるデータ編集装置(10)。
【0082】
[特徴2]
前記選択操作処理部(23B)は、マウス(13A)によるドラッグ操作にて、前記タイムバー(29)における任意複数の停止期間を前記1グループとして選択操作可能にする特徴1に記載のデータ編集装置(10)。
【0083】
[特徴3]
前記追加情報処理部(23C)は、前記モニタ(14)に、予め設定された複数の前記設備(80)の停止理由を表示し、その中から前記1グループに含まれる複数の停止期間に対応する前記停止理由を前記共通の停止に係る情報としてユーザに選択させる特徴1又は特徴2に記載のデータ編集装置(10)。
【0084】
[特徴4]
前記追加情報処理部(23C)は、前記1グループとして選択された複数の停止期間のそれぞれの開始時刻と終了時刻とを前記モニタ(14)に表示させる特徴1から特徴3の何れか1の特徴に記載のデータ編集装置(10)。
【0085】
[特徴5]
前記タイムバー表示制御部(23A)は、前記タイムバー(29)において前記停止に係る情報が追加された前記停止期間と、追加されていない前記停止期間とを区別可能にモニタ(14)に表示させる特徴1から特徴4の何れか1の特徴に記載のデータ編集装置(10)。
【0086】
[特徴6]
前記タイムバー表示制御部(23A)は、前記タイムバー(29)を5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、前記単位期間のうち前記記録データ(DB1,DB2)に基づいた設備(80)の実際の停止時間の長さ又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させる特徴1から特徴5の何れか1の特徴に記載のデータ編集装置(10)。
【0087】
[特徴7]
前記記録データ(DB1,DB2)には、予め定められた規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で前記設備(80)が稼働中か停止中かを特定する稼働情報と、を有するログデータが含まれ、前記タイムバー表示制御部(23A)は、前記タイムバー(29)を、前記規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分し、前記単位期間に含まれる時刻の複数のログデータのうち前記稼働情報が停止中を意味するログデータの数又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させる特徴1から特徴5の何れか1の特徴に記載のデータ編集装置(10)。
【0088】
[特徴8]
前記単位期間は、5分以上、30分以下である特徴7に記載のデータ編集装置(10)。
【0089】
[特徴9]
予め定められた所定期間に含まれる前記停止期間に対して入力された前記停止に係る情報について、同じ前記停止に係る情報が入力された前記停止期間の累計時間を算出し、前記所定期間に対する前記停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果を前記モニタ(14)に表示させる特徴1から特徴8の何れか1の特徴に記載のデータ編集装置(10)。
【0090】
[特徴10]
コンピュータ(10)を、設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に、停止に係る情報を追加するためのデータ編集装置(10)として機能させるデータ編集プログラムであって、コンピュータ(10)を、前記記録データ(DB1,DB2)に基づき、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示制御部(23A)と、前記タイムバー(29)から任意複数の停止期間を1グループとして選択操作可能にする選択操作処理部(23B)と、前記1グループに含まれる複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能にする追加情報処理部(23C)と、前記共通の停止に係る情報を前記記録データ(DB1,DB2)に追加するデータ書込部(22)と、として機能させるデータ編集プログラム。
【0091】
[特徴11]
前記選択操作処理部(23B)は、マウス(13A)によるドラッグ操作にて、前記タイムバー(29)における任意複数の停止期間を前記1グループとして選択操作可能にする特徴10に記載のデータ編集プログラム。
【0092】
[特徴12]
前記追加情報処理部(23C)は、前記モニタ(14)に、予め設定された複数の前記設備(80)の停止理由を表示し、その中から前記1グループに含まれる複数の停止期間に対応する前記停止理由を前記共通の停止に係る情報としてユーザに選択させる特徴10又は特徴11に記載のデータ編集プログラム。
【0093】
[特徴13]
前記追加情報処理部(23C)は、前記1グループとして選択された複数の停止期間のそれぞれの開始時刻と終了時刻とを前記モニタ(14)に表示させる特徴10から特徴12の何れか1の特徴に記載のデータ編集プログラム。
【0094】
[特徴14]
前記タイムバー表示制御部(23A)は、前記タイムバー(29)において前記停止に係る情報が追加された前記停止期間と、追加されていない前記停止期間とを区別可能にモニタ(14)に表示させる特徴10から特徴13の何れか1の特徴に記載のデータ編集プログラム。
【0095】
[特徴15]
前記タイムバー表示制御部(23A)は、前記タイムバー(29)を5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、前記単位期間中のうち設備(80)の実際の停止期間の長さ又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間としかつ、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させる特徴10から特徴14の何れか1の特徴に記載のデータ編集プログラム。
【0096】
[特徴16]
前記記録データ(DB1,DB2)には、予め定められた規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で前記設備(80)が稼働中か停止中かを特定する稼働情報と、を有するログデータが含まれ、
前記タイムバー表示制御部(23A)は、前記タイムバー(29)を、前記規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分し、前記単位期間に含まれる時刻の複数のログデータのうち前記稼働情報が停止中を意味するログデータの数又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間としかつ、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させる特徴10から特徴14の何れか1の特徴に記載のデータ編集プログラム。
【0097】
[特徴17]
前記単位期間は、5分以上、30分以下である特徴16に記載のデータ編集プログラム。
【0098】
[特徴18]
コンピュータ(10)を、
予め定められた所定期間に含まれる前記停止期間に対して入力された前記停止に係る情報について、同じ前記停止に係る情報が入力された前記停止期間の累計時間を算出し、前記所定期間に対する前記停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果を前記モニタ(14)に表示させる特徴10から特徴17の何れか1の特徴に記載のデータ編集プログラム。
【0099】
(第1の特徴群による効果)
上記特徴1のデータ編集装置及び特徴10のデータ編集プログラムを実行するコンピュータによれば、記録データに基づいて、設備の稼働期間と停止期間とを示すタイムバーがモニタに表示される。そして、タイムバーから、任意複数の停止期間を1グループとして選択し、それら複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能であるので、同じ理由で複数回に亘って停止したり、停止する度に同じ修理・調整を行う等した場合に、記録データの編集作業を効率よく行うことができ、作業者の負担を軽減することができる。
【0100】
ここで、任意複数の停止期間のグループ化は、例えば、マウスによるドラッグ操作にて行えるようにしてもよいし(特徴2,11)、キーボード等にて開始時刻と終了時刻とを入力して、開始時刻から終了時刻の間に含まれる複数の停止期間がグループ化されるようにしてもよい。
【0101】
また、特徴3,12の構成によれば、複数の停止理由の候補がモニタに表示されるので、停止に係る情報として停止理由を逐一キー入力したり音声入力する場合に比べて、入力操作が容易になる。
【0102】
また、特徴4,13の構成によれば、1グループとして選択された複数の停止期間のそれぞれの開始時刻と終了時刻とがモニタで確認することができる。
【0103】
また、特徴5,14の構成によれば、タイムバー中の停止期間が、停止に係る情報が追加されたものか否かを区別可能に表示されるので、停止に係る情報の追加漏れを無くすことができると共に、追加済みの停止期間を再度選択する無駄な操作を防ぐことができる。
【0104】
また、特徴6,15の構成では、タイムバーが、5分以上、30分以下の単位期間に複数等分され、各単位期間に含まれる停止時間の長さ又は割合が基準値を超えたか否かによって、各単位期間が停止期間か稼働期間かに区別されてモニタに表示される。これにより、タイムバーが細分化されることが防がれ、記録データの編集作業を効率よく行うことができる。
【0105】
具体的には、同じ理由で設備が停止する場合に、例えば、設備が5分未満の短時間の停止と稼働とを繰り返すことがある。また、5分以上の停止期間後、5分未満の短時間の稼働期間を経て、再度、同じ理由の停止期間になる場合は、実質的な稼働期間は無かったものと判断することができる。これらのような場合、5分未満の短時間の停止期間と稼働期間とを全てタイムバーに反映させると、タイムバーが煩雑になると共に、記録データの編集作業も困難な状況になる。これに対し、特徴6,8,15,17によれば、上記困難な状況の発生が抑えられ、記録データの編集作業を効率よく行うことができる。
【0106】
また、特徴7,8,16,17の構成では、記録データには、規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で設備が稼働中か停止中かを特定する稼働情報とを有するログデータが含まれている。ここで、ログデータの稼働情報をそのままタイムバーに反映させるとタイムバーが規定周期の間隔で細分化され得るが、特徴7,16の構成では、タイムバーが、規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分され、各単位期間における停止中のログデータの数又は割合が基準値を超えたか否かによって、各単位期間が、停止期間か稼働期間かに区別されてモニタに表示される。これにより、タイムバーが細分化されることが防がれ、記録データの編集作業を効率よく行うことができる。
【0107】
また、特徴9,18の構成では、所定期間に含まれる複数の停止期間に対する停止に係る情報が複数種類に分かれた場合には、停止に係る情報毎の割合を示す統計処理結果がモニタに表示されるので、停止の原因の解析を容易に行うことができる。
【0108】
(第2の特徴群)
[特徴1]
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に基づいて、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置であって、前記タイムバー(29)を5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、前記単位期間のうち前記記録データ(DB1,DB2)に基づいた設備(80)の実際の停止時間の長さ又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置。
【0109】
[特徴2]
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に基づいて、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置であって、
前記記録データ(DB1,DB2)には、予め定められた規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で前記設備(80)が稼働中か停止中かを特定する稼働情報と、を有するログデータが含まれ、
前記タイムバー(29)を、前記規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分し、前記単位期間に含まれる時刻の複数のログデータのうち前記稼働情報が停止中を意味するログデータの数又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置。
【0110】
[特徴3]
前記単位期間は、5分以上、30分以下である特徴2に記載のタイムバー表示装置。
【0111】
[特徴4]
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に基づいて、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置であって、前記タイムバー(29)を5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、前記単位期間中に一時的にでも前記設備(80)が停止した前記単位期間を前記停止期間とし、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置。
【0112】
[特徴5]
コンピュータ(10)を、
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に基づいて、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置として機能させるタイムバー表示プログラムであって、
前記タイムバー(29)を5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、前記単位期間のうち前記記録データ(DB1,DB2)に基づいた設備(80)の実際の停止時間の長さ又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させるタイムバー表示プログラム。
【0113】
[特徴6]
コンピュータ(10)を、
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に基づいて、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置として機能させるタイムバー表示プログラムであって、前記記録データ(DB1,DB2)には、予め定められた規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で前記設備(80)が稼働中か停止中かを特定する稼働情報と、を有するログデータが含まれ、前記タイムバー(29)を、前記規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分し、前記単位期間に含まれる時刻の複数のログデータのうち前記稼働情報が停止中を意味するログデータの数又は割合が予め定められた基準値を超えた前記単位期間を前記停止期間とする一方、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させるタイムバー表示プログラム。
【0114】
[特徴7]
前記単位期間は、5分以上、30分以下である特徴6に記載のタイムバー表示プログラム。
【0115】
[特徴8]
コンピュータ(10)を、
設備(80)が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データ(DB1,DB2)に基づいて、前記設備(80)の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー(29)をモニタ(14)に表示させるタイムバー表示装置として機能させるタイムバー表示プログラムであって、前記タイムバー(29)を5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、前記単位期間中に一時的にでも前記設備(80)が停止した前記単位期間を前記停止期間とし、そうでない前記単位期間を前記稼働期間として前記モニタ(14)に表示させるタイムバー表示プログラム。
【0116】
(第2の特徴群による効果)
第2の特徴群によれば、以下の問題を解決することができる。即ち、従来のタイムバー表示装置(特開2010-250382号公報の
図2)では、設備が同じ理由で停止と稼働とを頻繁に繰り返した場合に、モニタに表示されるタイムバーの表示が停止期間と稼働期間とで細分化されて、設備の稼働・停止の状況を全体的に把握し難くなるという問題が生じるという問題がある。第2の特徴群によれば、以下のように上記問題が解決される。
【0117】
特徴1,5の構成では、タイムバーが、5分以上、30分以下の単位期間に複数等分され、各単位期間に含まれる停止時間の長さ又は割合が基準値を超えたか否かによって、各単位期間が停止期間か稼働期間かに区別されてモニタに表示される。これにより、タイムバーから、設備の稼働・停止の状況を全体的に把握し易くなる。
【0118】
具体的には、同じ理由で設備が停止する場合に、例えば、設備が5分未満の短時間の停止と稼働とを繰り返すことがある。また、5分以上の停止期間後、5分未満の短時間の稼働期間を経て、再度、同じ理由の停止期間になる場合は、実質的な稼働期間は無かったものと判断することができる。これらのような場合、5分未満の短時間の停止期間と稼働期間とを全てタイムバーに反映させると、タイムバーが煩雑になる。これに対し、特徴1,5,によれば、タイムバーの煩雑化が抑えられ、タイムバーから、設備の稼働・停止の状況を全体的に把握し易くなる。
【0119】
また、特徴2,3,6,7の構成では、記録データには、規定周期の間隔の時刻の情報と、各時刻で設備が稼働中か停止中かを特定する稼働情報とを有するログデータが含まれている。ここで、ログデータの稼働情報をそのままタイムバーに反映させるとタイムバーが規定周期の間隔で細分化され得るが、特徴2,6の構成では、タイムバーが、規定周期の複数倍以上の単位期間で複数等分され、各単位期間における停止中のログデータの数又は割合が基準値を超えたか否かによって、各単位期間が、停止期間か稼働期間かに区別されてモニタに表示される。これにより、タイムバーが細分化されることが防がれ、タイムバーから、設備の稼働・停止の状況を全体的に把握し易くなる。
【0120】
また、特徴4,8の構成では、タイムバーを5分以上、30分以下の単位期間に複数等分し、単位期間中に一時的にでも設備が停止した単位期間を停止期間とし、そうでない単位期間を稼働期間としてモニタに表示させるので、タイムバーが細分化されることが防がれ、タイムバーから、設備の稼働・停止の状況を全体的に把握し易くなる。
【0121】
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
【符号の説明】
【0122】
10 データ編集装置(コンピュータ)
13A マウス
14 モニタ
23A タイムバー表示制御部
23B 選択操作処理部
23C 追加情報処理部
22 データ書込部
29 タイムバー
80 設備
DB1 第1のデータベース(記録データ)
DB2 第2のデータベース(記録データ)
P1 データ変換処理(データ編集プログラム)
P2 停止情報追加処理(データ編集プログラム)
【要約】
【課題】設備が稼働中であるか停止中であるかを記録した記録データに、停止に係る情報を追加する編集作業を効率良く行うための技術を提供する。
【解決手段】本実施形態のデータ編集装置10では、記録データ(DB1,DB2)に基づいて、設備80の稼働期間と停止期間とを示すタイムバー29がモニタ14に表示される。そして、タイムバー29から、任意複数の停止期間(具体的には、停止期間のブロック29A)を1グループとして選択し、それら複数の停止期間に対して纏めて共通の停止に係る情報を入力操作可能である。これにより、同じ理由で複数回に亘って停止したり、停止する度に同じ修理・調整を行う等した場合に、記録データ(DB1,DB2)の編集作業を効率よく行うことができ、作業者の負担を軽減することができる。
【選択図】
図4