(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】細長い要素の形状を検出する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B21F 1/02 20060101AFI20250303BHJP
G01L 5/00 20060101ALI20250303BHJP
B21F 23/00 20060101ALI20250303BHJP
【FI】
B21F1/02 A
G01L5/00 C
B21F23/00 C
(21)【出願番号】P 2021564411
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 IT2020050120
(87)【国際公開番号】W WO2020230181
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2023-05-02
(31)【優先権主張番号】102019000006816
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】521471970
【氏名又は名称】シュネル エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ルポリ,シモーネ
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0315266(US,A1)
【文献】特開平02-229620(JP,A)
【文献】実開昭59-073090(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第01402966(EP,A2)
【文献】国際公開第2020/174507(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21F 1/02
G01L 5/00
B21F 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い要素、特に金属要素の形状を検出する方法であって、
a.1つの前記要素(2)のための供給ライン(A)に沿った、引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)、前記引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)の下流側に配置された検出ステーション(S)、及び、前記検出ステーション(S)に配置され、かつ前記要素(2)の前記形状が前記供給ライン(A)に対して逸脱した場合に、前記供給ライン(A)に沿って前記要素(2)を強制的に進めるよう前記要素(2)と接触して相互作用するよう形状付けられた、少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)を備えた検出アセンブリ(3、3’、3’’、3’’’、30)、を提供するステップであって、少なくとも前記要素(2)が、前記供給ライン(A)に沿って前記少なくとも第1の接触部材(31,32,31a、31b、32a、32b)によって強制的に進められたときに、前記少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)は、前記少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)と前記要素(2)との間の接触によって発生した応力を示す信号を発するよう構成された感応素子(35、35’)を備えた感応デバイス(33,33’)と関連付けられる、提供するステップと、
b.前記要素(2)を、前記検出ステーション(S)を介して前記供給ライン(A)に沿って送り込み、それによって前記少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)を前記要素(2)に接触させるステップであって、前記接触は前記応力を発生させる、接触させるステップと、
c.前記応力を示す少なくとも1つの信号を発することによって、前記要素(2)と接触することで、前記少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)に加えられた前記応力を、前記感応素子(35、35’)によって検出するステップと、
d.前記少なくとも1つの信号を、前記検出アセンブリ(3、3’、3’’、3’’’、30)の処理ユニットへ送信するステップと、
e.前記処理ユニットによって、前記受信した表示信号を前記要素(2)の前記形状に相関させ、前記形状を明瞭な形態でオペレータに提示するよう、及び/または対応した調整指示を前記引張り及び/もしくは歪み修正アセンブリ(4)に提示するよう、処理するステップと、
前記要素(2)を、前記検出アセンブリ(3、30)の少なくとも上流側で前記供給ライン(A)に沿って配置された、少なくとも1つの誘導アセンブリまたはフィルタ(6)によって締め付けるステップであって、前記要素(2)を締め付けることによって、前記誘導アセンブリ(6)の上流側に配置された、前記引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)または補正要素によって前記要素(2)に課せられた任意の逸脱を除去するための、締め付けるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記感応素子(35、35’)によって前記応力を検出する、ステップcは、所望の形状からの、前記細長い要素の考えられる逸脱の程度を判断するために、前記応力の計測を提供することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記感応素子(35、35’)によって前記応力を検出する、ステップcは、前記応力を判断するために提供され、前記表示信号を接続するステップeは、所望の形状からの、前記細長い要素の考えられる逸脱の向きを区別するために提供されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
引張り及び/または歪み修正アセンブリを配置する、ステップaは、前記供給ライン(A)に対して前記第1の接触部材(31)に対向した第2の接触部材(32)をさらに配置することを提供し、前記第1の接触部材(31)及び前記第2の接触部材(32)は、前記要素(2)を送り込む間に、コントラスト手段(39)によって前記要素(2)を互いに締め付け続けることを特徴とする、請求項1~3のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記検出ステーション(S)の下流側に切断アセンブリ(5)を提供することを特徴とする、請求項1~
4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
細長い要素、詳細には金属要素の形状を検出する装置であって、
引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)と、前記引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)の下流側に位置付けられた検出ステーション(S)と、前記検出ステーション(S)に配置され、かつ前記要素(2)の形状が供給ライン(A)から逸脱した場合に、前記供給ライン(A)に沿って前記要素(2)を強制的に進めるために、前記要素(2)と接触して相互作用するよう形状付けられた、少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)を含んだ、検出アセンブリ(3、3’、3’’、3’’’、30)と、を備え、
前記少なくとも第1の接触部材(31、32、31a、31b、32a、32b)は、少なくとも前記要素(2)が前記接触部材(2)によって前記供給ライン(A)に沿って強制的に進められたときに、前記接触部材(31、32,31a、31b、32a、32b)と前記要素(2)との間の接触によって発生した応力を示す信号を発するよう構成された、感応素子(35,35’)を備えた、センサデバイス(33,33’)と関連付けられ、
前記装置は、オペレータに対する明瞭な形態での前記形状の提示、及び/または前記引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)への対応した調整指示の提示を処理することによって、前記感応素子(35、35’)によって発せられた前記表示信号を受信するよう、かつ受信した前記表示信号を前記金属要素(2)の前記形状に相関させるよう構成された処理ユニットを備え
、
前記引張り及び/または歪み修正アセンブリ(4)の下流側、かつ前記検出ステーション(S)の上流側に配置された誘導またはフィルタアセンブリ(6)であって、前記供給ライン(A)に沿って送り込まれた前記要素(2)を締め付けることによって誘導し、それによって前記誘導アセンブリまたはフィルタ(6)の上流側に配置された、歪み修正部材または他の補正部材によって前記要素(2)に課せられた逸脱を除去する、誘導またはフィルタアセンブリ(6)を更に備える、装置。
【請求項7】
前記感応素子(35、35’)は、向きに従って前記応力を検出するよう、前記第1の接触部材(31、32)またはそれぞれの支持手段に、特定の向きに従って配置され、計測された前記応力は、前記所定の向きに従って方向付けられた前記細長い形状の要素(2)の形状における、考えられる逸脱を表示することを特徴とする、請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
前記検出ステーション(S)において前記供給ライン(A)に対して対向した、前記第1の接触部材(31、31a、31b)及び第2の接触部材(32、32a、32b)によって形成され、かつそれらの間で前記供給ライン(A)に沿った前記要素(2)のための通過チャネル(34)を画定する、一対の接触部材を備えることを特徴とする、請求項
6または
7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の接触部材(31)及び前記第2の接触部材(32)は、コントラスト手段(39)によって前記要素(2)を締め付け続けることを特徴とする、請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
各々の前記接触部材(31、31a、31b、32、32a、32b)は、前記供給ライン(A)を含む面において、前記供給ライン(A)に沿って前記要素(2)が送り込まれたときに、前記要素(2)と接触して接するように、回転可能に取り付けられたホイールによって作られることを特徴とする、請求項
6~
9のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記検出アセンブリ(30)は、前記供給ライン(A)に沿って連続して配置された、接触部材の第1の対(3a)、及び接触部材の第2の対(3b)を備えることを特徴とする、請求項
6~1
0のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記接触部材(31、31a、31b、32、32a、32b)は、支持フレーム(36)に取り付けられ、前記センサデバイス(33)は、前記支持フレーム(36)に適用されることを特徴とする、請求項
6~1
1のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記センサデバイス(33、33’)は、前記支持フレーム(36)に接続されたアーム(37)に取り付けられることを特徴とする、請求項1
2に記載の装置。
【請求項14】
前記センサデバイス(33、33’)は、対応して方向付けられた前記要素(2)の形状の逸脱を理解し、かつ区別するために、互いの入射面に従って、詳細には直交して方向付けられた、少なくとも第1のセンサ要素(35、35’)及び第2のセンサ要素(35、35’)を備えることを特徴とする、請求項1
2または1
3に記載の装置。
【請求項15】
前記アーム(37)は、前記感応素子(35)を受け入れるために平坦な形状を有するハウジングシート(37a)を備えることを特徴とする、請求項1
3または1
4に記載の装置。
【請求項16】
前記アーム(37)は、前記応力を検出するための前記感応素子(33、33’)の感度を向上させるよう、少なくとも1つの関節接続部材(38)の介在を介して、前記支持フレーム(36)に接続されることを特徴とする、請求項1
5に記載の装置。
【請求項17】
前記センサデバイス(33)は、少なくとも1つの伸縮計(35)で作られることを特徴とする、請求項
6~1
6のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記センサ感知素子(33’)は、少なくとも1つのロードセル(35’)で作られることを特徴とする、請求項
6~1
6のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記検出ステーション(S)の下流側に配置された、少なくとも1つの切断アセンブリ(5)を備えることを特徴とする、請求項
6~
18のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記検出ステーション(S)の下流側に配置された、少なくとも1つの曲げ加工アセンブリを備えることを特徴とする、請求項
6~
19のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
一対の要素(2)、詳細には金属要素を、横並びに配置されたそれぞれの供給ライン(A)に沿って送り込むよう意図され、
前記検出アセンブリ(3’’)は、送り込まれた各要素(2)のそれぞれの形状を検出するために、送り込まれた前記要素(2)のための少なくとも1つの前記第1の接触部材(31a、31b)と、前記第1の接触部材(31a、31b)に対向した、送り込まれた各要素(2)のための好ましくは第2の接触部材(32a、32b)と、を備えることを特徴とする、請求項
6~2
0のうちいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細長い形状を有する要素、詳細には、引張り及び/または歪み修正処理を受ける、鉄筋コンクリート及び同様の製品のための金属製条材及びロッドの形状を検出するための装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
細長い要素、詳細には金属製型材及び同様の製品を処理するための、引張り及び/または歪み修正ユニットを備えた装置が、公知である。
【0003】
詳細には、これらのユニットは、バーまたはロールとして巻かれたロッドを、引張り及び/または歪みを修正するために使用される。これらのロッドはロールとして実施されて歪みを修正されても、不規則な形状、または多かれ少なかれ目立つそれぞれの残留曲率を有する場合があり、その後の処理、または現場における直接的な使用に不適である。
【0004】
前述の装置は、例えば、それぞれが対向して配置され、及び/または供給ラインに沿ってずらされた逆回転ホイールの複数の対によって作られた、引張り及び/または歪み修正ユニットを備え得る。詳細には、ロールから展開されたロッドは、供給ラインに沿ってずらされたホイールの対間に送り込まれ得る。それによって、移動する金属要素の各セクションは、それらの元々の曲率及び/または不均等を除去することを目的として、曲げ加工すなわち曲げ作用及び逆曲げ作用による、周期的な降伏作用を受けることになる。
【0005】
米国特許第1,239,175号明細書は、例えば金属ワイヤの歪みを修正するための装置を示しており、互いに直交する面に配置された反回転ホイールの第1のセット、及び反回転ホイールの第2のセットを備える。
【0006】
特に引張り及び/または歪み修正処理を受ける、細長い金属要素の残留曲率を計測するためのデバイスが設けられた装置も、公知である。
【0007】
例えば、国際公開第2017/183010号は、引張り及び/または歪み修正アセンブリに関連付けられた検出アセンブリを例示している。
【0008】
欧州特許第2399856号明細書は、ワイヤの歪みを修正するための歪み修正デバイスを示しており、ケーブル送り込みラインに沿って配置された、連続した歪み修正ローラを備える。示された実施形態によると、このデバイスは、ケーブルと歪み修正ローラとの間の接触を検出するための力センサを備える。
【0009】
欧州特許第1402966号明細書は、鉄製棒の歪みを修正するための装置を示しており、棒の残留曲率を補正するための、最終補正ユニットが設けられる。
【0010】
しかし公知のタイプのデバイスは、形状の不規則性または送り込まれた要素における任意の残留曲率の計測を、確実には実施できない。
【0011】
詳細には、公知の解決策は、例えば処理装置によって片持ちにされた場合、大きい振動を受けるために、細長い要素の形状を確実に検出することはできない。
【0012】
さらに任意の場合において、公知の解決策は、特定の分野における鉄製ロッドの加工でしばしば生じる、供給ラインに沿って同時に送り込まれる一対の要素の形状を検出できない。
【0013】
最後に、金属要素は、一般的にその外面において一連のリブを有し、それが任意の検出を困難にすることに留意されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】米国特許第1,239,175号明細書
【文献】国際公開第2017/183010号
【文献】欧州特許第2399856号明細書
【文献】欧州特許第1402966号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、細長い要素、詳細には金属要素の形状を検出するための方法、及び装置を考案することによって、言及した課題を解決することを目的とする。この方法及び装置は、詳細には引張り及び/または歪みを修正する処理を受ける要素の、確実な表示を得ることを可能にする。
【0016】
本発明の別の目的は、細長い要素の形状を検出するための装置を提供することである。この装置は、簡単な構造及び機能的構想を有し、安全かつ確実な使用、及び比較的経済的なコストで提供される。
【0017】
本発明の別の目的は、詳細には、前述の要素を曲げるよう構成された、少なくとも1つの曲げ加工ユニットの存在において、公知の装置における検出に影響を及ぼし得る振動を誘発するなかで、前述の要素の形状を確実に検出できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
言及した目的は、本発明による、請求項1に記載の検出方法、及び請求項6に記載の検出装置によって、実現される。
【0019】
本発明によると、細長い要素、詳細には金属要素の形状を検出するための装置は、引張り及び/または歪み修正アセンブリと、引張り及び/または歪み修正アセンブリの下流側に位置付けられた検出ステーションと、この検出ステーションに配置された少なくとも第1の接触部材を含んだ、検出アセンブリと、を備える。
【0020】
上記の少なくとも第1の接触部材は、上記の検出ステーションにおいて、要素の形状が供給ラインに対して逸脱した場合、同じ要素を供給ラインに沿って強制的に進めるために、細長い形状の要素と接触して相互作用するよう形状付けられる。
【0021】
上記の少なくとも第1の接触部材は、少なくとも要素が上記の接触部材によって供給ラインに沿って強制的に進められた場合に、接触部材自体と要素との間の接触によって発生する応力を示す信号を発するよう構成される感応素子を備えた、センサデバイスと関連付けられる。
【0022】
加えて、この装置は、前述の検出ステーションの下流側の少なくとも1つの切断アセンブリ、及び/または、このような細長い要素を曲げるよう構成された少なくとも1つの曲げ加工ユニット、を備え得る。
【0023】
引張り及び/または歪み修正アセンブリの下流側の、供給ラインに沿った検出ステーションの配置は、最適な検出を実現させ、検出される要素の一部と、考えられる補正を行なうことが可能な同じ要素の一部との間の距離を、最小に抑える。
【0024】
本発明によると、より正確には、上記の少なくとも第1の接触部材は検出ステーションに配置され、それによって要素は、供給ラインに沿って上記の検出ステーションを通して送り込まれたときに、接触部材と接触する。
【0025】
本発明によると、前述の感応素子は、要素によって接触部材に発生した、例えば収縮または圧縮などの応力を示す信号を発するよう、有利に構成される。
【0026】
より正確には、感応素子は、細長い要素が検出ステーションを通過する際に、接触部材に及ぼし得る力によって、細長い要素から接触部材に伝えられた任意の応力を検出し得る。
【0027】
この応力は、詳細には細長い要素の形状における、不規則性、または例えば供給ラインの直線状の形状からの逸脱の存在によって生成され得る。供給ラインに沿って、検出ステーションは配置され、かつ供給ラインに沿って、詳細には細長い要素は強制的に引張られる。
【0028】
上記の表示信号は、好ましくは検出された応力の程度に比例する。
【0029】
実際、検出ステーションにおいて細長い要素と相互作用する、上記の接触部材は、要素自体を、例えば供給ラインの直線状の形状に対応した形状となるよう強制する。
【0030】
要素が、例えば直線状であり得る課せられたものに対して、逸脱した形状を有する場合、要素は反応し、この逸脱が大きいほど、大きい応力を検出アセンブリに加える。
【0031】
したがって、本発明の長所によると、上記の感応素子は、詳細には任意の方向における任意の応力を検出するよう構成される。この応力は、検出ステーションに、好ましくは供給ラインに沿って固定された方法で配置された、検出アセンブリと接触した要素の一部によって加えられる。
【0032】
より正確には、細長い要素の上記の部分において、上記の供給ラインと実質的に一致した形状に対して、考えられる逸脱の存在は、これらの圧縮または収縮応力に影響を与え、接触を介して検出アセンブリに伝えられる。
【0033】
詳細には、供給ラインから局地的に離隔するか、または逸脱する細長い要素の形状の存在、例えば湾曲または不規則な形状の存在において、詳細には検出アセンブリまたはそれぞれの支持手段に加えられた圧縮の増減という意味で、この応力は感応素子によって、好ましくは継続的に検出可能な変動を受け得る。
【0034】
これらの応力、またはそれに応じた機械的支持部品における拘束反応の程度は、本発明によって、上記の少なくとも1つの感応素子を介して検出可能であり、フィードバックにおいて、引張り及び/もしくは歪み修正の機械的部品、及び/もしくは歪み修正の補正専用の部材を意図して、例えば曲率、及び/もしくは空間における向き、及び/もしくは同等物、検出アセンブリと接触する細長い要素の部分における直線性の度合、または補正命令の直接的な処理、を計測するために利用可能にする。
【0035】
より詳細には、本発明による方法、及びそれを実施する装置は、所望の好ましくは直線状の形状に対する、細長い要素における任意の歪みの程度及び/または向きを認識するために、細長い要素と感応素子との間の応力の計測を提供する。
【0036】
有利には、本発明によると、前述のフィードバックは、特別のアクチュエータ手段、またはより簡単に、オペレータ自身によって、装置で自動的に作動され得る。オペレータは、検出アセンブリのおかげで、不正確かつ生産の停止が必要となり得る視認に頼ることなく、効果的かつ確実に介入するために、成された調整の効果を直接的に確認し得る。
【0037】
好ましくは、前述の表示信号は、明瞭な数字表示としてオペレータに提供される。
【0038】
有利には、センサデバイスによって実行された検出は、接触部材の考えられる摩耗状態によって影響されない。なぜなら検出された応力は、摩耗状態に依拠しないからである。
【0039】
検出アセンブリは、好ましくは、一対の接触部材を備える。第1の接触部材及び第2の接触部材の各々は、詳細にはホイールの形状で、供給ラインに対して互いに対向する。
【0040】
好ましくは、第1の接触部材及び第2の接触部材は、送り込まれた細長い要素の実質的に同じセクションに両側で係合するよう、供給ラインに対して互いに対向する。
【0041】
第1の接触部材及び第2の接触部材は、好ましくは、上記の供給ラインに直交した同じ面にある回転軸を有する、それぞれのホイールによって作られる。
【0042】
上記の感応素子は、例えば上記の接触部材の支持手段か、接触部材のフレームを細長い要素の処理装置の固定プレームに定着させる支持手段か、または任意の場合において基礎に接続されたそれぞれの固定部品か、に位置付けられ得る。
【0043】
上記の感応素子は、特定の向きに従い、接触部材、好ましくはそれぞれの支持手段に有利に配置され得る。それによって、上記の向きに従った上記の応力が検出される。したがって計測された応力は、所定の向きに従って方向付けられた、細長い要素の形状の考えられる逸脱または歪みの表示である。
【0044】
好ましくは、検出アセンブリは、例えば互いの入射面において異なる方向、好ましくは直交して方向付けられた少なくとも一対の感応素子を備え、例えば上記の各入射面に対して直交する各方向に沿った、異なる方向に沿って、送り込まれた細長い要素の形状における任意の逸脱または歪みを認識かつ区別する。
【0045】
この装置は、上記の表示信号を受信するよう構成された、処理ユニットも備え得る。この処理ユニットは、例えば送り込まれた要素の曲率及び/または同様に直線性の程度の処理を介して、例えば受信した上記の表示信号を、細長い要素、及び/または、より正確にはフィードバック部材と接触した要素の部分と、相関させ得る。
【0046】
好ましくは、この装置は、誘導またはフィルタアセンブリも備え、これは検出ステーションの上流側で細長い要素を締め付けて、供給ラインに沿って誘導し、引張り及び/または歪み修正アセンブリの歪み修正部材、または検出アセンブリの直ぐ上流側に配置された任意の補正要素から課せられた任意の逸脱を除去、したがってフィルタリングする。実際、供給ラインに対するそれら自体の配置のために、上記の歪み修正または補正要素は、要素自体の塑性変形及び弾性変形の両方を課すために、細長い要素にループ経路を横断させるが、それは、検出アセンブリによる、要素自体の正しい形状の検出を誤らせる場合がある。
【0047】
実際、詳細には金属要素の形状を、例えば湾曲した形状から直線状の形状に補正するために、要素を直線経路に配置することでは十分ではない。しかし、要素自体に「コントラストの変形」を課すことは必要であり、それは避けられない跳ね返りによる影響を克服する。前述の歪み修正及び/または補正要素によって実施された「コントラストの変形」は、それによって、要素自体が完全に歪みを修正されたとしても、供給ラインから、要素全体の変形を発生させる。恐らくは要素における特定の形状の合計によって与えられ、かつこの逸脱から課せられた全体の変形は、検出アセンブリの感応素子によって、細長い要素の特定の形状のみに実施された計測を、誤らせ得る。この目的のため、誘導アセンブリはフィルタとして機能し、歪み修正及び/または補正部材との細長い要素の相互作用によって課せられた逸脱の影響のみを、除去すなわちフィルタリングする。
【0048】
有利には、この装置は、引張り及び/または歪み修正アセンブリと検出ステーションとの間に挟まれた、誘導アセンブリまたはフィルタ、及び、場合によって上記の検出ステーションと、上記の切断アセンブリ(設けられた場合)との間に挟まれた別の誘導アセンブリ、を備え得る。
【0049】
好ましくは、感応素子は、少なくともロードセル、及び/もしくは少なくとも伸縮計によって、及び/または同様の検出手段によって作られる。
【0050】
好ましくは、検出アセンブリは、供給ラインに対して互いに対向し、それらの間で供給ラインに沿って送り込まれた要素のための通過チャネルを画定するよう適応された、少なくとも一対の接触部材を備える。
【0051】
好ましくは、支持フレームは、固定する方法で上記の対の接触部材を支える。
【0052】
有利には、この装置は、供給ラインに沿って連続的に配置された複数対の接触部材を備え得る。
【0053】
好ましくは、上記の接触部材は、供給ラインに沿って送り込まれた要素に接するように、上記の供給ラインを含んだ面で回転可能に組み立てられた、少なくとも1つの接触ホイールによって作られる。
【0054】
有利には、少なくとも1つの接触ホイールが、供給ライン自体に対して直交した回転軸に対して回転可能で、詳細にはアイドル状態で取り付けられる。
【0055】
好ましくは、接触ホイールは、供給ラインに沿ってアイドル状態で設置される。
【0056】
有利には、本発明による装置は、細長い形状のいくつかの要素、例えば一対の要素が、互いに平行で横並びのそれぞれの供給ラインに沿って送り込まれる処理プラントでも、使用され得る。
【0057】
実際この場合、装置は、送り込まれる各要素のためにそれぞれ、第1の検出アセンブリ及び第2の検出アセンブリを提供し、それぞれ重複して接触するか、または供給ラインに沿って連続的な部材を備える。
【0058】
本発明の長所は、細長い要素と各接触部材との間の接触を介した、供給ラインの改善による、要素自体の任意の逸脱の程度及び向きの検出を可能にすることからも構成される。したがって検出は、送り込まれる要素に対する1つまたは複数の固定部材によって実現され、それによって任意の場合において、この目的のためのいかなる慣性作用の発生も回避する。
【0059】
実際、接触要素及び接触部材は、互いが固定される堅固な接触を保たれ得る。この理由のため、望ましくない相対的なずれを生じされる、要素の形状における不規則性が存在しても、応力、したがってそれに関連した要素の形状における考えられる逸脱の計測は、非常に信頼性がある。
【0060】
本発明によると、応力が計測され、それにより、装置の処理ユニットによって処理した後における形状の実態及び向きに、関連付けられるよう判断される。
【0061】
本発明による、細長い要素の形状を検出する方法は、要素のための供給ラインに沿って、引張り及び/または歪み修正アセンブリと、この引張り及び/または歪み修正アセンブリの下流側に位置付けられた、検出ステーションと、この検出ステーションに配置され、かつ要素の形状が逸脱した場合に、この要素を供給ラインに沿って強制的に進めるために、この要素に接触して相互作用するよう形状付けられた、少なくとも第1の接触部材を備えた、検出アセンブリと、を提供する。上記の少なくとも第1の接触部材も、少なくとも要素が同じ第1の接触部材によって供給ラインに沿って強制的に進められた場合に、この少なくとも第1の接触部材と要素との間の接触によって発生する応力を示す信号を発するよう構成された感応素子を備える、センサデバイスと関連付けられる。
【0062】
この方法は、要素を供給ラインに沿って検出ステーションを介して送り込むことも提供する。したがって上記の少なくとも第1の接触部材を要素に接触させ、この接触は上記の応力を発生させる。
【0063】
この方法は、上記の応力を表示する少なくとも1つの信号を発することによって、要素と接触した上記の少なくとも第1の接触部材において、要素によって加えられた上記の応力を検出するためにも提供される。
【0064】
この方法は、この信号を記録するため、場合によっては、上記の処理ユニットによって要素の形状を処理するため、及び/または明瞭な数字もしくは図形表示をオペレータに送るため、及び/または意図した規則指示を上記の引張り及び/もしくは歪み修正アセンブリに送るために、上記の少なくとも1つの信号を処理ユニットに送信すること、を備え得る。
【0065】
この方法は、供給ラインと一致する、例えば直線状の理想的な形状からの、要素の考えられる逸脱の程度及び向きの表示を対応して処理するために、この応力及び向きの程度を検出することを、有用に可能にし得る。
【0066】
各接触部材またはホイールに関連付けられた、1つまたは複数の感応素子を配置することも可能である。
【0067】
本発明の詳細は、添付の図面において非限定の例としてのみ例示された、本発明による方法の実施のために好適な、細長い要素の形状を検出するための装置の、好ましい実施形態の詳細な説明から、より明確となろう。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】本発明による装置の異なる実施形態における、概略側面図である。
【
図2】本発明による装置の異なる実施形態における、概略側面図である。
【
図3】本発明による装置の異なる実施形態における、概略側面図である。
【
図4】本発明による装置で使用される検出アセンブリの、側面図である。
【
図5】上記の検出アセンブリの第2の実施形態における、正面断面図である。
【
図6】検出アセンブリの第3の実施形態における、正面断面図である。
【
図7】検出アセンブリの第3の実施形態における、側断面図である。
【
図8】本発明による装置で使用される検出アセンブリの第4の実施形態における、側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図1を詳細に参照するとき、参照番号1は、細長い形状の要素2、詳細には金属ロッド及び型材などの金属要素の形状を検出するための装置全体を示す。
【0070】
装置1は、要素2の形状、詳細には曲率または同様に同じ要素2の直線性の程度を検出するためのアセンブリ3を備える。その前には、検出アセンブリ3の上流側に配置された、引張り及び/または歪み修正アセンブリ4によって成される、引張り及び/または歪み修正処理がある(
図1に概略で示されたアセンブリ参照)。
【0071】
装置1は、要素2を処理するためのプラントで使用され得る。装置1は、簡略のために図示しないが、上記の引張り及び/または歪み修正アセンブリ4の下流側に配置された、公知の方法で歪み修正を補正するためのアセンブリも備える。補正アセンブリが設けられた場合、それは例えば垂直の、少なくとも所与の補整面上で、供給ラインAに沿って送り込まれた要素2の歪み修正を補正するよう構成される。
【0072】
好ましくは、しかし非排他的には、供給ラインAは直線展開を有し得る。
【0073】
引張り及び/または歪み修正アセンブリ4、及び補正アセンブリは、目的に対して好適であれば、例えばローラ、ロータ、双曲線ローラなどを伴う、任意のタイプであってよい。
【0074】
装置1は、供給ラインAに沿って送り込まれた要素2を切断するための、例えばせん断器などの切断アセンブリ5をさらに備え得る。
【0075】
図1に例として示される実施形態において、切断アセンブリ5は、要素2を誘導し、かつ固定ブレードを支えるよう形状付けられた固定部品と、移動ブレードを支える可動部品と、によって作られる。
【0076】
装置1は、例えば引張り及び/もしくは歪み修正アセンブリ4に、または引張り及び/もしくは歪み修正アセンブリ4とは別個に、例えばホイール、把持器、軌道を伴う任意のタイプの引張り手段を備える。
【0077】
検出アセンブリ3は、有利には引張り及び/または歪み修正アセンブリ4の下流側で、ならびに補正アセンブリが存在する場合、好ましくはその下流側で、検出ステーションSに配置される。
【0078】
検出アセンブリ3は、好ましくは引張り及び/または歪み修正アセンブリ4と、切断アセンブリ5との間に挟まれる。
【0079】
検出アセンブリ3は、少なくとも1つの接触部材31、詳細には第1の接触部材31を備える。第1の接触部材31は、好ましくは送り込みステップ中に、理想的な直線経路に対して要素2と接して例えば接触するように、供給ラインAの一方の側に配置される。
【0080】
接触部材31は、接触部材31と接触するよう設置された要素2、またはより一般的には送り込まれた要素2の部分の、特に瞬間的かつ局所的形状を検出するための、センサデバイス33と関連付けられる。
【0081】
好ましくは、接触部材31は周辺で、詳細には要素2が供給ラインA自体に沿って送り込まれた時に要素2に接して接触するよう、上記の供給ラインAを含んだ面で回転可能に取り付けられた、少なくとも1つの接触ホイールによって作られる。
【0082】
好ましくは、検出アセンブリ3は、一対の接触部材、詳細には供給ラインAに対して互いに対向した、第1の接触部材31及び第2の接触部材32を備える。
【0083】
第1の接触部材31及び第2の接触部材32は、好ましくはそれらの間で通過チャネル34を画定し、通過チャネル34によって、送り込みステップ中に要素2は接触が保たれる。
【0084】
実際、要素2は、接触部材31及び第2の接触部材32との一定の接触によって、詳細には圧縮応力を、第1の接触部材31及び第2の接触部材32に伝える。
【0085】
供給ラインAから局所的に離隔または逸脱した要素2の形状の存在において、例えばそれが湾曲または不規則であるために、この応力は、例えば第1の接触部材31及び第2の接触部材32に作用する圧縮作用の増減による変動を、受ける場合がある。
【0086】
センサデバイス33は、例えばこの応力を示す信号を発するよう構成された伸縮計である、感応素子35を備える。
【0087】
したがって感応素子35は、一般に圧縮または引張り応力を検出し得る。その程度及び向きは、上記の接触、及び要素2の任意の歪みの向き、したがって細長い要素2の局所的形状に依拠する。
【0088】
より正確には、第1の接触部材31及び第2の接触部材32が設けられた場合、それらは好ましくは、通過チャネル34を介して要素2によって部材に伝えられる、任意の静的作用及び動的作用を検出するよう、センサデバイス33が適用されるアーム37で支持された支持フレーム36によって支えられる。
【0089】
好ましくは、支持フレーム36は、それぞれのアーム37によって装置1の固定フレームか、または基礎に接続される。アーム37には、少なくとも1つのセンサデバイス33が有利に適用され、任意の向きの要素2における瞬間的歪みを検出する。
【0090】
詳細には、感応素子35は、アーム37に実現された、例えば平坦形状のハウジングシート37aと関連して収容され得る。
【0091】
図4に例として示された実施形態において、フレーム36は、一対のアーム37によって、固定フレームまたは基礎に接続される。
【0092】
代替または追加として、検出アセンブリ3’のセンサデバイス33’は、感応素子35’として少なくとも1つのロードセルを備える(
図5参照)。
【0093】
有利には、センサデバイス33、33’の感度を向上させるために、接続部材または関節継手38を挟むことによって、アーム37を接触部材31、32の支持フレーム36に接続さえ得る(
図5参照)。
【0094】
好ましくは、検出アセンブリ3、3’は、各接触部材31、32またはそれらのうち1つのみに、好適に配置された複数の感応素子35、35’を備え、例えば互いの入射、特に直交、水平、及び垂直の空間における異なる方向の応力を検出する。例えば感応素子35、35’自体が、一対の共通の傾斜面、好ましくは直交した面における応力を検出するために、一対の感応素子35、35’をアーム37または接触部材31、32において方向付けるよう、配置され得る。
【0095】
検出の信頼性を向上させるために、感応素子35、35’は、接触部材31、32自体、及び/またはアーム37の周りに、例えばアーム37の内側及び外側の両方、上面及び下面に配置され、それぞれの検出方向に沿った要素2の形状の任意の逸脱を、認識かつ区別し得る。同じ方法で、感応素子35、35’は、各アーム37に配置され得る。代替として、例えば第1の方向及び好ましくは第1の方向に対して直交して傾斜した方向に沿って、逸脱を測定するために、アーム37が一対の感応素子35、35’を互いの入射面、好ましくは直交面に収容することを提供することが可能である。例えば、垂直に沿った、及び水平に沿った要素2の形状の歪みは、本発明によって、検出、判断、及び区別され得る。
【0096】
供給ラインAが直線状である、多くの場合において、通過チャネル34は、実質的に直線状の経路に従って供給ラインAに沿って配置される。したがって、第1の接触部材31及び第2の接触部材32は、固定支持フレーム36によって支持された、取り付けられた自由なアイドル状態のホイールによって有利に作られる。通過チャネル34が、局所的曲率を有する要素2の一部によって横切られたとき、固定された支持フレーム36は動かされることはない。反対に支持フレーム36は、要素2によって刺激され、感応素子35、35’によって検出された、対応する曲げ反応によって同様に反応する。
【0097】
詳細には接触ホイールで作られた、第1の接触部材31及び第2の接触部材32は、例えばバネ、好ましくは支持フレーム36に関連付けられた調整部材40を介して予め荷重が加えられたバネなど、弾性タイプのコントラスト手段39によって、要素2を互いに締め付けられ続けてよい(
図4及び
図5参照)。
【0098】
詳細には、第1の接触部材31及び第2の接触部材32、好ましくはホイールは、好ましくは同じ支持フレーム36によって支えられる。
【0099】
好ましくは第1の接触部材31は、支持フレーム36に固定して支えられ、一方で例えば送り込み供給ラインAの上方に位置された第2の接触部材32は、前述のコントラスト手段39を挟むことによって、摺動調整可能な方法で支持フレーム36に支えられ、横断寸法が変化しても要素2の締付を調整する。
【0100】
この装置は、検出アセンブリ3の上流側に配置された、少なくとも1つの誘導アセンブリまたはフィルタ6も有用に備え、供給ラインAに沿って要素2を誘導し得る。それによって、検出アセンブリ3の上流側に配置された補正部材または歪み修正部材によって課せられた要素2の逸脱を、フィルタリングしたがって除去し、要素2に特有の任意の残留曲率または直線性の程度のみを検出するのを可能にする。
【0101】
誘導またはフィルタアセンブリ6は、例えば誘導スリーブによって、または同等の好ましくはアイドル状態だか
図1に示されるように効果的に誘導するため要素2を締め付けるよう適応された、対向したホイールの一対、またはいくつかの対によって作られ得る。
【0102】
このように、望ましくない逸脱、及び検出アセンブリ3を介した要素2の形状の適切な検出を阻害する場合がある振動の発現は、大幅に軽減される。
【0103】
本発明による方法、及び本発明による装置の動作は、上記の説明から容易に理解可能である。
【0104】
要素2は、供給ラインAに沿って、好ましくは引張り及び/または歪み修正アセンブリ4を介して送り込まれる。
【0105】
次に要素2は、誘導アセンブリまたはフィルタ6を通して導かれ、任意の補正部材または他の機械的部材が提供された場合はそれによって発生した逸脱の影響を排除する。
【0106】
誘導アセンブリ6の下流側において、要素2は検出アセンブリ3の内側に、詳細には通過チャネル34を通して到達する。
【0107】
通過チャネル34を横切るとき、要素2は第1の接触部材31及び第2の接触部材32と接触する。
【0108】
センサデバイス33、33’は、第1の接触部材31及び第2の接触部材32において要素2によって加えられた応力を、好ましくは連続的に検出する。応力は、残留曲率、または供給ラインAから要素2を離隔する、要素2の形状における他の局所的不規則性によって、変化し得る。
【0109】
したがって装置1の処理ユニットは、個々のセンサデバイス33、33’のそれぞれの感応素子35、35’から、一連の信号を受信する。これらの信号は、要素2の形状、したがって直線性または曲率の相対程度を判断可能であり、検出アセンブリ3の上流側に配置されたそれぞれの歪み修正及び/または補正アセンブリによって実施された歪み修正部材の調整における、考えられる補正をするために有用である。
【0110】
有利には、この装置は、細長い要素における任意の歪みの実態及び向きを、判断及び区別をして、それを定量化すること、及び/または好適な物質に補正を成すこと、を可能にする。
【0111】
図2に示された別の実施形態によると、装置10は、同様に接触部材31、32の第1の対3aと、接触部材31、32の第2の対3bとを含んだ、検出アセンブリ30を備える。
【0112】
第1の対3a及び第2の対3bは、順次、好ましくは切断アセンブリ5の直ぐ上流側に、供給ラインに沿って好ましくは共に設けられる。
【0113】
装置10の動作は、
図1に示される実施形態のために上記で説明したものと極めて類似する。
【0114】
図3に示される別の実施形態によると、
図1に示される実施形態に別様で建設的かつ機能的に極めて類似した装置100は、検出アセンブリ3の下流側に配置された、追加の誘導アセンブリまたはフィルタ60を含む。
【0115】
この実施形態は、要素2の形状の検出において、より良好な精度を保証する。なぜなら、追加の誘導アセンブリまたはフィルタ60は、例えば切断アセンブリ5の下流で生じる場合がある片持ち梁式条件によって、要素2に誘発される任意の応力及び場合によって振動を、完全に排除することを保証するからである。これらの応力は、切断アセンブリ5の下流側で実施される曲げ加工作業によって、さらに大きくなり得る。
【0116】
図6に示される実施形態によると、本発明による装置は、詳細には金属要素である一対の要素2を、横並びに配置されたそれぞれの供給ラインAによって供給するよう意図される。検出アセンブリ3’は、送り込まれた各要素2のために、少なくとも1つの接触部材31a、31bを含む。最後に、検出アセンブリ3’は、好ましくは互いから独立した一対の検出アセンブリ3から構成されるか、または含み、それによってそれらは互いに干渉することなく、独立した検出を行ない得る。
【0117】
好ましくは、検出アセンブリ3’は、検出されることになる各要素2のための供給ラインに対して互いに対向した、第1の接触部材31a、31b、及び第2の接触部材32a、32bを含む。
図7に示される実施形態において、例えば前述の接触部材の対は、それらのそれぞれの要素2における供給ラインを横断して重ねられる。
【0118】
図8に示される別の実施形態によると、本発明による装置は、前の場合のように、それぞれの供給ラインに沿って、横並びの一対の要素2を送り込むよう意図される。しかしこの場合、検出デバイス3’の接触部材は、要素2の送り込み方向に沿って、ずらして連続的に設置される。詳細には、好ましくは接触部材の対31a、32a、及び31b、32bは、上記の送り込み方向に沿って連続的に配置される。
【0119】
したがって、本発明による装置は、供給ライン、具体的には直線形状からの要素2の任意の逸脱を、たとえ送り込まれる要素が2本以上であっても、検出を可能にする。
【0120】
例として説明した感応装置は、様々な要望によって多くの変形及び変更を受ける。
【0121】
本発明の実用的な実施形態において、使用される材料、及び形状及び寸法は、要件によって変更され得る。
【0122】
任意の請求項で言及される技術的特徴の後に参照記号が続くが、これらのような参照記号は、特許請求項の理解を向上させる目的としてのみ含まれる。したがってこれらのような参照記号によって例としての目的のために識別される各要素の範囲がどうであれ、それらの参照記号は、いかなる態様においても限定を意味するものではない。