IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社サムポローニアの特許一覧

<>
  • 特許-表示装置 図1
  • 特許-表示装置 図2
  • 特許-表示装置 図3
  • 特許-表示装置 図4
  • 特許-表示装置 図5
  • 特許-表示装置 図6
  • 特許-表示装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20250303BHJP
【FI】
G06Q50/18
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023087861
(22)【出願日】2023-05-29
(65)【公開番号】P2024171024
(43)【公開日】2024-12-11
【審査請求日】2023-05-29
【審判番号】
【審判請求日】2024-02-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522389715
【氏名又は名称】株式会社サムポローニア
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 章吾
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 慶
(72)【発明者】
【氏名】松井 宏壮
【合議体】
【審判長】殿川 雅也
【審判官】道祖土 新吾
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-36334(JP,A)
【文献】特開2021-99627(JP,A)
【文献】特開2015-132882(JP,A)
【文献】特開2017-157247(JP,A)
【文献】特開2017-102641(JP,A)
【文献】特開2021-9499(JP,A)
【文献】特開2012-128598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/00
G03G 21/00
G03G 21/16
G03G 21/18
C06Q 50/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遺産の被相続人に対して血縁関係を有する複数の血族をそれぞれ示す複数の血族情報が、前記複数の血族情報の順序を示す規則に基づいて並べられた相続人判定表を表示する表示装置であって、
前記表示装置に対して入力される指示を受け付ける受付部と、
前記規則を取得する取得部と、
前記規則に応じて前記相続人判定表における前記複数の血族情報の前記順序を決定し、前記複数の血族情報を前記順序に並べて前記相続人判定表を生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記相続人判定表を表示する表示部と、
を備え、
前記相続人判定表は、
前記規則に基づいて、前記複数の血族情報が並べて配置される第1領域と、
前記複数の血族情報に対応する相続順位を示す相続順位情報が並べて配置される第2領域と
を含み、
前記受付部が前記相続人判定表に含まれる血族のうちの一人を選択する選択指示を受け付けると、前記表示部は、前記相続人判定表のうち前記選択指示に対応する血族に関する画像を強調表示し、
前記選択指示の受け付け前に、前記第1領域に前記血族情報が配置済みであり、前記第2領域に前記相続順位情報が配置済みである、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遺産相続において、遺産相続の対象者である相続人を親族者から特定する必要がある。特許文献1には、相続人の情報を入力することにより、受け付けた相続人の情報に基づいて相続家系図を生成して出力する相続家系図生成出力手段が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-121145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の相続家系図生成出力手段において、親族者のうち相続人に相当する人物は、入力者が特定する必要があり、遺産相続及び家系図に関する知識が乏しい人物にとって、相続人の特定は容易ではない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の血族のうちから相続人を容易に判別することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る表示装置は、遺産の被相続人に対して血縁関係を有する複数の血族をそれぞれ示す複数の血族情報が、前記複数の血族情報の順序を示す規則に基づいて並べられた相続人判定表を表示する。本発明に係る表示装置は、受付部と、取得部と、生成部と、表示部とを備える。前記受付部は、前記表示装置に対して入力される指示を受け付ける。前記取得部は、前記規則を取得する。前記生成部は、前記規則に応じて前記相続人判定表における前記複数の血族情報の前記順序を決定し、前記複数の血族情報を前記順序に並べて前記相続人判定表を生成する。前記表示部は、前記生成部によって生成された前記相続人判定表を表示する。前記相続人判定表は、第1領域と、第2領域とを含む。前記第1領域には、前記規則に基づいて、前記複数の血族情報が並べて配置される。前記第2領域には、前記複数の血族情報に対応する相続順位を示す相続順位情報が並べて配置される。また
、前記受付部が前記相続人判定表に含まれる血族のうちの一人を選択する選択指示を受け付けると、前記表示部は、前記相続人判定表のうち前記選択指示に対応する血族に関する画像を強調表示する。また、前記選択指示の受け付け前に、前記第1領域に前記血族情報が配置済みであり、前記第2領域に前記相続順位情報が配置済みである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の血族のうちから相続人を容易に判別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態1に係る相続人判定シートを示す図である。
図2】実施形態1に係る相続人判定シートの変形例を示す図である。
図3】実施形態1に係る相続人判定シートを示す図である。
図4】実施形態1に係る相続人判定シートを示す図である。
図5】実施形態3に係る情報処理を示す機能ブロック図である。
図6】実施形態3に係る相続人判定表の一例を示す図である。
図7】表示部に表示された相続人判定表を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0015】
[実施形態1]
図1を参照して、実施形態1に係る相続人判定シート1について説明する。図1は、実施形態1に係る相続人判定シート1を示す図である。
【0016】
相続人判定シート1は、遺産相続において、ある被相続人に対する相続人の判別に用いられる。相続人判定シート1は、定型の大きさ(一例としてA4サイズ)に裁断された紙又は樹脂シート等のシート状の部材で形成される。なお、相続人判定シート1は、外形形状(形、サイズ及び厚み)は特に限定されるものではない。
【0017】
図1に示すように、相続人判定シート1は、第1領域11と、第2領域12とを備える。第1領域11には、被相続人との続柄を示す13個の血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pが並べて配置される。以下、血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pの各々を血族情報111と記載することがある。言い換えると、13個の血族情報111は、遺産の被相続人に対して血縁関係を有する13人の血族をそれぞれ示す。なお、本実施形態における「血族」には、法定血族が含まれる。
【0018】
第1領域11は、例えば、相続人判定シート1の第1面に設けられる。詳細には、相続人判定シート1の第1面において、第1領域11は、横(左右)方向における中央より左側に設けられる。第1領域11において、13個の血族情報111は、縦(上下)方向に並べて配置される。具体的には、第1領域11には、被相続人の父を示す血族情報111a「父A」、被相続人の母を示す血族情報111b「母A」、被相続人のいずれかの兄弟をそれぞれ示す血族情報111c「兄弟A」、111d「兄弟B」、被相続人のいずれかの子をそれぞれ示す血族情報111e「子A」、111f「子B」、111g「子C」、被相続人の「子A」のいずれかの子、つまり被相続人のいずれかの孫を示す血族情報111h「孫Aa」、111j「孫Ab」、被相続人の「子B」のいずれかの子、つまり被相続人のいずれかの孫を示す血族情報111k「孫Ba」、111m「孫Bb」、被相続人の「子C」のいずれかの子、つまり被相続人のいずれかの孫を示す血族情報111n「孫Ca」、111p「孫Cb」が上から順に並べられる。
【0019】
第2領域12は、第1領域11の右側に設けられる。第2領域12には、13個の血族情報111に対応する相続順位を示す相続順位情報121a~121h、121j、121k、121m、121n、121pが縦(上下)方向に並べて配置される。以下、相続順位情報121a~121h、121j、121k、121m、121n、121pの各々を相続順位情報121と記載することがある。相続順位情報121は、血族情報111に応じた相続順位を「1」、「2」又は「3」のいずれかの文字で示す。相続順位情報121において、「1」は、相続順位が1位であることを示す。「2」は、相続順位が2位であることを示す。「3」は、相続順位が3位であることを示す。なお、星マークで囲われた「1」(以下、「星1」)は、代襲相続の場合の相続順位であることを示す。相続順位情報121a~121h、121j、121k、121m、121n、121pは、それぞれ、血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pに対応する位置に配置される。具体的には、相続順位情報121は、縦(上下)方向において、対応する血族情報111と同じ位置に配置される。
【0020】
具体的には、相続順位情報121a「2」は、血族情報111a「父A」に対応する。相続順位情報121aは、「父A」の相続順位が2位であることを示す。相続順位情報121aは、縦(上下)方向において、血族情報111aと同じ位置に配置される。
【0021】
相続順位情報121b「2」は、血族情報111b「母A」に対応する。相続順位情報121bは、「母A」の相続順位が2位であることを示す。相続順位情報121bは、縦(上下)方向において、血族情報111bと同じ位置に配置される。
【0022】
相続順位情報121c「3」、121d「3」は、それぞれ、血族情報111c「兄弟A」、111d「兄弟B」に対応する。相続順位情報121c、121dは、それぞれ、「兄弟A」及び「兄弟B」の相続順位が3位であることを示す。相続順位情報121c、121dは、それぞれ、縦(上下)方向において、血族情報111c、111dと同じ位置に配置される。
【0023】
相続順位情報121e「1」、121f「1」、121g「1」は、それぞれ、血族情報111e「子A」、111f「子B」、111g「子C」に対応する。相続順位情報121e、121f、121gは、それぞれ、「子A」、「子B」及び「子C」の相続順位が1位であることを示す。相続順位情報121e~121gは、それぞれ、縦(上下)方向において、血族情報111e~111gと同じ位置に配置される。
【0024】
相続順位情報121h「星1」、121j「星1」、121k「星1」、121m「星1」、121n「星1」、121p「星1」は、それぞれ、血族情報111h「孫Aa」、111j「孫Ab」、111k「孫Ba」、111m「孫Bb」、111n「孫Ca」、111p「孫Cb」に対応する。相続順位情報121h、121j、121k、121m、121n、121pは、それぞれ、「孫Aa」、「孫Ab」、「孫Ba」、「孫Bb」、「孫Ca」及び「孫Cb」の相続順位が1位(代襲相続)であることを示す。相続順位情報121h、121j、121k、121m、121n、121pは、それぞれ、縦(上下)方向において、血族情報111h、111j、111k、111m、111n、111pと同じ位置に配置される。なお、相続順位情報121は、数字で示されているが、数字以外に、例えば漢数字であってもよいし、3種類の記号等であってもよい。
【0025】
相続人判定シート1は、13個の欄131A~131H、131J、131K、131M、131N、131Pを更に備える。以下、欄131A~131H、131J、131K、131M、131N、131Pの各々を欄131と記載することがある。13個の欄131は、第2領域12の右側に設けられる。欄131A~131H、131J、131K、131M、131N、131Pは、縦(上下)方向に並べて配置される。図1に示す例では、欄131は、矩形の枠であるが、欄131の形状及びサイズは、特に限定されない。
【0026】
具体的には、欄131Aは、血族情報111a及び相続順位情報121aに対応する位置に配置される。より詳細には、欄131Aは、対応する血族情報111a及び相続順位情報121aと同じ位置に配置される。
【0027】
欄131B~131Pと、血族情報111b~111p及び相続順位情報121b~121pとの関係は、欄131Aと、血族情報111a及び相続順位情報121aとの関係と同じであるため、説明を省略する。このように、相続人判定シート1には、被相続人に対する相続人を判定するための相続人判定表が形成される。
【0028】
欄131には、目印情報が付加される。例えば、欄131C、131D、131E、131K、131Mには、それぞれ、相続人判定シート1の使用者によってチェックマーク141A~141Eが記入される。以下、チェックマーク141A~141Eの各々をチェックマーク141と記載することがある。欄131は、付加欄の一例である。チェックマーク141は、目印情報の一例である。チェックマーク141は、記入された欄131に対応する血族情報111の示す血族が存命か否かを示す。図1に示す例では、血族情報111の示す血族が存命である場合、対応する欄131にチェックマーク141が記入される。したがって、相続人判定シート1によれば、存命の血族と、存命の血族に応じた相続順位とを容易に把握することができる。その結果、複数の血族のうちから相続人を容易に判別できる。
【0029】
具体的には、第1領域11に含まれる血族のうち、存命の血族を示す血族情報111c、111d、111e、111k、111mが相続人判定シート1の使用者によって特定される。特定された血族情報111c、111d、111e、111k、111mに対応する欄131C、131D、131E、131K、131Mには、それぞれ、使用者によってチェックマーク141A~141Eが記入される。使用者は、チェックマーク141A~141Eが記入された欄131C、131D、131E、131K、131Mに対応する相続順位情報121c、121d、121e、121k、121mを参照することで、血族情報111c、111d、111e、111k、111mに対応する相続順位を把握できる。具体的には、使用者は、血族情報111c、111d、111e、111k、111mのうちから、最も上位(1位又は代襲相続の1位)の相続順位に対応する血族情報111e、111k、111mを抽出する。言い換えると、使用者は、複数の血族のうちから、「子A」、「孫Ba」及び「孫Bb」を相続人として判別する。図1には図示しないが、仮に、「子B」が存命の場合、「孫Ba」及び「孫Bb」に代襲相続が発生しないため、血族情報111k、111mは、相続人から除外される。
【0030】
なお、図1に示す例では、存命の血族に対応する欄131にチェックマーク141が記入される構成としたが、反対に、故人又は存在しない血族に対応する欄131にチェックマーク141が記入される構成でもよい。この場合、使用者は、チェックマーク141が記入されていない欄131に対応する血族情報を抽出することで、相続人を判別する。
【0031】
本実施形態において、欄131に付加される目印情報は、チェックマーク141に限らず、例えば、欄131に記入されるチェックマーク141以外のマーク、欄131に貼り付けられるシール等の部材、及び、欄131に対する穴あけ等であってもよい。
【0032】
また、本実施形態において、第1領域11及び第2領域12には、複数の血族情報111及び複数の相続順位情報121の周囲を囲う欄131と同様の矩形の枠が配置されているが、複数の血族情報111及び複数の相続順位情報121の周囲を囲う枠は、配置されなくてもよい。
【0033】
次に、図2を参照して、実施形態1に係る相続人判定シート1の変形例について説明する。図2は、実施形態1に係る相続人判定シート1の変形例を示す図である。
【0034】
相続人判定シート1の変形例である相続人判定シート1Aは、欄131の代わりに、欄131に相当する欄132が第2領域12に形成される以外、相続人判定シート1と同じである。
【0035】
具体的には、相続人判定シート1Aは、第1領域11と、第2領域12とを備える。第1領域11には、被相続人との続柄を示す13個の血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pが並べて配置される。第2領域12には、13個の血族情報111に対応する相続順位を示す相続順位情報121a~121h、121j、121k、121m、121n、121pが縦(上下)方向に並べて配置される。相続順位情報121a~121h、121j、121k、121m、121n、121pは、それぞれ、血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pに対応する位置に配置される。具体的には、相続順位情報121は、縦(上下)方向において、対応する血族情報111と同じ位置に配置される。
【0036】
更に、相続人判定シート1Aは、13個の欄132A~132H、132J、132K、132N、132N、132Pを備える。以下、欄132A~132H、132J、132K、132M、132N、132Pの各々を欄132と記載することがある。欄132は、付加欄の一例である。13個の欄132は、第2領域12に形成される。具体的には、欄132A~132H、132J、132K、132M、132N、132Pは、それぞれ、相続順位情報121a~121h、121j、121k、121m、121n、121pに重畳して配置される。言い換えると、欄132は、相続順位情報121の周囲を囲う枠である。つまり、相続順位情報121は、欄132に配置される。
【0037】
欄132には、目印情報が付加される。例えば、欄132C、132D、132E、132K、132Mには、それぞれ、相続人判定シート1の使用者によってマーク142A~142Eが記入される。一方、欄132A、132B、132F、132G、132H、132J、132N、132Pには、マーク143A~143Cが記入される。以下、マーク142A~142Eの各々をマーク142と記載し、マーク143A~142Cの各々をマーク143と記載することがある。マーク142及びマーク143は、目印情報の一例である。
【0038】
例えば、マーク142は、丸印の記号(以下「○」)で示される。マーク143は、バツ印の記号(以下「×」)で示される。なお、マーク142及びマーク143は、上記の記号等に限定されない。本実施形態においては、血族情報111の示す血族が存命である場合、対応する欄132にマーク142が記入される。マーク142は、血族が存命であることを示す第1目印情報の一例である。
【0039】
一方、血族情報111の示す血族が故人である場合、対応する欄132にマーク143が記入される。マーク143は、血族が故人であることを示す第2目印情報の一例である。このように、マーク142及びマーク143は、欄132に配置された相続順位情報121に重畳して付加される。また、本実施形態において、血族のうち生まれていない人物には、目印情報は付加されない。
【0040】
相続人判定シート1Aによれば、使用者はマーク142A~142Eが記入された欄132C、132D、132E、132K、132Mに配置された相続順位情報121c、121d、121e、121k、121mを参照することで、マーク142A~142Eに対応する相続順位を容易に把握できる。このように、相続順位情報121と欄132とを共用することで相続人判定シート1Aをコンパクトに形成するとともに、相続順位情報121に重畳してマーク142又はマーク143が付加されることで、相続人判定シート1Aの使用者が存命の血族の相続順位情報121を把握しやすくなる。
【0041】
次に、図2及び図3を参照して、実施形態1に係る相続人判定シートにおける血族情報111の並び順について説明する。図3は、実施形態1に係る相続人判定シート1Bを示す図である。
【0042】
図2に示すように、相続人判定シート1Aにおいて、血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pは、世代順に並ぶ。
【0043】
相続人判定シート1Aにおいて、血族が世代順に並んでいるため、相続人判定シート1Aの使用者にとって、被相続人の血族の全体像が把握しやすい。
【0044】
具体的には、血族情報111a~111h、111j、111k、111m、111n、111pのうち、最も前の世代に相当する血族情報111a「父A」が第1領域11において一番目(最上段)に配置される。次に、血族情報111a「父A」と同じ世代の血族情報111b「母A」が二番目(二段目)に配置される。なお、同じ世代である血族情報111a「父A」と血族情報111b「母A」との順番は入れ替わっていてもよい。また、図示しないが、仮に、相続人判定シート1Aにおいて、「祖父」又は「祖母」等の血族情報111a及び血族情報111bより前の世代の血族情報111が含まれる場合、「祖父」又は「祖母」を示す血族情報111は、血族情報111a及び血族情報111bより上段に配置される。
【0045】
以下、第1領域11において3番目(三段目)以降に、被相続人の「兄弟」の世代に相当する血族情報111c、111d、被相続人の「子」の世代に相当する血族情報111e、111f、111g、及び、被相続人の「孫」の世代に相当する血族情報111h、111j、111k、111m、111n、111pが順に配置される。
【0046】
一方、図3は、相続人判定シート1Bを示す。相続人判定シート1Bは、血族情報111の並び順が異なる以外、相続人判定シート1Aと同じである。具体的には、相続人判定シート1Bは、相続人判定シート1Aと比べて、血族情報111の代わりに血族情報112を有し、相続順位情報121の代わりに相続順位情報122を有し、血族情報112と相続順位情報122との対応関係が異なる。なお、図3では、図を見やすくするため、マーク142及びマーク143を付していない。
【0047】
相続人判定シート1Aにおいて、血族情報112a~112h、112j、112k、112m、112n、112pは、直系尊属又は直系卑属の家系ごとに世代順に並ぶ。血族情報112を直系尊属又は直系卑属の家系ごとに世代順に並べることで、すべての血族を世代順に並べる場合と比べて、特に親子関係がわかりやすくなり、代襲相続が発生しているか否かを判別しやすくなる。
【0048】
具体的には、血族情報112a~112h、112j、112k、112m、112n、112pのうち、最も前の世代に相当する血族情報112a「父A」が第1領域11において一番目(最上段)に配置される。次に、血族情報112a「父A」の配偶者を示す血族情報112b「母A」が二番目(二段目)に配置される。
【0049】
次に、被相続人の子を示す血族情報112c「子A」が三番目(三段目)に配置される。次に、血族情報112c「子A」の直系卑属の子、つまり被相続人の直系卑属の孫を示す血族情報112d「孫Aa」、112e「孫Ab」が四番目(四段目)及び五番目(五段目)に配置される。
【0050】
次に、被相続人の子であって「子A」と異なる「子B」を示す血族情報112f「子B」が六番目(六段目)に配置される。次に、血族情報112f「子B」の直系卑属の子、つまり被相続人の直系卑属の孫を示す血族情報112g「孫Ba」、112h「孫Bb」が七番目(七段目)及び八番目(八段目)に配置される。
【0051】
次に、被相続人の子であって「子A」及び「子B」と異なる「子C」を示す血族情報112j「子C」が九番目(九段目)に配置される。次に、血族情報112j「子C」の直系卑属の子、つまり被相続人の直系卑属の孫を示す血族情報112k「孫Ca」、112m「孫Cb」が十番目(十段目)及び十一番目(十一段目)に配置される。
【0052】
次に、被相続人の兄弟、つまり、血族情報112a「父A」と血族情報112b「母A」との子であって被相続人以外の「兄弟A」及び「兄弟B」をそれぞれ示す血族情報112n「兄弟A」、112p「兄弟B」が十二番目(十二段目)及び十三番目(十三段目)に配置される。
【0053】
なお、図示しないが、仮に、相続人判定シート1Bにおいて、「兄弟A」の子、つまり被相続人の「甥」又は「姪」が含まれる場合、「甥」又は「姪」を示す血族情報111は、血族情報112n「兄弟A」の直下の段に配置される。
【0054】
なお、相続人判定シートにおける血族情報111の並び順は、上記に限定されない。例えば、相続人判定シートにおける血族情報111は、後の世代から順に並べられてもよい。
【0055】
また、本実施形態において、相続人判定表は、相続人判定シートにおける第1面に形成される構成としたが、これに限らず、相続人判定表は、シートの第1面と異なる第2面にわたって形成されてもよい。
【0056】
また、本実施形態において、血族情報111は、血縁関係を示す情報に限らず、例えば、血族の氏名を示す情報であってもよい。また、血族情報111は、予め記載されているが、使用者によって記入される構成でもよい。
【0057】
次に、図4を参照して、実施形態1に係る相続人判定シート1Cについて説明する。図4は、実施形態1に係る相続人判定シート1Cを示す図である。
【0058】
相続人判定シート1Cは、図2に示す相続人判定シート1Aに加えて、第3領域15を更に備える。第3領域15は、遺産相続において、血族ごとに必要な戸籍謄本を示す領域である。一例として、第3領域15は、第2領域12の右側(右隣)に設けられる。第3領域15には、血族の数に応じた欄151及び欄152が、それぞれ縦(上下)方向に並べて配置される。具体的には、血族の数に応じた欄151は、第2領域12の右隣に設けられ、血族の数に応じた欄152は、並べられた欄151の右隣に設けられる。
【0059】
本実施形態において、欄151には、マーク144が付加され、欄152には、マーク145が付加される。マーク144及びマーク145は、それぞれ、第3目印情報及び第4目印情報の一例である。マーク144は、マーク142に対応して配置される。詳細には、マーク144は、マーク142が付加された欄132に対して、縦(上下)方向において同じ位置にある欄151に付加される。マーク145は、マーク143に対応して配置される。詳細には、マーク145は、マーク143が付加された欄132に対して、縦(上下)方向において同じ位置にある欄152に付加される。
【0060】
例えば、欄151は、遺産相続において、対応する血族の現在の戸籍謄本が必要であることを示す。欄152は、遺産相続において、対応する血族の現在及び過去の全ての戸籍謄本が必要であることを示す。したがって、遺産相続の際、血族ごとに必要な戸籍謄本を相続人判定シート1の使用者が容易に判別可能になる。
【0061】
図4に示す例では、マーク144及びマーク145は、同じチェックマークであるが、特にマークの形状は限定されない。また、マーク144とマーク145とは、互いに異なる形状のマークであってもよい。更に、第3領域15には、欄151及び欄152の代わりに、一列に並んだ複数の欄が設けられていてもよい。この場合、マーク144とマーク145とが互いに異なる形状のマークであると、一列に並んだ複数の欄であっても相続人判定シート1の使用者が血族ごとに必要な戸籍謄本を容易に判別可能になる。
【0062】
また、本実施形態において、第2領域12は、1人の被相続人に対して、1組の相続順位情報121の組を含む構成としたが、これに限らず、第2領域12は、複数の人物にそれぞれ対応する複数の相続順位情報121の組を含んでいてもよい。
【0063】
[実施形態2]
続いて、実施形態2に係る表示装置に表示される相続人判定表について説明する。実施形態2は、相続人判定表が形成される媒体が実施形態1と異なる。具体的には、実施形態2において、相続人判定表は、表示装置に表示される。以下、実施形態2について実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と重複する事項の説明は割愛する。
【0064】
まず、図5を参照して、実施形態2に係る情報処理装置2を説明する。図5は、実施形態2に係る情報処理装置2を示す機能ブロック図である。
【0065】
図5に示すように、情報処理装置2は、制御部21と、表示部22と、操作部23と、記憶部24とを備える。情報処理装置2は、例えば、パソコン(PC:Personal Computer)、タブレット端末又はスマートフォン等である。情報処理装置2は、表示装置の一例である。制御部21は、図示しない中央処理演算素子(Central Processing Unit:CPU)を含み、表示部22及び操作部23を制御する。制御部21は、受付部201、取得部202、生成部203及び表示処理部204を含む。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機ELディスプレイ等である。表示部22は、各種画像を含む画面を表示する。操作部23は、例えば、マウス又はキーボード等である。操作部23には、情報処理装置2のユーザーによる指示が入力される。また、表示部22及び操作部23は、例えば、タッチパネルディスプレイであってもよい。記憶部24は、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体、メモリ(読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)及びランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM))の少なくとも1つを含む。記憶部24には、各種のプログラム及びデータ等が記憶されている。演算装置が各種のプログラムをメモリから読み出して実行することで、制御部21は、受付部201、取得部202、生成部203、表示処理部204として機能する。
【0066】
本実施形態において、記憶部24には、遺産の被相続人に対する血縁関係を示す複数の血族情報211と、血族情報211に対応する相続順位を示す複数の相続順位情報212とが対応付けて記憶されている。
【0067】
生成部203は、記憶部24に記憶された複数の血族情報211及び複数の相続順位情報212に基づいて、複数の血族情報211及び複数の相続順位情報212が規則に基づいて並べられた相続人判定表T1を生成可能である。
【0068】
一例として、情報処理装置2のユーザーが、操作部23を介して情報処理装置2に対して相続人判定表T1を生成する生成指示を入力すると、生成部203は、相続人判定表T1を生成する。
【0069】
次に、図5及び図6を参照して、実施形態2に係る情報処理装置2における相続人判定表T1の生成について説明する。図6は、実施形態2に係る相続人判定表T1の一例を示す図である。図6に示す相続人判定表T1は、説明を容易にするため簡略化している。
【0070】
操作部23を介して情報処理装置2に対して生成指示が入力されると、受付部201は、生成指示を受け付ける。生成指示には、例えば、相続人判定表T1における複数の血族情報211の順序(並び順)を示す順序規則が含まれる。順序規則は、血族情報211の並び順を規定する規則の一例である。
【0071】
受付部201が生成指示を受け付けると、取得部202は、受付部201が受け付けた生成指示に含まれる順序規則を取得する。また、生成部203は、記憶部24に記憶された複数の血族情報211及び複数の相続順位情報212を取得し、複数の血族情報211の各々を示す複数の血族画像G1と、複数の血族情報211の各々に対応する相続順位情報212を示す複数の順位画像G2とを生成する。
【0072】
具体的には、生成部203は、「父A」に対応する血族情報211aを示す血族画像G1aと、血族情報211aに対応する相続順位情報212aを示す順位画像G2aとを生成する。生成部203は、「母A」に対応する血族情報211bを示す血族画像G1bと、血族情報211bに対応する相続順位情報212bを示す順位画像G2bとを生成する。生成部203は、「兄弟A」に対応する血族情報211cを示す血族画像G1cと、血族情報211cに対応する相続順位情報212cを示す順位画像G2cとを生成する。生成部203は、「子A」に対応する血族情報211dを示す血族画像G1dと、血族情報211dに対応する相続順位情報212dを示す順位画像G2dとを生成する。生成部203は、「孫Aa」に対応する血族情報211eを示す血族画像G1eと、血族情報211eに対応する相続順位情報212eを示す順位画像G2eとを生成する。
【0073】
生成部203は、生成した複数の血族画像G1ごとに、血族画像G1対応する順位画像G2を組み合わせた結合画像G10を生成する。具体的には、生成部203は、血族画像G1aと順位画像G2aとを並べた結合画像G10aを生成する。例えば、結合画像G10aにおいて、血族画像G1aは、順位画像G2aの左に位置する。生成部203は、血族画像G1bと順位画像G2bとを並べた結合画像G10bを生成する。例えば、結合画像G10bにおいて、血族画像G1bは、順位画像G2bの左に位置する。生成部203は、血族画像G1cと順位画像G2cとを並べた結合画像G10cを生成する。例えば、結合画像G10cにおいて、血族画像G1cは、順位画像G2cの左に位置する。生成部203は、血族画像G1dと順位画像G2dとを並べた結合画像G10dを生成する。例えば、結合画像G10dにおいて、血族画像G1dは、順位画像G2dの左に位置する。生成部203は、血族画像G1eと順位画像G2eとを並べた結合画像G10eを生成する。例えば、結合画像G10eにおいて、血族画像G1eは、順位画像G2eの左に位置する。
【0074】
生成部203は、取得部202によって取得された順序規則に応じて、生成する相続人判定表T1における血族の順序を決定する。より詳細には、生成部203は、取得部202によって取得された順序規則に従って、生成した結合画像G10a~G10eを並べる順序を決定する。
【0075】
図6に示す例では、順序規則は、図2に示す相続人判定シート1Aと同じ、「すべての血族を世代順に並べる」と規定されているものとする。生成部203は、複数の血族を順序規則に応じた順序に並べて相続人判定表T1を生成する。
【0076】
具体的には、生成部203は、結合画像G10a~G10eのうち、最も前の世代に相当する血族情報211a「父A」に対応する結合画像G10aを抽出し、基準位置に設定する。次に、生成部203は、結合画像G10a~G10eのうち、血族情報211a「父A」と同じ世代の血族情報211b「母A」に対応する結合画像G10bを抽出し、基準位置に設定する。基準位置の下に配置する。同様に、生成部203は、結合画像G10bの下に、結合画像G10c~G10eを順に配置して相続人判定表T1を生成する。
【0077】
図6に示すように、相続人判定表T1において、血族画像G1a~G1eは、横(左右)方向における中央より左側に設けられた第1領域11Aにおいて、縦(上下)方向に並べて配置される。また、順位画像G2a~G2eは、第1領域11Aの右側に設けられた第2領域12Aにおいて、縦(上下)方向に並並べて配置される。つまり、相続人判定表T1の第1領域11Aにおいて、複数の血族情報211が、縦(上下)方向に並べて配置される。相続人判定表T1の第2領域12Aにおいて、複数の血族情報211に対応する相続順位情報212が並べて配置される。
【0078】
次に、図5及び図7を参照して、情報処理装置2による相続人判定表T1の表示について説明する。図7は、表示部22に表示された相続人判定表T1を示す図である。
【0079】
図5及び図7に示すように、表示処理部204は、生成部203によって生成された相続人判定表T1を表示部22に表示する処理を行う。表示部22は、表示処理部204の処理に従って相続人判定表T1を表示する。相続人判定表T1によれば、血族に応じた相続順位を容易に把握することができる。その結果、複数の血族のうちから相続人を容易に判別できる。情報処理装置2によって相続人判定表T1を表示することで、紙媒体によらず相続人判定表T1を視認できるため、利便性が高くなる。
【0080】
例えば、表示部22に表示された相続人判定表T1において、血族の並び順の変更が可能である。
【0081】
一例として、情報処理装置2のユーザーが、操作部23を介して情報処理装置2に対して相続人判定表T1における順序規則を変更する変更指示を入力すると、生成部203は、相続人判定表T1を更新する。
【0082】
具体的には、受付部201が変更指示を受け付けると、取得部202は、変更指示に含まれる新たな順序規則を取得する。生成部203は、取得部202によって取得された新たな順序規則に従って、結合画像G10a~G10eを並び替える。このように、情報処理装置2によれば、相続人判定表T1における血族の並び順を容易に変更することができる。
【0083】
また、例えば、表示部22に表示された相続人判定表T1に対して、情報処理装置2のユーザーが、相続人判定表T1に含まれる血族のうちの一人を選択すると、選択された血族に対応する血族画像G1又は順位画像G2の強調表示が可能である。
【0084】
具体的には、情報処理装置2のユーザーが、操作部23を介して情報処理装置2に対して、相続人判定表T1に含まれる血族のうちの一人を選択する選択指示を入力すると、受付部201は、選択指示を受け付ける。選択指示には、選択された血族を示す選択者情報が含まれる。
【0085】
取得部202は、受付部201が受け付けた選択指示に含まれる選択者情報を取得する。表示処理部204は、取得部202によって取得された選択者情報に基づいて、選択者情報の示す血族を示す血族情報211に対応する結合画像G10を相続人判定表T1から特定する。表示処理部204は、特定した結合画像G10のうち、血族画像G1又は順位画像G2を強調表示する処理を行う。例えば、表示処理部204は、血族画像G1又は順位画像G2の表示色を変更したり、血族画像G1又は順位画像G2を点滅表示させる処理を行う。
【0086】
一例として、図7には、表示処理部204によって1つの順位画像G2の表示色が変更された相続人判定表T1を示す。図6では、表示色の変更をハッチングで示している。このように、血族画像G1又は順位画像G2を強調表示することで、情報処理装置2のユーザーが、特定の血族と相続順位の対応関係を把握しやすくなる。
【0087】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0088】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、遺産相続の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0090】
1、1A、1B :相続人判定シート
2 :情報処理装置
11、11A :第1領域
12、12A :第2領域
15 :第3領域
22 :表示部
111 :血族情報
112 :血族情報
121 :相続順位情報
122 :相続順位情報
131 :欄
132 :欄
141 :チェックマーク
142 :マーク(第1目印情報)
143 :マーク(第2目印情報)
144 :マーク(第3目印情報)
145 :マーク(第4目印情報)
202 :取得部
203 :生成部
211 :血族情報
212 :相続順位情報
T1 :相続人判定表
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7