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特許7642786測位についての完全性関連情報のレポーティング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】測位についての完全性関連情報のレポーティング
(51)【国際特許分類】
   H04W 64/00 20090101AFI20250303BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20250303BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20250303BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20250303BHJP
【FI】
H04W64/00
H04W24/10
H04W72/21
H04W72/23
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023506271
(86)(22)【出願日】2021-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-22
(86)【国際出願番号】 EP2021066979
(87)【国際公開番号】W WO2022022892
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-27
(31)【優先権主張番号】63/058,734
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】クオ ピン-ヘン
(72)【発明者】
【氏名】バルブ オアナ-エレナ
(72)【発明者】
【氏名】ミカロプロス ディオミディス
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Swift Navigation,Views on Rel-17 Positioning Enhancements,3GPP TSG RAN#85 RP-191919,フランス,3GPP,2019年09月09日
【文献】u-blox AG,Report of email discussion [99bis#57][LTE/Positioning] Future phase support of SSR,3GPP TSG RAN WG2#101bis R2-1804428,フランス,3GPP,2018年04月04日
【文献】Huawei,Discussion on DL-AoD procedure,3GPP TSG RAN WG3#105bis R3-195593,フランス,3GPP,2019年10月04日
【文献】Qualcomm Incorporated,On impact of NR positioning on existing RRM requirements,3GPP TSG RAN WG4#94_e R4-2000737,フランス,3GPP,2020年02月14日
【文献】LG Electronics,Discussion on necessity and details for physical-layer procedures to support UE/gNB measurements,3GPP TSG RAN WG1#99 R1-1912275,フランス,3GPP,2019年11月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置サーバまたは位置管理関数(LMF)によって実行される方法であって、
少なくとも1つの無線アクセスネットワーク(RAN)ノードに、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報、およびレポートされた情報が有効である間の期間を示す失効時間または有効期間についての要求を送信または提供することと、
1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートを前記少なくとも1つのRANノードから受信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの測位完全性要件に関する前記情報が、測位情報を必要とする少なくとも1つのクライアント、アプリケーション、またはデバイスのアラート限界を含み得、
前記アラート限界が、前記少なくとも1つのクライアント、アプリケーション、またはデバイスによって許容可能な最大位置推定誤差を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのRANノードがレポートすべきである少なくとも1つの完全性メトリックについての要求を送信することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記レポートが、測定および/または測位推定レポーティングを含む、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記受信することが、前記失効時間または有効期間を前記少なくとも1つのRANノードから受信することを含む、あるいは、
前記送信することが、ある完全性メトリックについての要求を送信することを含み、前記受信することが、保護レベルまたは保護レベルに関する完全性リスクが存在するかどうかの指標を受信することを含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
完全性リスクが存在するかどうかを受信した前記保護レベル(PL)に基づいて評価することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記受信することが、測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するための要求または推奨を前記少なくとも1つのRANノードから受信することを含む、あるいは、
前記受信することが、位置補正および/または測定レポートを前記少なくとも1つのRANノードから受信することを含む、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記測定周期が、少なくとも1つの基準信号の送信周期を含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
無線アクセスネットワーク(RAN)ノード、特にユーザ機器によって実行される方法であって、
位置サーバまたは位置管理関数(LMF)から、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報、およびレポートされた情報が有効である間の期間を示す失効時間または有効期間についての要求を受信することと、
前記位置サーバもしくは前記LMFによって提供される前記測位完全性要件に基づいて、かつ/または測位推定の完全性に影響を及ぼす因子に基づいて、関連する完全性メトリックを評価することと、
1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートを前記位置サーバまたは前記LMFに提供することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記レポートが、位置推定が前記位置サーバまたは前記LMFにおいて実行される場合の測定レポーティングをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記評価することが、位置測定または推定を実行すること、および前記失効時間または有効期間を導出することを含み、
前記提供することが、前記位置測定または推定および前記失効時間または有効期間を前記位置サーバまたは前記LMFに提供することを含む、
請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記受信することが、ある完全性メトリックについての要求を受信することを含み、
前記評価することが、位置測定または推定を実行すること、および保護レベル(PL)を含む、要求された前記完全性メトリックを導出することを含み、
前記提供することが、前記PLまたはPLに関する完全性リスクが存在するかどうかの指標を前記位置サーバまたは前記LMFに送信することを含む、
請求項9~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記評価することが、保護レベル(PL)がアラート限界(AL)未満であることを保証するために、測定周期またはレポーティング周期が更新されるべきであるかどうかを評価することを含み、
前記提供することが、前記測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するための要求または推奨を前記位置サーバまたは前記LMFに送信することを含む、
請求項9~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記受信することが、少なくとも誤差許容範囲を含むメッセージを受信することを含み、
前記評価することが、前記誤差許容範囲を用いて、タイミング限界(TL)を計算し、レポーティング周期に対するチェックを実行することを含み、
前記レポーティング周期が前記TLより大きいとき、前記評価することが、位置補正(LC)を計算することをさらに含み、
前記提供することが、前記LCおよび/または測定レポートを前記位置サーバまたは前記LMFに送信することを含む、
請求項9~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
装置であって、
少なくとも1つの無線アクセスネットワーク、RAN、ノード(RAN;UE;10)に、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報、およびレポートされた情報が有効である間の期間を示す失効時間または有効期間についての要求を送信または提供するための手段と、
1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートを前記少なくとも1つのRANノードから受信するための手段と、
を備える、装置。
【請求項16】
装置であって、
位置サーバまたは位置管理関数(LMF;20)から、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報、およびレポートされた情報が有効である間の期間を示す失効時間または有効期間についての要求を受信するための手段と、
前記位置サーバもしくは前記位置管理関数(LMF;20)によって提供される前記測位完全性要件に基づいて、かつ/または測位推定の完全性に影響を及ぼす因子に基づいて、1つまたは複数の関連する完全性メトリックを評価するための手段と、
1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートを前記位置サーバまたは前記位置管理関数(LMF;20)に提供するための手段と、
を備える、装置。
【請求項17】
請求項15に記載の装置において構成される少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~8のいずれかに記載の方法を実行させるプログラム命令をその上に記憶して含む、コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
請求項16に記載の装置において構成される少なくとも1つのプロセッサ上で実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項9~14のいずれかに記載の方法を実行させるプログラム命令をその上に記憶して含む、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
いくつかの例としての実施形態は、概して、ロングタームエボリューション(LTE)または第5世代(5G)無線アクセス技術もしくは新無線(NR)アクセス技術などのモバイルまたはワイヤレス遠距離通信システム、あるいは他の通信システムに関し得る。例えば、ある実施形態は、測位についての完全性関連情報のレポーティングのためのシステムおよび/または方法に関し得る。
【背景技術】
【0002】
モバイルまたはワイヤレス遠距離通信システムの例には、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)、ロングタームエボリューション(LTE)、進化型UTRAN(E-UTRAN)、LTEアドバンスト(LTE-A)、MulteFire、LTE-A Pro、および/または第5世代(5G)無線アクセス技術もしくは新無線(NR)アクセス技術が含まれ得る。5Gワイヤレスシステムは、次世代(NG)の無線システムおよびネットワークアーキテクチャを指す。5Gシステムは、大部分は5Gの新無線(NR)上に構築されるが、5G(またはNG)ネットワークは、E-UTRA無線上にも構築され得る。NRは、10~20Gビット/秒以上のオーダのビットレートを提供し、高速大容量(eMBB)および超高信頼低遅延通信(URLLC)、ならびに大量のマシンタイプ通信(mMTC)などのサービスカテゴリを少なくともサポートし得ると、推定される。NRは、モノのインターネット(IoT)をサポートするために、超ブロードバンドかつ超堅牢な、低レイテンシ接続性および大規模ネットワーキングを供給することを期待されている。IoTおよびマシンツーマシン(M2M)通信がより普及すると、低電力、低データレート、および長寿命電池の必要性を満たすネットワークに対する必要性が高まることとなる。次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)は、5GのためのRANを表し、それは、NRおよびLTE(およびLTEアドバンスト)無線アクセスの両方を提供し得る。5Gにおいて、無線アクセス機能をユーザ機器に提供し得るノード(即ち、UTRANにおけるノードB、NB、またはLTEにおける進化型NB、eNBに類似の)は、NR無線上で構築されるときは次世代NB(gNB)と称され、E-UTRA無線上で構築されるときは次世代eNB(NG-eNB)と称され得ることに留意されたい。
【発明の概要】
【0003】
例としての実施形態の適切な理解のために、添付図面に対して参照が行われるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】一例による、有効および無効な測位の例としての図を示す。
図2】一例による、UEモビリティによって引き起こされる完全性リスクの例としての図を示す。
図3】実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
図4】実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
図5】実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
図6】実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
図7】実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
図8a】実施形態による、方法の例としてのフロー図を示す。
図8b】実施形態による、方法の例としてのフロー図を示す。
図9a】実施形態による、装置の例としてのブロック図を示す。
図9b】実施形態による、装置の例としてのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
ある例としての実施形態のコンポーネントは、本明細書において概して説明され図に示されるように、多種多様な異なる構成において配置され設計され得ると、容易に理解されるであろう。よって、測位についての完全性関連情報のレポーティングのためのシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品のいくつかの例としての実施形態の以下の詳細な説明は、ある実施形態の範囲を限定することを意図したものではなく、選択された例としての実施形態を代表するものである。
【0006】
本明細書全体を通して説明される例としての実施形態の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例としての実施形態において任意の適当なやり方で結合され得る。例えば、「ある実施形態」、「いくつかの実施形態」という語句、または他の類似の言葉の使用は、本明細書全体を通して、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれ得るという事実を指す。よって、「ある実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「他の実施形態において」という語句、または他の類似の言葉の出現は、本明細書全体を通して、必ずしも全てが実施形態の同一グループを指すわけではなく、説明される特徴、構造、または特性が、1つまたは複数の例としての実施形態において任意の適当なやり方で結合され得る。
【0007】
加えて、必要に応じて、後述される異なる関数または手続は、異なる順序で、かつ/または互いに同時に実行され得る。さらに、必要に応じて、説明される関数または手続のうちの1つまたは複数は、任意選択であってもよく、または結合されてもよい。したがって、以下の説明は、ある例としての実施形態の限定ではなく、その原理および教示の実例として考えられるべきである。
【0008】
測位は、様々な垂直位置のための重要な成功要因の1つであり、5Gがサポートすることを目標とするユースケースである。デバイスのおおよその位置または精密な位置に関するナレッジを取得することによって、位置ベースのサービス、自律運転、およびインダストリアルIoTなどのアプリケーションが、5Gシステムによって実現され得る。正確な測位は、典型的には、全地球測位システム(GPS)などの全地球型衛星航法システム(GNSS)技術によって実現され得るが、これらのシステムは、工場自動化または倉庫管理などのいくつかの屋内シナリオに対して十分な正確性を測位に与えることができない場合がある。したがって、3GPP規格によって開発されたダウンリンク(DL)/アップリンク(UL)信号(例えば、測位基準信号(PRS)/サウンディング基準信号(SRS))に基づく無線アクセス技術(RAT)依存の測位方法が、LTE/NRにおいて研究されている。
【0009】
自律型アプリケーション(例えば、自動車)などにおける高精度測位技術に依拠した新たなアプリケーションは、高精度だけでなく高完全性および高確実性に対する必要性をもたらす結果となっている。完全性は、ナビゲーションシステムによって供給される情報の正確性に置かれ得る信頼の尺度を指すことに留意されたい。完全性は、故障の場合に受信機またはUEに適時の警告を与える、システムの能力をも含み得る。5Gサービス要件は、位置関連データの確実性および信頼性レベルを判断する必要性を含み得る。したがって、3GPPは、支援データおよび位置情報の完全性および確実性をサポートするための解決策を調査している。これは、測位完全性の重要業績評価指標(KPI)および関連するユースケースを識別すること、測位完全性検証およびレポーティングを必要とする誤差源、脅威モデル、発生率および故障モードを識別すること、ならびにネットワーク支援およびUE支援完全性のための方法論を研究することを含み得る。
【0010】
実際には、完全性は、測位推定結果が信頼できる程度および/または期間に関する情報を表す。完全性の概念は、GNSSに基づく従来の測位方法についての要素であり、それはまた、正確な測位を必要とするアプリケーション(例えば、自律運転)のためのシステム設計態様であることに留意されたい。これらの状況などでは、完全性に関するいくつかのメトリックが識別されている。これらのメトリックは、アラート限界(AL)、保護レベル(PL)、アラートまでの時間(TTA)、完全性リスク、および完全性イベントを含む。ALは、(アプリケーションに応じて)システムが許容できる最大誤差を指す。PLは、その位置における最大可能誤差の推定を指す。正常な動作では、PLは、ALよりも小さい。TTAは、ナビゲーションシステムが許容範囲を外れ始めてからユーザ機器がアラートを発するまでの最大許容経過時間を指す。完全性リスクは、位置誤差がALより大きい可能性を指し、ユーザはTTA内に警告を受けない。ここでの事前調整は、システム可用性である(即ち、保護レベルはアラート限界よりも低い)。完全性イベント(時間単位毎のイベント数)は、測位誤差が保護レベルより大きいときに発生し、受信機は、TTA内にアラートをトリガしない。
【0011】
図1は、PLおよびALを示し、ALは、一実施例にしたがって、図1に水平アラート限界(HAL)として示されている。より詳細には、図1は、ALおよびPLを考慮に入れる、有効および無効測位の実施例を示す。図1の実施例では、計算された位置は、その予期される誤差(PL)が、許容できる最大誤差(AL)より小さい場合に、「有効」と考えられる。そうでない場合、位置は、「信頼できない」、ゆえに無効であると考えられる。
【0012】
これらのメトリックは、測位の状況において定義されているが、測位フレームワークが測位完全性に関する交換情報をどのようにサポートすべきかについては、定義されていないことに留意されたい。
【0013】
3GPPによって定義されるRAT依存測位フレームワークでは、位置サーバ(例えば、LMF)は、異なる測位方法を実行するためにgNB(または送信/受信ポイント(TRP))およびUEと対話することができる。加えて、位置サーバは、測位がRANにおいてどのように行われるべきかを決定するために、クライアント(例えば、測位情報を必要とするアプリケーション)とも対話し得る。明らかに、アプリケーション(例えば、ビークルツーエブリシング(V2X)用、またはインダストリアルIoT(IIOT)用)に応じて、システムが許容できる最大誤差(即ち、アラートレベル)などの測位要件は、極めて異なり得る。
【0014】
位置サーバと比較して、RANは、典型的には、測位完全性性能に影響を及ぼす多くの因子に関する、より良いナレッジを有することに留意されたい。例えば、主なソース測位誤差は、デバイスモビリティおよび/または測位には不適当な無線伝搬環境、例えば見通し線(LoS)経路の欠如に起因した旧式の測位結果が根本にある場合がある。
【0015】
明らかに、RANは、測定が始められるときにこれらの因子に関してより良い視界を有する。しかしながら、位置サーバがこれらの因子を意識しないとき、位置サーバには、レポートされた情報が信頼できるかどうかが分からず、真のUE位置とレポートされたUE位置との間の不一致が許容誤差よりも大きい場合に、それが完全性リスクとなってしまう場合がある。即ち、PLが実際にALより大きい場合であっても、位置サーバは、依然としてその位置を有効かつ信頼できると考えることがある。
【0016】
図2は、UEモビリティによって引き起こされる完全性リスクの実施例を示している。したがって、図2の実施例は、モビリティに起因した無効な測位の誤用を示している。図2の実施例に示されるように、UEが最大許容誤差の範囲から外に移動すると、推定された位置は既に無効となっているが、それがもはや有効ではないときに、そのような無効な位置がLMFに、かつクライアントにすら依然として使用される。
【0017】
ある実施形態によれば、位置推定が信頼できるかどうか、および/または位置推定が信頼され得る期間に関する情報を、RANノード(例えば、gNB/UE)が導出し得る方法が提供される。実施形態では、RANノードは、位置推定の信頼性についてのこの情報を、デバイスの瞬間状態(例えば、モビリティ、LoS経路の存在など)に関連するそのナレッジと、完全性要件に関する位置サーバからの何らかの支援情報(例えば、必要とされる測位のAL)とに基づいて導出し得る。加えて、または代替として、RANノードは、少なくとも1つの他のRANノードの認識された正当性も考慮に入れて、この情報を導出し得る(例えば、測位を支援するRANノードのうちの1つに悪意があると見なされる場合に、位置推定が信頼できない場合がある)。
【0018】
図3は、一実施形態による、方法の例としてのシグナリング図を示す。図3の実施例に示されるように、ステップ1において、LMFなどの位置サーバは、RAN、例えばgNBおよび/またはUEに測位完全性要件情報を提供し得る。よって、実施形態は、測位セッションの少なくとも1つの完全性要件(例えば、アラート限界)を示す、位置サーバ(例えば、LMF)からRAN(例えば、gNB/UE)への新たなシグナリング、および/またはRANがレポートすべきである少なくとも1つの完全性メトリックの要求を含む。
【0019】
図3の実施例にさらに示されるように、ステップ2において、RAN(例えば、gNB/UE)は、位置サーバ(例えば、LMF)によって提供される測位完全性要件、ならびにUEのモビリティ、無線伝搬のプロパティ、および/または1つもしくは複数のRANノードの認識された正当性などの、測位推定の完全性に影響を及ぼす因子に基づいて、関連する完全性メトリックを評価し得る。無線伝搬のプロパティは、LoS経路の存在または強度を含み得る。したがって、実施形態では、RAN(例えば、gNB/UE)は、位置サーバ(例えば、LMF)によって要求されている少なくとも1つの完全性メトリックを導出し得る。
【0020】
図3の実施例にさらに示されるように、ステップ3において、RAN(例えば、gNB/UE)は、評価されたメトリックを位置サーバ(例えば、LMF)に、可能な限り、位置推定が位置サーバ(例えば、LMF)で行われた場合の測定レポーティングとともに、レポートし得る。よって、実施形態は、少なくとも1つの導出された完全性メトリックを示す、RAN(例えば、gNB/UE)から位置サーバ(例えば、LMF)への新たなシグナリングを提供する。一実施形態では、RANから位置サーバへのシグナリングは、レポートされた測定の失効時間(または有効期間)を含み得る。実施形態によれば、RANから位置サーバへのシグナリングは、保護レベルに関するリスクが存在するかどうかについての指標を含み得る。実施形態では、RANから位置サーバへのシグナリングは、潜在的なレポーティング周期の調整またはリセットについての情報を含み得る。一実施形態では、RANから位置サーバへのシグナリングは、測定レポートとともに位置補正情報を含み得る。
【0021】
一実施形態は、失効時間レポーティングのための方法を目的とし得る。本実施形態では、UE/gNBは、UEモビリティに基づいて、測位推定/測定が有効(信頼可能)状態であり得る期間、またはレポートが異なる時点においてどの程度「信頼できる」(即ち、測位誤差が許容範囲レベルより小さいことを信頼できる)かを評価することが可能であり得る。そのような情報は、測位情報がもはや有用でないか、またはもはや信頼できない(即ち、UEが時間までにアラート限界の範囲から外に移動しているために失効している)ときに、LMFが消費者に(例えば、必要とされるTTAの範囲内で)適時に通知または警告するのに有用であり得る。図4は、本実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
【0022】
図4の実施例に示されるように、400において、LMFは、測位情報を必要とするクライアントのALに関する情報をRANに提供し得る。例えば、クライアントは、測位情報を必要とする、または要求するアプリケーションを含み得る。実施形態では、410において、LMFは、また、失効時間についての要求とともにレポーティング要求を提供し得る。失効時間は、本質的には、レポートされた情報が信頼可能と考えられ得る期間を意味する。このような情報を受信すると、420において、RANは、測定または位置推定を実行し、UEモビリティおよび伝搬環境、ならびにLMFによって提供されるアラート限界などの因子に基づいて、失効時間を導出し得る。図4の実施例にさらに示されるように、430において、RANは、位置測定/推定および導出された失効時間をLMFにレポートし得る。
【0023】
実施形態は、保護レベルおよび/または完全性リスク可能性のレポーティングのための方法を目的とし得る。本実施形態では、UE/gNBは、保護レベル(PL)(即ち、推定される誤差)を評価し、直接レポートすることが可能であり得る。この場合、LMFは、RAN(gNB/UE)によってレポートされたPLに基づいて、完全性リスクが存在するかどうかをそれ自体で評価し得るため、アラート限界(AL)を提供しなくてもよい。一方、ALがLMFによって提供されるとき、RANは、ハード完全性メトリックまたはソフト完全性メトリックなどの他のメトリックを評価し得る。ハード完全性メトリックは、関連するPLを考慮して推定が有効であるかどうかについての完全性リスクに関するバイナリ情報、例えば、はい(1)またはいいえ(0)を含み得る。ソフト完全性メトリックは、完全性リスク確率、即ち、推定誤差がALより大きい、即ち、p∈[0,1]の場合にp(推定誤差>AL)またはp(PL>AL)である可能性を含み得る。図5は、本実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
【0024】
図5の実施例に示されるように、LMFは、500において、RANへの測位情報を必要とするクライアントのALに関する情報を、任意選択でRANに提供し、510において、ある「完全性メトリック」の要求を提供し得る。このような情報を受信すると、520において、RANは、測定または位置推定を実行し、UEモビリティおよび伝搬環境、ならびにLMFによって提供されるアラート限界などの因子に基づいて、要求された完全性メトリック(例えば、PL、位置推定が有効であるかどうかに関する1ビット情報、および/または完全性リスクの可能性)を導出し得る。図5の実施例にさらに示されるように、530において、RANは、位置推定および導出された完全性メトリックをLMFにレポートし得る。
【0025】
さらなる実施形態は、測定および/またはレポーティング周期調整のための方法を目的とし得る。上述の通り、UEモビリティは、位置が経時的に変化すると、完全性リスクを引き起こすことがあり、したがって、位置推定は、それが実際に使用されるときには古くなっている場合がある。そのような問題を緩和するための1つの方法は、RANが、対象デバイスのモビリティレベルに基づいて測定周期および/またはレポーティング周期を調整するように、位置サーバに要求し得ることである。特に、測定周期は、PRS/SRS周期に直接関連し得る。本実施形態では、LMFは、まずALに関する情報を提供してもよく、RANは、誤差をAL未満に保つために測定がどのくらの頻度で行われ、レポートされるべきかを、対象デバイスのモビリティに基づいて評価してもよい。図6は、本実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
【0026】
図6の実施例に示されるように、600において、LMFは、任意選択で、測位情報を必要とするクライアントのALをRANに提供し得る。このような情報を受信すると、620において、RANは、対象デバイスのモビリティレベルに基づいて、完全性リスクなしで正常動作を維持するために、測定周期(例えば、PRS/SRS周期)またはレポーティング周期が、PLが常にAL未満であることを確保するために更新されるべきであるかどうかを評価し得る。図6の実施例にさらに示されるように、630において、RANは、測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するようにLMFに要求または推奨し得る。例えば、モビリティレベルが低いとき、RANは、スペクトル効率を改善するために、より低い頻度で測定および/またはレポーティングを行うことをLMFに提案してもよい。
【0027】
実施形態は、UEベースの位置補正レポートのための方法を目的とし得る。本実施形態によれば、UEがそれ自体の速度を知っているとき、またはセンサからそれ自体の速度を推定もしくは取得しているときに、UEは、自体のタイミング限界(TL)、即ち、上述した失効時間などの、位置推定が有効状態である時間ウィンドウを計算し得る。図7は、本実施形態による、例としてのシグナリングフロー図を示す。
【0028】
図7の実施例に示されるように、700において、LMFは、少なくとも誤差許容範囲を含むALメッセージをUEに提供し得る。実施形態では、710において、UEは、TLを計算し得る。誤差許容範囲メトリックは、TLを計算し、T_reportに対するチェックを実行するために、UEによって使用され得る。例えば、TLは、LMFレポート誤差許容範囲とUE速度との比、例えば、TL=error_tolerance/速度として導出されてもよい。T_reportは、事前スケジュールされた周期時間間隔(固定)(例えば、LTE測位プロトコル(LPP)の場合のように)であってもよく、またはT_reportは、UEが1つのモビリティレベルから別のモビリティレベルに変更したために非推奨になっている場合がある、UE固有の過去レポーティング間隔であってもよい。
【0029】
図7の実施例を続けると、720において、レポーティング周期T_reportがTLより大きく、これが、初期位置推定が失効したこと、およびレポート完全性が損なわれている(即ち、推定された位置関連情報が、UEがそれをLMFにレポートするまで非推奨になる)ことを意味する場合、UEは、730において位置補正(LC)を計算し得る。UEベース測位の場合、LCは、時間の関数、例えば[Δx(t),Δy(t),Δz(t)]と表現される位置差分のベクトルであってもよい。このベクトルは、デカルト座標系の場合の実施例であり、例えば、補正項が局所接平面座標で与えられ得る、他の実施例が使用されてもよいことに留意されたい。代替として、UE支援測位の場合、LCは、時間依存到着時間(TOA)、基準信号時間差(RSTD)値、測定された基準信号受信電力(RSRP)値、または測定された角度値補正項のセットを含み得る。740において、UEは、LCをLMFにレポートし得る。
【0030】
上述した図4~7の例としての実施形態は、任意の適当なやり方で結合され得ることに留意されたい。
【0031】
図8aは、実施形態による、測位についての完全性関連情報のレポーティングのための方法の例としてのフロー図を示している。ある例としての実施形態では、図8aのフロー図は、LTEまたは5G NRなどの通信システム内のネットワークエンティティまたはネットワークノードによって実行され得る。例えば、いくつかの例としての実施形態では、図8aの方法を実行するネットワークノードは、位置サーバまたはLMFなどを含み得る。
【0032】
図8aの実施例に示されるように、方法は、800において、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報を1つまたは複数のRANノード(例えば、gNB、TRP、またはUE)に送信または提供することを含み得る。実施形態では、少なくとも1つの測位完全性メトリックに関する情報が、測位情報を必要とするクライアントまたはデバイスのALを含み得る。加えて、または代替として、方法は、RANノードがレポートすべきである、少なくとも1つの完全性メトリックについての要求を送信することを含み得る。実施形態によれば、方法は、810において、1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートをRANノードから受信することを含み得る。一実施形態では、レポートは、例えば、位置推定が位置サーバにおいて実行される場合に、測定レポーティングをさらに含み得る。
【0033】
ある実施形態によれば、送信すること800は、失効時間(または有効期間)についての要求をRANノードに送信することを含んでもよく、受信すること810は、失効時間をRANノードから受信することを含んでもよく、失効時間は、図4の例としてのシグナリングフローに示されるように、レポートされた情報が信頼できると考えられ得る期間を示す。
【0034】
いくつかの実施形態では、送信すること800は、ある完全性メトリックについての要求を送信することを含んでもよく、受信すること810は、保護レベル(PL)またはPLに関するリスクが存在するかどうかの指標(例えば、推定された誤差)を受信することを含んでもよい。この場合、実施形態によれば、方法は、図5の例としてのシグナリングフローに示されるように、受信した保護レベルに基づいて完全性リスクが存在するかどうかを評価することを含み得る。
【0035】
ある実施形態によれば、受信すること810は、図6の例としてのシグナリングフローに示されるように、測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するための要求または推奨をRANノードから受信することを含み得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、受信すること810は、図7の例としてのシグナリングフローに示されるように、位置補正(LC)および/または測定レポートをRANノードから受信することを含み得る。
【0037】
図8bは、実施形態による、測位についての完全性関連情報のレポーティングのための方法の例としてのフロー図を示している。ある例としての実施形態では、図8bのフロー図は、LTEまたは5G NRなどの通信システム内のネットワークエンティティまたはネットワークノードによって実行され得る。例えば、いくつかの例としての実施形態では、図8bの方法を実行するネットワークノードは、基地局、アクセスノード、eNB、gNB、RANノードおよび/またはNG-RANノード、TRP、UE、モバイルステーション、モバイルデバイス、IoTデバイス、センサなどを含み得る。
【0038】
図8bの実施例に示されるように、方法は、850において、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報を、位置サーバまたはLMFから受信することを含み得る。実施形態では、少なくとも1つの測位完全性メトリックに関する情報は、測位情報を必要とするクライアントまたはデバイスのALを含み得る。加えて、または代替として、方法は、位置サーバまたはLMFにレポートされるべきである、少なくとも1つの完全性メトリックについての要求を受信することを含み得る。
【0039】
実施形態によれば、図8bの方法は、860において、位置サーバもしくはLMFによって提供される測位完全性要件に基づいて、かつ/または測位推定の完全性に影響を及ぼす因子に基づいて、関連する完全性メトリックを評価することをさらに含み得る。例えば、測位推定の完全性に影響を及ぼすそのような因子は、UEのモビリティ、無線伝搬のプロパティ、および/または1つもしくは複数のRANノードの認識された正当性を含み得る。無線伝搬のプロパティは、LoS経路の存在または強度を含み得る。
【0040】
実施形態では、方法は、また、870において、1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートを位置サーバまたはLMFに提供することを含み得る。一実施形態では、レポートは、例えば、位置推定が位置サーバまたはLMFにおいて実行される場合の、測定レポーティングをさらに含み得る。
【0041】
ある実施形態によれば、受信すること850は、失効時間(または有効期間)についての要求を受信することを含み得る。本実施形態では、評価すること860は、位置測定または推定を実行すること、および失効時間を導出することを含み得る。例えば、失効時間は、UEモビリティおよび伝搬環境ならびに/または位置サーバによって提供されるALなどの因子に基づいて導出され得る。本実施形態によれば、送信すること870は、位置測定/推定および失効時間を位置サーバまたはLMFに提供することを含み得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、受信すること850は、ある完全性メトリックについての要求を受信することを含み得る。本実施形態では、評価すること860は、位置測定または推定を実行すること、およびPLなどの要求された完全性メトリックを導出することを含み得る。この場合、送信すること870は、PLまたはPLに関するリスクが存在するかどうかの指標(例えば、推定された誤差)を位置サーバまたはLMFに送信することを含み得る。
【0043】
ある実施形態では、評価すること860は、PLがAL未満であることを保証するために、例えば、完全性リスクなしに正常動作を維持するために、測定周期(例えば、PRS/SRS周期)またはレポーティング周期が更新されるべきかどうかを評価することを含み得る。本実施形態において、送信すること870は、測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するための要求または推奨を位置サーバまたはLMFに送信することを含み得る。例えば、モビリティレベルが低いとき、推奨は、スペクトル効率を改善するために、より低い頻度で測定および/またはレポーティングを行うことを推奨することを含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、受信すること850は、少なくとも誤差許容範囲を含むALメッセージを受信することを含み得る。本実施形態によれば、評価すること860は、図7に関連して上述したように、誤差許容範囲を用いて、TLを計算し、レポーティング周期(T_report)に対するチェックを実行することを含み得る。レポーティング周期がTLより大きいとき、評価すること860は、位置補正(LC)を計算することをさらに含んでもよく、送信すること870は、LCおよび/または測定レポートを位置サーバまたはLMFに送信することを含んでもよい。
【0045】
図9aは、実施形態による、装置10の実施例を示す。実施形態では、装置10は、通信ネットワーク内の、またはそのようなネットワークにサービスするノード、ホスト、またはサーバであってもよい。例えば、装置10は、LTEネットワーク、5G、またはNRなどの無線アクセスネットワークに関連付けられた、衛星、基地局、ノードB、進化型ノードB(eNB)、5GノードBもしくはアクセスポイント、次世代ノードB(NG-NBもしくはgNB)、成層圏プラットフォーム(HAPS)、アクセスバックホール統合(IAB)ノード、および/またはWLANアクセスポイントであってもよい。いくつかの実施形態では、装置10は、UE、モバイルステーション、モバイルデバイス、IoTデバイス、センサなどであってもよい。
【0046】
いくつかの例としての実施形態では、装置10は、サーバおよび無線ノードが無線経路もしくは有線接続を介して互いに通信しているスタンドアロン装置であり得るか、またはそれらが有線接続を介して通信する同一エンティティに位置し得る、分散型コンピューティングシステムとしてエッジクラウドサーバから構成され得ることを理解されたい。例えば、装置10がgNBを表す、ある例としての実施形態では、装置10は、中央ユニット(CU)アーキテクチャおよびgNB機能を分割する分散型ユニット(DU)アーキテクチャにおいて構成されてもよい。そのようなアーキテクチャでは、CUは、ユーザデータの移送、モビリティ制御、無線アクセスネットワーク共有、測位、および/またはセッション管理などのgNB機能を含む、論理ノードであってもよい。CUは、フロントホールインターフェースを経てDUの動作を制御し得る。DUは、機能分割オプションに応じて、gNB機能のサブセットを含む論理ノードであってもよい。当業者であれば、装置10が図9aに示されないコンポーネントまたは特徴を含み得ると理解することに留意されたい。
【0047】
図9aの実施例に示されるように、装置10は、情報を処理し、命令または動作を実行するためのプロセッサ12を含み得る。プロセッサ12は、任意の種類の汎用プロセッサまたは専用プロセッサであってもよい。実際に、プロセッサ12は、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つもしくは複数、または任意の他の処理手段を含んでもよい。
【0048】
単一プロセッサ12が図9aに示されているが、他の例としての実施形態によれば、複数プロセッサが利用されてもよい。例えば、ある実施形態では、装置10が、多重処理をサポートし得るマルチプロセッサシステム(例えば、この例ではプロセッサ12がマルチプロセッサを表し得る)を形成し得る、2つ以上のプロセッサを含み得ると理解されたい。いくつかの実施形態では、マルチプロセッサシステムは、(例えば、コンピュータクラスタを形成するために)密結合または疎結合され得る。
【0049】
プロセッサ12は、装置10の動作に関連付けられた関数を実行してもよく、装置10は、例えば、アンテナ利得/位相パラメータのプリコーディング、通信メッセージを形成する個々のビットの符号化および復号、情報のフォーマット化、および通信リソースの管理に関連するプロセスを含む、装置10の全体制御を含み得る。
【0050】
装置10は、メモリ14(内部または外部)をさらに含んでもよく、または連結されてもよい。メモリ14は、プロセッサ12によって実行され得る情報および命令を記憶するために、プロセッサ12に連結され得る。メモリ14は、1つまたは複数のメモリ、およびローカルアプリケーション環境に適した任意の種類のものであってもよく、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定メモリ、および/またはリムーバブルメモリなどの、任意の適当な揮発性または不揮発性データ記憶技術を用いて実施されてもよい。例えば、メモリ14は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気もしくは光ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)、または任意の他の種類の非一時的機械もしくはコンピュータ可読媒体などの静的記憶装置、あるいは他の適当な記憶手段の任意の組み合わせから構成され得る。メモリ14に記憶された命令は、プロセッサ12による実行時に、装置10が本明細書で説明されるようなタスクを実行することを可能にする、プログラム命令またはコンピュータプログラムコードを含み得る。
【0051】
実施形態では、装置10は、光ディスク、USBドライブ、フラッシュドライブ、または任意の他の記憶媒体などの外部コンピュータ可読記憶媒体を受け入れ、読み取るように構成された(内部または外部)ドライブまたはポートをさらに含んでもよく、または連結されてもよい。例えば、外部コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ12および/または装置10による実行のためのコンピュータプログラムまたはソフトウェアを記憶し得る。
【0052】
いくつかの実施形態において、装置10は、信号および/またはデータを装置10に送信し、装置10から受信するための1つまたは複数のアンテナ15も含んでもよく、または連結されてもよい。装置10は、情報を送信および/または受信するように構成される送受信機18をさらに含んでもよく、または連結されてもよい。送受信機18は、例えば、アンテナ15に連結され得る複数の無線インターフェースを含んでもよく、または任意の他の適当な送受信手段を含んでもよい。ある実施形態では、無線インターフェースは、GSM、NB-IoT、LTE、5G、WLAN、Bluetooth(登録商標)、BT-LE、NFC、無線周波数識別(RFID)、超広帯域(UWB)、MulteFireなどのうちの1つまたは複数を含む、複数の無線アクセス技術に対応し得る。例としての実施形態によれば、無線インターフェースは、例えば、1つまたは複数のダウンリンクを介した送信のためのシンボルまたは信号を生成し、シンボルを(例えばアップリンクを介して)受信するための、フィルタ、コンバータ(例えば、デジタルアナログコンバータなど)、マッパ、高速フーリエ変換(FFT)モジュールなどのコンポーネントを含み得る。
【0053】
したがって、送受信機18は、アンテナ15による送信用のキャリア波形についての情報を変調し、装置10の他の要素によるさらなる処理のために、アンテナ15を介して受信した情報を復調するように構成され得る。他の例としての実施形態では、送受信機18は、信号またはデータを直接送信および受信することが可能であってもよい。加えて、または代替として、いくつかの実施形態では、装置10は、入力デバイスおよび/もしくは出力デバイス(I/Oデバイス)または入力/出力手段を含み得る。
【0054】
実施形態では、メモリ14は、プロセッサ12による実行時に機能を提供するソフトウェアモジュールを記憶し得る。モジュールは、例えば、装置10のためのオペレーティングシステム機能を提供するオペレーティングシステムを含み得る。メモリは、また、装置10のための追加機能を提供する、アプリケーションまたはプログラムなどの1つまたは複数の機能モジュールを記憶し得る。装置10のコンポーネントは、ハードウェアにおいて、またはハードウェアおよびソフトウェアの任意の適当な組み合わせとして実施され得る。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサ12およびメモリ14は、処理回路または制御回路に含まれてもよく、またはその一部を形成してもよい。加えて、いくつかの実施形態では、送受信機18は、送受信機回路に含まれてもよく、またはその一部を形成してもよい。
【0056】
本明細書で用いられる、「回路」という用語は、動作のためのソフトウェアを使用するが、ソフトウェアが動作に必要ではないときはソフトウェアが存在しない場合がある、ハードウェア専用回路実施態様(例えば、アナログおよび/もしくはデジタル回路)、ハードウェア回路およびソフトウェアの組み合わせ、アナログおよび/もしくはデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアの組み合わせ、様々な機能を装置(例えば、装置10)に実行させるようにともに作動するソフトウェアを有するハードウェアプロセッサ(デジタル信号プロセッサを含む)の任意の部分、ならびに/またはハードウェア回路および/もしくはプロセッサもしくはその一部を指してもよい。さらなる実施例として、本明細書で用いられる、「回路」という用語は、また、単なるハードウェア回路もしくはプロセッサ(もしくは複数プロセッサ)、またはハードウェア回路もしくはプロセッサの一部、ならびにその付随するソフトウェアおよび/もしくはファームウェアの実施態様をカバーし得る。回路という用語は、例えば、サーバ、セルラネットワークノードもしくはデバイス、または他のコンピューティングもしくはネットワークデバイスにおけるベースバンド集積回路もカバーし得る。
【0057】
上記で紹介された通り、ある実施形態では、装置10は、基地局、アクセスポイント、ノードB、eNB、gNB、HAPS、IABノード、WLANアクセスポイント、UE、モバイルデバイス、モバイルステーション、IoTデバイスなどの、ネットワークノードまたはRANノードであってもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で述べた通り、装置10は、測位についての完全性関連情報のレポーティングに関する手続を実行するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、装置10は、図3~7または図8bに示されるものなどの、本明細書に記載するフローチャートまたはシグナリング図のいずれかに示されるプロセスのうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。例えば、ある実施形態によれば、装置10は、図3~7または図8bのRANまたはUEによって実行されるステップまたは手続のいずれかを実行するように構成され得る。
【0058】
実施形態によれば、装置10は、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報を位置サーバまたはLMFから受信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。実施形態では、少なくとも1つの測位完全性メトリックに関する情報は、測位情報を必要とするクライアントまたはデバイスのALを含み得る。加えて、または代替として、装置10は、位置サーバまたはLMFにレポートされるべきである、少なくとも1つの完全性メトリックについての要求を受信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。
【0059】
実施形態によれば、装置10は、位置サーバもしくはLMFによって提供される測位完全性要件に基づいて、かつ/または測位推定の完全性に影響を及ぼす因子に基づいて、関連する完全性メトリックを評価するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。例えば、測位推定の完全性に影響を及ぼすそのような因子は、UEのモビリティおよびLoS経路の存在を含み得る。
【0060】
実施形態では、装置10は、1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートを位置サーバまたはLMFに提供するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。一実施形態では、レポートは、例えば、位置推定が位置サーバまたはLMFにおいて実行される場合に、測定レポーティングをさらに含み得る。
【0061】
ある実施形態によれば、装置10は、失効時間(または有効期間)についての要求を受信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。本実施形態では、装置10は、位置測定または推定および失効時間を導出することを実行するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。例えば、失効時間は、UEモビリティおよび伝搬環境ならびに/または位置サーバによって提供されるALなどの因子に基づいて導出され得る。本実施形態によれば、装置10は、位置測定/推定および失効時間を位置サーバまたはLMFに提供するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、装置10は、ある完全性メトリックについての要求を受信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。本実施形態では、装置10は、位置測定または推定、およびPLなどの要求される完全性メトリックを導出することを実行するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。この場合、装置10は、PLまたはPLに関するリスクが存在するかどうかの指標(例えば、推定された誤差)を位置サーバまたはLMFに送信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。
【0063】
ある実施形態によれば、装置10は、PLがAL未満であることを保証するために、例えば、完全性リスクなしに正常動作を維持するために、測定周期(例えば、PRS/SRS周期)またはレポーティング周期が更新されるべきかどうかを評価するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。本実施形態において、装置10は、測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するための要求または推奨を位置サーバまたはLMFに送信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。例えば、モビリティレベルが低いとき、推奨は、スペクトル効率を改善するために、より低い頻度で測定および/またはレポーティングを行うことを推奨することを含んでもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、装置10は、少なくとも誤差許容範囲を含むALメッセージを受信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。本実施形態によれば、装置10は、図7に関連して上述したように、誤差許容範囲を用いて、TLを計算し、レポーティング周期(T_report)に対するチェックを実行するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。レポーティング周期がTLより大きいとき、装置10は、位置補正(LC)を計算し、LCおよび/または測定レポートを位置サーバまたはLMFに送信するように、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され得る。
【0065】
図9bは、別の実施形態による、装置20の実施例を示す。実施形態では、装置20は、通信ネットワーク内の、またはLTEネットワーク、5G、またはNRなどのネットワークに関連付けられた、ノード、ホスト、またはサーバであってもよい。例えば、ある実施形態では、装置20は、位置サーバまたはLMFなどのサーバであってもよい。
【0066】
いくつかの例としての実施形態では、装置20は、1つもしくは複数のプロセッサ、1つもしくは複数のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ、記憶装置など)、1つもしくは複数の無線アクセスコンポーネント(例えば、モデム、送受信機など)、および/またはユーザインターフェースを含み得る。いくつかの実施形態では、装置20は、GSM、LTE、LTE-A、NR、5G、WLAN、WiFi、NB-IoT、Bluetooth(登録商標)、NFC、MulteFire、および/または任意の他の無線アクセス技術などの、1つまたは複数の無線アクセス技術を用いて動作するように構成され得る。当業者であれば、装置20が図9bに示されないコンポーネントまたは特徴を含み得ると理解することに留意されたい。
【0067】
図9bの実施例に示されるように、装置20は、情報を処理し、命令または動作を実行するプロセッサ22(または処理手段)を含んでもよく、または連結されてもよい。プロセッサ22は、任意の種類の汎用プロセッサまたは専用プロセッサであってもよい。実際には、プロセッサ22は、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つもしくは複数を含んでもよい。単一プロセッサ22が図9bに示されているが、他の実施形態によれば、複数プロセッサが利用されてもよい。例えば、ある実施形態では、装置20が、多重処理をサポートし得るマルチプロセッサシステム(例えば、この例では、プロセッサ22がマルチプロセッサを表し得る)を形成し得る、2つ以上のプロセッサを含み得ると理解されたい。ある実施形態では、マルチプロセッサシステムは、(例えば、コンピュータクラスタを形成するために)密結合または疎結合され得る。
【0068】
プロセッサ22は、いくつかの実施例として、アンテナ利得/位相パラメータのプリコーディング、通信メッセージを形成する個々のビットの符号化および復号、情報のフォーマット化、および通信リソースの管理に関連するプロセスを含む、装置20の全体制御を含む、装置20の動作に関連付けられた関数を実行してもよい。
【0069】
装置20は、メモリ24(内部または外部)をさらに含んでもよく、または連結されてもよい。メモリ24は、プロセッサ22によって実行され得る情報および命令を記憶するために、プロセッサ22に連結され得る。メモリ24は、1つまたは複数のメモリ、およびローカルアプリケーション環境に適した任意の種類のものであってもよく、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよび/またはリムーバブルメモリなどの、任意の適当な揮発性または不揮発性データ記憶技術を用いて実施されてもよい。例えば、メモリ24は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気もしくは光ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)、または任意の他の種類の非一時的機械もしくはコンピュータ可読媒体などの静的記憶装置、あるいは他の記憶手段の任意の組み合わせから構成され得る。メモリ24に記憶された命令は、プロセッサ22による実行時に、装置20が本明細書で説明されるようなタスクを実行することを可能にする、プログラム命令またはコンピュータプログラムコードを含み得る。
【0070】
実施形態では、装置20は、光ディスク、USBドライブ、フラッシュドライブ、または任意の他の記憶媒体などの外部コンピュータ可読記憶媒体を受け入れ、読み取るように構成される(内部または外部)ドライブまたはポートをさらに含んでもよく、または連結されてもよい。例えば、外部コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ22および/または装置20による実行のためのコンピュータプログラムまたはソフトウェアを記憶し得る。
【0071】
いくつかの実施形態において、装置20は、ダウンリンク信号を受信するため、かつ装置20からアップリンクを介して送信するための1つまたは複数のアンテナ25も含んでもよく、または連結されてもよい。装置20は、情報を送信および受信するように構成される送受信機28(または送受信手段)をさらに含み得る。送受信機28は、アンテナ25に連結された無線インターフェース(例えば、モデム)も含み得る。無線インターフェースは、GSM、LTE、LTE-A、5G、NR、WLAN、NB-IoT、Bluetooth(登録商標)、BT-LE、NFC、RFID、UWBなどのうちの1つまたは複数を含む、複数の無線アクセス技術に対応し得る。無線インターフェースは、ダウンリンクまたはアップリンクによって搬送される、OFDMAシンボルなどのシンボルを処理するための、フィルタ、コンバータ(例えば、デジタルアナログコンバータなど)、シンボルデマッパ、信号成形コンポーネント、逆高速フーリエ変換(IFFT)モジュールなどの他のコンポーネントを含み得る。
【0072】
例えば、送受信機28は、アンテナ25による送信用のキャリア波形についての情報を変調し、装置20の他の要素によるさらなる処理のために、アンテナ25を介して受信した情報を復調するように構成され得る。他の実施形態では、送受信機28は、信号またはデータを直接送信および受信することが可能であってもよい。加えて、または代替として、いくつかの実施形態では、装置20は、入力デバイスおよび/もしくは出力デバイス(I/Oデバイス)または入力/出力手段を含み得る。ある実施形態では、装置20は、グラフィカルユーザインターフェースまたはタッチスクリーンなどのユーザインターフェースをさらに含み得る。
【0073】
実施形態では、メモリ24は、プロセッサ22による実行時に機能を提供するソフトウェアモジュールを記憶する。モジュールは、例えば、装置20のためのオペレーティングシステム機能を提供するオペレーティングシステムを含み得る。メモリは、また、装置20のための追加機能を提供する、アプリケーションまたはプログラムなどの1つまたは複数の機能モジュールを記憶し得る。装置20のコンポーネントは、ハードウェアにおいて、またはハードウェアおよびソフトウェアの任意の適当な組み合わせとして実施され得る。例としての実施形態によれば、装置20は、任意選択で、NRなどの任意の無線アクセス技術にしたがってワイヤレスまたは有線通信リンク70を介して装置10と通信するように構成され得る。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサ22およびメモリ24は、処理回路または制御回路に含まれてもよく、またはその一部を形成してもよい。加えて、いくつかの実施形態では、送受信機28は、送受信回路に含まれてもよく、またはその一部を形成してもよい。
【0075】
上述の通り、いくつかの実施形態によれば、装置20は、例えば、位置サーバまたはLMFなどのサーバであってもよい。ある実施形態によれば、装置20は、本明細書に記載された例としての実施形態に関連付けられた関数を実行するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。例えば、いくつかの実施形態では、装置20は、図3~7または図8aに示されるものなどの、本明細書に記載するフローチャートまたはシグナリング図のいずれかに示されるプロセスのうちの1つまたは複数を実行するように構成され得る。ある実施形態では、装置20は、測位についての完全性関連情報のレポーティングに関する手続を行うかまたは実行するように構成され得る。
【0076】
実施形態では、装置20は、少なくとも1つの測位完全性要件に関する情報をRANノード(例えば、gNBまたはUE)に送信または提供するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。実施形態では、少なくとも1つの測位完全性メトリックに関する情報は、測位情報を必要とするクライアントまたはデバイスのALを含み得る。加えて、または代替として、装置20は、RANノードがレポートすべきである、少なくとも1つの完全性メトリックについての要求を送信するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。実施形態では、装置20は、1つまたは複数の評価された完全性関連メトリックのレポートをRANノードから受信するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。一実施形態では、レポートは、例えば、位置推定が位置サーバにおいて実行される場合に、測定レポーティングをさらに含み得る。
【0077】
ある実施形態によれば、装置20は、失効時間(または有効期間)についての要求をRANノードに送信し、失効時間をRANノードから受信するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御されてもよく、失効時間は、レポートされた情報が信頼できると考えられ得る期間を示す。
【0078】
いくつかの実施形態では、装置20は、ある完全性メトリックについての要求を送信し、保護レベル(PL)またはPLに関するリスクが存在するかどうかの指標(例えば、推定された誤差)を受信するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。この場合、実施形態によれば、装置20は、完全性リスクが存在するかどうかを受信した保護レベルに基づいて評価するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。
【0079】
ある実施形態によれば、装置20は、RANノードから要求または推奨を受信し、測定周期および/またはレポーティング周期を適用または調整するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、装置20は、位置補正(LC)および/または測定レポートをRANノードから受信するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され得る。
【0081】
したがって、ある例としての実施形態は、既存の技術プロセスを上回るいくつかの技術的改善、拡張、および/または利点を提供し、少なくともワイヤレスネットワーク制御および管理の技術分野に対する改善を構成する。例えば、例としての実施形態は、RANが測位完全性性能に影響を及ぼし得る因子に関するより良いナレッジを有するとき、測位セッションに関連付けられた完全性関連情報をRANまたはRANノードから位置サーバまたはLMFが取得することを容易にし得る。よって、ある実施形態は、結果がある時間フレームの範囲内でのみ有効である場合に、LMFが完全性リスクを有し得る結果を誤用する状況を回避するだけでなく、適時に警告を与え得る。したがって、ある例としての実施形態の使用は、通信ネットワーク、ならびに基地局、eNB、gNB、および/またはUEもしくはモバイルステーションなどのそれらのノードの機能改善をもたらす。
【0082】
いくつかの例としての実施形態では、本明細書に記載した方法、プロセス、シグナリング図、アルゴリズム、またはフローチャートのうちのいずれかの機能が、メモリまたは他のコンピュータ可読もしくは有形媒体に記憶されたソフトウェアおよび/またはコンピュータプログラムコードもしくはコードの一部によって実施され、プロセッサによって実行されてもよい。
【0083】
いくつかの例としての実施形態では、装置は、少なくとも1つの動作プロセッサによって実行される、(追加もしくは更新されたソフトウェアルーチンを含む)少なくとも1つのソフトウェアアプリケーション、モジュール、ユニット、または数値演算もしくはプログラムもしくはその一部として構成されたエンティティに含まれてもよく、または関連付けられてもよい。プログラム製品またはコンピュータプログラムとも呼ばれ、ソフトウェアルーチン、アプレット、およびマクロを含むプログラムは、任意の装置可読データ記憶媒体に記憶されてもよく、特定のタスクを実行するためのプログラム命令を含んでもよい。
【0084】
コンピュータプログラム製品は、プログラムが実行されるときに、いくつかの例としての実施形態を実行するように構成される、1つまたは複数のコンピュータ実行可能コンポーネントを含み得る。1つまたは複数のコンピュータ実行可能コンポーネントは、少なくとも1つのソフトウェアコードまたはコードの一部であってもよい。例としての実施形態の機能を実施するために使用される修正および構成は、ルーチンとして実行されてもよく、ルーチンは、追加または更新されたソフトウェアルーチンとして実施され得る。一実施例では、ソフトウェアルーチンは、装置内にダウンロードされ得る。
【0085】
例として、ソフトウェアまたはコンピュータプログラムコードもしくはコードの一部は、ソースコード形式、オブジェクトコード形式、または何らかの中間形式であってもよく、それは、ある種のキャリア、配布媒体、またはコンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、それは、プログラムを搬送することが可能な任意のエンティティまたはデバイスであってもよい。そのようなキャリアは、例えば、記録媒体、コンピュータメモリ、読み取り専用メモリ、光電子および/もしくは電気キャリア信号、遠距離通信信号、ならびに/またはソフトウェア配布パッケージを含み得る。必要な処理電力に応じて、コンピュータプログラムは、単一の電子デジタルコンピュータにおいて実行されてもよく、または複数のコンピュータ間に分散されてもよい。コンピュータ可読媒体またはコンピュータ可読記憶媒体は、非一時的媒体であってもよい。
【0086】
他の例としての実施形態では、機能は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはハードウェアおよびソフトウェアの任意の他の組み合わせの使用を通して、装置に含まれるハードウェアまたは回路によって実行されてもよい。さらに別の例としての実施形態では、機能は、インターネットまたは他のネットワークからダウンロードされた電磁気信号によって搬送され得る、非有形手段などの信号として実施されてもよい。
【0087】
例としての実施形態によれば、ノード、デバイス、または対応するコンポーネントなどの装置は、シングルチップコンピュータ要素またはチップセットなどの、回路、コンピュータ、またはマイクロプロセッサとして、構成され得る。それは、数値演算に使用される記憶容量を提供するためのメモリ、および/または数値演算を実行するための動作プロセッサを少なくとも含み得る。
【0088】
上述したように例としての実施形態は、異なる順序の手続で実施されてもよく、かつ/または開示されたものとは異なる構成のハードウェア要素で実施されてもよいことを、当業者であれば容易に理解するであろう。したがって、いくつかの実施形態が、これらの例としての実施形態に基づいて説明されているが、ある修正、変形、および代替的な構造が明らかであると同時に、例としての実施形態の思想および範囲内にあることが、当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9a
図9b