(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】古いCSIレポートを含むチャネル状態情報(CSI)レポート
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20250303BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20250303BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20250303BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20250303BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W72/1268
H04W72/21
H04W72/232
(21)【出願番号】P 2023507756
(86)(22)【出願日】2020-08-05
(86)【国際出願番号】 CN2020107154
(87)【国際公開番号】W WO2022027332
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ノイマン デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハッタブ ガイス エヌ
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス イスマエル グティエレス
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヨン-スン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ ズーヤン
【審査官】松▲崎▼ 祐季
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/231812(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0059282(US,A1)
【文献】特開2010-113505(JP,A)
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Physical layer procedures for data (Release 16),3GPP TS 38.214 V16.2.0,Internet<https://portal.3gpp.org/desktopmodules/Specifications/SpecificationDetails.aspx?specificationId=3216>,2020年07月20日,pp. 1, 49-104
【文献】Ericsson,Remaining issues on CSI reporting[online],3GPP TSG RAN WG1 #92b R1-1804973,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_92b/Docs/R1-1804973.zip>,2018年04月07日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)であって、
基地局と無線通信するように構成された送受信機と、
前記送受信機に通信可能に結合されたプロセッサであって、
前記送受信機を使用して、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを前記基地局から受信し、
前記CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、現在の基準期間中にCSI測定を実行し、
1つ以上のCSIレポートを生成し、前記1つ以上のCSIレポート
のうちのCSIレポートは、
少なくとも第1の部分と第2の部分を含み、前記第1の部分はタイプI標準解像度レポートであり、前記第2の部分はタイプII高解像度レポートであり、前記第1の部分は、前記現在の基準期間中に実行された前記CSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された現在のCSIレポートを含み、前記第2の部分は、前記現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて
生成された少なくとも古いCSIレポートを含み、
前記1つ以上のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成し、
前記送受信機を使用して、前記CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で、前記アップリンクメッセージを前記基地局に送信する、ように構成される、プロセッサと、
を備える、ユーザ機器(UE)。
【請求項2】
前記アップリンクメッセージは、前記古いCSIレポートが古い状態を有することを示すためのインジケータを更に含む、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記インジケータは第1のインジケータであり
、前記アップリンクメッセージは、前記現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示すための第2のインジケータを更に含む、請求項2に記載のUE。
【請求項4】
前記アップリンクメッセージは、前記古いCSIレポート、前記第1のインジケータ、前記現在のCSIレポート、及び前記第2のインジケータを含むCSIレポートテーブルを含む、請求項3に記載のUE。
【請求項5】
前記アップリンクメッセージは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送される、請求項1に記載のUE。
【請求項6】
前記現在の基準期間の間に実行される前記CSI測定は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含む、請求項1に記載のUE。
【請求項7】
前記現在の基準期間中に実行される前記CSI測定は、前記基地局における複数のアンテナポートと前記UEとの間の複数の信号経路の各信号経路について収集された測定を含む、請求項1に記載のUE。
【請求項8】
前記アップリンクメッセージに含まれる前記1つ以上のCSIレポートは、相対優先順位を有し、前記古いCSIレポートは、前記1つ以上のCSIレポートのうちの最も低い優先順位を有する、請求項1に記載のUE。
【請求項9】
前記レポート設定は、非周期的設定、周期的設定、又は半永続的設定を含む、請求項1に記載のUE。
【請求項10】
前記レポート設定は、ダウンリンク制御情報(DCI)によってアクティブ化される半永続的設定又は非周期的設定を含み、前記DCIは、半永続的又は非周期的方式で前記CSI測定を実行するために半永続的CSI基準信号を更にアクティブ化する、請求項1に記載のUE。
【請求項11】
前記半永続的CSI基準信号は、前記DCIが受信されたときから所定の期間後にアクティブ化される、請求項
10に記載のUE。
【請求項12】
ユーザ機器(UE)のための方法であって、
前記UEによって、基地局から、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを受信することと、
複数のCSIレポートであって、前記複数のCSIレポート
のうちのCSIレポートは、
少なくとも第1の部分と第2の部分とを含み、前記第1の部分はタイプI標準解像度レポートであり、前記第2の部分はタイプII高解像度レポートであり、前記第1の部分は、現在のCSIレポートを含み、前記第2の部分は、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づ
いて生成された古いCSIレポート
を含み、
前記現在のCSIレポートは、前記現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づ
いて、
且つ、前記CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づ
いて生成された、複数のCSIレポートを生成することと、
前記複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、
前記CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で、前記アップリンクメッセージを前記基地局に送信することと、
を含む、方法。
【請求項13】
前記アップリンクメッセージは、前記古いCSIレポートが古い状態を有することを示す第1のインジケータと、前記現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示す第2のインジケータとを更に含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記アップリンクメッセージは、前記古いCSIレポート、前記第1のインジケータ、前記現在のCSIレポート、及び前記第2のインジケータを含むCSIレポートテーブルを含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記アップリンクメッセージに含まれる前記複数のCSIレポートは、相対優先順位を有し、前記古いCSIレポートは、前記複数のCSIレポートの中で最も低い優先順位を有する、請求項
12に記載の方法。
【請求項16】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、ユーザ機器(UE)のプロセッサによって実行されると、前記UEに、
基地局から、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを受信することと、
前記CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、現在の基準期間中にCSI測定を実行することと、
複数のCSIレポートであって、前記複数のCSIレポート
のうちのCSIレポートは、
少なくとも第1の部分と第2の部分を含み、前記第1の部分はタイプI標準解像度レポートであり、前記第2の部分はタイプII高解像度レポートであり、前記第1の部分は、現在のCSIレポートを含み、前記第2の部分は、少なくとも、前記現在の基準期間より前に実行され
たCSI測定に少なくとも部分的に基づ
いて生成された古いCSIレポート
を含み、
前記現在のCSIレポートは、前記現在の基準期間中に実行された
前記CSI測定に少なくとも部分的に基づ
いて生成された、複数のCSIレポートを生成することと、
前記複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、
前記CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で、前記アップリンクメッセージを前記基地局に送信することと、を含む動作を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記アップリンクメッセージに含まれる前記複数のCSIレポートは、以下の優先順位シーケンスに従う相対優先順位を有し:
レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)を含むCSIレポート>他のreportQuantityであって、reportQuantityは、CSIレポート構成の一部として無線リソース制御(RRC)において構成される、reportQuantityを含むCSIレポート、
非周期的(AP)CSIレポート>
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>
物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>
PUCCHによって搬送される周期的CSIレポート、
ここで、記号「>」は「優先順位が高い」ことを意味する、請求項
16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第2の部分は複数の群を含み
、前記第2の部分の前記複数の群のうちの1つの群は、前記現在の基準期間より前に実行された前記CSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される、請求項
16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記アップリンクメッセージは、前記古いCSIレポートが古い状態を有することを示すための1つ以上のビットによって表される第1のインジケータと、前記現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示すための1つ以上のビットによって表される第2のインジケータとを更に含む、請求項
16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
基地局であって、
ユーザ機器(UE)と通信するように構成された送受信機と、
前記送受信機に通信可能に結合されたプロセッサであって、
前記送受信機を使用して、前記UEに、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを送信し、
前記送受信機を使用して、前記UEから、複数のCSIレポートであって、前記複数のCSIレポート
のうちのCSIレポートは、
少なくとも第1の部分と第2の部分を含み、前記第1の部分はタイプI標準解像度レポートであり、前記第2の部分はタイプII高解像度レポートであり、前記第1の部分は、現在のCSIレポートを含み、前記第2の部分は、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づ
いて生成された古いCSIレポート
を含み、
前記現在のCSIレポートは、前記現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づ
いて、
且つ、前記CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づ
いて生成された、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを受信する、ように構成される、プロセッサと、
を備える、基地局。
【請求項21】
前記アップリンクメッセージは、前記古いCSIレポートが古い状態を有することを示す第1のインジケータと、前記現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示す第2のインジケータとを更に含む、請求項
20に記載の基地局。
【請求項22】
前記現在の基準期間の間に実行される前記CSI測定は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含む、請求項
20に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載の態様は、概して、無線通信におけるチャネル情報のレポートに関する。
【背景技術】
【0002】
通信リンクを介して基地局(例えば、進化型ノードB(Evolved Node B、eNB)、次世代ノードB(gNB)、又は他の基地局)と通信するユーザ機器(User Equipment、UE)は、通信リンクのチャネル特性を測定することができる。例えば、UEは、信号が基地局からUEへのダウンリンクチャネルにおいてどのように伝搬するかを測定することができる。UEは、測定されたチャネル特性に基づいて、チャネル状態情報(CSI)レポートを生成することができる。UEは、アップリンクメッセージでCSIレポートを基地局に送信することができる。基地局は、UEによって報告されたチャネル特性に基づいて基地局のUEへの送信を適合させるために、アップリンクメッセージに含まれた受信されたCSIレポートを使用することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示のいくつかの態様は、無線通信システム、例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリース16(Rel-16)、リリース17(Rel-17)、又はそれ以降に基づく無線通信システムのための古いCSIレポートを含むチャネル状態情報(CSI)レポートを実施するための装置及び方法に関する。例えば、新無線(NR)多入力/多出力(MIMO)CSIレポート、又はNRの更に拡張されたMIMO(FeMIMO)CSIレポートを報告するための設計を実装するシステム及び方法が提供される。
【0004】
本開示のいくつかの態様は、ユーザ機器(UE)に関する。UEは、無線ネットワークを介して基地局と通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、送受信機を使用して、CSIレポート構成を含むダウンリンクメッセージを基地局から受信する。CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、プロセッサは、現在の基準期間中にCSI測定を実行する。プロセッサは、1つ以上のCSIレポートを更に生成し、1つ以上のCSIレポートは、少なくとも古いCSIレポートを含む。古いCSIレポートは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される。いくつかの例では、1つ以上のCSIレポートは、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された現在のCSIレポートを更に含む。その後、プロセッサは、1つ以上のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成する。送受信機を使用して、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で、プロセッサは更に、アップリンクメッセージを基地局に送信する。レポート設定は、非周期的設定、周期的設定、又は半永続的設定を含み得る。
【0005】
いくつかの例では、現在の基準期間の間に実行されるCSI測定は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含む。更に、現在の基準期間中に実行されるCSI測定は、基地局における複数のアンテナポートとUEとの間の複数の信号経路の各信号経路について収集された測定を含む。
【0006】
いくつかの例では、CSIレポートは複数の部分を含み得、ここで、CSIレポートの一部は複数の群を含み得る。例えば、CSIレポートは、第1の部分と第2の部分とを含み得、第2の部分は、群0、群1、及び群2を更に含み得る。したがって、古いCSIレポートは、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された第1の部分と、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された第2の部分とを含み得る。いくつかの例では、古いCSIレポートは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された第2の部分のいくつかの群を含み得るが、第2の部分のいくつかの他の群は、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される。
【0007】
いくつかの例では、アップリンクメッセージは、現在の基準期間の間に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される古いCSIレポートの第1の部分と、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される古いCSIレポートの第2の部分とを含み得る。追加的又は代替的に、アップリンクメッセージは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された古いCSIレポートの第1の部分を含み得、古いCSIレポートの第2の部分はアップリンクメッセージに含まれない。
【0008】
いくつかの例では、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示すためのインジケータを更に含み得る。1つ以上のCSIレポートが現在のCSIレポート及び古いCSIレポートを含むとき、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示す第1のインジケータと、現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示す第2のインジケータとを更に含む。いくつかの例では、アップリンクメッセージは、古いCSIレポート、第1のインジケータ、現在のCSIレポート、及び第2のインジケータを含むCSIレポートテーブルを含み得る。
【0009】
いくつかの例では、基地局へのCSIレポートを完了するために、アップリンクメッセージは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送され得る。いくつかの例では、レポート設定は、ダウンリンク制御情報(DCI)によってアクティブ化される半永続的設定又は非周期的設定を含む。更に、DCIは、半永続的又は非周期的方式でCSI測定を実行するために半永続的CSI基準信号をアクティブ化する。いくつかの例では、半永続的CSI基準信号は、DCIが受信されたときから所定の期間後にアクティブ化される。
【0010】
いくつかの例では、アップリンクメッセージに含まれる複数のCSIレポートは、相対優先順位を有し、古いCSIレポートは、アップリンクメッセージに含まれる複数のCSIレポートのうちの最も低い優先順位を有する。いくつかの例では、複数のCSIレポートは、以下の優先順位シーケンスに従う相対優先順位を有し、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)を含むCSIレポート>他のreportQuantityであって、reportQuantityは、CSIレポート構成の一部としてRRCにおいて構成される、reportQuantityを含むCSIレポート、非周期的(AP)CSIレポート>物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>PUCCHによって搬送される周期的CSIレポート、ここで、記号「>」は「優先順位が高い」ことを意味する。
【0011】
本開示のいくつかの態様は、方法に関する。本方法は、UEによって基地局から、CSIレポート構成を含むダウンリンクメッセージを受信することと、複数のCSIレポートを生成することとを含む。複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づき、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む。その後、方法は、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下でアップリンクメッセージを基地局に送信することとを含む。
【0012】
本開示のいくつかの態様は、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に関する。命令がUEのプロセッサによって実行されると、命令は、プロセッサに、CSIレポート構成を含むダウンリンクメッセージを基地局から受信することを含む動作を実行させる。動作は、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、現在の基準期間中にCSI測定を実行することを更に含む。更に、動作は、複数のCSIレポートを生成することを含む。複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む。動作は、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下でアップリンクメッセージを基地局に送信することとを更に含む。
【0013】
本開示のいくつかの態様は、基地局に関する。基地局は、無線ネットワークを介してUEと通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、送受信機を使用して、UEに、CSIレポート構成を含むダウンリンクメッセージを送信する。更に、プロセッサは、送受信機を使用して、UEから、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを受信する。複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づき、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む。
【0014】
この発明の概要は、本明細書に記載の主題の理解を提供するためにいくつかの態様を例示する目的で単に提供されている。したがって、上記の特徴は、単に例であり、本開示における主題の範囲又は精神を狭めると解釈されるべきでない。本開示の他の特徴、態様、及び利点は、以下の発明を実施するための形態、図、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【0015】
本明細書に組み込まれており本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示を例示し、説明と一緒に、本開示の原理を説明するために、及び当業者(単数又は複数)が本開示を成す及び使用することを可能にするために更に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示のいくつかの態様による、古いチャネル状態情報(CSI)レポートを含むCSIレポートのための設計を実装する例示的な無線システムを示す。
【
図2】本開示のいくつかの態様による、CSIレポートのために使用される半永続的CSI基準信号をトリガするための一例を示す。
【
図3】本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートにおいて使用される例示的なCSIレポートテーブルを示す。
【
図4】本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための設計を実装するための機構をサポートするシステム(例えば、ユーザ機器(UE))のための例示的な方法を示す。
【
図5】本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための設計を実装するための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法を示す。
【
図6】本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための設計を実装する電子デバイスの例示的なシステムのブロック図を示す。
【
図7】本明細書で提供される本開示のいくつかの態様又は部分を実装するための例示的なコンピュータシステムである。
【0017】
本開示は、添付の図面を参照して記載されている。図面において、概して、同様の参照番号は、同一の又は機能的に同様の要素を示す。加えて、概して、参照番号の一番左側の桁(単数又は複数)は、参照番号が最初に出現する図面を識別する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
無線システムにおいて、チャネル状態情報(CSI)は、ユーザ機器(UE)が様々な無線チャネル品質を測定し、その結果をネットワーク又は基地局(例えば、進化型ノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB)、又は他の基地局)に報告する機構である。基地局は、UEによって報告されたチャネル特性に基づいて基地局のUEへの送信を適合させるために、アップリンクメッセージに含まれた受信されたCSIレポートを使用することができる。いくつかの例では、CSIレポート構成を使用して、基地局は、基地局にCSIを報告するためにUEによって使用され得る時間及び周波数リソースを制御する。CSIレポート構成に基づいて、UEは、構成されたリソース上でチャネル及び干渉を測定し、意図されたCSIレポートを生成し、(構成によって及び/又はトリガによって)構成されたアップリンクチャネル上で適切な時間にCSIレポートを送る。一般に、CSI取得及びレポートのためのCSIレポート構成は、主に3つの態様、すなわち、リソース設定、レポート設定、及びレポートトリガのリストを含み得る。CSIのためのレポート設定は、非周期的、周期的、又は半永続的であり得る。
【0019】
CSIレポートは、現在又は将来の高性能無線システムにとって様々な困難に直面することがある。現在又は将来の無線通信システムのための性能は、前世代のモバイルネットワークよりも要求が厳しくなり得、高データレート、例えば20Gbps、非常に低いレイテンシ、例えば1ミリ秒未満、超高信頼性、エネルギー効率、及び非常に多数の接続されたデバイスをサポートする。そのような無線通信システムの場合、UEは、様々な理由により、基地局によって構成された全てのCSIレポートを処理することが可能でないことがある。例えば、ネットワーク(NW)とUEとの間のCSI処理ユニット(CPU)ルールに関して不整合が存在し得る。UE処理能力を超えて構成された多数のCSIリソース/ポートが存在し得る。熱、他のキャリア処理などの様々な理由、又は他の困難性及び非効率性に起因して、UE能力の一時的な低下があり得る。
【0020】
CSIレポートの難しさに対する現在の解決策は、不十分又は非効率的であり得る。UEが基地局によって構成されたCSIレポートを実行することができないとき、従来、UEによって提供されるように構成されたいくつかのCSIレポートは省略される。例えば、報告されるCSIのサイズがスケジュールされたアップリンク制御情報(UCI)のサイズよりも小さいとき、CSIレポートは省略される。しかしながら、提供されるように構成されたCSIレポートを省略すると、必要な情報なしに基地局を離れてしまい、UEと基地局との間の通信が劣化することがある。加えて、基地局によって決定される現在のCSIレポート構成は非効率的であり得る。例えば、半永続的CSI(SP-CSI)レポートは、ダウンリンク制御情報(DCI)によってアクティブ化され得る。しかしながら、SP-CSIレポートのために必要とされるSP-CSI基準信号(SP-CSI RS)は、別の制御信号、例えば、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(MAC-CE)によってアクティブ化される必要があり得る。SP-CSI RSのための追加の制御信号の使用は、不必要なオーバーヘッド及び増加したレイテンシを引き起こす。
【0021】
本開示のいくつかの態様は、現在又は将来の無線システムにおいて遭遇するCSIレポートの問題に対する改善された解決策を提供する。詳細には、無線通信システムのための古いCSIレポートを含むCSIレポートを実装するための装置及び方法が提示される。ここで、古いCSIレポートは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づくが、現在のCSIレポートは、現在の基準期間における測定に基づく。省略する代わりに、古いCSIレポートは、基地局がその送信をUEに適合させるための特定の有用な情報を依然として提供することができる。古いCSIレポートを送ることは、CPUの計算要件をあまり増加させないことがあり、したがって、基地局のためのいくつかのガイダンスを提供しながら、UEのCPUの計算制約を満たす。UEが高速移動環境にないとき、古いCSIレポートは、現在のCSIレポートと実質的に同じであり得る。
【0022】
いくつかの態様によれば、本明細書で開示されるUEは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリース16(Rel-16)、リリース17(Rel-17)、又はMIMO CSIレポート若しくはNRの更に拡張されたMIMO(FeMIMO)CSIレポートを有する新無線(NR)多入力/多出力(MIMO)システムに基づく無線通信システムにおいて動作し得る。MIMOは、各々が異なる伝搬特性を有する、基地局とUEとの間の複数の信号経路をもたらす、そのような無線システムのためのコア技法である。したがって、CSI測定値は、潜在的な信号経路ごとに収集され、基地局がUEのための最適な又は所望の信号経路を決定するためにUEによって更にフィードバックされる。
【0023】
いくつかの態様によれば、CSIレポートのためにUEによって使用される時間及び周波数リソースは、基地局からUEへのダウンリンクメッセージ中に含まれるCSIレポート構成によって示され得る。いくつかの例によれば、CSIレポート、CSIレポート構成、及び他の設定のためのリソースは、無線リソース制御(RRC)接続セットアッププロセス中に、又はダウンリンク制御情報(DCI)によってアクティブ化されることによって、基地局によって設定され得る。
【0024】
CSIレポート構成又はCSIレポートのコンテンツのいくつかの例が、上記で提供されているが、本開示の態様は、これらの例に限定されず、CSIレポート構成メッセージは、より少ない、より多い、又は他のパラメータ、命令、及び/又は情報を含むことができる。
【0025】
図1は、本開示のいくつかの態様による、古いチャネル状態情報(CSI)レポートを含むCSIレポートのための設計を実装する例示的な無線システム100を示す。
図2は、本開示のいくつかの態様による、CSIレポートのために使用される半永続的CSI基準信号をトリガするための一例を示す。
図3は、本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートにおいて使用される例示的なCSIレポートテーブルを示す。無線システム100は、例示のみの目的で提供されており、開示の態様を限定しない。システム100は、限定はしないが、ネットワークノード(本明細書では基地局と呼ばれる)101と、電子デバイス(以下ではUEと呼ばれる)105とを含み得る。
【0026】
いくつかの態様によると、基地局101は、3GPP規格に基づく技法などを含むがこれらに限定されない多種多様な無線通信技法に基づいて動作するように構成されたノードを含むことができる。例えば、基地局101は、Rel-16、Rel-17、又はそれ以降を使用して動作するように構成されたノードを含むことができる。基地局101は、固定局とすることができ、基地送受信機システム(BTS)、アクセスポイント(AP)、送受信ポイント(TRP)、進化型ノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB)、又は他の同等の用語で呼ばれることもある。
【0027】
いくつかの態様によると、UE105は、多種多様な無線通信技法に基づいて動作するように構成された電子デバイスを含み得る。これらの技法は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)規格に基づく技法を含むことができるが、これらに限定されない。例えば、
図1を参照すると、UE105は、Rel-16、Rel-17、又はそれ以降を使用して動作するように構成された電子デバイスを含むことができる。UE105は、限定はしないが、無線通信デバイス、スマートフォン、ラップトップ、デスクトップ、タブレット、パーソナルアシスタント、モニタ、テレビ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)、車両の通信デバイス、移動局、加入者局、リモート端末、無線端末、ユーザデバイスなどを含むことができる。
【0028】
いくつかの態様によれば、基地局101は、基地局101にCSIを報告するためにUE105によって使用され得る時間及び周波数リソースを制御するために、CSIレポート構成を使用し得る。CSIレポート構成に基づいて、UE105は、構成されたリソース上でチャネル及び干渉を測定し、意図されたCSIレポートを生成し、(構成によって及び/又はトリガによって指定されるように)構成されたアップリンクチャネル上で適切な時間にCSIレポートを送る。基地局101は、UE105によって報告されたチャネル特性に基づいて基地局のUE105への送信を適合させるために、アップリンクメッセージに含まれた受信されたCSIレポートを使用することができる。
【0029】
いくつかの例では、UE105は、
図6及び
図7により詳細に示すように、基地局101と無線に通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサとを含み得る。UE 105は、例えばダウンリンク103及びアップリンク107のような1つ以上の通信リンクを使用して、基地局101に接続されることができ、基地局と通信することができる。MIMO無線システムでは、基地局101における複数のアンテナポートとUE105との間に複数の信号経路があり得るが、ダウンリンク103及びアップリンク107は、基地局101におけるアンテナポートとUE105との間の任意のそのような信号経路の一例であり得る。図示されていないが、基地局101におけるアンテナポートとUE105との間には他の複数の信号経路が存在する。
【0030】
いくつかの例では、送受信機を使用して、UE105は、CSIレポート構成104を含むダウンリンクメッセージ102を基地局101から受信する。CSIレポート構成104は、リソース設定、レポート設定、及びUE105によるCSIレポートのためのレポートトリガのリストについての情報を含み得る。詳細には、CSIレポート構成104は、非周期的(AP)設定、周期的設定、又は半永続的(SP)設定を含み得るレポート設定106を含む。いくつかの例では、ダウンリンクメッセージ102は、RRCメッセージ若しくはシグナリング、又はDCIであり得る。
【0031】
いくつかの例では、レポート設定106が半永続的設定又は非周期的設定を含むとき、ダウンリンクメッセージ102は、半永続的設定又は非周期的設定をアクティブ化するためのDCIであり得る。
図2に示されているように、時間インスタンスt1において、DCI 202は、UE105のための半永続的CSI(SP-CSI)レポートをアクティブ化するために、ダウンリンク、例えば、ダウンリンク103を通して受信され得る。時間インスタンスt2において、半永続的CSI基準信号(SP-CSI RS)232は、UE105が半永続的にCSI測定を実行することを可能にするために、アクティブ化され、例えば、ダウンリンク103を通して受信され得る。更に、時間インスタンスt3において、CSIレポートは、アップリンク107を介して半永続的に基地局101に送信され得る。時間インスタンスt1と時間インスタンスt2との間の時間差は、DCIが受信されたときからの所定の期間であり得る。したがって、SP-CSI RS 232は、DCI 202が受信される時間インスタンスt1から所定の期間後にアクティブ化される。
【0032】
いくつかの例では、SP-CSI RS 232のためのアクティブ化時間は、以下のオプションのうちの1つに従い得る。1つのオプションでは、SP-CSI RS 232は、UE105がHARQ-ACKメッセージを返信した直後にアクティブ化される。別のオプションでは、SP-CSI RS 232は、UE105がHARQ-ACKメッセージを返信してから3ミリ秒(ms)後にアクティブ化される。別のオプションでは、SP-CSI RS 232は、t1の3ms+Kms後にアクティブ化され、ここで、Kは、様々なファクタによって決定され得る。例えば、Kは、基地局101によって決定され、UE105にシグナリングされ得る。追加的及び代替的に、Kは、UE105のダウンリンク物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)処理能力、又はUE105のアップリンクPDSCH処理能力に基づくことができる。いくつかの例では、Kは、その様々な処理能力に基づいてUE105中でハードコーディングされ得る。
【0033】
SP-CSIレポートをトリガするためのDCI 202は、単なる一例として示されている。いくつかの例では、DCI 202は、他のCSIレポート、例えば、AP-CSIレポートをトリガすることができる。AP-CSIがSP-CSI RSを必要とする場合、UE105は、時間インスタンスt2においてSP-CSI RS 232をアクティブ化し得る。AP-CSIレポートのためのSP-CSI RSのアクティブ化時間は、前述したSP-CSIレポートのためのSP-CSI RSのアクティブ化時間と同様のオプションに従い得る。1つのオプションでは、SP-CSI RS 232は、UE105がHARQ-ACKメッセージを返信した直後にアクティブ化される。別のオプションでは、SP-CSI RS 232は、UE105がHARQ-ACKメッセージを返信してから3ミリ秒(ms)後にアクティブ化される。別のオプションでは、SP-CSI RS 232は、t1の3ms+Kms後にアクティブ化され、ここで、Kは、様々なファクタによって決定され得る。例えば、Kは、基地局101によって決定され、UE105にシグナリングされ得る。追加的及び代替的に、Kは、UE105のダウンリンクPDSCH処理能力、又はUE105のアップリンクPDSCH処理能力に基づくことができる。いくつかの例では、Kは、その様々な処理能力に基づいてUE105中でハードコーディングされ得る。
【0034】
いくつかの例では、受信されたCSIレポート構成104に基づいて、UE105は、CSI測定121を取得するために、現在の基準期間中にCSI測定を実行する。CSI測定121を実行することは、UE105のCSI処理ユニット(CPU)電力、CSIリソース、又はポートを消費し得る。更に、UE105は、図示されていない現在の基準期間より前に実行されたCSI測定を記憶してもよい。現在の基準期間は、ダウンリンクメッセージ102によって、基地局101によって、又はUE105によって定義され得る。
【0035】
いくつかの例では、CSI測定121は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含んでもよい。更に、現在の基準期間中に実行されるCSI測定は、基地局における複数のアンテナポートとUEとの間の複数の信号経路の各信号経路について収集された測定を含む。
【0036】
いくつかの例では、UE105は、様々なCSI測定値に基づいて、1つ以上のCSIレポート、例えば、CSIレポート123を生成する。いくつかの例では、CSIレポート、例えば、CSIレポート123は、複数の部分を含み得、ここで、CSIレポートの一部分は複数の群を含み得る。例えば、CSIレポート123は、第1の部分116と第2の部分117とを含み、第2の部分117は、群0、群1、及び群2を更に含む。第1の部分116はタイプI標準解像度レポートであってもよく、第2の部分117はタイプII高解像度レポートであってもよい。加えて、第1の部分116及び第2の部分117は、異なる測定値、異なる基準信号、又は異なるコードブックに基づき得る。
【0037】
いくつかの例では、CSIレポート123は、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された場合、古いCSIレポートである。一方、CSIレポート123は、現在の基準期間中に実行されたCSI測定121に基づいて生成された場合、現在のCSIレポートである。古いCSIレポートは現在の基準期間より前に実行されたそのようなCSI測定を使用するので、古いCSIレポートを使用することは、現在の基準期間におけるUE105のCPU電力、CSIリソース、又はポートを節約することができる。いくつかの例では、UE105が高速移動環境にないとき、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定は、現在の基準期間におけるCSI測定と同様又は実質的に同じであり得る。したがって、古いCSIレポート中のデータの品質は、現在のCSIレポートと同様又は実質的に同じであり得る。
【0038】
いくつかの例では、古いCSIレポートは、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された第1の部分と、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された第2の部分とを含み得る。いくつかの例では、古いCSIレポートは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された第2の部分のいくつかの群を含み得るが、第2の部分のいくつかの他の群は、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される。
【0039】
いくつかの例では、UE105は、1つ以上のCSIレポート、例えば、CSIレポート123を含むアップリンクメッセージ108を生成し、アップリンクメッセージ108を基地局101に送信する。アップリンクメッセージ108の送信は、CSIレポート構成104によって決定されたレポート設定106に基づき得る。アップリンクメッセージ108は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送され得る。
【0040】
いくつかの例では、アップリンクメッセージ108は、CSIレポートが古い状態を有する(例えば、本明細書では古いCSIレポートと呼ばれる)ことを示すためのインジケータを更に含み得る。アップリンクメッセージ108が現在のCSIレポート113と古いCSIレポート111とを含むとき、アップリンクメッセージ108は、古いCSIレポート113が古い状態を有することを示すインジケータ112と、現在のCSIレポート111が現在の状態を有することを示すインジケータ114とを更に含み得る。
【0041】
いくつかの例では、アップリンクメッセージ108は、古いCSIレポートと、現在のCSIレポートと、CSIレポートの状態を示すための様々なインジケータとを含むCSIレポートテーブルを含み得る。
図3に示すように、テーブル318は、アップリンクメッセージ108に含まれ得る。テーブル318は、2つの列、すなわち、複数のCSIレポート又はその部分若しくは群のための列317と、CSIレポート又はその部分若しくは群の状態のための列319とを含む。いくつかの例では、列319は、対応するCSIレポートが古い又は現在のものであることを示すために、値0又は1を有する1ビットを含み得る。テーブル318は、n個のCSIレポートを含む。n個のCSIレポートの各CSIレポートのパート1は、パート1の状態のインジケータを有する。同様に、n個のCSIレポートのうちの各CSIレポートの部分2の群0も、状態のインジケータを有する。加えて、n個のCSIレポートのうちの各CSIレポートの部分2の群1及び群2は、状態のインジケータを有する。
図3は、様々なCSIレポート及びそれらの古い又は現在の状態を示す単なる一例である。CSIレポート及びそれらの状態を示す他の形式のテーブルが存在してもよい。以下のテーブルI及びテーブルIIは、それらの対応する状態を有するCSIレポートを含む異なるCSIテーブルを更に示す。
【表1】
【表2】
【0042】
送信効率を更に増加させるために、古いCSIレポートの全ての部分がアップリンクメッセージ108に含まれる必要はない。更に、複数のCSIレポートの間に優先順位があるとき、1つの古いCSIレポートのみがアップリンクメッセージ108中に含まれるとき、効率が得られ得る。
【0043】
いくつかの例では、アップリンクメッセージ108は、現在の基準期間の間に実行されたCSI測定121に少なくとも部分的に基づいて生成される古いCSIレポートの第1の部分と、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される古いCSIレポートの第2の部分とを含み得る。代替的に、アップリンクメッセージ108は、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された古いCSIレポートの第1の部分を含み、古いCSIレポートの第2の部分はアップリンクメッセージ108に含まれない。同様に、アップリンクメッセージ108が、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成されているパート2群0を有する古いCSIレポートを含む場合、アップリンクメッセージ108は、CSIレポートパート2群1及び2を省略し得る。
【0044】
いくつかの例では、アップリンクメッセージ108に含まれる複数のCSIレポートは、相対優先順位を有し、古いCSIレポートは、アップリンクメッセージ108に含まれる複数のCSIレポートのうちの最も低い優先順位を有する。したがって、アップリンクメッセージ108は、最も低い優先順位を有する1つの古いCSIレポートのみを含む。複数のCSIレポートが存在するとき、各CSIレポートは優先順位を有し得る。UE105が、CSI測定をスキップし、古いCSIレポートを報告することを決定するとき、UEは、最も低い優先順位を持つCSIレポートを古いCSIレポートとして選択し得る。このようにして、基地局101は、UE105が、ネットワークにとって重要であり得る古いCSIレポートをランダムに送信しないことを知る。いくつかの例では、複数のCSIレポートは、以下の優先順位シーケンスに従う相対優先順位を有し、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)を含むCSIレポート>他のreportQuantityであって、reportQuantityは、CSIレポート構成の一部としてRRCにおいて構成される、reportQuantityを含むCSIレポート、非周期的(AP)CSIレポート>物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>PUCCHによって搬送される周期的CSIレポート、ここで、記号「>」は「優先順位が高い」ことを意味する。上記の優先順位シーケンスは単なる一例である。他の例では、他の種類の優先順位シーケンスが可能である。
【0045】
いくつかの例では、基地局101へのCSIレポートを完了するために、アップリンクメッセージ108は、PUCCH又はPUSCHによって搬送され得る。現在、標準文書3GPP TS 38.212 V16.2.0(2020-06)(以下、TS 38.212と称する)は、無線アクセスネットワークの多重化及びチャネル符号化のための技術仕様を含む。PUCCH又はPUSCHのためのCSIレポート及びUCIビットシーケンスの様々なマッピングは、テーブル6.3.2.1.2-12、テーブル6.3.1.1.2-13、及びテーブル6.3.1.1.2-14、又はテーブル6.3.1.1.2-6及びテーブル6.3.2.1.2-7を含む、TS 38.212において提供される。以下の修正されたテーブルに示されるように、古いCSIレポートが許可されるとき、列「古いCSI」に示されるビットの追加の列は、対応するCSIレポートが古いか又は現在のものであるかを示すために、TS 38.212のテーブル6.3.1.1.2-12、テーブル6.3.1.1.2-13、テーブル6.3.1.1.2-14、テーブル6.3.2.1.2-6、及びテーブル6.3.2.1.2-7に追加され得る。例えば、ロジック「0」は、対応するCSIレポートが古いCSIレポートであることを表すことができ、ロジック「1」は、対応するCSIレポートが現在のCSIレポートであることを表すことができる。
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【0046】
図4は、本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための設計を実装するための機構をサポートするシステム(例えば、UE)のための例示的な方法400を示す。便宜上及び非限定的に、
図4は、
図1、
図6、及び
図7の要素に関して示され得る。方法400は、古いCSIレポートを含むCSIレポートを実施するための機構を実施する電子デバイス(例えば、
図1のUE105)の動作を表し得る。方法400はまた、
図6のシステム600及び/又は
図7のコンピュータシステム700によって実行されてもよい。しかし、方法400は、これらの図に示す具体的な態様に限定されず、当業者によって理解されるように、他のシステムが、方法を実行するために使用されてもよい。全ての動作が必要とされるわけではなく、動作は
図4に示すのと同一の順序で実行されなくてもよいことを理解されたい。
【0047】
402において、送受信機を使用して、UEは基地局からダウンリンクメッセージを受信し、ダウンリンクメッセージはCSIレポート構成を含む。例えば、送受信機を使用して、UE105は、
図1について説明したように、基地局101からCSIレポート構成104を含むダウンリンクメッセージ102を受信する。
【0048】
404において、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、UEは、現在の基準期間中にCSI測定を実行する。例えば、CSIレポート構成104に少なくとも部分的に基づいて、UE105は、
図1について説明したように、CSI測定121を取得するために現在の基準期間中にCSI測定を実行する。例えば、CSI測定は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含む。
【0049】
406において、UEは、1つ以上のCSIレポートを生成し、1つ以上のCSIレポートは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて少なくとも古いCSIレポートを含む。例えば、UE105は、1つ以上のCSIレポート、例えば、CSIレポート111及び/又はCSIレポート113を生成する。CSIレポート111は、
図1について説明したように、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートである。
【0050】
408において、UEは、1つ以上のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成し、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示すためのインジケータを更に含む。例えば、UE105は、
図1について説明したように、1つ以上のCSIレポート、例えば、古いCSIレポート111と、現在のCSIレポート113とを含むアップリンクメッセージ108を生成する。更に、アップリンクメッセージ108は、古いCSIレポート113が古い状態を有することを示すインジケータ112と、現在のCSIレポート111が現在の状態を有することを示すインジケータ114とを含む。
【0051】
410において、送受信機を使用して、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で、UEはアップリンクメッセージを基地局に送信する。例えば、送受信機を使用して、CSIレポート構成104によって決定されたレポート設定106の下で、UE105は、
図1について説明したように、アップリンクメッセージ108を基地局105に送信する。
【0052】
図5は、本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための設計を実装するための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法を示す。便宜上及び非限定的に、
図5は、
図1、
図6、及び
図7の要素に関して示され得る。方法500は、古いCSIレポートを含むCSIレポートを実施するための機構を実施する電子デバイス(例えば、
図1の基地局101)の動作を表し得る。方法500はまた、
図6のシステム600及び/又は
図7のコンピュータシステム700によって実行されてもよい。しかし、方法500は、これらの図に示す具体的な態様に限定されず、当業者によって理解されるように、他のシステムが、方法を実行するために使用されてもよい。全ての動作が必要とされ得るわけでないこと、及び動作は、
図5に示すのと同じ順序で実行されないことがあることを理解されたい。
【0053】
502において、基地局は、送受信機を使用して、CSIレポート構成を含むダウンリンクメッセージをUEに送信する。例えば、基地局101は、
図1について説明したように、送受信機を使用して、CSIレポート構成104を含むダウンリンクメッセージ102をUE105に送信する。
【0054】
504において、基地局は、送受信機を使用して、UEから複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを受信する。複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づき、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む。アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示す第1のインジケータと、現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示す第2のインジケータとを更に含むことができる。例えば、基地局101は、
図1について説明したように、複数のCSIレポート、例えば、古いCSIレポート111と現在のCSIレポート113とを含むアップリンクメッセージ108をUE105から受信する。更に、アップリンクメッセージ108は、古いCSIレポート113が古い状態を有することを示すインジケータ112と、現在のCSIレポート111が現在の状態を有することを示すインジケータ114とを含む。
【0055】
図6は、本開示のいくつかの態様による、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための設計を実装する電子デバイスの例示的なシステム600のブロック図を示す。システム600は、システム100の電子デバイス(例えば、基地局101、UE105)のうちのいずれかであってもよい。システム600は、プロセッサ610と、1つ以上の送受信機620と、通信インフラ640と、メモリ650と、オペレーティングシステム652と、アプリケーション654と、1つ以上のアンテナ660と、を含む。図示のシステムは、システム600の例示的な部として提供されており、システム600は、他の回路(単数又は複数)及びサブシステム(単数又は複数)を含むことができる。また、システム600のシステムは、別個の構成要素として図示されているが、本開示の態様は、これらの構成要素、より少ない構成要素、又はより多い構成要素の任意の組み合わせを含むことができる。
【0056】
メモリ650は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュを含むことができ、制御ロジック(例えば、コンピュータソフトウェア)及び/又はデータを含むことがある。メモリ650は、ハードディスクドライブ及び/又はリムーバブル記憶デバイス/ユニットなどの他の記憶デバイス又はメモリを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの例によれば、オペレーティングシステム652は、メモリ650に記憶され得る。オペレーティングシステム652は、メモリ650及び/又は1つ以上のアプリケーション654からプロセッサ610及び/又は1つ以上の送受信機620へのデータの転送を管理することができる。いくつかの例では、オペレーティングシステム652は、多数のロジックレイヤを含むことができるネットワークプロトコルスタック(例えば、インターネットプロトコルスタック、セルラプロトコルスタックなど)を1つ以上維持する。プロトコルスタックの対応するレイヤにおいて、オペレーティングシステム652は、そのレイヤに関連する機能を実行するための制御機構及びデータ構造を含む。
【0057】
いくつかの例によれば、アプリケーション654は、メモリ650に記憶され得る。アプリケーション654は、無線システム600及び/又は無線システム600のユーザによって使用されるアプリケーション(例えば、ユーザアプリケーション)を含むことができる。アプリケーション654内のアプリケーションは、これらに限定されるものではないが、Siri(商標)、FaceTime(商標)、ラジオストリーミング、ビデオストリーミング、リモートコントロール、及び/又は他のユーザアプリケーションなどのアプリケーションを含むことができる。
【0058】
システム600はまた、通信インフラ640を含むことができる。通信インフラ640は、例えば、プロセッサ610と、1つ以上の送受信機620と、メモリ650との間の通信を提供する。いくつかの実装形態では、通信インフラ640は、バスであってもよい。プロセッサ610は、メモリ650に記憶された命令とともに、
図1に示されたようなシステム600について本明細書に記載されたように、システム100が、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための機構を実施することを可能にする動作を実行する。
【0059】
1つ以上の送受信機620は、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための機構をサポートする通信信号を送信及び受信する。加えて、1つ以上の送受信機620は、通信リンク(単数又は複数)を測定しCSIレポートを生成及び送信するための機構をサポートする通信信号を送受信する。いくつかの態様によれば、1つ以上の送受信機620は、アンテナ660に結合され得る。アンテナ660は、同一又は異なるタイプであり得る1つ以上のアンテナを含むことができる。1つ以上の送受信機620は、システム600が、有線及び/又は無線であり得る他のデバイスと通信することを可能にする。いくつかの例では、1つ以上の送受信機620は、プロセッサ、コントローラ、無線機、ソケット、プラグ、バッファ、及びネットワークへの接続及びネットワークにおける通信のために使用される同様の回路/デバイスを含むことができる。いくつかの例によれば、1つ以上の送受信機620は、有線及び/又は無線ネットワークへの接続並びに有線及び/又は無線ネットワークにおける通信のための1つ以上の回路を含む。
【0060】
本開示のいくつかの態様によれば、1つ以上の送受信機620は、セルラサブシステム、WLANサブシステム、及び/又はBluetooth(商標)サブシステムを含むことができ、セルラサブシステム、WLANサブシステム、及び/又はBluetooth(商標)サブシステムは各々、本明細書に提供されている考察に基づいて当業者によって理解されるように、これらのサブシステム自体の無線送受信機及びプロトコル(単数又は複数)を含む。いくつかの実装形態では、1つ以上の送受信機620は、他のデバイスと通信するためのより多くの又はより少ないシステムを含むことができる。
【0061】
いくつかの例では、1つ以上の送受信機620は、IEEE 802.11に記載の規格に基づくネットワークなどであるがこれらに限定されないWLANネットワークを介する接続(単数又は複数)及び通信を可能にするための(WLAN送受信機を含む)1つ以上の回路を含むことができる。
【0062】
追加的又は代替的に、1つ以上の送受信機620は、例えば、Bluetooth(商標)プロトコル、Bluetooth(商標)Low Energyプロトコル、又はBluetooth(商標)Low Energy Long Rangeプロトコルに基づく接続及び通信を可能にするための1つ以上の回路(Bluetooth(商標)送受信機を含む)を含むことができる。例えば、1つ以上の送受信機送受信機620は、Bluetooth(商標)送受信機を含むことができる。
【0063】
加えて、1つ以上の送受信機620は、セルラネットワークへの接続及びセルラネットワークにおける通信のための(セルラ送受信機を含む)1つ以上の回路を含むことができる。セルラネットワークは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)などの3G/4G/5Gネットワークを含むことができるが、これらに限定されない。例えば、1つ以上の送受信機220は、3GPP規格のRel-15、Rel-16、Rel-17、又はそれ以降のうちの1つ以上に従って動作するように構成され得る。
【0064】
本開示のいくつかの態様によれば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650内に記憶されたコンピュータ命令、及び/若しくは1つ以上の送受信機620と組み合わせて、本開示で考察されている方法及び機構を実装する。例えば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650内に記憶されたコンピュータ命令及び/若しくは1つ以上の送受信機220と組み合わせて、古いCSIレポートを含むCSIレポートのための機構を実装する。本開示のいくつかの態様によれば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650内に記憶されたコンピュータ命令及び/若しくは1つ以上の送受信機620と組み合わせて、CSIレポート構成メッセージ104を基地局(例えば、
図1の基地局101)から受信することができる。受信されたCSIレポート構成メッセージ104を使用して、プロセッサ610は、CSIレポート構成104に少なくとも部分的に基づいて現在の基準期間中に送受信機620を介してCSI測定を実行し、少なくとも古いCSIレポート、例えば、古いCSIレポート111を含む1つ以上のCSIレポートを生成することができる。更に、プロセッサ610は、1つ以上のCSIレポートを含むアップリンクメッセージ108を生成し、送受信機620を使用して、CSIレポート構成104によって決定されたレポート設定106の下で、アップリンクメッセージ108を基地局101に送信することができる。
【0065】
様々な態様が、例えば、
図7に示すコンピュータシステム700などの1つ以上のコンピュータシステムを使用して、実装され得る。コンピュータシステム700は、
図1のデバイス101、105又は
図6のデバイス600など、本明細書に記載の機能を実行できる任意の周知のコンピュータとすることができる。コンピュータシステム700は、プロセッサ704などの1つ以上のプロセッサ(中央処理装置、すなわちCentral Processing Unit、CPUとも呼ばれる)を含む。プロセッサ704は、通信インフラ706(例えば、バス)に接続されている。コンピュータシステム700はまた、ユーザ入出力インターフェース(単数又は複数)702を介して通信インフラ706と通信する、モニタ、キーボード、ポインティングデバイスなどのユーザ入出力デバイス(単数又は複数)703を含む。コンピュータシステム700はまた、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)などのメインメモリ又はプライマリメモリ708を含む。メインメモリ708は、1つ以上のレベルのキャッシュを含むことがある。メインメモリ708には、制御ロジック(例えば、コンピュータソフトウェア)及び/又はデータが記憶されている。
【0066】
コンピュータシステム700はまた、1つ以上の二次記憶デバイス又は二次メモリ710を含み得る。二次メモリ710は、例えば、ハードディスクドライブ712及び/又はリムーバブル記憶デバイス若しくはリムーバブル記憶ドライブ714を含み得る。リムーバブル記憶ドライブ714は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光記憶デバイス、テープバックアップデバイス、及び/又は任意の他の記憶デバイス/ドライブであり得る。
【0067】
リムーバブル記憶ドライブ714は、リムーバブル記憶ユニット718と対話することがある。リムーバブル記憶ユニット718は、コンピュータソフトウェア(制御ロジック)及び/又はデータがその上に記憶されたコンピュータ使用可能記憶デバイス又はコンピュータ可読記憶デバイスを含む。リムーバブル記憶ユニット718は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光記憶ディスク、及び/任意の他のコンピュータデータ記憶デバイスであってもよい。リムーバブル記憶ドライブ714は、周知の方法で、リムーバブル記憶ユニット718からの読み出し、及び/又はそれへの書き込みを行う。
【0068】
いくつかの態様によれば、二次メモリ710は、コンピュータプログラム及び/又は他の命令及び/若しくはデータがコンピュータシステム700によってアクセスされることを可能にするための他の手段、媒介又は他の手法を含んでもよい。かかる手段や媒介又は他の手法の例は、例えば、リムーバブル記憶ユニット722及びインターフェース720を含み得る。リムーバブル記憶ユニット722及びインターフェース720の例は、(ビデオゲームデバイスに見られるような)プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース、(EPROM又はPROMのような)リムーバブルメモリチップ及び関連ソケット、メモリスティック及びUSBポート、メモリカード及び関連メモリカードスロット、及び/又は任意の他のリムーバブル記憶ユニット及び関連インターフェースを含み得る。
【0069】
いくつかの例では、メインメモリ708、リムーバブル記憶ユニット718、リムーバブル記憶ユニット722は、プロセッサ704によって実行されると、プロセッサ704に、UE、例えば、UE105、又は基地局、例えば、基地局101のための動作を実行させる命令を記憶することができる。いくつかの例では、動作は、基地局からCSIレポート構成を含むダウンリンクメッセージを受信することと、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて現在の基準期間中にCSI測定を実行することと、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて少なくとも古いCSIレポートを含む複数のCSIレポートを生成することと、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で基地局にアップリンクメッセージを送信することとを含む。
【0070】
コンピュータシステム700は、通信インターフェース又はネットワークインターフェース724を更に備えてもよい。通信インターフェース724により、コンピュータシステム700は、リモートデバイス、リモートネットワーク、リモートエンティティなどの任意の組み合わせ(個別的に及び包括的に参照番号728で参照される)と通信し、対話することができる。例えば、通信インターフェース724により、コンピュータシステム700は、通信経路726上でリモートデバイス728と通信することが可能になり得るが、この通信経路726は、ワイヤド及び/又は無線であってもよく、LAN、WAN、インターネットなどの任意の組み合わせを含み得る。制御ロジック及び/又はデータは、通信経路726を介して、コンピュータシステム700との間で送受信され得る。
【0071】
前述の態様での動作は、多種多様な構成及びアーキテクチャで実装され得る。したがって、前述の態様での動作のうちのいくつか又は全ては、ハードウェア、ソフトウェア、又は両方で実行されてもよい。いくつかの態様では、有形的非一時的装置又は製造物品は、制御ロジック(ソフトウェア)が記憶された有形的非一時的コンピュータ使用可能又は可読媒体を含むまたコンピュータプログラム製品又はプログラム記憶デバイスと本明細書で称される。これは、コンピュータシステム700、メインメモリ708、二次メモリ710、リムーバブル記憶ユニット718及び722、並びに前述のものを任意に組み合わせて具体化した有形の製造物を含み得るが、これらに限定されない。かかる制御ロジックは、1つ以上のデータ処理デバイス(コンピュータシステム700など)によって実行されると、かかるデータ処理デバイスを本明細書に説明しているように動作させる。
【0072】
本開示に含まれている教示に基づいて、
図7に示すもの以外のデータ処理デバイス、コンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して本開示の態様を成す及び使用する方法は、関連する技術分野(単数又は複数)における当業者に明らかである。特に、態様は、本明細書に記載のもの以外のソフトウェア、ハードウェア、及び/又はオペレーティングシステム実装形態で動作することができる。
【0073】
特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されているのは、「発明の概要」及び「要約書」のセクションではなく、「発明を実施するための形態」のセクションであることを理解されたい。発明の概要及び要約の項は、本発明者(単数又は複数)によって企図されているように、本開示の例示的な態様の全てでなく、本開示の1つ以上の例示的な態様を記載し得、したがって、発明の概要及び要約の項が本開示又は添付の特許請求の範囲を限定することは、なんら意図されていない。
【0074】
本開示は、例示的な分野及び用途のための例示的な態様を参照して本明細書に記載されているが、本開示は例示的な態様に限定されないことを理解されたい。他の態様及び態様の変形形態が、可能であり、本開示の範囲及び精神の範囲内である。例えば、この段落の一般性を限定するものではなく、態様は、図に示され且つ/又は本明細書で説明される、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はエンティティに限定されない。更に、態様(本明細書に明示的に記載されているかどうかに関わらず)は、本明細書に記載された実施例を超える分野及び用途に対して、著しい有用性を有する。
【0075】
本明細書では、特定の機能の実装及びそれらの関係を示す機能的構成ブロックの助けを借りて、態様を説明してきた。本明細書では、説明の便宜上、これらの機能的構成ブロックの境界は、任意に画定されている。特定の機能及び関係(又はそれらの均等物)が適切に実行される限り、代替の境界を画定することができる。加えて、代替の態様が、本明細書に記載の順序とは異なる順序を使用して、機能ブロック、ステップ、動作、方法などを実行してもよい。
【0076】
「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的な実施形態」、又は同様の語句への本明細書での言及は、記載の実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が、必ずしも特定の特徴、構造又は特性を含み得るわけではないことを示す。また、このような語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が、一実施形態に関連して記載されているときに、このような特定の特徴、構造、又は特性を、本明細書に明示的に言及又は記載されているかどうかに関わらず、他の態様に組み込むことは、関連する技術分野(単数又は複数)における当業者の知識内である。
【0077】
本開示の広さ及び範囲は、上記の例示的な態様のいずれかによって限定されるべきでなく、以下の特許請求の範囲及び特許請求の範囲の均等物に従ってのみ、定義されるべきである。
【0078】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシ及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0079】
1つ以上の実施形態では、例えば、前述の図のうちの1つ以上に記載される構成要素のうちの少なくとも1つは、以下の実施例セクションに記載されるような1つ以上の動作、技術、プロセス、及び/又は方法を実行するように構成することがある。例えば、前述の図のうちの1つ以上に関連して上述したようなUE、基地局、ネットワーク要素などと関連付けられた回路は、実施例セクションにおいて以下に記載される例のうちの1つ以上に従って動作するように構成され得る。
実施例
【0080】
例1は、ユーザ機器(UE)であって、基地局と無線通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサであって、送受信機を使用して、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを基地局から受信し、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、現在の基準期間中にCSI測定を実行し、1つ以上のCSIレポートを生成し、1つ以上のCSIレポートは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて少なくとも古いCSIレポートを含み、1つ以上のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成し、送受信機を使用して、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下で、アップリンクメッセージを基地局に送信する、ように構成される、プロセッサと、を備える、ユーザ機器(UE)を含む。
【0081】
例2は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示すためのインジケータを更に含む。
【0082】
例3は、例2及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、インジケータは第1のインジケータであり、1つ以上のCSIレポートは、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された現在のCSIレポートを更に含み、アップリンクメッセージは、現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示すための第2のインジケータを更に含む。
【0083】
例4は、例3及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、アップリンクメッセージは、古いCSIレポート、第1のインジケータ、現在のCSIレポート、及び第2のインジケータを含むCSIレポートテーブルを含む。
【0084】
例5は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、アップリンクメッセージは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送される。
【0085】
例6は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、現在の基準期間の間に実行されるCSI測定は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含む。
【0086】
例7は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、現在の基準期間中に実行されるCSI測定は、基地局における複数のアンテナポートとUEとの間の複数の信号経路の各信号経路について収集された測定を含む。
【0087】
例8は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、アップリンクメッセージに含まれる1つ以上のCSIレポートは、相対優先順位を有し、古いCSIレポートは、1つ以上のCSIレポートのうちの最も低い優先順位を有する。
【0088】
例9は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、アップリンクメッセージは、現在の基準期間の間に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される古いCSIレポートの第1の部分と、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される古いCSIレポートの第2の部分とを含み、古いCSIレポートは、第1の部分と第2の部分とを含む、又はアップリンクメッセージは、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成された古いCSIレポートの第1の部分を含み、古いCSIレポートの第2の部分はアップリンクメッセージに含まれない。
【0089】
例10は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、レポート設定は、非周期的設定、周期的設定、又は半永続的設定を含む。
【0090】
例11は、例1及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、レポート設定は、ダウンリンク制御情報(DCI)によってアクティブ化される半永続的設定又は非周期的設定を含み、DCIは、半永続的又は非周期的方式でCSI測定を実行するために半永続的CSI基準信号を更にアクティブ化する。
【0091】
例12は、例11及び/又は本明細書のいくつかの他の例のUEを含み、半永続的CSI基準信号は、DCIが受信されたときから所定の期間後にアクティブ化される。
【0092】
例13は、ユーザ機器(UE)のための方法であって、UEによって、基地局から、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを受信することと、複数のCSIレポートであって、複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づき、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む、複数のCSIレポートを生成することと、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下でアップリンクメッセージを基地局に送信することとを含む、方法を含む。
【0093】
例14は、例13及び/又は本明細書のいくつかの他の例の方法を含み、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示す第1のインジケータと、現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示す第2のインジケータとを更に含む。
【0094】
例15は、例14及び/又は本明細書のいくつかの他の例の方法を含み、アップリンクメッセージは、古いCSIレポート、第1のインジケータ、現在のCSIレポート、及び第2のインジケータを含むCSIレポートテーブルを含む。
【0095】
例16は、例13及び/又は本明細書のいくつかの他の例の方法を含み、アップリンクメッセージに含まれる複数のCSIレポートは、相対優先順位を有し、古いCSIレポートは、複数のCSIレポートの中で最も低い優先順位を有する。
【0096】
例17は、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、ユーザ機器(UE)のプロセッサによって実行されると、UEに、基地局から、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを受信することと、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づいて、現在の基準期間中にCSI測定を実行することと、複数のCSIレポートであって、複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む、複数のCSIレポートを生成することと、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを生成することと、CSIレポート構成によって決定されたレポート設定の下でアップリンクメッセージを基地局に送信することと、を含む動作を実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0097】
例18は、例17及び/又は本明細書のいくつかの他の例の非一時的コンピュータ可読媒体を含み、アップリンクメッセージに含まれる複数のCSIレポートは、以下の優先順位シーケンスに従う相対優先順位を有し、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)を含むCSIレポート>他のreportQuantityであって、reportQuantityは、CSIレポート構成の一部としてRRCにおいて構成される、reportQuantityを含むCSIレポート、非周期的(AP)CSIレポート>物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)によって搬送される半永続的(SP)CSIレポート>PUCCHによって搬送される周期的CSIレポート、ここで、記号「>」は「優先順位が高い」ことを意味する。
【0098】
例19は、例17及び/又は本明細書のいくつかの他の例の非一時的コンピュータ可読媒体を含み、古いCSIレポートは第1の部分及び第2の部分を含み、第2の部分は複数の群を含み、第1の部分、又は第2の部分の複数の群のうちの1つの群は、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づいて生成される。
【0099】
例20は、例17及び/又は本明細書のいくつかの他の例の非一時的コンピュータ可読媒体を含み、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示すための1つ以上のビットによって表される第1のインジケータと、現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示すための1つ以上のビットによって表される第2のインジケータとを更に含む。
【0100】
例21は、基地局であって、ユーザ機器(UE)と通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサであって、送受信機を使用して、UEに、チャネル状態情報(CSI)レポート構成を含むダウンリンクメッセージを送信し、送受信機を使用して、UEから、複数のCSIレポートであって、複数のCSIレポートは、少なくとも、現在の基準期間より前に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づく古いCSIレポートと、現在の基準期間中に実行されたCSI測定に少なくとも部分的に基づき、CSIレポート構成に少なくとも部分的に基づく現在のCSIレポートとを含む、複数のCSIレポートを含むアップリンクメッセージを受信する、ように構成される、プロセッサと、を備える、基地局を含む。
【0101】
例22は、例21及び/又は本明細書のいくつかの他の例の基地局を含み、アップリンクメッセージは、古いCSIレポートが古い状態を有することを示す第1のインジケータと、現在のCSIレポートが現在の状態を有することを示す第2のインジケータとを更に含む。
【0102】
例23は、例21及び/又は本明細書のいくつかの他の例の基地局を含み、現在の基準期間の間に実行されるCSI測定は、CSI基準信号(CSI-RS)リソースインジケータ(CRI)、同期信号/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)ブロックリソースインジケータ(SSBRI)、レイヤ1基準信号受信電力(L1-RSRP)、ランクインジケータ(RI)、プレコーディング行列インジケータ(PMI)、レイヤインジケータ(LI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、又は信号対干渉電力と雑音比(SINR)から選択されるパラメータについての測定を含む。