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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】車両用熱管理システムおよび電気自動車
(51)【国際特許分類】
   B60K 11/02 20060101AFI20250303BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20250303BHJP
   B60H 1/00 20060101ALI20250303BHJP
【FI】
B60K11/02 ZHV
B60H1/22 671
B60H1/00 101Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023510195
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2021036323
(87)【国際公開番号】W WO2022208947
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2021062253
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】509186579
【氏名又は名称】日立Astemo株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂口 重幸
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0338956(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0346523(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0353796(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0175022(US,A1)
【文献】特開2020-26196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 11/02,
B60H 1/00,
B60L 9/18,50/60,58/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ及びインバータを含む電動ユニットと、前記電動ユニットを流通した流体媒体を熱源として空調空気を加熱するヒータコアと、ラジエータファンにより前記流体媒体を冷却するラジエータと、前記電動ユニットに直流電力を供給する二次電池と、前記電動ユニットと前記ヒータコアと前記ラジエータと前記二次電池に順に前記流体媒体を流通させる第1流路と、前記二次電池と前記電動ユニットとの間の前記第1流路に設けられ、前記流体媒体の流れを制御する第1制御バルブと、前記ヒータコアと前記ラジエータとの間の前記第1流路に設けられ、前記流体媒体の流れを制御する第2制御バルブと、前記第1制御バルブおよび前記第2制御バルブを制御する制御装置と、前記第2制御バルブと前記第1制御バルブとを繋げる第2流路と、前記ラジエータより下流で前記二次電池より上流における前記第1流路と前記第2流路とを繋げる第3流路と、を備え、
前記第1制御バルブは、前記ラジエータより下流で前記二次電池より上流における前記第1流路と繋がる第1流入口と、前記二次電池より下流における前記第1流路と繋がる第2流入口と、前記第2流路と繋がる第3流入口と、前記電動ユニットの上流における前記第1流路へ繋がる第1流出口とを有し、
前記第2制御バルブは、前記ヒータコアの下流で前記第1流路と繋がる第1流入口と、前記ラジエータの上流に向かう第1流出口と、前記第2流路を経て前記第1制御バルブの前記第3流入口に向かう第2流出口とを有する車両用熱管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記制御装置は、前記二次電池を暖気する第1モードにおいて、前記第1制御バルブの前記第2流入口と前記第1流出口を開状態にし、前記第1流入口及び前記第3流入口を閉状態にし、前記第2制御バルブの前記第1流入口と前記第2流出口を開状態にし、前記第1流出口を閉状態にする車両用熱管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記制御装置は、前記二次電池を適温制御する第2モードにおいて、前記第1制御バルブの前記第1流入口と前記第2流入口と前記第1流出口を開状態し、前記第3流入口を閉状態にし、前記第2制御バルブの前記第1流入口と前記第1流出口を開状態し、前記第2流出口を閉状態にする車両用熱管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記制御装置は、前記ヒータコアによる暖気を行う第3モードにおいて、前記第1制御バルブの前記第3流入口と前記第1流出口を開状態にし、前記第1流入口と前記第2流入口を閉状態にし、前記第2制御バルブの前記第1流入口と前記第2流出口を開状態にし、前記第1流出口を閉状態にする車両用熱管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記制御装置は、前記電動ユニットの冷却を行う第4モードにおいて、前記第1制御バルブの前記第1流入口と前記第1流出口を開状態にし、前記第2流入口及び前記第3流入口を閉状態にし、前記第2制御バルブの前記第1流入口と前記第1流出口を開状態し、前記第2流出口を閉状態にする車両用熱管理システム。
【請求項6】
請求項2または請求項4に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記第1流路の前記電動ユニットと前記第2制御バルブの間に、前記流体媒体を加熱する発熱装置を設け、
前記制御装置は、前記二次電池または前記電動ユニットが所定の温度より低い場合に、前記発熱装置により前記二次電池または前記電動ユニットの加熱を行う車両用熱管理システム。
【請求項7】
請求項3または請求項5に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記第1流路の前記ラジエータと前記二次電池の間に、ガス冷媒を用いて冷却するチラーを設け、
前記制御装置は、前記二次電池または前記電動ユニットが所定の温度を超えた場合に、前記チラーにより前記二次電池または前記電動ユニットの冷却を行う車両用熱管理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記制御装置は、前記二次電池または前記電動ユニットが所定の温度を超えた場合に、前記ラジエータの前記ラジエータファンを前記温度に応じて駆動して前記流体媒体を冷却する車両用熱管理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記第1流路の前記第1制御バルブと前記電動ユニットの間に電動ポンプを設け、前記電動ポンプは前記流体媒体を前記電動ユニットの方向へ押し出して前記流体媒体を循環させる車両用熱管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の車両用熱管理システムにおいて、
前記第1流路の前記電動ユニットを経由する流路と並列に駆動モータや変速機用のオイルを冷却するATFクーラを経由する第4流路を備える車両用熱管理システム。
【請求項11】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の車両用熱管理システムを備えた電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用熱管理システムおよび電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両に搭載された二次電池から供給される電力でモータを駆動するハイブリッド自動車や電気自動車が普及している。このような車両は、モータ及びインバータを含む電動ユニットと二次電池とを備えている。さらに、室内空調等のためにラジエータを備えている。このような機器を備えた車両では、電動ユニットと二次電池とラジエータとを含めた総合的な熱管理システムが要求される。
【0003】
特許文献1には、車両用空気調和装置が記載されている。この装置は、暖房/廃熱回収モードでは、空調コントローラは冷媒回路の暖房運転の状態で、電磁弁を開き、補助膨張弁も開いてその弁開度を制御する状態とし、機器温度調整装置の第1~第3三方弁を制御し、熱媒体配管内の熱媒体の流れを第1の流路制御状態とすると共に、第1循環ポンプを運転する。そして、冷媒-熱媒体熱交換器の熱媒体流路で冷媒により吸熱されて冷却された熱媒体は走行用モータに循環され、この走行用モータと熱交換して走行用モータから廃熱を回収すると共に、走行用モータを冷却するが、バッテリには熱媒体は循環されないので、バッテリが冷媒により冷却されず、走行用モータから回収された廃熱は、冷媒-熱媒体熱交換器で冷媒に汲み上げられ、放熱器における車室内の暖房に寄与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-026196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の装置では、流路を制御する弁を多く必要とするなど流路が複雑になり、電動ユニットと二次電池とラジエータとを含む総合的な熱管理を正確に行うことができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による車両用熱管理システムは、モータ及びインバータを含む電動ユニットと、前記電動ユニットを流通した流体媒体を熱源として空調空気を加熱するヒータコアと、ラジエータファンにより前記流体媒体を冷却するラジエータと、前記電動ユニットに直流電力を供給する二次電池と、前記電動ユニットとヒータコアと前記ラジエータと前記二次電池に順に前記流体媒体を流通させる第1流路と、前記二次電池と前記電動ユニットとの間の前記第1流路に設けられ、前記流体媒体の流れを制御する第1制御バルブと、前記ヒータコアと前記ラジエータとの間の前記第1流路に設けられ、前記流体媒体の流れを制御する第2制御バルブと、前記第1制御バルブおよび前記第2制御バルブを制御する制御装置と、前記第2制御バルブと前記第1制御バルブとを繋げる第2流路と、前記ラジエータより下流で前記二次電池より上流における前記第1流路と前記第2流路とを繋げる第3流路と、を備え、前記第1制御バルブは、前記ラジエータより下流で前記二次電池より上流における前記第1流路と繋がる第1流入口と、前記二次電池より下流における前記第1流路と繋がる第2流入口と、前記第2流路と繋がる第3流入口と、前記電動ユニットの上流における前記第1流路へ繋がる第1流出口とを有し、前記第2制御バルブは、前記ヒータコアの下流で前記第1流路と繋がる第1流入口と、前記ラジエータの上流に向かう第1流出口と、前記第2流路を経て前記第1制御バルブの前記第3流入口に向かう第2流出口とを有する
本発明による電気自動車は、車両用熱管理システムを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電動ユニットと二次電池とラジエータとを含む総合的な熱管理を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】車両用熱管理システムの構成図および第1モードにおける流路を示す図である。
図2】車両用熱管理システムの構成図および第2モードにおける流路を示す図である。
図3】車両用熱管理システムの構成図および第3モードにおける流路を示す図である。
図4】車両用熱管理システムの構成図および第4モードにおける流路を示す図である。
図5】(A)(B)(C)第1モードおよび第2モードにおいて制御装置が参照するテーブルを示す図である。
図6】(A)(B)(C)第3モードおよび第4モードにおいて制御装置が参照するテーブルを示す図である。
図7】制御装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
【0010】
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
【0011】
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
【0012】
また、以下の説明では、プログラムを実行して行う処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(例えばメモリ)および/またはインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主体がプロセッサとされてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路(例えばFPGAやASIC)を含んでいてもよい。
【0013】
プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0014】
図1は、車両用熱管理システム100の構成図である。
本実施形態では、車両用熱管理システム100を備えた電気自動車を例に説明するが、同様の構成を備えたハイブリッド自動車などの車両に適用することができる。図1に示す車両用熱管理システム100は、流体媒体を流通する流路を主体に記載し、車両に備えられているその他の構成は図示を省略している。
【0015】
車両用熱管理システム100は、流路に設けられ流体媒体の流通を制御する第1制御バルブ101および第2制御バルブ102を備える。制御装置103は、第1制御バルブ101の流入口I11、I21、I31と流出口O11、および第2制御バルブ102の流入口I12と流出口O12、O22の開度を制御して、流体媒体の流通、遮断、もしくは流量を制限する。
【0016】
さらに、車両用熱管理システム100は、電動ユニット(PCU)104、DCDCコンバータ105、充電装置106、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ107、ヒータコア108、ラジエータファン109、ラジエータ110、チラー111、二次電池112、電動ポンプ113、ATFクーラ114を備える。
【0017】
電動ユニット104は、車両駆動用のモータと、このモータへ駆動用の交流電流を供給するインバータとを含む。電動ユニット104には、温度センサT1が設けられ、温度センサT1で検出された温度情報は制御装置103へ伝達される。
【0018】
DCDCコンバータ105は、図示省略した外部電源から供給される直流電圧を高圧の直流電圧に変換し、充電装置106へ供給する。充電装置106は、二次電池112を充電する。
【0019】
PTCヒータ107は、発熱素子に抵抗体を用いた発熱装置であり、制御装置103からの信号により駆動される。なお、PTCヒータ107は、車両用熱管理システム100に含まれる発熱装置の一例であり、PTCヒータ107以外の発熱装置により車両用熱管理システム100を構成してもよい。例えばペルチェ素子を含むその他の発熱素子を用いた発熱装置や、ヒートポンプを用いた発熱装置などを、PTCヒータ107の代わりに使用することができる。PTCヒータ107の熱はヒータコア108へ伝達される。ヒータコア108は、電動ユニット104およびPTCヒータ107を流通した流体媒体を熱源として空調空気を加熱するとともに、流路内の流体媒体を加熱する。ヒータコア108の流路出力側にはヒータ出口温度を検出する温度センサT2が設けられている。PTCヒータ107、ヒータコア108は、温度センサT2で検出された温度に基づいて、車両の室内空調の暖房にも供せられる。
【0020】
ラジエータ110は、制御装置103からの信号によりラジエータファン109が駆動され、室内空調の冷却を行うとともに、流路内の流体媒体を冷却する。
【0021】
チラー111は、制御装置103からの信号により駆動され、ガス冷媒を用いて流路内の流体媒体を冷却する。
二次電池112は、電動ユニット104に直流電力を供給する。二次電池112には、温度センサT3が設けられ、温度センサT3で検出された温度情報は制御装置103へ伝達される。
【0022】
電動ポンプ113は、第1制御バルブ101と電動ユニット104の間の流路に設けられ、流路内で流体媒体を電動ユニット104の方向へ吐出して、流体媒体を循環させる。
ATFクーラ114は、駆動モータ及び変速機用のオイルを冷却し、電動ユニット104を経由する流路と並列な後述の第4流路P4に設けられる。ATFは、Automatic transmission fluidの略である。
【0023】
制御装置103は、図示省略した車両の上位制御装置より、外部電源から充電が行われているか、またはイグニッションスイッチがONされているかなど車両の情報が入力される。そして、温度センサT1、T3で検出された温度情報に基づいて第1制御バルブ101および第2制御バルブ102等を制御して流路を決定する。
【0024】
車両用熱管理システム100は、第1流路P1、第2流路P2、第3流路P3、第4流路P4を有する。第1流路P1は、電動ポンプ113から電動ユニット104、DCDCコンバータ105、充電装置106、PTCヒータ107、ヒータコア108、ラジエータ110、チラー111、二次電池112を経由して、電動ポンプ113に戻る流路である。
【0025】
第2流路P2は、第2制御バルブ102の第2流出口O22から第1制御バルブ101の第3流入口I31に繋がる流路である。第3流路P3は、ラジエータ110より下流で二次電池112より上流における第1流路P1と第2流路P2とを繋げる流路である。
【0026】
第4流路P4は、第1流路P1の電動ユニット104を経由する流路と並列なATFクーラ114を経由する流路であり、電動ポンプ113と電動ユニット104との間の第1流路P1と、充電装置106とPTCヒータ107との間の第1流路P1に繋がる。
【0027】
図1は、車両用熱管理システム100の構成図であるが、第1モードにおける流路を黒の線と矢印で図示している。すなわち、黒の線は流体媒体が矢印方向へ流通している流路を、白の線は遮断されている流路を示す。
【0028】
第1モードは、二次電池112を暖気するモードであり、電動ポンプ113から流出した流体媒体は、第1流路P1から電動ユニット104、DCDCコンバータ105、充電装置106へ、また、第1流路P1から分岐した第4流路P4のATFクーラ114へ流れる。その後、第4流路P4は第1流路P1へ合流し、流体媒体は、PTCヒータ107、ヒータコア108、第2制御バルブ102へ流れる。そして、第2制御バルブ102から第2流路P2、第3流路P3を経て、二次電池112へ流れる。さらに、二次電池112から第1制御バルブ101へ流れ、電動ポンプ113へ戻り、流体媒体が循環する。
【0029】
第1モードでは、二次電池112の温度が所定温度より低く外気温度が低い場合に、外部電源から二次電池112に充電が行われている時、PTCヒータ107を通電し、PTCヒータ107からの熱、およびDCDCコンバータ105の熱で二次電池112の温度を上昇させる。また、二次電池112の温度が所定温度より低く外気温度が低い場合に、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)、PTCヒータ107を通電し、PTCヒータ107からの熱で、また、電動ユニット104やATFクーラ114からの熱で二次電池112の温度を上昇させる。
【0030】
図2は、車両用熱管理システム100の構成図であるが、第2モードにおける流路を黒の線と矢印で図示している。黒の線は流体媒体が矢印方向へ流通している流路を、白の線は遮断されている流路を示す。
【0031】
第2モードは、二次電池112を適温制御するモードであり、電動ポンプ113から流出した流体媒体は、第1流路P1から電動ユニット104、DCDCコンバータ105、充電装置106へ、また、第1流路P1から分岐した第4流路P4のATFクーラ114へ流れる。その後、第4流路P4は第1流路P1へ合流し、流体媒体は、PTCヒータ107、ヒータコア108、第2制御バルブ102へ流れる。そして、第2制御バルブ102から第1流路P1により、ラジエータ110、チラー111、二次電池112を経由して、第1制御バルブ101へ流れ、電動ポンプ113に戻る。チラー111と二次電池112の間の流路からも第1制御バルブ101の流入口I11へ流れ、電動ポンプ113に戻る。
【0032】
第2モードでは、二次電池112の温度を適温に調節する場合で、外部電源から二次電池112に充電が行われて二次電池112の温度が高い時、ラジエータ110やチラー111により冷却した流体媒体で二次電池112の温度を適温、例えば25℃~45℃に調節する。また、二次電池112の温度を適温に調節する場合で、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)、外気温度や設定した目標温度に応じてラジエータ110等を協調動作させ、二次電池112の温度を適温、例えば10℃~40℃に調節する。さらに、車両の走行時には、電動ユニット104の温度を適温、例えば50℃~65℃に調節する。また、これらの温度調節では、第1制御バルブ101の流入口I11、I21の開度の調節も加える。すなわち、流体媒体は、チラー111と二次電池112の間の流路から第1制御バルブ101の第1流入口I11へ流れ込み、二次電池112から第2流入口I21へ流れ込むので、流入口I11、I21の開度を調節することにより二次電池112の温度を適温に調節することができる。
【0033】
図3は、車両用熱管理システム100の構成図であるが、第3モードにおける流路を黒の線と矢印で図示している。黒の線は流体媒体が矢印方向へ流通している流路を、白の線は遮断されている流路を示す。
【0034】
第3モードは、ヒータコア108の暖気を行うモードであり、電動ポンプ113から流出した流体媒体は、第1流路P1から電動ユニット104、DCDCコンバータ105、充電装置106へ、また、第1流路P1から分岐した第4流路P4のATFクーラ114へ流れる。その後、第4流路P4は第1流路P1へ合流し、流体媒体は、PTCヒータ107、ヒータコア108、第2制御バルブ102へ流れる。そして、第2制御バルブ102から第2流路P2を経て、第1制御バルブ101へ流れ、電動ポンプ113へ戻り、流体媒体が循環する。二次電池112への流路は遮断される。
【0035】
第3モードでは、ヒータコア108やATFクーラ114の温度が低い場合に、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)、PTCヒータ107を通電し、PTCヒータ107からの熱で、また、電動ユニット104の熱で、ヒータコア108やATFクーラ114の温度を二次電池112より優先して上昇させる。
【0036】
図4は、車両用熱管理システム100の構成図であるが、第4モードにおける流路を黒の線と矢印で図示している。黒の線は流体媒体が矢印方向へ流通している流路を、白の線は遮断されている流路を示す。
【0037】
第4モードは、電動ユニット104の冷却を行うモードであり、電動ポンプ113から流出した流体媒体は、第1流路P1から電動ユニット104、DCDCコンバータ105、充電装置106へ、また、第1流路P1から分岐した第4流路P4のATFクーラ114へ流れる。その後、第4流路P4は第1流路P1へ合流し、流体媒体は、PTCヒータ107、ヒータコア108、第2制御バルブ102へ流れる。そして、第2制御バルブ102から第1流路P1により、ラジエータ110、チラー111を経由して、第1制御バルブ101へ流れ、電動ポンプ113に戻る。二次電池112への流路は遮断される。
【0038】
第4モードでは、電動ユニット104やATFクーラ114の温度が高い場合に、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)、ラジエータ110やチラー111で冷却された流体媒体を電動ユニット104やATFクーラ114に流通させて、電動ユニット104やATFクーラ114を二次電池112より優先して冷却する。また、温度調節は、電動ユニット104の温度に応じてラジエータファン109を駆動して、ラジエータ110により流体媒体を冷却することにより、また、必要に応じてチラー111を駆動することにより行う。さらに、流体媒体は、チラー111と二次電池112の間の流路から第1制御バルブ101の第1流入口I11へ流れ込むので、第1流入口I11の開度を調節することにより電動ユニット104やATFクーラ114の温度を調節する。
【0039】
図5(A)、図5(B)、図5(C)は、第1モードおよび第2モードにおいて制御装置103が参照するテーブルを示す図である。図5(A)の各図は、第1制御バルブ101の第1流入口I11の開度、第2流入口I21の開度、第3流入口I31の開度を示す。横軸はいずれも二次電池112の温度、または電動ユニット104の温度である。なお、第1制御バルブ101の第1流出口O11は常に開いているので図示を省略している。図5(B)の各図は、第2制御バルブ102の第1流出口O12の開度、第2流出口O22の開度を示す。横軸はいずれも二次電池112の温度、または電動ユニット104の温度である。なお、第2制御バルブ101の第1流入口I12は常に開いているので図示を省略している。図5(C)の各図は、ラジエータファン109の駆動の制御、PTCヒータ107の駆動のON/OFF、チラー111の駆動のON/OFFを示す。横軸はいずれも二次電池112の温度、または電動ユニット104の温度である。
【0040】
図5(A)に示すように、二次電池112、または電動ユニット104の温度が所定値より低い第1モードでは、第1制御バルブ101の第1流入口I11の開度は閉状態で、第2流入口I21の開度は開状態で、第3流入口I31の開度は閉状態である。
【0041】
図5(A)に示すように、二次電池112、または電動ユニット104の温度が所定値より高い第2モードでは、第1制御バルブ101の第1流入口I11の開度は二次電池112、または電動ユニット104の温度の上昇に比例して大きくなり、二次電池112、または電動ユニット104の温度が特定の値まで上がると以降は開状態になる。第2流入口I21の開度は開状態から二次電池112、または電動ユニット104の温度の上昇に比例して小さくなり、二次電池112、または電動ユニット104の温度が特定の値まで上がると以降は閉状態に近くなる。その後、二次電池112、または電動ユニット104の温度の上昇に比例して大きくなり、二次電池112、または電動ユニット104の温度がさらに上昇すると開状態になる。第1制御バルブ101の第3流入口I31の開度は、閉状態である。
【0042】
図5(B)に示すように、第1モードでは、第2制御バルブ102の第1流出口O12の開度は閉状態で、第2流出口O22の開度は開状態である。また、第2モードでは、第2制御バルブ102の第1流出口O12の開度は開状態で、第2流出口O22の開度は閉状態である。
【0043】
図5(C)に示すように、第1モードでは、ラジエータファン109はOFFで、PTCヒータ107はONで、チラー111はOFFである。第2モードでは、ラジエータファン109は、二次電池112、または電動ユニット104の温度が上昇して特定の値を超えると温度の上昇に比例して段階的に回転速度を増加する。さらに、第2モードでは、PTCヒータ107はOFFで、チラー111は、二次電池112、または電動ユニット104の温度が高い場合にONになる。
【0044】
図6(A)、図6(B)、図6(C)は、第3モードおよび第4モードにおいて制御装置103が参照するテーブルを示す図である。図6(A)の各図は、第1制御バルブ101の第1流入口I11の開度、第2流入口I21の開度、第3流入口I31の開度を示す。横軸はいずれも電動ユニット104の温度である。なお、第1制御バルブ101の第1流出口O11は常に開いているので図示を省略している。図6(B)の各図は、第2制御バルブ102の第1流出口O12の開度、第2流出口O22の開度を示す。横軸はいずれも電動ユニット104の温度である。なお、第2制御バルブ101の第1流入口I12は常に開いているので図示を省略している。図6(C)の各図は、ラジエータファン109の駆動の制御、PTCヒータ107の駆動のON/OFF、チラー111の駆動のON/OFFを示す。横軸はいずれも電動ユニット104の温度である。
【0045】
図6(A)に示すように、電動ユニット104の温度が所定値より低い第3モードでは、第1制御バルブ101の第1流入口I11の開度は閉状態で、第2流入口I21の開度は閉状態で、第3流入口I31の開度は開状態である。
【0046】
図6(A)に示すように、電動ユニット104の温度が所定値より高い第4モードでは、第1制御バルブ101の第1流入口I11の開度は電動ユニット104の温度の上昇に比例して大きくなり、電動ユニット104の温度が特定の値まで上がると以降は開状態になる。第2流入口I21の開度は閉状態である。第3流入口I31の開度は閉状態になる。
【0047】
図6(B)に示すように、第3モードでは、第2制御バルブ102の第1流出口O12の開度は閉状態で、第2流出口O22の開度は開状態である。また、第4モードでは、第2制御バルブ102の第1流出口O12の開度は開状態で、第2流出口O22の開度は閉状態である。
【0048】
図6(C)に示すように、第3モードでは、ラジエータファン109はOFFで、PTCヒータ107はONで、チラー111はOFFである。第4モードでは、ラジエータファン109は、電動ユニット104の温度が上昇して特定の値を超えると温度の上昇に比例して段階的に回転速度を増加する。さらに、第2モードでは、PTCヒータ107はOFFで、チラー111は、電動ユニット104の温度が高い場合にONになる。
【0049】
図7は、制御装置103の処理を示すフローチャートである。この処理は、制御装置103がプログラムを実行して行う処理である。
ステップS701で、制御装置103は、図示省略した車両の上位制御装置より、外部電源から充電が行われているか、またはイグニッションスイッチがONされているかを示す情報を取得する。いずれの情報も取得していなければ、図7に示す処理を終了する。いずれかの情報を取得した場合は、ステップS702へ進む。
【0050】
ステップS702で、制御装置103は、温度センサT1、T3で検出された温度情報を取得する。電動ユニット104の温度は温度センサT1で、二次電池112の温度は温度センサT3で検出される。その他、外気温度等を検出する。
【0051】
次に、ステップS703で、制御装置103は、ステップS701で取得した情報及びステップS702で検出した温度、その他、外気温度等を基に、第1モードから第4モードのいずれであるかを判別する。そして、判別したモードに応じて図5(A)、図5(B)、または図6(A)、図6(B)に示すテーブルを参照し、第1制御バルブ101および第2制御バルブ102を制御する。これにより、図1に示した第1モードにおける流路、図2に示した第2モードにおける流路、図3に示した第3モードにおける流路、図4に示した第4モードにおける流路のいずれかが形成される。
【0052】
第1モードは、二次電池112の温度が所定温度より低く外気温度が低い場合に、外部電源から二次電池112に充電が行われている時に形成される流路である。また、第1モードは、二次電池112の温度が所定温度より低く外気温度が低い場合に、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)に形成される流路である。第2モードは、二次電池112の温度を適温に調節する場合で、外部電源から二次電池112に充電が行われて二次電池112の温度が高い時に形成される流路である。また、第2モードは、二次電池112の温度を適温に調節する場合で、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)に形成される流路である。第3モードは、ヒータコア108やATFクーラ114の温度が低い場合に、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)に形成される流路である。第4モードは、電動ユニット104やATFクーラ114の温度が高い場合に、イグニッションスイッチがONされている時(車両の走行時)に形成される流路である。
【0053】
なお、第2モードでは、図5(A)に示すように、第1制御バルブ101の第1流入口I11、第2流入口I21は、二次電池112もしくは電動ユニット104の温度に応じて、その開度が調節される。また、第4モードでは、図6(A)に示すように、第1制御バルブ101の第1流入口I11は、電動ユニット104の温度に応じて、その開度が調節される。
【0054】
次に、ステップS704で、制御装置103は、判別したモードに応じて図5(C)または図6(C)に示すテーブルを参照し、二次電池112の温度や電動ユニット104の温度から、ラジエータファン109、PTCヒータ107、チラー111の少なくとも一つの制御が必要かを判別する。例えば、第1モードであれば、図5(C)に示すテーブルを参照し、PTCヒータ107を通電する制御が必要と判定する。第2モードであれば、図5(C)に示すテーブルを参照し、二次電池112の温度や電動ユニット104の温度が高い場合は、ラジエータファン109やチラー111の制御が必要と判定する。第3モード、第4モードであれば、図6(C)に示すテーブルを参照して、制御が必要かを判別する。制御が必要でないと判定された場合は、ステップS702へ戻る。制御が必要であると判定された場合は、ステップS705へ進む。
【0055】
ステップS705で、制御装置103は、モードに応じて図5(C)または図6(C)に示すテーブルを参照し、ラジエータファン109、PTCヒータ107、チラー111の少なくとも一つを制御する。
【0056】
例えば、第1モードであれば、図5(C)に示すテーブルを参照し、PTCヒータ107を通電する。これにより、PTCヒータ107からの熱、およびDCDCコンバータ105の熱で二次電池112の温度を上昇させる。第2モードであれば、図5(C)に示すテーブルを参照し、二次電池112の温度や電動ユニット104の温度が高い場合は、ラジエータファン109やチラー111の制御を行う。これにより、ラジエータファン109は、二次電池112、または電動ユニット104の温度が上昇して特定の値を超えると温度の上昇に比例して段階的に回転速度を増加する。PTCヒータ107はOFFになり、チラー111は、二次電池112、または電動ユニット104の温度が高い場合にONになる。
【0057】
第3モードであれば、図6(C)に示すテーブルを参照し、PTCヒータ107を通電する。第4モードでは、図6(C)に示すテーブルを参照し、電動ユニット104の温度が高い場合は、ラジエータファン109やチラー111の制御を行う。これにより、ラジエータファン109は、電動ユニット104の温度が上昇して特定の値を超えると温度の上昇に比例して段階的に回転速度を増加する。PTCヒータ107はOFFになり、チラー111は、電動ユニット104の温度が高い場合にONになる。
【0058】
図7に示すフローチャートは、繰り返し実行され、車両用熱管理システム100の熱管理を最適に制御する。
【0059】
本実施形態によれば、第1制御バルブ101の第1流入口I11、第2流入口I21の開度は、二次電池112、または電動ユニット104の温度に応じて、無段階に制御しているので、温度が急激に変わる事による空調性能の温度制御の悪化や部品のサーマルショックを回避することができる。さらに、温度変化の少ない正確な熱管理を行うことができる。
【0060】
さらに、流体媒体が流れる流路を制御することにより、電動ユニット104および二次電池112の温度管理、室内空調を総合的に行うことができ、システム全体の構成を簡略にし、温度管理の制御を効率よく行うことができる。
【0061】
また、流路には一つの電動ポンプ113と二つの制御バルブ(第1制御バルブ101、第2制御バルブ102)を配置して、流体媒体を循環する構成であるので、構成が簡略化され、車両に搭載される容積および重量を軽減することができる。
【0062】
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)車両用熱管理システム100は、モータ及びインバータを含む電動ユニット104と、電動ユニット104を流通した流体媒体を熱源として空調空気を加熱するヒータコア108と、ラジエータファン109により流体媒体を冷却するラジエータ110と、電動ユニット104に直流電力を供給する二次電池112と、電動ユニット104とヒータコア108とラジエータ110と二次電池112に順に流体媒体を流通させる第1流路P1と、二次電池112と電動ユニット104との間の第1流路Pに設けられ、流体媒体の流れを制御する第1制御バルブ101と、ヒータコア108とラジエータ110との間の第1流路P1に設けられ、流体媒体の流れを制御する第2制御バルブ102と、第1制御バルブ101および第2制御バルブ102を制御する制御装置103と、第2制御バルブ102と第1制御バルブ101とを繋げる第2流路P2と、ラジエータ110より下流で二次電池112より上流における第1流路P1と第2流路P2とを繋げる第3流路P3と、を備え、第1制御バルブ101は、ラジエータ110より下流で二次電池112より上流における第1流路P1と繋がる第1流入口I11と、二次電池112より下流における第1流路P1と繋がる第2流入口I21と、第2流路P2と繋がる第3流入口I31と、電動ユニット104の上流における第1流路P1へ繋がる第1流出口O11とを有し、第2制御バルブ102は、ヒータコア108の下流で第1流路P1と繋がる第1流入口I12と、ラジエータ110の上流に向かう第1流出口O12と、第2流路P2を経て第1制御バルブ101の第3流入口I31に向かう第2流出口O22とを有する。これにより、電動ユニットと二次電池とラジエータとを含む総合的な熱管理を正確に行うことができる。
【0063】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0064】
100・・・車両用熱管理システム、101・・・第1制御バルブ、102・・・第2制御バルブ、I11・・・第1制御バルブ101の第1流入口、I21・・・第1制御バルブ101の第2流入口、I31・・・第1制御バルブ101の第3流入口、O11・・・第1制御バルブ101の第1流出口、I12・・・第2制御バルブ102の第1流入口、O12・・・第2制御バルブ102の第1流出口、O22・・・第2制御バルブ102の第2流出口、103・・・制御装置、104・・・電動ユニット(PCU)、105・・・DCDCコンバータ、106・・・充電装置、107・・・PTCヒータ、108・・・ヒータコア、109・・・ラジエータファン、110・・・ラジエータ、111・・・チラー、112・・・二次電池、113・・・電動ポンプ、114・・・ATFクーラ、P1・・・第1流路、P2・・・第2流路、P3・・・第3流路、P4・・・第4流路、T1、T2、T3・・・温度センサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7