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特許7642794マルチキャリアPDCCH監視の時間領域適応
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】マルチキャリアPDCCH監視の時間領域適応
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0453 20230101AFI20250303BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20250303BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20250303BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20250303BHJP
【FI】
H04W72/0453
H04W72/232
H04W72/0457 110
H04W16/32
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023511571
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 EP2021070676
(87)【国際公開番号】W WO2022033838
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2023-04-14
(31)【優先権主張番号】62/706,415
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ハシラマニ ナヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ショーバー カロル
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/145748(WO,A1)
【文献】InterDigital, Inc.,SCell scheduling PCell,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #102-e R1-2006473,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_102-e/Docs/R1-2006473.zip>,2020年08月07日
【文献】Samsung,Cross-carrier scheduling from SCell to PCell,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #102-e R1-2006176,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_102-e/Docs/R1-2006176.zip>,2020年08月07日
【文献】Motorola Mobility, Lenovo,Agreements from email discussion [100e-NR-unlic-NRU-DL_ Signals_and_Channels-03] on search space set monitoring/switching,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #100e R1-2001389,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2001389.zip>,2020年03月06日
【文献】vivo,Discussion on physical DL channel design in unlicensed spectrum,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #99 R1-1912010,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1912010.zip>,2019年11月08日
【文献】ETRI,Discussion on cross-carrier scheduling for NR DSS,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #102-e R1-2006362,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_102-e/Docs/R1-2006362.zip>,2020年08月07日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器によって、1つのプライマリセル及び1つまたは複数のセカンダリセルのための1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信することであって、前記1つまたは複数の検索空間グループが、少なくとも第1の検索空間グループおよび少なくとも第2の検索空間グループを含む、前記受信することと、
前記ユーザ機器によって、第1のキャリア上の少なくとも前記第1の検索空間グループを監視することと、
前記ユーザ機器によって、前記第1の検索空間グループから前記第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出することであって、前記第2の検索空間グループが、第2のキャリア上にある、前記検出することと、
前記ユーザ機器によって、前記条件が満たされるということの前記検出に応答して、前記監視を前記少なくとも第1の検索空間グループから前記少なくとも第2の検索空間グループに切り替えることとを含み、
前記プライマリセル及び前記1つまたは複数のセカンダリセルの各々が、対応する検索空間監視パターンおよび関連する優先度で構成される、通信の方法。
【請求項2】
前記検索空間監視パターンが物理ダウンリンク制御チャネルの監視機会を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数のスケジューリングセルの関連する優先度に少なくとも基づいて、前記セカンダリセルを前記監視に使用されるスケジューリングセルとして決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ブラインドデコーディング制限および/または制御チャネル要素制限を超えないように前記監視が実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記条件が、
前記ユーザ機器が、スケジュールされるセルの測定機会の間にスケジューリングセル上で事前に定義された信号またはチャネルを検出していないということを決定することと、
前記ユーザ機器が、前記スケジュールされるセルの測定機会の間にしきい値未満のチャネル品質指標を検出または報告しているということを決定することと、
前記ユーザ機器が、別のスケジュールされるセルの測定機会の間に物理ダウンリンク制御チャネルの無線リンク失敗を検出しているということを決定することとのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ機器が、無線リソース制御(RRC)接続された状態にあるか、または
前記ユーザ機器が、キャリアアグリゲーションを使用して構成されるか、あるいはこれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を含む少なくとも1つのメモリと、を含む装置であって、
前記少なくとも1つのメモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記装置に少なくとも、
1つのプライマリセル及び1つまたは複数のセカンダリセルのための1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信することであって、前記1つまたは複数の検索空間グループが、少なくとも第1の検索空間グループおよび少なくとも第2の検索空間グループを含む、前記受信することと、
第1のキャリア上の少なくとも前記第1の検索空間グループを監視することと、
前記第1の検索空間グループから前記第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出することであって、前記第2の検索空間グループが、第2のキャリア上にある、前記検出することと、
前記条件が満たされるということの前記検出に応答して、前記監視を前記少なくとも第1の検索空間グループから前記少なくとも第2の検索空間グループに切り替えることとを実行させる命令を含み、
前記プライマリセル及び前記1つまたは複数のセカンダリセルの各々が、対応する検索空間監視パターンおよび関連する優先度で構成される、装置。
【請求項8】
前記検索空間監視パターンが物理ダウンリンク制御チャネルの監視機会を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記メモリ及び前記プロセッサは、複数のスケジューリングセルの関連する優先度に少なくとも基づいて、前記セカンダリセルを前記監視に使用されるスケジューリングセルとして決定するようにさらに構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
ブラインドデコーディング制限および/または制御チャネル要素制限を超えないように前記監視が実行される、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記条件が、
スケジュールされるセルの測定機会の間にスケジューリングセル上で事前に定義された信号またはチャネルを検出していないということと、
前記スケジュールされるセルの測定機会の間にしきい値未満のチャネル品質指標を検出したことと、
別のスケジュールされるセルの測定機会の間に物理ダウンリンク制御チャネルの無線リンク失敗を検出していることとのうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が、無線リソース制御(RRC)接続された状態にあるか、または
前記装置が、キャリアアグリゲーションを使用して構成されるか、あるいはこれらの組み合わせである、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
記憶した命令を含む非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、前記命令は少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときに、装置に、
1つのプライマリセル及び1つまたは複数のセカンダリセルのための1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信することであって、前記1つまたは複数の検索空間グループが、少なくとも第1の検索空間グループおよび少なくとも第2の検索空間グループを含む、前記受信することと、
第1のキャリア上の少なくとも前記第1の検索空間グループを監視することと、
前記第1の検索空間グループから前記第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出することであって、前記第2の検索空間グループが、第2のキャリア上にある、前記検出することと、
前記条件が満たされるということの前記検出に応答して、前記監視を前記少なくとも第1の検索空間グループから前記少なくとも第2の検索空間グループに切り替えることとを実行させるように構成されており、
前記プライマリセル及び前記1つまたは複数のセカンダリセルの各々が、対応する検索空間監視パターンおよび関連する優先度で構成される、
非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項14】
前記検索空間監視パターンが物理ダウンリンク制御チャネルの監視機会を含む、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項15】
前記命令は、前記装置に、複数のスケジューリングセルの関連する優先度に少なくとも基づいて、前記セカンダリセルを前記監視に使用されるスケジューリングセルとして決定することをさらに実行させるように構成されている、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項16】
ブラインドデコーディング制限および/または制御チャネル要素制限を超えないように前記監視が実行される、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項17】
前記条件が、
スケジュールされるセルの測定機会の間にスケジューリングセル上で事前に定義された信号またはチャネルを検出していないということと、
前記スケジュールされるセルの測定機会の間にしきい値未満のチャネル品質指標を検出したことと、
別のスケジュールされるセルの測定機会の間に物理ダウンリンク制御チャネルの無線リンク失敗を検出していることとのうちの1つまたは複数を含む、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項18】
前記装置が、無線リソース制御(RRC)接続された状態にあるか、または
前記装置が、キャリアアグリゲーションを使用して構成されるか、あるいはこれらの組み合わせである、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本説明は、ワイヤレス通信に関し、特に、検索空間(search space)の監視に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムは、固定された通信デバイスまたはモバイル通信デバイスなどの2つ以上のノードまたはデバイス間の通信を可能にする機能であってよい。有線キャリアまたはワイヤレスキャリア上で信号が搬送され得る。
【0003】
セルラー通信システムの例は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)によって規格化されているアーキテクチャである。この分野における最近の開発は、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)無線アクセス技術のロングタームエボリューション(LTE:long-term evolution)と呼ばれることが多い。E-UTRA(evolved UMTS Terrestrial Radio Access:エボルブドUMTS地上波無線アクセス)は、3GPPのモバイルネットワーク用のロングタームエボリューション(LTE)のアップグレードパスのエアインターフェイスである。LTEでは、拡張ノードAPまたはエボルブドノードB(eNB:Evolved Node B)と呼ばれる基地局またはアクセスポイント(AP:access points)が、カバレッジエリアまたはセル内のワイヤレスアクセスを提供する。LTEでは、モバイルデバイスまたは移動局が、ユーザ機器(UE:user equipments)と呼ばれる。LTEは、複数の改善または開発を含んでいる。
【0004】
5Gニューラジオ(NR:New Radio)の開発は、以前の3Gおよび4Gのワイヤレスネットワークの進化に類似する、5Gの要件を満たすために継続されているモバイルブロードバンドの進化過程の一部である。加えて、5Gは、モバイルブロードバンドに加えて、新たに出現している使用事例もターゲットにしている。5Gの目標は、データレート、待ち時間、信頼性、およびセキュリティの新しいレベルを含み得る、無線性能における大幅な改善を実現することである。5G NRは、大規模なモノのインターネット(IoT:Internet of Things)に効率的に接続するように大きさを変更されてもよく、新しい種類のミッションクリティカルなサービスを提供し得る。超高信頼低遅延通信(URLLC:Ultra reliable low latency communications)デバイスは、高い信頼性および極めて低い待ち時間を必要とすることがある。
【発明の概要】
【0005】
さまざまな例示的実装が説明および/または例示される。以下では、実装の1つまたは複数の例の詳細が、添付の図面および説明において示される。説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から、他の特徴が明らかになるであろう。
【0006】
マルチキャリアPDCCH監視メカニズムの時間領域適応のための方法、装置、およびコンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。例示的な実装では、方法は、ユーザ機器が、複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信することであって、1つまたは複数の検索空間グループが、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含む、受信することと、ユーザ機器によって、少なくとも第1の検索空間グループを監視することとを含んでよい。方法は、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出することと、この条件が満たされるということを検出することに応答して、監視を少なくとも第1の検索空間グループから少なくとも第2の検索空間グループに切り替えることとをさらに含んでよい。
【0007】
追加の例示的な実装では、方法は、ネットワークノード(例えば、gNB)が、ユーザ機器で複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成するための構成情報をユーザ機器に送信することを含んでよく、1つまたは複数の検索空間グループが、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含む。方法は、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを判定することと、第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループ内で、物理ダウンリンク制御チャネルをユーザ機器に送信することとをさらに含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】例示的な実装によるワイヤレスネットワークのブロック図である。
図2】例示的な実装による、自律的な検索空間グループの切り替えを示す図である。
図3】例示的な実装による、時間領域適応マルチキャリアPDCCH監視メカニズムを示す図である。
図4】例示的な実装による、PDCCHの監視機会を決定するためのメカニズムを示す図である。
図5】例示的な実装による、NR-Unlicensed(NR-U)の例示的な実装を示す図である。
図6】例示的な実装による、時間領域適応マルチキャリアPDCCH監視メカニズムを示すフローチャートである。
図7】例示的な実装による、時間領域適応マルチキャリアPDCCH監視メカニズムを示すフローチャートである。
図8】例示的な実装による、ノードまたは無線局(例えば、基地局/アクセスポイントまたは移動局/ユーザデバイス/UE)のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、例示的な実装によるワイヤレスネットワーク130のブロック図である。図1のワイヤレスネットワーク130では、移動局(MS:mobile stations)またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもあるユーザデバイス(UD:user devices)131、132、133、および135が、アクセスポイント(AP)、拡張ノードB(eNB:enhanced Node B)、次世代ノードB(gNB:next-generation Node B)、またはネットワークノードと呼ばれることもある基地局(BS:base station)134に接続され(および通信し)てよい。アクセスポイント(AP)、基地局(BS)、(e)ノードB(eNB)、またはgNBの機能の少なくとも一部は、リモート無線ヘッドなどのトランシーバに動作可能に結合され得る任意のノード、サーバ、またはホストによって実行されてもよい。BS(またはAP)134は、ユーザデバイス131、132、133、および135へを含む、セル136内のワイヤレスカバレッジを提供する。4つのユーザデバイスのみがBS134に接続されているか、または取り付けられているように示されているが、任意の数のユーザデバイスが提供されてよい。BS134は、S1インターフェイス151を介してコアネットワーク150にも接続される。これは、ワイヤレスネットワークの単に1つの単純な例であり、他のワイヤレスネットワークが使用されてよい。
【0010】
ユーザデバイス(ユーザ端末、ユーザ機器(UE))は、加入者識別モジュール(SIM:subscriber identification module)を使用するか、または使用しないで動作するワイヤレスモバイル通信デバイスを含んでいるポータブルコンピューティングデバイスのことを指してよく、その例として、移動局(MS)、携帯電話、セルフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:personal digital assistant)、送受話器、ワイヤレスモデムを使用するデバイス(アラームまたは測定デバイスなど)、ラップトップコンピュータおよび/またはタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ファブレット、ゲーム機、ノートブック、ならびにマルチメディアデバイスといった種類の、ただしこれらに限定されないデバイス、あるいは任意の他のワイヤレスデバイスを含む。ユーザデバイスが、ほぼ排他的なアップリンク専用デバイスであってもよく、その例は、画像またはビデオクリップをネットワークに読み込むカメラまたはビデオカメラであるということが、理解されるべきである。
【0011】
(一例として)LTEでは、コアネットワーク150は、進化型パケットコア(EPC:Evolved Packet Core)と呼ばれてよく、進化型パケットコア(EPC)は、BS間のユーザデバイスのモビリティ/ハンドオーバを処理または支援し得るモビリティ管理エンティティ(MME:mobility management entity)と、BSとパケットデータネットワークまたはインターネットとの間でデータおよび制御信号を転送し得る1つまたは複数のゲートウェイと、他の制御機能またはブロックとを含んでよい。
【0012】
加えて、例として、本明細書に記載されたさまざまな例示的実装または技術は、さまざまな種類のユーザデバイスまたはデータサービスの種類に適用されてよく、あるいは異なるデータサービスの種類であってよい複数のアプリケーションが実行され得るユーザデバイスに適用されてよい。ニューラジオ(5G)の開発は、複数の異なるアプリケーションまたは複数の異なるデータサービスの種類をサポートすることがあり、その例としては、マシンタイプ通信(MTC:machine type communications)、拡張マシンタイプ通信(eMTC:enhanced machine type communication)、モノのインターネット(IoT)、および/または狭帯域IoTユーザデバイス、大容量高速通信(eMBB:enhanced mobile broadband)、ならびに超高信頼低遅延通信(URLLC)などが挙げられる。
【0013】
IoTは、インターネット接続またはネットワーク接続を含み得る増え続ける一群のオブジェクトのことを指してよく、これらのオブジェクトが、他のネットワークデバイスに情報を送信し、他のネットワークデバイスから情報を受信できるようにする。例えば、多くのセンサ型アプリケーションまたはデバイスは、物理的条件または状態を監視することができ、例えばイベントが発生したときに、報告をサーバまたは他のネットワークデバイスに送信することができる。マシンタイプ通信(MTCまたはマシン間通信)は、例えば、人間の介入を伴うか、または伴わない、インテリジェントなマシン間の完全に自動的なデータの生成、交換、処理、および作動によって特徴付けられてよい。大容量高速通信(eMBB)は、現在LTEで使用可能なデータレートよりはるかに高いデータレートをサポートし得る。
【0014】
超高信頼低遅延通信(URLLC)は、ニューラジオ(5G)システムのためにサポートされ得る新しいデータサービスの種類または新しい使用状況である。超高信頼低遅延通信(URLLC)は、工業オートメーション、自律運転、車両の安全、eヘルスサービスなどの、新たに出現しているアプリケーションおよびサービスを可能にする。3GPPは、例として、例えば最大1msまでのUプレーン(ユーザ/データプレーン)の待ち時間の接続性を1~1e-5の信頼性で提供することを目標にする。したがって、例えば、URLLCユーザデバイス/UEは、他の種類のユーザデバイス/UEよりも大幅に低いブロックエラー率に加えて、短い待ち時間を必要とすることがある。したがって、例えば、URLLC UE(またはUE上のURLLCアプリケーション)は、eMBB UE(またはUE上で実行されているeMBBアプリケーション)と比較して、はるかに短い待ち時間を必要とすることがある。
【0015】
さまざまな例示的実装が、LTE、LTE-A、5G、IoT、MTC、eMTC、eMBB、URLLCなど、または任意の他のワイヤレスネットワークもしくはワイヤレス技術などの、多種多様なワイヤレス技術またはワイヤレスネットワークに適用されてよい。これらの例示的なネットワーク、技術、またはデータサービスの種類は、単に例として提供される。
【0016】
多入力多出力(MIMO:Multiple Input, Multiple Output)は、複数の送信アンテナおよび受信アンテナを使用して多経路伝搬を利用し、無線リンクの能力を増やすための技術のことを指してよい。MIMOは、送信機および/または受信機での複数のアンテナの使用を含んでよい。MIMOは、1つの無線チャネルを介して2つ以上の固有のデータストリームを送信および受信する多次元の手法を含んでよい。例えば、MIMOは、多経路伝搬を利用することによって、同じ無線チャネルを経由して2つ以上のデータ信号を同時に送信および受信するための技術のことを指してよい。例に従って、マルチユーザ多入力多出力(マルチユーザMIMOまたはMU-MIMO(multi-user MIMO))は、基地局(BS)または他のワイヤレスノードが複数のストリームを異なるユーザデバイスまたはUEに同時に送信または受信できるようにすることによってMIMO技術を改良し、この送信は、(例えば、各PRBが、時間-周波数リソースのセットを含み得る場合に)物理リソースブロック(PRB:physical resource blocks)の同じ(または共有の、もしくは共有された)セットを介して、第1のストリームを第1のUEに送信すると同時に、第2のストリームを第2のUEに送信することを含んでよい。
【0017】
また、BSは、(UEのプリコーダマトリックスまたはプリコーダベクトルに基づいて)プリコーディングを使用して、データをUEに送信してよい。例えば、UEは、基準信号またはパイロット信号を受信してよく、量子化されたバージョンのDLチャネル推定値を決定し、次に、量子化されたDLチャネル推定値の指示をBSに提供してよい。BSは、量子化されたチャネル推定値に基づいてプリコーダマトリックスを決定してよく、プリコーダマトリックスは、送信される信号エネルギーを、UEにとって最良のチャネルの方向に焦点を合わせるため、または向けるために使用されてよい。また、各UEはデコーダマトリックスを使用してよく、デコーダマトリックスは、例えば、UEがBSから基準信号を受信し、DLチャネルのチャネル推定値を決定し、次に、DLチャネル推定値に基づいてDLチャネルのデコーダマトリックスを決定することができる場合に、決定されてよい。例えば、プリコーダマトリックスは、送信ワイヤレスデバイスのアンテナアレイに適用されるアンテナ重み(例えば、重みごとの振幅/利得および位相)を示してよい。同様に、デコーダマトリックスは、受信ワイヤレスデバイスのアンテナアレイに適用されるアンテナ重み(例えば、重みごとの振幅/利得および位相)を示してよい。これは、UEがデータをBSに送信している場合にもULに適用される。
【0018】
例えば、例示的な態様に従って、受信ワイヤレスユーザデバイスは、干渉除去結合(IRC:Interference Rejection Combining)を使用してプリコーダマトリックスを決定してよく、干渉除去結合(IRC)では、ユーザデバイスは、複数のBSから基準信号(または他の信号)を受信してよく(例えば、各BSから受信された信号の信号強度、信号電力、または他の信号のパラメータを測定してよく)、例えば、所望の信号の信号対干渉雑音比(SINR:signal-to interference plus noise ratio)を増やすために、干渉信号の方向にヌル(または非常に低いアンテナ利得)を提供することによって、1つまたは複数の干渉源(または干渉しているセルもしくはBS)からの信号を抑制するか、または減らすことができるデコーダマトリックスを生成してよい。複数の異なる干渉源からの干渉全体を減らすために、受信機は、例えば、線形最小平均二乗誤差干渉除去結合(LMMSE-IRC:Linear Minimum Mean Square Error Interference Rejection Combining)受信機を使用してデコーディングマトリックスを決定してよい。IRC受信機およびLMMSE-IRC受信機は、単なる例であり、デコーダマトリックスを決定するために、他の種類の受信機または技術が使用されてよい。デコーダマトリックスが決定された後に、受信UE/ユーザデバイスが、デコーダマトリックスに基づいて、アンテナ重み(例えば、振幅および位相を含んでいる各アンテナ重み)を受信UEまたはデバイスでの複数のアンテナに適用してよい。同様に、プリコーダマトリックスは、送信ワイヤレスデバイスまたはノードのアンテナに適用され得るアンテナ重みを含んでよい。これは、受信BSにも適用される。
【0019】
3GPP Rel-16 TS38.213では、UEが、別のサービングセル内のその二次セルに対応するキャリア指標フィールドを使用してPDCCH候補を監視するように構成される場合、UEが、二次セルのアクティブなダウンリンク(DL:downlink)帯域幅部分(BWP:bandwidth part)上で物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)候補を監視することを期待しないということが述べられている。Rel-17作業項目(WI:work item)RP-193260では、基準となる仮定は、構成時にSセルのみから(例えば、構成に基づいて1つのスケジューリングセルのみから)Pセルがスケジュールされるということである。しかし、そのような手法は、複数の問題(例えば、Sセル上でリンク品質が低下している間に、Pセルへのフォールバック手順が存在するべきであるときに、Sセルに回復手順が欠落していることなど)に起因して、最適ではないことがある。
【0020】
PDCCHデコーディングは、UEの視点から、コンピュータリソースに関して要求が厳しく、UEのブラインドデコーディング(BD:blind decoding)制限/制御チャネル要素(CCE:control channel element)制限が、現在「スケジュールされるセル」ごとに定義されている。言い換えると、UEは、スケジュールされるセルごとに制限を決定してよく、スケジューリングセル上の検索空間セット/検索空間にわたってBDおよびCCEを数える。例えば、「NR軽量UE(NR light UEs)」(RP-193238低減能力NRデバイス(RP-193238 Reduced Capability NR devices))の場合、キャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)からの能力の利益を犠牲にせずに、デコーディング計算の複雑度を軽減することが望ましいことがある。
【0021】
したがって、PDCCHデコーディングが上記の状況で動作するためのUEの計算要件を最小限に抑えながら、UEのBDおよびCCE制限を超えないことを保証するために、スケジューリングキャリア上でUEのPDCCH監視機能を利用することの要求および/または必要性が存在する。加えて、gNBは、gNBがUEをスケジュールする複数のキャリアからのキャリア上の複数のBDおよびCCEを必要とすることがある。
【0022】
本開示は、マルチキャリアPDCCH監視方式の時間領域適応のメカニズムについて説明し、このメカニズムでは、UEが、単一のスケジュールされるセルごとに少なくとも2つのキャリア上でPDCCHを監視するように構成されてよい。さらに、BD/CCE制限を超えるのを防ぐため、および/またはBD/CCEの能力を現在使用されているスケジューリング内に集中させるために、時間領域適応方式が提案され、時間領域適応によって、UEは、構成されたスケジューリングセルの各々において監視機会を認識させられる。さらに、UEは、検索空間グループ(SSG:search space groups)の監視間を自律的に切り替えるように構成されてよい(または有効化されてよい)。
【0023】
例示的な実装では、本開示は、時間領域マルチキャリアPDCCH監視メカニズムのための方法、装置、およびコンピュータ可読ストレージ媒体が提供されるということについて説明する。例示的な実装では、方法は、ユーザ機器が、複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信することであって、1つまたは複数の検索空間グループが、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含む、受信することと、ユーザ機器によって、少なくとも第1の検索空間グループを監視することとを含んでよい。方法は、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出することと、この条件が満たされるということを検出することに応答して、監視を少なくとも第1の検索空間グループから少なくとも第2の検索空間グループに切り替えることとをさらに含んでよい。追加の例示的な実装では、方法は、ネットワークノード(例えば、gNB)が、ユーザ機器で複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成するための構成情報をユーザ機器に送信することを含んでよく、1つまたは複数の検索空間グループが、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含む。方法は、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを判定することと、第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループ内で、物理ダウンリンク制御チャネルをユーザ機器に送信することとをさらに含んでよい。
【0024】
図2は、例示的な実装による、自律的な検索空間グループの切り替え200を示している。
【0025】
例示的な実装では、210で、図1のBS134と同じであるか、または類似してよいgNB(例えば、gNB202)が、検索空間を構成してよい。
【0026】
220で、gNB202が、構成情報を、図1のユーザデバイス131と同じであるか、または類似してよいUE(例えば、UE204)に送信してよい。一部の実装では、例えば、構成情報は、複数のスケジューリングキャリアの検索空間グループ(SSG)を構成することに関連する情報を提供してよい。一部の実装では、例えば、複数のスケジューリングキャリアが、単一のスケジュールされるキャリア(例えば、セルまたはサービングセルとも呼ばれる)をスケジュールしてよい。
【0027】
230で、UE204が、複数のスケジューリングキャリアの構成されたSSGを監視してよい。一部の実装では、UEは、gNBから受信された構成情報に少なくとも基づいて、複数のキャリアのSSGを使用して構成されてよい。UEは、キャリアアグリゲーション(CA)モードにあってよく、複数のキャリアまたはコンポーネントキャリア(CC:component carriers)を使用して構成されてよい。例示的な実装では、CAモードにあるUEは、1つのコンポーネントキャリアをそれぞれ含んでいる、プライマリセル(Pセル)および1つまたは複数のセカンダリセル(例えば、Sセル番号1、Sセル番号2など)を使用して構成されてよく、キャリアは、許可周波数帯域および/または無許可周波数帯域に属してよい。
【0028】
例示的な実装では、UEは、スケジューリングキャリアの各々のSSGを使用して構成されてよい。SSGは、通常、UEによってPDCCHを監視するために、複数の検索空間(SS:search spaces)によって定義されてよい。
【0029】
一部の実装では、例えば、UEでのデコーディングタスクを簡略化するために、制御領域全体が、共通検索空間(CSS:common search space)と、UEが監視するべき(例えば、PDCCHの各々をデコードしようとするべき)UE固有の検索空間(USS:UE-specific search spaces)とに、さらに分割されてよい。CSSは、共通の制御情報を運んでよく、セル(例えば、gNB202)内のすべてのUEによって監視されてよい。加えて、CSSは、重要な初期情報(例えば、ページング情報、システム情報、ランダムアクセス手順など)を運ぶために使用されてよい。デコーダが、共通の検索を簡略化するためにCSSを検索するときに、第1のCCEからデコーディングを開始するということに注意するべきである。USSは、特定のUEに固有の制御情報を運び、セル内の少なくとも1つのUEによって監視されてよい。CSSとは異なり、USSの開始位置は、サブフレームまたはUEごとに変化してよい。USSの開始位置が、例えば、TS38.213で指定されているように、ハッシュ関数を使用して、サブフレームごとに決定されてよいということに注意するべきである。
【0030】
USSでは、UEが、サブフレームごとに、PDCCH候補のセット(PDCCHがマッピングされ得る連続するCCEのセット)を監視することによって、PDCCHを検出してデコードしてよい。UEがPDCCH上でRNTIを使用してCRC(C-RNTIとも呼ばれる16ビット値)をデマスキングするときに、CRCエラーが検出されない場合、UEは、PDCCHがそれ自身の制御情報を運んでいるということを決定する。UEが監視するPDCCH候補は、構成された検索空間セットによって定義され、異なる検索空間セットが、異なるPDCCH形式に関連付けられてよい。一部の実装では、例えば、UEは、特定の時間に、4つの異なるPDCCH形式のうちの最大値を監視することができてよい。
【0031】
一部の実装では、SSGは、CSSまたはUSSとして構成されてよい。代替として、CSSまたはその一部は、グループ化されないまま、常に監視されてよい。例示的な実装では、UEは、第1のスケジューリングキャリア(例えば、Pセル)のSSG番号0およびSSG番号1、ならびに第2のスケジューリングキャリア(例えば、Sセル、またはUEで複数のSセルが構成されている場合は、Sセル番号1)のSSG番号0およびSSG番号1を使用して構成されてよい。一部の実装では、例えば、SSGの各々は、1つまたは複数の検索空間(SS)を含んでよい。
【0032】
240で、UE204が、監視されるSSGを変更するためのトリガーを検出してよい。言い換えると、例えば、UEは、SSGを切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出してよい。例示的な実装では、この条件は、ユーザ機器が、スケジュールされるキャリアの測定機会の間に、スケジューリングキャリア上で事前に定義された信号またはチャネル(例えば、PDCCH)を検出していないということを決定することを含んでよい。別の例示的な実装では、この条件は、ユーザ機器が、スケジュールされるキャリアの測定機会の間に、しきい値未満のチャネル品質指標(CQI:channel quality indicator)を検出または報告しているということを決定することを含んでよい。別の例示的な実装では、この条件は、ユーザ機器が、別のスケジュールされるキャリアの測定機会の間に、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の無線リンク失敗(RLF:radio link failure)を検出しているということを決定することを含んでよい。
【0033】
250で、UE204が、SSGの切り替えを開始してよい。一部の実装では、例えば、UEは、条件が満たされるということを決定することに応答して、PDCCHを監視するためのSSGを切り替えてよい。
【0034】
したがって、前述のメカニズムは、gNBにも知られ得る、UEでの自律的な検索空間グループの切り替えを提供する。
【0035】
加えて、本開示は、図3を参照して詳細に説明されるように、マルチキャリアPDCCH監視の時間領域適応を可能にするための方法を提案する。例示的な実装では、提案される方法は、少なくとも2つのCC(例えば、PセルおよびSセル)を含むCAモードにあるUEを含んでよく、これらのCCは、CSSおよびUSSのためのそれら自身のSSGを使用して構成される。
【0036】
さらに、サービングセル(例えば、PセルおよびSセル)のための各構成された検索空間は、3GPP TS38.213において定義されているように、monitoringSlotPeriodicityAndOffsetパラメータおよび持続時間パラメータを関連付けていてよい。PセルおよびSセルの各検索空間の監視機会は、RRC手順によって構成される。
【0037】
一部の実装では、例えば、SSのPDCCH監視のための構成情報は、少なくとも次のフィールドを含み得る追加のフィールドを含むように変更されてよい。(i)優先度:優先度フィールドは、他のサービングセル用に構成されたSSと競合する場合の、SS監視の優先度を定義してよい。優先度値は、異なるサービングセルのSSによって異なってよい。同じサービングセルの複数のSSの優先度の等しい値は、UEが、監視機会が衝突するスロット上で、すべてのSSを同じ優先度で監視してよいということを示す。一部の実装では、例えば、優先度は、半静的にトリガーされてよく、かつ/またはPセルによって確立された基準に基づいて動的に変化してよい。例えば、優先度値は、チャネル品質指標(CQI)しきい値に基づいて構成されてよく、最高の優先度を有するサービングセルが、UEによって監視されるSSを確立してよい。一部の実装では、例えば、曖昧な状況および/またはサービングセルの監視されるSS間の頻繁な切り替えを回避するために、ヒステリシス値が採用されてもよい。(ii)スケジュールされるサービングセル間:このフィールドは、SSの構成が定義されるスケジューリングセルによってスケジュールされ得るサービングセルのリストを含んでよい。構成され得るキャリア間スケジューリングの2つの例としては、(a)UEがPセル上で監視しており、Pセルが、SセルのPDSCH/PUSCHと、UEのUSSおよびCSSの自身のセルスケジューリングとの、キャリア間スケジューリングを実行してよいということ、(b)UEがSセル上で監視しており、Sセルが、PセルのPDSCH/PUSCHと、他のSセルのPDSCH/PUSCHと、UEのUSSおよびCSSの自身のセルスケジューリングとの、キャリア間スケジューリングを実行できるということ、が挙げられる。
【0038】
さらに、一部の実装では、例えば、gNBは、スケジューリングDCIまたは非スケジューリングDCI内で、少なくとも2つのスケジューリングセル内で異なっているSSグループを監視することをUEに示してよいということに加えて、gNBは、スケジューリングセル内でSSグループが監視されないということを示してよい。例えば、2つのスケジューリングセルに関して、以下に示された状態が示されることがある。加えて、状態の変化を受信することは、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件を満たしてよい。一部の実装では、第2のグループは、どの検索空間セットも含まなくてよく、これは、本明細書では「なし」として示される。
【0039】
【表1】
【0040】
図3は、例示的な実装による、マルチキャリアPDCCH監視メカニズム300の時間領域適応を示している。
【0041】
例示的な実装では、305で、UE(例えば、図2のUE204)がRRC接続された(例えば、RRC_CONNECTED)状態になってよい。UEは、最初に電源が投入されたときに、アイドル(例えば、RRC_IDLE)状態になり、初期アクセスまたは接続確立と共にRRC_CONNECTED状態に移行してよい。UEからの活動が(例えば、短時間の間)ない場合、UEは、RRC接続を解放してRRC_IDLEに移行するか、またはセッションを一時停止してRRC無活動(例えば、RRC_INACTIVE)状態に移行することができ、RRC接続された状態に戻ることによってセッションを再開することができる。
【0042】
310で、UE204は、Pセルの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信するために、構成された検索空間グループの監視を開始してよい。
【0043】
315で、UE204は、いずれかのSセルが有効化されているかどうかを判定してよい。一部の実装では、UEは、1つまたは複数のSセルが有効化されているということを検出してよい。例示的な実装では、UEが1つのSセル(例えば、Sセル番号1)の有効化を検出してよい。別の例示的な実装では、UEが、2つのSセル(例えば、Sセル番号1およびSセル番号2)の有効化を検出してよい。これらは、単に例示的な実装であり、UEで3つ以上のSセルが有効化されてよい。加えて、一部の実装では、UEが、いずれかのSセルが無効化されているかどうかを判定してよい。UEは、317で、例えば、1つまたは複数のSセルが有効化/無効化されているということの決定に応答して、少なくとも1つのSセルがまだ有効化されている場合、320に進んでよい。そうでない場合、UEは310に戻ってよい。
【0044】
代替として、319で、Sセルが有効化されていないということを検出することに応答して、UEは、310に進み、PセルのPDCCHの監視を続けてよい。
【0045】
320で、UE204は、活動しているサービングセル(Sセル)の検索空間(SS)を順序付けてよい。一部の実装では、例えば、UE204は、PセルおよびSセルのSSを順序付けてよく、順序付けられリスト(例えば、SSリスト)を作成してよい。例示的な実装では、各検索空間のPDCCH監視パターンに関する、Pセルによって確立された優先度基準に基づいて、SSリストが作成されてよい。言い換えると、gNBは、活動しているSセルおよびそれらの優先度に基づく監視パターンを使用してUEを構成してよい(例えば、事前に構成してよい)。一部のSセルが活動していないことがあり、監視から除外される必要があることがあるため、活動しているSセルの変更が優先度の再検討をもたらすことがあるということに注意するべきである。例えば、図4に詳細に示されているように、Pセルが2の優先度を使用して構成されてよく、Sセル番号1が4の優先度を使用して構成されてよく、Sセル番号2が3の優先度を使用して構成されてよく、4の優先度値を有するSセル番号1が、サービングセルの最高の優先度を有する。一部の実装では、例えば、同じ優先度を有するサービングセルのSSは、ランダムに順序付けられるか、または既定の順序であってよい。
【0046】
例示的な実装では、Pセルが検索空間のSS番号1およびSS番号2を使用して構成されてよく、Sセル番号1が検索空間のSS番号3およびSS番号4を使用して構成されてよく、Sセル番号2が検索空間のSS番号5およびSS番号6を使用して構成されてよい。UEは、サービングセルのSSの優先度に基づいて、SS番号3、SS番号4、SS番号5、SS番号6、SS番号1、およびSS番号2を順番に含み得るSSリストを作成してよい。
【0047】
325で、UE204は、例えば、サービングセルの最大サブキャリア間隔(SCS:subcarrier spacing)に基づいて時間グリッドを確立し、スロットを数えてよい。一部の実装では、例えば、UEは、図4に詳細に示されているように、412(例えば、最大SCSである30kHzのSCS)に基づいて、時間グリッドを確立してよい。言い換えると、SSは、前述したように、周期性および監視機会を使用して構成されてよく、これによって、PDCCH監視が開始するスロットを確立する。スロットを数えることは、図4に示されているように、異なるPDCCH監視パターンを揃えることに役立つことができ、異なるSCSを有するキャリアのためでもあることができる。
【0048】
330で、UE204は、図4の430によって詳細に示されているように、サービングセル用に構成されたPDCCH監視パターンを確立された基準タイミンググリッド(reference timing grid)にマッピングしてよい。
【0049】
335で、UE204は、第1のスロット(例えば、n=0)を選択してよい。
【0050】
340で、UE204は、第1のスロットのSSリスト内の第1のSSを選択し、このSSがこのスロットにおいて送信用に構成されているかどうかを検証してよい。
【0051】
一部の実装では、例えば、スロットごとに、335および340で動作が繰り返されるということに注意するべきである。
【0052】
345で、UEは、選択されたSSがスロットnにおいてPDCCH監視を必要とするかどうかを判定してよい。347で、345での肯定的応答に応答して、UEが350に進んでよい。
【0053】
350で、UE204が、特定のスロットnに対する監視を、対応するセルに関連付けられたサービングセルに設定し、355に進んでよい。
【0054】
355で、UE204が、次のスロットの選択に進んでよい。
【0055】
一部の実装では、例えば、図4に示されているような混合数秘術の場合、部分的スロット監視が許可されてよく、例えば、次のようなPセル+Sセル番号2の状況である:Sセル番号2のダウンリンクに対応するSCS30kHzのタイミンググリッドに基づくスロット2および3ならびに特殊なスロット。スロット2の場合、UEは、優先度に基づいて、Sセル番号2を監視することを決定してよく、部分的スロット監視は、UEが、30kHのSCSのスロット3であるSCS=15kHzのスロット1の後半を監視することを可能にし得る。
【0056】
代替として、349で、345での否定的応答に応答して(例えば、SSリストから選択されたSSが、選択されたスロットに対する監視を構成されていなかった場合)、UEが370に進む。
【0057】
370で、UE204が、SSリストから次のSSを選択してよく、375に進んでよい。
【0058】
375で、UEは、SSがスロットの最後のSSであるかどうかを判定してよい。
【0059】
377で肯定的応答を受信することに応答して、UEが355に進んでよい。
【0060】
代替として、379で否定的応答を受信することに応答して、UEが345に進んでよい。
【0061】
図3に示されているプロセスの終了時に、UEは、スロットごとに、どのサービングセルを監視するべきか、およびそのスロットにおいてどのSSをUEが監視するべきかのマッピングを有してよい。有効化/無効化されたSセルにおける変更、または監視の優先度に影響を与える基準のトリガー時に、315でプロセスが再開してよい。
【0062】
したがって、前述のメカニズムは、時間領域適応マルチキャリアPDCCH監視メカニズムを提供する。
【0063】
図4は、例示的な実装による、PDCCHの監視機会を決定するためのメカニズム400を示している。
【0064】
PDCCHの監視機会を決定するために、複数の数秘術を使用する、CA用に構成された3つのサービングセル/CCを含む例示的な実装が、図4に示されている。キャリア間スケジューリング用に構成された各サービングセルが、SS監視パターンおよびそれらの優先度を定義してよいということに、注意するべきである。
【0065】
図4では、gNB(例えば、202のgNB)は、例えばPセル422および2つのSセル(Sセル番号1 424およびSセル番号2 426)という3つのサービングセル420を使用して構成されてよい。図4に示されているように、Pセル422、Sセル番号1 424、およびSセル番号2 426は、それぞれ15kHz、15kHz、および30kHzのサブキャリア間隔(SCS)を使用して構成されてよい。加えて、Pセル422、Sセル番号1 424、およびSセル番号2 426は、2、4、および3の優先度を使用して構成されてよく、Sセル番号2が最高の優先度を有する。優先度は、410(30kHzのSCSを有するスロットの場合は412、15kHzのSCSを有するスロットの場合は414)によって示されているように、UEが、特定のスロットにおいて単一のサービングセルを監視することのみが必要とされるように、構成されたサービングセルにわたって一意のPDCCH監視パターンを決定するための方法を確立する。時間グリッドの番号はスロット番号を示し、「D」はダウンリンクスロットを示し、「U」はアップリンクスロットを示し、「S」は特殊なスロットを示す。一部の実装では、例えば、優先度は、動的に確立されるか、または(例えば、RRC信号伝達によって)半静的に構成されてよく、より高い優先度(例えば、Sセル番号2の4の優先度)は、そのサービングセルのSS監視PDCCHパターンのより高い優先度を意味してよい。加えて、優先度がRRCによってすでに構成されている場合、媒体アクセス制御(MAC:media access control)制御要素(CE:control element)(MAC-CE)またはダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)が、優先度または優先度を決定するためのルールの変更に使用されてよい。例えば、チャネル品質指標(CQI)しきい値の異なるセットが、RRCによって、セル内の負荷に応じて構成されてよく、MAC-CEが、CQIしきい値の2つのセットを切り替えてよい。
【0066】
例示的な実装では、簡単にするために、サービングセルの各々のすべてのSSが、同じ監視パターンおよび半静的優先度を使用して構成されるということが仮定される。サービングセルの各々について、ネットワークによって構成されたPDCCHの監視機会が470によって示されており、監視のために構成されていないPDCCHの監視機会が472によって示されている。さらに、サービングセルに関連付けられた優先度は、Pセルの場合は2、Sセル番号1の場合は4、Sセル番号2の場合は3であり、これは、Sセル番号1の監視パターンが最高の優先度を有し、その後にSセル番号2が続き、その後にPセルが続くということを意味する。
【0067】
例示的な実装では、これら3つのサービングセルの可能な異なる構成の場合のPDCCHの監視機会が、スロット480によって示されている(UEによって監視されないスロットが482によって示されている)。例えば、UEがPセル+Sセル番号1+Sセル番号2を使用して構成される場合、UEは、PDCCHに関してPセルを監視せず、Pセルおよび他のSセル(すなわち、Sセル番号2またはSセル番号1のいずれか)を交互にスケジュールするために、Sセル番号1/Sセル番号2の監視機会が使用されてよい。
【0068】
別の例示的な実装では、UEがPセルおよびSセル番号2を使用して構成される場合、UEは、PDCCHに関してPセルを監視せず、Pセルを交互にスケジュールするために、Sセル番号2の監視機会が使用されてよい。
【0069】
図5は、例示的な実装による、NR-Unlicensed(NR-U)500の例示的な実装を示している。
【0070】
例示的な実装では、UE204は、許可周波数(または許可帯域)を使用して構成され得るプライマリスケジューリングキャリア510上で、CSSを使用して構成されてよい。さらに、プライマリスケジューリングキャリア上で、SSグループ0(SSG0)が、3GPP規格において定義されているように、8つのCCEを消費するグループ共通PDCCH(GC-PDCCH)1のPDCCH候補を含むタイプ3のSSを使用して構成されてよく、SSグループ1(SSG1)が、30個のCCEを消費するPDCCH候補を含むUSS検索空間セットを使用して構成されてよい。GC-PDCCHは、少なくともスロット形式関連情報(SFI:slot format related information)を運んでよい。スロット形式関連情報は、UEが、スロット内のどのシンボルがそれぞれDL、ULなどであるかを少なくとも導出できる情報として定義される。
【0071】
無許可周波数を使用して構成され得るセカンダリスケジューリングキャリア520上で、SSグループ0(SSG0)が、8つのCCEを消費するGC-PDCCH1のPDCCH候補を含むタイプ3のSSを使用して構成されてよく、SSグループ1(SSG1)が、30個のCCEを消費するPDCCH候補を含むUSS検索空間セットを使用して構成される。
【0072】
図5に示されているように、UEが、無許可スケジューリングキャリア上のスロット番号4でGC-PDCCHを受信した場合、530によって示されているように、UEは、許可キャリア内のSSグループ1を監視するのをやめてよい(取り消し線によって示されている)。これによって、(15kHzおよび30kHzのスロットごとの)NRにおける56個のCCEのCCE制限を超えないようにしながら、gNBにスケジューリングの柔軟性を提供し得る。
【0073】
したがって、提案されたメカニズムは、UEに、時間的に直交し得るPセルおよびSセル上の監視機会を提供し、したがって、複数のキャリアのデコーディングを同時に試みるという、UEの視点からのUEの要件が存在しない。このメカニズムは、NRデバイスの省電力および複雑さの観点からも有益であり、例えば、NR軽量デバイスがより高い能力を利用することを可能にする。ネットワークの視点から、提案されたメカニズムは、PセルとSセルの間のPDSCH/PUSCHだけでなく、PDCCHにも負荷をかける能力を有することによって、UEの柔軟なスケジューリングを可能にする。提案された時間領域適応方式は、ネットワークが制御メッセージのスケジューリングをオフロードすることも可能にする。言い換えると、提案されたメカニズムは、規格に関する労力を低く抑えて、対象の状況においてBDを管理するための低複雑度の手法を提供する。
【0074】
図6は、例示的な実装による、マルチキャリアPDCCH監視メカニズムの時間領域適応を示すフローチャート600である。
【0075】
例示的な実装では、ブロック610で、UE204が、複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信してよい。一部の実装では、例えば、1つまたは複数の検索空間グループは、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含んでよい。例示的な実装では、RRC信号伝達を介して構成情報が受信されてよい。
【0076】
ブロック620で、UEが、少なくとも第1の検索空間グループを監視してよい。
【0077】
ブロック630で、UEが、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出してよい。一部の実装では、例えば、切り替えるための条件は、ユーザ機器が、スケジュールされるキャリアの測定機会の間にスケジューリングキャリア上で事前に定義された信号またはチャネルを検出していないということを決定すること、またはユーザ機器が、スケジュールされるキャリアの測定機会の間にしきい値未満のチャネル品質指標を検出または報告しているということを決定すること、またはユーザ機器が、別のスケジュールされるキャリアの測定機会の間に物理ダウンリンク制御チャネルの無線リンク失敗を検出しているということを決定することを含んでよい。
【0078】
加えて、一部の実装では、例えば、LBT(Listen Before Talk)失敗に起因して、UEが、gNBが信号を送信していないということを検出した場合、例えば、UEは切り替えを実行してよい。
【0079】
ブロック640で、UEが、少なくとも第1の検索空間グループから少なくとも第2の検索空間グループに監視を切り替えてよい。一部の実装では、UEは、条件が満たされるということを検出することに応答して、切り替えを実行してよい。
【0080】
したがって、前述のメカニズムは、マルチキャリアPDCCH監視メカニズムの時間領域適応を提供する。
【0081】
図7は、例示的な実装による、マルチキャリアPDCCH監視メカニズムの時間領域適応を示すフローチャート700である。
【0082】
例示的な実装では、ブロック710で、gNB(例えば、gNB202)が構成情報をユーザ機器(例えば、UE204)に送信してよい。一部の実装では、例えば、gNBによって送信される構成情報は、ユーザ機器で複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成するための情報を含んでよい。1つまたは複数の検索空間グループは、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含んでよい。
【0083】
ブロック720で、gNBが、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを判定してよい。
【0084】
ブロック730で、gNBが、第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループ内で、物理ダウンリンク制御チャネルをユーザ機器に送信してよい。
【0085】
任意に、一部の実装では、例えばgNBは、ユーザ機器からフィードバックを受信してよい。一部の実装では、例えば、フィードバックはACK/NACKなどを含んでよい。一部の実装では、gNBは、ユーザ機器からのフィードバックに少なくとも部分的に基づいて、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを判定してよい。
【0086】
したがって、前述のメカニズムは、マルチキャリアPDCCH監視メカニズムの時間領域適応を提供する。
【0087】
一部の実装では、例えば、同じセル内の異なるSSの優先度が等しく設定されているか、または異なって設定されているかに応じて、例えば、スケジューリングセルのレベルまたは検索空間セットのレベルで、SSセットの除外が発生してよい。加えて、一部の実装では、例えば、何らかの第2の優先度のセルのSSセットも監視されてよい。
【0088】
本明細書では、追加の例示的実装が説明される。
【0089】
(実施例1)
ユーザ機器によって、複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成する構成情報を受信することであって、1つまたは複数の検索空間グループが、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含む、受信することと、ユーザ機器によって、少なくとも第1の検索空間グループを監視することと、ユーザ機器によって、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを検出することと、ユーザ機器によって、条件が満たされるということの検出に応答して、監視を少なくとも第1の検索空間グループから少なくとも第2の検索空間グループに切り替えることとを含む、通信の方法。
【0090】
(実施例2)
無線リソース制御(RRC:radio resource control)信号伝達を介して構成情報が受信される、実施例1に記載の方法。
【0091】
(実施例3)
1つまたは複数の検索空間グループのうちの検索空間グループが複数の検索空間を含む、実施例1~2のいずれかに記載の方法。
【0092】
(実施例4)
複数の検索空間のうちの検索空間が共通検索空間またはユーザ機器固有の検索空間である、実施例1~3のいずれかに記載の方法。
【0093】
(実施例5)
ユーザ機器が、自己スケジューリングまたは第1および第2のスケジューリングキャリアにわたるキャリア間スケジューリングのうちの少なくとも1つを使用してスケジュールされ、自己スケジューリングまたはキャリア間スケジューリングのうちの少なくとも1つが、第1のスケジューリングキャリアを介する第1のスケジューリングキャリアのスケジューリング、第2のスケジューリングキャリアを介する第1のスケジューリングキャリアのスケジューリング、第2のスケジューリングキャリアを介する第2のスケジューリングキャリアのスケジューリング、および第1のスケジューリングキャリアを介する第2のスケジューリングキャリアのスケジューリングのうちの1つまたは複数を含む、実施例1~4のいずれかに記載の方法。
【0094】
(実施例6)
複数のスケジューリングキャリアが第1のスケジューリングキャリアおよび少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアを含み、ユーザ機器が、自己スケジューリングまたは第1のスケジューリングキャリアおよび少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアにわたるキャリア間スケジューリングのうちの少なくとも1つを使用してスケジュールされ、自己スケジューリングまたはキャリア間スケジューリングのうちの少なくとも1つが、第1のスケジューリングキャリアを介する第1のスケジューリングキャリアのスケジューリング、少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアのうちのスケジューリングキャリアを使用する少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアのうちのスケジューリングキャリアのスケジューリング、少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアのうちの1つを介する第1のスケジューリングキャリアのスケジューリング、第1のスケジューリングキャリアを介する少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアのうちの少なくとも1つのスケジューリング、および少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアのうちの別の1つを介する少なくとも2つの第2のスケジューリングキャリアのうちの少なくとも1つのスケジューリングのうちの1つまたは複数を含む、実施例1~4のいずれかに記載の方法。
【0095】
(実施例7)
複数のスケジューリングキャリアの各々が、対応する検索空間監視パターンおよび関連する優先度を使用して構成される、実施例1~6のいずれかに記載の方法。
【0096】
(実施例8)
検索空間監視パターンが物理ダウンリンク制御チャネルの監視機会を含む、実施例7に記載の方法。
【0097】
(実施例9)
複数のスケジューリングキャリアの関連する優先度に少なくとも基づいて、監視に使用されるスケジューリングキャリアを決定することをさらに含む、実施例1~8のいずれかに記載の方法。
【0098】
(実施例10)
ブラインドデコーディング制限および/または制御チャネル要素制限を超えないように監視が実行される、実施例1~9のいずれかに記載の方法。
【0099】
(実施例11)
条件が、ユーザ機器が、スケジュールされるキャリアの測定機会の間にスケジューリングキャリア上で事前に定義された信号またはチャネルを検出していないということを決定することと、ユーザ機器が、スケジュールされるキャリアの測定機会の間にしきい値未満のチャネル品質指標を検出または報告しているということを決定することと、ユーザ機器が、別のスケジュールされるキャリアの測定機会の間に物理ダウンリンク制御チャネルの無線リンク失敗を検出しているということを決定することとのうちの1つまたは複数を含む、実施例1~10のいずれかに記載の方法。
【0100】
(実施例12)
ユーザ機器が、無線リソース制御(RRC)接続された状態にあるか、またはユーザ機器が、キャリアアグリゲーションを使用して構成されるか、あるいはこれらの組み合わせである、実施例1~11のいずれかに記載の方法。
【0101】
(実施例13)
ネットワークノードによって、ユーザ機器で複数のスケジューリングキャリアの各々の1つまたは複数の検索空間グループを構成するための構成情報をユーザ機器に送信することであって、1つまたは複数の検索空間グループが、第1のキャリア上の少なくとも第1の検索空間グループおよび第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループを含む、送信することと、ネットワークノードによって、第1の検索空間グループから第2の検索空間グループに切り替えるための条件が満たされるかどうかを判定することと、ネットワークノードによって、第2のキャリア上の少なくとも第2の検索空間グループ内で、物理ダウンリンク制御チャネルをユーザ機器に送信することとを含む、通信の方法。
【0102】
(実施例14)
決定することが、ユーザ機器からのフィードバックに少なくとも部分的に基づいて実行される、実施例14に記載の方法。
【0103】
(実施例15)
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含んでいる少なくとも1つのメモリとを備えている装置であって、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサと共に、装置に、実施例1~14のいずれかに記載の方法を少なくとも実行させるように構成される、装置。
【0104】
(実施例16)
格納された命令を含んでいる非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体であって、これらの命令が、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、コンピューティングシステムに、実施例1~14のいずれかに記載の方法を実行させるように構成される、非一過性コンピュータ可読ストレージ媒体。
【0105】
図8は、例示的な実装による無線局(例えば、ユーザ機器(UE)/ユーザデバイスまたはAP/gNB/MgNB/SgNB)800のブロック図である。無線局800は、例えば、1つまたは複数のRF(radio frequency:無線周波)またはワイヤレストランシーバ802A、802Bを含んでよく、各ワイヤレストランシーバは、信号を送信するための送信機および信号を受信するための受信機を含んでいる。無線局は、命令またはソフトウェアを実行し、信号の送信および受信を制御するためのプロセッサまたは制御ユニット/実体(コントローラ)804/806と、データおよび/または命令を格納するためのメモリ808も含んでいる。
【0106】
プロセッサ804は、決定を行うことと、送信用のフレーム、パケット、またはメッセージを生成することと、受信されたフレームまたはメッセージをさらに処理するためにデコードすることと、本明細書に記載されたその他のタスクまたは機能とを実行してもよい。ベースバンドプロセッサであってよいプロセッサ804は、ワイヤレストランシーバ802(802Aまたは802B)を介して送信するために、例えば、メッセージ、パケット、フレーム、または他の信号を生成してよい。プロセッサ804は、ワイヤレスネットワークを経由する信号またはメッセージの送信を制御してよく、ワイヤレスネットワークを介する(例えば、ワイヤレストランシーバ802によってダウンコンバートされた後の)信号またはメッセージなどの受信を制御してよい。プロセッサ804は、前述のタスクまたは方法のうちの1つまたは複数などの、前述のさまざまなタスクおよび機能を実行するために、プログラム可能であってよく、メモリまたは他のコンピュータ媒体に格納されたソフトウェアまたは他の命令を実行することができてよい。プロセッサ804は、例えば、ハードウェア、プログラマブルロジック、ソフトウェアまたはファームウェアを実行するプログラマブルプロセッサ、および/またはこれらの組み合わせであってよい(または、これらの組み合わせを含んでよい)。他の用語を使用すると、プロセッサ804およびトランシーバ802は、例えば、共にワイヤレス送信機/受信機システムと見なされてよい。
【0107】
加えて、図8を参照すると、コントローラ806(またはプロセッサ804)は、ソフトウェアおよび命令を実行してよく、無線局800の全体的制御を行ってよく、入出力デバイス(例えば、ディスプレイ、キーパッド)を制御することなどの、図8に示されていない他のシステムの制御を行ってよく、かつ/あるいは例えば、電子メールプログラム、音声/ビデオアプリケーション、ワードプロセッサ、ボイスオーバーIPアプリケーション、または他のアプリケーションもしくはソフトウェアなどの、無線局800上で提供され得る1つまたは複数のアプリケーション用のソフトウェアを実行してよい。さらに、格納された命令を含んでいるストレージ媒体が提供されてよく、これらの命令は、コントローラまたはプロセッサによって実行された場合に、プロセッサ804または他のコントローラもしくはプロセッサが、前述の機能またはタスクのうちの1つまたは複数を実行することを引き起こしてよい。
【0108】
別の例示的な実装によれば、RFまたはワイヤレストランシーバ802A/802Bは、信号またはデータを受信してよく、かつ/あるいは信号またはデータを送信してよい。プロセッサ804(および場合によっては、トランシーバ802A/802B)は、信号またはデータを受信するか、送信するか、またはブロードキャストするように、RFまたはワイヤレストランシーバ802Aもしくは802Bを制御してよい。
【0109】
しかし態様は、例として与えられたシステムに制限されず、当業者は、解決策を他の通信システムに適用してよい。適切な通信システムの別の例は、5Gの概念である。5Gにおけるネットワークアーキテクチャは、LTE-アドバンスドのネットワークアーキテクチャにかなり似ていると考えられている。5Gは、多入力多出力(MIMO)アンテナ、LTE(いわゆるスモールセルの概念)よりも多くの基地局またはノードを使用する可能性が高く、より小さい基地局と協力して動作するマクロサイトを含み、おそらく、より良いカバレッジおよび改善されたデータレートのために、さまざまな無線技術も採用する。
【0110】
将来のネットワークが、ネットワーク機能仮想化(NFV:network functions virtualization)を利用する可能性が高いということが理解されるべきであり、ネットワーク機能仮想化は、ネットワークノードの機能を、サービスを提供するために操作可能なように接続されるか、または一緒にリンクされ得る「基礎的要素」または実体に仮想化することを提案するネットワークアーキテクチャの概念である。仮想ネットワーク機能(VFN:virtualized network function)は、カスタマイズされたハードウェアの代わりに、標準的または一般的な種類のサーバを使用してコンピュータプログラムコードを実行する1つまたは複数の仮想マシンを含んでよい。クラウドコンピューティングまたはデータストレージが利用されてもよい。無線通信では、これは、ノードの動作が、リモート無線ヘッドに操作可能なように結合されたサーバ、ホスト、またはノードにおいて少なくとも部分的に実行され得るということを意味してよい。ノードの動作が複数のサーバ、ノード、またはホストの間で分散されることも可能である。コアネットワークの動作と基地局の動作の間での作業の分散が、LTEの作業の分散とは異なるか、または存在しなくてさえよいということも理解されるべきである。
【0111】
本明細書に記載されたさまざまな技術の実装は、デジタル電子回路において、あるいはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせにおいて実装されてよい。実装は、コンピュータプログラム製品として、すなわち、データ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、1つのコンピュータ、または複数のコンピュータ)によって実行するため、またはデータ処理装置の動作を制御するために、情報媒体(例えば、機械可読ストレージデバイス)において、または伝搬信号において有形に具現化されたコンピュータプログラムとして、実装されてよい。実装は、非一過性の媒体であり得るコンピュータ可読媒体またはコンピュータ可読ストレージ媒体上で提供されてもよい。さまざまな技術の実装は、一過性の信号または媒体を介して提供された実装、ならびに/あるいはインターネットまたは他のネットワーク(有線ネットワークおよび/またはワイヤレスネットワークのいずれか)を介してダウンロード可能なプログラムおよび/またはソフトウェアの実装を含んでもよい。加えて、実装は、マシンタイプ通信(MTC)を介して提供されてよく、モノのインターネット(IOT)を介して提供されてもよい。
【0112】
コンピュータプログラムは、ソースコードの形態、オブジェクトコードの形態、または何らかの中間形態であってよく、プログラムを搬送することができる任意の実体またはデバイスであってよいある種のキャリア、配布媒体、またはコンピュータ可読媒体に格納されてよい。そのようなキャリアは、例えば、記録媒体、コンピュータメモリ、読み取り専用メモリ、光電子および/または電気キャリア信号、電気通信信号、ならびにソフトウェア配布パッケージを含む。必要とされる処理能力に応じて、コンピュータプログラムは、単一の電子デジタルコンピュータにおいてが実行されてよく、または複数のコンピュータ間で分散されてよい。
【0113】
さらに、本明細書に記載されたさまざまな技術の実装は、サイバーフィジカルシステム(CPS:cyber-physical system)(物理的実体を制御する、共同して働く計算要素のシステム)を使用してよい。CPSは、さまざまな位置で物体に組み込まれた膨大な量の相互接続されたICTデバイス(センサ、アクチュエータ、プロセッサ、マイクロコントローラなど)の実装および利用を可能にし得る。当該の物理システムが特有のモビリティを有するモバイルサイバーフィジカルシステムは、サイバーフィジカルシステムのサブカテゴリである。モバイルフィジカルシステムの例としては、移動ロボット工学、および人間または動物によって運ばれる電子機器が挙げられる。スマートフォンの人気の上昇によって、モバイルサイバーフィジカルシステムの領域への関心が高まった。したがって、これらの技術のうちの1つまたは複数を介して、本明細書に記載された技術のさまざまな実装が提供されてよい。
【0114】
前述のコンピュータプログラムなどのコンピュータプログラムは、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で記述されることが可能であり、コンピューティング環境における使用に適したスタンドアロンプログラムとして、あるいはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットもしくはその一部としての形態を含む、任意の形態で展開され得る。コンピュータプログラムは、1つのサイトにあるか、または複数のサイトにわたって分散された、1つのコンピュータ上または複数のコンピュータ上で実行されるように展開され、通信ネットワークによって相互接続され得る。
【0115】
入力データに対して動作し、出力を生成することによって機能を実行するために、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラムの一部を実行している1つまたは複数のプログラマブルプロセッサによって、方法のステップが実行されてよい。例えば、FPGA(field programmable gate array:フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(application specific integrated circuit:特定用途向け集積回路)といった専用論理回路によって、方法のステップが実行されてもよく、そのような専用論理回路として装置が実装されてよい。
【0116】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサの例としては、汎用マイクロプロセッサおよび専用マイクロプロセッサの両方、ならびに任意の種類のデジタルコンピュータ、チップ、またはチップセットのいずれか1つまたは複数のプロセッサが挙げられる。通常、プロセッサは、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリあるいはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの要素は、命令を実行するための少なくとも1つのプロセッサと、命令およびデータを格納するための1つまたは複数のメモリデバイスとを含んでよい。通常、コンピュータは、データを格納するための1つまたは複数のマスストレージデバイス(例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスク)を含むか、またはそのようなマスストレージデバイスとの間でデータを受信もしくは転送するように動作可能に結合されるか、あるはその両方であってもよい。コンピュータプログラム命令およびデータを具現化するのに適した情報媒体は、例えば、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス)、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスクまたは取り外し可能なディスク)、光磁気ディスク、ならびにCD ROMおよびDVD-ROMディスクなどの、あらゆる形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補完されるか、または専用論理回路に組み込まれてよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8