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特許7642904錯体およびその調製方法、使用と組成物、プリプレグ、積層板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】錯体およびその調製方法、使用と組成物、プリプレグ、積層板
(51)【国際特許分類】
   C07F 9/30 20060101AFI20250303BHJP
   B32B 17/04 20060101ALI20250303BHJP
   C08J 5/24 20060101ALI20250303BHJP
   C08L 71/12 20060101ALI20250303BHJP
   C09K 21/12 20060101ALI20250303BHJP
   C07F 5/00 20060101ALN20250303BHJP
【FI】
C07F9/30 CSP
B32B17/04 Z
C08J5/24 CEZ
C08L71/12
C09K21/12
C07F5/00 D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024063075
(22)【出願日】2024-04-10
【審査請求日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】202410092860.6
(32)【優先日】2024-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521181781
【氏名又は名称】包頭稀土研究院
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】于暁麗
(72)【発明者】
【氏名】竇偉
(72)【発明者】
【氏名】曹鴻璋
(72)【発明者】
【氏名】唐瑜
(72)【発明者】
【氏名】郭立影
(72)【発明者】
【氏名】趙麗麗
(72)【発明者】
【氏名】周暁東
(72)【発明者】
【氏名】芦▲てぃん▼▲てぃん▼
(72)【発明者】
【氏名】王慧
(72)【発明者】
【氏名】曹露雅
(72)【発明者】
【氏名】韓徳全
(72)【発明者】
【氏名】田虎虎
(72)【発明者】
【氏名】斉▲ゆい▼▲しゅえん▼
(72)【発明者】
【氏名】白雪
(72)【発明者】
【氏名】呉豪
(72)【発明者】
【氏名】陳明光
(72)【発明者】
【氏名】葛瑞祥
【審査官】増永 淳司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-166140(JP,A)
【文献】特開2023-158030(JP,A)
【文献】特表2001-500108(JP,A)
【文献】国際公開第2018/155484(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/17647(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0021739(US,A1)
【文献】COSTANTINO, Ferdinando et al.,Different Structural Networks Determined by Variation of the Ligand Skelton in Copper(II) Diphosphinate Coordination Polymers,Crystal Growth & Design,2010年,vol.10, no.1,pp.7-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F 5/00
B32B 17/04
C08J 5/24
C08L 71/12
C09K 21/12
C07F 9/30
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
[Ln(DPPA)]であり、
Lnは、希土類イオンであり、
DPPAは、式(I)に示される構造を有することを特徴とする、錯体。
(式(I)において、R~Rは、それぞれ独立してH、C1~C6のアルキル基から選ばれる。)
【請求項2】
Lnは、ランタンイオン、セリウムイオン及びサマリウムイオンから選ばれる1種又は複数種であり、
前記DPPAの構造は、以下の通りである、請求項1に記載の錯体。
【請求項3】
水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物とを反応させて錯体を得るステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の錯体の調製方法。
(式(A)において、R~Rは、それぞれ独立してH、C1~C6のアルキル基から選ばれる。)
【請求項4】
水溶性希土類無機塩に含まれる希土類元素と式(A)に示される化合物とのモル比を(2~2.5):3とする、請求項3に記載の調製方法。
【請求項5】
水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物とを150~220℃で水熱反応させて錯体を得る、請求項3に記載の調製方法。
【請求項6】
水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物とをpH 5~6の条件下で反応させて錯体を得る、請求項3に記載の調製方法。
【請求項7】
ポリフェニレンエーテル系重合体の難燃性能及び/又は耐熱性の向上における請求項1に記載の錯体の使用。
【請求項8】
ポリフェニレンエーテル系重合体と請求項1に記載の錯体を含むことを特徴とする、ポリフェニレンエーテル組成物。
【請求項9】
ガラスクロス及び前記ガラスクロスに担持された半硬化物を含み、前記半硬化物は、請求項8に記載のポリフェニレンエーテル組成物を加熱硬化して得られることを特徴とする、プリプレグ。
【請求項10】
二層の金属箔とこの二層の金属箔の間に挟まれている硬化樹脂を含み、前記硬化樹脂は、請求項9に記載のプリプレグを硬化して得られることを特徴とする、積層板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、錯体およびその調製方法、使用に関し、さらにポリフェニレンエーテル組成物、プリプレグ及び積層板に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の急速な発展に伴い、移動体通信、自動運転などの分野の電子製品には情報処理の高周波化と高速デジタル化が求められている。現在、高周波高速基板の主な開発方向は、低誘電性樹脂材料の開発である。一般的に使用される低誘電性樹脂材料には、ポリテトラフルオロエチレン、変性エポキシ、ポリフェニレンエーテル系樹脂、炭化水素樹脂などが含まれる。ポリテトラフルオロエチレン樹脂は、コストが高すぎ、変性エポキシ樹脂は、誘電率が高く、炭化水素樹脂は、難燃性能が悪い。ポリフェニレンエーテル系樹脂は良好な機械的性質を有し、誘電率及び誘電損失が小さく、自体が一定の難燃性能を持っているなどの利点があるため、だんだんと好ましい高周波低誘電プリント配線板材料となっている。
【0003】
ポリフェニレンエーテル系材料は、難燃性能の面で依然として、プリント配線板産業のニーズに満たせず、使用する際にポリフェニレンエーテル系材料に難燃剤を添加することが必要である。例えば、CN116003987Aには、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミド樹脂、難燃剤、架橋剤、増靭剤、開始剤、充填材及び溶剤を含む樹脂組成物が開示されている。難燃剤にはビフェニル構造を含有する環状ホスファゼン化合物が含まれている。CN115991931Aにはポリフェニレンエーテル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、三酸化アンチモン、ポリリン酸エステル系難燃剤、変性中空ガラスビーズ、ポリフェニレンエーテルグラフトマレイン酸無水物、ヒンダードアミン光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤からなる低誘電難燃性能ポリフェニレンエーテル組成物が開示されている。ポリリン酸エステル系難燃剤は、その分子構造中にホスファフェナントレン環とビフェニル環構造を有する。これらの難燃剤は、ポリフェニレンエーテル系材料の耐熱性と誘電性を低下させる。
【発明の概要】
【0004】
これに鑑みて、本発明の1つの目的は、ポリフェニレンエーテル系重合体の難燃性能を向上させることができ、かつその誘電性に与える影響が小さい錯体を提供することである。さらに、当該錯体は、ポリフェニレンエーテル系重合体に良好な耐熱性を有させることができる。本発明の別の目的は、錯体の調製方法を提供することである。本発明のもう1つの目的は、錯体の使用を提供することである。本発明のもう1つの目的は、ポリフェニレンエーテル組成物を提供することである。本発明のもう1つの目的は、プリプレグを提供することである。本発明のもう1つの目的は、高い難燃性能と低い誘電率及び誘電損失を備える積層板を提供することである。
【0005】
上記目的は、下記の構成により実現される。
【0006】
一態様では、本発明は、[Ln(DPPA)]であり、
ここで、Lnは、希土類イオンであり、
DPPAは、式(I)に示される構造を有する錯体を提供する。
(式(I)において、R~Rは、それぞれ独立してH、C1~C6のアルキル基から選ばれる。)
【0007】
本発明に係る錯体によれば、好ましくは、Lnは、ランタンイオン、セリウムイオンおよびサマリウムイオンから選ばれた1種又は複数種である。
【0008】
前記DPPAの構造は、以下の通りである。
もう1つの態様では、本発明は、水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物とを反応させて錯体を得るステップを含む前記錯体の調製方法を提供する。
【0009】
(式(A)において、R1~R8は、それぞれ独立してH、C1~C6のアルキル基から選ばれる。)
本発明に係る調製方法によれば、好ましくは、水溶性希土類無機塩に含まれる希土類元素と式(A)に示される化合物とのモル比を(2~2.5):3とする。
【0010】
本発明に係る調製方法によれば、好ましくは、水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物を150~220℃で水熱反応させて錯体を得る。
【0011】
本発明に係る調製方法によれば、好ましくは、水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物をpH5~6の条件で反応させて錯体を得る。
【0012】
もう1つの態様では、本発明は、ポリフェニレンエーテル系重合体の難燃性能及び/又は耐熱性の向上における前記錯体の使用を提供する。
【0013】
もう1つの態様では、本発明は、ポリフェニレンエーテル系重合体と前記錯体を含むポリフェニレンエーテル組成物を提供する。
【0014】
もう1つの態様では、本発明は、ガラスクロス及び前記ガラスクロスに担持された半硬化物を含み、前記半硬化物が前記ポリフェニレンエーテル組成物を加熱硬化して得られるプリプレグを提供する。
【0015】
もう1つの態様では、本発明は、二層の金属箔とこの二層の金属箔の間に挟まれた硬化樹脂を含み、前記硬化樹脂が前記プリプレグを硬化して得られる積層板を提供する。
【0016】
本発明に係る錯体は、ポリフェニレンエーテル系重合体の難燃性能を向上させることができ、かつその誘電性に与える影響が小さい。さらに、当該錯体は、ポリフェニレンエーテル系重合体に良好な耐熱性を有させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1で得られた錯体の赤外分光スペクトルである。
図2】実施例2で得られた錯体の赤外分光スペクトルである。
図3】実施例1と実施例2で得られた錯体である(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)のXRD図である。
図4】中間体Aの質量スペクトルである。
図5】最終生成物の質量スペクトルである。
図6】中間体Aの赤外分光スペクトルである。
図7】最終生成物の赤外分光スペクトルである。
図8】中間体Aの13C NMRスペクトルである。
図9】最終生成物のH NMRスペクトルである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、特定の実施例を参照しながら本発明をさらに説明するが、本発明の保護範囲はこれらに限定されない。
【0019】
<錯体>
本発明に係る錯体は、[Ln2(DPPA)3]である。
【0020】
Lnは、希土類イオンである。Lnは、ランタンイオン、セリウムイオン、プラセオジムイオン、ネオジムイオン、プロメチオニウムイオン、サマリウムイオン、ユーロピウムイオン、ガドリニウムイオン、テルビウムイオン、ジスプロシウムイオン、ホルミウムイオン、エルビウムイオン、ツリウムイオン、イッテルビウムイオン、ルテチウムイオン、スカンジウムイオン、イットリウムイオンから選ばれた1種又は複数種である。いくつかの実施形態では、Lnは、ランタンイオン、セリウムイオン、サマリウムイオンから選ばれた1種又は複数種である。本発明の一実施形態によれば、Lnは、ランタンイオンである。本発明の別の一実施形態によれば、Lnは、セリウムイオンである。
【0021】
DPPAは、式(I)に示される構造を有する。
【0022】
、R及びRの置換位置は、それぞれ独立してベンゼン環のオルト位、パラ位又はメタ位から選ばれてもよい。いくつかの実施形態では、R、R及びRにおいて、1つの置換基は、ベンゼン環のパラ位に位置し、他の2つの置換基は、ベンゼン環のオルト位に位置する。いくつかの実施形態では、R、R及びRにおいて、1つの置換基は、ベンゼン環のパラ位に位置し、他の2つの置換基は、ベンゼン環のメタ位に位置する。いくつかの実施形態では、R、R、Rは、それぞれベンゼン環のオルト位、パラ位、メタ位に位置する。
【0023】
、R及びRの置換位置は、それぞれ独立してベンゼン環のオルト位、パラ位又はメタ位から選ばれてもよい。いくつかの実施形態では、R、R及びRにおいて、1つの置換基は、ベンゼン環的パラ位に位置し、他の2つの置換基は、ベンゼン環のオルト位に位置する。いくつかの実施形態では、R、RおよびRにおいて、1つの置換基は、ベンゼン環のパラ位に位置し、他の2つの置換基は、ベンゼン環のメタ位に位置する。いくつかの実施形態では、R、R、Rは、それぞれベンゼン環のオルト位、パラ位、メタ位に位置する。
【0024】
~Rは、それぞれ独立してH、C1~C6のアルキル基から選ばれる。好ましくは、R~Rは、それぞれ独立してH、C1~C3のアルキル基から選ばれる。より好ましくは、R~Rは、いずれもHである。
【0025】
アルキル基の実例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、メチルプロピル基、ペンチル基、メチルブチル基、ジメチルプロピル基、エチルプロピル基、ヘキシル基、メチルペンチル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基含むが、これらに限られない。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、DPPAの構造は、以下の通りである。
【0027】
【0028】
<錯体の調製方法>
本発明に係る錯体の調製方法は、水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物を反応させて錯体を得るステップを含む。
【0029】
(式(A)において、R~Rは、それぞれ独立してH、C1~C6のアルキル基から選ばれる。R~Rは、前述した通りであり、ここでは繰り返しない。)
本発明の一実施形態によれば、式(A)の化合物は、以下の通りである。
【0030】
水溶性希土類無機塩は、希土類の塩化物、希土類硝酸塩、希土類酢酸塩から選ばれた1種又は複数種であってもよい。水溶性希土類無機塩は、結晶水を有する形態で使用されてもよい。
【0031】
水溶性希土類無機塩に含まれる希土類元素と式(A)に示される化合物とのモル比は、(2~2.5):3であり、好ましくは、(2~2.3):3であり、より好ましくは、(2~2.1):3である。
【0032】
いくつかの実施形態では、水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物を水熱反応させて錯体を得る。水熱反応は、水熱反応釜で行ってもよい。具体的に、水熱反応釜内にはテトラフルオロエチレンタンクがある。
【0033】
水熱反応温度は、150℃~220℃であってもよく、好ましくは、170℃~200℃であり、より好ましくは、180℃~190℃である。
【0034】
水熱反応時間は、2~13h(時間)であってもよく、好ましくは、4~10hであり、より好ましくは、5~8hである。
【0035】
具体的に、水溶性希土類無機塩と水を含む混合物を式(A)に示される化合物と水を含む分散液に添加し、そして攪拌して反応物を形成する。反応物を水熱反応させる。攪拌時間は、1~10hであってもよく、好ましくは、3~5hである。
【0036】
分散液において、式(A)に示される化合物と水との質量比は、11.6:(500~900)であってもよく、好ましくは、11.6:(600~800)であり、より好ましくは、11.6:(700~750)である。
【0037】
混合物において、水溶性希土類無機塩と水との質量比は、(7~9):(30~200)である。いくつかの実施形態では、水溶性希土類無機塩と水との質量比は、(7~9):(50~150)である。
【0038】
いくつかの実施形態では、水溶性希土類無機塩と式(A)に示される化合物をpH5~6の条件で反応させて錯体を得る。
【0039】
反応温度は、40℃~80℃であってもよく、好ましくは、45℃~60℃である。
【0040】
反応時間は、1~10hであってもよく、好ましくは、2~8hであり、より好ましくは、3~5hである。
【0041】
具体的に、式(A)に示される化合物と塩基性水溶液から混合液を形成する。pH調整剤で混合液をpH5~6に調整し、次に水溶性希土類無機塩と水を含む混合物と混合して反応物を形成する。
【0042】
塩基性水溶液は、アンモニア水であってもよい。アンモニア水の濃度は、5~10wt%であってもよく、好ましくは、5~8wt%である。
【0043】
式(A)に示される化合物と塩基性水溶液との質量体積比は、11.6:(70~200)g/mLであってもよく、好ましくは、11.6:(80~150)g/mLである。
【0044】
pH調整剤は、塩酸であってもよい。塩酸の濃度は、0.5~5wt%であってもよく、好ましくは、1~3wt%である。
【0045】
混合物において、水溶性希土類無機塩と水との質量比は、(7~9):(30~200)である。いくつかの実施形態では、水溶性希土類無機塩と水との質量比は、(7~9):(50~150)である。
【0046】
いくつかの実施形態では、反応により得られた反応生成物をろ過し、任意に洗浄して固体生成物を得るステップをさらに含む。固体生成物を乾燥して錯体を得る。乾燥温度は、70~150℃であってもよく、好ましくは、80~120℃である。
【0047】
<錯体の使用>
本発明に係る錯体は、ポリフェニレンエーテル系重合体の難燃性能と耐熱性を効果的に向上させることができ、かつその電気性能に得た得る影響が少ない。したがって、本発明は、ポリフェニレンエーテル系重合体難燃性能及び/又は耐熱性の向上における前記錯体の使用を提供する。
【0048】
<ポリフェニレンエーテル組成物>
本発明に係るポリフェニレンエーテル組成物は、ポリフェニレンエーテル系重合体、錯体を含む原料から調製される。いくつかの実施形態では、ポリフェニレンエーテル組成物には、有機リン難燃剤、無機フィラー、開始剤、架橋剤、ポリオレフィン系物質及び溶剤のうちの1種又は複数種がさらに含まれている。
【0049】
ポリフェニレンエーテル系重合体は、不飽和二重結合を含有するポリフェニレンエーテル系重合体であってもよい。ポリフェニレンエーテル系重合体は、アリル化ポリフェニレンエーテル、ビニル化ポリフェニレンエーテルから選ばれた1種又は複数種である。ポリフェニレンエーテル系重合体の実例として、メタクリレートポリフェニレンエーテル、ビニルベンジルポリフェニレンエーテルを含むが、これらに限られない。
【0050】
ポリフェニレンエーテル系重合体の使用量は、50~100重量部であってもよく、好ましくは、60~90重量部であり、より好ましくは、70~80重量部である。
【0051】
錯体の詳細は、上記の通りであり、ここでは繰り返しない。錯体の使用量は、40~90重量部であってもよく、好ましくは、50~80重量部であり、より好ましくは、60~70重量部である。
【0052】
有機リン難燃剤は、2-(ジフェニルホスホノ)-1,4-ベンゼンジオール、トリス(2,6-ジメチルフェニル)ホスフィン、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、2,6-ビス(2,6-ジメチルフェニル)ホスフィノベンゼン、10-フェニル-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、フェノキシホスファゼン化合物、リン酸エステル、ポリリン酸エステル、ポリホスホン酸エステル、または、ホスホン酸エステル-炭酸エステル共重合体のうちのいずれの1種又は少なくとも2種の混合物から選ばれた1種又は複数種であってもよい。
【0053】
有機リン難燃剤の使用量は、15~50重量部であってもよく、好ましくは、20~40重量部であり、より好ましくは、30~35重量部である。
【0054】
架橋剤は、トリアルケニルイソシアヌレート化合物、多官能アクリレート化合物、多官能メタクリレート化合物、多官能ビニル化合物及びジビニルベンゼン化合物から選ばれた1種又は複数種であってもよい。好ましくは、架橋剤は、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルフェニルエーテルイソシアネート、ポリフェニレンエーテル樹脂、マレイミド、ポリアミド、ポリイミド、スチレン無水マレイン酸共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン-ジビニルベンゼン三元共重合体、ポリエステル、オレフィンポリマー、無水物硬化剤、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ポリブタジエン、トリエチレンシクロヘキサンから選ばれた1種又は複数種である。いくつかの実施形態では、架橋剤は、1,2,4-トリビニルシクロヘキサンとトリシクロデカンジメタノールジアクリレートの組成物である。1,2,4-トリビニルシクロヘキサンとトリシクロデカンジメタノールジアクリレートとの質量比は、1:(0.5~3)であってもよく、好ましくは、1:(0.8~2)である。
【0055】
架橋剤の使用量は、3~45重量部であってもよく、好ましくは、10~30重量部であり、より好ましくは、15~25重量部である。
【0056】
ポリオレフィン系物質は、少なくとも1つの不飽和結合を含有する。ポリオレフィン系物質は、ポリブタジエン、ポリペンタジエン、ポリヘキサジエンから選ばれた1種であってもよい。
【0057】
ポリオレフィン系物質の使用量は、3~30重量部であってもよく、好ましくは、5~20重量部であり、より好ましくは、10~15重量部である。
【0058】
開始剤は、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート、クミルヒドロペルオキシド及びアゾビスイソブチロニトリルから選ばれた1種又は複数種であってもよい。好ましくは、開始剤は、2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチル-3-ヘキシンである。
【0059】
開始剤の使用量は、0.3~3重量部であってもよく、好ましくは、0.5~2重量部であり、より好ましくは、1~1.5重量部である。
【0060】
無機フィラーは、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ホウ酸アルミニウム、硫酸バリウムおよび炭酸カルシウムから選ばれた1種又は複数種であってもよい。好ましくは、無機フィラーは、球状シリカである。
【0061】
無機フィラーの使用量は、50~100重量部であってもよく、好ましくは、60~90重量部であり、より好ましくは、70~80重量部である。
【0062】
溶剤は、トルエン、ブタノン、アセトン、ジメチルアミド、メチルエチルケトン、プロピレングリコールメチルエーテルから選ばれた1種又は複数種であってもよい。いくつかの実施形態では、溶剤は、トルエンとブタノンの混合物である。トルエンとブタノンとの質量比は、100:(10~50)であり、好ましくは、100:(20~40)である。
【0063】
溶剤の使用量は、70~180重量部であってもよく、好ましくは、100~160重量部であり、より好ましくは、120~140重量部である。
【0064】
<プリプレグ>
本発明に係るプリプレグは、ガラスクロス及び前記ガラスクロスに担持された半硬化物を含む。当該半硬化物は、前記ポリフェニレンエーテル組成物を加熱硬化して得られる。加熱硬化温度は、100~200℃であってもよく、好ましくは、150~180℃である。加熱硬化時間は、2~10min(分)であってもよく、好ましくは、4~7minである。
【0065】
<積層板>
本発明に係る積層板は、二層の金属箔とこの二層の金属箔の間に挟まれた硬化樹脂を含む。当該硬化樹脂は、前記プリプレグを硬化して得られる。金属箔は、銅箔であってもよい。
【0066】
具体的に、2枚の金属箔をそれぞれプリプレグの上下の両面に重ね、金属箔とプリプレグを積層して積層板を得る。具体的な積層条件として、積層は、真空(圧力10-2Pa未満)条件下で行い、升温速率1.1~2.5℃/min、プリプレグ温度が90~120℃に逹した時、金属箔とプリプレグに最大圧力350~450psiを加え、硬化する時、プリプレグ温度を195~210℃に制御し、90~140min保温する。
【0067】
以下、原料を紹介する。
【0068】
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)の化学構造式は、以下の通りである。
【0069】
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)は、下記の方法で調製される。
【0070】
温度計、コンデンサーチューブ、フラップラバープラグを付いた三口フラスコにp-ジベンジルクロリド2.2gを投入し、Nに置換し、シリンジでクロロベンゼン10gを注入し、磁気攪拌し、オイルバスで80℃に加熱してp-ジベンジルクロリドを溶解させた後、シリンジでジエチルフェニルホスフェート5gを注入し、引き続き132℃まで昇温し、やや沸騰させ、5時間還流しながら反応させ、90℃程度まで降温した後、減圧蒸留し、クロロベンゼンを留去して中間生成物A 5.85gを得た。
【0071】
図4から分かるように、中間生成物Aは、分子量が(1,4-フェニルビス(メチレン))ビス(フェニルホスホン酸)ジエチルの分子量と一致した。図6から分かるように、中間生成物Aの赤外分光スペクトルは、2890~2980cm-1で-CH伸縮振動吸収ピークを有し、1217~1100cm-1でP=O及びP-Oエステル結合の吸収ピークを有し、900~650cm-1でベンゼン環炭素骨格C-H面外曲げ振動吸収ピークを有した。図8から分かるように、核磁気特性評価の結果は、(1,4-フェニルビス(メチレン))ビス(フェニルホスホン酸)ジエチルとほぼ一致した。これにより、中間生成物Aが(1,4-フェニルビス(メチレン))ビス(フェニルホスホン酸)ジエチルであることが確認された。
【0072】
中間生成物A 2gを取り、メタノール8mLを添加し、60℃で加熱溶解し、そして80℃まで昇温し、濃度50wt%のNaOH溶液 2gを添加し、液面に白色の比較的粘って浮っている固体が生成した後、反応系に水を加え、水が滴下してくると白色の固体が生成し、撹拌した後、この体系は清澄となり、水の滴下に伴って、白色の固体は生成しなくなり、水の添加を停止し、水の添加量は約25mLであった。4時間反応させた後、70℃程度に降温し、減圧蒸留し、アルコールを留去した後室温まで降温し、この体系を希塩酸でpH5~6に中和し、中和過程で白色固体が徐々に生成し、最終的に多量に析出し、ろ過し、ケーキを水で数回洗浄し、ケーキを65℃で乾燥して最終生成物である(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)を得た。
【0073】
図5から分かるように、最終生成物は、分子量が(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)の分子量と一致した。図7から分かるように、最終生成物の赤外分光スペクトルは、3443 cm-1で-OH吸収ピークを有し、1217~1100 cm-1でP=OおよびP-Oエステル結合の吸収ピークを有し、900~650 cm-1でベンゼン環炭素骨格C-H面外曲げ振動吸収ピークを有した。図9から分かるように、核磁気特性評価の結果は、(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)とほぼ一致した。これにより、最終生成物が(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)であることが確認された。
【0074】
ビニルベンジルポリフェニレンエーテル:商品名 OPE-2St、三菱ガス化学株式会社から購入されたものである。
【0075】
2-(ジフェニルホスホノ)-1,4-ベンゼンジオールは、青島富斯林化工科技株式会社から購入されたものである。
【0076】
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート:商品名 Sartomer SR833s、上海凱茵化工株式会社から購入されたものである。
【0077】
ポリブタジエン:商品名 Ricon142、上海凱茵化工株式会社から購入されたものである。
【0078】
1,2,4-トリビニルシクロヘキサンは、Evonik Industries groupから購入されたものである。
【0079】
2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチル-3-ヘキシンは、Sigma-Aldrichから購入されたものである。
【0080】
球状シリカ:商品名SC-2050、Admatechsから購入されたものである。
【0081】
ガラスクロスは、NAN YA 2116ガラスクロスである。
【0082】
実施例1
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸) 11.6gと水 704gとを水熱釜のテトラフルオロエチレンタンクに入れて分散液を形成した。分散液に塩化セリウム七水和物 7.5gと水 50gからなる混合物を添加し、そして3h攪拌して反応物を形成した。反応物を水熱釜に180℃で8h反応させて反応生成物を得た。反応生成物を降温した後ろ過し、そして洗浄して固体生成物を得た。固体生成物を100℃で乾燥して錯体を得た。収率は、95%であった。
【0083】
実施例2
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸) 11.6gと濃度8wt%のアンモニア水 15mLから混合液を形成した。2wt%塩酸で混合液をpH5~6に調整し、次に塩化セリウム七水和物 7.58gと水 100gからなる混合物を添加し、60℃で3h反応させて反応生成物を得た。反応生成物をろ過して固体生成物を得た。固体生成物を100℃で乾燥して錯体を得た。
【0084】
実施例3
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸) 11.6gと水 710gを水熱釜のテトラフルオロエチレンタンクに入れて分散液を形成した。分散液に硝酸セリウム六水和物 8.7 gと水 50gからなる混合物を添加し、そして3h攪拌して反応物を形成した。反応物を水熱釜に180℃で5h反応させて反応生成物を得た。反応生成物を降温した後ろ過し、そして洗浄して固体生成物を得た。固体生成物を100℃で乾燥して錯体を得た。収率は、97%であった。
【0085】
実施例4
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸) 11.6gと水 710gとを水熱釜のテトラフルオロエチレンタンクに入れて分散液を形成した。分散液に硝酸ランタン六水和物 8.6gと水 50gからなる混合物を添加し、そして3h攪拌して反応物を形成した。反応物を水熱釜に180℃で8h反応させて反応生成物を得た。反応生成物を降温した後ろ過し、そして洗浄して固体生成物を得た。固体生成物を100℃で乾燥して錯体を得た。
【0086】
実施例5
(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸) 11.6gと濃度8wt%のアンモニア水 100mLから混合液を形成した。2wt%塩酸で混合液をpH5~6に調整し、そして硝酸ランタン六水和物 8.6gと水 100gからなる混合物を添加し、60℃で3h反応させて反応生成物を得た。反応生成物をろ過して固体生成物を得た。固体生成物を100℃で乾燥して錯体を得た。
【0087】
実施例6~10
ビニルベンジルポリフェニレンエーテル 70重量部、錯体 65重量部、2-(ジフェニルホスホノ)-1,4-ベンゼンジオール 30重量部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート 10重量部、ポリブタジエン 10重量部、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン 10重量部、2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチル-3-ヘキシン 1重量部、球状シリカ 70重量部、トルエン 100重量部およびアセトン 30重量部を攪拌してポリフェニレンエーテル組成物を形成した。
【0088】
ガラスクロスをポリフェニレンエーテル組成物に含浸し、160℃で5minベークしてプリプレグを得た。
【0089】
具体的な錯体種類を表1に示した。
【0090】
比較例1
ポリフェニレンエーテル組成物には、錯体が含まれておらず、かつ、2-(ジフェニルホスホノ)-1,4-ベンゼンジオールの使用量は、95重量部であることを除き、そのほかは、実施例6と同様であった。
【0091】
実施例11~15と比較例2
プリプレグの上下の両面に2枚の金属箔をそれぞれ重ね、銅箔とプリプレグを積層して積層板を得た。具体的な積層条件として、積層を真空(圧力10-2Pa未満)条件下で行い、昇温速率2℃/min、プリプレグ温度が120℃達した時点で金属箔とプリプレグに最大圧力400psiを加え、硬化する時、プリプレグ温度を200℃に制御し、120min保温した。
【0092】
具体的なプリプレグ種類を表2に示した。
【0093】
試験例
1、赤外分光スペクトルは、次の方法で得られ、すなわち、KBrを用いて打錠しNicolet Nexus 470型フーリエ変換赤外分光計で測定した。
【0094】
XRDスペクトルは、次の方法で得られ、即ち、PAN X/pert Pro X-線回折計を用いて粉末打錠法で測定する。走査範囲は3~80°であった。
【0095】
図7は、(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)の赤外分光スペクトルである。図1は、実施例1で得られた錯体の赤外分光スペクトルである。図2は、実施例2で得られた錯体の赤外分光スペクトルである。図1~2及び7において、主な吸着ピークは、1300cm-1~900cm-1範囲におけるP=OとC-Pの伸縮振動吸収ピーク、860cm-1~680cm-1のベンゼン環の吸収ピークである。実施例1と実施例2の錯体は、1300cm-1~900cm-1範囲におけるP=OとC-Pの伸縮振動吸収ピークがより強い。
【0096】
図3は、実施例1と実施例2で得られた錯体の(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)のXRD図である。図3からわかるように、実施例1で得られた錯体は、実施例2に比べて回折ピークがよりシャープであるため、実施例1で得られた錯体は、結晶度がより高く、結晶相の含有量が実施例2の錯体よりも高いことが表明された。実施例1と実施例2で得られた錯体は、回折ピークが原料である(1,4-フェニレンジメチレン)ビス(フェニルホスフィン酸)の回折ピークをほとんど含まず、新たな物質が反応生成したことを表明した。
【0097】
2、積層板性能測定:
ガラス転移温度:IPC-TM-650試験方法3.4.25に規定されたDSC方法に準拠して測定する。
【0098】
Z軸熱膨張係数:IPC-TM-650試験方法2.4.24に規定されたTMA方法に準拠して温度を50℃から250℃まで昇温する時のZ軸の膨張係数(z-CTE)を測定する。
【0099】
耐熱性:IPC-TM-650 試験方法2.4.24.1に規定された方法に従う。測定する前、試料を105±2℃で2時間ベークし、かつ、乾燥器内で室温まで冷却する。昇温速率10℃/minで室温から288℃に昇温し、その後恒温に保ち、試料が層分離した時間を記録する。
【0100】
誘電率と誘電損失係数:Keysight Technology社のネットワークアナライザN5247Aを使用し、分割式誘電体共振器法(SPDR法)により周波数10GHzにおける面内方向の比誘電率及び誘電正接を測定する。実測された比誘電率と誘電正接から、誘電損失係数を計算する。
【0101】
難燃性能:UL-94規格に準拠して垂直燃焼法試験を行う。
【0102】
得られた結果を表3に示す。
【0103】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、当業者が想到し得るあらゆる変形、改良、置換等が本発明の範囲に含まれるものとする。
【要約】      (修正有)
【課題】ポリフェニレンエーテル系重合体の難燃性能を向上させることができ、かつその誘電性に与える影響が小さい錯体、および錯体の調製方法を提供する。更に、錯体を使用したポリフェニレンエーテル組成物、組成物を加熱硬化して得られるプリプレグ、およびプリプレグを硬化して得られる高い難燃性能と低い誘電率及び誘電損失を備える積層板を提供する。
【解決手段】錯体は、[Ln(DPPA)]であり、ここで、Lnは、希土類イオンであり、DPPAは、式(I)に示される構造を有する、フェニルホスフィン酸系物質である。

【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9