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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】決済装置及び決済方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20250303BHJP
【FI】
G06Q20/32 330
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024127906
(22)【出願日】2024-08-02
【審査請求日】2024-08-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 真斗
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特許第7414206(JP,B1)
【文献】特開2022-014853(JP,A)
【文献】LINE Payで始めるキャッシュレス,TJ MOOK わかる!楽しい!LINE ,株式会社宝島社 井野 澄恵 井出 創,2021年04月15日,P.44-49
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本人確認が不要な第1決済方法と本人確認が必要な第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能な店舗に対応付けて、前記店舗を識別する第1識別情報と前記店舗を識別する第2識別情報とを管理する管理部と、
前記店舗において利用者に提示され、一般の決済に用いられ前記第1識別情報を含む第1コード画像と、前記特定の決済に用いられ前記第2識別情報を含む第2コード画像とのいずれかを、前記利用者の端末装置で読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求を前記端末装置から取得する取得部と、
前記決済要求に前記第1識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法と前記第2決済方法とを許容する一方、前記決済要求に前記第2識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法を許容せず、前記第2決済方法を許容する決済部と、
を備える決済装置。
【請求項2】
前記決済要求には、決済方法の種別を示す種別情報と、前記第1識別情報と前記第2識別情報とのうち一方の識別情報とが含まれており、
前記決済部は、
前記決済要求に前記第2識別情報が含まれており、前記決済要求に含まれる前記種別情報の示す決済方法が前記第1決済方法である場合、前記特定の決済を実行しない、
請求項1に記載の決済装置。
【請求項3】
前記決済部は、前記決済要求に前記第2識別情報が含まれており、前記決済要求に含まれる前記種別情報の示す決済方法が前記第2決済方法である場合、前記特定の決済を実行する、
請求項2に記載の決済装置。
【請求項4】
決済の結果を前記端末装置に通知する通知部を備え、
前記通知部は、前記決済部が前記特定の決済を実行しなかった場合、前記特定の決済が為されなかったことを前記端末装置に通知する、
請求項1に記載の決済装置。
【請求項5】
前記通知部は、前記決済部が前記特定の決済を実行しなかった場合、決済方法を前記第1決済方法から前記第2決済方法に切り替えることを促す情報を前記端末装置に通知する、請求項4に記載の決済装置。
【請求項6】
前記特定の決済は、募金に関する決済と、寄付金に関する決済と、義援金に関する決済と、クラウドファンディングに関する決済とを含む、
請求項1に記載の決済装置。
【請求項7】
本人確認が不要な第1決済方法と本人確認が必要な第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能な店舗に対応付けて、前記店舗を識別する第1識別情報と前記店舗を識別する第2識別情報とを管理し、
前記店舗において利用者に提示され、一般の決済に用いられ前記第1識別情報を含む第1コード画像と、前記特定の決済に用いられ前記第2識別情報を含む第2コード画像とのいずれかを、前記利用者の端末装置で読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求を前記端末装置から取得し、
前記決済要求に前記第1識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法と前記第2決済方法とを許容する決済を実行し、
前記決済要求に前記第2識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法を許容せず、前記第2決済方法を許容する決済を実行する、
処理装置を用いた決済方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済装置及び決済方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子決済サービスには、本人確認を必要とする決済方法と、本人確認が不要な決済方法とがある。例えば、特許文献1は、利用者が決済手段の登録を行い、決済手段登録サーバへのアクセス情報が記録された決済デバイスを相手端末に提示または接触することにより、自動決済システムに登録された決済手段で決済が行える決済システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-10533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
募金、寄付等の贈与に関する特定の決済を行う際には本人確認が求められるため、電子決済サービスを利用して特定の決済を行う場合、本人確認を必要とする決済方法が選択される必要がある。一方で、電子決済サービスの店舗では、本人確認が不要な決済方法を許容することが多い。例えば、特許文献1の決済システムでは、本人確認が不要な決済方法を店舗が許容した場合、当該店舗において特定の決済を受け付けられないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するために為されたものであり、本人確認が不要な決済方法を店舗が許容した場合であっても当該店舗において特定の決済を受け付け可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の好適な態様に係る決済装置は、本人確認が不要な第1決済方法と本人確認が必要な第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能な店舗に対応付けて、前記店舗を識別する第1識別情報と前記店舗を識別する第2識別情報とを管理する管理部と、前記店舗において利用者に提示され、一般の決済に用いられ前記第1識別情報を含む第1コード画像と、前記特定の決済に用いられ前記第2識別情報を含む第2コード画像とのいずれかを、前記利用者の端末装置で読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求を前記端末装置から取得する取得部と、前記決済要求に前記第1識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法と前記第2決済方法とを許容する一方、前記決済要求に前記第2識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法を許容せず、前記第2決済方法を許容する決済部と、を備える。
【0007】
本発明の好適な態様に係る決済方法は、本人確認が不要な第1決済方法と本人確認が必要な第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能な店舗に対応付けて、前記店舗を識別する第1識別情報と前記店舗を識別する第2識別情報とを管理し、前記店舗において利用者に提示され、一般の決済に用いられ前記第1識別情報を含む第1コード画像と、前記特定の決済に用いられ前記第2識別情報を含む第2コード画像とのいずれかを、前記利用者の端末装置で読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求を前記端末装置から取得し、前記決済要求に前記第1識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法と前記第2決済方法とを許容する決済を実行し、前記決済要求に前記第2識別情報が含まれる場合には、前記第1決済方法を許容せず、前記第2決済方法を許容する決済を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る決済装置及び決済方法によれば、本人確認が不要な決済方法を店舗が許容した場合であっても当該店舗において募金を受け付け可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係る決済装置を含む電子決済システムの全体構成を示す図である。
図2図1のユーザ端末装置の構成例を示すブロック図である。
図3図1の店舗装置の構成例を示すブロック図である。
図4図1の決済サーバの構成例を示すブロック図である。
図5】決済部による決済の許容状況と、種別情報及び識別情報との関係の一例を示す図である。
図6】店舗装置の表示装置に表示される第1コード画像の一例である。
図7】店舗装置の表示装置に表示される第2コード画像の一例である。
図8】アプリケーションプログラムの読取画面を起動した場合の一例を示す図である。
図9】読取画面において二次元コードが読み取られた後に表示され、ユーザにより支払金額が入力される画面の一例を示す図である。
図10】支払い内容の確認を行うための画面の一例を示す図である。
図11】支払い方法の変更を行うための画面の一例を示す図である。
図12】支払い方法が変更された後に表示される支払い確認画面の一例を示す図である。
図13】決済が完了した後に表示される支払い完了画面の一例を示す図である。
図14図1の電子決済システムの第1の動作を示すシーケンスチャートである。
図15図1の電子決済システムの第2の動作を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.第1実施形態
以下、図1図15を参照することにより、本発明の第1実施形態に係る決済装置の構成について説明する。
【0011】
1.1.第1実施形態の構成
1.1.1.全体構成
図1は、第1実施形態に係る決済装置を含む電子決済システム1の全体構成を示す図である。電子決済システム1は、ユーザ端末装置10、店舗装置20、決済サーバ30、及び通信網NETを備えている。なお、図1において、ユーザ端末装置10及び店舗装置20は、それぞれ1つずつが例示されているが、当該数はあくまで一例であって、電子決済システム1は、任意の数のユーザ端末装置10及び任意の数の店舗装置20を備えることが可能である。
【0012】
ユーザUは、ユーザ端末装置10を所持している。ユーザUは、ユーザ端末装置10を用いて、電子決済システム1が提供する電子決済サービスを利用する。店員Cは、店舗装置20を備える店舗の店員である。店員Cは、店舗装置20を操作することにより、ユーザUに電子決済サービスを提供する。
【0013】
ユーザ端末装置10は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、スマートウォッチ等を含む。
【0014】
店舗装置20は、コード決済を利用可能な店舗に設置される装置である。店舗装置20は、POSレジ装置、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等を含む。
【0015】
決済サーバ30は、サービス提供事業者により管理されるサーバである。サービス提供事業者には、コード決済事業者が挙げられる。本実施形態では、決済サーバ30がコード決済事業者により管理されるサーバである場合を例に説明する。言い換えると、本実施形態では、決済サーバ30によりコード決済サービスが提供される。
【0016】
決済サーバ30は、コード決済の利用者の本人認証、コード管理、取引管理等を行う。より具体的に述べると、コード決済の利用者の本人認証には、基礎認証及び利用時認証が挙げられる。基礎認証は、ユーザUを含む利用者が初めてコード決済を利用する際に当該利用者を限定する目的で行われる認証である。基礎認証では、利用者の端末装置と「コード決済アプリ」との紐付け管理が行われる。
【0017】
利用時認証は、コード決済時に決済を行おうとしている者が、事前に登録されている利用者と一致しているか否かを確認する目的で行われる認証である。例えば、PIN(Personal Identification Number)の入力、指紋認証、顔認証等が挙げられる。
【0018】
「コード決済アプリ」は、QRコード(登録商標)等の二次元コードを用いて、商品、サービス等の代金の決済を行うアプリケーションである。本実施形態では、特に店舗提示型(MPM:Merchant-Presented Mode)の利用が想定される。店舗提示型のコード決済では、店舗に掲示されたQRコード(登録商標)が、ユーザ端末装置10を用いてスキャンされるとともに、ユーザUにより代金の金額が入力される。スキャンされた店舗情報、入力された金額情報、ユーザ端末装置10から読み取られたユーザ情報等がユーザ端末装置10から決済サーバ30に送信される。店舗情報は、店舗に固有のID、店舗名、店舗所在地等を含む。
【0019】
店舗提示型には、静的QRコード(登録商標)を用いた静的コード決済と、動的QRコード(登録商標)を用いた動的コード決済とが含まれる。静的コード決済では、予め印刷され店舗に設置された静的なQRコード(登録商標)がユーザ端末装置10により読み取られる。動的コード決済では、店舗装置20に表示された動的なQRコード(登録商標)がユーザ端末装置10により読み取られる。動的コード決済では、決済ごとに相異なるコードが生成されるため、動的コード決済は静的コード決済よりも偽造が困難である。第1実施形態では、動的コード決済を例に説明する。
【0020】
通信網NETは、通信サービスを提供する通信事業者により管理される移動体通信網等の電気通信回線である。通信網NETは、有線通信網及び無線通信網の一方又は両方を含む。例えば、通信網NETは、インターネットを介して他の通信事業者により管理されている不図示の他のネットワークに接続されてもよい。
【0021】
電子決済システム1において、ユーザ端末装置10、店舗装置20、及び決済サーバ30は、通信網NETを介して互いに通信可能に接続されている。電子決済システム1は、ユーザ端末装置10を所持している任意のユーザに対して、電子決済サービスを提供するシステムである。ユーザUは利用者の一例である。
【0022】
1.1.2.ユーザ端末装置の構成
図2は、図1のユーザ端末装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示したように、ユーザ端末装置10は、処理装置11、記憶装置12、通信装置13、表示装置14、入力装置15、及び撮像装置16を備えている。ユーザ端末装置10が備えている各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスにより相互に接続されている。ユーザ端末装置10は端末の一例である。
【0023】
処理装置11は、ユーザ端末装置10の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップを用いて構成されている。処理装置11は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を用いて構成されている。なお、処理装置11が備えている機能の一部又は全部は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよい。処理装置11は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0024】
記憶装置12は、処理装置11により読み取り及び書き込みが可能な記録媒体である。記憶装置12は、例えば、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0025】
記憶装置12は、処理装置11が実行するための制御プログラムPR1及びアプリケーションプログラムPRAを含む複数のプログラムを記憶している。また、記憶装置12は、処理装置11のワークエリアとして機能する。
【0026】
制御プログラムPR1は、処理装置11全体を制御するプログラムである。アプリケーションプログラムPRAは、二次元コード決済に用いられる二次元コード決済アプリケーションである。二次元コード決済アプリケーションは、QRコード(登録商標)等の二次元コードを用いて商品、サービス等の代金の決済を行うアプリケーションである。本実施形態では、特に、店舗提示型が想定される。アプリケーションプログラムPRAは、例えば、コード決済事業者から提供され、ユーザUによりユーザ端末装置10に予めインストールされる。
【0027】
通信装置13は、他の装置と通信を行うための送受信デバイスとしてのハードウェアである。通信装置13は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置13は、有線接続用のコネクタを備え、上記コネクタに対応するインタフェース回路を備えていてもよい。また、通信装置13は、無線通信インタフェースを備えていてもよい。有線接続用のコネクタ及びインタフェース回路としては、有線LAN、IEEE1394、USBに準拠した製品が挙げられる。また、無線通信インタフェースとしては、無線LAN及びBluetooth(登録商標)等に準拠した製品が挙げられる。
【0028】
表示装置14は、画像及び文字情報を表示するデバイスである。表示装置14は、処理装置11による制御に基づいて各種の画像を表示する。例えば、液晶パネル及び有機EL(Electro Luminescence)パネル等の各種の表示パネルが表示装置14として好適に利用される。
【0029】
入力装置15は、ユーザUからの操作を受け付ける。例えば、入力装置15は、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マウス等のポインティングデバイスを含んで構成されている。ここで、入力装置15は、タッチパネルを含んで構成されている場合、表示装置14を兼ねていてもよい。
【0030】
撮像装置16は、外界を撮像することにより得られた撮像情報を出力する。撮像装置16は、例えば、レンズ、撮像素子、増幅器、及びAD変換器を備えている。レンズを介して集光された光は、撮像素子によってアナログ信号である撮像信号に変換される。増幅器は、撮像信号を増幅したうえでAD変換器に出力する。AD変換器は、アナログ信号である増幅された撮像信号を、デジタル信号である撮像情報に変換する。変換された撮像情報は、処理装置11に出力される。
【0031】
処理装置11は、例えば、記憶装置12から制御プログラムPR1を読み出して実行することによって、通信部111、読取部112、受付部113、及び表示制御部114として機能する。
【0032】
通信部111は、通信装置13を介して、決済要求を決済サーバ30へ送信する。決済要求には、例えば、決済方法の種別を示す種別情報が含まれている。決済方法の種別には、プリペイドバリューによる決済、現金バリューによる決済、クレジットカードによる決済等が挙げられる。決済方法の種別は、決済時に入力装置15を用いてユーザUにより選択される。なお、決済方法の種別は、ユーザUによって予め設定されてもよい。
【0033】
通信部111は、通信装置13を介して、取引結果に関する信号を決済サーバ30から受信する。
【0034】
読取部112は、撮像装置16により撮像された撮像情報に含まれる二次元コードを読み取る。読取部112は、二次元コードを読み取ることにより得られたコード情報を取得する。後述するように、二次元コードには、第1コード画像と第2コード画像とのいずれかが含まれる。
【0035】
受付部113は、入力装置15を介して、アプリケーションプログラムPRAに対するユーザUの各種操作を受け付ける。例えば、ユーザUによるアプリケーションプログラムPRAの起動の操作を受け付ける。受付部113は、入力装置15を介して、読取部112による二次元コードの読み取り機能の起動の操作を受け付ける。受付部113は、入力装置15を介して、金額の入力操作を受け付ける。
【0036】
表示制御部114は、アプリケーションプログラムPRAの各種機能に基づいて、表示装置14への表示を制御する。
【0037】
1.1.3.店舗装置の構成
図3は、図1の店舗装置20の構成例を示すブロック図である。図3に示したように、店舗装置20は、処理装置21、記憶装置22、通信装置23、表示装置24、及び入力装置25を備えている。店舗装置20が備えている各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスにより相互に接続されている。
【0038】
処理装置21は、店舗装置20の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップを用いて構成されている。処理装置21は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置、及びレジスタを含む中央処理装置(CPU)を用いて構成されている。なお、処理装置21が備えている機能の一部又は全部は、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよい。処理装置21は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0039】
記憶装置22は、処理装置21により読み取り及び書き込みが可能な記録媒体である。記憶装置22は、例えば、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM、EPROM、及びEEPROMである。揮発性メモリは、例えば、RAMである。
【0040】
記憶装置22は、処理装置21が実行するための制御プログラムPR2を含む複数のプログラムを記憶している。また、記憶装置22は、処理装置21のワークエリアとして機能する。
【0041】
通信装置23は、他の装置と通信を行うための送受信デバイスとしてのハードウェアである。通信装置23は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置23は、有線接続用のコネクタを備え、上記コネクタに対応するインタフェース回路を備えていてもよい。また、通信装置23は、無線通信インタフェースを備えていてもよい。有線接続用のコネクタ及びインタフェース回路としては、有線LAN、IEEE1394、USBに準拠した製品が挙げられる。また、無線通信インタフェースとしては、無線LAN及びBluetooth(登録商標)等に準拠した製品が挙げられる。
【0042】
処理装置21は、例えば、記憶装置22から制御プログラムPR2を読み出して実行することにより、通信部211、受付部212、要求部213、及び表示制御部214として機能する。
【0043】
通信部211は、通信装置23を介して、決済サーバ30と通信する。通信部211は、店員Cの操作をアプリケーションプログラムPRAの起動が開始されると、通信装置23を介して「決済用コード生成要求」を決済サーバ30へ送信する。
【0044】
受付部212は、店員C又はユーザUによる入力装置25への操作を受け付ける。店員C又はユーザUによる操作は、一般の決済を利用するか、特定の決済を利用するかを選択するための操作である。一般の決済とは、店舗における商品の購入に係る決済である。特定の決済とは、贈与に関する決済である。贈与に関する決済は、法的に本人確認が必要な決済である。贈与に関する決済は、特定の決済の一例である。
【0045】
贈与に関する決済は、募金に関する決済と、寄付金に関する決済と、義援金に関する決済と、クラウドファンディングに関する決済とを含む。本実施形態では、以下、贈与に関する決済として、募金に関する決済を例に説明する。なお、贈与に関する決済は、募金に関する決済、寄付金に関する決済、義援金に関する決済、及びクラウドファンディングに関する決済に限定されず、贈与に分類される決済であればよい。
【0046】
要求部213は、受け付けられた操作の結果に基づいて、決済サーバ30に対する決済用コードの生成要求を生成する。
【0047】
表示制御部214は、受付部212において受け付けられた操作に応じて、第1コード画像と第2コード画像とのいずれかを表示装置24に表示させる。第1コード画像は、一般の決済に用いられる。第2コード画像は、募金に関する決済に用いられる。
【0048】
1.1.4.決済サーバの構成
図4は、図1の決済サーバ30の構成例を示すブロック図である。図4に示したように、決済サーバ30は、処理装置31、記憶装置32、及び通信装置33を備えている。決済サーバ30が備えている各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスにより相互に接続されている。決済サーバ30は、決済装置の一例である。
【0049】
処理装置31は、決済サーバ30の全体を制御するプロセッサであり、例えば、単数又は複数のチップを用いて構成されている。処理装置31は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置、及びレジスタを含む中央処理装置(CPU)を用いて構成されている。なお、処理装置31が備えている機能の一部又は全部は、DSP、ASIC、PLD、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよい。処理装置31は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0050】
記憶装置32は、処理装置31により読み取り及び書き込みが可能な記録媒体である。記憶装置32は、例えば、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM、EPROM、及びEEPROMである。揮発性メモリは、例えば、RAMである。
【0051】
記憶装置32は、処理装置31が実行するための制御プログラムPR3を含む複数のプログラムを記憶している。また、記憶装置32は、処理装置31のワークエリアとして機能する。
【0052】
通信装置33は、他の装置と通信を行うための送受信デバイスとしてのハードウェアである。通信装置33は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置33は、有線接続用のコネクタを備え、上記コネクタに対応するインタフェース回路を備えていてもよい。また、通信装置33は、無線通信インタフェースを備えていてもよい。有線接続用のコネクタ及びインタフェース回路としては、有線LAN、IEEE1394、USBに準拠した製品が挙げられる。また、無線通信インタフェースとしては、無線LAN及びBluetooth(登録商標)等に準拠した製品が挙げられる。
【0053】
処理装置31は、例えば、記憶装置32から制御プログラムPR3を読み出して実行することにより、管理部311、取得部312、決済部313、及び通知部314として機能する。
【0054】
管理部311は、店舗に対応付けて、第1識別情報と第2識別情報とを管理する。店舗は、第1決済方法と第2決済方法との双方に対応可能であって、募金の電子決済に対応可能な店舗である。第1識別情報と第2識別情報とは、店舗を識別する情報である。第1識別情報は、店舗が第1決済方法に対応可能であることを示す情報である。第2識別情報は、店舗が第2決済方法に対応可能であることを示す情報である。
【0055】
第1決済方法は、本人確認が不要な決済方法である。第1決済方法としては、例えば、プリペイドバリューによる決済が挙げられる。プリペイドバリューは、一般の買い物に使用可能であるが、現金として引き出すことはできない。プリペイドバリューでは、加盟店において電子マネーを購入することにより電子決済の口座に入金すること、あるいは、電子マネーの送金を受け取ることにより電子決済の口座に入金することができる。
【0056】
第2決済方法は、本人確認が必要な決済方法である。第2決済方法としては、例えば、現金バリューによる決済が挙げられる。現金バリューは、一般の買い物だけでなく、予め登録された銀行口座へ現金として払い出すことが可能である。現金バリューは、法的に本人確認を必要とする寄付、募金等に使用可能である。
【0057】
本人確認は、ユーザUの氏名、住所、生年月日、職業等を確認することである。本人確認は、通常、ユーザUがアプリケーションプログラムPRAを通じて事前に実行される必要がある。本人確認が完了していない場合、ユーザUは、アプリケーションプログラムPRAにより第1決済方法を利用可能であるが、第2決済方法を利用できない。本人確認が完了すると、ユーザUは、アプリケーションプログラムPRAにより第1決済方法と第2決済方法の双方を利用可能である。現金バリューは、プリペイドバリューと同様に、予め専用の電子決済の口座に入金しておくことにより利用可能である。
【0058】
本実施形態において、プリペイドバリュー及び現金バリューは、いずれも入金された残高の範囲内において支払いが行われる残高払いである。本人確認が完了していない場合、残高払いはプリペイドバリューとして利用される。本人確認が完了している場合、残高バリューは現金バリューとして利用される。
【0059】
なお、店舗において、寄付、募金等に関する決済の受け付けを可能とするために、即ち、第2決済方法を利用可能とするためには、決済サーバ30の記憶装置32に格納されている当該店舗の店舗情報が更新される必要がある。より具体的に述べると、店舗装置20から決済サーバ30に対し、当該店舗の店舗情報における「寄付募金フラグ」の値を「0」から「1」に更新するよう要求が出される。決済サーバ30は、当該店舗からの要求に応答して、「寄付募金フラグ」の値を「0」から「1」に更新する。
【0060】
第1コード画像IM1は、第1決済方法が利用可能な二次元コードを含む画像である。第2コード画像IM2は、第2決済方法が利用可能な二次元コードを含む画像である。第2コード画像IM2を用いた決済では、第1決済方法は利用できない。従って、当該店舗では、第2決済方法を利用可能とするとともに、第1決済方法が利用可能な二次元コードを新たに取得することにより、第1決済方法及び第2決済方法の双方に対応可能となる。
【0061】
また、管理部311は、アプリケーションプログラムPRAにおいて事前に行われる登録処理において、ユーザ端末装置10と、ユーザ端末装置10にインストールされたアプリケーションプログラムPRAとを紐付ける紐付け情報を管理している。これにより、第三者によるアプリケーションプログラムPRAのID及びパスワードの不正取得が防止される。
【0062】
取得部312は、店舗においてユーザUに提示される第1コード画像と第2コード画像とのいずれかをユーザUのユーザ端末装置10で読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求をユーザ端末装置10から取得する。決済要求には、決済方法の種別を示す種別情報と、第1識別情報と第2識別情報とのうち一方の識別情報とが含まれている。
【0063】
第1コード画像は、第1識別情報を含むコード画像である。第1コード画像は、一般の決済に用いられる。第2コード画像は、第2識別情報を含むコード画像である。第2コード画像は、募金に関する決済に用いられる。
【0064】
決済部313は、決済要求に第1識別情報が含まれる場合には、第1決済方法と第2決済方法とを許容する。一方、決済部313は、決済要求に第2識別情報が含まれる場合には、第1決済方法を許容せず、第2決済方法のみを許容する。
【0065】
図5は、決済部313による決済の許容状況と、種別情報及び識別情報との関係の一例を示す図である。図5に示したように、種別情報には、決済方法の種別として、第1決済方法と第2決済方法とがある。識別情報には、第1識別情報と第2識別情報とがある。
【0066】
決済部313は、決済要求に第1識別情報が含まれる場合には、本人確認が不要な第1決済方法を用いた決済及び本人確認が必要な第2決済方法を用いた決済の双方を許容する。一方、決済部313は、決済要求に第2識別情報が含まれる場合には、本人確認が不要な第1決済方法を用いた決済は許容せず、本人確認が必要な第2決済方法を用いた決済を許容する。
【0067】
上述したように、募金に関する決済は、法的に本人確認が必要である。そのため、決済部313は、決済要求に第2識別情報が含まれており、種別情報の示す決済方法が第1決済方法である場合、募金に関する決済を実行しない。種別情報は、決済要求に含まれる情報である。一方、決済部313は、決済要求に第2識別情報が含まれており、種別情報の示す決済方法が第2決済方法である場合、募金に関する決済を実行する。
【0068】
通知部314は、決済の結果をユーザ端末装置10に通知する。より具体的に述べると、通知部314は、決済部313が募金に関する決済を実行しなかった場合、募金に関する決済が為されなかったことをユーザ端末装置10に通知する。また、通知部314は、決済部313が募金に関する決済を実行しなかった場合、決済方法を第1決済方法から第2決済方法に切り替えることを促す情報をユーザ端末装置10に通知する。
【0069】
生成部315は、店舗装置20からの決済用コードの生成要求に基づいて、決済用コードを生成する。決済用コードには、動的フラグ、店舗固有のID、店舗名、店舗の所在地等の情報が含まれる。
【0070】
通信部316は、店舗装置20からの決済用コード生成要求に基づいて、生成部315において決済用コードが生成された場合、通信装置33を介して、生成された決済用コードに関するコード情報を店舗装置20へ送信する。
【0071】
1.2.第1実施形態に係るユーザ端末装置及び店舗装置の動作
1.2.1.二次元コードの読取りから決済までの動作
以下に示す例では、ユーザUが店舗装置20の表示装置24に表示される画面の指示に従って、募金に関する決済を実行する場合におけるユーザ端末装置10及び店舗装置20の動作が説明される。なお、アプリケーションプログラムPRAにおける本人確認は実施済みであり、第1決済方法と第2決済方法との双方が利用可能であると仮定する。
【0072】
図6は、店舗装置20の表示装置24に表示される第1コード画像IM1の一例である。図7は、店舗装置20の表示装置24に表示される第2コード画像IM2の一例である。店舗装置20において、二次元コード決済のメニューが店員C又はユーザUにより選択されると、一般の決済を行うか、又は募金に関する決済を行うかを選択する画面に切り替わる。一般の決済は、例えば、店舗の商品を購入する際に行われる決済である。一般の決済に、募金に関する決済は含まれない。
【0073】
店員C又はユーザUが入力装置25を操作して、店舗の商品を購入することを選択すると、図6に示したように、店舗の商品の購入に用いられる第1コード画像IM1が表示装置24に表示される。一方、店員C又はユーザUが入力装置25を操作して、募金に関する決済を行うことを選択すると、図7に示したように、募金に用いられる第2コード画像IM2が表示装置24に表示される。
【0074】
図8は、アプリケーションプログラムPRAの読取画面SC1を起動した場合の一例を示す図である。図8に示したように、表示制御部114は、表示装置14に読取画面SC1を表示する。読取画面SC1には、ユーザ端末装置10の撮像装置16により店舗装置20の表示装置24を撮影した様子が示されている。読取画面SC1には、第2コード画像IM2が映っている。
【0075】
図9は、読取画面SC1において二次元コードが読み取られた後に表示され、ユーザUにより支払金額が入力される画面SC2の一例を示す図である。二次元コードが読み取られることにより、店舗情報が取得される。図9に示したように、表示制御部114は、表示装置14に、取得された店舗情報に基づいて、店舗の名称STNを表示する。支払金額の欄B11には、ユーザUにより入力装置15を用いて、募金額が入力される。本例では、募金額として「1,000」が入力される。表示制御部114は、募金額として「1,000円」を表示するとともに、表示装置14の下部に、支払内容の確認ボタンB12を表示する。
【0076】
図10は、支払い内容の確認を行うための画面SC3の一例を示す図である。図10に示したように、表示制御部114は、表示装置14の上部に募金額を表示し、表示装置14の中央部に支払い方法を表示する。本例では、「○○カード」によって募金額を支払うことが想定されている。しかし、図10において、表示制御部114は、「このお店ではこの支払い方法は利用できません。支払い方法を変更してください」というメッセージM01を表示する。つまり、「○○カード」による決済は、第2決済方法に非対応である。
【0077】
この場合、ユーザUは、「別の方法」ボタンB13をタップすることにより、支払い方法の変更を行うための画面に遷移させることができる。支払い内容の確認を行うための画面SC3は、募金に関する決済が為されなかったことをユーザ端末装置10に通知する画面と言える。なお、メッセージM01が表示されず、支払いが可能な場合には、「支払う」ボタンB14をタップすることにより、支払いの処理が行われる。
【0078】
図11は、支払い方法の変更を行うための画面SC4の一例を示す図である。図11に示したように、表示制御部114は、支払い方法の変更を行うための画面SC4を、支払い内容の確認を行うための画面の上に重ねて表示する。このとき、表示制御部114は、支払い内容の確認を行うための画面SC3をグレーアウトさせる。グレーアウトは、ユーザUによる操作の対象から外れた非活性な状態を示す。表示制御部114は、支払い方法の変更を行うための画面SC4に、アプリケーションプログラムPRAで利用可能な支払い方法の選択ボタンを表示する。本例では、表示制御部114は、2つの支払い方法のボタンを表示する。
【0079】
第1の支払い方法の選択ボタンB15は、図10に示された支払い方法と同じである。第1の支払い方法は募金に関する決済に利用できないため、表示制御部114は、第1の支払い方法の選択ボタンB15をグレーアウトさせ、ユーザUによる操作を不能にする。表示制御部114は、第1の支払い方法の選択ボタンB15に重ねて「このお店ではこの支払い方法は利用できません」というメッセージM02を画面SC4に表示する。
【0080】
第2の支払い方法の選択ボタンB17は、「残高払い」による支払い方法を示す。本例では、本人確認が完了しているので、「残高払い」は現金バリューである。そのため、「残高払い」は募金に関する決済に利用できる。従って、第2の支払い方法の選択ボタンB16はアクティブな状態である。ユーザUは、第2の支払い方法の選択ボタンB16をタップすることにより、第2の支払い方法が選択される。支払い方法の変更を行うための画面SC4は、決済方法を第1決済方法から第2決済方法に切り替えることを促す情報をユーザ端末装置10に通知する画面と言える。
【0081】
図12は、支払い方法が変更された後に表示される支払い確認画面SC5の一例を示す図である。図12に示したように、表示制御部114は、支払い確認画面SC5に、募金の名称「●●募金」、募金額、及び支払い方法を表示する。ユーザUが「支払う」ボタンB18をタップすることにより、決済要求が決済サーバ30へ送信される。
【0082】
図13は、決済が完了した後に表示される支払い完了画面SC6の一例を示す図である。図13に示したように、表示制御部114は、支払い完了画面SC6に、店舗名、募金額、取引日時等を表示する。
【0083】
この態様によれば、ユーザ端末装置10の表示装置14に支払い確認画面が表示されている状態で決済要求が決済サーバ30に送信され、決済サーバ30からエラーが通知されると、決済方法の変更を促す画面SC3が表示装置14に表示される。従って、ユーザUには決済の手続きが1回で済んだと認識されるため、ユーザUの利便性が向上する。
【0084】
1.3.第1実施形態に係る電子決済システムの動作
1.3.1.電子決済システム1の第1の動作
図14は、図1の電子決済システム1の第1の動作を示すシーケンスチャートである。以下、図14を参照することにより、電子決済システム1の第1の動作を説明する。第1の動作は、決済方法が募金に対応した決済方法であるため、募金に関する決済のエラーが発生しない場合の動作である。
【0085】
ユーザUによる入力装置15の操作により、ユーザ端末装置10は、ステップS11において、アプリケーションプログラムPRAを起動する。
【0086】
ユーザUによる入力装置15の操作により、ユーザ端末装置10は、ステップS12において、決済コードを読み取るための読取画面を起動する。
【0087】
ユーザU又は店員Cによる入力装置25の操作により、店舗装置20は、ステップS13において、募金に関する決済を選択する。
【0088】
ステップS14において、店舗装置20は、決済サーバ30に対し、決済用コードの生成を要求する。即ち、店舗装置20は、ステップS14において、決済用コード生成要求を決済サーバ30へ送信する。
【0089】
決済サーバ30が決済用コード生成要求を受け取ると、ステップS15において、決済サーバ30は、決済用コードを生成する。
【0090】
ステップS16において、決済サーバ30は、生成された決済用コードを示すコード情報を店舗装置20へ送信する。
【0091】
ステップS17において、店舗装置20は、決済用コード画像を表示装置24に表示する。
【0092】
ステップS18において、ユーザUによるユーザ端末装置10の操作により、ユーザ端末装置10は、決済用コードを読み取る。
【0093】
ステップS19において、ユーザUによるユーザ端末装置10の操作により、募金額が入力される。
【0094】
ステップS20において、ユーザUによるユーザ端末装置10の操作により、決済方法の種別が選択される。上述したように、決済方法の種別には、プリペイドバリューによる決済、現金バリューによる決済、クレジットカードによる決済等が挙げられる。本例では、募金に対応した現金バリューによる決済が選択される。
【0095】
ステップS21において、ユーザ端末装置10は、決済サーバ30に対し、決済要求を送信する。
【0096】
ステップS22において、決済サーバ30は、決済可否を判定する。図14の例では、決済方法が募金に対応した決済方法であるため、決済サーバ30は、決済可能と判定する。
【0097】
ステップS23において、決済サーバ30は、ユーザ端末装置10に取引結果に関する情報を送信する。取引結果に関する情報は、募金の取引が承認されたか否かを示す情報である。この例では、募金の取引が承認される。
【0098】
ステップS24において、決済サーバ30は、店舗装置20に取引結果に関する情報を送信する。
【0099】
ステップS25において、ユーザ端末装置10は、取引結果を表示装置14に表示する。
【0100】
ステップS26において、店舗装置20は、取引結果を表示装置24に表示する。
【0101】
ステップS27において、決済サーバ30は、決済処理を実行する。決済処理では、取引の有効性についての確認が行われる。取引の有効性が確認され、取引が承認された場合、決済サーバ30は、募金を主催する団体の口座に送金するまで募金額に関する情報を保持する。
【0102】
1.3.2.電子決済システム1の第2の動作
図15は、図1の電子決済システム1の第2の動作を示すシーケンスチャートである。以下、図15を参照することにより、電子決済システム1の第2の動作を説明する。第2の動作は、決済方法が募金に対応した決済方法でないため、募金に関する決済のエラーが発生する場合の動作である。なお、ステップS11からステップS21までの処理は、図14に示した第1の動作における処理と同様であるため、説明は省略される。
【0103】
ステップS22において、決済サーバ30は、決済可否を判定する。図15の例では、決済サーバ30は、決済方法が募金に対応した決済方法でないため、決済サーバ30は、決済不可と判定する。
【0104】
ステップS28において、決済サーバ30は、ユーザ端末装置10へエラー通知を送信する。エラー通知には、募金に関する決済が為されなかったことを示す情報とともに、決済方法を別の決済方法に切り替えることを促す情報が含まれる。
【0105】
ステップS29において、ユーザ端末装置10は、表示装置14にエラーを表示する。表示装置14に表示されるエラーの文言は、例えば、図10に示したように、「このお店ではこの支払い方法は利用できません。支払い方法を変更してください」である。このように、エラーの文言には、ユーザUに募金に関する決済が為されなかったことを通知する文言だけでなく、決済方法を別の方法に切り替えることを促す文言も含まれる。
【0106】
ステップS30において、ユーザUの操作により、ステップS20において選択された決済方法とは別の決済方法が選択される。ここで、別の決済方法は、募金に対応した決済方法である。
【0107】
ステップS31において、ユーザ端末装置10は、決済サーバ30に対し、決済要求を送信する。
【0108】
ステップS32において、決済サーバ30は、決済可否を判定する。この場合、選択された決済方法は募金に対応した決済方法であるため、決済サーバ30は、決済可能と判定する。
【0109】
ステップS23において、決済サーバ30は、ユーザ端末装置10に取引結果に関する情報を送信する。この場合、募金の取引が承認される。
【0110】
ステップS24において、決済サーバ30は、店舗装置20に取引結果に関する情報を送信する。
【0111】
ステップS25において、ユーザ端末装置10は、取引結果を表示装置14に表示する。
【0112】
ステップS26において、店舗装置20は、取引結果を表示装置24に表示する。
【0113】
ステップS27において、決済サーバ30は、決済処理を実行する。決済処理では、取引の有効性についての確認が行われる。取引の有効性が確認され、取引が承認された場合、決済サーバ30は、募金を主催する団体の口座に送金するまで募金額に関する情報を保持する。
【0114】
1.4.第1実施形態が奏する効果
以上の説明によれば、第1実施形態に係る決済サーバ30は、管理部311と、取得部312と、決済部313とを備える。管理部311は、店舗に対応付けて、第1識別情報と第2識別情報とを管理する。第1識別情報と第2識別情報とは、店舗を識別する情報である。店舗は、第1決済方法と第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能である。第1決済方法は、本人確認が不要な決済方法である。第2決済方法は、本人確認が必要な決済方法である。
【0115】
取得部312は、決済要求をユーザ端末装置10から取得する。決済要求は、第1コード画像IM1と第2コード画像IM2とのいずれかを、ユーザUのユーザ端末装置10で読み取ることにより得られたコード情報を含む。第1コード画像IM1は、一般の決済に用いられ第1識別情報を含む。第2コード画像IM2は、特定の決済に用いられ第2識別情報を含む。決済部313は、決済要求に第1識別情報が含まれる場合には、第1決済方法と第2決済方法とを許容する一方、決済要求に第2識別情報が含まれる場合には、第1決済方法を許容せず、第2決済方法を許容する。
【0116】
この態様によれば、一つの店舗に対して、本人確認が不要な一般の決済に対応する第1識別情報と、本人確認が必要な特定の決済に対応する第2識別情報とが割り当てられる。このため、一つの店舗には、第1識別情報を含む第1コード画像IM1と、第2識別情報を含む第2コード画像IM2とが用意される。ユーザUは、第1コード画像IM1を読み取ることにより一般の決済を利用可能であるが、特定の決済を利用できない。しかし、ユーザUは、第2コード画像IM2を読み取ることにより特定の決済を利用可能である。従って、本人確認が不要な決済方法を店舗が許容した場合であっても、店舗において特定の決済を受け付け可能となる。
【0117】
また、決済要求には、種別情報と、第1識別情報と第2識別情報とのうち一方の識別情報とが含まれている。決済部313は、決済要求に第2識別情報が含まれており、決済要求に含まれる種別情報の示す決済方法が第1決済方法である場合、特定の決済を実行しない。
【0118】
この態様によれば、特定の決済において、本人確認が不要な第1決済方法をユーザUが選択した場合、決済不能にできる。
【0119】
また、決済部313は、決済要求に第2識別情報が含まれており、決済要求に含まれる種別情報の示す決済方法が第2決済方法である場合、特定の決済を実行する。
【0120】
この態様によれば、特定の決済において、本人確認が必要な第2決済方法をユーザUが選択した場合、決済を実行できる。
【0121】
また、決済サーバ30は、通知部314を備える。通知部314は、決済の結果をユーザ端末装置10に通知する。通知部314は、決済部313が特定の決済を実行しなかった場合、特定の決済が為されなかったことをユーザ端末装置10に通知する。
【0122】
この態様によれば、ユーザUは特定の決済ができないことを認識できる。
【0123】
また、通知部314は、決済部313が特定に関する決済を実行しなかった場合、決済方法を第1決済方法から第2決済方法に切り替えることを促す情報をユーザ端末装置10に通知する。
【0124】
この態様によれば、ユーザUが特定の決済から離脱することを防止できる。
【0125】
また、特定の決済は、募金に関する決済、寄付金に関する決済、義援金に関する決済、及びクラウドファンディングに関する決済の少なくともいずれか1つを含む。
【0126】
この態様によれば、特定の決済には、本人確認が必要な贈与に関する決済全般が含まれ得る。
【0127】
また、店舗装置20は、通信部211と、受付部212と、表示制御部214とを備える。通信部211は、決済サーバ30と通信する。受付部212は、店員C又はユーザUの操作を受け付ける。表示制御部214は、受付部212において受け付けられた操作に応じて、第1コード画像IM1と第2コード画像IM2とのいずれかを表示装置24に表示する。
【0128】
この態様によれば、一つの表示装置24で第1コード画像IM1と第2コード画像IM2とのいずれかを表示できるので、募金専用の表示装置を不要にする。
【0129】
また、ユーザ端末装置10は、通信部111と、読取部112とを備える。通信部111は、決済サーバ30と通信する。決済サーバ30は、第1識別情報と第2識別情報とを管理する。読取部112は、店舗においてユーザUに提示され、第1コード画像IM1と、第2コード画像IM2とのいずれかを読み取る。第1コード画像IM1は、一般の決済に用いられ、第1識別情報を含む画像である。第2コード画像IM2は、特定の決済に用いられ、第2識別情報を含む画像である。通信部111は、読取部112により第1コード画像IM1と第2コード画像IM2のいずれかを読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求を決済サーバ30へ送信する。
【0130】
この態様によれば、特定の決済に対応可能な店舗において、ユーザUはユーザ端末装置10を用いて、特定の決済と一般の決済との双方について利用可能となる。
【0131】
第1実施形態に係る決済方法は、本人確認が不要な第1決済方法と本人確認が必要な第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能な店舗に対応付けて、店舗を識別する第1識別情報と店舗を識別する第2識別情報とを管理する方法を含む。決済方法は、店舗においてユーザUに提示され、一般の決済に用いられ第1識別情報を含む第1コード画像IM1と、特定の決済に用いられ第2識別情報を含む第2コード画像IM2とのいずれかを、ユーザUのユーザ端末装置10で読み取ることにより得られたコード情報を含む決済要求をユーザ端末装置10から取得する方法を含む。決済方法は、決済要求に第1識別情報が含まれる場合には、第1決済方法と第2決済方法とを許容する決済を実行する方法を含む。決済方法は、決済要求に第2識別情報が含まれる場合には、第1決済方法を許容せず、第2決済方法を許容する決済を実行する方法を含む。
【0132】
この態様によれば、一つの店舗に対して、本人確認が不要な一般の決済に対応する第1識別情報と、本人確認が必要な特定の決済に対応する第2識別情報とが割り当てられる。このため、一つの店舗には、第1識別情報を含む第1コード画像IM1と、第2識別情報を含む第2コード画像IM2とが用意される。ユーザUは、第1コード画像IM1を読み取ることにより一般の決済を利用可能であるが、特定の決済を利用できない。しかし、ユーザUは、第2コード画像IM2を読み取ることにより特定の決済を利用可能である。従って、本人確認が不要な決済方法を店舗が許容した場合であっても、店舗において特定の決済を受け付け可能となる。
【0133】
2.変形例
本開示は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を組み合わせてもよい。また、上記実施形態の態様及び以下の変形の態様は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせることができる。
【0134】
2.1.変形例1
第1実施形態において、第1コード画像IM1及び第2コード画像IM2は、動的QRコード(登録商標)であるが、第1コード画像IM1及び第2コード画像IM2は、静的QRコード(登録商標)であってもよい。この場合、店舗では、第1コード画像IM1が印刷された第1掲示物と第2コード画像IM2が印刷された第2掲示物とが予め準備される。ユーザUが募金に関する決済を希望した場合、店員CはユーザUに対し、第2掲示物を提示すればよい。なお、第1掲示物及び第2掲示物は、予め店舗に設置されていてもよい。
【0135】
2.2.変形例2
第1実施形態では、ユーザ端末装置10の表示装置14に支払い確認画面が表示されている状態で決済要求が決済サーバ30に送信され、決済サーバ30からエラーが通知されると、決済方法の変更を促す画面SC3が表示装置14に表示される。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、表示装置14に支払い実行画面が表示されている状態で決済要求が決済サーバに送信され、決済サーバ30からエラーが通知されると、決済方法の変更を促す画面が表示装置14に表示されてもよい。この態様では、エラーが通知された場合、ユーザUには、再度決済処理を実行するように認識される。
【0136】
2.3.変形例3
第1実施形態において、図11に示される画面SC4及び図12に示される画面SC5は、非活性な画面をグレーアウトさせ、非活性な画面の上に重ねて表示される。しかし、この態様はあくまで一例であって、本発明はこの態様に限定されない。画面SC4及び画面SC5は、表示装置14全体に表示されてもよい。また、エラーを通知するメッセージM01及びM02の表示の態様は、図10及び図11に示す態様に限定されず、種々の形態で表示されてよい。
【0137】
3.その他
(1)上述した実施形態では、記憶装置12、記憶装置22、及び記憶装置32は、ROM及びRAMなどを例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網NETから送信されてもよい。
【0138】
(2)上述した実施形態において、説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0139】
(3)上述した実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0140】
(4)上述した実施形態において、判定は、1ビットを用いて表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0141】
(5)上述した実施形態において例示した処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0142】
(6)図1図15に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0143】
(7)上述した実施形態において例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称を用いて呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0144】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0145】
(8)前述の各形態において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0146】
(9)本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0147】
(10)上述した実施形態において、ユーザ端末装置10は、移動局(MS:Mobile Station)である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。また、本開示においては、「移動局」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」等の用語は、互換的に使用され得る。
【0148】
(11)上述した実施形態において、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的な結合又は接続であっても、論理的な結合又は接続であっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」を用いて読み替えられてもよい。本開示において使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0149】
(12)上述した実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0150】
(13)本開示において使用される「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0151】
(14)上述した実施形態において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。更に、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0152】
(15)本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0153】
(16)本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」等の用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0154】
(17)本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行う通知に限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0155】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に対して何ら制限的な意味を有さない。
【符号の説明】
【0156】
1…電子決済システム、10…ユーザ端末装置、20…店舗装置、24…表示装置、30…決済サーバ、31…処理装置、211…通信部、212…受付部、214…表示制御部、311…管理部、312…取得部、313…決済部、314…通知部、C…店員、IM1…第1コード画像、IM2…第2コード画像、U…ユーザ。
【要約】
【課題】本人確認が不要な決済方法を店舗が許容した場合であっても当該店舗において特定の決済を受け付け可能とする。
【解決手段】処理装置31は、管理部311と、取得部312と、決済部313とを備える。管理部311は、店舗に対応付けて、第1識別情報と第2識別情報とを管理する。店舗は、第1決済方法と第2決済方法との双方に対応可能であって、特定の決済に対応可能である。取得部312は、決済要求をユーザ端末装置10から取得する。決済要求は、第1コード画像IM1と第2コード画像IM2とのいずれかを、ユーザUのユーザ端末装置10で読み取ったコード情報を含む。決済部313は、決済要求に第1識別情報が含まれる場合には、第1決済方法と第2決済方法とを許容する一方、決済要求に第2識別情報が含まれる場合には、第1決済方法を許容せず、第2決済方法を許容する。
【選択図】図15
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