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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-02-28
(45)【発行日】2025-03-10
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/49 20180101AFI20250303BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20250303BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20250303BHJP
   F24F 110/12 20180101ALN20250303BHJP
【FI】
F24F11/49
F24F110:10
F24F110:20
F24F110:12
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024527124
(86)(22)【出願日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 JP2023030841
【審査請求日】2024-05-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】316011466
【氏名又は名称】日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 弘祐
(72)【発明者】
【氏名】西岡 史隆
(72)【発明者】
【氏名】村若 正俊
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 義典
【審査官】塩田 匠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0012543(US,A1)
【文献】特開2020-091079(JP,A)
【文献】国際公開第2018/198688(WO,A1)
【文献】特開2013-127361(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/49
F24F 110/10
F24F 110/20
F24F 110/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内熱交換器を有する複数の室内ユニットと、
圧縮機を有する室外ユニットと、
前記複数の室内ユニットと前記室外ユニットとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁と、
前記圧縮機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記室内熱交換器の温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部と、
前記回転数検出部で検出される回転数が基準値以上で、且つ、前記温度差検出部で検出される前記温度差が閉判定値よりも小さいときに、前記操作弁が閉状態であると判定する判定部と、を備え、
前記基準値は、稼働している前記室内ユニットの合計能力によって定まる前記圧縮機の定格回転数に対する閾値であり、
前記判定部は、前記圧縮機の回転数が判定上限回転数以上であるときに前記操作弁の状態を判定する、空気調和機。
【請求項2】
室内熱交換器を有する複数の室内ユニットと、
圧縮機を有する室外ユニットと、
前記複数の室内ユニットと前記室外ユニットとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁と、
前記圧縮機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記室内熱交換器の温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部と、
前記回転数検出部で検出される回転数が基準値以上で、且つ、前記温度差検出部で検出される前記温度差が閉判定値よりも小さいときに、前記操作弁が閉状態であると判定する判定部と、を備え、
前記基準値は、稼働している前記室内ユニットの合計能力によって定まる前記圧縮機の定格回転数に対する閾値であり、
前記判定部は、前記圧縮機の回転数が判定下限回転数以下であるときは、前記操作弁が閉状態であるか判定しない、空気調和機。
【請求項3】
室内熱交換器を有する複数の室内ユニットと、
圧縮機を有する室外ユニットと、
前記複数の室内ユニットと前記室外ユニットとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁と、
前記圧縮機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記室内熱交換器の温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部と、
前記回転数検出部で検出される回転数が基準値以上で、且つ、前記温度差検出部で検出される前記温度差が閉判定値よりも小さいときに、前記操作弁が閉状態であると判定する判定部と、を備え、
前記基準値は、稼働している前記室内ユニットの合計能力によって定まる前記圧縮機の定格回転数に対する閾値であり、
前記閉判定値は、冷房運転時において、前記部屋の温度とその部屋の湿度とによって設定される、空気調和機。
【請求項4】
室内熱交換器を有する複数の室内ユニットと、
圧縮機を有する室外ユニットと、
前記複数の室内ユニットと前記室外ユニットとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁と、
前記圧縮機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記室内熱交換器の温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部と、
前記回転数検出部で検出される回転数が基準値以上で、且つ、前記温度差検出部で検出される前記温度差が閉判定値よりも小さいときに、前記操作弁が閉状態であると判定する判定部と、を備え、
前記基準値は、稼働している前記室内ユニットの合計能力によって定まる前記圧縮機の定格回転数に対する閾値であり、
前記閉判定値は、前記部屋の温度と外気温によって設定される、空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、空気調和機の据付作業が完了した後に、その空気調和機を試運転して操作弁の閉状態を判定し、工事ミスがないか否かを据付作業者に知らせる機能を備えた空気調和機が知られている。
【0003】
特許文献1には、室内熱交換器と接続される液管の温度を検出する液管温度センサと、室内熱交換器と接続されるガス管の温度を検出するガス管温度センサと、を備え、液管温度センサとガス管温度センサの検出温度差を算出し、室外ユニットと室内ユニットとを接続する接続配管に設けられた操作弁の開閉状態を判定する空気調和機が開示されている。
【0004】
1つの室外ユニットに対して室内ユニットが複数接続されているマルチ機種の場合において、操作弁が閉まった状態で空気調和機を運転させると、例えば、暖房運転のときにガス管側が高圧になり、液管側が低圧になる。液管側は、冷媒が溜まっている箇所の温度が大きく低下し、冷媒が溜まっていない箇所の温度の変化は小さい。これにより、液管温度センサの設置位置によって検出温度にバラツキが生じ、操作弁の閉状態の判定を誤る恐れがある。そのため、操作弁の閉状態の判定精度の向上が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-149622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、操作弁の閉状態の判定精度を高めることが可能な空気調和機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の空気調和機は、
室内熱交換器を有する複数の室内ユニットと、
圧縮機を有する室外ユニットと、
前記複数の室内ユニットと前記室外ユニットとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁と、
前記圧縮機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記室内熱交換器の温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部と、
前記回転数検出部で検出される回転数が基準値以上で、且つ、前記温度差検出部で検出される前記温度差が閉判定値よりも小さいときに、前記操作弁が閉状態であると判定する判定部と、を備え、
前記基準値は、稼働している前記室内ユニットの合計能力によって定まる前記圧縮機の定格回転数に対する閾値である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る空気調和機の冷媒回路構成図
図2】同実施形態に係る空気調和機の制御ブロック図
図3】室内ユニットの合計能力と基準値との関係を示すグラフ
図4】判定部による操作弁の状態判定の一例を示すフローチャート図
図5】判定部による操作弁の状態判定の他の例を示すフローチャート図
【発明を実施するための形態】
【0009】
空気調和機100の一実施形態について、図1図5を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致していない。また、各図面間での寸法比も、必ずしも一致していない。図1は、一実施形態に係る空気調和機100の冷媒回路構成図である。
【0010】
図1に示すように、空気調和機100は、マルチ式空気調和機である。空気調和機100は、複数の室内ユニットA,Bと、室外ユニットCと、を備えている。図1においては、1つの室外ユニットCに対して2つの室内ユニットA、Bが設けられているが、これに限られない。例えば、室内ユニットは、1つの室外ユニットCに対して3つ以上設けられていてもよい。室内ユニットAは、他の室内ユニットBと同じ部屋に設置されていてもよく、他の室内ユニットBと異なる部屋に設置されていてもよい。
【0011】
空気調和機100は、ガス側配管10a,10bと液側配管11a,11bとを備えている。また、空気調和機100は、冷媒回路において、ガス側配管10aに接続されたガス側操作弁3aと,ガス側配管10bに接続されたガス側操作弁3bと、液側配管11aに接続された液側操作弁6aと、液側配管11bに接続された液側操作弁6bと、を備えている。
【0012】
操作弁3a~6b(「サービスバルブ3a~6b」ともいう)は、室内ユニットA,Bと室外ユニットCとの冷媒の通流を開閉する。操作弁3a~6bは、手動式バルブであり、空気調和機100の据付時、動作点検、メンテナンスなどに閉状態で用いられ、据付後は通常、開状態で用いられる。
【0013】
各室内ユニットA,Bの構成は全て同じであるため、以下の説明では、室内ユニットAの構成についてのみ説明を行い、室内ユニットBについては説明を省略する。また、図1では、室内ユニットAの構成に付与した番号の末尾をaからbに変更したものが、室内ユニットAの構成装置と対応する室内ユニットBの構成となる。
【0014】
室内ユニットAは、室内熱交換器4a、室内ファン5a、室内熱交換器温度センサ12a及び室温センサ13aを備えている。室内ユニットAは、さらに湿度センサ17aを備えていてもよい。湿度センサ17aは、室内ユニットAの内部に設けられていてもよく、室内ユニットAの外部(例えば、室内ユニットAが設置される部屋)に設けられていてもよい。
【0015】
室内熱交換器4aの容積は、使用者の希望する室内ユニットAの能力によって適宜設定される。室内熱交換器4aの容積は、他の室内熱交換器4bの容積と同じであってもよく、他の室内熱交換器4bの容積と異なっていてもよい。
【0016】
室内熱交換器4aは、冷媒が内部を流れる冷媒管(不図示)と、冷媒管に流れる冷媒と室内空気とを熱交換させるための複数のフィンと、を備えている。室内ファン5aは、室内熱交換器4a(のフィンの間)に室内空気を通風して熱交換し、室内空気を冷却または加熱する。
【0017】
室内熱交換器温度センサ12aは、室内熱交換器4aの温度を測定するものである。室内熱交換器温度センサ12aは、例えば、サーミスタであり、室内熱交換器4aに貼り付けられる。
【0018】
室内熱交換器温度センサ12aは、室内熱交換器4aの伝熱管に設置されている(貼り付けられている)ことが好ましい。室内熱交換器温度センサ12aは、例えば、伝熱管の折り返し部分に設置される。
【0019】
室内熱交換器温度センサ12aは、伝熱管の中間部に設置されていることがより好ましい。これにより、伝熱管の入口部分や出口部分に室内熱交換器温度センサ12aを設置した場合よりも、スーパーヒートやサブクールの影響が低くなり、室内熱交換器4aの温度測定を安定させることができる。伝熱管の中間部は、伝熱管のうち、その全長の中間辺りに位置する部分である。
【0020】
室温センサ13aは、室内空気の温度を測定するものであり、具体的には室内熱交換器4aの吸込側の空気温度を測定するものである。室温センサ13aは、室内ユニットAの内部に設けられていてもよく、室内ユニットAの外部(例えば、室内ユニットAが設置される部屋)に設けられていてもよい。室温センサ13aは、室内熱交換器温度センサ12aと同じものであってもよく、それと異なるものであってもよい。
【0021】
室外ユニットCは、圧縮機1、四方弁2、電動膨張弁7a,7b、室外熱交換器8、室外ファン9及び外気温センサ22を備えている。圧縮機1は、回転数が可変のモータ(不図示)を備えている。
【0022】
四方弁2は、圧縮機1から吐出されたガス冷媒を室外熱交換器8に導くか室内ユニットA,Bに導くかの切換えを行なうものである。即ち、四方弁2は、冷房運転か暖房運転かを切換えるものである。図1の実線は、四方弁2が暖房運転の状態を示し、図1の破線は、四方弁2が冷房運転の状態を示している。
【0023】
電動膨張弁7aは、液側配管11aに設けられ、電動膨張弁7bは、液側配管11bに設けられている。この冷媒回路では、ガス側操作弁3a、室内熱交換器4a、液側操作弁6aおよび電動膨張弁7aが直列に接続されると共に、ガス側操作弁3b、室内熱交換器4b、液側操作弁6bおよび電動膨張弁7bが直列に接続され、両直列冷媒回路が並列に接続されている。
【0024】
室外熱交換器8は、冷媒が内部を流れる冷媒管(不図示)と、冷媒管に流れる冷媒と室外空気(外気)とを熱交換させるための複数のフィンと、を備えている。室外ファン9は、室外熱交換器8(のフィンの間)に室外空気を通風して熱交換し、冷媒を冷却または加熱する。
【0025】
外気温センサ22は、室外の温度を測定するものである。外気温センサ22は、室外ユニットCの内部に設けられていてもよく、室外ユニットCの外部に設けられていてもよい。外気温センサ22は、室内熱交換器温度センサ12aや室温センサ13aと同じものであってもよく、それらと異なるものであってもよい。
【0026】
暖房運転時の動作について図1を参照しながら説明する。図1における実線矢印は、室内ユニットA,Bを暖房運転した時の冷媒の流れを示している。
【0027】
圧縮機1で圧縮された冷媒は高温高圧のガス冷媒として四方弁2を通過して各室内熱交換器4a,4bに流れ込み、室内ファン5a,5bにより送られる空気に放熱することで高圧の液冷媒となる。これにより、室内に温められた空気が流れ、室内暖房が実現される。その後、高圧の液冷媒は、各電動膨張弁7a,7bを通過することで減圧され、低温低圧の気液二相状態となり、室外熱交換器8に流れ、室外熱交換器8で室外ファン9により送られる空気(外気)の熱を吸熱することで蒸発し、ガス冷媒となる。このガス冷媒は、四方弁2を経由し圧縮機1に戻り、再び圧縮される。これが暖房運転時の冷凍サイクルである。
【0028】
次に、冷房運転時の動作について図1を参照しながら説明する。図1における破線矢印は、室内ユニットA,Bを冷房運転したときの冷媒の流れを示している。
【0029】
圧縮機1で圧縮された冷媒は高温高圧のガス冷媒として四方弁2を通過して室外熱交換器8に流れ込み、室外ファン9により送られる空気(外気)に放熱することで凝縮し、高圧の液冷媒となる。その後、高圧の液冷媒は、各電動膨張弁7a,7bを通過することで減圧され、低温低圧の気液二相状態となり、室内熱交換器4a,4bに流れ込み、室内ファン5a,5bにより送られる空気の熱を吸熱することで蒸発し、これにより室内冷房が実現される。室内熱交換器4a,4bで蒸発したガス冷媒は、四方弁2を経由し圧縮機1に戻り、再び圧縮される。これが冷房運転時の冷凍サイクルである。
【0030】
空気調和機100は、工場出荷時において、室外ユニットCと室内ユニットA,Bとを分離した状態にされている。冷媒は、室外ユニットC側の冷媒回路に封入され、ガス側操作弁3a,3bと液側操作弁6a,6bとが閉じられた状態になっている。
【0031】
このような工場出荷状態の空気調和機100の据付作業は、室外ユニットCと室内ユニットA,Bとを所定の場所に据付けた後、室内ユニットAに接続されたガス側配管10aと液側配管11aとをそれぞれガス側操作弁3aと液側操作弁6aとに接続する。そして、ガス側操作弁3aに接続した真空ポンプを作動させ真空状態にした後、真空ポンプを外す。その後、液側操作弁6aとガス側操作弁3aを全開にすることで、室外ユニットCの冷媒回路内に封入されていた冷媒が室内ユニットAの冷媒回路内に流入し、室内ユニットAについての作業が完了する。室内ユニットBについても同様を作業をすることで空気調和機100の据付作業が完了する。
【0032】
この据付作業が完了した空気調和機100は、正常運転では、室内熱交換器4aの稼働時の温度と室温との温度差が大きくなる。ところが、据付工事ミスによりガス側操作弁3a、液側操作弁6aの両方が閉状態のときに空気調和機100を運転すると、室内熱交換器4aに冷媒が循環しないので、上述の正常運転のように温度差が大きくならない。また、圧縮機1が過負荷となって、その温度が異常に上昇し、圧縮機1の損傷につながる恐れがある。そこで以下に記載する構成によって、操作弁3a,6aが閉状態であるか判定する(操作弁3b,6bについても同様に判定可能である)。
【0033】
空気調和機100は、圧縮機1の回転数を検出する回転数検出部14と、室内熱交換器4a,4bの稼働後の温度とそれらが設けられる部屋の温度(室温)との温度差を検出する温度差検出部15と、操作弁3a~6bの少なくとも閉状態を判定する判定部16と、を備えている。
【0034】
図2は、空気調和機100の制御ブロック図である。図1及び図2に示すように、回転数検出部14は、圧縮機1のモータの回転数を検出する。回転数検出部14は、例えば、モータの駆動軸に取り付けられたエンコーダなどでモータの回転数を直接検出してもよく、モータに供給される駆動電流からモータの回転数を検出してもよい。本開示において、圧縮機1の回転数は、モータの回転数のことをいう。
【0035】
温度差検出部15は、室内熱交換器温度センサ12aによって測定された室内熱交換器4aの温度と室温センサ13aによって測定された部屋の温度(室温)との温度差を検出する。また、温度差検出部15は、室内熱交換器温度センサ12bによって測定された室内熱交換器4bの温度と室温センサ13bによって測定された部屋の温度(室温)との温度差を検出する。本実施形態において、温度差検出部15は、1つの空気調和機100に対して1つ設けられ、1つの温度差検出部15で各室内ユニットA,Bにおける温度差を検出しているが、これに限られない。例えば、温度差検出部15は、各室内ユニットA,Bにそれぞれ設けられ、各室内ユニットA,Bに設けられた温度差検出部で各室内ユニットA,Bにおける温度差を検出してもよい。温度差は、例えば、冷房運転時に室温-室内熱交換器の温度で算出され、暖房運転時に室内熱交換器の温度-室温で算出される。
【0036】
判定部16は、回転数検出部14で検出される圧縮機1の回転数が基準値以上で、且つ、温度差検出部15で検出される温度差が閉判定値よりも小さいときに、操作弁3a,6aが閉状態であると判定する。斯かる構成によれば、操作弁3a,6aが閉じられていると室内ユニットAの冷媒回路に冷媒が流れないので、室内熱交換器4aの稼働後の温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差によって操作弁3a,6aの閉状態を判定できる。そして、この判定を圧縮機1の稼働後の回転数が基準値以上であるときに行うことによって、判定部16は、操作弁3a,6aの閉状態の誤判定を抑制できる。例えば、圧縮機1の回転数が基準値よりも小さい場合に複数の室内ユニットA,Bを稼働すると、室内ユニットAの冷媒回路に通流する冷媒循環量が少ないため、室内熱交換器4aの温度と室温との温度差が小さくなり、即ち、操作弁3a,6aの開状態と閉状態との温度差が小さくなり、操作弁3a,6aの閉状態の判定が困難となるためである。これにより、判定部16は、操作弁3a,6aの閉状態の判定精度を高めることができる。判定部16は、操作弁3b,6bについても上記と同様に判定する(以下同様)。
【0037】
閉判定値(「閉判定温度差」ともいう)は、各室内ユニットA,Bや室外ユニットCの組み合わせなどによって適宜設定もできる。閉判定値は、例えば、5℃である。
【0038】
基準値(「基準回転数」ともいう)は、圧縮機1の回転数に対する閾値である。室内ユニットの組み合わせや台数によって合計能力が変化するため、圧縮機1の回転数の閾値を絶対値で指定すると、例えば閾値が低すぎる場合、冷媒循環量不足により開状態にもかかわらず操作弁3a,6aを閉状態と誤判定してしまう可能性がある。また、圧縮機1の回転数の閾値が高すぎる場合、稼働時に圧縮機1の回転数が基準値に到達せず操作弁3a,6aの判定がそもそもできない可能性がある。そのため圧縮機1の回転数の閾値を稼働している室内ユニットA,Bの合計能力(kW)によって定まる圧縮機1の定格回転数に対する閾値とする。閾値は、例えば、圧縮機1の定格回転数の90%である。閾値は、各室内ユニットA,Bや室外ユニットCの組み合わせなどによって適宜設定することもできる。
【0039】
図3は、室内ユニットA,Bの合計能力と基準値との関係を示すグラフである。図3に示すように、基準値は、室内ユニットの合計能力と比例する。図3において、基準値、後述する判定上限回転数及び判定下限回転数によって区画されるエリアをA1~A6とする。エリアA1~A3においては、圧縮機の回転数が基準値以上であると判定部に判断される。エリアA4~A6においては、圧縮機の回転数が基準値未満であると判定部に判断される。
【0040】
図4は、判定部による操作弁の状態判定の一例を示すフローチャート図である。図4に示すように、まずは、圧縮機の回転数を検出する(S1)。そして、その回転数が基準値以上であるか確認する(S2)。S2において回転数が基準値以上である場合、室内熱交換器の温度と室温との温度差を検出する(S3)。そして、その温度差が閉判定値よりも小さい否か確認する(S4)。S4において温度差が閉判定値よりも小さい場合、判定部は、操作弁が閉状態であると判定する(S5)。S4において温度差が閉判定値以上である場合、温度差が後述する開判定値よりも大きいか否か確認する(S6)なお、図4におけるフローチャート図では、回転数が基準値以上であるか先に確認(S2)しているが、温度差が閉判定値よりも小さい否かを先に確認(S4)してもよい。即ち、S1及びS2よりも先に、S3及びS4を行ってもよい。
【0041】
図1及び図2に示すように、判定部16は、室内熱交換器4aの(稼働後の)温度とそれが設けられる部屋の温度(室温)との温度差が開判定値よりも大きいときに操作弁3a,6aが開状態であると判定(図4のS6、S7参照)することが好ましい。斯かる構成によれば、操作弁3a,6aが開状態であると判定することによって、以降の空気調和機100の稼働時に操作弁3a,6aが閉状態であると判定されることを防止できる。これにより、操作弁3a,6aの閉状態の誤判定を抑制し、操作弁3a,6aの開閉状態の判定精度を高めることができる。なお、判定部16は、操作弁3a,6aが開状態であるか判定しなくてもよい。開判定値は、閉判定値と同じ値であってもよく、閉判定値と異なる値であってもよい。
【0042】
判定部16は、圧縮機1の回転数が判定上限回転数以上(図3のエリアA1,A4)であるときに操作弁3a,6aの状態を判定することが好ましい。斯かる構成によれば、圧縮機1の回転数が判定上限回転数以上であるときに閉状態であると判定した後、圧縮機1の稼働を停止することにより、圧縮機1の吐出圧力が上昇して圧縮機1が過剰に加熱されることを防止し、圧縮機1の損傷を防止できる。
【0043】
判定上限回転数は、圧縮機1の吐出圧力が上昇して圧縮機1が過剰に加熱される回転数である。判定上限回転数は、各室内ユニットA,Bや室外ユニットCの組み合わせなどによって適宜設定することもできる。
【0044】
判定部16は、圧縮機1の回転数が判定下限回転数以下(図3のエリアA3,A6)であるときは、温度差検出部15で検出される温度差が閉判定値よりも小さいときでも、操作弁3a,6aが閉状態であるか判定しないことが好ましい。斯かる構成によれば、判定下限回転数を超えるときに操作弁3a,6aが閉状態であるか判定することによって、圧縮機1の損傷が生じない回転数帯での判定を避けることができる。これにより、判定部16は、操作弁3a,6aの閉状態の誤判定を抑制できる。圧縮機1の回転数が判定下限回転数以下であるときは、圧縮機1の吐出圧力が過上昇せず圧縮機1が過剰に加熱されないためである。
【0045】
判定下限回転数は、圧縮機1の吐出圧力が上昇せず圧縮機1が過剰に加熱されない回転数である。判定下限回転数は、各室内ユニットA,Bや室外ユニットCの組み合わせなどによって適宜設定することもできる。
【0046】
図5は、判定部による操作弁の状態判定の他の例を示すフローチャート図である。図4のフローチャート図と異なる部分について説明する、図5に示すように、S2において回転数が基準値未満である場合で、且つ、回転数が判定上限回転数以上である場合(S7)に、室内熱交換器の温度と室温との温度差を検出する(S3)。S2において回転数が基準値以上である場合で、且つ、回転数が判定下限回転数以下である場合(S8)に、判定部は、操作弁の状態を判定しない。S9において回転数が判定下限回転数を越えている場合、室内熱交換器の温度と室温との温度差を検出する(S3)。
【0047】
図1及び図2に示すように、閉判定値は、冷房運転時において、部屋の温度とその部屋の湿度とによって設定されてもよい。斯かる構成によれば、部屋の温度とその部屋の湿度で閉判定値を設定することにより、操作弁3a,6aの閉状態の誤判定を抑制できる。冷房運転時は、湿度の影響により顕熱、潜熱が変化するため同じ圧縮機回転数でも熱交温度と室温の差が変化するためである。これにより、操作弁3a,6aの状態を判定する精度を高めることができる。閉判定値は、各室内ユニットA,Bが設置される部屋毎に設定してもよい。開判定値についても同様である。
【0048】
室温は、室温センサ13aによって測定され、湿度は、湿度センサ17aによって測定される。室温及び湿度が高く、室内熱交換器4aの温度と室温との温度差が小さくなる場合は、判定部16は閉判定値を通常よりも低くする。例えば、室温が32℃以上で且つ湿度が80%以上のときは、判定部16は閉判定値を通常よりも2℃低くする。
【0049】
閉判定値は、室温と外気温によって設定されてもよい。斯かる構成によれば、室温と外気温によって閉判定値を設定することによって、操作弁3a,6aの閉状態の誤判定を抑制できる。室温と外気温によって冷凍能力が変わり、室内熱交換器4aの温度と室温との温度差が変化するためである。これにより、操作弁3a,6aの閉状態の判定精度を高めることができる。
【0050】
外気温は、外気温センサ22によって測定される。例えば、外気温が低いときは、室内熱交換器4aの温度と室温との温度差が大きくなるので、判定部16は閉判定値を通常よりも高くする。例えば、室温が27℃以上で且つ外気温が27℃以下のときは、判定部16は閉判定値を通常よりも2℃高くする。開判定値についても同様である。
【0051】
判定部16は、複数の室内ユニットA,Bに接続される複数の操作弁3a~6bの状態(閉状態又は開状態であるか否か)をそれぞれ個別に判定することが好ましい。斯かる構成によれば、各操作弁3a~6bの状態をそれぞれ判定することによって、閉状態となっている操作弁が接続される室内ユニットの特定が容易になる。
【0052】
判定部16は、デフロスト(除霜)運転のときは、回転数検出部14で検出される回転数が基準値以上で、且つ、温度差検出部15で検出される温度差が閉判定値よりも小さいときでも、操作弁3a,6aの状態を判定しないことが好ましい。斯かる構成によれば、冷媒状態の変動が大きいデフロスト運転中に操作弁3a,6aの判定しないことによって、操作弁3a,6aの閉状態の誤判定を抑制できる。これにより、操作弁3a,6aの閉状態の判定精度を高めることができる。デフロスト運転とは、暖房運転時に室外熱交換器8に発生した霜を除去するための運転である。
【0053】
図5に示すように、判定部は、最初にデフロスト運転であるか確認する(S10)。S10においてデフロスト運転の信号を受信した場合、判定部は操作部の状態を判定しない。S10においてデフロスト運転の信号を受信しなかった場合、圧縮機の回転数を検出する(S1)。
【0054】
図1及び図2に示すように、空気調和機100は、操作弁3a,6aの状態(閉状態又は開状態)を判定している時間を計測する判定時間計測部18と、判定時間計測部18で計測した時間が判定時間を越えた否かを判定する計測時間判定部19と、を備えていることが好ましい。斯かる構成によれば、意図しないノイズなどによって操作弁3a,6aの状態(閉状態又は開状態)を誤判定することを抑制できる。これにより、操作弁3a,6aの状態を判定する精度を高めることができる。
【0055】
判定時間は、各室内ユニットA,Bや室外ユニットCの組み合わせなどによって適宜設定される。判定時間は、例えば、0.5分~5分である。
【0056】
空気調和機100は、操作弁3a~6bが閉状態であることを通知する通知部20と、圧縮機1の稼働を停止する圧縮機制御部21と、を備えていることが好ましい。計測時間判定部19によって判定時間計測部18で計測した時間が判定時間を越えたと判定されたときに、通知部20で操作弁3a~6bが閉状態であることを通知すると共に圧縮機制御部21で圧縮機1の稼働を停止する。斯かる構成によれば、操作弁3a~6bが閉状態であるときに圧縮機1の稼働を停止することによって、圧縮機1が損傷することを抑制できる。
【0057】
通知部20は、作業者に操作弁3a~6bが閉状態であることを通知可能な構成であればよい。例えば、通知部20は、室内ユニットAに設けられたランプ(不図示)であってもよく、警告音を鳴らすブザーなどであってもよい。通知部20がランプである場合、通知部20は、ランプを点滅させてもよく、ランプを点灯させてもよい。また、通知部20は、作業者の端末などにエラー内容を通知してもよい。
【0058】
通知部20は、上記に限られず、判定部16によって操作弁3a~6bが閉状態であると判定されたときに通知してもよい。圧縮機制御部21は、上記に限られず、判定部16によって操作弁3a~6bが閉状態であると判定されたときに圧縮機1の稼働を停止してもよい。
【0059】
[1]
以上、本実施形態のように、空気調和機100は、室内熱交換器4a,4bを有する複数の室内ユニットA,Bと、圧縮機1を有する室外ユニットCと、複数の室内ユニットA,Bと室外ユニットCとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁3a~6bと、圧縮機1の回転数を検出する回転数検出部14と、室内熱交換器4a,4bの温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部15と、回転数検出部14で検出される回転数が基準値以上で、且つ、温度差検出部15で検出される温度差が閉判定値よりも小さいときに、操作弁3a~6bが閉状態であると判定する判定部16と、を備え、基準値は、稼働している室内ユニットA,Bの合計能力によって定まる圧縮機1の定格回転数に対する閾値である。
【0060】
斯かる構成によれば、操作弁が閉状態であると室内ユニットの冷媒回路に冷媒が流れないので、室内熱交換器4aの稼働後の温度とそれが設けられる室温との温度差によって操作弁3a~6bの閉状態を判定できる。そして、この判定を圧縮機1の稼働後の回転数が基準値以上であるときに行うことによって、判定部16は、操作弁3a~6bの閉状態の誤判定を抑制できる。これにより、判定部16は、操作弁3a~6bの閉状態の判定精度を高めることができる。
【0061】
[2]
また、上記[1]に記載された空気調和機100において、判定部16は、温度差が開判定値よりも大きいときに前記操作弁が開状態であると判定する、という構成が好ましい。
【0062】
斯かる構成によれば、操作弁が開状態であると判定することによって、以降の空気調和機100の稼働時に操作弁3a~6bが閉状態であると判定されることを防止できる。これにより、操作弁3a~6bの閉状態の誤判定を抑制し、操作弁3a~6bの状態の判定精度を高めることができる。
【0063】
[3]
また、上記[1]又は[2]に記載された空気調和機100において、判定部16は、圧縮機1の回転数が判定上限回転数以上であるときに操作弁3a~6bの状態を判定する、という構成が好ましい。
【0064】
斯かる構成によれば、圧縮機1の回転数が判定上限回転数以上であるときに閉状態であると判定した後、圧縮機1の稼働を停止することにより、圧縮機1の吐出圧力が上昇して圧縮機1が過剰に加熱されることを防止し、圧縮機1の損傷を防止できる。
【0065】
[4]
また、上記[1]~[3]の何れか1つに記載された空気調和機100において、判定部16は、圧縮機1の回転数が判定下限回転数以下であるときは、操作弁3a~6bが閉状態であるか判定しない、という構成が好ましい。
【0066】
斯かる構成によれば、判定下限回転数を超えるときに操作弁3a~6bが閉状態であるか判定することによって、圧縮機1の損傷が生じない回転数帯での判定を避けることができる。これにより、判定部16は、操作弁3a~6bの閉状態の誤判定を抑制できる。
【0067】
[5]
また、上記[1]~[4]の何れか1つに記載された空気調和機100において、閉判定値は、冷房運転時において、部屋の温度とその部屋の湿度とによって設定される、という構成であってもよい。
【0068】
斯かる構成によれば、部屋の温度とその部屋の湿度で閉判定値を設定することにより、操作弁3a~6bの閉状態の誤判定を抑制できる。これにより、操作弁3a~6bの閉状態の判定精度を高めることができる。
【0069】
[6]
また、上記[1]~[4]の何れか1つに記載された空気調和機100において、閉判定値は、部屋の温度と外気温によって設定される、という構成であってもよい。
【0070】
斯かる構成によれば、部屋の温度と外気温によって閉判定値を設定することによって、操作弁3a~6bの閉状態の誤判定を抑制できる。これにより、操作弁3a~6bの閉状態の判定精度を高めることができる。
【0071】
[7]
また、上記[1]~[6]の何れか1つに記載された空気調和機100において、判定部16は、複数の室内ユニットA,Bに接続される複数の操作弁3a~6bの状態をそれぞれ個別に判定する、という構成が好ましい。
【0072】
斯かる構成によれば、各操作弁3a~6bの状態をそれぞれ判定することによって、閉状態となっている操作弁が接続される室内ユニットの特定が容易になる。
【0073】
[8]
また、上記[1]~[7]の何れか1つに記載された空気調和機100において、判定部16は、デフロスト運転のときは、操作弁3a~6bの状態を判定しない、という構成が好ましい。
【0074】
斯かる構成によれば、冷媒状態の変動が大きいデフロスト運転中に操作弁3a,6aの状態を判定しないことによって、操作弁3a~6bの状態を誤判定することを抑制できる。これにより、操作弁3a~6bの状態を判定する精度を高めることができる。
【0075】
[9]
また、上記[1]~[8]の何れか1つに記載された空気調和機100は、操作弁3a~6bが閉状態であると判定されている時間を計測する判定時間計測部18と、判定時間計測部18で計測した時間が判定時間を越えているか判定する計測時間判定部19と、を備える、という構成が好ましい。
【0076】
斯かる構成によれば、意図しないノイズなどによって操作弁3a~6bの状態を誤判定されることを抑制できる。これにより、操作弁3a~6bの状態を判定する精度を高めることができる。
【0077】
[10]
また、上記[9]に記載された空気調和機100は、計測時間判定部19によって判定時間計測部18で計測した時間が判定時間を越えたと判定されたときに、操作弁3a~6bが閉状態であることを通知する通知部20と、計測時間判定部19によって判定時間計測部18で計測した時間が判定時間を越えたと判定されたときに、圧縮機1の稼働を停止する圧縮機制御部21と、を備える、という構成が好ましい。
【0078】
斯かる構成によれば、操作弁3a~6bが閉状態の場合に圧縮機1の稼働を停止することによって、圧縮機1が損傷することを抑制できる。
【0079】
空気調和機100は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、各実施形態を組み合わせることもできる。空気調和機100は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。
【符号の説明】
【0080】
1…圧縮機、2…四方弁、3a,3b…ガス側操作弁、4a,4b…室内熱交換器、5a,5b…室内ファン、6a,6b…液側操作弁、7a,7b…電動膨張弁、8…室外熱交換器、9…室外ファン、10a,10b…ガス側配管、11a,11b…液側配管、12a,12b…室内熱交換器温度センサ、13a,13b…室温センサ、14…回転数検出部、15…温度差検出部、16…判定部、17a,17b…湿度センサ、18…判定時間計測部、19…計測時間判定部、20…通知部、21…圧縮機制御部、22…外気温センサ、100…空気調和機、A…室内ユニット、B…室内ユニット、C…室外ユニット
【要約】
操作弁の閉状態の判定精度を高めることが可能な空気調和機を提供する。空気調和機100は、室内熱交換器4a,4bを有する複数の室内ユニットA,Bと、圧縮機1を有する室外ユニットCと、複数の室内ユニットA,Bと室外ユニットCとの冷媒の通流を開閉する複数の操作弁3a~6bと、圧縮機1の回転数を検出する回転数検出部14と、室内熱交換器4a,4bの温度とそれが設けられる部屋の温度との温度差を検出する温度差検出部15と、回転数検出部14で検出される回転数が基準値以上で、且つ、温度差検出部15で検出される温度差が閉判定値よりも小さいときに、操作弁が閉状態であると判定する判定部16と、を備え、基準値は、稼働している室内ユニットの合計能力によって定まる圧縮機1の定格回転数に対する閾値である。
図1
図2
図3
図4
図5