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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】読取装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20250304BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
H04N1/00 567K
H04N1/00 567J
G03G21/00 500
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021135482
(22)【出願日】2021-08-23
(65)【公開番号】P2023030388
(43)【公開日】2023-03-08
【審査請求日】2024-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小原 典之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀政
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 和信
(72)【発明者】
【氏名】田村 茂朗
(72)【発明者】
【氏名】井口 裕熙
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-46713(JP,A)
【文献】特開2002-46893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出ロールを含み、回転及び非回転が連動している複数の搬送ロールと、
前記搬送経路における上流部分を開閉する開閉部と、
前記搬送経路に沿って間隔をあけて複数設けられると共に搬送される原稿を検知し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出検知部を含み、原稿の搬送方向において前記排出検知部が前記排出ロールの上流側に配置されている複数の検知部と、
前記搬送経路における下流部分で、搬送される原稿に形成された画像を読み取る読取部と、
装置本体の内部で原稿詰まりが発生すると、前記搬送ロールを制御して複数の前記搬送ロールを一旦停止させ、前記排出検知部が原稿を検知しておらず、かつ、原稿が閾値長さ以上の場合に、前記搬送ロールを予め決められた時間だけ回転させる制御部と、
を備える読取装置。
【請求項2】
前記制御部は、原稿の長さが、前記搬送経路に沿って隣り合う一対の搬送ロールにおいて最長ロール間距離に対して予め決められた長さ以上の場合に、原稿が閾値長さ以上とする、
請求項1に記載の読取装置。
【請求項3】
原稿を搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出ロールを含み、回転及び非回転が連動している複数の搬送ロールと、
前記搬送経路における上流部分を開閉する開閉部と、
前記搬送経路に沿って間隔をあけて複数設けられると共に搬送される原稿を検知し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出検知部を含み、原稿の搬送方向において前記排出検知部が前記排出ロールの上流側に配置されている複数の検知部と、
前記搬送経路における下流部分で、搬送される原稿に形成された画像を読み取る読取部と、
装置本体の内部で原稿詰まりが発生すると、前記搬送ロールを制御して複数の前記搬送ロールを一旦停止させ、前記排出検知部が原稿を検知しておらず、かつ、前記搬送経路における上流部分に詰まった原稿が停止している場合に、前記搬送ロールを予め決められた時間だけ回転させる制御部と、
を備える読取装置。
【請求項4】
前記搬送経路における上流部分に前記検知部が配置されており、
前記制御部は、前記搬送経路における上流部分に配置された前記検知部によって原稿が検知された原稿通過時間が、原稿詰まりが発生する前後で閾値時間以上異なっている場合に、前記搬送経路における上流部分に詰まった原稿が停止しているとする、
請求項3に記載の読取装置。
【請求項5】
前記搬送経路における下流部分で、かつ、画像が前記読取部によって読み取られる読取位置の上流側には、間隔を空けて一対の前記検知部が備えられており、
前記制御部は、原稿詰まりが発生すると、前記一対の前記検知部の中で上流側の前記検知部が原稿を検知し、かつ、下流側の前記検知部が原稿を検知していない場合に、前記搬送経路における上流部分に詰まった原稿が停止しているとする、
請求項3に記載の読取装置。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載された読取装置と、
前記読取装置によって読み取られた画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。










【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の画像読取装置は、搬送される原稿の原稿画像を、スキャナユニット及びCCDセンサユニットにより読み取る。搬送路に設けられる分離後センサ、リードセンサ、及び排紙センサは、ジャムの発生を検知する。ジャム発生後の原稿の読取処理の再開方法には、すべての原稿を原稿トレイに再載置する第1の再開方法と、未読の原稿のみを原稿トレイに再載置する第2の再開方法とがあり、ユーザにより設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-107566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
原稿に形成された画像を読み取る読取装置は、原稿を搬送経路に沿って搬送すると共に回転及び非回転が連動する複数の搬送ロールと、原稿に形成された画像を読み取る読取部と、搬送経路に沿って間隔をあけて配置された複数の検知部と、を備えている。そして、複数の検知部の中で最も搬送経路の下流側に配置されている排出検知部は、複数の搬送ロールの中で最も搬送経路の下流側に配置されている排出ロールに対して、原稿の搬送方向において上流側に配置されている。
【0005】
このような構成において、装置本体の内部で原稿詰まりが発生した場合、原稿を搬送する複数の搬送ロールが停止する。このため、排出検知部を通過した原稿が排出ロールに挟み込まれている状態が生じる虞がある。このような場合に、複数の搬送ロールが停止した後、予め決められた時間だけ排出ロールを回転させることで、排出ロールに挟み込まれている原稿を装置本体の外部へ排出することが考えられる。
【0006】
しかし、複数の搬送ロールの回転及び非回転が連動しているため、排出ロールを回転させると、他の搬送ロールも回転してしまう。他の搬送ロールが回転すると、装置本体の内部で詰まった原稿が移動してしまう。ここで、例えば、長さが短い原稿の場合に、詰まった原稿が、取り除き難い場所へ移動してしまうことがある。
【0007】
本発明の課題は、複数の搬送ロールの回転及び非回転が連動している構成において、原稿詰まりが発生したときに複数の搬送ロールの停止状態を維持させる場合と比して、閾値長さ以上の原稿が排出ロールに挟み込まれた状態が維持されるのを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様に係る読取装置は、原稿を搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出ロールを含み、回転及び非回転が連動している複数の搬送ロールと、前記搬送経路における上流部分を開閉する開閉部と、前記搬送経路に沿って間隔をあけて複数設けられると共に搬送される原稿を検知し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出検知部を含み、原稿の搬送方向において前記排出検知部が前記排出ロールの上流側に配置されている複数の検知部と、前記搬送経路における下流部分で、搬送される原稿に形成された画像を読み取る読取部と、装置本体の内部で原稿詰まりが発生すると、前記搬送ロールを制御して複数の前記搬送ロールを一旦停止させ、前記排出検知部が原稿を検知しておらず、かつ、原稿が閾値長さ以上の場合に、前記搬送ロールを予め決められた時間だけ回転させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第2態様に係る読取装置は、第1態様に記載の読取装置において、前記制御部は、原稿の長さが、前記搬送経路に沿って隣り合う一対の搬送ロールにおいて最長ロール間距離に対して予め決められた長さ以上の場合に、原稿が閾値長さ以上とすることを特徴とする。
【0010】
本発明の第3態様に係る読取装置は、原稿を搬送経路に沿って搬送し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出ロールを含み、回転及び非回転が連動している複数の搬送ロールと、前記搬送経路における上流部分を開閉する開閉部と、前記搬送経路に沿って間隔をあけて複数設けられると共に搬送される原稿を検知し、前記搬送経路の最も下流側に配置される排出検知部を含み、原稿の搬送方向において前記排出検知部が前記排出ロールの上流側に配置されている複数の検知部と、前記搬送経路における下流部分で、搬送される原稿に形成された画像を読み取る読取部と、装置本体の内部で原稿詰まりが発生すると、前記搬送ロールを制御して複数の前記搬送ロールを一旦停止させ、前記排出検知部が原稿を検知しておらず、かつ、前記搬送経路における上流部分に詰まった原稿が停止している場合に、前記搬送ロールを予め決められた時間だけ回転させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第4態様に係る読取装置は、第3態様に記載の読取装置において、前記搬送経路における上流部分に前記検知部が配置されており、前記制御部は、前記搬送経路における上流部分に配置された前記検知部によって原稿が検知された原稿通過時間が、原稿詰まりが発生する前後で閾値時間以上異なっている場合に、前記搬送経路における上流部分に詰まった原稿が停止しているとすることを特徴とする。
【0012】
本発明の第5態様に係る読取装置は、第3態様に記載の読取装置において、前記搬送経路における下流部分で、かつ、画像が前記読取部によって読み取られる読取位置の上流側には、間隔を空けて一対の前記検知部が備えられており、前記制御部は、原稿詰まりが発生すると、前記一対の前記検知部の中で上流側の前記検知部が原稿を検知し、かつ、下流側の前記検知部が原稿を検知していない場合に、前記搬送経路における上流部分に詰まった原稿が停止しているとすることを特徴とする。
【0013】
本発明の第6態様に係る画像形成装置は、請求項1~5の何れか1項に記載された読取装置と、前記読取装置によって読み取られた画像を記録媒体に形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1態様の読取装置によれば、複数の搬送ロールの回転及び非回転が連動している構成において、原稿詰まりが発生したときに複数の搬送ロールの停止状態を維持させる場合と比して、閾値長さ以上の原稿が排出ロールに挟み込まれた状態が維持されるのを抑制することができる。
【0015】
本発明の第2態様の読取装置によれば、ロール間距離に係わらず閾値長さが常に一定の場合と比して、読取装置毎に適切な閾値長さが決められる。
【0016】
本発明の第3態様の読取装置によれば、複数の搬送ロールの回転及び非回転が連動している構成において、原稿詰まりが発生した場合に複数の搬送ロールの停止状態を維持させる場合と比して、原稿が排出ロールに挟み込まれた状態が維持されるのを抑制することができる。
【0017】
本発明の第4態様の読取装置によれば、原稿が停止している位置を判定するために検知部の数を増やすことなく、搬送経路における上流部分に原稿が停止しているのを判定することができる。
【0018】
本発明の第5態様の読取装置によれば、搬送経路における下流部分に配置された一個の検知部が原稿を検知しているか否かで搬送経路における上流部分に原稿が停止していることを判定する場合と比して、搬送経路における上流部分に原稿が停止しているのを精度良く判定することができる。
【0019】
本発明の第6態様の画像形成装置によれば、第1~第5態様の何れか1態様に記載の読取装置を備えていない場合と比して、保守が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられたトナー像形成部を示した構成図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る読取部を示した構成図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る読取部であって開閉カバーを開放させた状態を示した構成図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る読取部に備えられた制御装置の機能を示した機能ブロック図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る読取部に備えられた制御装置の構成を示した構成図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図8】本発明の第1実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図9】本発明の第1実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図10】本発明の第1実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図11】本発明の第1実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図12】本発明の第1実施形態に係る読取部における原稿詰まりが発生した場合の動作フロー図である。
図13】本発明の第1実施形態に対する比較形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図14】本発明の第1実施形態に対する比較形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図15】本発明の第2実施形態に係る読取部における原稿詰まりが発生した場合の動作フロー図である。
図16】本発明の第2実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図17】本発明の第2実施形態に係る読取部に備えられた制御装置の機能を示した機能ブロック図である。
図18】本発明の第3実施形態に係る読取部における原稿詰まりが発生した場合の動作フロー図である。
図19】本発明の第3実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図20】本発明の第3実施形態に係る読取部において原稿が搬送されている状態を示した状態図である。
図21】本発明の第3実施形態に係る読取部に備えられた制御装置の機能を示した機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る読取装置、及び画像形成装置の一例について図1図14に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示す。
【0022】
(画像形成装置10)
画像形成装置10は、図1に示されるように、記録媒体としてのシート部材Pが収容される収容部14と、収容部14に収容されたシート部材Pを搬送する搬送部16と、収容部14から搬送部16によって搬送されるシート部材Pに画像形成を行う画像形成部20と、原稿Gに形成された画像を読み取る読取装置22と、を備えている。そして、収容部14、画像形成部20.及び読取装置22は、下方から上方へこの順番に配置されている。
【0023】
〔収容部14、搬送部16〕
収容部14は、図1に示されるように、装置本体10aから装置奥行方向の手前側に引き出し可能であると共にシート部材Pが内部に積載される収容部材14aと、収容部材14aに積載されたシート部材Pをシート部材Pの搬送経路28に送り出す送出ロール14bと、を備えている。
【0024】
搬送部16には、シート部材Pを一枚ずつ分離して搬送する分離ロール16aと、シート部材Pを一端停止させて搬送タイミングを調整する調整ロール16bと、シート部材Pを装置本体10aの外部に排出する排出ロール16cと、を備えている。そして、分離ロール16a、調整ロール16b、及び排出ロール16cは、シート部材Pの搬送方向の上流側から下流側へ、搬送経路28に沿ってこの順番に配置されている。
【0025】
〔読取装置22〕
読取装置22は、図1に示されるように、排出ロール16cの上方に配置されており、原稿Gに形成された画像を読み取るようになっている。なお、読取装置22については、詳細を後述する。
【0026】
〔画像形成部20〕
画像形成部20は、図1に示されるように、収容部14の上方に配置されている。そして、画像形成部20は、図2に示されるように、円状の像保持体30と、像保持体30の表面を帯電させる帯電部材32と、帯電した像保持体30の表面に露光光を照射して静電潜像を形成させる露光装置34(図1参照)と、を備えている。さらに、画像形成部20は、像保持体30の表面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像装置36と、搬送経路28に沿って搬送されるシート部材Pに像保持体30の表面に形成されたトナー画像を転写する転写ロール24と、を備えている。
【0027】
また、画像形成部20は、図1に示されるように、加熱ロール38hと加圧ロール38nとから構成され、シート部材P上のトナー画像を加熱・加圧してシート部材Pに定着させる定着装置38を備えている。
【0028】
(画像形成装置10の作用)
画像形成装置10では、次のようにして画像がシート部材Pに形成される。
先ず、図2に示す帯電部材32は、像保持体30の表面を予定の電位で一様にマイナス帯電する。続いて、図1に示す読取装置22によって読み取られた画像データ又は外部から入力されたデータに基づいて露光装置34は、帯電された像保持体30の表面に露光光を照射して静電潜像を形成する。さらに、現像装置36は、像保持体30の表面に形成された静電潜像を現像し、トナー画像として可視化する。
【0029】
そこで、収容部材14aから送出ロール14bによって搬送経路28へ送り出されたシート部材Pが、調整ロール16bによって決められたタイミングで、像保持体30と転写ロール24とによって形成された転写位置Tへ送り出される。転写位置Tでは、シート部材Pが像保持体30と転写ロール24とに挟持搬送されることで、像保持体30の表面に形成されたトナー画像がシート部材Pに転写される。
【0030】
また、定着装置38は、搬送されるシート部材Pを加熱、加圧することで、シート部材Pに転写されたトナー画像をシート部材Pに定着する。そして、排出ロール16cは、トナー画像が定着したシート部材Pを装置本体10aの外部へ排出する。
【0031】
(要部構成)
次に、読取装置22について説明する。
読取装置22は、図3に示されるように、積載された複数の原稿Gを順番に搬送する原稿搬送装置60(ADF装置)と、一枚の原稿Gが載せられるプラテンガラス40と、プラテンガラス40を開放又は閉止するプラテンカバー42と、を備えている。さらに、読取装置22は、原稿Gに形成された画像を読み取る読取部44と、読取部44を移動させる移動部50と、各部を制御する制御装置80(図5参照)と、を備えている。
【0032】
〔プラテンガラス40、プラテンカバー42〕
プラテンガラス40は、図3に示されるように、画像形成装置10の装置本体10aの上部に嵌め込まれている。また、このプラテンガラス40の上側には、プラテンガラス40を開放又は閉塞するプラテンカバー42が配置されている。
【0033】
そして、プラテンカバー42を開いてプラテンガラス40を開放した状態で、プラテンガラス40に原稿Gが載せられるようになっている。なお、原稿搬送装置60(ADF装置)は、プラテンカバー42に設けられている。
【0034】
〔読取部44〕
読取部44は、図3に示されるように、プラテンガラス40の下方で、かつ、装置本体10aの内部に配置されている。
【0035】
読取部44は、装置奥行方向(紙面奥行き方向)に延びる直方体状の筐体44aと、光源44bと、光源44bから出射されて原稿Gから反射された光を予め決められた位置へ反射させる平面ミラー44c、44dと、を備えている。さらに、読取部44は、光を電気信号に変換する光電変換素子44eと、平面ミラー44c,44dで反射された光を光電変換素子44eに結像させる結像レンズ44fと、光電変換素子44eが実装される読取回路基板44gと、を備えている。
【0036】
この構成において、読取部44に備えられた光源44bは、原稿Gに向けて光を出射する。そして、平面ミラー44c、44dは、原稿Gから反射された光を光電変換素子44eへ向けて反射する。結像レンズ44fは、光電変換素子44eへ向けて反射された光を光電変換素子44eに結像させる。さらに、光電変換素子44eは、読取回路基板44gを介して画像情報を画像形成部20(図1参照)へ送る。
【0037】
〔移動部50〕
移動部50は、読取部44の装置奥行方向の奥側及び手前側に取り付けられ、図3に示されるように、装置幅方向に延びている一対のレール部材52と、レール部材52に沿って読取部44を装置幅方向に移動させる図示せぬ駆動部と、を備えている。
【0038】
この構成において、プラテンガラス40に載せられる原稿Gに形成された画像を読取部44が読み取る場合は、移動部50は、プラテンガラス40に沿って装置幅方向に読取部44を移動させる。一方、原稿搬送装置60によって搬送される原稿Gに形成された画像を読取部44が読み取る場合は、移動部50は、原稿搬送装置60によって搬送される原稿Gに形成された画像が読み取られる読取位置Rと対向する搬送読取位置(図3に実線で示す位置)に読取部44を移動する。
【0039】
〔原稿搬送装置60〕
原稿搬送装置60は、図3に示されるように、装置幅方向の一方側(図中左側)の部分に配置された装置本体62と、装置幅方向の他方側(図中右側)の部分に配置され、原稿Gが積載される積載部56と、を備えている。さらに、原稿搬送装置60は、積載部56に積載された原稿Gを原稿Gの搬送経路68に送り出す送出ロール74と、送出ロール74を駆動する駆動源75(図5参照)と、を備えている。
【0040】
また、原稿搬送装置60は、積載部56に積載された原稿Gの有無を検知する積載センサ77と、原稿Gを搬送経路68に沿って搬送する複数の搬送ロール70と、複数の搬送ロール70を駆動する駆動源72(図5参照)と、を備えている。さらに、原稿搬送装置75は、搬送される原稿Gの有無を検知する複数の搬送センサ76と、積載部56の下方に配置されると共に搬送ロール70によって搬送された原稿Gが排出される排出部58と、を備えている。
【0041】
[送出ロール74]
送出ロール74は、図3に示されるように、装置本体62の内部で、積載部56に積載された最上位の原稿Gの先端分に接触するように配置されている。そして、駆動源75(図5参照)から伝達される駆動力によって回転する送出ロール74は、積載部56に積載された原稿Gを搬送経路68に順番に送り出すようになっている。
【0042】
[搬送ロール70]
搬送ロール70は、図3に示されるように、装置本体62の内部で、複数設けられており、装置奥行き方向から見て、装置幅方向の他方側が開放されたU字状の搬送経路68に沿って間隔をあけて配置されている。そして、駆動源72(図5参照)から伝達される駆動力によって回転する複数の搬送ロール70は、送出ロール74によって搬送経路68に送り出された原稿Gを搬送経路68に沿って搬送するようになっている。ここで、駆動源72(図5参照)から伝達される駆動力によって回転する複数の搬送ロール70の回転、非回転は連動している。換言すれば、特定の搬送ロールだけが回転することはない。
【0043】
搬送ロール70は、本実施形態では、5個設けられている。そして、原稿Gの搬送方向(以下「原稿搬送方向」)の上流側から下流側に、分離ロール70a、第一搬送ロール70b、第二搬送ロール70c、第三搬送ロール70d、及び排出ロール70eがこの順番に配置されている。
【0044】
具体的には、分離ロール70a、及び第一搬送ロール70bが、搬送経路68における上流部分68aに配置されており、第二搬送ロール70c、第三搬送ロール70d、及び排出ロール70eが、搬送経路68における下流部分68bに配置されている。なお、搬送経路68における上流部分68a、及び下流部分68bについては詳細を後述する。
【0045】
-分離ロール70a、第一搬送ロール70b-
分離ロール70aは、送出ロール74に対して原稿搬送方向の下流側で、送出ロール74から原稿Gを受け取るように配置されている。そして、分離ロール70aは、原稿Gの重送を抑制して一枚ずつ原稿Gを原稿搬送方向の下流側へ搬送するようになっている。
【0046】
第一搬送ロール70bは、分離ロール70aに対して原稿搬送方向の下流側で、分離ロール70aから原稿Gを受け取るように配置されている。
【0047】
-第二搬送ロール70c、第三搬送ロール70d、排出ロール70e-
【0048】
第二搬送ロール70cは、第一搬送ロール70bに対して原稿搬送方向の下流側で、かつ、読取位置Rに対して上流側で、第一搬送ロール70bから原稿Gを受け取るように配置されている。なお、本実施形態では、読取位置Rは、搬送経路68における下流部分68bにおいて、原稿搬送方向の上流側の部分に位置している。
【0049】
第三搬送ロール70dは、読取位置Rに対して原稿搬送方向の下流側で、第二搬送ロール70cから原稿Gを受け取るように配置されている。換言すれば、第三搬送ロール70dは、読取位置Rを間において、第二搬送ロール70cの反対側に配置されている。
【0050】
排出ロール70eは、第三搬送ロール70dに対して原稿搬送方向の下流側で、第三搬送ロール70dから原稿Gを受け取るように配置されている。そして、排出ロール70eは、搬送経路68に沿って搬送された原稿Gを順番に排出部58へ排出するようになっている。
【0051】
[装置本体62、その他]
装置本体62は、図3に示されるように、装置本体62の内部を開放する開閉カバー64と、開閉カバー64を回転可能に支持する軸部66と、を備えている。また、装置本体62は、装置奥行き方向から見て、搬送経路68を間に置いて両側に配置され、搬送される原稿Gを案内する案内面(符号省略)を備えている。開閉カバー64は、開閉部の一例である。
【0052】
この構成において、軸部66を中心に開閉カバー64を回転移動させることで、開閉カバー64は、U字状とされた搬送経路68における上流部分68aを上方へ開放する開放位置(図4参照)と、搬送経路68における上流部分68aを上方から覆う閉止位置(図3参照)との間を移動する。具体的には、開閉カバー64は、図示せぬストッパーに当たって、開放位置と、閉止位置とに配置される。なお、装置本体62には、装置奥行き方向から見て、搬送経路68を間に置いて両側には、搬送される原稿Gを案内する案内面(符号省略)が設けられている。
【0053】
ここで、搬送経路68における上流部分68aとは、開閉カバー64によって開放される部分の搬送経路68であって、搬送経路68において軸部66と装置幅方向で対向する対向部位を含んで対向部位に対して原稿搬送方向の上流側の部分である。一方、搬送経路68における下流部分68bとは、開閉カバー64によって開放されない部分の搬送経路68であって、搬送経路68において軸部66と装置幅方向で対向する対向部位を含まず対向部位に対して原稿搬送方向の下流側の部分である。
【0054】
さらに、原稿搬送装置60は、開閉カバー64の開閉状態を検知する開閉センサ65を備えている。そして、開閉センサ65は、開閉カバー64が開放位置に配置されているか、閉止位置に配置されているかを検知するようになっている。
【0055】
[積載センサ77]
積載センサ77は、光学センサであって、図3に示されるように、装置本体62の内部で、原稿搬送方向において、送出ロール74の下流側に配置されており、積載部56に積載された原稿Gの有無を検知するようになっている。
【0056】
[搬送センサ76]
搬送センサ76は、光学センサであって、図3に示されるように、装置本体62の内部で、複数設けられており、装置奥行き方向から見て、U字状の搬送経路68と対向するように間隔をあけて配置されている。そして、搬送センサ76は、対向する部分の搬送経路68における原稿Gの有無を検知するようになっている。搬送センサ76は、検知部の一例である。
【0057】
搬送センサ76は、3個設けられており、原稿搬送方向の上流側から下流側に向けて、上流センサ76a、レジセンサ76b、及び排出センサ76cがこの順番に配置されている。排出センサ76cは、排出検出部の一例である。
【0058】
具体的には、上流センサ76aは、搬送経路68における上流部分68aで、原稿搬送方向において、分離ロール70aの下流側で、かつ、第一搬送ロール70bの上流側に配置されている。レジセンサ76bは、搬送経路68における下流部分68bで、原稿搬送方向において、第二搬送ロール70cの下流側で、かつ、読取位置Rの上流側に配置されている。排出センサ76cは、搬送経路68における下流部分68bで、原稿搬送方向において、排出ロール70eの上流側で、かつ、排出ロール70eと近接して配置されている。
【0059】
〔制御装置80〕
制御装置80は、図6に示されるように、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、ストレージ84、通信インタフェース(I/F)85を有する。各構成は、バス88を介して相互に通信可能に接続されている。
【0060】
CPU81は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU81は、ROM82またはストレージ84からプログラムを読み出し、RAM83を作業領域としてプログラムを実行する。CPU81は、ROM82またはストレージ84に記録されているプログラムにしたがって、各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM82またはストレージ84には、装置本体62の内部で原稿Gが詰まった場合の制御プログラムが格納されている。
【0061】
また、制御装置80は、図5に示されるように、各部から検知情報を取得する。例えば、制御装置80は、上流センサ76aの検知結果によって、搬送される原稿Gの搬送方向の長さを導出するようになっている。さらに、制御装置80は、レジセンサ76bの検知結果によって、読取部44を制御し、読取部44によって原稿Gを読み取らせるようになっている。また、制御装置80は、駆動源72を制御して、搬送ロール70を回転させるようになっている。制御装置80は、制御部の一例である。
なお、制御装置80の他の構成については、後述する作用と共に説明する。
【0062】
(要部構成の作用)
次に、読取装置22の作用について説明する。具体的には、図3に示す読取装置22が、積載部56に積載される原稿Gに形成された画像を読み取るときの各部の動作について説明する。より具体的には、読取装置22の各部の動作については、搬送される原稿Gに形成された画像を順番に読み取る通常時と、装置本体62の内部で原稿Gが詰まってしまった原稿詰まりの発生時とに分けて説明する。
【0063】
なお、以下に説明する各部の動作について、制御装置80が各部を制御することで実行される。また、読取装置22に対して画像の読取指示がされていない場合に、駆動源72、75は非稼働とされ、読取部44は、画像が読み取られる読取位置Rと対向する搬送読取位置に配置されている。
【0064】
〔通常時〕
図3に示されるように、複数の原稿Gがユーザによって積載部56に載せられると、積載センサ77が、積載部56に積載された原稿Gを検知する。さらに、ユーザが図示せぬユーザインターフェース(UI)から画像の読取指示を行うと、図5に示す制御装置80が、駆動源75を稼働させて送出ロール74を回転させる。さらに、制御装置80は、駆動源72を稼働させて全ての搬送ロール70を回転させる。
【0065】
これにより、回転する送出ロール74は、図7に示されるように、最上位の原稿Gを搬送経路68へ送り出す。また、回転する分離ロール70aは、搬送経路68に送り出された原稿Gを受け取り、原稿Gが重なっている場合に、一枚の原稿Gのみを原稿搬送方向の下流側へ搬送する。なお、分離ロール70aが原稿Gを送出ロール74から受け取ると、駆動源75から送出ロール74へ伝達される駆動力は停止する。
【0066】
さらに、回転する第一搬送ロール70bは、分離ロール70aから原稿Gを受け取り、受け取った原稿Gを原稿搬送方向の下流側へ搬送する。また、搬送経路68において分離ロール70aと第一搬送ロール70bとの間に配置されている上流センサ76aは、搬送される原稿Gを検知する。そして、制御装置80は、上流センサ76aによって原稿Gが検知されている時間に基づいて、原稿Gの搬送方向の長さを導出する。ここで、制御装置80は、上流センサ76aが原稿Gを検知する毎に、原稿Gの搬送方向の長さを導出する。
【0067】
なお、上流センサ76aによって取得された原稿Gの長さは、図6に示すROM82に記憶される。
【0068】
さらに、回転する第二搬送ロール70cは、図8に示されるように、第一搬送ロール70bから原稿Gを受け取り、受け取った原稿Gを原稿搬送方向の下流側へ搬送する。また、搬送経路68において第二搬送ロール70cと読取位置Rとの間に配置されているレジセンサ76bは、搬送される原稿Gを検知する。そして、制御装置80は、レジセンサ76bによって原稿Gが検知されたタイミング(時点)に基づいて、読取部44を制御して読取部44に原稿Gに形成された画像を読み取らせる。
【0069】
さらに、回転する第三搬送ロール70dは、図9に示されるように、第二搬送ロール70cから原稿Gを受け取り、受け取った原稿Gを原稿搬送方向の下流側へ搬送する。そして、排出センサ76cが、第三搬送ロール70dによって原稿搬送方向の下流側へ搬送された原稿Gを検知する。
【0070】
さらに、回転する排出ロール70eは、図10図11に示されるように、第三搬送ロール70dから原稿Gを受け取り、受け取った原稿Gを排出部58に排出する。
【0071】
また、制御装置80は、先に搬送された原稿Gがレジセンサ76bを通過したタイミング(時点)で、駆動源75を稼働させて送出ロール74を回転させ、図7に示されるように、最上位の原稿Gを搬送経路68へ送り出す。そして、前述した工程を繰り返すことで、読取部44が、積載部56に積載された原稿Gに形成された画像を順次読み取る。
【0072】
〔原稿詰まりの発生時〕
前述した通常時に搬送される原稿Gが装置本体62の内部で詰まってしまうことがある。具体的には、上流センサ76a、レジセンサ76b、又は排出センサ76cによって原稿Gが検出されている時間が閾値時間以上の場合に、制御装置80は、原稿詰まりの発生と判定する。また、原稿搬送方向において上流側の搬送センサ76が原稿Gを検知してから下流側の搬送センサ76が原稿Gを検知するまでの時間が閾値時間以上の場合に、制御装置80は、原稿詰まりの発生と判定する。
【0073】
制御装置80が原稿詰まりの発生と判定した場合の各部の動作について、図12に示すフロー図に従って説明する。制御装置80が、原稿詰まりの発生と判定すると、駆動源72を非稼働として全ての搬送ロール70の回転を停止させる。そして、ステップS100へ移行する。
【0074】
ステップS100では、制御装置80は、排出センサ76cが原稿Gを検知していない非検知状態か否かを判定する。排出センサ76cが非検知状態の場合は、ステップS200へ移行し、排出センサ76cが非検知状態ではない場合(検知状態の場合)は、ステップS400へ移行する。
【0075】
ステップS200では、制御装置80は、搬送されている原稿Gの搬送方向の長さが閾値以上か否かを判定する。具体的には、制御装置80は、原稿Gの搬送方向の長さが、原稿搬送方向で隣り合う一対の搬送ロール70間距離の中で最も長い最長ロール間距離に対して予め決められた長さ以上の場合に、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ以上と判定する。さらに、制御装置80は、原稿Gの搬送方向の長さが、原稿搬送方向で隣り合う一対の搬送ロール70間距離の中で最も長い最長ロール間距離に対して予め決められた長さ未満の場合に、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ未満と判定する。
【0076】
本実施形態では、最長ロール間距離は、分離ロール70aと第一搬送ロール70bとの間の距離である。そして、例えば、分離ロール70aと第一搬送ロール70bとの間の距離を100として原稿Gの長さが140以上の場合に、制御装置80は、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ以上と判定する。換言すれば、制御装置80は、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ未満ではないと判定する。
【0077】
そして、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ以上の場合は、ステップS300へ移行し、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ未満の場合は、ステップS400へ移行する。
【0078】
ステップS300では、制御装置80は、駆動源72を制御し、全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。
【0079】
ここで、「予め決められた時間だけ」について説明する。図10に示されるように、原稿Gが排出センサ76cを通過したが排出ロール70eに挟み込まれた状態で、制御装置80が、原稿詰まりの発生と判定すると、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70が停止する。つまり、既に読取位置Rを通過して画像が読み込まれた原稿Gが、排出ロール70eに挟み込まれた状態となり、排出部58に排出されないことがある。このように排出部58に排出されてない原稿Gについては、ユーザは、画像が読み取られていない原稿Gと考え、再度この原稿Gを積載部56に戻してしまうことがある。
【0080】
このような事例を避けるには、排出センサ76cを通過し、かつ、排出ロール70eに挟み込まれた状態の原稿Gが、排出部58に排出される時間だけ、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を回転させる。つまり、「予め決められた時間だけ」とは、「排出センサ76cを通過し、かつ、排出ロール70eに挟み込まれた状態の原稿Gが、排出部58に排出される時間だけ」である。なお、この時間については 図6に示すROM82に予め記憶されている。予め決められた時間だけとは、例えば、径が大きい方の排出ロール70eが半回転する時間だけ、である。このように、時間と表現しているものの、ここでいう時間とは、半回転という「量」、ロールの半周長という「長さ」と同じ意味である。
【0081】
ここで、閾値長さ以上の原稿Gの場合のみ、制御装置80が、搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる理由について説明する。具体的には、原稿Gの長さに係わらず、制御装置580が、搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる比較形態に係る読取装置522ついて、図13図14を用いて説明する。比較形態に係る読取装置522については、読取装置22と異なる部分を主に説明する。
【0082】
読取装置522では、全ての搬送ロール70の回転、非回転は連動する。このため、排出ロール70eを回転させると他の搬送ロール70も回転してしまう。例えば、原稿詰まりの発生と判定された場合に、図13に示されるように、後端部分が搬送経路68における上流部分68aで先端部分が搬送経路68における下流部分68bに位置する原稿Gが搬送経路68の途中で停止している場合がある。
【0083】
ここで、比較形態に係る読取装置522では、制御装置580は、原稿Gの長さに係わらず、全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。つまり、制御装置580は、原稿Gの搬送方向の長さが閾値未満の場合にも、全ての搬送ロール70を回転させる。これにより、排出センサ76cを通過し、かつ、排出ロール70eに挟み込まれた状態の原稿Gがある場合には、この原稿Gは排出部58に排出される。
【0084】
しかし、原稿Gの搬送方向の長さが閾値未満の場合にも全ての搬送ロール70を回転させると、図13図14に示されるように、搬送経路68の途中で停止していた原稿G全体が、搬送経路68における下流部分68bに移動してしまうことがある。
【0085】
このように、搬送方向の長さが閾値未満の原稿Gの場合に、原稿G全体が、開閉カバー64を開放位置に配置しても開放されない搬送経路68における下流部分68bに移動してしまう。そして、原稿G全体が搬送経路68における下流部分68bに移動すると、開閉カバー64を開放位置に配置してもこの原稿Gを取り除くことが容易ではなくなる。
【0086】
このような事例を避けるため、本実施形態では、搬送方向の長さが閾値長さ以上の原稿Gの場合のみ、搬送ロール70を回転させるようになっている。そして、本実施形態では、全ての搬送ロール70が予め決められた時間だけ回転すると、ステップS400へ移行する。
【0087】
ステップS400では、制御装置80は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示する。そして、ステップS500へ移行する。
【0088】
ステップS500では、制御装置80は、開閉カバー64が開閉されたか否かを判定する。開閉カバー64の開閉については、図3図4に示す開閉センサ65によって検知される。具体的には、原稿詰まりの発生の表示を見たユーザが、開閉カバー64を開放して詰まった原稿Gを取り除き、さらに、原稿Gを取り除いた後に開閉カバー64を閉じる。このため、制御装置80は、開閉カバー64が開閉されたか否かを判定する。開閉カバー64が開閉されている場合は、ステップS600へ移行する。なお、開閉カバー64が開閉されていない場合は、ステップS400へ移行して、制御装置80は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示している状態を維持する。
【0089】
ステップS600では、制御装置80は、全ての搬送センサ76が原稿Gを検知していない非検知状態か否かを判定する。全ての搬送センサ76が非検知状態の場合は、ステップS700へ移行する。なお、何れかの搬送センサ76が原稿Gを検知している検知状態の場合は、ステップS400へ移行して、制御装置80は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示している状態を維持する。
【0090】
ステップS700では、制御装置80は、ユーザインターフェースに、取り除いた原稿Gを積載部56に戻す表示をして一連の動作を終了させる。
【0091】
なお、ステップS100で、排出センサ76cが非検知状態ではない場合(検知状態の場合)には、ステップS400へ移行して、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生が表示され後、ステップS500へ移行する。
【0092】
また、ステップS200で、原稿Gの長さが閾値長さ未満と判定された場合に、ステップS400へ移行して、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生が表示され後、ステップS500へ移行する。
【0093】
(まとめ)
以上説明したように、読取装置22においては、原稿詰まりが発生した場合に、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ以上のときに、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。このため、複数の搬送ロールの回転及び非回転が連動している構成において、原稿詰まりが発生したときに複数の搬送ロールの停止状態を維持させる場合と比して、閾値長さ以上の原稿Gが排出ロール70eに挟み込まれた状態が維持されるのが抑制される。
【0094】
また、読取装置22においては、原稿詰まりが発生した場合に、原稿Gの搬送方向の長さが閾値長さ以上の場合に、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を回転させる。このため、搬送方向の長さが閾値未満の原稿G全体が搬送経路68における下流部分68bへ移動するのが抑制される。換言すれば、原稿Gの搬送方向の長さが閾値未満の場合に、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70の停止状態を維持することで、開閉カバー64を開放されることで、搬送方向の長さが閾値未満の原稿Gが容易に取り除ける。
【0095】
また、読取装置22においては、制御装置80は、原稿Gの搬送方向の長さが、原稿搬送方向で隣り合う一対の搬送ロール70間距離の中で最も長い最長ロール間距離に対して予め決められた長さ以上の場合に、閾値長さ以上と判定する。ここで、ロール間距離は、読取装置22で画像を読み取ることができる最も短い原稿Gを考慮して決められる。このため、ロール間距離に係わらず閾値長さが常に一定の場合と比して、読取装置毎に適切な閾値長さが決められる。
【0096】
また、画像形成装置10においては、原稿詰まりが発生した場合に、搬送方向の長さが閾値未満の原稿Gについては容易に取り除ける位置に留められるため、読取装置22を備えていない場合と比して、保守が容易となる。
【0097】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る読取装置、及び画像形成装置の一例について図15図17に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0098】
第2実施形態に係る読取装置122に備えられた制御装置180(図17参照)が各部を制御する。以下、原稿詰まりが発生したと制御装置180が判定した場合の各部の動作について、図15に示すフロー図に従って説明する。
【0099】
〔原稿詰まりの発生時〕
制御装置180は、原稿詰まりの発生と判定すると、駆動源72を非稼働として全ての搬送ロール70を停止させる。そして、ステップS1100へ移行する。
【0100】
ステップS1100では、制御装置180は、排出センサ76cが非検知状態か否かを判定する。排出センサ76cが非検知状態の場合は、ステップS1200へ移行し、排出センサ76cが非検知状態ではない場合(検知状態の場合)は、ステップS1400へ移行する。
【0101】
ステップS1200では、制御装置180は、図16に示す搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止しているか否かを判定する。具体的には、制御装置180は、搬送経路68における上流部分68aに配置された上流センサ76aによって原稿Gが検知された原稿通過時間が、原稿詰まりの発生前後で閾値時間以上異なっているか否かを判定する。原稿通過時間とは、上流センサ76aによって原稿Gが検知されている時間である。
【0102】
ここで、原稿詰まりが発生して搬送ロール70が停止する直前の原稿通過時間を「発生後通過時間」とする。一方、発生後通過時間の直前の原稿通過時間を「通常通過時間」とする。そして、制御装置180は、発生後通過時間が、例えば、通常通過時間の1.2倍以上の場合に、原稿通過時間が、原稿詰まりの発生前後で閾値時間以上異なっていると判定する。
【0103】
搬送経路68における上流部分68aに配置された上流センサ76aによって検知された原稿通過時間が、原稿詰まりの発生前後で閾値時間以上異なっていることで、制御装置180は、図16に示されるように、搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定する。
【0104】
原稿通過時間が、原稿詰まりの発生前後で閾値時間以上異なっている場合は、ステップS1300へ移行し、原稿通過時間が、前述以外の場合は、ステップS1400へ移行する。
【0105】
ステップS1300では、制御装置180は、駆動源72を制御し、全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。全ての搬送ロール70が予め決められた時間だけ回転すると、ステップS1400へ移行する。
【0106】
ステップS1400では、制御装置180は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示する。そして、ステップS1500へ移行する。
【0107】
ステップS1500では、制御装置180は、開閉カバー64が開閉されたか否かを判定する。開閉カバー64の開閉については、図16に示す開閉センサ65によって検知される。開閉カバー64が開閉されている場合は、ステップS1600へ移行する。なお、開閉カバー64が開閉されていない場合は、ステップS1400へ移行して、制御装置180は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示している状態を維持する。
【0108】
ステップS1600では、制御装置180は、全ての搬送センサ76が原稿Gを検知していない非検知状態か否かを判定する。全ての搬送センサ76が原稿Gを検知していない非検知状態の場合は、ステップS1700へ移行する。なお、何れかの搬送センサ76が原稿Gを検知している検知状態の場合は、ステップS1400へ移行して、制御装置180は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示している状態を維持する。
【0109】
ステップS1700では、制御装置180は、ユーザインターフェースに、取り除いた原稿Gを積載部56に戻す表示をして一連の動作を終了させる。
【0110】
なお、ステップS1100で、排出センサ76cが非検知状態ではない場合(検知状態の場合)には、ステップS1400へ移行して、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生が表示され後、ステップS1500へ移行する。
【0111】
また、ステップS1200で、原稿通過時間が、原稿詰まりの発生前後で閾値時間以上異なっていない場合は、ステップS1400へ移行して、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生が表示され後、ステップS1500へ移行する。
【0112】
(まとめ)
以上説明したように、読取装置122においては、原稿詰まりが発生した場合に、原稿Gが搬送経路68における上流部分68aで停止しているときに、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。このため、原稿詰まりが発生したときに複数の搬送ロールの停止状態を維持させる場合と比して、原稿Gが排出ロール70eに挟み込まれた状態が維持されるのが抑制される。
【0113】
また、読取装置122においては、原稿Gが搬送経路68における上流部分68aで停止しているときに、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。このため、搬送ロール70を回転させても、搬送経路68における上流部分68aで停止していた原稿Gの少なくとも一部は、搬送経路68における上流部分68aに留まる。これにより、開閉カバー64を開放位置に配置することで、搬送経路68における上流部分68aで移動した原稿Gが取り除かれる。
【0114】
また、読取装置122においては、制御装置180は、上流センサ76aによって検知された原稿通過時間が、原稿詰まりの発生前後で閾値時間以上異なっている場合に、搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定する。このため、原稿Gが停止している位置を判定するためにセンサの数を増やすことなく、原稿Gが搬送経路68における上流部分68aに停止しているのが判定される。
【0115】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る読取装置、及び画像形成装置の一例について図18図21に従って説明する。なお、第3実施形態については、第2実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0116】
第3実施形態に係る読取装置222に備えられた制御装置280(図21参照)が各部を制御する。また、読取装置222は、図19に示されるように、搬送経路68における下流部分68bで、かつ、原稿搬送方向において読取位置Rの上流側には、間隔をあけて一対の搬送センサ76が配置されている。具体的には、原稿搬送方向の上流側から下流側に向けて、レジセンサ76b及び補助センサ76dがこの順番で並んでいる。以下、原稿詰まりが発生したと制御装置280が判定した場合の各部の動作について、図18に示すフロー図に従って説明する。
【0117】
〔原稿詰まりの発生時〕
制御装置280が、原稿詰まりの発生と判定すると、駆動源72を非稼働として全ての搬送ロール70を停止させる。そして、ステップS2100へ移行する。
【0118】
ステップS2100では、制御装置280は、排出センサ76cが非検知状態か否かを判定する。排出センサ76cが非検知状態の場合は、ステップS2200へ移行し、排出センサ76cが非検知状態ではない場合(検知状態の場合)は、ステップS2400へ移行する。
【0119】
ステップS2200では、制御装置280は、図19に示す搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止しているか否かを判定する。具体的には、制御装置280は、上流側のレジセンサ76bが原稿Gを検知している検知状態で、かつ、下流側の補助センサ76dが原稿Gを検知していない非検知状態であるか否かを判定する。
【0120】
上流側のレジセンサ76bが検知状態で、かつ、下流側の補助センサ76dが非検知状態であることで、制御装置280は、図19に示されるように、搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定する。
【0121】
レジセンサ76bが検知状態で、かつ、補助センサ76dが非検知状態である場合に、ステップS2300へ移行し、前述以外の場合は、ステップS2400へ移行する。
【0122】
ステップS2300では、制御装置280は、駆動源72を制御し、全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止しているため、全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させても、図20に示されるように、少なくとも原稿Gの一部が、搬送経路68における上流部分68aに留まる。全ての搬送ロール70が予め決められた時間だけ回転すると、ステップS2400へ移行する。
【0123】
ステップS2400では、制御装置280は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示する。そして、ステップS2500へ移行する。
【0124】
ステップS2500では、制御装置280は、開閉カバー64が開閉されたか否かを判定する。開閉カバー64が開閉されている場合は、ステップS2600へ移行する。なお、開閉カバー64が開閉されていない場合は、ステップS2400へ移行して、制御装置280は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示している状態を維持する。
【0125】
ステップS2600では、制御装置280は、全ての搬送センサ76が原稿Gを検知していない非検知状態か否かを判定する。全ての搬送センサ76が原稿Gを検知していない非検知状態の場合は、ステップS2700へ移行する。なお、何れかの搬送センサ76が原稿Gを検知している検知状態の場合は、ステップS2400へ移行して、制御装置280は、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生を表示している状態を維持する。
【0126】
ステップS2700では、制御装置280は、ユーザインターフェースに、取り除いた原稿Gを積載部56に戻す表示をして一連の動作を終了させる。
【0127】
なお、ステップS2100で、排出センサ76cが非検知状態ではない場合(検知状態の場合)には、ステップS2400へ移行して、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生が表示され後、ステップS2500へ移行する。
【0128】
また、ステップS2200で、レジセンサ76bが検知状態で、かつ、補助センサ76dが非検知状態ではない場合に、ステップS2400へ移行し、ユーザインターフェースに、原稿詰まりの発生が表示され後、ステップS2500へ移行する。
【0129】
(まとめ)
以上説明したように、読取装置222においては、原稿詰まりが発生した場合に、原稿Gが搬送経路68における上流部分68aで停止しているときに、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。このため、原稿詰まりが発生した場合に複数の搬送ロールの停止状態を維持させる場合と比して、原稿Gが排出ロール70eに挟み込まれた状態が維持されるのが抑制される。
【0130】
また、読取装置222においては、原稿Gが搬送経路68における上流部分68aで停止しているときに、排出ロール70eを含む全ての搬送ロール70を予め決められた時間だけ回転させる。このため、搬送ロール70を回転させても、搬送経路68における上流部分68aで停止していた原稿Gの少なくとも一部は、搬送経路68における上流部分68aに留まる。これにより、開閉カバー64を開放位置に配置することで、搬送経路68における上流部分68aで移動した原稿Gが取り除かれる。
【0131】
また、読取装置222においては、制御装置280は、上流側のレジセンサ76bが検知状態で、かつ、下流側の補助センサ76dが非検知状態である場合に、搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定する。換言すれば、制御装置280は、装置本体62の内部で詰まった原稿Gの先端位置によって、搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定する。このため、搬送経路68における下流部分68bに配置された一個のセンサが検知状態か否かで搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定する場合と比して、搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止しているのが精度良く判定される。
【0132】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、搬送センサ76として光学式のセンサが用いられたが、搬送される原稿Gと接触して原稿Gの有無を検知する機械式センサ等であってもよい。
【0133】
また、上記第1実施形態では、分離ロール70aと第一搬送ロール70bとの間の距離を100とした場合に、原稿Gの長さが140以上のときに原稿Gの長さが閾値長さ以上としたが、140以外であってもよい。例えば、160以上であってもよい。
【0134】
また、上記第2、3実施形態では、特に説明しなかったが、原稿詰まりが発生した場合に、上流センサ76aが原稿Gを検知している検知状態のときに搬送経路68における上流部分68aに原稿Gが停止していると判定してもよい。
【符号の説明】
【0135】
10 画像形成装置
20 画像形成部
22 読取装置
44 読取部
62 装置本体
64 開閉カバー(開閉部の一例)
68 搬送経路
68a 上流部分
68b 下流部分
70 搬送ロール
70a 分離ロール(搬送ロールの一例)
70b 第一搬送ロール(搬送ロールの一例)
70c 第二搬送ロール(搬送ロールの一例)
70d 第三搬送ロール(搬送ロールの一例)
70e 排出ロール(搬送ロールの一例)
76 搬送センサ(検知部の一例)
76a 上流センサ(検知部の一例)
76b レジセンサ(検知部の一例)
76c 排出センサ(検知部の一例)
76d 補助センサ(検知部の一例)
80 制御装置(制御部の一例)
122 読取装置
180 制御装置(制御部の一例)
222 読取装置
280 制御装置(制御部の一例)




図1
図2
図3
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図5
図6
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