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特許7643333個品管理装置、制御方法、システム、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】個品管理装置、制御方法、システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250304BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20250304BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0601
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021524783
(86)(22)【出願日】2020-05-27
(86)【国際出願番号】 JP2020020853
(87)【国際公開番号】W WO2020246326
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2023-04-05
(31)【優先権主張番号】P 2019105386
(32)【優先日】2019-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】内村 淳
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-133033(JP,A)
【文献】特開2007-004672(JP,A)
【文献】特開2007-310882(JP,A)
【文献】特開2004-318597(JP,A)
【文献】特開2002-140581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個品管理装置であって、
商品の識別情報及びユーザの嗜好を示す嗜好情報を取得する取得部と、
前記取得した識別情報で特定される商品の各個品について、前記取得した嗜好情報と、その個品の属性情報とが関連する度合いを算出し、前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品の中から、算出した前記関連する度合いが高い前記属性情報を持つ個品を1つ以上特定し、特定した個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する生成部と、を有し、
当該個品管理装置は、複数の個品それぞれについての個品情報を記憶した記憶装置から、前記属性情報および前記撮像画像を取得し、
前記個品情報は、商品の識別情報、個品の識別情報、個品に関する前記撮像画像、および個品の前記属性情報を含み、
前記記憶装置は、前記複数の個品に関する前記撮像画像として、個品ごとに異なる画像を予め記憶しており、
前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品のそれぞれは、同じ当該識別情報かつ同じ名称で管理される当該商品に属する一つ一つの物であり、
前記商品は、ハンドメイド品、生鮮食品、生き物、およびのうちのいずれかである
個品管理装置。
【請求項2】
前記生成部は、算出した前記関連する度合いに基づき、出力順序を決定し、それらの個品に関する撮像画像が前記決定された出力順序で出力される前記出力情報を生成する、請求項1に記載の個品管理装置。
【請求項3】
前記出力情報に示される個品のうち、前記ユーザによって選択された個品の識別情報を取得する第2取得部と、
前記取得した個品の識別情報で特定される個品の購入処理を行う購入処理部と、を有し、
前記購入処理部は、
前記ユーザによって選択された個品について、その選択の後に生成された撮像画像を出力し、
その出力に応じ、前記ユーザによってその個品を購入することが選択された場合、その個品の購入処理を実行する、請求項1または2に記載の個品管理装置。
【請求項4】
前記ユーザによって選択された個品について、その選択の後に生成される撮像画像は、その個品を保管場所から取り出す装置に設けられたカメラによって生成される、請求項3に記載の個品管理装置。
【請求項5】
前記購入処理部によって購入処理が行われた個品の属性に基づいて前記ユーザの前記嗜好情報を更新する更新部を有する、請求項3または4に記載の個品管理装置。
【請求項6】
前記更新部は、購入処理が行われた個品の撮像画像から、その個品の1つ以上の属性についての属性値を算出し、前記算出した属性値で前記ユーザの前記嗜好情報を更新する、請求項5に記載の個品管理装置。
【請求項7】
前記生成部は、前記1つ以上の個品のグループについて、そのグループに含まれるいずれか1つの個品の、当該個品に関する前記撮像画像を表示させるための前記出力情報を生成する、請求項1に記載の個品管理装置。
【請求項8】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
商品の識別情報及びユーザの嗜好を示す嗜好情報を取得する取得ステップと、
前記取得した識別情報で特定される商品の各個品について、前記取得した嗜好情報と、その個品の属性情報とが関連する度合いを算出し、前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品の中から、算出した前記関連する度合いが高い前記属性情報を持つ個品を1つ以上特定し、特定した個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する生成ステップと、を有し、
複数の個品それぞれについての個品情報を記憶した記憶装置から、前記属性情報および前記撮像画像を取得するステップをさらに有し、
前記個品情報は、商品の識別情報、個品の識別情報、個品に関する前記撮像画像、および個品の前記属性情報を含み、
前記記憶装置は、前記複数の個品に関する前記撮像画像として、個品ごとに異なる画像を予め記憶しており、
前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品のそれぞれは、同じ当該識別情報かつ同じ名称で管理される当該商品に属する一つ一つの物であり、
前記商品は、ハンドメイド品、生鮮食品、生き物、およびのうちのいずれかである
制御方法。
【請求項9】
ユーザ端末と個品管理装置を含むシステムであって、
前記ユーザ端末は、
ユーザから、商品を選択する入力を受け付け、選択された商品の識別情報を前記個品管理装置へ出力し、
前記ユーザの嗜好を示す嗜好情報の入力を受け付け、入力された嗜好情報を前記個品管理装置へ出力し、
前記個品管理装置は、
前記ユーザ端末から、前記選択された商品の識別情報及び前記ユーザの嗜好情報を取得し、
前記取得した識別情報で特定される商品の各個品について、前記取得した嗜好情報と、その個品の属性情報とが関連する度合いを算出し、前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品の中から、算出した前記関連する度合いが高い前記属性情報を持つ個品を1つ以上特定し、特定した個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成し、
前記個品管理装置は、複数の個品それぞれについての個品情報を記憶した記憶装置から、前記属性情報および前記撮像画像を取得し、
前記個品情報は、商品の識別情報、個品の識別情報、個品に関する前記撮像画像、および個品の前記属性情報を含み、
前記記憶装置は、前記複数の個品に関する前記撮像画像として、個品ごとに異なる画像を予め記憶しており、
前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品のそれぞれは、同じ当該識別情報かつ同じ名称で管理される当該商品に属する一つ一つの物であり、
前記商品は、ハンドメイド品、生鮮食品、生き物、およびのうちのいずれかである
システム。
【請求項10】
請求項8に記載の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は商品の購入に関する。
【背景技術】
【0002】
商品の購入を容易にするシステムが開発されている。例えば特許文献1は、仮想店舗で商品の販売を実現するシステムを開示している。このシステムでは、仮想的な店舗に、画像として商品が陳列されている。ユーザは、キー操作などの方法により、仮想店舗内を移動しながら、各商品の画像を閲覧することができる。また、ユーザが商品を選択すると、その商品の商品番号、価格、及び仕様などが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-196349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、1つの商品には複数の個品が存在する。そして、商品の購入者が、このような複数の個品の中から所望のものを選択して購入したいケースが考えられる。例えば現実の店舗でキャベツを購入する場合、購入者は、陳列されている複数のキャベツの中から購入したい個品を選択して購入する。この点、特許文献1の仮想店舗では、このような個品の存在が考慮されていない。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、購入者がコンピュータシステムを利用して商品を購入する場合に、各個品に関する情報を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の個品管理装置は、1)商品の識別情報及びユーザの嗜好情報を取得する取得部と、2)取得した嗜好情報と、取得した識別情報で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する生成部と、を有する。
【0007】
本発明の制御方法はコンピュータによって実行される。当該制御方法は、1)商品の識別情報及びユーザの嗜好情報を取得する取得ステップと、2)取得した嗜好情報と、取得した識別情報で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する生成ステップと、を有する。
【0008】
本発明のシステムはユーザ端末と個品管理装置を含む。
ユーザ端末は、1)ユーザから、商品を選択する入力を受け付け、選択された商品の識別情報を個品管理装置へ出力し、2)ユーザの嗜好に関する嗜好情報の入力を受け付け、入力された嗜好情報を個品管理装置へ出力する。
個品管理装置は、1)ユーザ端末から、選択された商品の識別情報及びユーザの嗜好情報を取得し、2)取得した嗜好情報と、取得した識別情報で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する。
【0009】
本発明のプログラムは、本発明の制御方法が有する各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、購入者がコンピュータシステムを利用して商品を購入する場合に、各個品に関する情報が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
図1】本実施形態の個品管理装置の概要を説明するための図である。
図2】実施形態1の個品管理装置の機能構成を例示する図である。
図3】個品管理装置を実現するための計算機を例示する図である。
図4】実施形態1の個品管理装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
図5】個品管理装置を利用した商品の購入の流れをより具体的に例示するフローチャートである。
図6】仮想店舗を提供する個品管理装置とその利用環境を例示する図である。
図7】個品情報をテーブル形式で例示する図である。
図8】仮想店舗において商品の選択を行うことができる画面を例示する図である。
図9】ユーザの嗜好を入力するための画面を例示する図である。
図10】出力部を有する個品管理装置を例示する図である。
図11】出力された出力情報の内容が表示された画面を例示する図である。
図12】実施形態2の個品管理装置の機能構成を例示するブロック図である。
図13】実施形態2の個品管理装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
図14】実施形態3の個品管理装置の機能構成を例示するブロック図である。
図15】実施形態3の個品管理装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また各ブロック図において、特に説明がない限り、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく機能単位の構成を表している。
【0014】
[実施形態1]
<概要>
図1は、本実施形態の個品管理装置の概要を説明するための図である。なお、図1は、個品管理装置2000に対する理解を容易にするための例示であり、個品管理装置2000の機能は図1に表されているものに限定されない。
【0015】
個品管理装置2000は、コンピュータシステムを利用した商品の購入に利用される。ここで、個品管理装置2000を利用して購入が行われる少なくとも1つの商品には、同じ商品に属するもののその性質や状態がそれぞれ異なりうる個品が存在する。個品とは、同じ識別情報(例えば JAN(Japanese Article Number)コード)で管理される商品に属する一つ一つの物である。例えばスーパーに、「A県産のキャベツ」という名称のキャベツが20個陳列されているとする。この場合、これら20個のキャベツそれぞれが、「A県産のキャベツ」という商品の個品である。以下、商品に割り与えられた識別情報を商品識別情報と呼び、個品に割り当てられた識別情報を個品識別情報と呼ぶ。前述のキャベツの例では、20個のキャベツそれぞれに割り当てられる識別情報が個品識別情報であり、「A県産のキャベツ」という商品に割り当てられる識別情報が商品識別情報である。
【0016】
個品管理装置2000は、個品管理装置2000を利用して商品を購入する人(ユーザ20)の嗜好に応じた情報を出力する。具体的には、まず、個品管理装置2000は、ユーザ20について、嗜好情報30を取得する。嗜好情報30は、ユーザ20の嗜好に関する情報を示す。また、個品管理装置2000は、対象商品の商品識別情報10を取得する。対象商品は、例えば、ユーザ20が興味を持っている(購入したいと思っている)商品である。
【0017】
個品管理装置2000は、取得した嗜好情報30と、商品識別情報10で特定される商品(すなわち、対象商品)の各個品の属性情報とに基づいて、出力情報40を生成する。例えば出力情報40には、対象商品の1つ以上の個品に関する撮像画像(個品画像)が含まれる。例えば個品管理装置2000は、対象商品の複数の個品の中から、ユーザ20の嗜好情報30が示す属性と類似する属性を持つ個品を特定し、特定された個品の個品画像を含む出力情報40を生成する。
【0018】
より具体的な例として、個品管理装置2000を利用して購入可能な商品として「A県産の豚肉」があり、ユーザ20がこの商品を購入しようとしているとする。また、ユーザ20が、脂身の少ない肉を好んでいるとする。この場合、ユーザ20の嗜好情報30には、肉に関するユーザ20の嗜好として、「脂身が少ない」という属性が示されている。そこで例えば、個品管理装置2000は、「A県産の豚肉」の商品識別情報10、及び「脂身が少ない」という肉の属性を示す嗜好情報30を取得する。そして個品管理装置2000は、「A県産の豚肉」という商品の複数の個品の中から、脂身が少ない個品を特定し、特定した個品の個品画像を含む出力情報40を生成する。
【0019】
なお、個品管理装置2000は、いわゆる BtoC(Business to Consumer)での利用に限定されず、BtoB(Business to Business)で利用されてもよい。後者の場合、例えば、卸売業者が、個品管理装置2000を利用して、小売業者に対してその商品を提供する。言い換えれば、小売業者は、店舗等で消費者に販売したい個品を、個品管理装置2000を利用して卸売業者から仕入れる。
【0020】
<作用効果の一例>
本実施形態の個品管理装置2000によれば、対象商品の商品識別情報10とユーザ20の嗜好情報30とに基づいて、対象商品の1つ以上の個品に関する出力情報40が生成される。このように出力情報40を生成することで、ユーザ20に対し、ユーザ20の嗜好情報30に応じて各個品に関する情報を提供することができる。例えば、個品管理装置2000は、ユーザ20の嗜好に合う個品に関する情報ほど優先的に出力されるように、出力情報40を生成する。これにより、ユーザ20は、自分の嗜好に合う個品に注力して個品の選択を行えるようになるため、個品管理装置2000の利便性が向上する。
【0021】
また、出力情報40には、個品の画像が含められる。そのため、ユーザ20は、各個品の特徴を視覚的に把握することができる。よって、ユーザ20にとって、自分の嗜好に合う個品をより容易に選択できる。
【0022】
以下、本実施形態についてさらに詳細を述べる。
【0023】
<機能構成の例>
図2は、実施形態1の個品管理装置2000の機能構成を例示する図である。個品管理装置2000は、取得部2020及び生成部2040を有する。取得部2020は、商品識別情報10及びユーザ20の嗜好情報30を取得する。生成部2040は、取得した嗜好情報30と、取得した商品識別情報10で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報40を生成する。
【0024】
<個品管理装置2000のハードウエア構成の例>
個品管理装置2000の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、個品管理装置2000の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0025】
図3は、個品管理装置2000を実現するための計算機1000を例示する図である。計算機1000は任意の計算機である。例えば計算機1000は、Personal Computer(PC)やサーバマシンなどの据え置き型の計算機である。その他にも例えば、計算機1000は、スマートフォンやタブレット端末などの可搬型の計算機である。なお、計算機1000は、個品管理装置2000を実現するために設計された専用の計算機であってもよいし、汎用の計算機であってもよい。
【0026】
計算機1000は、バス1020、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120を有する。バス1020は、プロセッサ1040、メモリ1060、ストレージデバイス1080、入出力インタフェース1100、及びネットワークインタフェース1120が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1040などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0027】
プロセッサ1040は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ1060は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス1080は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
【0028】
入出力インタフェース1100は、計算機1000と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース1100には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0029】
ネットワークインタフェース1120は、計算機1000を通信網に接続するためのインタフェースである。この通信網は、例えば LAN(Local Area Network)や WAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1120が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0030】
ストレージデバイス1080は、個品管理装置2000の各機能構成部を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1040は、これら各プログラムモジュールをメモリ1060に読み出して実行することで、各プログラムモジュールに対応する機能を実現する。
【0031】
<処理の流れ>
図4は、実施形態1の個品管理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。取得部2020は、対象商品の商品識別情報10を取得する(S102)。取得部2020は、ユーザ20の嗜好情報30を取得する(S104)。生成部2040は、対象商品の商品識別情報10と、ユーザ20の嗜好情報30とに基づいて、対象商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報40を生成する(S106)。
【0032】
図5は、個品管理装置2000を利用した商品の購入の流れをより具体的に例示するフローチャートである。まず、ユーザ20によって操作される端末(以下、ユーザ端末)が、個品管理装置2000へアクセスする(S202)。例えば個品管理装置2000へのアクセスは、後述する仮想店舗やショッピングサイトへのログインなどを意味する。個品管理装置2000は、ユーザ端末に対し、対象商品を選択する入力を促す情報(例えば、商品の選択画面)を出力する(S204)。ユーザ端末は、対象商品を選択する入力をユーザ20から受け付ける。(S206)。ユーザ端末は、選択された商品の商品識別情報10を個品管理装置2000へ送信する(S208)。取得部2020は、ユーザ端末によって送信された商品識別情報10を、対象商品の商品識別情報10として取得する(S102)。
【0033】
個品管理装置2000は、ユーザ端末に対し、ユーザ20の嗜好の入力を促す情報(例えば、嗜好の選択画面)を出力する(S210)。ユーザ端末は、ユーザ20から、ユーザ20の嗜好を表す入力を受け付ける(S212)。ユーザ端末は、受け付けた情報を個品管理装置2000へ送信する(S214)。取得部2020は、ユーザ端末によって送信された情報を、嗜好情報30として取得する(S104)。
【0034】
なお、嗜好情報30は、対象商品を選択するごとに入力される代わりに、ユーザ20ごとに予め登録されていてもよい。この場合、個品管理装置2000は、記憶装置に記憶されている嗜好情報30を取得する。嗜好情報30を取得する方法のバリエーションについては後述する。
【0035】
個品管理装置2000は、取得した商品識別情報10と嗜好情報30に基づいて、出力情報40を生成する(S106)。個品管理装置2000はユーザ端末へ出力情報40を出力する(S216)。ユーザ端末は、出力情報40を取得し、出力情報40に基づく表示を行う(S218)。
【0036】
例えば出力情報40には、商品識別情報10で特定される個品のうち、嗜好情報30との関連度合いが高いものの情報のみが含まれる。この場合、ユーザ端末において、ユーザ20の嗜好に合う個品の情報のみが表示される。
【0037】
<利用例>
ここでは、個品管理装置2000の利用形態をより具体的に例示する。ただし、個品管理装置2000の実現形態はここで示す具体例に限定されない。
【0038】
<<利用例1>>
例えば個品管理装置2000は、ユーザ20に対し、仮想空間上の店舗(以下、仮想店舗)を提供する。ユーザ20は、仮想空間上で仮想店舗を動き回ることにより、買い物をすることができる。こうすることで、ユーザ20は、現実の店舗に行かなくても、あたかも現実の店舗で買い物をしているかのような感覚で、買い物をすることができる。なお、2次元又は3次元の仮想空間を動き回っている感覚をユーザに提供する技術としては、VR(Virtual Reality)関連の既存技術を利用することができる。
【0039】
図6は、仮想店舗を提供する個品管理装置2000とその利用環境を例示する図である。この例において、個品管理装置2000は、サーバ70で実現されている。サーバ70は、仮想店舗を利用できるサイト(例えば web サイト)をユーザ20に提供する。ユーザ20は、ユーザ端末60(例えば、ユーザ20が所有する携帯端末)を利用してこのサイトへアクセスすることで、仮想店舗を利用する。なお、ユーザ端末60は、個品管理装置2000と同様に、そのハードウエア構成が図3で例示される種々のコンピュータによって実現できる。
【0040】
仮想店舗内には、現実の店舗と同様に、様々な商品の売り場が設けられている。ユーザ20は、所定の操作(タッチパネルに対するタッチ操作など)で仮想店舗内を移動することで、所望の商品が置いてある売り場へ移動する。ここで、個品管理装置2000は、所望の売り場へより簡単に移動できる操作をユーザ20へ提供してもよい。例えば個品管理装置2000は、仮想店舗の地図から売り場を選択できる機能を提供する。この地図で売り場が選択されると、仮想店舗におけるユーザ20の位置が、選択した売り場へ変更される。その他にも例えば、個品管理装置2000は、商品の検索機能を提供し、検索によって特定された商品の売り場へユーザ20の位置を変更してもよい。
【0041】
仮想店舗内では、ユーザ端末60のディスプレイ装置に表示される画面の中(すなわち、仮想空間におけるユーザ20の視界)に含まれる商品の情報が表示される。ユーザ20は、画面に表示されている商品の中から、所望の商品を選択する。個品管理装置2000は、ここで選択された商品の商品識別情報10を、対象商品の商品識別情報10として取得する。
【0042】
さらに個品管理装置2000は、ユーザ20の嗜好情報30を取得し、対象商品の商品識別情報10とユーザ20の嗜好情報30とに基づいて、出力情報40を生成する。その結果、例えば、ユーザ20が選択した商品の個品のうち、ユーザ20の嗜好に合う個品に関する情報のみが画面に表示される。ユーザ20は、画面に表示された画像の中から、所望の個品の画像を選択する。選択された個品は、例えば、後述する購入予定リストに加えられる。
【0043】
このようにユーザ20は、あたかも現実の店舗で買い物をしているかのように仮想店舗の中を動き回りながら、商品及びその個品を選択していくことができる。ここで、現実の店舗で買い物をする利点の1つとして、各個品を比較して、所望の個品を選択できるという点がある。この点、個品管理装置2000によって提供される仮想店舗では、個品の選択を行えるため、現実の店舗で買い物をする感覚と同様の感覚で買い物をすることができる。さらに、ユーザ20の嗜好情報30を利用した個品の絞り込み等を行うことができるため、現実の店舗で買い物をするよりも、個品の選択が容易になる。よって、ユーザ20は、現実の店舗で買い物をしている感覚を享受しつつ、現実の店舗での買い物よりも容易に買い物を行うことができる。
【0044】
<<利用例2>>
個品管理装置2000は、必ずしも仮想店舗を提供する必要はない。例えば個品管理装置2000は、メニューを辿ったりキーワード検索をしたりすることで所望の商品を探すことができるショッピングサイトを提供する。この場合においても、個品管理装置2000は、サーバ70として実現することができる。
【0045】
ショッピングサイトにおいて商品に複数の個品が存在する場合、ユーザ20は、所望の個品を選択することができる。この際、ショッピングサイトで提供される個品の情報(前述した出力情報40)は、ユーザ20の嗜好情報30を利用して生成される。
【0046】
例えばショッピングサイトにおいて、ユーザ20が、メニューを辿るなどの方法で所望の商品を見つけ、その商品を選択する入力を行ったとする。個品管理装置2000は、ここで指定された商品の識別情報を、対象商品の商品識別情報10として取得する。そして、個品管理装置2000は、対象商品の各個品に関する出力情報40を出力する。その結果、ショッピングサイトにおいて、この出力情報の内容を表す画面が表示される。
【0047】
この際、例えば個品管理装置2000は、対象商品の個品のうち、ユーザ20の嗜好に合う個品についての情報のみを含む出力情報40を出力する。そのため、ショッピングサイトでは、対象商品の全ての個品の情報ではなく、ユーザ20の嗜好に合う個品の情報のみが表示される。
【0048】
このように、個品管理装置2000によって提供されるショッピングサイトでは、個品の選択を行える。そのため、ユーザ20は、商品単位の選択しか行えない一般的なショッピングサイトと比較し、より自分の嗜好に合ったものを選択することができる。また、個品の情報を含む出力情報40が、嗜好情報30に基づいて生成されるため、個品の選択がより容易になる。
【0049】
<利用形態3>
ユーザ端末60は、ユーザ20が所有する端末には限定されない。例えばユーザ端末60として、現実の店舗に設置されている端末を利用することができる。例えば現実の店舗を訪れた顧客が、好みに合う個品が店舗の売り場にない場合に、店舗に設置されているユーザ端末60を利用して、仮想店舗やショッピングサイト(以下、仮想店舗等)にアクセスできるようにする。後述する様に、例えば仮想店舗等では、現実の店舗のバックヤードに置かれている個品を閲覧できるようにする。こうすることで、顧客は、売り場に並べられている個品だけでなく、バックヤードに置かれている個品からも、好みに合う個品を探すことができる。
【0050】
なお、バックヤードに置かれている個品を仮想店舗等で選択した場合、その個品は、その店舗においてユーザ20に受け渡されてもよいし、ユーザ20の自宅などに配送されてもよい。前者の場合、例えば、仮想店舗等を介してユーザ20が選択した個品に関する情報が、バックヤードに設置されている端末に対して通知される。そして、この通知を把握した店員が、選択された個品をバックヤードから取り出し、ユーザ20に渡す。
【0051】
<現実の店舗との関係>
個品管理装置2000で扱われる個品は、個品管理装置2000を介して購入できるだけでなく、現実の店舗でも購入できるようにしてもよい。ただし、現実の店舗の売り場に置かれている個品を個品管理装置2000でも買えるようにすると、個品管理装置2000を介して購入された個品を売り場から取る作業(いわゆるピッキング)を店員が行おうとした際に、現実の店舗を訪れた顧客によってその個品が既に売り場から取られてしまっている可能性がある。
【0052】
そこで、個品管理装置2000では、現実の店舗のバックヤードに置かれている個品(言い換えれば、まだ売り場に置かれていない個品)を扱うことが好ましい。具体的には、以下のようにして個品を扱う。まず、個品がバックヤードに置かれている間は、個品管理装置2000を介してその個品を購入できる状態にしておく。すなわち、出力情報40には、その個品についての情報が含まれうるようにしておく。一方、個品がバックヤードから店舗の売り場に移されたら、個品管理装置2000を介してその個品を購入できない状態にする。すなわち、売り場に移された個品の情報は、出力情報40に含まれないようにしておく。なお、個品が購入可能か否かを管理する方法については後述する。
【0053】
<商品と個品について>
前述したキャベツなどに代表されるように、商品には、同じ商品に属するもののその性質や状態がそれぞれ異なる個品が存在しうる。現実の店舗を利用する場合、顧客は、いくつかの個品を比較して、より好みに合う個品を選択することが多いと考えられる。そこで個品管理装置2000は、ユーザ20が好みにあった個品を購入できるようにする。
【0054】
このように好みに合った個品を容易に選択できることは、個品ごとのばらつきが生じやすい商品の場合に特に好適である。例えば個品ごとのばらつきが生じやすい商品として、人手で作られる商品(いわゆるハンドメイド品)が挙げられる。具体的には、家具、ぬいぐるみ、靴、鞄、焼き物、及び美術品(絵画や彫刻など)などが挙げられる。その他にも例えば、個品ごとのばらつきが生じやすい商品として、生鮮食品(青果、肉、又は魚介など)が挙げられる。その他にも例えば、個品ごとのばらつきが生じやすい商品として、生き物が挙げられる。より具体的には、ペットショップで売られているペット、錦鯉や金魚などといった魚、及び盆栽や鉢植えなどの植物が挙げられる。その他にも例えば、個品ごとのばらつきが生じやすい商品として、製品の組み立てや製造に利用される種々の部品が挙げられる。
【0055】
ただし、個品管理装置2000を介して個品の選択を行える商品は、複数の個品が存在する任意の商品でよく、個品ごとのばらつきが生じやすい商品に限定されるわけではない。
【0056】
<個品に関する情報を管理する方法>
ユーザ20が嗜好に合った個品を選択できるようにするためには、個品の情報を管理する必要がある。以下、個品に関する情報を個品情報と呼ぶ。個品情報は、少なくとも、商品識別情報、個品識別情報、個品画像(個品の撮像画像)、及び属性情報(個品の属性を表す情報)を含む。
【0057】
図7は、個品情報をテーブル形式で例示する図である。図7のテーブルを、テーブル200と呼ぶ。テーブル200は、商品識別情報202、個品識別情報204、個品画像206、及び属性情報208という4つの列を有する。
【0058】
商品識別情報202は、個品が属する商品の識別情報である。個品識別情報204は、個品を他の個品と識別するための情報である。個品画像206は、個品をカメラで撮像することで得られた撮像画像である。
【0059】
属性情報208は、1つ以上の属性(特徴)についてその個品の属性値を示す。属性情報208の用途の1つは、個品がユーザの嗜好に合うものであるか否かを判定するために利用することである。属性情報208に示す属性には、個品の特徴を表す様々な情報を採用できる。例えば、肉や魚介の属性には、量(肉のグラム数や魚の切り身の枚数など)、脂の多さ、1枚当たりのサイズ、筋の多さ、及び水分含有量などを採用できる。その他にも例えば、青果の属性には、糖度、水分含有量、サイズ、成熟度合い、及び黒ずみの多さなどを採用できる。その他にも例えば、家具の属性には、色の濃さ、及び木目の大きさや量などを採用できる。その他にも例えば、ぬいぐるみの属性には、表情(「笑っている」や「キリっとしている」など)、硬さ、及び触り心地などを採用できる。その他にも例えば、ペットの属性には、模様、及びサイズなどを採用できる。
【0060】
また、個品の属性として、その個品の保管状態に関する特徴も採用できる。例えば、個品の周囲の温度、湿度、及び照度などを、個品の属性として扱う。なお、保管場所の温度等は変化しうる。そこで、これら保管状態に関する属性の属性値には、例えば、センサによって測定された値の履歴(測定値のリスト)を用いてもよいし、測定値の統計値(平均値など)を用いてもよい。
【0061】
また、個品の属性として、製造年月日(生き物の場合は生後の経過日数)、納入日、消費期限、及び保証期限などといった時間に関する特徴も採用できる。その他にも例えば、個品の属性として、キズの有り無しなども採用できる。
【0062】
ここで、前述した種々の属性の中には、肉や魚介の筋の多さ、青果の黒ずみの多さ、及び家具等のキズの有無などのように、好みが分かれにくいものもある。例えば一般的に、キズは無い方が好ましいと考えられる。しかしながら、これらの属性については、一般的には好まれない特徴の個品でも問題ないことを嗜好情報30に示しておく(「キズ有りでも問題なし」など)ことで、そのような特徴を持つために値下げされている商品を、ユーザ20にリコメンドできるようになる。より具体的には、「キズ有りでも問題なし」という嗜好が嗜好情報30に示されている場合には、キズが有る家具の個品の情報も出力情報40に含める一方で、「キズ有りでも問題なし」という嗜好が嗜好情報30に示されていない場合には、キズが無い家具の個品の情報のみを出力情報40に含めるなどといった処理が実現される。
【0063】
個品情報に含まれる情報は、前述した情報だけに限定されない。例えば個品情報は、個品が購入可能な状態か否かを示す選択可能フラグを含んでもよい。例えば、或る個品がまだ購入されておらず、なおかつその個品がバックヤードに置かれている場合には、その個品の選択可能フラグを「選択可」に設定しておく。そして、その個品が購入されてしまったり、バックヤードから売り場に移されてしまった場合には、その個品の選択可能フラグの値が、「選択可」から「選択不可」に変更される。
【0064】
例えば個品管理装置2000は、個品管理装置2000を介して選択できることが選択可能フラグによって示されている個品のみを、出力情報40に含めるようにする。こうすることで、既に他のユーザに購入された商品や、店舗の売り場に並べられた個品については、個品管理装置2000を介して選択できないようにすることができる。
【0065】
ここで、個品をバックヤードから売り場へ移動させる場合、選択可能フラグの値を変更する必要がある。この作業は、例えば、個品を売り場へ移動する作業を行う店員によって行われる。例えば店員は、何らかの端末(例えば、店員が所持する携帯端末)を用いて、売り場へ移動する個品を特定する処理(例えば、個品識別情報が記録されたタグを読み取る処理)を行う。以下、この端末を店員端末と呼ぶ。店員端末は、読み取った個品識別情報を個品管理装置2000へ送信する。個品管理装置2000は、店員端末から受信した個品識別情報を示す個品情報の選択可能フラグを、選択不可に変更する。
【0066】
売り場へ移動される個品を特定する方法は、店員端末を利用する方法に限定されない。例えば、バックヤードの出口や売り場などに、個品に付与されている個品識別情報を読み取るリーダを設置しておく。こうすることで、バックヤードの出口を通過した個品や、売り場に並べられた個品の個品識別情報が、リーダによって読み取られる。そして、このリーダによって読み取られた個品識別情報が個品管理装置2000へ送信されるようにしておくことで、店員が明示的な操作を行うことなく、売り場に移された各個品の選択可能フラグを選択不可に変更することができる。
【0067】
なお、選択可能フラグを更新する処理を行う装置は、個品管理装置2000には限定されない。選択可能フラグの更新は、個品情報が記憶されている記憶装置へアクセス可能な任意の装置が行うことができる。
【0068】
<個品情報の生成方法>
個品情報を生成する方法は様々である。例えば個品が、その個品を製造している業者から、個品管理装置2000を介して選択できる個品を管理する場所(以下、個品管理場所)に納入されるとする。例えば個品管理場所は、店舗のバックヤードなどである。この場合、例えば個品情報は、個品管理場所に納入された個品の検品作業を通じて生成される。具体的には、検品を行う作業員(以下、検品作業員)が、検品した商品に関する情報を入力することにより、個品情報が生成される。
【0069】
まず検品作業員は、検品作業に利用する端末(以下、検品端末)を利用して、検品対象の個品の商品識別情報を読み取る。ここで、検品対象の個品の商品識別情報を読み取る方法には、既存の技術を利用することができる。例えば、商品識別情報として JAN コードを利用する場合、個品に付されたバーコードをバーコードリーダで読み取ることにより、商品識別情報を読み取ることができる。
【0070】
さらに検品作業員は、検品する個品に対し、その個品の個品識別情報を付加する。例えば、個品に取り付け可能な記憶媒体(IC タグなど)に個品識別情報を格納しておき、その記憶媒体を個品に対して取り付けることにより、個品に対して個品識別情報を付加する。なお、個品に対して個品識別情報を付加する詳細な方法については後述する。
【0071】
また、検品作業員は、検品端末に設けられているカメラを利用して、検品する個品を撮像する。これによって生成される撮像画像が、個品画像として利用される。なお、個品の撮像は、作業員による人手の作業ではなく、自動的に行われてもよい。例えば、個品がベルトコンベアを流れる場合、ベルトコンベアの所定の位置に個品を撮像するためのカメラを設置しておき、そのカメラによって個品の撮像が自動的に行われるようにしておく。カメラによる撮像が自動的に行われるようにする技術には、既存の技術を利用することができる。
【0072】
個品の属性情報は、例えば、検品作業員によって入力される。その他にも例えば、外見で判断可能な属性については、個品画像を画像解析することで特定されてもよい。その他にも例えば、属性値の特定にセンサを利用する場合(例えば、糖度や水分含有量など)、検品作業員がセンサを利用して検品対象の個品について測定を行い、その測定値が属性情報に設定される。ただし、センサによる測定は、自動的に行われるようにしてもよい。例えば、個品が流れるベルトコンベアの所定の位置にセンサを設置しておき、その場所を個品が通過する際に自動的に測定が行われるようにしておく。センサによる測定が自動的に行われるようにする技術には、既存の技術を利用することができる。
【0073】
個品情報は、個品管理装置2000からアクセス可能な記憶装置に記憶される。例えば、個品情報を管理するためのデータベースを作成し、そのデータベースに各個品の個品情報を登録する。例えば個品情報の登録は、検品端末によって行われる。
【0074】
前述した様に、各個品には、個品識別情報が付加される。個品に個品情報を付加する方法には、様々な方法を採用できる。例えば、IC タグなどといった個品に取り付け可能な記憶媒体に、個品識別情報を記憶させておく。そして、個品に対し、その個品の個品識別情報が記憶されている記憶媒体が取り付けられる。この場合、個品に取り付けられた記憶媒体から個品識別情報を読み出すことにより、その個品を特定することができる。
【0075】
その他にも例えば、個品識別情報をバーコードや QR コード(登録商標)などのコードに変換し、そのコードが印字された媒体(シールなど)を、対応する個品に取り付けてもよい。この場合、個品に取り付けられたコードをコードリーダなどで読み取ることにより、その個品の個品識別情報を読み取ることができる。
【0076】
その他にも例えば、個品識別情報を表す文字列が印字された媒体(シールなど)を個品に取り付けてもよい。この場合、例えば、個品に取り付けられた媒体をカメラで撮像し、得られた撮像画像に対して文字認識を行うことにより、その個品の個品識別情報を特定することができる。
【0077】
なお、個品識別情報以外の情報も、同様の方法で個品に付加してもよい。例えば、個品画像も、個品識別情報等と同様の方法により、個品に付加しておく。例えば、個品に取り付ける記憶媒体に、その個品の個品画像を記憶させておく。
【0078】
個品情報を生成する方法は、検品作業の際に生成する方法に限定されない。例えば、商品の製造元の業者において個品情報を生成するようにしてもよい。例えば個品情報は、製造元の業者から出荷される際に、出荷する個品を用意する作業を行う作業員によって生成されたり、製造過程において、コンベア上で個品を搬送している際に個品の画像を撮影することにより生成されたりしてもよい。なお、その具体的な生成方法には、前述した検品作業を通じた方法と同様のものを採用できる。ここで、製造元の業者において生成された個品画像は、製造元の業者における検品作業にも利用しうる。例えば、各個品の画像を基準の画像と比較することにより、各個品の検品作業を行うことが考えられる。
【0079】
製造元の業者によって生成された個品情報は、例えば、商品の製造元の業者が提供するサーバによって管理される記憶装置て管理される。この場合、個品管理装置2000は、このサーバにアクセスすることで、各個品の個品情報を取得することができる。ただし、個品情報は、個品管理装置2000が取得できる態様で管理されていればよく、個品情報の格納場所は前述した例に限定されない。
【0080】
このように商品の出荷時に個品情報を生成する場合、前述した個品識別情報などを個品に付加する作業も、商品の出荷時に行っておくことが好適である。すなわち、各個品は、その個品の個品識別情報などが付加された状態(例えば、個品識別情報が格納された IC タグが取り付けられた状態)で、個品管理場所に納入される。
【0081】
<商品識別情報10の取得:S102、S204~S208>
取得部2020は対象商品の商品識別情報10を取得する(S102)。対象商品は、個品管理装置2000を利用して選択可能な商品のうち、ユーザ20によって選択されたものである。
【0082】
取得部2020が対象商品の商品識別情報10を取得する方法は任意である。例えば個品管理装置2000は、ユーザ端末60に対し、商品を選択可能な選択画面を提供する(S204)。ユーザ20は、ユーザ端末60に表示された選択画面に対して所定の操作を加えることにより、商品の選択を行う。ユーザ端末60は、選択された商品を表す情報を個品管理装置2000へ送信する(S206、S208)。ここで選択された商品が、対象商品として扱われる。そこで取得部2020は、選択された商品の商品識別情報10を取得する。
【0083】
例えば個品管理装置2000が、前述した仮想店舗を提供するとする。この場合、例えば取得部2020は、仮想店舗においてユーザ20の視界に入っている商品を表す画面を、ユーザ端末60に提供する(S204)。ユーザ20は、ユーザ端末60に表示された画面に対して所定の操作を加えることにより、商品の選択を行う。ユーザ端末60は、選択された商品を表す情報を個品管理装置2000へ送信する(S206、S208)。
【0084】
図8は、仮想店舗において商品の選択を行うことができる画面を例示する図である。画面110は、仮想店舗におけるユーザ20の視界に含まれる景色を表している。ユーザ20の視界には、商品Aと商品Bが含まれている。そのため、画面110には、商品Aと商品Bが存在することを表すポップアップが表示されている。
【0085】
ユーザ20は、このポップアップをタップやクリック等の操作によって選択することで、商品を選択することができる。例えば、ユーザ20が商品Aのポップアップを選択すると、商品Aが対象商品として扱われる。
【0086】
なお、商品を選択する操作は、ポップアップを選択する操作に限定されない。例えば、商品がユーザ20の視界の中心に位置したことに応じて、その商品が選択されてもよい。すなわち、ユーザ20は、選択したい商品がその視界の中心に来るように視界を動かす。この際、画面110に視界の中心を表すマークを表示させ、そのマークと重なった商品が選択されるようにしてもよい。
【0087】
前述した様に、個品管理装置2000の利用形態は、仮想店舗を提供する形態に限定されない。例えば個品管理装置2000が、前述したショッピングサイトを提供するとする。この場合、例えば取得部2020は、ユーザ20に対し、キーワードによって商品を検索できる画面や、階層的なメニューを辿ることによって商品を選択できる画面を提供する(S204)。ユーザ20は、これらの画面を利用して、商品の選択を行う。ユーザ端末60は、選択された商品を表す情報を個品管理装置2000へ送信する(S206、S208)。なお、キーワード検索によって商品を選択できるようにする具体的な技術や、階層的なメニューを辿ることで商品を選択できるようにする具体的な技術には、既存の技術を利用することができる。
【0088】
<嗜好情報30の取得:S104>
取得部2020は、ユーザ20の嗜好情報30を取得する。例えばユーザ20の嗜好情報30は、個品管理装置2000からアクセス可能な記憶装置に予め記憶させておく。例えば、個品管理装置2000を利用する前提として、ユーザ20がユーザ登録を行うようにする。ここで、ユーザ登録の際、ユーザに関する様々な情報が含まれるユーザ情報を生成し、個品管理装置2000からアクセス可能な記憶装置に記憶させておく。ユーザ情報では、ユーザ20の識別情報(以下、ユーザ識別情報)と、そのユーザ20の嗜好情報30とを含めておく。
【0089】
ここで、ユーザ登録を受け付ける装置は、個品管理装置2000であってもよいし、個品管理装置2000以外の装置であってもよい。説明を分かりやすくするため、以降の例では、ユーザ登録に個品管理装置2000が利用されるものと仮定する。
【0090】
ユーザ登録の際、個品管理装置2000は、ユーザ20の嗜好に関する情報の入力を受け付ける。例えば、個品管理装置2000は、嗜好に関する種々の選択を行う入力画面をユーザ端末60に対して提供する。ユーザ20は、ユーザ端末60に表示された入力画面に対し、自身の嗜好を指定する入力を行う。個品管理装置2000は、この入力結果に基づいて生成された嗜好情報30と、ユーザ20のユーザ識別情報とを対応づけたユーザ情報を生成し、記憶装置に格納する。
【0091】
図9は、ユーザ20の嗜好を入力するための画面(嗜好入力画面)を例示する図である。嗜好入力画面120には、商品の種類ごとに、その商品に対する嗜好を選択できる入力インタフェースが表示される。図9の例では、「肉・魚介」という種類の商品について、脂身の量と筋の量についての好みを入力できるラジオボタンが表示されている。なお、1つの属性についてユーザ20が指定できる好み(すなわち属性値)は、1つであってもよいし、複数であってもよい。また、サイズや量など、属性値を数値で表すことができる属性についての嗜好は、1つ以上の数値や数値の範囲で指定されてもよい。
【0092】
ユーザ情報に含めて嗜好情報30が事前に登録されている場合、取得部2020は、ユーザ20のユーザ識別情報に対応する嗜好情報30を取得する。ここで、このようにユーザ登録が行われている場合、ユーザ20は、個品管理装置2000を利用する際にログインを行う。そのため、取得部2020は、ログインしたユーザ20のユーザ識別情報を把握することができる。
【0093】
嗜好情報30は、必ずしも事前に登録されている必要はない。例えば個品管理装置2000は、ユーザ20から対象商品の選択を受け付ける時やその前後に、ユーザ端末60に対し、ユーザ20の嗜好を表す入力を受け付ける入力画面を提供する(S210)。ユーザ端末60は、ユーザ20から、入力画面に対する嗜好の入力を受け付ける(S212)。ユーザ端末60は、入力された情報を個品管理装置2000へ送信する(S214)。また、個品管理装置2000は、ユーザ20が個品管理装置2000の利用を開始するとき(仮想店舗やショッピングサイトにログインするとき)に、嗜好情報30の入力を受け付けてもよい。
【0094】
なお、対象商品の選択を受け付けた後に嗜好入力画面を提供する場合、その嗜好入力画面は、選択された対象商品に関する嗜好についてのみ入力可能なものとすることが好適である。例えば、選択された商品がキャベツである場合、キャベツに関連する嗜好(例えば青果に関連する嗜好)についてのみ入力可能な嗜好入力画面が提供される。このように選択された商品についての嗜好のみを選択させることにより、ユーザ20にとって、嗜好を選択する労力が小さくなるという利点がある。
【0095】
<出力情報40の生成:S106>
生成部2040は、嗜好情報30に基づいて、対象商品の個品に関する出力情報40を生成する(S106)。例えば生成部2040は、対象商品の各個品の中から、嗜好情報30によって表されるユーザ20の嗜好に合うものを特定し、特定された個品についての情報(例えば、その個品の個品情報全体)が含まれる出力情報40を生成する。この場合、例えば生成部2040は、対象商品の各個品について、その個品の個品情報に含まれる属性情報と、ユーザ20の嗜好情報30とを比較することで、嗜好情報30との関連度合いが高い属性情報を持つ個品(すなわち、ユーザ20の嗜好に合う個品)を特定する。
【0096】
より具体的には、生成部2040は、各個品について、属性情報と嗜好情報30との間の関連度を算出する(関連度の算出方法については後述する)。そして生成部2040は、算出した関連度に基づいて、嗜好情報30との関連度合いが高い属性情報を特定する。例えば生成部2040は、嗜好情報30との関連度が所定の閾値以上である属性情報を特定し、その属性情報を持つ個品を、嗜好情報30との関連度が高い属性情報を持つ個品として扱う。その他にも例えば、生成部2040は、嗜好情報30との関連度の降順で所定の順位以内にある属性情報を特定し、その属性情報を持つ個品を、嗜好情報30との関連度が高い属性情報を持つ個品として扱う。
【0097】
その他にも例えば、生成部2040は、嗜好情報30によって表されるユーザ20の嗜好に合うものが優先して表示されるように、出力情報40を生成する。例えば生成部2040は、前述したように、各個品について、属性情報と嗜好情報30との間の関連度を算出する。そして、生成部2040は、嗜好情報30との関連度が高い属性情報に対応する個品ほど優先して表示されるように、出力情報40を生成する。例えば、生成部2040が、出力情報40に各個品の個品情報を含めるとする。この場合、生成部2040は、個品の属性情報と嗜好情報30との関連度の大きさの降順で、各個品の個品情報を出力情報40に含める。
【0098】
なお、後述する様に、出力情報40に含める個品の情報は、個品情報全てではなく、その一部であってもよい。
【0099】
<<関連度の算出方法>>
生成部2040は、個品の属性情報と嗜好情報30との関連度を算出する。例えば関連度は、以下の数式(1)によって定められる。
【数1】
ここで、s はユーザ20の嗜好情報30を表し、i は個品の属性情報を表す。r(s, i) は、嗜好情報 s と属性情報 i の関連度を表す。a は、嗜好情報30と属性情報の双方に属性値が示されている属性である。s(a) は、嗜好情報 s における属性 a の属性値である。i(a) は、属性情報 i における属性 a の属性値である。f は、対比する属性値の関連度を算出する関数である。そのため、f(s(a), i(a)) は、属性値 s(a) と属性値 i(a) との関連度を表す。
【0100】
2つの属性値の関連度を算出する方法(関数など)は、属性の種類などに応じて、予め定めておく。例えば、対比する属性値が一致する場合には、f() の値が0より大きくなるようにし、対比する属性値が一致しない場合には、f() の値が0以下になるようにする。ここで、嗜好情報30には、属性について数値範囲が示されてもよい。この場合、例えば、属性 a について嗜好情報30が示す数値範囲 s(a) の中に個品の属性値 i(a) が含まれる場合に f() の値が0より大きくなるようにし、数値範囲 s(a) の中に属性値 i(a) が含まれない場合には、f() の値が0以下になるようにする。
【0101】
式(1)を利用すると、嗜好情報30が示す属性値と個品の属性情報が示す属性値との関連度の総和として、嗜好情報30とその属性情報との間の関連度が算出される。なお、嗜好情報30と属性情報との関連度を算出する方法は、式(1)を利用する方法に限定されず、対比する2つの情報の関連度合いを算出する種々の方法を採用することができる。
【0102】
例えば、関連度は、各属性の重要度合い(重み)を考慮して算出されてもよい。この場合、例えば嗜好情報30に、各属性の属性値に加え、その属性の重要度合いを示しておく。そして、数式(1)において、属性値 s(a) と属性値 i(a) との関連度に対し、嗜好情報30に示されている属性 a の重みを掛けることで、嗜好情報 s と属性情報 i の関連度が算出される。
【0103】
<<出力情報に含める各個品に関する情報>>
出力情報40には、個品に関する種々の情報を含めることができる。出力情報40に含める個品の情報は、その個品の個品情報に含まれる全ての情報であってもよいし、個品情報に含まれる一部の情報のみであってもよい。後者の場合、出力情報40には、個品識別情報(又は、商品識別情報と個品識別情報のペア)に対応づけて、個品に関する種々の情報が含まれる。例えば出力情報40には、個品画像が含まれる。これにより、自分の嗜好に基づいて出力された個品画像をユーザ20が閲覧できるため、ユーザ20は、自分の嗜好に合う個品をさらに正確に特定することができる。
【0104】
その他にも例えば、出力情報40には、個品の属性情報が含まれる。ユーザ20は、各個品についての属性情報を見ることにより、自分の嗜好に合う個品をより正確に特定することができる。
【0105】
ただし、出力情報40には、ユーザ20に閲覧させたい情報の一部のみが含まれてもよい。例えば、個品識別情報及び個品画像が含まれる出力情報40を出力することで、個品管理装置2000は、ユーザ20に、個品画像の選択を行わせる。ユーザ20がユーザ端末60を利用して個品画像を選択すると、ユーザ端末60は、その個品画像に対応する個品識別情報を個品管理装置2000に対して送信する。そして、個品管理装置2000は、受信した個品識別情報で特定される個品に関する他の情報(属性情報など)をさらにユーザ端末60へ出力する。このように、ユーザ20によって選択された個品についてのみ属性情報等が出力されるようにすることで、出力情報40のサイズを小さくすることができる。そのため、ユーザ端末60等からのアクセスに対する個品管理装置2000のレスポンスを早くすることができる。
【0106】
また、個品ごとにその個品に関する情報を出力する代わりに、嗜好情報30に示される嗜好に関して一致又は類似している個品のグループごとにそのグループに関する情報を出力するようにしてもよい。例えば、嗜好情報30が商品のサイズについての嗜好を示しているとする。この場合、サイズが一致する複数の個品を1つのグループにまとめることができる。また、サイズが完全に一致するものでなくても、サイズが同程度である複数の個品(例えば、直径や幅などの長さの差が所定の閾値以下のもの)が1つのグループにまとめられてもよい。なお、このように個品をグループでまとめる場合でも、グループの情報に加え、各個品の情報をさらに出力情報40に含めるようにしてもよい。
【0107】
<出力情報40の出力:S216>
個品管理装置2000は、ユーザ端末60に対し、生成した出力情報40を出力する(S216)。出力情報40の出力を行う機能構成部を、出力部と呼ぶ。図10は、出力部2060を有する個品管理装置2000を例示する図である。
【0108】
図11は、出力された出力情報40の内容が表示された画面を例示する図である。図11において、画面130には、出力情報40に含まれる個品画像が表示されている。ユーザ20は、個品画像を選択する入力操作(例えば、個品画像をタップする操作)を行うことができる。個品画像が選択されると、選択された個品画像が拡大して表示される。また、ユーザ20は、拡大された個品画像に対してさらにタップ等の入力操作を加えると、個品に関する詳細な情報(個品の属性など)を閲覧することができる。ここで、ユーザ20が個品を選択する操作を行うと、例えば後述する実施形態で説明する購入予定リストにその商品が加えられる。
【0109】
ここで、前述した様に、複数の個品が1つのグループにまとめられているとする。この場合、画面130には、商品の情報がグループ単位で表示される。例えば個品画像は、グループごとに1つ表示される。グループの個品画像には、例えば、そのグループに含まれるいずれかの個品の個品画像が利用される。この個品は、グループの中からランダムで選択されてもよいし、所定の基準で選択されてもよい。所定の基準には、例えば、個品識別情報についての基準(数値が最も小さい又は大きいなど)や、グループにまとめる際に着目した属性についての基準(グループについて算出した属性値の統計値に最も近い属性値を持つなど)などの基準を利用できる。
【0110】
なお、グループ単位で商品の情報が表示されている場合、ユーザ20によってグループが選択されたら、そのグループに含まれる各個品の情報が表示されるようにしてもよい。
【0111】
<変形例>
個品管理装置2000は、ユーザ端末60とサーバ70とを組み合わせたシステムとして実現されてもよい。この場合、個品管理装置2000の機能の一部が、ユーザ端末60に設けられる。例えば、ユーザ20によって選択された対象商品の全ての個品についての情報をサーバ70からユーザ端末60へ提供し、嗜好情報30を利用した出力情報40の生成をユーザ端末60に行わせることが考えられる。以下、具体的に例示する。
【0112】
ユーザ端末60は、対象商品を選択する入力を受け付け、選択された商品の商品識別情報をサーバ70へ送信する。サーバ70は、受信した商品識別情報で特定される商品の全ての個品についての情報を、ユーザ端末60へ送信する。例えばここで送信される情報は、対象商品の全ての個品についての「個品識別情報、属性情報、及び個品画像」の組み合わせである。
【0113】
ユーザ端末60は、取得した情報と嗜好情報30とを用いて、対象商品の個品に関する出力情報40を生成する。例えば、ユーザ端末60は、サーバ70から取得した個品画像のうち、ユーザ20の嗜好に合う個品の個品画像のみが含まれる出力情報40を生成する。なお、ユーザ端末60が出力情報40を生成する方法には、前述した生成部2040が出力情報40を生成する方法と同様の方法を採用できる。
【0114】
さらに、ユーザ端末60は、生成した出力情報40を出力する。例えばユーザ端末60は、ユーザ端末60のディスプレイ装置に、前述した画面130などを表示する。
【0115】
なお、ユーザ端末60が利用する嗜好情報30は、前述した様に、予め登録されていてもよいし、商品の選択の前後などに入力されてもよい。ただし、嗜好情報30は、ユーザ端末60からアクセス可能な記憶装置に格納される。ユーザ端末60は、この記憶装置から嗜好情報30を取得して利用する。
【0116】
[実施形態2]
図12は、実施形態2の個品管理装置2000の機能構成を例示するブロック図である。なお、以下で説明する点を除き、実施形態2の個品管理装置2000は、実施形態1の個品管理装置2000と同様の機能を有する。
【0117】
実施形態2の個品管理装置2000は、第2取得部2080及び購入処理部2100を有する。第2取得部2080は、出力情報40に示される個品のち、ユーザ20によって選択された個品(ユーザ20が購入する個品)の個品識別情報を取得する。ただし、個品の特定に商品識別情報も必要な場合、第2取得部2080は、個品識別情報と商品識別情報のペアを取得する。購入処理部2100は、第2取得部2080によって取得された個品識別情報で特定される個品(すなわち、購入予定リストに含まれている個品)についての購入処理を行う。
【0118】
例えば第2取得部2080は、ユーザ端末60に対し、購入する個品を選択する入力を促す情報(例えば図11の画面130)を出力する。ユーザ端末60は、出力情報40に示される個品の中から、購入する個品を選択する入力を受け付ける。例えば、ユーザ20は、1つ以上の個品を、購入したい個品のリスト(以下、購入予定リスト)に入れる操作を行う。購入予定リストは、買い物かごとも表現できる。第2取得部2080は、購入予定リストに入れる操作が行われた個品の個品識別情報を取得し、その個品識別情報を購入予定リストに追加する。
【0119】
なお、前述した様に、出力情報40が個品のグループについて生成されることもある。この場合において、ユーザ20が、特定の個品を購入対象として選択せず、個品のグループを選択できるようにしてもよい。この場合、第2取得部2080は、選択されたグループを特定する情報を取得する。さらに第2取得部2080は、そのグループの中に含まれるいずれかの個品の個品識別情報を、購入予定リストに追加する。グループの中に含まれる複数の個品の中から1つを選択する基準には、任意の基準を採用することができる。
【0120】
ここで、購入予定リストには、個品の指定無しに商品を入れることができてもよい。例えば、中身が見えないパッケージに入っている商品(缶詰、レトルト商品、及びお菓子など)や、個品ごとにほとんど差異がない商品(ペットボトルのジュースなど)などのように、個品の選択が不要と考えられる商品も存在する。そこで、このような商品については、個品の選択を受け付けずに、その商品を購入予定リストに追加する操作を受け付けるようにする。すなわち、このような商品については、一般的なネットショッピングにおいて購入される商品と同様に扱うことができる。
【0121】
なお、このように個品を選択しない商品については、商品の選択に加え、購入数も指定できるようにすることが好適である。この場合、商品識別情報及び購入数の組み合わせが、購入予定リストに追加される。
【0122】
また、個品のグループが指定された場合も、購入数が指定できるようにしてよい。この場合、第2取得部2080は、選択されたグループの中から、指定された数の個品を抽出し、それらの個品の個品識別情報を購入予定リストに追加する。このようにすることで、ユーザ20は、自分の嗜好に合う所望の数の個品を容易に購入することができる。
【0123】
ユーザ20が購入する個品や商品の選択を終えたら、購入処理部2100は、購入予定リストに含まれている個品についての購入処理を行う。また、商品識別情報及び購入数の組みによって表される商品についての購入処理も行われる。
【0124】
購入処理では、購入予定リストに入っている個品や商品の支払い処理が行われる。例えば、クレジットカードを利用した購入の場合、事前に登録されているクレジットカードの選択や、クレジットカード情報の入力などが行われた後に、そのクレジットカードを利用した代金の支払いが行われる。
【0125】
ここで、支払い処理を確定する前に、ユーザ20に対し、購入しようとしている個品や商品の確認を促すことが好適である。例えば個品管理装置2000は、ユーザ端末60に対して確認画面を出力する。この確認画面には、各個品の個品画像を含めることが好適である。こうすることで、ユーザ20は、購入しようとしている商品の特徴を視覚的に再度確認することができる。
【0126】
ここで、確認画面には、出力情報40に含まれている個品画像(すなわち、個品情報に含まれている個品画像)の代わりに、個品の最新の(現在の)状態を表す画像を含めてもよい。こうすることで、選択した個品の最新の状態をユーザ20が確認できる。そのため、選択した個品が自分の嗜好に合ったものであることを、ユーザ20がより正確に確認できる。
【0127】
個品の最新の状態を表す画像(以下、最新個品画像)、は、例えば、個品保管場所に設置されているカメラに個品を撮像させることで得ることができる。例えば、ユーザ20が購入しようとしている個品を個品保管場所から自動的にピッキングする装置(以下、ピッキング装置)が設けられているとする。ピッキング装置は、例えば、指定された位置へ自動的に移動し、その位置の物体を把持して所定の場所へ移動させるロボットアームなどで構成される。最新個品画像を生成するカメラは、このピッキング装置のロボットアーム等に設けておく。
【0128】
購入処理部2100は、ユーザ20に提供する確認画面を生成する際、購入予定リストに含まれる個品の個品識別情報を、その個品に対応するピッキング装置へ送信する。ピッキング装置は、受信した個品識別情報で特定される個品の位置にロボットアーム等を移動し、前述したカメラにその個品を撮像させる。そして、ピッキング装置は、得られた最新個品画像を購入処理部2100へ送信する。
【0129】
購入処理部2100は、最新個品画像が含まれる確認画面をユーザ端末60へ出力する。ユーザ20は、ユーザ端末60で表示された最新個品画像を閲覧して、対応する個品の購入手続を継続するか否かを判断する。そこで、ユーザ端末60は、最新個品画像を含む確認画面で、購入手続を継続するか否かを選択する入力を受け付ける。ユーザ端末60は、受け付けた入力の結果を表す情報を個品管理装置2000へ送信する。
【0130】
ユーザ端末60から受信した情報が購入手続の継続を表す場合、購入処理部2100は、前述した支払い処理などを行うことにより、購入処理を行う。一方、ユーザ端末60から受信した情報が購入手続の継続を表さない場合、購入処理部2100は、支払い処理を中断する。この場合、例えば個品管理装置2000は、個品の選択をさらに受け付ける状態や、選択された個品についての選択解除などを受け付ける状態に遷移する。
【0131】
なお、最新個品画像の代わりに、現在の個品の映像を確認画面に含めてもよい。この場合、上記カメラとしてビデオカメラを利用し、そのビデオカメラに個品を撮像させることで、個品の映像を取得することができる。
【0132】
なお、個品情報に選択可能フラグが含まれている場合、購入処理部2100は、購入処理が完了した個品の個品情報が示す選択可能フラグを、選択不可に変更する。
【0133】
<ハードウエア構成の例>
実施形態2の個品管理装置2000を実現する計算機のハードウエア構成は、例えば、実施形態1の個品管理装置2000を実現する計算機のハードウエア構成と同様に、図3で表される。ただし、実施形態2の個品管理装置2000を実現する計算機1000が有するストレージデバイス1080には、実施形態2の個品管理装置2000が有する各機能構成部の機能を実現するプログラムモジュールが格納されている。
【0134】
<処理の流れ>
図13は、実施形態2の個品管理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。図4に示すS102~S106の処理が行われた後、第2取得部2080は、購入する個品の個品識別情報を取得し、取得した個品識別情報を購入予定リストに追加する(S302)。購入処理部2100は、購入予定リストに基づいて購入処理を行う(S304)。なお、S102~S302の処理は、購入したい全ての個品や商品の選択が終わるまで、繰り返し実行されることが好適である。個品等の選択の終了は、例えば、ユーザ端末60に対して所定の操作が行われたこと(例えば、購入処理に進むことを指定するボタンが押されたこと)に応じて検出することができる。
【0135】
<変形例>
前述した様に、個品管理装置2000は、現実の店舗を訪れたユーザ20がバックヤードに置かれている個品を探すために利用されてもよい(実施形態1の利用形態3)。この場合、個品管理装置2000は、選択された個品の購入処理を行う代わりに、選択された個品を店舗にいるユーザ20に提供するための処理を行う。具体的には、個品管理装置2000は、ユーザ20による個品の選択が終了したら、選択された個品(前述した購入予定リストに含まれる個品)をバックヤードからピッキングしてユーザ20に渡すための処理を行う。
【0136】
個品のピッキングが店員によって行われる場合、個品管理装置2000は、店員端末に対し、ユーザ20によって選択された個品の情報(個品識別情報や個品画像)を送信する。この情報を受信した店員端末を所持する店員は、ユーザ20によって選択された個品のピッキングを行い、ユーザ20に提供する。例えば、個品管理装置2000を利用して選択した商品を受け取るためのカウンタを店舗内に用意しておき、そのカウンタで個品の受け渡しが行われる。
【0137】
個品のピッキングは、前述したピッキング装置によって自動で行われてもよい。この場合、個品管理装置2000は、ピッキング装置に対し、ユーザ20によって選択された各個品の個品識別情報を送信する。ピッキング装置は、受信した個品識別情報に対応する個品をピッキングする。ピッキングされた個品は、例えば、前述したカウンタでユーザ20に提供される。
【0138】
なお、個品情報に選択可能フラグが含まれている場合、個品管理装置2000は、ユーザ20に受け渡された個品の個品情報が示す選択可能フラグを、選択不可に変更する。
【0139】
[実施形態3]
図14は、実施形態3の個品管理装置2000の機能構成を例示するブロック図である。以下で説明する点を除き、実施形態3の個品管理装置2000は、実施形態2の個品管理装置2000と同様の機能を有する。
【0140】
実施形態3の個品管理装置2000は更新部2120を有する。更新部2120は、出力情報40に基づいてユーザ20が購入した個品に関する情報に基づいて、そのユーザ20の嗜好情報30を更新する。例えば更新部2120は、ユーザ20が購入した個品の属性情報に基づき、ユーザ20の嗜好情報30を更新する。なお、実施形態3の個品管理装置2000では、嗜好情報30が記憶装置に記憶されることを前提とする。
【0141】
嗜好情報30の更新には、種々の方法を利用できる。例えば更新部2120は、嗜好情報30が示す各属性について、ユーザ20がこれまでに購入した個品における属性値の統計値を算出し、算出した統計値で嗜好情報30の属性値を更新する。この際、より新しく購入された個品の属性値に対してより大きな重みを付して統計値を算出するようにしてもよい。
【0142】
その他にも例えば、更新部2120は、機械学習を利用して嗜好情報30を更新してもよい。すなわち、嗜好情報30の各属性について、その属性値を学習するための学習モデルを予め定めておく。更新部2120は、嗜好情報30の各属性について、その属性に対応する学習モデルに対し、ユーザ20が購入した個品の属性値を入力する。こうすることで、嗜好情報30の各属性の属性値が更新される。なお、学習モデルには任意のモデルを利用することができる。また、各属性の学習に利用される学習モデルは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。ここで、学習モデルを利用した学習自体には、既存の技術を利用することができる。
【0143】
個品の外見からその属性値が算出可能な属性に関しては、嗜好情報30の更新に個品画像が利用されてもよい。この場合、更新部2120は、個品画像を解析することで、外見から算出可能な各属性の属性値(すなわち、画像から得られるその属性についての特徴量)を算出し、算出した属性値で嗜好情報30を更新する。なお、算出した属性値で嗜好情報30を更新する方法には、前述した統計値で更新する方法や、機械学習によって更新する方法などを採用できる。
【0144】
<ハードウエア構成の例>
実施形態3の個品管理装置2000を実現する計算機のハードウエア構成は、例えば、実施形態1の個品管理装置2000を実現する計算機のハードウエア構成と同様に、図3で表される。ただし、実施形態3の個品管理装置2000を実現する計算機1000が有するストレージデバイス1080には、実施形態3の個品管理装置2000が有する各機能構成部の機能を実現するプログラムモジュールが格納されている。
【0145】
<処理の流れ>
図15は、実施形態3の個品管理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。図13に示されている一連の処理が行われた後、S402以降の処理が行われる。S402からS406は、ユーザ20が購入した個品に関する情報(個品情報や個品画像など)から属性値が得られる各属性について実行されるループ処理Aである。S402において、更新部2120は、属性値が得られる全ての属性についてループ処理Aが実行されたか否かを判定する。既に全ての属性についてループ処理Aが実行された場合、図15の処理は終了する。一方、まだループ処理Aの対象としていない属性がある場合、購入処理部2100はその中の1つを選択する。ここで、選択された属性を属性iと表記する。
【0146】
購入処理部2100は、ユーザ20が購入した個品に関する情報から得られた属性iの属性値を利用して、ユーザ20の嗜好情報30が示す属性iの属性値を更新する(S404)。S406はループ処理の終端であるため、図15のループ処理はS402に戻る。
【0147】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記各実施形態の組み合わせ、又は上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0148】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
1. 商品の識別情報及びユーザの嗜好情報を取得する取得部と、
前記取得した嗜好情報と、前記取得した識別情報で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する生成部と、を有する個品管理装置。
2. 前記生成部は、前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品の中から、前記取得した嗜好情報に関連する属性情報を持つ個品を1つ以上特定し、前記特定した個品に関する撮像画像が含まれる前記出力情報を生成する、1.に記載の個品管理装置。
3. 前記生成部は、前記取得した識別情報で特定される商品の各個品について、前記取得した嗜好情報とその個品の属性情報とが関連する度合いに基づき、出力順序を決定し、それらの個品に関する撮像画像が前記決定された出力順序で出力される前記出力情報を生成する、1.に記載の個品管理装置。
4. 前記出力情報に示される個品のうち、前記ユーザによって選択された個品の識別情報を取得する第2取得部と、
前記取得した識別情報で特定される個品の購入処理を行う購入処理部と、を有する1.乃至3.いずれか一つに記載の個品管理装置。
5. 前記購入処理部は、
前記ユーザによって選択された個品について、その選択の後に生成された撮像画像を出力し、
その出力に応じ、前記ユーザによってその個品を購入することが選択された場合、その個品の購入処理を実行する、4.に記載の個品管理装置。
6. 前記ユーザによって選択された個品について、その選択の後に生成される撮像画像は、その個品を保管場所から取り出す装置に設けられたカメラによって生成される、5.に記載の個品管理装置。
7. 前記購入処理部によって購入処理が行われた個品の属性に基づいて前記ユーザの前記嗜好情報を更新する更新部を有する、4.乃至6.いずれか一つに記載の個品管理装置。
8. 前記更新部は、購入処理が行われた個品の撮像画像から、その個品の1つ以上の属性についての属性値を算出し、前記算出した属性値で前記ユーザの前記嗜好情報を更新する、7.に記載の個品管理装置。
9. コンピュータによって実行される制御方法であって、
商品の識別情報及びユーザの嗜好情報を取得する取得ステップと、
前記取得した嗜好情報と、前記取得した識別情報で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する生成ステップと、を有する制御方法。
10. 前記生成ステップにおいて、前記取得した識別情報で特定される商品の複数の個品の中から、前記取得した嗜好情報に関連する属性情報を持つ個品を1つ以上特定し、前記特定した個品に関する撮像画像が含まれる前記出力情報を生成する、9.に記載の制御方法。
11. 前記生成ステップにおいて、前記取得した識別情報で特定される商品の各個品について、前記取得した嗜好情報とその個品の属性情報とが関連する度合いに基づき、出力順序を決定し、それらの個品に関する撮像画像が前記決定された出力順序で出力される前記出力情報を生成する、9.に記載の制御方法。
12. 前記出力情報に示される個品のうち、前記ユーザによって選択された個品の識別情報を取得する第2取得ステップと、
前記取得した識別情報で特定される個品の購入処理を行う購入処理ステップと、を有する9.乃至11.いずれか一つに記載の制御方法。
13. 前記購入処理ステップにおいて、
前記ユーザによって選択された個品について、その選択の後に生成された撮像画像を出力し、
その出力に応じ、前記ユーザによってその個品を購入することが選択された場合、その個品の購入処理を実行する、12.に記載の制御方法。
14. 前記ユーザによって選択された個品について、その選択の後に生成される撮像画像は、その個品を保管場所から取り出す装置に設けられたカメラによって生成される、13.に記載の制御方法。
15. 前記購入処理ステップによって購入処理が行われた個品の属性に基づいて前記ユーザの前記嗜好情報を更新する更新ステップを有する、12.乃至14.いずれか一つに記載の制御方法。
16. 前記更新ステップにおいて、購入処理が行われた個品の撮像画像から、その個品の1つ以上の属性についての属性値を算出し、前記算出した属性値で前記ユーザの前記嗜好情報を更新する、15.に記載の制御方法。
17. ユーザ端末と個品管理装置を含むシステムであって、
前記ユーザ端末は、
ユーザから、商品を選択する入力を受け付け、選択された商品の識別情報を前記個品管理装置へ出力し、
前記ユーザの嗜好に関する嗜好情報の入力を受け付け、入力された嗜好情報を前記個品管理装置へ出力し、
前記個品管理装置は、
前記ユーザ端末から、前記選択された商品の識別情報及び前記ユーザの嗜好情報を取得し、
前記取得した嗜好情報と、前記取得した識別情報で特定される商品の各個品の属性情報とに基づいて、その商品の1つ以上の個品に関する撮像画像を含む出力情報を生成する、システム。
18. 前記ユーザ端末は、
前記出力情報を取得して前記出力情報に基づく表示を出力し、
前記出力情報に示される個品を選択する入力を受け付け、前記選択された個品の識別情報を前記個品管理装置へ出力し、
前記個品管理装置は、
前記ユーザ端末から前記個品の識別情報を取得し、
前記取得した識別情報で特定される個品の購入処理を行う、17.に記載のシステム。
19. 9.乃至16.いずれか一つに記載の制御方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【0149】
この出願は、2019年6月5日に出願された日本出願特願2019-105386号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0150】
10 商品識別情報
20 ユーザ
30 嗜好情報
40 出力情報
60 ユーザ端末
70 サーバ
110 画面
120 嗜好入力画面
130 画面
200 テーブル
202 商品識別情報
204 個品識別情報
206 個品画像
208 属性情報
1000 計算機
1020 バス
1040 プロセッサ
1060 メモリ
1080 ストレージデバイス
1100 入出力インタフェース
1120 ネットワークインタフェース
2000 個品管理装置
2020 取得部
2040 生成部
2060 出力部
2080 第2取得部
2100 購入処理部
2120 更新部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15