(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】ベッド
(51)【国際特許分類】
A61G 7/05 20060101AFI20250304BHJP
A47C 19/02 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
A61G7/05
A47C19/02 Z
(21)【出願番号】P 2021084718
(22)【出願日】2021-05-19
【審査請求日】2024-02-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2021年2月19日、ウェブサイト(https://youtube.com/watch?v=9ov7IMIYJRo;株式会社プラッツ公式チャンネル)にて発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2021年2月24~26日、「第7回医療と介護の総合展」にて発表
(73)【特許権者】
【識別番号】599139442
【氏名又は名称】株式会社プラッツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】二里 洋輔
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-202377(JP,A)
【文献】特開平11-319002(JP,A)
【文献】特開2003-275256(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02530512(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/00-7/16
A47C 17/00-31/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドであって、
ベッドフレームと、
前記ベッドフレーム上に配置されるボトムと、
前記幅方向における前記ボトムの外縁よりも外方の第一位置にて、前記オプションを支持する支持部と、
前記ベッドフレームの側部に接続され、前記支持部を有する支持装置と、
を備え、
前記支持部は、前記オプションを取付可能な前記第一位置と、前記第一位置よりも前記幅方向に内方の第二位置と、の間を移動可能であり、
前記支持装置は、前記第一位置にて前記支持部に前記オプションが取付られたとき、前記オプションに応動して前記第一位置に前記支持部を固定するストッパー部を有
し、
前記幅方向にて位置の異なる複数の前記第一位置を有し、
前記支持部は、さらに、前記複数の第一位置の間を移動可能であり、
前記支持部は、前記複数の第一位置の各位置にて、前記オプションを取付可能であり、
前記ストッパー部は、前記各位置にて前記支持部を固定可能に構成される、
ベッド。
【請求項2】
幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドであって、
ベッドフレームと、
前記ベッドフレーム上に配置されるボトムと、
前記幅方向における前記ボトムの外縁よりも外方の第一位置にて、前記オプションを支持する支持部と、
前記ベッドフレームの側部に接続され、前記支持部を有する支持装置と、
を備え、
前記支持部は、前記オプションを取付可能な前記第一位置と、前記第一位置よりも前記幅方向に内方の第二位置と、の間を移動可能であり、
前記支持装置は、前記第一位置にて前記支持部に前記オプションが取付られたとき、前記オプションに応動して前記第一位置に前記支持部を固定するストッパー部を有
し、
前記長さ方向にて位置の異なる複数の前記第一位置を有し、
前記支持部は、さらに、前記複数の第一位置の間を移動可能であり、
前記支持部は、前記複数の第一位置の各位置にて、前記オプションを取付可能であり、
前記ストッパー部は、前記各位置にて前記支持部を固定可能に構成される、
ベッド。
【請求項3】
前記支持装置は、前記支持部が前記第一位置以外の位置にあるときに、前記オプションを前記支持部に取付けることを不能にするよう構成される、
請求項
1又は2に記載のベッド。
【請求項4】
複数の前記支持部を有し、
前記複数の支持部をそれぞれ有する、複数の前記支持装置を有し、
前記オプションが有する複数の被支持部間の距離が、第一の距離であり、
前記複数の被支持部を支持する前記複数の支持部間の距離が、前記複数の支持部が前記第一位置にあるときに、前記第一の距離であり、
前記複数の支持部に前記オプションが取付られたとき、前記複数の被支持部のそれぞれに応動して、前記複数の支持部がそれぞれ前記第一位置に固定される、
請求項1から
3のいずれか1項に記載のベッド。
【請求項5】
前記オプションの前記複数の被支持部を支持する前記複数の支持部のうちの少なくとも1つが前記第一位置以外の位置にあるとき、
前記複数の支持部間の距離が、前記第一の距離とは異なる、
請求項
4に記載のベッド。
【請求項6】
前記支持装置は、
前記ベッドフレームの側部に固定される固定部と、
前記固定部に対して移動可能に接続される可動部と、を有し、
前記支持部は、前記可動部に設けられる、
請求項1から
5のいずれか1項に記載のベッド。
【請求項7】
前記ストッパー部は、
前記可動部に移動可能に接続され、
前記第一位置に位置した前記支持部に前記オプションが取付けられたとき、前記オプションに係わりあって移動して、前記固定部に係り合うことで、前記支持部を前記第一位置に固定するように構成される、
請求項
6に記載のベッド。
【請求項8】
幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドであって、
ベッドフレームと、
前記ベッドフレーム上に配置されるボトムと、
前記幅方向における前記ボトムの外縁よりも外方の第一位置にて、前記オプションを支持する支持部と、
前記ベッドフレームの側部に接続され、前記支持部を有する支持装置と、
を備え、
前記支持部は、前記オプションを取付可能な前記第一位置と、前記第一位置よりも前記幅方向に内方の第二位置と、の間を移動可能であり、
前記支持装置は、前記第一位置にて前記支持部に前記オプションが取付られたとき、前記オプションに応動して前記第一位置に前記支持部を固定するストッパー部を有
し、
前記支持装置は、
前記ベッドフレームの側部に固定される固定部と、
前記固定部に対して移動可能に接続される可動部と、を有し、
前記支持部は、前記可動部に設けられ、
前記ストッパー部は、
前記可動部に移動可能に接続され、
前記第一位置に位置した前記支持部に前記オプションが取付けられたとき、前記オプションに係わりあって移動して、前記固定部に係り合うことで、前記支持部を前記第一位置に固定するように構成される、
ベッド。
【請求項9】
前記可動部は、アームを備え、
前記アームの一端が、前記固定部に対して回動可能に連結され、
前記アームの他端には、前記支持部が設けられる、
請求項
6から8のいずれか1項に記載のベッド。
【請求項10】
前記可動部は、アームを備え、
前記アームは、前記固定部にスライド可能に接続され、
前記アームには、前記支持部が設けられる、
請求項
6から8のいずれか1項に記載のベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
ベッド、特に医療用や介護用のベッドは、ベッド側部に、横臥者がマットレスから落下することや布団がずれ落ちることを防止するための側柵や、点滴等を吊るす支持具などのオプションが着脱可能に設けられる。
【0003】
従来、オプション取り付け可能なベッドは、ベッドの幅方向の側部(一側部又は両側部)に、ベッドの長さ方向に沿って所定間隔に複数の支持孔が固定されており、これら複数の支持孔にオプションの被支持部を挿入することで行っている。しかし、このようなベッドは支持孔がベッド側部に固定されているため、オプションを取り外した後も、複数の支持孔を有するベッド側部のスペースが無駄になってしまう。
【0004】
上記課題を解決する技術として、例えば、特許文献1として、ベッドフレームの側部の一部分に設けられ、ベッドフレームに一端側が固着され他端側に第1の連結孔が形成された固定部材と、一端側に第2の連結孔が形成され他端側に上記側柵を支持するための支持孔が形成されていて、上記第2の連結孔と第1の連結孔とに通された連結軸で上記固定部材に回動自在に連結された可動部材と、この可動部材と上記固定部材との接合面間に設けられ上記可動部材を上記固定部材に対して回動させたときにこの可動部材に回動抵抗を付与する抵抗部材とを具備した、側柵の支持装置が知られている。
【0005】
また、例えば、特許文献2として、ベッドフレームの幅方向の側部に形成された凹部に、側柵を支持する支持孔が形成された支持部材を折り畳み可能に設け、側柵を支持しないときには、支持部材を折り畳むことで、医師や介護者が身体を凹部に入り込ませて利用者を診察したり介護したりすることを可能とした、側柵の支持部材が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開1999-113683号公報
【文献】特許4783625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これら上記従来の支持装置は、支持装置の支持部を有する一部分が回動し、オプションを取り外した後には、支持部がベッドの床下に収納可能に構成されている。しかし、これらの支持装置は支持部が移動可能なため、オプションを取付けたときにも支持部が固定されず、取り付けられたオプションが安定しない。
【0008】
また、特に医療用や介護用のベッドにおいては、色々な身体サイズの患者が同じベッドを使用する場合があるため、ベッドサイズ(ベッドの長さやベッド幅)を適宜変更できるものがある。一方、側柵などのオプションは、ベッドからの転落防止等、横臥者の安全や、医療や介護をしやすいような配慮が必要である。このため、ベッドサイズに合わせて、オプションの取付位置を変更する必要がある。
【0009】
また、特に医療用や介護用のベッドにおいては、例えば、自宅等で使用する場合や、症状によっては、ベッドの床板(ボトム)を限りなく低くして使用したいというニーズがある。このような床を低い位置に設定できるベッド(以下、このようなベッドを低床化ベッドという場合がある。)においては、上記従来の支持装置を適用するのは困難な場合がある。ベッドの下部には、キャスタや脚などの様々な突出物が設けられているため、支持装置の配置場所によっては、支持装置の一部が回動される際に、突出物に干渉してしまい支持部を床下に収納できないという懸念がある。
【0010】
また、例えば、特許文献2のベッドは、複数の被支持部を有するオプションについて、ベッド側部に固定された支持部と、回動する支持装置に設けられた支持部とを併用してオプションを取付けている。このため、ベッド側部の一部の無駄なスペースを削減してはいるにすぎない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一つの観点にかかるベッドは、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドである。ベッドは、ベッドフレームと、ベッドフレーム上に配置されるボトムと、幅方向におけるボトムの外縁よりも外方の第一位置にて、オプションを支持する支持部と、ベッドフレームの側部に接続され、支持部を有する支持装置と、を備える。支持部は、オプションを取付可能な第一位置と、第一位置よりも幅方向に内方の第二位置と、の間を移動可能である。支持装置は、第一位置にて支持部にオプションが取付られたとき、オプションに応動して第一位置に支持部を固定するストッパー部を有する。従って、オプションを取付るための支持部の位置を変えることができ、オプションを取付けると、支持部を固定することができる。
【0012】
本発明の他の一つの観点にかかるベッドは、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドである。ベッドは、ベッドフレームと、ベッドフレーム上に配置されるボトムと、幅方向におけるボトムの外縁よりも外方において、オプションを支持する支持部と、ベッドフレームの側部に接続され、支持部を有する支持装置と、を備える。支持部は、幅方向にて異なる複数の第一位置の間を移動可能であり、複数の第一位置の各位置にて、オプションを取付可能である。従って、幅方向の複数の位置に支持部を移動できる。
【0013】
本発明の他の一つの観点にかかるベッドは、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドである。ベッドは、ベッドフレームと、ベッドフレーム上に配置されるボトムと、幅方向におけるボトムの外縁よりも外方にて、オプションを支持する支持部と、ベッドフレームの側部に接続され、支持部を有する支持装置と、を備える。支持部は、長さ方向にて異なる複数の第一位置の間を移動可能であり、複数の第一位置の各位置にて、オプションを取付可能である。従って、長さ方向の複数の位置に支持部を移動できる。
【0014】
本発明の他の一つの観点にかかるベッドは、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドである。ベッドは、第一フレームと、第一フレームの上方に配置され、第一フレームに対して昇降する第二フレームと、第二フレーム上に配置されるボトムと、幅方向におけるボトムの外縁の外方において、オプションを支持する支持部と、第二フレームの側部に接続され、支持部を有する支持装置と、を備える。支持装置は、第二フレームの側部に固定される固定部と、固定部に対して移動可能に接続される可動部とを有する。可動部は、前記支持部を有し、固定部に対して前記可動部が移動することで、支持部が、オプションを取付可能な第一位置と、第一位置よりも前記幅方向の内方に位置する第二位置と、の間を移動可能である。第一フレームは、上方へ突出した突出部を有する。固定部は、長さ方向にて突出部から外れた位置において、第二フレームの側部に固定される。第一位置は、長さ方向にて突出部と重なる位置で且つ幅方向にて突出部より外方に外れた位置に配置される。第二位置は、長さ方向にて突出部から外れた位置に配置される。可動部は前突出部を迂回する経路を通って移動することで、支持部を第一位置と第二位置との間を移動させるように構成される。従って、第二フレームが最下位置にあるときであっても、支持部が突出部に接触しないようにできる。
【0015】
本発明の他の一つの観点にかかるベッドは、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられる。ベッドは、ベッドフレームと、ベッドフレーム上に配置されるボトムと、幅方向におけるボトムの外縁よりも外方において、オプションの複数の被支持部を支持する複数の支持部と、ベッドフレームの側部に接続される複数の支持装置と、を備える。複数の支持装置は、複数の支持部をそれぞれ有し、記複数の支持部の各々は、オプションを取付可能な第一位置と、第一位置よりも前記幅方向の内方に位置する第二位置と、の間を移動可能であり、オプションが有する複数の被支持部間の距離が、第一の距離であり、複数の被支持部を支持する複数の支持部間の距離が、複数の支持部が第一位置にあるときに、第一の距離であり、複数の被支持部を支持する複数の支持部のうちの少なくとも1つが前記第一位置以外の位置にあるとき、複数の支持部間の距離が、第一の距離とは異なる。従って、複数の被支持部を備えるオプションにおいては、複数の支持装置が、それぞれ第一位置で支持孔を固定することで、ベッドに固定され得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、オプションを取付るための支持部の位置を変えることができ、オプションが取付けられた状態で、支持部を固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】オプションを支持可能な状態でのベッドの平面図
【
図3】オプションを取り外した状態かつ収納状態でのベッドの平面図
【
図4】オプションを支持可能な状態でのベッドフレームの平面図
【
図5】オプションを取り外した状態かつ収納状態でのベッドフレームの平面図
【
図7】長尺フレームに取り付けられた第1のホルダの斜視図
【
図8(a)】オプションが取り外された状態の第1のホルダを説明するための側面図
【
図8(b)】オプションが取付けられた状態の第1のホルダを説明するための側面図
【
図9(a)】オプションが取り外された状態の第1のホルダを説明するための平面図
【
図9(b)】オプションが取付けられている状態の第1のホルダを説明するための平面図
【
図10】オプションを取付可能な位置以外の位置での第1のホルダの状態を表す平面図
【
図12】
図11の第1のホルダにより、ベッドの長さを変えたときの側柵9の取付状態を説明する図
【
図13(a)】オプションが取り外されているときの第2のホルダの一部を表す斜視図
【
図13(b)】オプションを取付けられているときの第2のホルダの一部を表す斜視図
【
図14】収納状態における、第2のホルダの一部を表す図
【
図15】可動状態における、ベッドフレーム側部に取り付けられた第2のホルダを表す平面図
【
図16】収納状態における、ベッドフレーム側部に取り付けられた第2のホルダを表す平面図
【
図17(a)】オプションが取り外されているときの第3のホルダの一部を表す側面図
【
図17(b)】オプションを取付けられているときの第3のホルダの一部を表す側面図
【
図20】回動可能に接続される支持部材の動きを説明する図
【
図21】スライド可能に接続される支持部材の動きを説明する図
【
図22】スライド可能に接続される支持部材の動きを説明する図
【発明を実施するための形態】
【0018】
<ベッドの構成>
本発明の一実施形態を説明する。以下、
図1~6、20~22等を参照し、本実施形態に係るベッドについて説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係るベッド1の斜視図である。
図2は、オプションを支持可能な状態でのベッド1の平面図である。
図3は、オプションを取り外した状態かつ収納状態でのベッド1の平面図である。
図4は、オプションを支持可能な状態でのベッドフレーム2の平面図である。
図5は、オプションを取り外した状態かつ収納状態でのベッドフレーム2の平面図である。
図6は、ベッドフレーム2の側面図である。また、以下の説明では、オプションとして側柵9を用いた例を示す場合がある。しかし、オプションは側柵9に限られない。
【0020】
本実施形態にかかるベッド1は、例えば病院や介護施設、自宅等の医療・介護の現場等で使用されるベッドである。ベッド1は、患者等の横臥者の身体を支えるべく、平面視で縦長の略矩形状に形成されており、幅方向及び長さ方向を有する。なお、この明細書では、ベッド1の長さ方向を単に長さ方向、ベッド1の長さ方向に対向する方向を単に幅方向と言う。また、長さ方向を前後又は縦、幅方向を左右又は横と説明する場合がある。また特定の部分又は部材について方向を言及するときには、「○○部の○○方向」などのように説明する場合がある。
【0021】
図1に示すように、ベッド1は、ベッドフレーム2と、ベッドフレーム2の上に設けられるボトム3と、を備える。ベッド1の使用時には、ボトム3には、横臥者が横たわるベッドマット(図示せず)が載置される。
【0022】
図6等に示すように、ベッドフレーム2は、ベースフレーム21と、ベースフレーム21の上方に配置されるメインフレーム23と、ベースフレーム21及びメインフレーム23の間に配置され、メインフレーム23を上下動可能にする昇降機構22とを備える。
【0023】
図4、5等に示すように、メインフレーム23は、それぞれ1対の長尺フレーム231及び短尺フレーム232を有する、平面視で縦長の略矩形枠状のフレームである。メインフレーム23の幅は、一対の長尺フレーム231間の幅方向の寸法により規定されており、ボトム3の幅よりも短い。また、メインフレーム23の前端及び後端には、ヘッドボード4及びフッドボード5が、それぞれ取り外し可能に配置される。
【0024】
ボトム3は、メインフレーム23の上に載置され、メインフレーム23に連動して上下動可能である。ボトム3は、相互に分離及び連結可能に形成される。具体的には、
図1等に示すように、ボトム3は、例えば、背ボトム31、腰ボトム32、膝脚ボトム33などの複数の要素を有し、これら要素が、長さ方向に頭部側から背ボトム31、腰ボトム32、膝脚ボトム33の順に連結される。ボトム3は、腰ボトム32に対して、背ボトム31及び膝脚ボトム33の角度が変更可能に構成される。さらに、背ボトム31は、長さ方向に連結され、相対的に角度が変更可能な上背ボトム31aと下背ボトム31bとを有する。また、膝脚ボトム33は、長さ方向に連結され、相対的に角度が変更可能な上脚ボトム33aと下脚ボトム33bとを有する。つまり、ボトム3は、各部が、相対的に屈曲可能である。
【0025】
図4,5、6等に示すように、ベースフレーム21は、平面視で縦長の略矩形枠状に形成される。また、ベースフレーム21は、上方へ突出した突出部を有する。突出部は、例えば、キャスタ6付き脚部である。ベッド1は、その四隅に、キャスタ6付き脚部を備えることで移動可能となる。キャスタ6付き脚部には、ベッド1の移動を抑制するストッパー(図示なし)が付随されていてよい。キャスタ6付き脚部は、例えば、ベースフレーム21の縦フレーム211の前端及び後端に、キャスタ6を支持するキャスタ支持部213が連結されてなる。キャスタ支持部213は、縦フレーム211を床面に近接する位置に配置しつつ、キャスタ6を支持するように、ベースフレーム21の上方へ突出するように形成されている。図示例では、各キャスタ支持部213は略四半円状に形成され、上側端部213aの下方にキャスタ6が支持され、下側端部213bに縦フレーム211が接続されている。これにより、ベースフレーム21は、縦フレーム211が、床面に近接する位置に配置される。ベースフレーム21とメインフレーム23の間に、昇降機構22等が配置されているので、縦フレーム211を床面に近接する位置に配置することでメインフレーム23上のボトム3位置をできる限り低くすることが可能となる。つまり、ベッド1を低床化することが可能となる。なお、突出部として、キャスタ6付きの脚部を説明したが、脚部はキャスタの無いものであってもよく、突出部は脚部以外のものであってもよい。
【0026】
なお、ベースフレーム21の幅は、どのように設定されてもよいが、本例ではおよそボトム3の幅と同等又はやや狭く形成されている。
<ベッドの支持部の配置>
【0027】
ベッド1には、オプションを支持可能な支持部としての支持孔7が設けられる。支持孔7は、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも外方にてオプションを支持可能であり、オプション支持可能な位置と、オプション支持可能な位置よりも幅方向に内方の位置との間を移動可能である。より具体的には、支持孔7は、オプション支持可能な位置と、幅方向における、ボトム3の外縁3aよりも内方の位置との間を移動可能である。なお、支持孔7は、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも内方の位置にあるときは、ボトム3下に収納されている。
【0028】
また、支持孔7は、ベッド1側部に複数設けられてよい。複数の支持孔7は、これらがオプションを支持可能な位置にあるときに、長さ方向に所定間隔をあけて設けられている。本実施形態においては、例えば
図2、4等に示すように、各長尺フレーム231に、それぞれ5個の支持孔7が設けられており、可動状態において、いずれの隣接する2つの支持孔7に、オプションとしての側柵9の脚部9bが挿入可能なように、隣接する支持孔7間が等間隔L1となるように構成されている。
【0029】
各支持孔7は、支持装置としてのホルダ8に設けられる。ホルダ8は、ベッドフレーム2の側部に接続される。具体的には、例えば
図2、3等に示すように、ホルダ8は、メインフレーム23の幅方向の外方に支持孔7が位置するように、長尺フレーム231に接続される。また、ホルダ8は、長さ方向に間隔をあけて長尺フレーム231に接続されている。なお、本実施形態においては、各ホルダ8の支持孔7は、オプションとしての側柵9の脚部9bを支持可能なように、上下方向に貫通するよう形成されている。
【0030】
以下では、
図2、4等に示すような、支持孔7がオプションを支持可能な位置にある状態を可動状態といい、
図3、5等に示すような、支持孔7がボトム3下に収納される位置にある状態を収納状態という場合がある。
【0031】
例えば、
図2に示すように、オプションとしての側柵9は、側柵本体9aの下方に、その長さ方向に所定間隔L1を有する2本の脚部9bを備える。例えば、この側柵9を支持する2つのホルダ8が可動状態のとき、長さ方向に隣接する2つの支持孔7間の間隔が、これら脚部9b間の間隔L1に対応するように調整されるのが望ましい。なお、
図2では、L1は、側柵9の脚部9b間の距離、及びこれに対応する支持孔7間(点線間)の距離として示され、L2は、ボトム外縁3aと支持孔7(長手方向に並んだ支持孔7の位置を一点鎖線で示す)間の幅方向の距離として示される。
【0032】
また、例えば
図4等に示すように、ホルダ8は、その長手方向が、幅方向に沿うように設けられていてもよいし、幅方向を基準にした場合にある程度の角度を有するように設けられるようにしてもよい。このため、長尺フレーム231上の隣接するホルダ8の取付位置P1の間隔は、所定間隔L1とならない場合があってもよい。
図4等においては、長さ方向の中央のホルダ8の取付位置P1とこれに隣接するホルダ8の取付位置P1の間隔は、所定間隔L1に対応しており、長さ方向の前後端の各ホルダ8の取付位置P1と、これに隣接するホルダ8の取付位置P1との間隔は、所定間隔L1よりも短い。長さ方向の前後端の各ホルダ8は、キャスタ付き脚部(キャスタ6及びキャスタ支持部213)に隣接しているため、支持孔7間の所定間隔L1で長尺フレーム231に取付けるとすると、キャスタ付き脚部(キャスタ6及びキャスタ支持部213)やその他のベースフレーム21の突出部に干渉する恐れがある。また、支持孔7をボトム3下に収納する場合には、これらに干渉する恐れが高い。
【0033】
つまり、長さ方向の前後端の各ホルダ8は、長さ方向にて突出部から外れた位置において、メインフレーム23の側部に固定され、可動状態における支持孔7の位置(オプション支持可能な位置)は、長さ方向にて突出部と重なる位置で且つ幅方向にて突出部より外方に外れた位置に配置され得る。また、収納状態における支持孔7の位置は、長さ方向にて突出部から外れた位置に配置され得る。支持孔7は、突出部を迂回する経路を通って移動することで、支持孔7を可動状態と収納状態との各位置の間を移動させるようにできる。このように配置することで、ボトム3やメインフレーム23を最下位置まで下げたときであっても、可動状態、収納状態のいずれの状態においても、前後端のホルダ8がこれら突出部に干渉するのを防ぐことができる。
【0034】
本実施形態のベッド1は、オプションを支持する支持部のすべてが、ホルダ8の支持孔7により構成されている。このように構成することで、オプションを取り外したときには、すべてのホルダ8がボトム3下に収納することができる。これにより、オプションを取り外した状態にあっては、ベッド側部に支持部の少なくとも一部がボトム3の外方に固定されている(つまり、一部の支持部がボトム3下に収納できない)ベッドに比べて、ベッド幅を狭くすることができる。なお、ベッド1のすべての支持部が、ホルダ8の支持孔7により構成される必要はなく、ベッド1の仕様に応じて、一部がボトム3の外方に固定されていてもよい。
【0035】
支持孔7は、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも外方にて、複数の位置でオプションを支持可能であってもよい。例えば、オプション支持可能な位置P2は、長さ方向に異なる複数位置にされていてもよい。このとき、ホルダ8は、長さ方向における支持孔7の位置が変更可能なように、幅方向の所定位置にて、支持孔7は、各オプション支持可能な位置P2の間を移動可能とされてよい。さらに、支持孔7は、これらのオプション支持可能な位置P2とボトム3の外縁3aよりも幅方向の内方の位置との間も移動可能とされてよい。例えば、
図20に示すように、ホルダ8は、支持孔7のオプション支持可能な位置P2を1つのみ設定されてもよいし(前側のホルダ8)、複数設定されるようにしてもよい(後ろ側のホルダ8)。なお、幅方向における、支持孔7のオプション支持可能な位置P2と、ボトム3の外縁3aとの間の距離が所定間隔L2であるのが望ましい。
【0036】
このように、ホルダ8が、支持孔7のオプション支持可能な位置P2を、長さ方向に異なる複数の位置にできるようにすることで、長さの異なるベッドや、異なる長さに変更又は選択可能なベッドであっても、ホルダ8取付位置を変えることなく使用することができる。例えば、ホルダ8は、
図12に示すような、長さ方向に伸縮可能なベッドにも使用できる。
図12(a)は、ベッドフレーム2(図示例では、長尺フレーム231)が前方に伸びた状態のベッドであるが、このような場合においても、側柵9とヘッドボード4間の隙間を、
図12(b)のベッドフレーム2(231)を延ばしていない状態のベッドと同じように設定できる。これにより、異なる長さに変更可能なベッドにおいても、横臥者の落下などによるけがや、この隙間に首などの身体の一部が挟まれること等を防止することができる。
【0037】
支持孔7は、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも外方にて、複数の位置でオプションを支持可能としてもよい。例えば、オプション支持可能な位置P2は、幅方向に異なる複数設定されていてもよい。このとき、ホルダ8は、幅方向における支持孔7の位置が変更可能なように、長さ方向の所定位置にて、支持孔7は、各オプション支持可能P2な位置の間を移動可能とされてよい。さらに、支持孔7は、これらのオプション支持可能な位置P2とボトム3の外縁3aよりも幅方向の内方の位置との間も移動可能とされてよい。例えば、
図21に示すように、ホルダ8は、支持孔7のオプション支持可能な位置P2を1つのみ設定されてもよいし、
図22に示すように、支持孔7のオプション支持可能な位置P2が複数設定されるようにしてもよい。なお、幅方向における、オプション支持可能な位置P2と、ボトム3の外縁3aとの距離が所定間隔L2であるのが望ましい。
【0038】
このように、ホルダ8が、支持孔7のオプション支持可能な位置P2を、幅方向に複数設定できるようにすることで、幅の異なるベッドや、ベッド幅を変更又は選択可能なベッドであってもホルダ8取付位置を変えることなく使用することができる。
<ホルダの構成と配置>
【0039】
図20は、固定部材Fに対し回動可能に接続される可動部材Mの動きを説明する図である。
図21、22は、固定部材Fに対しスライド可能に接続される可動部材Mの動きを説明する図である。図では、可動部材Mを、その移動可能な位置の例として、点線で示している。また、ボトム3の外縁3aを点線で、支持孔7のオプション支持可能な位置を説明するための補助線を一点鎖線で示している。
【0040】
ホルダ8は、ベッドフレーム2側部に移動可能に取り付けられる。具体的には、例えば、ホルダ8は、長尺フレーム231に固定される固定部材Fと、オプションの被支持部(例えば、側柵9の脚部9b)を支持する支持孔7を有する可動部材Mと、を有し、固定部材Fに対して可動部材Mが移動可能に接続される。
【0041】
固定部材Fは、可動部材Mをベッドフレーム2側部の外方に移動可能に取り付けるための部材である。固定部材Fは、その基端が長尺フレーム231に固定され、幅方向外方に向けて延設される。例えば、図示例では、固定部材Fの長手方向が、幅方向に沿うように配置されている。
【0042】
可動部材Mは、その基端が、固定部材Fの他端に接続され、他端が、支持孔7を備えるとともに、自由端として移動可能に形成される。可動状態において、可動部材Mは、その長手方向が、幅方向に沿うように設けられていてもよいし、幅方向を基準としてある程度の角度をもった方向に設けられてもよい。
【0043】
また、収納状態においては、前述の通りホルダ8の支持孔7は、ボトム3下に配置され得る。例えば
図5に示すように、収納状態において、可動部材M(83、84等)が、固定部材F(81、82等)に対して折り畳まれて、長尺フレーム231に対して略並行にボトム3下に収納されてよい。また、図示例のように、複数のホルダ8を有するベッド1においては、オプションを取り外したときには、これら複数のホルダ8のすべてを、ボトム3下に収納することができる。
【0044】
また、長さ方向に異なる複数のオプション支持可能な位置P2を設定できるホルダ8は、可動部材Mが、各オプション支持可能な位置P2の間を移動可能とされるように構成されてよい。
【0045】
また、幅方向に異なる複数のオプション支持可能な位置P2を設定できるホルダ8は、可動部材Mが、各オプション支持可能な位置P2の間を移動可能とされるように構成されてよい。
【0046】
本実施形態では、可動部材Mが、固定部材Fに対し回動可能又はスライド可能に接続される例を示す。しかし、可動部材Mはこの他のいずれの移動方法で移動されてもよい。
【0047】
以下、固定部材Fに対し回動可能な可動部材Mの動きを説明する。例えば、
図20に示すように、可動部材Mは、連結軸Jを介して固定部材Fに回動自在である。可動部材Mは、少なくとも、支持孔7が、可動状態における、オプション支持可能な位置P2と、収納状態における収納位置との間を回動するように構成されている。収納位置は、幅方向のボトム3の外縁3a以内の位置であればよい。
【0048】
ホルダ8は、1以上のオプション支持可能な位置P2を有する。
図20(前)は、1つのオプション支持可能な位置P2を有するホルダ8の動きの一例である。この例のように、可動部材Mは、その長手方向が、オプション支持可能な位置P2において、幅方向に沿う(図示例では、固定部材Fの長手方向にも沿う)ように配置されてよいがこれには限られない。例えば、可動部材Mは、その長手方向が、オプション支持可能な位置P2において、幅方向に対し角度を有する方向に配置されるようにしてもよい。
【0049】
図20(後)は、2つのオプション支持可能な位置P2を有するホルダ8の一例である。この例のように、可動部材Mは、その長手方向が、オプション支持可能な位置P2において、幅方向に対し、前後に角度を有するようになる。これにより、ボトム外縁3aと支持孔7との間の距離L2を変えることなく、2つのオプション支持可能な位置P2を選択できる。なお、この位置P2における支持孔7と長尺フレーム231との間の距離が所定距離L3となるように、可動部材Mの長さを変更するのが望ましい。
【0050】
以下、固定部材Fに対しスライド可能な可動部材Mの動きを説明する。例えば、
図21に示すように、可動部材Mは、固定部材Fにスライド自在である。可動部材Mは、支持孔7が、可動状態における、オプション支持可能な位置P2と、収納状態における収納位置との間をスライドするように構成されているのが望ましい。収納位置は、幅方向のボトム3の外縁3a以内の位置であればよい。
【0051】
ホルダ8は、1以上のオプション支持可能な位置P2を有する。
図21は、1つのオプション支持可能な位置P2を有するホルダ8の一例である。例えば、
図21(前)のホルダ8のように、可動部材Mは、その長手方向が、オプション支持可能な位置P2において、幅方向に沿うように配置されてもよい。また、例えば、
図21(後)のホルダ8のように、可動部材Mは、その長手方向が、オプション支持可能な位置P2において、幅方向に対し角度を有するように配置されてもよい。
【0052】
可動部材Mは、この位置P2での支持孔7とボトム3の外縁3aの間の距離が、所定距離L2となるのが望ましい。またこのとき、可動部材M長さは、いずれの角度に設定されるとしても、幅方向における支持孔7と長尺フレーム231との間の距離が所定距離L3となるように調整されてよい。
【0053】
さらに、
図22に示すように、可動部材Mは、複数のオプション支持可能な位置P2を移動可能としてもよい。
図22(前)の可動部材Mは、その長手方向にスライド可能であって、幅方向に、複数のオプション支持可能な位置P2の間を移動できるようにした例である。
図22(後)の可動部材Mは、その長手方向にスライド可能であって、幅方向に対し角度を有するように、複数のオプション支持可能な位置P2の間を移動できるようにした例である。なお、ホルダ8は、複数のオプション支持可能な位置P2をスライド可能な構成であればよく、収納状態における収納位置までスライドされなくてもよい。
【0054】
可動部材Mは、ストッパー部10を有する。ストッパー部10は、可動部材Mに移動可能に接続され、第一位置としてのオプション支持可能な位置P2に位置した支持孔7にオプションが取付けられたとき、オプションに係わりあって移動して、固定部材Fに係り合うことで、支持孔7をオプション支持可能な位置P2に固定するように構成される。また、その固定は、支持孔7からオプションが取り外されたとき解除される。よって、ホルダ8に、オプションが取り付けられていないときは、支持孔7の位置を変えることができ、オプションが取付けられると、ストッパー部10の作動により、支持孔7をその位置から移動しないように固定することができ、オプションを安定して取り付けることができる。
【0055】
個々のホルダ8にストッパー部10が設けられることにより、様々なオプションの取付に対応できる。例えば、本実施形態では、オプションとして2つの被支持部間の間隔がL1の側柵9(2本の脚部9bを有する)を示しているが、このようなオプション以外のオプションであっても、これらを取付けた際に、支持孔7をオプション支持可能な位置P2にて固定することができ、オプションを取り外した際に当該固定は解除され得る。よって、上記と同様の効果が得られる。具体的には、例えば、1つの被支持部を有するオプションや、3つ以上の被支持部を有するオプションの取付にも対応できる。また、例えば、複数の被支持部を有するオプションであって、隣接する被支持部間が所定間隔L1以外のものであっても、ベッドフレーム2側部のこれらに対応する複数の支持孔7がそれぞれオプション支持可能な位置P2となれば対応できる。
【0056】
ホルダ8は、オプション支持可能な位置P2以外の位置においては、オプションを支持孔7に取付けることを不能にするように構成されている。これにより、ベッド1は、適切な位置でのみオプションを取付ることができ、適切ではない位置ではオプションの取付が阻止される。
<ホルダ8の構成>
【0057】
以下、幾つかの実施例にて、
図7~19を参照してホルダ8は幾つかの例を説明する。以下、一例として、第1のホルダ8A、第2のホルダ8B、第3のホルダ8Dについて、説明する。なお、
図12以外の図においては、オプションは図示を省略している。
<第1のホルダ>
【0058】
図7は、長尺フレーム231に取り付けられた第1のホルダ8Aの斜視図である。
図8(a)は、オプションが取り外された状態の第1のホルダ8Aを説明するための側面図である。
図8(b)は、オプションが取付けられた状態の第1のホルダ8Aを説明するための側面図である。
図9(a)は、オプションが取り外された状態の第1のホルダ8Aを説明するための平面図である。
図9(b)は、オプションが取付けられている状態の第1のホルダ8Aを説明するための平面図である。
図10は、オプション支持可能な位置以外の位置での第1のホルダ8Aの状態を表す平面図である。なお、
図9~10は、可動部材83内部のストッパー部10の状態を可視化可能なように、ストッパー部10以外の可動部材83及びカバーC1を線図で示しており、
図8はカバーC1を省略し、ストッパー部10以外の可動部材83を線図で示している。また、
図8~10は、ストッパー部10についても内部の状態を可視化可能なように、半透過の状態で示している。また、オプションは図示を省略している。
【0059】
図7等に示すように、第1のホルダ8Aは、固定部材81(F)に対し可動部材83(M)が、連結軸85を介して回動可能に連結される。
【0060】
固定部材81は、アーム81aと、接合部81bと、連結部87とを有する。幅方向外方に延びるアーム81aの一端が、接合部81bにより長尺フレーム231に固定され、アーム81aの他端が連結部87を介して可動部材83に接続される。なお、図示例では、アーム81aは、幅方向に並行に設けられているが、これに限られない。
【0061】
可動部材83は、上下方向に貫通する支持孔7を有する筒状の可動部本体832と、可動部本体832から延設されるアーム834とを有する。アーム834の一端部に可動部本体832設けられ、アーム834の他端部に、連結軸85を上下方向に挿通可能な筒部834aが設けられる。なお、図示例のように、可動部本体832とアーム834の一部を覆うカバーC1が設けられてもよい。
【0062】
連結部87は、固定部材81と可動部材83とが接続される部分である。例えば、連結部87は、その一端がアーム81aを固定するよう形成され、他端には、可動部材83を挟みこむ上下の連結片871が形成される。上下の連結片871には、それぞれ連結軸85が上下方向に挿通される挿通孔が設けられる(図示なし)。
【0063】
固定部材81の長手方向における、上側の連結片871の先端部は、平面視略半円形状に形成されており円弧状の外縁部872を有する。図示例では、長尺フレーム231に取り付けられた状態において、幅方向における、固定部材81の先端に外縁部872が位置する。外縁部872は、連結軸85を中心に回動する可動部材83の可動部本体832の移動するラインに沿うような、連結軸85と同心の円弧状に形成されており、外縁部872の略中央であって、固定部材81の長手方向に沿う位置に、第一位置決め部としての凹部876が形成される。凹部876は、ベッド1の幅方向に沿うように設けられる。
【0064】
可動部材83には、ストッパー部10が設けられる。具体的には、
図8等に示すように、ストッパー部10は、アーム834に固定される固定部13と、固定部13の長手方向にスライド可能な摺動部11とを備える。固定部13には、その長手方向に弾性部材としてのばね132が設けられ、摺動部11には、その長手方向の前方(支持孔7側)へのばね132による付勢を受ける押圧部115が形成される。また、摺動部11の長手方向前方の一端には、第一係合部としての舌形状の突起111が形成され、摺動部11の長手方向後方の他端には、第二係合部としての下方に突出する凸部113が形成される。つまり、固定部13に対して摺動部11がその前後方向にスライドすることで、突起111及び凸部113が、ストッパー部10の長手方向に前後移動する。
【0065】
可動部本体832には、摺動部11の突起111が挿入可能な開口832aが形成される。第1のホルダ8Aからオプションが取り外されているときには、ばね132により、摺動部11は、固定部13に対してその長手方向前方(支持孔7側)に付勢されており、突起111が開口832aから支持孔7の内側に突出される。
【0066】
第1のホルダ8Aにオプションが取り付けられ、その被支持部(例えば、側柵9の脚部9b)が支持孔7に挿入されると、被支持部により突起111が支持孔7の外方に押圧され、押圧部115がばね132の付勢を抗うことで、固定部13の長手方向後方(連結軸85側)に、摺動部11が移動する。これにより、
図7に示すように、摺動部11の凸部113が、外縁部872の凹部876に収容され、この状態で、固定部材81に対して可動部材83が固定される。そして、この状態で、ベッド1に対する支持孔7の位置がオプション支持可能な位置P2に固定される。図示例では、前述したように凹部876が、固定部材81の長手方向に沿う位置あるので、可動部材83が、固定部材81に沿う方向に固定される。そして、支持孔7の位置は、固定部材81に対して、ベッド1の幅方向に沿う方向に固定される。
【0067】
また例えば、
図10等に示すように、外縁部872が円弧状に形成されていることにより、凹部876を除く部分においては、摺動部11は、可動部材83の長手方向後方への移動ができないため、挿入孔7内の突起111が邪魔をし、オプションの被支持部の挿入孔7への挿入が妨げられる。よって、オプション支持可能な位置P2以外の位置においては、固定部材81に対して可動部材83が固定されない。
【0068】
なお、第1のホルダ8Aが収納状態のときには、可動部材83は、平面視においてボトム3下に収納されている。図示例では、可動部材83が、長尺フレーム231に対して略並行であるときが収納状態である。よって、収納状態においては、ベッド1の幅はおよそボトム3の幅とほぼ同等となる。
【0069】
また、第1のホルダ8Aが可動状態の際には、可動部材83の少なくとも可動部本体832は、ボトム3の外縁3aよりも幅方向外方に位置し、固定部材81に対して可動部材83が位置決め固定される。よって、可動状態においては、ベッド1の幅はボトム3の幅よりも広い。
【0070】
なお、図示例では、可動部材83には、カバーC1を設けた。カバーC1は、可動部本体832とアーム834の一部を覆い、可動部材83からのストッパー部10の脱落を防止する。しかしながら、カバーC1は必須の構成要素ではない。また、可動部材83には、カバーC1に変えてストッパー部10の脱落を防止する手段を設けてもよい。
<第1のホルダの変形例>
【0071】
第一のホルダ8Aの変形例を説明する。
図11は、第1のホルダの変形例を示す平面図である。以下の説明では、第1のホルダの8A変形例をホルダ8Fとし、ホルダ8Aと同様の部分については同様の参照番号を付して説明する。
【0072】
ホルダ8Fには、連結部87に代えて、連結部187が用いられる。連結部187は、その上側の連結片1871に、位置決め部として複数の凹部1876が形成されている点が連結部87と異なり、その他は、連結部87と同様である。
【0073】
上側の連結片1871には、連結軸85を中心に回動する可動部本体832の動きを誘導するよう、外縁部1872が円弧状に形成されている。外縁部1872には、複数の凹部1876が形成される。図示例では、外縁部1872には、固定部材81の長手方向に沿う位置から、外縁1872上に所定距離離れた位置に2つの凹部1876が形成されている。つまり、各凹部1876は、ベッド1の幅方向に沿う位置から所定の角度を有して形成されている。
【0074】
ホルダ8Fの可動状態において、凸部113はいずれかの凹部1876に収容された状態で、固定部材81に対して可動部材83が位置決め固定される。固定部材81に対して可動部材83が所定の角度を有するよう位置決めされる。
【0075】
これにより、例えば、
図12に示すように、ホルダ8Fの取付位置を変更せずに、ベッド1の長さ方向に支持孔7の位置を変更できる。また、これにより、長さの異なるベッドや、異なる長さに変更又は選択可能なベッドにおいては、ベッドの長さが変更されたとしても、所定の位置(例えばヘッドボード4やフットボード5が配置されるベッド1の前後端の位置や、長さ方向の中央位置等)に対するオプションの位置を同じように配置することができる。
<第2のホルダ>
【0076】
図13(a)は、オプションが取り外されているときの第2のホルダ8Bの一部を表す斜視図である。
図13(b)は、オプションを取付けられているときの第2のホルダ8Bの一部を表す斜視図である。
図14は、収納状態における、第2のホルダ8Bの一部を表す図である。
図15は、可動状態における、長尺フレーム231に取り付けられた第2のホルダ8B、Cを表す平面図である。
図16は、収納状態における、長尺フレーム231に取り付けられた第2のホルダ8B、8Cを表す平面図である。なお、
図13、14は、可動部材84内部の連結軸の状態を可視化可能なように、ストッパー部40以外の可動部材84を線図で示し、可動部材84の内部の線は点線で表している。また、連結部88についても内部の状態を可視化可能なように、半透過の状態で示している。
【0077】
図15等に示すように、第2のホルダ8Bは、固定部材82(F)と可動部材84(M)とが、連結軸86を介して連結される。固定部材82は、アーム82aと、接合部82bと、連結部88と、を有する。固定部材82は、幅方向外方に延設されるアーム82aの一端が、接合部82bにより長尺フレーム231に固定され、アーム82aの他端が連結部88を介して可動部材84に接続される。
【0078】
図13等に示すように、可動部材84は、支持孔7を有する筒状の可動部本体842と、可動部本体842から延設されるアーム844とを有する。アーム844の一端部に可動部本体842設けられ、アーム844の他端部に、連結軸86を上下方向に挿通可能な筒部844cが設けられる。
【0079】
連結部88は、固定部材82と可動部材84とが接続される部分である。例えば、連結部88は、その一端がアーム82aを固定し(図示なし)、他端には、可動部材84を挟みこむ上下の連結片881が形成される。上下の連結片881には、それぞれ連結軸86が上下方向に挿通される挿通孔が設けられる(図示なし)。上側の連結片881の長手方向の前方には、前方に開放された切欠き部883が形成される。
【0080】
連結片881は、その長手方向における一方の側部に、第2のホルダ8Bが収納状態から可動状態に移行する際に、可動部材84の可動状態に移行する方向(移動方向)回動を規制する第一係止部887が形成される。図示例では、第一係止部887は、連結片881の長手方向における挿通孔(連結軸86)の前方に、上下の連結片881間に、連結片881の長手方向に沿って立設される壁として形成されている。つまり、第2のホルダ8Bの第一係止部887はアーム885に対し略並行に形成されている。
【0081】
連結片881の長手方向における他方の側部は、可動部材84の回動を規制するものを有さない。よって、アーム885の先端部が、可動部材84の収納状態に移行する方向(収納方向)の回動を規制する第二係止部882となる。つまり、第2のホルダ8Bの収納状態において、可動部材84は、第二係止部882により係止される。
【0082】
図13等に示すように、可動部材84のアーム844の内部に、ストッパー部40が設けられる。ストッパー部40は、ストッパー本体45と、ストッパー本体45をアーム844に回動自在に固定する固定軸44を有する。固定軸44は、アーム844の両側壁に、アーム844の長手方向に対向する方向に固定される。ストッパー本体45は、固定軸44が挿通される孔(図示なし)と、固定軸44で固定された状態において、固定軸44に対し、アーム844の長手方向前方に位置する第一の片41と、アーム844の長手方向後方に位置する第二の片42と、を有する。第一の片41は、可動部本体842に形成された開口844bより挿通孔7内部に挿入可能な形状に形成される。第二の片42はアーム844の上部に形成された開口844aより突出可能な形状に形成される。
【0083】
可動状態において、第2のホルダ8Bは、例えば
図13に示すように、第一係止部887により、可動部材84の移動方向への回動が止まる。このとき、アーム844の開口844aと切欠き部883とが連通する。オプションが取り外されているときには、
図13(a)に示すように、ストッパー部40の第一の片41は、開口844bより挿通孔7内部に挿入されており、第二の片42は、開口844aから突出せず、アーム844内に保持されている。
【0084】
また、オプションの被保持部が支持孔7に挿入されると、第一の片41は被保持部に押圧されてストッパー本体45が固定軸44を中心に回動する。これにより、
図13(b)に示すように、第一の片41は、アーム844内に収容され、第二の片は、開口844aより突出し切欠き部883内に挿入され、固定部材82に対して可動部材84が位置決め固定される。
【0085】
収納状態において、第2のホルダ8Bは、例えば
図14に示すように、第二係止部882により、可動部材84の移動方向への回動が止まる。このとき、アーム844の開口844aと切欠き部883との連通が解除される。ストッパー部40の状態は、
図13(a)に示すオプションが取り外されていると同様である。
【0086】
この例では、固定部材82と可動部材84が沿うように位置するよう、換言すると、ベッド1の長さ方向対して可動部材84が対向するように位置決めされる。
<第2のホルダの変形例>
【0087】
第2のホルダ8Bは、可動状態における、固定部材82に対する可動部材84の固定位置や、可動部材84の長さは適宜変更可能である。以下の説明では、第2のホルダの8Bの変形例をホルダ8Cとし、ホルダ8Bと同様の部分については同様の参照番号を付して説明する。
【0088】
第一係止部889は、可動状態において、ホルダ8Cの可動部材84(M)が、固定部材82の長手方向に対して異なる方向(図示例では、幅方向とも異なる方向)に固定されるように形成される。例えば、図示例では、第一係止部889が、連結部88及び固定部材82の長手方向と異なる方向に立設される壁として形成されている。これにより、ホルダ8Cの取付位置を限定せずに済む。
【0089】
この場合には、
図20等に示すように、オプション取付可能な位置における支持孔7と長尺フレーム231との間の距離が所定距離L3となるよう、可動部材84のアーム844の長さを調整するのが望ましい。また、オプション取付可能な位置における支持孔7とボトム3の外縁3aとの間の距離が所定距離L2となるよう、可動部材84のアーム844の長さを調整するのが望ましい。これらにより、長尺フレーム231の固定部材82の取付位置を気にすることなく、支持孔7の位置を規定できる。
<第3のホルダ>
【0090】
図17(a)は、オプションが取り付けられているときの第3のホルダ8Dの一部を表す側面図である。
図17(b)は、オプションを取り外されているときの第3のホルダ8Dの一部を表す側面図である。
図18は、第3のホルダ8Dの収納状態を示す図である。なお、
図17~18は、ストッパー部の状態を可視化可能なように、ストッパー部70以外の可動部材と連結部を線図で示し、各部材の内部の線は点線で表している。
【0091】
図17等に示すように、第3のホルダ8Dは、メインフレーム23の側部より幅方向外方に伸縮可能なように、長尺フレーム231に固定される。第3のホルダ8Dは、例えば、固定部材50に対し、可動部材60がスライド可能に連結される。固定部材50は、幅方向外方に向かって延設される中空のアーム51の基端部(内側端部)が長尺フレーム231に固定される(図示なし)。アーム51の先端部(外側端部)は、可動部材60に連結される。可動部材60は、固定部材50のアーム51の先端部からその内方に向かって、幅方向にスライド可能に設けられる中空のアーム62と、アーム62の先端部(外側端部)に位置し、支持孔7を有する筒状の可動部本体61と、を有する。アーム51の底面には、穴511が形成されている。
【0092】
可動部材60には、ストッパー部70が設けられる。ストッパー部70は、アーム51、62の下方に沿って配置されるストッパー本体71が、アーム62の両側壁に軸通する軸72により支持されている。ストッパー本体71の外側端には、可動部本体61の支持孔7に、下方から挿入可能な突起73が形成される。ストッパー本体71の内側端には、アーム51に対してアーム62が所定位置に位置した際に、穴511に挿通可能な突起74が形成される。
【0093】
収納状態において、第3のホルダ8Dは、平面視においてボトム3下に収納されてよい。収納状態では、例えば
図18に示すように、ストッパー本体71の突起74が、穴511から逸脱され、固定部材50に対して可動部材60が(ベッド1の)幅方向内側にスライド移動された状態である。つまり、収納状態においては、突起74が、穴511よりも(ベッド1の)幅方向内方に位置している。収納状態においては、ベッド1の幅はおよそボトム3の幅とほぼ同等となる。
【0094】
また、可動状態において、第3のホルダ8Dは、少なくとも可動部本体61が、ボトム3の外縁よりも(ベッド1の)幅方向外方に位置する。収納状態より可動状態に移行すると、
図17(b)に示すように、固定部材50に対して可動部材60が(ベッド1の)幅方向外側にスライド移動し、固定部材50の底面の穴511に突起74が挿通可能な状態となる。
【0095】
この状態で、オプションの被支持部が挿通孔7に挿通されると(図示なし)、
図17(a)に示すように、被支持部が突起73を上方から下方に押圧し、ストッパー本体71が軸72中心に回動することで、上方に移動した突起74が穴511に挿入されて、固定部材50に対して可動部材60が固定される。なお、オプションを取り付けた状態では、ベッド1の幅はボトム3の幅よりも広い。
<第3のホルダの変形例>
【0096】
図19は、第3のホルダの変形例のホルダを示す図である。第3のホルダは、可動状態における、(ベッド1の)幅方向の寸法が変更可能である。以下の説明では、第3のホルダ8Dの変形例をホルダ8Eとし、ホルダ8Dと同様の部分については同様の参照番号を付して説明する。
【0097】
第3のホルダ8Eは、固定部材50の底面に、突起74を挿通する複数の穴が所定間隔をあけて形成されている。例えば、
図19の例では、固定部材50の底面には、その長手方向に、所定の間隔をあけて2つの穴513、515形成されている。これにより、可動状態において、第3のホルダ8Eは、支持孔7の(ベッド1の)幅方向の位置が調整可能となる。つまり、第3のホルダ8Eは、ベッド幅の異なる種々のベッドに適用した場合であっても、ボトム側部から適切な位置にオプションを取付けることができる。
【0098】
なお、ベッド1は、例えば、上述した複数種類のホルダ8設けられてもよい。例えば、
図4、5等に示すベッド1は、各長尺フレーム231にそれぞれ5つのホルダを有する。これらホルダは、長手方向の前後端が第2のホルダ8Cであり、それらの隣が第2のホルダ8Bであり、中央が第1のホルダ8Aとして構成されている。長手方向の前後端に第2のホルダ8Cであるので、可動部材84が、固定部材82の長手方向に対して異なる方向であり、幅方向とも異なる方向に固定される。よって、四隅のキャスタ支持部213などに干渉しないように構成できる。
【0099】
本実施形態においては、上述した以下のような構成が採用されている。
【0100】
(1)第一の観点によれば、ベッド1は、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド1側部にオプションが着脱可能に取り付けられるベッドであって、ベッドフレーム2と、ベッドフレーム2上に配置されるボトム3と、幅方向におけるボトム3の外縁よりも外方の第一位置にて、オプションを支持する支持孔7と、ベッドフレーム2の側部に接続され、支持部を有するホルダ8と、を備える。支持孔7は、オプションを取付可能な前記第一位置P2と、第一位置P2よりも前記幅方向に内方の第二位置と、の間を移動可能であり、ホルダ8は、第一位置P2にて支持孔7にオプションが取付られたとき、オプションに応動して第一位置P2に支持孔7を固定するストッパー部を有する。このため、オプション取付のための支持孔の位置を変えることができ、オプションを取付けると、ストッパーの作動により、支持孔7をその位置から移動しないように固定することができる。
【0101】
(2)ホルダ8は、支持孔7が第一位置以外の位置にあるときに、オプションを支持孔7に取付けることを不能にするよう構成される。このため、ホルダ8は、オプションを取付可能な位置以外の位置では、オプションを取り付けられないようにできる。
【0102】
(3)幅方向にて位置の異なる複数の第一位置P2を有し、支持孔7は、さらに、複数の第一位置の間を移動可能であり、支持孔7は、複数の第一位置の各位置にて、オプションを取付可能であり、ストッパー部は、前記各位置にて支持孔7を固定可能に構成される。このため、ホルダ8が、ベッドの幅方向に、複数のオプションの取付可能な位置を設けられる。
【0103】
(4)長さ方向にて位置の異なる複数の第一位置P2を有し、支持孔7は、さらに、複数の第一位置P2の間を移動可能であり、支持孔7は、複数の第一位置P2の各位置にて、オプションを取付可能であり、ストッパー部は、前記各位置にて支持孔7を固定可能に構成される。このため、ホルダ8が、ベッドの長さ方向に、複数のオプションの取付可能な位置を設けられる。
【0104】
(5)ベッド1は、複数の支持孔7を有し、複数の支持孔7をそれぞれ有する、複数の前記ホルダ8を有し、オプションが有する複数の被支持部間の距離が、第一の距離L1であり、複数の被支持部を支持する複数の支持孔7間の距離が、複数の支持孔7が第一位置P2にあるときに、第一の距離L1に対応する距離であり、複数の支持孔7にオプションが取付られたとき、複数の被支持部のそれぞれに応動して、複数の支持孔7がそれぞれ第一位置P2に固定される。これにより、ベッド1は、複数のホルダ8を備え、複数の被支持部を備えるオプションを取付け、固定できる。
【0105】
(6)オプションの複数の被支持部を支持する複数の支持孔7のうちの少なくとも1つが記第一位置P2以外の位置にあるとき、複数の支持孔7間の距離が、第一の距離L1とは異なる。これにより、オプションの複数の被支持部に対応する複数の支持孔7のいずれかが第一位置からずれているときは、オプションを取付けできないようにしている。つまり、複数の被支持部を備えるオプションを、適切な位置にて取り付け、固定できる。
【0106】
(7)ホルダ8は、ベッドフレーム2の側部に固定される固定部材Fと、固定部Fに対して移動可能に接続される可動部材Mと、を有し、支持孔7は、可動部材Mに設けられる。これにより、支持孔7は、ベッドフレーム2側部の所定位置に固定された状態で、支持孔7の位置が移動可能にできる。
【0107】
(8)ストッパー部は、可動部材Mに移動可能に接続され、第一位置P2に位置した支持孔7にオプションが取付けられたとき、オプションに係わりあって移動して、固定部材Fに係り合うことで、支持孔7を第一位置に固定するように構成される。これにより、簡易な構成にて、支持孔7を固定できる。
【0108】
(9)可動部材Mは、アームを備え、アームの一端が、固定部材Fに対して回動可能に連結され、アームの他端には、支持孔7が設けられる。これにより、ベッドフレーム2側部に、支持孔7を回動可能にできる。
【0109】
(10)可動部材Mは、アームを備え、アームは、固定部材Fにスライド可能に接続され、アームには、支持孔7が設けられる。これにより、ベッドフレーム2側部に、支持孔7をスライド移動可能にできる。
【0110】
(11)また、第二の観点によれば、ベッド1は、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられ、ベッドフレーム2と、ベッドフレーム上に配置されるボトム3と、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも外方において、オプションを支持する支持孔7と、ベッドフレーム2の側部に接続され、支持孔7を有するホルダ8と、を備える。支持孔7は、幅方向にて異なる複数の第一位置P2の間を移動可能であり、複数の第一位置P2の各位置にて、オプションを取付可能である。これにより、ベッド1の幅方向の複数の位置に支持孔7を移動できる。これは例えば、いくつかの幅方向の寸法を選択できるベッド1では、ベッド幅に応じた幅方向に異なる位置にオプションを取付ることもできる。
【0111】
(12)ベッド1は、オプションが有する複数の被支持部を支持する、複数の支持孔7と、ベッドフレーム2の側部に接続され、複数の支持孔7をそれぞれ有する複数のホルダ8と、を備える。複数の被支持部間の距離が、第一の距離L1であり、複数の被支持部を支持する複数の支持孔7間の距離が、複数の支持孔7が第一位置P2にあるときに、第一の距離L1に対応する距離である。複数の支持孔7にオプションが取付られたとき、複数の被支持部のそれぞれに応動して、複数の支持孔7がそれぞれ第一位置P2に固定される。これにより、幅方向の複数の位置に支持孔7を移動できるベッド1において、複数のホルダ8を有し、複数の被支持部を備えるオプションを取付けることができる。
【0112】
(13)複数の被支持部を支持する複数の支持孔7うちの少なくとも1つが第一位置以外P2の位置にあるとき、複数の支持孔7間の距離が、第一の距離L1とは異なる。これにより、幅方向の複数の位置に支持孔7を移動できるベッド1において、オプションの複数の被支持部に対応する複数の支持孔7のいずれかが第一位置からずれているときは、オプションを取付けできないようできる。つまり、複数の被支持部を備えるオプションを、適切な位置にて取り付けできる。
【0113】
(14)支持孔7は、複数の第一位置P2と、幅方向におけるボトム3の外縁3aの内方の第二位置と、の間を移動可能である。これにより、幅方向の複数の位置に支持孔7を移動できるベッド1において、支持孔7をボトム3の下に収納できる。
【0114】
(15)また、第三の観点によれば、ベッド1は、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられ、ベッドフレーム2と、ベッドフレーム2上に配置されるボトム3と、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも外方にて、オプションを支持する支持孔7と、ベッドフレーム2の側部に接続され、支持孔7を有するホルダ8と、を備える。支持孔7は、長さ方向にて異なる複数の第一位置P2の間を移動可能であり、複数の第一位置P2の各位置にて、オプションを取付可能である。これにより、ベッド1の長さ方向の複数の位置に支持孔7を移動できる。これは例えば、いくつかの長さ方向の寸法を選択できるベッド1では、ベッドの長さに応じた長さ方向に異なる位置にオプションを取付ることもできる。
【0115】
(16)ベッド1は、オプションが有する複数の被支持部を支持する、複数の支持孔7と、ベッドフレーム2の側部に接続され、複数の支持孔7をそれぞれを有する複数のホルダ8と、を備える。複数の被支持部間の距離が、第一の距離L1であり、複数の被支持部を支持する複数の支持孔7間の距離が、複数の支持孔7が第一位置P2にあるときに、第一の距離L1に対応する距離であり、複数の支持孔7にオプションが取付られたとき、複数の被支持部のそれぞれに応動して、複数の支持孔7がそれぞれ第一位置P2に固定される。これにより、長さ方向の複数の位置に支持孔7を移動できるベッド1において、複数のホルダ8を有し、複数の被支持部を備えるオプションを取付けることができる。
【0116】
(17)複数の被支持部を支持する複数の支持孔7の少なくとも1つが第一位置P2以外の位置にあるとき、複数の支持孔7間の距離が、第一の距離L1とは異なる。これにより、長さ方向の複数の位置に支持孔7を移動できるベッド1において、オプションの複数の被支持部に対応する複数の支持孔7のいずれかが第一位置からずれているときは、オプションを取付けできないようできる。つまり、複数の被支持部を備えるオプションを、適切な位置にて取り付けできる。
【0117】
(18)支持孔7は、複数の第一位置P2と、幅方向におけるボトム3の外縁3aの内方の第二位置と、の間を移動可能である。これにより、長さ方向の複数の位置に支持孔7を移動できるベッド1において、支持孔7をボトム3の下に収納できる。
【0118】
(19)第四の観点によれば、ベッド1は、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられ、ベースフレーム21と、ベースフレーム21の上方に配置され、ベースフレーム21に対して昇降するメインフレーム23と、メインフレーム23上に配置されるボトム3と、幅方向におけるボトム3の外縁3aの外方において、オプションを支持する支持孔7と、メインフレーム23の側部に接続され、支持孔7を有するホルダ8と、を備える。ホルダ8は、メインフレーム23の側部に固定される固定部材Fと、固定部材Fに対して移動可能に接続される可動部材Mとを有し、可動部材Mは、支持孔7を有し、固定部材Fに対して可動部材Mが可動することで、支持孔7が、オプションを取付可能な第一位置P2と、第一位置よりも幅方向の内方に位置する第二位置と、の間を移動可能である。ベースフレーム21は、上方へ突出した突出部を有し、固定部材Fは、長さ方向にて突出部から外れた位置において、メインフレーム23の側部に固定され、第一位置P2は、長さ方向にて突出部と重なる位置で且つ幅方向にて突出部より外方に外れた位置に配置され、第二位置は、長さ方向にて突出部から外れた位置に配置され、可動部材Mは突出部を迂回する経路を通って移動することで、支持孔を第一位置P2と第二位置との間を移動させるように構成される。これにより、ボトム3が昇降するベッド1において、オプション取付のための支持孔の位置を変えることができ、メインフレーム23が最下位置にあるときであっても、支持孔7が突出部に接触しないようにできる。
【0119】
(20)ホルダ8は、支持孔7にオプションが支持されたときに、第一位置P2にて支持孔7を固定するストッパー部を有する。これにより、ボトム3が昇降するベッド1において、オプションを取付けると、ストッパーの作動により、支持孔7をその位置から移動しないように固定することができる。
【0120】
(21)突出部は、ベースフレームの四隅に設けられるベッドのキャスタ付き脚部、脚部又はこれらを支持する支持部である。これにより、ボトム3が昇降するベッド1において、メインフレーム23が最下位置にあるときであっても、支持孔7がベッドのキャスタ、脚又はこれらを支持する支持部に接触しないようにできる。
【0121】
(22)第五の観点によれば、ベッド1は、幅方向及び長さ方向を有し、ベッド側部にオプションが着脱可能に取り付けられ、ベッドフレーム2と、ベッドフレーム2上に配置されるボトム3と、幅方向におけるボトム3の外縁3aよりも外方において、オプションの複数の被支持部を支持する複数の支持孔7と、ベッドフレーム2の側部に接続される複数のホルダ8と、を備える。さらに、ベッド1は、複数のホルダ8は、複数の支持孔7をそれぞれ有する。複数の支持孔7の各々は、オプションを取付可能な第一位置P2と、前記第一位置よりも幅方向の内方に位置する第二位置と、の間を移動可能であり、オプションが有する複数の被支持部間の距離が、第一の距離L1であり、複数の被支持部を支持する複数の支持孔7間の距離が、複数の支持孔7が第一位置にP2あるときに、第一の距離L1に対応する距離である。複数の被支持部を支持する複数の支持孔7のうちの少なくとも1つが第一位置P2以外の位置にあるとき、複数の支持孔7間の距離が、第一の距離L1とは異なる。これにより、複数の被支持部を備えるオプションを取付けることができるベッド1において、複数の支持孔7の一つでも第一位置P2からずれているときは、オプションを取付けできないようできる。つまり、複数の被支持部を備えるオプションを、適切な位置にて取り付けることができる。
【0122】
(23)第一位置P2は、幅方向にて異なる複数の第一位置有する。これにより、複数の被支持部を備えるオプションを取付けることができるベッド1において、支持孔7のオプション取付可能な位置が、幅方向に移動できる。
【0123】
(24)第一位置P2は、長さ方向にて異なる複数の第一位置を有する、これにより、複数の被支持部を備えるオプションを取付けることができるベッド1において、支持孔7のオプション取付可能な位置が、長さ方向に移動できる。
【0124】
(25)複数のホルダ8の各々は、支持孔7にオプションが支持されたときに、第一位置P2にて支持孔7を固定するストッパー部を有する。これにより、複数の被支持部を備えるオプションを取付けることができるベッド1において、複数のホルダ8は、それぞれ、第一位置にて支持孔7を固定できる。
【0125】
以上説明した実施形態は、説明のための単なる例示であり、本発明の範囲をそれらの実施の形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、上記の実施の形態とは違うさまざまな形態で、実施することができる。
【0126】
例えば、本実施形態においては、ベッドが有するホルダは、上述の例には限られない。また、オプションとして、所定間隔L1の2本の脚部9bを有する側柵9を例示していたがこれに限られない。さらに、本実施形態のベッド1は、横臥者(患者)の状況に応じて、オプションを変更する場合も想定される、側柵9の数を変更する場合、設置位置を変更する場合、長さの異なる側柵を設置する場合、脚部の数や間隔が異なる側柵を設置する場合、側柵以外のオプションを設置する場合など、様々なオプションの取付方がある。これら種々の状況に対応できるよう、各長尺フレーム231には、複数の支持孔7が設置されてよい。また、種々の状況に応じて、各側部の支持孔の数や間隔は、設計により適宜変更可能である。
【0127】
例えば、本実施形態では、固定部材Fは、長尺フレーム231の外方に向けて取り付けられるように、幅方向に沿ったアーム状に形成されている。しかし、この形状には限定されない。また、ホルダ8は、可動部材Mが、ベッドフレーム2側部の外方に、移動可能に取り付けられる構成であればどのような構成であってもよく、このような構成であれば、固定部材は省略されていてもよい。
【0128】
また、例えば、本実施形態では、オプションの被支持部を支持する支持部は、支持孔7とした例を示したが、オプションを取付可能な構成であればどのような構成であってもよい。
【0129】
また、複数のオプション支持可能な位置P2を有するホルダ8は、この例には限られずどのような構成であってもよい。例えば、可動部材Mが、固定部材Fに対して回動可能であり、かつ、可動部材M自体がその長さ方向に伸縮可能とする構成等様々なバリエーションにて、オプション支持可能な位置P2、複数のオプション支持可能な位置P2を有するように設定することができる。
【符号の説明】
【0130】
1…ベッド 2…ベッドフレーム 3…ボトム 4…ヘッドボード 5…フッドボード 6…キャスタ 7…支持孔 8…ホルダ 8A、8F…第1のホルダ 8B、8C…第2のホルダ 8D、8E…第3のホルダ 9…側柵 9a…側柵本体 9b…脚部 10…ストッパー部 11…摺動部 13…固定部 21…ベースフレーム 22…昇降機構 23…メインフレーム 31…背ボトム 31a…上背ボトム 31b…下背ボトム 32…腰ボトム 33…膝脚ボトム 33a…上脚ボトム 33b…下脚ボトム 40…ストッパー部 41…第一の片 42…第二の片 44…固定軸 45…ストッパー本体 50…固定部材 51…アーム 60…可動部材 61…可動部本体 62…アーム 70…ストッパー部 71…ストッパー本体 72…軸 73…突起 74…突起 81…固定部材 81a…アーム 81b…接合部 82…固定部材 82a…アーム 82b…接合部 83…可動部材 84…可動部材 85…連結軸 87…連結部 88…連結部 111…突起 113…凸部 115…押圧部 211…縦フレーム 213…キャスタ支持部 213a…上側端部 213b…下側端部 231…長尺フレーム 232…短尺フレーム 832…可動部本体 834…アーム 842…可動部本体 844…アーム 871…連結片 872…外縁部 876…凹部 881…連結片 883…切欠き部 885…アーム 887…第一係止部 187…連結部 1871…連結片 1872…外縁部 1876…凹部 F…固定部材 M…可動部材 J…連結軸 P1…取付位置 P2…オプション支持可能な位置