(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】傾き確認ツール
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20250304BHJP
E02F 3/40 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
E02F9/26 Z
E02F3/40 B
(21)【出願番号】P 2024221509
(22)【出願日】2024-12-18
【審査請求日】2025-01-14
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524465819
【氏名又は名称】有限会社スカイライフ
(74)【代理人】
【識別番号】110004510
【氏名又は名称】弁理士法人維新国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100111132
【氏名又は名称】井上 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】本川 宏之
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-134478(JP,A)
【文献】実開昭48-100159(JP,U)
【文献】実開昭60-8813(JP,U)
【文献】特開2024-172550(JP,A)
【文献】特開2014-215054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
E02F 3/40~3/413
E02F 3/43
G01C 9/12~9/14
G01C 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械のアタッチメントの傾き状態を確認可能な傾き確認ツールであって、
前記アタッチメントに対して着脱可能な着脱部を有するツール本体と、
前記ツール本体に取り付けられ、所定の第1水平方向に対する上下の傾きを検出可能な第1検出ユニットと、
前記ツール本体に取り付けられ、前記第1水平方向と直交する第2水平方向に対する上下の傾きを検出可能な第2検出ユニットと、を備えていることを特徴とする傾き確認ツール。
【請求項2】
請求項1に記載の傾き確認ツールにおいて、
前記第1検出ユニットは、前記第2水平方向に延びる第1回転軸心を中心として回転自在に構成され、外周縁部の所定の位置に第1目印が付された第1回転体と、該第1回転体の外周縁部寄りの所定の位置に固定された第1錘体と、前記第1回転軸心を中心として回転可能に構成され、外周縁部の所定の位置に第1基準目印が付された第1基準体と、を備えていることを特徴とする傾き確認ツール。
【請求項3】
請求項2に記載の傾き確認ツールにおいて、
前記第2検出ユニットは、前記第1水平方向に延びる第2回転軸心を中心として回転自在に構成され、外周縁部の所定の位置に第2目印が付された第2回転体と、該第2回転体の外周縁部寄りの所定の位置に固定された第2錘体と、前記第2回転軸心を中心として回転可能に構成され、外周縁部の所定の位置に第2基準目印が付された第2基準体と、を備えていることを特徴とする傾き確認ツール。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の傾き確認ツールにおいて、
前記第2検出ユニットは、前記第1検出ユニットの上方に位置するように前記ツール本体に取り付けられていることを特徴とする傾き確認ツール。
【請求項5】
請求項2に記載の傾き確認ツールにおいて、
前記第2検出ユニットは、前記第1水平方向に延びる第2回転軸心を中心として回転自在に構成され、外周縁部の所定の位置に第3目印が付された第3回転体と、該第3回転体の外周縁部寄りの所定の位置に固定された第3錘体と、を備え、
前記第1検出ユニットは、前記第2検出ユニットの側方に配設され、前記第1基準目印が前記第3回転体の外周縁部の外側に位置する配置になっていることを特徴とする傾き確認ツール。
【請求項6】
請求項2又は請求項5に記載の傾き確認ツールにおいて、
前記第1基準体は、中心軸が前記第1回転軸心と一致する円形状又は正多角形状をなしており、その外形が前記第1回転体の外形よりも大きく設計され、
前記第1基準目印は、前記第1回転軸心を挟んで対称に一対形成され、
前記第1目印は、前記第1回転軸心を通過する直線状に延びて各端部が前記第1回転体の縁部にまで到達する形状になっていることを特徴とする傾き確認ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械のアタッチメントを操縦者が操作して建設作業を行う際に当該アタッチメントの傾き状態を目視で確認しながら作業を行えるようにする建設機械用の傾き確認ツールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路脇に法面を形成する際、油圧ショベルのアーム先端に取り付けられたバケットを用いて切土や盛土を行うことが知られている。例えば、切土を行う際、油圧ショベルの操縦者は、法面を所望の勾配で形成するために、水平方向に対してバケットを所定の角度に維持しながら斜め上方、或いは、斜め下方に動くようにして地盤をバケットで切り出す操作を行う。
【0003】
この法面形成作業を一般的な角度計を用いて行う場合、操縦者は、油圧ショベルの操縦席から降りて角度計を用いてバケットの角度を確認した後、操縦席に戻ってバケットを操作するといった作業を繰り返す必要があり、作業に多くの時間がかかるとともに、操作に経験の差がでやすいという課題があった。
【0004】
これに対応するために、油圧ショベルにおけるバケットの傾き状態を操縦席から目視で確認できる傾き確認ツールをバケットに取り付けて作業を行うことが知られている。例えば、特許文献1に開示されている傾き確認ツールは、側面視で略L字状に延びるフレームからなるツール本体と、回転軸心が一致する円盤状をなす第1及び第2回転体と、を備え、当該第1及び第2回転体は、回転軸心が水平方向に延びる姿勢で、且つ、並んだ状態でツール本体に取り付けられている。
【0005】
第1回転体は、ツール本体に対して回転自在になっており、その外周縁部の所定の位置にズレ確認目印が付されるとともに、外周縁部寄りの所定の位置に錘部が固定されている。したがって、第1回転体は、ツール本体の姿勢が変化しても、錘部が常に回転軸心の真下となるように回転するようになっている。一方、第2回転体は、ツール本体に対して回転軸心周りに回転位置を変更できるようになっていて、その外周縁部の所定位置に基準目印が付されている。
【0006】
そして、例えば、切土作業を行う際、形成する法面の勾配に対応する角度となるようにバケットの姿勢を変更させた後、第1及び第2回転体の回転軸心が油圧ショベルのアームに対するバケットの回動軸心と同方向に延びる姿勢となるように、且つ、第1回転体のズレ確認目印が操縦席から見える位置となるようにツール本体をバケットの開口周縁部に固定するとともに、基準目印が第1回転体のズレ確認目印と横並びの位置となるように第2回転体を回転させた後、操縦者は、第1回転体のズレ確認目印が第2回転体の基準目印と横並びになる状態が維持されるようにバケットを操作して切土作業を行うことにより、勾配にばらつきの無い法面を形成するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、道路脇の法面を形成する際、バケットで地盤を所定の角度で切り出した後、その切り出した領域にバケットの一部が重なり合うように油圧ショベルをそのクローラによって道路の進行方向に所定の距離だけ移動させ、その後、その位置で地盤を切り出すようにし、これを繰り返すことで道路に沿った法面を形成していくのが一般的である。
【0009】
しかし、先に切り出し作業を行った領域に対しその後に切り出し作業を行う領域の道路が進行方向に対して傾いていた場合、特許文献1の如きツールを用いて作業を行ったとしてもバケットが道路の進行方向に傾いたまま切り出し作業を行ってしまい、道路に沿う方向において法面を綺麗に形成できなくなってしまうおそれがある。
【0010】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建設機械が位置する領域の地面が複雑に傾いていたとしても、その傾き状態を建設機械の操縦者が操縦席に対して乗り降りすることなく把握しながらアタッチメントの操作を行うことができる傾き確認ツールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明では、建設機械の操縦者が操縦席においてアタッチメントの2方向における傾きを把握できるように工夫を凝らしたことを特徴とする。
【0012】
具体的には、建設機械のアタッチメントの傾き状態を確認可能な傾き確認ツールを対象とし、次のような対策を講じた。
【0013】
すなわち、第1の発明に係る傾き確認ツールは、前記アタッチメントに対して着脱可能な着脱部を有するツール本体と、前記ツール本体に取り付けられ、所定の第1水平方向に対する上下の傾きを検出可能な第1検出ユニットと、前記ツール本体に取り付けられ、前記第1水平方向と直交する第2水平方向に対する上下の傾きを検出可能な第2検出ユニットと、を備えていることを特徴とする。
このように構成される傾き確認ツールでは、建設機械の操縦者がアタッチメントに取り付けたツールを見て、直交する2つの水平方向に対するアタッチメントの上下の傾きを確認できるように作用する。
【0014】
第2の発明に係る傾き確認ツールは、第1の発明において、前記第1検出ユニットは、前記第2水平方向に延びる第1回転軸心を中心として回転自在に構成され、外周縁部の所定の位置に第1目印が付された第1回転体と、該第1回転体の外周縁部寄りの所定の位置に固定された第1錘体と、前記第1回転軸心を中心として回転可能に構成され、外周縁部の所定の位置に第1基準目印が付された第1基準体と、を備えていることを特徴とする。
このように構成される傾き確認ツールでは、アタッチメントの第1水平方向に対する傾きを簡単な機構で確認可能となるように作用する。
【0015】
第3の発明に係る傾き確認ツールは、第2の発明において、前記第2検出ユニットは、前記第1水平方向に延びる第2回転軸心を中心として回転自在に構成され、外周縁部の所定の位置に第2目印が付された第2回転体と、該第2回転体の外周縁部寄りの所定の位置に固定された第2錘体と、前記第2回転軸心を中心として回転可能に構成され、外周縁部の所定の位置に第2基準目印が付された第2基準体と、を備えていることを特徴とする。
このように構成される傾き確認ツールでは、第1水平方向だけでなく、当該第1水平方向に直交する第2水平方向に対する傾きを簡単な機構で確認可能となるように作用する。
【0016】
第4の発明に係る傾き確認ツールは、第1から第3のいずれか1つの発明において、前記第2検出ユニットは、前記第1検出ユニットの上方に位置するように前記ツール本体に取り付けられていることを特徴とする。
このように構成される傾き確認ツールでは、ツールをアタッチメントに固定した際、第1検出ユニットよりも第2検出ユニットの方が操縦席から見え易くなるように作用する。
【0017】
第5の発明に係る傾き確認ツールは、第2の発明において、前記第2検出ユニットは、前記第1水平方向に延びる第2回転軸心を中心として回転自在に構成され、外周縁部の所定の位置に第3目印が付された第3回転体と、該第3回転体の外周縁部寄りの所定の位置に固定された第3錘体と、を備え、前記第1検出ユニットは、前記第2検出ユニットの側方に配設され、前記第1基準目印が前記第3回転体の外周縁部の外側に位置する配置になっていることを特徴とする。
このように構成される傾き確認ツールでは、アタッチメントの第1水平方向に対する傾きだけでなく第2水平方向に対する傾きについて第3の発明よりもさらに簡単な機構で確認可能となるように作用する。
【0018】
第6の発明に係る傾き確認ツールは、第2又は第5の発明において、前記第1基準体は、中心軸が前記第1回転軸心と一致する円形状又は正多角形状をなしており、その外形が前記第1回転体の外形よりも大きく設計され、前記第1基準目印は、前記第1回転軸心を挟んで対称に一対形成され、前記第1目印は、前記第1回転軸心を通過する直線状に延びて各端部が前記第1回転体の縁部にまで到達する形状になっていることを特徴とする。
このように構成される傾き確認ツールでは、アタッチメントの傾き状態を調整する際、一方の第1基準目印に対応する第1目印の一端の位置と他方の第1基準目印に対応する第1基準目印の他端の位置との2か所を見ながらアタッチメントの姿勢の変更作業が行われるように作用する。
【発明の効果】
【0019】
第1の発明の傾き確認ツールでは、建設機械の操縦者がアタッチメントに取り付けたツールを見て、直交する2つの水平方向に対するアタッチメントの上下の傾きを確認可能になる。したがって、建設機械の操縦者は、操縦席から乗り降りすることなくアタッチメントの2つの方向の傾きを確認しながら当該アタッチメントを操作することが可能になり、例えば、建設機械を用いた広範囲に亘る地面や傾斜面等の形成を精度良く効率的に行うことができる。
【0020】
第2の発明の傾き確認ツールでは、当該ツールをアタッチメントに取り付けると、アタッチメントが第1水平方向に対して上下の傾きを変えたときに、常に第1錘体が第1回転体の回転軸心の真下に位置するように当該第1回転体がツール本体に対して回転するようになる。そして、第1基準体を回転させて第1基準目印が第1回転体の第1目印と横並びの位置となるようにセットし、且つ、第1基準目印に対する第1目印の横並びの位置が維持されるようにアタッチメントを操作することにより、アタッチメントが第1水平方向において所望の傾きに維持された状態で動作するようになる。このように、アタッチメントの第1水平方向に対する傾きを簡単な機構で確認可能になるとともに、低コストなツールにすることができる。
【0021】
第3の発明の傾き確認ツールでは、当該ツールをアタッチメントに取り付けると、アタッチメントが第1水平方向と直交する第2水平方向に対して上下の傾きを変えたときに、常に第2錘体が第2回転体の回転軸心の真下に位置するように当該第2回転体がツール本体に対して回転するようになる。そして、第2基準体を回転させて第2基準目印が第2回転体の第2目印と横並びの位置となるようにセットし、且つ、第2基準目印に対する第2目印の横並びの位置が維持されるようにアタッチメントを操作することにより、アタッチメントが第2水平方向において所望の傾きに維持された状態で動作するようになる。このように、アタッチメントの第1水平方向に対する傾きだけでなく第2水平方向に対する傾きについても簡単な機構で確認可能になるので、水平面に対してアタッチメントに求められる姿勢が複雑であっても、第1及び第2検出ユニットの2つで2方向の傾きを確認しながら作業を行うことができるとともに、さらには、ツールの製作にかかる費用をさらに減らすことができる。
【0022】
第4の発明の傾き確認ツールでは、当該ツールをアタッチメントに固定した際、第1検出ユニットよりも第2検出ユニットの方が操縦席から見え易くなる。したがって、例えば、アタッチメントにおける第1水平方向の傾きを確認してアタッチメントの第1水平方向に対する姿勢を適切な状態に修正した後、アタッチメントの第2水平方向に対する傾きを所望の状態にして作業を繰り返すような場合、すなわち、アタッチメントの第2水平方向に対する姿勢を確認しながら作業を行う時間が長いような場合において、操縦者が操縦し易くなって作業効率を高めることができる。
【0023】
第5の発明の傾き確認ツールでは、当該ツールをアタッチメントに取り付けると、アタッチメントが第1水平方向と直交する第2水平方向に対して上下の傾きを変えたときに、常に第3錘体が第3回転体の回転軸心の真下に位置するように当該第3回転体がツール本体に対して回転するようになる。そして、第1基準体を回転させて第1基準目印が第3回転体の第3目印と横並びの位置となるようにセットし、且つ、第1基準目印に対する第3目印の横並びの位置が維持されるようにアタッチメントを操作することにより、アタッチメントを第2水平方向において所望の傾きに維持した状態で操作可能になる。このように、アタッチメントの第1水平方向に対する傾きだけでなく第2水平方向に対する傾きについて第3の発明よりもさらに簡単な機構で確認可能になるとともに、ツールを構成する部品点数や製造工数が減ることでさらにツールにかかるコストを下げることができる。
【0024】
第6の発明の傾き確認ツールでは、アタッチメントの傾き状態を調整する際、第1回転軸心から遠く離れた2か所、すなわち、一方の第1基準目印に対応する第1目印の一端の位置と他方の第1基準目印に対応する第1目印の他端の位置との2か所を見ながらアタッチメントの姿勢の変更作業が行われるようになる。したがって、操縦席の位置から第1回転体の回転状態が分かり易くなり、操縦者によるアタッチメントの傾き変更操作をさらに行い易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施例1に係る傾き確認ツールを油圧ショベルのバケットに取り付けて法面形成作業を行っている状態を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る傾き確認ツールの斜視図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る傾き確認ツールの正面図である。
【
図7】
図3のVII-VII線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施例の説明は、本質的に例示に過ぎない。
【実施例1】
【0027】
図1は、本発明の実施例1に係る傾き確認ツール1を用いて油圧ショベル10(建設機械)が道路Rの脇に法面Sを形成する作業を行っている状態を示す。油圧ショベル10は、クローラ式の下部走行体11と、この下部走行体11の上方に旋回機構を介して取り付けられたショベル本体12と、を備え、ショベル本体12は、上下方向に延びる旋回軸心周りに旋回可能になっている。
【0028】
ショベル本体12の幅方向一側には、油圧ショベル10の操縦者が乗り込んで当該油圧ショベル10を操縦するボックス形状のキャブ13が設けられている。
【0029】
一方、ショベル本体12の幅方向他側には、掘削アタッチメント14が設けられ、この掘削アタッチメント14は、ブーム15、アーム16及びバケット17を基端側から順に備えている。
【0030】
バケット17の開口周縁には、上述の傾き確認ツール1が取り付けられている。この傾き確認ツール1は、
図2乃至
図5に示すように、細長い帯板状をなすフレーム部材を組み合わせて形成された正面視で略逆T字状をなすツール本体2を備えている。
【0031】
このツール本体2は、上下に延びる矩形枠状をなす第1フレーム2aと、この第1フレーム2aの下端両側から互いに反対向きに突出する一対の第2フレーム2bと、を備え、第1フレーム2aの上下に延びるフレーム部分の各上半部分には、挿通孔2cが水平方向に対向して設けられている。
【0032】
各第2フレーム2bの下面には、円盤状の磁石部材3(着脱部)が取り付けられ、この各磁石部材3によってツール本体2を掘削アタッチメント14の所定の位置に着脱できるようになっている。
【0033】
ツール本体2の第1フレーム2aの下半部分には、当該第1フレーム2aの幅方向に延びる第1水平方向H1に対する上下の傾きを検出可能な第1検出ユニット4が取り付けられる一方、ツール本体2の第1フレーム2aの上半部分には、当該第1フレーム2aの開放方向、すなわち、第1水平方向H1と直交する第2水平方向H2に対する上下の傾きを検出可能な第2検出ユニット5が取り付けられている。
【0034】
つまり、第2検出ユニット5は、第1検出ユニット4の上方に位置するようツール本体2に取り付けられている。
【0035】
第1検出ユニット4は、
図6に示すように、第1フレーム2aにおける一方の上下に延びるフレーム部分から前方に延びるように固定されたL字フレーム2dに取り付けられている。
【0036】
第1検出ユニット4は、頭部側が第1フレーム2aから離れた位置となるように第2水平方向H2に沿って延びる姿勢の第1ボルトB1と、中心軸が一致する大きさの異なる略正十二角形状をなす第1回転体6及び第1基準体7と、を備え、第1基準体7の外形は、第1回転体6の外形よりも大きく設計されている。
【0037】
第1回転体6は、
図2乃至
図6に示すように、底が浅い略盆形状をなしており、略正十二角形の板状をなす小径板状部61と、この小径板状部61の外周縁部に連続して設けられた環状に延びる小径側面部62と、を備えている。
【0038】
小径板状部61の中心には、第1ボルトB1を遊嵌可能な貫通孔61aが形成されている。第1回転体6は、貫通孔61aに遊嵌させた第1ボルトB1の頭部寄りの位置に第1ワッシャーW1及び第1ナットN1を用いて取り付けられていて、第1回転軸心C1を中心として回転自在になっている。
【0039】
また、小径板状部61の表面側には、
図2に示すように、当該小径板状部61の中心を通過するように直線状に延びる第1目印61bが設けられており、この第1目印61bは、各端部が小径板状部61の縁部にまで到達する形状をなしている。つまり、第1目印61bは、第1回転体6の外周縁部の所定の位置に付されている。
【0040】
小径板状部61の裏面側における小径側面部62に接近する位置、すなわち、第1回転体6の外周縁部寄りの所定の位置には、錘用ナット61c(第1錘体)が固定されている。この錘用ナット61cは、第1目印61bと第1回転軸心C1との両方に直交する直線上に配置されていて、第1回転体6を回転させて錘用ナット61cを第1回転軸心C1の真下に位置させると、第1回転体6は、第1目印61bが水平方向に直線状に延びる状態となるように構成されている。
【0041】
第1基準体7は、底が浅い略盆形状をなしており、略正十二角形の板状をなす大径板状部71と、この大径板状部71の外周縁部に連続して設けられた環状に延びる大径側面部72と、を備えている。
【0042】
大径板状部71の中心には、第1ボルトB1を挿通可能な貫通孔71aが形成されている。第1基準体7は、貫通孔71aに挿通させた第1ボルトB1の中途部において第1ワッシャーW1及び第1ナットN1を用いて取り付けられている。そして、第1基準体7は、第1ワッシャーW1との間に第1ゴムパッドG1が介されるように第1ボルトB1に取り付けられているので、第1回転軸心C1を中心に回転させたときに回転位置を調整できるようになっている。
【0043】
また、大径板状部71表面の外周縁部には、
図2及び
図3に示すように、正面視で略矩形状をなす第1基準目印71bが第1回転軸心C1を挟んで対称に一対形成されている。つまり、第1基準目印71bは、第1基準体7の外周縁部の所定の位置に付されている。
【0044】
第2検出ユニット5は、
図2乃至
図5に示すように、中心軸が一致する大きさが略同形状の第2回転体8及び第2基準体9を備えている。
【0045】
第2回転体8は、
図7に示すように、底が深い略盆形状をなしており、第2ボルトB2を遊嵌させることが可能な軸支孔81aが中心に形成された円板部81と、この円板部81の外周縁部に連続して設けられた環状に延びる側壁部82と、を備えている。
【0046】
第2回転体8は、その開口部分が第1フレーム2aにおける上下に延びる一方のフレーム部分側に向く姿勢にし、且つ、円板部81の軸支孔81aと第1フレーム2aの他方の挿通孔2cとにそれぞれ遊嵌させた第2ボルトB2に第2ワッシャーW2を介在させた状態で第2ナットN2を螺合させることにより、第1フレーム2aに取り付けられている。
【0047】
また、第2回転体8の側壁部82の外周面には、
図2及び
図3に示すように、当該側壁部82における外周面の所定の位置において第2回転体8の中心軸に沿って直線状に延びる第2目印82aが設けられており、この第2目印82aは、各端部が側壁部82の縁部にまで到達する形状をなしている。つまり、第2目印82aは、第2回転体8の外周縁部の所定の位置に付されている。
【0048】
円板部81の裏面側における側壁部82に接近する位置、すなわち、第2回転体8の外周縁部寄りの所定の位置には、錘用ナット81b(第2錘体)が固定され、この錘用ナット81bは、第2目印82aの位置から時計回りに1/4周移動した位置に配置されている。
【0049】
第2基準体9は、第2回転体8とほぼ同形状をなす底が深い略盆形状をなしており、第2ボルトB2を遊嵌させることが可能な軸支孔91aが中心に形成された円板部91と、この円板部91の外周縁部に連続して設けられた環状に延びる側壁部92と、を備えている。
【0050】
第2基準体9は、開口部分が第1フレーム2aにおける上下に延びる他方のフレーム部分側に向く姿勢にし、且つ、第2基準体9の円板部91の軸支孔91aと第1フレーム2aの一方の挿通孔2cとにそれぞれ遊嵌させた第2ボルトB2に第2ワッシャーW2を介在させた状態で第2ナットN2を螺合させることにより、第1フレーム2aに取り付けられ、第2回転軸心C2上において開口部分が向かい合うように第2回転体8と対称に配置されている。
【0051】
そして、第2基準体9と第1フレーム2aとは、第2ワッシャーW2との間に第2ゴムパッドG2が介されて密着しているので第2回転軸心C2を中心に回転させると、所定の回転位置となるように調整できるようになっている。
【0052】
また、側壁部92の外周面には、
図2及び
図3に示すように、当該側壁部92の幅方向全域に亘って直線状に延びる第2基準目印92aが設けられている。つまり、第2基準目印92aは、第2基準体9の外周縁部の所定の位置に付されている。
【0053】
次に、本発明の傾き確認ツール1を用いて道路Rの脇の法面Sを油圧ショベル10で形成する作業について詳述する。
【0054】
まず、油圧ショベル10の操縦者は、
図1に示すように、油圧ショベル10の下部走行体11の走行方向を道路Rの延長方向に沿わせた状態にする。
【0055】
次に、ショベル本体12を旋回させてバケット17が道路Rに直交する水平方向に対して上下に傾斜可能となる姿勢となるようにショベル本体12を下部走行体11に対して90度回転させた状態にする。
【0056】
次いで、操縦者は、傾き確認ツール1をバケット17の開口周縁に取り付ける。このとき、バケット17のアーム16に対する回動軸心に第2回転軸心C2が平行に延びる姿勢となるように傾き確認ツール1をバケット17に取り付ける。
【0057】
しかる後、操縦者は、形成する法面Sに対応するようにバケット17の傾きを変更した後、第1回転軸心C1を中心として第1基準体7を回転させて第1基準目印71bが第1目印61bと横並びになるようにセットする。
【0058】
また、このとき、操縦者は、傾き確認ツール1の第1検出ユニット4を操縦席から目視で確認し、第2水平方向H2においてバケット17が傾いているか否かを検討するために、第1目印61bの各端部が第1基準体7の各第1基準目印71bと横並びとなるようにバケット17の姿勢を調整する。
【0059】
具体的には、傾き確認ツール1をバケット17に取り付けると、バケット17が第1水平方向H1に対して上下の傾きを変えたときに、常に錘用ナット61cが第1回転体6の第1回転軸心C1の真下に位置するように当該第1回転体6がツール本体2に対して回転するようになる。そして、第1基準体7を回転させて第1基準目印71bが第1回転体6の第1目印61bと横並びの位置となるようにセットした後、第1基準目印71bに対する第1目印61bの横並びの位置が維持されるようにバケット17を操作することにより、バケット17が第1水平方向H1において所望の傾きに維持された状態で動作するようになる。このように、バケット17の第1水平方向H1に対する傾きを簡単な機構で確認することができる。
【0060】
その後、操縦者は、バケット17を所定の姿勢に維持しながら斜め上方に動くように操作して地盤をバケット17で切り出す。このとき、操縦者は、操縦席において、第2水平方向H2においてバケット17が所望の傾きで維持されながら切り出し動作が行われているかを傾き確認ツール1の第2検出ユニット5を目視で確認しながら操作を行う。
【0061】
具体的には、バケット17が第2水平方向H2に対して上下の傾きを変えたときに、常に錘用ナット81bが第2回転体8の第2回転軸心C2の真下に位置するように当該第2回転体8がツール本体2に対して回転するようになる。そして、第2基準体9を回転させて第2基準目印92aが第2回転体8の第2目印82aと横並びの位置となるようにセットした後、第2基準目印92aに対する第2目印82aの横並びの位置が維持されるようにバケット17を操作することにより、バケット17が第2水平方向H2において所望の傾きに維持された状態で動作するようになる。このように、バケット17の第1水平方向H1に対する傾きだけでなく第2水平方向H2に対する傾きについても簡単な機構で確認することができる。
【0062】
バケット17を斜め上方に移動させて地盤を所定の角度で切り出すことにより傾斜面X1を形成すると、次に、操縦者は、油圧ショベル10をその下部走行体11によって道路Rの進行方向に所定の距離だけ移動させてバケット17の一部が傾斜面X1に重なり合う位置にする。
【0063】
しかる後、その位置において、バケット17を斜め上方に移動させて地盤を所定の角度で切り出すことにより傾斜面X2を形成する。このように、油圧ショベル10を道路Rに沿って少しずつ移動させながらバケット17で地面を切り出す作業を繰り返すことで、道路Rに沿った所望の勾配を有する法面Sを形成する。
【0064】
以上より、本発明の実施例1によると、油圧ショベル10の操縦者がバケット17に取り付けた傾き確認ツール1を見て、直交する2つの水平方向(第1水平方向H1及び第2水平方向H2)に対するバケット17の上下の傾きを確認可能になる。したがって、油圧ショベル10の操縦者は、操縦席から乗り降りすることなくバケット17の2つの方向の傾きを確認しながら当該バケット17を操作することが可能になり、油圧ショベル10を用いた広範囲に亘る地面や傾斜面等の形成を精度良く効率的に行うことができる。
【0065】
また、回転自在な第1回転体6に取り付けられた錘用ナット61cが自重で下がることによる第1回転体6の回転動作を利用してバケット17の第1水平方向H1に対する傾きが分かるようになっているので、バケット17の第1水平方向H1に対する傾きを簡単な機構で確認可能になるとともに、低コストな傾き確認ツール1にすることができる。
【0066】
また、回転自在な第2回転体8に取り付けられた錘用ナット81bが自重で下がることによる第2回転体8の回転動作を利用してバケット17の第2水平方向H2に対する傾きが分かるようになっており、バケット17の第1水平方向H1に対する傾きだけでなく第2水平方向H2に対する傾きについても簡単な機構で確認可能になるので、水平面に対してバケット17に求められる姿勢が複雑であっても、第1検出ユニット4及び第2検出ユニット5の2つで2方向の傾きを確認しながら作業を行うことができる。
【0067】
また、傾き確認ツール1をバケット17の開口周縁に取り付けると、第2検出ユニット5の方が第1検出ユニット4よりも上方に位置しているので、第1検出ユニット4よりも第2検出ユニット5の方が操縦席から見え易くなる。したがって、バケット17における第1水平方向H1の傾きを確認してバケット17の第1水平方向H1に対する姿勢を適切な状態に修正した後、バケット17の第2水平方向H2に対する傾きを所望の状態にして作業を繰り返すような場合、すなわち、バケット17の第2水平方向H2に対する姿勢を確認しながら作業を行う時間が長いような場合において、操縦者が操縦し易くなって作業効率を高めることができる。
【0068】
また、中心軸が第1回転軸心C1で一致する第1回転体6及び第1基準体7について、当該第1基準体7の外形が第1回転体6の外形よりも大きく設計されるとともに、第1基準目印71bが第1回転軸心C1を挟んで対称に一対形成され、且つ、第1目印61bが第1回転軸心C1を通過する直線状に延びて各端部が第1回転体6の縁部にまで到達する形状になっているので、バケット17の傾き状態を調整する際、第1回転軸心C1から遠く離れた2か所、すなわち、一方の第1基準目印71bに対応する第1目印61bの一端の位置と他方の第1基準目印71bに対応する第1目印61bの他端の位置との2か所を見ながらバケット17の姿勢の変更作業が行われるようになる。したがって、操縦席の位置から第1回転体6の回転状態が分かり易くなり、操縦者によるバケット17の傾き変更操作をさらに行い易くすることができる。
【実施例2】
【0069】
図8及び
図9は、本発明の実施例2の傾き確認ツール1を示す。この実施例2では、ツール本体2に対する第1検出ユニット4の取付位置と第2検出ユニット5の一部構造とが実施例1とは異なっているので、実施例1と同様の部分には同じ符号を付し、その他、異なる部分のみを説明する。
【0070】
実施例2の第1検出ユニット4は、ツール本体2の第1フレーム2aの上半部分における上下に延びるフレーム部分の一側に配置されている。
【0071】
また、実施例2の第2検出ユニット5は、実施例1の如き第2基準体9が設けられておらず、実施例2の第2回転体8の側壁部82には、第3目印82bが付されている。この第3目印82bは、水平方向に直線状に延びて各端部が側壁部82の縁部にまで到達する形状をなしている。なお、実施例2の第2回転体8を、便宜上、第3回転体8Aと呼び、錘用ナット81bを錘用ナット81A(第3錘体)と呼ぶことにする。
【0072】
そして、第1検出ユニット4は、第2検出ユニット5の側方に配置され、第1基準目印71bが第3回転体8Aの外周縁部の外側に位置する配置になっている。
【0073】
以上より、本発明の実施例2によると、傾き確認ツール1をバケット17に取り付けると、バケット17が第1水平方向H1と直交する第2水平方向H2に対して上下の傾きを変えたときに、常に錘用ナット81Aが第3回転体8Aの第2回転軸心C2の真下に位置するように当該第3回転体8Aがツール本体2に対して回転するようになる。そして、第1基準体7を回転させて第1基準目印71bが第3回転体8Aの第3目印82bと横並びの位置となるようにセットし、且つ、第1基準目印71bに対する第3目印82bの横並びの位置が維持されるようにバケット17を操作することにより、バケット17を第2水平方向H2において所望の傾きに維持した状態で操作可能になる。このように、バケット17の第1水平方向H1に対する傾きだけでなく第2水平方向H2に対する傾きについて実施例1の機構よりもさらに簡単な機構で確認可能になるとともに、傾き確認ツール1を構成する部品点数や製造工数が減ることでさらに傾き確認ツール1にかかるコストを下げることができる。
【0074】
なお、本発明の実施例2では、L字フレーム2dを第1フレーム2aの上下に延びるフレーム部分に対して上下にスライド可能な構造にすることにより、両第1基準目印71bの位置を上下に同時に位置変更できるような構造にしてもよい。
【0075】
また、本発明の実施例1、2では、傾き確認ツール1を油圧ショベル10のバケット17に取り付けて使用しているが、これに限らず、例えば、油圧ショベル10の下部走行体11の前側のブレードにより地面を均す際に当該ブレードに取り付けて使用してもよい。また、油圧ショベル10に限らず、その他の建設機械においてアタッチメントの傾きを確認しながら作業をする際にも使用可能である。また、例えば、暗渠を形成する暗渠作成ツールに取り付けて使用することもできる。そうすると、暗渠作成時において地中を進む弾丸部材の地面からの距離が安定するようになるので、形成する暗渠の品質が向上する。つまり、本発明の傾き確認ツール1を用いることにより、地中の弾丸部材の動きが地上において疑似的に見えるようになり、すなわち、地上において弾丸部材の「見える化」が達成され、形成する暗渠の品質向上に寄与することができる。
【0076】
また、本発明の実施例1、2では、第1回転体6及び第1基準体7が略正十二角形状をなしているが、これに限らず、その他の多角形状であってもよいし円形状であってもよい。
【0077】
また、本発明の実施例1、2では、一対の磁石部材3によりツール本体2を建設機械のアタッチメントに取り付けることができるようになっているが、これに限らず、その他の方法でバケット17に取り付けるようにしてもよい。例えば、バケット17の開口周縁部分を挟み込むような構成にしてもよい。
【0078】
また、本発明の実施例1、2では、第1回転軸心C1を中心に第1基準目印71bが一対設けられているが、これに限らず、どちらか一方のみに設けるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、建設機械のアタッチメントを操縦者が操作して建設作業を行う際に当該アタッチメントの傾き状態を目視で確認しながら作業を行えるようにする建設機械用の傾き確認ツールに適している。
【符号の説明】
【0080】
1…傾き確認ツール 2…ツール本体 2a…第1フレーム 2b…第2フレーム 2c…挿通孔 2d…L字フレーム 3…磁石部材(着脱部) 4…第1検出ユニット 5…第2検出ユニット 6…第1回転体 7…第1基準体 8…第2回転体 8A…第3回転体 9…第2基準体 10…油圧ショベル(建設機械) 11…下部走行体 12…ショベル本体 13…キャブ 14…掘削アタッチメント 15…ブーム 16…アーム 17…バケット 61…小径板状部 61a…貫通孔 61b…第1目印 61c…錘用ナット(第1錘体) 62…小径側面部 71…大径板状部 71a…貫通孔 71b…第1基準目印 72…大径側面部 81…円板部 81A…錘用ナット(第3錘体) 81a…軸支孔 81b…錘用ナット(第2錘体) 82…側壁部 82a…第2目印 82b…第3目印 91…円板部 91a…軸支孔 92…側壁部 92a…第2基準目印 B1…第1ボルト B2…第2ボルト C1…第1回転軸心 C2…第2回転軸心 G1…第1ゴムパッド G2…第2ゴムパッド H1…第1水平方向 H2…第2水平方向 N1…第1ナット N2…第2ナット R…道路 S…法面 W1…第1ワッシャー W2…第2ワッシャー X1…傾斜面 X2…傾斜面
【要約】
【課題】建設機械が位置する領域の地面が複雑に傾いていたとしても、その傾き状態を建設機械の操縦者が操縦席に対して乗り降りすることなく把握しながらアタッチメントの操作を行うことができる傾き確認ツールを提供する。
【解決手段】傾き確認ツール1は、ツール本体2と、ツール本体2に取り付けられ、所定の第1水平方向に対する上下方向の傾きを検出可能な第1検出ユニット4と、ツール本体2に取り付けられ、第1水平方向と直交する第2水平方向に対する上下の傾きを検出可能な第2検出ユニット5と、を備え、油圧ショベルのバケットの傾き状態を確認可能になっている。
【選択図】
図2