IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大阪シーリング印刷株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-可動構造 図1
  • 特許-可動構造 図2
  • 特許-可動構造 図3
  • 特許-可動構造 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】可動構造
(51)【国際特許分類】
   A63H 19/18 20060101AFI20250304BHJP
   A63H 33/16 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
A63H19/18
A63H33/16 C
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019108728
(22)【出願日】2019-06-11
(65)【公開番号】P2020199112
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-05-30
【審判番号】
【審判請求日】2024-04-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000205306
【氏名又は名称】大阪シーリング印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】村中 成仁
【合議体】
【審判長】殿川 雅也
【審判官】道祖土 新吾
【審判官】山本 一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-61521(JP,A)
【文献】特開平08-266751(JP,A)
【文献】特開昭61-286687(JP,A)
【文献】特開2002-336927(JP,A)
【文献】特開2004-209114(JP,A)
【文献】Michael T. Tolley, Self-Folding Origami: Shape Memory Composites Activated by Uniform Heating, Smart Materials and Structures, IOP Publishing, 2014年08月11日, 発行日, Vol.23, No.9
【文献】Kusudama Revealed Flower by Valentina Gonchar (part 2 of 2) - Yakomoga Origami tutorial, YouTube[online][video], 特許庁, 2014年03月03日, 掲載日, [2023年9月7日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=jzZu1 UI_Tc>
【文献】Kusudama Revealed Flower (part 1 of 2) - Yakomoga Origami tutorial, YouTube[online][video], 特許庁, 2014年02月28日, 掲載日, [2023年9月7日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=08RqWyR5SkU>
【文献】[折り紙]ふにゃふにゃして不思議! “マジックボール”の作り方, YouTube[online][video], 特許庁, 2019年02月07日, 掲載日, [2023年9月7日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=TLD6F3 ORmw>
【文献】奈良 知惠, 折り畳み式製品の数理工学 -折り紙から厚板ボックスへ-, 数学通信, 日本数学会, 2017, 発行日, 第22巻,第4号, p.24-35
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H33/16
A63H19/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状に形成された一枚のシートは、複数の領域に区画されてなり、
前記複数の領域は、
組み立てを行うことによって角柱状の第1構造体を形成することができる第1領域と、
組み立てを行うことによって角柱状の第2構造体を形成することができる第2領域と、
前記第1領域と前記第2領域とを連結すると共に、組み立てを行うことによって可動体を形成することができる第3領域とを少なくとも含み、
前記第1領域は、
所定間隔置きに形成された第1折り曲げ線と、
前記第1折り曲げ線と交差する方向に形成された第2折り曲げ線と、を有し、
前記第2折り曲げ線は、前記第1領域と、前記第3領域とを区画する箇所に形成され、
前記第2領域は、
所定間隔置きに形成された第3折り曲げ線と、
前記第3折り曲げ線と交差する方向に形成された第4折り曲げ線と、を有し、
前記第4折り曲げ線は、前記第2領域と、前記第3領域とを区画する箇所に形成され、
前記第3領域は、
上外周縁に設けられた第1切欠きと、
下外周縁に設けられると共に、前記第1切欠きと向かい合う位置に設けられた第2切欠きと、
前記第1切欠き及び前記第2切欠きを繋ぐ第5折り曲げ線と、
前記第5折り曲げ線と、前記第1折り曲げ線及び前記第3折り曲げ線との延長線の交点に形成された貫通孔と、を有し、
前記第5折り曲げ線は、前記第2折り曲げ線と前記第4折り曲げ線と平行となるように形成され、
前記第1構造体は、
前記第1折り曲げ線に沿って折り曲げ形成し、さらに、前記第2折り曲げ線に沿って折り曲げ形成することによって組み立てられ、
前記第2構造体は、
前記第3折り曲げ線に沿って折り曲げ形成し、さらに、前記第4折り曲げ線に沿って折り曲げ形成することによって組み立てられ、
前記可動体は、
前記第5折り曲げ線に沿って折り曲げ形成すると、該第5折り曲げ線に沿って前記第1切欠き及び前記第2切欠き並びに前記貫通孔が折り曲げ形成されて組み立てられ、かくして、このようにして、
前記第1構造体と前記可動体が連結され、さらに、前記第2構造体と前記可動体が連結された状態で組み立てられてなる可動構造。
【請求項2】
前記一枚のシートは、ペーパークラフトである請求項1に記載の可動構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙又は樹脂を山折り・谷折りすることで蛇腹構造を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3136705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような蛇腹構造は、前後左右に回動自在であるものの、伸縮や揺動などの滑らかな動きができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、伸縮や揺動など滑らかな動きが可能な可動構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1の可動構造によれば、所定形状に形成された一枚のシート(S)は、複数の領域に区画されてなり、
前記複数の領域は、
組み立てを行うことによって角柱状の第1構造体(例えば、先頭車両2)を形成することができる第1領域(例えば、第1領域S1)と、
組み立てを行うことによって角柱状の第2構造体(例えば、中間車両3)を形成することができる第2領域(例えば、第3領域S3)と、
前記第1領域と前記第2領域とを連結すると共に、組み立てを行うことによって可動体(例えば、第1可動体5)を形成することができる第3領域(例えば、第2領域S2)とを少なくとも含み、
前記第1領域は、
所定間隔置きに形成された第1折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10e~10h)と、
前記第1折り曲げ線と交差する方向に形成された第2折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10a)と、を有し、
前記第2折り曲げ線は、前記第1領域と、前記第3領域とを区画する箇所に形成され、
前記第2領域は、
所定間隔置きに形成された第3折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10j~10m)と、
前記第3折り曲げ線と交差する方向に形成された第4折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10b)と、を有し、
前記第4折り曲げ線は、前記第2領域と、前記第3領域とを区画する箇所に形成され、
前記第3領域は、
上外周縁に設けられた第1切欠き(例えば、切欠き5a)と、
下外周縁に設けられると共に、前記第1切欠きと向かい合う位置に設けられた第2切欠き(例えば、切欠き5b)と、
前記第1切欠き及び前記第2切欠きを繋ぐ第5折り曲げ線(例えば、山折り線10i)と、
前記第5折り曲げ線と、前記第1折り曲げ線及び前記第3折り曲げ線との延長線の交点に形成された貫通孔(例えば、貫通孔5c~5e)と、を有し、
前記第5折り曲げ線は、前記第2折り曲げ線と前記第4折り曲げ線と平行となるように形成され、
前記第1構造体は、
前記第1折り曲げ線に沿って折り曲げ形成し、さらに、前記第2折り曲げ線に沿って折り曲げ形成することによって組み立てられ、
前記第2構造体は、
前記第3折り曲げ線に沿って折り曲げ形成し、さらに、前記第4折り曲げ線に沿って折り曲げ形成することによって組み立てられ、
前記可動体は、
前記第5折り曲げ線に沿って折り曲げ形成すると、該第5折り曲げ線に沿って前記第1切欠き及び前記第2切欠き並びに前記貫通孔が折り曲げ形成されて組み立てられ、かくして、このようにして、
前記第1構造体と前記可動体が連結され、さらに、前記第2構造体と前記可動体が連結された状態で組み立てられてなることを特徴としている。
【0010】
また、請求項の発明によれば、上記請求項に記載の可動構造において、前記一枚のシート(S)は、ペーパークラフトであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0012】
請求項1の発明によれば、所定形状に形成された一枚のシート(S)は、複数の領域に区画されている。この複数の領域は、組み立てを行うことによって角柱状の第1構造体(例えば、先頭車両2)を形成することができる第1領域(例えば、第1領域S1)と、組み立てを行うことによって角柱状の第2構造体(例えば、中間車両3)を形成することができる第2領域(例えば、第3領域S3)と、第1領域と第2領域とを連結すると共に、組み立てを行うことによって可動体(例えば、第1可動体5)を形成することができる第3領域(例えば、第2領域S2)とを少なくとも含んでいる。そして、第1領域は、所定間隔置きに形成された第1折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10e~10h)と、第1折り曲げ線と交差する方向に形成された第2折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10a)と、を有し、第2折り曲げ線は、第1領域と、第3領域とを区画する箇所に形成されている。さらに、第2領域は、所定間隔置きに形成された第3折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10j~10m)と、第3折り曲げ線と交差する方向に形成された第4折り曲げ線(例えば、折り曲げ線10b)と、を有し、第4折り曲げ線は、第2領域と、第3領域とを区画する箇所に形成されている。そしてさらに、第3領域は、上外周縁に設けられた第1切欠き(例えば、切欠き5a)と、下外周縁に設けられると共に、第1切欠きと向かい合う位置に設けられた第2切欠き(例えば、切欠き5b)と、第1切欠き及び第2切欠きを繋ぐ第5折り曲げ線(例えば、山折り線10i)と、第5折り曲げ線と、第1折り曲げ線及び第3折り曲げ線との延長線の交点に形成された貫通孔(例えば、貫通孔5c~5e)と、を有し、第5折り曲げ線は、第2折り曲げ線と第4折り曲げ線と平行となるように形成されている。かくして、第1構造体は、第1折り曲げ線に沿って折り曲げ形成し、さらに、第2折り曲げ線に沿って折り曲げ形成することによって組み立てられる。そして、第2構造体は、第3折り曲げ線に沿って折り曲げ形成し、さらに、第4折り曲げ線に沿って折り曲げ形成することによって組み立てられる。そしてさらに、可動体は、第5折り曲げ線に沿って折り曲げ形成すると、該第5折り曲げ線に沿って第1切欠き及び第2切欠き並びに貫通孔が折り曲げ形成されて組み立てられる。かくして、このようにして、第1構造体と可動体が連結され、さらに、第2構造体と可動体が連結された状態で組み立てられることになる。これにより、可動体(第1可動体5)は、伸縮や揺動が可能となる。すなわち、切欠き(5a,5b)及び貫通孔(5c~5e)を設けることによって、可動体(第1可動体5)の可動域がより広がることとなる。これにより、可動体(第1可動体5)は、伸縮や揺動など、より滑らかな動きが可能となる。
【0013】
しかして、本発明によれば、伸縮や揺動など滑らかな動きが可能となる。
【0016】
さらに、請求項の発明によれば、一枚のシート(S)は、ペーパークラフトであるから、安価に可動構造を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(a)は本発明の一実施形態に係る可動構造を示す斜視図、(b)は同実施形態に係る可動構造の平面図である。
図2】(a)は先頭車両の前部及び後部車両の後部を除く同実施形態に係る可動構造を展開したシートを示す平面図、(b-1)は先頭車両の前部を展開した状態を示す平面図、(b-2)は後部車両の後部を展開した状態を示す平面図である。
図3】(a)~(b)は、先頭車両の前部及び後部車両の後部を除く同実施形態に係る可動構造を組み立てる工程を示す斜視図である。
図4】(a)~(c)は、先頭車両の前部を組み立てる工程を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る可動構造1は、電車のペーパークラフトからなるものである。より具体的に説明すると、可動構造1は、図1に示すように、略四角柱状の先頭車両2と、略四角柱状の中間車両3と、略四角柱状の後部車両4と、を有している。そしてさらに、可動構造1は、先頭車両2と中間車両3とを連結する貫通幌からなる第1可動体5と、中間車両3と後部車両4とを連結する貫通幌からなる第2可動体6と、を有している。
【0020】
ところで、この第1可動体5及び第2可動体6は、揺動可能なものである。そのため、図1(a)に示すように、第1可動体5に連結されている先頭車両2は、矢印Y1方向に示すように、左右に揺動(図示、実線位置から破線位置、又は、破線位置から実線位置参照)することとなる。そしてさらに、第2可動体6に連結されている後部車両4は、矢印Y2方向に示すように、左右に揺動(図示、実線位置から破線位置、又は、破線位置から実線位置参照)することとなる。なお、図示はしないが、第1可動体5に連結されている先頭車両2、及び、第2可動体6に連結されている後部車両4は、上下にも揺動可能である。
【0021】
一方、第1可動体5及び第2可動体6は、伸縮可能なものでもある。そのため、図1(b)に示すように、第1可動体5に連結されている先頭車両2及び中間車両3は、矢印Y3方向に示すように、前後方向に可動(図示、実線位置から破線位置、又は、破線位置から実線位置参照)することとなる。そしてさらに、第2可動体6に連結されている中間車両3及び後部車両4は、矢印Y4方向に示すように、前後方向に可動(図示、実線位置から破線位置、又は、破線位置から実線位置参照)することとなる。
【0022】
かくして、上記のような可動構造1は、以下のように形成される。すなわち、可動構造1は、図2(a)に示すように、主に、ペーパークラフトからなる略矩形状の1枚のシートSからなる。このシートSは、図示左側面から長手方向側に一定間隔を置いて、上側面から下側面に向って折り曲げ線10aが直線状に形成されている。これにより、シートSの左側面と折り曲げ線10aによって、先頭車両2が形成可能な略矩形状の第1領域S1が区画される。
【0023】
そしてさらに、このシートSは、折り曲げ線10aから長手方向側に一定間隔を置いて、上側面から下側面に向って折り曲げ線10bが直線状に形成されている。これにより、折り曲げ線10aと折り曲げ線10bとによって、第1可動体5が形成可能な縦細長矩形状の第2領域S2が区画される。
【0024】
またさらに、このシートSは、折り曲げ線10bから長手方向側に一定間隔を置いて、上側面から下側面に向って折り曲げ線10cが直線状に形成されている。これにより、折り曲げ線10bと折り曲げ線10cとによって、中間車両3が形成可能な略矩形状の第3領域S3が区画される。
【0025】
またさらに、このシートSは、折り曲げ線10cから長手方向側に一定間隔を置いて、上側面から下側面に向って折り曲げ線10dが直線状に形成されている。これにより、折り曲げ線10cと折り曲げ線10dとによって、第2可動体6が形成可能な縦細長矩形状の第4領域S4が区画される。さらに、折り曲げ線10dとシートSの右側面とによって、後部車両4が形成可能な略矩形状の第5領域S5が区画される。
【0026】
ところで、第1領域S1は、図2(a)に示すように、左側面から長手方向に向って、所定間隔置きに、折り曲げ線10aと接触する位置まで折り曲げ線10e~10hが直線状に形成されている。これにより、折り曲げ線10eと折り曲げ線10fとシートSの左側面と折り曲げ線10aとによって、略矩形状の先頭車両2の左側部2aが形成される。そして、折り曲げ線10fとシートSの左側面と折り曲げ線10gと折り曲げ線10aとによって、略矩形状の先頭車両2の天部2bが形成される。そしてさらに、折り曲げ線10gとシートSの左側面と折り曲げ線10hと折り曲げ線10aとによって、略矩形状の先頭車両2の右側部2cが形成される。またさらに、折り曲げ線10hとシートSの左側面とシートSの下側面と折り曲げ線10aとによって、略矩形状の先頭車両2の底部2dが形成される。
【0027】
この先頭車両2の左側部2aの上部(折り曲げ線10eの上側)には、折り曲げ線10eを基点として折り曲げ可能な横長略矩形状の連結片2eが連なって設けられている。この連結片2eには、折り曲げ線10fの中央部分にスリット状の差し込み口2e1が設けられている。
【0028】
また、先頭車両2の左側部2aの左側面2a1には、その左側面2a1を基点として、折り曲げ可能な略矩形状の連結片2fが連なって設けられている。この連結片2fには、左側面2a1の中央部分にスリット状の差し込み口2f1が設けられている。そしてさらに、この連結片2fの下部左側部側には、スリット状の差し込み口2f2が設けられている。
【0029】
一方、先頭車両2の左側部2aの上部(折り曲げ線10eの上側)左側面2a1側、すなわち、連結片2eの左側面2e2側には、折り曲げ線10eを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片2gが連なって設けられている。なお、この突片2gと、連結片2eとは分離されている。
【0030】
また一方、先頭車両2の左側部2aの下部(折り曲げ線10fの下側)左側面2a1側、すなわち、先頭車両2の天部2bの左側面2b1側には、折り曲げ線10fを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片2hが連なって設けられている。なお、この突片2hと、先頭車両2の天部2bとは分離されている。
【0031】
他方、先頭車両2の右側部2cの左側面2c1には、その左側面2c1を基点として、折り曲げ可能な略矩形状の連結片2iが連なって設けられている。この連結片2iには、左側面2c1の中央部分にスリット状の差し込み口2i1が設けられている。そしてさらに、この連結片2iの下部左側部側には、スリット状の差し込み口2i2が設けられている。
【0032】
一方、先頭車両2の右側部2cの上部(折り曲げ線10gの上側)左側面2c1側、すなわち、先頭車両2の天部2bの左側面2b1側には、折り曲げ線10gを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片2jが連なって設けられている。なお、この突片2jと、先頭車両2の天部2bとは分離されている。
【0033】
また一方、先頭車両2の右側部2cの下部(折り曲げ線10hの下側)左側面2c1側、すなわち、先頭車両2の底部2dの左側面2d1側には、折り曲げ線10hを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片2kが連なって設けられている。なお、この突片2kと、先頭車両2の底部2dとは分離されている。
【0034】
他方、先頭車両2の底部2dの下面2d2には、中央部分に、下面2d2を基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片2lが連なって設けられている。そしてさらに、先頭車両2の底部2dに形成されている折り曲げ線10hの中央部分にスリット状の差し込み口2d3が設けられている。
【0035】
第2領域S2は、図2(a)に示すように、中央部分に、上側面から下側面に向かって、山折り線10iが直線状に形成されている。そして、第2領域S2の上側面には、山折り線10iに沿って逆山型状の切欠き5aが設けられ、第2領域S2の下側面には、山折り線10iに沿って山型状の切欠き5bが設けられている。そしてさらに、第2領域S2には、所定間隔置きに、上側面から下側面に向かって、菱形の貫通孔5c~5eが設けられている。これら貫通孔5c~5eは、山折り線10iに沿って設けられている。より具体的に説明すると、貫通孔5cは、折り曲げ線10fに連なって設けられる箇所に設けられており、貫通孔5dは、折り曲げ線10gに連なって設けられる箇所に設けられており、貫通孔5eは、折り曲げ線10hに連なって設けられる箇所に設けられている。
【0036】
第3領域S3は、図2(a)に示すように、折り曲げ線10bから長手方向に向って、所定間隔置きに、折り曲げ線10cと接触する位置まで折り曲げ線10j~10mが直線状に形成されている。これにより、折り曲げ線10jと折り曲げ線10bと折り曲げ線10kと折り曲げ線10cとによって、横長矩形状の中間車両3の左側部3aが形成される。そして、折り曲げ線10kと折り曲げ線10bと折り曲げ線10lと折り曲げ線10cとによって、横長矩形状の中間車両3の天部3bが形成される。そしてさらに、折り曲げ線10lと折り曲げ線10bと折り曲げ線10mと折り曲げ線10cとによって、矩形状の中間車両3の右側部3cが形成される。またさらに、折り曲げ線10mと折り曲げ線10bとシートSの下側面と折り曲げ線10cとによって、略矩形状の中間車両3の底部3dが形成される。
【0037】
この中間車両3の左側部3aの上部(折り曲げ線10jの上側)には、折り曲げ線10jを基点として折り曲げ可能な横長略矩形状の連結片3eが連なって設けられている。この連結片3eには、折り曲げ線10jの中央部分にスリット状の差し込み口3e1が設けられている。
【0038】
また、中間車両3の底部3dの下面3d1には、中央部分に、下面3d1を基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片3fが連なって設けられている。そしてさらに、中間車両3の底部3dに形成されている折り曲げ線10mの中央部分にスリット状の差し込み口3d2が設けられている。
【0039】
第4領域S4は、図2(a)に示すように、中央部分に、上側面から下側面に向かって、山折り線10nが直線状に形成されている。そして、第4領域S4の上側面には、山折り線10nに沿って、逆山型状の切欠き6aが設けられ、第4領域S4の下側面には、山折り線10nに沿って、山型状の切欠き6bが設けられている。そしてさらに、第4領域S4には、所定間隔置きに、上側面から下側面に向かって、菱形の貫通孔6c~6eが設けられている。これら貫通孔6c~6eは、山折り線10nに沿って設けられている。より具体的に説明すると、貫通孔6cは、折り曲げ線10kに連なって設けられる箇所に設けられており、貫通孔6dは、折り曲げ線10lに連なって設けられる箇所に設けられており、貫通孔6eは、折り曲げ線10mに連なって設けられる箇所に設けられている。
【0040】
第5領域S5は、図2(a)に示すように、左側面から長手方向に向って、所定間隔置きに、シートSの右側面と接触する位置まで折り曲げ線10o~10rが直線状に形成されている。これにより、折り曲げ線10oと折り曲げ線10dと折り曲げ線10pとシートSの右側面とによって、略矩形状の後部車両4の左側部4aが形成される。そして、折り曲げ線10pと折り曲げ線10dと折り曲げ線10qとシートSの右側面とによって、矩形状の後部車両4の天部4bが形成される。そしてさらに、折り曲げ線10qと折り曲げ線10dと折り曲げ線10rとシートSの右側面とによって、略矩形状の後部車両4の右側部4cが形成される。またさらに、折り曲げ線10rと折り曲げ線10dとシートSの下側面とシートSの右側面とによって、略矩形状の後部車両4の底部4dが形成される。
【0041】
この後部車両4の左側部4aの上部(折り曲げ線10oの上側)には、折り曲げ線10oを基点として折り曲げ可能な横長略矩形状の連結片4eが連なって設けられている。この連結片4eには、折り曲げ線10oの中央部分にスリット状の差し込み口4e1が設けられている。
【0042】
また、後部車両4の左側部4aの右側面4a1には、その右側面4a1を基点として、折り曲げ可能な略矩形状の連結片4fが連なって設けられている。この連結片4fには、右側面4a1の中央部分にスリット状の差し込み口4f1が設けられている。そしてさらに、この連結片4fの下部右側部側には、スリット状の差し込み口4f2が設けられている。
【0043】
一方、後部車両4の左側部4aの上部(折り曲げ線10oの上側)右側面4a1側、すなわち、連結片4eの右側面4e2側には、折り曲げ線10oを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片4gが連なって設けられている。なお、この突片4gと、連結片4eとは分離されている。
【0044】
また一方、後部車両4の左側部4aの下部(折り曲げ線10pの下側)右側面4a1側、すなわち、後部車両4の天部4bの右側面4b1側には、折り曲げ線10pを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片4hが連なって設けられている。なお、この突片4hと、後部車両4の天部4bとは分離されている。
【0045】
他方、後部車両4の右側部4cの右側面4c1には、その右側面4c1を基点として、折り曲げ可能な略矩形状の連結片4iが連なって設けられている。この連結片4iには、右側面4c1の中央部分にスリット状の差し込み口4i1が設けられている。そしてさらに、この連結片4iの下部右側部側には、スリット状の差し込み口4i2が設けられている。
【0046】
一方、後部車両4の右側部4cの上部(折り曲げ線10qの上側)右側面4c1側、すなわち、後部車両4の天部4bの右側面4b1側には、折り曲げ線10qを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片4jが連なって設けられている。なお、この突片4jと、後部車両4の天部4bとは分離されている。
【0047】
また一方、後部車両4の右側部4cの下部(折り曲げ線10rの下側)右側面4c1側、すなわち、後部車両4の底部4dの右側面4d1側には、折り曲げ線10rを基点として折り曲げ可能な小さな矩形状の突片4kが連なって設けられている。なお、この突片4kと、後部車両4の底部4dとは分離されている。
【0048】
他方、後部車両4の底部4dの下面4d2には、中央部分に、下面4d2を基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片4lが連なって設けられている。そしてさらに、後部車両4の底部4dに形成されている折り曲げ線10rの中央部分にスリット状の差し込み口4d3が設けられている。
【0049】
かくして、このようにして、ペーパークラフトからなる略矩形状の1枚のシートSは、形成されることとなる。
【0050】
ところで、図1に示す先頭車両2の前部20は、図2(b-1)に示すように、横長略矩形状からなり、左側面20a側に、上側面20cから下側面20dに向かって、直線状の折り曲げ線20a1が形成されている。さらに、前部20の右側面20b側に、上側面20cから下側面20dに向かって、直線状の折り曲げ線20d1が形成されている。そしてさらに、前部20の上側面20cの中央部分には、上側面20cを基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片20eが連なって設けられている。またさらに、前部20の下側面20dの中央部分には、下側面20dを基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片20fが連なって設けられている。
【0051】
一方、図1に示す後部車両4の後部40は、図2(b-2)に示すように、横長略矩形状のペーパークラフトからなり、左側面40a側に、上側面40cから下側面40dに向かって、直線状の折り曲げ線40a1が形成されている。さらに、後部40の右側面40b側に、上側面40cから下側面40dに向かって、直線状の折り曲げ線40d1が形成されている。そしてさらに、後部40の上側面40cの中央部分には、上側面40cを基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片40eが連なって設けられている。またさらに、後部40の下側面40dの中央部分には、下側面40dを基点として折り曲げ可能な半楕円状の差込片40fが連なって設けられている。
【0052】
かくして、上記のように形成されるシートSは、図3及び図4に示すように折り曲げ形成されることによって、図1に示す可動構造1を形成することとなる。
【0053】
すなわち、図3(a)に示すように、折り曲げ線10fを基点として、先頭車両2の天部2b側に、先頭車両2の左側部2aを折り曲げ形成する。さらに、折り曲げ線10kを基点として、中間車両3の天部3b側に、中間車両3の左側部3aを折り曲げ形成する。そしてさらに、折り曲げ線10pを基点として、後部車両4の天部4b側に、後部車両4の左側部4aを折り曲げ形成する。なお、この折り曲げ形成によって、先頭車両2の左側部2a及び中間車両3の左側部3aに連接している第2領域S2も、貫通孔5cを基点として折り曲げ形成される。さらに、中間車両3の左側部3a及び後部車両4の左側部4aに連接している第4領域S4も、貫通孔6cを基点として折り曲げ形成される。なお、第2領域S2は、山折り線10iに沿って山折り形成され、第4領域S4は、山折り線10nに沿って山折り形成されている。
【0054】
次いで、図3(a)に示すように、折り曲げ線10gを基点として、先頭車両2の天部2b側に、先頭車両2の右側部2cを折り曲げ形成する。さらに、折り曲げ線10lを基点として、中間車両3の天部3b側に、中間車両3の右側部3cを折り曲げ形成する。そしてさらに、折り曲げ線10qを基点として、後部車両4の天部4b側に、後部車両4の右側部4cを折り曲げ形成する。なお、この折り曲げ形成によって、先頭車両2の右側部2c及び中間車両3の右側部3cに連接している第2領域S2も、貫通孔5dを基点として折り曲げ形成される。さらに、中間車両3の右側部3c及び後部車両4の右側部4cに連接している第4領域S4も、貫通孔6dを基点として折り曲げ形成される。
【0055】
次に、図3(b)に示すように、折り曲げ線10eを基点として、先頭車両2の天部2b側に、先頭車両2の連結片2eを折り曲げ形成する。さらに、折り曲げ線10jを基点として、中間車両3の天部3b側に、中間車両3の連結片3eを折り曲げ形成する。そしてさらに、折り曲げ線10oを基点として、後部車両4の天部4b側に、後部車両4の連結片4eを折り曲げ形成する。
【0056】
次いで、図3(b)に示すように、折り曲げ線10hを基点として、先頭車両2の天部2b側に、先頭車両2の底部2dを折り曲げ形成し、差込片2lを差し込み口2e1に差し込むようにする。さらに、折り曲げ線10mを基点として、中間車両3の天部3b側に、中間車両3の底部3dを折り曲げ形成し、差込片3fを差し込み口3e1に差し込むようにする。そしてさらに、折り曲げ線10rを基点として、後部車両4の天部4b側に、後部車両4の底部4dを折り曲げ形成し、差込片4lを差し込み口4e1に差し込むようにする。
【0057】
かくして、このようにすることにより、図1に示す可動構造1のうち、前部20が無い先頭車両2、中間車両3、後部40が無い後部車両4、第1可動体5、及び、第2可動体6が形成されることとなる。なお、図4(a)に示すように、内部には内部空間Kが形成されることとなる。
【0058】
次に、図4(a)に示すように、先頭車両2の左側部2aの左側面2a1を基点として、内方向に連結片2fを折り曲げ形成し、先頭車両2の右側部2cの左側面2c1を基点として、内方向に連結片2iを折り曲げ形成する。そして、このように折り曲げ形成された連結片2fの差し込み口2f2に連結片2iを差し込み、連結片2iの差し込み口2i2に連結片2fを差し込むようにする。これにより、連結片2f及び連結片2iが連結されることなる。なお、図示はしないが、同様にして、後部車両4の連結片4f及び連結片4iも連結されることとなる。すなわち、後部車両4の左側部4aの右側面4a1を基点として、内方向に連結片4fを折り曲げ形成し、後部車両4の右側部4cの右側面4c1を基点として、内方向に連結片4iを折り曲げ形成する。そして、このように折り曲げ形成された連結片4fの差し込み口4f2に連結片4iを差し込み、連結片4iの差し込み口4i2に連結片4fを差し込むようにすれば良い。
【0059】
次に、図4(b)に示すように、先頭車両2の前部20の左側面20aを、先頭車両2の天部2bにて隠蔽し、且つ、突片2j,2hに支持されるように、内部空間K内に挿入する。そしてその後、差込片20eを、差し込み口2i1に差し込み、差込片20fを、差し込み口2f1に差し込むようにする。
【0060】
次いで、図4(c)に示すように、先頭車両2の前部20の右側面20bを、先頭車両2の底部2dにて隠蔽し、且つ、突片2k,2gに支持されるように、内部空間K内に挿入する。これにより、図1に示すように、先頭車両2の前部20が形成できることなる。なお、図示はしないが、同様にして、後部車両4の後部40も形成することとなる。
【0061】
すなわち、後部車両4の後部40の左側面40aを、後部車両4の天部4bにて隠蔽し、且つ、突片4j,4hに支持されるように、内部空間K内に挿入する。そしてその後、差込片40eを、差し込み口4i1に差し込み、差込片40fを、差し込み口4f1に差し込むようにする。次いで、後部車両4の後部40の右側面40bを、後部車両4の底部4dにて隠蔽し、且つ、突片4k,4gに支持されるように、内部空間K内に挿入するようにすれば良い。
【0062】
かくして、このようにして、図1に示す可動構造1は、形成されることとなる。
【0063】
しかして、以上説明した本実施形態によれば、一枚のシートSの上側面に、逆山型状の切欠き5aを設け、一枚のシートSの下側面に、山型状の切欠き5bを設けている。そして、その切欠き5a,5bに沿って形成されている山折り線10iに沿って山折りすることにより、第1可動体5は、伸縮や揺動が可能となる。すなわち、切欠き5a,5bを設けることによって、隙間が生じることとなり、もって、その隙間によって、第1可動体5の可動域が広がることとなる。これにより、第1可動体5は、伸縮や揺動が可能となる。また、第2可動体6も、同様の理由により、伸縮や揺動が可能となる。
【0064】
しかして、本実施形態によれば、伸縮や揺動など滑らかな動きが可能となる。
【0065】
さらに、本実施形態によれば、山折り線10iに沿って、所定間隔置きに貫通孔5c~5eを設けているから、その貫通孔5c~5eによって、第1可動体5の可動域がより広がることとなる。これにより、第1可動体5は、伸縮や揺動など、より滑らかな動きが可能となる。また、第2可動体6も、同様の理由により、伸縮や揺動など、より滑らかな動きが可能となる。
【0066】
一方、本実施形態によれば、一枚のシートSによって、先頭車両2と、中間車両3と、後部車両4と、先頭車両2と中間車両3とを連結する貫通幌からなる第1可動体5と、中間車両3と後部車両4とを連結する貫通幌からなる第2可動体6とが形成される。これにより、組立時の作業の手間を軽減させることができる。
【0067】
すなわち、従来、特許文献1に記載されている蛇腹構造を車両同士の連結部として使用するにあたっては、接着剤を用いて車両同士に取り付けなければならないという問題があった。そのため、組立時の作業の手間が非常にかかるという問題があった。
【0068】
しかしながら、本実施形態においては、一枚のシートSによって、先頭車両2と、中間車両3と、後部車両4と、先頭車両2と中間車両3とを連結する貫通幌からなる第1可動体5と、中間車両3と後部車両4とを連結する貫通幌からなる第2可動体6とが形成される。それゆえ、接着剤を用いる必要性がないため、組立時の作業の手間を軽減させることができる。
【0069】
また、先頭車両2と中間車両3とを連結する貫通幌からなる第1可動体5と、中間車両3と後部車両4とを連結する貫通幌からなる第2可動体6とが形成されているから、実物の車両に近い動きを表現することができる。すなわち、第1可動体5、第2可動体6の伸縮、揺動の動きによって、図1に示すように車両毎に伸縮、揺動が可能となり、もって、実物の車両に近い動きを表現することができる。
【0070】
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、可動構造1を形成するにあたって、ペーパークラフトからなるものを例示したが、それに限らず、樹脂等、折り曲げ可能な材質であればどのようなものでも良い。しかしながら、ペーパークラフトで形成した方が、安価に形成することができるため、好ましい。
【0071】
また、本実施形態においては、第1可動体5、第2可動体6を1段で形成する例を示したが、多段状に形成し、蛇腹状にしても良い。すなわち、貫通孔5c~5eに連通しないように、僅かな隙間を空け、第2領域S2を複数形成するようにすれば、第1可動体5を多段状に形成することができ、もって、蛇腹状に形成することができる。また、貫通孔6c~6eに連通しないように、僅かな隙間を空け、第4領域S4を複数形成するようにすれば、第2可動体6を多段状に形成することができ、もって、蛇腹状に形成することができる。
【0072】
さらに、本実施形態においては、可動構造1として、電車のペーパークラフトを例示したが、それに限らず、人形やバス、又は、内部にお菓子などの軽いものを入れておく容器等どのようなものにも適用可能である。また、一枚のシートSは、第1可動体5、第2可動体6のみで形成し、蛇腹構造にすることも可能である。この際、電線などのカバーとして応用することが可能である。
【0073】
さらに、本実施形態においては、四角柱状の形状を例示したが、それに限らず、六角形、七角形などの角柱状等、どのような形状にも適用可能である。
【0074】
一方、本実施形態においては、先頭車両2の前部20、後部車両4の後部40をシートSとは別体で設ける例を示したが、それに限らず、シートSにて、先頭車両2の前部20、後部車両4の後部40を形成するようにしても良い。
【符号の説明】
【0075】
1 可動構造
2 先頭車両(第1連結体)
3 中間車両(第1連結体、第2連結体)
4 後部車両(第1連結体、第2連結体)
5 第1可動体(可動体)
5a,5b 切欠き
5c~5e 貫通孔
6 第2可動体(可動体)
6a,6b 切欠き
6c~6e 貫通孔
10i,10n 山折り線
S シート
S1 第1領域(領域)
S2 第2領域
S3 第3領域(領域)
S4 第4領域
S5 第5領域(領域)
図1
図2
図3
図4