(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】無線通信ノード及び無線通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0457 20230101AFI20250304BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20250304BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20250304BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W92/20 110
H04W16/26
(21)【出願番号】P 2022575011
(86)(22)【出願日】2021-01-15
(86)【国際出願番号】 JP2021001369
(87)【国際公開番号】W WO2022153507
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2024-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100169797
【氏名又は名称】橋本 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】スン ウェイチー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジン
(72)【発明者】
【氏名】チン ラン
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0146025(US,A1)
【文献】国際公開第2020/161923(WO,A1)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Resource allocation/coordination between Parent BH and Child links[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1810675,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810675.zip>,2018年09月28日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ノードであって、
前記無線通信ノードの下位ノードと第1無線リンクを用いた第1通信を制御し、
前記無線通信ノードの上位ノードと第2無線リンクを用いた第2通信を実行
する通信部と、
前記上位ノードによって前記第1通信用に設定される周波数方向の無線リソースを用いて、
前記第1通信及び前記第2通信の同時通信を制御する制御部と、を備える、無線通信ノード。
【請求項2】
前記制御部は、前記上位ノードによる設定に基づいて、前記同時通信を制御する、請求項1に記載の無線通信ノード。
【請求項3】
無線通信ノードが、前記無線通信ノードの下位ノードと第1無線リンクを用いた第1通信を制御し、
前記無線通信ノードの上位ノードと第2無線リンクを用いた第2通信を実行
するステップと、
前記無線通信ノードが、前記上位ノードによって前記第1通信用に設定される周波数方向の無線リソースを用いて、
前記第1通信及び前記第2通信の同時通信を制御するステップと、を備える、無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線アクセスと無線バックホールとを設定する無線通信ノード及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3rd Generation Partnership Project(3GPP)は、5th generation mobile communication system(5G、New Radio(NR)又はNext Generation(NG)とも呼ばれる)を仕様化し、さらに、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる次世代の仕様化も進めている。
【0003】
例えば、NRの無線アクセスネットワーク(RAN)では、端末(User Equipment, UE)への無線アクセスと、無線基地局(gNB)などの無線通信ノード間の無線バックホールとが統合されたIntegrated Access and Backhaul(IAB)が規定されている(非特許文献1参照)。
【0004】
IABでは、IABノードは、親ノード(IABドナーと呼ばれてもよい)と接続するための機能であるMobile Termination(MT)と、子ノード又はUEと接続するための機能であるDistributed Unit(DU)と、を有する。
【0005】
また、IABでは、親ノード~IABノード間の無線リンク(Link_parent)とIABノード~子ノード間の無線リンク(Link_child)とにおいて、時分割復信(TDD)などを用いた同時通信送受信(以下、同時通信)がサポートされる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】3GPP TS 38.213 V16.1.0, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Physical layer procedures for control (Release 16)、3GPP、2020年3月
【発明の概要】
【0007】
ところで、IABにおいて、Link_parent(すなわち、DU)とLink_child(すなわち、MT)とのにおいて、TDDだけではなく、周波数分割復信(FDD)を用いた同時通信も検討されている。
【0008】
このような背景下において、発明者等は、鋭意検討の結果、同時通信が前提とされるFDDにおいて、同時通信が実行されないケースの無線リソースをどのように用いるかを定める必要性を見出した。
【0009】
そこで、以下の開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、DUリソースとして無線リソースを適切に利用し得る無線通信ノード及び無線通信方法の提供を目的とする。
【0010】
本開示の一態様は、無線通信ノードであって、下位ノードと第1無線リンクを用いた第1通信を制御し、端末と第2無線リンクを用いた第2通信を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記第1通信及び前記第2通信の同時通信を実行する場合に、前記第1無線リンクで用いる無線リソースの設定に基づいた第1無線リソースを用いて前記第1通信を制御し、前記第1通信及び前記第2通信の同時通信を実行しない条件が満たされている場合に、前記第1無線リソースを少なくとも含む第2無線リソースを用いて前記第1通信を実行する、ことを要旨とする。
【0011】
本開示の一態様は、下位ノードと第1無線リンクを用いた第1通信を制御し、端末と第2無線リンクを用いた第2通信を制御するステップAを備え、前記ステップAは、前記第1通信及び前記第2通信の同時通信を実行する場合に、前記第1無線リンクで用いる無線リソースの設定に基づいた第1無線リソースを用いて前記第1通信を制御ステップと、前記第1通信及び前記第2通信の同時通信を実行しない条件が満たされている場合に、前記第1無線リソースを少なくとも含む第2無線リソースを用いて前記第1通信を実行するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、無線通信システム10の全体概略構成図である。
【
図2】
図2は、IABの基本的な構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、無線通信ノード100B(IABノード)の機能ブロック構成図である。
【
図4】
図4は、DUリソースの第1例を説明するための図である。
【
図5】
図5は、DUリソースの第2例を説明するための図である。
【
図6】
図6は、DUリソースの第3例を説明するための図である。
【
図7】
図7は、DUリソースの第4例を説明するための図である。
【
図8】
図8は、変更例1に係るDUリソースの第1例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、変更例1に係るDUリソースの第2例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、変更例1に係るDUリソースの第3例を説明するための図である。
【
図11】
図11は、変更例1に係るDUリソースの第4例を説明するための図である。
【
図12】
図12は、変更例1に係るDUリソースの第5例を説明するための図である。
【
図13】
図13は、無線通信ノード100A~100Cのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0014】
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。無線通信システム10は、5G New Radio(NR)に従った無線通信システムであり、複数の無線通信ノード及び端末によって構成される。なお、無線通信システム10は、Beyond 5G、5G Evolution或いは6Gと呼ばれる方式に従った無線通信システムでもよい。
【0015】
具体的には、無線通信システム10は、Next Generation-Radio Access Network 20(以下、NG-RAN20、無線通信ノード100A, 100B, 100C、及び端末200(以下、UE200, User Equipment)を含む。
【0016】
無線通信ノード100A, 100B, 100Cは、それぞれセルC1, セルC2, セルC3を形成できる。無線通信ノード100A, 100B, 100Cは、当該セルを介して、UE200との無線アクセス(Access link)、及び当該無線通信ノード間における無線バックホール(Backhaul link)を設定できる。具体的には、無線通信ノード100Aと無線通信ノード100B、及び無線通信ノード100Bと無線通信ノード100Cとの間には、無線リンクによるバックホール(伝送路)が設定されてよい。
【0017】
このように、UE200との無線アクセスと、当該無線通信ノード間における無線バックホールとが統合された構成は、Integrated Access and Backhaul(IAB)と呼ばれている。
【0018】
IABは、無線アクセスのために定義された既存の機能及びインターフェースを再利用する。特に、Mobile-Termination (MT), gNB-DU (Distributed Unit), gNB-CU (Central Unit), User Plane Function (UPF), Access and Mobility Management Function (AMF) and Session Management Function (SMF)、ならびに対応するインターフェース、例えば、NR Uu(MT~gNB/DU間)、F1, NG, X2及びN4がベースラインとして使用されてよい。
【0019】
無線通信ノード100Aは、ファイバートランスポートなどの有線伝送路を介して、NG-RAN20及びコアネットワーク(Next Generation Core (NGC)又は5GC)と接続される。なお、NG-RAN及びNGCを含めて、単に「ネットワーク」と表現されてもよい。
【0020】
図2は、IABの基本的な構成例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態では、無線通信ノード100Aは、IABにおけるIABドナーを構成し、無線通信ノード100B(及び無線通信ノード100C)は、IABにおけるIABノードを構成してよい。
【0021】
なお、IABドナーは、IABノードとの関係において、上位ノードと呼ばれてもよい。さらに、IABドナーは、親ノード(Parent node)と呼ばれてもよい。また、IABドナーはCUを有し、親ノードは、単にIABノード(又は子ノード)との関係における名称として用いられ、CUを有していなくてもよい。IABノードは、IABドナー(親ノード)との関係において、下位ノードとよばれてもよい。また、子ノードには、UE200が含まれてもよい。
【0022】
IABドナーとIABノードとの間には、無線リンク(Backhaul link)が設定される。具体的には、Link_parentと呼ばれる無線リンクが設定されてよい。IABノードと子ノードとの間には、無線リンク(Backhaul link)が設定される。具体的には、Link_childと呼ばれる無線リンクが設定されてよい。
【0023】
Link_parentは、下り方向のDL Parent BHと、上り方向のUL Parent BHとによって構成されてよい。Link_childは、下り方向のDL Child BHと、上り方向のUL Child BHとによって構成されてよい。
【0024】
IABノードは、IABドナーと接続するための機能であるMobile Termination(IAB-MT)と、子ノード(又はUE200)と接続するための機能であるDistributed Unit(IAB-DU)とを有する。子ノードもMTとDUとを有する。IABドナーは、Central Unit(CU)とDUとを有する。
【0025】
DUが利用する無線リソースには、DUの観点では、下りリンク(DL)、上りリンク(UL)及びFlexible time-resource(D/U/F)は、Hard、Soft又はNot Available(H/S/NA)の何れかのタイプに分類される。また、Soft(S)内でも、使用可(available)又は使用不可(not available)が規定されている。
【0026】
Flexible time-resource(F)は、DL又はULの何れにも使用可能な無線リソース(時間リソース及び/又は周波数リソース)である。また、「Hard」とは、対応する時間リソースが子ノード又はUEと接続されるDU Link_child用として常に使用可能な無線リソースであり、「Soft」とは、対応する時間リソースのDU Link_child用としての利用可否がIABドナー(又は親ノード)によって明示的又は暗黙的に制御される無線リソース(DUリソース)である。
【0027】
さらに、Soft(S)である場合、IA又はINAに基づいて、通知の対象とする無線リソースを決定できる。
【0028】
「IA」は、DUリソースが使用可能として明示的又は暗黙的に示されていることを意味する。また、「INA」は、DUリソースが使用不可として明示的又は暗黙的に示されていることを意味する。
【0029】
実施形態では、無線アクセス及び無線バックホールは、半二重通信(Half-duplex)でも全二重通信(Full-duplex)でも構わない。また、多重化方式は、時分割多重(TDM)、空間分割多重(SDM)及び周波数分割多重(FDM)が利用可能である。
【0030】
IABノードは、半二重通信(Half-duplex)で動作する場合、DL Parent BHが受信(RX)側、UL Parent BHが送信(TX)側となり、DL Child BHが送信(TX)側、UL Child BHが受信(RX)側となる。また、Time Division Duplex(TDD)の場合、IABノードにおけるDL/ULの設定パターンは、DL-F-ULのみに限られず、無線バックホール(BH)のみ、UL-F-DLなどの設定パターンが適用されてもよい。本実施形態では、SDM/FDMを用い、IABノードのDUとMTとの同時動作が実現される。
【0031】
(2)無線通信システムの機能ブロック構成
次に、無線通信システム10の機能ブロック構成について説明する。具体的には、IABノードを構成する無線通信ノード100A, 100B, 100Cの機能ブロック構成について説明する。
【0032】
図3は、無線通信ノード100B(IABノード)の機能ブロック構成図である。なお、無線通信ノード100Aは、IABドナー(親ノード)として機能する点において、IABノードとして機能する無線通信ノード100Bと異なる。また、無線通信ノード100Cは、子ノードとして機能する点において、無線通信ノード100Bと異なる。以下、無線通信ノード100Bの場合を例として説明する。
【0033】
図3に示すように、無線通信ノード100Bは、無線信号送受信部110、アンプ部120、変復調部130、制御信号処理部140、符号化/復号部150及び制御部170を備える。
【0034】
なお、
図5では、実施形態の説明に関連する主な機能ブロックのみが示されており、無線通信ノード100Bは、他の機能ブロック(例えば、電源部など)を有することに留意されたい。また、
図5は、無線通信ノード100Bの機能的なブロック構成について示しており、ハードウェア構成については、
図13を参照されたい。
【0035】
無線信号送受信部110は、NRに従った無線信号を送受信する。無線信号送受信部110は、複数のアンテナ素子から送信される無線(RF)信号を制御することによって、より指向性の高いビームを生成するMassive MIMO、複数のコンポーネントキャリア(CC)を束ねて用いるキャリアアグリゲーション(CA)、及びUEと2つのNG-RAN Nodeそれぞれとの間において同時に通信を行うデュアルコネクティビティ(DC)などに対応することができる。
【0036】
無線信号送受信部110は、セルC1を介して無線通信ノード100Aと無線信号を送受信できる。また、無線信号送受信部110は、セルC2を介して無線通信ノード100C又はUE200と無線信号を送受信できる。
【0037】
アンプ部120は、PA(Power Amplifier)/LNA(Low Noise Amplifier)などによって構成される。アンプ部120は、変復調部130から出力された信号を所定の電力レベルに増幅する。また、アンプ部120は、無線信号送受信部110から出力されたRF信号を増幅する。
【0038】
変復調部130は、特定の通信先(無線通信ノード100A, 100B又はUE200)毎に、データ変調/復調、送信電力設定及びリソースブロック割当などを実行する。
【0039】
制御信号処理部140は、無線通信ノード100Bが送受信する各種の制御信号に関する処理を実行する。具体的には、制御信号処理部140は、無線通信ノード100A(又は無線通信ノード100C、以下同)及びUE200から制御チャネルを介して送信される各種の制御信号、例えば、無線リソース制御レイヤ(RRC)の制御信号を受信する。また、制御信号処理部140は、無線通信ノード100A又はUE200に向けて、制御チャネルを介して各種の制御信号を送信する。
【0040】
さらに、制御信号処理部140は、Demodulation Reference Signal(DMRS)、及びPhase Tracking Reference Signal(PTRS)などの参照信号(RS)を用いた処理を実行できる。
【0041】
DMRSは、データ復調に用いるフェージングチャネルを推定するための端末個別の基地局~端末間において既知の参照信号(パイロット信号)である。PTRSは、高い周波数帯で課題となる位相雑音の推定を目的した端末個別の参照信号である。
【0042】
なお、参照信号には、DMRS及びPTRS以外に、Channel State Information-Reference Signal(CSI-RS)、Sounding Reference Signal(SRS)、及び位置情報用のPositioning Reference Signal(PRS)などが含まれてもよい。
【0043】
チャネルには、制御チャネルとデータチャネルとが含まれる。制御チャネルには、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PRACH(Physical Random Access Channel)、及びPBCH(Physical Broadcast Channel)などが含まれる。
【0044】
また、データチャネルには、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)などが含まれる。信号には、チャネル及び参照信号が含まれてよい。
【0045】
実施形態では、制御信号処理部140は、下位ノード(例えば、無線通信ノード100C)との無線リンク(Link_child)に割り当てる無線リソース(DUリソース)として、周波数方向において使用可能な周波数リソースを指定する下りリンク制御情報(DCI)を受信してもよい。。周波数方向において使用可能な周波数リソースを指定する情報要素は、Soft(S)においてDUリソースとして使用可能であることを示す情報要素(IA(Indication Available)、Soft(S)においてDUリソースとして使用可能でないことを示す情報要素(INA(Indication Not-Available)を取り得る。制御信号処理部140は、IABドナー(親ノード)からDCIを受信してもよい。例えば、制御信号処理部140は、無線通信ノード100AからDCIを受信してもよい。
【0046】
このようなDCIは、新たに定義されるDCIであってもよく、既存のDCIを拡張したDCIであってもよい。既存のDCIは、無線リソース(DUリソース)として時間方向において使用可能な時間リソースを指定するDCIであってもよい。時間方向において使用可能な時間リソースを指定するDCIは、DCI format 2_5のフォーマットを有するDCIであってもよい(3GPP TS38.212 7.3章参照)。
【0047】
DUリソースは、時間方向における単位(例えば、シンボル又はスロット)と周波数方向における単位(例えば、サブキャリア)とによって規定されてもよい。
【0048】
符号化/復号部150は、所定の通信先(無線通信ノード100A又はUE200)毎に、データの分割/連結及びチャネルコーディング/復号などを実行する。
【0049】
具体的には、符号化/復号部150は、データ送受信部160から出力されたデータを所定のサイズに分割し、分割されたデータに対してチャネルコーディングを実行する。また、符号化/復号部150は、変復調部130から出力されたデータを復号し、復号したデータを連結する。
【0050】
データ送受信部160は、Protocol Data Unit (PDU)ならびにService Data Unit (SDU)の送受信を実行する。具体的には、データ送受信部160は、複数のレイヤ(媒体アクセス制御レイヤ(MAC)、無線リンク制御レイヤ(RLC)、及びパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル・レイヤ(PDCP)など)におけるPDU/SDUの組み立て/分解などを実行する。
【0051】
制御部170は、無線通信ノード100Bを構成する各機能ブロックを制御する。特に、本実施形態では、制御部170は、IAB-MTとIAB-DUとの同時送受信に関する制御を実行する。
【0052】
実施形態では、制御部170は、下位ノード(例えば、無線通信ノード100C)と第1無線リンク(DU Link_child)を用いた第1通信(以下、DU通信)を制御し、上位ノード(例えば、無線通信ノード100A)と第2無線リンク(以下、MT link)を用いた第2通信(以下、MT通信)を制御する。制御部170は、DU通信及びMT通信の同時通信を実行する場合に、DU Link_childで用いる無線リソースの設定に基づいた第1無線リソース(以下、第1DUリソース)を用いてDU通信を制御する。制御部170は、DU通信及びMT通信の同時通信を実行しない条件が満たされている場合に、第1DUリソースを少なくとも含む第2無線リソース(以下、第2DUリソース)を用いてDU通信を実行する。制御部170は、DCIに基づいて、DU Link_childを用いた通信を動的に制御してもよい。。例えば、制御部170は、DCIによって使用可能であると指定された周波数リソースを用いて、DU Link_childを用いたDU通信を実行する。
【0053】
(3)DUリソース
以下において、DU通信及びMT通信の同時通信を実行するケースのDUリソースとDU通信及びMT通信の同時通信を実行するケースのDUリソースとの比較について説明する。DU通信は、DUの送受信(DU TX/RX)と呼称されてもよい。MT通信は、MTの送受信(MT TX/RX)と呼称されてもよい。
【0054】
ここでは、同時通信が実行されるケースにおいて、Hard、Soft-IA、Soft-INA、NAのDUリソースが周波数方向において割り当てるケースについて説明する。すなわち、第1DUリソース及び第2DUリソースは、周波数方向における周波数リソースである。同時通信が実行されるケースにおいては、Hard及びSoft-IAのDUリソース(すなわち、第1DUリソース)を用いてDU通信が実行される。Hard、Soft-IA、Soft-INA、NAは、準静的(semi-static)な設定によって割り当てられてもよく、動的な指定によって割り当てられてもよい。Hard、Soft-IA、Soft-INA、NAは、明示的に割り当てられてもよく、暗黙的に割り当てられてもよい。周波数方向におけるDUリソース(Hard、Soft-IA、Soft-INA、NA)は、時間方向における単位毎によって割り当てられてもよい。時間方向における単位は、symbolであってもよく、slotであってもよい。時間方向における単位は、時間方向においてDL、UL及びFlexible time-resource(D/U/F)が適用される単位であってもよい。時間方向における単位は、時間方向においてHard、Soft、NAが適用される単位であってもよい。
【0055】
このようなケースにおいて、同時通信が実行されないケースにおいて、DU通信に用いるDUリソース(すなわち、第2DUリソース)について主として説明する。
【0056】
(3.1)第1例
第1例では、
図4に示すように、同時通信が実行されないケースにおいて、第2DUリソースは、Hard及びSoft-IAのDUリソースを含み、Soft-INA及びNAのDUリソースを含まない。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースと同じである。同時通信を実行しないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、Soft-INA及びNAのDUリソースをMT通信で用いることができないため、Soft-INA及びNAのDUリソースは使用されない。
【0057】
(3.2)第2例
第2例では、
図5に示すように、同時通信が実行されないケースにおいて、第2DUリソースは、Hard、Soft-IA、Soft-INA及びNAのDUリソースを含む。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースよりも大きい。同時通信を実行しないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、Hard及びSoft-IAに加えて、Soft-INA及びNAのDUリソースを用いて、DU通信を実行してもよい。
【0058】
(3.3)第3例
第3例では、
図6に示すように、同時通信が実行されないケースにおいて、第2DUリソースは、Hard、Soft-IA及びSoft-INAのDUリソースを含み、NAのDUリソースを含まない。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースよりも大きい。同時通信を実行しないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、Hard及びSoft-IAに加えて、Soft-INAのDUリソースを用いて、DU通信を実行してもよい。
【0059】
(3.4)第4例
第4例では、
図7に示すように、同時通信が実行されないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、全ての周波数リソースをHardであると想定してもよく、全ての周波数リソースをSoft-IAであると想定してもよい。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースよりも大きい。同時通信を実行しないIABノードは、全ての周波数リソースを用いて、DU通信を実行してもよい。
【0060】
このようなケースにおいて、UE200は、同時通信が実行されないIABノードとMT通信を実行することができないと想定してもよい。一方で、子ノード(例えば、無線通信ノード100C)は、同時通信が実行されないIABノードと全ての周波数リソースを用いてDU通信を実行することができると想定してもよい。
【0061】
(4)同時通信を実行しない条件
以下において、同時通信を実行しない条件について説明する。言い換えると、同時通信を実行しない条件は、同時通信を実行する条件と表裏の関係であってもよい。
【0062】
第1に、同時通信を実行しない条件は、IABノード(例えば、無線通信ノード100B)が同時通信をサポートしない条件(以下、第1条件)を含んでもよい。IABノードが同時通信をサポートするか否かを示す能力情報が定義されてもよい。IABノードは、IABドナー又は親ノードに能力情報を報告してもよい。IABノードが同時通信をサポートするか否かは、Backhaul link(DU)及びAccess link(MT)を多重するFDMをサポートするか否かと読み替えてもよい。
【0063】
第2に、同時通信を実行しない条件は、同時通信が設定されていない条件(以下、第2条件)を含んでもよい。同時通信は、IABドナー又は親ノードによって設定又は指定されてもよい。同時通信は、RRCメッセージ、MAC CEメッセージ及びDCIの少なくともいずれか1つによって設定又は指定されてもよい。同時通信は、能力情報の報告に基づいて設定又は指定されてもよい。同時通信は、明示的に設定又は指定されてもよく、暗黙的に設定又は指定されてもよい。
【0064】
同時通信は、時間方向における単位毎によって割り当てられてもよい。時間方向における単位は、symbolであってもよく、slotであってもよい。時間方向における単位は、時間方向においてDL、UL及びFlexible time-resource(D/U/F)が適用される単位であってもよい。時間方向における単位は、時間方向においてHard、Soft、NAが適用される単位であってもよい。同時通信がどのように設定又は指定されるかについては、IABノードがどのような設定又は指定をサポートするかによって定められてもよい。
【0065】
第3に、同時通信を実行しない条件は、MT通信(MT TX/RX)がスケジューリングされていない条件(以下、第3条件)を含んでもよい。
【0066】
第4に、同時通信を実行しない条件は、同時送信がサポートされないタイミングで第1通信(DU通信)がスケジュールされている条件(以下、第4条件)を含んでもよい。例えば、同時送信がサポートされないタイミングは、IABノード(例えば、無線通信ノード100B)がUE200からTA(Timing Advance)を受信できていないタイミングであってもよい。同時送信がサポートされないタイミングは、IABノードがUE200から受信するTA(Timing Advance)が所定範囲外であるタイミングであってもよい。所定歯には、IABノードの能力によって定められていてもよい。
【0067】
第5に、同時通信を実行しない条件は、上述した第1条件から第4条件の中から選択された2以上の条件の組み合わせであってもよい。
【0068】
上述したように、同時通信を実行しない条件は、同時通信を実行する条件と表裏の関係であってもよい。従って、同時通信を実行する条件は、以下の条件であってもよい。
【0069】
すなわち、同時通信を実行する条件は、IABノード(例えば、無線通信ノード100B)が同時通信をサポートする条件(第5条件)を含んでもよい。同時通信を実行する条件は、同時通信が設定されている条件(以下、第6条件)を含んでもよい。同時通信を実行する条件は、MT通信(MT TX/RX)がスケジューリングされている条件(以下、第7条件)を含んでもよい。同時通信を実行する条件は、同時送信がサポートされるタイミングで第1通信(DU通信)がスケジュールされている条件(以下、第8条件)を含んでもよい。時通信を実行する条件は、上述した第7条件から第8条件の中から選択された2以上の条件の組み合わせであってもよい。
【0070】
(5)作用及び効果
上述した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。具体的には、IABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、DU通信及びMT通信の同時通信を実行しない条件が満たされている場合に、第1DUリソースを少なくとも含む第2DUリソースを用いてDU通信を実行する。このような構成によれば、同時通信が実行されないケースにおいて、DUリソースとして周波数リソースを適切に利用することができる。
【0071】
ここで、背景技術では、同時通信を前提として周波数リソースをDUリソースとして割り当てる検討が進められていたため、同時通信が実行されないケースについて検討されていなかった。実施形態では、同時通信が実行されないケースにおいて、周波数リソースをどのように用いるのかを明確にした点で、背景技術と異なっていることに留意すべきである。
【0072】
さらに、同時通信を実行しないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信を実行するケースで用いる第1DUリソースよりも大きくてもよい。このような構成によれば、同時通信を実行しないIABノードにおいて、周波数リソースが無駄になることを抑制することができる。
【0073】
(6)変更例1
以下において、変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0074】
実施形態では、DUリソースが周波数リソースであるケースを例示した。これに対して、変更例1では、DUリソースが時間方向及び周波数方向の双方におけるDUリソース(以下、T-F resource)であるケースについて説明する。
【0075】
(6.1)第1例
第1例では、
図8に示すように、同時通信が実行されないケースにおいて、第2DUリソースは、Hard及びSoft-IAのDUリソースを含み、Soft-INA及びNAのDUリソースを含まない。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースと同じである。同時通信を実行しないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、Soft-INA及びNAのDUリソースをMT通信で用いることができないため、Soft-INA及びNAのDUリソースは使用されない。
【0076】
(6.2)第2例
第2例では、
図9に示すように、同時通信が実行されないケースにおいて、第2DUリソースは、Hard、Soft-IA、Soft-INA及びNAのDUリソースを含む。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースよりも大きい。同時通信を実行しないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、Hard及びSoft-IAに加えて、Soft-INA及びNAのDUリソースを用いて、DU通信を実行してもよい。
【0077】
(6.3)第3例
第3例では、
図10に示すように、同時通信が実行されないケースにおいて、第2DUリソースは、Hard、Soft-IA及びSoft-INAのDUリソースを含み、NAのDUリソースを含まない。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースよりも大きい。同時通信を実行しないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、Hard及びSoft-IAに加えて、Soft-INAのDUリソースを用いて、DU通信を実行してもよい。
【0078】
(6.4)第4例
第4例では、
図11に示すように、同時通信が実行されないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、全てのT-F resourceをHardであると想定してもよく、全てのT-F resourceをSoft-IAであると想定してもよい。すなわち、同時通信が実行されないケースで用いる第2DUリソースは、同時通信が実行されるケースで用いる第1DUリソースよりも大きい。同時通信を実行しないIABノードは、全てのT-F resourceを用いて、DU通信を実行してもよい。
【0079】
このようなケースにおいて、UE200は、同時通信が実行されないIABノードとMT通信を実行することができないと想定してもよい。一方で、子ノード(例えば、無線通信ノード100C)は、同時通信が実行されないIABノードと全ての周波数リソースを用いてDU通信を実行することができると想定してもよい。
【0080】
(6.5)第5例
第5例では、
図12に示すように、同時通信が実行されないIABノード(例えば、無線通信ノード100B)は、T-F resourceがNAを含む場合に、全てのT-F resourceをNA又はSoft-INAであると想定してもよい。IABノードは、T-F resourceがSoft-INAを含む場合に、全てのT-F resourceをNA又はSoft-INAであると想定してもよい。このようなケースにおいて、IABノードは、DU通信を実行しなくてもよい。IABノードは、全てのT-F resourceにおいてMT通信を実行してもよい。
【0081】
このようなケースにおいて、UE200は、同時通信が実行されないIABノードと全ての全てのT-F resourceを用いてMT通信を実行することができると想定してもよい。一方で、子ノード(例えば、無線通信ノード100C)は、同時通信が実行されないIABノードとDU通信を実行することができないと想定してもよい。
【0082】
変更例1では特に触れていないが、同時通信を実行しない条件は、上述した実施形態と同じであってもよい。同様に、同時通信を実行する条件は、上述した実施形態と同じであってもよい。
【0083】
(7)その他の実施形態
以上、実施形態について説明したが、当該実施形態の記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
【0084】
上述した実施形態では特に触れていないが、DUリソースを動的に指定するDCIが用いられてもよい。DCIとしては、DCI format 2_5のDCIを用いてもよい(3GPP TS38.212 7.3章参照)。DCIとしては、周波数方向における周波数リソースをDUリソースとして使用可能か否かを示すDCIが用いられてもよい。DCIは、resourceAvailabilityを含んでもよい。resourceAvailabilityは、以下に示す値を含んでもよい。
【0085】
0…soft symbolのavailabilityについてindicationがない
1…DL soft symbolが使用可能であり、UL及びFlexible soft symbolについてindicationがない
2…UL soft symbolが使用可能であり、DL及びFlexible soft symbolについてindicationがない
3…DL及びUL soft symbolが使用可能であり、Flexible soft symbolについてindicationがない
4…Flexible soft symbolが使用可能であり、DL及びUL soft symbolについてindicationがない
5…DL及びFlexible soft symbolが使用可能であり、ULについてindicationがない
6…UL及びFlexible soft symbolが使用可能であり、DLについてindicationがない
7…DL、UL及びFlexible soft symbolが使用可能である
なお、Flexible soft symbolは、DL及びULのいずれにも使用可能なsoft symbolである。
【0086】
上述した実施形態では特に触れていないが、IABノード(例えば、無線通信ノード100B)がBackhaul link(DU)及びAccess link(MT)を多重するFDMをサポートするか否かを示す能力情報が定義されてもよい。IABノードは、IABドナー又は親ノードに能力情報を報告してもよい。同時通信を実行しないIABノードの動作は、FDMをサポートする旨の能力情報が報告された場合に適用されてもよい。同時通信を実行しないIABノードの動作は、FDMをサポートするか否かを示す能力情報が報告されない場合に適用されなくてもよい。
【0087】
上述した実施形態では特に触れていないが、同時通信を実行しないIABノードの動作は、上位レイヤシグナリングによって設定された場合に適用されてもよい。同時通信を実行しないIABノードの動作は、上位レイヤシグナリングによって設定されない場合に適用されなくてもよい。
【0088】
上述した実施形態では、親ノード、IABノード及び子ノードの名称が用いられていたが、gNBなどの無線通信ノード間の無線バックホールと、端末との無線アクセスとが統合された無線通信ノードの構成が採用される限りにおいて、当該名称は、異なっていてもよい。例えば、単純に第1、第2ノードなどと呼ばれてもよいし、上位ノード、下位ノード或いは中継ノード、中間ノードなどと呼ばれてもよい。
【0089】
さらに、無線通信ノードは、単に通信装置又は通信ノードと呼ばれてもよいし、無線基地局と読み替えられてもよい。
【0090】
上述した実施形態の説明に用いたブロック構成図(
図3)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0091】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。何れも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0092】
さらに、上述した無線通信ノード100A~100C(当該装置)は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図13は、当該装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図13に示すように、当該装置は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0093】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。当該装置のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0094】
当該装置の各機能ブロック(
図3参照)は、当該コンピュータ装置の何れかのハードウェア要素、又は当該ハードウェア要素の組み合わせによって実現される。
【0095】
また、当該装置における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0096】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)によって構成されてもよい。
【0097】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。さらに、上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいし、2つ以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0098】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Read Only Memory(ROM)、Erasable Programmable ROM(EPROM)、Electrically Erasable Programmable ROM(EEPROM)、Random Access Memory(RAM)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る方法を実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0099】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、Compact Disc ROM(CD-ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0100】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0101】
通信装置1004は、例えば周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)及び時分割複信(Time Division Duplex:TDD)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
【0102】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0103】
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0104】
さらに、当該装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor: DSP)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、Programmable Logic Device(PLD)、Field Programmable Gate Array(FPGA)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0105】
また、情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、Downlink Control Information(DCI)、Uplink Control Information(UCI)、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、Medium Access Control(MAC)シグナリング、報知情報(Master Information Block(MIB)、System Information Block(SIB))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0106】
本開示において説明した各態様/実施形態は、Long Term Evolution(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4th generation mobile communication system(4G)、5th generation mobile communication system(5G)、Future Radio Access(FRA)、New Radio(NR)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、Ultra-WideBand(UWB)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
【0107】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0108】
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0109】
情報、信号(情報等)は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0110】
入出力された情報は、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報は削除されてもよい。入力された情報は他の装置へ送信されてもよい。
【0111】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0112】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0113】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0114】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line:DSL)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0115】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術の何れかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0116】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0117】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0118】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0119】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるため、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0120】
本開示においては、「基地局(Base Station:BS)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0121】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(Remote Radio Head:RRH)によって通信サービスを提供することもできる。
【0122】
「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0123】
本開示においては、「移動局(Mobile Station:MS)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(User Equipment:UE)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0124】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0125】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのInternet of Things(IoT)機器であってもよい。
【0126】
また、本開示における基地局は、移動局(ユーザ端末、以下同)として読み替えてもよい。例えば、基地局及び移動局間の通信を、複数の移動局間の通信(例えば、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能を移動局が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0127】
同様に、本開示における移動局は、基地局として読み替えてもよい。この場合、移動局が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームはさらに時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0128】
ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SubCarrier Spacing:SCS)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(Transmission Time Interval:TTI)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0129】
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM))シンボル、Single Carrier Frequency Division Multiple Access(SC-FDMA)シンボルなど)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
【0130】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0131】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、何れも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0132】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
【0133】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0134】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0135】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0136】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0137】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0138】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
【0139】
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0140】
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(Physical RB:PRB)、サブキャリアグループ(Sub-Carrier Group:SCG)、リソースエレメントグループ(Resource Element Group:REG)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0141】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(Resource Element:RE)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0142】
帯域幅部分(Bandwidth Part:BWP)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0143】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0144】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0145】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0146】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0147】
参照信号は、Reference Signal(RS)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0148】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0149】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0150】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0151】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0152】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0153】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0154】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0155】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0156】
10 無線通信システム
100A, 100B, 100C 無線通信ノード
110 無線信号送受信部
120 アンプ部
130 変復調部
140 制御信号処理部
150 符号化/復号部
160 データ送受信部
170 制御部
200 UE
C1, C2, C3 セル
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
1007 バス