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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20250304BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20250304BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20250304BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/42
A24F40/10
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023540187
(86)(22)【出願日】2023-02-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 KR2023001909
(87)【国際公開番号】W WO2023153830
(87)【国際公開日】2023-08-17
【審査請求日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】10-2022-0017980
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】ソンウ、ポール チュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】リ、ムン サン
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-510506(JP,A)
【文献】国際公開第2019/138076(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0155238(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
を含み、
前記エアロゾル形成基材収容部は、陽極酸化アルミニウム(AAO)を含み、
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こす、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記エアロゾル形成基材収容部は複数のリセースを含むプレートを含み、前記プレートは前記複数のリセース内に前記エアロゾル形成基材が収容される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記エアロゾル形成基材収容部の表面には金属ナノ粒子が塗布される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記金属ナノ粒子は、金、銀、パラジウム、白金及び銅のうち少なくとも1つを含む、請求項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記金属ナノ粒子は、前記エアロゾル形成基材収容部上に一定のパターンを形成して塗布される、請求項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
を含み、
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こし、
前記エアロゾル形成基材収容部の表面には金属ナノ粒子が塗布され、
前記金属ナノ粒子は、前記エアロゾル形成基材収容部上に一定のパターンを形成して塗布され、
前記パターンは、
前記金属ナノ粒子が塗布される塗布領域と、
前記金属ナノ粒子が塗布されない未塗布領域と、
を含み、
前記塗布領域は、中心から外郭に行くほど幅が狭くなり、前記幅が最も狭い接合部を介して連結される、エアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記金属ナノ粒子は10nm以下の厚さで塗布される、請求項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
前記エアロゾル形成基材収容部と前記光源との間の空間を囲んで配置される反射板と、
を含
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こす、エアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記光源は、発光ダイオード(LED)、レーザ、蛍光ランプ、ハロゲンランプ及び白熱電球のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記プレートは交替して使用可能な、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
を含み、
前記エアロゾル形成基材収容部は複数のリセースを含むプレートを含み、前記プレートは前記複数のリセース内に前記エアロゾル形成基材が収容され、
前記プレートは、前記エアロゾル発生装置のマウスピース部と前記光源との間に設けられ、
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こす、エアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記光源は、前記エアロゾル発生装置のマウスピース部と前記プレートとの間に設けられる、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
を含み、
前記エアロゾル形成基材収容部は複数のリセースを含むプレートを含み、前記プレートは前記複数のリセース内に前記エアロゾル形成基材が収容され、
前記光源は、前記エアロゾル発生装置のマウスピース部と前記プレートとの間に設けられ、
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こし、
前記光源は1つ以上の開口を含み、前記開口を介して前記プレートで発生したエアロゾルが前記マウスピース部に達する、エアロゾル発生装置。
【請求項14】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
回転プレートと、
前記回転プレートに配置される1つ以上のプレートと、
を含み、
前記1つ以上のプレートは、前記回転プレートの中心軸を取り囲んで配置され、
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こす、エアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記光源は、前記回転プレートに配置された複数の前記プレートのうち少なくとも1つに光を照射する、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、
前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源と、
第1端部面、前記第1端部面の反対側の第2端部面、及び前記第1端部面と前記第2端部面を繋ぐ内側面を含むハウジングと、
を含み、
前記エアロゾル形成基材収容部は複数のリセースを含むプレートを含み、前記プレートは前記複数のリセース内に前記エアロゾル形成基材が収容され、
前記光源は、前記ハウジングの前記内側面の少なくとも一部を取り囲んで配置され、前記ハウジングの内側に向って光を照射し、
前記プレートは前記光源に向かうように配置され、
前記光源によって照射された光は前記表面プラズモン共鳴を引き起こす、エアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、実施形態はエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的な巻タバコの短所を克服する代替物品に関する需要が増加している。例えば、巻タバコスティックを電気的に加熱することでエアロゾルを発生させる装置(e.g.巻タバコ型電子タバコ)に関する需要が増加している。そのため、電気加熱式エアロゾル発生装置とそれに適用される巻タバコスティック(又は、エアロゾル発生物品)に対する研究が盛んに行われている。例えば、韓国公開特許公報第10-2017-0132823号は、非燃焼型香味吸引器、香味喫煙源ユニット及び煙霧ユニットが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係る目的は、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)現像を用いてエアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置を提供することにある。
【0004】
一実施形態に係る目的は、抵抗加熱によって作動するエアロゾル発生装置で消耗される電力に比べて、表面プラズモン共鳴現像を用いて作動するエアロゾル発生装置で消耗される電力が減少することにより、バッテリの効率が向上したエアロゾル発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施形態に係るエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基材を含み、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように構成されるエアロゾル形成基材収容部と、前記エアロゾル形成基材収容部に向かって光を照射する光源とを含む。前記光源によって照射された光は表面プラズモン共鳴によって熱を発生させ、前記エアロゾル形成基材収容部の前記エアロゾル形成基材を加熱することができる。
【0006】
一実施形態において、前記エアロゾル形成基材収容部は、複数のリセースを含むプレートを含み、前記プレートは前記複数のリセース内に前記エアロゾル形成基材が収容されることができる。
【0007】
一実施形態において、前記エアロゾル形成基材収容部は、陽極酸化アルミニウム(AAO)を含むことができる。
【0008】
一実施形態において、前記エアロゾル形成基材収容部の表面には金属ナノ粒子が塗布されることができる。
【0009】
一実施形態において、前記金属ナノ粒子は、金、銀、パラジウム、白金及び銅のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0010】
一実施形態において、前記金属ナノ粒子は、前記エアロゾル形成基材収容部上に一定のパターンを形成して塗布されることができる。
【0011】
一実施形態において、前記パターンは、前記金属ナノ粒子が塗布される塗布領域と、前記金属ナノ粒子が塗布されない未塗布領域を含み、前記塗布領域は、中心から外郭に行くほど幅が狭くなり、前記幅が最も狭い接合部を介して連結されることができる。
【0012】
一実施形態において、前記金属ナノ粒子は10nm以下の厚さで塗布されることができる。
【0013】
一実施形態において、前記エアロゾル形成基材収容部と前記光源との間の空間を囲んで配置される反射板をさらに含むことができる。
【0014】
一実施形態において、前記光源は、発光ダイオード(LED)、レーザ、蛍光ランプ、ハロゲンランプ及び白熱電球のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0015】
一実施形態において、前記プレートは交替されて使用されることができる。
【0016】
一実施形態において、前記プレートは、前記エアロゾル発生装置のマウスピース部に隣接して配置され、前記光源は、前記プレートに対して前記マウスピース部と離隔配置されて前記プレートに向かって光を照射することができる。
【0017】
一実施形態において、前記プレートは、前記エアロゾル発生装置のマウスピース部から離隔して配置され、前記光源は、前記マウスピース部と前記プレートとの間に設けられて前記プレートに向かって光を照射し、前記プレートで発生したエアロゾルが前記マウスピース部に達することができる。
【0018】
一実施形態において、前記光源は1つ以上の開口を含み、前記開口を介して前記プレートで発生したエアロゾルが前記マウスピース部に達することができる。
【0019】
一実施形態において、前記エアロゾル発生装置は、回転プレートと、前記回転プレートに配置される1つ以上のプレートを含み、前記1つ以上のプレートは、前記回転プレートの中心軸を囲んで配置されることができる。
【0020】
一実施形態において、前記光源は、前記回転プレートに配置された複数の前記プレートのうち少なくとも1つに光を照射することができる。
【0021】
一実施形態において、第1端部面、前記第1端部面の反対側の第2端部面、及び前記第1端部面と前記第2端部面を繋ぐ内側面を含むハウジングをさらに含み、前記光源は、前記ハウジングの前記内側面に配置され、前記ハウジングの内側に向って光を照射し、前記プレートは前記光源に向かうように配置されることができる。
【発明の効果】
【0022】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムは表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)現像を用いてエアロゾルを発生させることができる。
【0023】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムは、抵抗加熱によって作動するエアロゾル発生装置で消耗される電力に比べて、表面プラズモン共鳴現像を用いて作動するエアロゾル発生装置で消耗される電力が減少することで、向上されたバッテリ効率を有するエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0024】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置及びエアロゾル発生システムの効果は、以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない他の効果は下記の記載によって当業者にとって明確に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係るエアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るエアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るエアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
図4】一実施形態に係る巻タバコの例を示す図である。
図5】一実施形態に係る巻タバコの例を示す図である。
図6】他の実施形態に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
図7A】一実施形態に係るエアロゾル発生装置の断面図である。
図7B】一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部の断面図である。
図7C】一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部に金属ナノ粒子が塗布されるパターンを示す図である。
図7D】一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部に金属ナノ粒子が塗布されるパターンを示す図である。
図8A】他の実施形態に係るエアロゾル発生装置の断面図である。
図8B】一実施形態に係る光源の形状を示す図である。
図9】一実施形態に係る回転プレートを示す図である。
図10】更なる実施形態に係るエアロゾル発生装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新しい技術の出現などによって異なる。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分において詳しくその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0027】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載されている「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア又はソフトウェアで具現されるかハードウェアとソフトウェアの結合で具現されることができる。
【0028】
以下の実施形態において、「上流」(upstream)又は「上流方向」方向はユーザ(喫煙者)の口部から遠ざかる方向を意味し、「下流」(downstream)又は「下流方向」は、ユーザの口部から近づく方向を意味する。上流及び下流という用語は、エアロゾル発生物品を構成する要素の相対的な位置を説明するために用いられる。例えば、図7Aに例示されたエアロゾル発生装置70において、光源74は、エアロゾル形成基材収容部73の上流又は上流方向に位置し、エアロゾル形成基材収容部73は光源74の下流方向又は下流方向に位置する。
【0029】
以下の実施形態において、「パフ(puff)」はユーザの吸入を意味し、吸入とは、ユーザの口や鼻を介してユーザの口腔内、鼻腔内、又は肺に引き寄せる状況を意味する。
【0030】
以下の実施形態において、「表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)」は、金属ナノ粒子の自由電子の振動及びそれによって金属ナノ粒子の表面で電荷の偏光が共振することを意味する。遊離された電子の共振による電荷の偏光は、光源から金属ナノ粒子に入射する光によって刺激を受け、振動する自由電子からエネルギーが様々なメカニズムによって熱エネルギーの形態に消滅される。上記のような過程により、金属ナノ粒子が光源に照射されるとき、金属ナノ粒子は表面プラズモン共鳴によって熱を発生させる。
【0031】
以下の実施形態において、「金属ナノ粒子」は、1nm以上1000nm以下の最大直径を有する金属粒子を指す。光源から放出された光によって励起(excitation)されるとき表面プラズモン共鳴現像によって熱を発生させることができる。一実施形態に係る金属ナノ粒子は、プラズモンナノ粒子に称されてもよい。
【0032】
以下では、添付の図面を参考して本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現され得るが、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0033】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0034】
図1図3は、エアロゾル発生装置に巻タバコが挿入された例を示す図である。
【0035】
図1を参照すると、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12及び加熱部13を含む。図2及び図3を参照すると、エアロゾル発生装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル発生装置1の内部空間には巻タバコ2が挿入されてもよい。
【0036】
図1図3に示されたエアロゾル発生装置1には、本実施形態に関する構成要素が図示されている。したがって、図1図3に示された構成要素の他に異なる汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置1にさらに含まれ得ることを本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのであろう。
【0037】
また、図2及び図3には、エアロゾル発生装置1に加熱部13が含まれていると図示されているが、必要に応じて加熱部13は省略されてもよい。
【0038】
図1には、バッテリ11、制御部12及び加熱部13が一列に配置されるものと図示されている。また、図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及び加熱部13が一列に配置されていると図示されている。また、図3には、蒸気化器14及び加熱部13が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル発生装置1の内部構造は、図1図3に示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル発生装置1の設計に応じて、バッテリ11、制御部12、加熱部13及び蒸気化器14の配置は変更され得る。
【0039】
巻タバコ2がエアロゾル発生装置1に挿入されると、エアロゾル発生装置1は加熱部13及び/又は蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させることができる。加熱部13及び/又は蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、巻タバコ2を通過してユーザに伝達される。
【0040】
必要に応じて、巻タバコ2がエアロゾル発生装置1に挿入されていない場合にもエアロゾル発生装置1は加熱部13を加熱することができる。
【0041】
バッテリ11は、エアロゾル発生装置1が動作するために使用される電力を供給する。例えば、バッテリ11は、加熱部13又は蒸気化器14が加熱できるように電力を供給し、制御部12が動作するために必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル発生装置1に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどが動作するために必要な電力を供給してもよい。
【0042】
制御部12は、エアロゾル発生装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、加熱部13、及び蒸気化器14のみならずエアロゾル発生装置1に含まれている他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル発生装置1の構成それぞれの状態を確認して、エアロゾル発生装置1が動作可能な状態であるか否かを判断してもよい。
【0043】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイとして実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、別の形態のハードウェアで実現されることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0044】
加熱部13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、巻タバコがエアロゾル発生装置1に挿入されると、加熱部13は、巻タバコの外部に配置されてもよい。したがって、加熱された加熱部13は、巻タバコ内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させることができる。
【0045】
加熱部13は、電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、加熱部13には電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより加熱部13が加熱される。しかし、加熱部13は、上述した例に限定されず、希望温度まで加熱できるものであれば制限されずに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル発生装置1に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望する温度に設定されてもよい。
【0046】
一方、異なる例として、加熱部13は誘導加熱式ヒーターであってもよい。具体的に、加熱部13には、巻タバコを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含んでもよく、巻タバコは、誘導加熱式ヒーターによって加熱され得るサセプタを含んでもよい。
【0047】
例えば、加熱部13は、管タイプの熱伝達要素、板タイプの熱伝達要素、針タイプの熱伝達要素、又は棒タイプの熱伝達要素を含んでもよく、熱伝達要素の形状に応じて巻タバコ2の内部又は外部を加熱してもよい。
【0048】
また、エアロゾル発生装置1には、加熱部13が複数配置されてもよい。ここで、複数の加熱部13は、巻タバコ2の内部に挿入されるように配置されてもよく、巻タバコ2の外部に配置されてもよい。また、複数の加熱部13のうち一部は巻タバコ2の内部に挿入されるように配置され、残りは巻タバコ2の外部に配置されてもよい。また、加熱部13の形状は、図1図3に示された形状に限定されることなく、様々な形状に製造されてもよい。
【0049】
蒸気化器14は液相組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは巻タバコ2を通過してユーザに伝達されることができる。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は蒸気化器14によって生成されたエアロゾルが巻タバコ2を通過してユーザに伝達されるように構成されることができる。
【0050】
例えば、蒸気化器14は、液体格納部、液体伝達手段、及び熱伝達要素を含むが、これに限定されない。例えば、液体格納部、液体伝達手段、及び熱伝達要素は、独立的なモジュールとしてエアロゾル発生装置1に含まれてもよい。
【0051】
液体格納部は、液相組成物を格納する。例えば、液相組成物は、揮発性タバコの香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。液体格納部は、蒸気化器14から脱着/付着できるように製造されてもよく、蒸気化器14と一体に製造されてもよい。
【0052】
例えば、液相組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、又は、ビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種の果物の香り成分などを含んでもよいが、これに制限されることはない。香味剤は、ユーザに様々な香味又は風味を提供できる成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち少なくとも1つが混合されたものであるが、これに制限されることはない。また、液相組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0053】
液体伝達手段は、液体格納部の液相組成物を熱伝達要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのようなウィク(wick)であってもよいが、これに限定されない。
【0054】
熱伝達要素は、液体伝達手段によって伝達される液相組成物を加熱するための要素である。例えば、熱伝達要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒーターなどが挙げられるが、これに限定されない。また、熱伝達要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成されてもよく、液体伝達手段に巻かれる構造に配置されてもよい。熱伝達要素は、電流供給によって加熱され、熱伝達要素と接触した液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成され得る。
【0055】
例えば、蒸気化器14は、カートマイザ(cartomizer)又はアタマイザ(atomizer)のように称されるが、これに限定されない。
【0056】
一方、エアロゾル発生装置1は、バッテリ11、制御部12、加熱部13及び蒸気化器14の他に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル発生装置1は、視覚情報の出力可能なディスプレイ及び/又は触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、少なくとも1つのセンサ(パフ検出センサ、温度検出センサ、巻タバコ挿入検出センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置1は、巻タバコ2が挿入された状態でも外気が流入したり、内部気体が流出できる構造で製造されることができる。
【0057】
図1図3には図示していないが、エアロゾル発生装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置1のバッテリ11の充電に用いられてもよい。又は、クレードルとエアロゾル発生装置1が結合された状態で加熱部13が加熱されてもよい。
【0058】
巻タバコ2は、一般的な燃焼型の巻タバコに類似している。例えば、巻タバコ2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。又は、巻タバコ2の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒又はカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0059】
エアロゾル発生装置1の内部には第1部分の全体が挿入され、第2部分は外部に露出されている。又は、エアロゾル発生装置1の内部に第1部分の一部のみが挿入されてもよく、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口でくわえている状態でエアロゾルを吸入することができる。ここで、エアロゾルは、外気が第1部分を通過することにより生成され、生成されたエアロゾルは第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0060】
一例として、外気は、エアロゾル発生装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されることができる。例えば、エアロゾル発生装置1に形成された空気通路の開閉及び/又は空気通路の大きさはユーザによって調整され得る。そのため、煙霧量、喫煙感などがユーザによって調整され得る。異なる例として、外気は、巻タバコ2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介して巻タバコ2の内部に流入されてもよい。
【0061】
以下、図4及び図5を参照すると、巻タバコ2の例を説明する。
【0062】
図4及び図5は、巻タバコの例を示す図である。
【0063】
図4を参照すると、巻タバコ2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。図1図3を参照して上述した第1部分はタバコロッド21を含み、第2部分はフィルタロッド22を含む。
【0064】
図4には、フィルタロッド22が単一のセグメントで図示されているが、これに限定されない。言い換えれば、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0065】
巻タバコ2の直径は約5mm~約9mmの範囲以内であり、長さは約48mmであってもよいが、これに限定されない。例えば、タバコロッド21の長さは約12mm、フィルタロッド22の第1セグメントの長さは約10mm、フィルタロッド22の第2セグメントの長さは約14mm、フィルタロッド22の第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これに限定されない。
【0066】
巻タバコ2は、少なくとも1つのラッパー24によって包装される。ラッパー24には、外気が流入したり内部気体が流出する少なくとも1つの孔(hole)が形成されてもよい。一例として、巻タバコ2は1つのラッパー24によって包装されてもよい。異なる例として、巻タバコ2は2以上のラッパー24によって重複的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパー241によってタバコロッド21が包装され、ラッパー242,243,244によってフィルタロッド22が包装されてもよい。そして、単一ラッパー245によって巻タバコ2の全体が再包装されてもよい。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントから構成されれば、それぞれのセグメントがラッパー242,243,244によって包装されてもよい。
【0067】
第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、一般的なフィルタ巻紙で製造されることができる。例えば、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、多孔質の巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。また、第1ラッパー241及び第2ラッパー242は、耐油性を有する紙類及び/又はアルミニウムアルミニウム合紙包装材で製造されてもよい。
【0068】
第3ラッパー243は、ハード巻紙で製造されてもよい。例えば、第3ラッパー243の秤量は88g/m~96g/mの範囲内に含まれ、好ましくは90g/m~94g/mの範囲内に含まれてもよい。また、第3ラッパー243の厚さは120um~130umの範囲内に含まれ、好ましくは125umであってもよい。
【0069】
第4ラッパー244は、耐油性ハード巻紙で製造されてもよい。例えば、第4ラッパー244の秤量は88g/m~96g/mの範囲内に含まれ、好ましくは90g/m~94g/mの範囲内に含まれてもよい。また、第4ラッパー244の厚さは120um~130umの範囲内に含まれ、好ましくは125umであってもよい。
【0070】
第5ラッパー245は、滅菌紙(MFW)で製造されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般の紙より増進されるように特殊製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー245の秤量は57g/m~63g/mの範囲内に含まれ、好ましくは60g/mであってもよい。また、第5ラッパー245の厚さは64um~70umの範囲内に含まれ、好ましくは67umであってもよい。
【0071】
第5ラッパー245は所定の物質が内添されることができる。ここで、所定の物質の例としてシリコンが挙げられるが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種の薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は、電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、上述した特性を有する物質であれば制限されることなく、第5ラッパー245に塗布(又は、コーティング)されることができる。
【0072】
第5ラッパー245は、巻タバコ2が燃焼される現像を防止できる。例えば、タバコロッド21が加熱部13によって加熱されれば、巻タバコ2が燃焼する可能性がある。具体的に、タバコロッド21に含まれた物質のいずれか1つの発火点以上に温度が上昇する場合、巻タバコ2が燃焼する。このような場合にも、第5ラッパー245は不燃性物質を含んでいるため、巻タバコ2が燃焼する現像が防止される。
【0073】
また、第5ラッパー245は、巻タバコ2で生成される物質によってホルダが汚染されることが防止できる。ユーザのパフによって、巻タバコ2内で液体物質が生成される。例えば、巻タバコ2で生成されたエアロゾルが外気によって冷却されることで、液体物質(例えば、水分など)が生成される。第5ラッパー245が巻タバコ2を包装することにより、巻タバコ2内で生成された液体物質が巻タバコ2の外部に漏れることを防止できる。
【0074】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つを含むが、これに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/又は有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含有することができる。また、タバコロッド21には、メンソール又は保湿剤などの加香液がタバコロッド21に噴射されることによって添加してもよい。
【0075】
タバコロッド21は多様に製造されることができる。例えば、タバコロッド21はシート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよい。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコで製造されてもよい。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によって囲まれてもよい。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイールであってもよいが、これに限定されない。一例として、タバコロッド21を包む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を等しく分散させてタバコロッド21に加えられる熱伝導率を向上でき、これによりタバコの味を向上させることができる。また、タバコロッド21を包む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒーターにより加熱されサセプタとしての機能を果たす。ここで、図面に示していないが、タバコロッド21は、外部を包む熱伝導物質の他にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0076】
フィルタロッド22は、アセチルセルロースフィルタであってもよい。一方、フィルタロッド22の形状には制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱タイプのロッドであってもよく、内部に中空部を含むチューブタイプのロッドであってもよい。また、フィルタロッド22はリセースタイプのロッドであってもよい。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントから構成された場合、複数のセグメントのうち少なくとも1つが異なる形状に製造されてもよい。
【0077】
フィルタロッド22の第1セグメントは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメントにより加熱部13が挿入される場合、タバコロッド21の内部物質が後ろにずれる現像を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果も発生し得る。第1セグメントに含まれた中空の直径は2mm~4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、これに限定されない。
【0078】
第1セグメントの長さは4mm~30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、これに限定されない。好ましくは、第1セグメントの長さは10mmになるが、これに限定されない。
【0079】
第1セグメントの製造時に可塑剤の含量を調節することによって第1セグメントの硬度が調整され得る。また、第1セグメントは、内部(例えば、中空)に同一あるいは離型の材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造されてもよい。
【0080】
フィルタロッド22の第2セグメントは、加熱部13がタバコロッド21を加熱することによって生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは適切な温度で冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0081】
第2セグメントの長さ又は直径は、巻タバコ2の形態に応じて多様に決定されることができる。例えば、第2セグメントの長さは7mm~20mmの範囲内で適切に採用されてもよい。好ましくは、第2セグメントの長さは約14mmになるが、これに限定されない。
【0082】
第2セグメントは、ポリマー繊維を製織して製造できる。この場合、ポリマーで製造された繊維に加香液を塗布してもよい。又は、加香液の塗布された別途の繊維とポリマーで製造された繊維を共に製織して第2セグメントを製造してもよい。又は、第2セグメントは、巻軸されたポリマーシートによって形成されてもよい。
【0083】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニール(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、アセチルセルロース(CA)及びアルミホイルからなる群より選択された材料で製造されることができる。
【0084】
第2セグメントが製織されたポリマー繊維又は巻軸されたポリマーシートによって形成されることで、第2セグメントは縦方向に延びる単数又は複数のチャネルを含んでもよい。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気又はエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0085】
例えば、巻軸されたポリマーシートからなる第2セグメントは約5μmと約300μmとの間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを有する材料から形成されてもよい。また、第2セグメントの総表面積は約300mm/mmと約1000mm/mmとの間であってもよい。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm/mgと約100mm/mgとの間の材料から形成されてもよい。
【0086】
一方、第2セグメントには、揮発性の香味成分を含有するスレッド(thread)が含まれてもよい。ここで、揮発性の香味成分はメントールであってもよいが、これに制限されることはない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを第2セグメントに提供するために、十分な量のメントールが充填され得る。
【0087】
フィルタロッド22の第3セグメントは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。第3セグメントの長さは、4mm~20mmの範囲内で適切に採用され得る。例えば、第3セグメントの長さは約12mmであってもよいが、これに限定されない。
【0088】
第3セグメントを製造する過程において、第3セグメントに加香液を噴射することによって香味が発生されるように製造してもよい。又は、加香液の塗布された別途の繊維を第3セグメントの内部に挿入してもよい。タバコロッド21で生成されたエアロゾルは、フィルタロッド22の第2セグメントを通過することにより冷却され、冷却されたエアロゾルが第3セグメントを介してユーザに伝達される。したがって、第3セグメントに加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進されるという効果が発生する。
【0089】
また、フィルタロッド22には少なくとも1つのカプセル23が含まれてもよい。ここで、カプセル23は香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で包んだ構造であってもよい。カプセル23は、球状又は円筒状の形状を有し得るが、これに制限されることはない。
【0090】
図5を参照すると、巻タバコ3はせん断プラグ33をさらに含む。せん断プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に配置される。せん断プラグ33はタバコロッド31が外部に離脱することを防止し、喫煙中にタバコロッド31から液相化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(例えば、図1図3のエアロゾル発生装置1)に流れ込むことを防止する。
【0091】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含む。ここで、第1セグメント321は図4に示すフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は図4に示すフィルタロッド22の第3セグメントに対応する。
【0092】
巻タバコ3の直径及び全長は、図4に示す巻タバコ2の直径及び全長に対応する。例えば、せん断プラグ33の長さは約7mm、タバコロッド31の長さは約15mm、第1セグメント321の長さは約12mm、第2セグメント322の長さは約14mmであってもよいが、これに限定されない。
【0093】
巻タバコ3は、少なくとも1つのラッパー35によって包装される。ラッパー35には外気が流入されたり内部気体が流出する少なくとも1つの孔が形成されることができる。例えば、第1ラッパー351によってせん断プラグ33が包装され、第2ラッパー352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパー353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパー354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパー355によって巻タバコ3全体が再包装されることができる。
【0094】
また、第5ラッパー355には、少なくとも1つの穿孔36が形成されることができる。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を包む領域に形成されるが、これに制限されることはない。穿孔36は、図2及び図3に示された加熱部13により形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を果たす。
【0095】
また、第2セグメント322には少なくとも1つのカプセル34が含まれてもよい。ここで、カプセル34は香味を発生させる機能を行ってもよく、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で包んだ構造であってもよい。カプセル34は、球状又は円筒状の形状を有するが、これに制限されることはない。
【0096】
第1ラッパー351は、一般的なフィルタ巻紙にアルミホイルのような金属ホイールが結合されたものであってもよい。例えば、第1ラッパー351の全体の厚さは45um~55umの範囲内に含まれ、好ましくは50.3umであってもよい。また、第1ラッパー351の金属ホイールの厚さは6um~7umの範囲内に含まれ、好ましくは6.3umであってもよい。また、第1ラッパー351の秤量は50g/m~55g/mの範囲内に含まれ、好ましくは53g/mであってもよい。
【0097】
第2ラッパー352及び第3ラッパー353は、一般的なフィルタ巻紙で製造される。例えば、第2ラッパー352及び第3ラッパー353は多孔質の巻紙又は無多孔質の巻紙であってもよい。
【0098】
例えば、第2ラッパー352の多孔度は35000CUであってもよいが、これに制限されることはない。また、第2ラッパー352の厚さは70um~80umの範囲内に含まれ、好ましくは78umであってもよい。また、第2ラッパー352の秤量は20g/m~25g/mの範囲内に含まれ、好ましくは23.5g/mであってもよい。
【0099】
例えば、第3ラッパー353の多孔度は24000CUであってもよいが、これに制限されることはない。また、第3ラッパー353の厚さは60um~70umの範囲内に含まれ、好ましくは68umであってもよい。また、第3ラッパー353の秤量は20g/m~25g/mの範囲内に含まれ、好ましくは21g/m2であってもよい。
【0100】
第4ラッパー354はPLA合紙で製造されてもよい。ここで、PLA合紙は紙層、PLA層及び紙層を含む3重の紙を意味する。例えば、第4ラッパー354の厚さは100um~120umの範囲内に含まれ、好ましくは110umであってもよい。また、第4ラッパー354の秤量は80g/m~100g/mの範囲内に含まれ、好ましくは88g/mであってもよい。
【0101】
第5ラッパー355は滅菌紙(MFW)で製造されてもよい。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般の紙より増進されるように特殊製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパー355の秤量は57g/m~63g/mの範囲内に含まれ、好ましくは60g/mであってもよい。また、第5ラッパー355の厚さは64um~70umの範囲内に含まれ、好ましくは67umであってもよい。
【0102】
第5ラッパー355は、所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としてシリコンが挙げられるが、これに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種の薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、又は、電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンでなくても、上述した特性を有する物質であれば、制限されることなく第5ラッパー355に塗布(又は、コーティング)されることができる。
【0103】
せん断プラグ33は、アセチルセルロースで製造されることができる。一例として、せん断プラグ33は、アセチルセルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製造してもよい。アセチルセルローストウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は1.0~10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは4.0~6.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、せん断プラグ33のフィラメントのモノデニールは5.0であってもよい。また、せん断プラグ33を構成しているフィラメントの断面はY字型であってもよい。せん断プラグ33のトータルデニール(total denier)は20000~30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは、25000~30000の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、せん断プラグ33のトータルデニールは28000であってもよい。
【0104】
また、必要に応じて、せん断プラグ33は少なくとも1つのチャネルを含んでもよく、チャネルの断面形状は多様に製造され得る。
【0105】
タバコロッド31は、図4を参照して上述したタバコロッド21に対応する。したがって、以下では、タバコロッド31に対する具体的な説明は省略する。
【0106】
第1セグメント321は、アセチルセルロースで製造されることができる。例えば、第1セグメントは内部に中空を含むチューブ形態の構造物であってもよい。第1セグメント321は、アセチルセルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて製造されることができる。例えば、第1セグメント321のモノデニール及びトータルデニールは、せん断プラグ33のモノデニール及びトータルデニールと同一であってもよい。
【0107】
第2セグメント322は、アセチルセルロースで製造されることができる。第2セグメント322を構成しているフィラメントのモノデニールは1.0~10.0の範囲内に含まれてもよく、好ましくは、8.0~10.0の範囲内に含まれてもよい。さらに好ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノデニールは9.0であってもよい。また、第2セグメント322のフィラメントの断面はY字型であってもよい。第2セグメント322のトータルデニールは20000~30000の範囲内に含まれてもよく、好ましくは、25000であってもよい。
【0108】
図6は、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置900のブロック図である。
【0109】
エアロゾル発生装置900は、制御部910、検出部920、出力部930、バッテリ940、ヒーター950、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980を含む。但し、エアロゾル発生装置900の内部構造は図6に示されたものに制限されない。即ち、エアロゾル発生装置900の設計に応じて、図6に示された構成うちの一部が省略されたり、新しい構成がさらに追加され得ることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるであろう。
【0110】
検出部920は、エアロゾル発生装置900の状態、又はエアロゾル発生装置900周辺の状態を検出し、検出された情報を制御部910に伝達する。制御部910は、前記検出された情報に基づいて、ヒーター950の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、巻タバコ、カートリッジなど)の挿入の有無判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにエアロゾル発生装置900を制御することができる。
【0111】
検出部920は、温度センサ922、挿入検出センサ924及びパフセンサ926のうち少なくとも1つを含むが、これに制限されることはない。
【0112】
温度センサ922は、ヒーター950(又は、エアロゾル生成物質)が加熱する温度を検出する。エアロゾル発生装置900は、ヒーター950の温度を検出する別途の温度センサを含んだり、ヒーター950そのものが温度センサの役割を行ってもよい。又は、温度センサ922は、バッテリ940の温度をモニタリングするように、バッテリ940の周辺に配置されたものであってもよい。
【0113】
挿入検出センサ924は、エアロゾル生成物品の挿入及び/又は除去を検出することができる。例えば、挿入検出センサ924は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含んでもよく、エアロゾル生成物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を検出することができる。
【0114】
パフセンサ926は、気流通路又は気流チャネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを検出することができる。例えば、パフセンサ926は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のうちのいずれか1つに基づいてユーザのパフを検出してもよい。
【0115】
検出部920は、前述したセンサ922~926の他に、オン/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論できるため、具体的な説明は省略される。
【0116】
出力部930は、エアロゾル発生装置900の状態に関する情報を出力してユーザに提供する。出力部930は、ディスプレイ部932、ハプティック部934及び音響出力部936のうち少なくとも1つを含むが、これに限定されることはない。ディスプレイ部932とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンから構成される場合、ディスプレイ部932は出力装置以外に入力装置として使用されてもよい。
【0117】
ディスプレイ部932は、エアロゾル発生装置900に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置900に関する情報は、エアロゾル発生装置900のバッテリ940の充填/放電状態、ヒーター950の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置900の使用が制限される状態(例えば、異常物品の検出)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ部932は前記情報を外部に出力してもよい。ディスプレイ部932は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部932はLED発光素子の状態であってもよい。
【0118】
ハプティック部934は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換し、エアロゾル発生装置900に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部934は、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含んでもよい。
【0119】
音響出力部936は、エアロゾル発生装置900に関する情報をユーザに聴覚的に提供することができる。例えば、音響出力部936は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0120】
バッテリ940は、エアロゾル発生装置900が動作するために使用される電力を供給する。バッテリ940は、ヒーター950が加熱できるように電力を供給し得る。また、バッテリ940は、エアロゾル発生装置900内に備えられた異なる構成(例えば、検出部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970及び通信部980)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ940は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ940は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0121】
ヒーター950は、バッテリ940から電力が供給されてエアロゾル生成物質を加熱する。図6には図示されていないが、エアロゾル発生装置900は、バッテリ940の電力を変換してヒーター950に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル発生装置900が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置900は、バッテリ940の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含んでもよい。
【0122】
制御部910、検出部920、出力部930、ユーザ入力部960、メモリ970、及び通信部980は、バッテリ940から電力を供給されて機能を行うことができる。図6には図示されていないが、バッテリ940の電力を変換し、それぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0123】
一実施形態において、ヒーター950は、任意の適切な電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これに制限されることはない。また、ヒーター950は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などに実現されるが、これに制限されることはない。
【0124】
他の実施形態において、ヒーター950は、誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター950はコイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含んでもよい。
【0125】
一実施形態において、ヒーター950は複数のヒーターを含んでもよい。例えば、ヒーター950は、巻タバコを加熱するための第1ヒーター及び液相を加熱するための第2ヒーターを含んでもよい。
【0126】
ユーザ入力部960は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部960は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線検出方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに限定されることはない。また、図6に図示されていないが、エアロゾル発生装置900は、USB(universal serial bus)インターフェースなどのような接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどのような接続インターフェースを介して他の外部装置に接続されて情報を送受信したり、バッテリ940を充電し得る。
【0127】
メモリ970は、エアロゾル発生装置900内で処理される各種のデータを格納するハードウェアとして、制御部910で処理されたデータ及び処理されるデータを格納してもよい。メモリ970は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えばSD又はXDメモリなど)、RAM(random access memory)SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの格納媒体を含んでもよい。メモリ970は、エアロゾル発生装置900の動作時間、最大のパフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納してもよい。
【0128】
通信部980は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部980は、近距離通信部982及び無線通信部984を含む。
【0129】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)982は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されることはない。
【0130】
無線通信部984は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むが、これに制限されることはない。無線通信部984は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置900を確認及び認証することができる。
【0131】
制御部910は、エアロゾル発生装置900の全般的な動作を制御する。一実施形態において、制御部910は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されることができる。また、他の形態のハードウェアで実現され得ることを、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのであろう。
【0132】
制御部910は、バッテリ940の電力をヒーター950に供給することを制御することでヒーター950の温度を制御できる。例えば、制御部910は、バッテリ940とヒーター950との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することで電力供給を制御し得る。異なる例として、制御部910の制御命令に応じて、加熱直接回路がヒーター950に対する電力供給を制御してもよい。
【0133】
制御部910は、検出部920によって検出された結果を分析し、その後実行される処理を制御する。例えば、制御部910は、検出部920によって検出された結果に基づいて、ヒーター950の動作が開示又は終了するようにヒーター950に供給される電力を制御することができる。異なる例えば、制御部910は、検出部920によって検出された結果に基づいて、ヒーター950が所定の温度まで加熱されたり、適切な温度を保持できるようにヒーター950に供給される電力量及び電力が供給される時間を制御してもよい。
【0134】
制御部910は、検出部920によって検出された結果に基づいて、出力部930を制御することができる。例えば、パフセンサ926を介してカウントされたパフ回数が予め設定された回数に達すると、制御部910は、ディスプレイ部932、ハプティック部934、及び音響出力部936のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置900がすぐに終了することを予告できる。
【0135】
一実施形態において、制御部910は、検出部920によって検出されたエアロゾル生成物品の状態によりヒーター950に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル生成物品がクァスプ状態である場合に、制御部910は、誘導コイルに対する電力供給時間を制御し、エアロゾル生成物品が一般的な状態である場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0136】
一実施形態は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも実現されてもよい。コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の使用可能媒体であってもよく、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体を全て含む。また、コンピュータで読み出し可能な記録媒体は、コンピュータ格納媒体及び通信媒体を全て含むことができる。コンピュータ格納媒体は、コンピュータ読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュール、又は、その他のデータのような情報の格納のための任意の方法又は技術で具現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体を全て含んでもよい。通信媒体は、典型的にコンピュータ読み出し可能命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調したデータ信号のその他のデータ、又は、その他の送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0137】
図7Aは、一実施形態に係るエアロゾル発生装置70の断面図である。
【0138】
図7Aを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置70は、バッテリ71、制御部72、エアロゾル形成基材収容部73、光源74、反射板75、及びマウスピース部76を含む。
【0139】
一実施形態において、バッテリ71は、制御部72及び光源74に電力を伝達する。
【0140】
一実施形態において、制御部72は、バッテリ71から光源74に供給される電力を制御する。一実施形態によると、制御部72は、バッテリ71から光源74に電力を供給してエアロゾル形成基材収容部73を照射することができる。
【0141】
一実施形態において、エアロゾル形成基材収容部73は、マウスピース部76と隣接したエアロゾル発生装置70の下流側に配置されてエアロゾルを形成する基材を収容することができる。エアロゾル形成基材は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールが挙げられるが、これに限定されない。当技の術分野で、エアロゾル形成基材は、保湿剤、湿潤剤などのような用語に混用されて使用されてもよい。
【0142】
一実施形態において、光源74は、マウスピース部76を基準としてエアロゾル形成基材収容部73よりも遠く離れた、エアロゾル発生装置70の上流側に配置されてもよい。一実施形態に係る光源74は、エアロゾル形成基材収容部73を照射するように配置されてもよい。
【0143】
一実施形態において、光源74は、エアロゾル形成基材収容部73に向かって光を照射するよう配置される複数の光源74を含む。一実施形態において、光源74は、発光ダイオード(LED)、レーザ、蛍光ランプ、ハロゲンランプ、白熱電球であってもよいが、必ずこれに限定されることなく、一般に光を出す物体又は道具を全て含む。
【0144】
一実施形態において、反射板75は、エアロゾル形成基材収容部73と光源74との間の空間に設けられてもよい。一実施形態に係る反射板75は、光源74から照射された光が外部に漏れず、エアロゾル形成基材収容部73に到達できるようにする。
【0145】
一実施形態において、光源74でエアロゾル形成基材収容部73の表面に照射された光による表面プラズモン共鳴現像によって熱が発生することで、エアロゾル形成基材収容部73のエアロゾル形成基材が加熱されることができる。
【0146】
図7Bは、一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部73の拡大断面図である。
【0147】
図7Bを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部73は、複数のリセース732を含むプレートを含んでもよい。一実施形態に係るリセース732は、プレートの一定の深さ及び/又は互いに異なる深さに形成され、エアロゾル形成基材を収容し得る。一実施形態において、エアロゾル形成基材収容部73の表面にエアロゾル形成基材が全般的に塗布され、これに加えて、エアロゾル形成基材収容部73の表面に形成された複数のリセース732にエアロゾル形成基材が収容されることで、より多い量のエアロゾル形成基材を収容することができる。
【0148】
一実施形態において、エアロゾル形成基材収容部73は、陽極酸化アルミニウム(AAO)からなるプレートを含んでもよい。一実施形態に係る陽極酸化アルミニウムからなるプレートは、複数のリセース732を含んでもよい。陽極酸化アルミニウム(Anodic Aluminum Oxide)は、アルミニウムの酸化防止処理のためにアルミニウムの表面上に化学的に酸化アルミニウム膜をコーティングしたアルミニウム基板である。アルミニウムの表面上に陽極酸化処理により表面上にナノメートル単位の孔が規則的に配列される形状を有する。一実施形態において、陽極酸化アルミニウムからなるプレートは、前記ナノメートル単位の孔が複数のリセース732を代替できる。即ち、陽極酸化アルミニウムからなるプレートのナノメートル単位の孔には、エアロゾル形成基材が収容されることができる。
【0149】
一実施形態において、エアロゾル形成基材収容部73、好ましくは、複数のリセース732を含むプレート、より好ましくは、陽極酸化アルミニウムからなるプレートは交替されて使用されてもよい。一実施形態において、単一のエアロゾル形成基材収容部73が収容するエアロゾル形成基材の量は限定的である。したがって、エアロゾル発生装置70でエアロゾル形成基材収容部73が脱着及び/又は付着可能に形成される場合、ユーザは、エアロゾル形成基材収容部73、好ましくは、プレートのみを周期的に交替することでエアロゾル発生装置70を半永久的に使用できる。
【0150】
引き続き、図7Bを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部73、好ましくは、複数のリセース732を含むプレートの表面には金属ナノ粒子MNPが塗布又はコーティングされてもよい。
【0151】
一実施形態に係る金属ナノ粒子MNPは、金、銀、白金、銅、パラジウム、アルミニウム、クロム、チタン、及びロジウムのうち少なくとも1つを含んでもよい。複数の金属ナノ粒子MNPは、元素形態の少なくとも1つの金属を含んでもよい。複数の金属ナノ粒子MNPは、金属化合物内に少なくとも1つの金属を含んでもよい。好ましくは、金属ナノ粒子MNPは、金、白金であってもよい。反応性の低い金属であるほど、金属ナノ粒子MNPとして好ましい性質を有する。
【0152】
一実施形態において、複数の金属ナノ粒子MNPは単一種類の金属を含んでもよい。他の実施形態において、複数の金属ナノ粒子MNPは異なる金属の混合物を含んでもよい。
【0153】
引き続き図7Bを参照すると、金属ナノ粒子MNPは、エアロゾル形成基材収容部73の表面上に一定の厚さTで塗布又はコーティングされてもよい。一実施形態において、金属ナノ粒子MNPがエアロゾル形成基材収容部73の表面上に塗布又はコーティングされる厚さTは、好ましくは10nm以下であってもよい。金属ナノ粒子MNPが表面上に薄い厚さTで塗布されるほど、表面プラズモン共鳴現像がより盛んに生じることを試験的に立証し、ここで、塗布又はコーティングされた金属ナノ粒子MNPの好ましい厚さTは、10nm以下であってもよい。
【0154】
図7C及び図7Dは、一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部73に金属ナノ粒子MNPが塗布されるパターンを示す図である。
【0155】
一実施形態において、金属ナノ粒子MNPは、照射される光の波長により金属ナノ粒子MNP内で電子の集団的振な動が発生し得る。ここで、振動周期は、金属ナノ粒子MNPの形状、形、周囲環境、及び粒子間隔などにより変化し得る。金属ナノ粒子MNPの振動によって発生する熱の効率を最大化するために、金属ナノ粒子MNPは、エアロゾル形成基材収容部73の表面上に一定のパターンを形成して塗布され得る。
【0156】
図7C及び図7Dを参照すると、エアロゾル形成基材収容部73の表面上に金属ナノ粒子MNPの塗布領域720a及び金属ナノ粒子MNPの未塗布領域720bを確認することができる。図7C及び図7Dに示すように、金属ナノ粒子MNPの未塗布領域720bは、円又は菱形又は様々な多角形状の孔隙が横方向及び縦方向に規則的に配列されている領域であってもよく、金属ナノ粒子MNPの塗布領域720aは、未塗布領域720bを除いた残りの領域であってもよい。
【0157】
一実施形態において、金属ナノ粒子MNPのパターンは、金属ナノ粒子MNPが塗布される塗布領域(図7Cの710a及び図7Dの720aに該当する領域)及び金属ナノ粒子MNPが塗布されない未塗布領域(図7Cの710b及び図7Dの720bに該当する領域)によって形成されてもよい。一実施形態において、塗布領域は、領域の中心部から外郭に行くほどその幅が狭くなり、幅が最も狭い部分で接合部Cを介して連結される。一実施形態において、例えば、金属ナノ粒子MNPの塗布領域720a及び未塗布領域720bは、プリズムパターン(prismatic pattern)を形成することができる。プリズムパターンで塗布された金属ナノ粒子MNPに光が照射されれば、プリズムパターンの塗布領域720aの端(edge)部分に電子が集積され、強力な振動を発生させ得る。このような電子の強力な振動エネルギーの一部は、熱エネルギーに変換されることによって発熱を引き起こす。図7C及び図7Dに示された金属ナノ粒子MNPの塗布領域720a及び未塗布領域720bは例示的な実施形態に過ぎず、金属ナノ粒子MNPは、エアロゾル形成基材収容部73の表面上に更に様々なパターンを形成して塗布されることができる。
【0158】
以下では、バッテリ(例えば、図7Aのバッテリ71)、制御部(例えば、図7Aの制御部72)、エアロゾル形成基材収容部(例えば、図7Aのエアロゾル形成基材収容部73)及び光源(例えば、図7Aの光源74)を含むエアロゾル発生装置(例えば、図7Aのエアロゾル発生装置70)の様々な実施形態について詳細に説明する。
【0159】
図8Aは、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置80の断面図である。
【0160】
図8Aを参照すると、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置80は、バッテリ81、制御部82、エアロゾル形成基材収容部83、光源84、反射板85及びマウスピース部86を含む。
【0161】
他の実施形態に係るエアロゾル発生装置80及びエアロゾル発生装置80に含まれている構成要素81~86の構造及び役割は、前述した一実施形態に係るエアロゾル発生装置70及びエアロゾル発生装置70に含まれる構成要素71~76の構造及び役割と同一及び/又は類似している。以下では、他の実施形態に係るエアロゾル発生装置80の一実施形態に係るエアロゾル発生装置70との差異についてのみを説明し、その他の事項は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置70と同一及び/又は類似したものと見なし得る。
【0162】
引き続き、図8Aを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部83、好ましくは、複数のリセース(例えば、図7Bのリセース732)を含むプレート、より好ましくは、陽極酸化アルミニウムからなるプレートは、エアロゾル発生装置80のマウスピース部86から遠く離れた上流側に配置され、光源84が相対的にマウスピース部86から隣接したエアロゾル発生装置80の下流側に配置されてもよい。一実施形態に係る光源84は、エアロゾル形成基材収容部83を照射するように配置されてもよい。一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部83及び光源84の配置によるとき、エアロゾル形成基材収容部83で発生したエアロゾルが光源84に遮断され、マウスピース部86に移行されないことを防止するために、光源84の形状が適切に実現されることができる。例えば、一実施形態に係るエアロゾル発生装置80は、エアロゾル形成基材収容部83、好ましくは複数のリセース(例えば、図7Bのリセース732)を含むプレートで発生したエアロゾルがマウスピース部86に到達できるようにする経路を含むことができる。
【0163】
図8Bは、一実施形態に係る光源84の形状を示す図である。
【0164】
図8Bを参照すると、一実施形態に係る光源84はプレート状であってもよく、好ましくは円形のプレート状であってもよい。他の実施形態に係る光源84は、マウスピース部86側に向かって膨らんでいる形状であってもよい。マウスピース部86側に向かって凸状を有する光源84は、エアロゾル形成基材収容部83で発生したエアロゾルをマウスピース部86によく伝達させることができる。一実施形態に係る光源84は、プレートの一面及び一面の反対側の他面を貫通する開口(H)を含んでもよい。エアロゾル発生装置80が開口(H)を含むプレート状の光源84を含む場合、エアロゾル発生装置80の上流側に配置されたエアロゾル形成基材収容部83で発生したエアロゾルが光源84の開口を介してマウスピース部86に達することができる。図8Bは、一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部83で発生したエアロゾルがマウスピース部86に達する経路を含ませる光源84の様々な形状のうち1つの例示に過ぎず、図8Bに示された構成のうちの一部が省略又は変更されたり新しい構成がさらに追加され得ることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できる。
【0165】
図9は、一実施形態に係る回転プレート93を示す図である。
【0166】
図9を参照するとき、一実施形態に係るエアロゾル発生装置(例えば、図7Aのエアロゾル発生装置70及び/又は図8Aのエアロゾル発生装置80)は回転プレート93を含む。一実施形態に係る回転プレート93は、1つ以上のエアロゾル形成基材収容部(例えば、図7Aのエアロゾル形成基材収容部73)、好ましくは、複数のリセース(例えば、図7Bのリセース732)を含むプレートを含んでもよい。複数のエアロゾル形成基材収容部(例えば、図7Aのエアロゾル形成基材収容部73)、好ましくは、複数のリセース(例えば、図7Bのリセース732)を含むプレート93a~93dは、回転プレート93の少なくともいずれか1つの面に規則的に配置される。一実施形態に係る回転プレート93は、回転プレート93の中心軸を基準にして回転する。一実施形態に係る光源(例えば、図7Aの光源74及び/又は図8Aの光源84)は、回転プレート93に配置されている複数のプレート93a~93dのうち少なくとも1つに光を照射することができる。一実施形態において、エアロゾル発生装置(例えば、図7Aのエアロゾル発生装置70及び/又は図8Aのエアロゾル発生装置80)は、ユーザのパフ回数を認識して1つのプレート93a~93dに含まれているエアロゾル形成基材が枯渇すると、固定された光源(例えば、図7Aの光源74及び/又は図8Aの光源84)が他のプレート93a~93dに光を照射できるように回転プレート93が一定の角度だけ回転される。一実施形態に係るエアロゾル発生装置(例えば、図7Aのエアロゾル発生装置70及び/又は図8Aのエアロゾル発生装置80)によると、回転プレート93の交替頻度が単一プレート93a~93dを含むエアロゾル発生装置に比べて増加することで、ユーザの使用性が向上される。
【0167】
図10は、更なる実施形態に係るエアロゾル発生装置100の断面図である。
【0168】
図10を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置100は、バッテリ101、制御部102、エアロゾル形成基材収容部103、光源104、マウスピース部106、及びハウジング107を含む。ハウジング107は、マウスピース部106と並んでいる第1端部面107a、第1端部面107aの反対側の第2端部面107b、及び第1端部面107aと第2端部面107bを繋ぐ内側面107cを含む。
【0169】
更なる実施形態に係るエアロゾル発生装置100及びエアロゾル発生装置100に含まれる構成要素101~106の構造及び役割は、前述した一実施形態に係るエアロゾル発生装置70、及びエアロゾル発生装置70に含まれる構成要素71~76の構造及び役割と同一及び/又は類似している。以下、更なる実施形態に係るエアロゾル発生装置100の一実施形態に係るエアロゾル発生装置70との差異点についてのみを説明し、その他の事項は一実施形態に係るエアロゾル発生装置70と同一及び/又は類似したと見なすことができる。
【0170】
引き続き図10を参照すると、一実施形態に係る光源104は、ハウジング107の内側面107cの少なくとも一部を取り囲んで配置されてもよい。一実施形態に係る光源104は、ハウジング107の内側に向かって光を照射することができる。一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部103、好ましくは複数のリセース(例えば、図7Bのリセース732)を含むプレート、より好ましくは、陽極酸化アルミニウムからなるプレートは、光源104に向かうように配置されてもよく、好ましくは、プレートの複数のリセース(例えば、図7Bのリセース732)が配置された面が光源104に向かうように配置されてもよい。一実施形態に係るエアロゾル形成基材収容部103及び光源104の配置によると、エアロゾル発生装置100の中央に位置するエアロゾル形成基材収容部103でエアロゾルが発生してマウスピース部106に直接移行され、そのため、エアロゾル発生装置100のユーザは、向上した喫味を有するエアロゾルを吸入することができる。
【0171】
一実施形態において、表面プラズモン共鳴を利用した光源73、83及び/又は103及びエアロゾル形成基材収容部74、84及び/又は104を含むエアロゾル発生装置70、80及び/又は100を使用する場合、従来における抵抗加熱方式のエアロゾル発生装置1に比べて消耗される電力を低減させることができる。
【0172】
一実施形態において、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるよう配置された光源73、83及び/又は103及びエアロゾル形成基材収容部74、84及び/又は104は抵抗及び誘導加熱システムと比較するとき、より均質なエアロゾル形成基材の加熱を提供することができる。例えば、金属ナノ粒子MNPの自由電子は、入射光の入射角度に関係なく同じ程度で励起(excited)され得る。
【0173】
一実施形態において、表面プラズモン共鳴により熱を発生させるように配置された光源73、83及び/又は103及びエアロゾル形成基材収容部74、84及び/又は104は、抵抗及び誘導加熱システムと比較するとき、より局部的な加熱を提供することができる。有利に、局部的な加熱は、エアロゾル形成基材の個別部分の加熱を容易にしたり、複数の離散されたエアロゾル形成基材を加熱する。有利に、局部的な加熱は、加熱部13によって発生した熱をエアロゾル形成基材に伝達する頻度を増加させたり最大化することで、エアロゾル発生装置70、80及び/又は100の効率を増加させる。一実施形態において、局部的な加熱は、エアロゾル発生装置1の他の構成要素の所望しない加熱を減少させたり除去することができる。
【0174】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明の方法と異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明の方法と異なる形態に結合又は組み合せられたり、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果を達成することができる。
【0175】
従って、他の実現、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等なものなども後述する請求の範囲の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9
図10