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特許7644246パケット転送方法、パケット処理方法、およびデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】パケット転送方法、パケット処理方法、およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/64 20220101AFI20250304BHJP
【FI】
H04L45/64
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023545951
(86)(22)【出願日】2021-08-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(86)【国際出願番号】 CN2021112679
(87)【国際公開番号】W WO2022160665
(87)【国際公開日】2022-08-04
【審査請求日】2023-08-28
(31)【優先権主張番号】202110130482.2
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ゴン,シュエソン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,ジエ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ダウエイ
【審査官】吉田 歩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/010957(WO,A1)
【文献】特開2018-186450(JP,A)
【文献】特表2019-518393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 45/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット転送方法であって、
第1のデバイスによって、第1のパケットを取得するステップであって、前記第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットに基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定するステップであって、前記第1のパケットのサービス識別子、フロー識別子、およびユーザ識別子のうちの1つまたは複数に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定するステップを含む、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成するステップであって、前記第2のパケットは、前記第1のネットワークスライス識別子を含む前記ネットワークスライスマッピング情報を含む、ステップと
前記第1のデバイスによって、前記第2のパケットを第2のデバイスに送信するステップであって、前記第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスであり、前記ネットワークスライスマッピング情報は、前記第2のパケットを転送するとともに前記トランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために前記第2のデバイスによって使用される、ステップと
を含み、前記第1のネットワークスライス識別子は、前記第1のパケットを送信するとともに前記アクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または、前記第1のパケットを送信するとともに前記モバイルコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する、方法。
【請求項2】
前記ネットワークスライスマッピング情報は、
サービス品質パラメータ、仮想プライベートネットワーク(VPN)識別子、サービス品質パラメータ識別子、サービススライス識別子、リソーススライス識別子、およびトランスポートネットワークスライス識別子
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
パケット転送方法であって、
第1のデバイスによって、第1のパケットを取得するステップであって、前記第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットに基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定するステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成するステップであって、前記第2のパケットは、前記ネットワークスライスマッピング情報を含む、ステップと
前記第1のデバイスによって、前記第2のパケットを第2のデバイスに送信するステップであって、前記第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスであり、前記ネットワークスライスマッピング情報は、前記第2のパケットを転送するとともに前記トランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために前記第2のデバイスによって使用される、ステップと
を含み、前記第1のデバイスによって、ネットワークスライスマッピング情報を決定するステップは、
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットに基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定するステップであって、前記第1のネットワークスライス識別子は、前記第1のパケットを送信するとともに前記アクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または、前記第1のパケットを送信するとともに前記モバイルコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別するものであり、前記第1のデバイスは、前記第1のネットワークスライス識別子と前記ネットワークスライスマッピング情報との間の対応関係を記憶する、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のネットワークスライス識別子および前記対応関係に基づいて前記ネットワークスライスマッピング情報を決定するステップ
を含む、方法。
【請求項4】
前記第1のデバイスによって、ネットワークスライスマッピング情報を決定するステップは、
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットの属性情報に基づいて前記ネットワークスライスマッピング情報を決定するステップ、または
前記第1のデバイスによって、前記第1のパケットを送信するための要件情報に基づいて前記ネットワークスライスマッピング情報を決定するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のパケットは、インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)拡張ヘッダ、IPv6基本ヘッダ、イーサネットヘッダ、およびマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)ヘッダのうちのいずれか1つまたは複数を含み、前記IPv6拡張ヘッダ、前記IPv6基本ヘッダ、前記イーサネットヘッダ、および前記MPLSヘッダのうちの前記いずれか1つまたは複数は、前記ネットワークスライスマッピング情報を搬送する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークスライスマッピング情報は、前記IPv6拡張ヘッダのタイプ-長さ-値(TLV)フィールドで搬送される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワークスライスマッピング情報は、前記IPv6基本ヘッダのソースアドレスフィールド、宛先アドレスフィールド、フローラベルフィールド、イーサネットヘッダ内のVLAN IDフィールドのうちのいずれか1つまたは複数で搬送される、請求項またはのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のデバイスは基地局または顧客構内機器であり、前記第2のデバイスはルータまたはスイッチである、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
2のデバイスによって、第1のデバイスから第2のパケットを受信するステップであって、前記第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含み、前記第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであり、前記第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記ネットワークスライスマッピング情報に基づいて前記トランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定するステップと、
前記第2のデバイスによって、前記トランスポートネットワークの前記ネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって前記第2のパケットを送信するステップと
さらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたネットワークデバイス。
【請求項11】
ネットワークシステムであって、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された前記第1のデバイスと、請求項に記載の方法を実行するように構成された前記第2のデバイスとを含む、ネットワークシステム。
【請求項12】
命令、プログラム、またはコードを含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令、前記プログラム、または前記コードがコンピュータ上で実行されると、前記コンピュータは、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年1月29日に国家知識産権局に出願された「PACKET FORWARDING METHOD, PACKET PROCESSING METHOD, AND DEVICE」と題する中国特許出願第202110130482.2号の優先権を主張する。
【0002】
[技術分野]
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、パケット転送方法、パケット処理方法、およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークスライス(network slice)技術は、ネットワークを複数の独立したネットワークに分割するための技術であり、第5世代モバイルネットワーク(5th generation mobile network、5G)の重要な技術である。ネットワークスライス技術を使用することによって、1つのネットワークデバイスは、複数の相互に分離されたネットワークスライスを有することができる。異なるネットワークスライスは、異なる伝送特徴を有し得る。このようにして、データ送信中に、ネットワークデバイスは、送信されるべきデータの特徴に基づいて、データを送信するための適切なネットワークスライスを選択して、異なるアプリケーションシナリオに対して相互に分離されたネットワーク環境を提供し得、その結果、ネットワーク機能および特徴は、それぞれの要件に基づいて異なるアプリケーションシナリオに対してカスタマイズされて、異なるサービス要件を保証し得る。
【0004】
既存の5Gネットワークは、アクセスネットワーク(access network、AN)、トランスポートネットワーク(transport network、TN)、およびモバイルコアネットワーク(core network、CN)を含む。ネットワークデバイスは、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスと、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスと、モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスとを含む。アクセスネットワーク内のネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信されたパケットを受信し、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスを使用することによってモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスにパケットを送信し得る。それに対応して、モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスはまた、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスを使用することによって、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスにパケットを送信し得、次いで、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスは、端末デバイスにパケットを送信する。トランスポートネットワークが複数のネットワークスライスに分割されるとき、パケットを受信した後、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、パケットに一致するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを使用することによってパケットを送信するために、パケットに対応するネットワークスライスを決定する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、トランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを使用することによってパケットを送信するために、パケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するためのパケット転送方法、パケット処理方法、およびデバイスを提供する。
【0006】
第1の態様によれば、パケット転送方法が提供される。本方法は、第1のデバイスに適用され、第1のデバイスは、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスまたはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである。本方法は、具体的には以下のステップを含む。第1のデバイスは、アクセスネットワークまたはモバイルコアネットワークを介して第1のパケットを取得する。第1のパケットは、トランスポートネットワークを介してモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスまたはアクセスネットワーク内のネットワークデバイスに送信される必要があるパケットである。第1のデバイスは、第1のパケットに基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定する。ネットワークスライスマッピング情報は、第1のパケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスによって使用される。例えば、ネットワークスライスマッピング情報は、アクセスネットワークもしくはモバイルコアネットワークに関する情報を含み得、またはトランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含み得る。ネットワークスライスマッピング情報を決定した後、第1のデバイスは、第1のパケットおよびネットワークスライスマッピング情報に基づいて、ネットワークスライスマッピング情報を含む第2のパケットを生成し、第2のパケットを第2のデバイスに送信し得る。第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである。パケットがトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスに送信される前に、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスは、パケットを転送するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するためのネットワークスライスマッピング情報を事前に決定し、第2のデバイスに送信される第2のパケット内にネットワークスライスマッピング情報を含め得る。このようにして、パケットを受信した後、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、トランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを使用することによって第2のパケットを送信するために、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定し得る。
【0007】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、第1のネットワークスライス識別子を含み得るか、または、サービス品質(Quality of Service、QoS)パラメータ(QoS parameter)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network、VPN)識別子、サービス品質パラメータ識別子(QoS parameter ID)、サービススライス識別子、リソーススライス識別子、およびトランスポートネットワークスライス識別子のうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにアクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または、第1のパケットを送信するとともにコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。第1のネットワークスライス識別子は、単一ネットワークスライス選択支援情報(Single Network Slice Selection Assistance Information、S-NSSAI)識別子、ネットワークスライスインスタンス(network slice instance、NSI)識別子、ネットワークスライスサブネットインスタンス(network slice subnet instance、NSSI)識別子などであり得る。サービス品質パラメータは、第1のパケットを送信するアクセスネットワーク、モバイルコアネットワーク、またはネットワークスライスネットワークによって必要とされるサービス品質を記述するパラメータである。サービス品質パラメータ識別子は、サービス品質パラメータの識別子である。VPN識別子は、第1のパケットによって使用されるVPNの識別子である。トランスポートネットワークスライス識別子は、第1のパケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。サービススライス識別子は、第2のパケットを送信するとともにトランスポートネットワークのものであるサービススライスを識別する。リソーススライス識別子は、第2のパケットを送信するとともにトランスポートネットワークのものであるリソーススライスを識別する。
【0008】
第1のネットワークデバイスは、以下の3つの可能な実装形態においてネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。
【0009】
実装形態1:第1のデバイスは、第1のネットワークスライス識別子に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定する。第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにアクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または第1のパケットを送信するとともにコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。具体的には、第1のデバイスは、まず、第1のパケットに基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定し、次いで、第1のネットワークスライス識別子に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定する。
【0010】
任意選択で、実装形態1において第1のデバイスが第1のネットワークスライス識別子をどのように決定するかは、具体的には、第1のネットワークデバイスが、第1のパケットのサービス識別子、フロー識別子、およびユーザ識別子のうちの1つまたは複数に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定することであり得る。第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報または要件情報に基づいて、第1のネットワークスライス識別子をさらに決定し得る。
【0011】
任意選択で、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライス識別子とネットワークスライスマッピング情報との間の対応関係を記憶する。実装形態1では、第1のデバイスがネットワークスライス識別子に基づいてネットワークスライスマッピング情報をどのように決定するかは、具体的には、第1のデバイスが第1のネットワークスライス識別子および対応関係に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定することであり得る。
【0012】
実施形態2:第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定する。第1のパケットの属性情報は、第1のパケットの属性を表し、例えば、第1のパケットのQoSレベル、第1のパケットを受信するために第1のデバイスによって使用されるネットワークポートのポート番号、および第1のパケットが属するネットワークセグメントのうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。
【0013】
実装形態3:第1のデバイスは、第1のパケットを送信するための要件情報に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定する。第1のパケットの要件情報は、第1のパケットによって必要とされるサービス品質を示し、例えば、第1のパケットを送信するために必要とされる帯域幅、第1のパケットを送信することに対応する最大遅延、および第1のパケットに対応する最大パケット損失率を含み得る。
【0014】
前述の3つの可能な実装形態は、本出願の実施形態に対する限定を構成するものではなく、当業者は、実際の状況に基づいて実装形態を設計することができる。
【0015】
可能な設計では、第2のパケットは、インターネットプロトコルバージョン6(Internet Protocol Version 6、IPv6)拡張ヘッダ、IPv6基本ヘッダ、イーサネット(登録商標)ヘッダ、およびマルチプロトコルラベルスイッチング(Multi-Protocol Label Switching、MPLS)ヘッダのうちのいずれか1つまたは複数を含む。IPv6拡張ヘッダ、IPv6基本ヘッダ、イーサネットヘッダ、およびMPLSヘッダのうちのいずれか1つまたは複数は、ネットワークスライスマッピング情報を搬送する。
【0016】
可能な設計では、IPv6拡張ヘッダは、ホップバイホップオプションヘッダ(Hop by Hop Options Header)、宛先オプションヘッダ(Destination Options Header)、ルーティングヘッダ(Routing Header)、およびセグメントルーティングヘッダ(Segment Routing Header)のうちの1つまたは複数を含む。
【0017】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、IPv6拡張ヘッダのタイプ-長さ-値(Type-length-value、TLV)フィールドで搬送される。
【0018】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、IPv6基本ヘッダのソースアドレス(source address、SA)フィールド、宛先アドレス(destination address、DA)フィールド、またはフローラベル(flow label)フィールドのうちのいずれか1つまたは複数で搬送される。
【0019】
可能な設計では、イーサネットヘッダは、仮想ローカルエリアネットワーク(Virtual Local Area Network、VLAN)識別子(VLAN Identifier、VLAN ID)フィールドを含み、スライスマッピング情報は、VLAN IDフィールドで搬送される。
【0020】
可能な設計では、第1のデバイスがアクセスネットワーク内のネットワークデバイスであるとき、第1のデバイスは基地局または顧客構内機器(Customer Premises Equipment、CPE)であり、第2のデバイスはルータまたはスイッチである。
【0021】
第2の態様によれば、パケット処理方法が提供される。本方法は第2のデバイスに適用され、第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスであり得る。この方法は、以下のステップを含む。第2のデバイスが、第1のデバイスから第2のパケットを受信する。第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含む。第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであり、第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである。ネットワークスライスマッピング情報は、第1のパケットに基づいて第1のデバイスによって生成され、第2のパケットは、第1のパケットおよびネットワークスライスマッピング情報に基づいて第1のデバイスによって生成される。第2のデバイスは、ネットワークスライスマッピング情報に基づいて、トランスポートネットワークの対応するネットワークスライス、すなわち、第2のパケットを送信するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定し得る。トランスポートネットワークのネットワークスライスを決定した後、第2のデバイスは、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって第2のパケットを送信する。このようにして、トランスポートネットワーク内のデバイスとしての第2のデバイスによって受信された第2のパケットは、トランスポートネットワークのネットワークスライスを決定するためのネットワークスライスマッピング情報をすでに含む。パケットを受信した後、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、トランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを使用することによって第2のパケットを送信するために、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定し得る。
【0022】
ネットワークスライスマッピング情報に含まれる内容および第2のパケットで搬送される位置の可能な実装形態については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0023】
可能な設計では、第1のデバイスは基地局または顧客構内機器であり、第2のデバイスはルータまたはスイッチである。
【0024】
可能な設計では、ネットワークリソースは、帯域幅リソース、キャッシュリソース、およびキューリソースのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0025】
第3の態様によれば、デバイスが提供される。デバイスは、複数のデバイスを含むネットワークシステムで使用される。複数のネットワークデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスを含む。デバイスは、第1のデバイスである。デバイスは、第1のパケットを取得するように構成された取得ユニットであって、第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである、取得ユニットと、第1のパケットに基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定し、第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成するように構成された処理ユニットであって、第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含む、処理ユニットと、第2のパケットを第2のデバイスに送信するように構成された送信ユニットであって、第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスであり、ネットワークスライスマッピング情報は、第2のパケットを転送するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために使用される、送信ユニットとを含む。
【0026】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、サービス品質パラメータ、仮想プライベートネットワーク識別子、サービス品質パラメータ識別子、サービススライス識別子、リソーススライス識別子、およびトランスポートネットワークスライス識別子のうちの1つまたは複数を含む。
【0027】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、第1のネットワークスライス識別子を含み、第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにアクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または、第1のパケットを送信するとともにコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。
【0028】
可能な設計では、処理ユニットは、第1のパケットに基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定することであって、第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにアクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または、第1のパケットを送信するとともにコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する、決定することと、第1のネットワークスライス識別子に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定することとを行うように構成される。
【0029】
可能な設計では、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライス識別子とネットワークスライスマッピング情報との間の対応関係を記憶する。処理ユニットは、第1のネットワークスライス識別子および対応関係に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定するように構成される。
【0030】
可能な設計では、処理ユニットは、第1のパケットの属性情報に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定するか、または第1のパケットを送信するための要件情報に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定するように構成される。
【0031】
可能な設計では、処理ユニットは、第1のパケットのサービス識別子、フロー識別子、およびユーザ識別子のうちの1つまたは複数に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定するように構成される。
【0032】
第2のパケットで搬送されるネットワークスライスマッピング情報の位置の可能な実装形態については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0033】
第4の態様によれば、デバイスが提供される。デバイスは、複数のデバイスを含むネットワークシステムで使用される。複数のネットワークデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスを含む。デバイスは、第2のデバイスである。デバイスは、第1のデバイスから第2のパケットを受信するように構成された受信ユニットであって、第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含み、第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであり、第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである、受信ユニットと、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定するように構成された処理ユニットと、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって第2のパケットを送信するように構成された送信ユニットとを含む。
【0034】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、VPN識別子、サービス品質パラメータ識別子、サービススライス識別子、リソーススライス識別子、およびトランスポートネットワークスライス識別子のうちの1つまたは複数を含む。
【0035】
可能な設計では、ネットワークスライスマッピング情報は、第1のネットワークスライス識別子およびサービス品質パラメータのうちの1つまたは複数を含む。第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにアクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別するか、または第1のパケットを送信するとともにコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。
【0036】
可能な設計では、処理ユニットは、ネットワークスライスマッピング情報および対応関係に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスのスライス識別子を決定するように構成される。対応関係は、ネットワークスライスマッピング情報とトランスポートネットワークスライス識別子との間の対応関係である。トランスポートネットワークスライス識別子は、トランスポートネットワークのネットワークスライスのスライス識別子である。送信ユニットは、トランスポートネットワークスライス識別子に対応するネットワークリソースを使用することによって第2のパケットを送信するように構成される。
【0037】
第2のパケットで搬送されるネットワークスライスマッピング情報の位置の可能な実装形態については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0038】
可能な設計では、第1のデバイスは基地局または顧客構内機器であり、第2のデバイスはルータまたはスイッチである。
【0039】
可能な設計では、ネットワークリソースは、帯域幅リソース、キャッシュリソース、およびキューリソースのうちのいずれか1つまたは複数を含む。
【0040】
第5の態様によれば、デバイスが提供される。デバイスは、複数のデバイスを含むネットワークシステムで使用される。複数のデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスを含む。デバイスは、第1のデバイスであり、第1のデバイスは、プロセッサおよびネットワークインターフェースを含む。ネットワークインターフェースは、パケットを受信および送信するように構成される。プロセッサは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによる方法を実行するように構成される。
【0041】
可能な設計では、第1のデバイスはメモリをさらに含み、メモリは、命令またはプログラムコードを記憶するように構成され得る。プロセッサは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行するために、メモリ内の命令またはプログラムコードを呼び出すように構成される。
【0042】
第6の態様によれば、デバイスが提供される。デバイスは、複数のデバイスを含むネットワークシステムで使用される。複数のデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスを含む。デバイスは、第2のデバイスであり、第2のデバイスは、プロセッサおよびネットワークインターフェースを含む。ネットワークインターフェースは、パケットを受信および送信するように構成される。プロセッサは、第2の態様または第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによる方法を実行するように構成される。
【0043】
可能な設計では、第2のデバイスはメモリをさらに含み、メモリは、命令またはプログラムコードを記憶するように構成され得る。プロセッサは、第2の態様または第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行するために、メモリ内の命令またはプログラムコードを呼び出すように構成される。
【0044】
第7の態様によれば、ネットワークシステムが提供される。ネットワークシステムは、第3の態様による第1のデバイスおよび第4の態様による第2のデバイスを含むか、または、第5の態様による第1のデバイスもしくは第6の態様に係る第2のデバイスを含む。
【0045】
第8の態様によれば、命令、プログラム、またはコードを含むコンピュータ可読記憶媒体が提供される。命令、プログラム、またはコードがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様または第2の態様の可能な実装形態のうちのいずれか1つによる方法を実行することが可能になる。
【0046】
第9の態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がネットワークデバイス上で実行されるとき、ネットワークデバイスは、第1の態様または第2の態様の可能な実装形態のうちのいずれか1つによる方法を実行することが可能になる。
【0047】
第10の態様によれば、メモリとプロセッサとを含むチップが提供される。メモリは、命令またはプログラムコードを記憶するように構成される。プロセッサは、メモリから命令またはプログラムコードを呼び出し、命令またはプログラムコードを実行して、第1の態様もしくは第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行するか、または第2の態様もしくは第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行するように構成される。
【0048】
第11の態様によれば、チップが提供される。チップは、プロセッサは含むが、メモリは含まない。プロセッサは、チップの外部のメモリに記憶された命令またはプログラムコードを読み取って実行するように構成される。命令またはプログラムコードが実行されると、プロセッサは、第1の態様もしくは第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行するか、またはプロセッサは、第2の態様もしくは第2の態様の可能な設計のいずれか1つによる方法を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】本出願の一実施形態によるシステム100の構造の概略図である。
図2】本出願の一実施形態によるパケット転送方法のシグナリング対話図である。
図3】本出願の一実施形態による、MPLSヘッダを含まないパケットヘッダの可能なフォーマットの概略図である。
図4】本出願の一実施形態による、MPLSヘッダを含むパケットヘッダの可能なフォーマットの概略図である。
図5】本出願の一実施形態による第1のデバイスの構造の概略図である。
図6】本出願の一実施形態による第2のデバイスの構造の概略図である。
図7】本出願の一実施形態によるネットワークシステムの構造の概略図である。
図8】本出願の一実施形態によるデバイスの構造の概略図である。
図9】本出願の一実施形態によるデバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
添付の図面を参照して、以下では、従来技術および本出願の実施形態において提供されるパケット転送方法およびパケット処理方法について説明する。
【0051】
まず、図1を参照して、アクセスネットワーク、トランスポートネットワーク、およびモバイルコアネットワークについて説明する。
【0052】
図1は、本出願の一実施形態によるシステム100の構造の概略図である。システム100は、端末デバイス111、端末デバイス112、端末デバイス113、基地局121、基地局122、ネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス133、ネットワークデバイス134、ゲートウェイデバイス141、ネットワークデバイス142、およびサーバ150を含む。基地局121は、端末デバイス111およびネットワークデバイス131に接続される。基地局122は、端末デバイス112、端末デバイス113およびネットワークデバイス133に接続される。ネットワークデバイス131は、ネットワークデバイス132に接続される。ネットワークデバイス133は、ネットワークデバイス134に接続される。ゲートウェイデバイス141は、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス134およびネットワークデバイス142に接続される。サーバ150は、ネットワークデバイス142に接続される。
【0053】
本出願のこの実施形態では、基地局121および基地局122は、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスである。ネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス133、およびネットワークデバイス134は、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである。ゲートウェイデバイス141およびネットワークデバイス142は、モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである。それに対応して、本出願のこの実施形態では、アクセスネットワーク120は、基地局121と端末デバイス111との間のネットワーク、基地局122と端末デバイス112との間のネットワーク、および基地局122と端末デバイス113との間のネットワークを含む。トランスポートネットワーク130は、ネットワークデバイス131とネットワークデバイス132との間のネットワークおよびネットワークデバイス133とネットワークデバイス134との間のネットワークを含む。モバイルコアネットワーク140は、ゲートウェイデバイス141とネットワークデバイス142との間のネットワークを含む。任意選択で、端末デバイス111、端末デバイス112、および端末デバイス113のうちのいずれか1つがワイヤレスネットワークを介してアクセスネットワーク内のネットワークデバイスに接続されるとき、端末デバイスとアクセスネットワーク内のネットワークデバイスとの間のネットワークは、無線アクセスネットワーク(radio access network、RAN)と呼ばれることがある。
【0054】
以下では、端末デバイス111がパケットをサーバ150に送信する例を使用することによって、図1に示されるネットワークにおけるパケット転送プロセスについて説明する。端末デバイス111は、まず、アクセスネットワーク120を介して基地局121にパケットを送信し、基地局121は、ネットワークデバイス131にパケットを転送する。ネットワークデバイス131は、トランスポートネットワーク130を介してネットワークデバイス132にパケットを送信し得、ネットワークデバイス132は、ゲートウェイデバイス141にパケットを転送し、ゲートウェイデバイス141は、モバイルコアネットワーク140を介してネットワークデバイス142にパケットを送信し得、最終的に、ネットワークデバイス142は、サーバ150にパケットを送信する。同様に、サーバ150がパケットを端末デバイス111に送信する必要があるプロセスでは、パケットは、モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイス、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイス、およびアクセスネットワーク内のネットワークデバイスを順次通過し得る。
【0055】
トランスポートネットワークは、アクセスネットワークとモバイルコアネットワークとの間に位置し、アクセスネットワークとモバイルコアネットワークとの間でパケットを送信するために使用されることが分かる。アクセスネットワーク内のネットワークデバイスと通信するトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスによって送信されたパケットを受信し、パケットをモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスに送信し得る。モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスと通信するトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスによって送信されたパケットを受信し、パケットをアクセスネットワーク内のネットワークデバイスに送信し得る。トランスポートネットワークでは、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスに接続されたネットワークデバイス、およびモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスに接続されたネットワークデバイスは、トランスポートネットワーク内のエッジネットワークデバイスと呼ばれることがあり、エッジネットワークデバイスは、別のネットワークデバイスを使用することによって互いに通信し得る。例えば、図1では、ネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス133、およびネットワークデバイス134は、トランスポートネットワーク内のエッジネットワークデバイスである。ネットワークデバイス131とネットワークデバイス132、およびネットワークデバイス133とネットワークデバイス134は、別のネットワークデバイスを使用することによって互いに通信し得る。これは図1には示されていない。
【0056】
5Gなどの技術では、ネットワークスライシング技術を使用することによって、ネットワークが複数のネットワークスライスに分割され、ネットワーク内の正常なデータ伝送を保証し得る。異なるネットワークスライスは、異なる伝送特徴を有してもよく、異なるサービス要件を満たしてもよい。例えば、ネットワークスライスAは、低い遅延および小さい帯域幅を特徴とし得る。この場合、ネットワークスライスAは、遅延要件は高いが帯域幅要件は低いサービスのデータ、例えば、金融サービスおよび車両のインターネットサービスによって生成されたデータを送信するために使用され得る。ネットワークスライスBは、大きい帯域幅および高いデータ遅延を特徴とする。この場合、ネットワークスライスBは、帯域幅要件は高いが遅延要件は低いサービスのデータ、例えば、ファイル転送サービスによって生成されたデータを送信するために使用され得る。このようにして、ネットワークは、ネットワーク送信特徴に基づいて複数のネットワークスライスに分割され、サービス特徴に基づいて最も適切なネットワークスライスがサービスのデータを送信するために選択され、サービス品質を向上させ得る。
【0057】
トランスポートネットワークが複数のネットワークスライスに分割されるとき、トランスポートネットワーク内のデバイスは、適切なネットワークリソースを使用することによってパケットを転送するために、パケットを転送するためのトランスポートネットワークのネットワークスライスを選択し得る。しかしながら、トランスポートネットワーク内のエッジネットワークデバイスが、アクセスネットワーク(またはモバイルコアネットワーク)内のネットワークデバイスによって送信されたパケットを受信したとき、エッジネットワークデバイスは、パケットを送信する必要があるとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定することができない。
【0058】
前述の問題を解決するために、本出願の一実施形態は、パケット処理方法を提供する。第1のパケットを受信した後、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスは、第1のパケットのネットワークスライスマッピング情報を決定し、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスに、ネットワークスライスマッピング情報を含む第2のパケットを送信し得る。このようにして、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、トランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを使用することによって第2のパケットを送信するために、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定し得る。
【0059】
本出願のこの実施形態において提供されるパケット処理方法は、図1に示されるネットワークアーキテクチャに適用され得る。
【0060】
本出願のこの実施形態では、端末デバイス111、端末デバイス112、または端末デバイス113などの端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment、UE)、モバイル局(mobile station、MS)、もバイアル端末(mobile terminal、MT)、端末などと呼ばれることもあり、ユーザに音声および/もしくはデータ接続性を提供するデバイス、またはデバイス内に配置されたチップ、例えば、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイスもしくは車載デバイスである。現在、例えば、端末デバイスは、モバイルフォン、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device、MID)、ウェアラブルデバイス、仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)デバイス、産業制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self-driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療手術(remote medical surgery)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、交通安全(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末、5Gアクセスをサポートする住居用ゲートウェイデバイス(5G-residential gateway、5G-RG)などである。
【0061】
図1に示される実施形態では、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスは、基地局121および基地局122を含む。いくつかの他の実装形態では、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスは、代替的に、別のデバイス、例えば、顧客構内機器であってもよい。ネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス133、またはネットワークデバイス134は、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスであり、ルーティング機能をサポートするエンティティデバイス、例えば、ルータ(router)もしくはスイッチ(switch)であり得るか、または仮想ルータもしくは仮想スイッチが配置されたサーバであり得る。モバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスは、ゲートウェイデバイス141およびネットワークデバイス142を含む。ゲートウェイ(Gateway)デバイスは、ネットワーク間コネクタまたはプロトコルコンバータと呼ばれることもあり、トランスポートネットワークとモバイルコアネットワークとの間のデータ変換のサービスを提供するコンピュータシステムまたはデバイスにおいて使用され得る。ネットワークデバイス142は、ルータまたはスイッチのようなデバイスであり得る。サーバ150は、例えば、データセンタ(data center、DC)内のサーバであり得る。
【0062】
図2は、本出願の一実施形態によるパケット転送方法のシグナリング対話図である。本出願のこの実施形態において提供されるパケット転送方法は、以下のステップを含み得る。
【0063】
S201:第1のデバイスが第1のパケットを取得する。
【0064】
本出願のこの実施形態では、第1のデバイスは、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスまたはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであり得、例えば、図1のネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ゲートウェイデバイス141、またはネットワークデバイス142のうちのいずれか1つであり得る。第1のパケットは、第1のデバイスを使用することによってトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスに送信される必要があるパケットであり得る。例えば、第1のデバイスがアクセスネットワーク内のネットワークデバイスであるとき、第1のパケットは、端末デバイスによって第1のデバイスに送信され、次いで第1のデバイスによってトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスに送信されるパケットであり得る。第1のデバイスがモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであるとき、第1のパケットは、別のモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスまたはサーバによって第1のデバイスに送信され、次いで第1のデバイスによってトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスに送信されるパケットであ得る。
【0065】
図1は、説明のための例として使用される。端末デバイス111は、サーバ150に要求パケットを送信するものとする。要求パケットは、基地局121、ネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ゲートウェイデバイス141、およびネットワークデバイス142を連続的に通過し得、最終的にサーバ150に到達する。要求パケットを受信した後、サーバ150は、応答パケットを生成し、応答パケットをネットワークデバイス142に送信し得る。応答パケットは、ゲートウェイデバイス141、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス131、および基地局121によって転送され、最終的にサーバ150に到達する。
【0066】
要求パケットの送信中に、基地局121は、要求パケットをトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスとしてのネットワークデバイス131に送信し得ることが分かる。この場合、基地局121は、第1のパケットとして要求パケットを取得する第1のデバイスとして機能し得る。しかしながら、応答パケットの送信中に、ゲートウェイデバイス141は、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスとしてネットワークデバイス132に応答パケットを送信し得る。この場合、ゲートウェイデバイス141は、第1のパケットとして応答パケットを取得する第1のデバイスとして機能し得る。
【0067】
S202:第1のデバイスが、第1のパケットのネットワークスライスマッピング情報を決定する。
【0068】
第1のパケットを取得した後に、第1のデバイスは、第1のパケットのネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。ネットワークスライスマッピング情報は、第1のパケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために使用される。本出願のこの実施形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、アクセスネットワークもしくはモバイルコアネットワークに関する情報を含み得るか、またはトランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含み得る。以下では、2つのケースを別々に説明する。
【0069】
ネットワークスライスマッピング情報がアクセスネットワークまたはモバイルコアネットワークについての情報を含む場合について最初に説明する。具体的には、アクセスネットワークまたはモバイルコアネットワークに関する情報は、第1のネットワークスライス識別子および/またはサービス品質パラメータであり得る。
【0070】
第1のネットワークスライス識別子は、アクセスネットワークのネットワークスライスまたはコアネットワークのネットワークスライスを識別する。第1のデバイスがアクセスネットワーク内のネットワークデバイスであるとき、第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにアクセスネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。第1のデバイスがモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであるとき、第1のネットワークスライス識別子は、第1のパケットを送信するとともにモバイルコアネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。本出願のこの実施形態では、第1のネットワークスライス識別子は、単一ネットワークスライス選択支援情報(Single Network Slice Selection Assistance Information、S-NSSAI)識別子、ネットワークスライスインスタンス(network slice instance、NSI)識別子、ネットワークスライスサブネットインスタンス(network slice subnet instance、NSSI)識別子などであり得る。
【0071】
サービス品質パラメータは、第1のパケットを送信するためにネットワークまたはネットワークスライスによって必要とされるサービス品質を記述するパラメータである。本出願のこの実施形態では、第1のパケットのサービス品質パラメータは、分離レベル(Isolation level)、パケット遅延バジェット(Packet Delay Budget、PDB)、ジッタ(Jitter)、および最大パケット損失率(Maximum packet loss rate)などのパラメータを含み得る。サービス品質パラメータは、代替的に、サービス品質プロファイル(profile)パラメータであってもよい。以下では、サービス品質パラメータについて詳細に説明する。
【0072】
第1のパケットの分離レベルは、第1のパケットに対応するネットワークスライスと別のネットワークスライスとの間の分離ステータスを示す。説明のために一例を使用する。第1のパケットの分離レベルの値が2である場合、それは、第1のパケットに対応するネットワークスライスと別のネットワークスライスとの間の分離ステータスが論理的分離(Logical Isolation)であることを示す。分離レベルの値が1である場合、それは、第1のパケットに対応するネットワークスライスと別のネットワークスライスとの間の分離ステータスが物理的分離(Physical Isolation)であることを示す。第1のパケットのパケット遅延バジェットの値は、第1のパケットに対応するネットワークスライスにおいてデータパケットを送信する遅延の上限、すなわち、第1のパケットが端末デバイスによって送信された時間から第1のパケットの宛先デバイスがパケットを受信した時間までの総持続時間である。第1のパケットのジッタの値は、第1のパケットに対応するネットワークスライスによって転送された任意の2つの隣接するデータフレーム間の遅延差の最大値である。第1のパケットの最大パケット損失率は、第1のパケットに対応するネットワークスライスがデータフローを送信するときに破棄され得るパケットの全パケットに対する比である。
【0073】
サービス品質パラメータ内の各パラメータの詳細な説明については、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ・アライアンス(global system for mobile communications alliance、GSMA)汎用ネットワークスライステンプレート(Generic Network Slice Template)プロトコルを参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0074】
上記では、第1のネットワークスライス識別子およびサービス品質パラメータの定義を説明している。以下では、ネットワークスライスマッピング情報が第1のネットワークスライス識別子を含むときと、ネットワークスライスマッピング情報がサービス品質パラメータを含むときという2つの場合に、第1のデバイスによってネットワークスライスマッピング情報を決定するための方法について別々に説明する。
【0075】
ネットワークスライスマッピング情報が第1のネットワークスライス識別子を含むとき、第1のデバイスは、2つの異なる方法を使用することによってネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0076】
第1の可能な実装形態では、第1のパケットは第1のネットワークスライス識別子を含む。この場合、ネットワークスライスマッピング情報を決定するとき、第1のデバイスは、第1のパケットをパースし、第1のパケットで搬送される第1のネットワークスライス識別子を抽出して、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0077】
第2の可能な実装形態では、第1のパケットは第1のネットワークスライス識別子を含まない。この場合、ネットワークスライスマッピング情報を決定するとき、第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報、第1のパケットを送信するための要件情報、第1のパケットのサービス識別子、第1のパケットのフロー識別子、および第1のパケットのユーザ識別子のうちのいずれか1つまたは複数に基づいて、第1のネットワークスライス識別子を決定し得る。詳細については後述する。
【0078】
第1のパケットの属性情報は、第1のパケットの属性を表し、例えば、第1のパケットのQoSレベル、第1のパケットを受信するために第1のデバイスによって使用されるネットワークポートのポート番号、および第1のパケットが属するネットワークセグメントのうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。第1のパケットが第1のパケットの属性情報を含むとき、第1のデバイスは、パケットの属性情報と第1のネットワークスライス識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットを受信した後、第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報を決定し、第1のパケットの属性情報および対応関係に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定して、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0079】
第1のパケットを送信するための要件情報は、第1のパケットによって必要とされるサービス品質を示し、例えば、第1のパケットを送信するために必要とされる帯域幅、第1のパケットを送信することに対応する最大遅延、および第1のパケットに対応する最大パケット損失率を含み得る。第1のパケットが第1のパケットを送信するための要件情報を含むとき、第1のデバイスは、要件情報と第1のネットワークスライス識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットを受信した後、第1のデバイスは、第1のパケットを送信するための要件情報を決定し、第1のパケットを送信するための要件情報および対応関係に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定して、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0080】
第1のパケットのサービス識別子は、第1のパケットが属するサービスインスタンスの識別子であり得、第1のパケットが生成されたサービスインスタンスを示す。サービスインスタンスは、端末デバイス上で実行されるサービスタイプであり、例えば、オーディオ/ビデオサービスおよび非オーディオ/ビデオサービスを含み得る。任意選択で、第1のパケットが属するサービスインスタンスに基づいて、第1のパケットのサービス識別子は、第1のパケットを生成するデバイスによって第1のパケットに追加され得る。第1のパケットが第1のパケットのサービス識別子を含むとき、第1のデバイスは、パケットのサービス識別子と第1のネットワークスライス識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットを受信した後、第1のデバイスは、第1のパケットのサービス識別子を決定し、第1のパケットのサービス識別子および対応関係に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定して、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0081】
第1のパケットのフロー識別子は、第1のパケットが属するデータフローの識別子であり、第1のパケットが属するデータフローを示す。任意選択で、第1のパケットが属するサービスフローに基づいて、第1のパケットのフロー識別子は、第1のパケットを生成するデバイスによって第1のパケットに追加されてよい。第1のパケットが第1のパケットのフロー識別子を含むとき、第1のデバイスは、パケットのフロー識別子と第1のネットワークスライス識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットを受信した後、第1のデバイスは、第1のパケットのフロー識別子を決定し、第1のパケットのフロー識別子および対応関係に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定して、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0082】
第1のパケットのユーザ識別子は、第1のパケットを生成するデバイスの識別子であり得、例えば、第1のパケットを生成する端末デバイスのIPアドレスまたは媒体アクセス制御(Media Access Control、MAC)アドレスであり得、第1のパケットが生成されるデバイスを示す。第1のパケットのユーザ識別子は、代替的に、第1のパケットを生成するアプリケーションのユーザ識別子であってもよく、アプリケーションは、第1のパケットを生成するデバイスにインストールされ得る。任意選択で、第1のパケットのユーザ識別子は、第1のパケットを生成するときに、第1のパケットを生成するデバイスによって第1のパケットに追加されてもよい。第1のパケットが第1のパケットのユーザ識別子を含むとき、第1のデバイスは、ユーザ識別子と第1のネットワークスライス識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットを受信した後、第1のデバイスは、第1のパケットのユーザ識別子を決定し、第1のパケットのユーザ識別子および対応関係に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定して、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0083】
第1のパケットが第1のネットワークスライス識別子を含まない理由は、アクセスネットワーク内のネットワークデバイス(またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイス)がアクセスネットワーク(またはモバイルコアネットワーク)のネットワークスライスの識別子を第1のパケットに追加しないこと、またはアクセスネットワーク(またはモバイルコアネットワーク)がネットワークスライスに分割されないことであり得ることに留意されたい。
【0084】
上記では、ネットワークスライスマッピング情報が第1のネットワークスライス識別子を含むときに第1のデバイスによってネットワークスライスマッピング情報を決定するための方法を説明している。以下では、ネットワークスライスマッピング情報がサービス品質パラメータを含むときに、第1のデバイスによってネットワークスライスマッピング情報を決定するための方法について説明する。
【0085】
ネットワークスライスマッピング情報がサービス品質パラメータを含むとき、第1のデバイスは、2つの異なる方法を使用することによってネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。
【0086】
第1の可能な実装形態では、第1のデバイスは、第1のネットワークスライス識別子に基づいてサービス品質パラメータを決定し得る。具体的には、第1のデバイスは、第1のネットワークスライス識別子とサービス品質パラメータとの間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のデバイスが第1のパケットを受信した後、第1のパケットが第1のネットワークスライス識別子を含むとき、第1のデバイスは、第1のパケットをパースして第1のネットワークスライス識別子を取得し、事前に記憶された対応関係に基づいて、第1のネットワークスライス識別子に対応するサービス品質パラメータをさらに決定し得る。第1のパケットが第1のネットワークスライス識別子を含まないとき、第1のデバイスは、第1のパケット中のサービス識別子、フロー識別子、ユーザ識別子、属性情報、要件情報などのうちの1つまたは複数に基づいて第1のネットワークスライス識別子を決定し、次いで、事前に記憶された対応関係に基づいて、第1のネットワークスライス識別子に対応するサービス品質パラメータを決定し得る。第1のデバイスによって第1のネットワークスライス識別子を決定するための具体的な方法については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0087】
第2の可能な実装形態では、第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報または第1のパケットを送信するための要件情報に基づいて、サービス品質パラメータを決定し得る。属性情報および要件情報の説明については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0088】
第1のパケットの属性情報に基づいてサービス品質パラメータを決定するとき、第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報をパースし、第1のパケットの属性情報に基づいて、第1のパケットを送信するために必要とされるサービス品質を決定してサービス品質パラメータを取得し、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0089】
第1のパケットを送信するための要件情報に基づいてサービス品質パラメータを決定するとき、第1のデバイスは、第1のパケットを送信するための要件情報を選別することによって、第1のパケットを送信するために必要とされるサービス品質を決定して、サービス品質パラメータを取得し、ネットワークスライスマッピング情報を取得し得る。
【0090】
上記では、ネットワークスライスマッピング情報がアクセスネットワークまたはモバイルコアネットワークに関する情報を含む場合について説明している。以下では、ネットワークスライスマッピング情報がトランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含む場合について説明する。
【0091】
本出願のこの実施形態では、トランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報は、サービス品質パラメータ識別子、VPN識別子、トランスポートネットワークのネットワークスライス識別子、サービススライス識別子、リソーススライス識別子などのうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。以下では、各情報について説明する。
【0092】
サービス品質パラメータ識別子は、サービス品質パラメータの識別子である。1つのサービス品質パラメータ識別子が、サービス品質パラメータのグループを識別し得、サービス品質パラメータのグループは、1つまたは複数のサービス品質パラメータを含み得る。サービス品質パラメータ識別子は、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応し、トランスポートネットワークのネットワークスライスのサービス品質レベルを示し得る。サービス品質パラメータがサービス品質概要パラメータであるとき、サービス品質パラメータ識別子は、サービス品質概要識別子である。
【0093】
説明のために一例を使用する。トランスポートネットワークは、トランスポートネットワークのネットワークスライス1、トランスポートネットワークのネットワークスライス2、およびトランスポートネットワークのネットワークスライス3という、トランスポートネットワークの3つのネットワークスライスを含むと仮定される。トランスポートネットワークのネットワークスライス1およびトランスポートネットワークのネットワークスライス2の各々のパケット遅延バジェットは1ミリ秒であり、トランスポートネットワークのネットワークスライス3のパケット遅延バジェットは2ミリ秒である。この場合、トランスポートネットワークのネットワークスライス1およびトランスポートネットワークのネットワークスライス2に対応するサービス品質パラメータ識別子は、トランスポートネットワークのネットワークスライス1およびトランスポートネットワークのネットワークスライス2が高いサービス品質レベルを有するトランスポートネットワークのネットワークスライスであることを示すAであってもよい。トランスポートネットワークのネットワークスライス3に対応するサービス品質パラメータ識別子は、トランスポートネットワークのネットワークスライス1およびトランスポートネットワークのネットワークスライス2が、低いサービス品質レベルを有するトランスポートネットワークのネットワークスライスであることを示すBであってもよい。この場合、第1のパケットのパケット遅延バジェットが1ミリ秒である場合、第1のパケットのサービス品質パラメータ識別子はAである。第1のパケットのパケット遅延バジェットが2ミリ秒である場合、第1のパケットのサービス品質パラメータ識別子はBである。
【0094】
第1のパケットがVPNを介して送信されるパケットであるとき、第1のパケットは、第1のパケットを送信するためのVPN識別子を含み得、VPN識別子は、第1のパケットによって使用されるVPNの識別子である。
【0095】
トランスポートネットワークが複数のネットワークスライスに分割されるとき、トランスポートネットワークは、ネットワークスライスに対応するサービスタイプに基づいて複数のサービススライスに分割され得るか、またはトランスポートネットワークは、ネットワークスライスによって占有されるネットワークリソースに基づいて複数のリソーススライスに分割され得るか、またはトランスポートネットワークは、サービスタイプおよびネットワークリソース以外の原理に基づいて複数のネットワークスライスに分割され得る。
【0096】
トランスポートネットワークがサービススライスおよびリソーススライスに分割されないとき、第1のパケットに対応するネットワークスライスマッピング情報は、トランスポートネットワークスライス識別子を含み得る。トランスポートネットワークスライス識別子は、第1のパケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを識別する。トランスポートネットワークが複数のサービススライスに分割されるとき、ネットワークスライスマッピング情報は、第1のパケットに対応する第2のパケットが送信される必要があるサービススライスを示すサービススライス識別子を含み得る。トランスポートネットワークが複数のリソーススライスに分割されるとき、ネットワークスライスマッピング情報は、第1のパケットに対応する第2のパケットが送信される必要があるリソーススライスを示す、リソーススライス識別子を含み得る。任意選択で、リソーススライス識別子は、第1のパケットに対応するトランスポートネットワークアンダーレイ(underlay)ネットワークを指定するために使用される。
【0097】
上記では、トランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を説明している。以下では、ネットワークスライスマッピング情報がトランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含むときに第1のデバイスによってネットワークスライスマッピング情報を決定するための方法について説明する。
【0098】
ネットワークスライスマッピング情報がトランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含むとき、第1のデバイスは、2つの異なる方法を使用することによって、ネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。
【0099】
第1の可能な実装形態では、第1のデバイスは、第1のネットワークスライス識別子に基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。具体的には、第1のデバイスは、第1のネットワークスライス識別子とネットワークスライスマッピング情報との間の対応関係を事前に記憶し、対応関係を参照してネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。
【0100】
ネットワークスライスマッピング情報がトランスポートネットワークスライス識別子を含む例が説明のために使用される。第1のデバイスは、トランスポートネットワークスライス識別子と第1のネットワークスライス識別子との間の対応関係、すなわち、トランスポートネットワークのネットワークスライスの識別子とアクセスネットワーク(またはモバイルコアネットワーク)のネットワークスライスの識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットを受信した後、第1のデバイスは、事前に記憶された対応関係に基づいて、第1のネットワークスライス識別子に対応するトランスポートネットワークスライス識別子を決定し得る。第1のデバイスによって第1のネットワークスライス識別子を取得するための具体的な方法については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0101】
第2の可能な実装形態では、第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報または第1のパケットを送信するための要件情報に基づいて、ネットワークスライスマッピング情報を決定し得る。属性情報および要件情報の説明については、前述の説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。任意選択で、第1のデバイスは、第1のパケットの属性情報とネットワークスライスマッピング情報との間の対応関係、または第1のパケットを送信するための要件情報とネットワークスライスマッピング情報との間の対応関係を事前に記憶し得る。第1のパケットが受信された後、第1のパケットの属性情報または第1のパケットを送信するための要件情報が決定され得、次いで、対応関係を参照してネットワークスライスマッピング情報が取得される。
【0102】
前述の可能な実装形態は、本出願の実施形態における技術的解決策に対する限定を構成せず、当業者は、実際の状況に基づいて実装形態を設計することができる。
【0103】
S203:第1のデバイスが、第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成する。
【0104】
第1のパケットのネットワークスライスマッピング情報を決定した後、第1のデバイスは、第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成し得る。第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含む。任意選択で、第1のデバイスは、ネットワークスライスマッピング情報を第1のパケットのパケットヘッダに追加し、新しいパケットを第2のパケットとして使用してもよい。当然ながら、第1のデバイスは、代替的に、新しいパケットヘッダを生成し、第1のパケットで搬送されるデータおよび新しいパケットヘッダを第2のパケット内にカプセル化してもよい。第1のパケットに基づいて第1のデバイスによって第2のパケットを生成するための具体的な方法は、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0105】
本出願のこの実施形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、第2のパケットのIPv6拡張ヘッダ、IPv6基本ヘッダ、イーサネット(Ethernet(登録商標))拡張ヘッダ、またはMPLSヘッダのうちの1つまたは複数で搬送され得る。
【0106】
以下、4つの場合に分けて説明する。
【0107】
第1の可能な実装形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、第2のパケットのIPv6拡張ヘッダで搬送される。IPv6拡張ヘッダは、ホップバイホップオプションヘッダ(Hop by Hop Options Header)、宛先オプションヘッダ(Destination Options Header)、ルーティングヘッダ(Routing Header)、およびセグメントルーティングヘッダ(Segment Routing Header)のうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。
【0108】
本出願のこの実施形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、前述のIPv6拡張ヘッダのうちのいずれか1つで搬送され得る。任意選択で、ネットワークスライスマッピング情報が第2のパケットのIPv6拡張ヘッダで搬送される場合、ネットワークスライスマッピング情報は、IP拡張ヘッダのTLVフィールドで搬送され得る。
【0109】
第2の可能な実装形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、第2のパケットのIPv6基本ヘッダで搬送される。IPv6基本ヘッダは、ソースアドレス(source address、SA)フィールド、宛先アドレス(destination address、DA)フィールド、およびフローラベル(flow label)フィールドを含み得る。ネットワークスライスマッピング情報は、3つのフィールドのうちの1つまたは複数で搬送され得る。
【0110】
第3の可能な実装形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、イーサネットヘッダで搬送される。具体的には、イーサネットヘッダは、VLAN IDフィールドを含み得、ネットワークスライスマッピング情報を搬送するために使用される。任意選択で、ネットワークスライスマッピング情報の長さがVLAN IDフィールドの長さよりも長い場合、ネットワークスライスマッピング情報は、複数の隣接するVLAN IDフィールドで搬送されてもよい。例えば、ネットワークスライスマッピング情報がS-NSSAIであると仮定する。S-NSSAIは、8ビット(bit)のスライスサービスタイプ(slice service type)と24ビットのスライスディファレンシエータ(slice differentiator、SD)とを含み、すなわち、S-NSSAIの全長は32ビットである。各VLAN IDフィールドの長さは12ビットであるので、ネットワークスライスマッピング情報は、3つの隣接するVLAN IDフィールドで搬送され得る。3つのVLAN IDフィールドの合計の長さは36ビットであり、ネットワークスライスマッピング情報の長さより大きいので、3つのVLAN IDフィールドは、ネットワークスライスマッピング情報を含むことができる。
【0111】
第4の可能な実装形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、MPLSヘッダで搬送される。MPLSヘッダは、パケットヘッダにおけるMPLSラベルを搬送するための領域である。
【0112】
本出願のこの実施形態では、ネットワークスライスマッピング情報が第2のパケットのMPLSヘッダで搬送される場合、MPLSヘッダは、ネットワークスライスマッピング情報を搬送するための複数のMPLSラベルを含み得る。任意選択で、ネットワークスライスマッピング情報の長さが1つのMPLSラベルの長さより大きい場合、ネットワークスライスマッピング情報は、複数の隣接するMPLSラベルで搬送されてもよい。例えば、ネットワークスライスマッピング情報の長さが32ビット(bits)であり、各MPLSラベルの長さが20ビットであると仮定する。2つのMPLSラベルの全長は40ビットであり、ネットワークスライスマッピング情報の長さよりも大きいので、ネットワークスライスマッピング情報は、2つの隣接するMPLSラベルで搬送され得る。
【0113】
上記では、IPv6拡張ヘッダ、IPv6基本ヘッダ、イーサネットヘッダ、およびMPLSヘッダについて別々に説明している。以下では、パケット内の、IPv6拡張ヘッダ、IPv6基本ヘッダ、イーサネットヘッダ、およびMPLSヘッダに対応するフィールドの可能な位置について説明する。
【0114】
図3は、MPLSヘッダを含まないパケットヘッダの可能なフォーマットの概略図である。図から分かるように、パケットヘッダは、アプリケーションプロトコル(Application Protocol)拡張ヘッダ、IP(User)基本ヘッダ、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)トンネリングプロトコル(GPRS Tunneling Protocol)拡張ヘッダ、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol、UDP)拡張ヘッダ、IPv6拡張ヘッダ、およびイーサネット拡張ヘッダを含み得る。IP基本ヘッダは、IPv6基本ヘッダである。
【0115】
図4は、MPLSヘッダを含むパケットヘッダの可能なフォーマットの概略図である。図に示すように、MPLSヘッダは、UDP拡張ヘッダとIPv6拡張ヘッダとの間に位置し得る。
【0116】
S204:第1のデバイスは、第2のパケットを第2のデバイスに送信する。
【0117】
第2のパケットを生成した後、第1のデバイスは、第2のパケットを第2のデバイスに送信し得る。第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスであり、例えば、図1のネットワークデバイス131、ネットワークデバイス132、ネットワークデバイス133、およびネットワークデバイス134のうちのいずれか1つであり得る。
【0118】
S205:第2のデバイスは、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークのネットワークスライスを決定する。
【0119】
第2のパケットを受信した後、第2のデバイスは、ネットワークスライスマッピング情報に基づいて、第1のパケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定し得る。任意選択で、ネットワークスライスマッピング情報に基づいて、第2のデバイスは、第1のパケットに対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために、トランスポートネットワークのネットワークスライスの識別子、すなわち、トランスポートネットワークスライス識別子(Transport Network Slice Identifier、TNSI)を決定し得る。
【0120】
前述の説明から、ネットワークスライスマッピング情報は、アクセスネットワーク(またはモバイルコアネットワーク)に関する情報を含み得るか、またはトランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含み得ることが分かる。以下では、第2のデバイスによってトランスポートネットワークのネットワークスライスを決定するための方法を詳細に説明する。
【0121】
第1の可能な実装形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、アクセスネットワークまたはモバイルコアネットワークに関する情報を含み、すなわち、ネットワークスライスマッピング情報は、第1のネットワークスライス識別子および/またはサービス品質パラメータを含む。この場合、トランスポートネットワークのネットワークスライスを決定するとき、第2のデバイスは、事前に記憶された対応関係に基づいて、トランスポートネットワークのネットワークスライスを決定し得る。
【0122】
ネットワークスライスマッピング情報がサービス品質パラメータを含む例が説明のために使用される。第2のデバイスは、サービス品質パラメータとトランスポートネットワークスライス識別子との間の対応関係を事前に記憶し得る。このようにして、第2のパケットを受信した後、第2のデバイスは、第2のパケットをパースし、サービス品質パラメータを抽出し、次いで、対応関係に基づいて、第2のパケットに対応するトランスポートネットワークスライス識別子を決定して、トランスポートネットワークスライス識別子に対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定し得る。
【0123】
第2の可能な実装形態では、ネットワークスライスマッピング情報は、トランスポートネットワークのネットワークスライスに関する情報を含み、すなわち、ネットワークスライスマッピング情報は、サービス品質パラメータ識別子、VPN識別子、トランスポートネットワークスライス識別子、サービススライス識別子、およびリソーススライス識別子のうちのいずれか1つまたは複数を含む。第2のデバイスは、ネットワークスライスマッピング情報に基づいて、トランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを直接決定し得る。
【0124】
ネットワークスライスマッピング情報がサービス品質パラメータ識別子を含む例が、説明のために使用される。トランスポートネットワークを複数のネットワークスライスに分割するとき、第2のデバイスは、トランスポートネットワークの各ネットワークスライスに対応するサービス品質パラメータ識別子を決定するために、トランスポートネットワークの各ネットワークスライスのサービス品質パラメータを分析し得る。このようにして、第2のパケットを受信した後に、第2のデバイスは、第2のパケットをパースし、サービス品質パラメータ識別子を抽出し、次いで、トランスポートネットワークの複数のネットワークスライスから、第2のパケット中のサービス品質パラメータ識別子に対応するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定し得る。
【0125】
S206:第2のデバイスは、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって、第2のパケットを第3のデバイスに送信する。
【0126】
トランスポートネットワークのネットワークスライスを決定した後、第2のデバイスは、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって、第2のパケットを第3のデバイスに送信し得る。第3のデバイスは、トランスポートネットワークを介して第2のデバイスに接続されたネットワークデバイスであり得、例えば、トランスポートネットワーク内の別のネットワークデバイスであり得る。本出願のこの実施形態では、第2のデバイスが図1のネットワークデバイス131であるとき、第3のデバイスはネットワークデバイス132であり得る。第2のデバイスがネットワークデバイス134であるとき、第3のデバイスはネットワークデバイス133であり得る。
【0127】
トランスポートネットワークのネットワークスライスを決定した後、第2のデバイスは、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって、第2のパケットを第3のデバイスに送信し得る。ネットワークリソースは、帯域幅リソース、キャッシュリソース、およびキューリソースのうちのいずれか1つまたは複数を含み得る。
【0128】
本出願のこの実施形態で提供されるパケット転送方法では、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスとして機能する第2のデバイスにパケットを送信する前に、アクセスネットワーク内のネットワークデバイスまたはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスとして機能する第1のデバイスは、パケットのネットワークスライスマッピング情報を最初に決定し、パケット内でネットワークスライスマッピング情報を搬送し得る。このようにして、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスがパケットを受信する前に、第1のデバイスは、パケットを送信するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスによって満たされる必要がある条件(すなわち、ネットワークスライスマッピング情報)を事前に決定し、パケット内で条件を搬送し、パケットをトランスポートネットワーク内のネットワークデバイスに送信し得る。パケットを受信した後、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、パケットで搬送されたネットワークスライスマッピング情報に基づいて、パケットを送信するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスによって満たされる必要がある条件を決定し得る。このようにして、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスは、パケットを転送するために、ネットワークスライスマッピング情報を満たすとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを選択し得る。
【0129】
図5は、前述の実施形態における第1のデバイスの可能な構造の概略図である。デバイス500は、図2に示される例における第1のデバイスの機能を提供し得る。図5を参照されたい。ネットワークデバイス500は、取得ユニット501と、処理ユニット502と、送信ユニット503とを含む。これらのユニットは、前述の方法の例における第1のデバイスの対応する機能を提供し得る。取得ユニット501は、図2のS201を実行する際にデバイス500をサポートするように構成される。処理ユニット502は、図2のS202およびS203を実行する際にネットワークデバイス500をサポートするように構成される。送信ユニット503は、図2のS204を実行する際にネットワークデバイス500をサポートするように構成される。例えば、取得ユニット501は、第1のパケットを取得するように構成される。第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである。処理ユニット502は、第1のパケットに基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定し、第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成するように構成される。第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含む。送信ユニット503は、第2のパケットを第2のデバイスに送信するように構成される。第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである。ネットワークスライスマッピング情報は、第2のパケットを転送するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために使用される。具体的な実行プロセスについては、図2に示される前述の実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0130】
図6は、前述の実施形態における第2のデバイスの可能な構造の概略図である。デバイス600は、図2に示される例における第2のデバイスの機能を提供し得る。図6を参照されたい。ネットワークデバイス600は、取得ユニット601と、処理ユニット602と、送信ユニット603とを含む。これらのユニットは、前述の方法の例における第2のデバイスの対応する機能を提供し得る。例えば、取得ユニット601は、第1のデバイスから第2のパケットを受信するように構成される。第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含む。第1のデバイスは、アクセスネットワーク内またはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスであり、第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである。処理ユニット602は、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定するように構成される。送信ユニットは、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって第2のパケットを送信するように構成される。具体的な実行プロセスについては、図2に示される前述の実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0131】
本出願の実施形態では、ユニットへの分割は例であり、論理的な機能分割にすぎないことに留意されたい。実際の実装の際、別の分割方式があってもよい。本出願の実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよいし、ユニットの各々が物理的に単独で存在してもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。例えば、前述の実施形態では、取得ユニットおよび処理ユニットは、同じユニットであっても異なるユニットであってよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0132】
図7を参照されたい。本発明の一実施形態は、ネットワークシステム700を提供する。システム700は、前述の方法の実施形態におけるパケット転送方法およびパケット処理方法を実施するように構成される。システム700は、デバイス701およびデバイス702を含む。デバイス701は、図2に示される実施形態における第1のデバイスの機能を提供し得、デバイス702は、図2に示される実施形態における第2のデバイスの機能を提供し得る。具体的な実行プロセスについては、図2に示される前述の実施形態における対応するステップの詳細な説明を参照されたい。詳細はここでは再び説明されない。
【0133】
図8は、本出願の一実施形態によるデバイス800の構造の概略図である。図5のネットワークデバイス500および図6のネットワークデバイス600は、図8に示されたデバイスを使用することによって実装され得る。図8を参照されたい。デバイス800は、少なくとも1つのプロセッサ801と、通信バス802と、少なくとも1つのネットワークインターフェース804とを含む。任意選択で、デバイス800は、メモリ803をさらに含み得る。
【0134】
プロセッサ801は、本出願の解決策のプログラム実行を制御するための汎用中央処理装置(central processing unit、CPU)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、または1つもしくは複数の集積回路(integrated circuit、IC)であり得る。プロセッサは、本出願の実施形態において提供されるパケット転送方法およびパケット処理方法を実施するために、パケットを処理するように構成され得る。例えば、図2の第1のデバイスが図8に示されるデバイスを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、第1のパケットを取得し、第1のパケットに基づいてネットワークスライスマッピング情報を決定し、第1のパケットに基づいて第2のパケットを生成し、第2のパケットを第2のデバイスに送信するように構成され得、第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含む。第2のデバイスは、トランスポートネットワーク内のネットワークデバイスである。ネットワークスライスマッピング情報は、第2のパケットを転送するとともにトランスポートネットワークのものであるネットワークスライスを決定するために使用される。別の例では、図2の第2のデバイスが図8に示されるデバイスを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、第1のデバイスから第2のパケットを受信することであって、第2のパケットは、ネットワークスライスマッピング情報を含み、第1のデバイスはアクセスネットワークまたはモバイルコアネットワーク内のネットワークデバイスである、決定することと、ネットワークスライスマッピング情報に基づいてトランスポートネットワークの対応するネットワークスライスを決定することと、トランスポートネットワークのネットワークスライスに対応するネットワークリソースを使用することによって第2のパケットを送信することとを行うように構成され得る。具体的な機能実装については、方法の実施形態における第2のデバイスの処理部を参照されたい。
【0135】
通信バス802は、プロセッサ801と、ネットワークインターフェース804と、メモリ803との間で情報を送信するように構成される。
【0136】
メモリ803は、読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、または静的情報および命令を記憶し得る別のタイプの静的記憶デバイスであり得る。メモリ803は、代替的に、情報および命令を記憶し得るランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)または別のタイプの動的記憶デバイスであってもよいし、コンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read-only Memory、CD-ROM)もしくは別の光ディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスクなどを含む)、ディスク記憶媒体もしくは別の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造の形態で予想されるプログラムコードを搬送または記憶するように構成され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体であってもよい。しかしながら、メモリは、これに限定されるものではない。メモリ803は、独立して存在してもよく、通信バス802を介してプロセッサ801に接続される。代替的に、メモリ803およびプロセッサ801は、一緒に統合され得る。
【0137】
任意選択で、メモリ803は、本出願の解決策を実行するためのプログラムコードまたは命令を記憶するように構成され、プロセッサ801は、実行を制御する。プロセッサ801は、メモリ803に記憶されたプログラムコードまたは命令を実行するように構成される。プログラムコードは、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含み得る。任意選択で、プロセッサ801は、代替的に、本出願の解決策を実行するためのプログラムコードまたは命令を記憶してもよい。この場合、プロセッサ801は、メモリ803からプログラムコードまたは命令を読み取る必要はない。
【0138】
ネットワークインターフェース804は、トランシーバなどの装置であり得、別のデバイスまたは通信ネットワークと通信するように構成される。通信ネットワークは、イーサネット、無線アクセスネットワーク(RAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)などであり得る。本出願のこの実施形態では、ネットワークインターフェース804は、セグメントルーティングネットワーク内の別のノードによって送信されたパケットを受信するように構成されてもよいし、セグメントルーティングネットワーク内の別のノードにパケットを送信してもよい。ネットワークインターフェース804は、イーサネット(Ethernet)インターフェース、高速イーサネット(fast Ethernet、FE)インターフェース、ギガビットイーサネット(gigabit Ethernet、GE)インターフェースなどであってよい。
【0139】
具体的な実装の際、一実施形態において、デバイス800は、複数のプロセッサ、例えば、図8におけるプロセッサ801およびプロセッサ405を含み得る。プロセッサの各々は、シングルコアプロセッサ(シングルCPU)であってもよいし、マルチコアプロセッサ(マルチCPU)であってもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成された1つまたは複数のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0140】
図9は、本出願の一実施形態によるデバイス900の構造の概略図である。図2の第1のデバイスおよび第2のデバイスは、図9に示されるデバイスによって実装され得る。図9に示されるデバイスの構造の概略図に示されるように、デバイス900は、主制御基板と、1つまたは複数のインターフェースボードとを含む。主制御基板は、インターフェースボードに通信可能に接続される。主制御基板は、メイン処理ユニット(main processing unit、MPU)またはルートプロセッサカード(route processor card)とも呼ばれる。主制御基板は、CPUおよびメモリを含み、ルート計算、ならびにデバイス管理保守機能を含む、デバイス900内の各構成要素の制御および管理を担う。インターフェースボードは、ライン処理ユニット(line processing unit、LPU)またはラインカード(line card)とも呼ばれ、パケットを受信および送信するように構成される。いくつかの実施形態では、主制御基板は、バスを介してインターフェースボードと通信し、またはインターフェースボードは、バスを介して互いに通信する。いくつかの実施形態では、インターフェースボードは、スイッチングボードを介して互いに通信する。この場合、デバイス900は、スイッチングボードも含む。スイッチングボードは、主制御基板およびインターフェースボードに通信可能に接続され、インターフェースボード間でデータを転送するように構成される。スイッチングボードは、スイッチファブリックユニット(switch fabric unit、SFU)と呼ばれることもある。インターフェースボードは、CPU、メモリ、フォワーディングエンジン、およびインターフェースカード(interface card、IC)を含む。インターフェースカードは、1つまたは複数のネットワークインターフェースを含み得る。ネットワークインターフェースは、イーサネットインターフェース、FEインターフェース、GEインターフェースなどであってもよい。CPUは、メモリ、フォワーディングエンジン、およびインターフェースカードに通信可能に接続される。メモリは、フォワーディングテーブルを記憶するように構成される。フォワーディングエンジンは、メモリに記憶されたフォワーディング情報テーブルに基づいて、受信パケットを転送するように構成される。受信パケットの宛先アドレスがデバイス900のIPアドレスである場合、フォワーディングエンジンは、処理のために、パケットを主制御基板のCPUまたはインターフェースボードのCPUに送信する。受信パケットの宛先アドレスがデバイス900のIPアドレスでない場合、フォワーディングエンジンは、宛先アドレスに基づいてフォワーディング情報テーブルを検索する。宛先アドレスに対応する次のホップおよびアウトバウンドインターフェースが転送情報テーブルから見つかった場合、フォワーディングエンジンは、宛先アドレスに対応するアウトバウンドインターフェースにパケットを転送する。フォワーディングエンジンは、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)であってよい。インターフェースカードは、サブカードとも呼ばれ、インターフェースボード上に設置され得る。インターフェースカードは、光/電気信号をデータフレームに変換し、データフレームの有効性をチェックし、処理のためにデータフレームをフォワーディングエンジンまたはインターフェースボードのCPUに転送することを担う。いくつかの実施形態では、CPUはまた、汎用CPUに基づいてソフトウェア転送を実装するなど、フォワーディングエンジンの機能を提供し得るので、インターフェースボードにフォワーディングエンジンは必要とされない。いくつかの実施形態では、フォワーディングエンジンは、ASICまたはフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)を使用することによって実装され得る。いくつかの実施形態では、フォワーディングテーブルを記憶するメモリは、代替的に、フォワーディングエンジンに統合されてもよく、フォワーディングエンジンの一部として使用される。
【0141】
本出願の一実施形態は、プロセッサを含むチップシステムをさらに提供する。プロセッサはメモリに結合され、メモリはプログラムまたは命令を記憶するように構成される。プログラムまたは命令がプロセッサによって実行されると、チップシステムは、図2に示される実施形態における第1のデバイスまたは第2のデバイスの方法を実施することが可能になる。
【0142】
任意選択で、チップシステム内に1つまたは複数のプロセッサがあってもよい。プロセッサは、ハードウェアを使用することによって実装されてよいし、ソフトウェアを使用することによって実装されてよい。プロセッサがハードウェアを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、論理回路、集積回路などであり得る。プロセッサがソフトウェアを使用することによって実装されるとき、プロセッサは、汎用プロセッサであり得、メモリに記憶されたソフトウェアコードを読み取ることによって実装される。
【0143】
任意選択で、チップシステム内に1つまたは複数のメモリがあってもよい。メモリは、プロセッサと一体化されてもよいし、プロセッサとは別に配置されてもよい。これは、本出願において限定されない。例えば、メモリは、非一時的プロセッサ、例えば、読取り専用メモリ(ROM)であり得る。メモリおよびプロセッサは、同じチップに統合されてもよいし、異なるチップに別々に配置されてもよい。メモリのタイプ、ならびにメモリおよびプロセッサを配置する方式は、本出願では特に限定されない。
【0144】
例えば、チップシステムは、FPGA、ASIC、システムオンチップ(system on chip、SoC)、CPU、NP。デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラユニット(microcontroller unit、MCU)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、または別の集積チップであってよい。
【0145】
前述の方法の実施形態におけるステップは、ハードウェア集積論理回路またはプロセッサ内のソフトウェアの形態の命令を使用することによって完了され得ることを理解されたい。本出願の実施形態を参照して開示される方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行されてもよいし、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせによって実行されてもよい。
【0146】
本出願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、前述の実施形態における方法を実行することが可能になる。
【0147】
本出願の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面では、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語は、同様の物体を区別することが意図されるが、必ずしも特定のシーケンスまたは順序を示すものではない。そのように呼ばれるデータは、適切な状況では交換可能であり、したがって、本明細書で説明される実施形態は、本明細書で図示または説明する順序以外の順序で実装され得ることを理解されたい。加えて、「含む(include)」、「有する(have)」という用語、およびそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図される。例えば、ステップまたはユニットのリストを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、明示的に列挙されたステップまたはユニットに必ずしも限定されるのではなく、明示的に列挙されていない、またはプロセス、方法、製品、もしくはデバイスに固有ではない他のステップまたはユニットを含み得る。
【0148】
本出願では、「少なくとも1つの項目(部分)」は1つまたは複数を意味し、「複数の(a plurality of)」は2つ以上を意味する。「以下のうちの少なくとも1つの項目(部分)」またはそれに類似した表現は、単数の項目(部分)または複数の項目(部分)の任意の組み合わせを含む、これらの項目の任意の組み合わせを指す。例えば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つの項目(部分)は、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、b、およびcを表し得、ここで、a、b、およびcは、単数であても複数であってもよい。本出願では、「Aおよび/またはB」は、Aのみ、Bのみ、ならびにAおよびBを含むとみなされる。
【0149】
便利で簡潔な説明の目的のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが当業者によって明確に理解され得、詳細はここでは再び説明されない。
【0150】
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方式で実装され得ることを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は例にすぎない。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理モジュール分割であり、実際の実装形態では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素が別のシステムに結合されたり統合されてもよいし、一部の特徴が無視されたり、実行されなかったりしてもよい。加えて、表示または議論された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通して実装され得る。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的、機械的、または他の形態で実装され得る。
【0151】
別個の部分として説明されるユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示される部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1つの位置に配置されてもよいし、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の要件に基づいて取得され得る。
【0152】
加えて、本出願の実施形態におけるモジュールユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよいし、ユニットの各々が物理的に単独で存在してもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、ソフトウェアモジュールユニットの形態で実装されてもよい。
【0153】
統合されたユニットがソフトウェアモジュールユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、統合されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。そのような理解に基づいて、本質的に本出願の技術的解決策、または従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の全部もしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に、本出願の実施形態において説明される方法のステップのすべてまたはいくつかを実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能ハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0154】
当業者は、前述の1つまたは複数の例において、本発明において説明された機能が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実装され得ることを認識すべきである。機能がソフトウェアによって実装されるとき、前述の機能は、コンピュータ可読媒体に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体内の1つもしくは複数の命令もしくはコードとして送信され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み、通信媒体は、コンピュータプログラムがある場所から別の場所に送信されることを可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータにアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得る。
【0155】
本発明の目的、技術的解決策、および有益な効果は、前述の具体的な実装形態においてさらに詳細に説明される。前述の説明は、本発明の具体的な実装形態にすぎないことを理解されたい。
【0156】
結論として、前述の実施形態は、本出願の技術的解決策を説明することを意図しているにすぎず、本出願を限定することを意図していない。本出願は、前述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、本出願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態において説明された技術的解決策に対して依然として修正を行うことができ、またはそのいくつかの技術的特徴に対して同等の置換を行うことができることを理解すべきである。
図1
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図9