(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-03
(45)【発行日】2025-03-11
(54)【発明の名称】自動二輪車に装着する被服
(51)【国際特許分類】
B62J 23/00 20060101AFI20250304BHJP
【FI】
B62J23/00 F
B62J23/00 A
(21)【出願番号】P 2024116818
(22)【出願日】2024-07-22
(62)【分割の表示】P 2022028754の分割
【原出願日】2022-02-27
【審査請求日】2024-07-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】722000885
【氏名又は名称】井上 太志
(72)【発明者】
【氏名】井上 太志
【審査官】宇佐美 琴
(56)【参考文献】
【文献】実公昭47-031619(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 17/06,19/00,21/00,23/00
A41D 3/04- 3/06,13/05,13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車のレッグシールドに装着する被服であって、
前記被服は、
逆U字型であり
前記被服の背面の上側の
車幅方向両外側に
、レッグシールドの上コーナー(20)に被せるための上ポケット(11)を備え、
前記被服の背面の下側の
車幅方向両外側に
、レッグシールドの下コーナー(21)に被せるための下ポケット(13)を備えることを特徴とする装飾を目的とする被服。
【請求項2】
前記被服の上側の
車幅方向両外側を接続する上ベルト(12)を備え、
前記被服の下側の
車幅方向両外側を接続する下ベルト(14)を備えていることを特徴とする請求項1記載の装飾を目的とする被服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の保護や装飾が用途である被服が、多くの場合、容易に人体の外観を変えられることに着目し、その用途の範囲を自動二輪車という非人体にまで拡げた被服に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動二輪車の外観を変える手段として、塗装、パーツの追加・変更・除去、デザインを印刷されたフィルムを貼る等がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動二輪車の外観を変える従来の手段は、手間が掛かることが多い。そこで、被服の特徴を活かした容易な手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、以下の手段を提供する。
手段1として、
自動二輪車のレッグシールドに装着する被服であって、
前記被服は、逆U字型であって、
前記被服の背面の上側の車幅方向両外側に、レッグシールドの上コーナー(20)に被せるための上ポケット(11)を備え、
前記被服の背面の下側の車幅方向両外側に、レッグシールドの下コーナー(21)に被せるための下ポケット(13)を備えることを特徴とする装飾を目的とする被服
を提供する。
手段2として、
前記被服の上側の車幅方向両外側を接続する上ベルト(12)を備え、
前記被服の下側の車幅方向両外側を接続する下ベルト(14)を備えていることを特徴とする手段1記載の装飾を目的とする被服
を提供する。
被服になる素材を、自動二輪車の装着部に合う形状へと加工し、正面に装飾のためのデザインを施し被服本体とする。そこに装着具を取付ける。装着具は、自動二輪車に対しての被服の着脱が容易にできる、且つ、自動二輪車の走行を妨げず、走行時における風圧や振動等の影響に耐えるものである
被服の装着具だけでは強い装着力が得られない場合には、車体側に装着補助具を取付けて装着力を強化する。装着補助具の取付け方は、車体のボルトやネジを利用する方法、または、車体に穴を空ける等の加工を施す方法がある。以上を特徴とする自動二輪車に装着する被服である。
【発明の効果】
【0005】
本発明には以下の効果がある。
(1)自動二輪車の外観を容易に変えられるので手間が省ける。
(2)自動二輪車の走行を妨げず、走行時における風圧や振動等の影響に耐え装着を維持するので安全である。
(3)車体側に装着補助具を取付ける場合においても、最初の手間で済む。
(4)被服であるので、縫製に関わる既存の豊富な資源を利用できる。
(5)洗うことができる。
(6)数着所持すれば、自動二輪車の着せ替えを楽しむことができる。
(7)本発明を使いたいから、自動二輪車を購入するという逆転現象も考えられる。
(8)車種により様々なレッグシールがあるので、それに応じて被服のバリエーションも増える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施例1における本発明の正面図と背面図である。
【
図2】実施例1における装着部であるレッグシールド単体正面図と背面斜視図である。
【
図3】実施例1における本発明装着後の正面図と背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0007】
以下、本発明を自動二輪車用レッグシールドに装着する場合の実施の形態を説明する。
(1)素材のデニム生地を装着部であるレッグシールドに合う形状へと加工し、正面にデニムパンツのデザインを施して、被服本体10が作られる。
(2)被服本体10の背面に上ポケット11が取付けられている。ポケットの素材はデニム生地である。
(3)被服本体10の背面に上ベルト12が取付けられている。ベルトはカムロック式である。
(4)被服本体10の背面に下ベルト14が取付けられている。ベルトはカムロック式である。
(5)被服本体10の背面に下ポケット13が取付けられている。ポケットの素材はデニム生地である。
(6)被服本体10の背面にストッパー17が取付けられている。ストッパーの素材は、ポリエチレンである。
(7)被服本体10の穴用留め具取付け部15に穴用留め具16が取付けられている。留め具はコイルバネ付きフックである。
(8)被服本体10の支柱用留め具取付け部18に支柱用留め具19が取付けられている。留め具はコイルバネ付きフックである。
(9)洗うことを想定して、装着具の硬質な部分は、取り外せる仕組みである。
本発明は、以上の構成よりなっている。
留め具の種類は、現状のフックよりも外れにくいものに変えてもよい。
実施例では使用していない磁石やクリップも今後の被服制作に取り入れる予定である。
穴用留め具取付け部15、支柱用留め具取付け部18をストッパー17のような形状にしてもよい。
穴22と支柱23の一方のみを備える車種があるので、不要な留め具取付け部と留め具は構成から除外するか、留め具取付け部をストッパーに置き換えてもよい。
【0008】
装着は以下の手順で行う。
(1)上ベルト12をバックルから外す。
(2)下ベルト14をバックルから外す。
(3)本発明の背面をレッグシールドの正面に合わせる。
(4)上ポケット11をレッグシールドの上コーナー20に被せる。
(5)下ポケット13をレッグシールドの下コーナー21に被せる。
(6)ストッパー17をレッグシールドの内側に引っ掛けるように当てる。
(7)穴用留め具取付け部15をレッグシールドの内側に折り曲げて、穴用留め具16を穴22の縁に留める。
(8)支柱用留め具取付け部18をレッグシールドの内側に折り曲げて、支柱用留め具19を支柱23に留める。
(9)下ベルト14を締める。
(10)上ベルト12を締める。
【符号の説明】
【0009】
10 被服本体
11 上ポケット
12 上ベルト
13 下ポケット
14 下ベルト
15 穴用留め具取付け部
16 穴用留め具
17 ストッパー
18 支柱用留め具取付け部
19 支柱用留め具
20 自動二輪車用レッグシールドの上コーナー
21 自動二輪車用レッグシールドの下コーナー
22 自動二輪車用レッグシールドに空けたメンテナンス用の穴
23 自動二輪車用レッグシールドを車体のエンジン部へ固定するための支柱
24 エンジン略図