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特許7644327情報処理システム、プログラム、及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-04
(45)【発行日】2025-03-12
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250305BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024165681
(22)【出願日】2024-09-24
(62)【分割の表示】P 2024106505の分割
【原出願日】2024-07-02
【審査請求日】2024-10-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523159030
【氏名又は名称】株式会社AIDAO
(72)【発明者】
【氏名】村田 光司
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-032278(JP,A)
【文献】特開2024-000410(JP,A)
【文献】特開2022-070403(JP,A)
【文献】特開2012-141782(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記入力データ又は前記入力データに含まれるキーワードを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記添削結果に類似した内容が含まれているか否かにより前記添削結果が既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
既知情報を記憶するステップと、
第1のユーザから入力データを受け付けるステップと、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させるステップと、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付けるステップと、
前記入力データ又は前記入力データに含まれるキーワードを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記添削結果に類似した内容が含まれているか否かにより前記添削結果が既知であるか否かを判定するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
既知情報を記憶するステップと、
第1のユーザから入力データを受け付けるステップと、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させるステップと、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付けるステップと、
前記入力データ又は前記入力データに含まれるキーワードを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記添削結果に類似した内容が含まれているか否かにより前記添削結果が既知であるか否かを判定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザからの質問やリクエストに対して、機械が自動で応答するための技術が発展し、bot等の自動応答サービスとして提供されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-3533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動応答サービスによる応答が好ましいものかどうかを管理することは難しく、より効果的に情報を管理することが求められている。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、効果的に情報を管理することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、情報処理システムであって、既知情報を記憶する既知情報記憶部と、第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みモデルに与えて出力データを出力させる処理部と、前記第1のユーザとは異なる第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かを判定する既知判定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、効果的に情報を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。
図2】質問管理テーブル311の構成例を示す図である。
図3】応答管理テーブル312の構成例を示す図である。
図4】添削結果管理テーブル313の構成例を示す図である。
図5】質問評価管理テーブル314の構成例を示す図である。
図6】添削内容評価管理テーブル315の構成例を示す図である。
図7】質問者管理テーブル316の構成例を示す図である。
図8】添削者管理テーブル317の構成例を示す図である。
図9】学習部224による処理の流れを示す図である。
図10】質問品質判定部225による処理の流れを示す図である。
図11】添削品質判定部226による処理の流れを示す図である。
図12】質問したユーザに対するインセンティブの算出処理の流れを示す図である。
図13】応答を添削したユーザに対するインセンティブの算出処理の流れを示す図である。
図14】コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みモデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
前記第1のユーザとは異なる第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報処理システムであって、
ユーザが専門家であるか否かを記憶する専門家記憶部を備え、
前記出力部は、前記専門家記憶部を参照して、前記専門家を前記第2のユーザとして特定し、特定した前記第2のユーザにのみ前記出力データを出力し、
前記第2のユーザにより添削された前記添削結果を前記第1のユーザに閲覧可能に出力すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目3]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記添削結果に対して第3のユーザからの評価を受け付ける添削評価受付部をさらに備え、
前記出力部は、前記第3のユーザに対して閲覧可能に前記入力データ及び前記添削結果を出力し、
前記添削結果受付部は、複数の前記第2のユーザから前記添削結果を受け付け、
前記更新部は、前記評価に応じて前記添削結果を選択し、選択した前記添削結果を用いて前記学習済みモデルを更新すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目4]
項目3に記載の情報処理システムであって、
少なくとも前記評価に応じた値を集計して前記添削結果の品質を決定する添削品質判定部をさらに備え、
前記更新部は、前記品質に応じて前記添削結果の少なくとも一部を選択すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目5]
項目4に記載の情報処理システムであって、
前記添削品質判定部は、少なくとも前記集計値と、前記添削結果を閲覧した前記第3のユーザの数とに応じて前記品質を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目6]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記入力データに対して第3のユーザから評価を受け付ける入力評価受付部をさらに備え、
前記出力部は、前記第2のユーザと、前記第3のユーザとに閲覧可能に前記入力データを出力し、
前記更新部は、前記評価が所定の基準を満たす前記入力データと、前記入力データに対応する前記出力データの前記添削結果とを用いて前記学習済みモデルを更新すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目7]
項目6に記載の情報処理システムであって、
前記入力評価受付部は、複数の前記第3のユーザから前記評価を受け付け、
少なくとも前記評価に応じて前記入力データの品質を決定する入力品質判定部をさらに備え、
前記更新部は、前記品質が所定の基準を満たす前記入力データと、前記添削結果とを用いて前記学習済みモデルを更新すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目8]
項目7に記載の情報処理システムであって、
前記入力品質判定部は、少なくとも前記評価と、前記入力データを閲覧した前記第3のユーザの数との少なくともいずれかに応じて前記品質を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目9]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記添削結果に対して第3のユーザからの評価を受け付ける添削評価受付部と、
少なくとも前記評価に応じた評価値の集計値と、前記添削結果を閲覧した前記第3のユーザの数とに応じて前記添削結果の品質である添削品質を決定する添削品質判定部と、
前記入力データに対して第3のユーザから評価を受け付ける入力評価受付部と、
少なくとも前記評価に応じた評価値の集計値と、前記入力データを閲覧した前記第3のユーザの数とに応じて前記入力データの品質である入力品質を決定する入力品質判定部と、
をさらに備え、
前記出力部は、前記第2のユーザと第3のユーザとに閲覧可能に前記入力データ及び前記添削結果を出力し、
前記更新部は、前記入力品質が第1の所定値以上の前記入力データと、前記添削品質が第2の所定値以上の前記添削結果とを用いて前記学習済みモデルを更新すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目10]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記添削結果を提供した前記第2のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目11]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記入力データを提供した前記第1のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目12]
項目3に記載の情報処理システムであって、
前記第3のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目13]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記更新部は、前記添削結果が公開情報であるか否かを判定し、前記添削結果が公開情報でない場合に、前記添削結果を用いて前記学習済みモデルを更新すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目14]
既知情報を記憶するステップと、
第1のユーザから入力データを受け付けるステップと、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みモデルに与えて出力データを出力させるステップと、
前記第1のユーザとは異なる第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付けるステップと、
前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かを判定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
[項目15]
既知情報を記憶するステップと、
第1のユーザから入力データを受け付けるステップと、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みモデルに与えて出力データを出力させるステップと、
前記第1のユーザとは異なる第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付けるステップと、
前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かを判定するステップと、
をコンピュータが実行する方法。
[項目16]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されていない場合に、前記添削結果を前記既知情報記憶部に追加する更新部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目17]
<既知判定:DBに登録があるか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かにより、前記添削結果が既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目18]
<既知判定:入力データの検索結果に添削が類似しているか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記入力データ又は前記入力データに含まれるキーワードを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記添削結果に類似した内容が含まれているか否かにより前記添削結果が既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目19]
<既知判定:添削結果を検索して類似した検索結果があるか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果を検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記添削結果に類似した内容が含まれているか否かにより前記添削結果が既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目20]
<質問の既知判定:DB登録あるか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かを判定する既知判定部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目21]
項目20に記載の情報処理システムであって、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目22]
<質問の既知判定:質問を検索して類似した検索結果があるか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
を備え、
前記入力データ又は前記入力データに含まれるキーワードを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記添削結果に類似した内容が含まれているか否かにより前記添削結果が公開情報であるか否かを判定すること、
ることを特徴とする情報処理システム。
[項目23]
<インセンティブ:添削者、量のみ>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果を提供した前記第2のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第2のユーザが提供した前記添削結果の数に応じた値である添削積極性に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目24]
項目23に記載の情報処理システムであって、
前記添削結果に対して第3のユーザからの評価値を受け付ける添削評価受付部を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第2のユーザが提供した前記添削結果に対する前記第3のユーザからの前記評価値の集計値に応じた値である添削品質と、前記添削積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目25]
項目24に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記添削結果について、前記第2のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である評価者品質と、前記添削品質と、前記添削積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目26]
<インセンティブ:質問者、量のみ>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記入力データを提供した前記第1のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第1のユーザが提供した前記入力データの数に応じた値である質問積極性に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目27]
項目26に記載の情報処理システムであって、
前記入力データに対して第3のユーザから評価値を受け付ける入力評価受付部を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第1のユーザが提供した前記入力データに対する前記第3のユーザからの前記評価値の集計値に応じた値である質問品質と、前記質問積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目28]
項目27に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記質問について、前記第1のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である質問者品質と、前記質問品質と、前記質問積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目29]
<インセンティブ:評価者>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果を提供した前記第2のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
前記添削結果に対して第3のユーザからの評価値を受け付ける添削評価受付部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第3のユーザが提供した前記評価値の数に応じた値である評価積極性に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目30]
項目29に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記添削結果について、前記第3のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である評価者品質と、前記評価積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目31]
<インセンティブ:添削者、添削の早さ>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果を提供した前記第2のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記出力データが出力されてから、当該出力データに対する前記添削結果を受け付けるまでの早さに応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目32]
<インセンティブ:評価者、添削の評価の早さ>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果に対して第3のユーザからの評価を受け付ける添削評価受付部と、
前記添削結果を評価した前記第3のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記添削結果を受け付けてから、当該添削結果に対する前記評価値を受け付けるまでの早さに応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目33]
<インセンティブ:評価者、質問の評価>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記入力データに対して第3のユーザからの評価値を受け付ける評価受付部と、
前記評価値を提供した前記第3のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第3のユーザが提供した前記評価値の数に応じた値である評価積極性に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目34]
項目33に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記入力データについて、前記第3のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である評価者品質と、前記評価積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目35]
<インセンティブ:評価者、応答の評価>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記出力データに対して第3のユーザからの評価値を受け付ける評価受付部と、
前記評価値を提供した前記第3のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第3のユーザが提供した前記評価値の数に応じた値である評価積極性に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目36]
項目35に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記出力データについて、前記第3のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である評価者品質と、前記評価積極性と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目37]
<インセンティブ:質問者、質問の閲覧数>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記入力データを提供した前記第1のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第1のユーザが提供した前記入力データの閲覧数に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目38]
項目37に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、前記第1のユーザが提供した前記入力データの数に応じた値である質問積極性と、前記閲覧数とに応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目39]
項目38に記載の情報処理システムであって、
前記入力データに対して第3のユーザから評価値を受け付ける入力評価受付部を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第1のユーザが提供した前記入力データに対する前記第3のユーザからの前記評価値の集計値に応じた値である質問品質と、前記質問積極性と、前記閲覧数と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目40]
項目39に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記質問について、前記第1のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である質問者品質と、前記質問品質と、前記質問積極性と、前記閲覧数と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目41]
<インセンティブ:添削者、添削の閲覧数>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに関連する前記既知情報及び前記入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、
第2のユーザから前記出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、
前記添削結果を提供した前記第2のユーザに対してインセンティブを与えるインセンティブ付与部と、
を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第2のユーザが提供した前記添削結果の閲覧数に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目42]
項目41に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、前記第2のユーザが提供した前記添削結果の数に応じた値である添削積極性と、前記閲覧数と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目43]
項目42に記載の情報処理システムであって、
前記添削結果に対して第3のユーザからの評価値を受け付ける添削評価受付部を備え、
前記インセンティブ付与部は、前記第2のユーザが提供した前記添削結果に対する前記第3のユーザからの前記評価値の集計値に応じた値である添削品質と、前記添削積極性と、前記閲覧数と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目44]
項目43に記載の情報処理システムであって、
前記インセンティブ付与部は、同一の前記添削結果について、前記第2のユーザが提供した所定の前記評価値と同じ前記評価値を提供した前記第3のユーザの数に応じた値である評価者品質と、前記添削品質と、前記添削積極性と、前記閲覧数と、に応じて前記インセンティブの量を決定すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目45]
<人力回答の既知判定:DBに登録あるか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
第2のユーザから前記入力データに対する応答データを受け付ける応答データ受付部と、
前記応答データに一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かにより、前記応答データが既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目46]
<人力回答の既知判定:入力データの検索結果に人力回答が類似しているか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
第2のユーザから前記入力データに対する応答データを受け付ける応答データ受付部と、
前記入力データ又は前記入力データに含まれるキーワードを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記応答データに類似した内容が含まれているか否かにより前記応答データが既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目47]
<人力回答の既知判定:人力回答を検索して類似した検索結果があるか>
既知情報を記憶する既知情報記憶部と、
第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、
第2のユーザから前記入力データに対する応答データを受け付ける応答データ受付部と、
前記応答データを検索エンジンに与えて検索結果を取得し、取得した前記検索結果に前記応答データに類似した内容が含まれているか否かにより前記応答データが既知であるか否かを判定する既知判定部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【0010】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。本実施形態の情報処理システムは、応答装置2を含んで構成される。応答装置2は、ユーザ端末1と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0011】
ユーザ端末1は、ユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末1は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどとすることができる。ユーザ端末1では、WEBブラウザやアプリが動作しており、ユーザはWEBブラウザやアプリを介して応答装置2にアクセスすることができる。
【0012】
応答装置2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0013】
本実施形態の情報処理システムでは、応答装置2が、質問に対する回答を生成するための基礎となるナレッジ(既知情報)を蓄積しており、この既知情報に基づいて、機械学習による学習済みの機械学習モデル(学習済みモデル)を用いてあるユーザ(質問者)からの質問に対する回答を生成し、この回答に対して、質問をしたユーザ以外のユーザ(添削者)から添削を受け付けるようにしている。本実施形態では、機械学習モデルは大規模言語モデル(LLM)を想定しており、この機械学習モデルを用いることにより回答となるデータを生成することができる。なお、本実施形態では、質問に対する回答(応答)を生成するといういわゆるQAタスクを想定するが、QAタスクの形態に限らず、何らかの入力を機械学習モデルに与えて出力させる形態であればよい。すなわち、本実施形態における「質問」は、学習モデルに対する「入力」、「回答」は学習モデルからの「出力」と把握することができる。
【0014】
本実施形態において、添削者は、質問者とは異なるユーザであり、質問を評価する評価者は質問者とは異なるユーザであり、添削結果を評価する評価者は添削者とは異なるユーザであることを想定する。なお、添削者は質問者と同一であってもよいし、添削者の一部に質問者が含まれるようにしてもよい。評価者と質問者、添削者が同一人物であってもよいし、評価者の一部に質問者や添削者が含まれるようにしてもよい。質問者は1人であっても複数人であってもよい。添削者は1人であっても複数人であってもよい。評価者は1人であっても複数人であってもよい。
【0015】
<ソフトウェア構成>
図1に示すように、ユーザ端末1は、質問入力部111、応答内容表示部112、質問評価入力部113、応答添削入力部114、添削結果表示部115、添削評価入力部116、質問品質判定結果表示部117、添削品質判定結果表示部118、インセンティブ付与数表示部119を備える。
【0016】
図1に示すように、応答装置2は、ユーザ端末1とのデータ送受信を行うWEBサーバ21、ミドルウェアとして機能するAPサーバ22、データベースを管理するDBサーバ23を備える。なお、この構成は一例に過ぎず、応答装置2は、1つ又は2つのコンピュータにより構成するようにしてもよい。また、応答装置2は、4つ以上のコンピュータにより構成するようにしてもよい。
【0017】
DBサーバ23は、データ記憶部231、学習済みモデル記憶部232、閲覧ログ記憶部233、既知情報記憶部234を備える。
【0018】
WEBサーバ21は、質問受付部211、応答内容表示部212、質問評価受付部213、添削結果受付部214、添削結果表示部215、添削評価受付部216、質問品質判定結果表示部217、添削品質判定結果表示部218、インセンティブ付与数表示部219、閲覧ログ取得部220を備える。
【0019】
APサーバ22は、応答部221、応答コンテンツ作成部222、添削結果コンテンツ作成部223、学習部224、質問品質判定部225、添削品質判定部226、インセンティブ付与数算出部227を備える。
【0020】
DBサーバ23が備えるデータ記憶部231は、質問管理テーブル311、応答管理テーブル312、添削結果管理テーブル313、質問評価管理テーブル314、添削内容評価管理テーブル315、質問者管理テーブル316、添削者管理テーブル317を備える。
【0021】
質問管理テーブル311は、質問をするユーザ(質問者)から受け付けた質問に関する情報(以下、質問情報という。)を管理するためのテーブルである。図2は、質問管理テーブル311の構成例を示す図である。質問管理テーブル311に管理されるレコード(質問情報)は、質問を特定するための情報(質問ID)、質問したユーザを特定する情報(質問者ID)、及び質問内容を含む。
【0022】
応答管理テーブル312は、ユーザ(質問者)からの質問に対して自動応答した内容に関する情報(以下、応答情報という。)を管理するためのテーブルである。図3は、応答管理テーブル312の構成例を示す図である。応答管理テーブル312に登録されるレコード(応答情報)は、質問を特定する質問ID、応答を特定するための情報(応答ID)、及び応答内容を含む。
【0023】
添削結果管理テーブル313は、自動応答した内容(応答内容)に対して、ユーザ(添削者)から受け付けた添削結果に関する情報(以下、添削結果情報という。)を管理するためのテーブルである。図4は、添削結果管理テーブル313の構成例を示す図である。添削結果管理テーブル313に管理されるレコード(添削結果情報)は、応答を特定する応答ID、添削を行ったユーザを特定する情報(添削者ID)、添削結果を特定するための情報(添削ID)、及び添削内容を含む。
【0024】
質問評価管理テーブル314は、質問の品質についてのユーザ(評価者)からの評価に関する情報(以下、質問評価情報という。)を管理するためのテーブルである。図5は、質問評価管理テーブル314の構成例を示す図である。質問評価管理テーブル314に管理されるレコード(質問評価情報)は、質問を特定する質問ID、質問に対して、少なくとも質問したユーザとは異なるユーザ(質問したユーザが含まれていたとしても許容することができる。)から受け付けた評価(本実施形態では、質問内容について「いいね」を付けたユーザの数を評価数とする。)、質問の閲覧数、及び評価数及び閲覧数を考慮して判定されるスコア(品質評価スコア)を含む。すなわち、本実施形態では、ユーザから受け付けた評価と、その評価に基づいて決定されたスコア(最終評価)との両方を質問評価情報で管理する。なお、評価については、評価者が例えば星1~5などのスコアを設定したスコア値としてもよい。また、ユーザ(評価者)からの評価値ではなく、所与のルールや関数などに基づいて自動計算する値であってもよい。例えば、機械学習モデルが当該質問や当該添削結果を引用した回数を評価値とすることができる。また、コメントなどのテキストデータや音声データ、画像データなどを評価として与えることもでき、この場合、テキストデータや音声データ、画像データを分類器で分類するなどにより、評価の内容について評価値を推定することができる。
【0025】
添削内容評価管理テーブル315は、添削内容の品質についての評価に関する情報(以下、添削内容評価情報という。)を管理するためのテーブルである。図6は、添削内容評価管理テーブル315の構成例を示す図である。添削内容評価管理テーブル315に管理されるレコード(添削内容評価情報)は、添削内容を特定するための情報(添削ID)、添削内容に対して、少なくとも添削したユーザ以外のユーザから受け付けた評価(本実施形態では、添削内容について「いいね」を付けたユーザの数を評価数とする。)、添削内容の閲覧数、評価数及び閲覧数を考慮して判定されるスコア(品質評価スコア)を含む。すなわち、本実施形態では、ユーザから受け付けた評価と、その評価に基づいて決定されたスコア(最終評価)との両方を添削内容評価情報で管理する。なお、評価は、「いいね」の数に限らず、「役にたった」ボタンが押下された回数などとしてもよいし、評価者が例えば星1~5などのスコアを設定したスコア値としてもよい。また、ユーザ(評価者)からの評価値ではなく、所与のルールや関数などに基づいて自動計算する値であってもよい。例えば、機械学習モデルが当該質問や当該添削結果を引用した回数を評価値とすることができる。また、コメントなどのテキストデータや音声データ、画像データなどを評価として与えることもでき、この場合、テキストデータや音声データ、画像データを分類器で分類するなどにより、評価の内容について評価値を推定することができる。
【0026】
質問者管理テーブル316は、質問したユーザに関する情報(以下、質問者情報という。)を管理するためのテーブルである。図7は、質問者管理テーブル316の構成例を示す図である。質問者管理テーブル316に管理されるレコード(質問者情報)は、質問したユーザを特定する情報(質問者ID)、質問を特定する質問ID、当該ユーザによる質問について獲得された品質評価スコア、当該ユーザが評価した他者の質問を特定する質問IDを含む。
【0027】
添削者管理テーブル317は、添削したユーザに関する情報(以下、添削者情報という。)を管理するためのテーブルである。図8は、添削者管理テーブル317の構成例を示す図である。添削者管理テーブル317に管理されるレコード(添削者情報)は、添削したユーザを特定する情報(添削者ID)、添削結果を特定する添削ID、当該ユーザによる添削について獲得された品質評価スコア、当該ユーザが評価した他者の添削結果を特定する添削IDを含む。
【0028】
DBサーバ23が備える学習済モデル記憶部232は、学習済の機械学習モデル(モデルを構成するパラメータ)を記憶する。機械学習モデルは、例えば、外部で学習された学習済モデルを利用することができる。なお、学習済の機械学習モデルをDBサーバ23が備えず、他のサーバが提供するAPI等を利用してもよい。本実施形態では、学習済モデルは大規模言語モデル(LLM)であり、入力されたプロンプトに対して回答を生成する生成器であることを想定する。なお、大規模言語モデルを使用した生成器をAPIなどにより提供する外部サーバにプロントを送信し、外部サーバが大規模言語モデル及びプロンプトに応じて生成した結果を受信するようにしてもよい。
【0029】
DBサーバ23が備える閲覧ログ記憶部233には、ユーザがユーザ端末1上で質問や添削内容を閲覧したログが記憶される。閲覧ログは、一般的なアクセスログとすることができる。閲覧ログは、質問IDや添削IDに対して何回閲覧がなされたかを集計できるのに必要十分な情報を有するものとする。
【0030】
DBサーバ23が備える既知情報記憶部234には、任意の情報(以下、既知情報という。)を記憶することができる。本実施形態では、既知情報は、テキストデータであることを想定するが、画像データや音声データなどとすることも可能である。既知情報記憶部234は、既知情報を格納したファイルを記憶するファイル記憶部と、既知情報を埋め込み処理したベクトルデータを記憶するベクターストアとを備えることができる。ファイル記憶部は、例えば、ファイルシステムやオブジェクトデータベースなどとすることができる。ファイル記憶部は、他のファイルサーバに既知情報のファイルを格納し、他のファイルサーバから既知情報を読み出す処理を行う機能部として構成してもよい。ベクターストアは、既知情報を特定する情報(以下、既知情報IDという。一意の情報であればよく、IDとして発行した数値や文字列であってもよいし、例えば、ファイルへのパスやURLであってもよい。)と、ベクトルデータとを対応付けて記憶することができる。1つの既知情報を分割したチャンクごと埋め込み処理を行い、複数のベクトルデータを1つの既知情報IDに対応付けて記憶することができる。既知情報記憶部234は、既知情報の作成者及び/又は提供者を示すユーザIDを対応付けて記憶することができる。例えば、ベクターストアが、作成者を示すユーザID及び/又は提供者を示すユーザIDと、既知情報IDと、ベクトルデータとを対応付けて記憶するようにしてもよいし、作成者を示すユーザID及び/又は提供者を示すユーザIDと既知情報IDとを対応付ける、提供者既知情報対応テーブルを備えるようにしてもよい。また、既知情報には、質問を特定する情報を対応付けてもよい。既知情報記憶部234は、例えば、既知情報を特定する既知情報IDと、質問を特定する質問IDとを対応付ける質問既知情報対応テーブルを備えるようにすることができる。
【0031】
==質問に対する応答==
ユーザ端末1の質問入力部111は、ユーザから質問の入力を受け付ける。本実施形態では、質問は、テキストデータであることを想定するが、質問を、画像データや音声データなどとすることも可能である。質問入力部111は、ユーザから受け付けた質問を応答装置2に送信する。質問入力部111は、例えば、HTTPのリクエストに付帯させて質問を送信することができる。
【0032】
WEBサーバ21の質問受付部211は、ユーザ端末1から送信される質問を受け付けることができる。質問受付部211は、例えば、HTTPリクエストにエンコードされた質問をデコードし、デコードした質問をAPサーバ22に送信することができる。
【0033】
APサーバ22の応答部221は、WEBサーバ21から質問を受信すると、DBサーバ23の学習済モデル記憶部232に記憶されている機械学習モデルに対して質問を含むプロンプトを与えて質問に対する応答を生成し、生成した応答を応答コンテンツ作成部222に送信する。応答部221はまた、デコードした質問を質問内容に設定し、質問をしたユーザ端末1のユーザを示す質問者IDを設定し、新たな質問IDを生成して質問情報を作成し、作成した質問情報を、DBサーバ23のデータ記憶部231が備える質問管理テーブル311に登録することができる。本実施形態では、応答部221は、いわゆるRAG(Retrieval-Augmented Generation)により応答を生成させる。すなわち、応答部221は、質問に類似する既知情報を既知情報記憶部234から検索し、検索した既知情報と質問とを含むプロンプトを学習済モデルに与えて、応答を生成させることができる。プロンプトには、既知情報に基づいて質問に対する回答を生成する旨の指示を含めることができる。
【0034】
APサーバ22の応答コンテンツ作成部222は、応答部221から受信した応答をユーザ端末1で表示するためのコンテンツ(以下、応答コンテンツという。例えば、HTMLで記述された画面データとすることができる。)を作成する。応答コンテンツ作成部222は、作成した応答コンテンツをWEBサーバ21に送信する。なお、応答コンテンツには、応答のみでなく、質問を含めるようにしてもよい。また、応答コンテンツには、質問に対する評価数(質問に対する「いいね」の数)を含めるようにしてもよい。また、応答コンテンツには、プロンプトに含めた既知情報を特定する情報を含めるようにしてもよい。
【0035】
WEBサーバ21の応答内容表示部212は、APサーバ22から応答を表示するための応答コンテンツを受信し、受信した応答コンテンツをユーザ端末1に対して送信する。応答内容表示部212は、質問の送信元であるユーザ端末1に対してのみならず、他のユーザのユーザ端末1に対しても質問及び応答を表示するためのコンテンツを送信することができる。
【0036】
なお、WEBサーバ21の応答内容表示部212は、ユーザ端末1からのリクエストに応じて、APサーバ22の応答コンテンツ作成部222にメッセージを送信し、応答コンテンツ作成部222は、DBサーバ23のデータ記憶部231が備える質問管理テーブル311から質問情報を1つ以上読み出し、読み出した質問情報のそれぞれについて、質問IDに対応する応答情報を応答管理テーブル312から読み出し、質問内容と応答内容とを表示するための応答コンテンツを作成してWEBサーバ21に送信し、応答内容表示部212がこの応答コンテンツを、リクエストの送信元に送信するようにすることができる。また、応答コンテンツ作成部222は、質問評価管理テーブル314から、質問IDに対応する評価数を取得して、応答コンテンツに含めることもできる。
【0037】
ユーザ端末1の応答内容表示部112は、WEBサーバ21から転送される応答を表示するための応答コンテンツを受信し、応答コンテンツに基づいて、応答内容をユーザに対して表示することができる。
【0038】
==公開非公開の設定機能==
質問及び/又は添削内容は、公開又は非公開を設定するようにしてもよい。この場合、質問管理テーブル311に記憶される質問情報及び/又は添削結果管理テーブル313に記憶される添削結果情報には、公開又は非公開を示す情報(公開設定情報)を設定するようにし、公開設定情報が「公開」を示す質問情報及び/又は添削結果情報についてのみ、一般ユーザに公開するようにすることができる。
【0039】
なお、添削内容が非公開の場合にも、非公開の添削を受け付けるようにしてもよい。この場合、公開設定情報が非公開を示すものについては、例えば、自社のユーザにのみ公開するようにすることができる。これにより、自社のノウハウを防ぎつつ、自社専用のナレッジを蓄積することができる。
【0040】
==マスク設定機能==
また、質問及び/又は添削内容の一部をマスクするようにしてもよい。この場合、例えば、質問及び/又は添削内容ごとに、質問情報及び/又は添削結果情報にマスクする文字あるいはマスクする条件を設定するようにし、設定された文字を置換文字に置換し、又は、質問及び/又は添削内容のうち設定された条件を満たす部分を置換文字に置換したうえで、公開し及び再学習に用いることができる。
【0041】
==質問の評価==
ユーザ端末1の質問評価入力部113は、ユーザから質問についての評価の入力を受け付ける。質問評価入力部113は、当該ユーザ端末1を使用しているユーザとは異なるユーザが投稿した質問について、その質問がよい質問である場合に「いいね」を受け付けるものであってよい。質問評価入力部113は、受け付けた質問に対する評価(例えば、「いいね」)を、質問を特定する質問IDとともに応答装置2に送信する。
【0042】
WEBサーバ21の質問評価受付部213は、ユーザ端末1から質問についての評価(例えば「いいね」)を受け付ける。質問評価受付部213は、質問を特定する質問IDに対応する質問評価管理テーブル314の質問情報の評価数をインクリメントすることができる。
【0043】
==応答の評価==
学習済モデルからの応答の評価を行うようにしてもよい。この場合、ユーザ端末1は応答評価入力部を備え、WEBサーバ21は応答評価受付部を備え、DBサーバ23のデータ記憶部231は、応答評価管理テーブルを備えるようにする。応答評価管理テーブルには、応答を特定する応答IDに対応付けて、評価(例えば、いいね数)と、応答の閲覧数、応答についての品質評価スコアを記憶することができる。なお、応答の評価については、評価者が例えば星1~5などのスコアを設定したスコア値としてもよい。また、ユーザ(評価者)からの評価値ではなく、所与のルールや関数などに基づいて自動計算する値であってもよい。例えば、機械学習モデルが当該質問や当該添削結果を引用した回数を評価値とするようにしてもよい。また、コメントなどのテキストデータや音声データ、画像データなどを評価として与えることもでき、この場合、テキストデータや音声データ、画像データを分類器で分類するなどにより、評価の内容について評価値を推定することができる。
【0044】
ユーザ端末1の応答評価入力部がユーザから応答についての評価の入力を受け付ける。応答評価入力部は、ユーザが閲覧した応答について、その応答の内容についての評価を受け付けることができる。例えば、その応答内容がよい場合に「いいね」を受け付けるものであってよい。応答評価入力部は、受け付けた応答に対する評価(例えば、「いいね」)を、応答を特定する応答ID(又は質問を特定する質問ID)とともに応答装置2に送信する。
【0045】
WEBサーバ21の応答評価受付部は、ユーザ端末1から応答についての評価(例えば「いいね」)を受け付け、応答を特定する応答IDに対応する応答評価管理テーブルの評価数をインクリメントすることができる。
【0046】
==応答の添削==
ユーザ端末1の応答添削入力部114は、ユーザが閲覧した応答について、ユーザから添削内容を受け付けることができる。応答添削入力部114は、受け付けた添削内容を、応答を特定する応答ID及びユーザを特定する添削者IDとともにWEBサーバ21に送信する。
【0047】
WEBサーバ21の添削結果受付部214は、応答に対するユーザからの添削内容を受信する。添削結果受付部214は、受け付けた添削内容を、応答ID及び添削IDとともにAPサーバ22に送信する。
【0048】
APサーバ22の添削結果コンテンツ作成部223は、WEBサーバ21から送信される添削内容を受信すると、データ記憶部231が備える添削結果管理テーブル313に、応答ID、添削者ID、新規に割り当てた添削ID(DBサーバ23が割り当ててもよい。)、添削内容を含む添削結果情報を添削結果管理テーブル313に登録することができる。添削結果コンテンツ作成部223は、添削結果を受け付けた旨を示すコンテンツ(以下、添削結果コンテンツという。)を作成することができる。添削結果コンテンツには、WEBサーバ21から受信した添削結果を含めることができる。また、添削結果コンテンツには、例えば、添削結果管理テーブル313に登録されている過去の添削結果の一覧を含めることもできる。添削結果コンテンツ作成部223は、WEBサーバ21に添削結果コンテンツを送信する。
【0049】
WEBサーバ21の添削結果表示部215は、APサーバ22から受信した添削結果コンテンツをユーザ端末1に送信する。
【0050】
ユーザ端末1の添削結果表示部115は、WEBサーバ21から受信した添削結果コンテンツに基づいて添削内容をユーザに対して表示することができる。
【0051】
なお、WEBサーバ21の添削結果表示部215は、ユーザ端末1からのリクエストに応じて、APサーバ22の添削結果コンテンツ作成部223にメッセージを送信し、添削結果コンテンツ作成部223は、DBサーバ23のデータ記憶部231が備える応答管理テーブル312から応答情報を1つ以上読み出し、読み出した応答情報のそれぞれについて、質問IDに対応する質問内容を質問管理テーブル311から読み出し、応答IDに対応する添削結果情報を添削結果管理テーブル313から読み出し、質問内容と、応答内容と、添削内容(複数可)とを表示するための添削結果コンテンツを作成してWEBサーバ21に送信し、添削結果表示部215がこの添削結果コンテンツを、リクエストの送信元に送信するようにすることができる。また、添削結果コンテンツ作成部223は、添削内容評価管理テーブル315から、添削IDに対応する評価数を取得して、添削結果コンテンツに含めることもできる。
【0052】
==添削の評価==
ユーザ端末1の添削評価入力部116は、ユーザから添削結果についての評価の入力を受け付ける。添削評価入力部116は、当該ユーザ端末1を使用しているユーザとは異なるユーザが添削した添削結果について、その添削結果がよい添削である場合に「いいね」を受け付けるものであってよい。添削評価入力部116は、受け付けた添削結果に対する評価(例えば、「いいね」)を、添削結果を特定する添削IDとともに応答装置2に送信する。
【0053】
WEBサーバ21の添削評価受付部216は、ユーザ端末1から添削結果についての評価(例えば、「いいね」)を受け付ける。添削評価受付部216は、添削結果を特定する添削IDに対応する添削内容評価管理テーブル315の添削内容評価情報の評価数をインクリメントすることができる。
【0054】
==機械学習==
APサーバ22の学習部224(本願発明の更新部に該当する。)は、質問に対して学習済モデルが生成した応答をユーザが添削した添削結果を学習することができる。本実施形態では、学習部224は、添削結果を既知情報記憶部234に追加することにより学習を行うものとする。学習部234は、添削結果(添削部分だけでもよいし、添削結果を反映した応答全体でもよい。)を既知情報記憶部234に追加する。学習部224は、添削結果管理テーブル313に登録されている各添削内容について、添削結果を提供したユーザを示すユーザID(添削者ID)に対応付けて添削内容を既知情報記憶部234に登録することができる。学習部224は、応答の生成に利用した既知情報(質問に類似する既知情報で、応答コンテンツに含まれていた当該既知情報を特定する情報により特定されるもの)の作成者を示すユーザIDを既知情報記憶部234から取得し、作成者として当該ユーザIDを対応付けるとともに、提供者として当該添削内容を提供したユーザを示すユーザID(添削者ID)を対応付けて、添削内容を既知情報記憶部234に登録することもできる。
【0055】
学習部224は、例えば、質問管理テーブル311に登録されている各質問情報について、質問IDに対応する添削結果情報を添削結果管理テーブル313から読み出し、読み出した添削結果情報に含まれる添削内容を既知情報記憶部234に追加するようにしてもよい。学習部224は、例えば、質問を添削内容に対応付けて既知情報記憶部234に登録するようにしてもよい。
【0056】
==既知の判定==
学習部224(既知判定部)は、添削結果が既知の情報であるか否かを判定するようにしてもよい。学習部224は、既知である情報については既知情報記憶部234に追加しないようにしてもよい。添削結果が既知である場合、添削結果は公開情報である(同様に添削結果が既知でなければ、添削結果は非公開情報である)と判定してもよい。
【0057】
また、既知情報であるか否かについて、学習部224は、既知情報記憶部234に記憶されている既知情報と、添削結果との類似度を判定し、類似度が所定値以上である場合に、添削結果は既知であると判定するようにすることができる。また、学習部224は、学習済モデルに質問を与えて出力された結果と、添削結果との類似度を判定し、類似度が所定値以上である場合に、添削結果は既知情報であると判定してもよい。
【0058】
既知情報であるか否かについて、学習部224は、例えば、質問又は質問に含まれるキーワードもしくはフレーズを一般公開されている検索エンジンに与え、その検索結果に、添削結果に類似した内容が含まれているか否かを判定し、添削結果に類似した内容が含まれていると判定した場合には、添削結果は既知情報であると判断することもできる。また、学習部224は、例えば、添削結果又は添削結果に含まれているキーワードもしくはフレーズを一般公開されている検索エンジンに与え、その検索結果に、添削結果に類似した内容が含まれているか否かを判定し、添削結果に類似した内容が含まれていると判定した場合には、添削結果は既知情報であると判断することもできる。
【0059】
また、質問について既知か否かを判定するようにしてもよい。この場合、学習部224は、質問と既知情報記憶部234に記憶されている既知情報との類似度を計算し、類似度が所定値以上である場合に、既知の質問であると判定することができる。また、既知情報記憶部234に質問が対応付けて記憶されている場合には、既知情報記憶部234に記憶されている質問と、質問管理テーブル311に管理されている質問内容との類似度を計算し、類似度が所定値以上である場合に、既知の質問であると判定することができる。学習部224は、既知ではないと判定した場合、又は、類似度が所定の閾値(上記所定値よりも低い値であってよい。)以下である場合に、添削結果に対応付けて当該質問を既知情報記憶部234に追加することができる。
【0060】
==追加の条件==
学習部224は、例えば、評価数及び/又は品質評価スコアがそれぞれに所与の閾値以上である添削結果のみを蓄積するようにしてもよい。例えば、学習部224は、質問管理テーブル311に登録されている各質問情報について、質問IDに対応する添削結果情報のうち、評価数が所与の閾値以上であるもの、及び/又は品質評価スコアが所与の閾値(評価数についての閾値と同じであっても異なってもよい。)以上であるものを既知情報記憶部234に追加することができる。
【0061】
学習部224はまた、例えば、評価数及び/又は品質評価スコアがそれぞれに所与の閾値以上である質問に対する応答に係る添削結果のみを追加するようにしてもよい。例えば、学習部224は、質問管理テーブル311に登録されている各質問情報のうち、評価数が所与の閾値以上であるもの、及び/又は品質評価スコアが所与の閾値(評価数についての閾値と同じであっても異なってもよい。)以上であるものを選択し、選択した質問情報を示す質問IDに対応付けて、選択した質問情報の質問IDに対応する添削結果情報の添削内容を既知情報記憶部234に追加することができる。また、この際に、質問IDに対応する添削結果情報のうち、評価数が添削結果について所与の閾値以上であるもの、及び/又は品質評価スコアが添削結果について所与の閾値(評価数についての閾値と同じであっても異なってもよい。)以上であるもののみを追加するようにしてもよい。
【0062】
==追加データの対象==
なお、学習部224は、既知情報記憶部234に追加するデータとして、添削結果だけでなく、論文やWebページの解説記事などを用いるようにしてもよい。この場合にも、後述するインセンティブ付与数算出部227により、論文の筆者やWebページの作者に対してインセンティブを付与することができる。
【0063】
==質問の品質の判定==
APサーバ22の質問品質判定部225は、質問の品質を判定する。質問品質判定部225は、質問評価管理テーブル314に登録されている各質問評価情報について、例えば、評価数に応じて品質評価スコアを決定することができる。質問品質判定部225は、例えば、質問評価情報の評価数を閲覧数で割った値を品質評価スコアとして算出することができる。なお、閲覧数に代えて、当該質問を閲覧したユーザの頭数としてもよい。質問品質判定部225は、質問について品質評価スコアを表示するためのコンテンツ(以下、質問品質評価コンテンツという。)を作成する。質問品質評価コンテンツは、例えば、良質な質問をユーザに閲覧させるためのコンテンツとすることができる。質問品質判定部225は、1つまたは複数の質問評価情報についての品質評価スコアを表示するための画面データをHTMLにより記載したものを作成することができる。質問品質判定部225は、質問品質評価コンテンツをWEBサーバ21に送信する。
【0064】
WEBサーバ21の質問品質判定結果表示部217は、APサーバ22から受信した質問品質評価コンテンツを受信し、受信した質問品質評価コンテンツをユーザ端末1に提供することができる。質問品質判定結果表示部217は、ユーザ端末1からのリクエストに応じて、質問評価管理テーブル314から質問評価情報を読み出して、質問品質評価コンテンツを作成して応答するようにしてもよい。
【0065】
ユーザ端末1の質問品質判定結果表示部117は、WEBサーバ21から送信される質問品質評価コンテンツを受信し、質問品質評価コンテンツに基づいて、質問の品質評価スコアを表示する画面をユーザに対して表示することができる。
【0066】
==添削内容の品質の判定==
APサーバ22の添削品質判定部226は、添削内容の品質を判定する。添削品質判定部226は、添削内容評価管理テーブル315に登録されている各添削内容評価情報について、例えば、評価数に応じて品質評価スコアを決定することができる。添削品質判定部226は、例えば、添削内容評価情報の評価数を閲覧数で割った値を品質評価スコアとして算出することができる。なお、閲覧数に代えて、当該添削内容を閲覧したユーザの頭数としてもよい。添削品質判定部226は、添削内容について品質評価スコアを表示するためのコンテンツ(以下、添削品質評価コンテンツという。)を作成する。添削品質評価コンテンツは、例えば、ベストアンサーをユーザに提供するためのコンテンツとすることができる。添削品質判定部226は、1つまたは複数の添削内容評価情報についての品質評価スコアを表示するための画面データをHTMLにより記載したものを作成することができる。添削品質判定部226は、添削品質評価コンテンツをWEBサーバ21に送信する。
【0067】
WEBサーバ21の添削品質判定結果表示部218は、APサーバ22から受信した添削品質評価コンテンツを受信し、受信した添削品質評価コンテンツをユーザ端末1に提供することができる。添削品質判定結果表示部218は、ユーザ端末1からのリクエストに応じて、添削内容評価管理テーブル315から添削内容評価情報を読み出して、添削品質評価コンテンツを作成して応答するようにしてもよい。
【0068】
ユーザ端末1の添削品質判定結果表示部118は、WEBサーバ21から送信される添削品質評価コンテンツを受信し、添削品質評価コンテンツに基づいて、添削内容の品質評価スコアを表示する画面をユーザに対して表示することができる。
【0069】
==添削に対するインセンティブの付与==
APサーバ22のインセンティブ付与数算出部227は、質問をしたユーザ、質問を評価したユーザ、応答を添削したユーザ、及び添削内容を評価したユーザの少なくとも何れかに対して付与するインセンティブの量を決定する。
【0070】
インセンティブは、例えば、市場に流通するポイントとしてもよいし、仮想通貨としてもよいし、ブロックチェーン技術を用いたトークンとしてもよい。また、インセンティブを、クーポンなどとすることもできる。また、インセンティブとして、デジタルコンテンツを付与するようにしてもよい。また、例えば、インセンティブをデジタルコンテンツ又は現物の抽選権とし、抽選の試行回数をインセンティブの量としてもよいし、抽選の当選確率をインセンティブの量としてもよい。
【0071】
本実施形態では、質問をしたユーザと、応答を添削したユーザとに対してインセンティブを与えるものとする。質問をしたユーザと応答を添削したユーザとのそれぞれに対して付与するインセンティブの量は異なってよい。例えば、添削をしたユーザに対して、質問をしたユーザよりも多くのインセンティブを与えるようにすることができる。
【0072】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、ユーザ単位で、当該ユーザに対して付与するインセンティブの量を決定することができる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、質問をしたユーザ(質問者)に対するインセンティブと、応答を添削したユーザ(添削者)に対するインセンティブとを計算することができる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、より多くの評価数及び/又は品質評価スコアを得た質問及び/又は添削内容を提供したユーザに対して、より多くのインセンティブが与えられるようにインセンティブの量を決定することができる。
【0073】
==質問者へのインセンティブ==
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、質問の人気、質問の積極性、質問の質、及び質問者の質の少なくともいずれかに応じて、質問をしたユーザに付与するインセンティブの量を決定することができる。質問の人気は、例えば、質問の閲覧数とすることができる。質問の積極性は、ユーザが積極的に質問を行っている度合であり、例えば、当該ユーザが質問をした数、又はその統計量により評価することができる。質問の質は、多くのユーザに対して良い質問だと思われる度合であり、例えば、当該ユーザからの質問に、他のユーザから「いいね」がついた数又はその統計量により評価することができる。質問者の質は、質問をしたユーザの見る目があるかどうか、すなわち、当該ユーザが良いと考える質問について、他のユーザも良いと考える度合であり、例えば、当該ユーザが「いいね」をつけた質問に対して、その他のユーザが「いいね」をつけた数又はその統計量により評価をすることができる。
【0074】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、上述したような質問の積極性の評価値(質問積極性)、質問の質の評価値(質問の質)、質問者の質の評価値(質問者の質)のそれぞれに対して、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数a×質問積極性+係数b×質問の質+係数c×質問者の質
【0075】
なお、質問の積極性、質問の質、及び質問者の質をどの程度重視するかは係数で調整してよく、係数は任意に設定することができる。また、上記の式についても、線形和に限らず、質問積極性、質問の質及び質問者の質の少なくともいずれかを変数として、各評価値の値が大きいほど多くのインセンティブの量が算出されるように任意の式を採用することができる。
【0076】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、質問積極性のみからインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×質問積極性
【0077】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、質問の質のみからインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×質問の質
【0078】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、質問者の質のみからインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×質問者の質
【0079】
なお、質問積極性、質問の質及び質問者の質のそれぞれに係数を乗じた値の2つ以上の組み合わせに応じてインセンティブの量を計算するようにすることができる。
【0080】
また、インセンティブ付与数算出部227は、質問の人気(閲覧数)に対してインセンティブを付与することもできる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×質問の人気
【0081】
また、インセンティブ付与数算出部227は、上述した質問積極性、質問の質、質問者の質、又は質問の人気の少なくとも2つに応じてインセンティブの量を決定するようにしてもよい。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×質問の人気
【0082】
また、インセンティブ付与数算出部227は、質問が既知であるか否かに応じてインセンティブを付与するようにしてもよい。
【0083】
また、インセンティブ付与数算出部227は、質問が既知であるか否かに応じてインセンティブの量を補正するようにしてもよい。インセンティブ付与数算出部227は、質問が既知でない場合にインセンティブ量を増やし、又は、質問が既知であるか場合にインセンティブ量を減らすことができる。増減する量は、線形に増減させてもよいし、階段状に増減させてもよいし、何らかの関数により決定するようにしてもよい。
【0084】
==添削者へのインセンティブ==
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、添削の迅速性、添削の人気、添削の積極性、添削の質、及び添削者の質の少なくともいずれかに応じて、応答の添削をしたユーザに付与するインセンティブの種類及び/又は量を決定することができる。添削の迅速性は、質問に対する応答に対して添削が提供されるまでの時間の早さとすることができる。この場合、応答管理テーブル312には、質問に対応する応答が提供された日時を追加するようにし、添削結果管理テーブル313には、添削が提供された日時を追加するようにし、質問に対応する応答が提供された日時から添削が提供された日時までの時間の長さ(以下、添削時間という。)を用いることができる。添削の人気は、例えば、添削結果の閲覧数とすることができる。添削の積極性は、ユーザが積極的に添削を行っている度合であり、例えば、当該ユーザが添削をした数、又はその統計量により評価することができる。添削の質は、多くのユーザに対して良い添削だと思われる度合であり、例えば、当該ユーザによる添削に、他のユーザから「いいね」がついた数又はその統計量により評価することができる。添削者の質は、添削をしたユーザの見る目があるかどうか、すなわち、当該ユーザが良いと考える添削について、他のユーザも良いと考える度合であり、例えば、当該ユーザが「いいね」をつけた添削に対して、その他のユーザが「いいね」をつけた数又はその統計量により評価をすることができる。
【0085】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、上述したような添削の積極性の評価値(添削積極性)、添削の質の評価値(添削の質)、添削者の質の評価値(添削者の質)のそれぞれに対して、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数d×添削積極性+係数e×添削の質+係数f×添削者の質
【0086】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、添削積極性のみからインセンティブ量を決定することもできる。
インセンティブ量=係数×添削積極性
【0087】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、添削の質のみからインセンティブの量を計算することもできる。
インセンティブ量=係数×添削の質
【0088】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、添削者の質のみからインセンティブの量を計算することもできる。
インセンティブ量=係数×添削者の質
【0089】
また、インセンティブ付与数算出部227は、添削の早さに対してインセンティブを付与することもできる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×(閾値-添削時間)
【0090】
また、インセンティブ付与数算出部227は、添削の人気(閲覧数)に対してインセンティブを付与することもできる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×添削の人気
【0091】
インセンティブ付与数算出部227は、添削積極性と添削の人気(閲覧数)の組み合わせに対してインセンティブを付与することもできる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数1×添削積極性+係数2×添削の人気
【0092】
インセンティブ付与数算出部227は、添削の早さに対してインセンティブを付与することがすることができる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×(閾値-添削時間)
【0093】
インセンティブ付与数算出部227は、添削の早さに応じてインセンティブの種類を決定するようにしてもよい。例えば、閾値-添削時間の値のレンジごとに与えるインセンティブの種類を予め設定するインセンティブ設定部を設けるようにし、インセンティブ付与数算出部227は、閾値-添削時間の値に対応するインセンティブの種類を決定することができる。
【0094】
なお、添削積極性、添削の質、添削者の質及び添削の早さ(閾値-添削時間)のそれぞれに係数を乗じた値の2つ以上の組み合わせに応じてインセンティブの量を計算するようにすることができる。
【0095】
なお、添削の積極性、添削の質、及び添削者の質をどの程度重視するかは係数で調整してよく、係数は任意に設定することができる。また、上記の式についても、線形和に限らず、添削積極性、添削の質及び添削者の質の少なくともいずれかを変数として、各評価値の値が大きいほど多くのインセンティブの量が算出されるように任意の式を採用することができる。
【0096】
また、インセンティブ付与数算出部227は、添削結果が既知であるか否かに応じてインセンティブを付与するようにしてもよい。
【0097】
また、インセンティブ付与数算出部227は、添削結果が既知であるか否かに応じてインセンティブの量を補正するようにしてもよい。インセンティブ付与数算出部227は、添削結果が既知でない場合にインセンティブ量を増やし、又は、添削結果が既知であるか場合にインセンティブ量を減らすことができる。増減する量は、線形に増減させてもよいし、階段状に増減させてもよいし、何らかの関数により決定するようにしてもよい。
【0098】
==評価者に対するインセンティブ==
なお、質問、応答又は添削結果を評価したユーザに対してインセンティブを付与するようにしてもよい。この場合、インセンティブ付与数算出部227は、例えば、評価の迅速性、評価の積極性、評価の質、及び評価者の質の少なくともいずれかに応じて、質問、応答又は添削結果を評価したユーザに付与するインセンティブの種類及び/又は量を決定することができる。評価の迅速性は、質問、応答又は添削結果に対して評価が行われるまでの時間の早さとすることができる。この場合、データ記憶部231には、評価管理テーブルを設けるようにし、評価対象となった質問を示す質問ID又は評価対象となった添削結果を示す添削IDと、評価者を示すユーザID(評価者ID)と、評価日時とを対応付けて記憶することができる。また、質問管理テーブル311、応答評価管理テーブル(不図示)、及び/又は添削結果管理テーブル313には、質問、応答又は添削が行われた日時を追加するようにし、評価日時から質問、応答又は添削が評価された日時までの時間の長さ(以下、評価時間という。)を用いることができる。評価の積極性は、ユーザが積極的に評価を行っている度合であり、例えば、当該ユーザが「いいね」などの評価を行った回数、又はその統計量により評価することができる。評価の質は、多くのユーザが良い評価を思うものに良い評価をする度合であり、例えば、当該ユーザが「いいね」をした質問又は添削結果に、他のユーザから「いいね」がついた数又はその統計量により評価することができる。
【0099】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、評価の積極性の評価値(評価積極性)、評価の質の評価値(評価の質)、評価者の質の評価値(評価者の質)のそれぞれに対して、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数g×評価積極性+係数h×評価の質+係数i×評価者の質
【0100】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、評価積極性のみからインセンティブ量を決定することもできる。
インセンティブ量=係数×評価積極性
【0101】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、評価の質のみからインセンティブの量を計算することもできる。
インセンティブ量=係数×評価の質
【0102】
インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式のように、評価者の質のみからインセンティブの量を計算することもできる。
インセンティブ量=係数×評価者の質
【0103】
また、インセンティブ付与数算出部227は、評価の早さに対してインセンティブを付与することもできる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、次式によりインセンティブの量を計算することができる。
インセンティブ量=係数×(閾値-評価時間)
【0104】
なお、評価積極性、評価の質、評価者の質及び評価の早さ(閾値-評価時間)のそれぞれに係数を乗じた値の2つ以上の組み合わせに応じてインセンティブの量を計算するようにすることができる。
【0105】
インセンティブ付与数算出部227は、質問に対する評価についてのインセンティブと、応答に対する評価についてのインセンティブと、添削結果に対するインセンティブとをそれぞれ別に算出するようにしてもよい。この場合、インセンティブ付与数算出部227は、例えば、質問に対する評価の迅速性、積極性、評価の質、又は評価者の質と、応答に対する評価の迅速性、積極性、評価の質、又は評価者の質と、添削結果に対する評価の迅速性、積極性、評価の質、又は評価者の質と、をそれぞれ計算したうえで、上記のようなインセンティブの計算を行うことができる。
【0106】
応答に対する評価を受け付ける場合、応答評価管理テーブルを設けるようにしてもよい。応答評価管理テーブルは、応答についての評価に関する情報(以下、応答評価情報という。)を管理するためのテーブルでありうる。応答評価管理テーブルに管理されるレコード(応答評価情報)は、応答を特定するための情報(応答ID、質問IDであってもよい。)、応答に対して、ユーザ(評価者)から受け付けた評価(本実施形態では、応答の内容について「いいね」を付けたユーザの数を評価数とする。)、応答の閲覧数、評価数及び閲覧数を考慮して判定されるスコア(品質評価スコア)を含みうる。ユーザから受け付けた評価と、その評価に基づいて決定されたスコア(最終評価)との両方を応答評価情報で管理することができる。なお、評価は、「いいね」の数に限らず、「役にたった」ボタンが押下された回数などとしてもよいし、評価者が例えば星1~5などのスコアを設定したスコア値としてもよい。また、ユーザ(評価者)からの評価値ではなく、所与のルールや関数などに基づいて自動計算する値であってもよい。
【0107】
また、インセンティブ付与数算出部227は、評価した質問又は添削結果が既知であるか否かに応じてインセンティブの量を補正するようにしてもよい。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、質問もしくは添削結果が既知でない場合にインセンティブ量を増やし、又は、質問もしくは添削結果が既知であるか場合にインセンティブ量を減らすことができる。増減する量は、線形に増減させてもよいし、階段状に増減させてもよいし、何らかの関数により決定するようにしてもよい。
【0108】
==質問・添削単位でのインセンティブの計算==
インセンティブ付与数算出部227は、質問及び/又は添削の単位でインセンティブを付与するようにすることもできる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、質問又は添削の閲覧数に応じた量のインセンティブを、質問者又は添削者に対して付与することができる。インセンティブ付与数算出部227は、質問又は添削が閲覧されるたびに、質問者又は添削者に対してインセンティブが入り続けるようにしてもよい。
【0109】
インセンティブ付与数算出部227は、インセンティブを受け取る権利を示すノンファンジブルトークン(NFT)を発行することができる。インセンティブ付与数算出部227は、例えば、質問及び/又は添削に紐付けたNFTを発行することができる。NFTの発行については、一般的なブロックチェーン技術を用いるものとしてここでは説明を省略する。インセンティブ付与数算出部227は、質問及び/又は添削に対するインセンティブを、NFTの所有者に対して付与するようにすることができる。このNFTは売買可能としてよい。
【0110】
インセンティブ付与数算出部227は、添削結果を学習部224が再学習に使用したときにインセンティブを付与するようにしてもよい。
【0111】
インセンティブ付与数算出部227は、添削結果が非公開情報(クローズドデータ)であった場合にインセンティブを付与することができる。インセンティブ付与数算出部227は、非公開情報の添削結果について、公開情報である添削結果よりも多くのインセンティブを付与するようにすることができる。インセンティブ付与数算出部227は、公開情報についてはインセンティブを付与しないようにしてもよい。
【0112】
インセンティブ付与数算出部227は、決定したインセンティブの内容及び量(付与数)を表示するためのコンテンツ(以下、インセンティブコンテンツという。)WEBサーバ21に送信する。
【0113】
WEBサーバ21のインセンティブ付与数表示部219は、APサーバ22から受信したインセンティブコンテンツをユーザ端末1に送信する。インセンティブ付与数算出部227が算出したインセンティブの内容及び量を、付与対象とするユーザを示すユーザIDに対応付けて記憶するインセンティブ管理テーブルをデータ記憶部231に設けるようにして、インセンティブ付与数表示部219は、例えば、ユーザ端末1からのリクエストに応じて、当該ユーザに対応するインセンティブの内容及び量をインセンティブ管理テーブルから読み出してインセンティブコンテンツを作成し、作成したインセンティブコンテンツをユーザ端末1に応答するようにしてもよい。
【0114】
ユーザ端末1のインセンティブ付与数表示部119は、WEBサーバ21から送信されるインセンティブコンテンツに基づいて、ユーザに付与されるインセンティブの内容及び量を画面に表示することができる。
【0115】
==閲覧ログ==
WEBサーバ21の閲覧ログ取得部220は、例えば、ユーザ端末1からWEBサーバ21にアクセスされたアクセスログを取得することができる。閲覧ログ取得部220は、一般的なWEBサーバのアクセスログを取得することができる。閲覧ログ取得部220は、取得した閲覧ログをDBサーバ23の管理する閲覧ログ記憶部233に登録することができる。
【0116】
<動作>
図9は、学習部224による処理の流れを示す図である。学習部224は、まず、データ記憶部231にある応答管理テーブル312、質問評価管理テーブル311、添削内容評価管理テーブル315からデータを読み込む(S401)。次に、学習部224は、質問評価管理テーブル311の品質評価スコアの値を参照し、一定以上のスコア以上の質問を選定する。学習部224は、選定した質問に対応する添削IDを、応答管理テーブル312を参照し、その応答IDに対応する添削内容評価管理テーブル315の品質評価スコアの値を参照し、一定以上のスコア以上の添削結果を選定する(S402)。学習部224は、ステップS402で抽出した品質の高い質問と添削結果のペアを既知情報記憶部234に追加する(S403)。
【0117】
図10は、質問品質判定部225による処理の流れを示す図である。質問品質判定部225は、データ記憶部231にある質問評価管理テーブル311からデータを読み込む(S421)。質問品質判定部225は、閲覧ログ記憶部233から閲覧ログのデータを読み込む(S422)。質問品質判定部225は、閲覧ログから質問IDに対応する該当WEBページへのアクセス数(閲覧数)をカウントし、質問評価管理テーブル311に管理される質問評価情報の閲覧数に設定する(S423)。質問品質判定部225は、質問評価管理テーブル311の評価数(いいね数)と閲覧数から、品質評価スコアを算出する(S424)。質問品質判定部225は、算出した品質評価スコアを、質問評価管理テーブル314に管理される質問評価情報の品質評価スコアに設定する(S425)。質問品質判定部225は、質問評価管理テーブル311をデータ記憶部231に保存する(S426)。
【0118】
図11は、添削品質判定部226による処理の流れを示す図である。添削品質判定部226は、データ記憶部231にある添削内容評価管理テーブル315からデータを読み込む(S441)。添削品質判定部226は、閲覧ログ記憶部233から閲覧ログのデータを読み込む(S442)。添削品質判定部226は、閲覧ログから添削IDに対応する該当WEBページへのアクセス数(閲覧数)をカウントし、添削内容評価管理テーブル315に管理される添削内容評価情報の閲覧数に設定する(S443)。添削品質判定部226は、添削内容評価管理テーブル315の評価数(いいね数)と閲覧数から、品質評価スコアを算出する(S444)。添削品質判定部226は、算出した品質評価スコアを、添削内容評価管理テーブル315に管理される添削内容評価情報の品質評価スコアに設定する(S445)。添削品質判定部226は、添削内容評価管理テーブル315をデータ記憶部231に保存する(S446)。
【0119】
図12は、質問したユーザに対するインセンティブの算出処理の流れを示す図である。インセンティブ付与数算出部227は、データ記憶部231にある質問者管理テーブル316からデータを読み込む(S461)。インセンティブ付与数算出部227は、質問者IDごとに、質問者管理テーブル316に管理される質問者情報の質問IDの数をカウントし質問数を算出する(S462)。インセンティブ付与数算出部227は、質問者IDごとに、質問者管理テーブル316に管理される質問者情報の、獲得した品質スコアの統計量(合計、平均、偏差などとすることができる。)を算出する(S463)。インセンティブ付与数算出部227は、質問者IDごとに、質問者管理テーブル316の「評価した他者の質問ID」に紐づく「獲得した品質評価スコア」の統計量(合計,平均,偏差)を算出する(S464)。インセンティブ付与数算出部227は、上記算出した値を考慮して、各質問者IDに対するインセンティブ数を決定する(S465)。インセンティブ付与数算出部227は、算出したインセンティブ数に基づき、質問を行ったユーザに対してインセンティブを付与することができる(S466)。
【0120】
図13は、応答を添削したユーザに対するインセンティブの算出処理の流れを示す図である。インセンティブ付与数算出部227は、データ記憶部231にある添削者管理テーブル317からデータを読み込む(S481)。インセンティブ付与数算出部227は、添削者IDごとに、添削者管理テーブル317に管理される添削者情報の添削IDの数をカウントして添削数を算出する(S482)。インセンティブ付与数算出部227は、添削者IDごとに、添削者管理テーブル317に管理される添削者情報の、獲得した品質スコアの統計量(合計、平均、偏差などとすることができる。)を算出する(S483)。インセンティブ付与数算出部227は、添削者IDごとに、添削者管理テーブル317に管理される添削者情報の、「評価した他者の添削ID」に紐づく「獲得した品質評価スコア」の統計量(合計、平均、偏差)を算出する(S484)。インセンティブ付与数算出部227は、上記算出した値を考慮して、各添削者IDに対するインセンティブ数を決定する(S485)。インセンティブ付与数算出部227は、算出したインセンティブ数に基づき、添削を行ったユーザに対してインセンティブを付与することができる(S486)。
【0121】
図14は、コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。図14に示すコンピュータにより、ユーザ端末1及び応答装置2(WEBサーバ21、APサーバ22、DBサーバ23)を実装することができる。
【0122】
コンピュータは、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワークに接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、上述したユーザ端末1及び応答装置2(WEBサーバ21、APサーバ22、DBサーバ23)が備える各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現されうる。
【0123】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0124】
<複数候補からの選択>
例えば、本実施形態では、学習済モデルからの出力(応答)は、1つの質問に対して1つであることを想定したが、複数の出力を行うようにしてもよい。例えば、応答部221は、質問を学習済みモデルに与えて応答を生成させることを複数回試行して複数の応答を生成させるようにすることができる。学習済モデルが生成器である場合に、ランダム性のパラメータ(例えば、GPTのtemperatureパラメータ)を上げることにより、異なる応答が生成されるようにすることができる。また、複数種類の学習済みモデルを用意し、学習済みモデルのそれぞれにプロプトを与えて複数の回答を生成させるようにしてもよい。また、既知情報が複数検索された場合に、それぞれの既知情報をプロンプトに入れて学習済みモデルに与え、複数の回答を生成させるようにしてもよい。
【0125】
ここで、応答(学習済みモデルからの出力結果)を複数出力し、添削者が最も質の高いと考える出力を選択するように、選択した応答を添削するようにしてもよい。
【0126】
また、出力結果を複数出力し、閲覧者が、添削はしないものの、複数の出力結果のうちどれが最も質の高い出力だったかを選択するようにしてもよい。この場合、学習部224は、閲覧者によって選択された出力結果を既知情報記憶部234に登録するようにすることができる。
【0127】
また、応答部221は、学習済モデルに対して質問に対する応答を複数出力させ、その中で最も質の高い出力を自動で選択して最終的な応答とすることもできる。質の高さは、ユーザへの受容性や回答の妥当性をルールベースないしは予め設定された条件によって判定することができる。
【0128】
<リファレンスの提示>
応答部221は、学習済モデルから応答とともに、添削の参考になりそうな情報を提供するようにしてもよい。添削の参考になりそうな情報は、例えば、Webサイト、ブログ情報、論文などの情報源から参考情報を収集し、収集したデータと学習済みモデルからの応答と類似度を判定し、類似度が所定値以上であるものを選択することにより、特定することができる。応答部221は、学習済モデルからの応答と選択した参考情報とをあわせて列挙表示するようにしてもよい。
【0129】
また、添削者が添削するにあたって参考ないしは根拠とした情報は、既知情報記憶部234に登録するようにしてもよい。
【0130】
<人間による回答>
本実施形態では、質問に対応する既知情報を抽出し、大規模言語モデルに与えて質問に対する回答を生成させるようにしたが、質問に対しての回答を回答者のユーザが行うようにしてもよい。例えば、質問に対応する既知情報を抽出できなかった場合(例えば、類似度が所定値以上の既知情報を検索できなかった場合)に、質問に対して所定の回答者が回答を行うようにし、回答者を示すユーザIDに対応付けて、回答内容を既知情報記憶部234に登録するようにしてもよい。この場合、回答内容は、上述した実施形態における大規模言語モデルからの応答とみなして、添削者からの添削を受けるようにしてもよいし、回答内容は、上述した実施形態における添削結果とみなすようにしてもよい。
【0131】
<インセンティブの受益権>
本実施形態では、質問者、添削者、評価者がインセンティブを受けるものとしたが、このインセンティブを受ける権利を他者に譲渡可能としてもよい。例えば、管理サーバ2は、ブロックチェーンネットワークと接続し、ブロックチェーンネットワークにおいて実装されているスマートコントラクトにより、ユーザに紐付けたNFTをミントすることができる。ミントするNFTには、ユーザを特定する情報(例えばユーザID)が紐付けられる。NFTのメタデータにユーザIDを設定するようにしてもよい。この場合、管理サーバ2は、質問したユーザ、添削したユーザ、及び評価をしたユーザに紐付くNFTの所有者のウォレットに対してインセンティブを支払うようにすることができる。
【0132】
また、NFTの転売(二次流通)時には、譲渡代金の一部を当初のユーザに分配するようにしてもよい。この場合、譲渡のスマートコントラクトをブロックチェーンネットワークに配備し、当該スマートコントラクトは、NFTの譲渡を行う場合に、譲渡対象のNFTに紐付くユーザに対して、譲渡代金の一部(例えば、10%など任意の割合を設定することができる。)を支払うとともに、残余の金額(システム手数料やGAS代などを引くことができる)を、NFTの譲渡者に支払う処理を行うようにすることができる。この場合の支払い処理は、仮想通貨による支払を想定することができる。
【符号の説明】
【0133】
1 ユーザ端末
2 応答装置
21 WEBサーバ
22 APサーバ
23 DBサーバ
【要約】
【課題】効果的に情報を管理することができるようにする。
【解決手段】情報処理システムであって、既知情報を記憶する既知情報記憶部と、第1のユーザから入力データを受け付ける入力データ受付部と、入力データに関連する既知情報及び入力データを機械学習による学習済みの学習モデルに与えて出力データを出力させる処理部と、第2のユーザから出力データを添削した添削結果を受け付ける添削結果受付部と、前記添削結果に一致又は類似する前記既知情報が前記既知情報記憶部に記憶されているか否かを判定する更新部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
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図5
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図10
図11
図12
図13
図14