(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-04
(45)【発行日】2025-03-12
(54)【発明の名称】画像形成装置および画像形成方法
(51)【国際特許分類】
B41J 21/00 20060101AFI20250305BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20250305BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250305BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20250305BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
B41J29/38 202
G03G21/00 386
G06F3/12 304
G06F3/12 347
G06F3/12 358
G06F3/12 359
(21)【出願番号】P 2020202764
(22)【出願日】2020-12-07
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【氏名又は名称】冨田 雅己
(72)【発明者】
【氏名】亀谷 洋亮
【審査官】大関 朋子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-211634(JP,A)
【文献】特開2013-116572(JP,A)
【文献】特開2011-221174(JP,A)
【文献】特開2009-292625(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0061208(US,A1)
【文献】特開2017-132216(JP,A)
【文献】特開2015-168109(JP,A)
【文献】特開2016-172435(JP,A)
【文献】特開2012-210736(JP,A)
【文献】特開2010-042632(JP,A)
【文献】特開2018-043504(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 21/00
B41J 29/38
G03G 21/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる封筒であって、短辺にフラップが付いた縦送り封筒と長辺にフラップが付いた横送り封筒の何れかの封筒に対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信する通信部と、
受信した印刷ジョブの実行を制御する制御部と、
前記制御部の指示により前記縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび前記横送り封筒に対応するラスターイメージを前記印刷データに基づいて生成するラスターイメージ生成部と、
前記制御部の指示により前記縦送り封筒か前記横送り封筒かの画面を表示してユーザーの選択を受付ける操作ユニットと、
印刷用紙がセットされたことおよびそのサイズを検出しその印刷用紙を給紙する給紙トレイと、
前記印刷用紙に対応するラスターイメージを用いて印刷を行う画像形成デバイスと、を備え、
前記制御部は、前記縦送り封筒および前記横送り封筒の何れも前記給紙トレイにセットされていない場合、
前記フラップが後端側にセットされるように前記縦送り封筒および前記横送り封筒についてそれぞれセットすべき方向を前記操作ユニットに
表示させて何れかの封筒を前記給紙トレイにセットするように促
し、何れかの封筒がセットされるとそのサイズを検出して前記封筒の種類を決定し、その種類に対応するラスターイメージを用いて前記画像形成デバイスに前記封筒の印刷を行わせる画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成デバイスは、セットされた印刷用紙を給紙する複数の給紙トレイを備え、
前記制御部は、1つの給紙トレイに前記縦送り封筒がセットされ他の給紙トレイに前記横送り封筒がセットされている場合、前記操作ユニットに縦送り封筒か横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示させ、受付けた選択に対応する封筒を前記画像形成デバイスに給紙させて印刷を行わせる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記印刷ジョブが、前記通信部を介して通信可能な外部機器で指示されたものである場合、前記制御部は、前記給紙トレイまたは前記操作ユニットの操作が必要であることを提示するようにその外部機器に通知を送る請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
画像形成装置の制御部が、
短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる封筒であって、短辺にフラップが付いた縦送り封筒と長辺にフラップが付いた横送り封筒の何れかの封筒に対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信するステップと、
ラスターイメージ生成部を用いて、前記縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび前記横送り封筒に対応するラスターイメージを前記印刷データに基づいて生成させるステップと、
前記縦送り封筒および前記横送り封筒の何れも給紙トレイにセットされていない場合、操作ユニットを用いて、
前記フラップが後端側にセットされるように前記縦送り封筒および前記横送り封筒についてそれぞれセットすべき方向を表示させて何れかの封筒を前記給紙トレイにセットするように促す画面を表示させるステップと、
何れかの封筒がセットされたことおよびそのサイズを検出して前記封筒の種類を決定するステップと、
前記種類に対応するラスターイメージを用いて画像形成デバイスに印刷を行わせるステップとを備える画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、封筒への印刷が可能な画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
封筒へ宛先や差出人等の印刷を行うために、封筒を印刷用紙として手差し給紙トレイあるいは給紙トレイにセットできる画像形成装置が知られている。
封筒にはさまざまなサイズがあるが、何れも通常の印刷用紙と異なり矩形の四辺のうち3つの辺が折り畳まれて袋状にされ、残る一辺に開閉可能なフラップ(蓋)が付いた形状をしている。安定した給紙および搬送のために、封筒は開いたフラップを後端側にして手差し給紙トレイあるいは給紙トレイにセットするようユーザーに知らせている。
【0003】
封筒への印刷に関し、以下の技術が知られている。封筒にシワが発生することを抑止するために封筒の標準設定の置き方を縦置きとした場合、操作表示部に、使用可能な全ての封筒種類設定ボタンと、標準設定となるセット方向案内画像を表示させる。設定された封筒の種類に応じて、セット方向案内画像を切り替える。そして、封筒の種類と指定されたセット方向に合わせて動作シーケンスが設定されるようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フラップを左右何れかの側にセットして給紙すると、給紙および搬送の左右のバランスが崩れてシワが発生したり紙詰まりが生じたりしやすい。従って、封筒の種類、具体的にはフラップの付いた辺の位置で封筒の給紙方向が決まり、通常の印刷用紙、例えばA4サイズの印刷用紙のように、縦横何れの方向にもセットできるものではない。
封筒の中には本体部分の長辺および短辺のサイズはそれぞれ同じであるが、フラップが長辺に付く種類と短辺に付く種類が存在するものがある。
それらは、互いに本体部分の短辺および長辺がそれぞれ同じサイズであっても、封筒の種類として明確に区別されている。
【0006】
例えば、A4サイズの用紙を三つ折りして入れる封筒として、長形3号と呼ばれる種類と洋形長3号と呼ばれる種類(あるいは、洋形0号とも呼ばれる)の封筒がある。いずれも、短辺120mm、長辺235mmのサイズであるが、フラップが短辺に付いた方が長形3号と呼ばれ、フラップが長辺に付いた方が洋形長3号と呼ばれて区別されている。
さらに、本体部分のサイズが短辺90mm、長辺205mmであるが、フラップが短辺に付いた方が長形4号と呼ばれ、フラップが長辺に付いた方が洋形長4号と呼ばれて区別されている例もある。
異なる例として、長形13号と洋形4号(短辺105mm、長辺235mm)や、長形14号と洋形5号(短辺95mm、長辺217mm)がある。
【0007】
ユーザーが封筒の種類(例えば、長形3号あるいは洋形長3号)を明示的に指定して印刷ジョブを実行させる場合は、指定された封筒の種類から給紙方向が想定できる。その給紙方向に応じて印刷データをRIP(Raster Image Processor)で処理し、印刷すべき画像に対応したラスターイメージ(RIP画像)を生成できる。しかし、画像の縦横のサイズはわかっても、印刷に用いる封筒の種類について明示の指定がされない場合もある。例えば、文書処理に係るアプリケーションで原稿画像のサイズが設定されているが、プリンタドライバが提供するドライバで印刷用紙の設定が行われず、給紙トレイを自動選択する設定で印刷が実行される場合である。給紙トレイに縦送り封筒と横送り封筒の何れか一方がセットされていれば、セットされている封筒を印刷に用いればよい。しかし、給紙トレイに縦送り封筒と横送り封筒が何れもセットされていない場合や、何れの種類の封筒もセットされている場合は、何れの種類の封筒に印刷すべきかを画像形成装置は判断できない。
【0008】
印刷に使用する封筒の種類が指定されない印刷ジョブを受けた場合、例えば、最も使用される頻度の封筒の種類(例えば、長形3号)を想定してRIP画像を生成させる処理が考えられる。想定された種類の封筒をユーザーが手差し給紙トレイあるいは給紙トレイにセットすれば問題なく印刷が行われる。しかし、想定外の種類の封筒(例えば、洋形長3号)がセットされた場合は、セットされた封筒とRIP画像の領域が一致せず、一部が欠けた方向違いの画像が印刷されてしまう。そうすると、印刷された封筒が使えないものになってしまう。封筒は、通常の印刷用紙よりも高価であり、無駄な印刷を避けることが望まれる。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、印刷に使用する封筒の種類が指定されない印刷ジョブを受けた場合に、適切な印刷が行える画像形成装置および画像形成方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる縦送り封筒と横送り封筒の何れかに対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信する通信部と、受信した印刷ジョブの実行を制御する制御部と、前記制御部の指示により前記縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび前記横送り封筒に対応するラスターイメージを前記印刷データに基づいて生成するラスターイメージ生成部と、前記制御部の指示により前記縦送り封筒か前記横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示してユーザーの選択を受付ける操作ユニットと、前記制御部の指示により選択された封筒に対応するラスターイメージを用いて印刷を行う画像形成デバイスと、を備える画像形成装置を提供する。
【0010】
また、異なる観点からこの発明は、画像形成装置の制御部が、短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる縦送り封筒と横送り封筒の何れかに対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信するステップと、ラスターイメージ生成部を用いて、前記縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび前記横送り封筒に対応するラスターイメージを前記印刷データに基づいて生成させるステップと、操作ユニットを用いて、前記縦送り封筒か前記横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示させてユーザーの選択を受付けるステップと、画像形成デバイスを用いて、選択された封筒に対応するラスターイメージを用いて印刷を行わせるステップとを備える画像形成方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
この発明による画像形成装置は、短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる縦送り封筒と横送り封筒の何れかに対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信すると、制御部の指示により縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび横送り封筒に対応するラスターイメージを印刷データに基づいて生成するラスターイメージ生成部と、制御部の指示により縦送り封筒か横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示してユーザーの選択を受付ける操作ユニットと、制御部の指示により選択された封筒に対応するラスターイメージを用いて印刷を行う画像形成デバイスと、を備えるので、印刷に使用する封筒の種類が指定されない印刷ジョブを受けた場合に、適切な印刷が行える。
即ち、制御部は、縦送り封筒か横送り封筒かのユーザーの選択を受付ける間に、縦送り封筒および横送り封筒に対応する2つのラスターイメージを生成するので、何れの封筒が選択されても適合するラスターイメージで印刷が行える。また、封筒を選択する操作がされてからラスターイメージを生成する場合に比べて、より迅速に印刷を完了することができる。
この発明による画像形成方法も同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】この発明の画像形成装置の一実施形態である複合機の外観を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す複合機100の本体部分の機構的構成を示す断面図である。
【
図3】
図1および
図2に示す複合機100の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図4A】この実施形態において、縦送り封筒を手差し給紙トレイ19にセットする際の方向を示す説明図である。
【
図4B】この実施形態において、横送り封筒を手差し給紙トレイ19にセットする際の方向を示す説明図である。
【
図5A】この実施形態において、縦送り封筒に横方向のラスターイメージを用いて印刷する場合の印刷領域を示す説明図である。
【
図5B】この実施形態において、横送り封筒に縦方向のラスターイメージを用いて印刷する場合の印刷領域を示す説明図である。
【
図6A】この実施形態において、制御部が実行する印刷ジョブの一例を示す第1のフローチャートである。
【
図6B】この実施形態において、制御部が実行する印刷ジョブの一例を示す第2のフローチャートである。
【
図7A】この実施形態において、縦送り封筒と横送り封筒の選択を求める操作画面の一例を示す説明図である。
【
図7B】この実施形態において、縦送り封筒と横送り封筒の何れかを給紙トレイにセットするようにユーザーを促す操作画面の一例を示す説明図である。
【
図8】この実施形態において、複合機からの求めに応じて外部のホストコンピュータが表示するメッセージの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
≪画像形成装置の構成例≫
図1は、この発明の画像形成装置の一実施形態である複合機の外観を示す斜視図である。
図2は、
図1に示す複合機100の本体部分の機構的構成を示す断面図である。
図1に示すように、複合機100は、操作ユニット105、原稿を読み取る画像読取デバイス111、原稿を読取り部に搬送する原稿搬送ユニット103、および画像形成を行う画像形成デバイス115を有している。さらに、複合機100は、ドロア型給紙トレイ18、手差し給紙トレイ19および排出トレイ39a、39bを備える。
【0014】
ここで、
図2に示す複合機100の内部的な構成を簡単に説明しておく。
複合機100においては、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像を印刷シートに印刷する。あるいは、単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像を印刷シートに印刷する。このため、現像ユニット12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、および帯電器15等は、それぞれ4個ずつ設けられる。各色に応じた4種類のトナー像を形成するために、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられて、4つの画像ステーションPk、Pc、Pm、Pyが構成されている。
【0015】
各画像ステーションPk、Pc、Pm、Pyのいずれにおいても、次のようにしてトナー像が形成される。ドラムクリーニング装置14が、感光体ドラム13表面の残留トナーを除去および回収する。その後、帯電器15が感光体ドラム13の表面を所定の電位に均一に帯電させる。そして、光走査ユニット11が均一に帯電した表面を走査露光して表面に静電潜像を形成する。その後、現像ユニット12が静電潜像を現像する。これにより、各感光体ドラム13表面に各色のトナー像が形成される。現像ユニット12にはトナーとキャリアからなる現像剤が入っている。
中間転写ベルト21は矢印方向Cに周回移動する。ベルトクリーニングユニット22は周回移動する中間転写ベルト21の残留トナーを除去および回収する。各感光体ドラム13の表面に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト21に順次転写して重ね合わせられて、中間転写ベルト21上にカラーのトナー像が形成される。
【0016】
給紙トレイの一種であるドロア型給紙トレイ18は、シートを収納し、2次転写ユニット23へ給紙する。
図2に示すように4種類のシートをそれぞれ収納する。
また、給紙トレイの一種である手差し給紙トレイ19は所定位置に置かれたシートを2次転写ユニット23へ給紙する。この実施形態における手差し給紙トレイ19は、サイズ検出機構と、前記所定位置におけるシートの有無を検出するシートセンサーを備える。
【0017】
印刷シートは、ピックアップローラ33により4つあるドロア型給紙トレイ18の何れか一つから引出されて、シート搬送経路R1を介して2次転写ユニット23へ給紙される。あるいは、手差し給紙トレイ19から図示しないピックアップローラによって給紙され、シート搬送経路R1を介して2次転写ユニット23へ給紙される。シート搬送経路R1には、印刷シートを一旦停止させて印刷シートの先端を揃えるレジストローラ34が配置されている。また印刷シートの搬送を促す搬送ローラ35等が配置されている。レジストローラ34は、印刷シートを一旦停止させた後、中間転写ベルト21と2次転写ローラ23aに挟まれたニップ域へトナー像の転写タイミングに合わせて印刷シートを搬送する。
【0018】
印刷シートがニップを通過するとき、中間転写ベルト21の表面に形成されたカラーのトナー像が印刷シートに転写される。印刷シートは、ニップ域を通過した後、定着ユニット17の加熱ローラ24と加圧ローラ25との間に挟まれて加熱および加圧される。この加熱および加圧により、カラーのトナー像が印刷シート上に定着される。
定着ユニット17を通過した印刷シートは、排出トレイ39aまたは39bへ排出される。印刷シートの排出先は、後述する制御部110によって制御され、図示しない切替え機構によって排出トレイ39aおよび39bの何れかへ印刷シートが導かれるように搬送経路が切替えられる。
【0019】
図3は、
図1および
図2に示す複合機100の電気的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、複合機100は、操作ユニット105、画像読取デバイス111、画像形成デバイス115および画像処理回路120を備える。
画像処理回路120は、制御部110、通信部124およびビデオコントローラ125を備える。
制御部110は、プロセッサであるCPU121、RAM122および不揮発性メモリ123を含む。不揮発性メモリ123は、フラッシュメモリやHDDで構成され、CPU121が実行する制御プログラムを予め格納する。RAM122は、CPUの処理に用いるデータや画像形成に係る画像等のデータを記憶する。CPU121は、不揮発性メモリ123に格納された制御プログラムを実行し、
図2に示す複合機100の各部の動作およびデータの処理を制御する。
【0020】
操作ユニット105は、ハードウェア資源として操作キーやタッチパネルなどの入力手段と表示手段としての液晶ディスプレイを含む。操作キーおよびタッチパネルはユーザーの操作を受付ける。制御部110は、それらが受付けたユーザーの操作を認識し、液晶ディスプレイに、複合機100の状態や設定に係る操作画面を表示させる。
通信部124は、複合機100をLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続するためのインターフェイス回路である。
ビデオコントローラ125は、走査信号を生成し光走査ユニット11へ送る。走査信号は、光走査ユニットによる走査露光を制御して印刷すべき画像に対応した静電潜像を感光体ドラム13の表面に形成する。
【0021】
複合機100は、通信部124を介して接続されたホストコンピュータ200から印刷ジョブを受信する。あるいは、操作ユニット105に対して所定の操作が行われたことによって印刷ジョブを受信する。
制御部110は、受信した印刷ジョブを不揮発性メモリ123に一旦保存する。印刷ジョブの実行に際し制御部110は、不揮発性メモリ123に格納された印刷ジョブを読み出し、印刷ジョブに含まれるプリンタコマンド記述部を解析したうえでビデオコントローラ125にラスターデータへの変換(RIP画像の生成)を行わせる。これらの処理にRAM122も使用する。RIP画像の生成には、相応の時間を要する。
【0022】
この実施形態において、縦送り封筒と横送り封筒の種類が設定されていない印刷ジョブの場合、制御部110は、それぞれに対応RIP画像を予め生成しておくように制御する。例えば、まず縦送り封筒用のRIP画像を生成させ、不揮発性メモリ123に保存しておく。その後、不揮発性メモリ123に格納された印刷ジョブを再度読み出して、横送り封筒用のRIP画像を生成させ、不揮発性メモリ123に保存しておく。ここで、縦送り封筒用と横送り封筒用のRIP画像を生成する順序は問わない。
印刷用紙として用いる封筒の種類が縦送り封筒か横送り封筒かの選択がなされた場合、もしくは、何れかの封筒が給紙トレイにセットされた場合、制御部110は、次のようにビデオコントローラ125を制御する。選択またはセットされた封筒の種類に応じたRIP画像を不揮発性メモリ123から読み出し、画像形成デバイス115へ送信する。画像形成デバイス115は、光走査ユニット11によって、ビデオコントローラ125から送られるラスターイメージに対応した静電潜像を感光体ドラム13の表面に形成する。そして、現像ユニット12で現像して封筒に印刷する。制御部110は、印刷に係る画像形成デバイス115の動作を制御する。
【0023】
図4Aは、この実施形態において、縦送り封筒を手差し給紙トレイ19にセットする際の方向を示す説明図である。
図4Aに示す矢印は、手差し給紙トレイ19の給紙方向を示す。縦送り封筒41は、短辺が給紙方向の先端側になるようにセットされる。
また、
図4Bは、この実施形態において、横送り封筒を手差し給紙トレイ19にセットする際の方向を示す説明図である。
図4Bに示す矢印は、手差し給紙トレイ19の給紙方向を示す。横送り封筒42は、長辺が給紙方向の先端側になるようにセットされる。
【0024】
縦送り封筒41、横送り封筒42の何れについても、
図4Aおよび
図4Bに示すようにフラップが後端側になるようにセットされるのが好ましい。画像形成装置は、矩形状の印刷用紙を給紙および搬送するように設計がなされている。フラップの部分が台形状の封筒(カマス封筒とも呼ばれる)はまだ矩形状に近いが、特に、フラップの部分が三角形状の封筒(ダイヤ封筒とも呼ばれる)は、フラップを前端側にセットして給紙すると、給紙、搬送経路上で斜め送りが生じやすい。その結果、シワや紙詰まりが生じる可能性が高い。
【0025】
図4Aおよび
図4Bに示すように、封筒の種類が決まると、縦横の方向、即ち、短辺を先後端にして給紙するか、長辺を先後端にして給紙するかが決まる。その縦横の方向に対応したラスターイメージを用いて印刷を行う必要がある。
印刷用紙である封筒と縦横の方向が異なるラスターイメージを用いて印刷を行うと、ラスターイメージの一部が封筒に印刷されない。
【0026】
図5Aおよび
図5Bは、この実施形態においてラスターイメージの縦横の方向が印刷用紙である封筒の縦横の方向と一致しない例を示す説明図である。
図5Aは、縦送り封筒41に横方向のラスターイメージを用いて印刷する場合の例を示している。
図5Bは、横送り封筒42に縦方向のラスターイメージを用いて印刷する場合の例を示している。
図5Aにグレーの矩形で示される領域は、横方向のラスターイメージに対応した印刷領域43である。
図5Bにグレーの矩形で示される領域は、縦方向のラスターイメージに対応した印刷領域44である。何れの印刷領域も封筒と一致しておらず、印刷領域の一部が封筒に印刷されない。
【0027】
≪フローチャート≫
以下、この実施形態において、制御部110が実行する印刷ジョブの一例をフローチャートに沿って説明する。印刷ジョブのうち、縦送り封筒と横送り封筒の種類が設定されていない場合について説明する。
図6Aおよび
図6Bは、この実施形態において制御部110が実行する印刷ジョブの一例を示すフローチャートである。フローチャートで、印刷ジョブは外部のホストコンピュータ200から通信部124を介して受信してもよい。印刷データは、ホストコンピュータ200に格納されていてもよいが、ホストコンピュータ200からアクセス可能なウェブ上のサーバやFTPサーバ等に格納されていてもよい。
【0028】
また、ホストコンピュータ200に限らず、例えば操作ユニット105に対する所定の操作によって印刷ジョブを受信してもよい。例えば、複合機100が備えるUSBコネクタ(
図1~
図3に不図示)に接続されたUSBメモリが格納するデータの印刷ジョブを、操作ユニット105に対する所定の操作によって受信してもよい。その印刷ジョブに係る印刷データは、接続されたUSBから受信する。あるいは、通信部124を介して複合機100と通信可能な外部機器、例えば、FTPサーバやSMBサーバが格納するデータの印刷ジョブを、操作ユニット105に対する所定の操作によって受信してもよい。その印刷ジョブに係る印刷データは、FTPサーバやSMBサーバから受信する。
【0029】
図6Aに示すように、制御部110は、印刷ジョブの受信を待って(ステップS11)、受信した印刷ジョブの印刷条件に、印刷用紙として封筒が指定されているか否かを調べる(ステップS13)。ここで、封筒が指定されているとは、例えば、印刷領域の短辺と長辺のサイズが何れかの封筒サイズと一致する場合である。
【0030】
印刷用紙として封筒が指定されていないと判断した場合(ステップS13のNo)、制御部110は、通常の印刷ジョブとして印刷条件に従った印刷を実行して(ステップS14)、印刷ジョブを終了する。通常の印刷ジョブでは、印刷用紙のサイズ(種類)で給紙方向に対する縦横が決まる訳ではなく、例えば、何れかの給紙トレイ(ドロア型給紙トレイ18または手差し給紙トレイ19)にサイズの合致する印刷用紙がセットされていれば、その印刷用紙に応じて縦横の方向を決定し、印刷を行う。
【0031】
一方、印刷用紙として封筒が指定されていると判断した場合(ステップS13のYes)、制御部110は、受信した印刷ジョブを不揮発性メモリ123に一旦保存する(ステップS15)。そして、短辺と長辺のサイズが同じでフラップの付く方向が異なる縦送り封筒と横送り封筒があるサイズが設定され、かつ、縦送り封筒と横送り封筒の何れかが不明な印刷条件の印刷ジョブであるかを判定する(ステップS17)。
縦送り封筒と横送り封筒の何れか一方しか存在しないサイズであれば(ステップS17のNo)、制御部110は、通常の印刷ジョブとして印刷条件に従った印刷を実行して(ステップS14)、印刷ジョブを終了する。また、縦送り封筒と横送り封筒があるサイズであってもその何れかが設定されている場合は(ステップS17のNo)、通常の印刷ジョブとして印刷条件に従った印刷を実行して(ステップS14)、印刷ジョブを終了する。
【0032】
一方、縦送り封筒と横送り封筒があるサイズが設定されており、縦送り封筒と横送り封筒の何れかが不明な場合(ステップS17のYes)、続いて制御部110は、給紙トレイに設定されたサイズの縦送り封筒と横送り封筒の何れもがセットされているか否かを調べる(ステップS19)。
縦送り封筒と横送り封筒が何れもセットされている場合は(ステップS19のYes)、何れの封筒に印刷するかの選択をユーザーに委ねることとして、縦送り封筒対応したRIP画像と横送り封筒に対応したRIP画像の2種類のRIP画像をビデオコントローラ125に生成させる(ステップS31)。そして、操作ユニット105に、縦送り封筒と横送り封筒の何れかの選択を受付ける操作画面を表示させて、ユーザーの選択を求める(ステップS33)。その後、制御部110は処理を
図6BのステップS41へ進める。
【0033】
また、給紙トレイに縦送り封筒と横送り封筒が共にセットされている状態ではない場合(ステップS19のNo)、続いて制御部110は、何れか一方の種類の封筒のみがセットされている状態か否かを調べる(ステップS21)。
縦送り封筒と横送り封筒の何れか一方が給紙トレイにセットされている場合(ステップS21のYes)、制御部110は、セットされている封筒がユーザーの意図する印刷用紙であると判断する。その判断に基づいて、セットされている封筒に対応するRIP画像を生成してその封筒への印刷を行い(ステップS23)、印刷ジョブを終了する。
【0034】
縦送り封筒と横送り封筒の何れの封筒も給紙トレイにセットされていない場合(ステップS21のNo)、制御部110は、何れの封筒に印刷するかの選択をユーザーに委ねることとする。よって、縦送り封筒対応したRIP画像と横送り封筒に対応したRIP画像の2種類のRIP画像をビデオコントローラ125に生成させる(
図6BのステップS35)。そして、操作ユニット105に、縦送り封筒と横送り封筒の何れかを給紙トレイにセットするように促す操作画面を表示させて、ユーザーの選択を求める(ステップS37)。
【0035】
図7Aは、前述のステップS33で、制御部110が操作ユニット105に表示させる操作画面の例を示す説明図である。
図7Aに示す操作画面47は、縦送り封筒である長形3号と横送り封筒である洋形長3号の何れかの選択を求める画面である。制御部110は、縦送り封筒と横送り封筒のそれぞれのイラストに対応して右側に操作キー45および46を表示させる。それぞれの操作キー45および46には、封筒の種類およびその封筒がどの給紙トレイにセットされているかを表示させている。制御部110は、何れの操作キーが操作されたかを認識して、ユーザーの選択を受付ける。
【0036】
また、
図7Bは、前述のステップS37で、制御部110が操作ユニット105に表示させる操作画面の例を示す説明図である。
図7Bに示す操作画面48は、縦送り封筒である長形3号と横送り封筒である洋形長3号の何れかを給紙トレイにセットするように促す画面である。縦送り封筒と横送り封筒のそれぞれのイラストに、給紙方向と封筒をセットする方向を示している。封筒の右側には、それぞれの封筒の種類を表示させている。
なお、各給紙トレイは、セットされた用紙のサイズを検出する機能を有するものとしているが、セットされた用紙のサイズを検出する機能を持たない給紙トレイもある。そのような給紙トレイの場合(実施の形態2)、制御部110は、
図7Bの封筒の種類を示す表示に代えて操作キーを表示させるようにし、何れの操作キーが操作されたかを制御部110が認識して、セットされた封筒の種類を判断してもよい。
【0037】
フローチャートの説明に戻る。
制御部110は、ステップS33で操作ユニット105に操作画面47を表示させ、あるいはステップS37で操作ユニット105に操作画面48を表示させた後、好ましくは次の処理を行う。受信した印刷ジョブがホストコンピュータ200から受信したものか、あるいは操作ユニット105から受信したものかを調べる処理である(ステップS41)。
【0038】
ステップS41および以下に述べるステップS43の処理は、基本の実施形態の範疇とは異なり、好ましい実施形態の範疇に属する処理である(実施の形態3)。
印刷ジョブが外部のホストコンピュータ200から受信したものである場合(ステップS41のYes)、制御部110は、ホストコンピュータ200にメッセージの表示を求める通知を送る(ステップS43)。メッセージの内容は、複合機100の操作パネルに表示された操作画面47で封筒を選択する必要がある旨の通知である。あるいは、複合機100のドロア型給紙トレイ18または手差し給紙トレイ19に封筒をセットすべき旨の通知である。
【0039】
印刷ジョブが操作ユニット105から受信したものであれば(ステップS41のNo)、ユーザーは複合機100の近くにいるので、ホストコンピュータ200にメッセージを表示させる必要がない。よって制御部110は、処理を以下のステップS45へ進める。
図8は、その求めに応じてホストコンピュータ200が表示するメッセージの例を示す説明図である。
図8に示すメッセージ49は、例えばホストコンピュータ200のディスプレイ(
図3に不図示)に表示される。ホストコンピュータ200を操作するユーザーに対して、複合機100での操作が必要であることを知らせるものである。
以上が、実施の形態3に係る処理である。
【0040】
基本の実施形態に戻り、制御部110は、操作画面47で何れかの封筒が選択され、あるいは給紙トレイに封筒がセットされるのを待つ(ステップS45)。何れかの封筒が選択され、あるいは給紙トレイに封筒がセットされたら、それによって印刷に用いる封筒の種類が分かる。制御部110は、印刷に用いる封筒に応じたRIP画像を不揮発性メモリ123から読み出し、印刷を実行し(ステップS47)、印刷ジョブを終了する。
以上が、印刷ジョブの実行に係る処理の例である。
【0041】
以上に述べたように、
(i)この発明による画像形成装置は、短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる縦送り封筒と横送り封筒の何れかに対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信する通信部と、受信した印刷ジョブの実行を制御する制御部と、前記制御部の指示により前記縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび前記横送り封筒に対応するラスターイメージを前記印刷データに基づいて生成するラスターイメージ生成部と、前記制御部の指示により前記縦送り封筒か前記横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示してユーザーの選択を受付ける操作ユニットと、前記制御部の指示により選択された封筒に対応するラスターイメージを用いて印刷を行う画像形成デバイスと、を備えることを特徴とする。
【0042】
この発明において、短辺および長辺のサイズは、封筒のフラップを折りたたんだ状態の矩形の短辺および長辺のサイズである。通常、封筒はフラップを開いた状態でフラップを後端側にて給紙する。この明細書では、短辺にフラップが付いた封筒を縦送り封筒と呼び、長辺にフラップが付いた封筒を横送り封筒と呼んで種類を区別している。
また、ラスターイメージは、平行した多数の走査線が形成する面として画像を表現するものである。例えば、前述の実施形態において、ビデオコントローラが生成する走査信号は走査線に対応する信号である。前述の実施形態におけるビデオコントローラは、この発明のラスターイメージ生成部に相当する。実施形態における光走査ユニットは、ビデオコントローラが生成する走査信号に対応した光で走査露光して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。
【0043】
さらにまた、制御部は、印刷ジョブの実行に係る画像形成装置の動作を制御するものである。その具体的な態様は、例えば前述の実施形態で述べたような、CPUやMPU等のプロセッサおよびメモリを中心に構成される回路基板である。メモリに予め格納された制御プログラムをプロセッサが実行し、ハードウェアとソフトウェアが有機的に結合して制御部の機能が実現される。
【0044】
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記画像形成デバイスは、印刷用紙を給紙する給紙トレイを備え、前記制御部は、前記縦送り封筒および前記横送り封筒の何れも前記給紙トレイにセットされていない場合、前記操作ユニットに前記縦送り封筒と前記横送り封筒の何れかをセットするように促す画面を表示させ、セットされた封筒に対応するラスターイメージを用いて前記画像形成デバイスにその封筒への印刷を行わせてもよい。
このようにすれば、印刷に使用する封筒の種類が指定されない印刷ジョブを受け、縦送り封筒と横送り封筒がいずれも給紙トレイにセットされていない場合に、縦送り封筒と横送り封筒にそれぞれ対応するラスターイメージを生成しておき、何れの封筒を給紙トレイにセットするようにユーザーを促し、セットされた封筒に対応するラスターイメージを用いてその封筒への印刷を行うので、適切な印刷が行える。
【0045】
(iii)前記画像形成デバイスは、セットされた印刷用紙を給紙する複数の給紙トレイを備え、前記制御部は、1つの給紙トレイに前記縦送り封筒がセットされ他の給紙トレイに前記横送り封筒がセットされている場合、前記操作ユニットに縦送り封筒か横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示させ、受付けた選択に対応する封筒を前記画像形成デバイスに給紙させて印刷を行わせてもよい。
このようにすれば、印刷に使用する封筒の種類が指定されない印刷ジョブを受け、縦送り封筒と横送り封筒がいずれも給紙トレイにセットされている場合に、縦送り封筒と横送り封筒にそれぞれ対応するラスターイメージを生成しておき、何れの封筒を用いて印刷を行うかについてユーザーの選択を受付けるので、適切な印刷が行える。
【0046】
(iv)前記印刷ジョブが、前記通信部を介して通信可能な外部機器で指示されたものである場合、前記制御部は、前記給紙トレイまたは前記操作ユニットの操作が必要であることを提示するようにその外部機器に通知を送るようにしてもよい。
このようにすれば、印刷ジョブが外部機器で指示された場合、その外部機器を操作するユーザーに、画像形成装置の操作ユニットまたは給紙トレイの操作が必要であると知らせることができる。
【0047】
(v)この発明の一態様は、画像形成装置の制御部が、短辺および長辺のサイズが同じでフラップの方向が異なる縦送り封筒と横送り封筒の何れかに対応するサイズだが縦送り封筒か横送り封筒かの種類が設定されていない印刷設定および対応する印刷データを印刷ジョブとして受信するステップと、ラスターイメージ生成部を用いて、前記縦送り封筒に対応するラスターイメージおよび前記横送り封筒に対応するラスターイメージを前記印刷データに基づいて生成させるステップと、操作ユニットを用いて、前記縦送り封筒か前記横送り封筒かの選択を受付ける画面を表示させてユーザーの選択を受付けるステップと、画像形成デバイスを用いて、選択された封筒に対応するラスターイメージを用いて印刷を行わせるステップとを備える画像形成方法を含む。
【0048】
この発明の態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【符号の説明】
【0049】
11:光走査ユニット、 12:現像ユニット、 13:感光体ドラム、 14:ドラムクリーニング装置、 15:帯電器、 17:定着ユニット、 18:ドロア型給紙トレイ、 19:手差し給紙トレイ、 21:中間転写ベルト、 22:ベルトクリーニングユニット、 23:2次転写ユニット、 23a:2次転写ローラ、 24:加熱ローラ、 25:加圧ローラ、 34:レジストローラ、 33:ピックアップローラ、 35:搬送ローラ、 39a,39b:排出トレイ、 41:縦送り封筒、 42:横送り封筒、 43,44:印刷領域、 45,46:操作キー、 47,48:操作画面、 49:メッセージ
100:複合機、 103:原稿搬送ユニット、 105:操作ユニット、 110:制御部、 111:画像読取デバイス、 115:画像形成デバイス、 120:画像処理回路、 121:CPU、 122:RAM、 123:不揮発性メモリ、 124:通信部、 125:ビデオコントローラ、 200:ホストコンピュータ
Pk,Pc,Pm,Py:画像ステーション、 R1:シート搬送経路