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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-04
(45)【発行日】2025-03-12
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20250305BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20250305BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20250305BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20250305BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20250305BHJP
【FI】
H04N1/00 838
H04N1/00 127B
G06F3/12 322
G06F3/12 336
G06F3/12 338
B41J29/38 203
B41J29/00 E
G03G21/00 390
G03G21/00 396
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021106873
(22)【出願日】2021-06-28
(65)【公開番号】P2023005141
(43)【公開日】2023-01-18
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【弁理士】
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 雅己
(72)【発明者】
【氏名】田中 賢治
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-037362(JP,A)
【文献】特開2019-106091(JP,A)
【文献】特開2016-157428(JP,A)
【文献】特開2017-097762(JP,A)
【文献】特開2019-213045(JP,A)
【文献】特開2017-041090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/12
B41J 29/38
B41J 29/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置を他の機器と識別するための識別情報を含む装置情報を生成する装置情報生成部と、
インターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報を取り込んで通信端末との間で非接触のユーザ認証を行う認証部と、
前記認証部によってユーザ認証がなされた前記通信端末に対してインターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報として前記装置情報を提供して取得させ、前記通信端末からインターネットを介して送信されるジョブに係る情報であって前記識別情報が関連付けられた設定情報がネットワークサービスのメモリに格納されているか否かを確認し、該当する設定情報が格納されていれば受信してその設定情報に係るジョブを実行するジョブ制御部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記認証部は、インターネットを介さない通信として近距離無線通信または位置情報付きの中距離無線通信の少なくとも何れかを用いて前記通信端末との間でユーザ認証を行う請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記近距離無線通信は、NFC、BluetoothまたはBluetooth LEによる通信である請求項に記載の画像処理装置。
【請求項4】
自装置の位置情報を提供する位置情報提供部をさらに備え、
前記中距離無線通信がDirect Wi-FiまたはWi-Fiアドホックモードによる通信であり、
前記認証部は、インターネットまたは前記中距離無線通信を介してユーザの通信端末の現在位置を取得し、前記位置情報提供部が提供する自装置の位置情報に対して予め定められた範囲内の位置に前記通信端末がある場合にユーザ認証を行う請求項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像情報を用いたユーザ認証が、カメラを用いた2次元コードまたは生体画像の読み取りを行うものである請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記ジョブ制御部は、前記ユーザ認証に係るユーザがアカウント登録されたサーバを介して前記通信端末から前記設定情報を受信する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
画像処理装置の制御部が、
装置を他の機器と識別するための識別情報を含む装置情報を生成するステップと、
インターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報を取り込んで通信端末との間で非接触のユーザ認証を行うステップと、
ユーザ認証がなされた前記通信端末に対してインターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報として前記装置情報を提供して取得させるステップと、
前記通信端末からインターネットを介して送信されるジョブに係る情報であって、前記識別情報が関連付けられた設定情報ネットワークサービスのメモリに格納されているか否かを確認し、該当する設定情報が格納されていれば受信してその設定情報に係るジョブを実行するステップと、
を備える画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信を介してジョブの設定に係る指示を受信することにより非接触の操作が可能であって、操作を行うユーザの認証を行い得る画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
離れた位置で画像処理装置の設定を予め行っておけるようにすることは従来から要望があった。画像処理装置と通信により接続された外部の携帯通信端末で、画像処理装置に対する操作を受付けたり、画像処理装置の状態や操作に係る情報を通知したりする技術は既に知られている。
新型コロナウイルス等の感染リスクを抑制したいといった理由により、不特定多数あるいは特定多数の人が操作する複合機、スキャナーあるいはプリンタ等の画像処理装置を非接触で操作したいたいという要望が高まっている。
例えば、スマートフォンやタブレット端末等の携帯通信端末が普及し、画像処理装置が設置されるオフィス等において誰でも携帯通信端末を持っている環境であることから、携帯通信端末を用いて画像処理装置を非接触で操作することは技術的に可能である。オフィスに設置される画像処理装置は、取り扱うデータのセキュリティを確保する観点からインターネットから隔離された社内イントラネット等のプライベートネットワークに接続されることが多い。
【0003】
一方で、携帯通信端末はSNS(Social Networking Service)や電子メールなどインターネット環境が必要なアプリが使用される場面が多い。
そのようなネットワーク環境で、各社員がオフィスに設置されている複合機を非接触操作するために、その都度スマートフォン等のネットワーク設定をインターネット接続からイントラネット接続に切り替えるとすると、操作が煩雑である。また、プロキシ設定などの切り替えも併せて必要になるといったように、非接触操作以外のアプリやスマートフォンの機能に対する影響が大きい。インターネットに接続したネットワーク設定のままでオフィスに設置された複合機等の画像処理装置を非接触で操作したいという要望は強い。
【0004】
例えば、原稿が画像形成装置に残っていることをユーザに通知する技術として、以下の技術が知られている。ユーザは、携帯端末をMFPにかざしてからMFPの使用を開始する。MFPのNFC通信部は、携帯端末に格納されているユーザのメールアドレスとBluetooth(登録商標)のペアリングコードを読み取り、Bluetoothの接続状態を定期的に確認する。携帯端末を持ったユーザがMFPから立ち去り、Bluetooth通信範囲外に出て接続が切れると、MFPの制御部は原稿を検出し、原稿が残っていればNFC通信部が読み取ったメールアドレスに宛ててメッセージを送信して回収を促す(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
さらに、画像形成装置が他のユーザに使用されてしまう問題を解決するための以下の技術が知られている。近距離無線通信を用いて携帯情報端末と画像形成装置を認識させた後に携帯情報端末から画像形成装置に対して、各種機能を実現させるシステムに係るものである。画像処理装置は、携帯情報端末から近距離無線通信により認証データを取得すると、取得された認証データに基づいてユーザ認証を実行する。ユーザ認証が成功すると、画像処理装置は、携帯情報端末で起動中のアプリケーションに対応する動作モードに変更する。そして、変更携帯情報端末から送信されるジョブを画像形成装置で優先的に実行させる(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2018-121098号公報
【文献】特開2016-005073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
オフィスに設置される画像処理装置は、課金管理や取扱うデータのセキュリティを確保するために、ユーザ認証の機能を有するものが多い。ユーザ認証の代表的な手段は、ユーザ名とパスワードからなる識別情報を用いてユーザを識別するものである。この機能を非接触操作に適用すると、ユーザの携帯通信端末から画像処理装置へユーザ名とパスワード等の識別情報を送信することになる。イントラネット上であればまだしも、上述のように携帯通信端末をインターネットに接続したままで識別情報のやり取りを行うと、インターネット経路上での情報漏洩のリスクが問題となる。即ち、識別情報、それに続く操作指示およびそれらに対する応答がインターネット上で送受されると、第三者によって傍受され、解析され、なりすましを招く可能性が増大する。そうすると、画像処理装置が扱う情報や画像処理装置に格納されている情報が流出するリスクが増大する。サーバ経由で画像処理装置と通信する場合はサーバに格納された情報まで流出のリスクが増大する。
【0008】
そのようなリスクを回避する手法として、例えば、画像処理装置を直接操作してユーザ認証を行ってから、携帯通信端末を用いて非接触操作を行うことも考えられる。しかし、それでは完全な非接触操作とならない。
また、画像処理装置がNFC(Near Field Communication)リーダーを備え、そのNFCリーダーでユーザ別のICカードを用いて非接触のユーザ認証を行ってから非接触操作を行うことも考えられる。ただし、その場合は、携帯通信端末と別にユーザ認証用のICカードを用意する必要がある。
携帯通信端末がインターネットを介さずにNFCやBluetooth等の近距離無線通信を介して操作指示を画像処理装置へ送る手法も考えられなくはない。しかし、通常はインターネット通信に比べると近距離無線通信の速度は遅いため、例えば、ジョブの開始に係る操作指示等、多くの情報をやり取りする場合には時間を要することとなり、ユーザの不満を招きかねない。
【0009】
画像処理装置が、外部のサーバ、例えばサービスを提供するサーバとインターネットを介して接続され、ユーザの携帯通信端末がそのサーバを介して画像処理装置と通信する場合は次の対応も考えられる。ユーザがそのサーバのログインに用いる認証情報(例えば、ユーザ名、パスワード)を、そのサーバと画像処理装置との間の通信のセキュリティ確保にも流用するものである。例えば、その認証情報を暗号キーに用いてサーバと画像処理装置とがやりとりするデータを暗号化する。そのようにすれば、一定の情報セキュリティは担保される。しかし、時間を掛ければ暗号は解読され得るものともいえる。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、ユーザ認証を含めた画像処理装置に対する操作を通信接続された携帯通信端末から非接触でかつ情報セキュリティが考慮された状態で簡便に行えるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、装置の識別情報を含む装置情報を生成する装置情報生成部と、インターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報を取り込んで通信端末との間で非接触のユーザ認証を行う認証部と、前記認証部によってユーザ認証がなされた前記通信端末に対してインターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報として前記装置情報を提供して取得させ、前記通信端末からインターネットを介して送信される前記装置情報およびジョブ実行に係る設定情報に基づき、前記装置情報に対応する装置にジョブを実行させるジョブ制御部と、を備える画像処理装置を提供する。
【0011】
また、異なる観点からこの発明は、画像処理装置の制御部が、装置の識別情報を含む装置情報を生成するステップと、インターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報を取り込んで通信端末との間で非接触のユーザ認証を行うステップと、ユーザ認証がなされた前記通信端末に対してインターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報として前記装置情報を提供して取得させるステップと、前記通信端末からインターネットを介して送信された前記装置情報およびジョブ実行に係る設定情報に基づき、前記装置情報に対応する装置にジョブを実行させるステップと、を備える画像処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
この発明による画像処理装置は、ユーザ認証を含めた画像処理装置に対する操作を通信接続された携帯通信端末から非接触でかつ情報セキュリティが考慮された状態で簡便に行えるようにできる。
この発明による画像処理方法も同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】この実施の形態に係る画像処理システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
図2】実施の形態1に係る処理の例を示す第1のフローチャートである。
図3】実施の形態1に係る処理の例を示す第2のフローチャートである。
図4図1に示す複合機の操作ユニットに表示されるホーム画面の例を示す説明図である。
図5図1に示す複合機の操作ユニットに表示される非接触操作の手順を説明する画面の例を示す説明図である。
図6図1に示す携帯通信端末で実行されるアプリケーションにおいてユーザ認証情報の入力画面を示す説明図である。
図7図1に示す携帯通信端末のアプリケーションにおける基本画面の一例を示す説明図である。
図8図1に示す携帯通信端末のアプリケーションにおいてコピージョブの機能設定に係る画面の一例を示す説明図である。
図9図1に示す携帯通信端末のアプリケーションにおいてスキャンジョブの機能設定に係る画面の一例を示す説明図である。
図10図1に示す携帯通信端末のアプリケーションにおいて複合機の操作ユニットに表示された識別情報を読み取る操作の例を示す説明図である。
図11図1に示す複合機の操作ユニットに表示されるジョブ実行中の画面の一例を示す説明図である。
図12図1に示す複合機の操作ユニットに表示される複合機の画面の一例を示す説明図である。る。
図13】実施の形態2に係る処理の例を示す第1のフローチャートである。
図14】実施の形態2に係る処理の例を示す第2のフローチャートである。
図15】実施の形態2に係る処理の例を示す第3のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る画像処理システム100の全体構成を概略的に示す図である。画像処理システム100は、画像処理装置としての複合機10、携帯通信端末30およびネットワークサービス50を含む。外部認証サーバ70(図1に鎖線で示す)を設けて複合機10に対するユーザ認証をネットワークサービス50でなく外部認証サーバ70で行う構成も考えられる。
複合機10は、図1中に実線で示すネットワーク(NW)を介してネットワークサービス50と通信可能に接続されている。ネットワーク(NW)はインターネットを介した通信を行う。携帯通信端末30は、ネットワーク(NW)を介してネットワークサービス50と通信可能に接続されている。また、携帯通信端末30は複合機10から後述する識別情報を取得することが可能となるように構成されている(図中の鎖線矢印参照)。
携帯通信端末30のユーザは、ネットワークサービス50にアカウント登録がされておりネットワークサービス50を利用可能な状態にあるものとする。外部認証サーバ70が設けられている場合は外部認証サーバ70とも通信可能に接続されている。外部認証サーバ70は、ネットワークサービス50の利用に係るユーザ認証を行う。外部認証サーバ70が設けられていない場合は、ネットワークサービス50がユーザ認証の処理を担う。
【0015】
複合機10は、例えば、入力物としての紙媒体の原稿をスキャンし、用紙に画像形成することで印刷物として出力することができる出力装置である。また、複合機10は、原稿のスキャンデータに基づき、所定のフォーマット(例えば、PDF(Portable document format)形式)の電子データとして出力することができる出力装置でもある。なお、入力物としては、紙媒体の原稿に限定されるものではない。例えば、外部記憶媒体や外部装置から入力された電子データであってもかまわない。
【0016】
複合機10は、制御部11、操作ユニット13、通信部15、原稿読取部17および画像処理部19を備える。制御部11は、プロセッサを中心とするハードウェア資源と複合機10の制御用プログラムのソフトウェア資源から構成される。プロセッサが制御プログラムを実行することによって制御部11の機能が実現される。制御部11は、認証部22、ジョブ制御部23および装置情報生成部25を含む。ジョブ制御部23は、非接触操作部21を含む。装置情報生成部25は、後述する識別情報コードR2やセッションコードを生成する。操作ユニット13は、ユーザの操作を受付けると共に操作に対する応答、複合機10の状態およびユーザへの通知等を表示する。通信部15は、ネットワークNWを介して外部の機器と通信する通信回路および通信制御のファームウェアである。
【0017】
原稿読取部17は、紙媒体の原稿を読み取る。画像処理部19は、原稿読取部17が読み取った画像に係る処理および画像の印刷に係る処理を行う。即ち、読み取られた原稿や外部の機器から受信した画像データを処理したり、印刷したり、画像データを外部の機器へ送信したりする。また、複合機10は、設置されている位置を提供する位置情報提供部29を備えていてもよい。位置情報提供部は、例えばGPS(Global Positioning System)等の機能を用いて複合機10の位置を検出するものであってもよい。しかし、単に位置情報を保持するものであってもよい。例えば、外部の機器でGPSを用いて測位された複合機10の位置情報を参照可能に格納するものである。
【0018】
携帯通信端末30は、端末制御部31、端末表示部33、端末通信部35および設定記憶部37を備える。端末制御部31は、プロセッサを中心とするハードウェア資源とプロセッサが実行するOS(Operating System)やアプリケーション等の処理プログラムから構成される。プロセッサが処理プログラムを実行することによって端末制御部31の機能が実現される。端末表示部33は、プロセッサが実行するアプリケーションや、そのアプリケーションを起動する画面等に係る表示を行う。端末通信部35は、ネットワークNWを介して外部の機器と通信する通信回路および通信制御のファームウェアである。設定記憶部37は、複合機10に実行させるジョブの設定を記憶するRAM(Random Access Memory)等の記憶デバイス上の記憶領域である。
【0019】
この実施の形態における複合機10、携帯通信端末30およびネットワークサービス50のそれぞれの処理について図2および図3のフローチャートに沿って、図4図12を参照しながら説明する。
複合機10の制御部11については、認証部22およびジョブ制御部23としての処理を行う。
複合機10の制御部11は、電源がオンされ、省電力モードから復帰し、あるいは所定の期間何も操作されずに初期状態に遷移する場合、図4に示すホーム画面W2を操作ユニット13に表示する(ステップS10)。
図4に示すホーム画面W2は、ユーザによるジョブの選択や、各種機能の選択を受け付ける操作画面である。図4に示すホーム画面W2には、8つのジョブ・機能選択ボタンB2が配置されている。さらに、隠れているジョブ・機能選択ボタンに表示を切替える表示送りボタンB4が配置されている。ジョブ・機能選択ボタンB2は、ユーザが所望するジョブ、機能表示等の選択を受け付ける。
【0020】
例えば、図4に示すジョブ・機能選択ボタンB2の上段の左端に配置された[シンプルコピー]ボタンのタップ操作を受付けると、制御部11は、コピージョブの選択を受付ける。そして、選択された[シンプルコピー]に係る機能設定を受付ける画面(不図示)を表示させる。その機能設定画面で受け付ける機能設定の項目は、後述する非接触操作アプリのコピージョブ設定画面W28に対応するものである。また、図4に示すジョブ・機能選択ボタンB2の一つは、リモートオペレーションボタンB6である。リモートオペレーションボタンB6のユーザによるタップ操作を受付けると、制御部11は、ホーム画面W2を図5に示す非接触操作受付画面W4に遷移させる。なお、図4に示すジョブ・機能選択ボタンB2の配置はユーザが設定および変更できる。表示送りボタンB4の操作によって表示される隠れたジョブ・機能選択ボタンについても同様である。
【0021】
図4に示すホーム画面W2で、リモートオペレーションボタンB6のタップ操作を受付けた場合、それに応答して制御部11は、ホーム画面W2を図5に示す非接触操作受付画面W4に遷移させる。
非接触操作受付画面W4は、複合機10に対するリモートオペレーション(非接触操作)を行う操作手順の説明を表示する。右上には、[閉じる]ボタンB8が配置されている。[閉じる]ボタンB8が操作された場合、制御部11は、非接触操作受付画面W4をホーム画面W2に戻し、リモートオペレーションの受付けを終了させる。ユーザは、ホーム画面W2に配置された他のジョブ・機能選択ボタンB2の何れかを操作してジョブを選択し操作ユニット13を用いて選択されたジョブの機能設定を行ってジョブを実行させることができる。非接触操作受付画面W4が表示されている間は、操作ユニット13を用いたジョブの選択や機能設定は行えない。
【0022】
図5に示すように、非接触操作受付画面W4に表示される操作手順の説明は、イラストまたはアニメーションを用いた説明である。(1)原稿セット、(2)携帯通信端末を用いた操作によるジョブの選択と機能設定、(3)ジョブの実行、の(1)~(3)の項目順に操作手順が説明されている。
操作手順の説明のうち(3)の項目は、複合機10をネットワークNW上の他の機器と識別する識別情報に係る識別情報コードR2を表示する。図5に示す例では、識別情報を2次元コードに符号化して表示している。なお、識別情報を画像情報として伝達する手段は2次元コードに限るものでない。例えば、バーコード、記号、英数字の少なくとも何れかを用いて符号化することも可能である。表示された2次元コード等の画像情報を、カメラやレーザー光を用いた走査デバイスに読み取らせて、符号化された識別情報を携帯通信端末30に伝えることが可能である。この実施形態では、携帯通信端末30が有するカメラに識別情報コードR2を読み取らせることで、インターネットを介さないで複合機10の識別情報を携帯通信端末30に取得させるものとする。
【0023】
なお、2次元コード等の画像情報を用いた識別情報の伝達以外に、NFCやBluetooth等の近距離無線通信やDirect Wi-Fiに準拠した中距離無線通信を用いて、インターネットを介さずに識別情報を伝えることも可能である。
ただし、図2に示すフローチャートは、リモートオペレーションボタンB6が操作される前の状態、即ち、ホーム画面W2が表示されている状態で携帯通信端末30の非接触操作を行うアプリが起動され複合機10とのユーザ認証が成功した場合の手順を示している。その手順によれば、ユーザは複合機10の操作ユニット13に一切触れずに非接触操作を開始できる。
【0024】
ユーザは、携帯通信端末30にインストールされている、アプリケーションの起動を指示する(図2に示すステップS100参照)。複合機10に対して非接触でジョブの設定および開始指示を行うアプリケーションであって、以下、非接触操作アプリと呼ぶ。携帯通信端末30には、予めその非接触操作アプリがインストールされているものとする。携帯通信端末30の端末制御部31は、非接触操作アプリの起動を指示するユーザの操作を受け付けて、そのアプリを起動する(ステップS102)。即ち、端末制御部31は、非接触操作アプリに係る処理プログラムを実行する。
【0025】
この実施形態において、非接触操作アプリを実行する端末制御部31は、非接触操作アプリを起動すると、まずユーザ認証の処理を行う。複合機10に対する操作を行う権限を有するユーザを認証する処理である。複合機10の操作ユニット13を用いて行うユーザ認証と同様である。図6(A)に示すように、端末制御部31は、複合機10の操作を行うために必要なユーザ名およびパスワードの入力を求めるユーザ認証画面W20を端末表示部33に表示させる(ステップS104)。ユーザ認証画面W20は、ユーザ名とパスワードの入力を受付ける認証情報入力ウィンドウW22および英数入力キーB20がアプリ基本画面に重畳して表示される。
【0026】
認証情報入力ウィンドウW22にユーザ名とパスワードがユーザによって入力されると(ステップS106)、端末制御部31は、入力されたユーザ認証情報に基づく2次元コードを生成して画面に表示させる(ステップS108)。図6(B)は、入力されたユーザ認証情報に基づく認証情報コードR20が端末表示部33に表示された画面(認証情報コード表示画面W24)を示している。ユーザが、端末表示部33に表示された認証情報コードR20を複合機10が有するカメラ(図1に不図示)あるいは原稿読取部17に読み取らせることによって、非接触でかつインターネットを介さないで携帯通信端末30から複合機10へユーザ認証情報を送る。
なお、このようなコードを用いたユーザ認証情報の受け渡しの他に、NFCやBluetooth等の近距離無線通信やDirect Wi-Fiに準拠した中距離無線通信を用いて、インターネットを介さずにユーザ認証情報の直接の受け渡しを行うようにしてもよい。
【0027】
上述したユーザ認証は、ユーザが携帯通信端末30にユーザ名とパスワードを入力するものであるが、別の手法として携帯通信端末30がユーザの生体認証を行う態様も考えられる。近年の携帯通信端末30は、例えば指紋や顔等、ユーザの生体画像を読み取ってユーザに固有の特徴に基づく認証を行う機能を有するものが多い。その生体認証機能を複合機10のユーザ認証処理と連携させることで、ユーザ名とパスワードを都度ユーザに入力させる手間を省くことができる。
【0028】
このようにして複合機10は、カメラ、原稿読取部17、近距離無線通信あるいは中距離無線通信等の何れかの手段でインターネットを介さずに携帯通信端末30からユーザ認証情報を取得し、認証部22としてユーザ認証の処理を行なう(ステップS12)。そして、ユーザ認証の結果(OKまたはNG)をユーザが認識できる態様で操作ユニット13に表示させる。
リモートオペレーションボタンB6の操作を受付ける前、即ち、図4に示すホーム画面W2が操作ユニット13に表示された状態で、携帯通信端末30を用いたユーザ認証が行われてもよい。ユーザ認証の結果がOKの場合、制御部11はこの時点でホーム画面W2を図5に示す非接触操作受付画面W4に切り替える(ステップS14)。そして、後述するステップS124に示すように、携帯通信端末30からインターネットを介してジョブの実行開始に係る指示およびそのジョブの機能設定に係るデータが送られてくるのを待つ。
非接触操作受付画面W4が操作ユニット13に表示されている間、複合機10の制御部11は、携帯通信端末30からの操作指示のみを受付ける。操作ユニット13を用いた他のユーザによる操作や、携帯通信端末30以外の機器からのリモートオペレーションを受付けない。これによって、複合機10に対する操作指示の衝突が回避される。
【0029】
上述のステップS14でユーザ認証が成功(結果OK)し、操作ユニット13に非接触操作受付画面W4が表示された場合、ユーザは、その時点で非接触操作受付画面W4に表示された操作手順を見ることになる。
ユーザは、非接触操作受付画面W4の操作手順(1)に従い、複合機10に紙媒体の原稿をセットする。携帯通信端末30の非接触操作アプリがまだ起動されていない場合は、ここで操作手順(2)に従い、非接触操作アプリを起動してジョブの選択および選択されたジョブについての機能設定を行う。
【0030】
ユーザが非接触操作アプリを起動する操作をしたら、携帯通信端末30の端末制御部31は、図7に示す非接触操作アプリのアプリ基本画面W26を端末表示部33に表示させる。そして、非接触操作アプリ上でユーザによるジョブの選択および選択されたジョブについての機能設定を受付ける(ステップS110)。そして、受付けたジョブの選択およびジョブの機能設定を、設定記憶部37に記憶しておくようにする(ステップS112)。
【0031】
図7図9は、非接触操作アプリの操作画面を示す説明図である。それぞれの操作画面について説明する。
図7は、非接触操作アプリの基本画面の例である。図7に示すアプリ基本画面W26は、メニュー表示領域R22と、お気に入りリスト表示領域R24とを備える。
図7に示す例で、メニュー表示領域R22には、コピージョブ選択ボタンB22とスキャンジョブ選択ボタンB24とが配置されている。コピージョブ選択ボタンB22はコピージョブの選択を受け付ける。コピージョブ選択ボタンB22のタップ操作を受付けると、端末制御部31は、ユーザによりコピージョブが選択されたと判定する。そして、端末制御部31は、アプリ基本画面W26を図8(A)に示すコピージョブ設定画面W28に切り替えて、コピージョブに係る機能設定およびコピージョブの開始指示を受付ける。
【0032】
一方、スキャンジョブ選択ボタンB24のタップ操作を受付けると、端末制御部31は、ユーザによりスキャンジョブが選択されたと判定する。そして、端末制御部31は、アプリ基本画面W26を図9(A)に示すスキャンジョブ設定画面W32に切り替えて、スキャンジョブに係る機能設定およびスキャンジョブの開始指示を受付ける。
図7に示すお気に入りリスト表示領域R24は、使用頻度が高い項目をユーザが選択してリスト形式で表示させるように設定できる領域である。お気に入りリストは、ソートボタンB26により昇順/降順表示を切り替えることができる。
【0033】
図8は、コピージョブ設定画面の例である。図8(A)のコピージョブ設定画面W28は、機能設定領域R26および[スタート]ボタンB28を備える。
機能設定領域R26は、コピージョブに係る各種の機能項目の設定を受け付ける。図8(A)に示す機能設定領域R26は、[部数]、[給紙トレイ]、[両面コピー]、[裏面の向きを180度回転する]、[カラーモード]といった項目について設定を受付ける。例えば、機能設定として、[部数]の機能設定がタップ操作により選択された場合、図8(B)に示すように、端末制御部31はコピー部数の機能設定の入力を受け付けるモーダルM20、およびかな/数字入力キーB32からなる部数設定画面W30をコピージョブ設定画面W28に重畳して表示させる。これが部数設定画面W30である。
【0034】
部数設定画面W30において、端末制御部31は、かな/数字入力キーB32を用いてモーダルM20にコピー部数の設定を行う操作を受付ける。コピー部数が設定された後、[決定]ボタンB30のタップ操作を受付けると、端末制御部31は、コピー部数の設定を確定させて部数設定画面W30をコピージョブ設定画面W28に戻す。なお、[決定]ボタンB30の左隣の[キャンセル]ボタンがタップされた場合、端末制御部31は、コピー部数の設定を確定させずに、部数設定画面W30をコピージョブ設定画面W28に戻す。
【0035】
図9は、スキャンジョブ設定画面の例である。図9(A)のスキャンジョブ設定画面W32は、機能設定領域R28および[スタート]ボタンB34を備える。
機能設定領域R28は、スキャンジョブに係る各種の機能項目の設定を受け付ける。図9(A)において、機能設定領域R28は、[アドレスを入力]、[自分宛てに送信]、[読み込み設定]、[画像の向き]および[カラーモード]といった項目について設定を受付ける。図9(B)は、[自分宛てに送信]のタップ操作を受付けた場合に表示される自分宛メール設定画面W34の例を示す。図9(B)に示す自分宛メール設定画面W34では、自分宛のメールアドレスの入力を受付けるモーダルM22および英数入力キーB20が、スキャンジョブ設定画面W32に重畳して表示されている。
【0036】
自分宛メール設定画面W34において、端末制御部31は、自分宛メールアドレスの入力操作を受付ける。自分宛メールアドレスが入力された後、[決定]ボタンB36のタップ操作を受付けると、端末制御部31は、自分宛メールアドレスの設定を確定させて自分宛メール設定画面W34を元のスキャンジョブ設定画面W32に戻す。なお、[決定]ボタンB36の左隣の[キャンセル]ボタンがタップされた場合、端末制御部31は、自分宛メールアドレスの設定を確定させずに、自分宛メール設定画面W34をスキャンジョブ設定画面W32に戻す。
【0037】
図7図9に示すような非接触操作アプリの操作画面は、複合機10の制御部11が、操作ユニット13を介して受け付けるのと同様の機能設定を受付ける。
図7に示すアプリ基本画面W26でジョブの選択が受付けられ、選択されたジョブの機能設定が図8(A)に示すコピージョブ設定画面W28や図9(A)に示すスキャンジョブ設定画面W32で受付けられる。それらのジョブに係る設定が完了すると、ユーザは[スタート]キーをタップしてジョブの実行を指示する(ステップS114)。
【0038】
図8(A)に示す[スタート]ボタンB28や、図9(A)に示す[スタート]ボタンB34のタップ操作を受付けると、端末制御部31は、図10(A)に示す識別情報コード読取画面W36を端末表示部33に表示させる(図3に示すステップS116)。識別情報コード読取画面W36は、複合機10の非接触操作受付画面W4に表示されている識別情報コードR2を携帯通信端末30のカメラ(図1に不図示)で読み取らせる操作に係る画面である。
【0039】
図10(A)に示すように、識別情報コード読取画面W36には、識別情報コードR2を所定の位置で読み取るためコード読取枠R30とメッセージR32が配置され、カメラで読取った画像が表示される。最初の段階で表示されるメッセージR32は、複合機10の操作ユニットに表示されている識別情報コードR2をカメラで読み取るように指示するものである。ユーザがコード読取枠R30に複合機10の操作ユニットに表示されている識別情報コードR2を合わせると(図10(B)参照)、非接触操作アプリを実行する端末制御部31は、識別情報コードR2を認識し、識別情報コードR2に埋め込まれている識別情報を抽出する(ステップS118)。
【0040】
それによって、インターネットを介さずに複合機10の識別情報が複合機10から携帯通信端末30へ直接送られる。
なお、このようなコードを用いた識別情報の受け渡しの他に、NFCやBluetooth等の近距離無線通信やDirect Wi-Fiに準拠した中距離無線通信を用いて、インターネットを介さずに複合機10の識別情報の直接の受け渡しを行うようにしてもよい。即ち、上述の識別情報コード読取画面W36を表示させるタイミングで、それに代えて近距離無線通信や中距離無線通信を介して識別情報を送信するようにしてもよい。
複合機10の識別情報を取得した端末制御部31は、その識別情報ならびに設定記憶部37に記憶された選択ジョブおよび機能設定をネットワークサービス50に送信する(ステップS120)。ネットワークサービス50への送信の際に、端末制御部31は、前述のメッセージR32に代えて、非接触操作に係るデータを送信している旨のメッセージR34を表示させる(図10(B)参照)。さらに、データの送信が完了すると、送信が完了した旨のメッセージR36を表示させる(図10(C)参照)。メッセージR36には、[OK]ボタンが配置されており、その[OK]ボタンがタップされると、端末制御部31は、識別情報コード読取画面W36をアプリ基本画面W26に表示を切り替える。
【0041】
複合機10から、複合機10の識別情報と共に、選択ジョブおよび機能設定を受信したネットワークサービス50は、それらのデータを関連付け、ジョブを識別し管理するためのジョブIDを付してメモリに格納しておく(ステップS122)。
複合機10は、ネットワークサービス50に対してHTTPSロングポーリングを行い、複合機10の識別情報に対応するジョブ設定情報が存在するか否かを問合せする(ステップS16)。
複合機10の識別情報に対応するジョブ設定情報が存在する場合、ネットワークサービス50は、複合機10との接続を確立し、メモリに格納されているジョブ設定情報を複合機10へ送信する(ステップS124)。
【0042】
ネットワークサービス50から新たなジョブに係る選択ジョブおよび機能設定を受信すると、複合機10のジョブ制御部23として制御部11は、受領した選択ジョブおよび機能設定に基づいてジョブを実行する(ステップS18)。
ジョブの実行中、制御部11は、図11に示すリモートジョブ実行中画面W6を操作ユニット13に表示させる。リモートジョブ実行中画面W6には、ジョブを実行中であることをユーザに知らせるメッセージR4およびジョブアイコンR6が配置されている。
ジョブの実行が完了すると、制御部11は、識別情報と共にジョブ完了通知をネットワークサービス50へ送信する(ステップS20)。さらに、リモートジョブ実行中画面W6を図12に示すリモートジョブ完了画面W8に切り替えて所定の期間表示させる。リモートジョブ完了画面W8には、ジョブが完了したことをユーザに知らせるメッセージR8およびジョブ完了アイコンR10が配置されている。
複合機10からジョブ完了通知を受信すると、ネットワークサービス50は、メモリに格納されている該当ジョブに係るデータを削除する(ステップS126)。それと共に、ジョブ完了通知および複合機10の識別情報を携帯通信端末30へ送信する(ステップS128)。
【0043】
ネットワークサービス50からジョブ完了通知を受信すると、端末制御部31は、複合機10に係るジョブが終了したことを端末表示部33に表示させて、ユーザに知らせる(ステップS130)。
以上が、非接触によるユーザ認証および非接触操作に関して複合機10、携帯通信端末30およびネットワークサービス50のそれぞれが実行する処理の流れである。
【0044】
(実施の形態2)
実施の形態1は、非接触操作アプリの起動後、直ちに複合機10のユーザ認証を行う流れの例である。それに対してこの実施形態では、非接触操作アプリでジョブの開始が指示されるまでは、他のジョブとの混同を防ぐために複合機10から識別情報を取得するが、ユーザ認証は行わない。そして、ジョブの選択およびそのジョブの機能項目の設定を非接触操作アプリで受け付ける。その非接触操作アプリでジョブの開始が指示されると、その時点でユーザ認証を行うようにする。
そうすることによって、携帯通信端末30以外の携帯通信端末で別のユーザが非接触操作アプリを並行して操作し、複合機10に対するジョブの選択および機能設定を行うことが可能になる。なお、ユーザ認証後のジョブの実行の段階は、排他的に行われる。従って、実行の段階でジョブの混同は生じない。
【0045】
図13図15は、この実施形態に係る複合機10、携帯通信端末30およびネットワークサービス50のそれぞれの処理を示すフローチャートである。実施の形態1に係る図2および図3と同様の処理あるいは類似の処理は、図2および図3と同じ符号を付している。図2および図3と異なる処理について主に説明する。
図4に示す複合機10のホーム画面W2でリモートオペレーションボタンB6のタップ操作を受付けると、装置情報生成部25として制御部11は、複合機10を他の機器と識別しジョブを他のジョブと識別するために用いるセッション情報に係るコード(セッションコード)を生成する。そして、生成されたセッションコードを操作ユニット13に表示させる(ステップS40)。
【0046】
なお、実施の形態1、およびこの実施形態で前述したステップS40では、複合機10のホーム画面W2でリモートオペレーションボタンB6のタップ操作を受付けたことを契機に、制御部11がセッションコードの生成および表示(図5参照)を行うこととしている。それに代えて、複合機10の電源がオンされたことを契機に、あるいは複合機10が省エネルギーモードから復帰したことを契機に、制御部11がセッションコードを生成したうえで、ホーム画面W2に代えて非接触操作受付画面W4を操作ユニット13に表示させるようにしてもよい。その態様によれば、ユーザは複合機10の操作ユニット13に一切触れずに非接触操作を開始できる。即ち、図13に示すステップS40の処理を不要にできる。
また、制御部11が、ホーム画面W2や非接触操作受付画面W4を含む何れの画面を初期状態において操作ユニット13に表示させるかの設定を受付けるようにしてもよい。そして、設定に応じた画面を操作ユニット13に表示させるようにしてもよい。
初期状態は、電源オンや省エネルギーモードからの復帰時の他に、操作ユニット13の画面に表示される[リセット]キー(不図示)が操作された場合や、何も操作がされずに所定の期間(一例で60秒)が経過してオートクリアがはたらいた場合を含んでもよい。
【0047】
ユーザは、また非接触操作アプリを起動する(ステップS100)。非接触操作アプリの実行が開始されると(ステップS102)、ユーザは、携帯通信端末30のカメラで、操作ユニット13に表示されたセッションコードを読み取らせる。この操作によって、端末制御部31は、これから操作指示を受け付けるジョブを実行させる複合機10およびジョブに固有のセッション情報を取得する(ステップS140)。このセッション情報は、少なくともユーザ認証を行うまでの間使用される。ユーザ認証後もセッション情報を複合機10の識別情報として使用してもよいが、図13図15に示すフローチャートでは、ユーザ認証の結果と共に複合機10の識別情報コードを別途取得するものとしている。
【0048】
端末制御部31は、実施の形態1と同様に非接触アプリを用いたジョブの選択および機能設定を受付ける。端末制御部31は、ジョブの選択や機能設定が行われる都度、選択されたジョブや機能設定に係る情報をセッション情報と共にネットワークサービス50に送信するようにしてもよい(図13の鎖線枠C01内に示すステップS120)。その場合、選択ジョブおよび機能設定を受信したネットワークサービス50は、それらのデータを関連付け、ジョブを識別し管理するためのジョブIDを付してメモリに格納する。新たに機能設定等を受信した場合は格納されたデータを更新する(ステップS122)。なお、実施の形態1と異なり鎖線枠C01で示される手順を実行するように構成した場合、ネットワークサービス50が管理する選択ジョブおよび機能設定に係るデータは、ジョブ開始の指示を受領済みか否かの属性を含むものとする。
鎖線枠C01で示される構成と異なり、後述するユーザ認証後に端末制御部31が選択ジョブおよび機能設定を一括でネットワークサービス50へ送信するように処理手順を構成してもよい。
【0049】
ジョブに係る設定が終了し、ジョブを開始するために図8(A)に示す[スタート]ボタンB28や図9(A)に示す[スタート]ボタンB34のタップ操作を受付けると(ステップS114)、端末制御部31は、ユーザ認証の処理を行う。即ち、その時点で複合機10の操作を行うために必要なユーザ名およびパスワードの入力を求めるユーザ認証画面W20を端末表示部33に表示させて(ステップS104)ユーザ名とパスワードの入力を受付ける(ステップS106)。受け付けた入力に基づいて認証情報コードR20を端末表示部33に表示させる(図14に示すステップS108)。ユーザがその認証情報コードR20を複合機10に読み取らせると、複合機10の制御部11は、実施の形態1と同様にユーザ認証を行う(ステップS12)。
【0050】
ユーザ認証の結果がOKであれば、制御部11は実施の形態1の非接触操作受付画面W4(図5参照)に相当する画面を操作ユニットに表示させる(ステップS14)。ただし、この実施形態では既にジョブの選択および機能設定を終えているので、操作手順の説明としてそれに該当する(2)を表示する必要はない。(1)の原稿セットおよび(3)の識別情報コードR2に該当するものを表示させればよい。
なお、実施の形態1と同様、このようなコードを用いた識別情報の受け渡しの他に、近距離無線通信や中距離無線通信を用いて、インターネットを介さずにユーザ認証情報の直接の受け渡しを行うようにしてもよい。
【0051】
ユーザ認証が成功すると、端末制御部31は、複合機10の操作ユニット13に表示される識別情報コードR2を読み取らせる画面を端末表示部33に表示させる(ステップS116)。ユーザが識別情報コードR2を携帯通信端末30のカメラに読み取らせることで、携帯通信端末30は複合機10の識別情報を取得する(ステップS118)。
ここで、前述の鎖線枠C01のように、選択ジョブおよび機能設定が行われる都度、そのデータをネットワークサービス50に送信し、ネットワークサービス50がそれらの情報を保存している場合はこの時点で図14の鎖線枠C02に示す処理を行う。即ち、操作ユニット13に表示された識別情報コードR2をユーザが携帯通信端末30に読み取らせると、端末制御部31は、識別情報コードR2から識別情報を抽出する。そして、セッション情報と共に前述の識別情報およびジョブ開始の指示をネットワークサービス50に送信する(鎖線枠C02内に示すステップS142)。
【0052】
複合機10から、セッション情報と共に、識別情報コードおよびジョブ開始の指示を受信したネットワークサービス50は、対応するセッション情報のデータがジョブ開始の指示を受領済みであるとしてその属性を更新する(鎖線枠C02内に示すステップS144)。
複合機10は、ネットワークサービス50に対してHTTPSロングポーリングを行い、複合機10の識別情報に対応するジョブ開始の指示受領済みのデータが存在するか否かを問合せする(鎖線枠C02内に示すステップS16)。
【0053】
複合機10の識別情報に対応するジョブ設定情報が存在する場合、ネットワークサービス50は、複合機10との接続を確立し、メモリに格納されているジョブ設定情報を複合機10へ送信する(図15に示すステップS124)。以降、実施の形態1と同様に複合機10は、ジョブを実行する。
それに対して図15に示す鎖線枠C03は、ユーザ認証後に選択ジョブおよび機能設定を一括で携帯通信端末30からネットワークサービス50へ送信するように構成されている場合に対応する処理の流れを示す。実施の形態1と同様に、端末制御部31は、ユーザ認証の前に受け付けたジョブの選択および機能設定に係る操作を設定記憶部37に格納しておく。
【0054】
ユーザ認証が成功し、複合機10の操作ユニット13に表示される識別情報コードR2をユーザが携帯通信端末30のカメラに読み取らせることで(図14に示すステップS116)、携帯通信端末30は複合機10の識別情報を取得する(ステップS118)。
複合機10の識別情報を取得すると、端末制御部31は、識別情報ならびに設定記憶部37に記憶された選択ジョブおよび機能設定をネットワークサービス50に送信する(図15の鎖線枠C03に示すステップS120)。
複合機10から、識別情報、選択ジョブおよび機能設定を受信したネットワークサービス50は、それらのデータを関連付け、ジョブを識別し管理するためのジョブIDを付してメモリに格納しておく(鎖線枠C03に示すステップS122)。
【0055】
複合機10は、ネットワークサービス50に対してHTTPSロングポーリングを行い、複合機10の識別情報に対応するジョブ設定情報が存在するか否かを問合せする(鎖線枠C03に示すステップS16)。
複合機10の識別情報に対応するジョブ設定情報が存在する場合、ネットワークサービス50は、複合機10との接続を確立し、メモリに格納されているジョブ設定情報を複合機10へ送信する(ステップS124)。以降、実施の形態1と同様に複合機10は、ジョブを実行する。
以上が、この実施形態における処理の流れである。
【0056】
(実施の形態3)
実施の形態1および2において、携帯通信端末30から複合機10へのユーザ認証情報の伝送および複合機10から携帯通信端末30への識別情報の伝送は、2次元コードを用いた画像情報により行っている。しかし、NFCやBluetooth等の近距離無線通信やDirect Wi-Fiに準拠した中距離無線通信を用いて、インターネットを介さず携帯通信端末30と複合機10の間で直接伝送してもよいことを述べた。
中距離無線通信を用いる場合、複合機10の傍にない携帯通信端末30との間でも通信が確立し得る。
【0057】
この実施形態では、携帯通信端末がGPS等の機能を用いて現在の位置を検出できるものとする。そして、複合機10は、自装置が設置されている位置を提供する位置情報提供部29を備えているものとする。
そして、ユーザ認証情報および識別情報を中距離無線通信で行うものとする。
端末制御部31は、ユーザ認証の際に入力されたユーザ名およびパスワードに加えて携帯通信端末30の現在位置の情報を中距離無線通信によって複合機10へ送信する。
【0058】
複合機10の制御部11は、携帯通信端末30から認証情報と共に受信した現在位置の情報を認証の判定に用いる。具体的には、携帯通信端末30の現在位置が位置情報提供部29により提供される自装置の位置から所定の範囲にあるか否かを判定する。現在位置が自装置の位置から所定の範囲になければ、たとえ受信したユーザ名およびパスワードによる判定がOKでもユーザ認証の結果をNGとする。即ち、複合機10から予め定められた範囲内の位置でユーザがユーザ認証の操作を行わない限り、ユーザ認証をパスできないようにする。
このように構成することで、仮にユーザ名とパスワードが盗まれてなりすましが行われたとしても、遠隔でのユーザ認証を排除できる。それによって、一定のセキュリティが確保できる。
【0059】
以上に述べたように、
(i)この発明による画像処理装置は、装置の識別情報を含む装置情報を生成する装置情報生成部と、インターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報を取り込んで通信端末との間で非接触のユーザ認証を行う認証部と、前記認証部によってユーザ認証がなされた前記通信端末に対してインターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報として前記装置情報を提供して取得させ、前記通信端末からインターネットを介して送信される前記装置情報およびジョブ実行に係る設定情報に基づき、前記装置情報に対応する装置にジョブを実行させるジョブ制御部と、を備えることを特徴とする。
【0060】
この発明において、通信部は、インターネットを介した通信を行うものである。その具体的な態様は、例えば、有線LANや無線LANの通信回路のハードウェア資源と、その通信回路を介してインターネットとの通信を行うファームウェア(ソフトウェア資源)によって実現されるものである。
また、携帯通信端末は、インターネットを介して画像処理装置と通信する機能およびインターネットを介さない通信または画像情報を提供する機能によってユーザ認証を行う機能を有する装置である。その具体的な態様は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PCなどが挙げられる。
【0061】
認証部は、ユーザの携帯通信端末との間で非接触のユーザ認証を行うものである。その具体的な態様としては、例えば、プロセッサが認証部としての処理を行う制御ソフトウェアを実行することによって実現される機能が挙げられる。そのプロセッサは、非接触操作部と共通のものであってもよい。
【0062】
また、ジョブは、画像処理装置が実行する画像処理に係る一連の処理の単位を指すものである。その具体的な態様は、例えば、スキャナーとして一連の処理を行うスキャンジョブ、プリンタとして一連の処理を行うプリントジョブ、コピアとして一連の処理を行うコピージョブ等が挙げられる。その他、ドキュメントファイリングジョブやプレビュージョブ等も挙げられる。ただし、画像処理装置が実行可能なジョブの種類は装置の構成による。
【0063】
さらにまた、ジョブ制御部は、ジョブの実行を制御するものである。その具体的な態様は、例えば、プロセッサがジョブ制御部としての処理を行う制御ソフトウェアを実行することによって実現されるものである。
また、非接触操作部は、携帯通信端末から受信した操作指示に基づいて、画像処理装置の操作ユニットで対応する操作がなされた場合と同様の処理を行うものである。
そして、画像処理装置は、画像に係る処理を行う装置を指す。例えば、スキャナー、プリンタ、ファクシミリ装置等の単機能機やそれらの何れか複数の機能を有する複合機が挙げられる。
【0064】
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記認証部は、前記通信を行う通信端末が、ユーザ認証が行われた認証済端末かユーザ認証が行われていない未認証端末かを判定し、前記ジョブ制御部は、前記ジョブ実行に係る設定情報を前記認証済端末からは受け付けるが前記未認証端末からは受け付けないようにしてもよい。
このようにすれば、操作指示を認証済端末からのみ受付けることによって、画像処理装置の操作ユニットを用いた操作の場合と同様に認証されていないユーザが画像処理装置を操作できず、ジョブを実行できないようにすることが可能であり、ユーザ認証によるセキュリティが確保される。
【0065】
(iii)前記認証部は、前記通信を行う通信端末が、ユーザ認証が行われた認証済端末かユーザ認証が行われていない未認証端末かを判定し、前記ジョブ制御部は、前記通信端末から前記ジョブ実行に係る設定情報を受信し、その設定情報がジョブの開始に係るものであれば前記通信端末が前記認証済端末か前記未認証端末かを判定し、前記通信端末が前記未認証端末の場合は前記認証部に前記ユーザ認証を行わせて認証された後に前記ジョブの開始に係る設定情報を受付け、前記設定情報がジョブの開始に係るものでなければ前記通信端末が前記未認証端末であってもその設定情報を受付けるようにしてもよい。
このようにすれば、ジョブの開始に係る操作指示については携帯通信端末からの操作指示を受付け、ジョブの開始に係る操作指示についてはユーザ認証された携帯通信端末のみから受付けることができる。認証されていない携帯通信端末のユーザはジョブを実行できないようにすることが可能であり、ユーザ認証によるセキュリティが確保される。その一方、ジョブの開始に係る操作指示でなければ未認証端末からの操作指示も受付けることによって、画像処理装置の機能設定やジョブに係る設定等についてはユーザ認証を行わずに、あるいは行う前の段階で操作を受付けることができる。従って、非接触操作アプリによるジョブの選択や機能設定は、異なるユーザの異なる携帯通信端末で並行して受け付けることができる。
【0066】
(iv)前記認証部は、インターネットを介さない通信として近距離無線通信または位置情報付きの中距離無線通信の少なくとも何れかを用いて前記携帯通信端末との間でユーザ認証を行ってもよい。
このようにすれば、インターネッを介してユーザの携帯通信端末から操作指示を受けると共にインターネットを介さない近距離無線通信または位置情報付きの中距離無線通を用いて情報セキュリティが考慮された状態でユーザ認証を行える。そうすることで、遠隔での不正な操作を遮断できる。
近年の携帯通信端末は、インターネット通信に加えて近距離無線通信、中距離無線通信および位置情報を取得する機能を有するものが一般的であるので、それらの機能を用いて非接触のユーザ認証と非接触操作を情報セキュリティに配慮した形態で行える。
【0067】
(v)前記近距離無線通信は、NFC、BluetoothまたはBluetooth LEによる通信であってもよい。
それらの近距離無線通信は多くの携帯通信端末が備えているものである。このようにすれば、近距離無線通信を用いて非接触のユーザ認証を情報セキュリティに配慮した形態で行える。
(vi)自装置の位置情報を提供する位置情報提供部をさらに備え、前記中距離無線通信がDirect Wi-FiまたはWi-Fiアドホックモードによる通信であり、前記認証部は、インターネットまたは前記中距離無線通信を介してユーザの携帯通信端末の現在位置を取得し、前記位置情報提供部が提供する自装置の位置情報に対して予め定められた範囲内の位置に前記携帯通信端末がある場合にユーザ認証を行ってもよい。
このようにすれば、GPS(Global Positioning System)等によって得られるユーザの携帯通信端末の位置情報を取得し、自装置の位置から所定の範囲内にある場合に限ってユーザ認証を行うようにできる。したがって、近距離無線通信より通信可能な範囲が広い中距離無線通信であっても、遠隔での不正な操作を遮断でき、非接触のユーザ認証を情報セキュリティに配慮した形態で行える。
【0068】
(vii)前記画像に係る情報を用いたユーザ認証がカメラを用いた2次元コードまたは生体画像の読み取りを行うものであってもよい。
このようにすれば、遠隔での不正な操作を遮断でき、カメラが取り込んだ情報に基づく非接触で情報セキュリティが考慮されたユーザ認証を実現できる。生体画像としては、指紋、虹彩、顔画像等が挙げられる。
【0069】
(viii)前記ジョブ制御部は、前記ユーザがアカウント登録されたサーバを介して前記携帯通信端末から前記設定情報を受信してもよい。
このようにすれば、ユーザはそのサーバを介した通信を行うためにサーバに登録されたアカウントにログインするので、画像処理装置のユーザ認証に加えて、サーバへのログインに係る認証によって情報セキュリティがより確保される。
【0070】
(ix)この発明の一態様は、画像処理装置の制御部が、装置の識別情報を含む装置情報を生成するステップと、インターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報を取り込んで通信端末との間で非接触のユーザ認証を行うステップと、ユーザ認証がなされた前記通信端末に対してインターネットを介さない通信を用いてまたは画像情報として前記装置情報を提供して取得させるステップと、前記通信端末からインターネットを介して送信された前記装置情報およびジョブ実行に係る設定情報に基づき、前記装置情報に対応する装置にジョブを実行させるステップと、を備える画像処理方法を含む。
【0071】
この発明の態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【符号の説明】
【0072】
10:複合機、 11:制御部、 13:操作ユニット、 15:通信部、 17:原稿読取部、 19:画像処理部、 21:非接触操作部、 22:認証部、 23:ジョブ制御部、 25:装置情報生成部、 29:位置情報提供部、 30:携帯通信端末、 31:端末制御部、 33:端末表示部、 35:端末通信部、 37:設定記憶部、 50:ネットワークサービス、 70:外部認証サーバ、 100:画像処理システム
B2:ジョブ・機能選択ボタン、 B4:表示送りボタン、 B6:リモートオペレーションボタン、 B8:[閉じる]ボタン、 B20:英数入力キー、 B22:コピージョブ選択ボタン、 B24:スキャンジョブ選択ボタン、 B26:ソートボタン、 B28,B34:[スタート]ボタン、 B30,B36:[決定]ボタン、 B32:かな/数字入力キー、 M20:モーダル、 R2:識別情報コード、 R4,R8:メッセージ、 R6:ジョブアイコン、 R10:ジョブ完了アイコン、 R20:認証情報コード、 R22:メニュー表示領域、 R24:お気に入りリスト表示領域、 R26,R28:機能設定領域、 R30:コード読取枠、 R32,R34,R36:メッセージ、 W2:ホーム画面、 W20:ユーザ認証画面、 W22:認証情報入力ウィンドウ、 W24:認証情報コード表示画面、 W4:非接触操作受付画面、 W6:リモートジョブ実行中画面、 W8:リモートジョブ完了画面、 W26:アプリ基本画面、 W28:コピージョブ設定画面、 W30:部数設定画面、 W32:スキャンジョブ設定画面、 W34:自分宛メール設定画面、 W36:識別情報コード読取画面
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