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特許7644761乾燥プリントヘッドをプライミングするための方法及びシステム
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  • 特許-乾燥プリントヘッドをプライミングするための方法及びシステム 図1
  • 特許-乾燥プリントヘッドをプライミングするための方法及びシステム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-04
(45)【発行日】2025-03-12
(54)【発明の名称】乾燥プリントヘッドをプライミングするための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/17 20060101AFI20250305BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20250305BHJP
   B41J 2/165 20060101ALI20250305BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20250305BHJP
   B41J 2/18 20060101ALI20250305BHJP
【FI】
B41J2/17
B41J2/01 401
B41J2/165 203
B41J2/175 501
B41J2/18
B41J2/175 133
B41J2/165 101
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022538086
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 EP2021051089
(87)【国際公開番号】W WO2021160385
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2024-01-15
(31)【優先権主張番号】62/976,213
(32)【優先日】2020-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522074028
【氏名又は名称】メムジェット テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ヨーロー,ジェニア
【審査官】長田 守夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-148999(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0085011(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0025557(KR,A)
【文献】特開2012-183695(JP,A)
【文献】特開2006-82070(JP,A)
【文献】特開2008-254351(JP,A)
【文献】特開2004-167746(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥インクジェットプリントヘッドをプライミングするためのシステムであって、
上流側インクラインに接続された入口ポート及び下流側インクラインに接続された出口ポートを有する前記インクジェットプリントヘッドと、
前記下流側インクラインに作動可能に接続されたポンプと、
前記プリントヘッドと係合されたキャッパと、
前記キャッパのキャッピングチャンバに吸い込みを加えるための真空源と、
前記ポンプ及び前記真空源の駆動を調整するための制御システムと
を備え、
使用時、前記ポンプが、前記真空源と同時に駆動し、それにより、前記入口ポートから前記出口ポートまで前記プリントヘッドを通してインクを引き込み、前記プリントヘッドをプライミングし、
前記吸い込みが、前記プリントヘッドのノズルを通してインクを引き込むには不十分である
システム。
【請求項2】
インクタンクをさらに備え、前記上流側インクライン及び前記下流側インクラインが、前記プリントヘッドとともに閉じた流体ループを形成するために、前記インクタンクに接続される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記インクタンクを補充するためのバルクインク供給部をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記インクタンクが、前記プリントヘッドのインク圧の重力制御のために、前記プリン
トヘッドの高さより下に位置付けられる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ポンプが、一方向ポンプである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ポンプが、インラインぜん動ポンプである、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記吸い込みが、前記プリントヘッドのノズルにおいて前記ポンプによって加えられる
圧力に打ち勝つのに十分である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のシステムを使用する、乾燥インクジェットプリントヘッドをプライミングする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、乾燥プリントヘッドをプライミングするための方法及びシステムに関する。本発明は主として、いかなる輸送流体も含まない、乾燥した又はプライミングされていないページワイドプリントヘッドの輸送を容易にするために開発された。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
Memjet(登録商標)技術を採用したインクジェットプリンタは、スモールオフィスホームオフィス(「SOHO」)プリンタ、ラベルプリンタ、及びワイドフォーマットプリンタを含む多くの異なる印刷フォーマット用に市販されている。Memjet(登録商標)プリンタは通常、ユーザが交換可能な1つ又は複数の静止したインクジェットプリントヘッドを備える。たとえば、SOHOプリンタは、単体のユーザが交換可能な多色プリントヘッドを備え、高速インクジェットプレスは、媒体送り方向に沿って位置合わせされたユーザが交換可能な複数の単色プリントヘッドを備え、大判プリンタは、大判のページ幅にわたるようにずらして重なるように配置された、ユーザが交換可能な複数のプリントヘッドを備える。
【0003】
交換用プリントヘッドは、ユーザによるインクジェットプリンタへの取付けのために「湿潤」又は「乾燥」状態で輸送されてもよい。通常、プリントヘッドは、取付け中、プライミングに関する潜在的な問題を回避するために、「湿潤」状態で輸送される。湿潤輸送プリントヘッドは、インク又は輸送流体で満たされてもよく、それは通常、着色剤を欠くインクビヒクルある。
【0004】
しかしながら、湿潤輸送プリントヘッドは、ユーザにとっては利便性が低く、それは、インク又は輸送流体は、輸送中にプリントヘッドから漏れる、及び/又は、取付けプロセス中にこぼれることがあるためである。ユーザは、輸送又は取付け中に漏れる又はこぼれる傾向のない、乾燥プリントヘッドを受け取ることを好む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、乾燥輸送プリントヘッドは、乾燥プリントヘッドをインクでプライミングするために使用されるインク送達システムの課題を提示している。したがって、インクジェット印刷システムに新たに取り付けられる交換用プリントヘッドなどの乾燥プリントヘッドをプライミングするための方法及びシステムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の概要
本明細書で使用される場合、「インク」という用語は、インクジェットプリントヘッドから印刷することができる任意の印刷流体を意味するものとする。インクは、着色剤を含んでいてもいなくてもよい。したがって、「インク」という用語は、従来の染料ベース又は顔料ベースのインク、赤外線インク、定着剤(たとえば、プレコート剤及び仕上げ剤)、3D印刷流体などを含むことができる。
【0007】
本明細書で使用される場合、「プリンタ」という用語は、従来のデスクトッププリンタ、ラベルプリンタ、複製装置、複写機、デジタルインクジェットプレスなどの、印刷媒体に印をつけるための任意の印刷装置を指す。
【0008】
図面の簡単な説明
ここで本発明の実施形態は、単なる例示として、添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】交換可能なインクジェットプリントヘッドを有するプリンタのためのインク送達システムを概略的に示す。
図2】乾燥インクジェットプリントヘッドをプライミングするためのシステムを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な説明
重力送りインク送達システム
図1を参照すると、プリントヘッド4にインクを供給するためのインク送達システム1を有するプリンタが概略的に示されている。インク送達システムは、米国特許出願公開第2011/0279566号及び米国特許出願公開第2011/0279562号に記載のシステムと同様の機能を有する重力送りシステムであり、これらの特許の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
インク送達システムは、第1のインクライン10を介してプリントヘッド4のプリントヘッド入口ポート8に接続されたインク出口ポート106を有する中間インクタンク100を備える。中間インクタンク100のインク戻りポート108は、第2のインクライン16を介してプリントヘッド4のプリントヘッド出口ポート14に接続されている。よって、中間インクタンク100と、第1のインクライン10と、プリントヘッド4と、第2のインクライン16とは、閉じた流体ループを画定する。通常、第1のインクライン10及び第2のインクライン16は、特定の長さの可撓性チューブで構成されている。
【0012】
プリントヘッド4は、プリントヘッド入口ポート8と第1のインクライン10とを取り外し可能に相互接続する第1の連結部3と、プリントヘッド出口ポート14と第2のインクライン16とを取り外し可能に相互接続する第2の連結部5とによってユーザが交換可能である。プリントヘッド4は通常、ページワイドプリントヘッドであり、たとえば、米国特許出願公開第2011/0279566号、米国特許第10,384,461号、米国特許第10,293,609号に記載のプリントヘッドであってもよく、そのそれぞれの内容は参照により本明細書に組み込まれる。そのようなプリントヘッドは、入口ポート8と出口ポート14とを相互接続する1つ又は複数のインクチャンネルを有する。
【0013】
中間インクタンク100は、タンクの屋根に位置付けられたエアベント109の形態のガスポートを介して大気に通じている。したがって、通常の印刷中、インクは、負の静圧(「背圧」)で重力を受けてプリントヘッド4に供給される。換言すれば、プリントヘッド4の下に位置付けられた中間インクタンク100からのインクの重力送りにより、所定の負の静圧でプリントヘッドにインクを供給するための圧力調整システムが提供されている。プリントヘッド4のノズルプレート19で受ける背圧の大きさは、中間インクタンク100内のインクのレベル20からのノズルプレートの高さhによって決まる。
【0014】
インクは、カートリッジ24に収容された折たたみ可能なインクバック23を備える大容量インク貯蔵器から、中間インクタンク100のインク入口ポート110に供給される。カートリッジ24は、カートリッジベント25を介して大気に通じており、インクがシステムによって消費されると、折たたみ可能なインクバック23は折りたたむことができる。折たたみ可能なインクバック23は通常、インク供給ライン28を介してインク入口ポート110に供給される脱ガスインクを含む空気不透過性フォイルバッグである。カートリッジ24は通常、ユーザが交換可能であり、適切なインク供給連結部32を介してインク供給ライン28に接続されている。
【0015】
制御システムは、中間インクタンク100内のインクの略一定のレベル、したがって、一定の高さh及び対応する背圧を維持するために使用される。図1に示されるように、制御弁30は、インク供給ライン28に位置付けられて、カートリッジ24から中間インクタンク100へのインクの流れを制御する。制御弁30は、中間インクタンク100の側壁に位置付けられた「高」センサ102及び「低」センサ104(たとえば、光センサ)からのフィードバックを受信する第1の制御装置107の制御下で作動する。インクのレベル20が「低」センサ104を下回ったとき、第1の制御装置107は弁30を開ける信号を送信し、インクのレベルが「高」センサ102に到達すると、制御装置は弁を閉じる信号を送信する。このように、中間インクタンク100内のインクのレベル20は、比較的一定に維持することができる。中間インクタンク100は、たとえば、米国特許第10,427,414号に記載されているものであってもよく、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0016】
中間インクタンク100と、第1のインクライン10と、プリントヘッド4と、第2のインクライン16とを組み込んだ、閉じた流体ループは、プライミング、デプライミング、及び他の必要な流体作動を容易にする。第2のインクライン16は、図1に示される時計方向に、インクを流体ループで循環させるぜん動ポンプ40を含む。
【0017】
ポンプ40は、さまざまな流体作動を調整するために、ピンチ弁装置42と協働する。ピンチ弁装置42は、第1のピンチ弁46と、第2のピンチ弁48とを備え、たとえば、米国特許出願公開第2011/0279566号、米国特許出願公開第2011/0279562号、及び米国特許第9180676号に記載のピンチ弁装置のいずれかの形態をとることができ、これらの特許の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0018】
第1のピンチ弁46は、第1のインクライン10から分岐した空気管50を通る空気の流れを制御する。空気管50は、大気に通じ、必要に応じて、閉じた流体ループ用の吸気口として機能する空気フィルタ52で終端している。
【0019】
空気管50により、第1のインクライン10は、インク出口ポート106と空気管50との間の第1の部分10aと、プリントヘッド入口ポート8と空気管50との間の第2の部分10bとに分割されている。第2のピンチ弁48は、第1のインクライン10の第1の部分10aを通るインクの流れを制御する。
【0020】
ポンプ40、第1のピンチ弁46、及び第2のピンチ弁48は、さまざまな流体作動を調整する第2の制御装置44によって制御される。前述から、図1に示されるインク送達システムが、多彩な流体作動を提供するのは当然のことである。表1は、プリンタ1で使用されるいくつかの例示的な流体作動に対するさまざまなピンチ弁及びポンプの状態を示している。当然ながら、これらの例示的な流体作動のさまざまな組合せを採用することができる。
【0021】
【表1】
【0022】
通常印刷(「印刷」モード)時、プリントヘッド4は、負の背圧で重力を受けてインクを中間インクタンク100から抽出する。このモードでは、ぜん動ポンプ40は遮断弁として機能し、一方、第1のピンチ弁46は閉じ、第2のピンチ弁48は開いて、インク出口ポート106からプリントヘッド4の第1のポート8へのインクの流れを可能にする。印刷時、インクは、第1の制御装置107の制御下で、中間インクタンク100のインク入口ポート110に供給されて、プリントヘッド4のための比較的一定の背圧を維持する。
【0023】
プリントヘッドのプライミング又はフラッシング時(「プライム」モード)、インクは、閉じた流体ループを順方向(すなわち、図1に示される時計方向)に循環し、制御弁30は閉じられている。このモードでは、ぜん動ポンプ40は、ポンプ圧送順方向に駆動され、一方、第1のピンチ弁46は閉じ、第2のピンチ弁48は開いて、プリントヘッド4を介したインク出口ポート106からインク戻りポート108へのインクの流れを可能にする。このようにプライミングを使用して、プリントヘッドをインクでプライミングすることができる。
【0024】
「待機」モードでは、ポンプ40は停止され、一方、第1のピンチ弁46は閉じ、第2のピンチ弁48は開く。「待機」モードは、プリントヘッド4で負の静インク圧を維持し、これは、プリンタがアイドル状態のときに、ノズルプレート19上での色の混合を最小限にする。通常、プリントヘッドは、このモードにおいて、ノズルからのインクの蒸発を最小限にするために蓋をされる(たとえば、米国特許出願公開第2011/0279519号を参照。この特許の内容は参照により本明細書に組み込まれる)。
【0025】
使用済みのプリントヘッド4を交換するために、プリンタからプリントヘッドを取り外すことができるようにする前に、プリントヘッドをデプライミングする必要がある。「デプライム」モードでは、第1のピンチ弁46は開き、第2のピンチ弁48は閉じ、第1のポンプ40は順方向に駆動されて、空気管50を介して大気から空気を吸い込む。プリントヘッド4をデプライミングした後、プリンタは、プリントヘッドをインク供給源から切り離す「無効」モードにセットされ、それにより、インクこぼれを最小限にして、プリントヘッドを安全に取り外すことができるようになる。
【0026】
前述から、複数の流体作動が、図1に関連して上で説明されたインク送達システムを使用して実行されてもよいことが理解されるであろう。
【0027】
乾燥プリントヘッド4のプライミング
図1に関連して記載されたインク送達システムは、湿潤プリントヘッド、すなわち、通常は輸送流体でプライミングされるプリントヘッドをプライミングするのに非常に適している。「プライム」モードでは、ポンプ40は、入口ポート8を通してプリントヘッド4にインクを引き込むように、順方向に駆動される。このように、輸送流体は、プリントヘッド4から移動し、第2のインクライン16を介して中間タンク100に戻るようにインク送達システムを時計方向に循環する(輸送流体によるインクの希釈は、事実上、ユーザは気が付かない、又は、プリントヘッド4からインクを吐出することによって急速に軽減される)。
【0028】
しかしながら、乾燥プリントヘッドは、図1に示されるインク送達システムを使用するプライミングには適していない。これは、順方向のポンプ40の駆動が、入口ポート8を通してプリントヘッドに新鮮なインクを引き込む代わりに、インク噴射ノズルを介してプリントヘッド4に空気を吸い込む傾向があるためである。問題は、より長いプリントヘッド、たとえば、200mmより長いプリントヘッド又は250mmより長いプリントヘッドにおいて特に悪化する。乾燥プリントヘッドのプライミングにおけるこの問題を克服するための1つの手段は、空気がプリントヘッド4に吸い込まれるのを防ぐように、ノズルを密閉することである。プリントヘッドキャッパは、当業者によく知られており、アイドル期間中、ノズルからのインクの脱水を抑制するように設計されている(たとえば、米国特許第10,518,536号に記載のキャッパを参照。この内容は参照により本明細書に組み込まれる)。しかしながら、キャッパは、特により長いプリントヘッドにおいて、プリントヘッドノズルプレートのまわりに完璧な気密シールを提供することはまずない。実際、多くのキャッパには、キャッピングチャンバの内外を均圧化するために、小さいブリーザ穴が設けられており、それにより、必要に応じて、プリントヘッドから簡単にキャッパをとることができる。したがって、単にプリントヘッド4をキャッピングすることは、通常、プリントヘッドをプライミングしようとするときに空気がノズルに吸い込まれる問題に対する適切な解決策ではない。
【0029】
図2に、乾燥プリントヘッド4をプライミングするのに適したシステムが示されている。このシステムでは、プリントヘッド4は、プライミング中、キャッパ200によって覆われる。さらに、キャッピングチャンバ202に接続された適切な真空源(たとえば、真空ポンプ)を介して、キャッパ200が吸い込まれる。
【0030】
したがって、上で説明された「プライム」作動に従ってポンプ40が順方向に駆動するとき、ノズルを通してプリントヘッド4に空気を吸い込むことはできない。むしろ、キャッパ200のキャッピングチャンバ202内で維持される小さい真空圧により、要望通り、入口ポート8を介してプリントヘッド4にインクを引き込むことができ、それにより、プリントヘッドのインクチャンネルをインクでプライミングする。吸込量は、プリントヘッドのノズルにおいてポンプによって加えられる圧力に打ち勝つのに十分であるように制御される。しかしながら、吸込量は、プリントヘッドのノズルを通してキャッパ200にインクを引き込むには不十分であるように制御される。よって、入口ポート8と出口ポート14とを相互接続するプリントヘッド4のインクチャンネルは、インクでプライミングすることができる。
【0031】
第2の制御装置44は、ポンプ40の駆動と協働して、キャッピングチャンバ200における吸込量を制御するために使用されてもよい。このように、乾燥プリントヘッドのプライミングは、プリントヘッド4を通るインクの強制された一方向流れに頼らない種類のインク送達システムを使用して実現可能である。
【0032】
当然のことながら、本発明は単なる例示として記載されており、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲内で細部の変更が可能であることは理解されるだろう。
図1
図2