(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-04
(45)【発行日】2025-03-12
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20250305BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20250305BHJP
【FI】
G09F9/00 304Z
G09F9/00 346A
G09F9/00 350Z
H05K5/02 A
(21)【出願番号】P 2023135458
(22)【出願日】2023-08-23
(62)【分割の表示】P 2021182706の分割
【原出願日】2021-11-09
【審査請求日】2023-08-23
(31)【優先権主張番号】P 2020204879
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】田中 建悟
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2005-0033986(KR,A)
【文献】国際公開第2020/017210(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/102534(WO,A1)
【文献】特開2008-299054(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0001612(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0035706(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に設けられたインナープレートと、
前記インナープレートの背面側において前記表示パネルの背面の一部に対応する位置に配置された回路基板と、
前記インナープレートの前記表示パネルとは反対側に設けられている断熱部材と、
前記表示パネルを支持するバックシャーシと、を備え、
前記断熱部材が、前記バックシャーシと前記回路基板との間で、前記回路基板に傾斜して配される画像表示装置。
【請求項2】
画像を表示する表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に設けられたインナープレートと、
前記インナープレートの背面側において前記表示パネルの背面の一部に対応する位置に配置された回路基板と、
前記インナープレートの前記表示パネルとは反対側に設けられている断熱部材と、
前記表示パネルを支持するバックシャーシと、を備え、
前記断熱部材が、前記バックシャーシと前記回路基板との間に設けられ、かつ、前記回路基板から離れるに従って厚みが薄くなるように形成される画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示する表示パネルを備える画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像を表示する表示パネルを備える画像表示装置が知られている(特許文献1)。この画像表示装置は、表示パネルの背面に沿って配置されたインナープレート(バックカバー)と、インナープレートの背面の一部に対応する位置に固定された回路基板とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2020/017210号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来技術は、回路基板が表示パネルの背面のインナープレートの背面の一部に固定されているので、回路基板から放射された熱がインナープレートを伝わって、回路基板と重畳している表示パネルの部分に伝わり、表示パネルの温度が局所的に上昇する。このため、表示パネルの背面の温度分布が不均一になるという問題がある。
【0005】
本発明の一態様は、表示パネルの背面の温度分布を均一に近づけることができる画像表示装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像表示装置は、画像を表示する表示パネルと、前記表示パネルの背面側に設けられたインナープレートと、前記インナープレートの背面側において前記表示パネルの背面の一部に対応する位置に配置された回路基板と、前記インナープレートの前記表示パネルとは反対側に設けられている断熱部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、表示パネルの背面の温度分布を均一に近づけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1に係る画像表示装置の側面図である。
【
図2】上記画像表示装置に設けられた表示パネルの背面の温度分布を示す模式図である。
【
図4】上記画像表示装置に設けられた表示パネルの背面の温度分布を示す実測データに基づく画像である。
【
図5】実施形態1に係る他の画像表示装置の側面図である。
【
図6】実施形態2に係る画像表示装置の側面図である。
【
図7】実施形態3に係る画像表示装置の側面図である。
【
図8】実施形態4に係る画像表示装置の側面図である。
【
図9】実施形態5に係る画像表示装置の側面図である。
【
図10】
図9に示される線BBに沿った断面図である。
【
図11】上記画像表示装置に設けられた断熱部材の平面図である。
【
図12】上記画像表示装置に設けられた他の断熱部材の平面図である。
【
図13】実施形態6に係る画像表示装置の側面図である。
【
図14】実施形態6に係る他の画像表示装置の側面図である。
【
図15】実施形態7に係る画像表示装置の側面図である。
【
図16】比較例に係る画像表示装置の側面図である。
【
図17】実施形態7に係る他の画像表示装置の側面図である。
【
図18】実施形態8に係る画像表示装置の背面図である。
【
図19】上記画像表示装置に設けられた断熱部材の平面図である。
【
図20】上記画像表示装置に設けられた他の断熱部材の平面図である。
【
図21】上記画像表示装置に設けられたさらに他の断熱部材の平面図である。
【
図22】実施形態9に係る画像表示装置の側面図である。
【
図23】実施形態10に係る画像表示装置の側面図である。
【
図24】上記画像表示装置に設けられた断熱部材の平面図である。
【
図25】実施形態11に係る画像表示装置の側面図である。
【
図26】実施形態12に係る画像表示装置の側面図である。
【
図27】実施形態13に係る画像表示装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
【0010】
図1は実施形態1に係る画像表示装置1の側面図である。
図2は画像表示装置1に設けられた表示パネル2の背面8の温度分布を示す模式図である。
【0011】
画像表示装置1は、画像を正面7に表示する表示パネル2と、表示パネル2の背面8側に設けられたインナープレート3と、インナープレート3の背面9側において表示パネル2の背面8の一部に対応する位置に配置された回路基板4と、回路基板4とインナープレート3との間に設けられた断熱部材5とを備える。
【0012】
断熱部材5は、回路基板4を設置するためにインナープレート3に設けられた複数のボス10に係合するように取り付けられる。
【0013】
断熱部材5は、表示パネル2の背面8に垂直な方向から見て、回路基板4を包含する位置に配置される。
【0014】
このように、表示パネル2の背面8側に設けられたインナープレート3と、インナープレート3の背面9側において表示パネル2の背面8の一部に対応する位置に配置された回路基板4との間に断熱部材5が設けられる。このため、回路基板4から発生して表示パネル2に向かう熱が、表示パネル2の背面8側に設けられたインナープレート3と回路基板4との間に設けられた断熱部材5により遮断される。この結果、表示パネル2の背面8の温度分布を均一に近づけることができる。
【0015】
図3は比較例に係る画像表示装置の側面図である。
図4は比較例に係る画像表示装置に設けられた表示パネルの背面の温度分布を示す実測データに基づく画像である。なお、説明の便宜上、上記にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0016】
比較例に係る画像表示装置は、断熱部材5が設けられていない点を除き、実施形態1に係る画像表示装置1と同様の構成を有する。
【0017】
断熱部材5が設けられていないため、回路基板4から放射された熱が、インナープレート3を通って、表示パネル2の背面8の回路基板4と重畳している
図4の破線で囲まれた領域12・13・14に伝わり、
図4に示すように、表示パネル2の当該領域12・13・14の温度が局所的に上昇し、表示パネル2の温度分布が不均一になる。
【0018】
本実施形態によれば、インナープレート3に断熱部材5を配置することで、回路基板4から放射された熱が表示パネル2に伝わるまでに、インナープレート3に直接接している断熱部材5が、回路基板4から表示パネル2へ向かう熱伝導を抑制する。これにより、回路基板4からインナープレート3を通って表示パネル2に伝わる熱は減少する。従って、表示パネル2の局所的な温度の上昇が抑制される。この結果、表示パネル2の温度分布が従来よりも均一になり、表示パネル2の局所的な輝度劣化が発生しなくなる。
【0019】
図5は実施形態1に係る他の画像表示装置1Aの側面図である。なお、説明の便宜上、上記にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0020】
画像表示装置1Aは、表示パネル2を支持するバックシャーシ6をさらに備える。このバックシャーシ6は、回路基板4から放射される熱の伝導を抑制する断熱部材として機能するように構成されている。
【0021】
このように、インナープレート3と回路基板4との間に、断熱部材として構成されたバックシャーシ6を配置することにより、回路基板4から放射された熱は、断熱部材として構成されたバックシャーシ6に伝導される。そして、当該バックシャーシ6からインナープレート3に熱が伝導する。このため、インナープレート3から表示パネル2に熱伝導する熱量が抑制される。従って、回路基板4からの熱伝導による表示パネル2の局所的な輝度劣化が抑制される。
【0022】
また、バックシャーシ6からインナープレート3に伝導した熱は、インナープレート3により均熱化されて表示パネル2の全面に広がるように伝導する。このため、表示パネル2上の熱分布が広まるので、表示パネル2の局所的な劣化が抑制される。
【0023】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0024】
図6は実施形態2に係る画像表示装置1Bの側面図である。断熱部材5は、表示パネル2を支持するバックシャーシ6と、回路基板4との間に設けられる。
【0025】
そして、断熱部材5は、バックシャーシ6と回路基板4との間の回路基板4側に配置される。
【0026】
断熱部材5は、回路基板4を設置するためにバックシャーシ6に設けられた複数のボス10に係合するように取り付けられる。
【0027】
このように、断熱部材5が、バックシャーシ6と回路基板4との間の回路基板4側に配置される。断熱部材5は、表示パネル2に垂直な方向から見て、回路基板4と略同一の大きさである。
【0028】
このように構成された画像表示装置1Bでは、回路基板4から放射される熱は、回路基板4側に配置された断熱部材5により伝導が抑制される。そして、バックシャーシ6及びインナープレート3により当該熱は伝導がさらに抑制される。従って、表示パネル2における局所的な温度上昇が好適に抑制される。この結果、表示パネル2の局所的な焼き付きによる輝度劣化が発生しなくなる。
【0029】
〔実施形態3〕
図7は実施形態3に係る画像表示装置1Cの側面図である。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0030】
断熱部材5は、バックシャーシ6と回路基板4との間のバックシャーシ6側に配置される。断熱部材5は、少なくとも回路基板4と略同一の大きさである。
【0031】
このように構成された画像表示装置1Cでは、回路基板4から放射される熱は、バックシャーシ6側に配置された断熱部材5により伝導が抑制される。そして、バックシャーシ6及びインナープレート3により当該熱は伝導がさらに抑制される。従って、表示パネル2における局所的な温度上昇が好適に抑制される。この結果、表示パネル2の局所的な焼き付きによる輝度劣化が発生しなくなる。
【0032】
〔実施形態4〕
図8は実施形態4に係る画像表示装置1Dの側面図である。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0033】
画像表示装置1Dの断熱部材5Dは、バックシャーシ6の全面に配置される。
【0034】
このように構成された画像表示装置1Dでは、回路基板4から放射される熱は、断熱部材5Dにより伝導が抑制される。そして、当該熱は、断熱部材5Dを矢印Aで示される上方向に流れる。このため、断熱部材5Dからバックシャーシ6及びインナープレート3に伝導する熱量は減少する。さらに、断熱部材5Dから表示パネル2に向かう熱伝導が、バックシャーシ6及びインナープレート3により抑制される。この結果、表示パネル2の局所的な焼き付きによる輝度劣化が発生しなくなる。
【0035】
〔実施形態5〕
図9は実施形態5に係る画像表示装置1Eの側面図である。
図10は
図9に示される線BBに沿った断面図である。
図11は画像表示装置1Eに設けられた断熱部材5Eの平面図である。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0036】
回路基板4を設置するためのボス10は、例えば、
図10に示すように、四角柱形状に形成されており、回路基板4の四隅及び長辺の中央に対応する6本がバックシャーシ6に設けられる。
【0037】
断熱部材5Eは、
図11に示すように、6本のボス10に係合するための切欠き15・16を有する。
【0038】
切欠き15は、断熱部材5Eの一方の短辺から一方の長辺に沿って延伸する切欠き長孔部17と、左上のボス10と右上のボス10と中央上部のボス10とに係合するために切欠き長孔部17の両端及び中央から一方の長辺に向かって突出する三つの係合孔部18・19・20とを含む。そして、切欠き16は、断熱部材5Eの一方の短辺から他方の長辺に沿って延伸する切欠き長孔部21と、左下のボス10と右下のボス10と中央下部のボス10とに係合するために切欠き長孔部21の両端及び中央から一方の長辺に向かって突出する三つの係合孔部22・23・24とを含む。
【0039】
この断熱部材5Eを画像表示装置1Eに取り付けるためには、まず、この断熱部材5Eを、切欠き長孔部17・21をボス10の位置に対応させて、矢印A1の方向に沿ってバックシャーシ6と回路基板4との間に挿入する。そして、矢印A2の方向に沿って断熱部材5Eを移動させて、係合孔部18・19・20及び係合孔部22・23・24を6本のボス10にそれぞれ係合させる。
【0040】
これにより、回路基板4を設置したボス10の側方から断熱部材5Eを挿入することにより取り付けることが可能になり、断熱部材5Eを画像表示装置1Eに容易に取り付けることができる。
【0041】
図12は画像表示装置1Eに設けられた他の断熱部材5Eの平面図である。他の断熱部材5Eは、6本のボス10にそれぞれ対応する位置をくり抜いた円筒状の六つのくり抜き孔25を有する。
【0042】
この断熱部材5Eを画像表示装置1Eに取り付けるためには、まず、6本のボス10をバックシャーシ6に取り付ける。そして、断熱部材5Eの六つのくり抜き孔25を6本のボス10の位置に対応させて、断熱部材5Eをボス10に挿入する。その後、6本のボス10の端面に回路基板4を取り付ける。
【0043】
これにより、断熱部材5Eを画像表示装置1Eに強固に取り付けることができる。
【0044】
〔実施形態6〕
図13は、実施形態6に係る画像表示装置1Fの側面図である。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0045】
画像表示装置1Fは、表示パネル2の背面8側に設けられたインナープレート3Fを備える。インナープレート3Fは、その背面9から回路基板4に向かって突出する凸部26を有しており、その厚みが部分的に変化している。
【0046】
インナープレート3Fの背面9は、バックシャーシ6から表示パネル2に垂直な方向に沿って数ミリの間隔を空けて配置される。
【0047】
インナープレート3Fの凸部26は、表示パネル2に垂直な方向から見て、回路基板4を包含する位置に形成され、断熱部材5Fと同等の範囲に形成される。断熱部材5Fは、表示パネル2に垂直な方向から見て、回路基板4を包含する位置に形成される。
【0048】
断熱部材5Fは、切欠きによりボス10に係合させて取り付けられる。このため、回路基板4から放射される熱は断熱部材5Fにより断熱されるが、回路基板4からボス10を通って伝熱される熱は、断熱部材5Fの切欠きを通り抜けてバックシャーシ6に伝わる。
【0049】
そこで、インナープレート3Fに設けた凸部26により、ボス10からバックシャーシ6に伝わった熱を均熱化する。
【0050】
このため、ボス10からバックシャーシ6に流れる熱により、ボス10とバックシャーシ6との接続部の温度が上昇しても、バックシャーシ6よりも表示パネル2側に配置されたインナープレート3Fに凸部26を設けることで、バックシャーシ6よりも表示パネル2側に伝わる熱を均熱化することができる。
【0051】
図14は、実施形態6に係る他の画像表示装置1Gの側面図である。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0052】
画像表示装置1Gは、表示パネル2の背面8側に設けられたインナープレート3Gを備える。インナープレート3Gは、回路基板4の上端に対応する位置から上方に向かうに従って厚みが減少するように傾斜する傾斜部27を有しており、その厚みが部分的に変化している。
【0053】
このようにインナープレート3Gに設けられた傾斜部27により、ボス10からバックシャーシ6に伝わった熱を均熱化する。
【0054】
この構成によれば、インナープレートに凸部を設けることにより画像表示装置1Gの筐体の厚みを増大させること無く、ボス10からバックシャーシ6に伝わった熱を均熱化することができる。このため、画像表示装置1Gを薄型化しながら均熱の効果を得ることができる。
【0055】
このように、ボス10からバックシャーシ6に流れる熱により、ボス10とバックシャーシ6との接続部の温度が上昇しても、バックシャーシ6よりも表示パネル2側に配置されたインナープレート3Gに傾斜部27を設けることで、バックシャーシ6よりも表示パネル2側に伝わる熱を均熱化することができる。
【0056】
〔実施形態7〕
図15は実施形態7に係る画像表示装置1Hの側面図である。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0057】
画像表示装置1Hは、インナープレートレス構造を有しており、表示パネル2の背面8に設けられたバックシャーシ6Hを備える。バックシャーシ6Hは、外観を整え、表示パネル2の固定と放熱のために表示パネル2の背面8側が平面となるように形成される。
【0058】
バックシャーシ6Hの表示パネル2と反対側にトレイシャーシ28が設けられる。トレイシャーシ28は、セット強度を強化するために、バックシャーシ6Hに設けられた複数のボス34と締結部材36とにより固定される。
【0059】
トレイシャーシ28のバックシャーシ6Hと反対側に回路基板4Hと断熱部材5Hとが設けられる。断熱部材5Hは、回路基板4Hとトレイシャーシ28との間に配置される。回路基板4Hと断熱部材5Hとは、トレイシャーシ28に設けられた複数のボス35と締結部材37とにより固定される。このように、断熱部材5Hは、回路基板4Hと表示パネル2との間に設けられ、回路基板4Hとバックシャーシ6Hとの間に設けられる。
【0060】
このように断熱部材5Hが回路基板4Hと表示パネル2の背面8側に配置されるトレイシャーシ28との間に配置されるので、表示パネル2の温度が局所的に上昇することを抑制することができる。
【0061】
図16は比較例に係る画像表示装置の側面図である。この画像表示装置は、表示パネル2の背面8に設けられたインナープレート93を備える。インナープレート93は、表示パネル2の固定と放熱のために表示パネル2の背面8側が平面となるように形成される。
【0062】
インナープレート93の表示パネル2と反対側にバックシャーシ96が設けられる。バックシャーシ96は、外観を整え、セット強度を強化し、回路基板4等を固定するために表示パネル2から離れる方向に折り曲げられた折り曲げ部を有する。
【0063】
回路基板4は、バックシャーシ96の折り曲げ部のインナープレート93と反対側に設けられ、バックシャーシ96に設けられた複数のボス38と締結部材39により固定される。
【0064】
この構成では、回路基板4からの放熱により、表示パネル2の温度が局所的に上昇してしまう。
【0065】
図17は実施形態7に係る他の画像表示装置1Iの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0066】
断熱部材5Iは、トレイシャーシ28とバックシャーシ6Hとの間に設けられ、回路基板4Hと対応する位置に配置される。これにより、回路基板4Hから発生してトレイシャーシ28を通って表示パネル2に向かう熱が、断熱部材5Iにより遮断される。
【0067】
インナープレートレス構造では、
図15及び
図17に示すように、バックシャーシ6Hの表示パネル2の背面8側が平面である必要があり、
図16の比較例のように、絞り、折り曲げによる形状を付けることができないので、トレイシャーシ28を追加することにより断熱部材5H・5Iを設けることができる。
【0068】
〔実施形態8〕
図18は実施形態8に係る画像表示装置1Jの背面図である。
図19は画像表示装置1Jに設けられた断熱部材5J1の平面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0069】
画像表示装置1Jは、表示パネル2の背面8に設けられたバックシャーシ6Jを備える。バックシャーシ6Jに対向して、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31がX方向に沿ってこの順番に配置される。
【0070】
画像表示装置1Jは、バックシャーシ6Jに垂直な方向から見て電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31に跨って配置されるように、バックシャーシ6Jと、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31との間に配置される断熱部材5J1を備える。断熱部材5J1は、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31と重畳するように形成される。断熱部材5J1は複数のくり抜き孔40を有する。電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31のそれぞれは、複数のくり抜き孔41を有する。断熱部材5J1、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31は、くり抜き孔40・41に対応する図示しないボス、締結部材によりバックシャーシ6Jに固定される。
【0071】
表示パネル2の背面8は、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31と重畳している領域に、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31から放射された熱が伝わり、表示パネル2の当該領域の温度が局所的に上昇し、表示パネル2の温度分布が不均一になる。
【0072】
断熱部材5J1を設けることにより、電源基板29、TCON基板30、及びメイン基板31の三つの基板の断熱を行うことができる。また、断熱部材5J1は、基板間に跨って配置されているため、表示パネル2の背面8における基板間の中間位置の焼き付きを防ぐことができる。このように、断熱部材5J1を設けることにより、表示パネル2の温度が局所的に上昇することを抑制することができる。
【0073】
図20は画像表示装置1Jに設けられた他の断熱部材5J2の平面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0074】
画像表示装置1Jは、バックシャーシ6Jに垂直な方向から見て電源基板29及びTCON基板30に跨って配置されるように、バックシャーシ6Jと、電源基板29及びTCON基板30との間に配置される断熱部材5J2を備えてもよい。
【0075】
図21は画像表示装置1Jに設けられたさらに他の断熱部材5J3の平面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0076】
画像表示装置1Jは、TCON基板30及びメイン基板31に跨って配置されるように、バックシャーシ6Jと、TCON基板30及びメイン基板31との間に配置される断熱部材5J3を備えてもよい。
【0077】
このように、断熱部材5J1・5J2・5J3は、少なくとも二つの基板に跨って配置される。
【0078】
〔実施形態9〕
図22は実施形態9に係る画像表示装置1Kの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0079】
画像表示装置1Kは断熱部材5Kを備える。断熱部材5Kは、回路基板4からの発熱の断熱機能に加えて絶縁機能を備えており、樹脂、例えばポリカーボネイトにより構成することができる。
【0080】
断熱部材5Kは、バックシャーシ6と回路基板4との間の回路基板4側に設けられ、回路基板4を設置するためにバックシャーシ6に設けられた複数のボス10に係合するように取り付けられる。
【0081】
〔実施形態10〕
図23は実施形態10に係る画像表示装置1Lの側面図である。
図24は画像表示装置1Lに設けられた断熱部材5Lの平面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0082】
画像表示装置1Lは、回路基板4を覆うように形成された断熱部材5Lを備える。断熱部材5Lは、回路基板4の表示パネル2側の面を覆うように形成された底板部33と、回路基板4の端面を覆うように底板部33の両端から突出する側板部32とを有する。
【0083】
このように断熱部材5Lが回路基板4を覆うように形成されているため、回路基板4から発生する熱を回路基板4の表示パネル2と反対側の面から放出させることができる。それにより、回路基板4から放出された熱の表示パネル2への熱伝導を防止することができる。
【0084】
〔実施形態11〕
図25は実施形態11に係る画像表示装置1Mの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0085】
画像表示装置1Mは断熱部材5Mを備える。断熱部材5Mは、回路基板4に対向する面が凹凸形状に形成される。
【0086】
これにより、回路基板4と断熱部材5Mとの間の隙間に空気を流通させることができる。このため、回路基板4に発生する熱を空気に乗せて放出することができる。この結果、表示パネル2の温度が局所的に上昇することを抑制することができる。従って、表示パネル2の局所的な輝度変化の発生を防止することができる。
【0087】
〔実施形態12〕
図26は実施形態12に係る画像表示装置1Nの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0088】
画像表示装置1Nは断熱部材5Nを備える。断熱部材5Nは、バックシャーシ6の表示パネル2と反対側に配置され、表示パネル2の正面7に平行な方向に沿って回路基板4から離れるに従って厚みが薄くなるように形成される。回路基板4は、バックシャーシ6に設けられた複数のボス10に取り付けられる。
【0089】
これにより、回路基板4から放出される熱を断熱部材5Nにより断熱する際、回路基板4が表示パネル2に重畳する位置の熱伝導が抑制され、回路基板4を中心に放出される熱を抑制することができる。この結果、表示パネル2の温度が局所的に上昇することを抑制することができる。従って、表示パネル2の局所的な輝度変化の発生を防止することができる。
【0090】
〔実施形態13〕
図27は実施形態13に係る画像表示装置1Pの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0091】
画像表示装置1Pは断熱部材5Pを備える。断熱部材5Pは、バックシャーシ6と回路基板4との間に設けられ、回路基板4に対して傾いている姿勢で配置される。断熱部材5Pは、回路基板4を設置するためにバックシャーシ6に設けられた複数のボス10に係合するように取り付けられる。
【0092】
表示パネル2の背面8は、回路基板4と重畳している領域に、回路基板4から放射された熱が伝わり、表示パネル2の当該領域の温度が局所的に上昇し、表示パネル2の温度分布が不均一になる。
【0093】
回路基板4から放出される熱を断熱する際、回路基板4が表示パネル2に重畳する位置の熱伝導が抑制され、断熱部材5Pの傾斜を変更することで、回路基板4と重なる位置の熱分布を調整することができる。この結果、表示パネル2の温度が局所的に上昇することを抑制することができる。
【0094】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る画像表示装置1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、画像を表示する表示パネル2と、前記表示パネル2の背面8側に設けられたインナープレート3・3F・3Gと、前記インナープレート3・3F・3Gの背面9側において前記表示パネル2の背面8の一部に対応する位置に配置された回路基板4と、前記回路基板4と前記インナープレート3・3F・3Gとの間に設けられた断熱部材5・5D・5E・5Fとを備えている。
【0095】
上記の構成によれば、回路基板から発生して表示パネルに向かう熱が、表示パネルの背面側に設けられたインナープレートと、インナープレートの背面側において表示パネルの背面の一部に対応する位置に配置された回路基板との間に設けられた断熱部材により遮断される。このため、表示パネルの温度の局所的な上昇が抑制される。この結果、表示パネルの背面の温度分布を均一に近づけることができる画像表示装置を実現することができる。
【0096】
本発明の態様2に係る画像表示装置1Aは、上記態様1において、前記断熱部材5が、前記表示パネル2を支持するバックシャーシ6を含むことが好ましい。
【0097】
上記の構成によれば、断熱部材の機能をバックシャーシにより実現することができる。このため、簡素な構成により表示パネルの温度の局所的な上昇を抑制することができる。
【0098】
本発明の態様3に係る画像表示装置1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記断熱部材5が、表示パネル2を支持するバックシャーシ6と、前記回路基板4との間に設けられることが好ましい。
【0099】
上記の構成によれば、回路基板から発生して表示パネルに向かう熱を、表示パネル2を支持するバックシャーシ6と、前記回路基板4との間に設けられた断熱部材により遮断することができる。
【0100】
本発明の態様4に係る画像表示装置1Bは、上記態様3において、前記断熱部材5が、前記バックシャーシ6と前記回路基板4との間の前記回路基板4側に配置されることが好ましい。
【0101】
上記の構成によれば、回路基板から放射される熱の伝導が、回路基板側に配置された断熱部材により抑制される。
【0102】
本発明の態様5に係る画像表示装置1Cは、上記態様3において、前記断熱部材5が、前記バックシャーシ6と前記回路基板4との間の前記バックシャーシ6側に配置されることが好ましい。
【0103】
上記の構成によれば、回路基板から放射される熱の伝導が、バックシャーシ側に配置された断熱部材により抑制される。
【0104】
本発明の態様6に係る画像表示装置1Dは、上記態様3において、前記断熱部材5Dが、前記バックシャーシ6の全面に配置されることが好ましい。
【0105】
上記の構成によれば、回路基板から放射される熱の伝導が、バックシャーシの全面に配置された断熱部材5より抑制される。そして、当該熱は、断熱部材を上方向に流れる。このため、断熱部材からバックシャーシ及びインナープレートに伝導する熱量が減少する。
【0106】
本発明の態様7に係る画像表示装置1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記表示パネル2を支持するバックシャーシ6をさらに備え、前記断熱部材5・5D・5E・5Fが、前記回路基板4を設置するために前記バックシャーシ6に設けられたボス10に係合するように取り付けられることが好ましい。
【0107】
上記の構成によれば、回路基板を設置するためにバックシャーシに設けられたボスを、断熱部材の取り付けに兼用することができる。
【0108】
本発明の態様8に係る画像表示装置1E・1F・1Gは、上記態様7において、前記断熱部材5E・5E・5Fが、前記ボス10に係合するための切欠き15・16を有することが好ましい。
【0109】
上記の構成によれば、断熱部材を画像表示装置に容易に取り付けることができる。
【0110】
本発明の態様9に係る画像表示装置1・1A・1B・1C・1D・1E・1F・1Gは、上記態様1において、前記断熱部材5・5D・5E・5Fが、前記表示パネル2の背面8に垂直な方向から見て、前記回路基板4を包含する位置に配置されることが好ましい。
【0111】
上記の構成によれば、回路基板から放射される熱を断熱部材が好適に遮断することができる。
【0112】
本発明の態様10に係る画像表示装置1F・1Gは、上記態様1において、前記インナープレート3F・3Gの厚みが部分的に変化していることが好ましい。
【0113】
上記の構成によれば、回路基板からボスを通ってバックシャーシに伝わった熱を均熱化することができる。
【0114】
本発明の態様11に係る画像表示装置1Fは、上記態様10において、前記インナープレート3Fが、その背面9から前記回路基板4に向かって突出する凸部26を有することが好ましい。
【0115】
上記の構成によれば、回路基板からボスを通って伝熱された熱が、インナープレートの背面から回路基板に向かって突出する凸部により均熱化される。
【0116】
本発明の態様12に係る画像表示装置1Gは、上記態様10において、前記インナープレート3Gが、前記回路基板4の上端に対応する位置から上方に向かうに従って厚みが減少するように傾斜する傾斜部27を有することが好ましい。
【0117】
上記の構成によれば、回路基板からボスを通って伝熱された熱が、インナープレートの回路基板の上端に対応する位置から上方に向かうに従って厚みが減少するように傾斜する傾斜部により均熱化される。
【0118】
本発明の態様13に係る画像表示装置1H・1I・1J・1K・1L・1M・1N・1Pは、画像を表示する表示パネル2と、前記表示パネル2の背面8側において前記表示パネル2の背面8の一部に対応する位置に配置された回路基板4と、前記回路基板4と前記表示パネル2との間に設けられた断熱部材5H・5I・5J・5K・5L・5M・5N・5Pとを備える。
【0119】
上記の構成によれば、回路基板から発生して表示パネルに向かう熱が、回路基板と表示パネルとの間に設けられた断熱部材により遮断される。このため、表示パネルの温度の局所的な上昇が抑制される。この結果、表示パネルの背面の温度分布を均一に近づけることができる画像表示装置を実現することができる。
【0120】
本発明の態様14に係る画像表示装置1H・1Iは、上記態様13において、前記表示パネル2の背面8において前記背面8に対して平坦な形状に形成されたバックシャーシ6Hをさらに備え、前記断熱部材5H・5Iが前記バックシャーシ6Hと前記回路基板4Hとの間に配置されることが好ましい。
【0121】
上記の構成によれば、表示パネルの背面において背面に対して平坦な形状に形成されたバックシャーシと、表示パネルの背面の一部に対応する位置に配置された回路基板との間に断熱部材が配置される。このため、回路基板から発生して表示パネルに向かう熱が断熱部材により遮断される。
【0122】
本発明の態様15に係る画像表示装置1Hは、上記態様14において、前記バックシャーシ6Hの前記表示パネル2と反対側に設けられたトレイシャーシ28をさらに備え、前記断熱部材5Hが前記トレイシャーシ28と前記回路基板4Hとの間に配置されることが好ましい。
【0123】
上記の構成によれば、バックシャーシの表示パネルと反対側に設けられたトレイシャーシと、表示パネルの背面の一部に対応する位置に配置された回路基板との間に断熱部材が配置される。このため、回路基板から発生して表示パネルに向かう熱が断熱部材により遮断される。
【0124】
本発明の態様16に係る画像表示装置1Hは、上記態様14において、前記バックシャーシ6Hの前記表示パネル2と反対側に設けられたトレイシャーシ28をさらに備え、前記断熱部材5Iが前記バックシャーシ6Hと前記トレイシャーシ28との間に配置されることが好ましい。
【0125】
上記の構成によれば、表示パネルの背面において背面に対して平坦な形状に形成されたバックシャーシと、バックシャーシの表示パネルと反対側に設けられたトレイシャーシとの間に断熱部材が配置される。このため、回路基板から発生して表示パネルに向かう熱が断熱部材により遮断される。
【0126】
本発明の態様17に係る画像表示装置1Iは、上記態様14において、前記回路基板4Hが、第1サブ基板(電源基板29)、第2サブ基板(TCON基板30)、及び第3サブ基板(メイン基板31)を含み、前記断熱部材5J1・5J2・5J3が、前記バックシャーシ6Hに垂直な方向から見て、前記第1サブ基板(電源基板29)、前記第2サブ基板(TCON基板30)、及び前記第3サブ基板(メイン基板31)のうちの少なくとも二つと重畳するように形成されることが好ましい。
【0127】
上記の構成によれば、第1サブ基板、第2サブ基板、及び第3サブ基板の間の中間位置における表示パネルの焼き付きを防ぐことができる。
【0128】
本発明の態様18に係る画像表示装置1Jは、上記態様17において、前記第1サブ基板が電源基板29であり、前記第2サブ基板がTCON基板30であり、前記第3サブ基板がメイン基板31であり、前記断熱部材5J1・5J2・5J3が、前記電源基板29、前記TCON基板30、及び前記メイン基板31と重畳するように形成されることが好ましい。
【0129】
上記の構成によれば、電源基板、TCON基板、及びメイン基板の間の中間位置における表示パネルの焼き付きを防ぐことができる。
【0130】
本発明の態様19に係る画像表示装置1Lは、上記態様13において、前記断熱部材5Lが、前記回路基板4を覆うように形成されることが好ましい。
【0131】
上記の構成によれば、回路基板から発生する熱を回路基板の表示パネルと反対側の面から放出させることができる。それにより、回路基板から放出された熱の表示パネルへの熱伝導を防止することができる。
【0132】
本発明の態様20に係る画像表示装置1Mは、上記態様13において、前記断熱部材5Mの前記回路基板4に対向する面が凹凸状に形成されることが好ましい。
【0133】
上記の構成によれば、回路基板と断熱部材との間の隙間に空気を流通させることができる。このため、回路基板に発生する熱を空気に乗せて放出することができる。
【0134】
(付記事項)
本発明の他の態様に係る画像表示装置1Kは、上記態様13において、前記断熱部材5Kが、絶縁性を有することが好ましい。
【0135】
上記の構成によれば、断熱部材の絶縁性により回路基板の漏電を防止することができる。
【0136】
本発明のさらに他の態様に係る画像表示装置1Nは、上記態様13において、前記断熱部材5Nが、前記表示パネル2に平行な方向に沿って前記回路基板4から離れるに従って厚みが薄くなるように形成されることが好ましい。
【0137】
上記の構成によれば、回路基板から放出される熱を断熱部材により断熱する際、回路基板が表示パネルに重畳する位置の熱伝導が抑制され、回路基板を中心に放出される熱を抑制することができる。
【0138】
本発明のさらに他の態様に係る画像表示装置1Pは、上記態様13において、前記断熱部材5Pが、前記回路基板4に対して傾いて配置されることが好ましい。
【0139】
上記の構成によれば、回路基板から放出される熱を断熱する際、回路基板が表示パネルに重畳する位置の熱伝導が抑制され、断熱部材の傾斜を変更することで、回路基板と重なる位置の熱分布を調整することができる。
【0140】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0141】
1 画像表示装置
2 表示パネル
3 インナープレート
4 回路基板
5 断熱部材
6 バックシャーシ
7 正面
8 背面
9 背面
10 ボス
15 切欠き
16 切欠き
17 切欠き長孔部
18、19、20 係合孔部
21 切欠き長孔部
22、23、24 係合孔部
25 くり抜き孔
26 凸部
27 傾斜部
28 トレイシャーシ
29 電源基板(第1サブ基板、第2サブ基板、第3サブ基板)
30 TCON基板(第1サブ基板、第2サブ基板、第3サブ基板)
31 メイン基板(第1サブ基板、第2サブ基板、第3サブ基板)
32 側板部
33 底板部