(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-04
(45)【発行日】2025-03-12
(54)【発明の名称】ゲルを含む餡を有する点心
(51)【国際特許分類】
A23L 35/00 20160101AFI20250305BHJP
A23B 2/80 20250101ALI20250305BHJP
【FI】
A23L35/00
A23B2/80 A
(21)【出願番号】P 2024065336
(22)【出願日】2024-04-15
(62)【分割の表示】P 2023113231の分割
【原出願日】2023-07-10
【審査請求日】2024-04-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開の事実 (1) ウェブサイトの掲載日 令和4年7月12日 公開者 株式会社イートアンドフーズ ウェブサイトアドレス https://www.eat-and.jp/foods/news/detail.php?id=2ACYP8L
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (2) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社小学館 ウェブサイトアドレス https://dime.jp/company_news/detail/?pr=1205408
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (3) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 ニフティ株式会社 ウェブサイトアドレス https://business.nifty.com/cs/catalog/business_release/catalog_prt000000626000010329_1.htm
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (4) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社イード ウェブサイトアドレス https://30min.jp/release/prtimes/detail/304520
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (5) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社オールアバウト ウェブサイトアドレス https://news.allabout.co.jp/articles/p/000000626.000010329/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (6) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社ベストセラーズ ウェブサイトアドレス https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/press%20release/1585494/ *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (7) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 ビッグローブ株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.biglobe.ne.jp/economy/0819/prt_220819_1782582360.html *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (8) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 オリコン株式会社 ウェブサイトアドレス https://beauty.oricon.co.jp/pressrelease/1276548/ *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (9) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社スカラコミュニケーションズ ウェブサイトアドレス https://news.fresheye.com/prtimes/article/pr-000000626.000010329.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (10) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 楽天株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.infoseek.co.jp/article/prtimes_000000626_000010329/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (11) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社日本ビジネスプレス ウェブサイトアドレス https://jbpress.ismedia.jp/ud/pressrelease/62ff2af9760b0695b400000d *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (12) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社イード ウェブサイトアドレス https://www.newscafe.ne.jp/release/prtimes2/20220819/1089286.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (13) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 オリコン株式会社 ウェブサイトアドレス https://www.oricon.co.jp/pressrelease/1276489/ *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (14) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社PRTIMES ウェブサイトアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000626.000010329.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (15) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社PR TIMES ウェブサイトアドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000626.000010329.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (16) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社プレジデント ウェブサイトアドレス https://president.jp/ud/pressrelease/62ff2b0677656112060d0000 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (17) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 ブラストホールディングス株式会社 ウェブサイトアドレス http://www.seotools.jp/news/id_000000626.000010329.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (18) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社PR TIMES ウェブサイトアドレス https://straightpress.jp/company_news/detail?pr=000000626.000010329
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (19) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 デジタルハリウッド株式会社 ウェブサイトアドレス https://akiba.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (20) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 ぴあ株式会社 ウェブサイトアドレス https://ure.pia.co.jp/articles/-/1535879 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (21) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 エキサイト株式会社 ウェブサイトアドレス https://www.excite.co.jp/news/article/Prtimes_2022-08-19-10329-626/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (22) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 Labylinkグルメプレス編集部 ウェブサイトアドレス https://gourmetpress.net/1014177/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (23) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社KADAKAWA ウェブサイトアドレス https://gourmetpress.net/1014177/ *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (24) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社サイトスコープ ウェブサイトアドレス https://news.toremaga.com/release/others/2348220.html *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (25) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 ぴあ株式会社 ウェブサイトアドレス https://ure.pia.co.jp/articles/-/1535868 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (26) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社インフォマート ウェブサイトアドレス https://www.foods-ch.com/news/prt_174363/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (27) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社マピオン ウェブサイトアドレス https://www.mapion.co.jp/news/release/000000626.000010329/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (28) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 本屋B&B ウェブサイトアドレス https://shimokita.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (29) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 クロール株式会社 ウェブサイトアドレス https://kichijoji.keizai.biz/relase.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (30) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社講談社 ウェブサイトアドレス https://gendai.media/ud/pressrelease/62ff3e03760b062a8c000068 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (31) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 有限会社ホットワイヤーグループ ウェブサイトアドレス https://koenji.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (32) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社財経新聞社 ウェブサイトアドレス https://www.zaikei.co.jp/releases/1762803/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (33) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社産経デジタル ウェブサイトアドレス https://www.sankei.com/pressrelease/prtimes/ZBBNT54FI5O2XJI57YTUZ6GPGQ/ *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (34) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社時事通信社 ウェブサイトアドレス https://www.jiji.com/jc/article?k=000000626.000010329&g=prt *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (35) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社花形商品研究所 ウェブサイトアドレス https://jiyugaoka.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (36) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社YAKIMAYO ウェブサイトアドレス https://ikebukuro.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (37) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 桔梗ICTパートナーズ株式会社 ウェブサイトアドレス https://nakano.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (38) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 NPO法人調布市地域情報化コンソーシアム ウェブサイトアドレス https://chofu.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (39) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社グリーンアソシエイツ ウェブサイトアドレス https://tokyobay.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (40) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社読売新聞社 ウェブサイトアドレス https://yab.yomiuri.co.jp/adv/feature/release/detail/000000626000010329.html *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (41) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社SPソリューションズ ウェブサイトアドレス https://nihombashi.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (42) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 ファクトリージアス合同会社 ウェブサイトアドレス https://hachioji.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (43) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 有限会社ノオト ウェブサイトアドレス https://shinagawa.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (44) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社シーズパレット ウェブサイトアドレス https://tachikawa.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (45) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月19日 公開者 株式会社ビーグル ウェブサイトアドレス https://nerima.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (46) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月20日 公開者 シー・エス・ティー・エンターテインメント株式会社 ウェブサイトアドレス https://otakei.otakuma.net/prtimes/08192118448.html *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (47) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月20日 公開者 株式会社花形商品研究所 ウェブサイトアドレス https://www.shibukei.com/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (48) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月20日 公開者 株式会社グリーンアソシエイツ ウェブサイトアドレス https://ginza.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (49) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月20日 公開者 モルスハルス株式会社 ウェブサイトアドレス https://ichigaya.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (50) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月20日 公開者 株式会社博報堂ケトル ウェブサイトアドレス https://akasaka.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (51) ウェブサイトの掲載日 令和4年8月20日 公開者 株式会社博報堂ケトル ウェブサイトアドレス https://ropp0ngi.keizai.biz/release.php?id=141583 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (52) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社小学館 ウェブサイトアドレス https://dime.jp/company_news/detail/?pr=1374115
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (53) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社オールアバウト ウェブサイトアドレス https://news.allabout.co.jp/articles/p/000000668.000010329/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (54) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 ビッグローブ株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.biglobe.ne.jp/economy/0228/prt_230228_5134546060.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (55) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社花形商品研究所 ウェブサイトアドレス https://www.shibukei.com/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (56) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社KADOKAWA ウェブサイトアドレス https://ddnavi.com/presswalker/PW8520/ *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (57) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社サイトスコープ ウェブサイトアドレス https://news.toremaga.com/release/others/2573591.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (58) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社ドワンゴ ウェブサイトアドレス https://news.nicovideo.jp/watch/nw12191477
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (59) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社インフォマート ウェブサイトアドレス https://www.foods-ch.com/news/prt_201993/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (60) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 クロール株式会社 ウェブサイトアドレス https://kichijoji.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (61) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社グリーンアソシエイツ ウェブサイトアドレス https://ginza.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (62) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社花形商品研究所 ウェブサイトアドレス https://jiyugaoka.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (63) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 クロール株式会社 ウェブサイトアドレス https://jiyugaoka.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (64) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社博報堂ケトル ウェブサイトアドレス https://akasaka.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (65) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 ファクトリージアス合同会社 ウェブサイトアドレス https://hachioji.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (66) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月1日 公開者 株式会社毎日新聞社 ウェブサイトアドレス https://mainichi.jp/articles/20230228/pls/00m/020/090000c *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (67) ウェブサイトの掲載日 令和5年2月28日 公開者 株式会社博報堂ケトル ウェブサイトアドレス https://roppongi.keizai.biz/release.php?id=176826
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (68) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 株式会社NTTドコモ ウェブサイトアドレス https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/ssnp/business/ssnp-20230303-503354?fm=latestnews&redirect=1
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (69) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 エヌ・ティ・ティレゾナント株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.goo.ne.jp/article/ssnp/business/ssnp-20230303-503354.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (70) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 ヤフー株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.yahoo.co.jp/articles/9c4282043304d269b19ef49e784bbccae287c090 *掲載終了
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (71) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 エキサイト株式会社 ウェブサイトアドレス https://www.excite.co.jp/news/article/Ssnp_503354/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (72) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 株式会社ドワンゴ ウェブサイトアドレス https://news.nicovideo.jp/watch/nw12206126
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (73) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 株式会社ライブドア ウェブサイトアドレス https://news.livedoor.com/article/detail/23806259/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (74) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月3日 公開者 株式会社食品産業新聞社 ウェブサイトアドレス https://www.ssnp.co.jp/frozen/503354/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (75) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月10日 公開者 楽天グループ株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.infoseek.co.jp/article/shokuhin_71250/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (76) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月10日 公開者 エキサイト株式会社 ウェブサイトアドレス https://www.excite.co.jp/news/article/Shokuhin_shokuhin71250/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (77) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月10日 公開者 株式会社食品新聞社 ウェブサイトアドレス https://shokuhin.net/71250/2023/03/10/kakou/reishoku/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (78) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月11日 公開者 ヤフー株式会社 ウェブサイトアドレス https://news.yahoo.co.jp/articles/0826bf24634e671fa14d6cadf311d05f0ec9eaac
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (79) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月15日 公開者 株式会社ZUU ウェブサイトアドレス https://moneytimes.jp/archives/213973
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (80) ウェブサイトの掲載日 令和5年3月22日 公開者 株式会社講談社 ウェブサイトアドレス https://withonline.jp/with-class/lifestyle/withclass-award/h14Dk?page=4
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (81) 販売日 令和4年8月24日 令和4年8月25日 令和4年8月26日 令和4年8月27日 令和4年8月28日 令和4年8月29日 令和4年8月30日 令和4年8月31日 公開者 株式会社イートアンドホールディングス 販売場所 三菱RT(低温)八王子(三菱食品株式会社八王子低温DC)他142箇所(新規性の喪失の例外証明書提出書第422~426頁の納入先及び納品日リスト参照) 公開内容 商品納入
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】397013263
【氏名又は名称】株式会社イートアンドホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】仲田 浩康
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】村田 祐希
(72)【発明者】
【氏名】久保田 健太郎
【審査官】吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-208946(JP,A)
【文献】ミシュランシェフに習った肉汁洪水焼き餃子, クックパッド,[online],2019年11月19日,[2024年10月31日検索], Retrieved from the internet:<URL: https://cookpad.com/recipe/20137449-ミシュランシェフに習った肉汁洪水焼き餃子>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲル化剤のゲルに対する重量%が1.5%以上で35.0%以下で且つ残部が調味料と水である食用ゲル由来物と、少なくとも未加熱具材とを含む餡を容器非加熱状
態で容器に入れて且つ加水状態で混錬する混錬ステップと、
混錬ステップで混錬された餡を未加熱麺帯にて包餡して未加熱点心とする包餡ステップと、
未加熱点心を加熱して加熱済点心とする加熱ステップと、
加熱済点心を冷凍して冷凍点心とする冷凍ステップと、
冷凍点心を包装して包装済み冷凍点心とする包装ステップと、
を有する冷凍点心の製造方法。
【請求項2】
前記加熱ステップは、前記食用ゲル由来物が液状となる温度以上に加熱するゲル液状加熱手段を含む請求項1に記載の冷凍点心の製造方法。
【請求項3】
ゲル化剤と、水とを少なくとも加熱し、混錬し、その後冷却することで前記食用ゲル由来物を製造する食用ゲル由来物製造ステップをさらに有する請求項1又は請求項2に記載の冷凍点心の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、餃子やシュウマイ等の点心に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記した点心、例えば、餃子は広く需要者に受け入れられており、家庭でも外食においても人気のある食品となっている。このような餃子は、挽肉や海産物や野菜等の食材が混ぜられて生成された中具としての餡が皮に包まれて製造されるものであり、茹で調理、焼き調理、蒸し調理等の各種調理において加熱される餡のジューシー感が餃子全体の食感に大きく影響する。
【0003】
従来において、ジューシー感が得られる餡を有する点心としては、例えば、特許文献1に記載された餃子(食肉加工食品)がある。
この特許文献1に記載された餃子では、餡である中具に、調味料、セルロース及びゲル化剤を含むゼリー状調味料を混ぜ込むことで、ジューシー感が手軽に得られるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1に記載された餃子において、中具に混ぜ込んだゼリー状調味料に調味料及びゲル化剤とともに含まれている食物繊維であるセルロースは、それ自体が無味であるので、中具の味が薄くなる可能性があるうえ、量産プロセスにて餃子を生産する場合には、人工の加工セルロースを利用せざるを得ない。しかしながら、加工セルロースは、天然のセルロースと異なり人体への影響が不明な点が多く、厚生労働省が一応安全性を認めているものの、最近の健康志向の中では、厚生労働省等が安全を認定しているものでも、その性質に関して不明な点が多い場合には敬遠される傾向がある。また、厚生労働省の見解とWHO(世界保健機関)の見解とが食い違うような事案も見られることから、健康志向の消費者は疑い深くなる傾向がある。さらに、セルロースはこれを含むゼリー状のものが崩れ易くなるので、量産工程で利用する材料としては難点があった。さらにまた、量産工程において加熱プロセスがある場合には、餃子などの餡の全体に満遍なく浸透し難く、部分的に凝集するようなケースも発生していた。
【0006】
本発明は、上記した従来の課題を解決するためになされたものであり、量産工程でも比較的型崩れが少なく、また加熱プロセスにおいて餡の全体に染み渡るゼリー状のものを餡に混ぜて餃子などの点心類を製造することとした。そして、本件発明においては、上記の効果を有し、かつ、これを食する者が十分にジューシー感を感じ取れる範囲のゼリー状のもの(本件発明では「食用ゲル由来物」という。)の組成範囲の最適な値を見出した。この組成範囲である場合には、量産工程においてゼリー状のものの形状が不用意に崩壊などの変形をしないうえに、これが加熱されるとゼリー状のものが液化して餡の全体に浸透し、餡の部分部分でジューシーさに偏りがない点心類を実現することができた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第一の発明として、原食用ゲルを構成するゲル化剤のゲルに対する重量%が1.5%以上で35.0%以下で残部が調味料と水である食用ゲル由来物を含有するゲルを含む餡を有する点心を提供する(請求項1対応)。
【0008】
また、第二の発明として、前記食用ゲル由来物の前記餡中に占める重量%は、10%以上、80%以下であるゲルを含む餡を有する点心を提供する(請求項2対応)。
【0009】
さらに、第三の発明として、前記ゲル化剤は、粉末ゼラチンであるゲルを含む餡を有する点心を提供する(請求項3対応)。
【0010】
さらにまた、第四の発明として、上記のいずれか一の点心を冷凍させてなる冷凍点心を提供する(請求項4対応)。
【0011】
一方、第五の発明として、ゲル化剤のゲルに対する重量%が1.5%以上で35.0%以下で残部が調味料と水である食用ゲル由来物と、少なくとも未加熱具材とを含む餡を容器非加熱状態(常温状態)で且つ加水状態で混錬する混錬ステップと、混錬ステップで混錬された餡を未加熱麺帯にて包餡して未加熱点心とする包餡ステップと、未加熱点心を加熱して加熱済点心とする加熱ステップと、加熱済点心を冷凍して冷凍点心とする冷凍ステップと、冷凍点心を包装して包装済み冷凍点心とする包装ステップと、を有する冷凍点心の製造方法を提供する(請求項5対応)。
【0012】
また、第六の発明として、前記加熱ステップは、前記食用ゲル由来物が液状となる温度以上に加熱するゲル液状加熱手段を含む冷凍点心の製造方法を提供する(請求項6対応)。
【0013】
さらに、第七の発明として、ゲル化剤と、水とを少なくとも加熱し、混錬し、その後冷却することで前記食用ゲル由来物を製造する食用ゲル由来物製造ステップをさらに有する冷凍点心の製造方法を提供する(請求項7対応)。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るゲルを含む餡を有する点心によれば、量産工程においてゼリー状の食用ゲル由来物の形状が不用意に型崩れなどの変形をしないうえ、加熱プロセスではゼリー状の食用ゲル由来物が液化して餡の全体に染み渡るので、餡が部分部分で偏りがないジューシーさを有することとなり、その結果、食する者が十分にジューシー感を感じ取ることができるという非常に優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】本発明の実施形態1に係るゲルを含む餡を有する点心の食用ゲル由来物の製造時における混錬装置による加熱混錬状況を示す模式図である。
【
図1B】本発明の実施形態1に係るゲルを含む餡を有する点心の食用ゲル由来物の製造時における混錬装置による希釈冷却状況を示す模式図である。
【
図1C】本発明の実施形態1に係るゲルを含む餡を有する点心の食用ゲル由来物の製造時における真空冷却機による冷却状況を示す模式図である。
【
図2A】本発明の実施形態1に係るゲルを含む餡を有する点心の製造時における混錬装置による餡混錬状況を示す模式図である。
【
図2B】本発明の実施形態1に係るゲルを含む餡を有する点心の製造時における包餡要領を示す模式図である。
【
図3】
図2Aにおける餡混錬時の水及び食用ゲル由来物の餡に対する各滲み込み状況を示す模式図である。
【
図4】包餡後の点心の加熱調理時における水及び食用ゲル由来物の餡に対する各滲み込み状況を示す模式図である。
【
図5】セルロースのみを餡に含有させた場合の加熱調理時における染み渡り方とゲルのみを餡に含有させた場合の加熱調理時における染み渡り方とを比較する模式図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係るゲルを含む餡を有する点心の物性評価結果及び官能評価結果を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態2における冷凍餃子の製造工程を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態2における冷凍餃子の製造ラインのシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。下記実施形態のうち、実施形態1は請求項1,2,3,7の一例であり、実施形態2は、請求項4,5,6の一例に相当する。
<前提>
【0017】
本発明に係るゲルを含む餡を有する点心は、例えば、小麦粉等の穀物粉を主体とした生地類で餡を包み込んで製造されるものであり、茹で調理、焼調理、蒸し調理等の各種調理で加熱して喫食する餃子、シューマイ、肉まん等を挙げることができる。
また、本発明に係るゲルを含む餡を有する点心は、調理後すぐに喫食するもののほか、冷蔵若しくは冷凍保存して、再加熱して喫食するものであってもよい。さらに、冷蔵若しくは冷凍保存する点心は、冷蔵若しくは冷凍前に、茹で調理や蒸調理等の加熱調理を済ませたものであってもよい。
本発明のゲル化剤に基づく作用を説明する。水にゲル化剤と調味料を溶解して調味料が溶解したゲルを作る。調味料が溶解したゲルは、一般に混錬される具材に混入される水に具材の成分が溶解した具材成分溶解液よりもモル濃度を高くできるので先に具材や、生地類に具材成分溶解液が浸透し、ゲルないしゲル溶解液はこれらに浸透しにくくなる。一般的にゲルを用いない餡においては具材成分溶解液が前述のように具材や生地類に浸透し、餡を口内でほおばった際にそのジューシーさが混錬時の生産工程で観察されるジューシーさよりも小さくなる。したがって、ゲルと混錬具材に投入される水の総含有重量%が同一であったとしてもゲルないしはゲル由来成分(ゲルが加熱されて個体として識別不能になった状態)に含まれる水分が貢献して加熱調理後に口内にこれらの餡を有する点心をほおばった場合には、従来のものに比べてジューシー感が増して感じられるようになる。具材にゲルが混ざった状態で加熱工程を経た場合には、ゲル由来物と具材成分溶解液とが混ざって加熱された状態でもトロトロとしたゲル由来物が生成される。このとろみのあるゲル由来物は、餡中の具材や生地類にしみこみにくくなる。これがゲルを利用して点心類の餡を製造した場合に生じる作用である。
<実施形態1 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0018】
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する点心 概要 主に請求項1,2,3,7に対応 >
【0019】
本実施形態に係る点心は、ゲル化剤と調味料と水とにより構成される食用ゲル由来物を含有する餡を有する餃子である。そして、本実施形態に係る餃子において、食用ゲル由来物のゲル化剤と調味料と水との重量比を適切に設定することにより、量産工程ではゼリー状の食用ゲル由来物が型崩れなどの変形を起こさず、また、加熱プロセスではゼリー状の食用ゲル由来物が液化して餡の全体に染み渡ることとなって、餡が偏りのないジューシーさを有するものとなっている。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する点心 構成 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0020】
本実施形態のゲルを含む餡を有する餃子は、ゲル化剤と調味料と水により構成される食用ゲル由来物を含む中具としての餡を小麦粉等の穀物粉を主体とした皮で包むことで製造される。
【0021】
≪食用ゲル由来物:ゲル化剤 主に請求項1,2,3,7に対応≫
「ゲル」とは、一般的に「あらゆる溶媒に不溶の三次元網目構造をもつ高分子及びその膨潤体」と定義されるものであり、液体と固体の中間の物質形態のことを言う。
本発明において、「ゲル化剤」は、水に入れることで上述のような液体と固体の中間の物質形態にする役割を果たす。
本発明において採用し得るゲル化剤としては、例えば、ゼラチン、寒天、ペクチン、アルギン酸、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム等を挙げることができる。このようなゲル化剤の中から、一つ乃至は複数を選択して用いることができる。
本実施形態では、入手の容易さや、餡を構成する食肉類との風味の相性の良さから、ゲル化剤として粉末のゼラチンを用いている。このゼラチンには、豚由来、牛由来、鶏由来、魚由来等のものがあり、このような各種ゼラチンの中から、一つ乃至は複数を選択して用いることができるが特に限定しない。
【0022】
≪食用ゲル由来物中のゲル化剤の含有量 主に請求項1,2,3,7に対応≫
食用ゲル由来物において、量産工程ではゼリー状の形態が型崩れなどの変形を起こさず、また、加熱プロセスでは液化して餡の全体に染み渡る量のゲル化剤を含有しており、且つ、食する者が十分にジューシー感を感じ取れる量のゲル化剤を含有している。
すなわち、このような物理的な特徴を備えつつ、食する者が十分にジューシー感を感じ取れる最適なゲル化剤の含有量を見出し、本実施形態では、食用ゲル由来物が1.5~35.0重量%のゲル化剤を含有しているものとしている。
【0023】
≪食用ゲル由来物:ゲル化剤以外の残部である水及び調味料 主に請求項1,2,3,7に対応≫
食用ゲル由来物は、「水」に上記ゲル化剤とともに「調味料」を入れ、ゲル化剤が溶解する温度まで加熱・撹拌してゲル化剤を十分に溶解させた後、冷却操作によってゼリー状に固めることにより得られるものであり、所謂「煮凝り」と呼ばれるものである。
このような食用ゲル由来物に含有させる調味料としては、例えば、ポークエキスやチキンエキスやエビエキスやカニエキス等のエキス類(植物由来で動物由来成分が含まれていないものでもよい。)のうちの1種類乃至は2種類以上を採用し得る。
【0024】
≪食用ゲル由来物中の調味料の含有量 主に請求項1,2,3,7に対応≫
食用ゲル由来物中の調味料の含有量は、調味料の風味の強弱によって適宜調整される。調味料の含有量が1.0重量%よりも少ないと風味が不十分で水っぽくなり、調味料の含有量が2.0重量%よりも多いと味が濃すぎることになるので、調味料の含有量を1.0~2.0重量%とすることが望ましい。
【0025】
≪食用ゲル由来物中の水の含有量 主に請求項1,2,3,7に対応≫
上述のように、食用ゲル由来物が1.5~35.0重量%のゲル化剤を含有するようにしていると共に1.0~2.0重量%の調味料を含有するようにしているのに伴って、食用ゲル由来物中の残部である水の含有量を63.0~97.0重量%としている。
【0026】
≪食用ゲル由来物の製造 主に請求項1,2,3,7に対応≫
食用ゲル由来物は、上述したように、混錬装置にゲル化剤としての粉末のゼラチンと調味料と水とを投入し、加熱・混錬してゼラチンを十分に溶解させた後、冷却することで得ることができる。
すなわち、一製造例において、
図1Aに示すように、ゲル化剤としての上記粉末ゼラチン及び調味料としてのポークエキス調味料を水とともに混錬装置0100に入れて1分間程度水平軸周りに撹拌するのに続いて、加熱用の水を加えて粉末ゼラチンが溶解する温度(約90℃)まで加熱して十分に溶解させた後、再度1分間程度撹拌して、
図1Bに示すように、さらに冷水を加えて所定温度(約60℃)まで希釈冷却する。この後、
図1Cに示すように、真空冷却機0101によって25~35℃まで冷却してゼリー状に固めることによって、食用ゲル由来物を得ることができる。
【0027】
≪食用ゲル由来物を含む餡 主に請求項1,2,3,7に対応≫
中具である「餡」としては、豚肉、鶏肉、牛肉、鹿肉、馬肉、羊肉等の食肉や、魚のすり身、カニ身、エビ身、貝身等の海産物の一以上の食材と、タマネギ、ニラ、タケノコ、白菜、ニンニク、キャベツ、ショウガ、にら、長ネギ、ニンジン、ピーマン、ザーサイ、シイタケ、マツタケ、ホウレンソウ、もやし、ジャガイモ、チョリソー等の野菜や果物類の一以上の食材を細かく切り刻んだもの、さらに、粉末状乃至は細粒状の各種香辛料(アサフェティダ(ヒング)、アジョワン、アニス、オールスパイス(百味胡椒、三香子)、オレガノ(花薄荷)、カホクザンショウ(華北山椒、花椒)、カルダモン(イライチ)、カレーリーフ(南洋山椒、カリ・パッタ)、キャラウェイ(姫茴香)、クミン(ジーラ、キュマン)、グリーンペッパー(緑胡椒)、クローブ(丁字、ローング)、コショウ(ペッパー、カリ・ミルチ、サフェダ・ミルチ)、コリアンダー(ダニヤ、香菜、パクチー、コエンドロ)、サフラン(ケサル、番紅花)、サンショウ(山椒)、シソ(紫蘇)、シナモン(肉桂、ダルチニ)、ショウガ(生姜、ジンジャー)、スターアニス(八角、大茴香)、セージ、タイム、ターメリック(鬱金、ハルディ)、タデ(蓼、water pepper)、タラゴン(エストラゴン)、ディル(イノンド)、唐辛子、一味唐辛子(チリ、レッドペッパー、ラル・ミルチ)、ナツメグ(肉荳蒄、メース、ジャイファル、ジャビトゥリ)、バニラ、ハラペーニョ、パプリカ(甘唐辛子)、フェヌグリーク(メティ)、フェンネル(フェネル、茴香、ソーンフ)ブラッククミン(カロジレ)、ホースラディッシュ(セイヨウワサビ)、ミント、ポピー・シード(けしの実、カスカス)、マージョラム(マヨラナ、スイートマージョラム、ハナハッカ)、マスタード(辛子、ライ、洋芥子)、ミョウガ(茗荷)、ラッキョウ、ラディッシュ(大根)、ローズマリー、ローリエ(月桂樹の葉、ベイリーフ、テジ・パッタ)、ワサビ(山葵))等のうちのいずれか一以上を混合したものを挙げることができる。
レシピの一例として、本実施形態のような餃子の場合は、鶏肉、豚肉、野菜(キャベツ・にんにく・生姜・白菜)、ごま油、調味料を配合したものを挙げることができる。
【0028】
≪食用ゲル由来物の餡中に占める割合 主に請求項1,2,3,7に対応≫
「食用ゲル由来物」の餡中に占める割合は、点心の種類や食用ゲル由来物に含有させる調味料の味によって適宜調整される。例えば、点心が餃子である場合には、10重量%以上、15%以下であることが好ましい。その理由は、食用ゲル由来物の餡中に占める割合が10重量%に満たないと調味料の味を感じ難く、一方、15重量%を超えると点心、例えば餃子の成型性が低下するからである。また、例えば、点心が小籠包である場合には、「食用ゲル由来物」の餡中に占める割合を10重量%以上、80重量%以下とすることが好ましい。
【0029】
≪食用ゲル由来物を含む餡を包む皮 主に請求項1,2,3,7に対応≫
中具である「餡」を包む皮としては、例えば、小麦粉等の穀物粉を水に混ぜ合わせて作成される生地を用いることができ、必要に応じて糖類や食物油脂類を加えたものを使用することができる。
このような皮で食用ゲル由来物を含む餡を包んで作成される、例えば餃子の場合、1個あたりの重量を14~18gとするのが一般的であり、例えば、シューマイの場合には、1個あたりの重量を29~33gとするのが一般的である。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する餃子(点心)の製造 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0030】
≪餃子(点心)の製造≫
本実施形態の餃子は、例えば、次のような工程によって製造される。まず、
図2Aに示すように、上記のようにして作成される食用ゲル由来物及び少なくとも未加熱具材を含む餡を容器非加熱状態(常温状態)で水を加えつつ混錬装置0200により水平軸周りに混錬する。
次いで、この工程で混錬された餡を、
図2Bに示すように、小麦粉等の穀物粉を水に混ぜ合わせて作成される未加熱麺帯である皮で包餡して未加熱点心である生餃子を作成する。
【0031】
≪餃子(点心)の餡中における食用ゲル由来物の挙動≫
図2Aに示す混錬の工程では、
図3に示すように、混錬装置に加えられる水は餡中に滲み込むが、食用ゲル由来物は餡中にほとんど滲み込まない。
一方、
図2Bに示すようにして作成された生餃子の常温での加熱調理前並びに加熱調理時には、
図4に示すように、混錬された餡中の具材成分が一部溶け込んだ水である非食用ゲル由来液体、軟化した又は一部液状化した食用ゲル由来物が餡中に両者が混ざり合わない状態で一部存在する。もちろん両者が混ざり合った状態のものも存在するが、食用ゲル由来物は、基本的に加熱されるまではゲル状態であるので加熱開始がされたとしても両者が混ざり合ったものは一部にとどまる。そして、加熱された際に非食用ゲル由来液体よりも液化した食用ゲル由来物の濃度(正確にはモル濃度)を高くできるので、前者と比較して後者の具材や生地への浸透割合を小さくできる。つまり、餡に含まれる全水分の中で食用ゲル由来の水分を具材や生地に浸透する機会を減らすことができる。
【0032】
つまり、食用ゲル由来物を含まない餡を有する点心では、具材成分溶解液が前述のように具材や生地類に浸透して、点心を加熱調理後に口内でほおばった際に餡のジューシーさが混錬時の生産工程で観察されるジューシーさよりも小さくなる。したがって、ゲルと混錬具材に投入される水の総含有重量%が同一であったとしても、食用ゲル由来物に含まれている水乃至は砕けて粒状になった食用ゲル由来物(ゲルが加熱されて個体として識別不能になった状態)に含まれる水が貢献して、加熱調理後に口内にこれらの餡を有する点心をほおばった場合には、従来の食用ゲル由来物を含まない餡を有する点心と比べてジューシー感が増して感じ取ることができるようになる。
【0033】
≪セルロースのみ乃至はセルロースとゲル化剤を含む餡について≫
ここで、ゲル化剤を含まずセルロースのみを餡に含有させた場合の加熱調理時における染み渡り方と、上記食用ゲル由来物のようなゲルのみを餡に含有させた場合の加熱調理時における染み渡り方とを比較すると、
図5に示すように、セルロースのみを餡に含有させた場合は、セルロースが加熱調理時に広がる範囲が狭いのに対して、ゲルのみを餡に含有させた場合は、ゲルが加熱調理時に広がる範囲が広い。
つまり、餡中においてセルロース或いはゲルを同じように染み渡らせようとするには、前者のセルロースの場合は、加熱調理時に広がる範囲が狭い分だけ加熱時間を多く必要とすることとなり、皮に浸透する量が増してジューシー感が減少する。一方、後者のゲルの場合は、加熱調理時に広がる範囲が広い分だけ加熱時間が少なくて済むこととなり、その結果、皮に浸透する量が少なく抑えられてジューシー感が増すこととなる。
<実施形態1 検証用の食用ゲル由来物の製造 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0034】
≪検証用の食用ゲル由来物の製造≫
図6に記載の配合比で実施例及び比較例に係る検証用の食用ゲル由来物を製造した。
すなわち、上述したように、水にゲル化剤としての上記粉末ゼラチンとともに調味料としてのポークエキス調味料を混錬装置に入れて1分間程度撹拌するのに続いて、加熱用の水を加えて粉末ゼラチンが溶解する温度(約90℃)まで加熱して十分に溶解させた後、再度1分間程度撹拌して、さらに冷水を加えて所定温度(約60℃)まで希釈冷却する。この後、真空冷却機によって25~35℃まで冷却してゼリー状に固めることによって、実施例1~4及び比較例1,2の食用ゲル由来物を得た。実施例1~4及び比較例1,2の各粉末ゼラチン等の配合比は以下の通りである。
・実施例1:粉末ゼラチン1.5重量%、ポークエキス調味料1.9重量%、加熱用及び希釈用の水96.6重量%
・実施例2:粉末ゼラチン2.0重量%、ポークエキス調味料1.9重量%、加熱用及び希釈用の水96.1重量%
・実施例3:粉末ゼラチン15.0重量%、ポークエキス調味料1.7重量%、加熱用及び希釈用の水83.3重量%
・実施例4:粉末ゼラチン35.0重量%、ポークエキス調味料1.3重量%、加熱用及び希釈用の水63.7重量%
・比較例1:粉末ゼラチン1.0重量%、ポークエキス調味料1.9重量%、加熱用及び希釈用の水97.1重量%
・比較例2:粉末ゼラチン40.0重量%、ポークエキス調味料1.2重量%、加熱用及び希釈用の水58.8重量%
なお、水・粉末ゼラチン・ポークエキス調味料の加熱・撹拌には、混錬装置(400L・球形ニーダー400NQ型(品川工業所製)を用い、一方、食用ゲル由来物をゼリー状に固める真空冷却機には、FCG-100CAN型(品川工業所製)を用いた。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する餃子(点心)の製造 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0035】
≪餃子(点心)の製造≫
本実施形態の餃子は、上述した製造工程によって製造される。すなわち、上記実施例1~4及び比較例1,2の食用ゲル由来物と、少なくとも未加熱具材とを含む餡を容器非加熱状態(常温状態)で且つ加水状態で混錬する。次いで、この工程で混錬された餡を未加熱麺帯である小麦粉等の穀物粉を水に混ぜ合わせて作成される皮で包餡して未加熱点心である生餃子を作成する。
この際、餡には、鶏肉、豚肉、野菜(キャベツ・にんにく・生姜・白菜)、ごま油、調味料を合わせた中具を使用し、この中具を上記皮で包んで1個あたりの重量が約16gの生餃子を作成した。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する餃子の成型性等の評価 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0036】
≪検証:煮凝り製造適正評価≫
「煮凝り製造適正評価」は、実施例1~4及び比較例1,2の食用ゲル由来物の固さの評価であり、餡と混錬する際に餡に対して均一に分散するか否かを判断するための評価である。この製造適正評価では、食用ゲル由来物が餡に対して均一に分散したものを「可」、食用ゲル由来物が塊として餡中に残ったものを「不可」とし、
図6において、「可」を「〇」で表し、「不可」を「×」で表した。なお、食用ゲル由来物が餡に対して概ね均一に分散したものを「△」で表した。
【0037】
≪検証:成型性評価≫
「成型性評価」は、餃子の成型装置において成型できたか否かを判定するための評価であり、今回の検証では、成型できなかったものはなかった。したがって、
図6において、実施例1~4及び比較例1の食用ゲル由来物を全て「可」である「〇」で表した。なお、比較例2の食用ゲル由来物については、上記「煮凝り製造適正評価」において「不可」となっているため、「成型性評価」は行っていない(以下の「離水性評価」、「重量ブレ評価」及び「官能評価」も同じ)。
【0038】
≪検証:離水性評価≫
「離水性評価」は、餃子の成型装置で成型した餃子から餡に含まれる水が滲み出るか否かを判定するための評価であり、今回の検証では、餃子から水が滲み出たものはなかった。したがって、
図6において、「離水性評価」も実施例1~4及び比較例1の食用ゲル由来物を全て「可」である「〇」で表した。
【0039】
≪検証:重量ブレ評価≫
「重量ブレ評価」は、餡に含まれる食用ゲル由来物の固さの違いによる餃子1個あたりの重量ブレの有無を判定するための評価であり、今回の検証では、餃子1個あたりの重量ブレが生じているものはなかった。したがって、
図6において、「重量ブレ評価」も実施例1~4及び比較例1の食用ゲル由来物を全て「可」である「〇」で表した。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する餃子の加熱調理 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0040】
実施例1~4及び比較例1,2の食用ゲル由来物を餡に含む餃子の加熱調理は、家庭用ガスコンロ及び底面が直径26cmのフライパンを用い、1回あたり12個の餃子を6個ずつ2列に並べて中火で行った。
フライパンの表面温度を200℃程度に熱した状態で蓋を被せて5分間程度蒸し焼きにした。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する餃子の官能評価 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0041】
上記のように加熱調理した実施例1~4及び比較例1の食用ゲル由来物を餡に含む餃子毎に、ジューシー感、肉感、野菜感の各評価項目について15名のパネラーの評価を受けた。各評価項目について官能評価は5段階とし、「5」を非常に良い、「4」を良い、「3」を普通、「2」を良くない、「1」を悪いとした。
そして、本発明の目的とするところの「食する者が十分にジューシー感を感じ取ることができる点心」であるか否かを判定するジューシー感の評価項目について、15名のパネラーの官能評価の平均値として「3.0」以上を「合格」と判断した。これに対して、「3.0」未満の評価である場合は「不合格」と判断した。
なお、この官能評価において、実施例1,2及び比較例1の食用ゲル由来物を餡に含む餃子については、パネラーの都合により、6名少ない9名のパネラーによる評価となった。
【0042】
図6に示すように、実施例1の粉末ゼラチン1.5重量%、ポークエキス調味料1.9重量%、加熱用及び希釈用の水96.6重量%の配合比の食用ゲル由来物を餡に含む餃子と、実施例2の粉末ゼラチン2.0重量%、ポークエキス調味料1.9重量%、加熱用及び希釈用の水96.1重量%の配合比の食用ゲル由来物を餡に含む餃子と、実施例3の粉末ゼラチン15.0重量%、ポークエキス調味料1.7重量%、加熱用及び希釈用の水83.3重量%の配合比の食用ゲル由来物を餡に含む餃子と、実施例4の粉末ゼラチン35.0重量%、ポークエキス調味料1.3重量%、加熱用及び希釈用の水63.7重量%の配合比の食用ゲル由来物を餡に含む餃子の場合は、ジューシー感の官能評価項目についていずれも「合格」であることが判る。
一方、比較例1の粉末ゼラチン1.0重量%、ポークエキス調味料1.9重量%、加熱用及び希釈用の水97.1重量%の配合比の食用ゲル由来物を餡に含む餃子の場合は、ジューシー感の官能評価項目について「不合格」であることが判る。
なお、実施例1~実施例4におけるパネラーの官能評価の平均値が、「3.3」→「3.9」と線形に上昇しているので、実施例2~実施例3の間、及び、実施例3~実施例4の間における配合比の食用ゲル由来物を餡に含む餃子については、その官能評価を省略した。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する餃子 効果 主に請求項1,2,3,7に対応>
【0043】
したがって、本実施形態1によれば、量産工程においてゼリー状の食用ゲル由来物の形状が不用意に型崩れなどの変形をしないうえ、加熱プロセスではゼリー状の食用ゲル由来物が液化して餡の全体に染み渡ることになるので、餡が部分部分で偏りがないジューシーさを有することとなる。その結果、食する者が十分にジューシー感を感じ取ることができるという非常に優れた効果がもたらされる。
<実施形態2 主に請求項4,5,6に対応>
【0044】
<実施形態2 ゲルを含む餡を有する点心 概要 主に請求項4,5,6に対応 >
【0045】
本実施形態は、実施形態1を基本とし、実施形態1の餃子(点心)を冷凍させてなる冷凍餃子である。このように冷凍することによって比較的長期間にわたって賞味期限を設定することが可能となる。
<実施形態2 ゲルを含む餡を有する冷凍餃子 構成 主に請求項4,5,6に対応>
【0046】
本実施形態のゲルを含む餡を有する冷凍餃子は、ゲル化剤のゲルに対する重量%が1.5%以上で35.0%以下で且つ残部が調味料と水である食用ゲル由来物を含む中具としての餡を小麦粉等の穀物粉を主体とした皮で包むことで製造される。
<実施形態2 ゲルを含む餡を有する冷凍餃子の製造方法 構成 主に請求項4,5,6に対応>
【0047】
≪ゲルを含む餡を有する冷凍餃子の製造工程≫
本実施形態の冷凍餃子は、以下の工程を経て製造される。すなわち、本実施形態における冷凍餃子の製造工程は、
図7に示すように、ゲル化剤と、調味料と、水とを少なくとも加熱し、混錬し、その後冷却することで、ゲル化剤のゲルに対する重量%が1.5%以上で35.0%以下で且つ残部が調味料と水である食用ゲル由来物を製造する食用ゲル由来物製造ステップ(0701)と、この食用ゲル由来物製造ステップで製造した食用ゲル由来物と、少なくとも未加熱具材とを含む餡を容器非加熱状態(常温状態)で且つ加水状態で混錬する混錬ステップ(0702)と、この混錬ステップで混錬された餡を小麦粉等の穀物粉を主体とした皮である未加熱麺帯にて包餡して未加熱餃子(点心)とする包餡ステップ(0703)と、この包餡ステップを経た未加熱餃子を加熱して加熱済餃子とする加熱ステップ(0704)と、この加熱ステップを経た加熱済餃子を冷凍して冷凍餃子とする冷凍ステップ(0705)と、この冷凍ステップを経た冷凍餃子を包装して包装済み冷凍餃子とする包装ステップ(0706)と、からなる。
そして、本実施形態の冷凍餃子の製造工程において、未加熱餃子を加熱して加熱済餃子とする加熱ステップ(0704)では、未加熱具材を含む餡中の食用ゲル由来物が液状となる温度以上に加熱するゲル液状加熱手段(0704a)を含むものとなっている。
<実施形態2 ゲルを含む餡を有する冷凍餃子の製造方法 構成 主に請求項4,5,6に対応>
【0048】
≪ゲルを含む餡を有する冷凍餃子の製造ライン≫
以下、本実施形態における冷凍餃子の製造ライン(製造装置)について説明する。
図8に示すように、複数の搬送ローラーが配置された冷凍餃子製造ライン(製造装置)には、餃子の餡である中具を供給する中具供給装置0801と、餃子の皮を供給する皮供給装置0802とが設置されている。皮供給装置0802から供給された皮の上に中具供給装置0801から供給された餃子の中具が置かれるのに続いて成型装置0803で成型されて生の餃子が連続して作られる。この餃子成型装置おける皮で餡を包餡して餃子に成型する包餡タイムは、皮が含む水分の蒸発を心配しなくてもよい程度に設定することが好ましい。この後、加熱工程のゲル液状加熱手段であるボイル槽0804(或いは蒸し装置)に搬送され、所定の温度で所定時間(例えば、93℃~99℃で5~10分間)ボイル加熱或いは蒸し加熱される。このボイル槽0804(或いは蒸し装置)では、餡中の食用ゲル由来物が液状となる温度以上に加熱されるので、ゼリー状の食用ゲル由来物が液化して餡の全体に染み渡ることになり、餡が部分部分で偏りがないジューシーさを有することとなる。但し、ミクロに観察すると食用ゲル由来物である液体部分と、非食用ゲル由来の液体部分は完全に重なり合わず、両社に濃淡部分が存在する。
【0049】
そして、ボイル槽0804(或いは蒸し装置)を経た加熱済餃子は、急速冷凍装置(トンネルフリーザ等)0805へ搬送されて凍結され、その後、パッケージング装置0806にて包装されて梱包装置0807にて所定単位ごとに箱詰めされ、梱包された箱は出荷されるまで冷凍庫に保管される。
【0050】
上記製造工程を経た冷凍餃子の皮は、ボイル加熱或いは蒸し加熱されていることにより、餃子の皮とボイル槽の沸騰水或いは蒸し装置からの蒸気(93℃~99℃)との界面において、餃子の皮からのグルテンの染み出し効果が生じる。これにより、餃子は、皮に含まれる澱粉質が皮表面に溶け出した状態で凍結するので、家庭での加熱調理時まで餡のジューシーさが保たれることとなる。
<実施形態1 ゲルを含む餡を有する冷凍餃子 効果 主に請求項4,5,6に対応>
【0051】
本実施形態2に係るゲルを含む餡を有する冷凍餃子では、比較的長期間にわたって賞味期限を設定することが可能であり、加えて、その製造工程において、未加熱餃子を加熱して加熱済餃子とするようにしているので、ゼリー状の食用ゲル由来物が液化して餡が部分部分で偏りがないジューシーさを有することとなり、したがって、食する者が十分にジューシー感を感じ取ることができるという非常に優れた効果がもたらされる。
【符号の説明】
【0052】
0100 混錬装置
0101 真空冷却機
0701 食用ゲル由来物製造ステップ
0702 混錬ステップ
0703 包餡ステップ
0704 加熱ステップ
0704aゲル液状加熱手段
0705 冷凍ステップ
0706 包装ステップ